JP2000238906A - 自動倉庫及び自動倉庫の管理方法 - Google Patents

自動倉庫及び自動倉庫の管理方法

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JP2000238906A
JP2000238906A JP11190521A JP19052199A JP2000238906A JP 2000238906 A JP2000238906 A JP 2000238906A JP 11190521 A JP11190521 A JP 11190521A JP 19052199 A JP19052199 A JP 19052199A JP 2000238906 A JP2000238906 A JP 2000238906A
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澄夫 春川
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幸治 時里
Takenori Hirakawa
武則 平川
Atsuhiko Iijima
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G61/00Use of pick-up or transfer devices or of manipulators for stacking or de-stacking articles not otherwise provided for

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  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)
  • Control And Safety Of Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間利用効率、床面利用度、入出庫効率の高
い自動倉庫とその管理方法の提供。 【解決手段】 ストックエリア12の上方に移載装置2
1を設置する。移載装置21においては、把持装置18
が3次元方向に移動できるようになっている。ストック
対象物20を掴んで昇降させる移載装置21の昇降駆動
装置17は、ストック対象物20を横揺れさせないよう
に昇降させる。この移載装置21は、入庫作業エリアの
ストック対象物を掴み、ストックエリア12に収納され
ているストック対象物20を越して入庫するストック対
象物20を運び、このストック対象物20を上方から降
下させてストックエリア12に平積み、または段積みす
る。逆に、出庫時には、移載装置21は上方からストッ
ク対象物20を掴み、空中を通過してストック対象物2
0を出庫作業エリア25へ運ぶ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間利用度及び床
面利用度の高い自動倉庫とその管理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】(第1の従来例)生産工場においては、
入庫させた製品や部品、材料等のストック対象物を保管
及び管理しておき、必要に応じて出庫させるためにコン
ピュータ制御方式の自動倉庫が広く用いられている。こ
のような自動倉庫は、スタッカークレーン式自動倉庫の
ような無人型のものと、フォークリフト式自動倉庫のよ
うな有人型のものとに大きく分けることができる。
【0003】前者の無人型の自動倉庫1にあっては、通
常図1の平面図に示されるように、収納スペース2を多
段複数列に配列したラック3をスタッカークレーン4の
走行路の両サイドに設置し、ラック3間の空間において
スタッカークレーン4がレール5に沿って床面を走行
し、フォーク装置6がスタッカークレーン4内を昇降す
るようになっている。そして、入庫作業エリア7でフォ
ーク装置6にストック対象物を載置したスタッカークレ
ーン4が水平に移動すると共にフォーク装置6が昇降
し、ストック対象物を目的とする収納スペース2へ搬送
すると、フォーク装置6が水平方向に駆動されて目的と
する収納スペース2へストック対象物を搬入する。逆
に、搬出する場合には、フォーク装置6が目的とする収
納スペース2へ移動し、その収納スペース2からストッ
ク対象物を引き取って、出庫作業エリア8へ運ぶ。
【0004】後者の有人型の自動倉庫では、作業者がフ
ォークリフトに乗車して運転及び操作し、パレットに載
置したストック対象物を目的とするラックの収納スペー
スにストック対象物をパレットごと収納し、あるいは収
納スペースからパレットに載ったストック対象物を取り
出し、出庫作業エリアへ搬送している。
【0005】前者の自動倉庫と後者の自動倉庫では、前
者が無人で後者が有人であるという違いはあるが、以下
のような点で多くの共通点を有している。すなわち、
(a)収納スペースを多段複数列(マトリックス状)に
仕切ったラックにストック対象物を収納するようにして
いる点、(b)収納スペースにストック対象物を搬入、
搬出する際のストック対象物の移動方向が水平である
点、(c)スタッカークレーンやフォークリフト等の入
出庫作業手段を移動させ作業させるためのスペースが、
床面に必要である点、(d)ラックは、スタッカークレ
ーンやフォークリフトが接近できるように配置されてい
る必要がある点、(e)入出庫作業においては、パレッ
トに載置されたストック対象物や収納ケースに収納され
たストック対象物を取り扱っている点。
【0006】しかしながら、従来のいずれの自動倉庫で
も、ラックをマトリックス状に仕切って収納スペースを
多段複数列に配列しているので、ラックを構成する部材
や収納スペース間を仕切る部材のスペース、パレットや
収納ケースのスペース、入出庫作業用のあきスペース
(余裕隙間)が必要となり、一つ一つの収納スペースが
ストック対象物の大きさに比べて広い空間を占め、ラッ
クの外形寸法も大きくなっていた。
【0007】また、ラック内に形成される収納スペース
は、ラック製作の都合と運用の面から統一したサイズの
ものであることが多い。そのため、収納スペーは、最大
のストック対象物の大きさに合せたものとなり、通常の
ストック対象物や小さなストック対象物を収納した場合
には、収納スペース内に無駄な空間が生じることにな
る。よって、ストック対象物の種類によっては収納スペ
ースをフルに活用できず、ラックの占める容積に対する
ストック対象物全体の占める容積の比率は50%に満た
ないことも多く、ラックを使用した場合の収納効率が低
かった。
【0008】具体的にいうと、図2(a)は、パレット
9に載せた最大寸法のストック対象物10Aと通常のス
トック対象物10Bをそれぞれ収納スペース2に収納し
たラック3を示し、図2(b)は片隅に集められたスト
ック対象物10A,10Bとラック3の占領面積を比較
して示している。図2からは、ストック対象物10A,
10Bの大きさに比べて如何に余分なラック占有面積を
必要としているかが分かるが、このような状況で奥行き
を加味した容積比を考えると、多段ラックを使用した場
合の自動倉庫に占めるスペース効率や容積効率の悪さが
明白となる。
【0009】さらに、多段ラックを使用した場合には、
収納スペースにストック対象物を納めたりストック対象
物を取り出したりする入出庫作業は、ラックの正面から
フォーク装置等によりストック対象物を水平に移動させ
て行なう作業となるから、入出庫作業を行なうスタッカ
ークレーンやフォークリフト等が走行するスペースを床
面に確保しなければならない。さらに、自動倉庫のレイ
アウトとしては、フォーク装置等の入出庫作業手段がラ
ックとアクセスできることが条件となるので、2台より
多くのラックを密着させて配列させることができないと
いった制限がある。この結果、自動倉庫内において収納
スペースが占める床面積占有率が低く、収納効率が悪か
った。特に、フォークリフトを使用するに至っては、フ
ォークリフトの走行床面積が収納ラックの床面積よりも
広くなることがあった。
【0010】また、パレットを使用した入出庫作業にお
いては、多数のストック対象物を積載できる1パレット
を入出庫の作業単位としているが、ストック対象物の出
庫要求の数と1パレットに搭載されているストック対象
物の数が一致することは少ない。そのため、出庫要求が
あると、パレットを出庫作業エリアのピッキング位置ま
で運び、そこでパレットから必要な数だけのストック対
象物を抜き取り、残ったストック対象物を再びパレット
ごと元の収納スペースへ入庫させている。そのため無駄
な入出庫作業が発生し易かった。さらに、ピッキングに
は作業者がバランサー等を操作して行なう場合が多く、
作業効率や安全対策等も問題となっていた。
【0011】(第2の従来例)また、特開平6−115
608号公報には、天井に沿って走行する走行トロリー
をストックエリアの上方に設け、走行トロリーの下方に
設けたコンテナ吊り具でストック対象物を掴み、ストッ
クエリア内の任意の場所にストック対象物を運び込んだ
り、ストックエリアからストック対象物を搬出したりで
きるようにしたものがある。このような自動倉庫によれ
ば、ストックエリアの床面に走行トロリー等の走行スペ
ースが必要ないので、ストックエリアを広く活用するこ
とができる。
【0012】しかし、この従来例では、ワイヤ(巻上
索)によって走行トロリーからコンテナ吊り具を吊り下
げていたので、コンテナ吊り具によってストック対象物
を掴んで走行トロリーを走行させると、ストック対象物
が横に揺れ、走行トロリーを停止させた後もストック対
象物が横揺れし、ストック対象物を正確な位置に置くこ
とが困難であった。このため、コンテナ吊り具を下降さ
せてストック対象物を他のストック対象物の上に段積み
する場合、ストック対象物の位置ずれにより段積みされ
たストック対象物が荷崩れする虞があった。
【0013】また、コンテナ吊り具に保持されているス
トック対象物が横揺れすると、当該ストック対象物を置
く位置に隣接して積まれているストック対象物に衝突す
る虞があるので、ストックエリアに積まれるストック対
象物とストック対象物の間にはかなりの間隔をあけなけ
ればならず、ストックエリアにおけるストック対象物の
収納効率が低下していた。
【0014】(第3の従来例)また、多品種多サイズの
タイヤ製造ラインにおいて、前工程で製造された多品種
多サイズをランダムに次の工程に搬送するために仕分け
装置が必要となる。
【0015】図13は従来のタイヤ仕分け装置の一例を
示した外観斜視図である。本図において、前工程で製造
