JP2001181395A - ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001181395A
JP2001181395A JP37221199A JP37221199A JP2001181395A JP 2001181395 A JP2001181395 A JP 2001181395A JP 37221199 A JP37221199 A JP 37221199A JP 37221199 A JP37221199 A JP 37221199A JP 2001181395 A JP2001181395 A JP 2001181395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
general formula
polyorganosiloxane
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP37221199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4329195B2 (ja
Inventor
Takashi Matsuo
孝志 松尾
Youichi Kimae
洋一 木前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP37221199A priority Critical patent/JP4329195B2/ja
Priority to US09/723,892 priority patent/US6576734B1/en
Publication of JP2001181395A publication Critical patent/JP2001181395A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4329195B2 publication Critical patent/JP4329195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】各種の極性溶媒やモノマーに対して高い相溶性
を有する新規なポリオルガノシロキサンおよびその製造
方法を提供する。 【解決手段】(1)片末端にカルボキシル基を有し、分
子鎖中央にポリオキシアルキレン部を持ったポリオルガ
ノシロキサン。 (2)片末端に水酸基を有し、分子鎖中央にポリオキシ
アルキレン部をもつポリオルガノシロキサンと環状酸無
水物とを反応させることにより、複数の反応工程を必要
とせず、かつ、原料の環状酸無水物の種類により種々の
片末端にカルボキシル基を有するポリオルガノシロキサ
ンを容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオルガノシロ
キサンおよびその製造方法に関するものであり、詳しく
は片末端にカルボキシル基を有し、分子鎖中央にポリオ
キシアルキレン部を有するポリオルガノシロキサンおよ
びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機官能基を有するポリオルガノシロキ
サンは有機樹脂モノマーと共重合し、有機樹脂にポリオ
ルガノシロキサンの特性である耐候性、表面撥水性、潤
滑性、生体適合性、ガス透過性等を付与できるため、有
機樹脂の改質剤として有効である。有機機樹脂の改質の
ために、種々の有機官能基を有するポリオルガノシロキ
サンが知られている。特にカルボキシル基を有するポリ
オルガノシロキサンは、繊維処理材、乳化剤、無機材料
の表面改質剤や、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ア
ルキド樹脂、ウレタン樹脂等の各種有機樹脂の改質剤と
して有用であることが知られている。また、このカルボ
キシル基の反応性を利用して、種々の官能基の導入や種
々の官能基を持ったポリオルガノシロキサンを合成する
こともできる。
【0003】カルボキシル基を有するポリオルガノシロ
キサンとして、片末端カルボン酸変性ポリオルガノシロ
キサンは、例えば片末端にSi―H基を有するポリジメ
チルシロキサンと不飽和カルボン酸エステル化合物と
を、白金触媒下でヒドロシリル化反応により付加し、そ
の後エステルを加水分解してカルボン酸にする方法、ま
たは片末端にSi―H基を有するポリジメチルシロキサ
ンと不飽和カルボン酸シリルエステルとを、白金触媒下
でヒドロシリル化反応により付加し、反応後シリル基を
水やアルコールにより脱離させカルボン酸にする方法等
で製造されている。
【0004】このカルボキシル基含有ポリオルガノシロ
キサンは、アミド結合やエステル結合により種々の官能
基をシリコーンに導入することができる。このような特
徴を利用してカルボキシル基含有ポリオルガノシロキサ
ンは各種の用途に利用されている。
【0005】特公平07−068424号公報には、カ
ルボキシル基含有ポリオルガノシロキサンを用いて、ア
クリルゴム組成物の耐寒性を向上させるとともに、該ア
クリルゴム組成物を用いたアクリルゴムの離型性、ロー
ル加工性を改善している。また、特開平09−0591
25号公報には、化粧料用粉体の表面をカルボキシル基
含有ポリオルガノシロキサンでコーティング処理し、該
化粧料用粉体に撥水性を与えるのに用いている。
【0006】さらに、特開平05−139997号公報
には、カルボキシル基含有ポリオルガノシロキサンを経
皮吸収促進剤として用いることが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、カルボキ
シル基含有ポリオルガノシロキサンは極めて有用な化合
物であることは明らかである。しかしながら、従来のカ
ルボキシル基含有ポリオルガノシロキサンは、各種溶剤
との相溶性が低いという欠点があり、そのために各種用
途への応用の点で使用範囲が限られていた。
【0008】本発明者らは、前述の従来技術の課題すな
わち各種溶剤との相溶性の改善という課題を解決するべ
く鋭意研究した。その結果、片末端にカルボキシル基を
有し、分子鎖中央にポリオキシアルキレン部をもつ新規
なポリオルガノシロキサンが、各種の極性溶媒やモノマ
ーに対して高い相溶性を有することを見出し、また、該
新規なポリオルガノシロキサンの製造方法として、片末
端に水酸基を有し、分子鎖中央にポリオキシアルキレン
部をもつポリオルガノシロキサンと特定構造の環状酸無
