JP2000239640A - 接着剤付き銅箔並びにそれを用いた銅張り積層板及び印刷配線板 - Google Patents

接着剤付き銅箔並びにそれを用いた銅張り積層板及び印刷配線板

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JP2000239640A
JP2000239640A JP11359023A JP35902399A JP2000239640A JP 2000239640 A JP2000239640 A JP 2000239640A JP 11359023 A JP11359023 A JP 11359023A JP 35902399 A JP35902399 A JP 35902399A JP 2000239640 A JP2000239640 A JP 2000239640A
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copper
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copper foil
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JP11359023A
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English (en)
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Michitoshi Arata
道俊 荒田
Mare Takano
希 高野
Kazuhito Kobayashi
和仁 小林
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿性が低く、優れた耐熱性を有し、かつ銅
箔との接着性が良好な接着剤付き銅箔並びにそれを用い
た銅張り積層板及び印刷配線板を提供することを目的と
する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、多官能フェノール類及び
トリアジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物を
必須成分とする接着剤組成物を銅箔の片面に塗布してな
る接着剤付き銅箔、この接着剤付き銅箔を内層回路板に
積層してなる銅張り積層板並びにこの銅張り積層板に対
して回路加工してなる印刷配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤付き銅箔並
びにこれを用いた銅張り積層板及び印刷配線板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高性能化に伴い、そ
の中に搭載される印刷配線板は、高多層化、薄型化、ス
ルーホールの小径化及び穴間隔の減少などによる高密度
化が進行している。さらに、携帯電話やモバイルコンピ
ュータ等の情報端末機器に搭載される印刷配線板にはM
PUを印刷配線板上に直接搭載するプラスチックパッケ
ージや各種モジュール用の印刷配線板を中心に大容量の
情報を高速に処理することが求められており、信号処理
の高速化や低伝送損失化、更なるダウンサイジングが必
要となっている。そのため印刷配線板はより一層高密度
化が進み、これまで以上の微細配線が要求されている。
【0003】このような微細配線の要求に対しガラス布
などの基材を使用しない接着剤付き銅箔等を印刷配線板
上に接着し、レーザーなどでスルーホールやインタース
ティシャルビアホールを形成し回路加工を行うビルドア
ップ配線板が普及し初めている。
【0004】一方、MPUを搭載する印刷配線板やモジ
ュール用印刷配線板には、これまで以上の接続信頼性を
確保するために耐熱性に優れた高Tg材料が求められて
いる。高Tg化を達成する手段としてはエポキシ樹脂を
多官能性フェノール樹脂で硬化させる方法がある。この
系では吸水率が低く、さらに170℃以上のTgを有す
る硬化物を得ることができる。しかし、高Tg樹脂材料
は硬くて脆い特性を有するため、接着剤付き銅箔に用い
た場合、銅箔との接着性に劣るという欠点がある。銅箔
との接着性が低い樹脂材料では、基板の成形や実装の際
にラインの剥離や断線を起こし易く、今後微細配線化が
進むにつれ、銅箔との接着性は重要な特性となる。
【0005】銅箔と樹脂の接着性を向上させる手法とし
ては、特開昭54−48879号公報のようなカップリ
ング剤等による銅箔処理が以前から行なわれてきたが、
高Tg樹脂材料のような硬くて脆い樹脂系では市販のカ
ップリング剤で処理した程度の樹脂との化学的結合の強
化では従来のFR−4材の接着性よりも劣り、十分では
ない。また、シランカップリング剤による銅箔処理では
回路形成後の基板表面に残渣が残り、その後のめっき工
程でのめっき汚染性やソルダーレジストとの接着性に悪
影響を及ぼす場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みなされたもので、吸湿性が低く、優れた耐熱性を
有し、かつ銅箔との接着性が良好な接着剤付き銅箔並び
にそれを用いた銅張り積層板及び印刷配線板を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1) エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びトリア
ジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物を必須成
分とする接着剤組成物を銅箔の片面に塗布してなる接着
剤付き銅箔。 (2) 接着剤組成物が、さらに、難燃剤を含有するも
のである項(1)に記載の接着剤付き銅箔。 (3) 接着剤組成物が、その樹脂固形分総量に対して
窒素含有率が0.1〜10重量%のものである項(1)
又は(2)に記載の接着剤付き銅箔。 (4) 項(1)〜(3)のいずれかに記載の接着剤付
き銅箔を用いてえられる銅張り積層板。 (5) 接着剤付き銅箔が所定の穴あき加工されたもの
である項(4)に記載の銅張り積層板。 (6) 項(4)又は(5)に記載の銅張り積層板に対
して回路加工してなる印刷配線板。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の接着剤付き銅箔に用いる接着剤組
成物は、エポキシ樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物で
ある。その一成分である(a)エポキシ樹脂としては、
例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールFノボラック型エポキシ樹脂、フェノールサ
リチルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエス
テル型エポキシ樹脂、その他、二官能フェノール類のグ
リシジルエーテル化物、二官能アルコールのグリシジル
エーテル化物、ポリフェノール類のグリシジルエーテル
化物及びそれらの水素添加物、ハロゲン化物などが挙げ
られるが、特に制限するものではない。これらの化合物
は、何種類かを併用することができる。
【0010】前記熱硬化性樹脂組成物の一成分である
(b)ビスフェノールAとホルムアルデヒドの縮合物と
ともに又はその代わりに使用される化合物として、多官
能フェノール類がある。多官能フェノール類としては、
例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、ポリビニルフェノール等があり、また、フ
ェノール、クレゾール、p-t−ブチルフェノール、p-
オクチルフェノール等のアルキルフェノール、カテコー
ル、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールSなどのフェノール類とホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド等のアルデヒド類を酸性触媒の存在化に反応
させて得られるノボラック樹脂およびこれらのハロゲン
化物などがある。また、これらは、単独で又は2種以上
併せて使用される。多官能フェノール類としては、ノボ
ラック樹脂が好ましく、特に、ビスフェノールAとアル
デヒド類を反応させて得られるノボラック樹脂が好まし
い。多官能フェノール類の配合量は、エポキシ基に対し
てフェノール性水酸基が0.5〜1.5当量の範囲であ
ることが好ましい。
【0011】前記熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じ
て(c)硬化促進剤を含有させることができる。硬化促
進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基のエー
テル化反応を促進させるような触媒機能を持つ化合物で
あれば制限無く、例えば、アルカリ金属化合物、アルカ
リ土類金属化合物、イミダゾール化合物、有機りん化合
物、第二級アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム
塩などが挙げられる。イミノ基がアクリロニトリル、イ
ソシアネート、メラミンアクリレートなどでマスク化さ
れたイミダゾールを用いると、従来の2倍以上の保存安
定性を有するプリプレグを得ることができ好ましい。こ
れらの硬化促進剤は何種類かを併用してもよく、配合量
はエポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜5重量
部が好ましい。0.01重量部未満では促進効果が低下
する傾向があり、5重量部を超えると保存安定性が悪く
なる傾向がある。
【0012】前記イミダゾール化合物としては、イミダ
ゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウ
ンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミ
ダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、4,5−ジ
フェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−
フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、
2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミ
ダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾリ
ン、2−イソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチル
イミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン
などが挙げられ、マスク化剤としては、アクリロニトリ
