JP4490176B2 - 樹脂組成物、並びに、配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波伝送可能な平滑配線が必要とされるプリント配線板、多層配線基板、パッケージ基板などに好適に使用可能な樹脂組成物、並びに、該樹脂組成物を用いた配線基板及びその製造方法に関する。
従来より、電子部品をコンパクトに電子機器に組み込むために、プリント配線板が使用されているが、近年、電子機器に対する小型化、高性能化、低価格化などの要求に伴い、プリント配線板の微細化、多層化、及び電子部品の高密度実装化が急速に進み、特に、ビルドアップ多層配線構造を有するプリント配線板(多層ビルドアップ基板)の検討が活発に行われている。該多層ビルドアップ基板は、基板の上に積み重ねられた複数の導体配線を含み、各導体配線の間には絶縁膜(いわゆる層間絶縁膜)が存在する。
多層ビルドアップ基板の層間絶縁膜としては、一般にフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などが使用されている。しかし、これらの樹脂は、コストや機械特性などの性能をバランスよく有するものの、従来から問題となっていた電気特性に加え、ハンダ接合温度の上昇に伴う耐熱性にも劣るため、高耐熱性、かつ、低誘電率の材料が強く望まれている。
また、前記樹脂を用いて層間絶縁膜を形成する場合には、銅箔(銅配線)との接着の際に、予め過マンガン酸などにより銅箔の表面を荒らす粗化処理や、銅箔の表面プロファイルを転写するアンカー効果による密着性向上処理を行う必要がある。このような処理が施された銅配線は、その表面に凹凸形状を有し、高周波信号を通すと高周波伝送に特徴的な表皮効果により、伝送損失が大きくなることから、高周波パッケージ用途には対応することができない。したがって、銅配線の表面を粗化することなく、樹脂との密着性を確保する技術の開発が求められている。
耐熱性を改善する材料として、シアヌレート化合物やイソシアヌレート化合物が注目され、これらの誘導体も多数発見されている(例えば、非特許文献1参照)。また、これらの化合物又はその誘導体は合成方法が容易である。
シアヌレート化合物及びイソシアヌレート化合物又はこれらの誘導体は、他の分子の架橋助剤として使用される他(例えば、特許文献1〜2参照)、チオール化したイソシアヌレート(トリアジンチオール)は、密着改良剤として絶縁樹脂を成膜する前に塗布される(例えば、特許文献3参照)、あるいは、樹脂組成物中に混合される(例えば、特許文献4〜5参照)ことが知られている。また、シアヌレート又はイソシアヌレートの3置換体と、エポキシ樹脂(例えば、特許文献6参照)、ポリエステルイミド(例えば、特許文献7〜9参照)、及びイソシアネート(例えば、特許文献10参照)、それぞれと、を共重合させて用いる方法などが知られているが、最も代表的な共重合体としては、不飽和二重結合を有するマレイミド化合物との共重合体が挙げられる(例えば、特許文献11、非特許文献2〜3参照)。例えば、多層ビルドアップ基板に用いられるBTレジンも、ビスマレイミドとトリアジン化合物とを共重合させたものであり、前記共重合体に含まれる。
しかし、これらの共重合体は、高い耐熱性を有するものの、共重合体中に存在する官能基数が少ないため、前記粗化処理を行わなければ密着性に劣るという問題がある。また、該共重合体は、網目状の三次元架橋構造を有するため、柔軟性に乏しく、シート化して用いる場合には、ガラスクロスなどのコアに含浸させる用途にしか利用することができず、このような利用方法では樹脂の誘電率が上昇するという問題がある。
したがって、低誘電率で、耐熱性に優れ、更には銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材に対する密着性にも優れ、粗化処理によるアンカー効果によらずに、高い密着性が得られる樹脂組成物及び該樹脂組成物を用いた関連技術は、未だ提供されていないのが現状である。
特開平6−220265号公報 特開平5−287191号公報 特開平11−54936号公報 特開平7−316425号公報 特開2001−164093号公報 特開平7−97434号公報 特開平7−278302号公報 特開平8−134213号公報 特開平8−134215号公報 特開平9−255901号公報 特開平4−330066号公報 「Journal Of Chemical Society」,1951年,Vol.73,p.2980-2993 「日本接着学会誌」,1996年,第32巻,第7号,p.279-284 「Journal Of Applied Polymer Science」,1987年,Vol.33,p.151-164
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、低誘電率で、耐熱性に優れ、更には銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材に対する密着性にも優れ、粗化処理によるアンカー効果によらずに、高い密着性が得られる樹脂組成物、並びに、該樹脂組成物を用いた配線基板及びその効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題に鑑み、鋭意検討を行った結果、以下の知見を得た。即ち、トリアジン化合物が有する3つの官能基のうちの2つの官能基と、該官能基と反応可能な官能基を有するモノマーにおける官能基とを共重合反応させることにより、誘電率の低下及び耐熱性の向上を図ることができ、また、前記トリアジン化合物の残りの1つの官能基に、銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材との強い相互作用を有する官能基(例えば、アミノ基、チオール基など)を置換させることにより、該導電性部材との密着性に優れ、特に、該導電性部材が平滑であっても、化学的相互作用により、強い密着性を有する樹脂組成物が得られるという知見である。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の樹脂組成物は、下記一般式(1)及び(2)のいずれかで表されるトリアジン化合物の少なくとも1種と、該トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー(ただし、エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く)と、を少なくとも含むことを特徴とする。
Figure 0004490176
ただし、前記一般式(1)及び(2)中、官能基Xと官能基Yとは互いに同一ではない。
該樹脂組成物においては、上記一般式(1)及び(2)のいずれかで表されるトリアジン化合物の少なくとも1種と、該トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー(ただし、エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く)と、を少なくとも含むことにより、低誘電率で、耐熱性に優れ、更には銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材に対する密着性にも優れ、粗化処理によるアンカー効果によらずに、高い密着性が得られる。このため、多層配線基板における層間絶縁膜に特に好適である。