水物とを反応させることにより、複数の反応工程を必要
とせず、かつ、原料の環状酸無水物の種類により種々の
片末端にカルボキシル基を有するポリオルガノシロキサ
ンを容易に製造できることを見出し、これらの知見に基
づいて本発明を完成した。以上の記述から明らかなよう
に、本発明の目的は、片末端にカルボキシル基を有し、
分子鎖中央にポリオキシアルキレン部をもつ新規なポリ
オルガノシロキサンおよびその製造方法を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は下記により構成
される。 (1)下記の一般式(1)で表わされる数平均分子量が
500〜100,000のポリオルガノシロキサン。 (1) (式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は炭素数1〜
20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6
〜10のアリール基であり、R6は炭素数1〜5のアル
キレン基、炭素数2〜5のアルケニレン基または炭素数
6〜10のアリーレン基であり、n、mは0もしくは1
以上の整数であり、Xは炭素数が2〜20の2価のアル
キレン基であり、Yは−OCH2CH2−、−OCH(C
3)CH2−、または−OCH2CH(CH3)−であ
り、pは3以上の整数である)。
【0010】(2)下記の一般式(2)で表わされるポ
リオルガノシロキサンと下記の一般式(3)で表わされ
る環状酸無水物とを反応させることを特徴とする前記第
1項に記載の一般式(1)で表されるポリオルガノシロ
キサンの製造方法。 (2) (式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は炭素数1〜
20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6
〜10のアリール基であり、n、mは0もしくは1以上
の整数であり、Xは炭素数が2〜20の2価のアルキレ
ン基であり、Yは−OCH2CH2−、−OCH(C
3)CH2−、または−OCH2CH(CH3)−であ
り、pは3以上の整数である)。 (3) (式中、R6は炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2
〜5のアルケニレン基または炭素数6〜10のアリーレ
ン基である)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1の発明は、上記一般式(1)で表わされ
る、数平均分子量が500〜100,000のポリオル
ガノシロキサンであり、第2の発明は、上記一般式
(2)で表わされるポリオルガノシロキサンと、上記一
般式(3)で表わされる環状酸無水物とを触媒の存在下
に反応させることを特徴とする一般式(1)で表される
ポリオルガノシロキサンの製造方法である。
【0012】上記一般式(1)および上記一般式(2)
中の、R1、R2、R3、R4、およびR5は炭素数1〜2
0の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6〜
10のアリール基であり、n、mは0または1以上の整
数であり、Xは炭素数が2〜20の2価のアルキレン基
であり、Yは−OCH2CH2−、−OCH(CH3)C
2−、または−OCH2CH(CH3)−であり、pは
3以上の整数である。また、上記一般式(1)および上
記一般式(3)中のR6は炭素数1〜5のアルキレン
基、炭素数2〜5のアルケニレン基または炭素数6〜1
0のアリーレン基である。
【0013】上記一般式(1)および一般式(2)にお
いて、R1、R2、R3、R4、およびR5で示される炭素
数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデ
シル基、ドデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、ベンジル基、およびフェネチル基などを挙げるこ
とができ、 また、炭素数6〜10のアリール基として
はフェニル基、トルイル基、キシリル基、およびエチル
フェニル基などを挙げることができる。
【0014】また、上記一般式(1)および一般式
(3)において、R6で示される炭素数1〜5のアルキ
レン基としては、−CH2CH2−、−CH2−CH(−
CH3)−、−CH2−CH(−C25)−、−CH(−
CH3)−CH(−CH3)−などの直鎖状もしくは分岐
状のアルキレン基が挙げられ、炭素数2〜5のアルケニ
レン基としては、−CH=CH−、−CH2−C(=C
2)−、−CH=C(−CH3)−、−C(−CH3
=C(−CH3)−などの直鎖状もしくは分岐状のアル
ケニレン基が挙げられる。また炭素数6〜10のアリー
レン基としては、1,2−フェニレン、4−メチル−
1,2−フェニレン、ジメチル−1,2−フェニレン、
4−エチル−1,2−フェニレンなどが挙げられる。本
発明において、上記R6は、特に限定されるものではな
いが、−CH2CH2−、−CH=CH−、−CH2−C
(=CH2)−、−CH=C(−CH3)−、1,2−フ
ェニレンであることが好ましい。
【0015】また、一般式(1)および一般式(2)に
おいて、Xで示される炭素数が2〜20の2価のアルキ
レン基としては、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレ
ン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウ
ンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレ
ン、2−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2
−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、
2−メチルヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレ
ン、2−メチルオクタメチレン、2−メチルノナメチレ
ン、2−メチルデカメチレン、および2−メチルウンデ
カメチレンなどを挙げることができる。本発明において
Xは、特に限定されるものではないが、前述の基のうち
トリメチレンもしくは2―メチルエチレン(炭素数が3)
であることが好ましい。
【0016】本発明においてYは、特に限定されるもの