された多品種多サイズのタイヤが搬入コンベア102、
103上に載置されて矢印方向に搬送されて、分岐コン
ベア104、105との合流部分に設けられた仕分け装
置106,107によりタイヤ35が種別毎に仕分けさ
れることで、分岐コンベア104a〜104g。105
a〜105g上に段積み装置により段積みされる。この
状態から、中央の搬出コンベア110、111側に夫々
搬送された後に、移載装置220内に予めセットされた
空パレット109内にタイヤを段積み状態で移載して、
充填済みパレット130を得る。この後に搬出コンベア
123上を下流側に向けて搬出する。その後、充填済み
パレット130をトラックまたはフォークリフトにより
次の工程に搬送するように構成されている。
【0016】以上のように、従来のタイヤ仕分け装置に
よれば例えば7種類のタイヤを選別して分岐するために
は7機の分岐コンベアを配設するようにしていた。この
ために、より多くの多品種多サイズのタイヤを扱うため
には、分岐コンベアの増設が必要となるので、コストア
ップ及び設置面積の増加が必要となる問題がある。
【0017】また、分岐コンベア上に段積みする時間、
待機時間、コンベアによる搬送時間を総計すると充填済
みパレットを得るまでに多くの時間を要する問題があっ
た。一方、特開平06−312838号公報によれば、
複数分が併設されるタイヤ保管コンベアから構成される
タイヤ保管場所と入荷及び出荷用トラックの間における
タイヤ搬送を機械化したタイヤ移載装置が提案されてい
るが、この提案においてもタイヤ種別毎のコンベアが必
要となる問題があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の技術的
問題点を解決するためになされたものであり、その目的
とするところは、空間利用効率と床面利用度の高い自動
倉庫を提供することにある。また、入出庫効率の高い自
動倉庫の管理方法を提供することにある。
【0019】また、より多くの多品種多サイズのタイヤ
を扱うときに、分岐コンベアの増設を不要にすることが
でき、しかも設置面積の増加を不要にでき、かつタイヤ
を段積みする時間、待機時間、搬送時間を大幅に短縮し
て充填済みパレットを得るまでの時間短縮を図ることが
できる自動倉庫及び自動倉庫の管理方法の提供を目的と
している。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、課
題を達成するために、本発明による自動倉庫は、ストッ
ク対象物を把持する把持部と、前記把持部を、昇降方向
と異なる方向に位置規制しながら昇降させる把持部昇降
手段と、ストック対象物を収納するためのストックエリ
アの上方に配設され、前記把持部昇降手段をほぼ水平な
方向に移動させるための2次元移動手段と、ストック対
象物の入出庫情報を管理する管理装置とを備えることを
特徴としている。
【0021】本発明の自動倉庫によれば、ストック対象
物を収納したストックエリアの上方空間に把持部を移動
させるための2次元移動手段を設けているので、2次元
移動手段によってストックエリアの上方空間からストッ
ク対象物をストックエリア内に収納させたり、あるいは
ストックエリアからストック対象物を取り出したりする
ことができる。したがって、この自動倉庫によれば、自
動倉庫の床面にスタッカクレーンやフォークリフト等を
走行させるためのスペースが必要なく、自動倉庫のほぼ
全域を収納用に利用することができ、収納効率、床面及
び空間の利用効率の高い自動倉庫を製作することができ
る。また、床面に2次元移動手段が存在しないので、安
全性の高い作業現場を実現することができる。
【0022】しかも、この自動倉庫では、把持部昇降手
段は、把持部の昇降方向と異なる方向に把持部を位置規
制しながら昇降させるようにしているので、把持部の昇
降時やストック対象物を掴んだ把持部を2次元移動手段
により移動させる際、把持部が横揺れすることがなく、
ストック対象物をストックエリア内に正確に置くことが
できる。よって、ストック対象物の上にストック対象物
を段積みする場合でも、荷崩れする虞がなくなる。ま
た、この自動倉庫にあっては、ストック対象物を正確な
位置に収納でき、ストック対象物をストックエリアに置
く際に、把持部に掴まれたストック対象物が隣接するス
トック対象物に衝突しにくいので、ストックエリアに積
まれているストック対象物間のスペースを小さくでき、
ストックエリアにおける収納効率を高めることができ
る。
【0023】また、自動倉庫において、前記把持部昇降
手段は、把持部昇降手段もしくは把持部昇降手段と把持
部との伸縮によって前記把持部を昇降させるものであ
る。把持部昇降手段において、昇降方向と異なる方向に
位置規制しながら把持部を昇降させる方法としては、2
次元移動手段に対して上下方向に固定されたレールに沿
って把持部を昇降させる機構を採用することもできる
が、このように、伸縮により把持部を昇降させるように
すれば、上記レールのように把持部昇降手段が把持部よ
りも下方に突出しなくなるので、把持部昇降手段がスト
ックエリアに積まれたストック対象物に当たったり、そ
れを避けるためにストックエリアでストック対象物を積
み上げる高さが制限されたりすることがなくなり、スト
ックエリアの空間を効率的に利用することができる。
【0024】また、自動倉庫において、前記ストックエ
リアで、ストック対象物を床面に平積み、または段積み
するようにしている。ここで、ストックエリアにストッ
ク対象物を平積み、または段積みするとは、ストックエ
リアを物理的あるいは機械的に仕切ることなく、そのま
まストックエリアにストック対象物を置いたり、積んだ
りすることである。 また、仕切りを設けることなくス
トック対象物を平積みまたは段積みしているので、ラッ
ク等によってストックエリアの実質的な空間が狭くなる
ことがなく、ストックエリア全域を効率よく使用するこ
とができる。また、ストック対象物の品種(形状)にも
柔軟に対応することができる。よって、この実施態様に
よれば、ストック対象物の空間利用効率や収納効率を非
常に高くすることができる。
【0025】また、自動倉庫において、把持しているス
トック対象物を旋回させる機能を有する前記把持部と、
ストック対象物の姿勢を検出する手段とを備えており、
ストック対象物の姿勢を検出する手段としては、画像認
識装置や光電センサ、光学センサ等の手段を用いること
ができる。
【0026】これによれば、把持部に把持されているス
トック対象物の姿勢を検出し、把持部を旋回させること
によってストック対象物の角度をストックエリアの空き
スペースに合わせることができ、より一層ストックエリ
アの収納効率を高めることができる。また、ストック対
象物を掴む際にもストック対象物の姿勢に応じて把持部
を旋回させることができ、ストック対象物を正確に掴む
ことができる。
【0027】また、自動倉庫において、ストック対象物
をストックエリアに搬入するための前記把持部、把持部
昇降手段及び2次元移動手段と、ストック対象物をスト
ックエリアから搬出するための前記把持部、把持部昇降
手段及び2次元移動手段とを別々に備えたことを特徴と
している。
【0028】この構成によれば、入庫用の把持部及び把
持部移動手段と、出庫用の把持部及び把持部移動手段を
別々に備えているので、入庫作業と出庫作業を同時に行
なうことができ、入出庫作業効率を効率的に行なうこと
ができる。また、いずれか一方の把持部と把持部移動手
段が故障した場合には、他方の把持部及び把持部移動手
段によって入出庫させることも可能であり、入出庫作業
が中断されることがなくなる。
【0029】また、自動倉庫において、入庫したストッ
ク対象物を前記把持部で把持させるための入庫作業エリ
アと出庫するストック対象物を前記把持部から解放する
ための出庫作業エリアとを、隣接させて配置している。
この構成によれば、入庫作業エリアと出庫作業エリアを
隣接させて配置しているから、ストックエリアにおける
入庫作業エリアと出庫作業エリアが設置されている辺以
外の辺は自動倉庫の壁に近い位置までのストックが可能
になり、自動倉庫の有効活用ができる。
【0030】また、自動倉庫の管理方法は、ストックエ
リアの実空間に対応する仮想的なストックエリア空間を
構成し、当該仮想ストックエリア空間を、特定種類毎に
区分してストック対象物を収納するための領域に分割
し、ストック対象物の入庫要求があった場合には、当該
種類のストック対象物を収納するための仮想的な収納領
域に対応する、実空間のストックエリアの領域に当該ス
トック対象物を収納することを特徴としている。
【0031】この自動倉庫の管理方法によれば、仮想ス
トックエリア空間で各種類毎のストック対象物のストッ
ク場所を管理しているので、ストックエリアの実空間内
に仕切りを設けてストック対象物を区分する場合のよう
に、仕切りによってストックエリアが狭められることが
なく、ストックエリアを広く活用することができる。ま
た、実空間の仕切りのように設置工事も必要なく、簡単
かつ安価にストック対象物を区分してストックエリアに
収納し、管理することができる。
【0032】また、自動倉庫の管理方法において、前記
仮想ストックエリア空間を収納属性に応じて複数の収納
領域に分割し、各収納領域のサイズ、配置、収納属性を
変更可能にしたことを特徴としている。ここで、収納属
性とは、収納するストック対象物の品種、大きさ、高
さ、形状、梱包形態などをさす。
【0033】本発明の自動倉庫の管理方法では、仮想的
な空間でストック対象物の収納状況を管理することがで
きるので、その収納領域のサイズ、配置、収納属性を収
納状況に応じて変更することにより、ストックエリアを
常に最大の効率で運用することが容易になる。
【0034】また、自動倉庫の管理方法において、前記
仮想ストックエリア空間と、当該仮想ストックエリア空
間を分割された仮想的な領域と、ストックエリアの実空
間に収納されているストック対象物のイメージを表示手
段に表示させるようにしている。
【0035】従って、ストックエリアから離れた場所で
も、表示手段に表示された表示画面からストック対象物
の収納状況を容易に把握することができる。特に、実空
間では仕切りもなく収納されているストック対象物の区
分が分かりにくい場合でも、表示画面ではストックエリ
ア空間の区分状況や分割された各領域における収納状況
も一目で確認することができる。
【0036】また、自動倉庫の管理方法において、前記
仮想ストックエリア空間が特定種類のストック対象物を
収納するための領域と、任意のストック対象物を収納で