なお、前記官能基Yと反応可能な官能基が不飽和結合を含む場合には、前記官能基Yと反応可能な官能基が不飽和結合を含むので、前記官能基Yと前記不飽和結合との間で付加重合反応が行われ、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー(エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く)がビスマレイミド化合物である場合には、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーがビスマレイミド化合物であるので、反応性及び誘電特性に優れる。
本発明の配線基板は、本発明の前記樹脂組成物で形成された樹脂性部材と基材とを少なくとも有することを特徴とする。前記樹脂性部材が樹脂絶縁膜である場合には、該樹脂絶縁膜が層間絶縁膜としての機能を発揮し、多層配線基板に特に好適である。前記基材が、その表面に導電性部材を有し、該導電性部材の表面粗度が200nm以下である場合には、前記導電性部材の表面粗度が200nm以下であっても、本発明の前記樹脂組成物が密着可能であり、前記導電性部材の表面の粗化処理が不要である。
本発明の配線基板の製造方法は、本発明の前記配線基板の製造方法であって、本発明の前記樹脂組成物を基材の表面に塗布する塗布工程と、該塗布された樹脂組成物を硬化する硬化工程と、配線を形成する配線形成工程と、を少なくとも含むことを特徴とする配線基板の製造方法である。該配線基板の製造方法では、前記塗布工程において、前記本発明の樹脂組成物が前記基材の表面に塗布される。前記硬化工程において、該塗布された樹脂組成物が硬化される。前記配線形成工程において、前記配線が形成される。その結果、本発明の配線基板が形成される。また、前記塗布工程、前記硬化工程、及び前記配線形成工程を含む一連の工程を繰り返し行うことにより、多層配線基板の製造が可能である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、低誘電率で、耐熱性に優れ、更には銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材に対する密着性にも優れ、粗化処理によるアンカー効果によらずに、高い密着性が得られる樹脂組成物、並びに、該樹脂組成物を用いた配線基板及びその効率的な製造方法を提供することができる。
(配線基板)
本発明の配線基板は、樹脂性部材と基材とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
−樹脂性部材−
前記樹脂性部材は、本発明の樹脂組成物で形成されてなる。
前記樹脂性部材は、本発明の樹脂組成物を用いて形成されること以外には、特に制限はなく、その形状、構造、大きさなどについては目的に応じて適宜選択することができるが、前記形状としては膜状であるのが好ましい。
前記膜状の樹脂性部材としては、樹脂絶縁膜が好適に挙げられる。
前記樹脂絶縁膜としては、本発明の樹脂組成物で形成され、低誘電率であり、高耐熱性を有するのものであればよく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記樹脂絶縁膜における誘電率としては、通常3.5程度であり、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましい。該誘電率が3.5を超えると、ギガヘルツ以上の高周波領域における伝送速度が遅くなることがある。
前記誘電率は、例えば、JIS K6911などに準拠して測定することができ、また、市販の誘電率計を用いて簡便に測定することができる。
前記樹脂絶縁膜における誘電正接としては、通常0.02程度であり、0.01以下が好ましく、0.005以下がより好ましい。該誘電正接が0.02を超えると、ギガヘルツ以上の高周波伝送において、伝送損失が大きくなることがある。
前記誘電正接は、例えば、JIS C5102などに準拠して測定することができる。
前記樹脂絶縁膜は、以下の機械特性、耐熱性を有するのが好ましい。
前記機械特性としては、例えば、密着強度、破断強度、伸び、ヤング率などが挙げられる。
前記密着強度としては、前記樹脂絶縁膜と、後述する導電性部材との密着性を、例えば、ピール強度を用いて表わすことができる。該ピール強度としては、通常500g/cm以上であり、800g/cm以上が好ましく、1000g/cm以上がより好ましい。該ピール強度が500g/cm未満であると、配線部が剥離し、多層化することができないことがある。
前記破断強度としては、通常40MPa以上であり、60MPa以上が好ましく、100MPa以上がより好ましい。該破断強度が40MPa未満であると、多層積層時の熱応力により、前記樹脂絶縁膜にクラックが入ることがある。
前記伸びとしては、通常1%以上であり、2%以上が好ましく、5%以上がより好ましい。該伸びが1%未満であると、多層積層時の熱応力により、前記樹脂絶縁膜にクラックが入ることがある。
前記破断強度及び前記伸びは、例えば、JIS K7127などに準拠して、引張試験により測定することができる。
前記ヤング率は、前記破断強度と前記伸びとの比であり、例えば、JIS R1656などに準拠して、測定することができる。
前記耐熱性は、例えば、一定の質量が減少したときの温度を測定することにより評価することができ、例えば、質量が5%減少するときの温度が375℃以上であるのが好ましく、400℃以上であるのがより好ましい。
前記樹脂絶縁膜における厚みは、パッケージ内の伝送距離を低減させるため、可能な限り薄くすることが必要であるが、絶縁信頼性及び製造面での制約から、例えば、5〜100μm程度に設けるのが好ましい。
前記樹脂絶縁膜の形成方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から、適宜選択することができ、例えば、塗布法、印刷法などが好適に挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記塗布法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、グラビアコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ドクターコート法、などが挙げられる。
前記印刷法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、スクリーン印刷法、スプレー印刷法、インクジェット印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法、などが挙げられる。
前記樹脂絶縁膜は、前記基材上の全面に形成されていてもよいし、部分的に形成されていてもよい。
前記樹脂絶縁膜は、樹脂シートに好適に使用することができる。
前記樹脂シートは、未硬化の前記本発明の樹脂組成物がシート状に形成されてなる。該樹脂シートは熱圧着などにより前記基材上に積層して使用する他、その片面に銅箔などの金属層を有し、前記基材上に貼付されて用いられてもよい。
−−樹脂組成物−−
本発明の前記樹脂組成物は、下記一般式(1)及び(2)のいずれかで表されるトリアジン化合物の少なくとも1種と、該トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーと、を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて、適宜選択したその他の成分を含んでなる。
−−−トリアジン化合物−−−
