JP3481502B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP3481502B2
JP3481502B2 JP15659399A JP15659399A JP3481502B2 JP 3481502 B2 JP3481502 B2 JP 3481502B2 JP 15659399 A JP15659399 A JP 15659399A JP 15659399 A JP15659399 A JP 15659399A JP 3481502 B2 JP3481502 B2 JP 3481502B2
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宏行 古谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フィルム等に
記録された画像を感光材料に焼き付け露光する際、仕上
がり状態で適正なプリント画像を得るために、露光量や
色調等の補正を加えることにより較正を実施する画像記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルムの画像を感光材料にプリン
トする写真焼付装置において、感光材料の種類や、プリ
ント時の温度、湿度等の環境条件の変化や現像液の劣化
等により、プリントの発色特性が変化し適正なプリント
画像が得られない場合がある。この場合、プリンタ較正
用のテストパターンをプリントし、このテストパターン
を濃度測定し、この結果から、仕上がり状態で適正な画
像となるように、露光量や色調等の補正を加えることに
よりプリンタ較正を行ってからプリントを開始する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感光材
料の交換やプリント時の温度、湿度等の環境変化等の変
動によりプリント発色特性が変化して適正な画像が得ら
れなかった場合、その都度、較正用のテストパターンを
プリントし、濃度測定等の作業を実施して較正を行って
いたため、較正用テストパターンをプリントし、濃度測
定等を実施する作業の効率の悪さ、及び較正用テストパ
ターンの感光材料の無駄、が問題となっていた。
【0004】本発明は、過去の較正履歴情報や、温度な
どの環境変化の情報から画像入出力特性を算出して較正
を行うことにより、較正用のテストパターンをプリント
して濃度測定を行うことなくプリンタの較正をすること
により、作業効率の向上及び感光材料の無駄を省くこと
が目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、感光材料へ画像を記録する画像記録装置において、
較正用テストパターンデータに基づいて較正用テストパ
ターンを出力し、出力された前記較正用テストパターン
を読み取り、そのパターン読み取りデータに基づいて画
像入出力特性を算出し、較正を実施する画像記録装置で
あって、感光材料の特性を記憶する感光材料特性記憶手
段と、前記感光材料の特性の変動に影響する環境情報を
取得する環境情報取得手段と、前記感光材料特性記憶手
段から感光材料の特性を読み出す感光材料特性読出手段
と、前記感光材料特性読出手段で読み出された特性と、
過去の較正時に算出した前記画像入出力特性を含む過去
の較正実施情報と、現在の較正実施時の前記環境情報
と、に基づいて較正のための画像入出力特性を算出する
予測較正手段と、前記パターン読み取りデータに基づく
実際の較正実施情報、並びに前記予測較正手段による較
正実施情報を記憶する較正履歴記憶手段と、を有するこ
とを特徴としている。
【0006】請求項1に記載の発明によれば、感光材料
特性記憶手段により感光材料種のγ特性、ベース材質、
面種等の感光材料特性情報を記憶し、感光材料特性読出
手段により感光材料特性記憶手段に記憶された感光材料
特性が読み出される。環境情報取得手段により、環境情
報が入手される。なお、環境情報は、感光材料特性の変
動に影響する環境条件(温度、湿度等)を示す情報であ
れば、如何なる環境条件の情報でもよい。
【0007】過去の較正実施情報と、感光材料特性情報
と環境情報とに基づいて予測較正手段により、較正のた
めの画像入出力特性を算出して較正を行うことができ
る。すなわち、過去の較正実施情報には、過去の較正時
に算出した画像入出力特性とともに、この過去の較正に
用いられた(過去の較正時に取得された)過去の環境情
報と、感光材料特性情報(感光材料種のみでも可)とを
含めることができる。
【0008】なお、画像入出力特性は、例えば、露光記
録する画像データを補正するLUT(補正テーブル)、
LUTを求めるためのパラメータ、演算により得られる
露光量、所定の基準値からの変動量や補正量を表すパラ
メータ等、較正実施時の露光条件を決定するものであれ
ば如何なるものでもよい。
【0009】 ここで、テストパターンを出力して濃度
測定により較正を行った較正実施情報(過去の実際較正
実施時の環境情報、過去の実際較正実施時の感光材料
種、この実際較正実施により得られた演算結果(画像入
出力特性))、予測較正手段による演算での較正実施情
報(過去の予測較正実施時の環境情報、過去の予測較正
実施時の感光材料種、この予測較正実施により得られた
演算結果(画像入出力特性))とは較正履歴記憶手段に
記憶させておくことができる。すなわち、予測校正手段
では、較正履歴記憶手段により記憶された較正実施情報
と、現在の環境情報と感光材料特性とにより、較正のた
めの画像入出力特性を算出して較正(予測較正)を実施
することができる。これにより、感光材料種を変えた場
合は、感光材料特性記憶手段により記憶された感光材料
特性情報から、感光材料特性読出手段により、対応した
感光材料種の特性情報を得て較正のための画像入出力特
性を算出して較正を実施する。また、温度等の環境条件
が変化した場合は、環境情報取得手段によりプリント実
施時の温度等の環境情報を得て較正のための画像入出力
特性を算出して較正を実施するため、較正用のテストパ
ターンをプリントし、濃度測定等の作業を行なう必要が
なく作業効率が向上する。また、それと同時に感光材料
の無駄を省くことができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記予測較正手
段が、過去の較正実施情報として、前記パターン読み取
