JP2002373338A - 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Info

Publication number
JP2002373338A
JP2002373338A JP2001181397A JP2001181397A JP2002373338A JP 2002373338 A JP2002373338 A JP 2002373338A JP 2001181397 A JP2001181397 A JP 2001181397A JP 2001181397 A JP2001181397 A JP 2001181397A JP 2002373338 A JP2002373338 A JP 2002373338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
image
pixel
foreground
background
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001181397A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4660979B2 (ja
JP2002373338A5 (ja
Inventor
Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Junichi Ishibashi
淳一 石橋
Takashi Sawao
貴志 沢尾
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Takahiro Nagano
隆浩 永野
Seiji Wada
成司 和田
Toru Miyake
徹 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2001181397A priority Critical patent/JP4660979B2/ja
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to US10/344,735 priority patent/US7336818B2/en
Priority to CA2418810A priority patent/CA2418810C/en
Priority to PCT/JP2002/005875 priority patent/WO2002103635A1/ja
Priority to KR1020037002092A priority patent/KR100904340B1/ko
Priority to EP02733492A priority patent/EP1396818B1/en
Publication of JP2002373338A publication Critical patent/JP2002373338A/ja
Publication of JP2002373338A5 publication Critical patent/JP2002373338A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4660979B2 publication Critical patent/JP4660979B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Studio Circuits (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 背景の画像と移動する物体の画像との混ざり
合い対応して画像を処理する。 【解決手段】 領域特定部103は、入力された画像の
画素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または混合領
域のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景領域、
または混合領域のいずれかに属するかを示す領域情報を
領域処理部104に供給する。領域処理部104は、領
域特定部103から供給された領域情報を基に、前景領
域、背景領域、または混合領域毎に、入力画像を分割
し、分割された入力画像毎に、より高解像度の画像を生
成するクラス分類適応処理で使用される係数を生成す
る、分割された入力画像毎にクラス分類適応処理を適用
して、より高解像度の画像を創造する、または分割され
た入力画像毎に、それぞれ異なる係数を使用した、エッ
ジ強調の度合いの異なるエッジ強調の処理を適用するな
どの画像処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置およ
び方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、セ
ンサにより検出した信号と現実世界との違いを考慮した
画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
に関する。
【0002】
【従来の技術】入力画像を基に、より高解像度の画像を
生成する処理の1つとして、クラス分類適応処理があ
る。クラス分類適応処理の例として、空間方向に、より
高解像度の画像を生成する処理で使用される係数を予め
生成し、生成した係数を基に、空間方向に、より高解像
度の画像を生成する処理があげられる。
【0003】図1は、SD(Standard Definition(標準
精細度))画像からHD(High Definition(高精細
度))画像を生成するクラス分類適応処理において使用
される係数を生成する、従来の画像処理装置の構成を示
すブロック図である。
【0004】フレームメモリ11は、HD画像である入力
画像を、フレーム単位で記憶する。フレームメモリ11
は、記憶しているHD画像を加重平均部12および対応画
素取得部16に供給する。
【0005】加重平均部12は、フレームメモリ11に
記憶されているHD画像を4分の1加重平均して、SD画像
を生成し、生成したSD画像をフレームメモリ13に供給
する。
【0006】フレームメモリ13は、加重平均部12か
ら供給されたSD画像をフレーム単位で記憶し、記憶して
いるSD画像をクラス分類部14および予測タップ取得部
15に供給する。
【0007】クラス分類部14は、クラスタップ取得部
21および波形分類部22で構成され、フレームメモリ
13に記憶されているSD画像の、注目している画素であ
る注目画素をクラス分類する。クラスタップ取得部21
は、フレームメモリ13から、注目画素に対応するSD画
像の画素である、所定の数のクラスタップを取得し、取
得したクラスタップを波形分類部22に供給する。
【0008】図2は、クラスタップ取得部21が取得す
るクラスタップを説明する図である。クラスタップ取得
部21は、図2に示すように、所定の位置の11個のク
ラスタップを取得する。
【0009】波形分類部22は、クラスタップを基に、
注目画素を複数のクラスのうちの1つのクラスに分類
し、分類されたクラスに対応するクラス番号を予測タッ
プ取得部15に供給する。波形分類部22は、11個の
クラスタップを基に、注目画素を、2048のクラスの
うちの1つのクラスに分類する。
【0010】予測タップ取得部15は、クラス番号を基
に、フレームメモリ13から分類されたクラスに対応す
る、SD画像の画素である、所定の数の予測タップを取得
し、取得した予測タップおよびクラス番号を対応画素取
得部16に供給する。
【0011】図3は、予測タップ取得部15が取得する
予測タップを説明する図である。予測タップ取得部15
は、図3に示すように、所定の位置の9個の予測タップ
を取得する。
【0012】対応画素取得部16は、予測タップおよび
クラス番号を基に、フレームメモリ11から、予測すべ
き画素値に対応するHD画像の画素を取得し、予測タッ
プ、クラス番号、および取得した予測すべき画素値に対
応するHD画像の画素を正規方程式生成部17に供給す
る。
【0013】正規方程式生成部17は、予測タップ、ク
ラス番号、および取得した予測すべき画素値を基に、各
クラスに対応し、予測タップおよび予測すべき画素値の
関係に対応する正規方程式を生成し、各クラスに対応す
る、生成した正規方程式を係数計算部18に供給する。
【0014】係数計算部18は、正規方程式生成部17
から供給された正規方程式を解いて、各クラスに対応す
る係数セットを計算し、クラス番号と共に、計算した係
数セットを係数セットメモリ19に供給する。
【0015】係数セットメモリ19は、クラス番号を基
に、算出された係数セットをクラスに対応させて記憶す
る。
【0016】図4は、クラス分類適応処理の概略を説明
する図である。クラス分類適応処理において、HD画像で
ある教師画像から、4分の1加重平均の処理により、対
応するSD画像を生成する。生成されたSD画像は、生徒画
像と称する。
【0017】次に、HD画像である教師画像、および対応
するSD画像である生徒画像を基に、SD画像からHD画像を
生成するための係数セットが生成される。係数セット
は、線形予測などにより、SD画像からHD画像を生成する
ための係数で構成される。
【0018】このように生成された係数セットおよびSD
画像から、線形予測などにより、4倍密画像が生成され
る。係数セットおよび入力画像から、より高密度な画像
などを生成する処理をマッピングとも称する。
【0019】生成された4倍密画像、および対応するHD
画像を基に、SNRの比較、または目視による定性評価が
行われる。
【0020】特定の教師画像、および対応する生徒画像
から生成された係数セットは、特定の教師画像、および
対応する生徒画像のセルフの係数セットと称する。セル
フの係数セットを使用したマッピングは、セルフマッピ
ングと称する。複数の他の教師画像、および対応する生
徒画像から生成された係数セットは、クロスの係数セッ
トと称する。
【0021】一方、静止している所定の背景の前で移動
する前景である物体をビデオカメラで撮像して得られる
画像には、物体の移動速度が比較的速い場合、動きボケ
が生じ、背景と前景の混ざり合いが生ずる。
【0022】従来のクラス分類適応処理においては、図
5に示すように、前景、背景、並びに前景および背景の
混ざり合いが生じている部分の全てに対して、以上のよ
うな学習の処理により、1つの係数セットが生成され、
この係数セットを基に、マッピングの処理が実行され
る。
【0023】図6のフローチャートを参照して、SD画像
からHD画像を生成する処理において使用される係数を生
成する、従来の学習の処理を説明する。ステップS11
において、画像処理装置は、生徒画像に未処理の画素が
あるか否かを判定し、生徒画像に未処理の画素があると
判定された場合、ステップS12に進み、ラスタースキ
ャン順に、生徒画像から注目画素を取得する。
【0024】ステップS13において、クラス分類部1
4のクラスタップ取得部21は、フレームメモリ13に
記憶されている生徒画像から、注目画素に対応するクラ
スタップを取得する。ステップS14において、クラス
分類部14の波形分類部22は、クラスタップを基に、
注目画素をクラス分類する。ステップS15において、
予測タップ取得部15は、分類されたクラスを基に、フ
レームメモリ13に記憶されている生徒画像から、注目
画素に対応する予測タップを取得する。
【0025】ステップS16において、対応画素取得部
16は、分類されたクラスを基に、フレームメモリ11
に記憶されている教師画像から、予測すべき画素値に対
応する画素を取得する。
【0026】ステップS17において、正規方程式生成
部17は、分類されたクラスを基に、クラス毎の行列
に、予測タップおよび予測すべき画素値に対応する画素
の画素値を足し込み、ステップS11に戻り、画像処理
装置は、未処理の画素があるか否かの判定を繰り返す。
予測タップおよび予測すべき画素値に対応する画素の画
素値を足し込まれるクラス毎の行列は、クラス毎の係数
を計算するための正規方程式に対応する。
【0027】ステップS11において、生徒画像に未処
理の画素がないと判定された場合、ステップS18に進
み、正規方程式生成部17は、予測タップおよび予測す
べき画素値に対応する画素の画素値が設定された、クラ
ス毎の行列を係数計算部18に供給する。係数計算部1
8は、予測タップおよび予測すべき画素値に対応する画
素の画素値が設定された、クラス毎の行列を解いて、ク
ラス毎の係数セットを計算する。
【0028】ステップS19において、係数計算部18
は、計算されたクラス毎の係数を係数セットメモリ19
に出力する。係数セットメモリ19は、クラス毎に係数
セットを記憶し、処理は終了する。
【0029】図7は、クラス分類適応処理により、SD画
像からHD画像を生成する従来の画像処理装置の構成を示
すブロック図である。
【0030】フレームメモリ31は、SD画像である入力
画像を、フレーム単位で記憶する。フレームメモリ31
は、記憶しているSD画像をマッピング部32に供給す
る。
【0031】マッピング部32に入力されたSD画像は、
クラス分類部41および予測タップ取得部42に供給さ
れる。
【0032】クラス分類部41は、クラスタップ取得部
51および波形分類部52で構成され、フレームメモリ
31に記憶されているSD画像の、注目している画素であ
る、注目画素をクラス分類する。クラスタップ取得部5
1は、フレームメモリ31から注目画素に対応する、所
定の数のクラスタップを取得し、取得したクラスタップ
を波形分類部52に供給する。
【0033】波形分類部52は、クラスタップを基に、
所定の数のクラスのうちの、1つのクラスに注目画素を
分類し、分類されたクラスに対応するクラス番号を予測
タップ取得部42に供給する。
【0034】予測タップ取得部42は、クラス番号を基
に、フレームメモリ31に記憶されている入力画像か
ら、分類されたクラスに対応する、所定の数の予測タッ
プを取得し、取得した予測タップおよびクラス番号を予
測演算部43に供給する。
【0035】予測演算部43は、クラス番号を基に、係
数セットメモリ33に記憶されている係数セットから、
クラスに対応する係数セットを取得する。予測演算部4
3は、クラスに対応する係数セット、および予測タップ
を基に、線形予測により予測画像の画素値を予測する。
予測演算部43は、予測した画素値をフレームメモリ3
4に供給する。
【0036】フレームメモリ34は、予測演算部43か
ら供給された予測された画素値を記憶し、予測された画
素値が設定されたHD画像を出力する。
【0037】図8は、入力画像の画素値、およびクラス
分類適応処理により生成された出力画像の画素値を示す
図である。図8に示すように、クラス分類適応処理によ
り生成される画像は、SD画像の帯域制限で失われた波形
を含む。その意味で、クラス分類適応処理による、より
高解像度の画像の生成の処理は、解像度を創造している
と言える。
【0038】図9のフローチャートを参照して、クラス
分類適応処理を実行する画像処理装置による、SD画像か
らHD画像を生成する、従来の画像の創造の処理を説明す
る。
【0039】ステップS31において、画像処理装置
は、入力画像に未処理の画素があるか否かを判定し、入
力画像に未処理の画素があると判定された場合、ステッ
プS32に進み、マッピング部32は、係数セットメモ
リ33に記憶されている係数セットを取得する。ステッ
プS33において、画像処理装置は、ラスタースキャン
順に、入力画像から注目画素を取得する。
【0040】ステップS34において、クラス分類部4
1のクラスタップ取得部51は、フレームメモリ31に
記憶されている入力画像から、注目画素に対応するクラ
スタップを取得する。ステップS35において、クラス
分類部41の波形分類部52は、クラスタップを基に、
注目画素を1つのクラスにクラス分類する。
【0041】ステップS36において、予測タップ取得
部42は、分類されたクラスを基に、フレームメモリ3
1に記憶されている入力画像から、注目画素に対応する
予測タップを取得する。
【0042】ステップS37において、予測演算部43
は、分類されたクラスに対応する係数セット、および予
測タップを基に、線形予測により、予測画像の画素値を
予測する。
【0043】ステップS38において、予測演算部43
は、予測された画素値をフレームメモリ34に出力す
る。フレームメモリ34は、予測演算部43から供給さ
れた画素値を記憶する。手続きは、ステップS31に戻
り、未処理の画素があるか否かの判定を繰り返す。
【0044】ステップS31において、入力画像に未処
理の画素がないと判定された場合、ステップS39に進
み、フレームメモリ34は、予測値が設定された、記憶
している予測画像を出力して、処理は終了する。
【0045】また、入力画像をより解像度感を強調した
画像に変換するため、エッジ強調の処理が利用される。
エッジ強調の処理においても、以上で説明したクラス分
類適応処理と同様に、同一の処理が画面全体に対して実
行される。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】静止している背景の前
で物体が移動するとき、移動する物体の画像自身の混ざ
り合いによる動きボケのみならず、背景の画像と移動す
る物体の画像との混ざり合いが生じる。従来、背景の画
像と移動する物体の画像との混ざり合いに対応して画像
を処理することは、考えられていなかった。
【0047】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、背景の画像と移動する物体の画像との混ざ
り合いに対応して画像を処理することができるようにす
ることを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、入力画像データに基づいて、前景オブジェクトを構
成する前景オブジェクト成分、および背景オブジェクト
を構成する背景オブジェクト成分が混合されてなる混合
領域と、前景オブジェクト成分からなる前景領域、およ
び背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分か
らなる背景領域の一方により構成される非混合領域とを
特定し、特定結果に対応する領域特定情報を出力する領
域特定手段と、領域特定情報によって特定される領域毎
に、入力画像データを処理する処理手段とを含むことを
特徴とする。
【0049】領域特定手段は、カバードバックグラウン
ド領域およびアンカバードバックグラウンド領域をさら
に特定し、特定結果に対応する領域特定情報を出力し、
処理手段は、さらに、カバードバックグラウンド領域ま
たはアンカバードバックグラウンド領域毎に、入力画像
データを処理するようにすることができる。
【0050】処理手段は、領域特定情報によって特定さ
れる領域毎に、クラス分類適応処理において使用される
係数を生成するようにすることができる。
【0051】処理手段は、領域特定情報によって特定さ
れる領域毎に、クラス分類適応処理により、出力画像デ
ータを生成するようにすることができる。
【0052】処理手段は、領域特定情報によって特定さ
れる領域毎に、入力画像データのエッジを強調するよう
にすることができる。
【0053】本発明の画像処理方法は、入力画像データ
に基づいて、前景オブジェクトを構成する前景オブジェ
クト成分、および背景オブジェクトを構成する背景オブ
ジェクト成分が混合されてなる混合領域と、前景オブジ
ェクト成分からなる前景領域、および背景オブジェクト
を構成する背景オブジェクト成分からなる背景領域の一
方により構成される非混合領域とを特定し、特定結果に
対応する領域特定情報を出力する領域特定ステップと、
領域特定情報によって特定される領域毎に、入力画像デ
ータを処理する処理ステップとを含むことを特徴とす
る。
【0054】領域特定ステップの処理は、カバードバッ
クグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド
領域をさらに特定し、特定結果に対応する領域特定情報
を出力し、処理ステップの処理は、さらに、カバードバ
ックグラウンド領域またはアンカバードバックグラウン
ド領域毎に、入力画像データを処理するようにすること
ができる。
【0055】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、クラス分類適応処理において
使用される係数を生成するようにすることができる。
【0056】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、クラス分類適応処理により、
出力画像データを生成するようにすることができる。
【0057】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、入力画像データのエッジを強
調するようにすることができる。
【0058】本発明の記録媒体のプログラムは、入力画
像データに基づいて、前景オブジェクトを構成する前景
オブジェクト成分、および背景オブジェクトを構成する
背景オブジェクト成分が混合されてなる混合領域と、前
景オブジェクト成分からなる前景領域、および背景オブ
ジェクトを構成する背景オブジェクト成分からなる背景
領域の一方により構成される非混合領域とを特定し、特
定結果に対応する領域特定情報を出力する領域特定ステ
ップと、領域特定情報によって特定される領域毎に、入
力画像データを処理する処理ステップとを含むことを特
徴とする。
【0059】領域特定ステップの処理は、カバードバッ
クグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド
領域をさらに特定し、特定結果に対応する領域特定情報
を出力し、処理ステップの処理は、さらに、カバードバ
ックグラウンド領域またはアンカバードバックグラウン
ド領域毎に、入力画像データを処理するようにすること
ができる。
【0060】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、クラス分類適応処理において
使用される係数を生成するようにすることができる。
【0061】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、クラス分類適応処理により、
出力画像データを生成するようにすることができる。
【0062】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、入力画像データのエッジを強
調するようにすることができる。
【0063】本発明のプログラムは、入力画像データに
基づいて、前景オブジェクトを構成する前景オブジェク
ト成分、および背景オブジェクトを構成する背景オブジ
ェクト成分が混合されてなる混合領域と、前景オブジェ
クト成分からなる前景領域、および背景オブジェクトを
構成する背景オブジェクト成分からなる背景領域の一方
により構成される非混合領域とを特定し、特定結果に対
応する領域特定情報を出力する領域特定ステップと、領
域特定情報によって特定される領域毎に、入力画像デー
タを処理する処理ステップとをコンピュータに実行させ
ることを特徴とする。
【0064】領域特定ステップの処理は、カバードバッ
クグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド
領域をさらに特定し、特定結果に対応する領域特定情報
を出力し、処理ステップの処理は、さらに、カバードバ
ックグラウンド領域またはアンカバードバックグラウン
ド領域毎に、入力画像データを処理するようにすること
ができる。
【0065】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、クラス分類適応処理において
使用される係数を生成するようにすることができる。
【0066】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、クラス分類適応処理により、
出力画像データを生成するようにすることができる。
【0067】処理ステップの処理は、領域特定情報によ
って特定される領域毎に、入力画像データのエッジを強
調するようにすることができる。
【0068】本発明の画像処理装置および方法、記録媒
体、並びにプログラムにおいては、入力画像データに基
づいて、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト
成分、および背景オブジェクトを構成する背景オブジェ
クト成分が混合されてなる混合領域と、前景オブジェク
ト成分からなる前景領域、および背景オブジェクトを構
成する背景オブジェクト成分からなる背景領域の一方に
より構成される非混合領域とが特定され、特定結果に対
応する領域特定情報が出力され、領域特定情報によって
特定される領域毎に、入力画像データが処理される。
【0069】
【発明の実施の形態】図10は、本発明に係る画像処理
装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。CP
U(Central Processing Unit)71は、ROM(Read Only
Memory)72、または記憶部78に記憶されているプ
ログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random
Access Memory)73には、CPU71が実行するプログラ
ムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU71、R
OM72、およびRAM73は、バス74により相互に接続
されている。
【0070】CPU71にはまた、バス74を介して入出
力インタフェース75が接続されている。入出力インタ
フェース75には、キーボード、マウス、マイクロホン
などよりなる入力部76、ディスプレイ、スピーカなど
よりなる出力部77が接続されている。CPU71は、入
力部76から入力される指令に対応して各種の処理を実
行する。そして、CPU71は、処理の結果得られた画像
や音声等を出力部77に出力する。
【0071】入出力インタフェース75に接続されてい
る記憶部78は、例えばハードディスクなどで構成さ
れ、CPU71が実行するプログラムや各種のデータを記
憶する。通信部79は、インターネット、その他のネッ
トワークを介して外部の装置と通信する。この例の場
合、通信部79はセンサの出力を取り込む取得部として
働く。
【0072】また、通信部79を介してプログラムを取
得し、記憶部78に記憶してもよい。
【0073】入出力インタフェース75に接続されてい
るドライブ80は、磁気ディスク91、光ディスク9
2、光磁気ディスク93、または半導体メモリ94など
が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されて
いるプログラムやデータなどを取得する。取得されたプ
ログラムやデータは、必要に応じて記憶部78に転送さ
れ、記憶される。
【0074】図11は、画像処理装置の機能の構成を示
すブロック図である。
【0075】なお、画像処理装置の各機能をハードウェ
アで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わな
い。つまり、本明細書の各ブロック図は、ハードウェア
のブロック図と考えても、ソフトウェアによる機能ブロ
ック図と考えても良い。
【0076】ここで、画像処理装置に入力される入力画
像には、動きボケが含まれている。動きボケとは、撮像
の対象となる、現実世界におけるオブジェクトの動き
と、センサの撮像の特性とにより生じる、動いているオ
ブジェクトに対応する画像に含まれている歪みをいう。
【0077】この明細書では、撮像の対象となる、現実
世界におけるオブジェクトに対応する画像を、画像オブ
ジェクトと称する。
【0078】画像処理装置に供給された入力画像は、オ
ブジェクト抽出部101、領域特定部103、および領
域処理部104に供給される。
【0079】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる前景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像に含まれる前景のオブジェクトに対応
する画像オブジェクトの輪郭を検出することで、前景の
オブジェクトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出す
る。
【0080】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像と、抽出された前景のオブジェクトに
対応する画像オブジェクトとの差から、背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出する。
【0081】また、例えば、オブジェクト抽出部101
は、内部に設けられている背景メモリに記憶されている
背景の画像と、入力画像との差から、前景のオブジェク
トに対応する画像オブジェクト、および背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出するように
してもよい。
【0082】動き検出部102は、例えば、ブロックマ
ッチング法、勾配法、位相相関法、およびペルリカーシ
ブ法などの手法により、粗く抽出された前景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトの動きベクトルを算出
して、算出した動きベクトルおよび動きベクトルの位置
情報(動きベクトルに対応する画素の位置を特定する情
報)を領域特定部103に供給する。
【0083】動き検出部102が出力する動きベクトル
には、動き量vに対応する情報が含まれている。
【0084】また、例えば、動き検出部102は、画像
オブジェクトの画素を特定する画素位置情報と共に、画
像オブジェクト毎の動きベクトルを領域特定部103に
出力するようにしてもよい。
【0085】動き量vは、動いているオブジェクトに対
応する画像の位置の変化を画素間隔を単位として表す値
である。例えば、前景に対応するオブジェクトの画像
が、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4
画素分離れた位置に表示されるように移動していると
き、前景に対応するオブジェクトの画像の動き量vは、
4とされる。
【0086】領域特定部103は、入力された画像の画
素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または混合領域
のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景領域、ま
たは混合領域のいずれかに属するかを示す情報(以下、
領域情報と称する)を領域処理部104に供給する。
【0087】領域処理部104は、領域特定部103か
ら供給された領域情報を基に、前景領域、背景領域、ま
たは混合領域毎に、入力画像を分割し、分割された入力
画像毎に画像処理を実行する。例えば、領域処理部10
