JP2000233055A - パチンコ機の球誘導樋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 球誘導樋で球詰りすることなく確実に球払出
装置にパチンコ球を供給することができるようにする。 【解決手段】 パチンコ機の裏面に配設される機構板５
に設けられ、球タンク８からパチンコ球を整列して球払
出装置１１に導く供給通路２１に補助通路２２を併設し
たパチンコ機の球誘導樋９において、前記補助通路２２
の傾斜を水平にすると共に、補助通路２２の底壁２０ａ
を供給通路２１側に傾斜させた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の裏面
に配設される機構板に設けられた球タンクから球払出装
置にパチンコ球を導くパチンコ機の球誘導樋に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパチンコ機は、裏面に機構板が設
けられ、該機構板の上部にパチンコ球を貯留するための
球タンクが装着され、この球タンクに連接して、所定数
のパチンコ球を払出す球払出装置にパチンコ球を整列し
て誘導する球誘導樋が設けられている。

【０００３】また、前記球誘導樋は、ほぼパチンコ球の
径と等しい１２ｍｍの通路幅で、パチンコ球が１列にま
っすぐ並ぶ供給通路と、上流側の前面壁を段状に膨出し
て供給通路と同じ通路幅で同じ傾斜方向の補助通路を形
成していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
球誘導樋にあっては、補助通路の傾斜が供給通路と同じ
傾斜方向であるために、補助通路と供給通路との合流点
で球圧等により球噛み，球詰りを起すという問題があ
り、確実に球払出装置にパチンコ球を供給できなくなる
という問題があった。

【０００５】そこで本発明は、球詰りすることなく確実
に球払出装置にパチンコ球を供給することができるパチ
ンコ機の球誘導樋を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るパチンコ機の球誘導樋は、パチンコ機
の裏面に配設される機構板に設けられ、球タンクからパ
チンコ球を整列して球払出装置に導く供給通路に補助通
路を併設したパチンコ機の球誘導樋において、前記補助
通路の傾斜を水平にすると共に、補助通路の底壁を供給
通路側に傾斜させたことを特徴とする。

【０００７】また、パチンコ機の裏面に配設される機構
板に設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払
出装置に導く供給通路と、補助通路を有するパチンコ機
の球誘導樋において、前記補助通路の傾斜を供給通路の
傾斜と逆傾斜とし、合流地点で球圧がかからないように
した。

【０００８】また、パチンコ機の裏面に配設される機構
板に設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払
出装置に導く供給通路に補助通路を併設したパチンコ機
の球誘導樋において、前記補助通路の底壁に傾斜段部を
設け、流勢を弱めるようにした。

【０００９】また、パチンコ機の裏面に配設される機構
板に設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払
出装置に導く供給通路に補助通路を併設したパチンコ機
の球誘導樋において、前記補助通路の通路幅をパチンコ
球がジグザグ状に並ぶ幅広とし、パチンコ球が幅方向に
自由に移動できるようにするのが好ましい。

【００１０】さらに、前記供給通路の通路幅をパチンコ
球がジグザグ状に並ぶ幅広とするのが好ましく、その通
路幅は１３ｍｍからパチンコ球のほぼ２個半とするのが
よい。

【００１１】また、補助通路を逆傾斜にした球誘導樋に
おいて、前記供給通路と補助通路の間に供給通路の下流
に向けて徐々に高くなる隔壁を設けるようにして、補助
通路の終端から供給通路に合流しないようにするのが好
ましい。

【００１２】前記補助通路の上流側の傾斜角度を下流側
の傾斜角度より大きくし、球圧を制御するのが好まし
い。

【００１３】前記補助通路の上流側に、空間部を設ける
のが好ましく、パチンコ球に球圧がかかっても自由に移
動できるようにするのがよい。

【００１４】前記供給通路を仕切壁により複数設けると
共に、該仕切壁を高くして互いの供給通路のパチンコ球
の干渉を受けないようにするのが好ましい。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下に本発明を図面を参照して説
明する。図１は本発明に係る球誘導樋が装着されたパチ
ンコ機の裏面図である。図において、１はパチンコ機の
前面枠、２は前面枠１の後面に着脱自在に取付けられる
遊技盤であって、該遊技盤２の裏面には入賞球集合カバ
ー３が配設されており、該入賞球集合カバー３の裏面に
基板ボックス４が装着されている。該基板ボックス４に
はパチンコ機の遊技内容を制御するための回路基板が収
納されている。

