JP2001151995A - 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた絶縁樹脂シート - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた絶縁樹脂シート

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JP2001151995A JP33904199A JP33904199A JP2001151995A JP 2001151995 A JP2001151995 A JP 2001151995A JP 33904199 A JP33904199 A JP 33904199A JP 33904199 A JP33904199 A JP 33904199A JP 2001151995 A JP2001151995 A JP 2001151995A
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Tetsuo Eda
鉄夫 枝
Kiyoshi Hirozawa
清 広沢
Yoshitoshi Kumakura
俊寿 熊倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】臭素化エポキシ樹脂のようなハロゲン化合物を
用いないで難燃性を有し、耐熱性、耐クラック性に優れ
た熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線
板用絶縁フィルムを提供すること。 【解決手段】(a)エポキシ樹脂と、(b)ジヒドロベンゾ
オキサジン環を有する化合物からなる熱硬化性樹脂と、
(c)フェノール類とトリアジン環を有する化合物とアル
デヒド類の重縮合物とからなる変性エポキシ樹脂100
重量部に対し、可撓化剤10〜30重量部及びリン系難
燃剤5〜25重量部を配合してなる熱硬化性樹脂組成物
からなるワニスをキャリアフィルムに塗布乾燥して絶縁
樹脂シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性及び可撓性
に優れた多層プリント配線板用絶縁樹脂シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体チッブ等の電子部品はその集積密
度が非常に高くなってきており、これを実装するプリン
ト配線板も配線間隔や接続穴間隔の狭小化により高密度
化が行われている。また、多層プリント配線板は予め複
数の基板に導体回路を形成しておき、これらをお互いに
接合することによりより一層の高密度化がはかられる。
従来、この多層プリント配線板は、予め導体回路を形成
したプリント配線板をガラスクロスプリプレグを介して
多層化をはかっている。しかし、年々要求される薄形化
ファインピッチ化において、プリプレグを用いた多層板
ではコスト高、全体厚みの低下が問題となる。そこで、
プリプレグでなく樹脂膜を用いて多層化する手法が近年
開発されている。これは内層処理をされたプリント配線
板上に絶縁樹脂層を形成して多層化し、その上に配線パ
ターンを形成する方法である。この方法には、直接絶縁
樹脂層を形成しその後内部と外部の接続穴を開けるも
の、あるいは絶縁性樹脂の塗布と銅箔を同時に連続的に
張り合わせて積層し、その後内部と外部の接続穴を開け
るもの、絶縁樹脂層付き銅箔を直接ラミネートするも
の、光により硬化する絶縁樹脂層を形成し露光後写真処
理で接続穴をあけるものがある。
【0003】プリント配線板の基板には、種々の特性が
要求されており、なかでも、難燃性は、電気特性、耐熱
性と共に重要な項目である。一般に、自己消炎性に乏し
いプラスチック材料を難燃化するためには難燃剤が用い
られている。難燃剤には、添加型と反応型があるが、エ
ポキシ樹脂の難燃化には、反応型の難燃剤である臭素化
エポキシ樹脂を用いる方法が採用されてきた。ところが
最近、各方面から地球環境を守る気運が高まる中、臭素
化エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂積層板が高温にさ
らされた場合に、臭素化エポキシ樹脂の硬化物が有害な
化合物を生成すること、さらに廃棄物を燃焼処理すると
きに臭素は、ハロゲンの一種であるためにダイオキシン
類を生成する危険もある。また、要求される薄型化には
基材を薄くすることで対応してきたが価格の高騰、作業
性の悪化から、樹脂フィルムが望まれているが、接続信
頼性とフィルム化の両立が困難である。さらに、樹脂フ
ィルムは熱硬化後に繰り返し応力、衝撃等により樹脂ク
