JP2001051367A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置

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JP2001051367A
JP2001051367A JP2000145635A JP2000145635A JP2001051367A JP 2001051367 A JP2001051367 A JP 2001051367A JP 2000145635 A JP2000145635 A JP 2000145635A JP 2000145635 A JP2000145635 A JP 2000145635A JP 2001051367 A JP2001051367 A JP 2001051367A
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JP
Japan
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image
photographic
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processing
reading
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Application number
JP2000145635A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Yamamoto
容靖 山本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像差や経時差に影響されず常に最適な画像
処理を行うことが可能な画像処理方法及び画像処理装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 プレスキャン又はファインスキャンによ
り読み取られた画像記録領域外に記録された標準露光部
のデータ及び写真フィルム特性が写真フィルム特性記憶
部に出力され(110)、読み取られた写真フィルムI
D写真フィルム特性が写真フィルム特性記憶部に記憶さ
れているか否か判定され(112)、記憶されている場
合は、当該写真フィルム特性に基づいて各種の画像処理
を行い(116、118)、記憶されていない場合は、
標準露光部のデータから写真フィルム特性を算出(11
4)してから各種の画像処理を行う(116、11
8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料に記
録された画像を読み取り、読み取りによって得られた画
像データに対して、画像処理を行う画像処理方法及び画
像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フィルムなどの写真感光
材料(以下、単に写真フィルムと称す)に記録された画
像を光電的に読み取り、読み取りによって得られた画像
データに各種の画像処理を施し、画像処理後のこの画像
データに基づいてレーザ光を変調し、カラーペーパーな
どの感光材料を走査露光して仕上がりプリントを作成す
るデジタルラボシステムが提案されている。
【0003】このデジタルラボシステムにおいて、写真
フィルム特性(露光量−発色濃度特性)の異なる様々な
写真フィルムに記録されている画像を読み取り、写真フ
ィルムの特性や画像を出力する装置に応じた適正な画像
を得るため、画像処理を施すことにより様々な補正(例
えば、ノーマル露光領域におけるグレー階調のR、G、
B、3色のバランスを補正するグレー階調バランス補正
や写真フィルム特性におけるアンダー露光領域及びオー
バー露光領域の非線形部分を補正する写真フィルムの非
線形性補正)を行う必要がある。
【0004】従来のデジタルラボシステムでは、写真フ
ィルム特性を補正して適正な画像処理条件を決定するた
めに様々な方法が取られている。例えば、単一の画像の
画像データから画像処理条件を求めて画像処理を行う方
法、同一の写真フィルムに記録された複数画像(1件分
の画像)の画像データから写真フィルム特性を推定して
画像処理条件を求め画像処理を行う方法、同一フィルム
種の多数本の写真フィルムに記録された多数の画像の画
像データから写真フィルム特性を推定して画像処理条件
を求め画像処理を行う方法などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来から提案されている画像処理において、上述の単一
の画像の画像データから求める方法では、撮影シーンの
依存性が大きく、濃度フェリアやカラーフェリアが生じ
る可能性がある。また、1件分の画像データから求める
方法においてもデータ数が増すことにより精度は増す
が、やはり撮影シーンの依存性の影響がある。同一フィ
ルム種の複数件分の画像データから求める方法では大量
にデータを蓄積することで撮影シーンの依存性による影
響はなくなるが、現像条件などの変動により生じる現像
差や写真フィルム製造又は現像からの経時劣化による写
真フィルム特性の変化などのある写真フィルムを同一の
特性として扱うため、これらの差を反映して補正するこ
とができない。また、写真フィルム特性そのものを記憶
しておいて補正に利用する方法においても、上述のよう
な現像差や経時差を反映して補正することができない、
という問題がある。
【0006】また、再プリント(例えば焼き増し)を行
う場合に、最初のプリント作成時(例えば同時プリン
ト)と異なる画像処理の処理条件で処理される可能性が
あり、画像の仕上がりが最初に作成されたプリントと再
プリント時に作成されたプリントで大きく相違すること
がある。
【0007】本発明は、上記問題を解決すべく成された
もので、現像差や経時差に影響されず常に最適な画像処
理を行うことが可能な画像処理方法及び画像処理装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、写真感光材料の所定領域を
予め所定露光量で露光しておき、前記写真感光材料を現
像した後の前記写真感光材料の前記所定領域を読み取
り、該読み取りによって得られた読み取りデータに基づ
いて、前記写真感光材料の画像記録領域に記録された画
像を読み取ることで得られる画像データを、前記写真感
光材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決
定し、前記決定した処理条件を前記写真感光材料に付与
された写真感光材料IDと共に記憶することを特徴とし
ている。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、写真フィ
ルムなどの写真感光材料の所定領域を所定露光量で露光
して現像する。該所定領域を読み取り、読み取りによっ
て得られた読み取りデータ(例えば所定領域の濃度をあ
らわすデータ)に基づいて、画像記録領域に記録された
画像を読み取ることで得られる画像データを、写真感光
材料の特性に応じて変換する画像処理(例えば、画像の
ノーマル露光領域におけるグレー階調のR、G、B、3
色のバランスを補正するグレー階調バランス補正や写真
感光材料特性(露光量−発色濃度特性)における非線形
部分を補正する写真感光材料の非線形性補正等のよう
に、画像データが表す画像の階調を写真感光材料の特性
に応じて変換する画像処理)の処理条件を決定する。
【0010】所定露光量で露光した所定領域の現像後の
濃度は、写真感光材料の経時変化や現像条件の変動に伴
う写真感光材料の特性(露光量−発色濃度特性)の変動
を反映した値になるので、読み取りデータに基づいて、
所定領域への露光量(所定露光量)と読み取りデータか
ら求まる所定領域の濃度により写真感光材料の実際の特
性を高精度に推定することができる。請求項1の発明で
は、読み取りデータに基づいて、画像データを写真感光
材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決定
するので、写真感光材料の特性の変動が処理条件に反映
され、写真感光材料の種類、経時変化や現像条件の影響
を受けることなく、常に適正な画像処理を行うことがで
きる処理条件を得ることができる。
【0011】そして、請求項1の発明では、上述の画像
処理の処理条件を写真感光材料に付与された写真感光材
料IDと共に記憶する。写真感光材料IDとしては、例
えば写真感光材料に設けられたバーコード等の形態で記
録されたID情報や磁気層に記憶されたID情報、或い
はオペレータによって入力されたID情報を用いること
ができる。上述のように、画像処理の処理条件を写真感
光材料IDと共に記憶手段などに記憶することにより、
例えば、同時プリント時等のように画像データに対して
最初に画像処理を行う時のみならず、再プリント等のよ
うに、同一の画像の画像データに対して再び画像処理を
行う場合にも、写真感光材料IDから画像処理の処理条
件を読み出して画像処理に利用することができる。従っ
て、請求項1の発明によれば、現像差や経時差に影響さ