4は、前景領域、背景領域、または混合領域毎に、入力
画像を分割し、分割された入力画像毎に、より高解像度
の画像を生成するクラス分類適応処理で使用される係数
を生成する。
【0088】例えば、領域処理部104は、前景領域、
背景領域、または混合領域毎に、入力画像を分割し、分
割された入力画像毎にクラス分類適応処理を適用して、
より高解像度の画像を創造する。
【0089】または、例えば、領域処理部104は、前
景領域、背景領域、または混合領域毎に、入力画像を分
割し、分割された入力画像毎に、それぞれ異なる係数を
使用した、エッジ強調の度合いの異なるエッジ強調の処
理を適用する。
【0090】次に、図12乃至図18を参照して、画像
処理装置に供給される入力画像について説明する。
【0091】図12は、センサによる撮像を説明する図
である。センサは、例えば、固体撮像素子であるCCD(C
harge-Coupled Device)エリアセンサを備えたCCDビデ
オカメラなどで構成される。現実世界における、前景に
対応するオブジェクトは、現実世界における、背景に対
応するオブジェクトと、センサとの間を、例えば、図中
の左側から右側に水平に移動する。
【0092】センサは、前景に対応するオブジェクト
を、背景に対応するオブジェクトと共に撮像する。セン
サは、撮像した画像を1フレーム単位で出力する。例え
ば、センサは、1秒間に30フレームから成る画像を出
力する。センサの露光時間は、1/30秒とすることが
できる。露光時間は、センサが入力された光の電荷への
変換を開始してから、入力された光の電荷への変換を終
了するまでの期間である。以下、露光時間をシャッタ時
間とも称する。
【0093】図13は、画素の配置を説明する図であ
る。図13中において、A乃至Iは、個々の画素を示
す。画素は、画像に対応する平面上に配置されている。
1つの画素に対応する1つの検出素子は、センサ上に配
置されている。センサが画像を撮像するとき、1つの検
出素子は、画像を構成する1つの画素に対応する画素値
を出力する。例えば、検出素子のX方向の位置は、画像
上の横方向の位置に対応し、検出素子のY方向の位置
は、画像上の縦方向の位置に対応する。
【0094】図14に示すように、例えば、CCDである
検出素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力された
光を電荷に変換して、変換された電荷を蓄積する。電荷
の量は、入力された光の強さと、光が入力されている時
間にほぼ比例する。検出素子は、シャッタ時間に対応す
る期間において、入力された光から変換された電荷を、
既に蓄積されている電荷に加えていく。すなわち、検出
素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力される光を
積分して、積分された光に対応する量の電荷を蓄積す
る。検出素子は、時間に対して、積分効果があるとも言
える。
【0095】検出素子に蓄積された電荷は、図示せぬ回
路により、電圧値に変換され、電圧値は更にデジタルデ
ータなどの画素値に変換されて出力される。従って、セ
ンサから出力される個々の画素値は、前景または背景に
対応するオブジェクトの空間的に広がりを有するある部
分を、シャッタ時間について積分した結果である、1次
元の空間に射影された値を有する。
【0096】画像処理装置は、このようなセンサの蓄積
の動作により生ずる、異なる性質を有する領域を特定
し、特定された領域毎に、領域の性質に対応する処理を
実行する。
【0097】図15は、動いている前景に対応するオブ
ジェクトと、静止している背景に対応するオブジェクト
とを撮像して得られる画像を説明する図である。図15
(A)は、動きを伴う前景に対応するオブジェクトと、
静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して
得られる画像を示している。図15(A)に示す例にお
いて、前景に対応するオブジェクトは、画面に対して水
平に左から右に動いている。
【0098】図15(B)は、図15(A)に示す画像
の1つのラインに対応する画素値を時間方向に展開した
モデル図である。図15(B)の横方向は、図15
(A)の空間方向Xに対応している。
【0099】背景領域の画素は、背景のオブジェクトに
対応する画像の成分(以下、背景の成分とも称する)の
みから、その画素値が構成されている。前景領域の画素
は、前景のオブジェクトに対応する画像の成分(以下、
前景の成分とも称する)のみから、その画素値が構成さ
れている。
【0100】混合領域の画素は、背景の成分、および前
景の成分から、その画素値が構成されている。混合領域
は、背景の成分、および前景の成分から、その画素値が
構成されているので、歪み領域ともいえる。混合領域
は、更に、カバードバックグラウンド領域およびアンカ
バードバックグラウンド領域に分類される。
【0101】カバードバックグラウンド領域は、前景領
域に対して、前景のオブジェクトの進行方向の前端部に
対応する位置の混合領域であり、時間の経過に対応して
背景成分が前景に覆い隠される領域をいう。
【0102】これに対して、アンカバードバックグラウ
ンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジェクトの
進行方向の後端部に対応する位置の混合領域であり、時
間の経過に対応して背景成分が現れる領域をいう。
【0103】このように、前景領域、背景領域、または
カバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバ
ックグラウンド領域を含む画像が、オブジェクト抽出部
101、領域特定部103、および領域処理部104に
入力画像として入力される。
【0104】図16は、以上のような、背景領域、前景
領域、混合領域、カバードバックグラウンド領域、およ
びアンカバードバックグラウンド領域を説明する図であ
る。図15に示す画像に対応する場合、背景領域は、静
止部分であり、前景領域は、動き部分であり、混合領域
のカバードバックグラウンド領域は、背景から前景に変
化する部分であり、混合領域のアンカバードバックグラ
ウンド領域は、前景から背景に変化する部分である。
【0105】図17は、静止している前景に対応するオ
ブジェクトおよび静止している背景に対応するオブジェ
クトを撮像した画像における、隣接して1列に並んでい
る画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。
例えば、隣接して1列に並んでいる画素として、画面の
1つのライン上に並んでいる画素を選択することができ
る。
【0106】図17に示すF01乃至F04の画素値は、静止
している前景のオブジェクトに対応する画素の画素値で
ある。図17に示すB01乃至B04の画素値は、静止してい
る背景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。
【0107】図17における縦方向は、図中の上から下
に向かって時間が経過する。図17中の矩形の上辺の位
置は、センサが入力された光の電荷への変換を開始する
時刻に対応し、図17中の矩形の下辺の位置は、センサ
が入力された光の電荷への変換を終了する時刻に対応す
る。すなわち、図17中の矩形の上辺から下辺までの距
離は、シャッタ時間に対応する。
【0108】以下において、シャッタ時間とフレーム間
隔とが同一である場合を例に説明する。
【0109】図17における横方向は、図15で説明し
た空間方向Xに対応する。より具体的には、図17に示
す例において、図17中の”F01”と記載された矩形の
左辺から”B04”と記載された矩形の右辺までの距離
は、画素のピッチの8倍、すなわち、連続している8つ
の画素の間隔に対応する。
【0110】前景のオブジェクトおよび背景のオブジェ
クトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間
において、センサに入力される光は変化しない。
【0111】ここで、シャッタ時間に対応する期間を2
つ以上の同じ長さの期間に分割する。例えば、仮想分割
数を4とすると、図17に示すモデル図は、図20に示
すモデルとして表すことができる。仮想分割数は、前景
に対応するオブジェクトのシャッタ時間内での動き量v
などに対応して設定される。例えば、4である動き量v
に対応して、仮想分割数は、4とされ、シャッタ時間に
対応する期間は4つに分割される。
【0112】図中の最も上の行は、シャッタが開いて最
初の、分割された期間に対応する。図中の上から2番目
の行は、シャッタが開いて2番目の、分割された期間に
対応する。図中の上から3番目の行は、シャッタが開い
て3番目の、分割された期間に対応する。図中の上から
4番目の行は、シャッタが開いて4番目の、分割された
期間に対応する。
【0113】以下、動き量vに対応して分割されたシャ
ッタ時間をシャッタ時間/vとも称する。
【0114】前景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサに入力される光は変化しないので、前景
の成分F01/vは、画素値F01を仮想分割数で除した値に等
しい。同様に、前景に対応するオブジェクトが静止して
いるとき、前景の成分F02/vは、画素値F02を仮想分割数
で除した値に等しく、前景の成分F03/vは、画素値F03を
仮想分割数で除した値に等しく、前景の成分F04/vは、
画素値F04を仮想分割数で除した値に等しい。
【0115】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサに入力される光は変化しないので、背景
の成分B01/vは、画素値B01を仮想分割数で除した値に等
しい。同様に、背景に対応するオブジェクトが静止して
いるとき、背景の成分B02/vは、画素値B02を仮想分割数
で除した値に等しく、B03/vは、画素値B03を仮想分割数
で除した値に等しく、B04/vは、画素値B04を仮想分割数
で除した値に等しい。
【0116】すなわち、前景に対応するオブジェクトが
静止している場合、シャッタ時間に対応する期間におい
て、センサに入力される前景のオブジェクトに対応する
光が変化しないので、シャッタが開いて最初の、シャッ
タ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開
いて2番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F0
1/vと、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに
対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて4番目
の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vとは、
同じ値となる。F02/v乃至F04/vも、F01/vと同様の関係
を有する。
【0117】背景に対応するオブジェクトが静止してい
る場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
に入力される背景のオブジェクトに対応する光は変化し
ないので、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vに
対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて2番目
の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vと、シ
ャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに対応する背
景の成分B01/vと、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vに対応する背景の成分B01/vとは、同じ値とな
る。B02/v乃至B04/vも、同様の関係を有する。
【0118】次に、前景に対応するオブジェクトが移動
し、背景に対応するオブジェクトが静止している場合に
ついて説明する。
【0119】図19は、前景に対応するオブジェクトが
図中の右側に向かって移動する場合の、カバードバック
グラウンド領域を含む、1つのライン上の画素の画素値
を時間方向に展開したモデル図である。図19におい
て、前景の動き量vは、4である。1フレームは短い時
間なので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、
等速で移動していると仮定することができる。図19に
おいて、前景に対応するオブジェクトの画像は、あるフ
レームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側
に表示されるように移動する。
【0120】図19において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、前景領域に属する。図19におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、カバード
バックグラウンド領域である混合領域に属する。図19
において、最も右側の画素は、背景領域に属する。
【0121】前景に対応するオブジェクトが時間の経過
と共に背景に対応するオブジェクトを覆い隠すように移
動しているので、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対応
する期間のある時点で、背景の成分から、前景の成分に
替わる。
【0122】例えば、図19中に太線枠を付した画素値
Mは、式(1)で表される。
【0123】 M=B02/v+B02/v+F07/v+F06/v (1)
【0124】例えば、左から5番目の画素は、1つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、3つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、1/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、3つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、1つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、3/4である。
【0125】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図19中の左から4番目の画素の、シャッタが開い
て最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F07/vは、図1
9中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目
のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F07/vは、図19中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図19中の左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0126】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図19中の左から3番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F06/vは、図19
中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F06/vは、図19中の左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図19中の左から6番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0127】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図19中の左から2番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F05/vは、図19
中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vのに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F05/vは、図19中の左から4番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図19中の左から5番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0128】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図19中の最も左側の画素の、シャッタが開いて最
初のシャッタ時間/vの前景の成分F04/vは、図19中の
左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前
景の成分F04/vは、図19中の左から3番目の画素の、
シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分と、図19中の左から4番目の画素の、シャッ
タが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成
分とに、それぞれ等しい。
【0129】動いているオブジェクトに対応する前景の
領域は、このように動きボケを含むので、歪み領域とも
言える。
【0130】図20は、前景が図中の右側に向かって移
動する場合の、アンカバードバックグラウンド領域を含
む、1つのライン上の画素の画素値を時間方向に展開し
たモデル図である。図20において、前景の動き量v
は、4である。1フレームは短い時間なので、前景に対
応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動している
と仮定することができる。図20において、前景に対応
するオブジェクトの画像は、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて4画素分右側に移動する。
【0131】図20において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、背景領域に属する。図20におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、アンカバ
ードバックグラウンドである混合領域に属する。図20
において、最も右側の画素は、前景領域に属する。
【0132】背景に対応するオブジェクトを覆っていた
前景に対応するオブジェクトが時間の経過と共に背景に
対応するオブジェクトの前から取り除かれるように移動
しているので、アンカバードバックグラウンド領域に属
する画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対
応する期間のある時点で、前景の成分から、背景の成分
に替わる。
【0133】例えば、図20中に太線枠を付した画素値
M'は、式(2)で表される。
【0134】 M'=F02/v+F01/v+B26/v+B26/v (2)
【0135】例えば、左から5番目の画素は、3つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、1つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、3/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、1つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、3つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、1/4である。
【0136】式(1)および式(2)をより一般化する
と、画素値Mは、式(3)で表される。
【0137】
【数1】 ここで、αは、混合比である。Bは、背景の画素値であ
り、Fi/vは、前景の成分である。
【0138】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図20中の左から5番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F01/
vは、図20中の左から6番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。同様に、F01/vは、図20中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図20中の左から8番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0139】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、仮想分割数が4であ
るので、例えば、図20中の左から6番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F0
2/vは、図20中の左から7番目の画素の、シャッタが
開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に
等しい。同様に、前景の成分F02/vは、図20中の左か
ら8番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ
時間/vに対応する前景の成分に等しい。
【0140】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図20中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F03/
vは、図20中の左から8番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。
【0141】図18乃至図20の説明において、仮想分
割数は、4であるとして説明したが、仮想分割数は、動
き量vに対応する。動き量vは、一般に、前景に対応する
オブジェクトの移動速度に対応する。例えば、前景に対
応するオブジェクトが、あるフレームを基準として次の
フレームにおいて4画素分右側に表示されるように移動
しているとき、動き量vは、4とされる。動き量vに対応
し、仮想分割数は、4とされる。同様に、例えば、前景
に対応するオブジェクトが、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて6画素分左側に表示されるように
移動しているとき、動き量vは、6とされ、仮想分割数
は、6とされる。
【0142】図21および図22に、以上で説明した、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域若
しくはアンカバードバックグラウンド領域から成る混合
領域と、分割されたシャッタ時間に対応する前景の成分
および背景の成分との関係を示す。
【0143】図21は、静止している背景の前を移動し
ているオブジェクトに対応する前景を含む画像から、前
景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出した例
を示す。図21に示す例において、前景に対応するオブ
ジェクトは、画面に対して水平に移動している。
【0144】フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレー
ムであり、フレーム#n+2は、フレーム#n+1の次のフレー
ムである。
【0145】フレーム#n乃至フレーム#n+2のいずれかか
ら抽出した、前景領域、背景領域、および混合領域の画
素を抽出して、動き量vを4として、抽出された画素の
画素値を時間方向に展開したモデルを図22に示す。
【0146】前景領域の画素値は、前景に対応するオブ
ジェクトが移動するので、シャッタ時間/vの期間に対応
する、4つの異なる前景の成分から構成される。例え
ば、図22に示す前景領域の画素のうち最も左側に位置
する画素は、F01/v,F02/v,F03/v、およびF04/vから構成
される。すなわち、前景領域の画素は、動きボケを含ん
でいる。
【0147】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
に入力される背景に対応する光は変化しない。この場
合、背景領域の画素値は、動きボケを含まない。
【0148】カバードバックグラウンド領域またはアン
カバードバックグラウンド領域から成る混合領域に属す
る画素の画素値は、前景の成分と、背景の成分とから構
成される。
【0149】次に、オブジェクトに対応する画像が動い
ているとき、複数のフレームにおける、隣接して1列に
並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画
素の画素値を時間方向に展開したモデルについて説明す
る。例えば、オブジェクトに対応する画像が画面に対し
て水平に動いているとき、隣接して1列に並んでいる画
素として、画面の1つのライン上に並んでいる画素を選
択することができる。
【0150】図23は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接し
て1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の
位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図であ
る。フレーム#nは、フレーム#n-1の次のフレームであ
り、フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレームであ
る。他のフレームも同様に称する。
【0151】図23に示すB01乃至B12の画素値は、静止
している背景のオブジェクトに対応する画素の画素値で
ある。背景に対応するオブジェクトが静止しているの
で、フレーム#n-1乃至フレームn+1において、対応する
画素の画素値は、変化しない。例えば、フレーム#n-1に
おけるB05の画素値を有する画素の位置に対応する、フ
レーム#nにおける画素、およびフレーム#n+1における画
素は、それぞれ、B05の画素値を有する。
【0152】図24は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトと共に図中の右側に移動する前景に対応する
オブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接
して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一
の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図で
ある。図24に示すモデルは、カバードバックグラウン
ド領域を含む。
【0153】図24において、前景に対応するオブジェ
クトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景
の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示される
ように移動するので、前景の動き量vは、4であり、仮
想分割数は、4である。
【0154】例えば、図24中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F12/vとなり、図24中の左から2番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F12/vとなる。図24中の左から3番目
の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの
前景の成分、および図24中の左から4番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0155】図24中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなり、図24中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F11/vとなる。図24中の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなる。
【0156】図24中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F10/vとなり、図24中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F10/vとなる。図24中のフレーム#n-1の最も
左側の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間
/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0157】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図24中のフレーム#n-1の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B01/vとなる。図24中のフレーム#n-1の左から
3番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目の
シャッタ時間/vの背景の成分は、B02/vとなる。図24
中のフレーム#n-1の左から4番目の画素の、シャッタが
開いて最初乃至3番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B03/vとなる。
【0158】図24中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素は、前景領域に属し、左側から2番目乃至4番
目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合
領域に属する。
【0159】図24中のフレーム#n-1の左から5番目の
画素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、その画素
値は、それぞれ、B04乃至B11となる。
【0160】図24中のフレーム#nの左から1番目の画
素乃至5番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#n
の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、