ラックが入り易く耐クラック性の確保が困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みなされたもので、臭素化エポキシ樹脂のようなハ
ロゲン化合物を用いないで難燃性を有し、耐熱性、耐ク
ラック性に優れた熱硬化性樹脂組成物およびそれを用い
たプリント配線板用絶縁フィルムを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、(a)
エポキシ樹脂と、(b)ジヒドロベンゾオキサジン環を有
する化合物からなる熱硬化性樹脂と、(c)フェノール類
とトリアジン環を有する化合物とアルデヒド類の重縮合
物とからなる変性エポキシ樹脂100重量部に対し、可
撓化剤10〜30重量部及びリン系難燃剤5〜25重量
部を配合してなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物
及びこれをワニスとして銅箔またはキャリアフィルムに
塗布・乾燥してなる多層プリント配線板用絶縁樹脂シー
トに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用するエポキシ樹脂
(a)としては、2官能以上のエポキシ樹脂が用いられ
る。例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェ
ノールのジグリシジルエーテル化物、これらの水素添加
物等特に制約はなく、また何種類かを併用することもで
きる。ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹
脂(b)としては、ジヒドロベンゾオキサジン環を有
し、ジヒドロベンゾオキサジン環の開環反応により硬化
する樹脂系であれば特に限定されるものでなく、フェノ
ール性水酸基を有する化合物、ホルマリンおよび一級ア
ミンから合成される。フェノール性水酸基を有する化合
物として、多官能フェノール、ビフェノール化合物、ビ
スフェノール化合物、トリスフェノール化合物、テトラ
フェノール化合物、フェノール樹脂等が挙げられる。一
級アミンとしては、具体的にメチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、アニリン、置換アニリン等が挙げられる。
ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂は、
フェノール性水酸基を有する化合物と一級アミンとの等
モル混合物を70℃以上に加熱したホルムアルデヒド中
に添加して、70〜110℃、好ましくは90〜100
℃で20〜120分反応させ、その後120℃以下の温
度で減圧乾燥することにより合成することができる。
【0007】本発明のフェノール類とトリアジン環を有
する化合物とアルデヒド類との重縮合物である変性フェ
ノール樹脂(c)を得るために用いられるフェノール類
としては、フェノールまたはビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールSなどの多価フェノール類
や、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ブ
チルフェノールなどのアルキルフェノール類、アミノフ
ェノール、フェニルフェノールなどがあげられ1種類ま
たは2種以上の併用も可能である。好ましくはフェノー
ルとビスフェノールAの組合せ、または、フェノールと
アルキルフェノールの組合せである。この場合にはフェ
ノールを単独で使用した場合より反応性が抑制され成形
性にすぐれ、ビスフェノールAやアルキルフェノールを
単独で使用した場合より難燃性に優れ好ましい。また、
トリアジン環を有する化合物としては、メラミンまたは
ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどのグアナミン
誘導体、シアヌル酸またはメチルシアヌレート、エチル
シアヌレートなどのシアヌル酸誘導体や、イソシアヌル
酸またはメチルイソシアヌレート、エチルシアヌレート
などのイソシアヌル酸誘導体などがあげられる。好まし
くは耐熱性や難燃性が良好になり低価格なメラミンが適
しており、トリアジン環を有する化合物の種類、使用量
を目的に合わせて選定し窒素含有量を調整し難燃性、反
応性、耐熱性の最適化が可能である。アルデヒド類とし
ては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリ
オキサン、テトラオキシメチレン等が挙げられこれらに
限定されるものではないが、取扱いの容易さから、ホル