りデータに基づく実際の較正実施情報を用いて、較正を
実施することを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、予測較正
手段では、過去の較正実施情報として、予測誤差が含ま
れる可能性を否めない予測較正手段による較正(以下
「予測較正」という)ではなく、較正用のテストパター
ンを出力し、そのパターン読み取りデータに基づく実際
の較正(以下、「実際較正」という)の較正実施情報を
用いて、予測較正を実施する。これにより、より高精度
の予測較正を実施することができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、前記パターン読
み取りデータに基づく実際の較正実施情報が、最新の前
記パターン読み取りデータに基づく実際の較正実施情報
であることを特徴としている。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、予測較正
手段による予測較正には、過去の実際較正の中でも最新
の実際較正による較正実施情報が用いられる。これによ
り、更に高精度の予測較正を実施することができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、感光材料種を識
別する識別手段をさらに有し、前記識別手段により識別
された感光材料種に基づいて、前記感光材料特性記憶手
段から当該感光材料の特性を読み出すことを特徴として
いる。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、感光材料
種を識別する識別手段により感光材料種を識別すること
ができ、感光材料種を識別する作業を省くことができ作
業効率の向上を図ることができる。
【0016】
【0017】
【0018】 請求項に記載の発明は、前記較正履歴
記憶手段が、少なくとも2つ以上の較正実施情報を基準
情報として記憶し、前記予測較正手段が記憶された前記
基準情報から得られる変動量に基づいて較正を実施する
ことを特徴としている。
【0019】 請求項に記載の発明によれば、少なく
とも2つ以上の較正実施情報を基準情報として記憶し、
この記憶された基準情報から得られる変動量に基づい
て、過去の較正履歴情報と現在の環境情報と感光材料特
性から、現在の較正のための画像入出力特性を算出する
ことにより、温度等の環境変化による感光材料特性変動
だけでは補正しきれない変動分を較正(予測較正)する
ことができると共に、較正用テストパターンのプリント
及び濃度測定等の作業を省くことができ、作業効率の向
上と共に感光材料の節約を図ることができる。
【0020】 請求項に記載の発明は、前記較正履歴
記憶手段に記憶された前記基準情報が、前記パターン読
み取りデータに基づく実際の較正を実施したものである
ことを特徴としている。
【0021】 請求項の発明によれば、テストパター
ンをプリントし、濃度測定等を実施して較正(実際較
正)された過去の較正履歴情報を基準情報として記憶す
ることを特徴とし、この基準情報と過去の較正履歴情報
と現在の環境情報と感光材料特性とにより較正のための
画像入出力特性を演算し、較正用のテストパターンをプ
リントして濃度測定等をせずに較正(予測較正)を実施
する。
【0022】すなわち、温度等の環境変化による感光材
料特性変動だけでは補正しきれない変動分を較正(予測
較正)することができると共に、較正用テストパターン
のプリント及び濃度測定等の作業を省くことができ、作
業効率の向上と共に感光材料の節約を図ることができ
る。
【0023】 請求項に記載の発明は、前記予測較正
手段が、環境変化による前記感光材料の特性の変動分を
考慮して、前記基準情報から得られる変動量に基づく較
正を実施することを特徴とすることを特徴としている。
【0024】 請求項に記載の発明によれば、基準情
報から得られる変動量には、環境変化による感光材料特
性の変動分が含まれており、予測較正手段では、例え
ば、基準情報に含まれている環境情報から基準情報間の
環境変化を求めて、基準情報から得られた変動量から環
境変化による変動分を差し引く等、環境変化による変動
分を考慮して予測較正を実施する。これにより、環境変
化以外の要因(現像液の劣化等)による画像入出力特性
の変動分を較正することができる。
【0025】 請求項に記載の発明は、前記予測較正
手段による較正時に、所定以上の補正値となった場合
に、前記予測較正手段による較正に前記基準情報を用い
ない、又は、補正値に制限を加えて較正を実施すること
を特徴としている。
【0026】 請求項に記載の発明によれば、記憶さ
れた基準情報と現在の環境情報と感光材料特性とにより
算出された較正のための画像入出力特性が所定以上の補
正値となった場合には、記憶された基準情報を用いない
で過去の較正履歴と感光材料特性と環境情報とに基づい
て較正(予測較正)を実施する。または、記憶された基
準情報と現在の環境情報と感光材料特性とにより算出さ
れた較正のための補正値に係数をかける、補正可能な最
大値に置き換える等の制限を加えて較正(予測較正)を
実施する。これにより、より適正なプリント画像を得る
ことができる。
【0027】 請求項に記載の発明は、前記基準情報
を取得してから現在までの時間が所定の時間経過してい
る場合において、前記予測較正手段による較正時に前記
基準情報を用いないで較正を実施することを特徴として
いる。
【0028】 請求項に記載の発明によれば、過去の
較正履歴を基準情報として記憶されてから所定の時間が
経過した場合には、記憶された基準情報を用いないで過
去の較正履歴と感光材料特性と環境情報とに基づいて、
較正のための画像入出力特性を算出し、較正(予測較
正)を実施する。これにより、より適正なプリント画像
を得ることができる。
【0029】 請求項1に記載の発明は、周期的な変
化による較正を含む前記過去の較正履歴情報を前記基準
情報として複数記憶し、記憶された複数の前記基準情報
から何れかを選択して前記予測較正手段による較正を実
施することを特徴としている。
【0030】 請求項1に記載の発明によれば、春夏
秋冬などの周期的な環境情報等の変化により較正した過
去の較正履歴情報をいくつか基準情報として記録する。
その中から、より最適な基準情報となる過去の較正履歴
を選択により選ぶことにより、適正なプリント画像を得
ることができる。