F05/v乃至F12/vのいずれかである。
【0161】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図24中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F12/vとなり、図24中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F12/vとなる。図24中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図24中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとな
る。
【0162】図24中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなり、図24中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F11/vとなる。図24中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなる。
【0163】図24中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F10/vとなり、図24中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F10/vとなる。図24中のフレーム#nの左か
ら5番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ
時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0164】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図24中のフレーム#nの左から6番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B05/vとなる。図24中のフレーム#nの左から7
番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシ
ャッタ時間/vの背景の成分は、B06/vとなる。図24中
のフレーム#nの左から8番目の画素の、シャッタが開い
て最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、
B07/vとなる。
【0165】図24中のフレーム#nにおいて、左側から
6番目乃至8番目の画素は、カバードバックグラウンド
領域である混合領域に属する。
【0166】図24中のフレーム#nの左から9番目の画
素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B08乃至B11となる。
【0167】図24中のフレーム#n+1の左から1番目の
画素乃至9番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#n+1の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分
は、F01/v乃至F12/vのいずれかである。
【0168】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図24中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなり、図24中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F12/vとなる。図24中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図24中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0169】図24中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの期
間の前景の成分は、F11/vとなり、図24中の左から1
0番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時
間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図24中の左から
11番目の画素の、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0170】図24中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vの
前景の成分は、F10/vとなり、図24中の左から10番
目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F10/vとなる。図24中のフレーム#n+
1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて4番目の
シャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0171】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図24中のフレーム#n+1の左から10番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B09/vとなる。図24中のフレーム#n+1の左か
ら11番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番
目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B10/vとなる。図
24中のフレーム#n+1の左から12番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景
の成分は、B11/vとなる。
【0172】図24中のフレーム#n+1において、左側か
ら10番目乃至12番目の画素は、カバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に対応する。
【0173】図25は、静止している背景と共に図中の
右側に移動するオブジェクトに対応する前景を撮像した
画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画
素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を
時間方向に展開したモデル図である。図25において、
アンカバードバックグラウンド領域が含まれている。
【0174】図25において、前景に対応するオブジェ
クトは、剛体であり、かつ等速で移動していると仮定で
きる。前景に対応するオブジェクトが、次のフレームに
おいて4画素分右側に表示されるように移動しているの
で、動き量vは、4である。
【0175】例えば、図25中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/v
の前景の成分は、F13/vとなり、図25中の左から2番
目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F13/vとなる。図25中の左から3番
目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/v
の前景の成分、および図25中の左から4番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F13/vとなる。
【0176】図25中のフレーム#n-1の左から2番目の
画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F14/vとなり、図25中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F14/vとなる。図25中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景
の成分は、F15/vとなる。
【0177】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図25中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、
シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時間/v
の背景の成分は、B25/vとなる。図25中のフレーム#n-
1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B26/v
となる。図25中のフレーム#n-1の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B27/vとなる。
【0178】図25中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素乃至3番目の画素は、アンカバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に属する。
【0179】図25中のフレーム#n-1の左から4番目の
画素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレー
ムの前景の成分は、F13/v乃至F24/vのいずれかである。
【0180】図25中のフレーム#nの最も左側の画素乃
至左から4番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B25乃至B28となる。
【0181】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図25中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F13/vとなり、図25中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F13/vとなる。図25中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図25中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとな
る。
【0182】図25中のフレーム#nの左から6番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F14/vとなり、図25中の左から7番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F14/vとなる。図25中の左から8番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成
分は、F15/vとなる。
【0183】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図25中のフレーム#nの左から5番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目のシャッタ時間
/vの背景の成分は、B29/vとなる。図25中のフレーム#
nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B30/vと
なる。図25中のフレーム#nの左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B31/vとなる。
【0184】図25中のフレーム#nにおいて、左から5
番目の画素乃至7番目の画素は、アンカバードバックグ
ラウンド領域である混合領域に属する。
【0185】図25中のフレーム#nの左から8番目の画
素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#nの前景領域における、シャッタ時間/vの期間に対応す
る値は、F13/v乃至F20/vのいずれかである。
【0186】図25中のフレーム#n+1の最も左側の画素
乃至左から8番目の画素は、背景領域に属し、画素値
は、それぞれ、B25乃至B32となる。
【0187】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図25中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなり、図25中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F13/vとなる。図25中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図25中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなる。
【0188】図25中のフレーム#n+1の左から10番目
の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前
景の成分は、F14/vとなり、図25中の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F14/vとなる。図25中の左から12番
目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F15/vとなる。
【0189】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図25中のフレーム#n+1の左から9番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時
間/vの背景の成分は、B33/vとなる。図25中のフレー
ム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて3
番目および4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B3
4/vとなる。図25中のフレーム#n+1の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの
背景の成分は、B35/vとなる。
【0190】図25中のフレーム#n+1において、左から
9番目の画素乃至11番目の画素は、アンカバードバッ
クグラウンド領域である混合領域に属する。
【0191】図25中のフレーム#n+1の左から12番目
の画素は、前景領域に属する。フレーム#n+1の前景領域
における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F13/v乃至F
16/vのいずれかである。
【0192】図26は、前景領域、背景領域、カバード
バックグラウンド領域、およびアンカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素毎に分割された画像と、画素の
画素値を時間方向に展開したモデル図との対応を示す図
である。
【0193】図26に示すように、領域特定部103
は、入力画像の前景領域、背景領域、カバードバックグ
ラウンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領
域を特定し、領域処理部104は、特定された前景領
域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、および
アンカバードバックグラウンド領域毎に、入力画像を分
割して、分割された、前景領域、背景領域、カバードバ
ックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウ
ンド領域の画像の性質に対応して、入力画像を処理す
る。
【0194】図27は、前景領域、背景領域、および混
合領域に分割された画像の例を示す図である。領域処理
部104は、領域特定部103から供給された、前景領
域、背景領域、および混合領域を示す領域情報を基に、
前景領域、背景領域、または混合領域毎に入力画像を分
割して、分割された入力画像を処理する。
【0195】図28は、本発明に係る画像処理装置の画
像の処理を説明するフローチャートである。
【0196】ステップS101において、領域特定部1
03は、動き検出部102から供給された動きベクトル
およびその位置情報を基に、入力画像の前景領域、背景
領域、カバードバックグラウンド領域、およびアンカバ
ードバックグラウンド領域を特定する。領域特定の処理
の詳細は、後述する。
【0197】ステップS102において、領域処理部1
04は、入力画像を、特定された前景領域、背景領域、
カバードバックグラウンド領域、およびアンカバードバ
ックグラウンド領域に分割して、分割された、前景領
域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、および
アンカバードバックグラウンド領域毎に、画像の処理を
実行して、処理は終了する。領域処理部104が実行す
る画像処理の詳細は、後述する。
【0198】このように、本発明に係る画像処理装置
は、入力画像を、前景領域、背景領域、カバードバック
グラウンド領域、およびアンカバードバックグラウンド
領域に分割し、分割された、前景領域、背景領域、カバ
ードバックグラウンド領域、およびアンカバードバック
グラウンド領域毎に画像処理を実行する。
【0199】図29は、領域特定部103の構成の一例
を示すブロック図である。図29に構成を示す領域特定
部103は、動きベクトルを利用しない。フレームメモ
リ201は、入力された画像をフレーム単位で記憶す
る。フレームメモリ201は、処理の対象がフレーム#n
であるとき、フレーム#nの2つ前のフレームであるフレ
ーム#n-2、フレーム#nの1つ前のフレームであるフレー
ム#n-1、フレーム#n、フレーム#nの1つ後のフレームで
あるフレーム#n+1、およびフレーム#nの2つ後のフレー
ムであるフレーム#n+2を記憶する。
【0200】静動判定部202−1は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n+2の画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n+1の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、読み出した画素値の差の絶対値を
算出する。静動判定部202−1は、フレーム#n+2の画
素値とフレーム#n+1の画素値との差の絶対値が、予め設
定している閾値Thより大きいか否かを判定し、差の絶対
値が閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−1に供給する。フレーム#n
+2の画素の画素値とフレーム#n+1の画素の画素値との差
の絶対値が閾値Th以下であると判定された場合、静動判
定部202−1は、静止を示す静動判定を領域判定部2
03−1に供給する。
【0201】静動判定部202−2は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n+1の画素の画素値、およびフレーム#nの
対象となる画素の画素値をフレームメモリ201から読
み出して、画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部
202−2は、フレーム#n+1の画素値とフレーム#nの画
素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大
きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値が、閾値Thよ
り大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域
判定部203−1および領域判定部203−2に供給す
る。フレーム#n+1の画素の画素値とフレーム#nの画素の
画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であると判定され
た場合、静動判定部202−2は、静止を示す静動判定
を領域判定部203−1および領域判定部203−2に
供給する。
【0202】静動判定部202−3は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n-1の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。
静動判定部202−3は、フレーム#nの画素値とフレー
ム#n-1の画素値との差の絶対値が、予め設定している閾
値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値
が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−2および領域判定部203
−3に供給する。フレーム#nの画素の画素値とフレーム
#n-1の画素の画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であ
ると判定された場合、静動判定部202−3は、静止を
示す静動判定を領域判定部203−2および領域判定部
203−3に供給する。
【0203】静動判定部202−4は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n-1の画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n-2の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。
静動判定部202−4は、フレーム#n-1の画素値とフレ
ーム#n-2の画素値との差の絶対値が、予め設定している
閾値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値
が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−3に供給する。フレーム#n
-1の画素の画素値とフレーム#n-2の画素の画素値との差
の絶対値が、閾値Th以下であると判定された場合、静動
判定部202−4は、静止を示す静動判定を領域判定部
203−3に供給する。
【0204】領域判定部203−1は、静動判定部20
2−1から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静
動判定部202−2から供給された静動判定が動きを示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると
判定し、領域の判定される画素に対応するアンカバード
バックグラウンド領域判定フラグに、アンカバードバッ
クグラウンド領域に属することを示す”1”を設定す
る。
【0205】領域判定部203−1は、静動判定部20
2−1から供給された静動判定が動きを示すか、また
は、静動判定部202−2から供給された静動判定が静
止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素がアンカバードバックグラウンド領域に属
しないと判定し、領域の判定される画素に対応するアン
カバードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバ
ードバックグラウンド領域に属しないことを示す”0”
を設定する。
【0206】領域判定部203−1は、このように”
1”または”0”が設定されたアンカバードバックグラ
ウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ
204に供給する。
【0207】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静
動判定部202−3から供給された静動判定が静止を示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素が静止領域に属すると判定し、領域の判定される
画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領域に属す
ることを示す”1”を設定する。
【0208】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が動きを示すか、また
は、静動判定部202−3から供給された静動判定が動
きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素が静止領域に属しないと判定し、領域の判
定される画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領
域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0209】領域判定部203−2は、このように”
1”または”0”が設定された静止領域判定フラグを判
定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0210】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静
動判定部202−3から供給された静動判定が動きを示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素が動き領域に属すると判定し、領域の判定される
画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領域に属す
ることを示す”1”を設定する。
【0211】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が静止を示すか、また
は、静動判定部202−3から供給された静動判定が静
止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素が動き領域に属しないと判定し、領域の判
定される画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領
域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0212】領域判定部203−2は、このように”
1”または”0”が設定された動き領域判定フラグを判
定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0213】領域判定部203−3は、静動判定部20
2−3から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静
動判定部202−4から供給された静動判定が静止を示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定
し、領域の判定される画素に対応するカバードバックグ
ラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラウンド
領域に属することを示す”1”を設定する。
【0214】領域判定部203−3は、静動判定部20
2−3から供給された静動判定が静止を示すか、また
は、静動判定部202−4から供給された静動判定が動
きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素がカバードバックグラウンド領域に属しな
いと判定し、領域の判定される画素に対応するカバード
バックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグ
ラウンド領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0215】領域判定部203−3は、このように”
1”または”0”が設定されたカバードバックグラウン
ド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ20
4に供給する。
【0216】判定フラグ格納フレームメモリ204は、
領域判定部203−1から供給されたアンカバードバッ
クグラウンド領域判定フラグ、領域判定部203−2か
ら供給された静止領域判定フラグ、領域判定部203−
2から供給された動き領域判定フラグ、および領域判定
部203−3から供給されたカバードバックグラウンド
領域判定フラグをそれぞれ記憶する。
【0217】判定フラグ格納フレームメモリ204は、
記憶しているアンカバードバックグラウンド領域判定フ
ラグ、静止領域判定フラグ、動き領域判定フラグ、およ
びカバードバックグラウンド領域判定フラグを合成部2
05に供給する。合成部205は、判定フラグ格納フレ
ームメモリ204から供給された、アンカバードバック
グラウンド領域判定フラグ、静止領域判定フラグ、動き
領域判定フラグ、およびカバードバックグラウンド領域
判定フラグを基に、各画素が、アンカバードバックグラ
ウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバードバッ
クグラウンド領域のいずれかに属することを示す領域情
報を生成し、判定フラグ格納フレームメモリ206に供
給する。
【0218】判定フラグ格納フレームメモリ206は、
合成部205から供給された領域情報を記憶すると共
に、記憶している領域情報を出力する。
【0219】次に、領域特定部103の処理の例を図3
0乃至図34を参照して説明する。
【0220】前景に対応するオブジェクトが移動してい
るとき、オブジェクトに対応する画像の画面上の位置
は、フレーム毎に変化する。図30に示すように、フレ
ーム#nにおいて、Yn(x,y)で示される位置に位置するオ
ブジェクトに対応する画像は、次のフレームであるフレ
ーム#n+1において、Yn+1(x,y)に位置する。
【0221】前景のオブジェクトに対応する画像の動き
方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展
開したモデル図を図31に示す。例えば、前景のオブジ
ェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水平で
あるとき、図31におけるモデル図は、1つのライン上
の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデルを
示す。
【0222】図31において、フレーム#nにおけるライ
ンは、フレーム#n+1におけるラインと同一である。
【0223】フレーム#nにおいて、左から2番目の画素
乃至13番目の画素に含まれているオブジェクトに対応
する前景の成分は、フレーム#n+1において、左から6番
目乃至17番目の画素に含まれる。