ル、フェニレンジイソシアネート、トルイジンイソシア
ネート、ナフタレンジイソシアネート、メチレンビスフ
ェニルイソシアネート、メラミンアクリレートなどが挙
げられる。
【0013】前記熱硬化性樹脂組成物の一成分である
(d)トリアジン環若しくはイソシアヌル環を有する化
合物としては、特に限定されるものではないが、次の一
般式(I)または一般式(II)で表される化合物が好
適である。
【0014】
【化1】 (式中、R1、R2、R3はアミノ基、アルキル基、フェ
ニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、エ
ーテル基、エステル基、酸基、不飽和基、シアノ基、の
いずれかを表す。)
【0015】
【化2】 (式中、R4、R5、R6はアミノ基、アルキル基、フェ
ニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、エ
ーテル基、エステル基、酸基、不飽和基、シアノ基、の
いずれかを表す。)
【0016】一般式(I)中、R1、R2、R3のうち少
なくとも1つがアミノ基であることが望ましい。
【0017】一般式(I)で示される化合物としては、
具体的には、例えば、メラミン、あるいはアセトグアナ
ミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン誘導体、シアヌ
ル酸、あるいはメチルシアヌレート、エチルシアヌレー
ト、アセチルシアヌレート、塩化シアヌルなどのシアヌ
ル酸誘導体等が挙げられる。硬化剤として使用するため
には、これらの中でもR1、R2、R3のうちいずれか2
つまたは3つがアミノ基であることが好ましい。
【0018】一般式(II)で示される化合物としては、
具体的には、例えば、イソシアヌル酸、あるいはメチル
イソシアヌレート、エチルイソシアヌレート、アリルイ
ソシアヌレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト、2−カルボキシルエチルイソシアヌレート、塩素化
イソシアヌル酸などのイソシアヌル酸誘導体などが挙げ
られる。
【0019】また、トリアジン環又はイソシアヌル環を
有する化合物として、フェノール類と一般式(I)又は
一般式(II)で表される化合物とアルデヒド類との重
縮合物を用いることができる。さらに、そのグリシジル
エーテル化物などを用いることもできる。
【0020】上記で使用するフェノール類としては、特
に限定されるものではなく、例えばフェノール、あるい
は、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ブ
チルフェノールなどのアルキルフェノール類、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾ
ルシン、カテコール等の多価フェノール類、フェニルフ
ェノール、アミノフェノール等が挙げられる。またこれ
らのフェノール類は、その使用にあたって1種類のみの
に限定されるものではなく、2種類以上の併用も可能で
ある。
【0021】上記縮合物の原料となる一般式(I)又は
一般式(II)で表される化合物の具体例は、前記した
ものがある。
【0022】次に、フェノール類と一般式(I)又は一
般式(II)で表される化合物とアルデヒド類との反応
物を得るための代表的な方法について説明する。まず、
前記したフェノール類とアルデヒド類と一般式(I)又
は一般式(II)で表される化合物とを塩基性あるいは
酸性触媒化で反応させる。この時系のpHは特に限定さ
れるものではないがトリアジン環又はイソシアヌル環を
含む化合物の多くが塩基性溶液に容易に溶解することか
ら、塩基性触媒化で反応させることが好ましく、さらに
はアミン類の使用が好ましい。また、各原料の反応順序
も特に制限はなく、フェノール類、アルデヒド類をまず
反応させてから一般式(I)又は一般式(II)で表さ
れる化合物を加えても、逆に一般式(I)又は一般式
(II)で表される化合物とアルデヒド類を反応させて
からフェノール類を加えても、同時にすべての原料を加
えて反応させてもよい。
【0023】このとき、フェノール類に対するアルデヒ
ド類のモル比は特に限定されるものではないが、0.2
〜1.5で、好ましくは0.4から0.8である。また
フェノール類に対する一般式(I)又は一般式(II)
で表される化合物との重量比は(10〜98):(90
〜2)で好ましくは(50〜95):(50〜5)であ
る。フェノール類の重量比が10%より少ないと樹脂化
することが困難となり、98%より多いと十分な難燃効
果を得ることができなくなるからである。
【0024】また触媒は、特に限定されるものではない
が、代表的なものとして水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属およびアルカリ
土類金属の水酸化物、およびこれらの酸化物、アンモニ
ア、1〜3級アミン類、ヘキサメチレンテトラミン、炭
酸ナトリウム等、そして塩酸、硫酸、スルホン酸等の無
機酸、シュウ酸、酢酸等の有機酸、ルイス酸、あるいは
酢酸亜鉛などの2価金属塩等がある。
【0025】金属などの無機物が触媒残として残ること
は好ましくないことから、塩基性の触媒としてはアミン
類、酸性の触媒としては有機酸を使用することが好まし
い。また、反応制御の面から反応を各種溶剤の存在化で
行ってもよい。次に、必要に応じて中和、水洗して塩類
などの不純物を除去する。ただし、触媒にアミン類を使