きる領域とに分割されており、ストック対象物の入庫要
求があると、当該ストック対象物を収納するための領域
を探索してそこに空きスペースがあるか否かを判定し、
空きスペースがなければ当該ストック対象物を任意のス
トック対象物を収納できる領域に収納させるようにして
いる。
【0037】この構成では、任意のストック対象物を収
納できる領域を有しているので、特定の種類のストック
対象物が収納されてその収納領域が一杯になった場合に
は、任意のストック対象物を収納できる領域に収納して
おくことができ、ストックエリアにストック対象物を柔
軟に収納させることができる。
【0038】さらに、自動倉庫の管理方法において、前
記特定種類のストック対象物を収納するための領域と、
任意のストック対象物を収納できる領域とを、ストック
エリアの実空間に収納されているストック対象物の収納
状況に応じて変更可能にしている。
【0039】従って、この管理方法にあっては、ストッ
ク対象物の入庫状況に応じてストックエリアの利用状況
を絶えず変更することができ、ストックエリアを入庫状
況に応じて常に変化させ、入庫状況に対応させることが
できる。
【0040】また、前工程からランダムに入庫される多
品種多サイズのタイヤを仕分けた後に、段積み状態でパ
レットに充填して出庫する自動倉庫であって、隣接して
配置される入庫作業エリアとストックエリアと出庫作業
エリアと、前記入庫作業エリアに配設され、前記多品種
多サイズのタイヤを入庫する入庫搬送手段と、前記入庫
作業エリアに配設され、前記多品種多サイズの識別を行
なうタイヤ判別手段と、前記タイヤを内径側から把持す
る把持状態と前記把持を解除する解除状態との間で駆動
される把持部を昇降させる把持部昇降手段を、前記各エ
リアから所定高さ上方で2次元的に移動させる2次元移
動手段と、前記ストックエリアを、前記多品種多サイズ
毎に割り当てることで設定されるとともに同種のタイヤ
を段積み状態でストックする複数の実ストック空間と、
前記出庫作業エリアに配設され、空パレットを入庫する
パレット入庫部と前記段積み状態のタイヤを充填した充
填済みパレットを出庫するパレット出庫部とから構成さ
れるパレット入出庫手段と、前記パレット入出庫手段と
前記ストックエリア間に配設されるとともに、前記パレ
ット入庫部と移載位置と前記パレット出庫部との間で移
動される移載手段と、前記実ストック空間に対応して制
御手段に記憶されるアドレス空間とを具備し、前記把持
部昇降手段と前記2次元移動手段との協動により、前記
移載位置に位置決めされた空パレットにタイヤを1個ま
たは前記段積み状態で移載するとともに、前記タイヤ判
別手段の識別結果と、前記協動による出庫結果に応じて
前記アドレス空間の更新を行なうことにより前記実スト
ック空間の管理を行ない、かつ前記把持部昇降手段と前
記2次元移動手段と前記パレット入出庫手段の所定駆動
制御を行なうことを特徴としている。
【0041】また、前工程からランダムに入庫される多
品種多サイズのタイヤを仕分けた後に、段積み状態でパ
レットに充填して出庫する自動倉庫の管理方法であっ
て、入庫作業エリアとストックエリアと出庫作業エリア
とを隣接して配置し、前記入庫作業エリアに配設される
入庫搬送手段により、前記多品種多サイズのタイヤを入
庫する工程と、前記入庫作業エリアに配設されるタイヤ
判別手段により、前記多品種多サイズの識別を行なう工
程と、前記タイヤを内径側から把持する把持状態と前記
把持を解除する解除状態との間で駆動される把持部を昇
降させる把持部昇降手段を備えた2次元移動手段を、前
記各エリアから所定高さ上方で2次元的に移動させる工
程と、前記ストックエリアを、前記多品種多サイズ毎に
割り当てることで設定されるとともに同種のタイヤを1
個または段積み状態でストックする複数の実ストック空
間に分割する工程と、前記出庫作業エリアに配設される
パレット入出庫手段により、空パレットをパレット入庫
部に入庫するとともに、前記段積み状態のタイヤを充填
した充填済みパレットをパレット出庫部から出庫する工
程と、前記パレット入出庫手段と前記ストックエリア間
に配設される移載手段により、前記パレット入庫部と移
載位置と前記パレット出庫部との間で前記空パレット及
び前記充填済みパレットを移動する工程と、前記実スト
ック空間に対応して制御手段に記憶されるアドレス空間
とを設定する工程とを具備し、前記把持部昇降手段と前
記2次元移動手段との協動により、前記移載位置に位置
決めされた空パレットにタイヤを前記段積み状態で移載
するとともに、前記タイヤ判別手段の識別結果と、前記
協動による出庫結果に応じて前記アドレス空間の更新を
行なう工程により、前記実ストック空間の管理を行な
い、かつ前記把持部昇降手段と前記2次元移動手段と前
記入出庫手段の所定駆動制御を行なうことを特徴として
いる。
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な各実施形
態について、添付の各図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)先ず、図3は本発明の一実施形態に
よる自動倉庫11の構成を示す概略斜視図である。この
自動倉庫11にあっては、倉庫として用いられる家屋全
体が自動倉庫となっている。すなわち、家屋の床面のほ
ぼ全体がストック対象物を収納するためのストックエリ
ア12となっており、ストックエリア12の上方に2本
の平行な固定ビーム13が架設されており、固定ビーム
13の上面にはレール14が設けられている。この固定
ビーム13の両端は床に立てられた支柱によって支持さ
れていてもよく、工場家屋や自動倉庫11の壁面に固定
されていてもよい。
【0042】固定ビーム13間には、固定ビーム13と
直交するようにして移動ビーム15が架設されており、
移動ビーム15は固定ビーム13のレール14に沿って
走行するようになっている。移動ビーム15の走行駆動
方法は、たとえば固定ビーム13にラックを配設し、移
動ビーム15に設けたモーター駆動のピニオンを当該ラ
ックに噛み合せておき、このピニオンを回転させること
によって移動ビーム15を走行させるようにすればよい
(図示せず)。
【0043】移動ビーム15の側面にもレール16が設
けられており、移動ビーム15の側面に設けられた昇降
駆動装置17は移動ビーム15のレール16に沿って水
平方向に走行するようになっている。昇降駆動装置17
の走行駆動方法は、たとえば移動ビーム15にラックを
設けておき、昇降駆動装置17に設けたモーター駆動の
ピニオンを移動ビーム15のラックに噛み合わせてお
き、ピニオンを回転させることによって昇降駆動装置1
7を走行させるようにすればよい(図示せず)。さら
に、昇降駆動装置17にはストック対象物20を把持す
るための把持装置18が設けられており、把持装置18
はエア駆動やモーター駆動等の駆動源により昇降させら
れる。把持装置18は下端部に把持ヘッド19を備えて
いる。この把持ヘッド19は、ストック対象物20の種
類に応じてどのようなものを用いても差し支えなく、た
とえば真空吸着方式のもの、ロボットハンド型のもの、
開閉チャック式のもの等を用いることができる。なお、
移動ビーム15や昇降駆動装置17の走行駆動方法は、
ラック及びピニオン機構に限らず、どのような機構であ
っても差し支えない。
【0044】ここで、昇降駆動装置17と把持装置18
とはスライド機構によって連結されており、把持装置1
8の昇降停止時はもちろん、把持装置18を昇降させる
ときにも把持装置18が横揺れしないようにしている。
また、把持装置18と昇降駆動装置17とは互いに伸縮
する構造となっており、把持装置18が昇降しても把持
ヘッド19よりも下方へ把持装置18や昇降駆動装置1
7が飛び出ないようにしている。
【0045】また、把持ヘッド19は把持装置18の下
端部に複数種類取付けておき、ストック対象物20の種
類に応じて使用する把持ヘッド19を交換できるように
してもよい。あるいは、オートハンドチェンジャ等によ
って把持装置18の把持ヘッド19を交換できるように
してあってもよい。
【0046】固定ビーム13、移動ビーム15、昇降駆
動装置17及び把持装置18によって自動倉庫11の移
載装置21が構成されており、把持装置18は移動ビー
ム15の走行と昇降駆動装置17の走行によってストッ
クエリア12の床面と平行に移動できるようになってお
り、また把持装置18は昇降駆動装置17によって昇降
させられるようになっており、把持装置18はストック
エリア12の上方で3次元空間を自由に移動できる。な
お、把持装置18の走行位置及び昇降位置は、制御用コ
ンピュータによって数値制御されている。また、この自
動倉庫11に保管されているストック対象物20の品
種、数量、収納位置等の在庫管理情報、入庫情報および
出庫情報などは、管理用コンピュータ22によって管理
されている。制御用コンピュータと管理用コンピュータ
22とは1台のコンピュータによって構成されていても
よい。
【0047】ここで、自動倉庫11内に確保されたスト
ックエリア12は、ストック対象物20を載置し収納す
るための床面であって、物理的な仕切りは存在しておら
ず、従来の収納用ラックのように個々の収納スペースに
仕切ることなく全体が一体となっている。このストック
エリア12は、自動倉庫11内のコンクリート打放し面
でもよく、床面(地面)に枕木等が敷かれていてもよ
く、また面一の平坦面に限らず段違い平面であってもよ
い。
【0048】また、この自動倉庫11で取り扱うストッ
ク対象物20とは、最小出荷単位となるものであって、
ストックエリア12に平積みする場合には、どのような
形態をしていても差し支えない。すなわち、複数の製品
や部品等を収納した収納ケースや箱の場合には、収納ケ
ース又は箱1個を入出庫作業の最少単位(ひとつのスト
ック対象物20)として入出庫させる。また、複数の製
品や部品等を載置したパレットの場合には、パレット1
枚を入出庫作業の最小単位として入出庫させる。さら
に、個々の製品や部品等をそのままで個別に扱う場合に
は、それらの製品や部品等のひとつひとつがストック対
象物20となり、製品や部品を1つずつ入出庫される。
【0049】しかし、ストックエリア12にストック対
象物20を段積みする場合には、少しばかりの注意が必
要となる。すなわち、製品や部品等のストック対象物2
0そのものが段積みできるような形態と強度を有してい
る場合には、ストック対象物20をそのままでストック
エリア12に段積み収納してもよい。しかし、そのまま
でストック対象物20を段積みすると荷崩れする虞があ
る場合には、収納ケースや箱に収納された状態のストッ
ク対象物20をストックエリア12に段積みして収納す
るのが望ましい。
【0050】しかして、この自動倉庫11では、1つの
ストック対象物20を最小入出荷単位として扱い、入庫
作業エリアにストック対象物20が搬入されると、移載
装置21は把持装置18を入庫作業エリアへ移動させ、
把持装置18を下降させる。入庫作業エリアへ搬入され
たストック対象物20は把持装置18によって上方から
掴まれる。また、管理用コンピュータ22は、そのスト
ック対象物20の品種に応じてストック位置を決定す
る。移載装置21は、ストック対象物20を掴んだ把持
装置18を上昇させ、把持装置18を空中で走行させる
ことによりストックエリア12に積み上げられているス
トック対象物20を越してストックエリア12の目的場
所にストック対象物20を運ぶ。そして、目的位置に到
達すると、把持装置18を下降させてストック対象物2
0を収納位置の床面もしくは他のストック対象物20の
上に降ろして当該ストック対象物20を解放する。
【0051】また、出庫要求があると、移載装置21は
把持装置18を目的とするストック対象物20の収納さ
れている位置へ移動させ、把持装置18を下降させて要
求されているストック対象物20を上方から掴み、把持
装置18によってストック対象物20を持上げる。そし
て、持上げたストック対象物20をストックエリア12
に積まれているストック対象物20を越して出庫作業エ
リアへ搬送し、出庫作業エリアから排出する。
【0052】ストック対象物20の入出庫時、把持装置
18と昇降駆動装置17とが伸縮してストック対象物2
0を昇降させる構造となっているので、ストック対象物
20が把持装置18によって上方へ持ち上げられている
とき、ストック対象物20の下方へ把持装置18や昇降
駆動装置17などが突出せず、これらがストックエリア
12に積まれているストック対象物20に当たる虞がな
い。このためストックエリア12にストック対象物20
を高く積むことができ、自動倉庫1の空間利用効率が向
上する。
【0053】また、把持装置18は昇降駆動装置17に
対して横揺れしないので、把持装置18で掴んだストッ
ク対象物20をストックエリア12で段積みする際、ス
トック対象物20の位置がずれて荷崩れを起こす虞がな
い。また、把持装置18が横揺れせず、把持装置18に
掴まれているストック対象物20が隣接するストック対
象物20に衝突する虞がないので、隣接するストック対
象物20間のスペースを小さくでき、自動倉庫1の収納
効率を高めることができる。
【0054】このように、本発明の自動倉庫11は、ス
トック対象物20を収納しているストックエリア12の
上方空間を移載装置21の移動領域とし、ストックエリ
ア12の上方空間からストックエリア12にアクセスし
てストック対象物20を搬入または搬出するので、従来
のスタッカークレーンやフォークリフトを用いた自動倉
庫11のように移載装置21が床面を占有せず、自動倉
庫11の床面のほぼ全体をストックエリア12として使
用することができ、自動倉庫11の収納効率と床面利用
効率が非常に高くなる。
【0055】この自動倉庫11では、ストックエリア1
2において床面と移載装置21との間の空間にストック
対象物20を収容し、移載装置21はストックエリア1
2に収納されたストック対象物20の上方を走行するか
ら、多量のストック対象物20を収納するためには、移
載装置21の設置高さはできるだけ高いことが望まし
く、移載装置21を工場内の天井近くに設置することが
望ましい。一方、移載装置21は、ストックエリア12
の床面近く(あるいは、天井よりも充分に低い位置)に
設置してもよい。移載装置21を床面近くに設置すれ
ば、自動倉庫11の新規設置や移設、改造等の工事を容
易にでき、それらの作業に要する工事期間を短縮するこ
とができる。したがって、移載装置21の設置高さは、
床面の効率的な運用と、新規設置や移設等の工事の容易
さとを考慮して適切に決めればよい。また、この自動倉
庫11では、ストックエリア12を物理的な仕切り手段
で仕切ることなく、全体をひとつのストックエリア12
として運用しているから、空いている任意のスペースに
大小様々なストック対象物20を詰めて収納することが
可能となり、極めて効率的な、しかも柔軟に変化に対応
できる床面運用を実現できる。特に、従来例のようにラ
ック部材の部材スペースや画一的に仕切った場合の無駄
空間を無くすことができるので、ストックエリア12を
100%活用することが可能になる。
【0056】さらに、ストックエリア12において、ラ
ックを用いることなく、ストック対象物20の上に別な
ストック対象物20を載せて段積みストックするように
しているので、上下方向の空間スペースも有効に活用す
ることができ、省スペースで収納能力の大きな自動倉庫
11を実現できる。また、パレットや収納ケースを用い
ることなく、製品や部品等のストック対象物20を直接
ストックエリア12に収納すれば、出庫要求に対しては
要求の数だけのストック対象物20を出庫することがで
きるので、効率の高い出庫作業を実現できる。
【0057】次に、管理用コンピュータ22によるスト
ック位置の自動割付について説明する。管理用コンピュ
ータ22により、ストックエリア12における品種毎の
ストック位置を随時自動割付するようにすれば、ストッ
クエリア12をより一層効率的に使用できるようにな
る。このためには、取扱対象となるストック対象物20
a,20b,20c,…のすべての品種の立体形状及び
寸法等、ストック対象物20a,20b,20c,…の
品種毎の許容段積数または許容段積高さ等のストック対
象物データと、ストックエリア12の床面形状や寸法、
その空間高さ等のストックエリアデータとを予め管理用
コンピュータ22に登録しておく。
【0058】管理用コンピュータ22は、予め登録され
ているストック対象物データとストックエリアデータに
基づき、ストックエリア空間内にストック対象物20
a,20b,20c,…の荷姿をソフトウエア的にはめ
込む機能を備えている。また、管理用コンピュータ22
における処理上、図4に示すように、ストックエリア1
2は、仮想的に専用ゾーン12aとフリーゾーン12b
に分割されている。ここに、専用ゾーン12aとは、ス
トック位置を品種毎に区分けして所定のストック位置を
定められた領域である。また、フリーゾーン12bと
は、品種に関係なく自由にストック対象物20a,20
b,20c,…を収納することができるゾーンである。
さらに、専用ゾーン12aは、ストック対象物20a,
20b,20c,…の品種毎の収納位置を定められ、仮
想的に収納位置を仕切られている。これらの状況は、管
理用コンピュータ22等のディスプレイにグラフィック
表示される。
【0059】しかして、ストック対象物20a,20
b,20c,…の入庫要求があった場合には、管理用コ
ンピュータ22は、まず専用ゾーン12aにおける当該
ストック対象物20a,20b,20c,…のストック
位置を探索し、そこに空きスペースがあるか調べる。そ
こに空きスペースがあれば、専用ゾーン12aの当該位
置にストック対象物20a,20b,20c,…を収納
させる。しかし、専用ゾーン12aにおける当該ストッ
ク位置がストック対象物20a,20b,20c,…で
いっぱいになっていれば、空きスペースがないと判断
し、専用ゾーン12aから溢れた品種のストック対象物
20a,20b,20c,…をフリーゾーン12bにス
トックする。フリーゾーン12bにストックするにあた
っては、品種に関係なくフリーゾーン12bの端から順
にストック対象物20a,20b,20c,…を収納し
ていく。なお、ストックエリア12における専用ゾーン
12aとフリーゾーン12bの比率は、取り扱うストッ
ク対象物20a,20b,20c,…の品種と品種毎の
数量の変動に応じて絶えず変更されるものであり、スト
ックエリア12全体が完全に専用ゾーン12aとなって
いてもよく、フリーゾーン12bとなっていてもよい。
【0060】このように、物理的仕切りの無い状態の平
面スペース(ストックエリア12)を管理用コンピュー
タ22で仮想的に仕切って運用すれば、品種の変更や追
加、数量の増減等の変更もしくは変化があっても柔軟か
つ迅速に対応し、ストックエリア12を円滑に運用する
ことが可能になる。さらに、ストックエリア12に仮想
的に通路を設定すれば、ストックエリア12のストック
対象物20間に人や機器の通行できるような空間を柔軟
に形成することもできる。
【0061】(第2の実施形態)図5は本発明の別な実
施形態による自動倉庫23の構成を示す概略斜視図であ
る。この自動倉庫23にあっては、ストックエリア12
の両側に入庫作業エリア24と出庫作業エリア25が設
置されている。入庫作業エリア24には、入庫するスト
ック対象物20の品種や数量等を入力するための入庫用
情報入力装置26(管理用コンピュータ22の入力端
末)が設けられている。あるいは、入庫用情報入力装置
26の代わりに、ストック対象物20に貼られたバーコ
ード、刻印、マーキング、IDコード等を光学的に読み
取って入庫状況を管理する入庫側ストック対象物判別装
置27を入庫作業エリア24に設置してあってもよい。
あるいは、入庫用情報入力装置26と入庫側ストック対
象物判別装置27の双方を設けてもよい。同様に、出庫
作業エリア25には、出庫するストック対象物20の品
種や数量等を入力するための出庫用情報入力装置28
(管理用コンピュータ22の入力端末)が設けられてい
る。あるいは、出庫用情報入力装置28の代わりに、ス
トック対象物20に貼られたバーコード、刻印、マーキ
ング、IDコード等を光学的に読み取って出庫状況を管
理する出庫側ストック対象物判別装置29を出庫作業エ
リア25に設置してもよい。あるいは、出庫用情報入力
装置28と出庫側ストック対象物判別装置29の双方を
設けてもよい。入庫用情報入力装置26及び出庫用情報
入力装置28から入力されたストック対象物20の入出
庫情報、あるいは入庫側ストック対象物判別装置27及
び出庫側ストック対象物判別装置29で検出されたスト
ック対象物20の入出庫情報は管理用コンピュータ22
で管理される。
【0062】入庫作業エリア24、ストックエリア12
及び出庫作業エリア25の上方に配設された2本の平行
な固定ビーム13間には、2本の移動ビーム15a,1
5bが架設されており、入庫側移動ビーム15aと出庫
側移動ビーム15bは固定ビーム13に沿って互いに独
立に走行する。入庫側移動ビーム15aと出庫側移動ビ
ーム15bの側面には、それぞれ複数台の昇降駆動装置
17が設けられており、各昇降駆動装置17は各移動ビ
ーム15a,15bに沿って互いに独立して走行する。
また、それぞれの昇降駆動装置17にはストック対象物
20を把持するための把持装置18が設けられており、
把持装置18は昇降駆動装置17により昇降させられ
る。なお、移動ビーム15a,15bに設けられている
各把持装置18の把持ヘッド19の種類(把持方式)は
異なっていてもよい。さらに、把持装置18の把持ヘッ
ド19は、鉛直軸の回りに旋回できるようになってお
り、把持ヘッド19の旋回角度を数値制御することによ
りストック対象物20の角度を精密に制御できるように
なっている。これによって移載装置21は、パレタイザ
及びデパレタイザの機能を有している。
【0063】また、この自動倉庫23は、入庫作業エリ
ア24、ストックエリア12又は出庫作業エリア25に
置かれているストック対象物20の姿勢や位置、把持装
置18で掴んでいるストック対象物20の姿勢(角度)
等を認識する画像認識装置31(ビジョンシステム)ま
たは姿勢検出センサ等を備えている。たとえば、この画
像認識装置31のカメラや姿勢検出センサ等を昇降駆動
装置17または把持装置18に取り付けてもよく、入庫
作業エリア24等に設置してもよい。
【0064】図示しないが、入庫作業エリア24には、
ストック対象物20を搬入するための手段が設けられて
いる。ストック対象物20を入庫作業エリア24に搬入
する手段としては、特に限定されることなくストック対
象物20の形態に応じて任意の手段を用いることがで
き、コンベア、フォークリフト、無人搬送車(無人電
車)等が用いられる。これらの搬入手段によって運ばれ
てくるストック対象物20の荷姿は、そのままの(裸
の)製品や部品の場合もあり、製品や部品等を箱詰めに
した収納ケースの場合もあり、図5に表わされているよ
うに、コンベヤ搬送用パレット30上に載置されている
場合もある。また、パレット30上に載置する場合で
も、パレット30に複数個の製品や部品等をパレタイズ
させた状態であったり、パレット30上にケースを段積
みしたものであったりといった具合に様々な形態があ
る。このような種々の形態のストック対象物20は適宜
搬送手段によって入庫作業エリア24に搬入され、移載
装置21がストック対象物20をピッキングする位置ま
で運ばれる。
【0065】具体的にいうと、一般に生産工場において
は、例えば自動車用タイヤ工場であれば取り扱うストッ
ク対象物20は裸のタイヤそのものであり、テレビ生産
工場であればテレビを収納したダンボール箱であり、ま
た飲料水工場では液体を封入したビンを収納したケース
(コンテナ)等である。このように生産工場において製
品に至るまでの過程では、扱う荷姿は概して統一されて
いるものである。また、生産ラインと自動倉庫23がコ
ンベヤで直結された工場もあれば、フォークリフト等の
運搬手段を介して生産ラインから自動倉庫23へ運ばれ
る場合もある。しかし、そのようなフォークリフトを用
いる場合においても、自動倉庫23において入庫作業エ
リア24にストック対象物20を搬入する手段として
は、コンベヤが多用されている。すなわち、フォークリ
フトで運搬されるストック対象物20はパレット30上
に搭載されたものであり、フォークリフトにより生産ラ
インから自動倉庫23へ運ばれたストック対象物20は
フォークリフトからコンベヤ上に脱荷され、さらにコン
ベアによって入庫作業エリア24のピッキング位置まで
搬送される。
【0066】ストック対象物20が個々にコンベアによ
ってピッキング位置まで搬送された場合には、バーコー
ド、刻印、マーキング、IDコード等の品種判別情報が
入庫側ストック対象物判別装置27によって読み取られ
る。また、フォークリフト用のパレット30等に複数段
積みされた状態の荷姿でストック対象物20が搬送され
た場合には、入庫側ストック対象物判別装置27によっ
て品種判別すると共に、画像認識装置31や姿勢検出セ
ンサによってストック対象物20の姿勢や位置を検出
し、把持装置18の把持ヘッド19をストック対象物2
0の位置及び角度に合わせて移動及び旋回(図5のθ方
向)させ、確実にストック対象物20をピッキングす
る。
【0067】また、マニュアル操作で品種情報や数量等
を入力する入庫用情報入力装置26を設けていると、入
庫側ストック対象物判別装置27や画像認識装置31等
によってストック対象物20の品種や数量等の情報を自
動的に読み取ったり判別したりできなかった場合に有効
である。
【0068】こうしてストック対象物20に関する情報
が入庫作業エリア24で取得すると、入庫側の移載装置
21は、入庫作業エリア24のピッキング位置において
把持装置18でストック対象物20を掴み、把持ヘッド
19を旋回させることによってストック対象物20をス
トックエリア12の形状に応じた姿勢に修正する。この
とき、管理用コンピュータ22は、必要に応じて、スト
ック対象物20のストックエリア12への投入位相をそ
の都度ストックエリア12の空きスペースに合うように
変更し(例えば、把持ヘッド19を90度旋回させ)、
ストックエリア12の空きスペースの有効活用を図る。
具体的にいうと、パレット30上に図6(a)のような
形態で4つのストック対象物20が搭載されていた場
合、このままの姿勢でストック対象物20を収納する
と、それらの中央に空間が生じるので、管理用コンピュ
ータ22は図6(b)のような形態でストック対象物2
0を収納できるよう、2つのストック対象物20につい
てはそのままで姿勢で収納し、残り2つのストック対象
物20については90度旋回させた状態でストックエリ
ア12に収納し、4つのストック対象物20をストック
エリア12に並列に収納する。図6(b)のようにして
収納すると、ストックエリア12の空きスペースを有効
活用できるばかりでなく、出荷運搬のためのラッピング
作業やテーピング作業も容易になり、荷崩れを抑制する
ことが可能になる。
【0069】ついで、入庫側の把持装置18は、1つず
つストック対象物20を掴み上げてストックエリア12
に運び、管理用コンピュータ22によって指定された位
置にストック対象物20を平置きもしくは段積みする。
パレット30上に搭載されていたすべてのストック対象
物20がストックエリア12に運ばれると、空になった
パレット30は排出位置まで搬送される。
【0070】つぎに、ストックエリア12内のストック
対象物20を出庫作業エリア25へ搬出する場合を説明
する。管理用コンピュータ22が出庫要求を受け取る
と、出庫側の把持装置18はその出庫要求に基づいて要
求された品種のストック対象物20を要求数だけ出庫作
業エリア25へ移載する。
【0071】出庫作業エリア25の形態は、複数のレー
ンやコンベアを設備されたものである。そして、仕向地
毎にストック対象物20を1個ずつ各レーンやコンベア
に投入し、仕向地毎に仕分けできるようにしている。あ
るいは、ストック対象物20を品種毎に各レーンやコン
ベアに仕分けしたり、品種毎に段積みしたりするように
してもよい。また、出庫作業エリア25において、複数
品種複数個のストック対象物20をコンテナに投入して
まとめてもよい。また、出庫作業エリア25において、
出荷用パレット30(主にフォークリフト用パレット3
0)にストック対象物20をパレタイジングしてもよ
い。
【0072】これらの形態のうちで技術的に複雑で最も
難しいのは、複数の品種をフォークリフト運搬用のパレ
ット30に積み重ねるパレタイズ作業を行なう場合であ
る。そこで、この自動倉庫23では、以下に説明するよ
うにしてパレタイジング作業を行っている。パレタイジ
ングを行わせるための制御用コンピュータには、ストッ
ク対象物20の縦横高さの寸法、重量、積み重ねること
ができる許容荷重等の品種属性データと、パレタイズす
る積み込み許容高さと、平面の制限値が予め記憶させら
れている。また、この制御用コンピュータにはパレタイ
ズシミュレーション用ソフトが組み込まれており、制御
用コンピュータによって自動的にストック対象物20の
積み込み順番や配置が決定され、その結果がグラフィッ
ク表示される。また、ストック対象物20をいくつかの
パレット30に分載する場合の実現可能な候補をいくつ
かグラフィック表示させることもできる。パレタイズで
重要なものは荷崩れ等を起こさないバランス積みであ
り、グラフィック表示されたシミュレーション結果を見
て作業者が表示された候補を評価し、必要であれば修正
できるようになっている。
【0073】このようにしてパレタイズ作業をシミュレ
ーション機能を備えたコンピュータで管理することによ
り、簡単な出庫要求には自動でアンローディングした
り、自動でパレタイズしたりもできる。また、複雑なパ
レタイズ作業であれば、管理用コンピュータ22のシミ
ュレーション結果を修正することも可能であり、さまざ
まな出庫要求に前もって対応し、効率的な出庫作業を実
現できる。そのようなシミュレーション作業は、自動倉
庫23の設置現場でなく、遠隔地の管理室等で行ない、
ストック作業現場をコントロールできるようにすること
もできる。その場合には、パレタイズ作業を監視するカ
メラ等を設置しておくことが好ましい。
【0074】この実施形態では、移載装置21におい
て、移動ビーム15a,15bを入庫側と出庫側に設け
ているので、入庫側移動ビーム15aを入庫作業専用と
し出庫側移動ビーム15bを出庫作業専用とすることに
より、入庫作業と出庫作業を同時に実行することができ
て入出庫作業の効率を高めることができる。また、2つ
の移動ビーム15a,15bを有しているので、いずれ
かの移動ビーム15a,15bが故障した場合には、故
障した移動ビーム15a又は15bを固定ビーム13の
端に退避させておけば、もう一方の移動ビーム15b又
は15aによって入出庫作業を継続することができる。
【0075】さらに、この実施形態では、各移動ビーム
15a,15bに複数個の把持装置18を取り付けてい
るので、1つの移動ビーム15a,15bに把持機構の
異なる複数の把持装置18を設けることができる。よっ
て、ストック対象物20の品種や形状、大きさ等に応じ
て適切な把持機構の把持装置18を選択し、ストック対
象物20を確実に掴むようにできる。また、移動ビーム
15の複数の把持装置18の把持機構を同一にしてあれ
ば、複数個のストック対象物20を一度に搬送すること
ができる。あるいは、小さなストック対象物20の場合
には、1つの把持装置18によって掴み、大きなストッ
ク対象物20の場合には、複数の把持装置18によって