【0224】フレーム#nにおいて、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13番
目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に
属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素である。
フレーム#n+1において、カバードバックグラウンド領域
に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素で
あり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素
は、左から6番目乃至8番目の画素である。
【0225】図31に示す例において、フレーム#nに含
まれる前景の成分が、フレーム#n+1において4画素移動
しているので、動き量vは、4である。仮想分割数は、
動き量vに対応し、4である。
【0226】次に、注目しているフレームの前後におけ
る混合領域に属する画素の画素値の変化について説明す
る。
【0227】図32に示す、背景が静止し、前景の動き
量vが4であるフレーム#nにおいて、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、左から15番目乃至17
番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ前の
フレーム#n-1において、左から15番目乃至17番目の
画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。ま
た、更に1つ前のフレーム#n-2において、左から15番
目乃至17番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景
領域に属する。
【0228】ここで、背景に対応するオブジェクトが静
止しているので、フレーム#n-1の左から15番目の画素
の画素値は、フレーム#n-2の左から15番目の画素の画
素値から変化しない。同様に、フレーム#n-1の左から1
6番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から16番
目の画素の画素値から変化せず、フレーム#n-1の左から
17番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から17
番目の画素の画素値から変化しない。
【0229】すなわち、フレーム#nにおけるカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレーム
#n-1およびフレーム#n-2の画素は、背景の成分のみから
成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値は、ほ
ぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混合領域
に属する画素に対応する、フレーム#n-1およびフレーム
#n-2の画素に対する静動判定は、静動判定部202−4
により、静止と判定される。
【0230】フレーム#nにおけるカバードバックグラウ
ンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、フレ
ーム#n-1における背景の成分のみから成る場合と、画素
値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属
する画素、および対応するフレーム#n-1の画素に対する
静動判定は、静動判定部202−3により、動きと判定
される。
【0231】このように、領域判定部203−3は、静
動判定部202−3から動きを示す静動判定の結果が供
給され、静動判定部202−4から静止を示す静動判定
の結果が供給されたとき、対応する画素がカバードバッ
クグラウンド領域に属すると判定する。
【0232】図33に示す、背景が静止し、前景の動き
量vが4であるフレーム#nにおいて、アンカバードバッ
クグラウンド領域に含まれる画素は、左から2番目乃至
4番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ後
のフレーム#n+1において、左から2番目乃至4番目の画
素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。ま
た、更に1つ後のフレーム#n+2において、左から2番目
乃至4番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域
に属する。
【0233】ここで、背景に対応するオブジェクトが静
止しているので、フレーム#n+2の左から2番目の画素の
画素値は、フレーム#n+1の左から2番目の画素の画素値
から変化しない。同様に、フレーム#n+2の左から3番目
の画素の画素値は、フレーム#n+1の左から3番目の画素
の画素値から変化せず、フレーム#n+2の左から4番目の
画素の画素値は、フレーム#n+1の左から4番目の画素の
画素値から変化しない。
【0234】すなわち、フレーム#nにおけるアンカバー
ドバックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレ
ーム#n+1およびフレーム#n+2の画素は、背景の成分のみ
から成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値
は、ほぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混
合領域に属する画素に対応する、フレーム#n+1およびフ
レーム#n+2の画素に対する静動判定は、静動判定部20
2−1により、静止と判定される。
【0235】フレーム#nにおけるアンカバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、
フレーム#n+1における背景の成分のみから成る場合と、
画素値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域
に属する画素、および対応するフレーム#n+1の画素に対
する静動判定は、静動判定部202−2により、動きと
判定される。
【0236】このように、領域判定部203−1は、静
動判定部202−2から動きを示す静動判定の結果が供
給され、静動判定部202−1から静止を示す静動判定
の結果が供給されたとき、対応する画素がアンカバード
バックグラウンド領域に属すると判定する。
【0237】図34は、フレーム#nにおける領域特定部
103の判定条件を示す図である。フレーム#nの判定の
対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレ
ーム#n-2の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素
の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素
とが静止と判定され、フレーム#nの判定の対象となる画
素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画
素と、フレーム#nの画素とが動きと判定されたとき、領
域特定部103は、フレーム#nの判定の対象となる画素
がカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0238】フレーム#nの判定の対象となる画素の画像
上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フ
レーム#nの画素とが静止と判定され、フレーム#nの画素
と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置
と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが静止と判定
されたとき、領域特定部103は、フレーム#nの判定の
対象となる画素が静止領域に属すると判定する。
【0239】フレーム#nの判定の対象となる画素の画像
上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フ
レーム#nの画素とが動きと判定され、フレーム#nの画素
と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置
と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが動きと判定
されたとき、領域特定部103は、フレーム#nの判定の
対象となる画素が動き領域に属すると判定する。
【0240】フレーム#nの画素と、フレーム#nの判定の
対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレ
ーム#n+1の画素とが動きと判定され、フレーム#nの判定
の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフ
レーム#n+1の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画
素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+2の画
素とが静止と判定されたとき、領域特定部103は、フ
レーム#nの判定の対象となる画素がアンカバードバック
グラウンド領域に属すると判定する。
【0241】図35は、領域特定部103の領域の特定
の結果の例を示す図である。図35(A)において、カ
バードバックグラウンド領域に属すると判定された画素
は、白で表示されている。図35(B)において、アン
カバードバックグラウンド領域に属すると判定された画
素は、白で表示されている。
【0242】図35(C)において、動き領域に属する
と判定された画素は、白で表示されている。図35
(D)において、静止領域に属すると判定された画素
は、白で表示されている。
【0243】図36は、判定フラグ格納フレームメモリ
206が出力する領域情報の内、混合領域を示す領域情
報を画像として示す図である。図36において、カバー
ドバックグラウンド領域またはアンカバードバックグラ
ウンド領域に属すると判定された画素、すなわち混合領
域に属すると判定された画素は、白で表示されている。
判定フラグ格納フレームメモリ206が出力する混合領
域を示す領域情報は、混合領域、および前景領域内のテ
クスチャの無い部分に囲まれたテクスチャの有る部分を
示す。
【0244】次に、図37のフローチャートを参照し
て、領域特定部103の領域特定の処理を説明する。ス
テップS201において、フレームメモリ201は、判
定の対象となるフレーム#nを含むフレーム#n-2乃至フレ
ーム#n+2の画像を取得する。
【0245】ステップS202において、静動判定部2
02−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位
置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定された
場合、ステップS203に進み、静動判定部202−2
は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素
とで、静止か否かを判定する。
【0246】ステップS203において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、ステップS204に進み、領域判定部20
3−2は、領域の判定される画素に対応する静止領域判
定フラグに、静止領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−2は、静止領域判定フラグを
判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続き
は、ステップS205に進む。
【0247】ステップS202において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、または、ステップS203において、フレ
ーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動
きと判定された場合、フレーム#nの画素が静止領域には
属さないので、ステップS204の処理はスキップさ
れ、手続きは、ステップS205に進む。
【0248】ステップS205において、静動判定部2
02−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位
置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された
場合、ステップS206に進み、静動判定部202−2
は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素
とで、動きか否かを判定する。
【0249】ステップS206において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、ステップS207に進み、領域判定部20
3−2は、領域の判定される画素に対応する動き領域判
定フラグに、動き領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−2は、動き領域判定フラグを
判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続き
は、ステップS208に進む。
【0250】ステップS205において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、または、ステップS206において、フレ
ーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静
止と判定された場合、フレーム#nの画素が動き領域には
属さないので、ステップS207の処理はスキップさ
れ、手続きは、ステップS208に進む。
【0251】ステップS208において、静動判定部2
02−4は、フレーム#n-2の画素とフレーム#n-1の同一
位置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定され
た場合、ステップS209に進み、静動判定部202−
3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画
素とで、動きか否かを判定する。
【0252】ステップS209において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、ステップS210に進み、領域判定部20
3−3は、領域の判定される画素に対応するカバードバ
ックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラ
ウンド領域に属することを示す”1”を設定する。領域
判定部203−3は、カバードバックグラウンド領域判
定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給
し、手続きは、ステップS211に進む。
【0253】ステップS208において、フレーム#n-2
の画素とフレーム#n-1の同一位置の画素とで、動きと判
定された場合、または、ステップS209において、フ
レーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、
静止と判定された場合、フレーム#nの画素がカバードバ
ックグラウンド領域には属さないので、ステップS21
0の処理はスキップされ、手続きは、ステップS211
に進む。
【0254】ステップS211において、静動判定部2
02−2は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位
置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された
場合、ステップS212に進み、静動判定部202−1
は、フレーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画
素とで、静止か否かを判定する。
【0255】ステップS212において、フレーム#n+1
の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、静止と判
定された場合、ステップS213に進み、領域判定部2
03−1は、領域の判定される画素に対応するアンカバ
ードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバード
バックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−1は、アンカバードバックグ
ラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモ
リ204に供給し、手続きは、ステップS214に進
む。
【0256】ステップS211において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、または、ステップS212において、フレ
ーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、
動きと判定された場合、フレーム#nの画素がアンカバー
ドバックグラウンド領域には属さないので、ステップS
213の処理はスキップされ、手続きは、ステップS2
14に進む。
【0257】ステップS214において、領域特定部1
03は、フレーム#nの全ての画素について領域を特定し
たか否かを判定し、フレーム#nの全ての画素について領
域を特定していないと判定された場合、手続きは、ステ
ップS202に戻り、他の画素について、領域特定の処
理を繰り返す。
【0258】ステップS214において、フレーム#nの
全ての画素について領域を特定したと判定された場合、
ステップS215に進み、合成部205は、判定フラグ
格納フレームメモリ204に記憶されているアンカバー
ドバックグラウンド領域判定フラグ、およびカバードバ
ックグラウンド領域判定フラグを基に、混合領域を示す
領域情報を生成し、更に、各画素が、アンカバードバッ
クグラウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバー
ドバックグラウンド領域のいずれかに属することを示す
領域情報を生成し、生成した領域情報を判定フラグ格納
フレームメモリ206に設定し、処理は終了する。
【0259】このように、領域特定部103は、フレー
ムに含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、
静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、または
カバードバックグラウンド領域に属することを示す領域
情報を生成することができる。
【0260】なお、領域特定部103は、アンカバード
バックグラウンド領域およびカバードバックグラウンド
領域に対応する領域情報に論理和を適用することによ
り、混合領域に対応する領域情報を生成して、フレーム
に含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、静
止領域、または混合領域に属することを示すフラグから
成る領域情報を生成するようにしてもよい。
【0261】前景に対応するオブジェクトがテクスチャ
を有す場合、領域特定部103は、より正確に動き領域
を特定することができる。
【0262】領域特定部103は、動き領域を示す領域
情報を前景領域を示す領域情報として、また、静止領域
を示す領域情報を背景領域を示す領域情報として出力す
ることができる。
【0263】なお、背景に対応するオブジェクトが静止
しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が
動きを含んでいても上述した領域を特定する処理を適用
することができる。例えば、背景領域に対応する画像が
一様に動いているとき、領域特定部103は、この動き
に対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオブ
ジェクトが静止している場合と同様に処理する。また、
背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを含んで
いるとき、領域特定部103は、動きに対応した画素を
選択して、上述の処理を実行する。
【0264】図38は、領域特定部103の構成の他の
例を示すブロック図である。図38に示す領域特定部1
03は、動きベクトルを使用しない。背景画像生成部3
01は、入力画像に対応する背景画像を生成し、生成し
た背景画像を2値オブジェクト画像抽出部302に供給
する。背景画像生成部301は、例えば、入力画像に含
まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェクト
を抽出して、背景画像を生成する。
【0265】前景のオブジェクトに対応する画像の動き
方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展
開したモデル図の例を図39に示す。例えば、前景のオ
ブジェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水
平であるとき、図39におけるモデル図は、1つのライ
ン上の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデ
ルを示す。
【0266】図39において、フレーム#nにおけるライ
ンは、フレーム#n-1およびフレーム#n+1におけるライン
と同一である。
【0267】フレーム#nにおいて、左から6番目の画素
乃至17番目の画素に含まれているオブジェクトに対応
する前景の成分は、フレーム#n-1において、左から2番
目乃至13番目の画素に含まれ、フレーム#n+1におい
て、左から10番目乃至21番目の画素に含まれる。
【0268】フレーム#n-1において、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13
番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域
に属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素であ
る。フレーム#nにおいて、カバードバックグラウンド領
域に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素
であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画
素は、左から6番目乃至8番目の画素である。フレーム
#n+1において、カバードバックグラウンド領域に属する
画素は、左から19番目乃至21番目の画素であり、ア
ンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左か
ら10番目乃至12番目の画素である。
【0269】フレーム#n-1において、背景領域に属する
画素は、左から1番目の画素、および左から14番目乃
至21番目の画素である。フレーム#nにおいて、背景領
域に属する画素は、左から1番目乃至5番目の画素、お
よび左から18番目乃至21番目の画素である。フレー
ム#n+1において、背景領域に属する画素は、左から1番
目乃至9番目の画素である。
【0270】背景画像生成部301が生成する、図39
の例に対応する背景画像の例を図40に示す。背景画像
は、背景のオブジェクトに対応する画素から構成され、
前景のオブジェクトに対応する画像の成分を含まない。
【0271】2値オブジェクト画像抽出部302は、背
景画像および入力画像の相関を基に、2値オブジェクト
画像を生成し、生成した2値オブジェクト画像を時間変
化検出部303に供給する。
【0272】図41は、2値オブジェクト画像抽出部3
02の構成を示すブロック図である。相関値演算部32
1は、背景画像生成部301から供給された背景画像お
よび入力画像の相関を演算し、相関値を生成して、生成
した相関値をしきい値処理部322に供給する。
【0273】相関値演算部321は、例えば、図42
(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背景画
像の中のブロックと、図42(B)に示すように、背景
画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3×3
の入力画像の中のブロックに、式(4)を適用して、Y
4に対応する相関値を算出する。
【0274】
【数2】
【数3】
【数4】
【0275】相関値演算部321は、このように各画素
に対応して算出された相関値をしきい値処理部322に
供給する。
【0276】また、相関値演算部321は、例えば、図
43(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背
景画像の中のブロックと、図43(B)に示すように、
背景画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3
×3の入力画像の中のブロックに、式(7)を適用し
て、Y4に対応する差分絶対値を算出するようにしても
よい。
【0277】
【数5】
【0278】相関値演算部321は、このように算出さ
れた差分絶対値を相関値として、しきい値処理部322
に供給する。
【0279】しきい値処理部322は、相関画像の画素
値としきい値th0とを比較して、相関値がしきい値th0以
下である場合、2値オブジェクト画像の画素値に1を設
定し、相関値がしきい値th0より大きい場合、2値オブ
ジェクト画像の画素値に0を設定して、0または1が画素
値に設定された2値オブジェクト画像を出力する。しき
い値処理部322は、しきい値th0を予め記憶するよう
にしてもよく、または、外部から入力されたしきい値th
0を使用するようにしてもよい。
【0280】図44は、図39に示す入力画像のモデル
に対応する2値オブジェクト画像の例を示す図である。
2値オブジェクト画像において、背景画像と相関の高い
画素には、画素値に0が設定される。
【0281】図45は、時間変化検出部303の構成を
示すブロック図である。フレームメモリ341は、フレ
ーム#nの画素について領域を判定するとき、2値オブジ
ェクト画像抽出部302から供給された、フレーム#n-
1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブジェク
ト画像を記憶する。
【0282】領域判定部342は、フレームメモリ34
1に記憶されているフレーム#n-1、フレーム#n、および
フレーム#n+1の2値オブジェクト画像を基に、フレーム
#nの各画素について領域を判定して、領域情報を生成
し、生成した領域情報を出力する。
【0283】図46は、領域判定部342の判定を説明
する図である。フレーム#nの2値オブジェクト画像の注
目している画素が0であるとき、領域判定部342は、
フレーム#nの注目している画素が背景領域に属すると判
定する。
【0284】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が1であり、フレーム#n+1の2
値オブジェクト画像の対応する画素が1であるとき、領
域判定部342は、フレーム#nの注目している画素が前
景領域に属すると判定する。
【0285】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部3
42は、フレーム#nの注目している画素がカバードバッ
クグラウンド領域に属すると判定する。
【0286】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n+1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部3
42は、フレーム#nの注目している画素がアンカバード
バックグラウンド領域に属すると判定する。
【0287】図47は、図39に示す入力画像のモデル
に対応する2値オブジェクト画像について、時間変化検
出部303の判定した例を示す図である。時間変化検出
部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの対応
する画素が0なので、フレーム#nの左から1番目乃至5
番目の画素を背景領域に属すると判定する。
【0288】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n+1の
対応する画素が0なので、左から6番目乃至9番目の画
素をアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定
する。
【0289】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の
対応する画素が1であり、フレーム#n+1の対応する画素
が1なので、左から10番目乃至13番目の画素を前景
領域に属すると判定する。
【0290】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の
対応する画素が0なので、左から14番目乃至17番目
の画素をカバードバックグラウンド領域に属すると判定
する。
【0291】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの対応する画素が0なので、左から
18番目乃至21番目の画素を背景領域に属すると判定
する。
【0292】次に、図48のフローチャートを参照し
て、領域判定部103の領域特定の処理を説明する。ス
テップS301において、領域判定部103の背景画像
生成部301は、入力画像を基に、例えば、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを抽出して背景画像を生成し、生成した背景画像を2
値オブジェクト画像抽出部302に供給する。
【0293】ステップS302において、2値オブジェ
クト画像抽出部302は、例えば、図42を参照して説
明した演算により、入力画像と背景画像生成部301か
ら供給された背景画像との相関値を演算する。ステップ
S303において、2値オブジェクト画像抽出部302
は、例えば、相関値としきい値th0とを比較することに
より、相関値およびしきい値th0から2値オブジェクト
画像を演算する。
【0294】ステップS304において、時間変化検出
部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了す