ではないが、前述の基のうち−OCH2CH2−(炭素数
2)であることが好ましく、pは3以上の整数であれば
特に限定されるものではないが、3から460であるこ
とが好ましい。また、n、mは0または1以上の整数で
あれば特に限定されるものではないが、好ましくはn+
mが4〜1100の範囲である。
【0017】本発明の一般式(1)で表されるポリオル
ガノシロキサンの分子量は上述したように数平均分子量
で500〜100,000の範囲であり、また、原料で
ある一般式(2)で表されるポリオルガノシロキサンの
分子量は数平均分子量で400〜100,000である
ことが好ましい。
【0018】本発明で用いる一般式(3)で示される化
合物は市販品を使用することができ、例えば、無水こは
く酸(R6が−CH2CH2−である)、無水マレイン酸
(R6が−CH=CH−である)、無水イタコン酸(R6
が−CH2−C(=CH2)−である)、無水シトラコン
酸(R6が−CH=C(−CH3)−である)、無水フタ
ル酸(R6が1,2−フェニレンである)などがこの化
合物に相当する。
【0019】一般式(2)で示される化合物は、例えば
下記のような一般式(4)および一般式(5)との下記
反応(反応式(1))によって合成することができる。 (4) (上記一般式(4)中、R1、R2、R3、R4、およびR
5は炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基
または炭素数6〜10のアリール基であり、n、mは0
または1以上の整数である)。
【0020】 (5) (上記一般式(5)中、X’は少なくともひとつの二重
結合を有する炭素数が2〜20の2価のアルケニル基で
あり、Yは−OCH2CH2−、−OCH(CH3)CH2
−、または−OCH2CH(CH3)−であり、pは1以
上の整数である)。
【0021】 反応式(1)
【0022】上記反応(反応式(1))は触媒の存在下
に行われるヒドロシリル化反応である。該触媒としては
一般にヒドロシリル化反応に使用される遷移金属触媒を
使用することができ、具体的には、白金、ロジウム、イ
リジウム、ルテニウム、パラジウム、モリブデン、およ
びマンガンを例示することができる。これら触媒の形態
は溶媒に溶解するいわゆる均一系触媒という形態や、カ
ーボン、シリカなどに担持させた担持触媒の形態、ホス
フィンやアミン、酢酸カリウムなどを助触媒とした触媒
系の形態のいずれをも採用することができる。
【0023】上記反応(反応式(1))において反応溶
媒は必ずしも必要ではないが、必要に応じて適当な溶媒
を使用してもよい。このような溶媒としては反応を阻害
するものでなければよく、ヘキサンやヘプタンなどの炭
化水素溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、THF、ジオキサ
ンなどのエ−テル溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素など
のハロゲン化炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、
プロパノールなどのアルコール溶媒および水などを例示
することができる。これらの溶媒は単独で使用すること
もいくつかを組み合わせて使用することもできる。
【0024】ヒドロシリル化反応の反応温度は特に限定
されないが、通常は反応溶媒の沸点以下で行われる。反
応溶媒を使用しない場合は0〜250℃で反応すること
ができるが、経済性などを考慮すると20〜120℃で
行なうことが好ましい。
【0025】一般式(4)および一般式(5)で示され
る化合物の分子量は、特に限定されるものではないが、
一般式(4)で示される化合物は、数平均分子量が30
0〜80,000の範囲であることが好ましく、一般式
(5)で示される化合物は、数平均分子量が150〜2
0,000の範囲であることが好ましい。
【0026】一般式(5)で示される化合物は市販品を
使用することができ、例えば、日本油脂(株)製のユニ
オックスPKA−5001((商標)、X’がアリル基
であり、Yが−OCH2CH2−である平均分子量200
のポリエチレングリコールモノアリルエーテル)、ユニ
オックスPKA−5002((商標)、X’はアリル基
であり、Yは−OCH2CH2−である平均分子量400
のポリエチレングリコールモノアリルエーテル)、ユニ
オックスPKA−5003((商標)、X’はアリル基
であり、Yは−OCH2CH2−である平均分子量450
のポリエチレングリコールモノアリルエーテル)、ユニ
オックスPKA−5004((商標)、X’はアリル基
であり、Yは−OCH2CH2−である平均分子量750
のポリエチレングリコールモノアリルエーテル)、ユニ
オックスPKA−5005((商標)、X’はアリル基
であり、Yは−OCH2CH2−である平均分子量150
0のポリエチレングリコールモノアリルエーテル)、ユ
ニセーフPKA−5014((商標)、X’はアリル基
であり、Yは−OCH(CH3)CH2−、または−OC
2CH(CH3)−である平均分子量1500のポリプ
ロピレングリコールモノアリルエーテル)などがこの化
合物に相当する。
【0027】第2の発明の製造方法における、一般式
(2)で表わされるポリオルガノシロキサンと一般式
(3)で表わされる化合物との反応について、以下に詳
述する。一般式(2)で表わされるポリオルガノシロキ
サンと一般式(3)で表わされる化合物との反応は、モ
ノエステル化反応(下記反応式(2))であり、該モノ
エステル化反応として二通りの方法を挙げることができ
る。
【0028】 反応式(2)
【0029】該モノエステル化反応の第一の方法は、溶
媒を用い均一系にて行なう方法である。第一の方法にお
いて該溶媒の使用量は特定されるものではない。一方、
一般式(2)で示される化合物の粘度は一般に高いの
で、反応液の粘度自体も高くなる傾向にあり、該溶媒の
反応系への添加は、反応液の粘度を下げることにもなり
好ましい。
【0030】該溶媒は、一般式(2)および一般式
(3)の化合物を溶解させ、該モノエステル化反応を阻
害するものでなければ何れの溶媒であっても使用するこ
とができる。このような溶媒としては、へキサンやヘプ
タンなどの炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの
ケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど
の極性有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素などのハロゲン化炭化水素溶媒、ベンゼンやトル
エン、キシレン、クメンなどの芳香族系炭化水素溶媒、
その他ピリジンなどを挙げることができる。これらの溶
媒は単独で使用しても、その複数を組み合わせて使用し
てもよい。
【0031】これらの溶媒は一般式(2)または一般式
(3)の化合物と反応するような不純物、すなわち、
水、アルコール類、一級・二級アミン類、カルボン酸類
を含まないことが望ましい。該溶媒の使用において、そ
の量は特定されるものではない。該第一の方法における
モノエステル化反応の温度は特に限定されないが、該溶
媒の沸点以下であることが好ましい。
【0032】さらに、該第一の方法において、副生成物
の生成を抑え、一般式(1)で示されるポリオルガノシ
ロキサンの収率を上げるためには、反応系中に三級アミ
ンを存在させることが好ましい。この三級アミンとして
は、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブ
チルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミ
ン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,8
−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン(DBU)
などを挙げることができるが、このうちトリメチルアミ
ンあるいはトリエチルアミンが特に好ましい。
【0033】また、反応溶媒としてN,N−ジメチルホ
ルムアミドやピリジンなど三級アミン構造を持つ溶媒を
使用した場合は三級アミンを新たに追加する必要はな
い。
【0034】該三級アミンの使用量は、実施者が任意に
決定するべきものであり特に限定されるものではない
が、反応性、経済性などを考慮した場合、三級アミンの
使用量は、一般式(2)のポリオルガノシロキサンに対
し、0.01〜2倍モル量の範囲であることが好まし
く、さらには0.1〜1倍モル量の範囲であることが好
ましい。該第一の方法において、三級アミンを用いた場
合には、反応後、目的物であるカルボキシル基含有ポリ
オルガノシロキサンと一部塩を生成するが、これには酢
酸などの有機酸、塩酸などの鉱酸を用いることによりカ
ルボキシル基含有ポリオルガノシロキサンを遊離させれ
ばよい。鉱酸を用いる場合は、シロキサン結合が切れる
恐れがあるので、該酸を十分に希釈して用いるのが好ま
しい。
【0035】また、該第一の方法において、一般に一般
式(2)で表せられるポリオルガノシロキサンをすべて
消費させるために、過剰量の一般式(3)の環状酸無水
物を用いることが好ましい。このとき、反応後に未反応
の一般式(3)の環状酸無水物が残るが、水を加えて加
水分解し、ジカルボン酸に変換させた後、水、メタノー
ルなどで洗浄することにより除くことができる。また、
上述した酸も水、メタノールなどで洗浄することにより
除くことができる。
【0036】該モノエステル化反応の第二の方法は、三
級アミンを用いず無溶媒系にて行なう方法である。この
方法では、反応において高い温度が必要となるが、三級
アミンを必要としない。そのために酢酸などの有機酸や
塩酸などの鉱酸も必要としない。また、高温では一般式
(3)の環状酸無水物は一般に液体となり、一般式
(2)のポリオルガノシロキサンと2層系の反応となる
が、加熱攪拌を十分に行なうことにより反応を進行させ
ることができる。
【0037】該第二の方法におけるモノエステル化反応
の温度は特に限定されないが、50〜300℃で反応さ
せることが好ましい。反応性、経済性などを考慮すると
150〜250℃で行なうことが好ましい。
【0038】また、該第二の方法において、一般に一般
式(2)のポリオルガノシロキサンをすべて消費させる
ために、過剰量の一般式(3)の環状酸無水物を用いる
ことが好ましい。このとき、反応後に未反応の該環状酸
無水物が残るが、水を加えて加水分解しジカルボン酸に
変換させた後、水、メタノールなどで洗浄することによ
り除くことができる。また、得られる一般式(1)のポ
リオルガノシロキサンの粘度が低い場合は濾過により除
くことができる。粘度が高い場合にはトルエン、ヘキサ
ンなどで希釈して粘度を下げた後に濾過により除けばよ
い。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、実施例1〜5で用いる、ポリジメチルシロキサンと
ポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合体
(一般式(2)で表わされるポリオルガノシロキサン)
の合成を参考例1〜4として示した。
【0040】なお、参考例、実施例で得られた化合物の
各物性は下記の方法で測定した。 (1)粘度:キャノンフェンスケ粘度計を用い、JIS
Z 8803(粘度測定方法)の規定にしたがって測定
した。 (2)水分:JIS K 0068(化学製品の水分測定
方法)にしたがって測定した。 (3)比重:JIS K 0061(化学製品の密度及び
比重測定方法)にしたがって測定した。 (4)酸価:JIS K 0070(化学製品の酸価、け
ん化価、エステル価、よう素価、水酸基価およびけん化
物の試験方法)中の酸価にしたがって測定した。 (5)数平均分子量:分散度はゲル浸透クロマトグラフ
ィー(GPC)で測定した。使用カラムは、Shode
x KF−804L×2、カラム温度は、40℃、検出
器はRI、移動相はトルエンである。 (6)赤外線吸収スペクトル法の測定方法 ニ−ト(Neat)法にて測定した。 (7)1H−NMR(核磁気共鳴法)の測定方法 90MHz、CDCl3、積算400回の条件で測定し
た。
【0041】更に、本実施例において、無水こはく酸、
トリエチルアミン、アセトン、メチルエチルケトン、ト
ルエン、メタノールはキシダ化学(株)製の試薬を用い
た。また、参考例において、片末端にアリル基をもつポ
リオキシエチレンは、それぞれ日本油脂(株)製のユニ
オックスPKA−5001((商標)、平均分子量20
0)、ユニオックスPKA−5002((商標)、平均
分子量400)を使用した。
【0042】参考例1 磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリ
ットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ数平