掴むようにもできる。また、移動ビーム15a,15b
に同一の複数の把持装置18が設けられている場合に
は、一部の把持装置18が壊れたら他の把持装置18を
使用することができる。
【0076】(第3の実施形態)図7は本発明のさらに
別な実施形態による自動倉庫32を示す概略斜視図であ
る。この実施形態にあっては、ストックエリア12の上
方空間に配設された2本の固定ビーム13間に2本の入
庫側移動ビーム15aと2本の出庫側移動ビーム15b
を架設してあり、各移動ビーム15a,15bは互いに
独立して走行できるようになっている。また、各移動ビ
ーム15a,15bには、それぞれ2個の昇降駆動装置
17が移動フレーム15a,15bに沿って走行可能に
取り付けられており、各昇降駆動装置17には把持装置
18が昇降自在に取り付けられている。
【0077】図8は把持装置18の一例である開閉チャ
ック18aを示す図である。これは、拡開可能な2本の
スティック33の下端にそれぞれ爪34を突出させたも
のであって、例えば自動車タイヤ等を把持する目的で使
用されている。図8(a)に示すようにスティック33
間を狭くして積載されたタイヤ35の中央へスティック
33を挿入し、持上げようとするタイヤ35のうち一番
下のタイヤ35の位置でスティック33を開くと、図8
(b)に示すように爪34がタイヤ35に引っ掛かり、
1つの開閉チャック18aで複数個のタイヤ35をガイ
ドしながら一度に把持することができる。逆に、開閉チ
ャック18aで持上げて搬送したタイヤ35をストック
エリア12の床面や出庫作業エリア25の置き、図8
(a)のようにスティック33間を狭くすると、タイヤ
35を脱荷することができる。
【0078】さらに、この実施形態では、2つの移動ビ
ーム15a,15bに設けられた合計4個の把持装置1
8によりタイヤ35を把持することができるので、図9
のように高く積まれたタイヤのうちから各開閉チャック
18aによって所定数のタイヤ35を掴むようにすれ
ば、多数のタイヤ35を1回の移載動作によって迅速に
ストックエリア12へ搬送することができ、あるいは逆
に、ストックエリア12から出庫作業エリア25のパレ
ット30上へ1回の移載動作によって迅速に搬送するこ
とができる。しかも、ストックエリア12や出庫作業エ
リア25のパレット30上には、図10に示すように隙
間のない状態でタイヤ35を載置することが可能にな
り、省スペース収納が可能になる。
【0079】また、この実施形態では、伸縮自在の、例
えば多段スライドするテレスコピック方式や多段クロス
リンク機構等の背丈の低いロングストロークの昇降駆動
機構を用いているので、低い天井の自動倉庫でもスペー
スを有効に活用できる。
【0080】(第4及び第5の実施形態)図11は本発
明のさらに別な実施形態による自動倉庫36を示す概略
斜視図である。この実施形態にあっては、ストックエリ
ア12の1辺において、入庫作業エリア24と出庫作業
エリア25を平行に設けている。
【0081】また、図12は本発明のさらに別な実施形
態による自動倉庫の入庫作業エリア24及び出庫作業エ
リア25を示す概略斜視図であって、ストックエリア1
2の1辺において、入庫作業エリア24と出庫作業エリ
ア25を直線状に配設している。
【0082】これらの実施態様のように入庫作業エリア
24と出庫作業エリア25を隣接させて配置すると、例
えば矩形状のストックエリア12では1辺から入庫作業
および出庫作業ができ、他の3辺は自動倉庫32の壁に
近い位置までのストックが可能になり、自動倉庫の有効
活用ができる。なお、図11及び図12では、入出庫を
パレット30に多数積載した例を示したが、1個送りの
コンベヤでもよいことはもちろん、各々の搬送コンベヤ
は複数であっても差し支えない。
【0083】次に、ストック対象物として成形後のタイ
ヤに適用した具体的事例について述べる。
【0084】周知のように前工程のタイヤ成形工程では
多数配置されたタイヤ成形装置を用いて多品種多サイズ
のタイヤが製造される。このように製造されたタイヤは
識別表示後にランダムに搬送コンベア上に載置されて自
動倉庫内に入庫される。このようにランダム状態で入庫
されたタイヤを種別に仕分けた後に、段積み状態でパレ
ットに充填して出庫する必要がある。このような要請に
応える自動倉庫について図14、15の外観斜視図に基
づき説明する。
【0085】先ず、図14はタイヤの自動倉庫のライン
40において、多品種多サイズのタイヤ35を入庫する
入庫搬送手段としての入庫コンベア41が2機分、入庫
作業エリア24に配設されている様子と、固定ビーム1
3上を上記のように自走して移動する移動ビーム15、
15が入庫作業エリア側に移動している様子が示されて
いる。また、図15は、図14と略同じ構成であって、
入庫コンベア41の1機分のみが、入庫作業エリア24
に配設されている様子を示すとともに、移動ビーム15
の一方が出庫作業エリア25側に移動した様子を示し、
把持装置18で把持されたタイヤを移載装置の移載位置
に位置決めされたパレット30内に移載する様子を示し
ている。
【0086】両図において、既に説明済みの構成部品に
ついては同様の符号を附して説明を割愛して、特徴的な
構成に限定して述べる。上記の固定ビーム13は入庫作
業エリア24の一部とストックエリア12と、出庫作業
エリア25の一部に跨るようにするために、ライン40
の長手方向の縁部に沿うように一対分が設けられてお
り、図示の複数の柱部材36の上端部に固定ビーム13
を設けることで所定高さの平面上を把持装置18が収縮
状態で移動できるようにしている。
【0087】一方、各搬入コンベア41の端部の近くに
は、タイヤ種別毎に張設されているバーコードを非接触
で検知することでタイヤ35の識別を行なうことで制御
手段である管理用コンピュータ22に知らせる判別装置
27が配設されている。また、管理用コンピュータ22
には後述するアドレス空間の表示を行なうことでオペレ
ータに対してストックエリアの実空間に段積みされてい
るタイヤの在庫状況を知らせる表示手段であるモニター
装置46が接続されている。
【0088】ストックエリア12は図示のように多品種
多サイズ毎に割り当てられることで同種のタイヤを段積
み状態でストックするようにした複数の実ストック空間
として格子状に整然と配置されており、無駄な空間を無
くしている。また、図15に図示の出庫作業エリア25
に配設され、空パレット30を図示のように段積み状態
で入庫するパレット入庫部にはパレット用コンベア44
が設けられており、空パレット30を図示の二重矢印方
向から入庫するとともに、空パレット段積み装置43に
より1段の空パレット30の状態にした後に移載コンベ
ア42側に送り出すようにしている。また、段積み状態
のタイヤを充填した充填済みパレットを出庫するパレッ
ト出庫部にも同様に不図示のパレット用コンベア44が
設けられており、充填済みパレット30を図示の二重矢
印方向から出庫するとともに、充填済みパレット段積み
装置45により図示のような段積み状態にしてから出庫
できるように構成されている。
【0089】図14において、移載コンベア42は、空
パレットの供給位置P1と段積み状態のタイヤを移載す
るための移載位置P2と充填済みパレットを充填済みパ
レット段積み装置45側に移載する位置P3の間で移動
するスラットコンベア装置として構成されている。移載
コンベア42は、空パレットをこのスラットコンベア装
置上に搬送し、ローラコンベア機能と昇降機能により上
方に移行させるように構成されている。
【0090】図16は、以上のように構成されるライン
40を共通搬送手段である共通コンベア装置39から分
岐するようにして複数分配置した様子を示した外観斜視
図である。本図において、共通コンベア装置39上に
は、前工程のタイヤ成形工程で製造された多品種多サイ
ズのタイヤが搬送されてから、不図示のゲート機構によ
り各搬入コンベア41にタイアがランダムに供給され
る。また、空パレット30と、充填済みパレット30と
は図示の二重矢印方向に夫々入庫及び出庫されるように
構成されている。
【0091】このように、ライン40を共通搬送手段で
ある共通コンベア装置39から分岐するように整然と配
設することで、ラインの増減に対して柔軟に対応するこ
とが可能となる。したがって、ライン設置に際して床面
積さえ確保しておけば、例えば初期投資段階では1つの
ライン40を設置し、その後の増産計画に応じて適宜ラ
イン40を増設できるようになる。
【0092】次に、図17は上記の昇降駆動装置17に
設けられる把持装置の外観斜視図であって、移動ビーム
15を破断して図示したものである。本図において、昇
降駆動装置17には上記のように移動ビーム15の長手
方向に移動するためのモータ駆動部(不図示)が設けら
れている。
【0093】また、昇降駆動装置17にはベース47が
固定されており、このベース47にはギアヘッドを設け
たモータ48が固定されている。このベース47には貫
通孔部が図示のように形成されており、この貫通穴部の
内部をビーム部材49が挿通状態で移動可能にリニアガ
イド65により摺動自在にされて設けられている。この
ビーム部材49の側面には上記のギアヘッドの出力軸に
固定されるピニオンに歯合するラック52が長手方向に
沿うように固定されている。
【0094】また、ビーム部材49の下端にはスプライ
ン軸50の回動を規制して摺動自在に案内するスプライ
ン軸受け51が固定されている。このスプライン軸50
の下端には上記の把持ヘッド19が固定されており、図
8に基づいて説明したように、タイヤ35を内径側から
把持するために等間隔で6個の爪34が図示のように設
けられている。
【0095】以上の構成により、把持ヘッド19は矢印
Y方向に移動され、矢印Z方向に昇降されることで、図
8で説明したように所望のタイヤ35を搬入コンベア4
1上から1個毎に把持してストックエリアに搬送して、
把持を解除して載置するとともに、図8で図示されるよ
うに最下位置のタイヤを把持して段積み状態で把持して
から、上記のパレット移載部42に向けて搬送する。ま
た、図17で図示した爪により1個のみ把持して搬送す
る場合もある。
【0096】この把持ヘッド19は、昇降動作の時間短
縮のために倍速機構が設けられる場合がある。図18
(a)は、倍速機構の内部構成を示す断面図であって、
(a)は収縮状態に位置し、(b)は延びた状態を示し
ている。
【0097】図18において、図17で説明したベース
47に固定されているギアヘッドモータのピニオン53