ムアルデヒドが好ましく、特にホルマリン、パラホルム
アルデヒドが好ましい。
【0008】本発明で使用する変性フェノール樹脂の合
成方法としては、まずフェノール類とアルデヒド類とト
リアジン環を有する化合物とを塩基性あるいは酸性触媒
下で反応させる。この時系のpHは特に限定されるもの
ではないが、トリアジン環を含む化合物の多くが塩基性
溶液に容易に溶解することから、塩基性触媒下で反応さ
せることが好ましく、さらにはアミン類の使用が好まし
い。また、各原料の反応順序も特に制限はなく、フェノ
ール類、アルデヒド類をまず反応させてからトリアジン
環を有する化合物を加えても、逆にトリアジン環を有す
る化合物とアルデヒド類を反応させてからフェノール類
を加えても、同時にすべての原料を加えて反応させても
よい。このとき、フェノール類に対するアルデヒド類の
モル比は特に限定されるものではないが0.2〜1.5
で、好ましくは0.4〜0.8である。またフェノール
類に対するトリアジン環を有する化合物との重量比は1
0〜98:90〜2で好ましくは50〜95:50〜5
である。フェノール類の重量比が10%未満では樹脂化
することが困難となり、98%を越えると充分な難燃効
果が得ることができなくなる。また触媒として特に限定
されるものではないが、代表的なものとして水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等のアルカリ
金属およびアルカリ土類金属の水酸化物およびこれらの
酸化物、アンモニア、1〜3級アミン類、ヘキサメチレ
ンテトラミン、炭酸ナトリウム等、そして塩酸、硫酸、
スルホン酸等の無機酸、シュウ酸、酢酸等の有機酸、ル
イス酸、あるいは酢酸亜鉛などの2価金属塩等がある。
金属などの無機物が触媒残として残ることは好ましくな
いことから、塩基性の触媒としてはアミン類、酸性の触
媒としては有機酸を使用することが好ましい。触媒の添
加量としてはフェノール100重量部に対し0.1〜1
重量部が用いられる。
【0009】また反応制御の面から反応をメチルエチル
ケトン等の各種溶剤の存在下で行ってもよい。次に必要
に応じて中和、水洗して塩類などの不純物を除去する。
反応は、70〜90℃にて2〜4時間実施し、反応終了
後、未反応のアルデヒド類、フェノール類、溶剤等を常
圧蒸留、減圧蒸留等の常法にしたがって除去する。この
時、未反応のアルデヒド類とメチロール類を除去するこ
とが好ましく、未反応のアルデヒド類とメチロール基を
実質的に含まない樹脂組成物を得るためには120℃以
上の加熱処理を追加で実施する必要がある。このときノ
ボラック樹脂を得るときの常法にしたがい充分に加熱、
蒸留することが好ましい。特に限定するわけではない
が、未反応官能性のフェノール単量体を2重量%以下に
することが好ましい。さらに、本発明の変性フェノール
樹脂を数種組み合わせたり、他のフェノール類のノボラ
ック樹脂と併用して硬化剤として使用することにより単
独では得られない成形性や難燃性、耐熱性を得ることが
可能であり目的に応じ併用してもよい。
【0010】可撓化剤としては、ポリビニルブチラー
ル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ア
クリル樹脂等の使用が可能であるが、エポキシ樹脂と相
溶性が良く少量で製膜性が良好なゴムを用いると、難燃
性、耐熱性等の特性を低下させることなく製膜性を向上
させることができる。可撓化剤として用いることのでき
るゴムとしては、アクリロニトリルブタジエンゴム、ア
クリルゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム等がある。ま
た、各ゴムにエポキシ樹脂と反応する官能基を導入した
ものてもよい。また、添加するゴムを架橋するための成
分を適宜添加してもよい。これらのゴムは単独でも併用
でもよいが、ポリビニルブチラールとブタジエンゴムの
混合物を用いると、耐クラック性が一段と良くなるので
好ましい。可撓化剤の配合量は(a)(b)(c)成分
100重量部に対し10〜30重量部が好ましい。10
重量部より少ないと効果が小さく、30重量部より多い
と難燃性や耐熱性が悪化するためである。
【0011】本発明においては、難燃剤としてリン系難
燃剤が用いられる。リン系難燃剤としては、リン酸エス
テル系化合物が樹脂との相溶性に優れるので好ましい。
用いられるリン酸エステル系化合物としては、トリフェ
ニルフォスフェート、トリクレジルホスフェート、クレ
ジルジフェニルホスフェート、キシレルジフェニルフォ
スフェート、CR−757、CR−733S、CR−7