均分子量5000のポリジメチルシロキサン200g、
片末端アリル基をもつ数平均分子量200のポリオキシ
エチレン12g、およびトルエン70gをいれ、80℃
に昇温した後、白金触媒 40μlをいれ、80℃の温
度を保持した状態で5時間反応させた。5時間経過後、
反応液を冷却し、該反応液にメタノールを65g入れ、
未反応のポリオキシエチレンを抽出した。なお、この抽
出は2回繰りかえし行った。エバポレーターを用いて抽
出後のトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、生成
物として203gの無色透明の液体を得た。該生成物の
ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は4000、
分散度(Mw/Mn)は1.4であった。また該生成物
はIRおよび1H−NMRの分析によって、分子量50
00のポリジメチルシロキサンと分子量200のポリオ
キシエチレンとから構成されるブロック共重合体である
ことが確認された。
【0043】参考例2 攪拌装置、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリッ
トルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ数平均
分子量10000のポリジメチルシロキサン200g、
片末端アリル基をもつ数平均分子量200のポリオキシ
エチレン 6g、およびトルエン70gをいれ、80℃
に昇温した後、白金触媒 40μlをいれ、80℃の温
度を保持した状態で5時間反応させた。5時間経過後、
反応液を冷却し、該反応液にメタノールを65g入れ、
未反応のポリオキシエチレンを抽出した。なお、この抽
出は3回繰りかえし行った。エバポレーターを用いて抽
出後のトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、生成
物として188gの無色透明の液体を得た。該生成物の
ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は7200、
分散度(Mw/M n)は1.4であった。また、該
生成物はIRおよび1H−NMRの分析によって、分子
量10000のポリジメチルシロキサンと分子量200
のポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合
体であることが確認された。
【0044】参考例3 磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリ
ットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ数平
均分子量5000のポリジメチルシロキサン100g、
片末端アリル基をもつ数平均分子量400のポリオキシ
エチレン13g、およびトルエン170gをいれ、80
℃に昇温した後、白金触媒11μlをいれ、80℃の温
度を保持した状態で4時間反応させた。4時間経過後、
反応液を冷却し、該反応液にメタノール210gを入
れ、未反応のポリオキシエチレンを抽出した。なお、こ
の抽出は2回繰りかえし行った。エバポレーターを用い
て抽出後のトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、
生成物として87gの淡黄色透明の液体を得た。該生成
物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は620
0、分散度(Mw/Mn)は1.08である。また、該
生成物はIRおよび1H−NMRの分析によって、分子
量5000のポリジメチルシロキサンと分子量400の
ポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合体
であることが確認された。
【0045】参考例4 磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリ
ットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ数平
均分子量10000のポリジメチルシロキサン100
g、片末端アリル基をもつ数平均分子量400のポリオ
キシエチレン6g、およびトルエン160gをいれ、8
0℃に昇温した後、白金触媒65μlをいれ、80℃の
温度を保持した状態で20時間反応させた。20時間経
過後、反応液を冷却し、該反応液にメタノール140g
を入れ、未反応のポリオキシエチレンを抽出した。な
お、この抽出は2回繰りかえし行った。エバポレーター
を用いて抽出後のトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留
去し、生成物として98gの褐色透明の液体を得た。該
生成物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は9
500、分散度(Mw/Mn)は1.17であった。ま
た、該生成物はIRおよび1H−NMRの分析によっ
て、分子量10000のポリジメチルシロキサンと分子
量400のポリオキシエチレンとから構成されるブロッ
ク共重合体であることが確認された。
【0046】実施例1 磁気攪拌子、温度計を取り付けた300ミリリットルの
四ッ口フラスコに、参考例1で得られたブロック共重合
体100g、無水こはく酸2.6g、トルエン1.0g
およびアセトン50gを入れた。釜内温を57℃に昇温
し、該フラスコ内容物を攪拌しながら、トリエチルアミ
ン1.7mlを該フラスコ中に滴下し、そのまま釜内温
57℃にて攪拌した。GC分析にて無水こはく酸の減少
を追跡し、5時間経過後、無水こはく酸の減少が止まっ
たので加熱攪拌を停止した。室温まで冷却後、水3.6
g、酢酸1.2gを順次フラスコに投入した。該フラス
コの内容物を再び攪拌し、未反応の無水こはく酸をこは
く酸へ、またトリエチルアミンを酢酸塩に変換させるこ
とにより、白濁した反応液を得た。メタノール150g
を用いて副生物および未反応の原料を抽出する操作を2
回繰り返した。次いで、抽出残さからエバポレーターを
用いて溶媒と揮発分を減圧溜去して濾過することによ
り、73gの微黄色透明液体を得た。この微黄色透明液
体の粘度は300m・m2/s(25℃)、水分は52
0ppm、比重は0.981(d25 4)、酸価は13.
