JP2001181399A - 難燃性熱硬化樹脂組成物、それを用いたプリプレグ及び電気配線板用積層板 - Google Patents
難燃性熱硬化樹脂組成物、それを用いたプリプレグ及び電気配線板用積層板Info
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Abstract
であって、耐熱性に優れる配線板用に有用な熱硬化性樹
脂並びにこれを用いたプリプレグ及び金属張り積層板に
関する。 【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)ジヒドロベ
ンゾオキサジン環を有する化合物を主成分とする熱硬化
性樹脂及び(C)フェノール類とトリアジン環を有する
化合物とアルデヒド類の重縮合物を含有し、さらに
(D)反応型リン化合物を(A)、(B)及び(C)の
総量100重量部に対して1〜50重量部含有してなる
熱硬化性樹脂組成物、この熱硬化性樹脂組成物を基材に
含浸乾燥してなるプリプレグ並びにこのプリプレグ又は
これを積み重ねた積層体の片面または両面に金属箔を積
層し、加熱加圧成形して得られる金属張り積層板。
Description
材料として有用な熱硬化性樹脂組成物並びにこれを用い
たプリプレグ及び金属張り積層板に関する。
辿っており、コンピューター関連ばかりでなく、自動制
御機器、通信機器、事務用機器なども、小型、軽量化が
望まれている。これらの機器に使用されている多層プリ
ント配線板は、4〜10層が中心であり、高密度実装に
対応するために、ファインパターン化はもちろん薄型化
が図られている。
は、吸湿耐熱性、信頼性等が挙げられる。したがって、
プリント配線板に用いられる樹脂にも高Tg、高耐熱
性、低吸水性が必要である。この要求に対応するため
に、エポキシ樹脂の改良や、ポリイミド樹脂、イソシア
ネート樹脂等が使用されている。
材エポキシ樹脂電気配線板用絶縁材料に代表される様に
安全性の面から高い難燃性が求められハロゲン系難燃剤
やアンチモン化合物またはリン系難燃剤等を併用して難
燃化してきた。
から使用物質規制の動きが高まってきており、なかでも
ダイオキシン等の有機ハロゲン物質の毒性、発がん性が
問題となっており、ハロゲン含有物質の低減、削減が強
く求められている。
アンチモン化合物についても低減、削減の要求がたかま
っている。
よびアンチモン化合物の含有量が0.1重量%以下にて
難燃性UL94V−0を達成する材料を提供するもので
ある。
テル等の添加型のリン化合物を添加するとガラス転移点
(以下、Tgと称す)の大幅な低下や耐熱性が低下する
問題があり、本発明は、このような問題を解決するため
になされたものである。
ンアンチモンであって、耐熱性に優れる配線板用に有用
な熱硬化性樹脂並びにこれを用いたプリプレグ及び金属
張り積層板に関する。
する。 1. (A)エポキシ樹脂、(B)ジヒドロベンゾオキ
サジン環を有する化合物を主成分とする熱硬化性樹脂及
び(C)フェノール類とトリアジン環を有する化合物と
アルデヒド類の重縮合物を含有し、さらに(D)反応型
リン化合物を(A)、(B)及び(C)の総量100重
量部に対して1〜50重量部含有してなる熱硬化性樹脂
組成物。 2. (D)反応型リン化合物の少なくとも1つが一般
式(1)で表される有機リン化合物である項1記載の熱
硬化性樹脂組成物。
〜10の一価脂肪族もしくは芳香族置換基でありR1〜
R8は同一でも異なってもよい) 3. (D)反応型リン化合物のすくなくとも1つが一
般式(2)で表せる有機リン化合物であることを特徴と
する項1の熱硬化性樹脂組成物。
〜10の一価脂肪族もしくは芳香族置換基でありR1〜
R8は同一でも異なってもよい) 4. (A)エポキシ樹脂5〜80重量部、(B)ジヒ
ドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化樹脂5〜80重
量部、(C)フェノール類とトリアジン環を有する化合
物とアルデヒド類の重縮合物5〜80重量部を含有する
項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。 5. 使用する材料の総量に対して、ハロゲン原子およ
びアンチモン化合物の含有量が0.1重量%以下である
項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物 6. 項1〜5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物
を基材に含浸乾燥してなるプリプレグ。 7. 基材が織布または不織布である項6に記載のプリ