前記トリアジン化合物としては、下記一般式(1)、下記一般式(2)で表され、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。
Figure 0004490176
ただし、前記一般式(1)及び(2)中、官能基Xと官能基Yとは互いに同一ではない。
前記一般式(1)及び(2)中、前記官能基Xとしては、後述する銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材との強い化学的相互作用力を有し、高い密着性が得られるものが好ましく、例えば、アミノ基(−NH)、チオール基(−SH)、ヒドロキシル基(−OH)、アルコキシ基(−OR)、カルボキシル基(−COOH)、エステル基(−COO)、エーテル基(−O−)、カーボネート基(−OCOO−)、アミド基(>NCO−)、ニトリル基(−NO)、グリシジル基(−CCO−)、ハロゲン原子(−F,−Cl,−Br,−I)、シラノール基(−Si(OH))、シリル基(−SiH)が挙げられる。これらは置換基を有していてもよい。これらの中でも、前記導電性部材との強い化学的相互作用力を有する点で、前記アミノ基、前記チオール基が好ましい。
前記R及び前記置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、エステル基、アミド基などが挙げられる。
前記一般式(1)及び(2)中、前記官能基Yとしては、アミノ基(−NH)、ヒドロキシル基(−OH)、アルコキシ基(−OR)、カルボキシル基(−COOH)、エステル基(−COO)、アミド基(>NCO−)、ニトリル基(−NO)、グリシジル基(−CCO−)、ハロゲン原子(−F,−Cl,−Br,−I)、シラノール基(−Si(OH))、アリル基(−CC=C)、マレイミド基、ビスマレイミド基、イソシアネート基(−NCO)、イソチオシアナト基(−NCS)、シアナト基(−OCN)、シアノ基(−CN)、チオカルボニル基(=CS)、フルミナト基(−CNO)が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、2つの前記官能基Yは互いに同一であってもよいし異なっていてもよい。これらの中でも、耐熱性に優れる点で、アリル基が好ましい。
前記R及び前記置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、エステル基、アミド基などが挙げられる。
前記官能基Xと前記官能基Yとが互いに同一ではない、即ち、3つの官能基(前記官能基X及び前記2つの官能基Y)が互いに同一ではない限り、前記2つの官能基Yは互いに同一であってもよい。
前記官能基Xは前記導電性部材を有する基材との密着に寄与し、前記官能基Yは前記モノマーにおける官能基Yと反応可能な官能基と共重合反応を行い、前記樹脂性部材の形成に寄与する。このため、前記3つの官能基が互いに同一であると、前記トリアジン化合物と、後述する官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーとの架橋反応が促進されて3置換体が形成され、自由状態の官能基がなくなることにより、前記導電性部材を有する基材との密着性に劣ることがあり、前記3つの官能基のうち、少なくとも1つが異なると、反応エネルギーの差異により、前記架橋反応の促進を抑制することができる。
前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物としては、例えば、2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメタリル−6−メルカプト−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメタリル−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメタリル−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメタリル−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメタリル−6−アミド−1,3,5−トリアジン、2,4−ジメタリル−6−ニトリル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記一般式(2)で表されるトリアジン化合物としては、例えば、2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−イソシアヌレート、2,4−ジメタリル−6−メルカプト−1,3,5−イソシアヌレート、2,4−ジメタリル−6−ヒドロキシ−1,3,5−イソシアヌレート、2,4−ジメタリル−6−メトキシ−1,3,5−イソシアヌレート、2,4−ジメタリル−6−エトキシ−1,3,5−イソシアヌレート、2,4−ジメタリル−6−アミド−1,3,5−イソシアヌレート、2,4−ジメタリル−6−ニトリル−1,3,5−イソシアヌレートなどが挙げられる。
前記一般式(1)及び(2)で表されるトリアジン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー−−−
前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーは、前記トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有する。
前記官能基Yと反応可能な官能基としては、例えば、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)、エステル基(−COO)、アミド基(>NCO−)、ニトリル基(−NO)、ハロゲン原子(−F,−Cl,−Br,−I)、シラノール基(−Si(OH))、アリル基(−CC=C)、マレイミド基、ビスマレイミド基、イソシアネート基(−NCO)、イソチオシアナト基(−NCS)、シアナト基(−OCN)、シアノ基(−CN)、チオカルボニル基(=CS)、フルミナト基(−CNO)が挙げられる。これらは置換基を有していてもよい。これらの中でも、重合反応が可能な点で、不飽和結合を含む官能基であるのが好ましい。
前記置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、エステル基、アミド基などが挙げられる。
前記不飽和結合としては、二重結合、三重結合が挙げられるが、適度な反応性を有する点で、二重結合であるのが好ましい。
前記不飽和結合を含む官能基としては、上記官能基Yと反応可能な官能基の中でも、アリル基、ビスマレイミド基、チオカルボニル基が挙げられる。これらの中でも、ビスマレイミド基が好ましい。該ビスマレイミド基は、酸素原子の含有量が少なく、二重結合を有し、前記官能基Yと付加重合反応を行う。このため、脱ガス及び反応に伴う水の発生による体積変動が小さく、膨れなどの問題が改善される。
前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーとしては、エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く限り、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、1,4−ビスマレイミドベンゼン、4,4’−ビスマレイミドジフェニル−ジフルオロメタン等のビスマレイミド化合物;マレイミド化合物、アミン化合物、アミド化合物などが挙げられるが、これらの中でも、耐熱性及び誘電特性に優れる点で、ビスマレイミド化合物が好ましい。