はラック52に歯合しており、モータの正逆回転駆動に
伴いビーム部材49を上下方向に昇降させる。このビー
ム部材49の内部には、上端において回動自在に保持さ
れる上チェーンスプロケット56と、下端において回動
自在に保持される下チェーンスプロケット57とが設け
られるとともに、これらのスプロケット間においてチェ
ーン55が張設されている。このチェーン55の片側は
上記のスプライン軸50の上端に固定されたチェーン固
定部材54を介してスプライン軸50の上端に固定され
る一方で、チェーン55の他方側は上記のベース47に
固定されたベース固定部材58を介してベース47に固
定されている。このように構成することで、ピニオン5
3の回動にともないスプライン軸50はビーム部材の移
動速度に対して倍速かつ倍のストロークで矢印Z方向に
昇降されることになる。
【0098】図19は、カバーを外して図示した把持ヘ
ッド19の外観斜視図である。本図において、把持ヘッ
ド19は上記のようにスプライン軸50の取付け基部と
なる円盤状のベース60に設けられたモータ61により
矢印d1、d2方向に回動駆動される円盤62と、この
円盤62において図示のように螺旋状に放射状態で穿設
される6個の溝部62aを設けている。
【0099】また、上記のベース60には6個のスライ
ドガイド63が等間隔で放射状に固定されており、各ス
ライドガイド63においてスライダー64を移動可能に
案内している。また、各スライダー64には上記の溝部
62aの内部に潜入するピン部材(不図示)が固定され
ており、上記の円盤62の回動に伴い矢印d3、d4方
向に完全同期状態で各スライダー64を駆動すること
で、各スライダー64に固定された上記のスティック3
3を同じ量移動するようにして先端の6個の爪34が同
じ量移動するようにしてタイヤ内径部を把持する状態と
この把持を解除する解除状態との間で駆動するように構
成されている。このように6個の爪34によりタイア内
径部を把持することで水平方向に安定的に移動すること
が可能となる。
【0100】図20は、実ストック空間に対応して制御
手段である管理用コンピュータ22に記憶されるアドレ
ス空間120と、上記のストックエリア12において図
示のように多品種多サイズ毎に割り当てられることで同
種のタイヤを段積み状態でストックするようにした複数
の実ストック空間12a、12b、12c…との関係を
示した図である。
【0101】本図において、既に説明済みの構成部品に
ついては同様の符号を附して説明を割愛して述べると、
アドレス空間120は、複数の実ストック空間12a、
12b、12c…に対応して仮想ストック空間120
a、120b、120c、…が記憶される。この仮想ス
トック空間120a、120b、120c、…は、タイ
ヤサイズに応じて最大の段積み量について記憶されてい
る。
【0102】以上の構成において、把持部昇降装置17
と把持ヘッド19との協動により搬入コンベア41上の
タイヤ35の識別結果と、協動によるパレットへの出庫
結果に応じて上記の各仮想アドレス空間120a、12
0b、120c、…の更新を行なうことにより実ストッ
ク空間12a、12b、12c、…の管理を行なう。こ
のようにして、実ストック空間12a、12b、12
c、…において適正な個数分のタイヤを段積み状態でス
トックする。
【0103】図21は、上記のように構成されるライン
40におけるタイヤ搬入の動作例を示したフローチャー
トである。
【0104】本図と図15を参照して、タイヤ入庫のた
めの準備が整うと、搬入プログラムが起動されて、ステ
ップS1において、搬入コンベア41でタイヤ35を入
庫する。続くステップS2では、判別装置27によりタ
イヤ35の有無検出が行われて、無しの場合にはリター
ンし、タイア有りが検出されるとステップS3とステッ
プS7に略同時に進む。
【0105】続く、ステップS3では、移動ビーム15
が矢印X方向に走行されて、搬入コンベア41上に把持
ヘッド19を移動させ、タイヤを把持する。これに続
き、ステップS4において、移動ビームが移動され、把
持ヘッド19が矢印Y方向に走行されて、所定のストッ
ク位置で位置決めされて停止され(ステップS5)、次
のステップS6で把持を解除してタイヤを載置する。一
方、ステップS7では、タイヤ判別を行ない、この判別
結果に基づき、ステップS8で、仮想アドレス空間の更
新を行なう。このステップS8の結果によりステップS
9において、把持状態にあるタイヤの実ストック場所を
決定する。このように管理コンピュータはタイヤの実ス
トック空間における段積み数をカウント及び更新するこ
とで充填状況を管理し、次に入庫されるタイヤの適正ス
トック位置の決定を行なう。
【0106】図22は、図15に図示のように入庫され
る空パレット30に図示のように段積み状態でタイヤを
充填した充填済みパレットを準備するまでの動作説明の
ためのフローチャートである。
【0107】本図において、この出庫のためのプログラ
ムが起動されると、ステップS10において、空パレッ
ト30を図示の二重矢印方向から入庫するとともに、空
パレット段積み装置43により1段の空パレット30の
状態にした後に移載コンベア42側に送り出す。この後
に、ステップS11において、移動ビーム15が走行さ
れ、ステップS12で把持部昇降装置が走行され、スト
ックエリアの適正なタイヤ位置の上方において把持ヘッ
ド19が位置決めされて停止する。
【0108】この後に、ステップS14で最下位置のタ
イヤを図8に図示のようにして把持して、段積み状態で
上方に移動する。この後に、ステップS15で、図14
に図示の移載位置P2に待機している空パレット30上
に移動し、把持を解除して全タイヤを載置する。以下、
ステップS10からステップS15を繰返し実行してス
テップS16において空パレット充填完了が判断される
まで行なう。
【0109】続く、ステップS17で充填完了が管理用
コンピュータ22に指示されると、ステップS18にお
いて充填済みパレット30を充填済みパレット段積み装
置45により段積みして出庫の準備を完了する。
【0110】また、出庫のためのプログラムが起動され
ると同じにステップS20では、出庫すべきタイヤの機
種を指定し、上記のアドレス空間において記憶してある
タイヤの実ストック位置を求めてから、ステップS22
で位置情報とともに指令を出力する。
【0111】以上のように管理コンピュータ22の行な
う仕事をまとめると、ストックエリアに在庫された各タ
イヤの在庫管理をモニターしておき、出庫要請があると
段積み状態を判断して、一度の把持動作で極力多くのタ
イヤを出庫できる実ストック空間に把持ヘッドを移動す
るように制御する。また、所定のタイヤを出庫した後に
減算を行ない入庫要求を記憶しておき、搬入コンベアか
ら所定タイヤが入庫されると把持ヘッドで取りに行き、
補充を行なう。また、パレット30の空状態と充填済み
状態をモニターし、段積み状態になっているパレットの
段ばらしを制御する。
【0112】また、図16に図示のように複数のライン
40を設ける場合には、管理用コンピュータ間において
LANを構築して、各ラインにおいて常時、適正な在庫
状態となるように制御する。
【0113】そして、図23は図14に図示のタイヤの
自動倉庫のライン40の別構成例を図示した外観斜視図
である。本図において、既に説明済みの構成部品につい
ては同様の符号を附して説明を割愛すると、固定ビーム
13の下方において、図示のように、パレットとして平
パレット30を用いて、搬送コンベア300により矢印
方向に搬送するコンベア300が設けられており、この
平パレットをタイヤ積載位置において停止させ、把持さ
れたタイヤを搭載してから次の工程に矢印方向に搬送す
る。このように構成することで、流れ作業を円滑にでき
る。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空間利用効率と床面利用度の高い自動倉庫を提供するこ
とにある。また、入出庫効率の高い自動倉庫の管理方法
を提供することができる。
【0115】また、より多くの多品種多サイズのタイヤ
を扱うときに、分岐コンベアの増設を不要にすることが
でき、しかも設置面積の増加を不要にでき、かつタイヤ
を段積みする時間、待機時間、搬送時間を大幅に短縮し
て充填済みパレットを得るまでの時間短縮を図ることが
できる自動倉庫及び自動倉庫の管理方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の自動倉庫の構成を示す平面図である。
【図2】(a)はストック対象物を収納したラックを示
す正面図、(b)はラックのサイズと全ストック対象物
の占有面積とを比較する図である。
【図3】本発明の一実施形態による自動倉庫の構造を示
す斜視図である。
【図4】ストックエリアにストック対象物を自動割付け
する様子を説明する図である。
【図5】本発明の別な実施形態による自動倉庫の構造を
示す斜視図である。
【図6】(a)はパレット上に搭載されたストック対象
物を示す平面図、(b)はストックエリアに収納された
ストック対象物を示す平面図である。
【図7】本発明のさらに別な実施形態による自動倉庫の
構造を示す斜視図である。
【図8】(a)、(b)は開閉チャック(把持装置)に
よりタイヤを持ち上げる動作を説明する図である。
【図9】積み上げられたタイヤを示す断面図である。
【図10】パレット上に搭載されたタイヤを示す斜視図
である。
【図11】本発明のさらに別な実施形態による自動倉庫
の構造を示す斜視図である。
【図12】本発明のさらに別な実施形態による自動倉庫
の入庫作業エリア及び出庫作業エリアの構造を示す斜視
図である。
【図13】従来のタイヤ仕分け装置の一例を示した外観
斜視図である。
【図14】、
【図15】タイヤの自動倉庫のライン40の外観斜視図
である。
【図16】ライン40を共通搬送手段である共通コンベ
ア装置39から分岐するようにして複数分配置した様子
を示した外観斜視図である。
【図17】昇降駆動装置17に設けられる把持装置の外
観斜視図である。
【図18】倍速機構の内部構成を示す断面図であって、
(a)は収縮状態を、(b)は延びた状態をそれぞれ図
示している。
【図19】カバーを外して図示した把持ヘッド19の外
観斜視図である。
【図20】実ストック空間に対応して制御手段である管
理用コンピュータ22に記憶されるアドレス空間120
と実ストック空間の関係を示した図である。
【図21】ライン40におけるタイヤ搬入の動作例を示
したフローチャートである。
【図22】入庫される空パレット30に段積み状態でタ