る。
【0295】図49のフローチャートを参照して、ステ
ップS304に対応する領域判定の処理の詳細を説明す
る。ステップS321において、時間変化検出部303
の領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶さ
れているフレーム#nにおいて、注目する画素が0である
か否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が
0であると判定された場合、ステップS322に進み、
フレーム#nの注目する画素が背景領域に属すると設定し
て、処理は終了する。
【0296】ステップS321において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が1であると判定された場合、ス
テップS323に進み、時間変化検出部303の領域判
定部342は、フレームメモリ341に記憶されている
フレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、
フレーム#n-1において、対応する画素が0であるか否か
を判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が1であ
り、かつ、フレーム#n-1において、対応する画素が0で
あると判定された場合、ステップS324に進み、フレ
ーム#nの注目する画素がカバードバックグラウンド領域
に属すると設定して、処理は終了する。
【0297】ステップS323において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#
n-1において、対応する画素が1であると判定された場
合、ステップS325に進み、時間変化検出部303の
領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶され
ているフレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、
かつ、フレーム#n+1において、対応する画素が0である
か否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が
1であり、かつ、フレーム#n+1において、対応する画素
が0であると判定された場合、ステップS326に進
み、フレーム#nの注目する画素がアンカバードバックグ
ラウンド領域に属すると設定して、処理は終了する。
【0298】ステップS325において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#
n+1において、対応する画素が1であると判定された場
合、ステップS327に進み、時間変化検出部303の
領域判定部342は、フレーム#nの注目する画素を前景
領域と設定して、処理は終了する。
【0299】このように、領域特定部103は、入力さ
れた画像と対応する背景画像との相関値を基に、入力画
像の画素が前景領域、背景領域、カバードバックグラウ
ンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領域の
いずれかに属するかを特定して、特定した結果に対応す
る領域情報を生成することができる。
【0300】図50は、領域特定部103の他の構成を
示すブロック図である。図50に示す領域特定部103
は、動き検出部102から供給される動きベクトルとそ
の位置情報を使用する。図38に示す場合と同様の部分
には、同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0301】ロバスト化部361は、2値オブジェクト
画像抽出部302から供給された、N個のフレームの2
値オブジェクト画像を基に、ロバスト化された2値オブ
ジェクト画像を生成して、時間変化検出部303に出力
する。
【0302】図51は、ロバスト化部361の構成を説
明するブロック図である。動き補償部381は、動き検
出部102から供給された動きベクトルとその位置情報
を基に、N個のフレームの2値オブジェクト画像の動き
を補償して、動きが補償された2値オブジェクト画像を
スイッチ382に出力する。
【0303】図52および図53の例を参照して、動き
補償部381の動き補償について説明する。例えば、フ
レーム#nの領域を判定するとき、図52に例を示すフレ
ーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブ
ジェクト画像が入力された場合、動き補償部381は、
動き検出部102から供給された動きベクトルを基に、
図53に例を示すように、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像、およびフレーム#n+1の2値オブジェクト画像
を動き補償して、動き補償された2値オブジェクト画像
をスイッチ382に供給する。
【0304】スイッチ382は、1番目のフレームの動
き補償された2値オブジェクト画像をフレームメモリ3
83−1に出力し、2番目のフレームの動き補償された
2値オブジェクト画像をフレームメモリ383−2に出
力する。同様に、スイッチ382は、3番目乃至N−1
番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像
のそれぞれをフレームメモリ383−3乃至フレームメ
モリ383−(N−1)のいずれかに出力し、N番目の
フレームの動き補償された2値オブジェクト画像をフレ
ームメモリ383−Nに出力する。
【0305】フレームメモリ383−1は、1番目のフ
レームの動き補償された2値オブジェクト画像を記憶
し、記憶されている2値オブジェクト画像を重み付け部
384−1に出力する。フレームメモリ383−2は、
2番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画
像を記憶し、記憶されている2値オブジェクト画像を重
み付け部384−2に出力する。
【0306】同様に、フレームメモリ383−3乃至フ
レームメモリ383−(N−1)のそれぞれは、3番目
のフレーム乃至N−1番目のフレームの動き補償された
2値オブジェクト画像のいずれかを記憶し、記憶されて
いる2値オブジェクト画像を重み付け部384−3乃至
重み付け部384−(N−1)のいずれかに出力する。
フレームメモリ383−Nは、N番目のフレームの動き
補償された2値オブジェクト画像を記憶し、記憶されて
いる2値オブジェクト画像を重み付け部384−Nに出
力する。
【0307】重み付け部384−1は、フレームメモリ
383−1から供給された1番目のフレームの動き補償
された2値オブジェクト画像の画素値に予め定めた重み
w1を乗じて、積算部385に供給する。重み付け部38
4−2は、フレームメモリ383−2から供給された2
番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像
の画素値に予め定めた重みw2を乗じて、積算部385に
供給する。
【0308】同様に、重み付け部384−3乃至重み付
け部384−(N−1)のそれぞれは、フレームメモリ
383−3乃至フレームメモリ383−(N−1)のい
ずれかから供給された3番目乃至N−1番目のいずれか
のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像の画
素値に予め定めた重みw3乃至重みw(N-1)のいずれかを乗
じて、積算部385に供給する。重み付け部384−N
は、フレームメモリ383−Nから供給されたN番目の
フレームの動き補償された2値オブジェクト画像の画素
値に予め定めた重みwNを乗じて、積算部385に供給す
る。
【0309】積算部385は、1乃至N番目のフレーム
の動き補償され、それぞれ重みw1乃至wNのいずれかが乗
じられた、2値オブジェクト画像の対応する画素値を積
算して、積算された画素値を予め定めたしきい値th0と
比較することにより2値オブジェクト画像を生成する。
【0310】このように、ロバスト化部361は、N個
の2値オブジェクト画像からロバスト化された2値オブ
ジェト画像を生成して、時間変化検出部303に供給す
るので、図50に構成を示す領域特定部103は、入力
画像にノイズが含まれていても、図38に示す場合に比
較して、より正確に領域を特定することができる。
【0311】次に、図50に構成を示す領域特定部10
3の領域特定の処理について、図54のフローチャート
を参照して説明する。ステップS341乃至ステップS
343の処理は、図48のフローチャートで説明したス
テップS301乃至ステップS303とそれぞれ同様な
のでその説明は省略する。
【0312】ステップS344において、ロバスト化部
361は、ロバスト化の処理を実行する。
【0313】ステップS345において、時間変化検出
部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了す
る。ステップS345の処理の詳細は、図49のフロー
チャートを参照して説明した処理と同様なのでその説明
は省略する。
【0314】次に、図55のフローチャートを参照し
て、図54のステップS344の処理に対応する、ロバ
スト化の処理の詳細について説明する。ステップS36
1において、動き補償部381は、動き検出部102か
ら供給される動きベクトルとその位置情報を基に、入力
された2値オブジェクト画像の動き補償の処理を実行す
る。ステップS362において、フレームメモリ383
−1乃至383−Nのいずれかは、スイッチ382を介
して供給された動き補償された2値オブジェクト画像を
記憶する。
【0315】ステップS363において、ロバスト化部
361は、N個の2値オブジェクト画像が記憶されたか
否かを判定し、N個の2値オブジェクト画像が記憶され
ていないと判定された場合、ステップS361に戻り、
2値オブジェクト画像の動き補償の処理および2値オブ
ジェクト画像の記憶の処理を繰り返す。
【0316】ステップS363において、N個の2値オ
ブジェクト画像が記憶されたと判定された場合、ステッ
プS364に進み、重み付け部384−1乃至384−
Nのそれぞれは、N個の2値オブジェクト画像のそれぞ
れにw1乃至wNのいずれかの重みを乗じて、重み付けす
る。
【0317】ステップS365において、積算部385
は、重み付けされたN個の2値オブジェクト画像を積算
する。
【0318】ステップS366において、積算部385
は、例えば、予め定められたしきい値th1との比較など
により、積算された画像から2値オブジェクト画像を生
成して、処理は終了する。
【0319】このように、図50に構成を示す領域特定
部103は、ロバスト化された2値オブジェクト画像を
基に、領域情報を生成することができる。
【0320】以上のように、領域特定部103は、フレ
ームに含まれている画素のそれぞれについて、動き領
域、静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、ま
たはカバードバックグラウンド領域に属することを示す
領域情報を生成することができる。
【0321】図56は、空間方向に、より高解像度な画
像を生成するクラス分類適応処理において使用される係
数セットを生成する領域処理部104の構成を示すブロ
ック図である。教師画像フレームメモリ501は、例え
ば、HD画像である入力画像を、フレーム単位で記憶す
る。教師画像フレームメモリ501は、記憶している入
力画像を領域分割部502に供給する。
【0322】領域分割部502は、領域特定部103か
ら供給された領域情報を基に、背景領域、前景領域、カ
バードバックグラウンド領域、またはアンカバードバッ
クグラウンド領域に教師画像を分割する。
【0323】領域分割部502は、分割された教師画像
である、教師画像の背景画像を背景領域教師画像フレー
ムメモリ503に供給し、教師画像のアンカバードバッ
クグラウンド領域に属する画素からなる画像をアンカバ
ードバックグラウンド領域教師画像フレームメモリ50
4に供給し、教師画像のカバードバックグラウンド領域
に属する画素からなる画像をカバードバックグラウンド
領域教師画像フレームメモリ505に供給し、教師画像
の前景画像を前景領域教師画像フレームメモリ506に
供給する。
【0324】背景領域教師画像フレームメモリ503
は、領域分割部502から供給された、教師画像の背景
画像を記憶する。背景領域教師画像フレームメモリ50
3は、記憶している教師画像の背景画像を加重平均部5
07−1および学習部512−1に供給する。
【0325】アンカバードバックグラウンド領域教師画
像フレームメモリ504は、領域分割部502から供給
された、教師画像のアンカバードバックグラウンド領域
に属する画素からなる画像を記憶する。アンカバードバ
ックグラウンド領域教師画像フレームメモリ504は、
記憶している教師画像のアンカバードバックグラウンド
領域に属する画素からなる画像を加重平均部507−2
および学習部512−2に供給する。
【0326】カバードバックグラウンド領域教師画像フ
レームメモリ505は、領域分割部502から供給され
た、教師画像のカバードバックグラウンド領域に属する
画素からなる画像を記憶する。カバードバックグラウン
ド領域教師画像フレームメモリ505は、記憶している
教師画像のカバードバックグラウンド領域に属する画素
からなる画像を加重平均部507−3および学習部51
2−3に供給する。
【0327】前景領域教師画像フレームメモリ506
は、領域分割部502から供給された、教師画像の前景
画像を記憶する。前景領域教師画像フレームメモリ50
6は、記憶している教師画像の前景画像を加重平均部5
07−4および学習部512−4に供給する。
【0328】加重平均部507−1は、背景領域教師画
像フレームメモリ503から供給された、例えば、HD画
像である教師画像の背景画像を4分の1加重平均して、
生徒画像であるSD画像を生成し、生成したSD画像を背景
領域生徒画像フレームメモリ508に供給する。
【0329】例えば、加重平均部507−1は、図57
に示すように、教師画像の2×2(横×縦)の4つの画
素(同図において、白丸で示す部分)を1単位とし、各
単位の4つの画素の画素値を加算して、加算された結果
を4で除算する。加重平均部507−1は、このよう
に、4分の1加重平均された結果を、各単位の中心に位
置する生徒画像の画素(同図において、黒丸で示す部
分)に設定する。
【0330】背景領域生徒画像フレームメモリ508
は、加重平均部507−1から供給された、教師画像の
背景画像に対応する、生徒画像を記憶する。背景領域生
徒画像フレームメモリ508は、記憶している、教師画
像の背景画像に対応する生徒画像を学習部512−1に
供給する。
【0331】加重平均部507−2は、アンカバードバ
ックグラウンド領域教師画像フレームメモリ504から
供給された、HD画像である教師画像のアンカバードバッ
クグラウンド領域に属する画素からなる画像を、例え
ば、4分の1加重平均して、生徒画像であるSD画像を生
成し、生成したSD画像をアンカバードバックグラウンド
領域生徒画像フレームメモリ509に供給する。
【0332】アンカバードバックグラウンド領域生徒画
像フレームメモリ509は、加重平均部507−2から
供給された、教師画像のアンカバードバックグラウンド
領域に属する画素からなる画像に対応する、SD画像であ
る生徒画像を記憶する。アンカバードバックグラウンド
領域生徒画像フレームメモリ509は、記憶している、
教師画像のアンカバードバックグラウンド領域に属する
画素からなる画像に対応する生徒画像を学習部512−
2に供給する。
【0333】加重平均部507−3は、カバードバック
グラウンド領域教師画像フレームメモリ505から供給
された、教師画像のカバードバックグラウンド領域に属
する画素からなる画像を、例えば、4分の1加重平均し
て、生徒画像であるSD画像を生成し、生成したSD画像を
カバードバックグラウンド領域生徒画像フレームメモリ
510に供給する。
【0334】カバードバックグラウンド領域生徒画像フ
レームメモリ510は、加重平均部507−3から供給
された、教師画像のカバードバックグラウンド領域に属
する画素からなる画像に対応する、SD画像である生徒画
像を記憶する。カバードバックグラウンド領域生徒画像
フレームメモリ510は、記憶している、教師画像のカ
バードバックグラウンド領域に属する画素からなる画像
に対応する生徒画像を学習部512−3に供給する。
【0335】加重平均部507−4は、前景領域教師画
像フレームメモリ506から供給された、例えば、HD画
像である教師画像の前景画像を4分の1加重平均して、
生徒画像であるSD画像を生成し、生成したSD画像を前景
領域生徒画像フレームメモリ511に供給する。
【0336】前景領域生徒画像フレームメモリ511
は、加重平均部507−4から供給された、教師画像の
前景画像に対応する、SD画像である生徒画像を記憶す
る。前景領域生徒画像フレームメモリ511は、記憶し
ている、教師画像の前景画像に対応する生徒画像を学習
部512−4に供給する。
【0337】学習部512−1は、背景領域教師画像フ
レームメモリ503から供給された教師画像の背景画
像、および背景領域生徒画像フレームメモリ508から
供給された、教師画像の背景画像に対応する生徒画像を
基に、背景領域に対応する係数セットを生成し、生成し
た係数セットを係数セットメモリ513に供給する。
【0338】学習部512−2は、アンカバードバック
グラウンド領域教師画像フレームメモリ504から供給
された教師画像のアンカバードバックグラウンド領域に
属する画素からなる画像、およびアンカバードバックグ
ラウンド領域生徒画像フレームメモリ509から供給さ
れた、教師画像のアンカバードバックグラウンド領域に
属する画素からなる画像に対応する生徒画像を基に、ア
ンカバードバックグラウンド領域に対応する係数セット
を生成し、生成した係数セットを係数セットメモリ51
3に供給する。
【0339】学習部512−3は、カバードバックグラ
ウンド領域教師画像フレームメモリ505から供給され
た教師画像のカバードバックグラウンド領域に属する画
素からなる画像、およびカバードバックグラウンド領域
生徒画像フレームメモリ510から供給された、教師画
像のカバードバックグラウンド領域に属する画素からな
る画像に対応する生徒画像を基に、カバードバックグラ
ウンド領域に対応する係数セットを生成し、生成した係
数セットを係数セットメモリ513に供給する。
【0340】学習部512−4は、前景領域教師画像フ
レームメモリ506から供給された教師画像の前景画
像、および前景領域生徒画像フレームメモリ510から
供給された、教師画像の前景画像に対応する生徒画像を
基に、前景領域に対応する係数セットを生成し、生成し
た係数セットを係数セットメモリ513に供給する。
【0341】係数セットメモリ513は、学習部512
−1から供給された背景領域に対応する係数セット、学
習部512−2から供給されたアンカバードバックグラ
ウンド領域に対応する係数セット、学習部512−3か
ら供給されたカバードバックグラウンド領域に対応する
係数セット、および学習部512−4から供給された前
景領域に対応する係数セットを記憶する。
【0342】以下、学習部512−1乃至学習部512
−4を個々に区別する必要がないとき、単に学習部51
2と称する。
【0343】図58は、学習部512の構成を示すブロ
ック図である。
【0344】クラス分類部531は、クラスタップ取得
部551および波形分類部552で構成され、入力され
た生徒画像の、注目している画素である、注目画素をク
ラス分類する。クラスタップ取得部551は、注目画素
に対応する、生徒画像の画素である、所定の数のクラス
タップを取得し、取得したクラスタップを波形分類部5
52に供給する。
【0345】例えば、図57において、上からi番目
で、左からj番目の生徒画像の画素(図中、黒丸で示す
部分)をXijと表すとすると、クラスタップ取得部55
1は、注目画素Xijの左上、上、右上、左、右、左下、
下、右下に隣接する8つの画素X(i-1)(j-1)
(i-1)j,X(i-1)(j+1),Xi(j-1),Xi(j+1),X
(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i+1)(j+1)に、自身を含め、
合計9画素で構成されるクラスタップを取得する。この
クラスタップは、波形分類部552に供給される。
【0346】なお、この場合、クラスタップは、3×3
画素でなる正方形状のブロックで構成されることとなる
が、クラス分類用ブロックの形状は、正方形である必要
はなく、その他、例えば、長方形や、十文字形、その他
の任意な形とすることが可能である。また、クラスタッ
プを構成する画素数も、3×3の9画素に限定されるも
のではない。
【0347】波形分類部552は、入力信号を、その特
徴に基づいていくつかのクラスに分類する、クラス分類
処理を実行して、クラスタップを基に、注目画素を1つ
のクラスに分類する。波形分類部552は、例えば、注
目画素を512のクラスのうちの1つのクラスに分類
し、分類されたクラスに対応するクラス番号を予測タッ
プ取得部532に供給する。
【0348】ここで、クラス分類処理について簡単に説
明する。
【0349】いま、例えば、図59(A)に示すよう
に、ある注目画素と、それに隣接する3つの画素によ
り、2×2画素でなるクラスタップを構成し、また、各
画素は、1ビットで表現される(0または1のうちのい
ずれかのレベルをとる)ものとする。この場合、注目画
素を含む2×2の4画素のブロックは、各画素のレベル
分布により、図59(B)に示すように、16(=(2
14)パターンに分類することができる。従って、いま
の場合、注目画素は、16のパターンに分類することが
でき、このようなパターン分けが、クラス分類処理であ
り、クラス分類部531において行われる。
【0350】なお、クラス分類処理は、画像(クラスタ
ップ)のアクティビティ(画像の複雑さ)(変化の激し
さ)などをも考慮して行うようにすることが可能であ
る。
【0351】ここで、通常、各画素には、例えば8ビッ
ト程度が割り当てられる。また、本実施の形態において
は、上述したように、クラスタップは、3×3の9画素
で構成される。従って、このようなクラスタップを対象
にクラス分類処理を行ったのでは、(289という膨大
な数のクラスに分類されることになる。
【0352】そこで、本実施の形態においては、波形分
類部552において、クラスタップに対して、ADRC
処理が施され、これにより、クラスタップを構成する画
素のビット数を小さくすることで、クラス数を削減す
る。
【0353】説明を簡単にするため、図60(A)に示
すように、直線上に並んだ4画素で構成されるクラスタ
ップを考えると、ADRC処理においては、その画素値
の最大値MAXと最小値MINが検出される。そして、
DR=MAX−MINを、クラスタップで構成されるブ
ロックの局所的なダイナミックレンジとし、このダイナ
ミックレンジDRに基づいて、クラスタップのブロック
を構成する画素の画素値がKビットに再量子化される。
【0354】即ち、ブロック内の各画素値から、最小値
MINを減算し、その減算値をDR/2Kで除算する。
そして、その結果得られる除算値に対応するコード(A
DRCコード)に変換される。具体的には、例えば、K
=2とした場合、図60(B)に示すように、除算値
が、ダイナミックレンジDRを4(=22)等分して得
られるいずれの範囲に属するかが判定され、除算値が、
最も下のレベルの範囲、下から2番目のレベルの範囲、
下から3番目のレベルの範囲、または最も上のレベルの
範囲に属する場合には、それぞれ、例えば、00B,0
1B,10B、または11Bなどの2ビットにコード化
される(Bは2進数であることを表す)。そして、復号
側においては、ADRCコード00B,01B,10
B、または11Bは、ダイナミックレンジDRを4等分
して得られる最も下のレベルの範囲の中心値L00、下か
ら2番目のレベルの範囲の中心値L01、下から3番目の
レベルの範囲の中心値L10、または最も上のレベルの範
囲の中心値L11に変換され、その値に、最小値MINが
加算されることで復号が行われる。
【0355】ここで、このようなADRC処理はノンエ
ッジマッチングと呼ばれる。
【0356】なお、ADRC処理については、本件出願
人が先に出願した、例えば、特開平3−53778号公
報などに、その詳細が開示されている。
【0357】クラスタップを構成する画素に割り当てら
れているビット数より少ないビット数で再量子化を行う
ADRC処理を施すことにより、上述したように、クラ
ス数を削減することができ、このようなADRC処理
が、波形分類部552において行われる。
【0358】なお、本実施の形態では、波形分類部55
2において、ADRCコードに基づいて、クラス分類処
理が行われるが、クラス分類処理は、その他、例えば、
DPCM(予測符号化)や、BTC(Block Truncation
Coding)、VQ(ベクトル量子化)、DCT(離散コ
サイン変換)、アダマール変換などを施したデータを対
象に行うようにすることも可能である。
【0359】予測タップ取得部532は、クラス番号を
基に、生徒画像の画素から、クラスに対応し、元の画像
(教師画像)の予測値を計算するための単位である、予
測タップを取得し、取得した予測タップおよびクラス番
号を対応画素取得部533に供給する。
【0360】例えば、図57において、生徒画像の画素
ij(図中、黒丸で示す部分)を中心とする、元の画像
(教師画像)における2×2の9画素の画素値を、その
最も左から右方向、かつ上から下方向に、Yij(1),
ij(2),Yij(3),Y ij(4)と表すとすると、
画素Yij(1)乃至Yij(4)の予測値の計算に必要な
係数を算出するために、予測タップ取得部532は、例
えば、生徒画像の画素Xijを中心とする3×3の9画素
(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i-1)(j+1),Xi( j-1),X
ij,Xi(j+1),X(i+1)(j-1),X(i+1)j,X(i+1)(j+1)
で構成される正方形状の予測タップを取得する。
【0361】具体的には、例えば、図57において四角
形で囲む、教師画像における画素Y 33(1)乃至Y
33(4)の4画素の予測値の計算に必要な係数を算出す
るには、画素X22,X23,X24,X32,X33,X34,X
42,X43,X44により、予測タップが構成される(この
場合の注目画素は、X33となる)。
【0362】対応画素取得部533は、予測タップおよ
びクラス番号を基に、予測すべき画素値に対応する教師
画像の画素の画素値を取得し、予測タップ、クラス番
号、および取得した予測すべき画素値に対応する教師画
像の画素の画素値を正規方程式生成部534に供給す
る。
【0363】例えば、対応画素取得部533は、教師画
像における画素Y33(1)乃至Y33(4)の4画素の予
測値の計算に必要な係数を算出するとき、予測すべき画
素値に対応する教師画像の画素として、画素Y33(1)
乃至Y33(4)の画素値を取得する。
【0364】正規方程式生成部534は、予測タップ、
クラス番号、および取得した予測すべき画素値を基に、
予測タップおよび予測すべき画素値の関係に対応する、
適応処理において使用される係数セットを算出するため
の正規方程式を生成し、クラス番号と共に、生成した正
規方程式を係数計算部535に供給する。
【0365】係数計算部535は、正規方程式生成部5
34から供給された正規方程式を解いて、分類されたク
ラスに対応する、適応処理において使用される係数セッ
トを計算する。係数計算部535は、クラス番号と共
に、計算した係数セットを係数セットメモリ513に供
給する。
【0366】正規方程式生成部534は、このような正
規方程式に対応する行列を生成し、係数計算部535
は、生成された行列を基に、係数セットを計算するよう
にしてもよい。
【0367】ここで、適応処理について説明する。
【0368】例えば、いま、教師画像の画素値yの予測
値E[y]を、その周辺の幾つかの画素の画素値(以
下、適宜、生徒データという)x1,x2,・・・と、所
定の予測係数w1,w2,・・・の線形結合により規定さ
れる線形1次結合モデルにより求めることを考える。こ
の場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0369】 E[y]=w11+w22+・・・ (8)
【0370】そこで、一般化するために、予測係数wの
集合でなる行列W、生徒データの集合でなる行列X、お
よび予測値E[y]の集合でなる行列Y’を、
【数6】 で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0371】 XW=Y’ (9)
【0372】そして、この観測方程式に最小自乗法を適
用して、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求
めることを考える。この場合、元の画像の画素値(以
下、適宜、教師データという)yの集合でなる行列Y、
および元の画像の画素値yに対する予測値E[y]の残
差eの集合でなる行列Eを、
【数7】 で定義すると、式(9)から、次のような残差方程式が
成立する。
【0373】 XW=Y+E (10)
【0374】この場合、元の画像の画素値yに近い予測
値E[y]を求めるための予測係数wiは、自乗誤差
【数8】 を最小にすることで求めることができる。
【0375】従って、上述の自乗誤差を予測係数wi
微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測
係数wiが、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]
を求めるため最適値ということになる。
【0376】
【数9】
【0377】そこで、まず、式(10)を、予測係数w
iで微分することにより、次式が成立する。
【0378】
【数10】
【0379】式(11)および(12)より、式(1
3)が得られる。
【0380】
【数11】
【0381】さらに、式(10)の残差方程式における
生徒データx、予測係数w、教師データy、および残差
eの関係を考慮すると、式(13)から、次のような正
規方程式を得ることができる。
【0382】
【数12】
【0383】式(14)の正規方程式は、求めるべき予
測係数wの数と同じ数だけたてることができ、従って、
式(14)を解くことで、最適な予測係数wを求めるこ
とができる。なお、式(14)を解くにあたっては、例
えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用
することが可能である。
【0384】以上のようにして、クラスごとに最適な予
測係数wを求め、さらに、その予測係数wを用い、式
(8)により、教師画像の画素値yに近い予測値E
[y]を求めるのが適応処理である。
