JP4362926B2 - 末端重合性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なラジカル重合性シリコーンおよびその製造方法に関する。詳しくは片末端の重合性基とポリシロキサンセグメントの間にポリオキシアルキレンセグメントを有する末端重合性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、末端ラジカル重合性シリコーンは、シクロトリシロキサンを有機リチウム化合物またはリチウムシラノレートを重合開始剤として開環重合させ、ラジカル重合性官能基をもつ末端停止剤で反応を停止することによって製造されている。片末端にアクリルもしくはメタクリル基をもつジアルキルポリシロキサンの製造方法としては、特開昭59−78236号公報に開示の、リチウムトリメチルシラノレ−トを重合開始剤として、ヘキサメチルシクロトリシロキサンを開環重合させた後、3−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)プロピルジメチルクロロシランで封止する製造方法を例示することができる。また、片末端にスチリル基をもつジアルキルポリシロキサンの製造例としては、特開昭60−110303号公報に開示の、リチウムトリメチルシラノレ−トを重合開始剤として、ヘキサメチルシクロトリシロキサンを開環重合させた後、p−ビニルフェニルジメチルクロロシランで封止する製造方法を挙げることができる。
【0003】
前述のラジカル重合性シリコーンは、各種のモノマーと共重合することによってグラフトポリマ−を生成することができる。このグラフトポリマーは各種フィルム、プラスチック、ゴム、ワックスなどの高分子製品や紙、ガラスなどの表面処理剤、またはシャンプー、リンス、ヘアーセット剤などの改質剤に用いられる。そしてこれらの製品に撥水性、防汚性、非接着性、耐熱性、耐摩耗性、生体適合性などの機能が付与される。このグラフトポリマ−は側鎖にジアルキルポリシロキサン結合を有するものであり、従来のジアルキルポリシロキサンを単に混合しただけのものとは異なり、ジアルキルポリシロキサンがブリードアウトすると云った問題がない。
【0004】
このようなラジカル重合性シリコーンを用いたグラフトポリマ−の用途として、毛髪用化粧料、皮膚用化粧料、メイクアップ化粧料、油中水型乳化化粧料、水中油型乳化化粧料、コンタクトレンズ、床用艶出し剤、合成皮革、光磁気記憶装置のコート剤、磁性塗料、粘着剤、撥水加工用塗料、水性樹脂乳濁液、高分子材料用表面改質剤、電着塗料用樹脂組成物、船底塗料用水中防汚剤、および撥水撥油剤などを挙げることができる。
【0005】
しかしながら、従来の末端重合性シリコーンはラジカル重合性基とポリシロキサンセグメントの間がエステル結合であるために、加水分解反応を受けやすく、水分のある環境で長期間使用することは困難であった。
一方、このような問題を解決するために、エステル結合ではなく、アミド結合型片末端ラジカル重合性シリコーンが特開平05−017577号公報に開示されている。
しかしながら、上記のアミド結合型片末端ラジカル重合性シリコーンを含めた従来の末端ラジカル重合性シリコーンは、各種のモノマーと共重合させる際に、均一な混合状態にならない場合があるので、共重合させるモノマーによってはシリコーンをグラフト化させることが困難であった、またエマルジョン重合を行なわせる場合には、シリコーンは水に対する分散性が悪いため、エマルジョン重合が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、これらの従来技術の問題点を解決することであり、加水分解反応を受けにくい末端重合性ポリオルガノシロキサンを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の従来技術の課題を解決するべく鋭意研究した結果、片末端の重合性基とポリシロキサンセグメントとの間にポリオキシアルキレンセグメントを導入することにより、各種の極性溶剤やモノマーに対する相溶性が高く、かつ加水分解反応を受けにくい末端重合性ポリオルガノシロキサン得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
【0008】
本発明の末端重合性ポリオルガノシロキサンはつぎの1〜2項で示される。
1. 一般式(1)
【化5】
[式中R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10のアリール含有基であり;R6は水素または炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6〜10のアリール含有基であり;nは1以上、mは0以上の数であり、n+mはポリシロキサンセグメントの平均重合度で4〜1100であり;Xは炭素数が2〜20のアルキレン基であり;Yは−OCH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−または−OCH2CH(CH3)−であり;pは3以上の数であり;Zは炭素数が1〜20のアルキレン基である。]
で表わされる数平均分子量500〜100000である末端重合性ポリオルガノシロキサン。
2. R1、R3、R4およびR5がメチル、R2=n−ブチル、Zがエチレンである前記1項記載の末端重合性ポリオルガノシロキサン。
【0009】
本発明の末端重合性ポリオルガノシロキサンの製造方法は、つぎの3〜4項で示される。
3. 下記の反応式(a)により、一般式(4)で表わされる片末端にSiH基をもつポリオルガノシロキサンと、一般式(6)で表わされる末端水酸基とアルケニル基を有するポリオキシアルキレンとのヒドロシリル化反応により、一般式(2)で表わされる片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体を生成し、つぎに下記反応式(b)により、上記反応で得られたブロック共重合体(2)に一般式(3)で表わされるイソシアネート化合物を付加反応させることを特徴とする一般式(1)で示される末端重合性ポリオルガノシロキサンの製造方法