0(KOHmg/g)、屈折率は1.4092(25
℃)であった。図1は該液体のIRチャートであり、図
2は該液体の1H−NMRチャートである。これらのチ
ャートから、得られた微黄色透明の液体は、分子量50
00のポリジメチルシロキサンと分子量200のポリオ
キシエチレンとから構成される片末端がカルボキシル基
で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキシエチ
レンブロック共重合体(一般式(1)において、R1
3,R4、R5がメチル基であり、R2がブチル基、R6
が−CH2CH2−、Xが−CH2CH2CH2−もしくは
−CH(CH3)CH2−で、Yが−OCH2CH2−に相
当)であることが確認された。
【0047】実施例2 磁気攪拌子、温度計を取り付けた300ミリリットルの
四ッ口フラスコに、参考例2で得られたブロック共重合
体106g、無水こはく酸1.2g、トルエン1.0g
およびメチルエチルケトン50gを入れた。釜内温を6
2℃に昇温し、該フラスコ内容物を攪拌しながら、トリ
エチルアミン760μlを該フラスコ中に滴下し、その
まま釜内温62℃にて攪拌した。GC分析にて無水こは
く酸の減少を追跡し、5時間経過後、無水こはく酸の減
少が止まったので加熱攪拌を停止した。室温まで冷却
後、水2.1g、酢酸0.7gを順次フラスコに投入し
た。該フラスコの内容物を再び攪拌し、未反応の無水こ
はく酸をこはく酸へ、またトリエチルアミンを酢酸塩に
変換させることにより、微白色の反応液を得た。メタノ
ール150gおよびトルエン50gを用いて副生物およ
び未反応の原料を抽出する操作を2回繰り返した。次い
で、抽出残さのトルエン層からエバポレーターを用いて
溶媒と揮発分を減圧溜去して濾過することにより、10
3gの微黄色透明液体を得た。この微黄色透明液体の粘
度は460m・m2/s(25℃)、水分は330pp
m、比重は0.978(d25 4)、酸価は5.7(KO
Hmg/g)、屈折率は1.4062(25℃)であっ
た。図3は該液体のIRチャートであり、図4は該液体
1H−NMRチャートである。これらのチャートか
ら、得られた微黄色透明の液体は、分子量10000の
ポリジメチルシロキサンと分子量200のポリオキシエ
チレンとから構成される片末端がカルボキシル基で変性
されたポリジメチルシロキサン−ポリオキシエチレンブ
ロック共重合体(一般式(1)において、R1,R3,R
4、R5がメチル基であり、R2がブチル基、R6が−CH
2CH2−、Xが−CH2CH2CH2−もしくは−CH
(CH3)CH2−で、Yが−OCH2CH2−に相当)で
あることが確認された。
【0048】実施例3 磁気攪拌子、温度計を取り付けた300ミリリットルの
四ッ口フラスコに、参考例3で得られたブロック共重合
体100g、無水こはく酸2.4g、トルエン1.0g
およびアセトン50gを入れた。釜内温を57℃に昇温
し、該フラスコ内容物を攪拌しながら、トリエチルアミ
ン1.6mlを該フラスコ中に滴下し、そのまま釜内温
57℃にて攪拌した。GC分析にて無水こはく酸の減少
を追跡し、5時間経過後、無水こはく酸の減少が止まっ
たので加熱攪拌を停止した。室温まで冷却後、水4.2
g、酢酸1.4gを順次フラスコに投入した。該フラス
コの内容物を再び攪拌し、未反応の無水こはく酸をこは
く酸へ、またトリエチルアミンを酢酸塩に変換させるこ
とにより、微黄色の反応液を得た。メタノール200g
を用いて副生物および未反応の原料を抽出する操作を3
回繰り返した。次いで、抽出残さからエバポレーターを
用いて溶媒と揮発分を減圧溜去して濾過することによ
り、99gの黄色のアメ状物質を得た。この黄色のアメ
状物質の水分は440ppm、酸価は11.4(KOH
mg/g)、屈折率は1.4110(25℃)であっ
た。図5は該物質のIRチャートであり、図6は該物質
1H−NMRチャートである。これらのチャートか
ら、得られた黄色アメ状物質は、分子量5000のポリ
ジメチルシロキサンと分子量400のポリオキシエチレ
ンとから構成される片末端がカルボキシル基で変性され
たポリジメチルシロキサン−ポリオキシエチレンブロッ
ク共重合体(一般式(1)において、R1,R3,R4
5がメチル基であり、R2がブチル基、R6が−CH2
2−、Xが−CH2CH2CH2−もしくは−CH(CH
3)CH2−で、Yが−OCH2CH2−に相当)であるこ
とが確認された。
【0049】実施例4 磁気攪拌子、温度計を取り付けた300ミリリットルの
四ッ口フラスコに、参考例4で得られたブロック共重合
体100g、無水こはく酸0.94g、トルエン1.0
gおよびアセトン50gを入れた。釜内温を57℃に昇
温し、該フラスコ内容物を攪拌しながら、トリエチルア
ミン630μlを該フラスコ中に滴下し、そのまま釜内
温57℃にて攪拌した。GC分析にて無水こはく酸の減
少を追跡し、7時間経過後、無水こはく酸の減少が止ま
ったので加熱攪拌を停止した。室温まで冷却後、水1.