【0385】正規方程式生成部534は、クラスごとに
最適な予測係数wを算出するための正規方程式を生成
し、係数計算部535は、生成された正規方程式を基
に、予測係数wを算出する。
【0386】なお、適応処理は、間引かれた画像には含
まれていない、元の画像に含まれる成分が再現される点
で、補間処理とは異なる。即ち、適応処理は、式(8)
だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタを用いての補
間処理と同一であるが、その補間フィルタのタップ係数
に相当する予測係数wが、教師データyを用いての、い
わば学習により求められるため、元の画像に含まれる成
分を再現することができる。このことから、適応処理
は、いわば画像の創造作用がある処理ということができ
る。
【0387】図61は、図56に構成を示す領域処理部
104が生成する係数セットを説明する図である。領域
処理部104は、背景領域に対応する係数セット、アン
カバードバックグラウンド領域に対応する係数セット、
前景領域に対応する係数セット、およびカバードバック
グラウンド領域に対応する係数セットを個々に算出す
る。
【0388】すなわち、領域分割部502は、入力画像
を、背景画像、アンカバードバックグラウンド領域に属
する画素からなる画像、カバードバックグラウンド領域
に属する画素からなる画像、および前景画像に分割す
る。
【0389】学習部512−1は、分割された背景画像
を基に、背景領域に対応する係数セットを算出し、学習
部512−2は、分割されたアンカバードバックグラウ
ンド領域に属する画素からなる画像を基に、アンカバー
ドバックグラウンド領域に対応する係数セットを算出
し、学習部512−3は、分割されたカバードバックグ
ラウンド領域に属する画素からなる画像を基に、カバー
ドバックグラウンド領域に対応する係数セットを算出
し、学習部512−4は、分割された前景画像を基に、
前景領域に対応する係数セットを算出する。
【0390】背景領域に対応する係数セットは、画素値
を予測するクラス分類適応処理において、背景領域の画
素値の予測に使用される。アンカバードバックグラウン
ド領域に対応する係数セットは、画素値を予測するクラ
ス分類適応処理において、アンカバードバックグラウン
ド領域の画素値の予測に使用される。
【0391】カバードバックグラウンド領域に対応する
係数セットは、画素値を予測するクラス分類適応処理に
おいて、カバードバックグラウンド領域の画素値の予測
に使用される。前景領域に対応する係数セットは、画素
値を予測するクラス分類適応処理において、前景領域の
画素値の予測に使用される。
【0392】背景画像に対応する予測画像、アンカバー
ドバックグラウンド領域に対応する予測画像、カバード
バックグラウンド領域に対応する予測画像、および前景
画像に対応する予測画像は、合成され、1つの予測画像
とされる。
【0393】図62のフローチャートを参照して、図5
6に構成を示す領域処理部104による、クラス分類適
応処理による画素値の予測に使用される係数セットを生
成する学習の処理を説明する。
【0394】ステップS501において、領域分割部5
02は、領域特定部103から供給された領域情報を基
に、教師画像フレームメモリ501に記憶されている教
師画像を領域分割する。すなわち、領域分割部502
は、領域分割された教師画像である、教師画像の背景画
像を背景領域教師画像フレームメモリ503に供給す
る。領域分割部502は、領域分割された教師画像であ
る、教師画像のアンカバードバックグラウンド領域に属
する画素からなる画像をアンカバードバックグラウンド
領域教師画像フレームメモリ504に供給する。
【0395】領域分割部502は、領域分割された教師
画像である、教師画像のカバードバックグラウンド領域
に属する画素からなる画像をカバードバックグラウンド
領域教師画像フレームメモリ505に供給する。領域分
割部502は、領域分割された教師画像である、教師画
像の前景画像を前景領域教師画像フレームメモリ506
に供給する。
【0396】ステップS502において、加重平均部5
07−1乃至507−4は、背景領域、前景領域、アン
カバードバックグラウンド領域、およびカバードバック
グラウンド領域の生徒画像を生成する。すなわち、加重
平均部507−1は、背景領域教師画像フレームメモリ
503に記憶されている、教師画像の背景画像を、例え
ば、4分の1加重平均して、教師画像の背景画像に対応
する生徒画像を生成する。加重平均部507−2は、ア
ンカバードバックグラウンド領域教師画像フレームメモ
リ504に記憶されている、教師画像のアンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素からなる画像を、例え
ば、4分の1加重平均して、教師画像のアンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素からなる画像に対応す
る生徒画像を生成する。
【0397】加重平均部507−3は、カバードバック
グラウンド領域教師画像フレームメモリ505に記憶さ
れている、教師画像のカバードバックグラウンド領域に
属する画素からなる画像を、例えば、4分の1加重平均
して、教師画像のカバードバックグラウンド領域に属す
る画素からなる画像を生成する。加重平均部507−4
は、前景領域教師画像フレームメモリ506に記憶され
ている、教師画像の前景画像を、例えば、4分の1加重
平均して、教師画像の前景画像に対応する生徒画像を生
成する。
【0398】ステップS503において、学習部512
−1は、背景領域教師画像フレームメモリ503に記憶
されている教師画像の背景画像、および背景領域生徒画
像フレームメモリ508に記憶されている、教師画像の
背景画像に対応する生徒画像を基に、背景領域に対応す
る係数セットを生成する。ステップS503における係
数セットの生成の処理の詳細は、図63のフローチャー
トを参照して後述する。
【0399】ステップS504において、学習部512
−2は、アンカバードバックグラウンド領域教師画像フ
レームメモリ504に記憶されている、教師画像のアン
カバードバックグラウンド領域に属する画素からなる画
像、およびアンカバードバックグラウンド領域生徒画像
フレームメモリ509に記憶されている、教師画像のア
ンカバードバックグラウンド領域に属する画素からなる
画像に対応する生徒画像を基に、アンカバードバックグ
ラウンド領域に対応する係数セットを生成する。
【0400】ステップS505において、学習部512
−3は、カバードバックグラウンド領域教師画像フレー
ムメモリ505に記憶されている、教師画像のカバード
バックグラウンド領域に属する画素からなる画像、およ
びカバードバックグラウンド領域生徒画像フレームメモ
リ510に記憶されている、教師画像のカバードバック
グラウンド領域に属する画素からなる画像に対応する生
徒画像を基に、カバードバックグラウンド領域に対応す
る係数セットを生成する。
【0401】ステップS506において、学習部512
−4は、前景領域教師画像フレームメモリ506に記憶
されている教師画像の前景画像、および前景領域生徒画
像フレームメモリ511に記憶されている、教師画像の
前景画像に対応する生徒画像を基に、前景領域に対応す
る係数セットを生成する。
【0402】ステップS507において、学習部512
−1乃至512−4は、それぞれ、背景領域に対応する
係数セット、アンカバードバックグラウンド領域に対応
する係数セット、カバードバックグラウンド領域に対応
する係数セット、または前景領域に対応する係数セット
を係数セットメモリ513に供給する。係数セットメモ
リ513は、背景領域、前景領域、アンカバードバック
グラウンド領域、またはカバードバックグラウンド領域
のそれぞれに対応する係数セットを記憶して、処理は終
了する。
【0403】このように、図56に構成を示す領域処理
部104は、背景領域に対応する係数セット、アンカバ
ードバックグラウンド領域に対応する係数セット、カバ
ードバックグラウンド領域に対応する係数セット、およ
び前景領域に対応する係数セットを生成することができ
る。
【0404】なお、ステップS503乃至ステップS5
06の処理を、シリアルに実行しても、パラレルに実行
しても良いことは勿論である。
【0405】次に、図63のフローチャートを参照し
て、ステップS503の処理に対応する、学習部512
−1が実行する背景領域に対応する係数セットの生成の
処理を説明する。
【0406】ステップS521において、学習部512
−1は、背景領域に対応する生徒画像に未処理の画素が
あるか否かを判定し、背景領域に対応する生徒画像に未
処理の画素があると判定された場合、ステップS522
に進み、ラスタースキャン順に、背景領域に対応する生
徒画像から注目画素を取得する。
【0407】ステップS523において、クラス分類部
531のクラスタップ取得部551は、背景領域生徒画
像フレームメモリ508に記憶されている生徒画像か
ら、注目画素に対応するクラスタップを取得する。ステ
ップS524において、クラス分類部531の波形分類
部552は、クラスタップに対して、ADRC処理を適
用し、これにより、クラスタップを構成する画素のビッ
ト数を小さくして、注目画素をクラス分類する。ステッ
プS525において、予測タップ取得部532は、分類
されたクラスを基に、背景領域生徒画像フレームメモリ
508に記憶されている生徒画像から、注目画素に対応
する予測タップを取得する。
【0408】ステップS526において、対応画素取得
部533は、分類されたクラスを基に、背景領域教師画
像フレームメモリ503に記憶されている教師画像の背
景画像から、予測すべき画素値に対応する画素を取得す
る。
【0409】ステップS527において、正規方程式生
成部534は、分類されたクラスを基に、クラス毎の行
列に、予測タップおよび予測すべき画素値に対応する画
素の画素値を足し込み、ステップS521に戻り、領域
処理部104は、未処理の画素があるか否かの判定を繰
り返す。予測タップおよび予測すべき画素値に対応する
画素の画素値を足し込まれるクラス毎の行列は、クラス
毎の係数セットを計算するための正規方程式に対応して
いる。
【0410】ステップS521において、生徒画像に未
処理の画素がないと判定された場合、ステップS528
に進み、正規方程式生成部534は、予測タップおよび
予測すべき画素値に対応する画素の画素値が設定され
た、クラス毎の行列を係数計算部535に供給する。係
数計算部535は、予測タップおよび予測すべき画素値
に対応する画素の画素値が設定された、クラス毎の行列
を解いて、背景領域に対応する、クラス毎の係数セット
を計算する。
【0411】なお、係数計算部535は、線形予測によ
り画素値を予測するための係数セットに限らず、非線形
予測により画素値を予測するための係数セットを計算す
るようにしてもよい。
【0412】ステップS529において、係数計算部5
35は、背景領域に対応する、クラス毎の係数セットを
係数セットメモリ513に出力し、処理は終了する。
【0413】このように、学習部512−1は、背景領
域に対応する係数セットを生成することができる。
【0414】ステップS504に対応する、学習部51
2−2による、アンカバードバックグラウンド領域に対
応する係数セットの生成の処理は、アンカバードバック
グラウンド領域教師画像フレームメモリ504に記憶さ
れているアンカバードバックグラウンド領域の画像、お
よびアンカバードバックグラウンド領域生徒画像フレー
ムメモリ509に記憶されているアンカバードバックグ
ラウンド領域に対応する生徒画像を使用することを除い
て、図63のフローチャートを参照して説明した処理と
同様なので、その説明は省略する。
【0415】ステップS505に対応する、学習部51
2−3による、カバードバックグラウンド領域に対応す
る係数セットの生成の処理は、カバードバックグラウン
ド領域教師画像フレームメモリ505に記憶されている
カバードバックグラウンド領域の画像、およびアカバー
ドバックグラウンド領域生徒画像フレームメモリ510
に記憶されているカバードバックグラウンド領域に対応
する生徒画像を使用することを除いて、図63のフロー
チャートを参照して説明した処理と同様なので、その説
明は省略する。
【0416】ステップS506に対応する、学習部51
2−4による、前景領域に対応する係数セットの生成の
処理は、前景領域教師画像フレームメモリ506に記憶
されている前景画像、および前景領域生徒画像フレーム
メモリ511に記憶されている前景画像に対応する生徒
画像を使用することを除いて、図63のフローチャート
を参照して説明した処理と同様なので、その説明は省略
する。
【0417】このように、図56に構成を示す領域処理
部104は、背景領域に対応する係数セット、アンカバ
ードバックグラウンド領域に対応する係数セット、カバ
ードバックグラウンド領域に対応する係数セット、およ
び前景領域に対応する係数セットを個々に生成すること
ができる。
【0418】図64は、クラス分類適応処理を実行し
て、空間方向に、より高解像度な画像を生成する領域処
理部104の構成を示すブロック図である。フレームメ
モリ601は、例えば、SD画像である入力画像を、フレ
ーム単位で記憶する。フレームメモリ601は、記憶し
ている入力画像を領域分割部602に供給する。
【0419】領域分割部602は、領域特定部103か
ら供給された領域情報を基に、背景領域、前景領域、カ
バードバックグラウンド領域、またはアンカバードバッ
クグラウンド領域毎に入力画像を分割する。すなわち、
領域分割部602は、分割された入力画像である、背景
画像を背景領域フレームメモリ603に供給し、アンカ
バードバックグラウンド領域に属する画素からなる画像
をアンカバードバックグラウンド領域フレームメモリ6
04に供給し、カバードバックグラウンド領域に属する
画素からなる画像をカバードバックグラウンド領域フレ
ームメモリ605に供給し、前景画像を前景領域フレー
ムメモリ606に供給する。
【0420】背景領域フレームメモリ603は、領域分
割部602から供給された、背景領域に属する画素から
なる背景画像を記憶する。背景領域フレームメモリ60
3は、記憶している背景画像をマッピング部607−1
に供給する。
【0421】アンカバードバックグラウンド領域フレー
ムメモリ604は、領域分割部602から供給された、
アンカバードバックグラウンド領域に属する画素からな
る画像を記憶する。アンカバードバックグラウンド領域
フレームメモリ604は、記憶しているアンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素からなる画像をマッピ
ング部607−2に供給する。
【0422】カバードバックグラウンド領域フレームメ
モリ605は、領域分割部602から供給された、カバ
ードバックグラウンド領域に属する画素からなる画像を
記憶する。カバードバックグラウンド領域フレームメモ
リ605は、記憶しているカバードバックグラウンド領
域に属する画素からなる画像をマッピング部607−3
に供給する。
【0423】前景領域フレームメモリ606は、領域分
割部602から供給された、前景領域に属する画素から
なる前景画像を記憶する。前景領域入力画像フレームメ
モリ506は、記憶している前景画像をマッピング部6
07−4に供給する。
【0424】マッピング部607−1は、係数セットメ
モリ608に記憶されている、背景領域に対応する係数
セットを基に、クラス分類適応処理により、背景領域フ
レームメモリ603に記憶されている背景画像に対応す
る予測画像を生成する。マッピング部607−1は、生
成した予測画像を合成部609に供給する。
【0425】マッピング部607−2は、係数セットメ
モリ608に記憶されている、アンカバードバックグラ
ウンド領域に対応する係数セットを基に、クラス分類適
応処理により、アンカバードバックグラウンド領域フレ
ームメモリ604に記憶されている、アンカバードバッ
クグラウンド領域の画像に対応する予測画像を生成す
る。マッピング部607−2は、生成した予測画像を合
成部609に供給する。
【0426】マッピング部607−3は、係数セットメ
モリ608に記憶されている、カバードバックグラウン
ド領域に対応する係数セットを基に、クラス分類適応処
理により、カバードバックグラウンド領域フレームメモ
リ605に記憶されている、カバードバックグラウンド
領域の画像に対応する予測画像を生成する。マッピング
部607−3は、生成した予測画像を合成部609に供
給する。
【0427】マッピング部607−4は、係数セットメ
モリ608に記憶されている、前景領域に対応する係数
セットを基に、クラス分類適応処理により、前景領域フ
レームメモリ606に記憶されている前景画像に対応す
る予測画像を生成する。マッピング部607−4は、生
成した予測画像を合成部609に供給する。
【0428】合成部609は、マッピング部607−1
から供給された背景画像に対応する予測画像、マッピン
グ部607−2から供給されたアンカバードバックグラ
ウンド領域の画像に対応する予測画像、マッピング部6
07−3から供給されたカバードバックグラウンド領域
の画像に対応する予測画像、およびマッピング部607
−4から供給された前景画像に対応する予測画像を合成
し、合成された予測画像をフレームメモリ610に供給
する。
【0429】フレームメモリ610は、合成部609か
ら供給された予測画像を記憶すると共に、記憶している
画像を出力画像として出力する。
【0430】以下、マッピング部607−1乃至607
−4を個々に区別する必要がないとき、単にマッピング
部607と称する。
【0431】図65は、マッピング部607の構成を示
すブロック図である。
【0432】マッピング処理部631は、クラス分類処
理を実行するクラス分類部641、並びに適応処理を実
行する予測タップ取得部642および予測演算部643
で構成されている。
【0433】クラス分類部641は、クラスタップ取得
部651および波形分類部652で構成され、背景領
域、アンカバードバックグラウンド領域、カバードバッ
クグラウンド領域、または前景領域のいずれかの領域に
対応する、分割された入力画像の、注目している画素で
ある、注目画素をクラス分類する。
【0434】クラスタップ取得部651は、分割された
入力画素に対応する、所定の数のクラスタップを取得
し、取得したクラスタップを波形分類部652に供給す
る。例えば、クラスタップ取得部651は、9個のクラ
スタップを取得し、取得したクラスタップを波形分類部
652に供給する。
【0435】波形分類部652は、クラスタップに対し
て、ADRC処理を適用し、これにより、クラスタップ
を構成する画素のビット数を小さくして、注目画素を所
定の数のクラスのうちの1つのクラスに分類し、分類さ
れたクラスに対応するクラス番号を予測タップ取得部6
42に供給する。例えば、波形分類部652は、注目画
素を512のクラスのうちの1つのクラスに分類し、分
類されたクラスに対応するクラス番号を予測タップ取得
部642に供給する。
【0436】予測タップ取得部642は、クラス番号を
基に、背景領域、アンカバードバックグラウンド領域、
カバードバックグラウンド領域、または前景領域のいず
れかの領域に対応する、分割された入力画像から、クラ
スに対応する、所定の数の予測タップを取得し、取得し
た予測タップおよびクラス番号を予測演算部643に供
給する。
【0437】予測タップ取得部642が予測タップを取
得する、背景領域、アンカバードバックグラウンド領
域、カバードバックグラウンド領域、または前景領域の
いずれかに分割された入力画像は、クラス分類部641
がクラスタップを取得する、背景領域、アンカバードバ
ックグラウンド領域、カバードバックグラウンド領域、
または前景領域のいずれかに分割された入力画像と同一
である。
【0438】予測演算部643は、クラス番号を基に、
係数セットメモリ608に記憶されている背景領域、ア
ンカバードバックグラウンド領域、カバードバックグラ
ウンド領域、および前景領域に対応する係数セットか
ら、予測しようとする画素値の領域に対応し、クラスに
対応する係数セットを取得する。予測演算部643は、
予測しようとする画素値の領域に対応し、クラスに対応
する係数セット、および予測タップを基に、線形予測に
より予測画像の画素値を予測する。予測演算部43は、
予測した画素値をフレームメモリ632に供給する。
【0439】なお、予測演算部643は、非線形予測に
より予測画像の画素値を予測するようしてもよい。
【0440】フレームメモリ632は、マッピング処理
部631から供給された、予測された画素値からなる画
像を出力する。
【0441】図66乃至図71に示す画像を参照して、
図64に構成を示す領域処理部104を有する本発明の
画像処理装置の処理の結果の例を説明する。
【0442】例に示す結果を生成する処理において、本
発明の画像処理装置のクラス分類適応処理におけるクラ
スの数の総和は、従来のクラス分類適応処理におけるク
ラスの数と同一である。すなわち、従来のクラス分類適
応処理におけるクラスの数は、2048とし、本発明の
画像処理装置の各領域のクラス分類適応処理におけるク
ラスの数は、512とした。
【0443】また、従来のクラス分類適応処理における
予測タップの数、および本発明の画像処理装置の各領域
のクラス分類適応処理における予測タップの数は、9個
とし、同一とした。
【0444】図66乃至図68を参照して、カバードバ
ックグラウンド領域における予測の結果を説明する。
【0445】図66(A)は、教師画像の混合領域にお
ける画像の例を示す図である。図66(B)は、教師画
像の混合領域における画像の、空間方向の位置に対応す
る画素値の変化を示す図である。
【0446】図67(A)は、図66に示す教師画像に
対応する、従来のクラス分類適応処理により生成され
た、混合領域の画像の例を示す図である。図67(B)
は、図66に示す教師画像に対応する、従来のクラス分
類適応処理により生成された、混合領域における画像
の、空間方向の位置に対応する画素値の変化を示す図で
ある。
【0447】図68(A)は、図66に示す教師画像に
対応する、図64に構成を示す領域処理部104により
生成された、混合領域の画像の例を示す図である。図6
7(B)は、図66に示す教師画像に対応する、図64
に構成を示す領域処理部104により生成された、混合
領域における画像の、空間方向の位置に対応する画素値
の変化を示す図である。
【0448】従来のクラス分類適応処理により生成され
た、混合領域における画像の画素値は、教師画像に比較
して、階段状に変化し、生成された実際の画像において
も、段階的に変化していることが、目視により確認でき
る。
【0449】これに対して、図64に構成を示す領域処
理部104により生成された、混合領域における画像の
画素値は、従来に比較して、より滑らかに変化し、教師
画像により近い変化を示す。領域処理部104により生
成された画像を目視により確認しても、従来に比較し
て、滑らかな画像であることが確認できる。
【0450】図69乃至図71を参照して、画素の位置
に対して画素値がほぼ直線的に変化している前景領域に
おける予測の結果を説明する。
【0451】図69(A)は、画素値がほぼ直線的に変
化している、教師画像の前景領域における画像の例を示
す図である。図69(B)は、画素値がほぼ直線的に変
化している、教師画像の前景領域における画像の、空間
方向の位置に対応する画素値の変化を示す図である。
【0452】図70(A)は、従来のクラス分類適応処
理により生成された、図69の画像に対応する、前景領
域の画像の例を示す図である。図70(B)は、従来の
クラス分類適応処理により生成された、図69の画像に
対応する、前景領域における画像の、空間方向の位置に
対応する画素値の変化を示す図である。
【0453】図71(A)は、図64に構成を示す領域
処理部104により生成された、図69の画像に対応す
る、前景領域の画像の例を示す図である。図67(B)
は、図64に構成を示す領域処理部104により生成さ
れた、図69の画像に対応する、前景領域における画像
の、空間方向の位置に対応する画素値の変化を示す図で
ある。
【0454】従来のクラス分類適応処理により生成され
た、前景領域における画像の画素値は、混合領域と同様
に、教師画像に比較して、階段状に変化し、実際の画像
においても、段階的に変化していることが、目視により
確認できる。
【0455】これに対して、図64に構成を示す領域処
理部104により生成された、前景領域における画像の
画素値は、従来に比較して、より滑らかに変化し、教師
画像に極めて近い値となる。領域処理部104により生
成された画像の目視による確認においては、教師画像と
の違いが認められなかった。
【0456】また、所定の画像について、従来のクラス
分類適応処理により生成された画像の各領域におけるSN
比と、本発明に係る画像処理装置のクラス分類適応処理
により生成された画像の各領域におけるSN比とを求めて
比較した。
【0457】従来のクラス分類適応処理により生成され
た画像のカバードバックグラウンド領域におけるSN比
は、32.1716dBであり、アンカバードバックグラウンド
領域におけるSN比は、31.8744dBであり、前景領域にお
けるSN比は、31.8835dBであり、背景領域におけるSN比
は、31.9985dBであった。
【0458】これに対して、本発明に係る画像処理装置
により生成された画像のカバードバックグラウンド領域
におけるSN比は、32.1799dBであり、アンカバードバッ
クグラウンド領域におけるSN比は、31.8922dBであり、
前景領域におけるSN比は、32.0925dBであり、背景領域
におけるSN比は、32.0177dBであった。
【0459】このように、本発明に係る画像処理装置に
より生成された画像のSN比は、いずれの領域において
も、従来のクラス分類適応処理により生成された画像の
SN比に比較して高い。
【0460】次に、図72のフローチャートを参照し
て、図64に構成を示す領域処理部104の画像の創造
の処理を説明する。
【0461】ステップS601において、領域分割部6
02は、領域特定部103から供給された領域情報を基
に、背景領域、前景領域、カバードバックグラウンド領
域、またはアンカバードバックグラウンド領域に入力画
像を分割する。すなわち、領域分割部602は、分割さ
れた入力画像である、背景領域に属する画素からなる背
景画像を背景領域フレームメモリ603に供給し、アン
カバードバックグラウンド領域に属する画素からなる画
像をアンカバードバックグラウンド領域フレームメモリ
604に供給し、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素からなる画像をカバードバックグラウンド領域フ
レームメモリ605に供給し、前景領域に属する画素か
らなる前景画像を前景領域フレームメモリ606に供給
する。
【0462】ステップS602において、マッピング部
607−1は、係数セットメモリ608に記憶されてい
る、背景領域に対応する係数セットを基に、クラス分類
適応処理により、背景領域フレームメモリ603に記憶
されている背景画像に対応する画像を予測する。背景画
像に対応する画像の予測の処理の詳細は、図73のフロ
ーチャートを参照して後述する。
【0463】ステップS603において、マッピング部
607−2は、係数セットメモリ608に記憶されてい
る、アンカバードバックグラウンド領域に対応する係数
セットを基に、クラス分類適応処理により、アンカバー
ドバックグラウンド領域フレームメモリ604に記憶さ
れている、アンカバードバックグラウンド領域の画像に
対応する画像を予測する。
【0464】ステップS604において、マッピング部
607−3は、係数セットメモリ608に記憶されてい
る、カバードバックグラウンド領域に対応する係数セッ
トを基に、クラス分類適応処理により、カバードバック
グラウンド領域フレームメモリ605に記憶されてい
る、カバードバックグラウンド領域の画像に対応する画
像を予測する。
【0465】ステップS605において、マッピング部
607−4は、係数セットメモリ608に記憶されてい
る、前景領域に対応する係数セットを基に、クラス分類
適応処理により、前景領域フレームメモリ606に記憶
されている前景画像に対応する画像を予測する。
【0466】ステップS606において、合成部609
は、背景画像に対応する予測画像、アンカバードバック
グラウンド領域の画像に対応する予測画像、カバードバ
ックグラウンド領域の画像に対応する予測画像、および
前景領域に対応する予測画像を合成する。合成部609
は、合成された画像をフレームメモリ610に供給す
る。フレームメモリ610は、合成部609から供給さ
れた画像を記憶する。
【0467】ステップS607において、フレームメモ
リ610は、記憶している、合成された画像を出力し、
処理は終了する。
【0468】このように、図64に構成を示す領域処理
部104を有する画像処理装置は、背景領域、アンカバ
ードバックグラウンド領域、カバードバックグラウンド
領域、および前景領域毎に、入力画像を分割し、分割さ
れた画像毎に予測画像を生成することができる。
【0469】なお、ステップS602乃至ステップS6
05の処理を、シリアルに実行しても、パラレルに実行
しても良いことは勿論である。
【0470】図73のフローチャートを参照して、ステ
ップS602に対応する、マッピング部607−1によ
る背景領域に対応する画像の予測の処理を説明する。
【0471】ステップS621において、マッピング部
607−1は、背景画像に未処理の画素があるか否かを
判定し、背景画像に未処理の画素があると判定された場
合、ステップS622に進み、マッピング処理部631
は、係数セットメモリ608に記憶されている、背景領
域に対応する係数セットを取得する。ステップS623
において、マッピング処理部631は、ラスタースキャ
ン順に、背景領域フレームメモリ603に記憶されてい
る背景画像から注目画素を取得する。
【0472】ステップS624において、クラス分類部
641のクラスタップ取得部651は、背景領域フレー
ムメモリ603に記憶されている背景画像から、注目画
素に対応するクラスタップを取得する。ステップS62
5において、クラス分類部641の波形分類部652
は、クラスタップに対して、ADRC処理を適用し、こ
れにより、クラスタップを構成する画素のビット数を小
さくして、注目画素をクラス分類する。ステップS62
6において、予測タップ取得部642は、分類されたク
ラスを基に、背景領域フレームメモリ603に記憶され
ている背景画像から、注目画素に対応する予測タップを
取得する。
【0473】ステップS627において、予測演算部6
43は、背景領域および分類されたクラスに対応する係
数セット、および予測タップを基に、線形予測により、
予測画像の画素値を予測する。
【0474】なお、予測演算部643は、線形予測に限
らず、非線形予測により予測画像の画素値を予測するよ
うにしてもよい。
【0475】ステップS628において、予測演算部6