【化6】
【化7】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10のアリール含有基であり;R6は水素または炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6〜10のアリール含有基であり;nは1以上、mは0以上の数であり、n+mはポリシロキサンセグメントの平均重合度で4〜1100であり;Xは炭素数が2〜20のアルキレン基であり;Yは−OCH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−または−OCH2CH(CH3)−であり;pは3以上の数であり;Zは炭素数が1〜20のアルキレン基である。]。
4. 一般式(2)で表される片片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体および一般式(3)で表されるイソシアネート化合物を触媒の存在下もしくは不存在下に反応させることを特徴とする一般式(1)で表わされる末端重合性ポリオルガノシロキサンの製造方法
【化8】
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10のアリール含有基であり;R6は水素または炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素数6〜10のアリール含有基であり;nは1以上、mは0以上の数であり、n+mはポリシロキサンセグメントの平均重合度4〜1100であり;Xは炭素数が2〜20のアルキレン基であり;Yは−OCH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−または−OCH2CH(CH3)−であり;pは3以上の数であり;Zは炭素数が1〜20のアルキレン基である。]。
【0010】
【発明の実施の形態】
前記一般式(1)および一般式(2)におけるR1、R2、R3、R4およびR5の好ましい基についてのべる。
炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどがあげられる。炭素数4〜10のシクロアルキル基としてはシクロペンチル、シクロヘキシルなどがあげられる。また炭素数6〜10のアリール含有基としてはフェニル、トルイル、キシリル、エチルフェニル、ベンジル、フェネチルなどがあげられる。
好ましいR1、R3、R4およびR5は、メチル、R2はメチルもしくはブチルである。
【0011】
前記一般式(1)および一般式(2)におけるXで示される炭素数が2〜20のアルキレン基としては、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチルヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチルオクタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデカメチレン、2−メチルウンデカメチレンなどがあげられる。
好ましいXは、トリメチレン、2−メチルエチレンなど炭素数が3のアルキレンである。
【0012】
前記一般式(1)および一般式(3)において、Zで示される炭素数が1〜20のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチルヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチルオクタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデカメチレン、2−メチルウンデカメチレンなどがあげられる。
好ましいZとしては、メチレン、エチレン、トリメチレン、などがあげられる。
【0013】
前記一般式(1)および一般式(3)において、R6で示される炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル基、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチルなどがあげられる。または炭素数10以下のアリール含有基としてはフェニル、トルイル、キシリル、エチルフェニルなどがあげられる。
好ましいR6は、水素原子もしくはメチルである。
YPは、ポリオキシアルキレンセグメントを表わし、pは、ポリオキシアルキレンセグメントの重合度を示し、3以上あれば特に限定されるものではないが、3から460が好ましい。Yは前述のオキシアルキレンであるが、好ましいYとしては、−OCH2CH2−が示される。
nは1以上、mは0以上の数であれば特に限定されるものではない、またn+mがポリシロキサンセグメントの重合度であり4〜1100である。
前記一般式(1)で示される末端重合性ポリオルガノシロキサンの分子量は、特に限定されるものではないが、平均分子量で500〜100000であることが好ましい。
【0014】
本発明の製造方法における一般式(1)で示される末端重合性ポリオルガノシロキサンは、例えば、つぎの方法で製造することができる。
下記の反応式(a)により、片末端にSiH基をもつポリオルガノシロキサン(4)と、末端水酸基とアルケニル基を有するポリオキシアルキレン(6)とのヒドロシリル化反応により、片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体(2)を得る。
その後、下記反応式(b)に示すように、上記反応で得られたブロック共重合体(2)にイソシアネート化合物(3)を付加反応させることにより一般式(1)で示される末端重合性ポリオルガノシロキサンを製造することができる。
【0015】
反応式(a)
【化9】
