JP2000221645A - 多色写真要素 - Google Patents

多色写真要素

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JP2000221645A
JP2000221645A JP2000018036A JP2000018036A JP2000221645A JP 2000221645 A JP2000221645 A JP 2000221645A JP 2000018036 A JP2000018036 A JP 2000018036A JP 2000018036 A JP2000018036 A JP 2000018036A JP 2000221645 A JP2000221645 A JP 2000221645A
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silver halide
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silver
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JP2000018036A
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James A Friday
エー.フライデー ジェームズ
Roger A Bryant
エー.ブリアント ロジャー
Annabel A Muenter
エー.ミューンター アナベル
Jerome R Lenhard
アール.レンハード ジェローム
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーネガフィルムにおいて、最小限の粒状
度、容認可能な圧力減感、及び十分なアキュータンスを
維持しながら高感度を達成する。 【解決手段】 感光性層の少なくとも1つが、少なくと
も95%臭化物及び5%未満ヨウ化物のハロゲン化物含
有率を有する平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含み、ヨウ
化物がハロゲン化銀粒子において実質的に均一に分配さ
れており、そして式X−Y’のフラグメント化可能な電
子供与性化合物を含有する多色写真要素であって、Xが
電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロトンH又は離
脱基Yであり、そして、(1)X−Y’が、0と1.4
Vとの間の酸化電位を有し、(2)X−Y’フラグメン
トの酸化形態が、ラジカルX及び離脱フラグメント
Y’を与え、そして随意選択的に(3)前記ラジカルX
が、−0.7V以下の酸化電位を有する多色写真要
素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化物の内容
が少なくとも95%の臭化物であるハロゲン化銀乳剤を
含んでなる多色写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術を述べる前に、本明細書で用い
る用語を規定する。平板状粒子乳剤は、総粒子投影面積
の少なくとも50%が平板状粒子によって占められてい
る乳剤である。本明細書で用いる「平板状粒子」の用語
は、実質的に他の面よりも大きな2つの平行主面を有
し、少なくとも2のアスペクト比を有する粒子を示すた
めに用いる。アスペクト比は、平板状粒子等価円直径
(ECD)を厚み(t)で割った比である。平板状粒子
乳剤の平均アスペクト比は、平均粒子ECDを平均粒子
厚で割った比である。
【0003】実質的に均一なヨウ化物分布を有する臭ヨ
ウ化銀平板状乳剤(均一ヨウ化物臭ヨウ化銀平板状乳
剤)とは、析出時の臭化物塩に対するヨウ化物塩の比率
が、初期核生成工程後に、±0.5%内に維持されてい
る乳剤である。3D乳剤は、総粒子投影面積の少なくと
も50%が3D粒子で占められている乳剤である。ここ
で用いる「3D」とは、非平板状形態、例えば、立方
体、八面体、ロッド及び球形粒子をいい、またアスペク
ト比が2未満の平板状粒子もいう。2種類以上のハロゲ
ン化物を含有する粒子及び乳剤を呼ぶ場合、濃度の昇順
にハロゲン化物を命名する。
【0004】平板状粒子乳剤を写真製品に導入したこと
による結果として、写真乳剤の顕著な性能改良が198
0年代に始まった。写真感度−粒状度関係の改良、被覆
力の増加(絶体基準、及びバインダー硬化の機能として
の両方)、より迅速な現像性、熱安定性の増加、画像形
成感度を与える固有の増感と分光増感の分離の増加、並
びに単一乳剤層及び複式乳剤層フォーマットの両方にお
ける画像シャープネスの改良のような広範囲の写真的利
点が、平板状粒子乳剤によって提供されている。
【0005】使用する写真用途に従って、種々の性能上
の利点を提供するように平板状粒子乳剤を選定すること
ができるが、粒状度が最小で最高の写真感度を達成する
乳剤を実現するのに非常に熱心な努力がなされている。
この目的を満たす平板状粒子乳剤は、少なくとも2.0
μmの平均ECDを示す。平板状粒子は、岩塩型の面心
立方結晶格子を示す。この平板状粒子は高(50モル%
超)臭化物組成を有し、小量のヨウ化物を含有する。典
型的に、この乳剤はヨウ臭化銀平板状粒子乳剤である。
Wilgus等の米国特許第4,434,226号明細書及び
Kofron等の米国特許第4,439,520号明細書に
は、ヨウ臭化銀平板状粒子乳剤が開示されている。Solb
erg 等の米国特許第4,433,048号明細書には、
ヨウ臭化銀平板状粒子乳剤の調製において、対応する粒
状度の増加を伴わない追加の写真感度増加を、中心領域
から外側に配置される平板状粒子の周囲領域において、
ヨウ化物含有率を増加することによって達成できること
が説明されている。
【0006】平板状粒子乳剤は、種々の方法で写真性能
を改善するが、ECDが大きい(2.0μm以上)高感
度臭ヨウ化銀平板状粒子乳剤は、乳剤コーティングに局
部的に圧力がかかると性能劣化を起こしやすくなる。不
均一ヨウ化物分布に関連する感度利点を有する大型平均
ECDヨウ臭化銀平板状粒子乳剤は、フィルムねじれ、
フィルムの使用時の表面もしくは突起部の引きずり、又
は過剰のガイドローラ接触圧によって経験される場合が
ある局部的な圧力が加わると、圧力減感を示すことが多
い。
【0007】高品質高感度(好ましくは、ISO400
以上)カラー写真材料を提供するために、この問題の解
決方法を見いだすことは重要な課題である。そのような
高感度材料は多くの潜在的な用途を有している。これら
の材料は、ズームレンズ及び使い切りカメラ(また、
「レンズ付きフィルム」ユニットとも呼ばれる)での用
途に特に有用である。ズームレンズは一般的に同等の固
定焦点レンズより小さな口径(より大きなf数)を有す
る。従って、ズームレンズは、映像シーンの構成の自由
度を高めるが、カメラフィルム面に供給する光が少な
い。高感度フィルムを用いると、低い光レベルでの写真
撮影の機会を保持したまま、ズームレンズの自由度を可
能にする。
【0008】使い切りカメラでは、レンズ焦点は固定さ
れている。この場合、高感度フィルムは、より大きなf
数を有する固定口径の使用が可能であるので、可能な被
写界深度を深くする(固定焦点カメラの重要な特徴であ
る)ことが可能である。フラッシュ付き使い切りカメラ
の場合、フィルム感度が高くなればなるほど、より少な
いエネルギーのフラッシュを使って写真を撮ることが可
能となり、使い切りユニットの製造をより経済的にする
ことが可能である。
【0009】実質的に均一なヨウ化物分布を有する大型
臭化銀平板状乳剤又は大型臭ヨウ化銀平板状乳剤は、局
部的に圧力がかかることによって起きる減感の影響が非
常に少ない。しかし、それらの乳剤の写真感度は、不均
一ヨウ化物分布を有する大型平板状臭ヨウ化銀乳剤より
も一般的に劣っていることがわかっている。さらに、臭
化銀平板状乳剤又は均一ヨウ化物臭ヨウ化銀平板状乳剤
のECDが3.0μmを超えて増加すると、乳剤の容積
及び/又は表面積増加から期待されるほどの大きな感度
増加を起こさないことが、しばしば見出されている。従
って、大型臭化銀平板状乳剤又は均一ヨウ化物臭ヨウ化
銀平板状乳剤を用いて、最小限の粒状度を有し圧力減感
に対する感受性を低下させた高感度写真要素を作製する
ことを可能とするために、これらの乳剤の感度を増加さ
せる方法を見出すことが望ましい。
【0010】圧力減感の問題を解決することは、高感度
青感性平板状乳剤では特に重要である。感度が最も高い
カラー多層要素の場合、青感性層に3D乳剤を用いるこ
とが多い。これは、3D乳剤が容認できる青色圧力特性
と共に最高感度を提供するからである。しかし、青感性
層(イエロー色素形成記録)中の3D乳剤は下に位置す
る層のアキュータンスと妥協している。イエロー記録層
に平板状粒子乳剤を用いると、3D乳剤を用いる場合と
比較して下にある記録のアキュータンスを改善すること
ができる(リサーチディスクロージャー、#25330、1985
年5 月、を参照されたい)。残念なことに、上述したよ
うに、不均一ヨウ化物構造を有する青増感平板状乳剤
は、同一の感度レンジの3D乳剤と比べると圧力特性が
劣っており、この大型高感度平板状乳剤の場合、この劣
った特性が特に顕著である。臭化銀(又は、低濃度、均
一ヨウ化物臭ヨウ化銀)平板状乳剤は、圧力特性を改善
するが、写真感度が非常に低い。従って、青感性臭化銀
又は均一ヨウ化物臭ヨウ化銀平板状乳剤の写真感度を改
善することは特に有益であろう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】カラーネガフィルムに
おいて、最小限の粒状度、容認可能な圧力減感、及び十
分なアキュータンスを維持しながら高感度を達成するこ
とは、いつでも困難である。不均一ヨウ化物分布を有す
る大型臭ヨウ化銀平板状粒子は最小限の粒状度と共に高
感度を提供するが、容認できないレベルの圧力減感を伴
う場合がある。現実に、3D乳剤が容認できる青色圧力
減感特性と共に最高感度を提供するので、青感性乳剤と
して3D乳剤を用いることが多い。残念なことに、青感
性層中の3D乳剤は下に位置する層のアキュータンスと
妥協している。青感性高感度記録に大型不均一ヨウ化物
臭ヨウ化銀平板状粒子を用いると、3D乳剤と比較して
下にある記録のアキュータンスを改善する。しかし、こ
の平板状粒子は、3D乳剤と比べると圧力特性が特に劣
っている。従って、特に、青感性記録での使用におい
て、改善された圧力減感特性を有する高感度平板状乳剤
を見出すことが望ましい。
【0012】
【課題を解決するための手段】我々は、フラグメント化
可能な電子供与体と臭化銀又は均一ヨウ化物臭ヨウ化銀
平板状粒子を組み合わせると、高感度カラー写真材料に
望ましい感度改善と優れた圧力減感特性を提供すること
を見いだした。この性能上の利点は、イエロー色素形成
層の用途のために青増感される臭化銀又は均一ヨウ化物
臭ヨウ化銀乳剤に特に有用であり、優れた写真感度、ア
キュータンス及び圧力減感が得られる。
【0013】本発明の1つの形態は、少なくとも1種の
シアン色素生成カプラーを関連して有する少なくとも1
つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むシアン色素画像形
成ユニット、少なくとも1種のマゼンタ色素生成カプラ
ーを関連して有する少なくとも1つの緑感性ハロゲン化
銀乳剤層を含むマゼンタ色素画像形成ユニット、少なく
とも1種のイエロー色素生成カプラーを関連して有する
少なくとも1つの青感性ハロゲン化銀乳剤層を含むイエ
ロー色素画像形成ユニットを担持する支持体を含んでな
り、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1つが、少な
くとも95%臭化物及び5%未満ヨウ化物のハロゲン化
物含有率を有する平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含有
し、前記ヨウ化物が前記乳剤のハロゲン化銀粒子におい
て実質的に均一に分配されており、そして前記乳剤が、
式X−Y’のフラグメント化可能な電子供与体又は−X
Y’部分を有する電子供与体で増感されている多色写真
要素であって、Xが電子供与体部分であり、Y’が離脱
性プロトンH又は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの
場合、塩基β- はXと直接又は間接に共有結合されてお
り、そして、(1)X−Y’が、0と1.4Vとの間の
酸化電位を有し、(2)X−Y’フラグメントの酸化形
態が、ラジカルX及び離脱フラグメントY’を与え、
そして随意選択的に(3)前記ラジカルXが、−0.