【００１６】５は遊技盤２の裏面に装着される機構板で
あり、合成樹脂によりほぼ方形状に形成されている。こ
の機構板５のほぼ中央には、前記基板ボックス４および
遊技盤２に設けられる可変表示装置６の後部を臨ませる
ための窓部７が開設されており、該窓部７の上方にパチ
ンコ球を貯留する球タンク８が取付けられる。また、球
タンク８の下方にはパチンコ球を整列して導き出す球誘
導樋９が設けられている。そして、該球誘導樋９の下流
端は、屈曲誘導樋１０を介して所定数のパチンコ球を払
出す球払出装置１１に接続されており、該球払出装置１
１の下方には、払出されたパチンコ球を前面枠１の前面
の打球供給皿（図示せず）へ導くための排出樋１２が形
成される。また、窓部７の下方には入賞球集合部１３に
集められた入賞球を１個ずつ排出処理する入賞球排出処
理装置１４が設けられている。

【００１７】前記球タンク８は、上面が開口する平面略
長方形の箱状に形成され、底壁１５はほぼ平坦面であ
り、図３に示すように一側壁に向って緩やかに下傾して
いる。そして、底壁１５の下流端部であり、かつ前後幅
のほぼ中央に球誘導樋９の上流端部分に対応して、長方
形状の球落下口１６が開設される。

【００１８】しかして、前記球誘導樋９は、図２ないし
図４に示すように、機構板５に接する後面壁１８と、該
後面壁１８に対向する前面壁１９および底壁２０とによ
り、パチンコ球を整列して導く供給通路２１が断面凹状
に形成されており、該供給通路２１に前面壁１９を膨出
して補助通路２２が併設されている。

【００１９】前記供給通路２１は、終端側を、図２に示
すように供給通路２１の傾斜角度を大きくした傾斜通路
部２３を設けて段状にしており、流下するパチンコ球の
球圧を減少して、整列しやすくしている。

【００２０】一方、補助通路２２は、始端を供給通路２
１と同一面とし、長手方向には傾斜しておらず、図４に
示すように、底壁２０ａが供給通路２１に向ってのみ傾
斜している。また、補助通路２２の終端と供給通路２１
との落差は、パチンコ球の半球以上で好ましくは１個分
以上あるのがよい。

【００２１】上記のように構成される球誘導樋９は、図
３および図４に示すようにパチンコ球が貯留される球タ
ンク８の下方に、後面壁１８を機構板５に当てがって、
ビス止め等の適宜手段によってパチンコ球が自然流下す
るように傾斜して取付けられる。そして、球タンク８に
貯留されるパチンコ球は、底壁１５の傾斜によって球落
下口１６から球誘導樋９に流出して、供給通路２１，補
助通路２２に並び、傾斜通路部２３によって球圧が弱め
られながら整列し、屈曲誘導樋１０を介して球払出装置
１１に供給される。

【００２２】このとき、補助通路２２自体に傾斜がない
ため、供給通路２１の下流側の補助通路２２にはパチン
コ球のない空間部ｋができ、球タンク８の球落下口１６
付近のパチンコ球は、図３矢印に示すように底壁２０ａ
の傾斜により供給通路２１に無理なく合流する。また、
たとえ球タンク８のパチンコ球の球圧がかかっても、前
記空間部ｋにパチンコ球が移動するのみで、球圧により
強制的に供給通路２１に合流することなく、あくまでも
底壁２０ａの傾斜により供給通路２１に自然に合流す
る。

【００２３】図５および図６は、供給通路２１の通路幅
を幅広にした実施の形態を示し、供給通路２１の通路幅
をパチンコ球の球径より大きく約２０ｍｍの幅とし、パ
チンコ球が整列した際に、図５に示すようにパチンコ球
がジグザグ状に並ぶようにしている。

【００２４】そして、球払出装置１１が作動してパチン
コ球が排出樋１２に払出されると、球誘導樋９のパチン
コ球は、図５矢印に示すように流下し、補助通路２２の
パチンコ球は、底壁２０ａの傾斜により供給通路２１に
無理なく自然に合流する。そして、球払出装置１１がパ
チンコ球を高速で払出しても、供給通路２０にジグザグ
状に並んだパチンコ球とパチンコ球の距離が、前記した
実施の形態のパチンコ球１個分より短いために、パチン
コ球とパチンコ球との間に隙間を生じることなく確実に
球払出装置１１に供給される。