前記モノマーが、前記エポキシ化合物や前記多官能フェノール類を含むと、誘電率が上昇し、耐熱性が悪化することがある。
なお、多官能フェノール類の存在の有無は、例えば、ヒドロキシル基(−OH)の存在を近赤外分光法を用いて測定することにより確認することができ、結合していない自由状態のヒドロキシル基が確認される場合に、多官能フェノール類の存在が認められる。
−−−その他の成分−−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、公知の添加剤の中から適宜選択することができ、例えば、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)、体質顔料、などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、低誘電率で、耐熱性などに優れ、更には銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材に対する密着性にも優れ、粗化処理によるアンカー効果によらずに、高い密着性が得られるので、樹脂絶縁膜(例えば、層間絶縁膜)などに好適に使用することができる。
−基材−
前記基材としては、特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚みなどについては公知のものの中から適宜選択することができるが、絶縁性を有する基板が好ましい。
前記絶縁性を有する基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、樹脂基板であるのが好ましく、例えば、ガラスエポキシ基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂基板、熱硬化性ポリフェニレンエーテル基板、フッ素樹脂基板、セラミック基板、銅張積層板、RCC(Resin Coated Copper Foil:樹脂付銅箔)基板などが挙げられる。
前記基材は、その表面に導電性部材を有し、該導電性部材の表面粗度が所定の数値範囲内であるのが好ましい。
前記導電性部材は、導電性を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、銅などで形成されるのが好ましい。具体的には、前記銅張積層板における銅層や、前記RCC基板における銅箔、これらをエッチングして形成した導体回路(銅配線)などが挙げられる。
前記表面粗度としては、400nm未満が好ましく、200nm以下がより好ましく、100nm以下が特に好ましい。通常、前記導電性部材との密着性を確保するためには、該導電性部材に粗化処理を施すことにより、前記表面粗度を400nm以上にすることが必要であるが、本発明の前記樹脂組成物は、前記導電性部材との密着性に優れるため、前記表面粗度が400nm未満であっても、前記導電性部材に粗化処理を施すことなく、該導電性部材と密着させることができる。
前記表面粗度は、例えば、JIS B0601などに準拠して、測定することができ、また、市販の粗度計を用いて簡便に測定することができる。
−その他の部材−
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電極、配線パターンなどが挙げられる。
前記電極、及び前記配線パターンとしては、電気を導通可能である限り特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
本発明の配線基板は、本発明の樹脂組成物で形成された前記樹脂性部材を有し、該樹脂性部材が樹脂絶縁膜(層間絶縁膜)として機能するので、多層配線基板、MCM基板、パッケージ基板などに好適に応用することができる。
本発明の配線基板は、公知の製造方法の中から適宜選択した方法により製造することができるが、以下の本発明の配線基板の製造方法により、好適に製造することができる。
以下に、本発明の配線基板の一例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の配線基板の一例を示す断面概略説明図である。
該配線基板は、ビルドアップ工法により形成された多層配線基板(多層ビルドアップ基板)であり、該多層配線基板においては、多層ビルドアップ基板80の上下主面に突起電極21が配設されており、突起電極21上にはバンプ71が形成されている。また、上主面上には、突起電極21にバンプ71を介してLSIチップ91が接合されている。
図1の多層ビルドアップ基板80は多数の配線層を積層した構成を有し、更に一の配線層と他の配線層とが、ビアコンタクトにより接続されている。
多層ビルドアップ基板80の上下主面上には、突起電極21間の部分を覆うように本発明の樹脂組成物で形成された樹脂性部材としての樹脂絶縁膜31が配設されており、突起電極21間を絶縁した構成となっている。
該配線基板においては、前記樹脂性部材が、前記本発明の樹脂組成物で形成されており、低誘電率で、耐熱性などを有するため、突起電極間の絶縁が可能となり、突起電極間のショートなどの不具合を防止することができる。
図2は、本発明の配線基板の一例を示す断面概略図である。
該配線基板は、MCM基板であり、該MCM基板においては、多層ビルドアップ基板80の一方の面にはヒートシンク151を、他の面には突起電極21上に形成されたバンプ71を介して複数のLSIチップ91を配設した構成となっている。また、突起電極21間には本発明の樹脂組成物で形成された樹脂性部材としての樹脂絶縁膜31が配設されており、突起電極21間を絶縁した構成となっている。
該配線基板においては、前記樹脂性部材が、前記本発明の樹脂組成物で形成されており、低誘電率で、耐熱性などを有するため、突起電極21間の絶縁が可能となり、突起電極21間のショートなどの不具合を防止することができる。
図3は、本発明の配線基板の一例を示す断面概略図である。
該配線基板は、ICパッケージ基板であり、該ICパッケージ基板においては、図3に示すシリコンインターポーザ100上に図4に示すように複数のLSIチップを積載してもよい。
図3にシリコンインターポーザの構造を示す。同図に示すように、Si基板11内部にはスルービア41が配設され、Si基板11上には強誘電体キャパシタ51が形成されている。強誘電体キャパシタ51の上部には、絶縁膜61が形成され、その内部及び上部には突起電極21が配設されている。突起電極21の上部にはバンプ71が形成され、突起電極21間には本発明の樹脂組成物で形成された樹脂性部材としての樹脂絶縁膜31が配設されており、突起電極21間を絶縁した構成となっている。
また、図4にシリコンインターポーザ上に複数のLSIチップを積載した場合の平面図を示す。同図に示すように、シリコンインターポーザ100上に、ロジックとSRAM111と、フラッシュメモリー121と、アナログ回路131と、DRAM141とを混載させるような構成としてもよい。
なお、シリコンインターポーザ100上に混載させるLSIチップは、上記LSIチップに限定されない。
(配線基板の製造方法)
本発明の配線基板の製造方法は、塗布工程と、硬化工程と、配線形成工程と、を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
<塗布工程>
前記塗布工程は、前記本発明の樹脂組成物を前記基材の表面に塗布する工程である。
前記塗布工程により、前記基材の表面に上述の樹脂絶縁膜が形成される。
前記樹脂組成物、前記基材、前記樹脂絶縁膜などの詳細については、上述した通りである。