7V以下(即ち、−0.7Vに等しいか、更にマイナ
ス)の酸化電位を有する多色写真要素を含んでなる。
【0014】本発明のもう1つの形態は、ロール状フィ
ルム、撮影レンズ、シャッターボタン、フィルム巻き上
げ及びファインダーを含み、前記ロール状フィルムが、
少なくとも1種のシアン色素生成カプラーを関連して有
する少なくとも1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含む
シアン色素画像形成ユニット、少なくとも1種のマゼン
タ色素生成カプラーを関連して有する少なくとも1つの
緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含むマゼンタ色素画像形成
ユニット、少なくとも1種のイエロー色素生成カプラー
を関連して有する少なくとも1つの青感性ハロゲン化銀
乳剤層を含むイエロー色素画像形成ユニットを担持する
透明支持体を含み、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくと
も1つが、少なくとも95%臭化物及び5%未満ヨウ化
物のハロゲン化物含有率を有する平板状粒子ハロゲン化
銀乳剤を含有し、前記ヨウ化物が前記乳剤のハロゲン化
銀粒子において実質的に均一に分配されており、そして
前記乳剤が、式X−Y’のフラグメント化可能な電子供
与性化合物又は前記式−X−Y’部分を有する化合物を
含有する使いきりカメラであって、Xが電子供与体部分
であり、Y’が離脱性プロトンH又は離脱基Yである
が、Y’がプロトンの場合、塩基β- はXと直接又は間
接に共有結合されており、そして、(1)X−Y’が、
0と1.4Vとの間の酸化電位を有し、(2)X−Y’
の酸化形態が結合開裂反応を受けて、ラジカルX及び
離脱フラグメントY’を生じ、そして随意選択的に
(3)ラジカルXが、−0.7V以下(即ち、−0.
7Vに等しいか、更にマイナスである)の酸価電位を有
する使い切りカメラを含む。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に従うと、多色写真要素
は、臭化物含有率が少なくとも95%、好ましくは少な
くとも97%、そして最も好ましくは少なくとも99%
臭化物である少なくとも1種の平板状ハロゲン化銀乳剤
を含んでなる。ヨウ化物は、ハロゲン化物含量の5%未
満、好ましくは2%未満、そして1%未満の量で存在す
ることができ、このヨウ化物は各乳剤粒子全体に実質的
に均一に分配されている。本明細書において、特定のハ
ロゲン化物の百分率濃度を引用する場合、当該特定ハロ
ゲン化物によって表される、ハロゲン化銀中の総ハロゲ
ン化物のモル%をいう。(例えば、95%臭化物とは存
在する全ハロゲン化物のうち95モル%が臭化物である
ことを意味する。)
【0016】平板状粒子は残りの粒子面よりそれぞれ明
かに大きい二つの平行主面を有するものであり、平板状
粒子乳剤は、平板状粒子が総粒子投影面積の少なくとも
50%、好ましくは70%を超え、最適には90%より
多くを占める乳剤である。平板状粒子は、総粒子投影面
積の実質的に全部(97%を超える)を占めることがで
きる。前記平板状粒子乳剤は、高アスペクト比平板状粒
子乳剤、即ち、ECD/t>8である乳剤(ECDは粒
子投影面積と等しい面積をもつ円の直径であり、tは平
板状粒子の厚さである);中アスペクト比平板状粒子乳
剤、即ち、ECD/t=5〜8;又は低アスペクト比平
板状粒子乳剤、即ち、ECD/t=2〜5となることが
できる。前記乳剤は、典型的に、高平板状度(T)(T
=ECD/t2 である)を示す。即ち、ECD/t2
25である(ECD及びtは、両方ともμmで測定す
る)。
【0017】この平板状粒子は、平板状粒子乳剤の目的
の平均アスペクト比及び/又は平均平板状度を達成する
のに適合するいずれの厚さにもなることができる。投影
面積要件を満足する平板状粒子は、0.3μmより薄い
厚さを有するものであるのが好ましく、特に薄型(<
0.2μm)平板状粒子が好ましく、平板状粒子性能増
強を最大にするためには、超薄型(<0.07μm)平
板状粒子が考えられる。
【0018】面心立方(岩塩型)結晶格子構造を形成す
るハロゲン化銀から形成される平板状粒子は、{10
0}又は{111}主面のいずれかを有することができ
る。{111}主面平板状粒子をもつ乳剤(コントロー
ルされた粒子分散度、ハロゲン化物分布、双晶面間隔、
エッジ構造及び粒子転位並びに吸着される{111}粒
子面安定剤を含む)は、リサーチディスクロージャー
、セクションI.B.(3)(503 ページ)に具体的
に記載されている。引用したリサーチディスクロージャ
ーは全て、英国ハンプシャー州P010 7DQ エム
スワース 12aノースストリートダッドレーアネック
スにあるKenneth Mason Publications, Ltd.が発行して
いる。
【0019】本発明に従うと、ハロゲン化銀乳剤は、乳
剤の感度を高めるフラグメント化可能な電子供与性(F
ED)化合物を含有する。このフラグメント化可能な電
子供与性化合物は式X−Y’を有する化合物、又は前記
式−X−Y’部分を有する化合物である。ここで、X
は、電子供与体部分であり、Y’は、離脱性プロトンH
又は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、塩基β
- はXと直接又は間接に共有結合されており、そして、
(1)X−Y’が、0と1.4Vとの間の酸化電位を有
し、(2)X−Y’の酸化形態が結合開裂反応を受け
て、ラジカルX及び離脱フラグメントY’を生じ、そ
して随意選択的に(3)ラジカルXが、−0.7V以
下(即ち、−0.7Vに等しいか、更にマイナスであ
る)の酸価電位を有する。
【0020】X−Y’が、判定基準(1)及び(2)に
合致するが、(3)に合致しない化合物は1つの電子を
供与することができ、本明細書ではフラグメント化可能
な1電子供与性化合物と称する。3つの基準全てに合致
する化合物は、2つの電子を供与することができ、本明
細書ではフラグメント化可能な2電子供与性化合物と称
する。
【0021】本明細書では、酸化電位を、飽和カロメル
参照電極に対するボルトを表す「V」として報告する。
Y’がYである本発明の態様において、以下の式は、X
−Yが酸化及びフラグメント化を受けて、好ましい形態
でさらに酸化を受けるラジカルXを生成するときに起
きると思われる反応を示す。
【0022】
【化1】
【0023】上式中、E1 は、X−Yの酸化電位であ
り、E2 は、ラジカルXの酸化電位である。E1 は、
1.4V以下であるのが好ましく、1.0V未満である
のがさらに好ましい。酸化電位は0Vより高いのが好ま
しく、0.3Vより高いのがさらに好ましい。E1 は、
0〜1.4Vの範囲であるのが好ましく、0.3V〜
1.0Vであるのがさらに好ましい。
【0024】本発明の一つの態様では、ラジカルX
酸化電位E2 は、−0.7Vであるか又はさらにマイナ
スであり、好ましくは、−0.9Vよりもさらにマイナ
スである。E2 は、−0.7〜−2Vの範囲であるのが
好ましく、−0.8〜−2Vであるのがさらに好まし
く、−0.9〜−1.6Vであるのが最も好ましい。
【0025】X−Yの構造上の特色を、二つの部分(即
ち、フラグメントX及びフラグメントY)の特徴で規定
する。フラグメントXの構造上の特徴が、X−Y分子の
酸化電位及びラジカルXの酸化電位を決定するのに対
し、X及びYフラグメントの両方は、酸化された分子X
−Y・+のフラグメント化速度に影響を与える。
【0026】Y’がHである本発明の態様において、以
下の式は、化合物X−Hが酸化及び塩基β- に対する脱
プロトン化を受けて、好ましい形態でさらに酸化を受け
るラジカルXを生成するときに起きると思われる反応
を示す。
【0027】
【化2】
【0028】好ましいX基は、次の一般式を有する:
【化3】 水素原子又は非置換又は置換されたアルキル基を表すた
めに、記号「R」(添字の無いR)を本明細書の全ての
構造式で用いる。
【0029】構造式(I)では、 m=0、1; Z=O、S、Se、Te; Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル、アントリル);又は複素環式基(例えば、
ピリジン、インドール、ベンゾイミダゾール、チアゾー
ル、ベンゾチアゾール、チアジアゾール、等); R1 =R、カルボキシル、アミド、スルホンアミド、ハ
ロゲン、NR2 、(OH)n 、(OR’)n 、又は(S
R)n ; R’=アルキル又は置換アルキル; n=1〜3; R2 =R、Ar’; R3 =R、Ar’; R2 及びR3 は、一緒になって5員〜8員環を形成でき
る;R2 及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき
る;R3 及びArは、結合して5員〜8員環を形成でき
る;Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール、
又は複素環式基(例えば、ピリジン、ベンゾチアゾー
ル、等); R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基。
【0030】構造式(II)では、 Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル);又は複素環式基(例えば、ピリジン、ベ
ンゾチアゾール、等); R4 =ハメットシグマ値が−1〜+1、好ましくは、−
0.7〜+0.7である、例えば、R、OR、SR、ハ
ロゲン、CHO、C(O)R、COOR、CONR2
SO3 R、SO2 NR2 、SO2 R、SOR、C(S)
R、等の置換基; R5 =R、Ar’; R6 及びR7 =R、Ar’; R5 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
6 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる
(この場合、R6 はヘテロ原子となることができる);
5 及びR6 は、結合して5員〜8員環を形成できる;
6 及びR7 は、結合して5員〜8員環を形成できる;
Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール、もし
くは複素環式基; R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基。 ハメットシグマ値の議論は、Hansch及びR. W. Taftの、
Chem. Rev. 91 巻、(1991)ページ165,に見つけることが
でき、参照することにより本明細書の内容とする。
【0031】構造式(III)では、 W=O、S、Se; Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル、アントリル);又は複素環式基(例えば、
インドール、ベンゾイミダゾール、等); R8 =R、カルボキシル、NR2 、(OR)n 、又は
(SR)n (n=1〜3); R9 及びR10=R、Ar’; R9 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール、又は
複素環式基; R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基。
【0032】構造式(IV)では、「ring」は、置換又
は非置換の5員、6員もしくは7員の不飽和環、好まし
くは複素環を表す。
【0033】以下のものは、一般構造IのXの具体例で
ある:
【化4】 本願明細書の構造では、−OR(NR2 )のような記号
は、−OR又は−NR 2 のいずれかとなることができる
ことを示す。
【0034】以下のものは、一般構造IIのXの具体例
である:
【化5】 11及びR12は、H、アルキル、アルコキシ、アルキル
チオ、ハロ、カルバモイル、カルボキシル、アミド、ホ
ルミル、スルホニル、スルホンアミド、ニトリルであ
る。
【0035】
【化6】 1 は、共有結合、S、O、Se、NR、CR2 、CR