用した場合は行わないことが好ましい。反応終了後、未
反応のアルデヒド類、フェノール類、溶剤等を常圧蒸
留、真空蒸留等の常法にしたがって除去する。この時、
未反応のアルデヒド類とメチロール類を除去することが
好ましく、未反応のアルデヒド類とメチロール基を実質
的に含まない樹脂組成物を得るためには、120℃以上
の加熱処理を必要とする。このとき、ノボラック樹脂を
得るときの常法に従い充分に加熱、蒸留することが好ま
しい。特に限定されるわけではないが、このとき前記し
たように未反応1官能性のフェノール単量体を2%以下
にすることが好ましい。このようにして得られたもの
は、フェノール類と一般式(I)又は一般式(II)で
表される化合物とアルデヒドの重縮合物である。
【0026】このような縮合物のうち、メラミン及びフ
ェノール類とホルムアルデヒドを酸性触媒の存在化に反
応させたノボラック型樹脂は、たとえば、メラミン変性
フェノール樹脂又はメラミン変性フェノールノボラック
として、フェノライトLA−7054(大日本インキ化
学工業株式会社商品名)、PS−6313、PS−63
33(いずれも群栄化学工業株式会社商品名)等として
市販されている。
【0027】トリアジン環又はイソシアヌル環を有する
化合物は、何種類かを併用することができる。これらの
化合物は、前記熱硬化性樹脂組成物の樹脂固形分(前記
(a)、(b)および(d))の総量に対して窒素含有
率が0.1〜10重量%となるよう配合することが好ま
しい。窒素含有率が0.1重合%未満では銅箔との接着
性の向上効果が乏しくなる傾向があり、10重量%を超
えると吸水率が高くなる傾向がある。
【0028】前記熱硬化性樹脂組成物には、難然化する
ためには、エポキシ樹脂として、その少なくとも一部に
ハロゲン化されたものを配合することができる。このよ
うなものとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノーA
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラッ
ク型エポキシ樹脂、フェノールサリチルアルデヒドノボ
ラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖
状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、
その他、二官能フェノール類のグリシジルエーテル化
物、二官能アルコールのグリシジルエーテル化物などの
ハロゲン化物を使用することができる。また、難燃化の
ために、多官能性フェノール類の少なくとも一部とし
て、ハロゲン化されたものを使用することができる。こ
のようなものとして、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、ポリビニルフェノールまたは
フェノール、クレゾール、アルキルフェノール、カテコ
ール、ビスフェノールFなどのノボラック樹脂などのハ
ロゲン化物などが挙げられる。以上のハロゲン化物は、
前記熱硬化性樹脂組成物中の樹脂固形分(前記(a)、
(b)および(d))の総量に対して、ハロゲン量が5
〜30重量%になるように使用することが好ましく、1
0〜20重量%になるように使用することがさらに好ま
しい。ハロゲン量が少なすぎるとそれによる難燃効果が
乏しくなり、多すぎると前記熱硬化性樹脂組成物の硬化
物のガラス転移温度が低下する傾向がある。
【0029】また、難燃化のために、難燃剤として、三
酸化アンチモン、テトラフェニルホスフィンなどを配合
してもよい。
【0030】前記熱硬化性樹脂組成物には、無機充填剤
を配合してもよい。これらの無機充填剤としては、結晶
シリカ、溶融シリカ、アルミナ、ジルコン、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸
マグネシウム、珪酸アルミニウム、マイカ、炭酸カルシ
ウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、ベリリア、マ
グネシア、ジルコニア、フォーステライト、ステアライ
ト、スピネル、ムライト、チタニアなどの粉体及びチタ
ン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、アルミナなどの単
結晶繊維、ガラス繊維、各種ウィスカーなどが挙げら
れ、これらを1種類以上配合することができる。これら
の配合量は、前記熱硬化性樹脂組成物中の樹脂固形分
(前記(a)、(b)および(d))の総量100重量
部に対して、650重量部以下が好ましく、特に200
重量部以下が好ましい。
【0031】前記熱硬化性樹脂組成物には、高分子量体
を配合してもよい。これらの高分子量体としては、フェ
ノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリブチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−アク
リロニトリルゴム、シリコンゴムなどが例示され、これ
らは何種類かを併用してもよい。これらの配合量は、前
記熱硬化性樹脂組成物中の樹脂固形分(前記(a)、
(b)および(d))の総量100重量部に対して、0
〜150重量部が好ましく、特に30〜100重量部が
好ましい。
【0032】前記熱硬化性樹脂組成物は、溶剤に溶解な
いし分散させてワニスとすることが望ましい。使用され
る溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチルなどの
エステル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテル系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド系溶剤、メタノール、エタノールなどの
アルコール系溶剤が挙げられ、これらは何種類かを混合
して用いても良い。ワニスの濃度は、作業性等を考慮し
て適宜決定される。
【0033】前記の(a)〜(e)を配合して得たワニ
ス(ただし、(c)と(e)は必要に応じて適宜使用さ
れる)を、銅箔に塗布し、乾燥炉内で80〜200℃の
範囲で乾燥させることにより接着剤付き銅箔を製造する
ことができる。用いる銅箔は、制限するものでなく、配
線板分野で使用されているもので有れば使用することが
でき、通常積層板に用いられている5〜200μmのも
のを使用できる。また、ニッケル、ニッケル−リン、ニ
ッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合
金等を中間層とし、この両面に0.5〜15μmの銅層
と10〜300μmの銅層を設けた3層構造の複合箔あ
るいはアルミニウムと銅箔を複合した複合箔等を用いる
ことができる。
【0034】接着剤付き銅箔を製造する時の乾燥とは、
溶剤を使用した場合には溶剤を除去すること、溶剤を使
用しない場合には室温で流動性がなくなるようにするこ
とをいう。そして、接着剤付き銅箔の接着剤は、Bステ
ージ状態になるように乾燥するのが好ましい。接着剤付
き銅箔の接着剤の厚みは、内層回路板に積層する場合
は、その内層回路を形成する導体の厚み以上が好まし
く、通常は3〜200μmとするが、これより厚くする
こともできる。厚い場合は、数回に分けて塗工と乾燥を
繰り返すこともできる。内層回路板とは、紙、繊維等の
基材の樹脂が含浸硬化された基板等の基板の片面又は両
面に回路形成されたものである。これは、また、スルー
ホール、バイヤホール等の穴あけ導通加工されていても
よい多層化配線板であってもよい。
【0035】接着剤付き銅箔と内層回路板との積層成形
は、通常温度は、150〜180℃の範囲で、場合によ
っては130〜200℃の範囲で、また圧力は、通常2
〜8MPaの範囲で、場合によっては0.5〜20MP
aの範囲で、プレス機の能力、目的の厚さ等により適宜
選択される。得られた銅張り積層板には、回路加工を施
し、印刷配線板又は多層印刷配線板とされる。
【0036】回路加工は、例えば、次のようにして行わ
れる。積層する前に予めレーザーやドリルなどで接続孔
を形成しておいた接着剤付き銅箔と内層回路板を積層成
形した後、銅箔の表面に、レジストパターンの形成、エ
ッチングによる不要部分の銅箔の除去、レジストパター
ンの剥離、レジストパターンの再形成、メッキによる内
層回路との導通、レジストパターンの剥離の順序で行う
ことができる。各工程は、常法に従い行うことができ
る。なお、場合により、接着剤付き銅箔と内層回路板を
積層成形した後、スルホールの形成等の穴あけ加工され
てもよい。接着剤付き銅箔は、回路加工しつつ必要枚数
積層して、ビルドアップすることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】実施例1 (a)エポキシ樹脂としてビスフェノールAノボラック
型エポキシ樹脂(エピクロンN−865:大日本インキ
化学工業株式会社製商品名、エポキシ当量207)10
0重量部と(b)多官能フェノール類としてフェノール
ノボラック(HP−850N:日立化成工業株式会社製
商品名、水酸基当量108)24重量部、(d)トリア
ジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物としてメ
ラミン変性フェノールノボラック(フェノライトLA−
7054:大日本インキ化学工業株式会社製商品名、窒
素含有率14重量%)33.5重量部をメチルエチルケ
トンで溶解した。(c)硬化促進剤として、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3重
量部を配合し、不揮発分70重量%のワニスを作製し
た。
【0039】実施例2 N−865 100重量部とHP−850N 22.6
重量部、LA−7054 12.9重量部およびテトラ
ブロモビスフェノールA(ファイヤーガードFG−20
00:帝人化成株式会社製商品名、水酸基当量272、
臭素含有率58重量%)46.8重量部をメチルエチル
ケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−シアノエチ
ル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3重量部
を配合し、不揮発分70重量%のワニスを作製した。
【0040】実施例3 N−865 100重量部とHP−850N 24重量
部およびフェノライトLA−7054 33.5重量部
をメチルエチルケトンで溶解した。更に溶融シリカ(Q
Z FUSED SS−G1:株式会社イズミテック製
商品名)39.5重量部を配合した後、硬化促進剤とし
て、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%のワ
ニスを作製した。
【0041】実施例4 N−865 100重量部とHP−850N 24重量
部、LA−705433.5重量部および臭素含有フェ
ノキシ樹脂(YPB−40:東都化成株式会社製)52.