41、CR−747、PX−200(以上、大八化学工
業株式会社製商品名)などが挙げられる。これら難燃剤
の配合量としては、(a)(b)(c)成分100重量
部に対し5〜25重量部が好ましい。5重量部より少な
いと難燃効果が得られず、25重量部より多いとガラス
転移温度が低下し耐熱性が悪くなる。さらに、本発明の
樹脂組成物には、充填剤として通常の無機、有機充填
剤、強化用繊維の使用が可能である。例えば、ステーブ
ルファイバー、糸、綿布、ガラスクロス、ガラスマッ
ト、ガラス繊維、炭素繊維石英繊維、難燃性合成繊維、
シリカ粉、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム等である。中でも熱により結晶水を放出
する水酸化物を用いることが好ましい。これらの充填剤
は、予めカッブリング剤処理をしておくと樹脂との界面
接着性を向上させることに効果がある。これらの充填剤
は単独でも併用でもよく配合量はワニス固形分に対して
40〜80重量%が好ましい。40重量%以下では難燃
性に効果が小さく、80重量%以上では耐熱性が悪化す
るためである。これらの成分のほかに、必要に応じて、
着色剤、酸化防止剤、還元剤、紫外線不透過剤などを配
合することができる。上記樹脂組成物は、通常用いられ
る有機溶剤に溶かしてワニスとし、得られたワニスをキ
ャリアフィルム上に塗布後、60℃〜180℃で溶剤除
去、乾燥を行い多層プリント配線板用絶縁樹脂シートと
する。ここで言うキャリアフィルムとは、PET、PB
T、PPOなどの乾燥温度に耐えうる有機フィルムや
銅、アルミニウム、ニッケル、銀、等の金属箔等を含
み、それら単独もしくは組み合わせて、たとえば銅とニ
ッケルの複合箔やPETとアルミニウムの複合箔などを
そのままもしくは必要に応じて表面を離型剤処理をした
ものが用いられる。
【0012】本発明は、芳香族成分が多く熱分解しにく
く、難燃性に優れたジヒドロベンゾオキサジン環を有す
る化合物を使用し、さらに、硬化剤として難燃性を高め
るNを含有するトリアジン環を有したフェノール樹脂組
成物を使用するため、安定した状態で分子構造中にNを
多量に取り込み、さらに難燃性を高める作用を有する添
加物としてリン系化合物を添加併用することにより、こ
れらの難燃作用や作用温度域の異なる難燃剤の併用によ
り、各々の難燃剤を単独で使用した場合に比較して相乗
効果を得ることが可能となり安定かつ難燃性、および他
特性バランスのすぐれたエポキシ樹脂組成物を得ること
が可能である。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものではな
い。以下、部は「重量部」を、%は「重量%」を示すも
のとする。 実施例1〜2、比較例1 〔1〕ジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂の合成 (1)フェノールノボラックの合成 フェノール1.9Kg、ホルマリン(37%水溶液)1.1
5Kg、しゅう酸4gを5リットルフラスコに仕込み、
還流温度で6時間反応させた。引続き、内部を666
6.1Pa以下に減圧して未反応のフェノールおよび水
を除去した。得られた樹脂は軟化点89℃(環球法)、3
核体以上/2核体比=89/11(ゲル浸透クロマトグラフ
ィーによるピーク面積比)であった。 (2)ジヒドロベンゾオキサジン環の導入 上記により合成したフェノールノボラック樹脂1.7K
g(ヒドロキシル基16mol)をアニリン1.49Kg
(16mol)と80℃で5時間撹絆し、均一な混合溶
液を調整した。5リットルフラスコ中に、ホルマリン
1.62Kgを仕込み90℃に加熱し、ここヘノボラッ
ク/アニリン混合溶液を30分間かけて少しずつ添加し
た。添加終了後30分間、還流温度に保ち、然る後に1
00℃で2時間6666.1Pa以下に減圧して縮合水
を除去し、反応しうるヒドロキシル基の95%がジヒド
ロベンゾオキサジン化された熱硬化性樹脂を得た。以下
得られた樹脂を(B1)と略記する。
【0014】〔2〕変性フェノール樹脂組成物の合成例 フェノール94部に41.5%ホルマリン29部、およ
びトリエチルアミン0.47部を加え80℃にて3時間
反応させた。メラミンを19部加えさらに1時間反応さ
せた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで昇温
し、温度を保持したまま2時間反応させた。次に常圧下
にて水を除去しながら180℃まで昇温し、減圧下にて
未反応のフェノールを除去し、軟化点136℃のフェノ
ールとメラミンの反応物である変性フェノール樹脂を得