プレグ。 8. 項6又は7記載のプリプレグ又はこれを積み重ね
た積層体の片面または両面に金属箔を積層し、加熱加圧
成形して得られる金属張り積層板。
(A)エポキシ樹脂5〜80重量部、(B)ジヒドロベ
ンゾオキサジン環を有する熱硬化樹脂5〜80重量部で
あり、(C)フェノール類とトリアジン環を有する化合
物とアルデヒド類の重縮合物が5〜80重量部であっ
て、これらの総量が100重量部になるように含有する
ことが好ましい。
ることが好ましい理由は、5重量部未満ではエポキシ樹
脂の特長である高い接着性の発現が不十分になる傾向が
あり、80重量部を超えると相対的に他の成分が減少
し、硬化不十分となる傾向があり、耐熱性やTgが低下
する傾向がある。接着性や耐熱性やTgの点からエポキ
シ樹脂は、5〜80重量部が好ましく、さらに、難燃性
等のバランスから10〜50重量部が特に好ましい。
る熱硬化樹脂が5〜80重量部であることが好ましい理
由は、5重量部未満ではジヒドロベンゾオキサジン環を
有する熱硬化樹脂の特長である高い難燃性や高い耐熱性
の発現が低下する傾向があり、80重量部を超えると前
記と同様に硬化不十分になる傾向があり、耐熱性が低下
する傾向がある。そのため、(B)ジヒドロベンゾオキ
サジン環を有する熱硬化樹脂は、難燃性や耐熱性の点か
ら5〜80重量部が好ましく、さらに、接着性等のバラ
ンスから10〜70重量部が特に好ましい。
る化合物とアルデヒド類の重縮合物が5〜80重量部で
あることが好ましい理由は、5重量部未満ではフェノー
ル類とトリアジン環を有する化合物とアルデヒド類の重
縮合物の特長である高い難燃性の発現が低下する傾向が
あり、80重量部を超えると前記したのと同様に硬化不
十分となる傾向があり、耐熱性が低下する傾向がある、
そのため、(C)フェノール類とトリアジン環を有する
化合物とアルデヒド類の重縮合物は、難燃性や耐熱性の
点から5〜80重量部が好ましく、さらに、接着性、T
g等のバランスから10〜50重量部が特に好ましい。
(B)及ぴ(C)の総量100重量部に対して1〜50
重量部使用されるが、その理由は、1重量部未満では難
燃性向上効果が低く、50重量部を超えるとTgおよび
耐熱性が低下するためであり、、接着性および難燃性等
の理由から5〜30重量部が特に好ましい。
スフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキ
シ、フェノールノボラック型エポキシ、ビスフェノール
Aノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型エポ
キシ、環状脂肪族エポキシ、複素環式エポキシ、ジグリ
シジルエステル系エポキシ等があげられ特に制限がな
く、単独または数種類加えるなど使用目的にあわせて選
択可能である。
化性樹脂としては、ジヒドロベンゾオキサジン環を有
し、ジヒドロベンゾオキサジン環の開環反応により硬化
する樹脂であれば特に限定されるものではなく、フェノ
ール性水酸基を有する化合物、ホルマリン、1級アミン
から下記の反応式に従って合成される。
ル基またはアルキル基もしくはアルコキシル基で置換さ
れたフェニル基である。)
て、多官能フェノール、 ビフェノール化合物、ビスフ
ェノール化合物、トリスフェノール化合物、テトラフェ
ノール化合物、フェノール樹脂があげられる。多官能フ
ェノールとしてはカテコール、ヒドロキノン、レゾルシ
ノールがあげられる。ビスフェノール化合物としては、
ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびその位置異
性体、ビスフェノールS、テトラフルオロビスフェノー
ルAがあげられる。またフェノール樹脂としてはレゾー
ル樹脂、フェノールノボラック樹脂、フェノール変性キ
シレン樹脂、アルキルフェノール樹脂、メラミンフェノ
ール樹脂、ベンゾグアナミンフェノール樹脂、フェノー
ル変性ポリブタジエン等があげられる。
ン、シクロヘキシルアミン、アニリン、置換アニリン等
があげられる。
ン環を有する熱硬化性樹脂は、フェノール性水酸基を有
する化合物と1級アミンとの混合物を70℃以上に加熱
したアルデヒド中に添加して、70〜110℃、好まし
くは90〜100℃で20〜120分反応させ、その後
120℃以下の温度で減圧乾燥することにより、合成す
ることができる。
する化合物とアルデヒド類との重縮合物を得るために使
用するためのフェノール類としては、フェノ−ルまたは
ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルF、ビスフェノ−ル