=CR、又はCH2 CH2 である。
【0036】
【化7】 2 は、S、O、Se、NR、CR2 、CR=CRであ
り、R13は、アルキル、置換アルキル又はアリールであ
り、R14は、H、アルキル、置換アルキル又はアリール
である。
【0037】以下のものは、一般構造IIIのXの具体
例である:
【化8】
【0038】以下のものは、一般構造IVのXの具体例
である:
【化9】 3 は、O、S、Se、NRであり、R15は、R、O
R、NR2 であり、R16は、アルキル、置換アルキルで
ある。
【0039】好ましいY’基は: (1)X’(ここで、X’は、構造式I〜IV規定した
X基であって、それが結合するX基と同じであっても、
異なっていてもよい) (2)
【化10】 (3)
【化11】 (式中、Mは、Si、Sn又はGeであり、R’は、ア
ルキル又は置換アルキルである) (4)
【化12】 (式中、Ar”は、アリール又は置換アリールである) (5)
【化13】
【0040】本発明の好ましい態様では、Y’は、H、
−COO- もしくは−Si(R’) 3 又は−X’であ
る。特に好ましいY’基は、H、−COO- もしくは−
Si(R’)3 である。
【0041】Y’がプロトンである本発明の態様では、
塩基βは直接又は間接にXと共有結合される。この塩基
はpKaが1〜8、好ましくは2〜7である酸の共役塩
基であるのが好ましい。pKa値の例は、例えば、Diss
ociation Constants of Organic Bases in Aqueous Sol
ution, D.D.Peril (Butterworth, London, 1965); CRC
Handbook of Chemistry and Physics, 77th, D.R.Lide
(CRC Press, Boca Raton, F1, 1996) を参照されたい。
【0042】有用な塩基の例を表Iに示す。
【表1】
【0043】好ましくは、塩基β- は、カルボキシレー
ト、スルフェートもしくはアミンオキシドである。
【0044】本発明のいくつかの態様では、フラグメン
ト化可能な電子供与性化合物は、Xに直接又は間接に結
合する光吸収基Z、Xに直接又は間接に結合するハロゲ
ン化銀吸着基A、又は、Xに結合する発色団形成基Qを
有する。そのようなフラグメント化可能な電子供与性化
合物は、好ましくは次式のものである:
【0045】
【化14】
【0046】式中、Zは、光吸収基であり、kは、1又
は2であり、Aは、ハロゲン化銀への吸着を促進する
N、S、P、Se、又はTeの少なくとも1つの原子を
有するハロゲン化銀吸着基であり、Lは、少なくとも1
つのC、N、S、P又はO原子を有する結合基であり、
そしてQは、X−Y’と共役すると、アミジニウムイオ
ン、カルボキシルイオン又は双極性アミド発色団系を含
む発色団を形成するのに必要な原子団を表す。
【0047】Zは、光吸収基であり、例えば、シアニン
色素類、複合シアニン色素類、メロシアニン色素類、複
合メロシアニン色素類、無極性シアニン色素類、スチリ
ル色素類、オキソノール色素類、ヘミオキソノール色素
類、及びヘミシアニン色素類を含む。
【0048】好ましいZ基は次の色素に由来する:
【化15】
【化16】
【化17】
【0049】結合基Lは、1つ(又はそれ以上)のヘテ
ロ原子のところ、1つ(又はそれ以上)の芳香環もしく
は複素環のところ、ポリメチン鎖の1つ(又はそれ以
上)の原子のところで、色素と結合することができる。
簡単にするために、そして複数の可能性のある結合部位
のために、L基の結合を一般構造式では特に示さない。
【0050】ハロゲン化銀吸着基Aは、好ましくは、銀
イオンリガンド部分又はカチオン性界面活性剤部分であ
る。好ましい態様では、Aは、i)イオウ酸類並びにそ
れらのSe及びTe類似体、ii)窒素酸類、iii )チオ
エーテル類並びにそれらのSe及びTe類似体、iv)ホ
スフィン類、v )チオナミド類、セレナミド類、及びテ
ルラミド類、並びにvi)炭素酸類からなる群より選ばれ
る。
【0051】A基の具体例は次のものである:
【化18】
【0052】結合基Lのハロゲン化銀吸着基Aに対する
結合点は、吸着基の構造によって変わり、1つ(又はそ
れ以上)のヘテロ原子のところ、1つ(又はそれ以上)
の芳香環もしくは複素環のところとなることができる。
【0053】フラグメント化可能な電子供与性基XYに
共有結合によって光吸収基を結合させるLによって表さ
れる結合基は、好ましくは、C、N、S、又はO原子の
少なくとも1つを有する有機結合基である。また、結合
基が完全な芳香性又は不飽和ではなく、その結果π共役
系がZとXY部分間に存在できないことが好ましい。結
合基の好ましい例には、アルキレン基、アリーレン基、
−O−、−S−、−C=O、−SO2 −、−NH−、−
P=O、及び−N=が含まれる。これらの各結合成分は
随意選択的に置換されていてもよく、単独又は組み合わ
せて用いてもよい。
【0054】これらの基の好ましい組み合わせ例には、
次のものである:
【化19】
【0055】結合基の長さは、1つの原子に限定される
ことができ、又はさらに長く、例えば、最大30原子の
長さとなることができる。好ましい長さは、2〜20原
子、最も好ましくは、3〜10原子である。
【0056】Lのいくつかの好ましい例を次の一般式で
表すことができる:
【化20】
【0057】Qは、X−Y’と結合すると、アミジニウ
ムイオン、カルボキシルイオン又は双極性アミド発色団
系を含む発色団を形成するのに必要な原子団を表す。好
ましくは、この発色団系は、F. M. Hamer の、The Cyan
ine Dyes and Related Compounds (Interscience Publi
shers, New York, 1964)に記載されるような、シアニ
ン、複合シアニン、ヘミシアニン、メロシアニン、及び
複合メロシアニン色素に一般的に見られるタイプであ
る。
【0058】Q基の具体例は次のものである:
【化21】
【0059】特に好ましいものは次式のQ基である:
【化22】
【0060】X2 はO、S、N、又はC(OR192
あり、ここでR19は置換又は非置換のアルキルである。
各R17は独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もし
くは非置換のアルキル基、又は置換もしくは非置換のア
リール基であり、aは1〜4の整数であり、R18は置換
もしくは非置換のアルキル、又は置換もしくは非置換の
アリールである。
【0061】フラグメント化可能な電子供与性化合物の
具体例には次のものが含まれる:
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【0062】フラグメント化可能な電子供与性化合物
は、米国特許第5,747,235号及び同5,74
7,236号明細書、並びに特願平09−013010
(1997年1 月27日出願)、特願平11−509953
(1998年7 月20日出願)、特願平10−211019
(1998年7 月27日出願)、及び特願平10−21101
5(1998年7 月27日出願)各明細書により詳細に記載さ
れている。
【0063】乳剤は、当該技術分野で公知のような青、
緑、又は赤増感色素で分光増感される。ハロゲン化銀乳
剤の分光増感は、リサーチディスクロージャー、1996年
9 月、No. 389 、アイテム38957 、セクションVに記載
されている。好ましい態様では、この多色写真要素は青
分光増感され感度増感された青感性乳剤を含有する。例
えば、当該乳剤を式VIIの色素で、又は式VIの色素
と式VIIの色素との組み合わせを用いて増感してもよ
い。乳剤において式VIの色素は、400〜445nm
に増感極大を有し、乳剤において式VIIの色素は、4
46〜500nmに増感極大を有する。
【0064】
【化29】
【0065】上式中、Z11、Z12、Z13及びZ14は、独
立して、置換又は非置換のベンゼンもしくはナフチレン
を完成するのに必要な原子団を表わし;X10、Y10、X
11及びY11は、独立してO、S、SeもしくはNR25
あるが、少なくともX10又はY10は、O又はNR25であ
り、ここでR25はアルキル、アルケニル又はアリールで
あり(アルキルもしくはアリールが好ましい)、いずれ
も、置換されていてもよく、置換されていなくてもよ
い;R21、R22、R23及びR24は、独立して、アルキ
ル、アルケニルもしくはアリール(アルキルもしくはア
リールが好ましい)を表わし、いずれも、置換されてい
てもよく、置換されていなくてもよい。
【0066】本明細書を通して、置換又は非置換のベン
ゼン環に言及するときは、別の環を構成する芳香環を伴
うベンゼン環を含まないことを意味する。従って、置換
又は非置換のベンゼン環は、ナフチレン又はより高次の
縮合環系を含まない。同様に、置換又は非置換のナフチ
レンに言及するときは、アントラセン又はより高次の縮
合環系を含まない。
【0067】式(VI)及び(VII)では、R21、R
22、R23及びR24は、特に、置換又は非置換の低級アル
キル(即ち、炭素数1〜6個)であってもよく、好まし
くは置換又は非置換の炭素数1〜4個のアルキルであっ
てもよい。436〜444nmの間、より好ましくは、
430〜440nm、最も好ましくは433〜437n
mに極大感度(乳剤に関して)を与えるように、式(V
I)の色素を特に選定してもよい。
【0068】本発明のカラー写真要素は、酸化された発
色現像主薬との反応時にシアン色素を生成するカプラー
を含有する赤感性ハロゲン化銀乳剤層、酸化された発色
現像主薬との反応時にマゼンタ色素を生成するカプラー
を含有する緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び酸化された
発色現像主薬との反応時にイエロー色素を生成するカプ
ラーを含有する青感性ハロゲン化銀乳剤層を有すること
ができる。この青感性銀層は、すでに記載したように、
米国特許第5,460,928号明細書に規定されてい
るような限定に合致するように、上記の式(VI)の色
素及び式(又はII)の色素を用いて増感した上記の平
板状タイプとなることができる。あるいは、そのような
青増感平板状粒子乳剤を、米国特許第5,576,15
7号明細書に規定されているような感度限定に合致する
ように、式(VI)の色素又は式(又はII)の色素を
用いて増感することができる。これらの特許明細書及び
本明細書で引用した他の文献は引用することにより本明
細書の内容とする。
【0069】例えば、400〜500nmの間の乳剤の
最大感度の波長(λBmax)、485nmでの感度(S
485 )、410nmでの感度(S410 )、及びλBmax
の感度(SBmax)を以下に規定するように、米国特許第
5,576,157号明細書に従って、式(VI)の色
素及び式(VII)の色素を用いて前記青感性平板状乳
剤層を増感することができる: 430nm≦λBmax≦440nm、又は 450nm≦λBmax≦480nm、そして S485 ≦50%(SBmax)、 S410 ≦60%(SBmax)、 そして、430〜440nmの間の乳剤の最大感度(S
(430-440)max)及び450〜480nmの間の乳剤の最
大感度(S(450-480)max)は次の関係を有する:90%
(S(450-480)max)≦S(430-440)max≦110%(S
(450-480)max)。
【0070】使用する、式(VII)の色素の量、又は
式(VI)と式(VII)との色素組み合わせの量に関
しては、これらの色素を単独で使用する色素量、又は一
緒に使用する場合の両方の色素量は、一般的にハロゲン
化銀1モル当たり0.1〜5ミリモルである。好ましく
は、総量は0.5ミリモル/モル〜3ミリモル/モルで
ある。色素(VI)対(VII)のモル比に関しては、
(VI):(VII)は一般的に1:4〜4:1であ
り、また、さらに1:3〜2:1となろう。
【0071】式(VI)の具体的色素には、例えば、次
のものが含まれる:
【化30】
【化31】
【化32】