【００２５】このように、供給通路２１の通路幅をパチ
ンコ球の径より幅広にすることで、球誘導樋９を流下す
るパチンコ球は、例え球落下口１６から導出するパチン
コ球の球圧がかかって球詰りが起きそうになっても、供
給通路２１の通路幅に遊びがあるため、パチンコ球が自
由に動き、球圧を分散してバランスが崩れ、ひしめき合
って球噛み，球詰りを起こすこともなく、球タンク８の
パチンコ球をスムーズかつ確実に球払出装置１１に導く
ことができる。そして、さらに球誘導樋９の球貯留量を
増やすことができる。

【００２６】また、供給通路２１の通路幅を広くするこ
とで、重なるパチンコ球の高さが低くなるため、球誘導
樋９を上方に上げることができ、それに伴い窓部７を大
きくすることができる。このため、パチンコ機の遊技内
容が高度化し、可変表示装置６やその遊技内容を制御す
る回路基板が大きくなり、それに伴ってその回路基板を
収納する基板ボックス４が大きくなっても十分に対応で
きる。なお、本実施の形態では供給通路の通路幅を約２
０ｍｍとして説明したが、１３ｍｍからパチンコ球のほ
ぼ２個半の範囲内であればよい。

【００２７】図７および図８は補助通路２２に傾斜段部
ｄを設けた実施の形態を示し、補助通路２２の傾斜を供
給通路２１の傾斜と同じ傾斜とし、球誘導樋９の始端か
ら段差をもって形成している。この実施の形態では、複
数の傾斜段部ｄが所定の間隔をもって設けられており、
それぞれの傾斜段部ｄは補助通路２２のパチンコ球を供
給通路２１に誘導するように傾斜して設けられる。そし
て、傾斜段部ｄの傾斜面は、図７に示すように補助通路
２２の傾斜方向と逆傾斜となり、補助通路２２を流下す
るパチンコ球はその傾斜面により供給通路２１に合流す
るか、流勢により一旦傾斜面を登ることになるが球圧は
弱められる。このようにして、球誘導樋９のパチンコ球
は、図８矢印に示すように動き、補助通路２２のパチン
コ球が一気に供給通路２１との合流部に向わないので球
噛み，球詰りを起すことがなくなる。

【００２８】図９および図１０は他の実施の形態を示
し、補助通路２２の傾斜を供給通路２１の傾斜と異なる
緩やかな逆傾斜とし、パチンコ球が流下しない自然状態
では常に補助通路２２にはパチンコ球のない空間部ｋが
できるようにしている。また、パチンコ球は図１０矢印
に示すように動き、補助通路２２のパチンコ球の球圧が
供給通路２１にかからないようにしており、例え球圧が
かかっても補助通路２２をわずかに逆流するのみで、球
圧を逃すことができる。また、補助通路２２の終端側に
傾斜段部ｄを設け、球圧がかかっても該傾斜段部ｄによ
って球圧が吸収され、強引に供給通路２１に合流するこ
とはない。なお、補助通路２２の上流側の傾斜角度を下
流側の傾斜角度より大きくし、同様に球圧を制御しても
よい。

【００２９】図１１は、補助通路２２の通路幅をパチン
コ球の径より幅広にした実施の形態を示し、これにより
長さ方向だけでなく幅方向にも遊びができ、球圧がかか
っても多方行に分散され、供給通路２１に対する影響が
少なくなり、補助通路２２自体を短くすることができ
る。

【００３０】図１２ないし図１４は、補助通路２２の傾
斜を供給通路２１の傾斜と異なる緩やかな逆傾斜とし、
前記供給通路２１と補助通路２２の間に供給通路２１の
下流に向けて徐々に高くなる隔壁２４を設けており、補
助通路２２の上流側から供給通路２１に合流しないよう
にして、より補助通路２２のパチンコ球の影響を受けな
いようにしている。また、隔壁２４の上流側を、パチン
コ球１個が通るように切り欠いてもよく、そこから落下
するパチンコ球はほとんど自然落下する程度のもので、
供給通路２１の流下に何ら影響を与えない。また、図１
５に示すように補助通路２２の底壁２０ａを、前面壁１
９側に傾斜させることにより、前記隔壁２４をなくすこ
とができると共に、同様の効果が得られる。

【００３１】図１６および図１７は、供給通路を複数設
けた球誘導樋の実施の形態を示したものである。球誘導
樋９Ａは、中央に形成された仕切壁２５によって複数の
供給通路２１ａ，２１ｂを構成し、それぞれの供給通路
２１ａ，２１ｂに、該供給通路２１ａ，２１ｂの傾斜と
異なる緩やかな逆傾斜とした補助通路２２ａ，２２ｂを
併設し、パチンコ球が二列になって流下するようになっ
ている。前記仕切壁２５は、図１７に示すように供給通
路２１ａ，２１ｂの互いのパチンコ球が干渉しないよう
に前面壁１８と同じ高さを有しており、それぞれの供給
通路２１ａ，２１ｂのパチンコ球が単独で流下しても球
詰りを起すことはない。また、供給通路２１ａ，２１ｂ
は、前記実施の形態と同様に通路幅をパチンコ球の径よ
り広くしてもよい。

【００３２】なお、上記説明したような供給通路，補助
通路の通路幅や補助通路の傾きを、球タンクの球量，球
圧により組合せを変えることも可能である。

【００３３】

【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、球誘導樋の補助通路を供給通路
と同じ傾斜にせず、水平または逆傾斜にしたり、傾斜段
部を設けることで、球タンクからの球圧を吸収すると共
に、補助通路上のパチンコ球を供給通路に無理なく合流
させることができ、ひしめき合って球噛みが起きるよう
な事態を確実に解消してパチンコ球をスムーズに流下さ
せることができる。

【００３４】また、供給通路または補助通路の通路幅を
パチンコ球の径より幅広にすることによって、球誘導樋
の貯留量も増え、球圧を多方行に分散することができ、
供給通路の流下をスムーズにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機の裏面図である。

【図２】球誘導樋部分の正面断面図である。

【図３】機構板に取付けた状態の球誘導樋の平面図であ
る。

【図４】図３の側断面図である。

【図５】他の実施の形態の球誘導樋を機構板に取付けた
状態の平面図である。

【図６】図５の側断面図である。

【図７】他の実施の形態の球誘導樋部分の正面断面図で
ある。

【図８】図７の球誘導樋の平面図である。

【図９】他の実施の形態の球誘導樋部分の正面断面図で
ある。

【図１０】図９の球誘導樋の平面図である。

【図１１】他の実施の形態の球誘導樋の平面図である。

【図１２】他の実施の形態の球誘導樋部分の正面断面図
である。

【図１３】図１２の球誘導樋の平面図である。

【図１４】図１２の側断面図である。

【図１５】他の実施の形態の側断面図である。

【図１６】他の実施の形態の球誘導樋を機構板に取付け
た状態の平面図である。

【図１７】図１６の側断面図である。

【符号の説明】

５ 機構板 ８ 球タンク ９，９Ａ 球誘導樋 １１ 球払出装置 ２０ａ 底壁 ２１，２１ａ，２１ｂ 供給通路 ２２ 補助通路 ２４ 隔壁 ｄ 傾斜段部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機の裏面に配設される機構板に
   設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払出装
   置に導く供給通路に補助通路を併設したパチンコ機の球
   誘導樋において、 前記補助通路の傾斜を水平にすると共に、補助通路の底
   壁を供給通路側に傾斜させたことを特徴とするパチンコ
   機の球誘導樋。
2. 【請求項２】 パチンコ機の裏面に配設される機構板に
   設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払出装
   置に導く供給通路と、補助通路を有するパチンコ機の球
   誘導樋において、 前記補助通路の傾斜を供給通路の傾斜と逆傾斜としたこ
   とを特徴とするパチンコ機の球誘導樋。
3. 【請求項３】 パチンコ機の裏面に配設される機構板に
   設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払出装
   置に導く供給通路に補助通路を併設したパチンコ機の球
   誘導樋において、 前記補助通路の底壁に傾斜段部を設け、流勢を弱めるよ
   うにしたことを特徴とするパチンコ機の球誘導樋。
4. 【請求項４】 パチンコ機の裏面に配設される機構板に
   設けられ、球タンクからパチンコ球を整列して球払出装
   置に導く供給通路に補助通路を併設したパチンコ機の球
   誘導樋において、 前記補助通路の通路幅をパチンコ球がジグザグ状に並ぶ
   幅広としたことを特徴とするパチンコ機の球誘導樋。
5. 【請求項５】 前記供給通路の通路幅をパチンコ球がジ
   グザグ状に並ぶ幅広とした請求項１，２，３または４記
   載のパチンコ機の球誘導樋。
6. 【請求項６】 前記供給通路と補助通路の間に供給通路
   の下流に向けて徐々に高くなる隔壁を設けた請求項２記
   載のパチンコ機の球誘導樋。