【0031】 請求項1に記載の発明は、前記予測較
正手段による較正において、所定以上の補正値となった
ことを報知する第1の報知手段をさらに有することを特
徴としている。
【0032】 請求項1に記載の発明によれば、記憶
された基準情報と現在の環境情報と感光材料特性とによ
り算出された較正のための画像入出力特性の補正値が所
定以上の値となると、第1の報知手段によりその旨が報
知される。すなわち、画像入出力特性の変動が大きく、
予備較正手段により算出される画像入出力特性の信頼度
(すなわち予測較正の信頼度)が低いことをユーザに知
らせることができる。なお、この第1の報知手段におい
ては、警告音を発する、エラーを表示する等、ユーザに
知らせることができれば如何なる手段によって報知して
もよい。
【0033】 請求項1に記載の発明は、前記第1の
報知手段が、前記パターン読み取りデータに基づく実際
の較正を実施することを促す、ことを特徴としている。
【0034】 請求項1に記載の発明によれば、第1
の報知手段では、記憶された基準情報と現在の環境情報
と感光材料特性とにより算出された較正のための画像入
出力特性の補正値が所定以上の値となった場合に、較正
用テストパターンデータを出力して較正を実施すること
を促す。これにより、信頼度の低い予測較正が行なわれ
ることを防ぐことができる。
【0035】 請求項1に記載の発明は、前記基準情
報を取得してから現在までの時間が所定の時間経過して
いることを報知する第2の報知手段をさらに有すること
を特徴としている。
【0036】 請求項1に記載の発明によれば、過去
の較正履歴を基準情報として記憶してから所定の時間が
経過すると、第2の報知手段によりその旨が報知され
る。すなわち、予備較正手段による画像入出力特性の算
出に用いられる基準情報が古く、算出される画像入出力
特性の信頼度(すなわち予測較正の信頼度)が低いこと
をユーザに知らせることができる。なお、この第2の報
知手段においては、警告音を発する、エラーを表示する
等、ユーザに知らせることができれば如何なる手段によ
って報知してもよい。
【0037】 請求項1に記載の発明は、前記第2の
報知手段が、前記パターン読み取りデータに基づく実際
の較正を実施することを促す、ことを特徴としている。
【0038】 請求項1に記載の発明によれば、第2
の報知手段では、過去の較正履歴を基準情報として記憶
してから所定の時間が経過した場合に、較正用テストパ
ターンデータを出力して較正を実施することを促す。こ
れにより、信頼度の低い予測較正が行なわれることを防
ぐことができる。
【0039】 請求項1に記載の発明は、前記較正履
歴記憶手段に記憶されている最新の較正実施情報に含ま
れている該較正実施時の環境情報と、現在の較正実施時
の環境情報とを比較する比較手段と、前記比較手段によ
る比較結果に基づいて、前記予測較正手段による較正を
実施するか否かを判断する判断手段と、を更に有するこ
とを特徴としている。
【0040】 請求に記載の発明によれば、比較
手段により、最新(実際較正と予測較正とを含めた中で
最新)の較正実施情報に含まれている環境情報、すなわ
ち最も最近実施された較正時の環境情報と、現在の環境
情報とが比較される。なお、例えば、感光材料を収容す
るマガジン毎に較正の実施を管理している場合は、現在
各マガジンに対して結果が反映されている較正が実施さ
れた時の較正実施情報を、当該マガジンの最新の較正実
施情報とする。
【0041】判断手段により、この比較結果に基づい
て、予測較正を実施するか否か判断される。予測較正手
段では、判断手段により予測較正を実施すると判断され
た場合にのみ、予測較正を実施し、過去の環境情報と現
在の環境情報との差が、所定の範囲内であれば、予測較
正を実施しない。
【0042】例えば、温度を環境情報とした場合、小さ
な温度変化に従って予測較正を実施すると、感光材料へ
画像を記録する際、その記録濃度が細かく変動してしま
う。画像記録装置では、判断手段によって、所定の温度
差内の温度変化は無視され、所定の温度差以上になると
予測較正が実施されるので、記録濃度の細かな変動を防
ぐとともに、常に安定して、且つ高画質の画像記録処理
を行なうことができる。
【0043】 請求項1に記載の発明は、前記判断手
段が、前記感光材料種毎に異なる判断閾値を用いて判断
することを特徴としている。
【0044】 請求項1に記載の発明によれば、判断
手段では、感光材料種に応じて、予測較正を実施するか
否かの判断基準となる判断閾値を変えて判断を行なう。
通常、環境変化による感光材料の特性の変化は、感光材
料種によって異なる。これにより、感光材料種が変化し
ても常に適正な判断を行うことができる。
【0045】 請求項1に記載の発明は、前記予測較
正手段が、所定の実施タイミングに、較正を実施するこ
とを特徴としている。
【0046】 請求項1に記載の発明によれば、予測
較正手段によって、マガジンセット時、1画像記録毎、
所定画像記録毎、所定時間経過毎、或いは1日の始業時
等のように、所定の実施タイミングで予測較正が実施さ
れる。これにより、画像記録装置では、常に安定して、
且つ高画質の画像記録処理を行なうことができる。
【0047】 請求項1に記載の発明は、前記環境情
報は少なくとも温度を含む情報であることを特徴として
いる。
【0048】 請求項1に記載の発明によれば、例え
ば、温度に比べて、他の環境情報(湿度等)の感光材料
特性の変動に対する寄与が小さい場合等は、環境情報と
して温度を用いて予測較正を実施することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、本実施形態に
係るディジタルラボシステム10の概略構成図が示され
ている。
【0050】図1に示すように、このディジタルラボシ
ステム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部
16、レーザプリンタ部18、及びプロセッサ部20を
含んで構成されており、ラインCCDスキャナ14と画
像処理部16は、図2に示す入力部26として一体化さ
れており、レーザプリンタ部18及びプロセッサ部20
は、図2に示す出力部28として一体化されている。
【0051】ラインCCDスキャナ14は、ネガフィル
ムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されて