前記樹脂組成物の前記基材の表面への塗布は、該基材の両面、かつ、全面に対して行うのが好ましい。前記樹脂組成物が前記基材の両面、かつ、全面に塗布されて形成される前記樹脂絶縁膜は、多層配線基板の層間絶縁膜として好適に使用することができる。
前記樹脂組成物の前記基材の表面への塗布の方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、上述の塗布法、上述の印刷法、などの方法が挙げられる。また、前記塗布の後には、乾燥するのが好ましい。
なお、前記塗布工程は、必要に応じて、例えば、前記基材にスルーホールを形成し、次いで、前記基材の両面及び前記スルーホールの内壁に配線パターンを形成し、更に、該スルーホールの内部に前記樹脂組成物を充填し、コア基板を形成する工程を含んでいてもよい。
以上の工程により、前記本発明の樹脂組成物が前記基材の表面に塗布される。
<硬化工程>
前記硬化工程は、前記基材の表面に塗布された前記樹脂組成物を硬化する工程である。
前記硬化する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、全面加熱処理などが挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記塗布工程の後に、前記樹脂組成物からなる前記樹脂絶縁膜が形成された前記基材上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記樹脂組成物が硬化されると共に、耐熱性が向上される。
前記全面加熱における加熱温度としては、100〜250℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。該加熱温度が100℃未満であると、加熱処理による前記樹脂性部材の硬度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記樹脂組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
以上の工程により、前記基材の表面に塗布された前記樹脂組成物が硬化される。
<配線形成工程>
前記配線形成工程は、配線を形成する工程である。
また、製造する配線基板が多層配線基板である場合には、前記配線形成工程は、スルービア形成工程、導体メッキ工程などの適宜選択したその他の工程を含むのが好ましい。
−スルービア形成工程−
前記スルービア形成工程は、前記基材上に形成された前記樹脂絶縁膜の最上層に形成される配線と接続するためにスルービアを形成する工程である。
前記スルービアの形成は、例えば、前記スルービア部分に適当な露光量のレーザ光を照射することにより行う。
前記レーザ光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザなどが挙げられる。
−導体メッキ工程−
前記導体メッキ工程は、前記基材上に形成された前記樹脂絶縁膜上に、配線前駆体としての導体を全面に被覆し、導体メッキ層を形成する工程である。
前記導体メッキの方法としては、例えば、無電解メッキ、電解メッキなどの常用メッキ法を用いて行うことができる。
前記配線の形成は、前記導体メッキ工程により形成された前記導体メッキ層を、所望の配線パターンに従ってエッチングする。
前記エッチングの方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、常用のエッチング法を使用することができる。
以上の工程により、前記配線が形成される。
また、前記塗布工程、前記硬化工程、及び前記配線形成工程(前記スルービア形成工程、前記導体メッキ工程を含む)の一連の工程は、必要に応じて繰り返し行うことにより、回路の集積度の高い多層配線基板を製造することができる。
ここで、本発明の配線基板の製造方法の一例について、図面を参照しながら説明する。
まず、基板にスルーホール205を形成し、その基板の両面及びスルーホール205の内壁に配線パターン203を形成し、更にスルーホールの内部に前記本発明の樹脂組成物204を充填することにより、図6(A)に示すように、前記基材としての、両面に配線203を有する積層基板(コア基板201)を作製する。次いで、コア基板200の両面に、その全面を覆うようにして前記本発明の樹脂組成物を、例えば、スクリーン印刷法により塗布し、乾燥して、所望の厚さの前記樹脂性部材としての樹脂絶縁膜202を形成する。以上が前記塗布工程である。
次に、樹脂絶縁膜202に対して全面加熱処理を施し、硬化する。以上が前記硬化工程である。
そして、硬化した樹脂絶縁膜202において、その後に形成する上層の配線回路と接続すべき箇所(スルービア部分)に適当な露光量のレーザ光を照射する。こうして、図6(B)に示すように、スルービア206を備えた樹脂絶縁膜202を形成することができる(スルービア形成工程)。続いて、常用メッキ法を用いて、樹脂絶縁膜202の上に、前記導電性部材(配線前駆体)としての導体(例えば、銅など)を全面に被覆する。こうして、図6(C)に示すように、コア基板201の両面に形成された樹脂絶縁膜202の表面に、導体メッキ層207が全面に形成することができる(導体メッキ工程)。更に、導体メッキ層207を所望の配線パターンに従ってエッチングする。こうして、図6(D)に示すように、導体配線203を備えたコア基板201を形成することができる。以上が前記配線形成工程である。
更に、前記塗布工程、前記硬化工程、及び前記配線形成工程の一連の工程を繰り返すことにより、図5に示すような多層ビルドアップ基板200を形成することができる。
本発明の配線基板の製造方法によれば、前記本発明の配線基板を簡便かつ効率的に製造することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−樹脂組成物の調製−
還流管及び滴下ロートを取り付けた容量500mlの3つ口フラスコに、塩化シアヌル(東京化成社製)18.45g(0.1mol)と、アセトン(関東化学社製)150mlとを入れ、溶解するまで撹拌した。次いで、メタリルアルコール(東京化成社製)11.6g(0.2mol)と、水酸化ナトリウム(関東化学社製)の95質量%水溶液8.43g(0.2mol)と、を溶かして調製した混合物を、5℃にて滴下し、滴下後、室温にて2時間撹拌した。そして、室温に保持した状態にて、アンモニア(関東化学社製)の30質量%水溶液3.7g(0.1mol)を滴下し、40℃に保持し、2時間反応を行った。
次いで、反応液を0℃に冷却した後、濾過を行い、白色固体状の生成物を得た。更に、水及びメタノールで洗浄し、エタノールで再結晶させ、透明結晶の上記一般式(1)で表されるトリアジン化合物である2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジンを得た。該2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジンの収率は75%であった。
なお、上記一般式(1)で表される2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジンにおいて、上記官能基Xはアミノ基であり、上記官能基Yはメタリル基である。
得られた2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジンと、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーであるビスマレイミド化合物としての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンとを、それぞれ同当量混合し、ラジカル重合開始剤であるジクミルパーオキシドを添加し、実施例1の樹脂組成物を調製した。