7g、酢酸0.6gを順次フラスコに投入した。該フラ
スコの内容物を再び攪拌し、未反応の無水こはく酸をこ
はく酸へ、またトリエチルアミンを酢酸塩に変換させる
ことにより、微白色の反応液を得た。メタノール150
gおよびトルエン200gを用いて副生物および未反応
の原料を抽出する操作を2回繰り返した。次いで、抽出
残さのトルエン層からエバポレーターを用いて溶媒と揮
発分を減圧溜去して濾過することにより、97gの微黄
色透明液体を得た。この微黄色透明液体の水分は530
ppm、比重は0.979(d25 4)、酸価は3.9
(KOHmg/g)、屈折率は1.4064(25℃)
であった。図7は該液体のIRチャートであり、図8は
該液体の1H−NMRチャートである。これらのチャー
トから、得られた微黄色透明の液体は、分子量1000
0のポリジメチルシロキサンと分子量400のポリオキ
シエチレンとから構成される片末端がカルボキシル基で
変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキシエチレ
ンブロック共重合体(一般式(1)において、R1
3,R4、R5がメチル基であり、R2がブチル基、R6
が−CH2CH2−、Xが−CH2CH2CH2−もしくは
−CH(CH3)CH2−で、Yが−OCH2CH2−に相
当)であることが確認された。
【0050】実施例5 磁気攪拌子、温度計を取り付けた100ミリリットルの
四ッ口フラスコに、参考例1で得られたブロック共重合
体50g、無水こはく酸1.4gを入れた。釜内温を2
00℃に昇温し、そのまま該フラスコ内容物を攪拌し
た。4時間経過後、加熱攪拌を停止した。室温まで冷却
後、反応液にトルエン50gを加えて希釈し、不溶の無
水こはく酸を濾過により除いた。次いで、エバポレータ
ーを用いてさらに無水こはく酸と揮発分を減圧溜去して
濾過することにより、49gの微黄色透明液体を得た。
この微黄色透明液体の水分は530ppm、屈折率は
1.4098(25℃)であった。また、IR、1H−
NMRの測定より実施例1の分子量5000のポリジメ
チルシロキサンと分子量200のポリオキシエチレンと
から構成される片末端がカルボキシル基で変性されたポ
リジメチルシロキサン−ポリオキシエチレンブロック共
重合体(一般式(1)において、R1,R3,R4、R5
メチル基であり、R2がブチル基、R6が−CH2CH
2−、Xが−CH2CH2CH2−もしくは−CH(C
3)CH2−で、Yが−OCH2CH2−に相当)と同じ
ものであることが確認された。
【0051】実施例6 実施例1で得られたポリオルガノシロキサン1gと各種
溶媒1gをスクリュー管にいれて振り混ぜ、相溶性を調
べた。結果は表1に示した。
【0052】実施例7 実施例2で得られたポリオルガノシロキサン1gと各種
溶媒1gをスクリュー管にいれて振り混ぜ、相溶性を調
べた。結果は表1に示した。
【0053】比較例1 一般式(6) (6) で示される数平均分子量5000の片末端カルボキシル
基含有ポリオルガノシロキサン1gと各種溶媒1gをス
クリュー管にいれて振り混ぜ、相溶性を調べた。結果は
表1に示した。
【0054】実施例8 実施例3で得られたポリオルガノシロキサン1gと各種
溶媒1gをスクリュー管にいれて振り混ぜ、相溶性を調
べた。結果は表1に示した。
【0055】実施例9 実施例4で得られたポリオルガノシロキサン1gと各種
溶媒1gをスクリュー管にいれて振り混ぜ、相溶性を調
べた。結果は表1に示した。
【0056】比較例2 一般式(6)で示される数平均分子量10000の片末
端カルボン酸変性ポリオルガノシロキサン1gと各種溶
媒1gをスクリュー管にいれて振り混ぜ、相溶性を調べ
た。結果は表1に示した。
【0057】表1中の○は均一に溶解していることを、
×は溶解せず二層に分離していることを示す。表1に示
す通り、本発明のポリオルガノシロキサンは従来のポリ
オキシアルキレン部をもたない片末端カルボン酸変性ポ
リオルガノシロキサンと比較して、従来均一に溶解して
いる溶媒への相溶性を失うことなく種々の溶媒との相溶
性が明らかに向上しており、各種用途への応用が容易と
なる。
【0058】 ※全体がゲル化
【0059】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で表わされる、片
末端にカルボキシル基を有し、分子鎖の中央にポリオキ
シアルキレン部をもつ、数平均分子量が500〜10
0,000のオルガノポリシロキサンは、各種の極性溶
媒やモノマーに対する相溶性が高いので、各種の用途へ
の応用が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られた片末端がカルボキ
シル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
シエチレンブロック共重合体のIRチャートを示す。
【図2】本発明の実施例1で得られた片末端カルボキシ
ル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキシ
エチレンブロック共重合体の1H−NMRチャートを示
す。
【図3】本発明の実施例2で得られた片末端がカルボキ
シル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
イシエチレンブロック共重合体のIRチャートを示す。
【図4】本発明の実施例2で得られた片末端がカルボキ
シル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
シエチレンブロック共重合体の1H−NMRチャートを
示す。
【図5】本発明の実施例3で得られたの片末端がカルボ
キシル基変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
シエチレンブロック共重合体のIRチャートを示す。
【図6】本発明の実施例3で得られた片末端がカルボキ
シル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
シエチレンブロック共重合体の1H−NMRチャートを
示す。
【図7】本発明の実施例4で得られた片末端がカルボキ
シル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
シエチレンブロック共重合体のIRチャートを示す。
【図8】本発明の実施例4で得られた片末端がカルボキ
シル基で変性されたポリジメチルシロキサン−ポリオキ
シエチレンブロック共重合体の1H−NMRチャートを
示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(1)で表わされる数平均分
    子量が500〜100,000のポリオルガノシロキサ
    ン。 (1) (式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は炭素数1〜
    20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6
    〜10のアリール基であり、R6は炭素数1〜5のアル
    キレン基、炭素数2〜5のアルケニレン基または炭素数
    6〜10のアリーレン基であり、n、mは0もしくは1
    以上の整数であり、Xは炭素数が2〜20の2価のアル
    キレン基であり、Yは−OCH2CH2−、−OCH(C
    3)CH2−、または−OCH2CH(CH3)−であ
    り、pは3以上の整数である)。
  2. 【請求項2】下記の一般式(2)で表わされるポリオル
    ガノシロキサンと下記の一般式(3)で表わされる環状
    酸無水物とを反応させることを特徴とする請求項1に記
    載の一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンの
    製造方法。 (2) (式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は炭素数1〜
    20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6
    〜10のアリール基であり、n、mは0もしくは1以上
    の整数であり、Xは炭素数が2〜20の2価のアルキレ
    ン基であり、Yは−OCH2CH2−、−OCH(C
    3)CH2−、または−OCH2CH(CH3)−であ
    り、pは3以上の整数である)。 (3) (式中、R6は炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2
    〜5のアルケニレン基または炭素数6〜10のアリーレ
    ン基である)。
JP37221199A 1999-12-16 1999-12-28 ポリオルガノシロキサン Expired - Lifetime JP4329195B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37221199A JP4329195B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 ポリオルガノシロキサン