【0072】式(VII)の具体的色素には、例えば、
次のものが含まれる:
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【0073】本発明の写真要素の乳剤層は、当該写真要
素の感光性層に1層以上を構成することができる。本発
明に従って作製される写真要素は多色要素である。多色
要素は、スペクトルの三原色のそれぞれに感度を有する
色素画像形成ユニットを有する。各ユニットは、所定の
領域のスペクトルに感度を有する単一の乳剤層もしくは
多層の乳剤層となることができる。この要素のこれらの
層(画像形成ユニットの層を含む)を、当該技術分野で
知られているように、種々の順序で配列することができ
る。別のフォーマットでは、スペクトルの三原色のそれ
ぞれに感度を有する乳剤を単一のセグメント化層として
配置してもよい。
【0074】典型的な多色写真要素は、少なくとも1種
のシアン色素生成カプラーを関連して有する少なくとも
1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むシアン色素画像
形成ユニット、少なくとも1種のマゼンタ色素生成カプ
ラーを関連して有する少なくとも1つの緑感性ハロゲン
化銀乳剤層を含むマゼンタ色素画像形成ユニット、少な
くとも1種のイエロー色素生成カプラーを関連して有す
る少なくとも1つの青感性ハロゲン化銀乳剤層を含むイ
エロー色素画像形成ユニットを担持する支持体を含んで
成る。この層は、フィルター層、中間層、上塗り層、下
引き層等の追加の層を含むことができる。これらの全て
の層を、好ましくは透明の支持体に塗布することができ
る。
【0075】本発明の多層写真要素に用いることができ
る画像色素生成カプラーには、例えば、次のものが含ま
れる。酸化された現像剤と結合してシアンカラー色素を
生成するカプラーは、次に示されている:Weissberger
等の米国特許第2,474,293号、Vittum等の米国
特許第3,002,836号,Stecker の米国特許第
3,041,236号、Ono 等の米国特許第4,74
6,602号、Kilminsterの米国特許第4,753,8
71号、Aoki等の米国特許第4,770,988号、
Kilminster等の米国特許第4,775,616号、Hama
da等の米国特許第4,818,667号、Masukawa等の
米国特許第4,818,672号、Monbaliu等の米国特
許第4,822,729号、Monbaliu等の米国特許第
4,839,267号、Masukawa等の米国特許第4,8
40,883号、Hoke等の米国特許第4,849,32
8号、Miura 等の米国特許第4,865,961号、Ta
chibana 等の米国特許第4,873,183号、Shimad
a 等の米国特許第4,883,746号、Tani等の米国
特許第4,900,656号、Ono 等の米国特許第4,
904,575号、Tachibana 等の米国特許第4,91
6,051号、Nakayama等の米国特許第4,921,7
83号、Merkel等の米国特許第4,923,791号、
Tachibaba 等の米国特許第4,950,585号、Aoki
等の米国特許第4,971,898号、Lauの米国特許
第4,990,436号、Masukawa等の米国特許第4,
996,139号、Merkelの米国特許第5,008,1
80号、Wolff の米国特許第5,015,565号、Ta
chibana 等の米国特許第5,011,765号、Kida等
の米国特許第5,011,766号、Masukawa等の米国
特許第5,017,467号、Hokeの米国特許第5,0
45,442号、Uchida等の米国特許第5,051,3
47号、Kanekoの米国特許第5,061,613号、Ki
ta等の米国特許第5,071,737号、Langen等の米
国特許第5,075,207号、Fukunada等の米国特許
第5,091,297号、Tsukahara 等の米国特許第
5,094,938号、Shimada 等の米国特許第5,1
04,783号、Fujita等の米国特許第5,178,9
93号、Naito 等の米国特許第5,813,729号、
Ikesu 等の米国特許第5,187,057号、Tsukahar
a 等の米国特許第5,192,651号、Schumann等の
米国特許第5,200,305号、Yamakawa等の米国特
許第5,202,224号、Shimada 等の米国特許第
5,206,130号、Ikesu 等の米国特許第5,20
8,141号、Tsukahara 等の米国特許第5,210,
011号、Sato等の米国特許第5,215,871号、
Kita等の米国特許第5,223,386号、Sato等の米
国特許第5,227,287号、Suzuki等の米国特許第
5,256,526号、Kobayashi 等の米国特許第5,
258,270号、Shimada 等の米国特許第5,27
2,051号、Ikesu 等の米国特許第5,306,61
0号、Yamakawaの米国特許第5,326,682号、Sh
imada 等の米国特許第5,366,856号、Naruse等
の米国特許第5,378,596号、Takizawa等の米国
特許第5,380,638号、Lau 等の米国特許第5,
382,502号、Matsuoka等の米国特許第5,38
4,236号、Takada等の米国特許第5,397,69
1号、Kaneko等の米国特許第5,415,990号、As
amiの米国特許第5,434,034号、Tang等の米国
特許第5,441,863号、Tashiro 等の欧州特許出
願公開第0246616号、Lau の欧州特許出願公開第
0250201号、Kilminster等の欧州特許出願公開第
0271323号、Sakanoue等の欧州特許出願公開第0
295632号、Mihayashi 等の欧州特許出願公開第0
307927号、Ono 等の欧州特許出願公開第0333
185号、Shinba等の欧州特許出願公開第037889
8号、Giustoの欧州特許出願公開第0389817号、
Sato等の欧州特許出願公開第0487111号、Suzuki
等の欧州特許出願公開第0488248号、Ikesu 等の
欧州特許出願公開第0539034号、Suzuki等の欧州
特許出願公開第0545300号、Yamakawa等の欧州特
許出願公開第0556700号、Shimada 等の欧州特許
出願公開第0556777号、Kawai の欧州特許出願公
開第0556858号、Yoshiokaの欧州特許出願公開第
0569979号、Ikesu 等の欧州特許出願公開第06
08133号、Merkel等の欧州特許出願公開第0636
936号、Merkel等の欧州特許出願公開第065128
6号、Sugita等の欧州特許出願公開第0690344
号、Renner等のドイツ国特許出願公開第4,026,9
03号、Langen等のドイツ国特許出願公開第3,62
4,777号及びWolff 等のドイツ国特許出願公開第
3,823,049号。
【0076】マゼンタカプラータイプは、例えば次に示
されている:Porter等の米国特許第2,311,082
号及び同2,369,489号、Tuite の米国特許第
3,152,896号、Arai等の米国特許第3,93
5,015号、Rennerの米国特許第4,745,052
号、Ogawa 等の米国特許第4,762,775号、Kida
等の米国特許第4,791,052号、Wolff 等の米国
特許第4,812,576号、Wolff 等の米国特許第
4,835,094号、Abe 等の米国特許第4,84
0,877号、Wolff の米国特許第4,845,022
号、Krishnamurthy 等の米国特許第4,853,319
号、Rennerの米国特許第4,868,099号、Hellin
g 等の米国特許第4,865,960号、Normandin の
米国特許第4,871,652号、Bucklandの米国特許
第4,876号、182号、Bowne 等の米国特許第4,
892,805号、Crawley 等の米国特許第4,90
0,657号、Furutachi の米国特許第4,910,1
24号、Ikesu 等の米国特許第4,914,013号、
Yokoyama等の米国特許第4,921,968号、Furuta
chi 等の米国特許第4,929,540号、Kim 等の米
国特許第4,933,465号、Rennerの米国特許第
4,942,116号、Normandin 等の米国特許第4,
942,117号、Normandin 等の米国特許第4,94
2,118号、Normandin等の米国特許第4,959,
480号、Shimazaki 等の米国特許第4,968,59
4号、Ishige等の米国特許第4,988,614号、Bo
wne 等の米国特許第4,992,361号、Renner等の
米国特許第5,002,864号、Burns 等の米国特許
第5,021,325号、Sato等の米国特許第5,06
6,575号、Morigaki等の米国特許第5,068,1
71号、Ohya等の米国特許第5,071,739号、Ch
en等の米国特許第5,100,772号、Harder等の米
国特許第5,110,942号、Kimura等の米国特許第
5,116,990号、Yokoyama等の米国特許第5,1
18,812号、Kunitz等の米国特許第5,134,0
59号、Mizukawa等の米国特許第5,155,016
号、Romanet 等の米国特許第5,183,728号、Ta
ng等の米国特許第5,234,805号、Sato等の米国
特許第5,235,058号、Krishnamurthy 等の米国
特許第5,250,400号、Ikenoue 等の米国特許第
5,254,446号、Krishnamurthy 等の米国特許第
5,262,292号、Matsuoka等の米国特許第5,3
00,407号、Romanet 等の米国特許第5,302,
496号、Daifuku 等の米国特許第5,336,593
号、Singer等の米国特許第5,350,667号、Tang
の米国特許第5,395,968号、Helling 等の米国
特許第5,354,826号、Tang等の米国特許第5,
358,829号、Ishidai 等の米国特許第5,36
8,998号、Krishnamurthy 等の米国特許第5,37
8,587号、Mizukawa等の米国特許第5,409,8
08号、Signer等の米国特許第5,411,841号、
Wolff の米国特許第5,418,123号、Tangの米国
特許第5,424,179号、Numata等の欧州特許出願
公開第0257854号、Bowne 等の欧州特許出願公開
第0284240号、Webb等の欧州特許出願公開第03
41204号、Miura 等の欧州特許出願公開第347,
235号、Yukio 等の欧州特許出願公開第365,25
2号、Yamazaki等の欧州特許出願公開第0422595
号、Kei の欧州特許出願公開第0428899号、Tada
hisa等の欧州特許出願公開第0428902号、Hieech
i 等の欧州特許出願公開第0459331号、Sakanoue
等の欧州特許出願公開第0467327号、Kida等の欧
州特許出願公開第0476949号、Kei 等の欧州特許
出願公開第0487081号、Wolfe の欧州特許出願公
開第0489333号、Coraluppi 等の欧州特許出願公
開第0512304号、Hirabayashi 等の欧州特許出願
公開第0515128号、Harabayashi 等の欧州特許出
願公開第0534703号、Sato等の欧州特許出願公開
第0554778号、Tang等の欧州特許出願公開第05
58145号、Mizukawa等の欧州特許出願公開第057
1959号、Schofield 等の欧州特許出願公開第058
3832号、Schofield 等の欧州特許出願公開第058
3834号、Hirabayashi 等の欧州特許出願公開第05
84793号、Tang等の欧州特許出願公開第06027
48号、Tang等の欧州特許出願公開第0602749