イヤを充填した充填済みパレットを準備する動作説明の
ためのフローチャートである。
【図23】タイヤの自動倉庫のライン40の別構成にな
る外観斜視図である。
【符号の説明】
12 ストックエリア 13 固定ビーム 15,15a,15b 移動ビーム 17 昇降駆動装置 18 把持装置 19 把持ヘッド 20 ストック対象物 21 移載装置 22 管理用コンピュータ 24 入庫作業エリア 25 出庫作業エリア 30 パレット 34 爪 35 タイヤ 40 ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B66C 13/06 B66C 13/06 E 13/46 13/46 F H (72)発明者 時里 幸治 東京都品川区戸越3丁目9番20号 平田機 工株式会社内 (72)発明者 平川 武則 東京都品川区戸越3丁目9番20号 平田機 工株式会社内 (72)発明者 飯島 敦彦 東京都品川区戸越3丁目9番20号 平田機 工株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストック対象物を把持する把持部と、 前記把持部を、昇降方向と異なる方向に位置規制しなが
    ら昇降させる把持部昇降手段と、 ストック対象物を収納するためのストックエリアの上方
    に配設され、前記把持部昇降手段をほぼ水平な方向に移
    動させるための2次元移動手段と、 ストック対象物の入出庫情報を管理する管理装置と、を
    具備することを特徴とする自動倉庫。
  2. 【請求項2】 前記把持部昇降手段は、把持部昇降手段
    もしくは把持部昇降手段と把持部との伸縮によって前記
    把持部を昇降させるものであることを特徴とする請求項
    1に記載の自動倉庫。
  3. 【請求項3】 前記ストックエリアはストック対象物を
    床面に平積み、または段積みするものであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の自動倉庫。
  4. 【請求項4】 前記把持部において、把持しているスト
    ック対象物を旋回させるための旋回手段と、ストック対
    象物の姿勢を検出する検出手段とをさらに設けたことを
    特徴とする請求項1、2又は、3に記載の自動倉庫。
  5. 【請求項5】 ストック対象物を前記ストックエリアに
    搬入するための前記把持部、把持部昇降手段及び2次元
    移動手段と、ストック対象物を前記ストックエリアから
    搬出するための前記把持部、把持部昇降手段及び2次元
    移動手段とを別々に備えたことを特徴とする請求項1、
    2、3又は4に記載の自動倉庫。
  6. 【請求項6】 入庫したストック対象物を前記把持部で
    把持させるための入庫作業エリアと、出庫するストック
    対象物を前記把持部から解放するための出庫作業エリア
    とを、隣接させて配置したことを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5に記載の自動倉庫。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載された
    自動倉庫の管理方法であって、 前記ストックエリアの実空間に対応する仮想的な仮想ス
    トックエリア空間を設定し、 前記仮想ストックエリア空間を、種類毎のストック対象
    物を収納する収納領域に分割し、 ストック対象物の入庫要求があった場合に、前記収納領
    域に対応する実空間のストックエリアの領域にストック
    対象物を収納することを特徴とする自動倉庫の管理方
    法。
  8. 【請求項8】 前記仮想ストックエリア空間を収納属性
    に応じて複数の収納領域に分割し、各収納領域の広さ、
    配置、収納属性を適宜変更可能にしたことを特徴とする
    請求項7に記載の自動倉庫の管理方法。
  9. 【請求項9】 前記仮想ストックエリア空間と、当該仮
    想ストックエリア空間を分割された仮想的な収納領域
    と、ストックエリアの実空間に収納されているストック
    対象物のイメージを表示手段に表示させるようにしたこ
    とを特徴とする、請求項7及び8に記載の自動倉庫の管
    理方法。
  10. 【請求項10】 前記仮想ストックエリア空間は特定種
    類のストック対象物を収納するための領域と、任意のス
    トック対象物を収納できる領域とに分割されており、ス
    トック対象物の入庫要求があると、当該ストック対象物
    を収納するための領域を探索してそこに空きスペースが
    あるか否かを判定し、空きスペースがなければ当該スト
    ック対象物を任意のストック対象物を収納できる領域に
    収納させることを特徴とする請求項7、8及び9に記載
    の自動倉庫の管理方法。
  11. 【請求項11】 前記特定種類のストック対象物を収納
    するための領域と、任意のストック対象物を収納できる
    領域とを、ストックエリアの実空間に収納されているス
    トック対象物の収納状況に応じて変更可能にしたことを
    特徴とする、請求項10に記載の自動倉庫の管理方法。
  12. 【請求項12】 前工程からランダムに入庫される多品
    種多サイズのタイヤを仕分けた後に、段積み状態でパレ
    ットに充填して出庫する自動倉庫であって、 隣接して配置される入庫作業エリアとストックエリアと
    出庫作業エリアと、 前記入庫作業エリアに配設され、前記多品種多サイズの
    タイヤを入庫する入庫搬送手段と、 前記入庫作業エリアに配設され、前記多品種多サイズの
    識別を行なうタイヤ判別手段と、 前記タイヤを内径側から把持する把持状態と前記把持を
    解除する解除状態との間で駆動される把持部を昇降させ
    る把持部昇降手段を、前記各エリアから所定高さ上方で
    2次元的に移動させる2次元移動手段と、 前記ストックエリアを、前記多品種多サイズ毎に割り当
    てることで設定されるとともに同種のタイヤを段積み状
    態でストックする複数の実ストック空間と、 前記出庫作業エリアに配設され、空パレットを入庫する
    パレット入庫部と前記段積み状態のタイヤを充填した充
    填済みパレットを出庫するパレット出庫部とから構成さ
    れるパレット入出庫手段と、 前記パレット入出庫手段と前記ストックエリア間に配設
    されるとともに、前記パレット入庫部と移載位置と前記
    パレット出庫部との間で移動される移載手段と、 前記実ストック空間に対応して制御手段に記憶されるア
    ドレス空間とを具備し、 前記把持部昇降手段と前記2次元移動手段との協動によ
    り、前記移載位置に位置決めされた空パレットにタイヤ
    を1個もしくは前記段積み状態で移載するとともに、 前記タイヤ判別手段の識別結果と、前記協動による出庫
    結果に応じて前記アドレス空間の更新を行なうことによ
    り前記実ストック空間の管理を行ない、かつ前記把持部
    昇降手段と前記2次元移動手段と前記パレット入出庫手
    段の所定駆動制御を行なうことを特徴とする自動倉庫。
  13. 【請求項13】 前記2次元移動手段は、前記入庫搬送
    手段と前記実ストック空間の間を移動する第1の2次元
    移動手段と、前記実ストック空間と前記移載手段との間
    を移動する第2の2次元移動手段とから構成されること
    を特徴とする請求項12に記載の自動倉庫。
  14. 【請求項14】 前記把持部を昇降させる前記把持部昇
    降手段は、倍速機構を備えることを特徴とする請求項1
    2に記載の自動倉庫。
  15. 【請求項15】 前記入庫搬送手段に対して前工程から
    前記多品種多サイズのタイヤを入庫するために共通に設
    けられる共通搬送手段を配設し、前記共通搬送手段から
    分岐するようにして複数の自動倉庫を増減可能に配置し
    たことを特徴とする請求項12に記載の自動倉庫。
  16. 【請求項16】 前記実ストック空間に収納されている
    状態を表示するための表示手段を備えることを特徴とす
    る請求項12に記載の自動倉庫。
  17. 【請求項17】 前工程からランダムに入庫される多品
    種多サイズのタイヤを仕分けた後に、段積み状態でパレ
    ットに充填して出庫する自動倉庫の管理方法であって、 入庫作業エリアとストックエリアと出庫作業エリアとを
    隣接して配置し、 前記入庫作業エリアに配設される入庫搬送手段により、
    前記多品種多サイズのタイヤを入庫する工程と 前記入庫作業エリアに配設されるタイヤ判別手段によ
    り、前記多品種多サイズの識別を行なう工程と、 前記タイヤを内径側から把持する把持状態と前記把持を
    解除する解除状態との間で駆動される把持部を昇降させ
    る把持部昇降手段を備えた2次元移動手段を、前記各エ
    リアから所定高さ上方で2次元的に移動させる工程と、 前記ストックエリアを、前記多品種多サイズ毎に割り当
    てることで設定されるとともに同種のタイヤを1個また
    は段積み状態でストックする複数の実ストック空間に分
    割する工程と、 前記出庫作業エリアに配設されるパレット入出庫手段に
    より、空パレットをパレット入庫部に入庫するととも
    に、前記段積み状態のタイヤを充填した充填済みパレッ
    トをパレット出庫部から出庫する工程と、 前記パレット入出庫手段と前記ストックエリア間に配設
    される移載手段により、前記パレット入庫部と移載位置
    と前記パレット出庫部との間で前記空パレット及び前記
    充填済みパレットを移動する工程と前記実ストック空間
    に対応して制御手段に記憶されるアドレス空間とを設定
    する工程とを具備し、 前記把持部昇降手段と前記2次元移動手段との協動によ
    り、前記移載位置に位置決めされた空パレットにタイヤ
    を前記段積み状態で移載するとともに、 前記タイヤ判別手段の識別結果と、前記協動による出庫
    結果に応じて前記アドレス空間の更新を行なう工程によ
    り、前記実ストック空間の管理を行ない、かつ前記把持
    部昇降手段と前記2次元移動手段と前記入出庫手段の所
    定駆動制御を行なうことを特徴とする自動倉庫の管理方
    法。
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