反応式(b)
【化10】
ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6、n、m、X、Yおよびpは前記と同じである。X’は炭素数2〜20のアルケニル基を示す。
【0016】
上記ヒドロシリル化反応(反応式(a))において反応溶媒は必ずしも必要ではないが、必要に応じて反応を阻害するものでなければ適当な溶媒を使用してもよい。具体的にはヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエ−テル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール溶媒、水などを例示することができる。これらの溶媒は単独またはいくつかを組み合わせて使用することもできる。
【0017】
ヒドロシリル化反応の反応温度は特に限定されないが、通常は反応溶媒の沸点以下である。反応溶媒を使用しない場合は0〜250℃で反応することができるが、経済性などを考慮すると20〜120℃で行なうことが好ましい。
ヒドロシリル化反応においては反応触媒を使用してもよく、一般的に使用される触媒としては、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、モリブデン、マンガンを含む化合物を例示することができる。更に、これらは溶媒に溶解するいわゆる均一系触媒という形態や、カーボン、シリカなどに担持させた担持型触媒の形態、ホスフィンやアミン、酢酸カリウムなどを助触媒とした触媒形態のいずれのものも使用することができる。
【0018】
末端水酸基とアルケニル基を有するポリオキシアルキレン(6)は、市販のポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテルなどを使用することができる。
例えば、日本油脂(株)製のつぎのようなものが示される。
”ユニオックスPKA−5001”(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−である平均分子量200のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);
”ユニオックスPKA−5002”(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−である平均分子量400のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);
”ユニオックスPKA−5003”(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−である平均分子量450のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);
”ユニオックスPKA−5004”(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−である平均分子量750のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);
”ユニオックスPKA−5005”(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−である平均分子量1500のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);
”ユニセーフPKA−5014”{X’がアリル基で、Yが−OCH(CH3)CH2−、または−OCH2CH(CH3)−である平均分子量1500のポリプロピレングリコールモノアリルエーテル}。
【0019】
片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体(2)にイソシアネート化合物(3)を付加させる反応{反応式(b)}においては、反応触媒として公知慣用の触媒を使用するが、代表的な触媒としては、無機酸、リン酸もしくはほう酸のエステル、p−トルエンスルホン酸のような酸触媒、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N,N',N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N",N"−ペンタメチルジエチレントリアミン、へキサメチレンテトラミンなどのアミン触媒、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化第一錫、塩化第二錫、トリ−n−ブチルチンアセテート、トリメチルチンハイドロオキサイド、テトラオクチルチタネート、ジプチル錫ラウレート、オクチル酸錫、オクチル酸コバルト、三塩化アンチモンなどのような金属錯体などが示される。これらは単独で使用してもよく、また2種類以上を併用してもよい。
【0020】
該触媒の使用量は、実施者が任意に決定すれば良く特に限定されない。経済性などを考慮した場合、該触媒の使用量は、片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体(2)に対し5000ppm以下であることが好ましく、さらには500ppm以下であることが好ましい
【0021】
本発明の製造方法である反応式(b)において、一般的に式(2)の片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体は粘度が高いため溶媒を添加することにより反応液の粘度を下げて、反応が充分に完結することこともできる。その反応溶媒としては、反応を阻害するものでなければ制限はなく、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒などを例示することができる。これらの溶媒は単独で使用しても、その複数を組み合わせて使用してもよい。