号、Lau 等の欧州特許出願公開第0605918号、Al
lwayの欧州特許出願公開第0622672号、Allwayの
欧州特許出願公開第0622673号、Kita等の欧州特
許出願公開第0629912号、Kapp等の欧州特許出願
公開第0646841、Kita等の欧州特許出願公開第0
656561号、Ishidai 等の欧州特許出願公開第06
60177号、Tanaka等の欧州特許出願公開第0686
872号、Thomas等のWO90/ 10253号、Williams
on等のWO92/ 09010号、Leyshon 等のWO92/ 1
0788号、Crawley 等のWO92/ 12464号、Will
iamsonWO93/ 01523号、Merkel等のWO93/ 02
392号、Krishnamurthy 等のWO93/ 02393号、
WilliamsonのWO93/ 07534号、英国特許第2,2
44,053号、日本国特許出願第03−192350
号、Rennerのドイツ国特許出願公開第3,624,10
3号、Wolff 等のドイツ国特許出願公開第3,912,
265号、及びWerner等のドイツ国特許出願公開第40
08067。
【0077】そして酸化された発色現像主薬と結合して
イエローカラー色素を生成するのに有用な化合物は、例
えば、次に示されている:Weissberger の米国特許第
2,298,443号、Okumura 等の米国特許第4,0
22,620号、Buckland等の米国特許第4,758,
501号、Ogawa 等の米国特許第4,791,050
号、Buckland等の米国特許第4,824,771号、Sa
to等の米国特許第4,824,773号、Renner等の米
国特許第4,855,222号、Tsoiの米国特許第4,
978,605号、Tsuruta 等の米国特許第4,99
2,360号、Tomotake等の米国特許第4,994,3
61号、Leyshon 等の米国特許第5,021,333
号、Masukawaの米国特許第5,053,325号、Kubo
ta等の米国特許第5,066,574号、Ichijima等の
米国特許第5,066,576号、Tomotake等の米国特
許第5,100,773号、Lau 等の米国特許第5,1
18,599号、Kunitzの米国特許第5,143,82
3号、Kobayashi 等の米国特許第5,187,055
号、Crawley の米国特許第5,190,848号、Moto
ki等の米国特許第5,213,958号、Tomotake等の
米国特許第5,215,877号、Tsoiの米国特許第
5,215,878号、Hayashi の米国特許第5,21
7,857号、Takada等の米国特許第5,219,71
6号、Ichijima等の米国特許第5,238,803,Ko
bayashi 等の米国特許第5,283号、166号、Koba
yashi 等の米国特許第5,294,531,Mihayashi
等の米国特許第5,306,609号、Fukuzawa等の米
国特許第5,328,818号、Yamamoto等の米国特許
第5,336,591号、Saito 等の米国特許第5,3
38,654号、Tang等の米国特許第5,358,83
5号、Tangetal. の米国特許第5,358,838号、
Tang等の米国特許第5,360,713号、Morigaki等
の米国特許第5,362,617号、Tosaka等の米国特
許第5,382,506号、Ling等の米国特許第5,3
89,504号、Tomotake等の米国特許第5,399,
474号、Shibata の米国特許第5,405,737
号、Goddard 等の米国特許第5,411,848号、Ta
ng等の米国特許第5,427,898号、Himmelmann等
の欧州特許出願公開第0327976号、Clark 等の欧
州特許出願公開第0296793号、Okusa 等の欧州特
許出願公開第0365282号、Tsoiの欧州特許出願公
開第0379309号、Kida等の欧州特許出願公開第0
415375号、Mader 等の欧州特許出願公開第043
7818号、Kobayashi 等の欧州特許出願公開第044
7969号、Chino 等の欧州特許出願公開第05424
63号、Saito 等の欧州特許出願公開第0568037
号、Tomotake等の欧州特許出願公開第0568196
号、Okumura 等の欧州特許出願公開第0568777号
及びYamada等の欧州特許出願公開第0570006号、
Kawai の欧州特許出願公開第0573761号、Carmac
k 等の欧州特許出願公開第0608956号、Carmack
等の欧州特許出願公開第0608957号、Mooberry等
の欧州特許出願公開第0628865号。
【0078】また、本発明の写真要素は、リサーチディ
スクロージャー、アイテム34390 、1992年11月に記載さ
れる磁気記録材料、もしくは米国特許第4,279,9
45号及び同4,302,523号各明細書に記載され
る、透明支持体の裏面に磁性粒子を含有するような透明
磁気記録層も有効に含むことができる。この要素は、典
型的に、総厚5〜30μm(支持体を除く)を有するで
あろう。これらの色感性層の順序は変えることができる
が、透明支持体上の順序では、通常、赤感性、緑感性及
び青感性である(即ち、青感性層が支持体から最も遠
い)。
【0079】本発明は、使い切りカメラ(又は、「レン
ズ付きフィルム」ユニット)と呼ばれることが多いカメ
ラに本発明の写真要素を用いることも企図する。使い切
りカメラは周知であり、一般的に、(1)撮影レンズ、
フィルム計数機構及び簡単なシャッターを含むプラスチ
ックインナーカメラシェル及び(2)当該インナーカメ
ラシェルを有し、そして撮影レンズ並びに当該カメラシ
ェルのシャッターボタン、フレームカウンター窓、及び
フィルム巻き上げホイールのための各開口部を有する厚
紙アウターシールパッケージを含む。このカメラは写真
を撮る時に光りを提供するフラッシュユニットを有して
もよい。
【0080】インナーカメラシェルは、シースルーファ
インダートンネルの向かい合う端部にある前面及び後面
ファインダー窓を有し、アウターシールパッケージは当
該各ファインダー窓用の前面及び後面開口部を有する。
製造時に、インナーカメラシェルはフィルムカートリッ
ジが装填され、未露光フィルムストリップの実質的に全
長が、フィルムカートリッジからカメラシェルの供給室
に工場で前巻きされている。カスタマーが写真を撮った
後、巻き取りホイールを手で回転させて露光済みフレー
ムをカートリッジに巻き取る。フィルムストリップの巻
き取り機構が、1フレーム相当で計数スプロケットを回
転させて、その次のより小さな数字設定にフレームカウ
ンターを減少させる。フィルムストリップの実質的に全
長が露光され、カートリッジ内に巻き取られると、この
使い切りカメラはフォトフィニッシャーに送られ、ま
ず、アウターシールパッケージからインナーカメラシェ
ルが取り出され、そしてカメラシェルからフィルムスト
リップが取り出される。このフィルムストリップを処理
して、カメラシェル及び開封されたパッケージは捨てら
れる。
【0081】本発明の要素に使用するのに適切な材料の
以下の検討においては、リサーチディスクロージャー、
1996年9 月、No. 389 、アイテム38957 (以下、「リサ
ーチディスクロージャーI」と称する)を参照された
い。以下で言及するセクションは、特に断らない限り、
リサーチディスクロージャーIのセクションである。
【0082】本発明の写真要素に用いられるハロゲン化
銀乳剤は、表面感受性乳剤もしくは未カブリ内部潜像形
成乳剤等のネガ型、又は内部潜像形成タイプ(処理時に
カブラせる)のポジ型となることができる。好適な乳剤
及びそれらの調製並びに化学増感及び分光増感方法につ
いては、セクションI〜Vに記載されている。カラー材
料及び現像改良剤は、セクションV〜XXに記載されて
いる。この写真要素に使用できるベヒクルは、セクショ
ンIIに記載されており、蛍光増白剤、カブリ防止剤、
安定化剤、光吸収剤及び光散乱剤、硬膜剤、塗布助剤、
可塑剤、滑剤並びに艶消剤等の種々の添加剤は、例え
ば、セクションVI〜XIIIに記載されている。製造
方法は全てのセクションに記載されており、層配列は特
にセクションXI、露光の変法はXVIに、そして処理
方法並びに処理剤はXIX及びXXに記載されている。
【0083】ネガ型ハロゲン化銀を用いてネガ像を形成
することができる。必要に応じてポジ(即ち、リバーサ
ル)像も形成することができるが、ネガ像を一般的に最
初に作成する。本発明の写真要素は、欧州特許第213
490号、特開昭58−172647号、米国特許第
2,983,608号、ドイツ国特許第2,706,1
17号C、英国特許第1,530,272号、日本特許
出願A−113935号、米国特許第4,070,19
1号、及びドイツ国出願第2,643,965号各明細
書に記載されているような、カラードカプラー(例え
ば、インターレイヤー補正のレベルを調節するため)及
びマスキングカプラーも用いることができる。これらの
マスキングカプラーは、シフトもしくはブロックされて
いてもよい。
【0084】また、この写真要素は、漂白もしくは定着
の処理工程を加速したりもしくは変更して画像の品質を
向上させる物質を含有することもできる。欧州特許第1
93,389号;同301,477号;米国特許第4,
163,669号;同4,865,956号;及び同
4,923,784号各明細書に記載の漂白促進剤が、
特に有用である。また、核生成剤、現像促進剤もしくは
それらの前駆体(英国特許第2,097,140号、同
2,131,188号各明細書);現像抑制剤及びそれ
らの前駆体(米国特許第5,460,932号、同5,
478,711号明細書);電子移動剤(米国特許第
4,859,578号;同4,912,025号各明細
書);ヒドロキノン類、アミノフェノール類、アミン
類、没食子酸;カテコール;アスコルビン酸;ヒドラジ
ド類;スルホンアミドフェノール類の誘導体等のカブリ
防止剤及び混色防止剤;並びに無呈色カプラーも使用で
きる。
【0085】また、この要素は、コロイド状銀ゾル、又
は水中油滴型分散体、ラテックス分散体もしくは固体粒
子分散体の形態で、イエロー及び/もしくはマゼンタフ
ィルター色素及び/もしくはハレーション防止色素(特
に、全ての感光性層の下のアンダーコート層中もしくは
全ての感光性層が配置されている支持体の反対側に)を
含んでなるフィルター色素層を含むこともできる。さら
に、「スミア(smearing)」カプラー(例えば、米国特
許第4,366,237号;欧州特許第096,570
号;米国特許第4,420,556号;及び米国特許第
4,543,323号各明細書に記載されているような
もの)とともに使用できる。また、これらのカプラー類
は、例えば、特願昭61−258249号もしくは米国
特許第5,019,492号各明細書に記載されている
ような保護された形態でブロック又は塗布することがで
きる。
【0086】写真要素は、さらに「現像抑制剤放出型」
化合物(DIR)等の他の画像改良化合物を含有するこ
とができる。本発明写真要素に有用な追加のDIRは当
該技術分野で公知であり、その例は以下の特許文書に記
載されている。すなわち米国特許第3,137,578
号、同3,148,022号、同3,148,062
号、同3,227,554号、同3,384,657
号、同3,379,529号、同3,615,506
号、同3,617,291号、同3,620,746
号、同3,701,783号、同3,733,201
号、同4,049,455号、同4,095,984
号、同4,126,459号、同4,149,886
号、同4,150,228号、同4,211,562
号、同4,248,962号、同4,259,437
号、同4,362,878号、同4,409,323
号、同4,477,563号、同4,782,012
号、同4,962,018号、同4,500,634
号、同4,579,816号、同4,607,004
号、同4,618,571号、同4,678,739
号、同4,746,600号、同4,746,601