US09/723,892 US6576734B1 (en) 1999-12-16 2000-11-28 Modified polyorganosiloxane and method for producing it

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37221199A JP4329195B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 ポリオルガノシロキサン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001181395A true JP2001181395A (ja) 2001-07-03
JP4329195B2 JP4329195B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=18500051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37221199A Expired - Lifetime JP4329195B2 (ja) 1999-12-16 1999-12-28 ポリオルガノシロキサン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4329195B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002373339A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2002373338A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2002373335A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2002373337A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
WO2018221373A1 (ja) * 2017-05-31 2018-12-06 東レ株式会社 ブロック共重合体とその製造方法、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物ならびに半導体封止材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002373339A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2002373338A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2002373335A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2002373337A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Sony Corp 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
WO2018221373A1 (ja) * 2017-05-31 2018-12-06 東レ株式会社 ブロック共重合体とその製造方法、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物ならびに半導体封止材
JPWO2018221373A1 (ja) * 2017-05-31 2019-06-27 東レ株式会社 ブロック共重合体とその製造方法、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物ならびに半導体封止材
JP2019210486A (ja) * 2017-05-31 2019-12-12 東レ株式会社 ブロック共重合体とその製造方法、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物ならびに半導体封止材
US11104766B2 (en) 2017-05-31 2021-08-31 Toray Industries, Inc. Block copolymer and method of producing same, epoxy resin composition and cured product thereof, and semiconductor encapsulating material

Also Published As

Publication number Publication date
JP4329195B2 (ja) 2009-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Turner et al. All-aromatic hyperbranched polyesters with phenol and acetate end groups: synthesis and characterization
US5220033A (en) Siloxane compounds and their preparation
US5736583A (en) Functional silicone fluids containing a carboxyl functional group thereon
US6359097B1 (en) Functionalized polyorganosiloxanes and one of the processes for the preparation thereof
Wang Synthesis and characterization of UV-curable polydimethylsiloxane epoxy acrylate
US7569652B2 (en) Synthesis and characterization of novel cyclosiloxanes and their self- and co-condensation with silanol-terminated polydimethylsiloxane
JP2001055446A (ja) ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
EP2289976A2 (de) Siliconpolyethercopolymere und Verfahren zu deren Herstellung
US5130460A (en) Siloxane compound containing hydroxyphenyl group
EP0465263B1 (en) Polysilethylenesiloxane
JPH0320331A (ja) 溶剤可溶性ポリオルガノシルセスキオキサンの製造方法
JP2624060B2 (ja) 片末端ジオールシロキサン化合物及びその製造方法
JP2001181395A (ja) ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
JP4370831B2 (ja) 官能基を有するシルセスキオキサン誘導体
US6576734B1 (en) Modified polyorganosiloxane and method for producing it
JP4362926B2 (ja) 末端重合性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
JP2001172390A (ja) 変性オルガノポリシロキサンおよびその製造方法
JPH08120086A (ja) 新規なオルガノポリシロキサン化合物およびその製造方法
Cao et al. Synthesis and characterization of ladder-like copolymethyl-epoxysilsesquioxane
US7354983B2 (en) Silicone wax
JP3192545B2 (ja) 変性ポリシロキサン及びその製造法
JP2002060492A (ja) 変性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
JP2001240674A (ja) 変性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
Abdellah et al. Study of photocrosslinkable polysiloxanes bearing gem di-styrenyl groups: Synthesis and thermal properties
JPH09110941A (ja) ポリメタクリル酸エステル及びその製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090526

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4329195

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term