いるコマ画像を読み取るためのものであり、例えば13
5サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィル
ム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(24
0サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、12
0サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真フ
ィルムのコマ画像を読取対象とすることができる。ライ
ンCCDスキャナ14は、上記の読取対象のコマ画像を
ラインCCD30で読み取り、A/D変換部32におい
てA/D変換した後、画像データを画像処理部16へ出
力する。
【0052】なお、本実施の形態では、135サイズの
写真フィルム22を適用した場合のディジタルラボシス
テム10として説明する。
【0053】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データ(スキャン画像データ)
が入力されると共に、デジタルカメラ34等での撮影に
よって得られた画像データ、原稿(例えば反射原稿等)
をスキャナ36(フラットベット型)で読み取ることで
得られた画像データ、他のコンピュータで生成され、フ
ロッピディスクドライブ38、MOドライブ又はCDド
ライブ40に記録された画像データ、及びモデム42を
介して受信する通信画像データ等(以下、これらをファ
イル画像データと総称する)を外部から入力することも
可能なように構成されている。
【0054】画像処理部16は、入力された画像データ
を画像メモリ44に記憶し、色階調処理部46、ハイパ
ートーン処理部48、ハイパーシャープネス処理部50
等の各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像デー
タとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、画像
処理部16は、画像処理を行った画像データを画像ファ
イルとして外部へ出力する(例えばFD、MO、CD等
の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処
理機器へ送信する等)ことも可能とされている。
【0055】本実施の形態のレーザプリンタ18では、
2種類の印画紙62、63が装填されている。印画紙6
2、63は、それぞれのマガジン64、65にロール状
に収容されている。マガジン64には、印画紙種を特定
する図示しない記号等が付されており、レーザプリンタ
部18のマガジン64装填部に、この記号等を読み取る
識別センサ67が設けられている。また、マガジン65
にも同様に印画紙種を特定する図示しない記号等が付さ
れ、レーザプリンタ部18のマガジン65装填部には、
この記号等を読み取る識別センサ68が設けられてい
る。
【0056】レーザプリンタ部18は、R、G、Bのレ
ーザ光源52を備えておりレーザドライバ54を制御し
て、画像処理部16から入力された記録用画像データ
(一旦、画像メモリ56に記憶される)に応じて変調し
たレーザ光を印画紙62(又は63)に照射して、走査
露光(本実施の形態では、主としてポリゴンミラー5
8、fθレンズ60を用いた光学系)によって印画紙6
2(又は63)に画像を記録する。画像が記憶された印
画紙62(又は63)は、次にプロセッサ部20へと搬
送され、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部18で
走査露光によって画像が記録された印画紙62(又は6
3)に対し、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理
を施す。これにより、印画紙62(又は63)に画像が
形成される。
【0057】レーザ光が照射される印画紙の近傍には、
温度センサ82が配設され、温度センサ82は、プリン
トの発色特性に大きく影響を及ぼす温度等の環境情報を
検知する。ここで、温度センサ82が検知する温度は、
印画紙の温度でも雰囲気温度でもよく、特に限定される
ものではない。また、図示はしないが、温度以外の環境
情報、例えば湿度を検知する場合は湿度計を温度センサ
82の付近に配設すると同様、所望の環境情報検知のた
め、温度センサ以外の計器を配設してもよい。
【0058】また、レーザプリンタ部18には、レーザ
プリンタ部18をコントロールするメインコントローラ
70を備えている。メインコントローラ70では、較正
用テストパターンをプリントして濃度測定した結果から
補正値を入力し、その補正値に基づいてレーザドライバ
54を制御して較正(実際較正)を実施したり、過去の
較正履歴と環境情報と印画紙特性とにより較正のための
補正値を演算し、演算結果に基づいてレーザドライバ5
4を制御して較正(予測較正)を実施する等のレーザプ
リンタ部18の一連の動作のコントロールを行ってい
る。
【0059】また、メインコントローラ70には、プリ
ンタの較正を制御する較正制御部80が内蔵されてい
る。
【0060】メインコントローラ70に内蔵された較正
制御部80は、印画紙特性メモリ86と較正履歴メモリ
84と演算処理88とにより構成されている(図4参
照)。印画紙特性メモリ86には、予め印画紙種毎のγ
特性、ベース材質、面種等の印画紙特性情報を記憶させ
ておき、較正履歴メモリ84には、過去の較正履歴情報
として、較正用テストパターンをプリントして濃度測定
結果より較正(実際較正)した較正履歴情報と、過去の
較正(実際較正及び予測較正)時の温度等の環境情報、
印画紙種、較正後の露光量等の較正履歴情報を記憶させ
る。すなわち、較正履歴メモリ84には、過去の実際較
正及び予測較正毎に、較正により得られた露光量等の画
像入出力特性、その時の温度等の環境情報、及び較正対
象の印画紙種を含む情報が、較正履歴情報として記憶さ
れる。
【0061】なお、較正履歴メモリ84に記憶される較
正履歴情報は、複数の過去の較正履歴情報を記憶させて
もよいし、較正用テストパターンをプリントして濃度測
定を実施した結果から較正した較正履歴情報を記憶させ
てもよいし、春夏秋冬のように周期的な変化に伴った較
正履歴情報を記録させてもよい。