号、同4,791,049号、同4,857,447
号、同4,865,959号、同4,880,342
号、同4,886,736号、同4,937,179
号、同4,946,767号、同4,948,716
号、同4,952,485号、同4,956,269
号、同4,959,299号、同4,966,835
号、及び同4,985,336号;並びに英国特許公告
第1,560,240号、同2,007,662号、同
2,032,914号、同2,099,167号;ドイ
ツ国特許出願公開第2,842,063号、同2,93
7,127号、同3,636,824号、同3,64
4,416号;並びに欧州特許第272,573号、同
335,319号、同336,411号、同346,8
99号、同362,870号、同365,252号、同
365,346号、同373,382号、同376,2
12号、同377,463号、同378,236号、同
384,670号、同396,486号、同401,6
12号及び同401,613号である。
【0087】また、DIR化合物は、Photographic Sci
ence and Engineering, 13巻、174頁、1969年に記載の
C.R. Barr, J.R. Thirtle 及びP.W. Vittum の論文 "De
veloper-Inhibitor-Releasing (DIR) Couplers for col
or Photgraphy"にも開示されている。
【0088】本発明で使用されるハロゲン化銀粒子は、
リサーチディスクロージャーI及びJames のThe theory
of the Photographic Processに記載されているような
当該技術分野において公知の方法に従って製造できる。
これらの方法には、アンモニア性乳剤製造方法、中性も
しくは酸性乳剤製造方法及び当該技術分野において公知
の他の方法等が含まれる。これらの方法では、保護コロ
イドの存在下で水溶性銀塩を水溶性ハロゲン化物塩と混
合させ、沈澱でハロゲン化銀を生成中に温度、PAg、
pH値等を適当な値に制御することを一般的に要する。
【0089】粒子析出中に、1つ以上のドーパント(銀
及びハロゲン化物以外の粒子吸蔵)を導入して粒子特性
を改良することができる。例えば、リサーチディスクロ
ージャー、アイテム36544 、セクションI.乳剤粒子及
びその特性、サブセクションG.粒子改良条件及び調
整、パラグラフ(3)、(4)及び(5)に記載されて
いる種々の通常のドーパントを、本発明の乳剤中に存在
せしめることができる。更に、米国特許第5,360,
712号(Olm 等)明細書に記載されるように(引用す
ることにより、本明細書の内容とする)、1種以上の有
機リガンドを有する遷移金属のヘキサ配位錯体で粒子を
ドープすることが考えられる。
【0090】リサーチディスクロージャー、アイテム36
736 、1994年11月発行に記載されているように、粒子の
面心立方結晶格子に浅い電子トラップ(以下、「SE
T」とも記載する)を形成して画像形成スピードを高め
ることができるドーパントを組み込みことが特に考えら
れる。SETドーパントを粒子内のいずれの位置に配置
しても有効である。一般的に、SETドーパントを粒子
の外側50%(銀に対して)内に組み入れると良好な結
果が得られる。SET組み込みの最適な粒子領域は、粒
子を形成する総銀の50〜85%の銀領域に形成されて
いる。SETを全て一度に組み込むか、粒子析出を継続
しながらその間にわたって反応容器に導入することがで
きる。一般的に、SET形成ドーパントは、少なくとも
1×10-7モル/銀モル、その溶解度限界に至るまで、
典型的に約5×10-4モル/銀モルまでの濃度で導入す
ることが考えられる。
【0091】SETドーパントは相反則不軌を小さくす
るのに有効であるとして知られている。特に、SETド
ーパントとして、イリジウムヘキサ配位錯体(即ち、I
+4錯体)が有利である。浅い電子トラップを提供する
のに有効でない(非−SETドーパント)イリジウムド
ーパントも、ハロゲン化銀粒子乳剤の粒子内に導入して
相反則不軌を小さくすることができる。相反則改善に有
効となるために、Irは、粒子構造のいずれの場所にも
存在することができる。相反則改善を生じるIrドーパ
ントの粒子構造内の好ましい位置は、粒子を形成する全
ての銀が析出する、最初の60%の後で且つ最終の1%
の前(最も好ましくは最終の3%の前)の粒子生成の領
域内である。ドーパントは一度に導入してもよく、もし
くは粒子析出を継続している期間に亘って反応容器に混
ぜてもよい。一般的に、相反則改善非−SET Irド
ーパントは、その最低有効濃度で組み入れることが企図
される。
【0092】種々のSET及び非−SET Irドーパ
ントの一般的に好ましい濃度範囲を示したが、これらの
一般的な範囲内の特定の最適濃度範囲を、通常の試験に
より特定の用途に結びつけることができることがわか
る。SETドーパント及び非−SET Irドーパント
を単独又は組み合わせて用いることが特に考えられる。
例えば、SET及び非−SET Irドーパントの組合
せを含有する粒子を特に考えることができる。
【0093】本発明の写真要素は、一般的に乳剤の形態
でハロゲン化銀を提供する。写真乳剤は、一般的に写真
要素の1つの層として乳剤を塗布するためのベヒクルを
含む。有用なベヒクルには、タンパク質、タンパク質誘
導体、セルロース誘導体(例えば、セルロースエステル
類)、ゼラチン(例えば、牛骨もしくは皮ゼラチン等の
アルカリ処理ゼラチン、又は豚皮ゼラチン等の酸処理ゼ
ラチン)、ゼラチン誘導体(例えば、アセチル化ゼラチ
ン、フタル化ゼラチン等)等の天然物質、並びにリサー
チディスクロージャーIに記載されているような他のベ
ヒクルの両方が含まれる。また、ベヒクルもしくはベヒ
クル増量剤として有用なものは、親水性透水性コロイド
である。これらは、リサーチディスクロージャーIに記
載されているような、合成ポリマー解こう剤、キャリヤ
ー、及び/又は、ポリビニルアルコール、ポリビニルラ
クタム、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセター
ル、アルキル並びにスルホアルキルアクリレート及びメ
タクリレートのポリマー、加水分解したポリ酢酸ビニ
ル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、メタクリルアミ
ドコポリマー等のバインダーを含む。ベヒクルは、写真
乳剤に有用な量で乳剤中に存在することができる。ま
た、この乳剤は、写真乳剤に有用であるとして知られて
いるいずれの添加剤も含有することができる。
【0094】本発明で用いられるハロゲン化銀を、有利
に化学増感することができる。ハロゲン化銀化学増感に
有用な化合物及び技法は、当該技術分野で公知であり、
リサーチディスクロージャーI及びそこで引用されてい
る文献に記載されている。化学増感に有用な化合物に
は、例えば、活性ゼラチン、イオウ、セレン、テルル、
金、プラチナ、パラジウム、イリジウム、オスミウム、
レニウム、亜リン酸、もしくはそれらの組合せが含まれ
る。化学増感は、リサーチディスクロージャーI、セク
ションIV(510-511 ページ)及びそこで引用されてい
る文献に記載されているように、一般的に、pAgレベ
ル5〜10、pHレベル4〜8、そして温度30〜80
℃で実施される。
【0095】ハロゲン化銀を、リサーチディスクロージ
ャーIに記載されるような当該技術分野で公知の技法に
より増感することができる。この色素を、乳剤を写真要
素に塗布する前のいずれかの時期(例えば、化学増感中
もしくは化学増感後)に、又は写真要素への乳剤の塗布
と同時に、ハロゲン化銀粒子と親水性コロイドからなる
乳剤に添加してもよい。この色素を、例えば、水又はア
ルコールの溶液として添加することができる。色素/ハ
ロゲン化銀乳剤を、塗布直前もしくは塗布に先立ち(例
えば、2時間前)、カラー画像形成カプラーの分散体と
混合することができる。
【0096】本発明の写真要素は、リサーチディスクロ
ージャーI、セクションXVIに記載されている技法を
含むいずれかの公知の技法を用いて像様露光するのが好
ましい。これには、典型的にはスペクトルの可視領域で
の露光を必要とし、一般的にそのような露光は、レンズ
を通した生の像であるが、保存された画像(コンピュー
タに記憶されたような画像)を発光装置(発光ダイオー
ド、CRT等)を用いて露光することもできる。
【0097】本発明の組成物を含む写真要素は、例え
ば、リサーチディスクロージャーI、又はT.H. James編
The theory of the Photographic Process、第4 版、
Macmillan, New York, 1977 年に記載されているいくつ
かの周知の処理組成物のいずれかを用いた周知の写真プ
ロセスで処理できる。ネガ型要素を処理する場合は、こ
の要素を発色現像主薬(即ち、カラーカプラーと共にカ
ラー像色素を形成するもの)で処理し、その後酸化剤及
び溶剤で処理して銀及びハロゲン化銀を除去する。リバ
ーサルカラー要素を処理する場合は、この要素をまず黒
白現像主薬(即ち、カプラー化合物と共にカラー像色素
を形成しない現像主薬)で処理し、次にハロゲン化銀を
カブラせ(一般的に、化学カブリもしくは光カブリ)、
発色現像主薬で処理する。
【0098】好ましい発色現像主薬は、p−フェニレン
ジアミン類である。とりわけ好ましい現像主薬は:4−
アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸
塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−
(メタンスルホンアミド)エチルアニリンセスキ硫酸塩
水和物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩、4−アミノ
−3−β−(メタンスルホンアミド)エチル−N,N−
ジエチルアニリン塩酸塩及び4−アミノ−N−エチル−
N−(2−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p
−トルエンスルホン酸である。
【0099】Bissonetteの米国特許第3,748,13
8号、同3,826,652号、同3,862,842
号及び同3,989,526号並びにTravisの同3,7
65,891号明細書に記載されている、色素像生成還
元剤、不活性遷移金属イオン錯体酸化剤、並びに/又は
Matejec の米国特許第3,674,490号明細書、リ
サーチディスクロージャー、116 巻, 1973年12月、アイ
テム11660 及びBissonetteのリサーチディスクロージャ
ー、148 巻, 1976年8 月、アイテム14836, 14846, 及び
14847 に記載されている過酸化物酸化剤を組み合わせて
用いる処理で、色素像を生成もしくは増強することがで
きる。Dunn等の米国特許第3,822,129号、Biss
onetteの同3,834,907号及び同3,902,9
05号、Bissonette等の同3,847,619号、Mowr
eyの同3,904,413号、Hirai 等の同4,88
0,725号、Iwano の同4,954,425号、Mars
den等の同4,983,504号、Evans 等の同5,2
46,822号、Twist の同5,324,624号、Fy
son の欧州特許出願公開第0487616号、Tannahil
l 等のWO90/13059号、Marsden 等のWO90
/13061号、Grimsey 等のWO91/16666
号、Fyson のWO91/17479号、Marsden等のW
O92/01972号、Tannahill のWO92/054
71号、HensonのWO92/07299号、Twist のW
O93/01524号、及びWO93/11460号、
並びにWingender 等のドイツ国特許出願公開第4,21
1,460号に説明されているような処理により色素像
を形成するのに、当該写真要素は特に適合する。
【0100】現像の次に漂白−定着を行い、銀又はハロ