れず常に最適な画像処理を行うことが可能となる。ま
た、再プリント等のように、同一の画像の画像データに
対して再び画像処理を行う場合には、再度、画像処理の
処理条件を求める必要がなくなり、再プリント時の画像
処理時間を短縮することができる。
【0012】なお、前記処理条件は、変換(補正)テー
ブルの形態であっても変換(補正)式の形態であっても
よく、例えば、所定露光量と読み取りによって得られた
画像データに基づいて処理対象の写真感光材料の実際の
特性を推定し(新規に推定してもよいし、写真感光材料
の標準的な特性を記憶しておき、読み取りデータから特
性の変動分を求め、記憶している特性を補正することで
推定してもよい)、推定した結果から求めることができ
る。また、例えば写真感光材料の標準的な特性から求め
た処理条件を写真感光材料の特性を推定することなく、
写真感光材料の特性の変動分に基づいて処理条件を補正
することで処理条件を求めることも可能である。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、画像データに対して前記画像処理を行
うに際し、対応する写真感光材料の写真感光材料IDが
記憶されているか否か判定し、前記写真感光材料IDが
記憶されている場合には、前記写真感光材料IDと共に
記憶されている前記画像処理の処理条件に基づいて、前
記画像処理を行うことを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、画像データに対して画像処理を
行うに際し、対応する写真感光材料IDが記憶されてい
るか否か判定する。該判定で写真感光材料IDが記憶さ
れていると判定された場合には、写真感光材料IDと共
に記憶されている画像処理の処理条件を読み出して、読
み出した処理条件に基づいて画像処理を行う。
【0015】例えば、再プリント等のように、同一の画
像の画像データに対して、再び画像処理を行う場合に
は、写真感光材料IDが記憶されているか否かを判定
し、写真感光材料IDが記憶されている場合には、写真
感光材料IDと共に記憶されている画像処理の処理条件
を読み出して画像処理を行うので、最初に行ったプリン
ト時と同様の画像処理を行うことができる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記写真感光材料製造
時、撮影を行う装置に装填されている間、又は前記写真
感光材料に記録された画像を現像する際に、前記写真感
光材料IDを前記写真感光材料に記録された画像毎に前
記写真感光材料全域にわたって付与することを特徴とし
ている。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明において、写真感光材料が現
像後に切断された場合でも、写真感光材料IDを記録さ
れた画像毎に全域にわたって付与するので、切断された
写真感光材料でも再プリント時に写真感光材料IDから
画像処理の処理条件を読み出して画像処理を行うことが
できる。
【0018】請求項4に記載の発明は、写真感光材料の
所定領域を予め所定露光量で露光しておき、前記写真感
光材料を現像した後の前記写真感光材料の前記所定領域
を読み取り、該読み取りによって得られた読み取りデー
タに基づいて、前記写真感光材料の画像記録領域に記録
された画像を読み取ることで得られる画像データを、前
記写真感光材料の特性に応じて変換する画像処理の処理
条件を決定し、前記決定した処理条件を前記画像データ
の特徴を表す画像特徴データと共に記憶することを特徴
としている。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、写真フィ
ルムなどの写真感光材料の所定領域を所定露光量で露光
して現像する。該所定領域を読み取り、読み取りによっ
て得られた読み取りデータ(例えば所定領域の濃度をあ
らわすデータ)に基づいて、画像記録領域に記録された
画像を読み取ることでられる画像データを、写真感光材
料の特性に応じて変換する画像処理(例えば、画像のノ
ーマル露光領域におけるグレー階調のR、G、B3色の
バランスを補正するグレー階調バランス補正や写真感光
材料特性(露光量−発色濃度特性)における非線径部分
を補正する写真感光材料の非線系補正等のように、画像
データが表す画像の階調を写真感光材料の特性に応じて
変換する画像処理)の処理条件を決定する。
【0020】所定露光量で露光した所定領域の現像後の
濃度は、上述したように写真感光材料の経時変化や現像
条件の変動に伴う写真感光材料の特性(露光量−発色濃
度特性)の変動を反映した値になるので、読み取りデー
タに基づいて、所定領域への露光量(所定露光量)と読
み取りデータから求まる所定領域の濃度により写真感光
材料の実際の特性を高精度に推定することができる。請
求項4の発明では、読み取りデータに基づいて、画像デ
ータを写真感光材料の特性に応じて変換する画像処理の
処理条件を決定するので、写真感光材料の特性の変動が
処理条件に反映され、写真感光材料の種類、経時変化や
現像条件の影響を受けることなく、常に適正な画像処理
を行うことができる。
【0021】そして、請求項4の発明では、上述の画像
処理の処理条件を写真感光材料に記録された画像の特徴
を表す画像特徴データ(例えば濃度ヒストグラム、圧縮
された画像を表す画像データや粗い画像データ等の画像
を識別できる画像特徴データ)と共に記憶する。このよ
うに、画像処理の処理条件を画像特徴データと共に記憶
する記憶手段などに記憶することにより、例えば、同時
プリント時等のように画像データに対して最初に画像処
理を行う時のみならず、再プリント等のように、同一の
画像データに対して再び画像処理を行う場合にも、画像
特徴データから画像処理の処理条件を読み出して画像処
理に利用することができる。従って、請求項4の発明に
よれば、現像差や経時差に影響されず常に最適な画像処
理を行うことが可能となる。また、再プリント等のよう
に、同一の画像の画像データに対して再び画像処理を行
う場合には、再度、画像処理の処理条件を求める必要が
なくなり、再プリント時の画像処理時間を短縮すること
ができる。
【0022】なお、前記処理条件は、変換(補正)テー
ブルの形態であっても変換(補正)式の形態であっても
よく、例えば、所定露光量と読み取りによって得られた
画像データに基づいて処理対象の写真感光材料の実際の
特性を推定し(新規に推定してもよいし、写真感光材料
の標準的な特性を記憶しておき、読み取りデータから特
性の変動分を求め、記憶している特性を補正することで
推定してもよい)、推定した結果から求めることができ
る。また、例えば写真感光材料の標準的な特性から求め
た処理条件を写真感光材料の特性を推定することなく、
写真感光材料の特性の変動分に基づいて処理条件を補正
することで処理条件を求めることも可能である。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記画像データに前記画像処理を行う
に際し、前記画像データから前記画像特徴データを作成
し、該画像特徴データが記憶されているか否か判定し、
前記画像特徴データが記憶されている場合には、前記画
像特徴データと共に記憶されている前記処理条件に基づ
いて、前記画像処理を行うことを特徴としている。
【0024】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明において、画像データに対して画像処理を
行うに際し、画像データから画像特徴データを作成し、
対応する画像特徴データが記憶されているか否かを判定
する。該判定で画像特徴データが記憶されている場合に
は、画像特徴データと共に記憶されている画像処理の処
理条件を読み出して、読み出した処理条件に基づいて画
像処理を行う。
【0025】例えば、再プリント等のように、同一の画
像の画像データに対して、再び画像処理を行う場合に
は、画像特徴データが記憶されているか否か判定し、画
像特徴データが記憶されている場合には、画像特徴デー
タと共に記憶されている画像処理の処理条件を読み出し
て画像処理を行うので、最初に行ったプリントと同様の
画像処理を行うことができる。
【0026】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項5の何れか1項に記載の発明において、前記処理条
件を、決定された前記処理条件を修正する修正手段によ
り修正して更に記憶することを特徴としている。
【0027】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、決
定された画像処理の処理条件を修正手段により修正して
記憶することにより、更に適正な画像処理を行うことが
できる。例えば、決定された画像処理が行われたプリン
トを見ながら修正手段により画像処理の処理条件を修正
して記憶することにより、再びプリントを行う時等に適
正な画像処理の処理条件で画像処理が行われたプリント
を得ることができる。
【0028】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項6の何れか1項に記載の発明において、前記処理条
