JP4977816B2 - ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、新規な末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンおよびその製造法に関する。
背景技術
従来、片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンは、シクロトリシロキサンを有機リチウム化合物またはリチウムシラノレートを重合開始剤として開環重合し、末端にSiH結合を有する停止剤で反応を停止し、得られた末端SiH結合を有するポリシロキサンとアリル基を有するジオールとのヒドロシリル化反応によって製造されている。特開昭63ー161013および特開平2ー60935には、片末端にジオール基をもつポリシロキサンの製造法が開示されている。その用途としてポリウレタン樹脂組成物およびそれを用いた磁気記録媒体、合成皮革(特開平3ー167212)、光ファイバー被覆用樹脂組成物(特開平5ー70183)などが知られている。
このような片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンを、例えばポリウレタンの重付加成分、ポリエステル重縮合成分として、すなわちポリウレタンまたはポリエステル生成のジオール成分の一部として用いると、ポリオルガノシロキサン鎖が枝となるグラフトポリマーが得られ、撥水性、耐磨耗性、潤滑性等の表面特性が優れた重合体となる。このような重付加、重縮合によって得られるグラフトポリマーはポリシロキサン鎖が重合体主鎖に化学結合されているので、従来のポリウレタン、ポリエステルなどの重合体に単にポリシロキサンを配合させたものとは異なり、ポリシロキサンのブリードアウトの問題が発生しない。
しかしながら、片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンはこれと対応するジイソシアナートとの重付加反応、ジカルボン酸との重縮合反応させる際に、均一に混合されない場合があり、対応するジイソシアナート、ジカルボン酸によってはグラフト化させることが困難であった。また、片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンの分子量が高くなると得られる樹脂溶液が白濁する問題がある。このような白濁現象により、透明性が求められる用途が制限され、また放置すると白濁物質が沈降して不均一な樹脂溶液となるので使用条件が制限されるなど、得られる樹脂溶液の性能にばらつきを生じて望ましくなかった。
このような欠点は、従来の片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンのほとんどの部分を構成するジアルキルポリシロキサンが水やアルコールなどの極性物質に対し不溶性を示すために引き起こされる。このために、アルコールなどの極性物質と相溶性をもつ片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンの開発が望まれる。
本発明の目的は、従来の片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンの欠点を解消することである。すなわち、ジオール含有ポリシロキサンと重付加、重縮合などの反応が可能な成分に、均一混合可能であってかつ極性溶媒に対する溶解性が良好な片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンおよびその製造法を提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意研究した結果、分子鎖にポリオキシアルキレン部を導入することにより各種の極性溶剤やモノマーに対し相溶性をもつ片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンはつぎの(I)項で示される。
(I) 一般式(1)
Figure 0004977816
[式中、R、R、R、RおよびRは炭素原子1〜20個を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキル基または炭素原子6〜12個を有するアリール含有基であり;nは1以上、mは0以上の数で、(n+m)はポリシロキサンセグメントの平均分子量300〜80000を満足する数であり;Xは炭素原子2〜20個を有するアルキレン基であり;Yは−OCHCH−、−OCH(CH)CH−または−OCHCH(CH)−であり;pはポリオキシアルキレンセグメント(Y)の平均分子量150〜20000を満足する数であり;Zは炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基または炭素原子6〜20個を有するアリーレン含有基であり;SおよびTはそれぞれ炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基または炭素原子6〜12個を有するアリーレン基である。]
で表わされる数平均分子量が500〜100000である末端ジオールを有するポリオルガノシロキサン。
本発明の末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法は、つぎの(II)〜(IV)項で示される。