Sなどの多価フェノール類や、クレゾール、キシレノー
ル、エチルフェノール、ブチルフェノール、などのアル
キルフェノール類、アミノフェノール、フェニルフェノ
ールなどがあげられ1種類または2種以上の併用も可能
である。このましくはフェノールとビスフェノ−ルAの
組合せまたは、フェノールとアルキルフェノ−ルを組合
せて使用した場合にはフェノール単独を使用した場合よ
り反応性が抑制され成形性にすぐれ、ビスフェノ−ルA
やアルキルフェノ−ルを単独で使用した場合より難燃性
に優れ好ましい。
はメラミンまたはベンゾグアナミン、アセトグアナミン
などのグアナミン誘導体、シアヌル酸またはメチルシア
ヌレート、エチルシアヌレートなどのシアヌル酸誘導体
や、イソシアヌル酸またはメチルイソシアヌレート、エ
チルシアヌレートなどのイソシアヌル酸誘導体などがあ
げられる。好ましくは耐熱性や難燃性が良好になり低価
格なメラミンが適しておりトリアジン環を有する化合物
種類、使用量を目的に合わせて選定しN含有量を調整し
難燃性、反応性、耐熱性の最適化が可能である。
ド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオキ
シメチレン等が挙げられこれらに限定されるものではな
いが、取扱いの容易さから、ホルムアルデヒドが好まし
く、特にホルマリン、パラホルムアルデヒドが好まし
い。
環を有する化合物とアルデヒド類との重縮合物は、前記
のフェノール類、トリアジン環を有する化合物、アルデ
ヒド類の主材料を所望のN(窒素)含有量、水酸基当量
になる配合にて、触媒下にて反応させることに得ること
ができる。本発明のフェノール類とトリアジン環を有す
る化合物とアルデヒド類との重縮合物としては、メチル
エチルケトンに固形分80重量%以下にて溶解するもの
が好ましい。
る化合物とアルデヒド類の重縮合物でを得るための代表
的な方法について説明する。まず、前記したフェノール
類とアルデヒド類とトリアジン環を有する化合物とを塩
基性あるいは酸性触媒化で反応させる。この時系のpH
は特に限定されるものではないがトリアジン環を含む化
合物の多くが塩基性溶液に容易に溶解することから、塩
基性触媒化で反応させることが好ましく、さらにはアミ
ン類の使用が好ましい。また、各原料の反応順序も特に
制限はなく、フェノール類、アルデヒド類をまず反応さ
せてからトリアジン環を有する化合物を加えても、逆に
トリァジン環を有する化合物とアルデヒド類を反応させ
てからフェノール類を加えても、同時にすべての原料を
加えて反応させてもよい。このとき、フェノール類に対
するアルデヒド類のモル比は特に限定されるものではな
いがO.2〜1.5で、好ましくはO.4〜0.8であ
る。またフェノール類に対するトリアジン環を有する化
合物との重量比は10〜98:90〜2で好ましくは5
0〜95:50〜5である。フェノール類の重量比が1
0%以下では樹脂化することが困難となり、98%以上
では充分な難燃効果が得ることができなくなる。また触
媒として特に限定されるものではないが、代表的なもの
として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム等のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化
物、およびこれらの酸化物、アンモニア、1〜3級アミ
ン類、ヘキサメチレンテトラミン、炭酸ナトリウム等、
そして塩酸、硫酸、スルホン酸等の無機酸、シュウ酸、
酢酸等の有機酸、ルイス酸、あるいは酢酸亜鉛などの2
価金属塩等がある。金属などの無機物が触媒残として残
ることは好ましくないことから、塩基性の触媒としては
アミン類、酸性の触媒としては有機酸を使用することが
好ましい。また反応制御の面から反応を各種溶剤の存在
化で行ってもよい。次に必要に応じて中和、水洗して塩
類などの不純物を除去する。ただし触媒にアミン類を使
用した場合は行わな・いことが好ましい。反応は、70
〜90℃にて2〜4時間実施し、反応終了後、未反応の
アルデヒド類、フェノール類、溶剤等を常圧蒸留、真空
蒸留等の常法にしたがって除去する。この時、未反応の
アルデヒド類とメチロール類を除去することが好まし
く、未反応のアルデヒド類とメチロール基を実質的に含
まない樹脂組成物を得るためには120℃以上の加熱処
理を追加で実施する必要がある。このときノボラック樹
脂を得るときの常法にしたがい充分に加熱、蒸留するこ
とが好ましい。特に限定されるわけではないが、このと
き前記したように未反応一官能性のフェノール単量体を