件の代りに前記読み取りデータを記憶することを特徴と
している。
【0029】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
乃至請求項6の何れか1項に記載の発明において、画像
処理の処理条件の代りに写真感光材料の所定領域を読み
取ることによって得られる読み取りデータを記憶してお
いても、再びプリントを行う際に該読み取りデータに基
づいて、画像処理の処理条件を決定することにより、画
像処理の処理条件を記憶した場合と同様の効果を得るこ
とができる。
【0030】更に、画像処理の処理条件を記憶する場合
は、フィルム等の写真感光材料の各駒ごとに記憶する必
要があるが、読み取りデータを記憶する場合は、1本の
フィルムに対し、各駒共通のデータを記憶すればよいの
で、記憶データの扱いが簡略化できる。
【0031】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請
求項7の何れか1項に記載の発明において、前記所定領
域が、少なくとも前記写真感光材料の先頭部、後端部、
外縁部、又は、画像記録領域の間隙部の何れかであるこ
とを特徴としている。
【0032】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
乃至請求項7の何れか1項に記載の発明において、写真
感光材料に所定露光量で行う所定領域を、少なくとも写
真感光材料の先頭部(リーダー部)、後端部(トレーラ
ー部)、外縁部、又は、画像記録領域の間隙部(フレー
ム間)の何れかに行うことが可能である。
【0033】請求項9に記載の発明は、写真感光材料に
記録された画像毎に予め所定露光量で露光しておき、前
記写真感光材料を現像した後の前記写真感光材料の前記
所定露光量での露光を読み取り、該読み取りによって得
られた読み取りデータに基づいて、前記画像を読み取る
ことで得られる画像データを、前記写真感光材料の特性
に応じて変換する画像処理の処理条件を決定することを
特徴としている。
【0034】請求項9に記載の発明によれば、写真フィ
ルムなどの写真感光材料に記録された画像毎に予め所定
露光量で露光して現像する。該所定露光量での露光を読
み取り、読み取りによって得られた読み取りデータ(例
えば所定露光量での露光における濃度を表すデータ)に
基づいて、画像記録領域に記録された画像を読み取るこ
とで得られる画像データを、写真感光材料の特性に応じ
て変換する画像処理(例えば、画像のノーマル露光領域
におけるグレー階調のR、G、B3色のバランスを補正
するグレー階調バランス補正や写真感光材料特性(露光
量−発色濃度特性)における非線形部分を補正する写真
感光材料の非線形性補正等のように、画像データが表す
画像の階調を写真感光材料の特性に応じて変換する画像
処理)の処理条件を決定する。
【0035】所定露光量で露光された部分の現像後の濃
度は、写真感光材料の経時変化や現像条件の変動に伴う
写真感光材料の特性(露光量−発色濃度特性)の変動を
反映した値になるので、読み取りデータに基づいて、所
定露光量と読み取りデータから求まる所定露光量で露光
された部分の濃度により写真感光材料の実際の特性を高
精度に推定することができる。請求項9の発明では、読
み取りデータに基づいて、画像データを写真感光材料の
特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決定するの
で、写真感光材料の特性の変動が処理条件に反映され、
写真感光材料の種類、経時変化や現像条件の影響を受け
ることなく、常に適正な画像処理を行うことができる処
理条件を得ることができる。
【0036】そして、請求項9の発明では、所定露光量
での露光が写真感光材料に記録された画像毎に露光して
あるので、例えば、写真感光材料が所定数の画像毎等を
単位に切断された場合でも、それぞれの画像毎に所定露
光量で露光された部分が存在するので、該所定露光量で
の露光を読み取ることができ、読み取りによって得られ
た読み取りデータに基づいて、画像処理の処理条件を決
定することができる。すなわち、同時プリント時等のよ
うに画像データに対して最初に画像処理を行う時のみな
らず、再プリント等のように、同一の画像の画像データ
に対して再び画像処理を行う場合にも、所定露光量での
露光から画像処理の処理条件を決定して画像処理を行う
ことができる。従って、請求項9の発明によれば、現像
差や経時差に影響されず常に最適な画像処理を行うこと
が可能となる。
【0037】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
請求項9の何れか1項に記載の発明において、前記所定
露光量での露光を、現像機によって前記写真感光材料が
現像される際に行うことを特徴としている。
【0038】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項9の何れか1項に記載の発明において、予
め写真感光材料に行う所定露光量での露光を、写真感光
材料を現像機により現像する際に行う。すなわち、画像
処理装置で画像処理を行う際には、写真感光材料に所定
露光量で露光された部分を読み取って、読み取りによっ
て得られたデータから画像処理の処理条件を決定するこ
とができる。また、このように、現像機により所定露光
量で露光した部分は、現像機で現像する際の変動、例え
ば、現像液などの現像処理差や現像条件の変動などによ
って生じる現像差を反映したものとなる。従って、現像
処理差や現像差の影響を排除した画像処理を行うことが
できる。
【0039】請求項11に記載の発明は、請求項1乃至
請求項9の何れか1項に記載の発明において、前記所定
露光量での露光を、前記写真感光材料の製造時に行うこ
とを特徴としている。
【0040】請求項11に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項9の何れか1項に記載の発明において、予
め写真感光材料に行う所定露光量での露光を、写真感光
材料製造時に行う。すなわち、画像処理装置で画像処理
を行う際には、写真感光材料に所定露光量で露光された
部分を読み取って、読み取りによって得られたデータか
ら画像処理の処理条件を決定することができる。また、
上述したように所定露光量で露光した部分の現像後の濃
度は、写真感光材料の経時変化や現像条件の変動に伴う
写真感光材料特性の変動を反映した値となる。従って、
現像差や経時差の影響を排除した画像処理を行うことが
できる。
【0041】請求項12に記載の発明は、請求項1乃至
請求項9の何れか1項に記載の発明において、前記所定
露光量での露光を、前記写真感光材料が画像を記録する
撮影カメラにセットされている間に行うことを特徴とし
ている。
【0042】請求項12に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項9の何れか1項に記載の発明において、予
め写真感光材料に行う所定露光量での露光を、写真感光
材料が画像を記録する撮影カメラにセットされている間
に行う。例えば、撮影カメラに所定露光量の光量を発光
する光源を設けておき、写真感光材料をセットすると同
時に、又は撮影時に所定露光量で露光を行うようにして
おけば、画像処理装置で画像処理を行う際には、写真感
光材料に所定露光量で露光された部分を読み取って、読
み取りによって得られたデータから画像処理の処理条件
を決定することができる。また、上述したように所定露
光量で露光した部分の現像後の濃度は、写真感光材料の
経時変化や現像条件の変動に伴う写真感光材料特性の変
動を反映した値となる。従って、現像差や経時差の影響
を排除した画像処理を行うことができる。
【0043】請求項13に記載の発明は、請求項1乃至
請求項12の何れか1項に記載の発明において、前記所
定露光量での露光は、互いに異なる露光量で複数回行う
ことを特徴としている。
【0044】請求項13に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項12の何れか1項に記載の発明において、
所定露光量での露光は、互いに異なる露光量で複数回行
う。すなわち、段階的に露出レベルを変えて露光する。
このように段階的に露光することによって、段階的露出
レベルと露出レベルに対応した写真感光材料の濃度から
写真感光材料特性を推定することができる。
【0045】また、推定された写真感光材料特性から画
像を写真感光材料の特性に応じて変換するための画像処
理の処理条件としての変換(補正)テーブルや変換(補
正)式を決定することができる。なお、露出レベルの間
隔を細かくすることによって、正確な写真感光材料特性
を得ることができる。また、写真感光材料特性を作成せ
ずに、直接変換(補正)テーブルや変換(補正)式を作
成することも可能である。
【0046】請求項14に記載の発明は、請求項1乃至
請求項13の何れか1項に記載の発明において、前記所
定露光量での露光は、グレー露光又はR(赤)G(緑)
B(青)の単色露光の何れかであることを特徴としてい
る。