(実施例2)
−樹脂組成物の調製−
還流管及び滴下ロートを取り付けた容量500mlの3つ口フラスコに、ジアリルイソシアヌレート(東京化成社製)18.45g(0.1mol)と、ジメチルホルムアムド(関東化学社製)150mlと、水酸化ナトリウムと、をそれぞれ入れ、溶解するまで撹拌し、調製した。調製した混合物を、5℃にて滴下し、滴下後、室温にて2時間撹拌した。そして、室温に保持した状態にて、アンモニア(関東化学社製)の30質量%水溶液3.7g(0.1mol)を滴下し、40℃に保持し、2時間反応を行った。
次いで、反応液を0℃に冷却した後、濾過を行い、白色固体状の生成物を得た。更に、水及びメタノールで洗浄し、エタノールで再結晶させ、透明結晶の上記一般式(2)で表されるトリアジン化合物である2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−イソシアヌレートを得た。該2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−イソシアヌレートの収率は60%であった。
なお、上記一般式(2)で表される2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−イソシアヌレートにおいて、上記官能基Xはアミノ基であり、上記官能基Yはメタリル基である。
得られた2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−イソシアヌレートと、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーであるビスマレイミド化合物としての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンとを、それぞれ同当量混合し、ラジカル重合開始剤であるジクミルパーオキシドを添加し、実施例2の樹脂組成物を調製した。
(比較例1)
−樹脂組成物の調製−
実施例1において、メタリルアルコールと水酸化ナトリウム溶液とを調製した混合物を滴下せず、また、アンモニアの30質量%水溶液を、ナトリウム(関東化学社製)とメタノール(関東化学社製)とを同等量反応させて合成したナトリウムメトキシドに代え、上記一般式(1)で表される官能基X及び官能基Yのすべてをメチル基で置換した以外は、実施例1と同様にして、2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリアジンを得た。該2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリアジンの収率は75%であった。
得られた2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリアジンと、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーであるビスマレイミド化合物としての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンとを、それぞれ同当量混合し、ラジカル重合開始剤であるジクミルパーオキシドを添加し、比較例1の樹脂組成物を調製した。
(比較例2)
−樹脂組成物の調製−
実施例2において、アンモニアの30質量%水溶液を、ナトリウム(関東化学社製)とメタノール(関東化学社製)とを同等量反応させて合成したナトリウムメトキシドに代え、上記一般式(2)で表される官能基X及び官能基Yのすべてをメチル基で置換した以外は、実施例1と同様にして、2,4,6−トリメチル−1,3,5−イソシアヌレートを得た。該2,4,6−トリメチル−1,3,5−イソシアヌレートの収率は75%であった。
得られた2,4,6−トリメチル−1,3,5−イソシアヌレートと、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーであるビスマレイミド化合物としての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンとを、それぞれ同当量混合し、ラジカル重合開始剤であるジクミルパーオキシドを添加し、比較例2の樹脂組成物を調製した。
(実施例3)
−樹脂絶縁膜の作製−
前記導電性部材として、鏡面を有し、その表面粗度が100nm(JIS B0601に準拠して測定)である銅箔(三井金属製)の該鏡面に、実施例1で調製した樹脂組成物をドクターブレード法により塗布し、厚みが30μmの樹脂絶縁膜を形成した。その後、テフロン(登録商標)板を、樹脂絶縁膜の上に載せて、該樹脂絶縁膜を銅箔と挟み込み、120℃にて1時間、更に、180℃にて1時間、熱プレスを行い、樹脂絶縁膜を硬化させ、テフロン板を取り外した。その結果、鏡面を有する銅箔上に樹脂性部材としての樹脂硬化膜(硬化された樹脂絶縁膜)が形成された。
<密着強度の評価>
前記銅箔鏡面上に形成された硬化前の樹脂絶縁膜のピール強度を測定した。ピール強度は、前記銅箔及び前記樹脂絶縁膜を有する銅箔付き樹脂膜を10mm幅に切断してサンプルを作製し、該サンプルにおける銅箔を10mm/minの速度でピールし、その密着強度を測定して求めたところ、ピール強度は800g/cmであった。
また、該サンプルを、121℃、100%のPCT条件下にて、168時間放置した後、再度、ピール強度を測定したところ、該ピール強度はストレス負荷前とほとんど変わらず、760g/cmであった。
<誘電率及び誘電正接の評価>
前記銅箔鏡面上に形成された硬化後の樹脂絶縁膜(樹脂硬化膜)の誘電率及び誘電正接を測定した。前記銅箔及び前記樹脂硬化膜を有する銅箔付き樹脂硬化膜における銅箔部分をエッチングし、樹脂硬化膜のみを得た。得られた樹脂硬化膜の誘電率をJIS K6911に準拠して測定したところ、誘電率は3.1であった。また、誘電正接をJIS C5102に準拠して測定したところ、誘電正接は0.010であった。
<機械特性の評価>
前記銅箔付き樹脂硬化膜における銅箔部分をエッチングし、得られた樹脂硬化膜の破断強度及び伸びをJIS K7127に準拠して測定したところ、破断強度は65MPa、伸びは5%であった。また、ヤング率をJIS R1656に準拠して測定したところ、ヤング率は2.5MPaであった。
<耐熱性の評価>
前記銅箔付き樹脂硬化膜の銅箔部分をエッチングし、得られた樹脂硬化膜について、質量が5%減少したときの温度を測定した。その結果、質量が5%減少したときの温度は400℃であった。
次に、実施例1において、2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジンを上記一般式(1)で表される官能基Xをアミノ化していない2,4−ジメタリル−1,3,5−トリアジンに代えた以外は、実施例1と同様にして、2,4−ジメタリル−1,3,5−トリアジンと、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーであるビスマレイミド化合物としての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンとを、それぞれ同当量混合し、ラジカル重合開始剤であるジクミルパーオキシドを添加し、ワニス樹脂1を調製した。