2重量%以下にすることが好ましい。このようにして得
られたものは、フェノール類とトリアジン環を有する化
合物とアルデヒドの混合物または縮合物からなるフェノ
ール樹脂組成物である。特に限定されるものではないが
該混合物または縮合物中に未反応フェノール類とトリア
ジン環を有する化合物とアルデヒド類との重縮合物アル
デヒドを含まず、メチロール基についても実質上含まな
いことが好ましい。
有する化合物の溶解性が良好なことから塩基性触媒が好
ましく、なかでも金属等が触媒残として残ると電気絶縁
材料として好ましくないため、アミン類が好ましい。反
応の順番は制限されず、主材料すべてを同時でも、2種
の主材料を先に選択的に反応させることもでき、アセト
ン、メチルエチルケトン等の各種溶媒下の存在下で反応
させることにより安定制御が可能で好ましい。反応物
は、中和、水洗、加熱処理、蒸留等を常法に従って行い
未反応のフェノール類、アルデヒド類、メチロール基、
溶媒を除去して本発明で使用する変性フェノール樹脂を
得る。
種組み合わせたり、他のフェノール類のノボラック樹脂
と併用して硬化剤として使用することにより単独では得
られない成形性や難燃性、耐熱性を得ることが可能であ
り目的に応じ併用することも好ましい。
に示す有機リン化合物の例としては、9,10−ジヒド
ロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10
−オキサイド、6,8−ジクロル−9,10−ジヒドロ
−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−
オキサイド、6,8−ジターシャリーブチル−9,10
−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレ
ン−10−オキサイドなどがあり、また、一般式(2)
に示す有機リン化合物の例としては、10−2,5−ジ
ヒドロキシフェニル−10H−9−オキサ−10−ホス
ファフェナントレン=10−オキシドなどがあり、変性
エポキシ樹脂の固形分の100重量部に対して1〜50
重量部添加することが好ましい。その理由は、1重量部
未満では難燃性向上効果が少なく、50重量部を超える
とTgの低下および耐熱性の低下が著しくなるためであ
る。
色剤、酸化防止剤、還元剤、紫外線不透過剤などが配合
される。
よび不織布の基材としては、紙、コットンリンターのよ
うな天然繊維基材、アラミド繊維、ポリビニルアルコー
ル繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維のような有機
合成繊維基材、ガラス、アスベストのような無機繊維基
材が使用される。耐燃性の見地から、ガラス繊維基材が
好ましい。ガラス繊維基材としては、Eガラス、Cガラ
ス、Dガラス、Sガラスなどを使用した織布や短繊維を
有機バインダーで接着したガラス不織布、さらに、ガラ
ス繊維とセルロース繊維とを混沙したものがある。
織布や不織布などの基材に含浸させてプリプレグを製造
し、プリプレグを重ねあわせその両面に銅箔を構成後、
加圧、加熱プレスすることにより、銅張り積層板を製造
することが出来る。
く、難燃性に優れたジヒドロベンゾオキサジン環を有す
る化合物を使用し、さらに、硬化剤として難燃性を高め
るNを含有するトリアジン環を有したフェノール樹脂組
成物を使用するため、安定した状態で分子構造中にNを
多量に取り込み、さらに難燃性を高める作用を有するリ
ン源として反応型リン化合物添加物を使用し樹脂の構造
内にリンを取り込むことにより、添加型のリン酸エステ
ル等を使用した際におこるTgの低下、耐熱性の低下を
起こすことなく、難燃性、および他特性バランスのすぐ
れたエポキシ樹脂組成物を得ることが可能である。
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものではな
い。以下、部は「重量部」を%は「重量%」を示すもの
とする。
1.15kg、しゅう酸4gを5リットルフラスコに仕
込み、還流温度で6時間反応させた。引き続き、内部を
6666.1Pa以下に減圧して未反応のフェノールお
よび水を除去した。得られた樹脂は軟化点89℃(環球
法)、3核体以上/2核体比=89/11(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーによるピーク面積比)で
あった。 以下得られた樹脂を(A1)と略記する。 (2)ジヒドロベンゾオキサジン環の導入 上記により合成したフェノールノボラック樹脂1.7k
g(ヒドロキシル基16molに相当)をアニリン1.