【0047】請求項14に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項13の何れか1項に記載の発明において、
所定露光量での露光としては、グレー露光やRGBの単
色露光の何れかを用いることが可能である。
【0048】請求項15に記載の発明は、請求項1乃至
請求項14の何れか1項に記載の発明において、前記読
み取りデータは、グレー階調を示すデータ又は粒状度を
示すデータの何れかであることを特徴としている。
【0049】請求項15に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項14の何れか1項に記載の発明において、
所定露光量で露光した部分を読み取ることによって得ら
れる読み取りデータは、グレー階調を示すデータ又は画
像の粒状度を示すデータの何れかのデータを画像処理の
処理条件の決定の際に用いることが可能である。
【0050】請求項16に記載の発明は、請求項1乃至
請求項15の何れか1項に記載の発明において、前記画
像処理は、グレー階調バランス補正処理、写真感光材料
の非線形特性補正処理、粒状抑制処理、及びシャープネ
ス処理のうち、少なくとも1つの処理を含む画像処理で
あることを特徴としている。
【0051】請求項16に記載の発明によれば、請求項
1乃至請求項15の何れか1項に記載の発明において、
写真感光材料の特性に応じて変換する画像処理として
は、グレー階調バランス補正処理、写真感光材料の非線
形特性補正処理、粒状度を抑制する粒状抑制処理、及び
シャープネスの強調等を行うシャープネス処理のうち、
少なくとも1つの処理を含む画像処理を行うことが可能
である。
【0052】請求項17に記載の発明は、予め写真感光
材料の所定領域に所定露光量で露光された標準露光部及
び写真感光材料の画像記録領域に記録された画像を含む
領域を読み取る読取手段と、前記読取手段が前記標準露
光部を読み取ることで得られた読み取りデータに基づい
て、前記読取手段が前記画像記録領域に記録された画像
を読み取ることで得られた画像データを、前記写真感光
材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決定
する処理条件決定手段と、前記処理条件決定手段により
決定された処理条件を前記写真感光材料に付与された写
真感光材料IDと共に記録する記憶手段と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0053】請求項17に記載の発明によれば、読取手
段は、予め写真感光材料の所定領域に所定露光量で露光
された標準露光部や写真感光材料の画像記録領域に記録
された画像を読み取り、処理条件決定手段は、読取手段
が標準露光部を読み取ることで得られた読み取りデータ
(例えば所定領域の濃度をあらわすデータ)に基づい
て、読取手段が画像記録領域に記録された画像を読み取
ることで得られた画像データを、写真感光材料の特性に
応じて変換するための画像処理(例えば、画像のノーマ
ル露光領域におけるグレー階調のR、G、B、3色のバ
ランスを補正するグレー階調バランス補正や写真感光材
料特性(露光量−発色濃度特性)における非線形部分を
補正する写真感光材料の非線形性補正等のように、画像
データが表す画像の階調を写真感光材料の特性に応じて
変換する画像処理)の処理条件を決定する。
【0054】所定露光量で露光された所定領域の現像後
の濃度は、写真感光材料の経時変化や現像条件の変動に
伴う写真感光材料の特性(露光量−発色濃度特性)の変
動を反映した値になるので、読み取りデータに基づい
て、所定領域への露光量(所定露光量)と読み取りデー
タから求まる所定領域の濃度により写真感光材料の実際
の特性を高精度に推定することができる。請求項17の
発明では、読み取りデータに基づいて、画像データを写
真感光材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件
を決定するので、写真感光材料の特性の変動が処理条件
に反映され、写真感光材料の種類、経時変化や現像条件
の影響を受けることなく、常に適正な画像処理を行うこ
とができる処理条件を得ることができる。
【0055】更に、記憶手段は、処理条件決定手段によ
り決定された画像処理の処理条件を写真感光材料に付与
された写真感光材料IDと共に記憶する。写真感光材料
IDとしては、例えば写真感光材料に設けられたバーコ
ード等の形態で記録されたID情報や磁気層に記憶され
たID情報、或いはオペレータによって入力されたID
情報を用いることができる。上述のように、画像処理の
処理条件を写真感光材料IDと共に記憶手段に記憶する
ことにより、例えば、同時プリント時等のように画像デ
ータに対して最初に画像処理を行う時のみならず、再プ
リント等のように、同一の画像の画像データに対して再
び画像処理を行う場合にも、写真感光材料IDから画像
処理の処理条件を読み出して画像処理に利用することが
できる。従って、請求項17の発明によれば、現像差や
経時差に影響されず常に最適な画像処理を行うことが可
能となる。また、再プリント等のように、同一の画像の
画像データに対して再び画像処理を行う場合には、再
度、画像処理の処理条件を求める必要がなくなり、再プ
リント時の画像処理時間を短縮することができる。
【0056】なお、処理条件決定手段で決定される前記
処理条件は、変換(補正)テーブルの形態であっても変
換(補正)式の形態であってもよく、例えば、所定露光
量と読み取りによって得られた画像データに基づいて処
理対象の写真感光材料の実際の特性を推定し(新規に推
定してもよいし、写真感光材料の標準的な特性を記憶し
ておき、読み取りデータから特性の変動分を求め、記憶
している特性を補正することで推定してもよい)、推定
した結果から求めることができる。また、例えば写真感
光材料の標準的な特性から求めた処理条件を写真感光材
料の特性を推定することなく、写真感光材料の特性の変
動分に基づいて処理条件を補正することで処理条件を求
めることも可能である。
【0057】請求項18に記載の発明は、写真感光材料
に記録された画像毎に設けられ、予め所定露光量で露光
された標準露光部及び前記写真感光材料の前記画像を含
む領域を読み取る読取手段と、前記読取手段が前記標準
露光部を読み取ることで得られる読み取りデータに基づ
いて、前記読取手段が前記画像記録領域に記録された画
像を読み取ることで得られた画像データを、前記写真感
光材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決
定する処理条件決定手段と、を備えることを特徴として
いる。
【0058】請求項18に記載の発明によれば、読取手
段は、写真感光材料に記録された画像毎に設けられ、予
め所定露光量で露光された標準露光部や写真感光材料の
画像記録領域に記録された画像を読み取り、処理条件決
定手段は、読取手段が標準露光部を読み取ることで得ら
れた読み取りデータ(例えば所定領域の濃度をあらわす
データ)に基づいて、読取手段が画像記録領域に記録さ
れた画像を読み取ることで得られた画像データを、写真
感光材料の特性に応じて変換するための画像処理(例え
ば、画像のノーマル露光量におけるグレー階調のR、
G、B、3色のバランスを補正するグレー階調バランス
補正や写真感光材料特性(露光量−発色濃度特性)にお
ける非線形部分を補正する写真感光材料の非線形性補正
等のように、画像データが表す画像の階調を写真感光材
料の特性に応じて変換する画像処理)の処理条件を決定
する。
【0059】写真感光材料に記録された画像毎に設けら
れた所定露光量で露光された標準露光部の現像後の濃度
は、写真感光材料の経時変化や現像条件の変動に伴う写
真感光材料の特性(露光量−発色濃度特性)の変動を反
映した値になるので、読み取りデータに基づいて、標準
露光部の露光量(所定露光量)と読み取りデータから求
まる標準露光部の濃度により写真感光材料の実際の特性
を高精度に推定することができる。請求項18の発明で
は、読み取りデータに基づいて、画像データを写真感光
材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決定
するので、写真感光材料の特性の変動が処理条件に反映
され、写真感光材料の種類、経時変化や現像条件の影響
を受けることなく、常に適正な画像処理を行うことがで
きる処理条件を得ることができる。
【0060】また、請求項18の発明では、所定露光量
で露光された標準露光部が写真感光材料に記録された画
像毎に設けられているので、例えば、同時プリント時等
のように画像データに対して最初に画像処理を行う時の
みならず、再プリント等のように、同一の画像の画像デ
ータに対して再び画像処理を行う場合にも、標準露光部
を読取手段で読み取ることによって得られる読み取りデ
ータに基づいて、最初のプリント時と同様に画像処理の
処理条件を決定することができる。従って、請求項18
の発明によれば、現像差や経時差に影響されず常に最適
な画像処理を行うことが可能となる。
【0061】更に、請求項18の発明では、写真感光材
料が切断されて保管される場合などでも、写真感光材料
に記録された画像毎に標準露光部が設けられているの
で、それぞれの標準露光部を読取手段で読み取ること
で、画像処理の処理条件を決定することができる。
【0062】請求項19に記載の発明は、予め写真感光
材料の所定領域に所定露光量で露光された標準露光部及
び写真感光材料の画像記録領域に記録された画像を含む
領域を読み取る読取手段と、前記読取手段が前記標準露
光部を読み取ることで得られた読み取りデータに基づい
て、前記読取手段が前記画像記録領域に記録された画像
を読み取ることで得られた画像データを、前記写真感光
材料の特性に応じて変換する画像処理の処理条件を決定
する処理条件決定手段と、前記読取手段により前記画像
記録領域に記録された画像を読み取ることで得られた画
像データに基づいて、前記画像の特徴を表す画像特徴デ
ータを算出する画像特徴算出手段と、前記処理条件決定
手段により決定された処理条件を前記画像特徴算出手段
により算出された画像特徴データと共に記憶する記憶手
段と、を備えることを特徴としている。
【0063】請求項19に記載の発明によれば、読取手
段は、予め写真感光材料の所定領域に所定露光量で露光
された標準露光部や写真感光材料の画像記録領域に記録
された画像を読み取り、処理条件決定手段は、読み取り
手段が標準露光部を読み取ることで得られた読み取りデ
ータ(例えば所定領域の濃度をあらわすデータ)に基づ
いて、読取手段が画像記録領域に記録された画像を読み
取ることで得られた画像データを、写真感光材料の特性
に応じて変換するための画像処理(例えば、画像のノー
マル露光領域におけるグレー階調のR、G、B、3色の
バランスを補正するグレー階調バランス補正や写真感光
材料特性(露光量−発色濃度特性)における非線形部分
を補正する写真感光材料の非線形性補正等のように、画
像データが表す画像の階調を写真感光材料の特性に応じ
て変換する画像処理)の処理条件を決定する。
【0064】所定露光量で露光された所定領域の現像後
の濃度は、写真感光材料の経時変化や現像条件の変動に
伴う写真感光材料の特性(露光量−発色濃度特性)の変
動を反映した値になるので、読み取りデータに基づい
て、所定領域への露光量(所定露光量)と読み取りデー
タから求まる所定領域の濃度により写真感光材料の実際
の特性を高精度に推定することができる。請求項19の
発明では、読み取りデータに基づいて、画像データを写
真感光材料の特性に変換する画像処理の処理条件を決定
するので、写真感光材料の特性の変動が反映され、写真
感光材料の種類、経時変化や現像条件の影響を受けるこ
となく、常に適正な画像処理を行うことができる処理条
件を得ることができる。
【0065】更に、画像特徴算出手段は、読取手段によ
り画像記録領域に記録された画像を読み取ることで得ら
れた画像データに基づいて、画像の特徴を表す画像特徴
データ(例えば濃度ヒストグラム、圧縮された画像を表
す画像データや粗い画像データ等の画像を識別できる画
像特徴データ)を算出する。そして、記憶手段が処理条
件決定手段により決定された画像処理の処理条件を画像
特徴算出手段によって算出された画像特徴データと共に
記憶する。このように、画像処理の処理条件を画像特徴
データと共に記憶することにより、例えば、同時プリン
ト時等のように画像データに対して最初の画像処理を行
う時のみならず、再プリント等のように、同一の画像の
画像データに対して再び画像処理を行う場合にも、画像
を識別できる画像特徴データに対応する画像処理の処理
条件を読み出して画像処理に利用することができる。従
って、請求項19の発明によれば、現像差や経時差に影
響されず常に最適な画像処理を行うことが可能となる。
また、再プリント等のように、同一の画像の画像データ
に対して再び画像処理を行う場合には、再度、画像処理
の処理条件を求める必要がなくなり、再プリント時の画
像処理時間を短縮することができる。
【0066】なお、前記処理条件は、変換(補正)テー
ブルの形態であっても変換(補正)式の形態であっても
よく、例えば、所定露光量と読み取りによって得られた
画像データに基づいて処理対象の写真感光材料の実際の
特性を推定し(新規に推定してもよいし、写真感光材料
の標準的な特性を記憶しておき、読み取りデータから特
性の変動分を求め、記憶している特性を補正することで
指定してもよい)、推定した結果から求めることができ
る。また、例えば写真感光材料の標準的な特性から求め
た処理条件を写真感光材料の特性を推定することなく、
写真感光材料の特性の変動分に基づいて処理条件を補正
することで処理条件を求めることも可能である。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。
【0068】図1及び図2には、本実施の形態に係るデ
ジタルラボシステム10の概略構成が示されている。
【0069】図1に示すように、このデジタルラボシス
テム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部1
6、レーザプリンタ部18、及びプロセッサ部20を含
んで構成されており、ラインCCDスキャナ14と画像
処理部16は、図2に示す入力部26として一体化され
ており、レーザプリンタ部18及びプロセッサ部20
は、図2に示す出力部28として一体化されている。
【0070】ラインCCDスキャナ14は、写真フィル
ム68に光を照射する光源66を備えており、光源66
の光射出側には、写真フィルム68に照射する光を拡散
光とする導光部材としてのアクリルブロック70と、光
拡散板72が順に配置されている。
【0071】写真フィルム68は、アクリルブロック7
0の光射出側(光拡散板72が配設された側)に配置さ
れたフィルムキャリア74によって、コマ画像の画面が
光軸と垂直になるように搬送され、写真フィルム68を
挟んで光源66と反対側には、光軸に沿ってコマ画像を
透過した光を結像させるレンズユニット76、ラインC
CD30が順に配置されている。
【0072】また、ラインCCDスキャナ14は、ネガ
フィルムやリバーサルフィルムなどの写真フィルムに記
録されているコマ画像を読み取るためのものであり、例
えば135サイズの写真フィルム、110サイズの写真
フィルム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム
(240サイズの写真フィルム:所謂APSフィル
ム)、120サイズ及び220サイズ(ブローニサイ
ズ)の写真フィルムのコマ画像を読取対象とすることが
できる。ラインCCDスキャナ14は、上記の読取対象
のコマ画像をラインCCD30で読み取り、A/D変換
部32においてA/D変換した後、画像データを画像処
理部16へ出力する。
【0073】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データ(スキャン画像データ)
が入力されると共に、デジタルカメラ34等での撮影に
よって得られた画像データ、原稿(例えば反射原稿等)
をスキャナ36(フラットベット型)で読み取ることで
得られた画像データ、他のコンピュータで生成された画
像データ、及びモデム42を介して受信する通信画像デ
ータ等(以下、これらをファイル画像データと総称す
る)を外部から入力することも可能なように構成されて
いる。
【0074】画像処理部16は、画像メモリ44、写真
フィルム特性算出部46、写真フィルム特性記憶部4
8、各種画像処理部50によって主に構成されており、
ラインCCDスキャナ14より入力された画像データを
画像メモリ44に記憶し、写真フィルム特性算出部46
は、ラインCCDスキャナ14により画像記録領域外を
含めて読み取りが行われた画像データの画像記録領域外
に記録されたデータから写真フィルムの特性を算出する
(後述)。また、算出された写真フィル特性は、写真フ
ィルム特性記憶部48に記憶されると共に、グレー階調
バランス補正及びフィルムの非線形性補正や、色階調処
理、ハイパートーン処理、ハイパーシャープネス処理な
どの各種の画像処理を行う各種画像処理部50に出力さ
れる。各種画像処理部50は、上述の各種の補正等の画
像処理を行って、記録用画像データとしてレーザプリン
タ部18へ出力する。また、画像処理部16は、画像処
理を行った画像データを画像ファイルとして外部へ出力
する(例えば、FD38、MO40、CD40等の記憶
媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処理機器
へ送信する等)ことも可能とされている。
【0075】なお、画像処理部50における画像処理
は、上記に限定されるものではなく、その他に例えば、
写真フィルム68に記録された画像の粒状度を抑える粒
状抑制処理などを更に行うようにしてもよい。
【0076】レーザプリンタ部18は、R、G、Bのレ
ーザ光源52を備えており、レーザドライバ54を制御
して、画像処理部16から入力された記録用画像データ
(一端、画像メモリ56に記憶される)に応じて変調し
たレーザ光を印画紙62に照射して、走査露光(本実施
の形態では、主としてポリゴンミラー58、fθレンズ