6重量部をメチルエチルケトンで溶解した。硬化促進剤
として、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%
のワニスを作製した。
【0042】実施例5 N−865 100重量部とHP−850N 22.6
重量部、LA−7054 12.9重量部、FG−20
00 46.8重量部およびYPB−40 60.9重
量部をメチルエチルケトンで溶解した。硬化促進剤とし
て、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%のワ
ニスを作製した。
【0043】実施例6 N−865 100重量部とHP−850N 5.8重
量部、メラミン変性フェノールノボラック(フェノライ
トLA−7054V:大日本インキ化学工業株式会社製
商品名、窒素含有率7重量%)31.1重量部、FG−
2000 47.6重量部およびYPB−40 61.
6重量部をメチルエチルケトンで溶解した。硬化促進剤
として、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%
のワニスを作製した。
【0044】実施例7 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(スミエポキシ
ESB400T:住友化学工業株式会社製商品名、エポ
キシ当量400、臭素含有率49重量%)100重量部
とHP850N 19.5重量部、LA−7054 9
重量部およびYPB−40 42.9重量部をメチルエ
チルケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3重
量部を配合し、不揮発分60重量%のワニスを作製し
た。
【0045】実施例8 N−865 100重量部とHP−850N 33.6
重量部、FG−2000 46.7重量部およびYPB
−40 70.8重量部をメチルエチルケトンで溶解し
た。硬化促進剤として、1−シアノエチル−2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.3重量部を配合した後、
メラミン(窒素含有率66.7重量%)31.9重量部
を配合し不揮発分60重量%のワニスを作製した。
【0046】比較例1 N−865 100重量部とHP−850N 33.6
重量部およびFG−2000 46.7重量部をメチル
エチルケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−シア
ノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3
重量部を配合し不揮発分70重量%のワニスを作製し
た。
【0047】比較例2 N−865 100重量部とHP−850N 33.6
重量部、FG−2000 46.7重量部およびYPB
−40 60.2重量部をメチルエチルケトンで溶解し
た。硬化促進剤として、1−シアノエチル−2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.3重量部を配合し不揮発
分60重量%のワニスを作製した。
【0048】比較例3 N−865 100重量部とLA−7054 61.4
重量部およびYPB−40 53.9重量部をメチルエ
チルケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3重
量部を配合し不揮発分60重量%のワニスを作製した。
【0049】比較例4 N−865 100重量部とLA−7054 38.7
重量部、FG−2000 48.5重量部およびYPB
−40 62.5重量部をメチルエチルケトンで溶解し
た。硬化促進剤として、1−シアノエチル−2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.3重量部を配合し不揮発
分60重量%のワニスを作製した。
【0050】比較例5 低臭素化エポキシ樹脂(DER−518:ダウ・ケミカ
ル日本株式会社製商品名、臭素含有率21重量%、エポ
キシ当量485)80重量部とo−クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(エピクロンN−673:大日本イン
キ工業株式会社商品名、エポキシ当量213)20重量
部に、あらかじめエチレングリコールモノメチルエーテ
ルに溶解したジシアンジアミド1重量部を配合した。更
にYPB−40 33.8重量部を配合した後、硬化促
進剤として1−シアノエチル−2−エチル−4−メチル
イミダゾール0.2重量部を配合し、不揮発分60重量
%のワニスを作製した。
【0051】実施例1〜8および比較例1〜5で得られ
たワニスを、厚みが0.018mmの銅箔に塗布し、1
60℃で3分加熱して厚み50μmの接着剤層を有する
接着剤付き銅箔を得た。得られた接着剤付き銅箔を厚み
が0.4mmで予め回路を形成した印刷配線板(銅箔厚
み18μm、MCL E−679:日立化成工業株式会
社製商品名、ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層