【0062】演算処理88では、温度センサ82で取得
された環境情報と、識別センサ67、68で読み取った
印画紙種と、印画紙特性メモリ86に記憶された印画紙
特性情報と、較正履歴メモリ84に記憶された過去の較
正履歴情報と、により得られた情報から較正のための補
正値を演算する。演算された結果をレーザドライバ54
へ出力して露光量等の補正を実施し、レーザプリンタ部
18の較正を行う。または、演算された結果をLUT
(補正テーブル)に反映させ、このLUTに基づいて画
像データを補正し、補正した画像データの値を基に露光
を行うことにより、レーザプリンタ部18の較正を行っ
てもよい。
【0063】なお、この露光量補正(較正履歴メモリ8
4に記憶された過去の較正履歴情報を用いて算出される
補正値に基づいて行なう補正)を行うか否かは、前記入
力部26の画像処理部16に備えられているディスプレ
イ16Mを介してユーザが任意に設定できるようになっ
ている。
【0064】またメインコントローラ70では、演算処
理88により求められた補正値が予め定められた所定値
以内であるか否かを監視している。求められた補正値が
所定値を越えた場合には、画像入出力特性の変動量が大
きすぎ、この補正値による補正の信頼度は低いと判断
し、較正(較正用テストパターンをプリントして行なう
較正)を再度行なうように、ディスプレイ16Mを介し
てユーザに促す。
【0065】また、メインコントローラ70は、較正履
歴メモリ84に較正履歴情報を記憶させてからの経過時
間を監視している。較正履歴情報を記憶してから予め定
められている所定時間以上の時間が経過した場合は、較
正履歴情報が古く、この較正履歴情報を用いて求めた補
正値では補正の信頼度が低いと判断し、較正(較正用テ
ストパターンをプリントして行なう較正)を再度行なう
ように、ディスプレイ16Mを介してユーザに促す。
【0066】以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0067】まず、図3のタイムチャートを参照してレ
ーザプリンタの較正について説明する。
【0068】マガジン65に収容された印画紙63の現
在の較正4において、センサ68によりマガジン65に
付された記号等を読み取り、印画紙種を識別する。識別
された印画紙種を基に、印画紙特性メモリ86に記憶さ
れた印画紙特性情報と較正履歴メモリ84に記憶された
マガジン65に収容された印画紙63の較正履歴情報、
例えば較正3履歴情報と温度センサ82より取得された
環境情報とから現在の較正4の較正のための補正値を演
算して露光量を補正する(以下、この補正のことを「環
境補正」という)。
【0069】この環境補正により、較正用テストパター
ンのプリントを行わずに、温度等の環境変化に基づく過
去の較正(較正用テストパターンのプリントして行った
較正)時からの画像入出力特性の変動を補正することが
できる。
【0070】または、マガジン65に収容された印画紙
63の較正4において、較正履歴メモリ84に記憶され
たマガジン64に収容された印画紙62の較正履歴情
報、例えば較正1、2を基準情報とする(このときのマ
ガジン64を「マスタマガジン」という)。この較正
1、2の基準情報間の特性変動量を算出して、この変動
量と、較正履歴メモリ84に記憶されたマガジン65に
収容された印画紙63の較正3履歴情報と、印画紙特性
メモリ86に記憶された印画紙特性情報と、温度センサ
82より取得された環境情報とから較正4の較正のため
の補正値を演算して露光量を補正する(以下、この補正
のことを「マスタ補正」という)。
【0071】このマスタ補正により、較正用テストパタ
ーンのプリントを行わずに、温度等の環境変化に基づく
過去の較正時からの画像入出力特性の変動とともに、現
像液の劣化等に基づくマガジン間で共通の画像入出力特
性の変動を補正することができる。
【0072】なお、これらの環境補正、マスタ補正を行
うか否かはユーザにより任意に設定される。この設定
は、ディスプレイ16Mに表示されるキャリブレーショ
ン方式設定画面90にて行われる。図7に、このキャリ
ブレーション方式設定画面90が示されている。
【0073】図7に示されるように、キャリブレーショ
ン方式設定画面90では、環境方式を使用「する」か
「しない」かを選択できるようになっている。ここで、
環境方式を使用「する」を選択すると、環境補正を用い
た較正を行なうことが設定される。
【0074】また、キャリブレーション方式設定画面9
0では、マスターマガジンを登録「する」か「しない」
かを選択できるようになっている。ここで、マスターマ
ガジンを登録「する」を選択すると、マスタ補正を用い
た較正を行なうことが設定される。また、このとき、マ
スターマガジンIDを設定してマスターマガジンを指定
するようになっている。
【0075】次に較正制御部で行われる具体的処理内容
の例について説明する。
【0076】レーザプリンタの較正制御について、図4
を参照して説明する。
【0077】キャリブレーション方式設定画面90で環
境補正を行なうことが設定されている場合は、較正制御
部は、マガジン64、65に設けられた識別センサ6
7、68によりマガジン64、65に付された記号等を
読み取り、それぞれのマガジンに収容された印画紙種を
識別する。識別された印画紙種の識別情報と、印画紙特
性メモリ86に予め記憶されている印画紙種毎の特性で
あるγ特性、ベース材質、面種等の印画紙特性情報と、
温度センサ82により取得された温度等の環境情報と、
較正履歴メモリ84に記憶された過去の較正履歴情報
と、により較正のための補正値を演算処理88で演算
し、その結果をレーザドライバ54へ出力して較正を行
っている。
【0078】例えば、環境情報として温度を用いて、温
度による変動を補正する場合、前回の較正を実施した結
果、目標濃度を出力するための目標露光量E0と実際に
得る露光量E’との関係が(1)式で得られていたとす
る。
【0079】E’=α×E0+β ・・・(1) ここに α:印画紙種により異なる係数 β:入出力特性 E0:目標濃度を出力するための目標露光量 E’:実際に得る露光量 である。
【0080】一方、前回の較正時からの温度差と目標露
光量Eとの関係が、印画紙種毎の特性情報から得られる
特性(図5のような比例特性)から、現在と前回の較正
時との温度差がΔT1であるとすると、目標濃度を出力
するための目標露光量E1は、(2)式で表される。
【0081】 E1=E0−k×ΔEt ・・・(2) ここに k:印画紙特性の正比例直線(図5の直線)の傾きが目
標濃度の濃度域により異なる場合の係数 E0:前回の較正時の目標露光量 E1:目標濃度を出力するための目標露光量 ΔEt:温度変化に伴う目標露光量(ΔEtに符号含
む) である。
【0082】これにより、現在、目標濃度を得る露光量
E’は、(3)式で求められる。
【0083】 E’=α×E1+β=α×(E0−k×ΔEt)+β =α×E0+(β−α×k×ΔEt) ・・・(3) ここに α:印画紙種により異なる係数 β:較正のための補正値 E’:目標濃度を得る露光量 E0:前回の較正時の目標露光量 E1:目標濃度を出力するための目標露光量 である。
【0084】となり、 β’=β−α×k×ΔEt ・・・(4) ここに β’:現在の較正のための補正値 である。
【0085】これにより、新たにβ’の(4)式を求め
られ、現在の較正のための補正値を求めることができ
る。
【0086】すなわち、図3のタイムチャートに基づい
て説明すると、マガジン65に収容された印画紙63の
現在の較正4において、前回の較正履歴情報である較正
3と印画紙特性情報と環境情報とから現在の較正4の較
正のための補正値を演算し、較正用テストパターンのプ
リントを行わずに較正を実施することができる。これに
より、較正用テストパターンのプリントをして濃度測定
等を行う作業が省かれ、作業効率の向上及び印画紙の節
約を図ることができる。
【0087】次に、キャリブレーション方式設定画面9
0でマスタ補正を行なうことが設定されている場合の較
正制御について説明する。なお、以下ではマスターマガ
ジンにマガジン64が登録されている場合を例に説明す
る。
【0088】マガジン64に収容された印画紙62の過
去の較正履歴として前回及び前々回の較正を、較正用テ
ストパターンをプリントして濃度測定し、この結果から
較正を実施したものを記憶しておき、この記憶された較
正履歴情報を基準情報(複数の過去の較正履歴を記憶
し、その中から基準情報を選択してもよいし、春夏秋冬
等のような周期的な変化による基準情報を記憶させ、そ
の中から基準情報を選択してもよい。)とした場合に
は、前回と前々回の較正履歴間の総変動量ΔEaは前記
温度による変動量k×ΔEtとマガジン64、65間で
共通な変動量ΔEmを含んでいると考えられ、(5)式
で表される。
【0089】 ΔEa=k×ΔEt+h×ΔEm ・・・(5) ここに h:実験により求められる係数 ΔEa:マガジン64の前回と前々回の較正履歴間の総
変動量 k×ΔEt:温度による変動量 ΔEm:マガジン64、65間で共通な変動量 である。
【0090】式(5)より式(6)が求められる。
【0091】 h×ΔEm=ΔEa−k×ΔEt ・・・(6) ここで、ΔEmは例えば現像液の劣化によるものである
場合、露光量と時間との関係は、図6のような正比例関
係がある(なお、正確には、周囲環境等により、二次ま
たは三次曲線、あるいは、分散的な特性となる場合があ
るが大まかな特性としては、正比例として問題ない)。
ΔEmはマガジン64、65間で共通な変動であり、こ
れを別のマガジン65に適応できる。前回及び前々回の
較正の間で温度変化がk×ΔEt’とすると、目標露光
量を得る露光量E’は、式(7)で求められる。
【0092】 E’=α×(E0−k×ΔEt’+h×ΔEm)+β =α×E0+(β−α×k×ΔEt’+α×h×ΔEm) ・・・(7) β’=β−α×k×ΔEt’+α×h×ΔEm ・・・(8) ここにα:印画紙種により異なる係数 β:較正のための補正値 E’:目標濃度を得る露光量 E0:前回の較正時の目標露光量 E1:目標濃度を出力するための目標露光量 h:実験により求められる係数 ΔEa:マガジン64の前回と前々回の較正履歴間の総
変動量 k×ΔEt’:温度による変動量 ΔEm:マガジン64、65間で共通な変動量 β’:現在の較正のための補正値 である。
【0093】式(7)より新たにβ’の式(8)が求め
られ、現在の較正のための補正値を求めることができ
る。また、変動量ΔEaやΔEmは、記憶した校正履歴
情報をもとにその変化の推移を表す近似曲線を求め、こ
の近似曲線から求めることで、より精度の高い(滑らか
な)補正を行うことができる。
【0094】すなわち、図3のタイムチャートに基づい
て説明すると、マガジン65に収容される印画紙63の
現在の較正4において、マガジン64に収容された印画
紙62の過去の較正情報、例えば較正1、2を基準情報
とする。較正1、2の基準情報間の特性変動量を算出
し、この変動量と、マガジン65に収容された印画紙6
3の過去の較正情報である較正3の較正履歴情報と、印
画紙特性情報と、環境情報とにより現在の較正4の較正
のための補正値を演算し、較正用テストパターンのプリ
ントを行わずに較正を実施することができる。これによ
り、較正用テストパターンのプリントをして濃度測定を
行う作業が省かれるため、作業効率の向上及び印画紙の
節約を図ることができる。
【0095】なお、より精度の高い環境補正又はマスタ
補正を行なうためには、過去(前回、前々回)の較正履
歴情報として、テストパターンをプリントして行なった
較正の履歴情報を用いて補正値算出を行なうとよい。ま
た、このとき、最新のテストパターンをプリントして行
なった較正の履歴情報を用いると、更に精度の高い環境
補正又はマスタ補正を行なうことができる。
【0096】ところで、環境補正及びマスタ補正におけ
る補正値((4)式、(8)式参照)が大きくなると、
すなわち過去の較正(較正用テストパターンをプリント
して行った較正)時からの画像入出力特性の変動量が大
きくなると、環境補正及びマスタ補正でこの変動を吸収
することができなくなり、所望の階調の記録画像が得ら
れないことがある。
【0097】また、基準情報を記憶させてからの時間経
過が長い場合、すなわち前回較正(較正用テストパター
ンをプリントして行った較正)を行なってから長時間経
過している場合にも、基準情報が現在のディジタルラボ
システム10の状態(現像液の感度等)と合わなくな
り、所望の階調の記録画像が得られないことがある。
【0098】このため、メインコントローラ70では、
環境補正及びマスタ補正における補正量が予め設定され
ている所定値以上になった場合には、ディスプレイ16
Mに図8(A)に示されるメッセージを表示する。すな
わち、ユーザに補正量が大きいことを知らせるととも
に、較正用テストパターンをプリントして較正を実施す
るように促すようになっている。
【0099】また、基準情報を記憶させてから、予め設
定されている所定時間以上の時間が経過した場合には、
ディスプレイ16Mに図8(B)に示されるメッセージ
を表示する。すなわち、ユーザに長時間較正が行なわれ
ていないことを知らせるとともに、較正用テストパター
ンをプリントして較正を実施するように促すようになっ
ている。
【0100】このようにディスプレイ16Mに図8
(A)、(B)のメッセージを表示して環境補正及びマ
スタ補正の信頼度が低いことをユーザに報知することに
より、信頼度の低い環境補正及びマスタ補正が行なわれ
るのを防ぐことができる。
【0101】なお、算出された画像入出力特性の変動量
が大きい場合には、より適正なプリントを得るために、
記憶された基準情報を、用いる、または、用いないの何
れかを選択する、または、算出された補正値に係数をか
けた上で補正値としたり、補正可能な補正値に置き換え
る等により、レーザプリンタ部18の較正をするように
してもよい。
【0102】また、基準情報を記憶させてからの時間経
過が長い場合には、同様に記憶された基準情報を、用い
る、または、用いない、の何れかを選択することにより
レーザプリンタ部18の較正をするようにしてもよい。
【0103】また、上記では、本発明の予測較正として
の環境補正及びマスタ補正の実施タイミングを特に限定
せずに説明したが、マガジンセット時、1画像記録毎、
所定画像数記録毎、所定時間経過毎、或いは1日の始業
時等のように、所定のタイミング毎に予測較正を実施す
るようにするとよい。これにより、常にレーザプリンタ
部18から安定した出力(高画質の画像)を得ることが
できる。
【0104】また、小さな温度変化に基づいて予測較正
が実施されると、レーザプリンタ部18の出力(出力濃
度)が細かく変動するので、温度等の環境情報の変化に
基づいて、予測較正(環境補正、マスタ補正)を実施す
る/しないを判断するようにしてもよい。図9には、こ
の場合のプリンタ較正制御部80の一例が示されてい
る。
【0105】図9に示されるように、プリンタ較正制御
部80には、環境補正又はマスタ補正を実施するか否か
を判断する判断部92が更に設けられている。この判断
部92は、温度センサ82と、較正履歴メモリ84と、
演算処理88と接続されている。
【0106】判断部92では、較正履歴メモリ84に記
憶されている較正履歴情報のうち、最新の較正履歴情報
に含まれている温度情報と、温度センサ82によって測
定された現在の温度とを比較し、この温度差が所定値
(以下、「判断閾値」といい、本実施の形態では一例と
して2℃とする)以上となった場合に、演算処理88に
演算を実施させるようになっている。なお、判断閾値
は、図示しない設定手段により設定されるようにしても
よいし、予めメモリに記憶させておいてもよい。
【0107】すなわち、判断部92によって、最も最近
実施された較正時から、2℃以上温度が変化した場合
に、環境補正又はマスタ補正が実施され、温度変化が2
℃以内と小さい場合は、環境補正及びマスタ補正は実施
されない。
【0108】これにより、小さな温度変化で予測較正を
実施することにより生じるレーザプリンタ部18の出力
(出力濃度)の細かい変動を防ぐことができ、安定した
出力(高画質の画像)を得ることができる。
【0109】また、一般に、環境変化による印画紙の特
性の変化は、印画紙の種類によって異なることが知られ
ており、印画紙種毎に判断閾値を設定し(又は記憶さ
せ)、印画紙の種類によって異なる判断閾値を用いるよ
うにするとよい。これにより、感光材料種が変化しても
常に適正な判断を行うことができる。
【0110】また、上記では、ディジタルラボシステム
に本発明を適用した例を示したが、当然ながらアナログ
ラボシステムに本発明を適用してもよい。
【0111】
【発明の効果】本発明は、較正用テストパターンのプリ
ントをして濃度測定を行わずに、過去の較正履歴情報と
印画紙特性情報と環境情報とから、画像入出力特性の変
動量を算出してプリンタの較正を行う。これにより、作
業効率の向上及び感光材料の節約をすることができると
いう優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るディジタルラボシス
テムの概略構成図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】プリンタ較正のタイムチャートである。
【図4】プリンタ較正制御部の構成図である。
【図5】印画紙種毎の特性情報から得られる特性で、前
回の較正時からの温度差と目標露光量Eとの関係であ
る。
【図6】プリンタ較正における時間変化と較正露光量と
の関係である。
【図7】環境補正及びマスタ補正を行うか否かを設定す
るときに表示されるキャリブレーション方式設定画面の
画面イメージを示す。
【図8】環境補正及びマスタ補正の信頼度が低い場合に
表示されるキャリブレーション結果画面の画面イメージ
であり、(A)は補正量が所定値よりも大きくなった場
合に表示される画面イメージを示し、(B)は長時間較
正が行なわれていない場合に表示される画面イメージを
示す。
【図9】その他の実施の形態におけるプリンタ較正制御
部の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 14 ラインCCDスキャナ 16 画像処理部 18 レーザプリンタ部(画像記録装置) 20 プロセッサ部 54 レーザドライバ 64 マガジン 67、68 識別センサ(識別手段) 80 プリンタ較正制御部 82 温度センサ(環境情報取得手段) 84 較正履歴メモリ(較正履歴記憶手段) 86 印画紙特性メモリ(感光材料特性記憶手段) 88 演算処理(感光材料特性読出手段、予測較正手
段) 92 判断部(比較手段、判断手段)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料へ画像を記録する画像記録装置
    において、 較正用テストパターンデータに基づいて較正用テストパ
    ターンを出力し、出力された前記較正用テストパターン
    を読み取り、そのパターン読み取りデータに基づいて画