43は、予測された画素値をフレームメモリ632に出
力する。フレームメモリ632は、予測演算部643か
ら供給された画素値を記憶する。手続きは、ステップS
621に戻り、未処理の画素があるか否かの判定を繰り
返す。
【0476】ステップS621において、背景画像に未
処理の画素がないと判定された場合、ステップS629
に進み、フレームメモリ632は、記憶されている背景
領域に対応する予測画像を出力して、処理は終了する。
【0477】このように、マッピング部607−1は、
分割された入力画像の背景画像を基に、背景画像に対応
する画像を予測することができる。
【0478】ステップS603に対応する、マッピング
部607−2による、アンカバードバックグラウンド領
域に属する画素による構成される画像に対応する予測画
像の生成の処理は、アンカバードバックグラウンド領域
フレームメモリ604に記憶されているアンカバードバ
ックグラウンド領域の画像、およびアンカバードバック
グラウンド領域に対応する係数セットを使用することを
除いて、図73のフローチャートを参照して説明した処
理と同様なので、その説明は省略する。
【0479】ステップS604に対応する、マッピング
部607−3による、カバードバックグラウンド領域に
属する画素による構成される画像に対応する予測画像の
生成の処理は、アカバードバックグラウンド領域フレー
ムメモリ605に記憶されているカバードバックグラウ
ンド領域の画像、およびカバードバックグラウンド領域
に対応する係数セットを使用することを除いて、図73
のフローチャートを参照して説明した処理と同様なの
で、その説明は省略する。
【0480】ステップS605に対応する、マッピング
部607−4による、前景画像に対応する予測画像の生
成の処理は、前景領域フレームメモリ606に記憶され
ている前景画像、および前景領域に対応する係数セット
を使用することを除いて、図73のフローチャートを参
照して説明した処理と同様なので、その説明は省略す
る。
【0481】このように、図64に構成を示す領域処理
部104は、背景領域、アンカバードバックグラウンド
領域、カバードバックグラウンド領域、および前景領域
毎に予測画像を生成することができる。
【0482】図74は、背景領域、アンカバードバック
グラウンド領域、カバードバックグラウンド領域、また
は前景領域毎に、異なる効果のエッジ強調処理を適用す
る領域処理部104の構成を示すブロック図である。
【0483】フレームメモリ701は、入力画像を、フ
レーム単位で記憶する。フレームメモリ701は、記憶
している入力画像を領域分割部702に供給する。
【0484】領域分割部702は、領域特定部103か
ら供給された領域情報を基に、背景領域、前景領域、カ
バードバックグラウンド領域、またはアンカバードバッ
クグラウンド領域に入力画像を分割する。すなわち、領
域分割部702は、分割された入力画像である、背景領
域に属する画素からなる背景画像を背景領域フレームメ
モリ703に供給し、アンカバードバックグラウンド領
域に属する画素からなる画像をアンカバードバックグラ
ウンド領域フレームメモリ704に供給し、カバードバ
ックグラウンド領域に属する画素からなる画像をカバー
ドバックグラウンド領域フレームメモリ705に供給
し、前景領域に属する画素からなる前景画像を前景領域
フレームメモリ706に供給する。
【0485】背景領域フレームメモリ703は、領域分
割部702から供給された、背景領域に属する画素から
なる背景画像を記憶する。背景領域フレームメモリ70
3は、記憶している背景画像をエッジ強調部707−1
に供給する。
【0486】アンカバードバックグラウンド領域フレー
ムメモリ704は、領域分割部702から供給された、
アンカバードバックグラウンド領域に属する画素からな
る画像を記憶する。アンカバードバックグラウンド領域
フレームメモリ704は、記憶しているアンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素からなる画像をエッジ
強調部707−2に供給する。
【0487】カバードバックグラウンド領域フレームメ
モリ705は、領域分割部702から供給された、カバ
ードバックグラウンド領域に属する画素からなる画像を
記憶する。カバードバックグラウンド領域フレームメモ
リ705は、記憶しているカバードバックグラウンド領
域に属する画素からなる画像をエッジ強調部707−3
に供給する。
【0488】前景領域フレームメモリ706は、領域分
割部702から供給された、前景領域に属する画素から
なる前景画像を記憶する。前景領域入力画像フレームメ
モリ506は、記憶している前景画像をエッジ強調部7
07−4に供給する。
【0489】エッジ強調部707−1は、背景領域フレ
ームメモリ703に記憶されている背景画像に、背景画
像に適したエッジ強調の処理を適用して、エッジ強調し
た背景画像を合成部708に供給する。
【0490】例えば、エッジ強調部707−1は、静止
している画像である背景画像に、アンカバードバックグ
ラウンド領域、カバードバックグラウンド領域、または
前景領域に比較して、エッジをより強調するエッジ強調
の処理を実行する。このようにすることで、動いている
画像にエッジ強調の処理を適用したときの不自然な画像
の劣化を発生させることなく、背景画像の解像度感をよ
り増加させることができる。
【0491】エッジ強調部707−2は、アンカバード
バックグラウンド領域フレームメモリ704に記憶され
ている画像に、アンカバードバックグラウンド領域の画
像に適したエッジ強調の処理を適用して、エッジ強調し
た画像を合成部708に供給する。
【0492】例えば、エッジ強調部707−2は、動い
ている前景成分を含む画像であるアンカバードバックグ
ラウンド領域の画像に、背景領域に比較して、エッジ強
調の度合いの少ないエッジ強調の処理を実行する。この
ようにすることで、アンカバードバックグラウンド領域
の画像において、解像度感を向上させつつ、動いている
画像にエッジ強調の処理を適用したときの不自然な画像
の劣化を減少させることができる。
【0493】エッジ強調部707−3は、カバードバッ
クグラウンド領域フレームメモリ705に記憶されてい
る画像に、カバードバックグラウンド領域の画像に適し
たエッジ強調の処理を適用して、エッジ強調した画像を
合成部708に供給する。
【0494】例えば、エッジ強調部707−3は、動い
ている前景成分を含む画像であるカバードバックグラウ
ンド領域の画像に、背景領域に比較して、エッジ強調の
度合いの少ないエッジ強調の処理を実行する。このよう
にすることで、カバードバックグラウンド領域の画像に
おいて、解像度感を向上させつつ、動いている画像にエ
ッジ強調の処理を適用したときの不自然な画像の劣化を
減少させることができる。
【0495】エッジ強調部707−4は、前景領域フレ
ームメモリ706に記憶されている前景画像に、前景画
像に適したエッジ強調の処理を適用して、エッジ強調し
た前景画像を合成部708に供給する。
【0496】例えば、エッジ強調部707−4は、動い
ている前景画像に、背景領域に比較して、エッジ強調の
度合いの少ないエッジ強調の処理を実行する。このよう
にすることで、前景画像において、解像度感を向上させ
つつ、動いている画像にエッジ強調の処理を適用したと
きの不自然な画像の劣化を減少させることができる。
【0497】合成部708は、エッジ強調部707−1
から供給された、エッジ強調された背景画像、エッジ強
調部707−2から供給された、エッジ強調されたアン
カバードバックグラウンド領域に属する画素からなる画
像、エッジ強調部707−3から供給された、エッジ強
調されたカバードバックグラウンド領域に属する画素か
らなる画像、およびエッジ強調部707−4から供給さ
れた、エッジ強調された前景画像を合成し、合成された
予測画像をフレームメモリ709に供給する。
【0498】フレームメモリ709は、合成部708か
ら供給された、合成された予測画像を記憶すると共に、
記憶している画像を出力画像として出力する。
【0499】このように、図74に構成を示す領域処理
部104は、背景領域、アンカバードバックグラウンド
領域、カバードバックグラウンド領域、または前景領域
毎に、それぞれの画像の性質に対応したエッジ強調処理
を適用するので、画像を不自然に劣化させることなく、
画像の解像度感を増すことができる。
【0500】以下、エッジ強調部707−1乃至707
−4を個々に区別する必要がないとき、単にエッジ強調
部707と称する。
【0501】図75は、エッジ強調部707の構成を示
すブロック図である。領域毎に分割された入力画像は、
ハイパスフィルタ721および加算部723に入力され
る。
【0502】ハイパスフィルタ721は、入力されたフ
ィルタ係数を基に、入力画像から、画素位置に対して画
素値が急激に変化している、いわゆる画像の周波数の高
い成分を抽出し、画素位置に対して画素値の変化が少な
い、いわゆる画像の周波数の低い成分を除去して、エッ
ジ画像を生成する。
【0503】例えば、ハイパスフィルタ721は、図7
6(A)に示す画像が入力されたとき、図76(B)に
示すエッジ画像を生成する。
【0504】入力されるフィルタ係数が変化したとき、
ハイパスフィルタ721は、抽出する画像の周波数、除
去する画像の周波数、および抽出する画像のゲインを変
化させる。
【0505】図77乃至図80を参照して、フィルタ係
数とエッジ画像との関係を説明する。
【0506】図77は、フィルタ係数の第1の例を示す
図である。図77において、Eは、10の階乗を示す。
例えば、E-04は、10-4を示し、E-02は、10-2を示す。
【0507】例えば、ハイパスフィルタ721は、入力
画像の、注目している画素である注目画素の画素値、注
目画素を基準として、空間方向Yの所定の方向に1画素
乃至15画素の距離だけ離れている画素の画素値、およ
び注目画素を基準として、空間方向Yの他の方向に1画
素乃至15画素の距離だけ離れている画素の画素値のそ
れぞれに、図77に示すフィルタ係数のうち、対応する
係数を乗算する。ハイパスフィルタ721は、それぞれ
の画素の画素値に対応する係数を乗算して得られた結果
の総和を算出して、算出された総和を注目画素の画素値
に設定する。
【0508】例えば、図77に示すフィルタ係数を使用
するとき、ハイパスフィルタ721は、注目画素の画素
値に1.2169396を乗算し、注目画素から画面の上方向に
1画素の距離だけ離れている画素の画素値に-0.5253035
6を乗算し、注目画素から画面の上方向に2画素の距離
だけ離れている画素の画素値に-0.22739914を乗算す
る。
【0509】図77に示すフィルタ係数を使用すると
き、ハイパスフィルタ721は、同様に、注目画素から
画面の上方向に3画素乃至13画素の距離だけ離れてい
る画素に対応する係数を乗算し、注目画素から画面の上
方向に14画素の距離だけ離れている画素の画素値に-
0.00022540586を乗算し、注目画素から画面の上方向に
15画素の距離だけ離れている画素の画素値に-0.00039
273163を乗算する。
【0510】図77に示すフィルタ係数を使用すると
き、ハイパスフィルタ721は、注目画素から画面の下
方向に1画素乃至15画素の距離だけ離れている画素に
同様に対応する係数を乗算する。
【0511】ハイパスフィルタ721は、注目画素の画
素値、注目画素から画面の上方向に1画素乃至15画素
の距離だけ離れている画素の画素値、および注目画素か
ら画面の下方向に1画素乃至15画素の距離だけ離れて
いる画素の画素値のそれぞれに、対応する係数を乗算し
て得られた結果の総和を算出する。ハイパスフィルタ7
21は、算出された総和を注目画素の画素値に設定す
る。
【0512】ハイパスフィルタ721は、注目画素の位
置を空間方向Xに順次移動させて、上述した処理を繰り
返し、画面全体の画素について、画素値を算出する。
【0513】次に、ハイパスフィルタ721は、上述の
ように係数を基に画素値が算出された画像の、注目して
いる画素である注目画素の画素値、注目画素を基準とし
て、空間方向Xの所定の方向に1画素乃至15画素の距
離だけ離れている画素の画素値、および注目画素を基準
として、空間方向Xの他の方向に1画素乃至15画素の
距離だけ離れている画素の画素値のそれぞれに、図77
に示すフィルタ係数のうち、対応する係数を乗算する。
ハイパスフィルタ721は、それぞれの画素の画素値に
対応する係数を乗算して得られた結果の総和を算出し
て、算出された総和を注目画素の画素値に設定する。
【0514】ハイパスフィルタ721は、注目画素の位
置を空間方向Yに順次移動させて、上述した処理を繰り
返し、画面全体の画素について、画素値を算出する。
【0515】すなわち、この例において、ハイパスフィ
ルタ721は、図77に示す係数を使用する、いわゆる
1次元フィルタである。
【0516】図78は、図77の係数を使用するときの
ハイパスフィルタ721の動作を示す図である。図78
に示すように、図77の係数を使用するとき、ハイパス
フィルタ721における、抽出される画像成分の最大の
ゲインは、1である。
【0517】図79は、フィルタ係数の第2の例を示す
図である。
【0518】図80は、図77に示すフィルタ係数を使
用した処理と同様の処理を、図79の係数を使用して実
行したときのハイパスフィルタ721の動作を示す図で
ある。図80に示すように、図79の係数を使用すると
き、ハイパスフィルタ721における、抽出される画像
成分の最大のゲインは、1.5である。
【0519】このように、ハイパスフィルタ721は、
供給されるフィルタ係数により、抽出する画像成分のゲ
インを変化させる。
【0520】例えば、図75に構成を示すエッジ強調部
707−1は、図79に示す係数を使用して、エッジ強
調の度合いのより強いエッジ強調処理を、背景領域の画
像に適用する。図75に構成を示すエッジ強調部707
−4は、図77に示す係数を使用して、エッジ強調の度
合いの比較的弱いエッジ強調処理を、前景領域の画像に
適用する。
【0521】ここでは例示しないが、同様に、異なるフ
ィルタ係数が供給されたとき、ハイパスフィルタ721
は、抽出する画像の周波数、および除去する画像の周波
数を変化させることができる。
【0522】図75に戻り、ハイパスフィルタ721
は、生成したエッジ画像をゲイン調整部722に供給す
る。
【0523】ゲイン調整部722は、入力されたゲイン
調整係数を基に、ハイパスフィルタ721から供給され
たエッジ画像を増幅するか、または減衰する。入力され
るゲイン調整係数が変化したとき、ゲイン調整部722
は、エッジ画像の増幅率(減衰率)を変化させる。例え
ば、ゲイン調整部722は、1以上の増幅率を指定する
ゲイン調整係数が入力されたとき、エッジ画像を増幅
し、1未満の増幅率を指定するゲイン調整係数が入力さ
れたとき、エッジ画像を減衰する。
【0524】ゲイン調整部722は、ゲインが調整され
たエッジ画像を加算部723に供給する。
【0525】加算部723は、分割された入力画像と、
ゲイン調整部722から供給された、ゲインが調整され
たエッジ画像とを加算して、加算された画像を出力す
る。
【0526】例えば、加算部723は、図76(A)に
示す入力画像が入力され、図76(B)に示すエッジ画
像がハイパスフィルタ721から供給されたとき、図7
6(A)の入力画像と図76(B)のエッジ画像とを加
算して、図76(C)に示す画像を出力する。
【0527】このように、エッジ強調部707は、分割
された画像にエッジ強調の処理を適用する。
【0528】図81は、エッジ強調部707の他の構成
を示すブロック図である。図81に示す例において、エ
ッジ強調部707は、フィルタ741から構成されてい
る。
【0529】フィルタ741は、入力されたフィルタ係
数を基に、入力画像の、画素位置に対して画素値が急激
に変化している、いわゆる画像の周波数の高い成分を増
幅して、エッジ強調画像を生成する。
【0530】例えば、フィルタ741は、図82に例を
示す係数が供給されたとき、図82に例を示す係数を基
に、ハイパスフィルタ721で説明した処理と同様の処
理を実行する。
【0531】図83は、図82の係数を使用するときの
フィルタ741の動作を示す図である。図83に示すよ
うに、図82の係数を使用するとき、フィルタ741
は、画像の周波数の高い成分を2倍に増幅し、画像の周
波数の低い成分をそのまま通過させて、エッジ強調画像
を生成する。
【0532】図82の係数を使用するときのフィルタ7
41は、図77の係数を利用し、ゲイン調整部722の
ゲインが1であるときの、図75に構成を示すエッジ強
調部707の出力画像と同一の出力画像を出力する。
【0533】図84は、フィルタ741に供給されるフ
ィルタ係数の第2の例を示す図である。
【0534】図85は、図84の係数を使用するときの
フィルタ741の動作を示す図である。図85に示すよ
うに、図84の係数を使用するとき、フィルタ741
は、画像の周波数の高い成分を2.5倍に増幅し、画像
の周波数の低い成分をそのまま通過させて、エッジ強調
画像を生成する。
【0535】図84の係数を使用するときのフィルタ7
41は、図79の係数を利用し、ゲイン調整部722の
ゲインが1であるときの、図75に構成を示すエッジ強
調部707の出力画像と同一の出力画像を出力する。
【0536】このように、図81に構成を示すエッジ強
調部707は、入力されるフィルタ係数により、画像の
高周波成分のゲインを変化させて、画像のエッジの強調
の度合いを変更することができる。
【0537】以上のように、エッジ強調部707−1乃
至707−4は、例えば、異なるフィルタ係数またはゲ
イン調整係数を基に、分割された画像の性質に対応した
エッジ強調の処理を実行する。
【0538】例えば、図81に構成を示すエッジ強調部
707−1は、図84に示す係数を使用して、エッジ強
調の度合いのより強いエッジ強調処理を、背景領域の画
像に適用する。図81に構成を示すエッジ強調部707
−4は、図82に示す係数を使用して、エッジ強調の度
合いの比較的弱いエッジ強調処理を、前景領域の画像に
適用する。
【0539】図86は、図74に構成を示す領域処理部
104の処理を説明する図である。
【0540】入力画像の前景領域、アンカバードバック
グラウンド領域、カバードバックグラウンド領域、およ
び背景領域は、領域特定部103に特定される。
【0541】領域が特定された入力画像は、領域処理部
104により、領域毎に分割される。分割された、背景
領域の画像、アンカバードバックグラウンド領域の画
像、カバードバックグラウンド領域の画像、および前景
領域の画像は、図74に構成を示す領域処理部104に
より、それぞれの画像の性質に対応して、それぞれの画
像毎にエッジ強調される。
【0542】それぞれにエッジ強調された、背景領域の
画像、アンカバードバックグラウンド領域の画像、カバ
ードバックグラウンド領域の画像、および前景領域の画
像は、合成される。
【0543】次に、図87のフローチャートを参照し
て、図74に構成を示す領域処理部104のエッジ強調
の処理を説明する。
【0544】ステップS701において、領域分割部7
02は、領域特定部103から供給された領域情報を基
に、背景領域、前景領域、カバードバックグラウンド領
域、またはアンカバードバックグラウンド領域に入力画
像を分割する。すなわち、領域分割部702は、分割さ
れた入力画像である、背景領域に属する画素からなる背
景画像を背景領域フレームメモリ703に供給し、アン
カバードバックグラウンド領域に属する画素からなる画
像をアンカバードバックグラウンド領域フレームメモリ
704に供給し、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素からなる画像をカバードバックグラウンド領域フ
レームメモリ705に供給し、前景領域に属する画素か
らなる前景画像を前景領域フレームメモリ706に供給
する。
【0545】ステップS702において、エッジ強調部
707−1は、背景画像の性質に対応したエッジ強調に
処理により、背景領域フレームメモリ703に記憶され
ている背景画像をエッジ強調する。
【0546】ステップS703において、エッジ強調部
707−2は、アンカバードバックグラウンド領域の画
像の性質に対応したエッジ強調に処理により、アンカバ
ードバックグラウンド領域フレームメモリ704に記憶
されている、アンカバードバックグラウンド領域の画像
をエッジ強調する。
【0547】ステップS704において、エッジ強調部
707−3は、カバードバックグラウンド領域の画像の
性質に対応したエッジ強調に処理により、カバードバッ
クグラウンド領域フレームメモリ705に記憶されてい
る、カバードバックグラウンド領域の画像をエッジ強調
する。
【0548】ステップS705において、エッジ強調部
707−4は、前景画像の性質に対応したエッジ強調に
処理により、前景領域フレームメモリ706に記憶され
ている前景画像をエッジ強調する。
【0549】ステップS706において、合成部708
は、それぞれにエッジ強調された、背景画像、アンカバ
ードバックグラウンド領域の画像、カバードバックグラ
ウンド領域の画像、および前景画像を合成する。合成部
708は、合成された画像をフレームメモリ709に供
給する。フレームメモリ709は、合成部708から供
給された画像を記憶する。
【0550】ステップS707において、フレームメモ
リ709は、記憶している、合成された画像を出力し、
処理は終了する。
【0551】このように、図74に構成を示す領域処理
部104は、背景画像、アンカバードバックグラウンド
領域の画像、カバードバックグラウンド領域の画像、お
よび前景画像毎に、それぞれの性質に対応してエッジ強
調の処理を実行することができるので、動いている画像
に不自然な歪みを生じさせることなく、解像度感を向上
させることができる。
【0552】なお、ステップS702乃至ステップS7
05の処理を、シリアルに実行しても、パラレルに実行
しても良いことは勿論である。
【0553】また、領域処理部104が実行する処理
は、SD画像とHD画像とに対応する係数の生成、またはSD
画像からHD画像を生成する処理に限らず、例えば、空間
方向により解像度の高いの画像を生成するための係数を
生成し、空間方向により解像度の高い画像を生成するよ
うにしてもよい。さらに、領域処理部104は、時間方
向に、より解像度の高い画像を生成する処理を実行する
ようにしてもよい。
【0554】なお、領域処理部104は、所定の情報か
ら係数を生成して、生成された係数を基に、クラス分類
適応処理を実行するようにしてもよい。
【0555】また、領域処理部104は、クラス分類適
応処理またはエッジ強調処理に限らず、例えば、所望の
大きさへの画像のサイズの変換、RGBなどの色信号の抽
出、ノイズの除去、ノイズの除去、画像の圧縮、または
符号化など他の処理を特定された領域毎に実行するよう
にしてもよい。例えば、領域処理部104に、それぞれ
の領域に対応する動きベクトルを基に、動きベクトルに
沿った方向の圧縮率を低く、動きベクトルに直交する方
向の圧縮率を高くして、各領域毎の画像を圧縮させるよ
うにすれば、従来に比較して、画像の劣化が少ないま
ま、圧縮比を高くすることができる。
【0556】以上のように、本発明の画像処理装置にお
いては、背景領域、アンカバードバックグラウンド領
域、カバードバックグラウンド領域、および前景領域に
画像を分割し、分割された画像に適した処理が実行され
るので、例えば、解像度のより高い画像が生成される。
【0557】なお、前景となるオブジェクトの動きの方
向は左から右として説明したが、その方向に限定されな
いことは勿論である。
【0558】以上においては、3次元空間と時間軸情報
を有する現実空間の画像をビデオカメラを用いて2次元
空間と時間軸情報を有する時空間への射影を行った場合
を例としたが、本発明は、この例に限らず、より多くの
第1の次元の第1の情報を、より少ない第2の次元の第
2の情報に射影した場合に適応することが可能である。
【0559】なお、センサは、CCDに限らす、固体撮像
素子である、例えば、BBD(Bucket Brigade Device)、
CID(Charge Injection Device)、またはCPD(Charge
Priming Device)などのセンサでもよく、また、検出素
子がマトリックス状に配置されているセンサに限らず、
検出素子が1列に並んでいるセンサでもよい。
【0560】本発明の信号処理を行うプログラムを記録
した記録媒体は、図10に示すように、コンピュータと
は別に、ユーザにプログラムを提供するために配布され
る、プログラムが記録されている磁気ディスク91(フ
ロッピ(登録商標)ディスクを含む)、光ディスク92
(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digita
l Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク93(M
D(Mini-Disc)(商標)を含む)、もしくは半導体メ
モリ94などよりなるパッケージメディアにより構成さ
れるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態
でユーザに提供される、プログラムが記録されているRO
M72や、記憶部78に含まれるハードディスクなどで
構成される。
【0561】なお、本明細書において、記録媒体に記録
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0562】
【発明の効果】本発明の画像処理装置および方法、記録
媒体、並びにプログラムによれば、入力画像データに基
づいて、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト
成分、および背景オブジェクトを構成する背景オブジェ
クト成分が混合されてなる混合領域と、前景オブジェク
ト成分からなる前景領域、および背景オブジェクトを構
成する背景オブジェクト成分からなる背景領域の一方に
より構成される非混合領域とが特定され、特定結果に対
応する領域特定情報が出力され、領域特定情報によって
特定される領域毎に、入力画像データが処理されるよう
にしたので、背景の画像と移動する物体の画像との混ざ
り合い対応して画像を処理することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】クラスタップを説明する図である。
【図3】予測タップを説明する図である。
【図4】クラス分類適応処理の概略を説明する図であ
る。
【図5】従来の係数セットを説明する図である。
【図6】従来の学習の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図7】従来の画像処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】入力画像の画素値、およびクラス分類適応処理
により生成された出力画像の画素値を示す図である。
【図9】従来の画像の創造の処理を説明するフローチャ
ートである。
【図10】本発明に係る画像処理装置の一実施の形態の
構成を示すブロック図である。
【図11】画像処理装置の機能の構成を示すブロック図
である。
【図12】センサによる撮像を説明する図である。
【図13】画素の配置を説明する図である。
【図14】検出素子の動作を説明する図である。
【図15】動いている前景に対応するオブジェクトと、
静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して
得られる画像を説明する図である。
【図16】背景領域、前景領域、混合領域、カバードバ
ックグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウ
ンド領域を説明する図である。
【図17】静止している前景に対応するオブジェクトお
よび静止している背景に対応するオブジェクトを撮像し
た画像における、隣接して1列に並んでいる画素の画素
値を時間方向に展開したモデル図である。
【図18】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図19】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図20】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図21】前景領域、背景領域、および混合領域の画素
を抽出した例を示す図である。
【図22】画素と画素値を時間方向に展開したモデルと
の対応を示す図である。
【図23】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図24】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図25】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図26】分割された画像と、画素の画素値を時間方向
に展開したモデル図との対応を示す図である。
【図27】分割された画像の例を示す図である。
【図28】本発明に係る画像処理装置の画像の処理を説
明するフローチャートである。
【図29】領域特定部103の構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図30】前景に対応するオブジェクトが移動している
ときの画像を説明する図である。
【図31】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図32】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図33】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図34】領域判定の条件を説明する図である。
【図35】領域特定部103の領域の特定の結果の例を
示す図である。
【図36】領域特定部103の領域の特定の結果の例を
示す図である。
【図37】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図38】領域特定部103の構成の他の一例を示すブ
ロック図である。
【図39】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図40】背景画像の例を示す図である。
【図41】2値オブジェクト画像抽出部302の構成を
示すブロック図である。
【図42】相関値の算出を説明する図である。
【図43】相関値の算出を説明する図である。
【図44】2値オブジェクト画像の例を示す図である。
【図45】時間変化検出部303の構成を示すブロック
図である。
【図46】領域判定部342の判定を説明する図であ
る。
【図47】時間変化検出部303の判定の例を示す図で
ある。
【図48】領域判定部103の領域特定の処理を説明す
るフローチャートである。
【図49】領域判定の処理の詳細を説明するフローチャ