(II) 末端水酸基一個を有するポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体(ただし、ポリオキシアルキレン部分の平均分子量が150〜20000、ポリオルガノシロキサン部分の平均分子量が300〜80000である)からなる末端水酸基含有ポリシロキサンとジイソシアナートとを反応させてウレタン結合を形成することにより末端イソシアナト基一個を有するポリオルガノシロキサン中間体を生成し、該中間体にジオールアミンを反応させ、片末端にジオール基を有するポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体を得ることを特徴とする数平均分子量が500〜100000の末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法。
(III) 一般式(2)
Figure 0004977816
で表わされる末端水酸基含有ポリシロキサンと一般式(3)
Figure 0004977816
で表されるジイソシアナートとを触媒の存在下もしくは非存在下で反応させて生成する一般式(4)
Figure 0004977816
で表わされる末端イソシアナト基一個を有するポリオルガノシロキサン中間体に一般式(5)
Figure 0004977816
で表わされるジオールアミンを反応させて一般式(1)
Figure 0004977816
で表される数平均分子量が500〜100000である末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法
[ここで、R、R、R、R、R、n、m、(n+m)、X、Y、p、Z、S、Tの定義は前記と同じである。]。
(IV) 前記末端水酸基含有ポリシロキサンが平均分子量300〜80000の末端SiH結合を有するポリオルガノシロキサンと平均分子量150〜20000のアルケニル基を有するポリオキシアルキレンとのヒドロシリル化反応により得られるブロック共重合体である(II)および(III)項のいずれか一項に記載の末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法。
発明を実施するための最良の形態
本発明の一般式(1)、(2)および(4)について具体的に説明する。
、R、R、RおよびRとしては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど炭素原子1〜20個を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシルなどの炭素原子4〜10個を有するシクロアルキル基;フェニル、トルイル、キシリル、エチルフェニル、ベンジル、フェネチルなどの炭素原子6〜12個を有するアリール含有基があげられる。
好ましい、R、R、R、RおよびRとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニルなどの基をあげることができる。
Xとしては、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチルヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチルオクタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデカメチレン、2−メチルウンデカメチレンなど炭素原子2〜20個を有するアルキレン基があげられる。好ましいXとしては、エチレン、トリメチレン、2−メチルエチレンがあげられ、より好ましくはトリメチレンである。
Zとしては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチルヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチルオクタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデカメチレン、2−メチルウンデカメチレンなどの炭素原子1〜20個を有するアルキレン基;シクロヘキシレン基などの炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基;フェニレン、ジフェニレン、ナフチレン、トルイレン、キシリレン、テトラメチルキシリレン、メチレンビス(4−フェニルイソシアナート){MDI}、2,4−トリレンジイソシアナート{TDI}のイソシアナト基を除いた残基、3−イソシアナートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアナート(IPDI)のイソシアナト基を除いた残基などの炭素原子6〜20個を有するアリーレン含有基があげられる。
好ましいZとしては、ヘキサメチレン、トルイレン、キシリレン、メチレンビス(4−フェニルイソシアナート){MDI}、2,4−トリレンジイソシアナート{TDI}のイソシアナト基を除いた残基、3−イソシアナートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアナート(IPDI)のイソシアナト基を除いた残基をあげることができる。
SおよびTとしては、それぞれメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチルヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチルオクタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデカメチレン、2−メチルウンデカメチレンなどの炭素原子1〜20個を有するアルキレン基;前記例などの炭素原子6〜12個を有するアリーレン基;炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基などがあげられる。
好ましいSおよびTとしては、エチレン、トリメチレンがあげられる。
nは1以上、mは0以上の数で、(n+m)はポリシロキサンセグメントの平均分子量300〜80000を満足する数であり、好ましくは500〜30000、より好ましくは1000〜15000である。
はポリオキシアルキレンセグメントを示し、Yは−OCHCH−、−OCH(CH)CH−または−OCHCH(CH)−であり、pはポリオキシアルキレンセグメントの平均分子量150〜20000を満足する数であり、好ましくは150〜5000、より好ましくは200〜1000である。
本発明の片末端ジオール基を有するポリシロキサンの製造法は、下記のスキームAで示すように、一般式(2)で表わされる片末端水酸基をもつポリオルガノシロキサンと、一般式(3)で表わされるジイソシアナートとの付加反応で一般式(4)で表わされる末端イソシアナト基一個を有するポリオルガノシロキサン中間体(以下、末端NCO基含有シリコーンという場合がある。)を得、この中間体と一般式(5)で表わされるジオールアミンとの付加反応により一般式(1)で表される片末端ジオール基を有するポリシロキサンを得る。
詳しくスキームAにより説明すると、末端水酸基含有ポリシロキサン(2)とジイソシアナート(3)とを、NCO/OH≧2、溶媒中、触媒の存在下、反応温度5℃〜25℃に制御して反応させ、反応中間体として末端NCO基含有シリコーン(4)を得て、さらにこの中間体にジオールアミン(5)をNCO/NH≦1で反応させる。過剰のイソシアナート(3)とジオールアミン(5)との反応による副生成物は反応溶液から留去して、本発明の末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)を得る。
Figure 0004977816
スキームAによりさらに説明すると、末端NCO基含有シリコーン(4)は、前述のように末端水酸基含有ポリシロキサン(2)とジイソシアナート(3)とを、NCO/OH≧2、溶媒中、触媒の存在下、反応温度を5℃〜25℃で反応させて得られる。
この反応は、基本的には末端水酸基含有ポリシロキサン(2)の−OH基とジイソシアナート(3)の−NCO基の反応、いわゆるウレタン結合を形成する反応である。またこの反応において生成する末端NCO基含有シリコーン(4)以外に副生成物として(4)の−NCO基に(2)の−OH基がさらに反応した2量体が生成する。NCO/OHが2以上であれば反応中間体(4)が有利に生成する。過剰のジイソシアナート(3)は、本スキーム全反応終了後、主生成物の末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)との溶解度の差を利用したメタノール洗浄によって除去できるので、NCO/OHの上限を定める強い理由はないが、常識的にNCO/OHが4を超える条件で反応することには余り意味がない。NCO/OHが2より小さい場合には、末端NCO基含有シリコーン(4)に更に末端水酸基含有ポリシロキサン(2)が反応した2量体が副生するので好ましくない。
反応温度は、2量体の副生を抑えるには25℃以下が好ましく、より好ましくは5℃〜15℃である。またこの温度で末端NCO基含有シリコーン(4)の生成には、長時間を要するので、触媒を添加し反応を促進させるのが好ましい。
末端NCO基含有シリコーン(4)をそのまま反応に使わず保存する場合には、水分などの影響を受けやすいイソシアナト基の活性をなるべく抑えるため触媒を添加しない方が望ましい。
しかしながら、つぎの末端NCO基含有シリコーン(4)とジオールアミン(5)との反応において触媒を使用することは何ら差し支えがない。
このような付加反応に使用する触媒としては、公知慣用のものを使用することができる。
このような付加反応触媒のうち代表的なものは、無機酸、リン酸またはほう酸のエステルもしくはp−トルエンスルホン酸のような酸触媒、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N、N−ジメチルベンジルアミン、N、N‘−ジメチルピペラジン、N、N、N’、N‘−テトラメチルエチレンジアミン、N、N、N’、N‘−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N、N、N’、N“、N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチレンテトラミンなどのようなアミン触媒、あるいはナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化第一錫、塩化第二錫、トリ−n−ブチルチンアセテート、トリメチルチンハイドロオキサイド、テトラオクチルチタネート、ジブチル錫ラウレート、オクチル酸錫、オクチル酸コバルト、三塩化アンチモンなどのような金属錯体などである。これらは単独で使用してもよく、また2種類以上を併用してもよい。
このような付加反応触媒の使用量は、反応の選択性が下がらない量並びに経済的な反応速度を得るための量であればよく、特に限定されない。反応の選択性への影響並びに経済性などを考慮した場合、末端水酸基含有ポリシロキサン(2)に対し500ppm以下が好ましい。
本発明の製造法における各反応において反応溶剤は必ずしも必要ではないが、必要に応じて適当な溶媒を使用してもよい。反応溶剤の使用量は特に限定されず、本発明の実施者の任意による。一般的には、末端水酸基含有ポリシロキサン(2)の粘度が高いために、反応液の粘度を下げ、反応が充分に完結することを目的に溶剤を添加する。
このような溶媒としては反応を阻害するものでなければよく、ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒などを例示することができる。これらの溶媒は単独で使用することもいくつかを組み合わせて使用することもできる。
ジオールアミン(5)にはテトラヒドロフランなどの極性溶媒にしか溶けない化合物もあり反応溶剤としては反応を均一にするため極性溶媒を用いる方が好ましと考えられるが、アミンとイソシアナト基の反応性は非常に高いので不均一系となる非極性の溶媒を使用しても何ら差し支えがない。
これらの溶媒はジイソシアナート(3)または末端NCO基含有シリコーン(4)と反応するような不純物、すなわち、アルコール類、一級・二級アミン類、カルボン酸類を含まないことが望ましい。
一般式(3)で表わされるジイソシアナートは市販品として入手できる。たとえば、トルエンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、トリジンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、トランスシクロヘキサンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアナート、水添ジフェニルメタンジイソシアナート、テトラメチルキシリレンジイソシアナートなどが挙げられる。
スキームAにより、末端NCO基含有シリコーン(4)とジオールアミン(5)との反応を説明する。この反応は(4)のイソシアナト基とジオールアミン(5)の第二アミノ基が選択的に反応して得られる、いわゆる尿素結合を形成する反応である。イソシアナト基に対する水酸基と第二アミノ基の反応速度は第二アミノ基の方が遥かに大きいのでNCO/NH≦1として反応させればよい。反応液を数g採取しジブチルアミンを所定量加え希塩酸溶液で滴定することによって、反応液中のイソシアナート含有量が求められる。このイソシアナート含有量に対して当量以上のジオールアミン(5)を反応させればよい。
最後に過剰のジイソシアナート(3)とジオールアミン(5)との反応による副生成物を反応溶液から留去し、本発明の末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)を得る。
一般式(5)で示されるジオールアミンとしては、市販品として入手でき、ジエタノールアミン、ジメタノールアミン、ジプロパノールアミンなどがあげられる。
一般式(2)で表わされる末端水酸基含有ポリシロキサンは、例えば、つぎの方法で製造することができる。
スキーム(B)に示すように、Siに結合する水素原子を片末端にもつポリオルガノシロキサン(6)とアルケニル基を有するポリオキシアルキレン(7)とのヒドロシリル化反応により、末端水酸基含有ポリシロキサン(2)を得る。
Figure 0004977816
(ここで、R、R、R、R、Rは、X,Y、p、n、m、(n+m)は前記と同様であり、X’は炭素原子2〜20個を有するアルケニル基である。)
上記スキーム(B)の反応は、触媒の存在下に行われるヒドロシリル化反応であり、一般にヒドロシリル化反応に使用される触媒を利用することができる。この触媒としては遷移金属触媒を使用することができ、具体的には、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、モリブデン、マンガンを例示することができる。これらは溶媒に溶解するいわゆる均一系触媒という形態や、カーボン、シリカなどに担持させた担持触媒の形態、ホスフィンやアミン、酢酸カリウムなどを助触媒とした触媒系の形態のいずれをも採用することができる。
このスキーム(B)の反応において溶媒は必ずしも必要ではないが、必要に応じて適当な溶媒を使用してもよい。このような溶媒としては反応を阻害するものでなければよく、ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、THF、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶媒、水などを例示することができる。これらの溶媒は単独で使用することもいくつかを組み合わせて使用することもできる。
ヒドロシリル化反応の反応温度は特に限定されないが、通常は反応溶媒の沸点以下で行われる。反応溶媒を使用しない場合は0〜250℃で反応することができるが、経済性などを考慮すると20〜120℃で行なうことが好ましい。
一般式(7)で示されるアルケニル基を有するポリオキシアルキレンは、市販品として入手できる。例えば日本油脂(株)製の”ユニオックスPKA−5001”(X’=アリル、Y=−OCHCH−、平均分子量200のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);”ユニオックスPKA−5002”(X’=アリル、Y=−OCHCH−、平均分子量400のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);”ユニオックスPKA−5003”(X’=アリル、Y=−OCHCH−、平均分子量450のポリエチレングリコールモノアリルエーテル)、”ユニオックスPKA−5004”(X’=アリル、Y=−OCHCH−、平均分子量750のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);”ユニオックスPKA−5005”(X’=アリル、Y=−OCHCH−、平均分子量1500のポリエチレングリコールモノアリルエーテル);”ユニセーフPKA−5014”(X’=アリル、Y=−OCH(CH)CH−または−OCHCH(CH)−、平均分子量1500のポリプロピレングリコールモノアリルエーテル)などがあげられる。
実施例
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例に記載のトルエン、メタノール、n−ヘキサンはキシダ化学(株)製の試薬を用いた。トルイレンジイソシアナートは東京化成(株)製の試薬を用いた。ジエタノールアミンは関東化学(株)の試薬を用いた。また、片末端アリル基をもつポリオキシエチレンは、日本油脂(株)製の”ユニオックスPKA−5001”(平均分子量200)、”ユニオックスPKA−5002”(平均分子量400)、”ユニオックスPKA−5004”(平均分子量750)を使用した。
水分はJIS K 0068(化学製品の水分測定方法)にしたがって測定した。
数平均分子量、分散度はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した。検出器はUV検出器、移動相はテトラヒドロフランである。
OH当量は、試料を無水酢酸でアセチル化し、過剰の無水酢酸を逆滴定する滴定法によって測定し、以下の計算式で求めた。
OH価(mgKOH/g)=(A−B)/s×f×28.05
OH当量=56.1/OH価×1000
{ここでAはブランク試験滴定量(ml)、Bは本試験滴定量(ml)、fはKOHファクター、sは試料量(g)である。}
実施例1
(a1)末端水酸基含有ポリシロキサン(2)の調製:
500ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、末端SiH結合をもつ数平均分子量5000のポリジメチルシロキサン100g、片末端アリル基をもつ数平均分子量400のポリオキシエチレン13g、トルエン170gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒溶液11μlをいれた。80℃で4時間反応させた。反応液を冷却し、メタノール210gを加えて未反応のポリオキシエチレンを抽出しメタノール層を除去する操作2回行って後、エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、87gの淡黄色透明の液体生成物を得た。
この生成物のOH当量は4500であった。この生成物はIRなどの分析により、平均分子量5000のポリジメチルシロキサンと平均分子量400のポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
(b1)末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)の製造:
300ミリリットルの四ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、前記(a1)のポリジメチルシロキサン・ポリオキシエチレンブロック共重合体100g、トルイレンジイソシアナート4.7g(NCO/OH=2.4)、THFの100gを入れた。この液を10℃以下にして、ジブチルチンジラウレートの5wt%トルエン溶液を0.199g(7×10−4eq/OH)投入し、反応温度を10℃以下で5.5時間反応させた。
この反応液202gのNCO含有量は1.15wt%であった。得られた反応液のNCO含有量に基づき、ジエタノールアミンを4.15g(NCO/NH=0.8)投入し、終夜反応を行った。得られた反応液をナスフラスコに移しエバポレーターにてTHFを留去し濃縮した。濃縮液を1リットル分液ロートに入れこれに550gメタノールと50gのトルエンを加え分液操作を行い、オリゴマー成分のを含むメタノール層を除去した。トルエン層の揮発分を減圧留去し、透明ワックス状ポリマーの94g得た。
このポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は5700、分散度(Mw/Mn)は1.2、OH当量は1800である。また、このポリマーのH−NMRスペクトルを図1,IRスペクトルを図2に示す。
このH−NMRスペクトルのジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の積分比は97:8であり、これから計算されるジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の分子量比は93:7である。この分子量比は5000:400に相当する。
以上のことから、このポリマーは平均分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメント、平均分子量400のポリオキシエチレンセグメントからなるブロック共重合体の片末端にジオール含有基{(式(1)において、Zはトルイレン、S=T=−CHCH−}を有する末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンと確認された。
実施例2
(a2)末端水酸基含有ポリシロキサン(2)の調製:
500ミリリットルの三ツ口フラスコに攪拌装置、冷却管、温度計を取り付け、末端SiH結合をもつ平均分子量5000のポリジメチルシロキサン200g、片末端アリル基をもつ平均分子量200のポリオキシエチレン12g、トルエン70gをいれ、80℃に昇温し白金触媒溶液40μlをいれ5時間反応させた。反応液を冷却し、メタノール65gを加え未反応のポリオキシエチレンを抽出しメタノール層を除去する操作2回行って後、エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、203gの無色透明の液体生成物を得た。
この生成物のOH当量は3830であった。この生成物は、IR、NMR、GPCなどから平均分子量5000のポリジメチルシロキサンと平均分子量200のポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合体であることが確認された。
(b2)末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)の製造:
300ミリリットルの四ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、上記(a2)で得られたポリジメチルシロキサン・ポリオキシエチレンブロック共重合体100g、トルイレンジイソシアナート5.5g(NCO/OH=2.4)、テトラヒドロフラン(THF)100gを入れた。氷浴で10℃以下にして、ジブチルチンジラウレートの5wt%トルエン溶液を0.231g(7×10−4eq/OH)投入し、反応温度を10℃以下に保ち6時間反応させた。
この反応液153gのNCO含有量は1.33wt%であった。得られた反応液のNCO含有量に基づき、4.15g(NCO/NH=0.8)のジエタノールアミンを反応液に投入し、終夜反応を行った。得られた反応液をナスフラスコに移しエバポレーターにてTHFを留去し濃縮した。濃縮液を1リットル分液ロートに入れこれに500gのメタノールと50gのトルエンを加え分液操作を行い、オリゴマー成分を含むメタノール層除去した。トルエン層の揮発分を減圧留去し、透明ワックス状ポリマーの93.7gを得た。
このポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は5400、分散度(Mw/Mn)は1.2、OH当量は1700であった。また、このポリマーのH−NMRスペクトルのジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の積分比は45:2であり、これから計算されるジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の分子量比は96:4である。この分子量比は5000:200に相当する。
以上のことから、このポリマーは平均分子量5000のポリジメチルシロキサンセグメント、平均分子量200のポリオキシエチレンセグメントからなるブロック共重合体の片末端にジオール含有基{(式(1)において、Zはトルイレン、S=T=−CHCH−}を有する末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンと確認された。
実施例3
(a3)末端水酸基含有ポリシロキサン(2)の調製:
500ミリリットルの三ツ口フラスコに攪拌装置、冷却管、温度計を取り付け、末端SiH結合をもつ数平均分子量10000のポリジメチルシロキサン 200g、片末端アリル基をもつ数平均分子量200のポリオキシエチレン 6g、トルエン70gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒40μlをいれ5時間反応させた。反応液を冷却し、メタノール65gを加え未反応のポリオキシエチレンを抽出しメタノール層を除去する操作3回行って後、エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、188gの無色透明液体の生成物を得た。
この生成物のOH当量は9720であった。この生成物は、IR、NMR、GPCなどから、平均分子量10000のポリジメチルシロキサンと平均分子量200のポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合体であることを確認した。
(b3)末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)の製造:
300ミリリットルの四ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、前記(a3)で得られたブロック共重合体100g、トルイレンジイソシアナート2.15g(NCO/OH=2.4)、THFの100gを入れた。この仕込み液を10℃以下にし、ジブチルチンジラウレートの5wt%%トルエン溶液を0.091g(7×10−4eq/OH)投入し、反応温度を15℃以下に保ち、7.5時間反応させた。
この反応液200gのNCO含有量は0.62wt%であった。得られた反応液のNCO含有量に基づき、ジエタノールアミンを1.89g(NCO/NH=0.8)投入し、終夜反応を行った。得られた反応液をナスフラスコに移しエバポレーターにてTHFを留去し濃縮した。濃縮液を1リットル分液ロートに入れこれに650gメタノールと250gのトルエンを加え分液操作を行い、オリゴマー成分のを含むメタノール層を除去した。トルエン層の揮発分を減圧留去し、微黄色の高粘性液状ポリマー{末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)}の94g得た。
このポリマーの屈折率は1.4082、水分は690ppm、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は13300、分散度(Mw/Mn)は1.1、OH当量は5300である。また、このポリマーのH−NMRスペクトルのジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の積分比は110:2であり、これから計算されるジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の分子量比は98:2である。この分子量比は10000:200に相当する。
以上のことから、このポリマーは数平均分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメント、数平均分子量200のポリオキシエチレンセグメントからなるブロック共重合体の片末端にジオール含有基{式(1)において、Zはトルイレン、S=T=−CHCH−}を有する末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンと確認された。
実施例4
(a4)末端水酸基含有ポリシロキサン(2)の調製:
500ミリリットルの三つ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、末端SiH結合をもつ数平均分子量10000のポリジメチルシロキサン100g、片末端アリル基をもつ数平均分子量400のポリオキシエチレン6g、トルエン160gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒65μlをいれ、80℃で20時間反応させた。
反応液を冷却し、メタノール140gを加え未反応のポリオキシエチレンを抽出しメタノール層を除去する操作2回行って後、エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し、98gの褐色透明液状の生成物を得た。
この生成物のOH当量は11200であった。この生成物は、IR、NMR、GPCなどから、平均分子量10000のポリジメチルシロキサンと平均分子量400のポリオキシエチレンとから構成されるブロック共重合体であることを確認した。
(b4)末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサン(1)の製造:
300ミリリットルの四ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、前記(a4)で得られたブロック共重合体100g、トルイレンジイソシアナート1.9g(NCO/OH=2.4)、テトラヒドロフラン100gを入れた。この仕込み液を氷浴で10℃以下にし、ジブチルチンジラウレートの5wt%トルエン溶液を0.0792g(7×10−4eq/OH)投入し、反応温度を10℃以下に保ち、7時間反応させた。さらに室温(20〜25℃)で10時間反応させた。
この反応液200gのNCO含有量は0.54wt%であった。得られた反応液のNCO含有量に基づき、ジエタノールアミンを1.63g(NCO/NH=0.8)投入し、終夜反応を行った。得られた反応液をナスフラスコに移しエバポレーターにてTHFを留去し濃縮した。濃縮液を1リットル分液ロートに入れ、これに300gのメタノールと250gのn−ヘキサンを加え分液操作を行い、オリゴマー成分のを含むメタノール層を除去した。ヘキサン層の揮発分を減圧留去し、微黄色高粘性液状ポリマーの96g得た。
このポリマーの屈折率は1.4082、水分は280ppm、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は13700、分散度(Mw/Mn)は1.2、OH当量は4900である。また、このポリマーのH−NMRスペクトルのジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の積分比は99:3であり、これから計算されるジメチルポリシロキサン部分とポリオキシエチレン部分の分子量比は97:3である。この分子量比は10000:300に相当する。
以上のことから、このポリマーは数平均分子量10000のポリジメチルシロキサンセグメント、数平均分子量400のポリオキシエチレンセグメントからなるブロック共重合体の片末端にジオール含有基{(式(1)において、Zはトルイレン、S=T=−CHCH−}を有する末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンと確認された。
産業上の利用可能性
本発明の片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンは、ポリウレタン、ポリエステルなどの共重合成分として使用され、対応するジカルボン酸、ジイソシアナートなどの共重合成分と均一に混合できて、かつ極性溶媒に対する溶解性が良好である。そのため従来の片末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンのように、分子量が高くなるとる樹脂溶液が白濁したり、白濁物質が沈降して不均一な樹脂溶液とならない。この理由は、分子鎖にポリオキシアルキレンセグメントを有するためと考えられる。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1の末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンのH−NMRスペクトルである。
図2は、実施例1の末端ジオール基を有するポリオルガノシロキサンのIRスペクトルである。

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004977816
    [式中、R、R、R、RおよびRは炭素原子1〜20個を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキル基または炭素原子6〜12個を有するのアリール含有基であり;nは1以上、mは0以上の数で、(n+m)はポリシロキサンセグメントの平均分子量300〜80000を満足する数であり;Xは炭素原子2〜20個を有するアルキレン基であり;Yは−OCHCH−、−OCH(CH)CH−または−OCHCH(CH)−であり;pはポリオキシアルキレンセグメント(Y)の平均分子量150〜20000を満足する数であり;Zは炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基または炭素原子6〜20個を有するアリーレン含有基であり;SおよびTはそれぞれ炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基または炭素原子6〜12個を有するアリーレン基である。]
    で表わされる数平均分子量が500〜100000である末端ジオールを有するポリオルガノシロキサン。
  2. 末端水酸基一個を有するポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体(ただし、ポリオキシアルキレン部分の平均分子量が150〜20000、ポリオルガノシロキサン部分の平均分子量が300〜80000である)からなる末端水酸基含有ポリシロキサンとジイソシアナートとを反応させてウレタン結合を形成することにより末端イソシアナト基一個を有するポリオルガノシロキサン中間体を生成し、該中間体にジオールアミンを反応させ、片末端にジオール基を有するポリオキシアルキレン・ポリオルガノシロキサンブロック共重合体を得ることを特徴とする数平均分子量が500〜100000の末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法。
  3. 一般式(2)
    Figure 0004977816
    で表わされる末端水酸基含有ポリシロキサンと一般式(3)
    Figure 0004977816
    で表されるジイソシアナートとを触媒の存在下もしくは非存在下で反応させて生成する一般式(4)
    Figure 0004977816
    で表わされる末端イソシアナト基一個を有するポリオルガノシロキサン中間体に一般式(5)
    Figure 0004977816
    で表わされるジオールアミンを反応させて一般式(1)
    Figure 0004977816
    で表される数平均分子量が500〜100000である末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法
    [式中、R、R、R、RおよびRは炭素原子1〜20個を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキル基または炭素原子6〜12個を有するのアリール含有基であり;Rは水素原子または炭素原子1〜5個を有するの直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基または炭素原子6〜12個を有するアリール含有基であり;nは1以上、mは0以上の数で、(n+m)はポリシロキサンセグメントの平均分子量500〜100000を満足する数であり;Xは炭素原子2〜20個を有するアルキレン基であり;Yは−OCHCH−、−OCH(CH)CH−または−OCHCH(CH)−であり;pはポリオキシアルキレンセグメント(Y)の平均分子量150〜20000を満足する数であり;Zは炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基または炭素原子6〜20個を有するアリーレン含有基であり;SおよびTはそれぞれ炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、炭素原子4〜10個を有するシクロアルキレン基または炭素原子6〜12個を有するアリーレン基である。]。
  4. 前記末端水酸基含有ポリシロキサンが数平均分子量300〜80000の末端SiH結合を有するポリオルガノシロキサンと数平均分子量150〜20000のアルケニル基を有するポリオキシアルキレンとのヒドロシリル化反応により得られるブロック共重合体である請求項2および3のいずれか一項に記載の末端ジオールを有するポリオルガノシロキサンの製造法。
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