これらの溶媒はイソシアネート化合物と反応する成分(水、アルコール類、アミン類など)の含有量が極力少ないことが好ましい。
【0022】
イソシアネート化合物は市販品として入手することができる。例えば、式(3)のZがエチレン、R6がメチルである2−メタクリルオキシエチルイソシアネート[昭和電工(株)製の”カレンズ(商標)MOI”}などが示される。
【0023】
この付加反応の反応温度は特に限定されないが、該反応に溶剤を用いる場合には、該溶剤の沸点以下であることが好ましい。溶剤を使用しない場合には、0〜250℃で反応させることが好ましい。経済性などを考慮すると20〜120℃で行なうことが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下に実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例に使用した化合物、ポリマーはつぎのものを使用した。
2-メタクリルオキシエチルイソシアネート{昭和電工(株)製の”カレンズ(商標)MOI”}、
片末端にアリル基をもつポリオキシエチレン{日本油脂(株)製の”ユニオックス(商標)PKA−5001”(平均分子量200)、”ユニオックス(商標)PKA−5002”(平均分子量400)または”ユニオックス(商標)PKA−5004”(平均分子量750)}
【0025】
各物性値は次の方法で測定した。
粘度:
JIS Z 8803(粘度測定方法)、キャノンフェンスケ粘度計を使用。
水分:
JIS K 0068(化学製品の水分測定方法)
比重:
JIS K 0061(化学製品の密度および比重測定方法)
不飽和度:
JIS K 0070(化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価およびけん化物の試験方法)よう素価にしたがった。
数平均分子量(ポリスチレン換算):
分散度はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した。カラムは、Shodex KF−804L×2であり、カラム温度は40℃、検出器はRI、移動相はトルエンである。
【0026】
実施例1
(I).式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
攪拌装置、冷却管、温度計を取り付けた2000ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量1000のポリジメチルシロキサン{式(4)において、R1,R3〜R5がそれぞれメチル、R2=n−ブチル、m+n≒13、IRスペクトル(図7)} 935g、片末端アリル基をもつ平均分子量200のポリオキシエチレン{式(6)において、p≒4、Y=−OCH2CH2−、X’=CH2=CH−CH2−に該当する} 281g、およびトルエン328gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒 187マイクロリットルをいれた。80℃で5時間反応させた後反応液を冷却し、エバポレーターで溶媒と揮発分を減圧溜去した。シリカゲル18gをいれ約1時間攪拌した後、シリカゲルを濾過、1163gの無色透明の液状生成物を得た。
この生成物のIRスペクトル(図8)は、片末端SiH基をもつ平均分子量1000の原料ポリジメチルシロキサンのSiH(2120cm-1)の吸収が消失し、OH(3450cm-1)の吸収を示し、また、OH価54.7KOHmg/gであることから分子量1000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるブロック共重合体{式(2)において、R1,R3〜R5がそれぞれメチル、R2=n−ブチル、X=−(CH2)3− 、Y=−OCH2CH2−、p≒4、m+n≒13に該当する}であることが確認された。
【0027】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、前記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体100 g、2-メタクリロキシオキシエチルイソシアネート{式(3)において、Z=(CH2)2 、R6=CH3} 13.6 g、2,6−ジ−tert−ブチル4-メチルフェノール 0.5 g、およびジブチルチンジラウレート5.0 wt%のトルエン溶液を475マイクロリットル投入した。この混合物を70 ℃まで昇温し、6.5時間反応させた後反応液を冷却し、揮発分を減圧留去して111 gの淡黄色透明の液状生成物を得た。
この生成物の粘度は、78 cSt(25℃)、水分は290ppm、比重は1.004 (d25 4)、 不飽和度は2015g/mol、数平均分子量(Mn)は1400、分散度(Mw/Mn)は1.29であった。
このポリマーのIRスペクトルを図1、1H−NMRスペクトルを図2に示す。
この生成物のIRスペクトルは、NH(3400cm-1)、C=O(1720cm-1)、C=C(1550cm-1)、Si−O(1120〜1000cm-1)、Si−CH3(2960,1260cm-1)}の吸収を示し、1H−NMRスペクトルはSi−CH3(0.0ppm)、OCH2CH2(3.6ppm)のシグナルを示し、その積分比が4:1である。
以上のことから、得られた生成物は、分子量1000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成される片末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルシロキサンブロック共重合体{式(1)において、Z=(CH2)2 、R6=CH3、其の他は前記(I)項と同じ、に該当}であることが確認された。
【0028】
実施例2
(I) 式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