60を用いた光学系)によって印画紙62に画像を記録
する。また、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部1
8で走査露光によって画像が記録された印画紙62に対
して、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施
す。これにより、印画紙62上に画像が形成される。
【0077】続いて、上述のように構成されたデジタル
ラボシステム10で使用する写真フィルムの一例を図3
を参照して説明する。
【0078】写真フィルム68は、135サイズの写真
フィルム、110サイズの写真フィルム、APSフィル
ム等を、図3(A)〜(D)に示すように、写真フィル
ム68のリーダー部(先頭部)、トレーラ部(後端
部)、コマ画像間(フレーム間)の間隔部、外縁部の少
なくとも何れか1ヶ所に所定の露光量で発光する標準光
源により、所定露光量を段階的変化させて露光を行い標
準露光部80を作成する。この標準露光部80の段階露
光間隔は、露光量の対数(logE)レベルで等間隔に
露光を行い、ラインCCDスキャナ14などのスキャナ
の読み取れる解像度の範囲内でできるだけ細かくするの
が望ましい。また、標準露光部80は、グレー露光でも
よいし、RGBの単色露光でもよい。
【0079】写真フィルム68の標準露光部80は、図
6に示す現像機200によって露光される。現像機20
0は、フィルム装填部202を備えており、図示しない
蓋を開放することによって露出され、撮影に用いられて
画像が露光された写真感光材料としての写真フィルムが
装填される。
【0080】写真フィルム装填部202に装填された写
真フィルム68は、フィルム装填部202に設けれられ
た所定の露光量で発光する標準光源250により上述の
ような段階露光が行われ、プロセッサ部204内へ搬送
される。プロセッサ部204には現像槽206、漂白槽
208、漂白定着槽210、定着槽212、リンス槽2
14、216、安定槽218の各処理槽が順に配置され
ており、各処理槽には、各々現像液、漂白液、漂白定着
液、定着液、リンス液、安定液が貯留されている。ま
た、各処理槽の上方にはクロスオーバラック220が配
置されている。クロスオーバラック220は、各処理槽
を仕切る仕切板222に対応してローラ224を有して
いる。ローラ224は各処理槽間の受け渡し搬送経路を
構成しており、写真フィルム68はローラ224に巻き
掛けられることによって各処理槽間を受け渡され、各処
理液に浸清されて処理される。
【0081】また、プロセッサ部204の隣には乾燥部
226が配置されている。乾燥部226にはローラ22
8が配設されており、プロセッサ部204から排出され
た写真フィルム68は乾燥部226へと案内され、ロー
ラ228に巻き掛けられて乾燥処理された後乾燥部22
6と隣接する濃度測定部230へ搬送される。
【0082】濃度測定部230には写真フィルム68の
搬送路を挟んで、光源及びC、M、Yの各フィルタを備
えた光学系232と、写真フィルム68に記録された画
像を多数個に分割して各々の濃度を測定する濃度計23
4と、が対向配置されている。プロセッサ部204にお
ける一連の処理によって画像が顕像化された写真フィル
ム68は、光学系232及び濃度計234により、画像
の濃度が多数個に分割され且つR、G、Bの3色に分解
されて測定される。また、写真フィルム68は画像範囲
外の部分の濃度についても、光学系232及び濃度計2
34により3色に分解されて測定される。光学系232
及び濃度計234は制御装置236に接続されており、
測定結果を制御装置236へ出力する。
【0083】また、濃度計234には、写真フィルムの
側部に記録されたDXコード等を表すバーコードを読み
取るバーコードリーダ238が設けられている。バーコ
ードリーダ238は制御装置236に接続されており、
読み取ったバーコードが表す情報を制御装置236へ出
力する。制御装置236はバックアップRAM等の不揮
発性のメモリ240を備えており、各種の情報を表示す
るための液晶等のディスプレイ242、各種のデータや
コマンド等を入力するためのキーボード244が接続さ
れている。なお、濃度測定部230を通過した写真フィ
ルム68はフィルムストッカ246によって現像機20
0外へ排出される。
【0084】なお、標準露光部80は、写真フィルム6
8を製造する際に露光するようにしてもよいし、撮影カ
メラに所定露光量で発光する標準光源を設けて、撮影前
や撮影時に行うようにしてもよい。
【0085】次に、写真フィルム特性算出部46による
写真フィルム特性算出について説明する。上述のように
予め標準光源により露光された写真フィルム68は、ラ
インCCDスキャナ14により読み取ることにより、本
実施の形態のデジタルラボシステム10は、露光レベル
に応じた濃度データ(例えば、グレー階調を示すデー
タ)を得ることができる。そこで、図4に示すように、
横軸をlogE(露光量の対数)として、縦軸を濃度デ
ータとして段階露光により生じる濃度データをプロット
し、各点の間の特性を最小自乗法等によって推定演算す
ることにより、R、G、B、3色各々の写真フィルム6
8の特性曲線(写真フィルム特性)を作成することがで
きる。
【0086】上述のようにして作成された写真フィルム
特性は、例えば、グレー階調バランス補正や非線形性補
正を行うために、3色別々に直線部は、ガンマ特性(写
真フィルム特性の直線域)のみを変化させ、アンダー露
光領域及びオーバー露光領域の非線形部は直線域に対応
する非線形分だけ補正し、図5に示すような変換特性と
なる写真フィルムの非線形補正テーブルに変換して画像
処理が行われると共に、写真フィルムに通常設けられる
バーコードや磁気層などに記録された写真フィルムID
に対応して写真フィルム特性記憶部48に上述のように
して得られた写真フィルムの非線形補正テーブル等が記
憶される。このように、写真フィルムIDに対応して写
真フィルム特性記憶部48に写真フィルム特性(補正テ
ーブルを含む)が記憶されるため、再プリント時には写
真フィルム特性記憶部48に記憶されたデータに基づい
て、画像処理を行うことができ、処理時間を短縮するこ
とができると共に、はじめのプリントと同様の画像処理
を行うことができる。
【0087】続いて、本実施の形態の作用について、図
7のフローチャートを参照して説明する。
【0088】ステップ100で、オペレータがフィルム
キャリア74に写真フィルム68を挿入し、画像処理部
16のキーボード16Kによりコマ画像読取開始を指示
すると、フィルムキャリア74により写真フィルム68
の搬送が開始され、ステップ102へ移行する。ステッ
プ102では、この搬送によりプレスキャンが実行され
る。すなわち、写真フィルム68を比較的高速で搬送し
ながら、ラインCCDスキャナ14によって、画像コマ
のみならず、写真フィルム68の画像記録領域外に記録
された写真フィルムIDとしての写真フィルムに記録さ
れたバーコード等の各種データを含めて読み取ってい
く。なお、読み取った画像は、モニタ16Mに表示され
確認することができる。
【0089】続いてステップ104に移行して、プレス
キャン結果に基づいてファインスキャン時の読取条件を
決定し、ステップ106へ移行する。ステップ106で
は、ステップ104で決定された読取条件に従ってファ
インスキャンが行われ、ステップ108へ移行する。ス
テップ108では、ファインスキャンにより読み取られ
た画像データが画像処理部16の画像メモリ44に出力
され、ステップ110へ移行する。ステップ110で
は、プレスキャン又はファインスキャンにより読み取ら
れた画像記録領域外に記録された図3に示すような標準
光源250により露光された標準露光部80のデータ及
び写真フィルムIDが写真フィルム特性記憶部48に出
力されステップ112へ移行する。なお、写真フィルム
IDは、写真フィルム68の画像記録領域外に記録され
たものを読み取るようにしたが、オペレータが写真フィ
ルムID情報を入力するようにしてもよい。
【0090】ステップ112では、読み取られた写真フ
ィルムIDから写真フィルム特性が写真フィルム特性記
憶部48に記憶されているか否かが判定される。ステッ
プ112で写真フィルム特性が記憶されていないと判定
されるとステップ114へ移行し、ステップ114で
は、写真フィルム特性が写真フィルム特性算出部46に
よって算出されると共に写真フィルムIDと写真フィル
ム特性が写真フィルム特性記憶部48に記憶され、続く
ステップ116へ移行する。ステップ116では、写真
フィルム特性及びラインCCDスキャナ14によって読
み取られた画像データが各種画像処理部50に出力さ
れ、続くステップ118で、写真フィルム特性に基づい
て、上述したグレー階調バランス補正及び写真フィルム
の非線経性補正や、色階調処理、ハイパートーン処理、
ハイパーシャープネス処理などの各種の画像処理が行わ
れ、一連の処理が終了する。
【0091】なお、グレー階調バランス補正や写真フィ
ルムの非線形性補正は、図5に示すような変換特性を有
するR、G、Bそれぞれの変換データを別々のルックア