前記導電性部材として鏡面を有する銅箔(三井金属製)の該鏡面に、実施例1で調製した樹脂組成物をスプレーコートで塗布し、厚みが約0.1μmの樹脂絶縁膜を形成した。次いで、前記調製したワニス樹脂1をドクターブレード法により塗布し、厚みが30μmのワニス樹脂膜を形成した。その後、テフロン板を、ワニス樹脂膜の上に載せて、樹脂絶縁膜及びワニス樹脂膜を銅箔と挟み込み、120℃にて1時間、更に、180℃にて1時間、熱プレスを行い、樹脂絶縁膜及びワニス樹脂膜を硬化させ、テフロン板を取り外した。その結果、鏡面を有する銅箔上に樹脂絶縁膜、及びワニス樹脂膜が、この順に形成された二層構成の樹脂硬化膜が得られた。
また、前記銅箔鏡面上に形成された二層構成の樹脂硬化膜の密着強度、誘電率、誘電正接、機械特性、及び耐熱性の評価を行った。結果を表1に示した。
(実施例4)
−樹脂絶縁膜の作製−
電解メッキ法を用いて銅メッキ膜を形成した。該銅メッキ膜の表面は鏡面であり、その表面粗度はJIS B0601に準拠して測定したところ、12.6nmであった。次いで、銅メッキ膜鏡面上に、実施例2で調製した樹脂組成物をドクターブレード法により塗布し、膜厚30μmの樹脂絶縁膜を形成した。その後、テフロン板を、樹脂絶縁膜の上に載せて、該樹脂絶縁膜を銅メッキ膜と挟み込み、120℃にて1時間、更に、180℃にて1時間、熱プレスを行い、樹脂絶縁膜を硬化させ、テフロン板を取り外した。その結果、鏡面を有する銅メッキ膜上に樹脂性部材としての樹脂硬化膜(硬化された樹脂絶縁膜)が形成された。
実施例3と同様な方法により、実施例4の樹脂絶縁膜の密着強度、誘電率、誘電正接、機械特性、及び耐熱性の評価を行った。結果を表1に示した。
また、実施例3と同様な方法により、上記一般式(1)で表される官能基Xをアミノ化していない2,4−ジメタリル−1,3,5−イソシアヌレートと、前記官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーであるビスマレイミド化合物としての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンとを、それぞれ同当量混合し、ラジカル重合開始剤であるジクミルパーオキシドを添加し、ワニス樹脂2を調製し、鏡面を有する銅メッキ膜上に実施例2の樹脂組成物による樹脂絶縁膜、前記ワニス樹脂2によるワニス樹脂膜を、この順で塗布、及び硬化した。その結果、二層構成の樹脂硬化膜が得られた。該二層構成の樹脂硬化膜の密着強度、誘電率、誘電正接、機械特性、及び耐熱性の評価を行った。結果を表1に併せて示した。
(比較例3〜4)
−樹脂絶縁膜の作製−
実施例4において、実施例2で調製した樹脂組成物を、それぞれ順に比較例1〜2で調製した樹脂組成物に代えた以外は、実施例4と同様な方法により、比較例3〜4の樹脂絶縁膜を作製し、該樹脂絶縁膜の密着強度、誘電率、誘電正接、機械特性、及び耐熱性の評価を行った。結果を、比較例3は表1に、比較例4は表2に、それぞれ示した。
(比較例5)
実施例3において、実施例1で調製した樹脂組成物における前記一般式(1)における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーとしての4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタンを、エポキシ化合物に代えた以外は、実施例3と同様な方法により樹脂絶縁膜を作製し、該樹脂絶縁膜の密着強度、誘電率、誘電正接、機械特性、及び耐熱性の評価を行った。結果を表2に示した。
(比較例6)
実施例3において、実施例1で調製した樹脂組成物におけるトリアジン化合物としての2,4−ジメタリル−6−アミノ−1,3,5−トリアジンを、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジンに代えた以外は、実施例3と同様な方法により樹脂絶縁膜を作製し、該樹脂絶縁膜の密着強度、誘電率、誘電正接、機械特性、及び耐熱性の評価を行った。結果を表2に示した。
Figure 0004490176
Figure 0004490176
表1〜2の結果より、実施例3〜4の樹脂絶縁膜は、実施例1〜2の樹脂組成物を用いているため、誘電率、誘電正接が低く、耐熱性が良好で、更にはピール強度が大きく、導電性部材を有する基材との密着性に優れることが確認された。
また、本発明の樹脂組成物とワニス樹脂とからなる二層構成の樹脂絶縁膜において、該樹脂絶縁膜にチオール基を存在させないことにより、誘電率が低下し、臭気が少なく、バルク層に好適であることが認められている。
なお、前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマーとして、エポキシ化合物を用いた比較例5、及び、前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物として、官能基Xと官能基Yとが互いに同一、かつ、該官能基がチオール基である比較例6では、耐熱性に劣ることが認められた。
<表面粗度の評価>
各種基板の粗度について表3に示した。前記実施例3で形成した樹脂絶縁膜は、銅箔との密着性に優れ、前記実施例4で形成した樹脂絶縁膜は、銅メッキ膜との密着性に優れることが認められた。したがって、銅などの導電性部材の粗化処理を行わなくても、平滑な導電性部材に対して密着力を有することが確認された。
Figure 0004490176
(実施例5)
−配線基板(多層ビルドアップ基板)の製造−
多層ビルドアップ基板を図5及び図6に示すような工程により製造した。
<塗布工程>
まず、基材としてのコア基板にスルーホール205を形成し、その基板の両面及びスルーホールの内壁に配線パターン203を形成し、更にスルーホールの内部に実施例1の樹脂組成物204を充填することにより、図6(A)に示すように、前記基材としての、両面に配線203を有する積層基板(コア基板201)を作製した(コア基板形成工程)。次いで、コア基板201の両面に、その全面を覆うようにして実施例1の樹脂組成物からなるフィルムを、真空ラミネータによりラミネートし、前記樹脂性部材としての樹脂絶縁膜202を形成した。
<硬化工程>
次に、樹脂絶縁膜202の全面に対して、120℃にて1時間、更に、180℃にて1時間、熱プレスを行い、硬化させた。
<配線形成工程>
そして、硬化した樹脂絶縁膜202において、その後に形成する上層の配線回路と接続すべき箇所(スルービア部分)に、レーザ装置(ESI社製、Model5320 UV−YAGレーザ、レーザ出力0.1W)を用いて波長355nmのレーザ光を照射し、図6(B)に示すように、60μmφのスルービア206を形成した(スルービア形成工程)。続いて、無電解銅メッキ液(シプレイ社製)を用いて、無電解メッキ法により、樹脂絶縁膜202の上に、前記導電性部材(配線前駆体)としての導体(例えば、銅など)を全面に被覆し、図6(C)に示すようなコア基板200の両面に形成された樹脂絶縁膜202の表面に、導体メッキ層207を全面に形成した。更に、導体メッキ層207を所望の配線パターンに従ってエッチングし、必要に応じてフィールドビアを形成し、図6(D)に示すように、導体配線203を備えた配線基板を形成した(導体メッキ工程)。
更に、前記塗布工程、前記硬化工程、及び前記配線形成工程の一連の工程を繰り返すことにより、図5に示すような多層ビルドアップ基板200を製造した。