ゲン化銀を除去し、洗浄、乾燥する。本発明のフラグメ
ント化可能な電子供与体を、ハロゲン化銀乳剤に直接分
散させて含ませることができ、あるいは、例えば、水、
メタノール、もしくはエタノールの溶剤、又はそれらの
溶剤の混合物に溶解することができ、生じた溶液を乳剤
に加えることができる。また、本発明の化合物を塩基及
び/もしくは界面活性剤を含有する溶液から添加するこ
ともでき、又は水性スラリーもしくはゼラチン分散体に
混ぜて、乳剤に加えることもできる。
【0101】本発明で用いる電子供与体化合物の量は、
乳剤層の銀1モル当たり、少なくても1×10-8モルか
ら多くても0.1モル/銀モルの範囲であり、好ましく
は、少なくても5×10-7モル/銀モルから多くても
0.01モル/銀モルの範囲である。電子供与性増感剤
のXY部分の酸化電位E1 が、相対的に低電位である場
合、それはより活性であり、使用に必要な試薬は相対的
に少ない。反対に、電子供与性増感剤のXY部分の酸化
電位が、相対的に高い場合、銀1モル当たりより多くの
量の試薬を用いる。さらに、Xに直接又は間接に結合す
るハロゲン化銀吸着基A、又は光吸収基Z、又は発色団
形成基Qを有するXY部分の場合、フラグメント化可能
な電子供与性化合物は、ハロゲン化銀粒子とより密接に
関連し、使用に必要な試薬は相対的に少ない。
【0102】製造、貯蔵、もしくは処理時における写真
材料のカブリを小さくする目的のために、種々の化合物
を本発明の写真材料に加えることができる。典型的な、
カブリ防止剤は、リサーチディスクロージャーIのセク
ションVIに記載されており、例えば、テトラアザイン
デン類、メルカプトテトラゾール類、ポリヒドロキシベ
ンゼン類、ヒドロキシアミノベンゼン類、又はチオスル
ホン酸塩及びスルフィン酸塩との組合せ、等である。本
発明の場合、ポリヒドロキシベンゼン及びヒドロキシア
ミノベンゼン化合物(以下、「ヒドロキシベンゼン化合
物」という)が好ましい。なぜなら、それらが乳剤感度
を低下させずにカブリを小さくするのに有効だからであ
る。
【0103】ヒドロキシベンゼン化合物の例は次のもの
である:
【化37】 これらの式中、V及びV’は、それぞれ独立して、−
H、−OH、ハロゲン原子、−OM(Mはアルカリ金属
イオン)、アルキル基、フェニル基、アミノ基、カルボ
ニル基、スルホン基、スルホン化されたフェニル基、ス
ルホン化されたアルキル基、スルホン化されたアミノ
基、カルボキシフェニル基、カルボキシアルキル基、カ
ルボキシアミノ基、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシ
アルキル基、アルキルエーテル基、アルキルフェニル
基、アルキルチオエーテル基、もしくはフェニルチオエ
ーテル基である。
【0104】より好ましくは、それらは、それぞれ独立
して、−H、−OH、−Cl、−Br、−COOH、−
CH2 CH2 COOH、−CH3 、−CH2 CH3 、−
C(CH3 3 、−OCH3 、−CHO、−SO3 K、
−SO3 Na、−SO3 H、−SCH3 、又は−フェニ
ルである。
【0105】とりわけ好ましいヒドロキシベンゼン化合
物は次のものである:
【化38】
【化39】
【化40】
【0106】ヒドロキシベンゼン化合物を、本発明の乳
剤層又は写真材料を構成するいずれの層にも加えること
ができる。好ましい添加量は、ハロゲン化銀1モル当た
り1×10-3〜1×10-1モル、より好ましくは1×1
-3〜2×10-2モルである。
【0107】
【実施例】次の例で、本発明の写真要素の調製と評価を
具体的に記載する。例1 この例は表IIの例1に使用した3D乳剤の調製を記載
する。蒸留水52.7kgを入れ、NaBr131g及
びゼラチン564gを有する180L反応器を70℃に
調節した。反応器の内容物を析出プロセスをとおして激
しく撹拌した。そして、AgIリップマン乳剤15.9
モルを一度に加え、その後4分間保持し、1.25Mの
AgNO3 溶液を、9.4分かけて177g/分から2
85g/分に直線的に加速して加えた。次に、1.25
MのAgNO3溶液及び2.50MのNaBr溶液を2
1.8分かけて、それぞれ、285g/分から547g
/分、116g/分から416g/分に、直線的に加速
して加えた。この工程の後、2.50MのAgNO3
液及び2.50MのNaBr溶液を、40.9分かけ
て、それぞれ、313g/分から1414g/分、41
6g/分から1272g/分に加速してダブルジェット
で加えた。この後、AgNO 3 流だけを継続し、最終の
21.4分で減速し、その間、反応器のvAgが+40
mvに増加した。得られた乳剤は平均等価円直径1.4
μmであり、総乳剤ハロゲン化物の86%を臭化物が占
めた。
【0108】KCl、NaSCN、9.96×10-5
ル/モルAgの青増感色素VII−1、Na2 2 3
・5H2 O、Na3 Au(S2 3 2 ・2H2 O、及
びベンゾチアゾリウム仕上げ改良剤を添加して、この乳
剤を最適に化学増感し、分光増感した。その後、この乳
剤を65℃まで加熱サイクルにかけた。化学増感操作の
後、カブリ防止−安定剤、テトラアザインデン(濃度
8.71×10-3モル/モルAg)をこの乳剤溶融物に
加えた。
【0109】例2 この例は表IIの例2に使用した平板状乳剤の調製を記
載する。Chang 等の米国特許第5,314,793号明
細書に記載されているように、乳剤粒子の中心部分がヨ
ウ化物を含有せず、周辺領域が実質的により高いヨウ化
物を含有するように分配させた2%総ヨウ化物を含有す
る、AgBrI平板状ハロゲン化銀乳剤(乳剤E−2)
を調製した。得られた乳剤は平均厚0.13μm及び平
均等価円直径5.0μmであった。この乳剤は、脱イオ
ンゼラチンを用いて析出され、析出の80%のところで
導入した銀1モル当たり0.53Mppm のKSeCNを
含有した。NaSCN、7.26×10-4モル/モルA
gの青増感色素VII−1、メルカプトテトラゾールカ
ブリ防止剤、Na3 Au(S2 32 ・2H2 O、N
2 2 3 ・5H2 O、及びベンゾチアゾリウム仕上
げ改良剤を添加して、この乳剤を最適に化学増感し、分
光増感した。その後、この乳剤を60℃まで加熱サイク
ルにかけた。化学増感操作の後、カブリ防止−安定剤、
テトラアザインデン(濃度1.02×10-2モル/モル
Ag)をこの乳剤溶融物に加えた。
【0110】例3:この例は表IIの例3に用いた乳剤
の調製を記載する。これらは、平均粒径3.5μm、及
び平均厚0.13μmであり、アスペクト比26.9の
臭化銀平板状粒子乳剤である。攪拌器を備えた容器に、
酸化された骨ゼラチン2.5g、臭化ナトリウム5.6
g、界面活性剤Pluronic 31R1 TM(BASF製界面活性剤で
あり、次の構造式を有する:
【化41】 ここで、xは7、yは25、そしてy’は25である)
1.5g、及び45℃でpHを1.85にするのに十分
量の硝酸を含有する水4.46Lを入れた。温度を45
℃に維持しながら、0.35M硝酸溶液28mLを一定
の速度で1分間かけて加えた。この混合物を保持し、1
時間攪拌し、その後臭化ナトリウム水溶液(臭化ナトリ
ウム8.8gを含有する)84mLを加えた。その後、
混合物の温度を9分かけて60℃に上げた。そして硫酸
アンモニウム水溶液(硫酸アンモニウム10gを含有す
る)100mLを加え、水酸化ナトリウムでこの混合物
のpHを9.5に調節した。このようにして調製した混
合物を9分間攪拌した。そして、ゼラチン水溶液(酸化
された骨ゼラチン150gを含有する)1.5Lを加
え、硝酸でpHを5.7に調節した。この混合物を1分
間攪拌し、その間にPluronic 31R1 をさらに0.2g加
えた。
【0111】その後、2.5Mの臭化ナトリウム溶液1
12mLを4分かけて加えた。そして、0.35Mの硝
酸銀溶液390mLを10.4分かけて加えた。そして
pBrを60℃で1.73にコントロールしながら、
0.35Mの硝酸銀溶液及び2.5Mの臭化ナトリウム
溶液を、最終モル流量が開始時の1.4倍となるように
加速した流量を用いて、ダブルジェット添加によって1
5.8分かけて添加し、総量で0.4モルの銀を添加し
た。その後、2.4Mの硝酸銀溶液と2.5Mの臭化ナ
トリウム溶液を、最終モル流量が開始時の4.6倍とな
るように加速した流速を用いて56分かけて添加し、総
量で4.56モルの銀を添加した。
【0112】その後、pBrを60℃で1.73から
2.63に調節し、2.4Mの硝酸銀溶液と2.5Mの
臭化ナトリウム溶液を、最終モル流量が開始時の1.2
1倍となるように加速した流速を用いて15.25分か
けて添加し、総量で2.26モルの銀を添加した。さら
に、2.4Mの硝酸銀溶液を0.36モル3分かけて添
加し、その間に2.5Mの臭化ナトリウム溶液を用いて
pBrを2.63から2.50に調節した。その後、こ
の乳剤を40℃まで冷却し、洗浄した。合計で10.3
モルの銀が添加された。
【0113】この乳剤を次のように増感した:この乳剤
を40℃で溶融し、骨ゼラチンと水を加えて、ゼラチン
総量を65g/Agモルにした。次に、チオ硫酸の水溶
液を120mg/Agモルの濃度で加えた。青増感色素
VII−1をこの乳剤に加えて、粒子表面の90%単分
子層被覆を与え、乳剤を40℃で30分間維持した。金
及びイオウ含有化学増感剤を、実質的に最適増感が得ら
れる濃度で添加した。そしてベンゾチアゾリウムテトラ
フルオロボレート20mg/Agモルを加え、この乳剤
を60℃で14分間熟成させた。乳剤を40℃まで冷却
し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラアザインデン(Na+塩)1.75gを加えた。
【0114】例4 コートする前に、カブリ防止剤HB−3を4.06g/
Agモル及びFED−2を0.7mg/Agモル添加し
た以外は、例3に記載した手順に従って平板状乳剤を調
製した。
【0115】多層例:この例に用いた多層フィルム構造
を成分構成と共に次に示す。成分レイダウンは、g/m
2 の単位である。ビスビニルスルホニルメタン硬膜剤
を、総ゼラチン質量の1.55%で用いた。カブリ防止
剤(4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラアザインデンを含む)、界面活性剤、塗布助剤、
カプラー溶媒、乳剤添加物、金属イオン封鎖剤、滑剤、
艶消し剤及び色味剤を、当該技術分野で通常行われるよ
うに適当な層に添加した。多層例1〜4は全て、表IIに
記載したバリエーションを有する同じ基本的処方を用い
た。
【0116】層1(保護オーバーコート層):ゼラチン
0.89層2 (UVフィルター層):臭化銀リップマン乳剤0.
269、UV−1及びUV−2両方とも0.108、並
びにゼラチン0.818層3 (高感度イエロー層):表IIに記載した青増感
(色素VII−1を用いる)銀乳剤バリエーション
(1.36で塗布)、YC−1(0.420)、IR−
1(0.027)、B−1(0.011)及びゼラチン
(2.26)。層4 (低感度イエロー層): (i)0.96×0.26μm、6モル%I(0.23
6)、(ii)1.0×0.13μm、1.5モル%I
(0.086)、(iii )0.54×0.08μm、
1.3モル%I(0.388)の3種類の青増感(全て
色素VII−1を用いる)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合
物、イエロー色素生成カプラーYC−1(0.73
2)、IR−1(0.027)及びゼラチン(2.2
6)。層5 (イエローフィルター層):YFD−1(0.10
8)、OxDS−1(0.075)及びゼラチン(0.
807)。
【0117】層6(高感度マゼンタ層):緑増感(GS
D−1とGSD−2の混合物を用いる)ヨウ臭化銀平板
状乳剤(3.9×0.14μm、3.7モル%I)
(1.29)、マゼンタ色素生成カプラーMC−1
(0.084)、IR−2(0.003)及びゼラチン
(1.58)。層7 (中感度マゼンタ層):緑増感(GSD−1とGS
D−2の混合物を用いる)ヨウ臭化銀平板状乳剤(2.