板)の両側に接着剤面を向けて重ね、175℃、90
分、2.5MPaのプレス条件で内層回路付き銅張積層
板を作製した。得られた内層回路付き銅張積層板につい
て、Tg、銅箔引き剥し強さ、はんだ耐熱性および吸水
率を調べた。これらの結果を表1及び表2に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】試験、測定は以下のように行った。 Tg:銅箔をエッチングし、TMA(熱機械分析)によ
り測定(単位:℃)。 銅箔引き剥し強さ:基板上に幅10mmのラインをエッ
チングにより形成し、引張試験機で垂直方向に引き剥し
たときの強さを測定した(単位:kN/m)。 はんだ耐熱性:銅箔をエッチングし、プレッシャークッ
カーテスター中に2時間保持した後、260℃のはんだ
に20秒間浸漬して、外観を目視で調べ評価した。表中
○は異常なし、△はミーズリング発生、×はふくれ発生
を示す。 吸水率:銅箔をエッチングし、プレッシャークッカーテ
スター中に4時間保持した前後の重量の差から算出した
(単位:重量%)。
【0055】実施例1〜8は、銅箔引き剥し強さが常態
で1.5kN/mと高く、また200℃においても常態
の50%程度の引き剥し強さを保持しており、高温での
劣化が少ない。また実施例1〜8は硬化剤にフェノール
ノボラックを用いているため140〜175℃程度の高
いTgを有し、はんだ耐熱性が良好で吸水率も低い。
【0056】これに対して、比較例1および比較例2は
常態および200℃での銅箔引き剥し強さが低い。硬化
剤にフェノールノボラックを用いなかった比較例3およ
び比較例4は、耐熱性に劣る。また、ジシアンジアミド
を用いた比較例5はTgが低く、200℃における銅箔
引き剥し強さも低い。更に吸水率が大きく、はんだ耐熱
性に劣る。
【0057】実施例9 (a)エポキシ樹脂としてビスフェノールAノボラック
型エポキシ樹脂(エピクロンN−865:大日本インキ
化学工業株式会社製商品名、エポキシ当量207)10
0重量部と(b)ビスフェノールAとホルムアルデヒド
の縮合物としてビスフェノールAノボラック(フェノラ
イトVH−4170:大日本インキ化学工業株式会社製
商品名、水酸基当量114)24.5重量部、(d)ト
リアジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物とし
てメラミン変性フェノールノボラック(フェノライトL
A−7054:大日本インキ化学工業株式会社製商品
名、窒素含有率14重量%)34.2重量部をメチルエ
チルケトンで溶解した。(c)硬化促進剤として、1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.3重量部を配合し、不揮発分70重量%のワニスを
作製した。
【0058】実施例10 N−865 100重量部とVH−4170 23.2
重量部、LA−7054 13.3重量部およびテトラ
ブロモビスフェノールA(ファイヤーガードFG−20
00:帝人化成株式会社製商品名、水酸基当量272、
臭素含有率58重量%)47.5重量部をメチルエチル
ケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−シアノエチ
ル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3重量部
を配合し、不揮発分70重量%のワニスを作製した。
【0059】実施例11 N−865 100重量部とVH−4170 24.5
重量部およびLA−7054 34.2重量部をメチル
エチルケトンで溶解した。更に溶融シリカ(QZ FU
SED SS−G1:株式会社イズミテック製商品名)
39.8重量部を配合した後、硬化促進剤として、1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%のワニスを
作製した。
【0060】実施例12 N−865 100重量部とVH−4170 24.5
重量部、LA−7054 34.2重量部および臭素含
有フェノキシ樹脂(YPB−40:東都化成株式会社製
商品名)53重量部をメチルエチルケトンで溶解した。
硬化促進剤として、1−シアノエチル−2−エチル−4
−メチルイミダゾール0.3重量部を配合し、不揮発分
60重量%のワニスを作製した。
【0061】実施例13 N−865 100重量部とVH−4170 23.2
重量部、LA−7054 13.3重量部、FG−20
00 47.5重量部およびYPB−40 61.4重
量部をメチルエチルケトンで溶解した。硬化促進剤とし
て、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%のワ
ニスを作製した。
【0062】実施例14 N−865 100重量部とVH−4170 5.8重
量部、メラミン変性フェノールノボラック(フェノライ
トLA−7054V:大日本インキ化学工業株式会社製
商品名、窒素含有率7重量%)31.3重量部、FG−
2000 47.9重量部およびYPB−40 61.