本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1) 下記一般式(1)及び(2)のいずれかで表されるトリアジン化合物の少なくとも1種と、該トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー(ただし、エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く)と、を少なくとも含むことを特徴とする樹脂組成物。
Figure 0004490176
ただし、前記一般式(1)及び(2)中、官能基Xと官能基Yとは互いに同一ではない。
(付記2) 官能基Xが、アミノ基、チオール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、エーテル基、カーボネート基、アミド基、ニトリル基、グリシジル基、ハロゲン原子、シラノール基、シリル基、アルキル基、及びフルオロアルキル基のいずれかであり、
官能基Yが、アミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトリル基、グリシジル基、ハロゲン原子、シラノール基、アリル基、マレイミド基、ビスマレイミド基、イソシアネート基、イソチオシアナト基、シアナト基、シアノ基、チオカルボニル基、及びフルミナト基のいずれかである付記1に記載の樹脂組成物。
(付記3) 官能基Yと反応可能な官能基が、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトリル基、ハロゲン原子、シラノール基、アリル基、マレイミド基、ビスマレイミド基、イソシアネート基、イソチオシアナト基、シアナト基、シアノ基、チオカルボニル基、及びフルミナト基の少なくともいずれかである付記1から2のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記4) 官能基Yと反応可能な官能基が不飽和結合を含む付記3に記載の樹脂組成物。
(付記5) 官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー(エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く)が、ビスマレイミド化合物である付記1から4のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記6) 付記1から5のいずれかに記載の樹脂組成物で形成された樹脂性部材と基材とを少なくとも有することを特徴とする配線基板。
(付記7) 樹脂性部材が樹脂絶縁膜である付記6に記載の配線基板。
(付記8) 基材が、その表面に導電性部材を有し、該導電性部材の表面粗度が200nm以下である付記6から7のいずれかに記載の配線基板。
(付記9) 多層配線基板、MCM基板、及びパッケージ基板のいずれかである付記6から8のいずれかに記載の配線基板。
(付記10) 付記6から9のいずれかに記載の配線基板の製造方法であって、付記1から5のいずれかに記載の樹脂組成物を基材の表面に塗布する塗布工程と、該塗布された樹脂組成物を硬化する硬化工程と、配線を形成する配線形成工程と、を少なくとも含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
本発明の樹脂組成物は、低誘電率で、耐熱性などに優れ、更には銅箔や銅配線などの導電性部材を有する基材に対する密着性にも優れ、粗化処理によるアンカー効果によらずに、高い密着性が得られるので、樹脂絶縁膜(例えば、層間絶縁膜)などに好適に使用することができる。本発明の配線基板は、本発明の前記樹脂組成物で形成された前記樹脂性部材を有し、該樹脂性部材が樹脂絶縁膜(層間絶縁膜)として機能するので、多層配線基板、MCM基板、パッケージ基板などに好適に応用することができる。本発明の配線基板の製造方法は、本発明の前記配線基板の製造方法に特に好適である。
図1は、本発明の配線基板の一例である多層配線基板を示す断面概略説明図である。 図2は、本発明の配線基板の一例であるMCM基板を示す断面概略説明図である。 図3は、本発明の配線基板の一例であるパッケージ基板におけるシリコンインターポーザを示し断面概略説明図である。 図4は、本発明の配線基板の一例であるシリコンインターポーザ上に複数のLSIチップを積載したICパッケージ基板を示す断面概略説明図である。 図5は、本発明の配線基板の製造方法の一例であるビルドアップ工法により製造された多層配線基板の断面概略説明図である。 図6は、本発明の配線基板の製造方法における工程を示す断面概略説明図である。
符号の説明
11 Si基板
21 突起電極
31,61 樹脂絶縁膜
51 強誘電体キャパシタ
71 バンプ
80 多層ビルドアップ基板
91 LSIチップ
100 シリコンインターポーザ
111 ロジックとSRAM
121 フラッシュメモリー
131 アナログ回路
141 DRAM
151 ヒートシンク
200 多層ビルドアップ基板
201 コア基板
202 樹脂絶縁膜
203 配線パターン(配線)
204 樹脂組成物
205 スルーホール
206 スルービア
207 導体メッキ層

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)及び(2)のいずれかで表されるトリアジン化合物の少なくとも1種と、該トリアジン化合物における官能基Yと反応可能な官能基を有するモノマー(ただし、エポキシ化合物及び多官能フェノール類を除く)と、を少なくとも含むことを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0004490176
    ただし、前記一般式(1)及び(2)中、官能基Xと官能基Yとは互いに同一ではない。
  2. 官能基Xが、アミノ基、チオール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、エーテル基、カーボネート基、アミド基、ニトリル基、グリシジル基、ハロゲン原子、シラノール基、シリル基、アルキル基、及びフルオロアルキル基のいずれかであり、
    官能基Yが、アミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトリル基、グリシジル基、ハロゲン原子、シラノール基、アリル基、マレイミド基、ビスマレイミド基、イソシアネート基、イソチオシアナト基、シアナト基、シアノ基、チオカルボニル基、及びフルミナト基のいずれかである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 官能基Yと反応可能な官能基が、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトリル基、ハロゲン原子、シラノール基、アリル基、マレイミド基、ビスマレイミド基、イソシアネート基、イソチオシアナト基、シアナト基、シアノ基、チオカルボニル基、及びフルミナト基の少なくともいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の樹脂組成物で形成された樹脂性部材と基材とを少なくとも有することを特徴とする配線基板。
  5. 請求項4に記載の配線基板の製造方法であって、請求項1から3のいずれかに記載の樹脂組成物を基材の表面に塗布する塗布工程と、該塗布された樹脂組成物を硬化する硬化工程と、配線を形成する配線形成工程と、を少なくとも含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
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