ップテーブル(LUT)にセットし、該LUTに画像デ
ータを入力することにより画像データが変換される。
【0092】このように、ステップ114で、写真フィ
ルム68の画像記録領域外に記録された標準光源250
により露光された標準露光部80から写真フィルム特性
を算出し、算出された写真フィルム特性に基づいて画像
処理を行うので、写真フィルム特性の変動を考慮した画
像処理を行うことができる。また、現像条件などの現像
差や写真フィルムの経時劣化などの経時差に対しても標
準露光部80はそれぞれを反映したものであり、そこか
ら写真フィルム特性を作成しているので現像差、経時差
などの影響を排除した画像処理を行うことができる。
【0093】一方、ステップ112で、写真フィルム特
性が写真フィルム特性記憶部48に記憶されていると判
定されると、ステップ116へスキップして上述したス
テップ116及びステップ118で各種の画像処理が行
われ、一連の処理が終了する。このように、ステップ1
12で画像処理を行う写真フィルム68の写真フィルム
特性が写真フィルム特性記憶部に記憶されているか否か
を判定しているので、記憶されている場合には、再度写
真フィルム特性を算出することなく、写真フィルム特性
記憶部48に記憶されたデータに基づいて画像処理を行
うことができ、画像処理の処理時間を短縮することがで
きる。
【0094】また、同時プリント時に作成した写真フィ
ルム特性を写真フィルム特性記憶部48に記憶すること
により、再プリントを行う際、所定のピースに切断され
た写真フィルム68を処理する場合でも同時プリント時
と同様の画像処理を行うことができる。この時写真フィ
ルムIDを写真フィルムに記録された画像毎に、例えば
図3(C)、(D)で示した標準露光部80を設ける位
置のように写真フィルム全域にわたって設けるのが好ま
しい。
【0095】上述のようにして画像処理が行われた画像
データは、レーザプリンタ部18へ送られ、該画像デー
タに基づいて印画紙62上に画像が形成され、プロセッ
サ部20で発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理が
行われてプリントとして出力される。ここで、本実施の
形態では、オペレータがプリントを見ながら画像処理の
適否を判定するが、画像処理が適正ではないと判断され
た場合には、キーボード16Kを操作することにより各
種の画像処理の処理条件を修正することが可能とされて
おり、これによって最適なプリントを得ることができ
る。
【0096】なお、上記実施の形態では、標準露光部8
0により露光量を変化させて段階露光を行うようにした
が、段階的な露光でなくてもよく、所定の単一種の露光
量での露光のみ行うようにしてもよい。この場合、予め
フィルム種毎に写真フィルム特性や補正データを記憶し
ておき、読み取って得られた標準露光部のデータから当
該写真フィルム特性や補正データをシフトすることによ
って画像処理を行う。
【0097】また、上記実施の形態においては、写真フ
ィルム特性を作成し、この写真フィルム特性から写真フ
ィルムの図5に示すような変換特性となる写真フィルム
の非線形補正テーブルを作成するようにしたが、写真フ
ィルム特性を作成することなく、直接、写真フィルムの
非線経補正テーブルを作成するようにしてもよい。この
場合、図7のフローチャートにおいて、ステップ114
で写真フィルム特性記憶部48に写真フィルムIDと共
に記憶されるのは、写真フィルムの非線形補正テーブル
を記憶するようにすれば、再プリント時には、写真フィ
ルム特性を記憶したのと同様に、はじめのプリントと同
様の画像処理を行うことができる。また、このようにす
ることにより、写真フィルム特性から写真フィルムの非
線形補正テーブルを作成する処理を省略することがで
き、更なる処理時間の短縮が可能となる。また、標準露
光部80をラインCCDスキャナ14で読み取ることに
よって得られる読み取りデータを記憶するようにしても
読み取りデータから写真フィルムの非線形補正テーブル
を作成することができるので、同様の画像処理を行うこ
とができる。また、この場合には、1本の写真フィルム
に対して、各駒共通のデータを記憶すればよいので、記
憶データの扱いを簡略化することができる。
【0098】更に、上記実施の形態では、写真フィルム
IDを記憶する構成としたが、写真フィルムIDの代り
に画像の特徴を表す画像特徴データ(例えば、写真フィ
ルムに記録された画像の濃度ヒストグラムデータ、所定
の形式(JPEGなど)の粗データや圧縮した画像デー
タ等)を記憶するようにしても、画像特徴データを照合
することにより、画像処理の処理条件としての写真フィ
ルムの非線形補正テーブルを読み出すことができる。
【0099】続いて、上記実施の形態の変形例について
説明する。上記実施の形態では、写真フィルムIDと共
に画像処理の処理条件としての写真フィルムの非線形補
正テーブルを写真フィルム特性記憶部48に記憶する構
成としたが、変形例では写真フィルム特性記憶部48を
必要しない例について説明する。
【0100】写真フィルム68に記録された画像毎に写
真フィルム全域にわたって図3(C)、(D)で示した
ように標準露光部80を設けることによって、写真フィ
ルム特性記憶部48を省略することができる。すなわ
ち、画像処理を行う際に、写真フィルム68に記録され
た画像毎に設けられた標準露光部80をラインCCDス
キャナ14で読み取ることで、読み取ることで得られる
読み取りデータから上述のようにして写真フィルム68
の非線形補正テーブルを作成すれば、同様に画像処理を
行うことができる。また、写真フィルム68が所定のピ
ースに切断されても、写真フィルム68の全域にわたっ
て画像毎に標準露光部80が設けられているので、該標
準露光部80を読み取り、上述のように処理することに
よって、現像差や経時差などの影響を排除した画像処理
を行うことができる。また、再プリントを行う際にも画
像毎に設けられた標準露光部80に基づいて上述のよう
に画像処理を行うことにより同時プリント時と同様の画
像処理を行うことができる。
【0101】なお、上記実施の形態では、ラインCCD
スキャナ14により標準露光部80を読み取ることによ
って得られる露光レベルに応じて濃度データに基づいて
写真フィルム特性を作成し、該写真フィルム特性に応じ
て画像処理を行うようにしたが、更に露光レベルに応じ
た濃度データに基づいて、粒状度を算出するようにして
もよい。粒状度を算出することにより、画像処理部16
で行われる粒状抑制処理やハイパーシャープネス処理な
どの処理条件を算出することができる。なお、粒状度
は、例えば、RMSを使った粒状度の算出方法を用いる
ことが可能で、σ 2=Σ(Di−Dmean2/(N−1)
によって算出することができる。ここで、σはRMS粒
状度性を評価するための標準偏差、Diはi番目の画素
の画素値、Dmeanはラインの平均画素値、Nは1ライン
の画素数である。
【0102】また、本発明は上記で説明したプリント作
成時に適用することに限定されるものではなく、ディス
プレイ等の表示手段への画像の表示、或いは、CD−R
等の情報記憶媒体への画像データの格納を行う場合にも
適用可能である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、現
像差や経時差に影響されず常に最適な画像処理を行うこ
とが可能な画像処理方法及び画像処理装置を提供するこ
とができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタルラボシステ
ムの概略構成図である。
【図2】デジタルラボシステムの外観図である。
【図3】標準光源により露光された標準露光部を示す図
である。
【図4】写真フィルム特性算出を示す図である。
【図5】写真フィルム特性から得られる補正テーブルを
示す図である。
【図6】標準露光を行う現像機の概略構成を示す図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態の作用を説明するフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 デジタルラボシステム 16 画像処理部 46 写真フィルム特性算出部 48 写真フィルム特性記憶部 50 各種画像処理部 68 写真フィルム 80 標準露光部 250 標準光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H110 AA16 AA21 BA16 CB41 CB61 CB76 CC13 5B050 BA15 DA04 EA09 EA16 FA03 FA05 5C062 AA05 AB03 AB42 AC02 AC04 AC22 AC61 5C077 LL05 LL19 MM03 MM20 MP08 NP07 PP03 PP10 PP15 PQ22 SS01 TT02 TT09

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真感光材料の所定領域を予め所定露光
    量で露光しておき、前記写真感光材料を現像した後の前