8重量部をメチルエチルケトンで溶解した。硬化促進剤
として、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%
のワニスを作製した。
【0063】実施例15 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(スミエポキシ
ESB400T:住友化学工業株式会社製商品名、エポ
キシ当量400、臭素含有率49重量%)100重量部
とVH−4170 20.2重量部,LA−7054
9.3重量部およびYPB−40 43.3重量部をメ
チルエチルケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.3重量部を配合し、不揮発分60重量%のワニスを
作製した。
【0064】実施例16 N−865 100重量部とVH−4170 35.3
重量部、FG−2000 47.3重量部およびYPB
−40 71.7重量部をメチルエチルケトンで溶解し
た。硬化促進剤として、1−シアノエチル−2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.3重量部を配合した後、
メラミン(窒素含有率66.7重量%)32.3重量部
を配合し不揮発分60重量%のワニスを作製した。
【0065】比較例6 N−865 100重量部とVH−4170 35.3
重量部およびFG−2000 47.3重量部をメチル
エチルケトンで溶解した。硬化促進剤として、1−シア
ノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3
重量部を配合し不揮発分70重量%のワニスを作製し
た。
【0066】比較例7 N−865 100重量部とVH−4170 35.3
重量部、FG−2000 47.3重量部およびYPB
−40 61重量部をメチルエチルケトンで溶解した。
硬化促進剤として、1−シアノエチル−2−エチル−4
−メチルイミダゾール0.3重量部を配合し不揮発分6
0重量%のワニスを作製した。
【0067】実施例9〜16および比較例6〜7で得ら
れたワニスを、厚みが0.018mmの銅箔に塗布し、
160℃で3分間加熱して厚み50μmの接着剤層を有
する接着剤付き銅箔を得た。得られた接着剤付き銅箔を
厚みが0.4mmで予め回路を形成した印刷配線板(M
CL E−679:日立化成工業株式会社製商品名)の
両側に接着剤面を向けて重ね、175℃、90分、2.
5MPaのプレス条件で内層回路付き銅張積層板を作製
した。得られた内層回路付き銅張積層板について、T
g、銅箔引き剥し強さ、はんだ耐熱性、吸水率および加
熱変色性を調べた。これらの結果を表3及び表4に示し
た。また、前記において比較例3〜5で得られたワニス
を用いて作製した内層回路付き銅張積層板について、T
g、銅箔引き剥し強さ、はんだ耐熱性、吸水率は前記し
たデータを、加熱変色性は下記により試験した結果を表
4に示す。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】試験、測定は、前記した方法に従った、た
だし、加熱変色性は、銅箔をエッチングし、気中におい
て160℃で5時間処理した後、目視により評価した。
変色のないものを○、若干変色したものを△、変色した
ものを×として示した。
【0071】実施例9〜16は、銅箔引き剥し強さが常
態で1.5kN/mと高く、また200℃においても常
態の50%程度の引き剥し強さを保持しており、高温で
の劣化が少ない。また実施例9〜16は硬化剤にビスフ
ェノールAとホルムアルデヒドの縮合物であるビスフェ
ノールAノボラックを用いているため140〜180℃
程度の高いTgを有し、はんだ耐熱性、加熱変色性が良
好で吸水率も低い。
【0072】これに対して、比較例6および比較例7は
常態および200℃での銅箔引き剥し強さが低い。
【0073】
【発明の効果】本発明の製造方法による接着剤付き銅箔
は、吸湿性が低く、優れた耐熱性を有し、かつ銅箔との
接着性が良好であり、その特性を有した印刷配線板を得
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、多官能フェノール類及び
    トリアジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物を
    必須成分とする接着剤組成物を銅箔の片面に塗布してな
    る接着剤付き銅箔。
  2. 【請求項2】 接着剤組成物が、さらに、難燃剤を含有
    するものである請求項1に記載の接着剤付き銅箔。
  3. 【請求項3】 接着剤組成物が、その樹脂固形分総量に
    対して窒素含有率が0.1〜10重量%のものである請
    求項1又は2に記載の接着剤付き銅箔。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤
    付き銅箔を内層回路板に積層してなる銅張り積層板。
  5. 【請求項5】 接着剤付き銅箔が所定の穴あき加工され
    たものである請求項4に記載の銅張り積層板。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の銅張り積層板に
    対して回路加工してなる印刷配線板。
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