    像入出力特性を算出し、較正を実施する画像記録装置で
    あって、 感光材料の特性を記憶する感光材料特性記憶手段と、 前記感光材料の特性の変動に影響する環境情報を取得す
    る環境情報取得手段と、 前記感光材料特性記憶手段から感光材料の特性を読み出
    す感光材料特性読出手段と、 前記感光材料特性読出手段で読み出された特性と、過去
    の較正時に算出した前記画像入出力特性を含む過去の較
    正実施情報と、現在の較正実施時の前記環境情報と、に
    基づいて較正のための画像入出力特性を算出する予測較
    正手段と、前記パターン読み取りデータに基づく実際の較正実施情
    報、並びに前記予測較正手段による較正実施情報を記憶
    する較正履歴記憶手段と、 を有する画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記予測較正手段が、過去の較正実施情
    報として、前記パターン読み取りデータに基づく実際の
    較正実施情報を用いて、較正を実施することを特徴とす
    る請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記パターン読み取りデータに基づく実
    際の較正実施情報が、最新の前記パターン読み取りデー
    タに基づく実際の較正実施情報であることを特徴とする
    請求項2記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 感光材料種を識別する識別手段をさらに
    有し、前記識別手段により識別された感光材料種に基づ
    いて、前記感光材料特性記憶手段から当該感光材料の特
    性を読み出すことを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    何れか1項記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記較正履歴記憶手段が、少なくとも2
    つ以上の較正実施情報を基準情報として記憶し、前記予
    測較正手段が記憶された前記基準情報から得られる変動
    量に基づいて較正を実施することを特徴とする請求項
    記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記較正履歴記憶手段に記憶された前記
    基準情報が、前記パターン読み取りデータに基づく実際
    の較正を実施したものであることを特徴とする請求項
    記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記予測較正手段が、環境変化による前
    記感光材料の特性の変動分を考慮して、前記基準情報か
    ら得られる変動量に基づく較正を実施することを特徴と
    する請求項記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記予測較正手段による較正時に、所定
    以上の補正値となった場合に、前記予測較正手段による
    較正に前記基準情報を用いない、又は、補正値に制限を
    加えて較正を実施することを特徴とする請求項乃至請
    求項の何れか1項記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】 前記基準情報を取得してから現在までの
    時間が所定の時間経過している場合において、前記予測
    較正手段による較正時に前記基準情報を用いないで較正
    を実施することを特徴とする請求項乃至請求項の何
    れか1項記載の画像記録装置。
  10. 【請求項10】 周期的な変化による較正を含む前記過
    去の較正履歴情報を前記基準情報として複数記憶し、記
    憶された複数の前記基準情報から何れかを選択して前記
    予測較正手段による較正を実施することを特徴とする請
    求項乃至請求項の何れか1項記載の画像記録装置。
  11. 【請求項11】 前記予測較正手段による較正におい
    て、所定以上の補正値となったことを報知する第1の報
    知手段をさらに有することを特徴とする請求項乃至請
    求項10の何れか1項に記載の画像記録装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の報知手段が、前記パターン
    読み取りデータに基づく実際の較正を実施することを促
    す、ことを特徴とする請求項11に記載の画像記録装
    置。
  13. 【請求項13】 前記基準情報を取得してから現在まで
    の時間が所定の時間経過していることを報知する第2の
    報知手段をさらに有することを特徴とする請求項乃至
    請求項12の何れか1項に記載の画像記録装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の報知手段が、前記パターン
    読み取りデータに基づく実際の較正を実施することを促
    す、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装
    置。
  15. 【請求項15】 前記較正履歴記憶手段に記憶されてい
    る最新の較正実施情報に含まれている該較正実施時の環
    境情報と、現在の較正実施時の環境情報とを比較する比
    較手段と、 前記比較手段による比較結果に基づいて、前記予測較正
    手段による較正を実施するか否かを判断する判断手段
    と、 を更に有することを特徴とする請求項乃至請求項1
    の何れか1項に記載の画像記録装置。
  16. 【請求項16】 前記判断手段が、前記感光材料種毎に
    異なる判断閾値を用いて判断することを特徴とする請求
    項1記載の画像記録装置。
  17. 【請求項17】 前記予測較正手段が、所定の実施タイ
    ミングに、較正を実施することを特徴とする請求項1乃
    至請求項1の何れか1項に記載の画像記録装置。
  18. 【請求項18】 前記環境情報は少なくとも温度を含む
    情報であることを特徴とする請求項1乃至請求項1
    載の画像記録装置。
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