    記写真感光材料の前記所定領域を読み取り、該読み取り
    によって得られた読み取りデータに基づいて、前記写真
    感光材料の画像記録領域に記録された画像を読み取るこ
    とで得られる画像データを、前記写真感光材料の特性に
    応じて変換する画像処理の処理条件を決定し、前記決定
    した処理条件を前記写真感光材料に付与された写真感光
    材料IDと共に記憶することを特徴とする画像処理方
    法。
  2. 【請求項2】 画像データに対して前記画像処理を行う
    に際し、対応する写真感光材料の写真感光材料IDが記
    憶されているか否か判定し、前記写真感光材料IDが記
    憶されている場合には、前記写真感光材料IDと共に記
    憶されている前記画像処理の処理条件に基づいて、前記
    画像処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像
    処理方法。
  3. 【請求項3】 前記写真感光材料製造時、撮影を行う装
    置に装填されている間、又は前記写真感光材料に記録さ
    れた画像を現像する際に、前記写真感光材料IDを前記
    写真感光材料に記録された画像毎に前記写真感光材料全
    域にわたって付与することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 写真感光材料の所定領域を予め所定露光
    量で露光しておき、前記写真感光材料を現像した後の前
    記写真感光材料の前記所定領域を読み取り、該読み取り
    によって得られた読み取りデータに基づいて、前記写真
    感光材料の画像記録領域に記録された画像を読み取るこ
    とで得られる画像データを、前記写真感光材料の特性に
    応じて変換する画像処理の処理条件を決定し、前記決定
    した処理条件を前記画像データの特徴を表す画像特徴デ
    ータと共に記憶することを特徴とする画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記画像データに前記画像処理を行うに
    際し、前記画像データから前記画像特徴データを作成
    し、該画像特徴データが記憶されているか否か判定し、
    前記画像特徴データが記憶されている場合には、前記画
    像特徴データと共に記憶されている前記処理条件に基づ
    いて、前記画像処理を行うことを特徴とする請求項4に
    記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記処理条件を、決定された前記処理条
    件を修正する修正手段により修正して更に記憶すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載
    の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記処理条件の代りに前記読み取りデー
    タを記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項6の
    何れか1項に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記所定領域が、少なくとも前記写真感
    光材料の先頭部、後端部、外縁部、又は、画像記録領域
    の間隙部の何れかであることを特徴とする請求項1乃至
    請求項7の何れか1項に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 写真感光材料に記録された画像毎に予め
    所定露光量で露光しておき、前記写真感光材料を現像し
    た後の前記写真感光材料の前記所定露光量での露光を読
    み取り、該読み取りによって得られた読み取りデータに
    基づいて、前記画像を読み取ることで得られる画像デー
    タを、前記写真感光材料の特性に応じて変換する画像処
    理の処理条件を決定することを特徴とする画像処理方
    法。
  10. 【請求項10】 前記所定露光量での露光を、現像機に
    よって前記写真感光材料が現像される際に行うことを特
    徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の画
    像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記所定露光量での露光を、前記写真
    感光材料の製造時に行うことを特徴とする請求項1乃至
    請求項9の何れか1項に記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記所定露光量での露光を、前記写真
    感光材料が画像を記録する撮影カメラにセットされてい
    る間に行うことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何
    れか1項に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記所定露光量での露光は、互いに異
    なる露光量で複数回行うことを特徴とする請求項1乃至
    請求項12の何れか1項に記載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 前記所定露光量での露光は、グレー露
    光又はR(赤)G(緑)B(青)の単色露光の何れかで
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れか
    1項に記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記読み取りデータは、グレー階調を
    示すデータ又は粒状度を示すデータの何れかであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項14の何れか1項に記
    載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記画像処理は、グレー階調バランス
    補正処理、写真感光材料の非線形特性補正処理、粒状抑
    制処理、及びシャープネス処理のうち、少なくとも1つ
    の処理を含む画像処理であることを特徴とする請求項1
    乃至請求項15の何れか1項に記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 予め写真感光材料の所定領域に所定露
    光量で露光された標準露光部及び写真感光材料の画像記
    録領域に記録された画像を含む領域を読み取る読取手段
    と、 前記読取手段が前記標準露光部を読み取ることで得られ
    た読み取りデータに基づいて、前記読取手段が前記画像
    記録領域に記録された画像を読み取ることで得られた画
    像データを、前記写真感光材料の特性に応じて変換する
    画像処理の処理条件を決定する処理条件決定手段と、 前記処理条件決定手段により決定された処理条件を前記
    写真感光材料に付与された写真感光材料IDと共に記憶
    する記憶手段と、を備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  18. 【請求項18】 写真感光材料に記録された画像毎に設
    けられ、予め所定露光量で露光された標準露光部及び前
    記写真感光材料の前記画像を含む領域を読み取る読取手
    段と、 前記読取手段が前記標準露光部を読み取ることで得られ
    る読み取りデータに基づいて、前記読取手段が前記画像
    記録領域に記録された画像を読み取ることで得られた画
    像データを、前記写真感光材料の特性に応じて変換する
    画像処理の処理条件を決定する処理条件決定手段と、を
    備えることを特徴とする画像処理装置。
  19. 【請求項19】 予め写真感光材料の所定領域に所定露
    光量で露光された標準露光部及び写真感光材料の画像記
    録領域に記録された画像を含む領域を読み取る読取手段
    と、 前記読取手段が前記標準露光部を読み取ることで得られ
    た読み取りデータに基づいて、前記読取手段が前記画像
    記録領域に記録された画像を読み取ることで得られた画
    像データを、前記写真感光材料の特性に応じて変換する
    画像処理の処理条件を決定する処理条件決定手段と、 前記読取手段により前記画像記録領域に記録された画像
    を読み取ることで得られた画像データに基づいて、前記
    画像の特徴を表す画像特徴データを算出する画像特徴算
    出手段と、 前記処理条件決定手段により決定された処理条件を前記
    画像特徴算出手段により算出された画像特徴データと共
    に記憶する記憶手段と、 を備えることを特徴とする画像処理装置。
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