ートである。
【図50】領域特定部103のさらに他の構成を示すブ
ロック図である。
【図51】ロバスト化部361の構成を説明するブロッ
ク図である。
【図52】動き補償部381の動き補償を説明する図で
ある。
【図53】動き補償部381の動き補償を説明する図で
ある。
【図54】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図55】ロバスト化の処理の詳細を説明するフローチ
ャートである。
【図56】係数セットを生成する領域処理部104の構
成を示すブロック図である。
【図57】教師画像と生徒画像との関係を説明する図で
ある。
【図58】学習部512の構成を示すブロック図であ
る。
【図59】クラス分類処理を説明する図である。
【図60】ADRC処理を説明する図である。
【図61】図56に構成を示す領域処理部104が生成
する係数セットを説明する図である。
【図62】図56に構成を示す領域処理部104によ
る、係数セットを生成する学習の処理を説明するフロー
チャートである。
【図63】背景領域に対応する係数セットの生成の処理
を説明するフローチャートである。
【図64】クラス分類適応処理を実行して、空間方向
に、より高解像度な画像を生成する領域処理部104の
構成を示すブロック図である。
【図65】マッピング部607の構成を示すブロック図
である。
【図66】教師画像の混合領域における画像の例を示す
図である。
【図67】従来のクラス分類適応処理により生成され
た、混合領域の画像の例を示す図である。
【図68】本発明に係る画像処理装置により生成され
た、混合領域の画像の例を示す図である。
【図69】教師画像の前景領域における画像の例を示す
図である。
【図70】従来のクラス分類適応処理により生成され
た、前景領域の画像の例を示す図である。
【図71】本発明に係る画像処理装置により生成され
た、前景領域の画像の例を示す図である。
【図72】図64に構成を示す領域処理部104の画像
の創造の処理を説明するフローチャートである。
【図73】背景領域に対応する画像の予測の処理を説明
するフローチャートである。
【図74】領域毎に、異なる効果のエッジ強調処理を適
用する領域処理部104の構成を示すブロック図であ
る。
【図75】エッジ強調部707の構成を示すブロック図
である。
【図76】エッジ強調の処理を説明する図である。
【図77】フィルタ係数を示す図である。
【図78】ハイパスフィルタ721の動作を説明する図
である。
【図79】フィルタ係数を示す図である。
【図80】ハイパスフィルタ721の動作を説明する図
である。
【図81】エッジ強調部707の他の構成を示すブロッ
ク図である。
【図82】フィルタ係数を示す図である。
【図83】フィルタ741の動作を説明する図である。
【図84】フィルタ係数を示す図である。
【図85】フィルタ741の動作を説明する図である。
【図86】領域処理部104の処理を説明する図であ
る。
【図87】図74に構成を示す領域処理部104のエッ
ジ強調の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
71 CPU, 72 ROM, 73 RAM, 76 入力
部, 77 出力部,78 記憶部, 79 通信部,
91 磁気ディスク, 92 光ディスク, 93
光磁気ディスク, 94 半導体メモリ, 101 オ
ブジェクト抽出部, 102 動き検出部, 103
領域特定部, 104 領域処理部,201 フレーム
メモリ, 202−1乃至202−4 静動判定部,
203−1乃至203−3 領域判定部, 204 判
定フラグ格納フレームメモリ, 205 合成部, 2
06 判定フラグ格納フレームメモリ, 301 背景
画像生成部, 302 2値オブジェクト画像抽出部,
303 時間変化検出部, 321 相関値演算部,
322 しきい値処理部, 341 フレームメモ
リ, 342 領域判定部, 361 ロバスト化部,
381 動き補償部, 382 スイッチ, 383
−1乃至383−N フレームメモリ、384−1乃至
384−N 重み付け部, 385 積算部, 502
領域分割部, 503 背景領域教師画像フレームメ
モリ, 504 アンカバードバックグラウンド領域教
師画像フレームメモリ, 505 カバードバックグラ
ウンド領域教師画像フレームメモリ, 506 前景領
域教師画像フレームメモリ, 507−1乃至507−
4 加重平均部, 508 背景領域生徒画像フレーム
メモリ, 509 アンカバードバックグラウンド領域
生徒画像フレームメモリ, 510 カバードバックグ
ラウンド領域生徒画像フレームメモリ, 511 前景
領域生徒画像フレームメモリ, 512−1乃至512
−4 学習部, 513 係数セットメモリ, 531
クラス分類部, 532 予測タップ取得部, 53
3 対応画素取得部, 534 正規方程式生成部,
535係数計算部, 551 クラスタップ取得部,
552 波形分類部, 602 領域分割部, 603
背景領域フレームメモリ, 604 アンカバードバ
ックグラウンド領域フレームメモリ, 605 カバー
ドバックグラウンド領域フレームメモリ, 606 前
景領域フレームメモリ, 607−1乃至607−4
マッピング部, 608 係数セットメモリ, 609
合成部, 631 マッピング処理部, 641 ク
ラス分類部, 642 予測タップ取得部, 643
予測演算部, 651 クラスタップ取得部, 652
波形分類部, 702 領域分割部, 703 背景
領域フレームメモリ, 704アンカバードバックグラ
ウンド領域フレームメモリ, 705 カバードバック
グラウンド領域フレームメモリ, 706 前景領域フ
レームメモリ, 707−1乃至707−4 エッジ強
調部, 708 合成部, 721 ハイパスフィル
タ, 722 ゲイン調整部, 723 加算部, 7
41 フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢尾 貴志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 藤原 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 永野 隆浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 和田 成司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 三宅 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 BA02 CA12 CA16 CE09 DA06 DB02 DC32 5C021 PA58 PA79 RA01 RB03 RB06 XA03 XA07 XA08 YC13 5C023 AA06 AA07 AA16 AA37 BA04 BA13 CA01 DA02 DA03 DA08 5C054 AA04 CC02 EA01 ED12 EJ07 FC13 FC14 GA01 GA04 GB14 GB15 5L096 CA02 GA08 HA01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間積分効果を有する所定数の画素を有
    する撮像素子によって取得された所定数の画素データか
    らなる入力画像データを処理する画像処理装置におい
    て、 前記入力画像データに基づいて、前景オブジェクトを構
    成する前景オブジェクト成分、および背景オブジェクト
    を構成する背景オブジェクト成分が混合されてなる混合
    領域と、前記前景オブジェクト成分からなる前景領域、
    および前記背景オブジェクトを構成する背景オブジェク
    ト成分からなる背景領域の一方により構成される非混合
    領域とを特定し、特定結果に対応する領域特定情報を出
    力する領域特定手段と、 前記領域特定情報によって特定される領域毎に、前記入
    力画像データを処理する処理手段とを含むことを特徴と
    する画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記領域特定手段は、カバードバックグ
    ラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド領域
    をさらに特定し、特定結果に対応する前記領域特定情報
    を出力し、 前記処理手段は、さらに、カバードバックグラウンド領
    域またはアンカバードバックグラウンド領域毎に、前記
    入力画像データを処理することを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記処理手段は、前記領域特定情報によ
    って特定される領域毎に、クラス分類適応処理において
    使用される係数を生成することを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記処理手段は、前記領域特定情報によ
    って特定される領域毎に、クラス分類適応処理により、
    出力画像データを生成することを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記処理手段は、前記領域特定情報によ
    って特定される領域毎に、前記入力画像データのエッジ
    を強調することを特徴とする請求項1に記載の画像処理
    装置。
  6. 【請求項6】 時間積分効果を有する所定数の画素を有
    する撮像素子によって取得された所定数の画素データか
    らなる入力画像データを処理する画像処理方法におい
    て、 前記入力画像データに基づいて、前景オブジェクトを構
    成する前景オブジェクト成分、および背景オブジェクト
    を構成する背景オブジェクト成分が混合されてなる混合
    領域と、前記前景オブジェクト成分からなる前景領域、
    および前記背景オブジェクトを構成する背景オブジェク
    ト成分からなる背景領域の一方により構成される非混合
    領域とを特定し、特定結果に対応する領域特定情報を出
    力する領域特定ステップと、 前記領域特定情報によって特定される領域毎に、前記入
    力画像データを処理する処理ステップとを含むことを特
    徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記領域特定ステップにおいては、カバ
    ードバックグラウンド領域およびアンカバードバックグ
    ラウンド領域がさらに特定され、特定結果に対応する前
    記領域特定情報が出力され、 前記処理ステップにおいては、さらに、カバードバック
    グラウンド領域またはアンカバードバックグラウンド領
    域毎に、前記入力画像データが処理されることを特徴と
    する請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記処理ステップにおいては、前記領域
    特定情報によって特定される領域毎に、クラス分類適応
    処理において使用される係数が生成されることを特徴と
    する請求項6に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記処理ステップにおいては、前記領域
    特定情報によって特定される領域毎に、クラス分類適応
    処理により、出力画像データが生成されることを特徴と
    する請求項6に記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、前記入力画像
    データのエッジが強調されることを特徴とする請求項6
    に記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる入力画像データを処理する画像処理用のプログ
    ラムであって、 前記入力画像データに基づいて、前景オブジェクトを構
    成する前景オブジェクト成分、および背景オブジェクト
    を構成する背景オブジェクト成分が混合されてなる混合
    領域と、前記前景オブジェクト成分からなる前景領域、
    および前記背景オブジェクトを構成する背景オブジェク
    ト成分からなる背景領域の一方により構成される非混合
    領域とを特定し、特定結果に対応する領域特定情報を出
    力する領域特定ステップと、 前記領域特定情報によって特定される領域毎に、前記入
    力画像データを処理する処理ステップとを含むことを特
    徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記
    録されている記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記領域特定ステップにおいては、カ
    バードバックグラウンド領域およびアンカバードバック
    グラウンド領域がさらに特定され、特定結果に対応する
    前記領域特定情報が出力され、 前記処理ステップにおいては、さらに、カバードバック
    グラウンド領域またはアンカバードバックグラウンド領
    域毎に、前記入力画像データが処理されることを特徴と
    する請求項11に記載の記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、クラス分類適
    応処理において使用される係数が生成されることを特徴
    とする請求項11に記載の記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、クラス分類適
    応処理により、出力画像データが生成されることを特徴
    とする請求項11に記載の記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、前記入力画像
    データのエッジが強調されることを特徴とする請求項1
    1に記載の記録媒体。
  16. 【請求項16】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる入力画像データを処理するコンピュータに、 前記入力画像データに基づいて、前景オブジェクトを構
    成する前景オブジェクト成分、および背景オブジェクト
    を構成する背景オブジェクト成分が混合されてなる混合
    領域と、前記前景オブジェクト成分からなる前景領域、
    および前記背景オブジェクトを構成する背景オブジェク
    ト成分からなる背景領域の一方により構成される非混合
    領域とを特定し、特定結果に対応する領域特定情報を出
    力する領域特定ステップと、 前記領域特定情報によって特定される領域毎に、前記入
    力画像データを処理する処理ステップとを実行させるプ
    ログラム。
  17. 【請求項17】 前記領域特定ステップにおいては、カ
    バードバックグラウンド領域およびアンカバードバック
    グラウンド領域がさらに特定され、特定結果に対応する
    前記領域特定情報が出力され、 前記処理ステップにおいては、さらに、カバードバック
    グラウンド領域またはアンカバードバックグラウンド領
    域毎に、前記入力画像データが処理されることを特徴と
    する請求項16に記載のプログラム。
  18. 【請求項18】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、クラス分類適
    応処理において使用される係数が生成されることを特徴
    とする請求項16に記載のプログラム。
  19. 【請求項19】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、クラス分類適
    応処理により、出力画像データが生成されることを特徴
    とする請求項16に記載のプログラム。
  20. 【請求項20】 前記処理ステップにおいては、前記領
    域特定情報によって特定される領域毎に、前記入力画像
    データのエッジが強調されることを特徴とする請求項1
    6に記載のプログラム。
JP2001181397A 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Expired - Fee Related JP4660979B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001181397A JP4660979B2 (ja) 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
CA2418810A CA2418810C (en) 2001-06-15 2002-06-13 Image processing apparatus and method and image pickup apparatus
PCT/JP2002/005875 WO2002103635A1 (fr) 2001-06-15 2002-06-13 Dispositif et procede de traitement d'images et dispositif de prises de vue
KR1020037002092A KR100904340B1 (ko) 2001-06-15 2002-06-13 화상 처리 장치 및 방법과 촬상 장치
US10/344,735 US7336818B2 (en) 2001-06-15 2002-06-13 Image processing device and method, and image-taking device
EP02733492A EP1396818B1 (en) 2001-06-15 2002-06-13 Image processing apparatus and method and image pickup apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001181397A JP4660979B2 (ja) 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002373338A true JP2002373338A (ja) 2002-12-26
JP2002373338A5 JP2002373338A5 (ja) 2008-04-24
JP4660979B2 JP4660979B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=19021676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001181397A Expired - Fee Related JP4660979B2 (ja) 2001-06-15 2001-06-15 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4660979B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002366949A (ja) * 2001-06-05 2002-12-20 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006652A (ja) * 2001-06-25 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006658A (ja) * 2001-06-19 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006656A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006650A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006651A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR101005567B1 (ko) 2009-02-24 2011-01-12 중앙대학교 산학협력단 고역통과필터를 이용하는 영상 복원 장치 및 방법

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07336688A (ja) * 1994-06-06 1995-12-22 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> アンカバー領域の検出方法
JPH10164436A (ja) * 1996-12-04 1998-06-19 Sony Corp 輪郭抽出装置、輪郭抽出方法、キー信号生成装置及びキー信号生成方法
JP2000030040A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Canon Inc 画像処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2001181395A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Chisso Corp ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
JP2001181394A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Dainippon Ink & Chem Inc ポリアリーレンスルフィドの製造方法
JP2001181396A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Jsr Corp シロキサン変性重合体粒子およびその製造方法
JP2001181399A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Hitachi Chem Co Ltd 難燃性熱硬化樹脂組成物、それを用いたプリプレグ及び電気配線板用積層板
JP2001181398A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd 含ケイ素重合体およびその製造方法
JP4479098B2 (ja) * 2000-12-21 2010-06-09 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びに記録媒体
JP4491965B2 (ja) * 1999-12-28 2010-06-30 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びに記録媒体

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07336688A (ja) * 1994-06-06 1995-12-22 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> アンカバー領域の検出方法
JPH10164436A (ja) * 1996-12-04 1998-06-19 Sony Corp 輪郭抽出装置、輪郭抽出方法、キー信号生成装置及びキー信号生成方法
JP2000030040A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Canon Inc 画像処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2001181394A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Dainippon Ink & Chem Inc ポリアリーレンスルフィドの製造方法
JP2001181396A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Jsr Corp シロキサン変性重合体粒子およびその製造方法
JP2001181395A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Chisso Corp ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
JP2001181399A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Hitachi Chem Co Ltd 難燃性熱硬化樹脂組成物、それを用いたプリプレグ及び電気配線板用積層板
JP2001181398A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd 含ケイ素重合体およびその製造方法
JP4491965B2 (ja) * 1999-12-28 2010-06-30 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びに記録媒体
JP4479098B2 (ja) * 2000-12-21 2010-06-09 ソニー株式会社 信号処理装置および方法、並びに記録媒体

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002366949A (ja) * 2001-06-05 2002-12-20 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596209B2 (ja) * 2001-06-05 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006658A (ja) * 2001-06-19 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596215B2 (ja) * 2001-06-19 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596216B2 (ja) * 2001-06-20 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006650A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006651A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596218B2 (ja) * 2001-06-22 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596217B2 (ja) * 2001-06-22 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006656A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596219B2 (ja) * 2001-06-25 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2003006652A (ja) * 2001-06-25 2003-01-10 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR101005567B1 (ko) 2009-02-24 2011-01-12 중앙대학교 산학협력단 고역통과필터를 이용하는 영상 복원 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4660979B2 (ja) 2011-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100859381B1 (ko) 화상 처리 장치 및 방법 및 촬상 장치
CA2418810C (en) Image processing apparatus and method and image pickup apparatus
KR100846261B1 (ko) 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 기록 매체 및 촬상 장치
JP4596212B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100859382B1 (ko) 화상 처리 장치 및 방법, 및 촬상 장치
KR100897965B1 (ko) 화상 처리 장치 및 방법, 및 촬상 장치
EP1403822B1 (en) Image processing apparatus and method
JP4596220B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100799011B1 (ko) 화상 처리 장치
KR100848427B1 (ko) 화상 처리 장치
JP4596213B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
EP1379080B1 (en) Image processing apparatus and method, and image pickup apparatus
KR100894923B1 (ko) 화상 처리 장치, 방법 및 기록 매체와 촬상 장치
KR100864336B1 (ko) 화상 처리 장치 및 방법, 및 촬상 장치
JP4596211B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4088819B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4660979B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4660980B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100858761B1 (ko) 화상 처리 장치
JP2002366949A (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100895744B1 (ko) 화상 처리 장치, 방법 및 기록 매체, 및 촬상 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080307

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20100518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20100826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees