JP2008274210A - 回路基板用接着フィルム、それを用いた回路基板及び半導体チップ搭載用基板並びに半導体パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器の軽薄短小化に適した半導体チップ搭載用基板のビルドアップ層として望ましい回路基板用接着フィルムを提供する。
【解決手段】ジイミドジカルボン酸(a1)、両末端にカルボキシル基を有するカルボン酸末端ポリブタジエン(a2)及び両末端にカルボキシル基を有するカルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)を含むカルボン酸末端化合物(A)と、ジイソシアネート(B)とを反応させて得られる重量平均分子量が10,000〜500,000のポリアミドイミド樹脂(U)、マレイミド化合物(V)並びにデスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を含有し、(1)硬化物のガラス転移温度が200℃以上、(2)動的粘弾性測定装置を用いて測定した硬化物の貯蔵弾性率が25℃で100〜2,000MPa、250℃で10〜1,000MPaである熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を支持体フィルム上に形成してなる回路基板用接着フィルムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリアミドイミド樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物からなる回路基板用接着フィルム、それを用いた回路基板及び半導体チップ搭載用基板並びに半導体パッケージに関する。
電子機器の高性能化に伴い、回路基板は情報量を増やすために高密度化が必須となっている。また,電子機器の軽薄短小化に向けて回路基板の薄型化が益々要求されるようになっている。
このような状況において,特に半導体パッケージの分野では,高密度化・薄型化に有利な回路基板として,導体の厚みを任意に調整できるアディティブ法やセミアディティブ法が主流になりつつある。アディティブ法やセミアディティブ法は,配線導体をメッキにより形成するために,導体の厚みを薄くすることが可能であり,高密度化に適している。
一方、近年の半導体パッケージ搭載用基板は、コア基板と呼ばれる高剛性(高弾性率)・低熱膨張率の回路基板に、前記コア基板と比較して低弾性率・高熱膨張率のビルドアップ層と呼ばれる,銅箔付き樹脂フィルムもしくは回路基板用フィルムを形成して製造する構造・方式が主流となっている。従来の半導体チップ搭載用基板では、コア基板の厚さが1層のビルドアップ層と比較して10倍以上厚く、そのために半導体チップ搭載用基板の全体の熱膨張率はコア基板にほぼ支配され、半導体チップ搭載基板の反り量や、リフロー時のクラック発生を抑えることが可能であった。
ところが、前述の通り、回路基板に対するいっそうの薄型化の要求に対して、コア基板を薄くすることが要求されている。そのため、従来の半導体チップ搭載用基板のビルドアップ層に使用されてきた材料では、反り量や、半導体パッケージのリフロー時のクラックを抑えることが出来なくなることが予測される。
更に、環境対応のために鉛フリー化する結果,リフロー時のはんだ温度が上昇し,従来以上の耐熱性が要求されるようになってきた。このため、ビルドアップ層にはガラス転移温度(Tg)の高い材料が求められるようになっている。
これらの課題を解決するために、ビルドアップ層の弾性率に着目した検討が行われており、従来、ビルドアップ層として用いられている樹脂層と比較して、25℃程度の低温では弾性率が低く、250℃程度の高温では弾性率が高いポリブタジエン骨格を含有した樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献1や特許文献2参照)。
しかし、これらのポリブタジエン骨格を含有した樹脂組成物は、ビルドアップ層と、その上に形成した導体層の接着強度の向上や、機械強度の向上を目的としており、半導体チップ搭載用基板の反り量の低減や、半導体パッケージの接続信頼性の向上を目的とした樹脂組成物の設計ではない。
特開2005−19770号公報 特開2005−39247号公報
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものであり、電子機器の軽薄短小化に適した半導体チップ搭載用基板のビルドアップ層として望ましい回路基板用接着フィルム、それを用いた回路基板及び半導体チップ搭載用基板並びに半導体パッケージを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、ポリアミドイミド樹脂の側鎖にポリブタジエン構造と反応性二重結合を導入し、さらにマレイミド化合物およびデスミア処理によって化学粗化可能な化合物を添加することでその反応性二重結合を効率よく反応させることにより、ガラス転移温度が高く、室温領域で低弾性率性(可撓性)を示し、耐熱性及び耐薬品性に優れたポリアミドイミド樹脂組成物が得られ、従来よりも薄いコア基板を用いた場合でも、反り量が小さな半導体チップ搭載用基板を作製することができ、さらに接続信頼性が良好な半導体パッケージを得ることができる回路基板用接着フィルムとなることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の回路基板用接着フィルム、それを用いた回路基板及び半導体チップ搭載用基板並びに半導体パッケージを提供するものである。
1.熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を支持体フィルム上に形成してなる回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物が、ジイミドジカルボン酸(a1)、両末端にカルボキシル基を有するカルボン酸末端ポリブタジエン(a2)及び両末端にカルボキシル基を有するカルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)を含むカルボン酸末端化合物(A)と、ジイソシアネート(B)とを反応させて得られる重量平均分子量が10,000〜500,000のポリアミドイミド樹脂(U)、マレイミド化合物(V)並びにデスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を含有し、(1)硬化物のガラス転移温度が200℃以上、(2)動的粘弾性測定装置を用いて測定した硬化物の貯蔵弾性率が25℃で100〜2,000MPa、250℃で10〜1,000MPaであることを特徴とする回路基板用接着フィルム。
2.カルボン酸末端化合物(A)とジイソシアネート(B)の合計質量中の量として、ジイミドジカルボン酸(a1)の配合量が1〜30質量%、カルボン酸末端ポリブタジエン(a2)の配合量が1〜40質量%、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)の配合量が10〜50質量%、カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴムである上記1の回路基板用接着フィルム。
3.カルボン酸末端化合物(A)が、さらにカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)含むものである上記1又は2の回路基板用接着フィルム。
4.カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)の配合量が30質量%以下である上記3の回路基板用接着フィルム。
5.カルボン酸末端化合物(A)のカルボキシル基の合計に対するジイソシアネート(B)のイソシアネート基のモル比が1〜1.5である上記1〜4のいずれかの回路基板用接着フィルム。
6.熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、マレイミド化合物(V)を10〜100質量部含有する上記1〜5のいずれかの回路基板用接着フィルム。
7.熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)とマレイミド化合物(V)の合計量100質量部に対して、デスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を0.1〜25質量部含有する上記1〜6のいずれかの回路基板用接着フィルム。
8.熱硬化性樹脂組成物が、さらに有機過酸化物(X)を含有する上記1〜7のいずれかの回路基板用接着フィルム。
9.熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、有機過酸化物(X)を0.1〜5質量部含有する上記8の回路基板用接着フィルム。
10.熱硬化性樹脂組成物が、さらに多官能エポキシ化合物(Y)を含有する請求項1〜9のいずれかの回路基板用接着フィルム。
11.熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、多官能エポキシ化合物(Y)を10〜100質量部含有する上記10の回路基板用接着フィルム。
12.前記熱硬化性樹脂組成物が、さらに充填材(F)を含有する上記1〜11のいずれかの回路基板用接着フィルム。
13.熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、充填材(F)を10〜100質量部含有する上記12の回路基板用接着フィルム。
14.熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層の硬化後の厚さが5〜100μmであり、支持体フィルムの厚さが10〜150μmである、上記1〜13のいずれかの回路基板用接着フィルム。
15.上記1〜14のいずれかの回路基板用接着フィルムを絶縁層として有する回路基板。
16.上記1〜14のいずれかの回路基板用接着フィルムを絶縁層として有する半導体パッケージ搭載用基板。
17.上記1〜14のいずれかの回路基板用接着フィルムを絶縁層として有する半導体パッケージ。
本発明の回路基板用接着フィルムに使用される熱硬化性樹脂組成物は、ガラス転移温度が高く、室温領域で低弾性率性(可撓性)を示し、耐熱性及び耐薬品性に優れており、絶縁体として該熱硬化性樹脂組成物からなる回路基板用接着フィルムを用いることによって、従来よりも薄いコア基板を用いた場合でも、反り量が小さい半導体チップ搭載用基板を作製することができ、また、接続信頼性が良好な半導体パッケージを提供することができる。
(ポリアミドイミド樹脂)
本発明の回路基板用接着フィルムにおける絶縁層の熱硬化性樹脂組成物に使用されるポリアミドイミド樹脂(U)は、ジイミドジカルボン酸(a1)、カルボン酸末端ポリブタジエン(a2)及びカルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)、更に必要に応じてカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)を含むカルボン酸末端化合物と、ジイソシアネートとを反応させて得られるものである。
本発明において、ジイミドジカルボン酸(a1)を製造する方法として、無水トリメリット酸とジアミン化合物を非プロトン性溶媒中で0〜100℃に加熱する反応させる第1段階と、続いて150〜200℃に加熱する第2段階とを組み合わせて行うことが好ましい。
第1段階においては、無水トリメリット酸の酸無水基が、ジアミンのアミノ基と反応して開環し、アミド酸が生成する反応が主として進行し、第2段階においては、一旦開環していたアミド酸部分が、脱水閉環してイミド基が生成する反応が主として進行すると見られる。
このジイミドジカルボン酸(a1)の製造の第1段階で無水トリメリット酸を反応させるジアミン化合物は、単一又は複数種のジアミン化合物が用いられる。また、その構造の一部にエーテル結合、エステル結合、スルフィド結合等を有していてもよい。
具体的には、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP),ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジアミン、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4'−ジアミン、2,6,2',6'−テトラメチルビフェニル−4,4'−ジアミン、5,5'−ジメチル−2,2'−スルフォニル−ビフェニル−4,4'−ジアミン、3,3'−ジヒドロキシビフェニル−4,4'−ジアミン、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルスルホン、(4,4'−ジアミノ)ベンゾフェノン、(3,3'―ジアミノ)ベンゾフェノン、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルメタン、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(3,3'―ジアミノ)ジフェニルエーテル、1,6ジアミノヘキサン、(4,4'−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン等が挙げられる。
無水トリメリット酸とジアミン化合物を反応させる第1段階の反応に用いられる非プロトン性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)などが挙げられる。
第1段階の反応における反応温度は0〜100℃、好ましくは40〜80℃であり、反応時間は5〜60分、好ましくは10〜30分である。
上記の第2段階においては、水と共沸可能な芳香族炭化水素を反応溶液にさらに加えて、反応により生成する水分を除去することが好ましい。水と共沸可能な芳香族炭化水素としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられ、これらの中でもトルエンが好ましい。この芳香族炭化水素を加える割合は、非プロトン性溶媒100質量部に対して10〜50質量部であることが好ましい。この割合が10質量部未満であると生成した水が十分除去できなくなる傾向にあり、50質量部を超えると、反応温度が低下して、目的とするジイミドジカルボン酸(a1)の収率が低下する傾向にある。
また、脱水閉環反応中に、水とともに芳香族炭化水素も留出して、反応溶液中の芳香族炭化水素の割合が上記の好適な範囲よりも少なくなる傾向にあるため、例えば、コック付きの水分定量受器中に留出した芳香族炭化水素を、水と分離した後に反応溶液中に戻す等して、芳香族炭化水素量を一定割合に保つことが好ましい。
第2段階の反応における反応温度は150〜200℃、好ましくは160〜180℃であり、反応時間は60〜240分、好ましくは120〜180分である。
なお、脱水閉環反応の終了後、温度を150〜200℃程度に保持して水と共沸可能な芳香族炭化水素を反応溶液中から除去しておくことが好ましい。
以上のような反応による反応生成物は、下記一般式(1)で表されるようなジイミドジカルボン酸(a1)である。なお、一般式(1)中、Aは、反応に用いたジアミンからアミノ基を除いた2価の残基を示す。なお、ジアミンとして複数種のものを用いた場合は、反応生成物中にはAの異なる複数種のジイミドジカルボン酸が共存していることになる。
Figure 2008274210
ポリアミドイミド樹脂(U)の製造に用いられるカルボン酸末端ポリブタジエン(a2)及びカルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)並びに必要に応じて用いられるカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)としては、特に制限されないが、カルボン酸末端ポリブタジエンとしては下記一般式(2)で表される重量平均分子量が1000〜4000の化合物が好適に用いられ、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)としては下記一般式(3)で表される重量平均分子量が1000〜4000の化合物が好適に用いられ、カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)としては下記一般式(4)で表される重量平均分子量が1000〜4000の化合物が好適に用いられる。
なお、一般式(2)〜(4)で表される化合物には、主鎖の各構造単位はランダムに存在している場合も含まれる。また、一般式(2)〜(4)におけるnはブタジエン基、ブチレン基(水素化ブタジエン基)、アクリロニトリル基の数を示し、各カルボン酸末端化合物の重量平均分子量等により各々独立数値となる。
Figure 2008274210
Figure 2008274210
Figure 2008274210
カルボン酸末端ポリブタジエン(a2)の具体的な例として、C−1000:商品名〔重量平均分子量1800、日本曹達(株)製〕等があり、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)の具体的な例として、CI−1000:商品名〔重量平均分子量1800、日本曹達(株)製〕等がある。またカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)の具体的な例として、ハイカーCTBN1300x8:商品名〔重量平均分子量3500、アクリロニトリル量18質量%、宇部興産(株)製〕やハイカーCTBN1300x13:商品名〔重量平均分子量3500、アクリロニトリル量26質量%、宇部興産(株)製〕などがある。
本発明においては、カルボン酸末端ポリブタジエン(a2)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)及びカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)の配合量は、弾性率制御や耐熱性に大きな影響を与えるため重要である。
ポリアミドイミド樹脂(U)中の各カルボン酸末端化合物の配合量は、カルボン酸末端化合物(A)とジイソシアネート(B)の合計質量中の量として、ジイミドジカルボン酸(a1)が1〜30質量%、カルボン酸末端ポリブタジエン量(a2)が1〜40質量%、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン量(a3)が10〜50質量%、カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)が0〜30質量%であることが好ましい。
ジイミドジカルボン酸(a1)を上記範囲とすることにより本発明の特徴である低弾性率化が可能となる。また、カルボン酸末端ポリブタジエン量(a2)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン量(a3)およびカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)を上記範囲とすることにより、低弾性率化と耐熱性との両立が可能となる。
本発明において、上記のカルボン酸末端化合物(A)と反応させるジイソシアネート(B)としては、脂肪族ジイソシアネート又は芳香族ジイソシアネートを用いることができるが、芳香族ジイソシアネートを用いることが好ましく、両者を併用することがさらに好ましい。これらジイソシアネートとしては、例えば、下記一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 2008274210
一般式(5)において、Bは少なくとも1つの芳香族環を有する2価の有機基、又は2価の脂肪族炭化水素基を示す。Bとしては、下記式(6)で示されるような2価の基が挙げられ、特に、Bがジフェニルメタン基、トリレン基又はナフチレン基である芳香族ジイソシアネートや、がヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基又はイソホロン基である脂肪族ジイソシアネートが好ましい。
Figure 2008274210
芳香族ジイソシアネートの具体例としては、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1、5−ジイソシアネート、2、4−トリレンダイマー等が挙げられ、これらの中でもMDIを用いることが好ましい。芳香族ジイソシアネートとしてMDIを用いることにより、得られるポリアミドイミド樹脂の可撓性が良好となり、また、ポリアミドイミド樹脂の結晶性が低減して、フィルム形成性もさらに良好となる。
芳香族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネートを併用する場合は、脂肪族ジイソシアネートを全ジイソシアネート中の量として5〜10モル%程度使用することが好ましく、かかる割合で併用することにより、得られるポリアミドイミド樹脂の耐熱性を更に向上させることができる。
カルボン酸末端化合物(A)とジイソシアネート(B)との反応は、例えば、カルボン酸末端化合物(A)を含む溶液中にジイソシアネート(B)を加えて、130〜200℃に加熱して進行させることができる。
これらの反応に用いられる溶液としては、ジイミドジカルボン酸の合成反応後の反応溶液に他のカルボン酸末端化合物を配合した溶液をそのまま用いてもよいし、これに必要に応じて他の溶媒を加えてもよい。なお、ジイミドジカルボン酸の合成に際して芳香族炭化水素溶媒を用いた場合には、この芳香族炭化水素溶媒を除去したものを用いることが好ましい。
この反応において、カルボン酸末端化合物(A)の全カルボキシル基〔(ジイミドジカルボン酸(a1)、カルボン酸末端ポリブタジエン(a2)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)及びカルボン酸アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)のカルボキシル基の合計量〕に対するジイソシアネート(B)のイソシアネート基の比率は、モル比(イソシアネート基/カルボキシル基)で1〜1.5の範囲であることが好ましく、1〜1.2の範囲であることがより好ましい。モル比を上記範囲とすることにより、ポリアミドイミド樹脂の分子量を効率的に高めることができ、フィルム形成に有利となる。
また、上記反応は、塩基性触媒の存在下に行うことが好ましい。塩基性触媒の存在下で反応を行うことによって、塩基性触媒を用いない場合と比較してより低い温度で反応を進行させることができるため、ジイソシアネート同士の反応等の副反応の進行が抑制されて、より高分子量のポリアミドイミド樹脂が得られる。
塩基性触媒としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ(2−エチルへキシル)アミン、トリオクチルアミン等のトリアルキルアミンが挙げられる。これらの中でも、トリエチルアミンは、反応促進に好適な程度の塩基性を有し、かつ反応後の除去が容易であることから特に好ましい。
塩基性触媒を用いる場合、反応温度は130〜180℃とすることが好ましい。
上記の方法により得られるポリアミドイミド樹脂(U)は、通常、下記一般式(7)で表される。なお、一般式(7)中、Aは一般式(1)におけるものと同じ意味を有し、Bは一般式(5)におけるものと同じ意味を有する。
下記一般式(7)において、Wはポリアミドイミド樹脂におけるジイミドジカルボン酸(a1)のモル数、Xはカルボン酸末端ポリブタジエン(a2)のモル数、Yはカルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)のモル数、Zはカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)のモル数を示すことになる。なお、カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)は必須ではないため、Zが0である場合が含まれる。nについては、一般式(2)〜(4)の場合と同じ意味を有する。
Figure 2008274210
このポリアミドイミド樹脂(U)の重量平均分子量は10,000〜500,000であることが好ましく、30,000〜200,000であることがより好ましい。
なお、本発明において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定を行い、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算して得られる値である。
(マレイミド化合物)
本発明の回路基板用接着フィルムにおける熱硬化性樹脂組成物は、上記のポリアミドイミド樹脂(U)と共にマレイミド化合物(V)及びデスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を含有するものである。
マレイミド化合物(V)は、ポリブタジエン中の二重結合をラジカルによる架橋反応させる上で、非常に重要である。なぜなら、ポリブタジエン中の二重結合は、ラジカル発生剤を添加しても、単独重合成が低いために架橋反応が進行しない。一方で、二重結合に隣接してカルボニル基を有するマレイミド化合物は、その電子吸引性からポリブタジエンの二重結合と交互共重合性に適した化合物であり、本発明のポリアミドイミド樹脂の硬化並びに、耐熱性及び耐薬品性の付与に欠かせない化合物である。
マレイミド化合物(V)の含有量は、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対し、10〜100質量部であることが好ましい。10質量部以上とすることにより、ポリアミドイミドの硬化が進行して耐熱性が向上し、100質量部以下とすることにより、室温領域の弾性率が一般のポリイミド樹脂やエポキシ樹脂よりも低下し、ポリブタジエン変性ポリアミドイミドの可とう性が得られるようになる。
マレイミド化合物(V)は、マレイミド基を有する化合物であれば特に限定されない。具体的な例としては、一官能性のN−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミドや二官能性のジフェニルメタンビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4'−ジフェニルエーテルビスマレイミドなどがあり、単独もしくは混合して使用できる。
なお、熱硬化性樹脂組成物に含まれるポリアミドイミド樹脂中のポリブタジエン由来の二重結合と、マレイミド化合物の反応を開始させるために、ラジカルを発生させる必要がある。ラジカルを発生させる方法としては、高温下の空気中に存在する酸素をラジカルとして用いる方法と、熱硬化性樹脂組成物中にラジカル発生剤を添加する方法があり、ラジカル発生剤としては有機過酸化物(X)が好適に用いられる。この有機過酸化物(X)については、後述の「ポリブタジエン由来の二重結合とマレイミド化合物の反応を開始させる方法」の項で説明する。
(デスミア処理によって化学粗化可能な化合物)
本発明の回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物の中に、デスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を添加する必要がある。この化学粗化可能な化合物は、後述するデスミア処理によって、硬化後の熱硬化性樹脂組成物の表面に微細な凹凸を形成し、めっきによって形成した配線の接着強度を向上させるために用いる。
デスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)は、後述する樹脂層表面に微細な粗化形状が形成される化合物であれば特に問わないが、架橋ゴム粒子及びポリビニルアセタール樹脂が好ましく、これらを組み合わせたものであってもよい。
架橋ゴム粒子としては、アクリロニトリルブタジエンゴム粒子,カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子,ブタジエンゴム−アクリル樹脂のコアシェル粒子から選択される少なくとも一種からなることが好ましい。アクリロニトリルブタジエンゴム粒子とは、アクリロニトリル、ブタジエンを共重合させ、かつ共重合する段階で、部分的に架橋させ、粒子状にしたものである。またアクリル酸,メタクリル酸等のカルボン酸を併せて共重合することにより,カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子を得ることも可能である。ブタジエンゴム−アクリル樹脂のコアシェル粒子は,乳化重合でブタジエン粒子を重合させ,引き続きアクリル酸エステル,アクリル酸等のモノマーを添加して重合を続ける二段階の重合方法で得ることができる。粒子の大きさは、一次平均粒子径で、50nm〜1μmにすることができる。これらは、単独でも、2種以上を組み合せて用いてもよい。
例えば、カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子の市販品としてはJSR株式会社製の商品名、XER−91が挙げられ,ブタジエンゴム−アクリル樹脂のコアシェル粒子はローム・アンド・ハース株式会社製の商品名、EXL−2655や武田薬品工業株式会社製の商品名、AC−3832が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂としては、その種類、水酸基量、アセチル基量は特に限定されないが、重合度は1,000〜2,500のものが好ましい。この範囲にあると、はんだ耐熱性が確保でき、また、ワニスの粘度、取り扱い性も良好である。ここでポリビニルアセタール樹脂の数平均重合度は、たとえば、その原料であるポリ酢酸ビニルの数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレンの検量線を用いて測定する)から決定することができる。また、カルボン酸変性品などを用いることもできる。
ポリビニルアセタール樹脂は、たとえば、積水化学工業株式会社製の商品名、エスレックBX−1、BX−2、BX−5、BX−55、BX−7、BH−3、BH−S、KS−3Z、KS−5、KS−5Z、KS−8、KS−23Z、電気化学工業株式会社製の商品名、電化ブチラール4000−2、5000A、6000C、6000EP等を使用することができる。これらの樹脂は単独で、または2種類以上混合して用いることもできる。
本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物に含まれるデスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)の量は、ポリアミドイミド樹脂とマレイミド化合物の合計量100質量部に対し、0.1〜25質量部であることが好ましい。化学粗化可能な化合物(W)が0.1質量部以上とすることにより、硬化後の樹脂層とめっきによって形成した配線の接着強度が向上し、25質量部以下とすることにより、はんだ耐熱性等や絶縁信頼性が低下することがない。
(多官能エポキシ化合物とその硬化剤および多官能アミン)
本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物においては、流動性や接着性を付与するために、多官能エポキシ化合物(Y)を添加することが好ましい。多官能エポキシ化合物(Y)は、流動性、耐熱性、耐薬品性及び電気特性に優れ、比較的安価であることから、絶縁樹脂に広く用いられている。
熱硬化性樹脂組成物に使用される多官能エポキシ化合物(Y)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のジグリシジルエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などが例示される。これらの多官能エポキシ化合物は単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
添加する多官能エポキシ化合物(Y)の量は特に制限されないが、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対し、10〜100質量部であることが好ましい。エポキシ化合物を10質量部以上とすることにより、流動性や銅との接着力が低下することがなく、100質量部以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物においてブタジエン変性ポリアミドイミドの低弾性率性が損なわれることや、多官能エポキシ化合物の物性が支配的になることがない。
この多官能エポキシ化合物と共に用いる硬化剤は、該エポキシ化合物を硬化させるものであれば制限されず、例えば、多官能フェノール、多官能アルコール、多官能アミン、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物及びこれらのハロゲン化物などがある。これらの硬化剤は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
本発明においては、多官能エポキシ化合物(Y)の硬化剤として、多官能アミン(Z)を使用することが特に好ましい。多官能アミンは、熱硬化性樹脂組成物中にあるマレイミド化合物と、マイケル付加して反応する。すなわち、多官能アミンを用いることにより、ポリアミドイミド樹脂(すなわち、ポリブタジエン変性ポリアミドイミド)、マレイミド化合物、多官能アミン及び多官能エポキシ化合物が反応して、均一な樹脂組成物を得ることができる。
本発明において使用できる多官能アミン(Z)としては、特に制限されず、芳香族多官能アミンでも、脂肪族多官能アミンでも構わない。具体的には、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジアミン、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4'−ジアミン、2,6,2',6'−テトラメチルビフェニル−4,4'−ジアミン、5,5'−ジメチル−2,2'−スルフォニル−ビフェニル−4,4'−ジアミン、3,3'−ジヒドロキシビフェニル−4,4'−ジアミン、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルスルホン、(4,4'−ジアミノ)ベンゾフェノン、(3,3'―ジアミノ)ベンゾフェノン、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルメタン、(4,4'−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(3,3'―ジアミノ)ジフェニルエーテル、1,6ジアミノヘキサン、(4,4'−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン等が挙げられる。
この中で芳香族多官能アミンを使用すると室温領域でのエポキシ化合物と多官能アミンとの反応速度が低下するので、ワニスを長時間使用する場合に好適である。
多官能アミン(Z)の添加量は、多官能エポキシ化合物(Y)100質量部に対し、
1〜20質量部であることが好ましい。多官能アミンの量を該範囲内とすることにより、耐熱性が良好となる。
上記の成分の他に、必要に応じて、ゴム系エラストマー、難燃剤としてのリン系化合物、充填材、カップリング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、イオントラップ剤等をさらに含有させてもよい。
(充填材)
本発明の熱硬化性樹脂組成物には充填材(F)を添加することが好ましい。充填材を加える目的としては、熱膨張係数を下げることや、弾性率を下げるためである。他に、種類によっては難燃剤として使用できるものもある。有機充填材の中には樹脂と導体の接着力の向上に寄与するものもある。
充填材(F)として用いられる無機充填材としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタン、マイカ、炭酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、シリカ、ガラス短繊維やホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素などの各種ウィスカなどがあげられる。有機充填材としては、ゴム粒子、ポリイミド粒子など有機樹脂充填材などがあげられる。充填材の種類によっては、添加量によって弾性率が増加する。また、充填材の種類によっては硬化後の樹脂組成物の絶縁性が損なわれるおそれがあるため、予め実験等によって適当な種類と量を決めておくことが望ましい。
硬化後の熱硬化性樹脂組成物の熱膨張係数を下げる目的には、充填材としてシリカを用いることが好ましい。シリカの平均粒径は平均5μm以下のものが好ましく、より好ましくは3μm以下である。平均粒径が5μmを超える場合、微細配線間の絶縁抵抗を維持することが困難になる。
(熱硬化性樹脂組成物)
本発明の回路基板用接着フィルムにおける熱硬化性樹脂組成物の特徴は、ポリブタジエンを導入したポリアミドイミド樹脂に、マレイミド化合物を添加することにより、高ガラス転移温度(Tg)化し、弾性率制御が可能であり、接着性や耐薬品性などに優れることである。
熱硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)は200℃以上であれば、耐熱性についての十分な信頼性が確保される。
また、熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、動的粘弾性測定装置を用いて測定される貯蔵弾性率が25℃で100〜2,000MPa、好ましくは100〜1000MPaであり、250℃で10〜1,000MPa、好ましくは10〜500MPaである
本発明の回路基板用接着フィルムでは、熱硬化性樹脂組成物を支持体フィルム上に塗工して作製される。塗工前の熱硬化性樹脂組成物は、通常、有機溶剤中に溶解、あるいは分散させた状態〔「ワニス状態の熱硬化性樹脂組成物」又は単に「ワニス」とも云う〕である。
(有機溶剤)
ワニスに使用される有機溶剤(以下、単に「溶剤」とも云う)としては、熱硬化性樹脂組成物を溶解できる溶剤が好ましい。溶剤に溶けにくい樹脂や、無機充填材など溶剤に不溶なものが添加されている場合には、均一に分散できる溶剤が好ましい。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブなどのカルビトール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、プロピレングリコール類、ガンマブチルラクトン、その他にはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどをあげることができる。有機溶剤は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
(回路基板用接着フィルム)
本発明における回路基板用接着フィルムは、支持体フィルムの上にワニス状態の熱硬化性樹脂組成物を塗工し、乾燥によってワニス中の溶剤を揮発させ、形成したものである。乾燥方法としては、加熱、あるいは熱風吹きつけなどを用いることができる。硬化後の熱硬化性樹脂組成物は回路基板や半導体チップ搭載用基板の有機絶縁層(以下、「絶縁層」とも云う)として使用される。
本発明の回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物の樹脂層の厚さは、硬化後の絶縁層の厚さを考慮して決めることが望ましい。半導体チップ搭載用基板の用途としては、回路基板用接フィルムの熱硬化性樹脂組成物の樹脂層の膜厚は5〜100μmであることが望ましい。形成した回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物側は、異物混入防止のため、保護フィルムによって保護することが望ましい。
本発明の回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物は半硬化させた状態であってもよい。ただし、半硬化の状態は、熱硬化性樹脂組成物を硬化する際に、熱硬化性樹脂組成物とそれを形成する回路パターン基板の接着力が確保される範囲で、また、回路埋めこみ性が確保される範囲であることが望ましい。
本発明の回路フィルム用接着フィルムを作製する際の乾燥条件は特に限定されないが、乾燥によって溶剤を揮発させた後に、熱硬化性樹脂組成物中に残存している溶剤(以下,残溶剤という)が10質量%以下になるように、乾燥の条件を決めることが望ましい。例えば、乾燥の温度は50〜150℃の範囲で行うことができる。乾燥の条件は、そのため,予め実験によって適切な乾燥の温度と時間を決めておくことが望ましい。
(支持体フィルム)
支持体フィルムは,本発明の回路基板用フィルムを製造する際の支持体となるものであり,半導体チップ搭載用基板を製造する際に,通常最終的に剥離,または除去されるものである。支持体フィルムとしては,例えば,ポリエチレン,ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン,ポリエチレンテレフテレート(以下,「PET」とも云う),ポリエチレンナフタレート等のポリエステル,ポリカーボネート,ポリイミド,更には離型紙や銅箔,アルミニウム箔などの金属箔を用いることができる。支持体フィルムにはコロナ処理や離型処理を施してあってもよい。支持体フィルムの厚さは、通常、10〜150μmであり、好ましくは25〜50μmである。
支持体フィルムに銅箔を用いた場合は、熱硬化後にその銅箔をそのまま導体層として回路形成する。この場合,銅箔としては,圧延銅箔,電解銅箔などがあり,厚さが2〜70μmのものが一般的に用いられる。厚さの薄い銅箔を用いる場合は,作業性を向上させるためにキャリア付き銅箔を使用しても良い。また,樹脂ワニスが塗布される銅箔の表面は特に問わないが,樹脂と金属箔の接着力を高くする観点からマット面であることが好ましく,必要に応じて銅箔塗布面を事前に処理しておいてもかまわない。
なお、銅箔を除去する場合は、塩化第二鉄、塩化第二銅等のエッチング液でエッチングすることにより除去することができる。支持体フィルムに銅箔を用いる場合は、熱硬化方法として、熱プレスを用いることも可能である。
本発明における支持体フィルムは、前記の銅箔を導体として用いる場合を除いて、剥離または除去される。剥離または除去される工程は、回路基板にラミネートした後、あるいは加熱硬化することにより絶縁層を形成した後、あるいは更に穴あけ工程を経た後に除去される。熱プレスを行う場合は、硬化後、あるいは穴あけ工程を経た後に除去される。
なお、支持体フィルムの上に形成される熱硬化性樹脂組成物層は、層の面積が支持体フィルムの面積よりも小さくするように形成することが好ましい。また、回路基板用接着フィルムは、ロール状に巻き取って、保存、貯蔵することができる。
(保護フィルム)
保護フィルムは、回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物上に配置され、異物の付着やキズを防止する目的に使用するものである。保護フィルムはラミネートや熱プレスの前に剥離される。保護フィルムとしては、支持体フィルムと同様の材料を用いることができる。
保護フィルムの厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは1〜40μmの範囲である。
(回路基板用接着フィルムにおける熱硬化性樹脂組成物の熱硬化方法)
次に、本発明の回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物を熱硬化する方法について説明する。熱硬化性樹脂組成物の熱硬化方法は、回路パターンが形成された基板上に熱硬化性樹脂組成物をラミネートによって張り合わせた後に、乾燥機中で加熱することによって硬化する。
ラミネートとしては、真空ラミネートを用いることができる。真空ラミネートとしては,市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。
ラミネートにおいて、本発明の回路基板用接着フィルムが保護フィルムを有している場合には、その保護フィルムを除去した後、熱硬化性樹脂組成物を回路パターンが形成された基板に対向させた状態で、加圧および加熱しながら圧着する。ラミネートの条件は、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力を好ましくは0.01〜1MPa/m2とし、真空度を20mmHg(2.6mPa)以下で行うことが好ましい。また、ラミネートの方式はバッチ式であってもロールでの連続式であっても良い。
本発明の回路基板用接着フィルムをラミネートした後、ラミネートした試料を室温付近に冷却する。支持体フィルムを剥離する場合は剥離し、乾燥機中に投入して熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させる。熱硬化の条件は加熱温度が好ましくは120〜230℃、加熱時間が好ましくは30〜120分である。支持体フィルムは硬化後に取り除いても良い。
(ポリブタジエン由来の二重結合とマレイミド化合物の反応を開始させる方法)
本発明の回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物に含まれるポリアミドイミド樹脂中のポリブタジエン由来の二重結合(以下、「ポリブタジエン由来の二重結合」とも云う)と、マレイミド化合物の反応を開始させるために、ラジカルを発生させる必要がある。ラジカルを発生させる方法としては、高温下の空気中に存在する酸素をラジカルとして用いる方法と、熱硬化性樹脂組成物中にラジカル発生剤を添加する方法がある。
i).空気中に存在する酸素をラジカルとして用いる方法
酸素をラジカル発生源として用い反応を開始させるためには、高温下の空気中に、本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物を曝す必要がある。その温度(以下、「硬化温度」という)としては190℃以上が好ましく、より適度な時間で硬化させるためには、好ましくは200℃以上で空気中に曝すことが好ましい。硬化温度は250℃を超えるとポリブタジエンの反応が、空気中の酸素等による副反応が生じ、弾性率の向上や可とう性の低下が発生する。
ii).ラジカル発生剤(有機過酸化物)を添加する方法
本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物の中に添加するラジカル発生剤としては一般に使用されている有機過酸化物(X)を使用することが好ましい。本発明の絶縁樹脂組成物に使用される有機過酸化物(X)は特に制限されないが、寿命との関係から分解温度(有機過酸化物は分解して遊離ラジカルが発生する温度)が高温のものが好適である。
具体的には、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジクミルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等があり、単独でも2種類以上混合して使用してもよい。
有機過酸化物(X)の添加量は、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対し、0.1〜5質量部であることが好ましい。0.1質量部以上とすることにより耐熱性が良好となり、5質量部以下とすることによりビスマレイミドとポリブタジエンの副反応による特性低下を避けることができる。
ラジカル発生剤を用いる場合の熱硬化性樹脂組成物の硬化は、100〜250℃程度で行うことが好ましい。硬化温度を100℃以上とすることにより硬化時間が短縮され、250℃以下とすることによりポリブタジエンの反応が空気中の酸素等により副反応が生じたり、弾性率の向上や可とう性の低下が発生することがない。
(本発明の回路基板用接着フィルムを用いた回路形成方法)
本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物は、前述のように硬化後に絶縁層として用いられる。回路形成方法は、支持体フィルムとして銅箔を用い、その銅箔を導体として用いた場合と、用いない場合では工程が異なる。
i).支持体フィルムとして銅箔を用い、その銅箔を導体として用いる場合の回路形成方法
支持体フィルムとして銅箔を用いた場合、その銅箔を導体として用いることができる。
そのため、前述のようにエッチング液によって導体パターンを形成することができる。パターンニングを行う前に、必要に応じて絶縁層および回路基板にドリル、レーザー、プラズマ、又はこれらの組み合わせやエッチングを組み合わせた方法によって、穴あけを行い、バイアホール(IVH)やスルーホールを形成してもよい。レーザーとしては、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー等が一般的に用いられている。
穴あけを行った後、穴中のスミアを除去するために、デスミア処理を行う。デスミア処理剤としては、アルカリ性の過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなど)、重クロム酸塩などの酸化剤による処理やプラズマ処理などがある。
次に、無電解めっきと電解めっきを組み合わせた方法で層間接続を行い、パターンエッチングによって導体層を形成する。導体層をパターン加工し回路形成する方法としては、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを用いることができる。
ii).支持体フィルムを導体として用いない場合の回路形成方法
一方、支持体フィルムをそのまま導体として用いない場合は、絶縁層が表面にむき出しになるため、無電解めっきと電解めっきを組み合わせた方法で導体パターンを形成する必要がある。
前述のようにして乾燥機中で熱硬化し、絶縁層を形成した後、必要に応じて、絶縁層および回路基板にドリルやレーザー、プラズマ、又はこれらを組み合わせた方法によって、穴あけを行い、バイアホール(IVH)やスルーホールを形成してもよい。レーザーとしては同様に、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー等が一般的に用いられている。
続いて、絶縁層表面(硬化物の表面)に酸化剤(デスミア処理剤)によるデスミア処理を施す。この処理によって、穴あけ後の穴中のスミアを除去すると同時に、絶縁層表面に微細な凹凸(粗化)を形成することによって、めっきによって形成する導体と絶縁層の接着強度を向上させることができる(以後、デスミア処理を「粗化処理」とも云う)。デスミア処理剤としては、アルカリ性の過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過
マンガン酸ナトリウムなど)、重クロム酸塩などの酸化剤やプラズマ処理などがある。
次に、粗化処理によって凹凸が形成された絶縁層表面に、無電解めっきと電解めっきを組み合わせた方法で導体パターンを形成する。
なお、導体層形成後に150℃〜230℃で20〜90分間加熱処理(アニール処理)
を施すことにより、絶縁層と導体層の密着力を更に向上、安定化させることができる。また、導体層をパターン加工し回路形成する方法としては、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを用いることができる。
(半導体チップ搭載用基板)
以下、図面を用いて半導体チップ搭載用基板の実施形態を説明する。ここでは回路基板用接着フィルムを用いて作製した半導体チップ搭載用基板について説明するが、一般の回路基板でも同様に用いることができる。
図1及び図2に、本発明の半導体チップ搭載用基板の断面模式図の一例を示す。図1はコア基板の片面に絶縁層2層、図2はコア基板の両面に絶縁層2層を形成しているものである。以下の説明では、図1に示したように絶縁層を片面にのみ形成した実施形態で説明するが、必要に応じて図2に示すように絶縁層は両面に形成しても良い。
本発明の半導体チップ搭載用基板は、例えば図1に示すように、半導体チップが搭載される側のコア基板100上に、半導体チップ接続端子及び第1の層間接続端子101を含む第1の配線106aが形成される。コア基板の他方の側には、第2の層間接続端子103を含む第2の配線106bが形成され、第1の層間接続端子と第2の層間接続端子は、コア基板の第1の層間接続用バイアホール(IVH)102を介して電気的に接続される。コア基板の第2の配線側には、層間絶縁層104が形成され、層間絶縁層上には第3の層間接続端子を含む第3の配線106cが形成され、第2の層間接続端子と第3の層間接続端子は、第2の層間接続用バイアホール108を介して電気的に接続される。
絶縁層が複数形成される場合は、同様の構造を積層し、最外層の絶縁層上には、マザーボードと接続される外部接続端子107が形成される。配線の形状や各々の接続端子の配置等は特に制限されず、搭載する半導体チップや目的とする半導体パッケージを製造するために、適宜設計可能である。また、半導体チップ接続端子と第1の層間接続端子等を共用することも可能である。更に、最外層の絶縁層上には、必要に応じてソルダレジスト等の絶縁被覆109を設けることもできる。
本発明におけるコア基板は、主として、有機基板であるガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板などが用いられる。
(配線形成方法)
配線の形成方法としては、コア基板表面または絶縁層上に金属箔を形成し、金属箔の不要な箇所をエッチングで除去する方法(サブトラクト法)、コア基板表面または絶縁層上の必要な箇所にのみ、めっきにより配線を形成する方法(アディティブ法)、コア基板表面または絶縁層上に無電解めっきによってシード層を形成し、その後、電解めっきで必要な配線を形成した後、無電解めっき層をエッチングで除去する方法(セミアディティブ法)がある。なお、セミアディティブ法において形成されるシード層は、蒸着を用いる方法や金属箔を張り合わせる方法でもかまわない。
i).エッチングによる配線形成(サブトラクト法)
金属箔の配線となる箇所にエッチングレジストを形成し、エッチングレジストの無い露出した箇所に、化学エッチング液をスプレー噴霧して、不要な金属箔をエッチング除去し、配線を形成することができる。例えば、金属箔として銅箔を用いる場合、エッチングレジストは、通常の配線板に用いることのできるエッチングレジスト材料を使用できる。例えばレジストインクをシルクスクリーン印刷してエッチングレジストを形成したり、またエッチングレジスト用ネガ型感光性ドライフィルムを銅箔の上にラミネートして、その上に配線形状に光を透過するフォトマスクを重ね、紫外線で露光し、露光しなかった箇所を現像液で除去してエッチングレジストを形成する。
ii).めっきによる配線形成(アディティブ法)
また、配線は、コア基板または絶縁層上の必要な箇所にのみ、めっきを行うことで形成することも可能であり、通常のめっきによる配線形成技術を用いることができる。
iii).セミアディティブ法による配線形成
形成されたシード層上に、めっきレジストを必要なパターンに形成し、シード層を介して電解銅めっきにより配線を形成する。その後、めっきレジストを剥離し、最後にシード層をエッチング等により除去し、配線が形成できる。
コア基板表面または絶縁層上に、セミアディティブ法のシード層を形成する方法は、蒸着またはめっきによる方法と、金属箔を貼り合わせる方法がある。また同様の方法で、サブトラクト法の金属箔を形成することもできる。
iii−1.めっきによるシード層の形成方法
めっきによるシード層の形成方法は、コア基板または絶縁層表面にめっき触媒を付与した後、めっき銅を、0.5〜3μm無電解銅めっきし、形成することができる。
iii−2.蒸着によるシード層の形成方法
蒸着によるシード層の形成方法は、コア基板または絶縁層上に、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、クラスターイオンビーム、または化学的気相成長(CVD)、あるいはそれらを組み合わせた方法を用いて0.1〜3μmの厚さのシード層を形成することもできる。
iii−3.金属箔を貼り合わせる方法
コア基板または絶縁層に接着機能がある場合は、金属箔をプレスやラミネートによって貼り合わせることによりシード層を形成することもできる。しかし、薄い金属層を直接貼り合わせるのは非常に困難であるため、厚い金属箔を張り合わせた後にエッチング等により薄くする方法や、キャリア付金属箔を貼り合わせた後にキャリア層を剥離する方法などがある。例えば前者としてはキャリア銅/ニッケル/薄膜銅の三層銅箔があり、キャリア銅をアルカリエッチング液で、ニッケルをニッケルエッチング液で除去し、後者としてはアルミ、銅、絶縁樹脂などをキャリアとしたピーラブル銅箔などが使用でき、5μm以下のシード層を形成できる。また、厚み9〜18μmの銅箔を貼り付け、5μm以下になるように、エッチングにより均一に薄くし、シード層を形成してもかまわない。
(バイアホール)
本発明の半導体チップ搭載用基板は、複数の配線層を有するため、各層の配線を電気的に接続するためのバイアホールを設けることができる。バイアホールは、コア基板または層間絶縁層に接続用の穴を設け、この穴を導電性ペーストやめっき等で充填し形成できる。穴の加工方法としては、パンチやドリルなどの機械加工、レーザー加工、薬液による化学エッチング加工、プラズマを用いたドライエッチング加工などがある。また、絶縁層のバイアホール形成方法としては、予め絶縁層に導電性ペーストやめっきなどで導電層を形成し、これをコア基板にプレス等で積層する方法などもある。
(絶縁被覆の形成)
半導体チップ搭載基板の外部接続端子側には絶縁被覆109(図1〜5参照)を形成することができる。パターン形成は、ワニス状の材料であれば印刷で行うことも可能であるが、より精度を確保するためには、感光性のソルダレジスト、カバーレイフィルム、フィルム状レジストを用いるのが好ましい。
(配線表面へのめっき)
配線の必要な部分にニッケル、金めっきを順次施すことができる。さらに必要に応じてニッケル、パラジウム、金めっきとしても良い。これらのめっきは、配線の半導体チップ接続端子と、マザーボードまたは他の半導体パッケージと電気的に接続するための外部接続端子に施されるのが一般的である。このめっきは、無電解めっき、または電解めっきのどちらを用いてもよい。
(半導体チップ搭載用基板の製造方法)
このような半導体チップ搭載用基板は、以下のような工程で製造することができる。なお一般の配線基板でも同様に行うことができる。図3の(a)〜(e)に、本発明の半導体チップ搭載基板の製造方法の実施形態の一例を断面模式図で示す。ただし、製造工程の順番は、本発明の目的を逸脱しない範囲では、特に限定しない。
(工程a)
(工程a)は、図3(a)に示すように、コア基板100上に第1の配線106a、第2の配線106bを形成し、その間を電気的に接続するための層間接続用バイアホール102を形成する工程である。はじめに、両面に銅層が形成されたコア基板に、第1の層間接続用バイアホール102を形成する。バイアホールの形成は、ドリルやレーザーを用いることができる。バイアホール形成後にデスミア処理によって、スミアを除去し、形成されたバイアホールは層間を電気的に接続する。接続の方法としては、導電性のペーストやめっきなどで充填して層間接続のための導電層を形成することができる。次に、第1の配線、第2の配線の形状にエッチングレジストを形成し、塩化銅や塩化鉄などのエッチング液を用いて配線を形成することができる。その際に、第1の層間接続端子101と第2の層間接続端子103を形成することができる。配線および層間接続端子は絶縁層104との接着力を向上させるために、黒化処理や化学粗化処理などの粗化処理を施すことが望ましい。
(工程b)
(工程b)は図3(b)に示すように、前記第2の配線を形成した面に絶縁層104を形成する工程である。まずは本発明の回路基板用接着フィルムを用意する。保護フィルムがある場合は除去、あるいは剥離する。次に、本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物を、前記第2の配線を形成した面に対向させて配置し、張り合わせる。張り合わせの方法としては、ラミネート法が用いられる。室温付近までに冷却した後、熱硬化性樹脂組成物を乾燥機中で硬化させる。支持体フィルムの除去、あるいは剥離は、ラミネート後、あるいは硬化後、あるいは後述の第二の層間接続用バイアホール108を穴あけした後でも良い。
(工程c)
(工程c)は、図3(c)に示すように、前記した本発明の回路基板用接着フィルムの熱硬化性樹脂組成物を硬化させて形成した絶縁層に第2の層間接続用のバイアホール108を形成し、電気的に接続する工程である。バイアホールの形成手段としては、一般的なレーザー穴あけ装置を使用することができる。レーザー穴あけ機で用いられるレーザーの種類はCO2レーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等を用いることができる。
次に、必要に応じてバイアホール形成の際にできたスミアを除去するために、デスミア処理を施す。同時に、絶縁層表面に微細な凹凸を形成する。デスミア処理の方法としては、アルカリ性の過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなど)、重クロム酸塩、プラズマ処理などがある。
(工程d)
(工程d)は、図3(d)に示すように、前記第2の層間接続用のバイアホール108が形成された絶縁層上に、第3の配線106cを形成する工程である。またL/S=35μm/35μm以下の微細な配線を形成するプロセスとしては、前記したセミアディティブ法が好ましい。その際の工程は、蒸着法、めっき法などにより、シード層を形成する。その後、前述の方法で形成されたシード層上に、めっきレジストを必要なパターンに形成し、シード層を介して電解銅めっきにより配線を形成する。その後、めっきレジストを剥離し、最後にシード層をエッチング等により除去し、微細な配線が形成できる。なお、第2の配線は第2の層間接続端子103を含んでいる。
(工程b)から(工程d)までを繰り返して、図3(e)に示すように層間絶縁層104を2層以上形成してもよい。この場合、最外の層間絶縁層上に形成された層間接続端子が、外部接続端子107となる。
(工程e)
(工程e)は、図3(e)に示すように、外部接続端子以外の配線等を保護するための絶縁被覆109を形成する工程である。絶縁被覆材としては、ソルダレジストが一般的に用いられ、熱硬化型や紫外線硬化型のものが使用できるが、レジスト形状を精度良く仕上げることができる紫外線硬化型のものが好ましい。
このようにして、半導体パッケージ搭載用基板を作製する。
(半導体パッケージ)
図4に、本発明のフリップチップタイプ半導体パッケージの実施形態の一例を断面模式図で示す。図4に示すように、本発明の半導体パッケージは、前記の方法を用いて製造した半導体チップ搭載用基板に、さらに半導体チップ111が搭載されているもので、半導体チップと半導体チップ接続端子とを接続バンプ112を用いてフリップチップ接続することによって電気的に接続して得ることができる。
さらに、これらの半導体パッケージには、図示するように、半導体チップと半導体チップ搭載用基板の間をアンダーフィル材113で封止することが好ましい。
また、図5には、ワイヤボンドタイプ半導体パッケージの実施形態の断面図を示した。
半導体チップの搭載には、一般のダイボンドペーストも使用できるが、ダイボンドフィルム117を用いるのがより好ましい。半導体チップと半導体チップ接続端子との電気的な接続は金ワイヤ115を用いたワイヤボンドで行うのが一般的である。半導体チップの封止は、半導体用封止樹脂116をトランスファモールドで行うことができる。
また、マザーボードとの電気的な接続を行うために、外部接続端子には、例えば、はんだボール114を用いることができる。はんだボールには、共晶はんだやPbフリーはんだが用いられる。はんだボールを外部接続端子に固着する方法としては、N2リフロー装置を用いるのが一般的であるが、これに限定されない。
次に、下記の実施例により本発明を更に詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を制限されるものではない。
実施例および比較例では、以下の方法で半導体チップ搭載用基板を作製し、性能を評価した。
(半導体チップ搭載用基板の作製)
以下、前記の方法(工程a)〜(工程g)により半導体チップ搭載用基板を作製した。なお、一つの半導体チップ搭載用基板を30mm×30mmになるように予めパターン等を設計して作製した。
(工程a)
コア基板100として厚さ0.2mmのガラスエポキシの両面銅張積層板(MCL−E−679F,商品名,日立化成工業株式会社製、銅箔厚さ:12μm)を用い、ドリル法によって、第1の層間接続用バイアホール102を形成した。その後、アルカリ性の過マンガン酸カリウム液を使用したデスミア処理によってスミアを除去した後、無電解めっきと電解めっきを組み合わせてバイアホール102にめっきを施すことによって、両面銅張積層板の両側の銅層を電気的に接続した。
次に、第1の配線106a、第2の配線106bとなる部分にエッチングレジストを形成し、塩化第二鉄エッチング液を用いてエッチングして、第1の配線106a(第1の層間接続端子101及び半導体チップ接続端子を含む)、第2の配線106b(第2の層間接続端子103を含む)を形成した。次に、化学粗化剤として、HIST7300(商品名、日立化成工業株式会社製)を使用し、配線表面に化学粗化処理を施し、配線表面の粗化を行った。
(工程b)
次に、各製造例および比較製造例において作製した回路基板用接着フィルムを用い、熱硬化性樹脂組成物が形成されている側を第2の配線106bならびに第2の層間接続端子103が形成されているコア基板の面と向かい合わせて、ラミネートを行った。ラミネーターは真空加圧式ラミネーターMVLP−500(真空加圧ラミネーター、商品名、株式会社名機製作所社製)を使用し、以下の設定で行った。
真空度:1mPa(0.75mmHg)
圧着温度:110℃
圧着圧力:0.5MPa
圧着時間:40秒
次に、回路基板用接着フィルムaの支持体フィルムを剥離し、200℃で30分間熱硬化させた。この工程によって、絶縁層104を形成した。
(工程c)
次に、絶縁層104に、レーザー法を用いて、バイアホール108を形成した。レーザーには、炭酸ガスレーザー装置ML605GTX(三菱電機株式会社製、商品名)を使用し、周波数100Hz、ショット数3で、直径200μmのバイアホールを形成した。
次に、試料全体にデスミア処理液に浸漬することによって、レーザー穴あけによって生じたスミアを除去すると同時に、絶縁層表面に微細な凹凸を形成した。デスミア処理は、まず、MLBコンディショナー211(商品名、ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を用いた膨潤液に80℃5分間浸漬し、続いてMLBプロモータ213(商品名、ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を用いたデスミア液に80℃15分間浸漬し、最後に、表面に残ったマンガンを除去するために、MLBニュートライザ216−2(商品名、ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を用いた中和液に50℃5分間浸漬し還元、除去した。
(工程d)
続いて、セミアディティブ法を用いて配線を形成するために、試料を無電解めっき触媒液、無電解めっき液に浸漬することにより、絶縁層104の表面にシード層を0.5μm形成した。次に、シード層の表面にめっきレジストをパターンニングし、電解めっきを3A/dm2の条件で12μmめっきを行った。その後、エッチングレジスト除去、シード層を除去することにより、第3の配線106cならびに第2の層間接続端子103を形成した。
この後、(工程b)〜(工程d)までを再度繰り返し、絶縁層及び外部接続端子107を含む最外層の配線をさらに一層形成した。
(工程e)
最後に絶縁被覆109であるソルダレジストを形成して、図1に示すような半導体チップ搭載用基板を作製した。
(回路基板用接着フィルム等の測定・評価方法)
下記方法により、各実施例および比較例で作製した回路基板用接着フィルムについて、(1)貯蔵弾性率および(2)ガラス転移温度を測定し、各例で作製した半導体チップ搭載用基板について(3)基板のそり量を測定し、各例で作製した半導体パッケージについて(4)半導体パッケージの信頼性試験を行うことにより評価した。
(1)貯蔵弾性率:
各実施例および比較例で作製した回路基板用接着フィルムを、銅箔(F3−WS−18,商品名,古河サーキットフォイル株式会社社製)に向かい合わせてラミネートし、支持体フィルムを取り除いて200℃30分硬化した。ラミネートおよび硬化の条件は、上記の半導体チップ搭載用基板の作製における(工程b)と同様にし、貯蔵弾性率を評価する試料を作製した。
動的粘弾性測定装置として広域動的粘弾性測定装置E−4000(商品名、株式会社ユー・ビーエム社製)を用いた。上記の貯蔵弾性率を評価する試料を、昇温速度5℃/分、チャック間距離20mm、周波数10Hz、自動静荷重、引っ張り法の条件で測定した。測定によって、25℃と250℃で貯蔵弾性率を測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg):
上記の貯蔵弾性率を評価する試料より5mm角の評価基板を作製し、TMA試験装置〔デュポン(株)製TMA2940〕を用い、評価基板の熱膨張特性を観察することにより測定した。
(3)基板そり量:
各実施例および比較例で作製した半導体チップ搭載用基板を一つの基板(30mm×30mm)に切断し、レーザー三次元形状測定装置EMS2002AD−3D 300XY(商品名、コムス製)を用いて反り量を測定した。また、便宜的に合否をつけるため、反り量が100μm以下のものを○とし、100μmを超えたものを×とした。
(4)半導体パッケージの信頼性試験
各実施例および比較例で作製した半導体チップ搭載基板の半導体チップ搭載領域に、図4における接続バンプ112の形成された半導体チップ111を、フリップチップボンダを用いて超音波を印加しながら必要な数だけ搭載した。さらに、半導体チップ搭載基板と半導体チップの隙間に、半導体チップ端部からアンダーフィル材113を注入し、オーブンを用いて80℃で1時間の1次硬化及び150℃で4時間の2次硬化を行った。次に、外部接続端子に直径0.45mmの鉛・錫共晶はんだボール114をN2リフロー装置で融着した。このようにして、図4に示すような試験用の半導体パッケージを作製した。
(リフロー試験)
上記により得られた半導体パッケージについて、121℃、2気圧飽和、2時間の条件で吸湿処理を行った後、到達温度240℃、長さ2mのリフロー炉に0.5m/分の条件で流し、22個のサンプルをリフローし、クラックの発生を調べ、発生した割合を記した。
(温度サイクル試験)
上記により得られた半導体パッケージについて、−55℃〜125℃の温度サイクル試験条件で1000サイクルの温度サイクル試験を行い、22個のサンプルの接続抵抗を調べ、断線した割合を記した。
製造例1(ポリアミドイミド樹脂Iの製造)
ディーンスターク還流冷却器、温度計及び撹拌器を備えた2Lのセパラブルフラスコに、ジアミン化合物である(4,4'−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン〔新日本理化(株)製、商品名:ワンダミンHM(WHM)〕を44.1g(0.21mol)、無水トリメリット酸(TMA)を82.1g(0.43mol)及び非プロトン性極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を1200g投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。
続いて、反応溶液に水と共沸可能な芳香族炭化水素であるトルエン200mLを加え、
160℃で2時間還流した。水分定量受器に理論量の水がたまり、水の流出が見られなくなっていることを確認後、水分定量受器中の水とトルエンを除去し、反応溶液の温度をさらに190℃まで上昇させて、反応溶液中のトルエンを除去した。
その後、反応溶液を室温まで冷却してから、カルボン酸末端ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:C−1000〕を102.7g(0.053mol)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:CI−1000〕を115.5g(0.053mol)及びジイソシアネートである、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を91.0g(0.36mol)加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂IのNMP溶液を得た。
製造例2(ポリアミドイミド樹脂IIの製造)
製造例1と同じ装置を用い、ジアミン化合物に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン〔BAPP、和歌山精化工業(株)製〕を62.1g(0.15mol)、TMAを58.7g(0.31mol)及びNMPを1200g投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。その後の脱水、脱トルエン工程後、反応溶液を室温まで冷却してから、カルボン酸末端ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:C−1000〕を95.3g(0.050mol)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:CI−1000〕を64.3g(0.030mol)、カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴムを〔宇部興産(株)製、商品名:CTBN1300x8〕75.6g(0.020mol)及びMDIを71.5g加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂IIのNMP溶液を得た。
製造例3(ポリアミドイミド樹脂IIIの製造)
製造例1と同じ装置を用い、ジアミン化合物に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン〔BAPP、和歌山精化工業(株)製〕を47.9g(0.12mol)、TMAを45.3g(0.24mol)及びNMPを1200g投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。その後の脱水、脱トルエン工程後、反応溶液を室温まで冷却してから、カルボン酸末端ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:C−1000〕を115.2g(0.059mol)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:CI−1000〕を95.8g(0.044mol)、カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム〔宇部興産(株)製、商品名:CTBN1300x13〕を53.7g(0.015mol)及びMDIを67.3g(0.27mol)加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂IIIのNMP溶液を得た。
製造例4(ポリアミドイミド樹脂IVの製造)
製造例1と同じ装置を用い、ジアミン化合物である(4,4'−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン〔新日本理化(株)製、商品名:ワンダミンHM(WHM)〕を43.3g(0.21mol)、TMAを79.9g(0.42mol)及びNMPを1200g投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。その後の脱水、脱トルエン工程後、反応溶液を室温まで冷却してから、カルボン酸末端ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:C−1000〕を40.0g(0.020mol)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:CI−1000〕を183.1g(0.082mol)及びMDIを88.5g(0.35mol)加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂IVのNMP溶液を得た。
製造例5(ポリアミドイミド樹脂Vの製造)
製造例1と同じ装置を用い、ジアミン化合物である(4,4'−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン〔新日本理化(株)製、商品名:ワンダミンHM(WHM)〕を44.9g(0.21mol)、TMAを82.9g(0.43mol)及びNMPを1200g投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。その後の脱水、脱トルエン工程後、反応溶液を室温まで冷却してから、カルボン酸末端ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:C−1000〕を145.0g(0.074mol)、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン〔日本曹達(株)製、商品名:CI−1000〕を71.2g(0.030mol)及びMDIを92.9g(0.37mol)加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂VのNMP溶液を得た。
製造比較例1(ポリアミドイミド樹脂VIの製造)
製造例1と同じ装置を用い、ジアミン化合物に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン〔BAPP、和歌山精化工業(株)製〕を161g(0.39mol)、TMAを167.2g(0.87mol)及びNMPを1200g投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。その後の脱水、脱トルエン工程後、反応溶液を室温まで冷却してから、MDIを124.2g(0.50mol)加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂VIのNMP溶液を得た。
製造比較例2(ポリアミドイミド樹脂VIIの製造)
製造例1と同じ装置を用い、ジアミン化合物である反応性シリコーンオイルX−22−161−B〔信越化学工業(株)製、商品名、アミン当量1,500〕を122.7g(0.072mol)、3,3'−ジアミノジフェニルメタン(DDM、和光純薬製試薬)を57.3g(0.29mol)、TMAを153.9g(0.80mol)及びNMPを1200gを投入して反応溶液とし、これを80℃で30分間撹拌した。その後の脱水、脱トルエン工程後、反応溶液を室温まで冷却してから、MDIを114.3g(0.46mol)加え、反応溶液を190℃に上昇させて2時間反応させ、ポリアミドイミド樹脂VIIのNMP溶液を得た。
以上の製造例1〜5および製造比較例1〜2におけるポリアミドイミド樹脂の製造条件と重量平均分子量(Mw)の測定結果を第1表に示す。
Figure 2008274210
実施例1
製造例1で得たポリアミドイミド樹脂Iの溶液に、ジフェニルメタンビスマレイミド〔BMI、大和化成工業(株)製〕を、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、30質量部と、ゴム粒子XER−91(商品名、JSR株式会社製)を1質量部加えて撹拌し、ワニスを作製した。このワニスを厚さが38μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚みが約40μmになるようにバーコートにて塗布し、90℃で15分間乾燥することによって回路基板用接着フィルムを作製し、前記の測定・評価方法による(1)貯蔵弾性率および(2)ガラス転移温度を測定した。
次に、前述の半導体チップ搭載用基板の作製方法の工程a〜eにより半導体チップ搭載用基板を作製し、前記の測定・評価方法による(3)基板のそり量を測定した。
続いて、前述の(4)半導体パッケージの信頼性試験に記載した方法により半導体パッケージを作製し、リフロー試験および温度サイクル試験を行った。
これらの測定・評価の結果を第2表に示す。
実施例2
製造例2で得たポリアミドイミド樹脂IIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部と、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第2表に示す。
実施例3
製造例3で得たポリアミドイミド樹脂IIIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部と、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。 これらの測定・評価結果を第2表に示す。
実施例4
製造例4で得たポリアミドイミド樹脂IVの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部と、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第2表に示す。
実施例5
製造例5で得たポリアミドイミド樹脂Vの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部と、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第2表に示す。
実施例6
製造例1で得たポリアミドイミド樹脂VIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを10質量部と、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第2表に示す。
実施例7
製造例1で得たポリアミドイミド樹脂VIIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを50質量部と、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。 これらの測定・評価結果を第2表に示す。
実施例8
製造例3で得たポリアミドイミド樹脂IIIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部、ゴム粒子XER−91を1質量部、エポキシ化合物としてDER331L〔ダウ・ケミカル日本(株)製、商品名〕を20質量部及びBAPPを10質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを作製した。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第3表に示す。
実施例9
製造例3で得たポリアミドイミド樹脂IIIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部、ゴム粒子XER−91を1質量部、エポキシ化合物としてNC−3000H〔日本化薬(株)製、商品名〕を20質量部、BAPPを8質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを得た。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第3表に示す。
実施例10
製造例3で得たポリアミドイミド樹脂IIIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部、ゴム粒子XER−91を1質量部、エポキシ樹脂としてNC−3000H〔日本化薬(株)製、商品名〕を40質量部、BAPPを16質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを得た。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第3表に示す。
比較例1
製造比較例1で得たポリアミドイミド樹脂VIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部、ゴム粒子XER−91を1質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを得た。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第3表に示す。
比較例2
製造比較例1で得たポリアミドイミド樹脂VIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部、ゴム粒子XER−91を1質量部、BAPPを8質量部加え、実施例1と同様の方法で樹脂組成物のワニスを得た。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第3表に示す。
比較例3
製造比較例2で得たポリアミドイミド樹脂VIIの溶液に、ポリアミドイミド樹脂固形分100質量部に対し、BMIを30質量部、ゴム粒子XER−91を1質量部、エポキシ化合物としてNC−3000Hを20質量部、BAPPを8質量部加え、実施例6と同様の方法で樹脂組成物のワニスを得た。次に実施例1と同様の方法で、回路基板用接着フィルム、半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した。これらの測定・評価結果を第3表に示す。
Figure 2008274210
Figure 2008274210
実施例1〜10に示したように、本発明の回路基板用接着フィルムを用いて半導体チップ搭載用基板および半導体パッケージを作製した場合、半導体チップ搭載用基板の反り量が小さく、半導体パッケージの接続信頼性が良好であった。
これに対して、本発明の回路基板用接着フィルムを用いることなく半導体チップ搭載用基板や半導体パッケージを作製した場合、半導体チップ搭載用基板の反りが大きく、反りが小さかった一部の試料においても、半導体パッケージの接続信頼性試験において、不良が多発した。
従って、本発明により、ブタジエン骨格を導入したポリアミドイミド樹脂(U)、マレイミド化合物(V)、デスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)からなる熱硬化性樹脂組成物を用いた回路基板用接着フィルムを使用することにより、それを用いて製造した半導体チップ搭載基板ならびに半導体パッケージの信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態が適用される半導体チップ搭載用基板の断面図である。 本発明の一実施形態が適用される半導体チップ搭載基板の断面図である。 本発明の半導体チップ搭載基板の製造方法の一実施形態を示す(a)〜(e)工程の断面図である。 本発明の一実施形態が適用されるフリップチップタイプ半導体パッケージの断面図である。 本発明の一実施形態が適用されるワイヤボンドタイプ半導体パッケージの断面図である。
符号の説明
100 コア基板
101 第1の層間接続端子
102 第1の層間接続用バイアホール)
103 第2の層間接続端子
104 層間絶縁層
105 第3の層間接続用バイアホール
106a 第1の配線
106b 第2の配線
106c 第3の配線
107 外部接続端子
108 第2の層間接続用バイアホール
109 絶縁被覆
111 半導体チップ
112 接続バンプ
113 アンダーフィル材
114 はんだボール
115 金ワイヤ
116 半導体用封止樹脂
117 ダイボンドフィルム

Claims (17)

  1. 熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を支持体フィルム上に形成してなる回路基板用接着フィルムにおいて、熱硬化性樹脂組成物が、ジイミドジカルボン酸(a1)、両末端にカルボキシル基を有するカルボン酸末端ポリブタジエン(a2)及び両末端にカルボキシル基を有するカルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)を含むカルボン酸末端化合物(A)と、ジイソシアネート(B)とを反応させて得られる重量平均分子量が10,000〜500,000のポリアミドイミド樹脂(U)、マレイミド化合物(V)並びにデスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を含有し、(1)硬化物のガラス転移温度が200℃以上、(2)動的粘弾性測定装置を用いて測定した硬化物の貯蔵弾性率が25℃で100〜2,000MPa、250℃で10〜1,000MPaであることを特徴とする回路基板用接着フィルム。
  2. カルボン酸末端化合物(A)とジイソシアネート(B)の合計質量中の量として、ジイミドジカルボン酸(a1)の配合量が1〜30質量%、カルボン酸末端ポリブタジエン(a2)の配合量が1〜40質量%、カルボン酸末端水素化ポリブタジエン(a3)の配合量が10〜50質量%である請求項1に記載の回路基板用接着フィルム。
  3. カルボン酸末端化合物(A)が、さらにカルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)含むものである請求項1又は2に記載の回路基板用接着フィルム。
  4. カルボン酸末端アクリロニトリルブタジエンゴム(a4)の配合量が30質量%以下である請求項3に記載の回路基板用接着フィルム。
  5. カルボン酸末端化合物(A)のカルボキシル基の合計に対するジイソシアネート(B)のイソシアネート基のモル比が1〜1.5である請求項1〜4のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  6. 熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、マレイミド化合物(V)を10〜100質量部含有する請求項1〜5のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  7. 熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)とマレイミド化合物(V)の合計量100質量部に対して、デスミア処理によって化学粗化可能な化合物(W)を0.1〜25質量部含有する請求項1〜6のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  8. 硬化性樹脂組成物が、さらに有機過酸化物(X)を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  9. 熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、有機過酸化物(X)を0.1〜5質量部含有する請求項8に記載の回路基板用接着フィルム。
  10. 熱硬化性樹脂組成物が、さらに多官能エポキシ化合物(Y)を含有する請求項1〜9のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  11. 熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、多官能エポキシ化合物(Y)を10〜100質量部含有する請求項10に記載の回路基板用接着フィルム。
  12. 前記熱硬化性樹脂組成物が、さらに充填材(F)を含有する請求項1〜11のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  13. 熱硬化性樹脂組成物において、ポリアミドイミド樹脂(U)100質量部に対して、充填材(F)を10〜100質量部含有する請求項12に記載の回路基板用接着フィルム。
  14. 熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層の硬化後の厚さが5〜100μmであり、支持体フィルムの厚さが10〜150μmである請求項1〜13のいずれかに記載の回路基板用接着フィルム。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の回路基板用接着フィルムを絶縁層として有する回路基板。
  16. 請求項1〜14のいずれかに記載の回路基板用接着フィルムを絶縁層として有する半導体パッケージ搭載用基板。
  17. 請求項1〜14のいずれかに記載の回路基板用接着フィルムを絶縁層として有する半導体パッケージ。
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