49kg(16molに相当)と80℃で5時間撹袢
し、均一な混合溶液を調整した。5リットルフラスコ中
に、ホルマリン1.62kgを仕込み90℃に加熱し、
ここへノボラック/アニリン混合溶液を30分間かけて
少しずつ添加した。添加終了後30分間、還流温度に保
ち、然る後に100℃で2時間6666.1Pa以下に
減圧して縮合水を除去し、反応しうるヒドロキシル基の
95%がジヒドロベンゾオキサジン化された熱硬化性樹
脂を得た。以下得られた樹脂を(B1)と略記する。 〔2〕変性フェノール樹脂組成物の合成例 フェノール94部に41.5%ホルマリン29部、およ
びトリエチルアミン0.47部を加え、 80℃にて3
時間反応させた。メラミンを19部加えさらに1時間反
応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで
昇温し、温度を保持したまま2時間反応させた。次に常
圧下にて水を除去しながら180℃まで昇温し、減圧下
にて未反応のフェノールを除去し、軟化点136℃のフ
ェノールとメラミンの反応物であるフェノール樹脂組成
物を得た。
この樹脂において、フェノール/メラミン(重量比率)
は76/24、未反応ホルムアルデヒド量は0%、メチ
ロール基は存在せず、未反応フェノールモノマー量は
0.3重量%であった。
ェナンスレン−10−オキサイド:三光化学製 商品名
HCA 10−2,5−ジヒドロキシフェニル−10H−9−
オキサ−10−ホスファフェナンスレン=10−オキシ
ド:三光化学製 商品名 HCA−HQ 添加型リン化合物 トリフェニルホォスフェート(以下、TPPと称す) 〔4〕積層板の作製 表2に示した固形分配合の樹脂組成物をメチルエチルケ
トンに溶解させ、溶液の不揮発分を65〜75%になる
ようにメチルエチルケトンで調整した。しかる後、各々
の混合溶液をガラスクロス(0.2mm)に含浸させ、
160℃で4分間乾燥してプリプレグを得た。このプリ
プレグを8枚重ね、その両面に18μmの銅箔を重ね、
185℃、圧4MPaにて100分間加熱加圧成形し
て厚さ1.6mmの両面銅張り積層板を得た。
耐燃性、耐湿耐熱性、Tgを調べた。その結果を表1に
示す。
ークッカー処理装置内に6時間保持後の試験片(50m
m×50mmの片面半銅付き)を、 260℃に加熱さ
れたはんだ槽に30秒間沈め、ふくれ及びミーズリング
の発生の有無を肉眼にて観察した。試験片ののサンプル
数は3である。表中の各記号は、○:変化なし、△:ミ
ーズリングまたは目浮き発生、×:ふくれ発生を意味す
る。 ガラス転移温度(Tg): JIS−C−6481に規
定されるTMA法に従って測定した。なお、昇温速度
10℃/分で試料がガラス転移温度以上になるまで加熱
し、一旦室温まで冷却してから再度昇温速度10℃/分
で昇温したときの寸法変化量を測定し、“温度−寸法”
カーブからガラス転移温度を求めた。
熱性が著しく低下することなく、ハロゲンおよびアンチ
モン化合物の含有量が0.1重量%以下にて難燃性UL
94V−0を達成可能であることが確認できた。
低下することなく、ハロゲンおよびアンチモン化合物の
含有量が0.1重量%以下にて難燃性UL94V−0を
達成する材料を提供可能である。
Claims (8)
- 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)ジヒドロベ
ンゾオキサジン環を有する化合物を主成分とする熱硬化
性樹脂及び(C)フェノール類とトリアジン環を有する
化合物とアルデヒド類の重縮合物を含有し、さらに
(D)反応型リン化合物を(A)、(B)及び(C)の
総量100重量部に対して1〜50重量部含有してなる
熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】 (D)反応型リン化合物の少なくとも1
つが一般式(1)で表される有機リン化合物である請求
項1記載の熱硬化性樹脂組成物。 【化1】 (ただし、式中、R1〜R8は、水素、または、炭素数1
〜10の一価脂肪族もしくは芳香族置換基でありR1〜
R8は同一でも異なってもよい) - 【請求項3】 (D)反応型リン化合物のすくなくとも
1つが一般式(2)で表せる有機リン化合物であること
を特徴とする請求項1の熱硬化性樹脂組成物。 【化2】 (ただし、式中、R1〜R8は、水素、または、炭素数1
〜10の一価脂肪族もしくは芳香族置換基でありR1〜
R8は同一でも異なってもよい) - 【請求項4】(A)エポキシ樹脂5〜80重量部、
(B)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化樹脂
5〜80重量部、(C)フェノール類とトリアジン環を
有する化合物とアルデヒド類の重縮合物5〜80重量部
を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹
脂組成物。 - 【請求項5】 使用する材料の総量に対して、ハロゲン
原子およびアンチモン化合物の含有量が0.1重量%以
下である請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂
組成物 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の熱硬化
性樹脂組成物を基材に含浸乾燥してなるプリプレグ。 - 【請求項7】 基材が織布または不織布である請求項6
に記載のプリプレグ。 - 【請求項8】 請求項6又は7記載のプリプレグ又はこ
れを積み重ねた積層体の片面または両面に金属箔を積層
し、加熱加圧成形して得られる金属張り積層板。
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