攪拌装置、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量5000のポリジメチルシロキサン{式(4)において、R1,R3〜R5がそれぞれメチル、R2=n−ブチル、m+n≒67} 200g、片末端アリル基をもつ平均分子量200のポリオキシエチレン{式(6)においてp≒4、Y=−OCH2CH2−、X’=CH2=CH−CH2−に該当する} 12g、およびトルエン70gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒 40マイクロリットルをいれた。80℃で5時間反応させた後反応液を冷却し、メタノール65gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、203gの無色透明の液状生成物を得た。
この生成物は、実施例1−(I)と同様のIRスペクトルなどの分析によって、分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるとから構成されるブロック共重合体{式(2)において、R1,R3〜R5がそれぞれメチル、R2=n−ブチル、X=−(CH2)3− 、Y=−OCH2CH2−、p≒4、m+n≒67に該当する}であることが確認された。
【0029】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、上記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体100 g、2-メタクリロキシオキシエチルイソシアネート 3.8 g、2,6-ジ-tert-ブチル4-メチルフェノール 0.5 g、およびジブチルチンジラウレート5.0wt%のトルエン溶液を155マイクロリットル投入した。この混合物を70℃に昇温し、24時間反応させた後反応液を冷却し、104 gの淡黄色透明の液状ポリマーを得た。
このポリマーの粘度は146 cSt(25℃)、水分は110ppm、比重は0.983(d25 4)、不飽和度は7937g/mol、数平均分子量(Mn)は5600、分散度(Mw/Mn)は1.17であった。
このポリマーのIRスペクトルを図3、1H−NMRスペクトルを図4に示す。
これらの結果から、得られたポリマーは、分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成される末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルシロキサンブロック共重合体であることが確認された。
【0030】
実施例3
(I) 式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
攪拌装置、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量10000のポリジメチルシロキサン {m+n≒135、その他前記同様}200g、片末端アリル基をもつ平均分子量200のポリオキシエチレン 6g、およびトルエン70gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒 40マイクロリットルをいれた。80℃で5時間反応させた後反応液を冷却し、メタノール65gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を3回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、188gの無色透明の液状ポリマーを得た。
このこのポリマーは、実施例1−(I)と同様のIRスペクトルなどの分析によって、
分子量10000のポリジメチルシロキサンセギメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
【0031】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、上記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体100g、2−メタクリロキシオキシエチルイソシアネート1.5g、2,6−ジ−tert−ブチル4−メチルフェノール0.5g、およびジブチルチンジラウレート5.0wt%のトルエン溶液を62マイクロリットル投入した。この混合物を70℃に昇温し、20時間反応させた後反応液を冷却し、101gの淡黄色透明の液状ポリマーを得た。
このポリマーの粘度は216cSt(25℃)、水分は260ppm、比重は0.979 (d25 4)、不飽和度は12092g/mol、数平均分子量は9800、分散度(Mw/Mn)は1.21であった。
このポリマーのIRスペクトルを図5、1H−NMRスペクトルを図6に示す。
これらの結果から、得られたポリマーは、分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成される末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルシロキサンブロック共重合体であることが確認された。
【0032】
実施例4
(I) 式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量5000のポリジメチルシロキサン100g、片末端アリル基をもつ平均分子量400{p≒8、その他前記同様}≒のポリオキシエチレン13g、およびトルエン170gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒11マイクロリットルをいれた。80℃で4時間反応させた後反応液を冷却し、メタノール210gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、87gの淡黄色透明の液状ポリマーを得た。
このポリマーは、実施例1−(I)と同様のIRスペクトルなどの分析によって、分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
【0033】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、上記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体100g、2−メタクリロキシオキシエチルイソシアネート2.5g、2,6−ジ−tert−ブチル4−メチルフェノールの0.5g、およびジブチルチンジラウレート5.9wt%のトルエン溶液を87マイクロリットル投入した。この混合物を70℃に昇温し、終夜反応させた後反応液を冷却し、102gの淡黄色透明の液状ポリマーを得た。
このポリマーの粘度は642cSt(25℃)、水分は300ppm、比重は0.985(d25 4)、不飽和度は6510g/mol、数平均分子量(Mn)は5200、分散度(Mw/Mn)は1.18であった。
このポリマーのIRスペクトルは、図1,3および5と同様の吸収帯をもち、1H−NMRスペクトルは図2,4および6と同じでるδ値を示した。
以上のことから、得られたポリマーは、分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量400のポリオキシエチレンセグメントとから構成される末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルシロキサンブロック共重合体であることが確認された。
【0034】
実施例5
(I) 式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量10000のポリジメチルシロキサン100g、片末端アリル基をもつ平均分子量400のポリオキシエチレン6g、およびトルエン160gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒65マイクロリットルをいれた。80℃で20時間反応させた後反応液を冷却し、メタノール140gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、98gの褐色透明の液状ポリマーを得た。
このポリマーは、実施例I−(I)と同様のIRスペクトルなどの分析によって、分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量200のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
【0035】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、上記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体138g、2−メタクリロキシオキシエチルイソシアネート1.8 g、2,6−ジ−tert−ブチル4−メチルフェノール 0.7g、およびジブチルチンジラウレート5.9wt%のトルエン溶液を60マイクロリットル投入した。この混合物を70℃に昇温し、22時間反応させた後反応液を冷却し、140gの淡黄色透明の液状ポリマーを得た。
このポリマーの粘度は915cSt(25℃)、水分は600ppm、比重は0.980 (d25 4)、不飽和度は5291g/mol、数平均分子量(Mn)は10500、分散度(Mw/Mn)は1.11であった。
このポリマーのIRスペクトルは、図1,3および5と同様の吸収帯をもち、1H−NMRスペクトルは図2,4および6と同じでるδ値を示した。
以上のことから、得られたポリマーは、分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量400のポリオキシエチレンセグメントとから構成される末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルシロキサンブロック共重合体であることが確認された。
【0036】
実施例6
(I) 式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量5000ポリジメチルシロキサン80g、片末端アリル基をもつ平均分子量750のポリオキシエチレン20g、およびトルエン230gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒50マイクロリットルをいれた。80℃で17時間反応させた後反応液を冷却し、50gのシリカゲルを充填したカラムに反応液273g、さらにトルエン150gを展開した。エバポレーターで溶媒と揮発分を減圧留去し、78gの粘稠な液状ポリマーを得た。
このポリマーは、実施例曾1−(I)と同様のIRスペクトルなどの分析によって、分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量750のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
【0037】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、上記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体100g、2−メタクリロキシオキシエチルイソシアネート 2.1g、2,6−ジ−tert−ブチル4−メチルフェノール 0.5g、およびジブチルチンジラウレート5.9wt%のトルエン溶液を72マイクロリットル投入した。この混合物を70℃に昇温し、22時間反応させた後反応液を冷却し、揮発分を減圧留去し、102gの淡黄色透明の固体状ポリマーを得た。
水分は210ppm、数平均分子量(Mn)は2600、分散度(Mw/Mn)は2.10であった。
IRスペクトルとNMRスペクトルとこれらの結果から、得られたポリマーは、分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量750のポリオキシエチレンセグメントとから構成される末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルポリシロキサンブロック共重合体であることが確認された。
【0038】
実施例7
(I) 式(2)で示される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体の調製
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの三ツ口フラスコに、片末端SiH基をもつ平均分子量10000のポリジメチルシロキサン80g、片末端アリル基をもつ平均分子量750のポリオキシエチレン15g、およびトルエン250gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒30マイクロリットルをいれた。80℃で21時間反応させた後反応液を冷却し、反応液70gにメタノール140gをいれ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰り返した。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、66gのワックス状生成物を得た。
この生成物は実施例1−(I)と同様のIRスペクトルなどの分析によって、分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量750のポリオキシエチレンセグメントとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
【0039】
(II) 末端重合性−ポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体の製造
磁気攪拌子、冷却管、温度計を取り付けた内容量300ミリリットルの三ツ口フラスコに、上記(I)項で得られた片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体100g、2−メタクリロキシオキシエチルイソシアネート 1.6 g、2,6−ジ−tert−ブチル4−メチルフェノール 0.5g、トルエン 102g、およびジブチルチンジラウレート5.9wt%のトルエン溶液を52マイクロリットル投入した。この混合物を70℃に昇温し、18時間反応させた後反応液を冷却し、溶媒と揮発分を減圧留去し、78gの淡黄色透明の固体状ポリマーを得た。
このポリマーの水分は330ppm、不飽和度は8460g/mol、数平均分子量(Mn)は7800、分散度(Mw/Mn)は1.45であった。
IRスペクトルとNMRスペクトルとこれらの結果から、得られたポリマーは、分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメントと分子量750のポリオキシエチレンセグメントとから構成される末端メタクリロキシ基−ポリオキシエチレン・ポリジメチルポリシロキサンブロック共重合体であることが確認された。
【0040】
【本発明の効果】
本発明の末端のビニル重合性基とポリシロキサンセグメントとの間にポリオキシアルキレンセグメントをもつブロック共重合体であり、このポリオキシアルキレンセグメントにより、各種の極性溶剤やモノマーに対する相溶性が高く、加水分解反応を受けにくい。それゆにシリコーンのグラフト化およびビニルモノマーとのエマルジョン重合が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の末端重合性ポリオルガノシロキサンIRスペクトルである。
【図2】 実施例1の末端重合性ポリオルガノシロキサンの1H−NMRスペクトルである。
【図3】 実施例2の末端重合性ポリオルガノシロキサンIRスペクトルである。
【図4】 実施例2の末端重合性ポリオルガノシロキサンの1H−NMRスペクトルである。
【図5】 実施例3の末端重合性ポリオルガノシロキサンIRスペクトルである。
【図6】 実施例3の末端重合性ポリオルガノシロキサンの1H−NMRスペクトルである。
【図7】 実施例1−(I)の片末端SiHシリコーンのIRスペクトルである。
【図8】 実施例1−(I)における式(2)のブロック共重合体のIRスペクトルである。
Claims (6)
- 一般式(1)
- n+mがポリシロキサンセグメントの平均重合度で65〜1100である前記1項記載の末端重合性ポリオルガノシロキサン。
- n+mがポリシロキサンセグメントの平均重合度で13〜135である前記1項記載の末端重合性ポリオルガノシロキサン。
- R1、R3、R4およびR5がメチル、R2=n−ブチル、Zがエチレンである前記1〜3項のいずれか一項記載の末端重合性ポリオルガノシロキサン。
- 下記の反応式(a)に示す、一般式(4)で表わされる片末端にSiH基をもつポリオルガノシロキサンと、一般式(6)で表わされる末端水酸基とアルケニル基を有するポリオキシアルキレンとのヒドロシリル化反応により、一般式(2)で表わされる片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体を生成し、つぎに下記反応式(b)により、上記反応で得られたブロック共重合体(2)に一般式(3)で表わされるイソシアネート化合物を付加反応させることを特徴とする一般式(1)で示される末端重合性ポリオルガノシロキサンの製造方法
- 下記反応式(b)により、一般式(2)で表される片末端水酸基ポリオキシアルキレン・ポリシロキサンブロック共重合体および一般式(3)で表されるイソシアネート化合物を触媒の存在下もしくは不存在下に反応させることを特徴とする一般式(1)で表わされる末端重合性ポリオルガノシロキサンの製造方法
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