た。以下得られた樹脂を(C1)と略記する。
【0015】表1に示した配合の樹脂組成物をMEK溶
剤に溶解し固形分が 50重量%のワニスとし、これを
厚みが 18μmの銅箔に乾燥後の絶縁層が80μmにな
るように塗布し、乾燥(80℃で3分、120℃で3分
硬化)し絶縁樹脂付き銅箔を作成した。その後この樹脂
付銅箔を厚みが0.6mmのノンハロゲン積層板(日立
化成工業(株)製商品名:MCL−R0−67G)の最
外層に絶縁樹脂層を内層に向け、真空下でプレスラミネ
ート(180℃、圧力30MPa、保持時間90分)し絶
縁層形成を行なった。ついで積層板は、エッチング処理
を施し、銅箔を除去したあと各物性試験を行なった。結
果を併せて表1に示す。
【0016】なお、実施例及び比較例で用いた材料は次
の通りである。 ・フェノールノボラック型エポキシ樹脂 住友化学
(株)製、商品名:ESCN−195 ・ジヒドロベンゾオキサジン化合物(B1) ・変性フェノール樹脂(C1) ・ポリビニルブチラール 積水化学工業(株)製、商品
名:KS−23Z ・ポリブタジエンゴム ダイセル化学(株)製、商品
名:PB−3600 ・水酸化アルミニウム 住友化学(株)製、商品名:
CL−303 ・トリフェニルフォスフェート 大八化学(株)製、商
品名:PX−200また、特性の評価法は次の通りであ
る。 ・シート性:直径50mmのロール巻き取り時のクラッ
クや樹脂はがれのあり無しを判定。 ・はんだ耐熱性:エッチング前の積層板を25×25m
mにカットし、260℃のはんだ浴に20秒フロートし
ふくれの有無を判定。 ・耐燃焼性:UL−94に従い判定。 ・曲げ角度:4層プリント配線板の外層銅をエッチング
除去し、25×100mmにカットした試料を中心から
曲げてクラックが入る角度を測定。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】表1に示す結果から明らかなように、本
発明によれば難燃性および可撓性に優れた多層プリント
配線板用絶縁樹脂シートを提供することが可能となっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊倉 俊寿 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J002 AA005 AB015 AC034 AC074 BB014 BB184 BC024 BE064 BG004 BG044 CC28X CC28Y CD02W CD04W CD05W CD06W CD11W CK024 DA017 DE077 DE147 DE237 DJ017 DL007 EW046 FA045 FA047 FD015 FD017 FD136 FD137 FD14X FD14Y FD204 GH00 GQ01 HA05 4J036 AA01 CB22 FA12 FB01 FB03 FB09 JA08 5E346 AA12 AA15 CC02 CC08 CC09 DD01 GG02 HH16 HH18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エポキシ樹脂と、(b)ジヒドロベンゾ
    オキサジン環を有する化合物からなる熱硬化性樹脂と、
    (c)フェノール類とトリアジン環を有する化合物とアル
    デヒド類の重縮合物とからなる変性エポキシ樹脂100
    重量部に対し、可撓化剤10〜30重量部及びリン系難
    燃剤5〜25重量部を配合してなることを特徴とする熱
    硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】可撓化剤がゴムであり、リン系難燃剤がリ
    ン酸エステル化合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】可撓化剤がポリビニルブチラールとポリブ
    タジエンの併用である請求項1又は2記載の熱硬化性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】樹脂組成物全体に対し無機充填剤を40〜
    80重量%添加してなる請求項1〜3のいずれか記載の
    熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂組
    成物からなるワニスを、キャリアフィルムに塗布・乾燥
    してなる多層プリント配線板用絶縁樹脂シート。
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