9×0.12μm、3.7モル%I)(0.969)、
マゼンタ色素生成カプラーMC−1(0.082)、マ
スキングカプラーMM−1(0.086)、IR−2
(0.011)及びゼラチン(1.56)。層8 (低感度マゼンタ層):(i)0.88×0.12
μm、2.6モル%I(0.537)及び(ii)1.2
×0.12μm、4.1モル%I(0.342)の2種
類の緑増感(GSD−1とGSD−2の混合物を用い
る)ヨウ臭化銀平板状乳剤の配合物、マゼンタ色素生成
カプラーMC−1(0.285)、マスキングカプラー
MM−1(0.075)及びゼラチン(1.18)。層9 (中間層):OxDS−1(0.075)及びゼラ
チン(0.538)。
【0118】層10(高感度シアン層):赤増感(RS
D−1とRSD−2の混合物を用いる)ヨウ臭化銀平板
状乳剤(4.0×0.13μm、4.0モル%I)
(0.130)、シアン色素生成カプラーCC−2
(0.205)、IR−4(0.025)、IR−3
(0.022)、OxDS−1(0.014)及びゼラ
チン(1.45)。層11 (中感度シアン層):赤増感(RSD−1とRS
D−2の混合物を用いる)ヨウ臭化銀平板状乳剤(2.
2×0.12μm、3.0モル%I)(1.17)、シ
アン色素生成カプラーCC−2(0.181)、IR−
4(0.011)、マスキングカプラーCM−1(0.
032)、OxDS−1(0.011)及びゼラチン
(1.61)。 層12 (低感度シアン層): (i)大型ヨウ臭化銀平板状粒子乳剤(1.2×0.1
2μm、4.1モル%I)(0.265)及び(ii)よ
り小さいヨウ臭化銀平板状乳剤(0.74×0.12μ
m、4.1モル%I)(0.312)の2種類の赤増感
(全てRSD−1とRSD−2の混合物を用いる)ヨウ
臭化銀乳剤の配合物、シアン色素生成カプラーCC−1
(0.227)、CC−2(0.363)、マスキング
カプラーCM−1(0.032)、漂白促進剤放出型カ
プラーB−1(0.080)及びゼラチン(1.6
7)。層13 (中間層):OxDS−1(0.075)及びゼ
ラチン(0.538)。層14 (ハレーション防止層):ブラックコロイド状銀
(0.151)、UV−1及びUV−2(両方とも0.
075)及びゼラチン1.61。
【0119】使用した試薬
【化42】
【化43】
【化44】
【0120】各要素の試料に有効色温度5500Kを有
する光源に対し、ステップ露光を与え、British Journa
l Photography 1988 Annual, 196-198頁に記載されてい
るKODAK FLEXICOLOR(C-41)処理で現像した。写真感度
を、100×(1−LogH)(ここで、Hは、Dmin
の上、濃度0.15を生成するのに必要な露光量(ルク
ス秒))として相対対数単位で測定した。高感度イエロ
ー層に大型3D乳剤を含有する多層要素(例1)の場
合、相対感度を100とした。
【0121】圧力減感試験をするためにこれらのフィル
ム試料を、露光前に滑らかなローラ圧力テスターで、公
称6.9×104 kPa(10,000psi)の圧力
をかけた。そして、試料を有効色温度5500Kを有す
る光源に対し、1/100秒間ステップ露光を与え、KO
DAK FLEXICOLOR(C-41)処理で現像した。Dmin の上、濃
度0.15のところでの感度差として圧力減感を測定
し、圧力がかけられた試料の領域と圧力がかけられなか
った領域との間で、相対対数単位(100×(1−Lo
gH))で計測した。
【0122】アキュータンスを評価するために、白色光
を用いて、これらのフィルム試料にフィルム平面の空間
周波数の関数として変調伝達関数(MTF)パーセント
レスポンスを決定する正弦パターンを露光した。この露
光−評価サイクルの詳細は、R. L. Lamberts及びF. C.
Eisen の「A System for the Automated Evaluationof
Modulation Transfer Functions of Photographic Mate
rials」, Journal ofApplied Photographic Engineerin
g, 6巻、1-8 頁、1980年2 月に見ることができる。MT
Fパーセントレスポンス曲線の測定及び意味のより一般
的な説明は、この文献に引用された記事に見ることがで
きる。露光された試料をKODAK FLEXICOLOR(C-41)処理で
現像し、漂白した。露光され処理された試料を評価し
て、フィルム平面の空間周波数の関数としてMTFパー
セントレスポンスを決定した。次の表IIは、記載した
写真多色要素の赤感光性層によって形成されたシアン色
素像のMTFパーセントレスポンス特性を含む。MTF
パーセントレスポンスが高いほどフィルムアキュータン
スが改善されたことを示す。
【0123】
【表2】
【0124】これらの結果は次のことを示す:感度が最
も高いところでは、3D乳剤が容認できる青色圧力特性
と共に最高感度を提供するので、青感性層に3D乳剤を
用いることが多い(例1)。最高感度イエロー記録に不
均一なヨウ化物配分を有する大型AgBrI平板状乳剤
は、十分な写真感度及び3D乳剤と比較して、下にある
記録の改善されたアキュータンスを与える(例1対例2
の赤アキュータンス)。不均一なヨウ化物配分を有する
大型青増感AgBrI平板状乳剤は、3D乳剤と比較し
て、特に劣った圧力特性を有する(例1対例2の圧力に
よる青感度低下)。大型青増感AgBr平板状乳剤は優
れた圧力特性を有するが、十分な写真感度がない(例1
対例3)。フラグメント化可能な電子供与体をこの大型
AgBr平板状乳剤と一緒に用いると、3D乳剤と比較
して、改善されたアキュータンス、十分な写真感度、及
び優れた圧力特性の所望の特徴を提供する(例1対例
4)。
【0125】本発明の他の好ましい態様を請求項との関
連において、次に記載する。 (態様1)前記フラグメント化可能な電子供与体で増感
されたハロゲン化銀乳剤のヨウ化物含有率が2%未満で
ある請求項1に記載の写真要素。 (態様2)前記フラグメント化可能な電子供与体で増感
されたハロゲン化銀乳剤のヨウ化物含有率が1%未満で
ある態様1に記載の写真要素。 (態様3)前記フラグメント化可能な電子供与体で増感
されたハロゲン化銀平板状粒子乳剤が、1.5μmを超
えるECDを有する請求項1、態様1又は2のいずれか
1つに記載の写真要素。
【0126】(態様4)前記フラグメント化可能な電子
供与体で増感されたハロゲン化銀平板状粒子乳剤が、3
μmを超えるECDを有する請求項1、態様1又は2の
いずれか1つに記載の写真要素。 (態様5)前記フラグメント化可能な電子供与体で増感
された乳剤層が、前記イエロー色素画像形成ユニット内
の層である請求項1、態様1又は2のいずれか1つに記
載の写真要素。
【0127】(態様6)Xが構造式(I)の化合物であ
る請求項1に記載の写真要素:
【化45】 (上式中、 R1 =R、カルボキシル、アミド、スルホンアミド、ハ
ロゲン、NR2 、(OH)n 、(OR’)n 、又は(S
R)n ; R’=アルキル又は置換アルキル; n=1〜3; R2 =R、Ar’; R3 =R、Ar’; R2 及びR3 は、一緒になって5員〜8員環を形成で
き; m=0、1; Z=O、S、Se、Te; R2 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
3 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる; Ar=アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリル、アントリル);又は複素環式基(例えば、
ピリジン、インドール、ベンゾイミダゾール、チアゾー
ル、ベンゾチアゾール、チアジアゾール、等); Ar’は、アリール基(例えば、フェニル、置換フェニ
ル)、又は複素環式基; R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル
基)。 (態様7)前記構造式(I)の化合物が次式から選ばれ
る態様6に記載の写真要素:
【化46】 (上式中、各Rは独立に、水素原子又は置換もしくは非
置換のアルキル基である)。
【0128】(態様8)Xが構造式(II)の化合物で
ある請求項1に記載の写真要素:
【化47】 (上式中、 Ar=アリール基又は複素環式基; R4 =ハメットシグマ値が−1〜+1の置換基; R5 =R、Ar’; R6 及びR7 =R、Ar’; R5 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
6 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる
(この場合、R6 はヘテロ原子となることができる);
5 及びR6 は、結合して5員〜8員環を形成できる;
6 及びR7 は、結合して5員〜8員環を形成できる;
Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール基、複
素環式基;そして R=水素原子又は非置換もしくは置換されたアルキル基
である)。 (態様9)Xが次式から選ばれる態様8に記載の写真要
素:
【化48】 (上式中、R11及びR12は、H、アルキル、アルコキ
シ、アルキルチオ、ハロ、カルバモイル、カルボキシ
ル、アミド、ホルミル、スルホニル、スルホンアミド、
ニトリルである);
【化49】 (上式中、Z1 は、共有結合、S、O、Se、NR、C
2 、CR=CR、又はCH2 CH2 である);
【化50】 (上式中、Z2 は、S、O、Se、NR、CR2 、CR
=CRであり、R13は、アルキル、置換アルキル又はア
リールであり、そしてR14は、H、アルキル、置換アル
キル又はアリールである)。
【0129】(態様10)Xが構造式(III)の化合
物である請求項1に記載の写真要素:
【化51】 (上式中、Wは、O、S、Se;Arは、アリール基又
は複素環式基;R8 は、R、カルボキシル、NR2
(OR)n 、又は(SR)n (ここで、nは1〜3); R9 及びR10=R、Ar’; R9 及びArは、結合して5員〜8員環を形成できる;
Ar’は、フェニル、置換フェニル等のアリール、又は
複素環式基;Rは、水素原子又は非置換もしくは置換さ
れたアルキル基)。 (態様11)Xが次式から選ばれる態様11に記載の写
真要素:
【化52】
【0130】(態様12)Xが構造式(IV)の化合物
である請求項1に記載の写真要素:
【化53】 (上式中、ringは、置換又は非置換の5員、6員もしく
は7員の不飽和環、好ましくは複素環を表す)。 (態様13)Xが次式から選ばれる態様13に記載の写
真要素:
【化54】 (上式中、Z3 は、O、S、Se、NRであり、R
15は、R、OR、NR2 であり、R16は、アルキル、置
換アルキルである)。
【0131】(態様14)Y’が次の基である請求項1
に記載の写真要素: (1)X’(X’は、構造式I〜IV規定したX基であ
って、それが結合するX基と同じであっても、異なって
いてもよい) (2)
【化55】 (3)
【化56】 (上式中、Mは、Si、Sn又はGeであり、R’は、
アルキル又は置換アルキルである) (4)
【化57】 (上式中、Ar”は、アリール又は置換アリールであ
る) (5)
【化58】 (態様15)前記フラグメント化可能な電子供与性化合
物が、次式の化合物から選ばれる請求項1に記載の写真
要素:
【化59】 (上式中、Zは、光吸収基であり、kは、1又は2であ
り、Aは、ハロゲン化銀吸着基であり、Lは、少なくと
も1つのC、N、S、P又はO原子を有する結合基であ
り、そしてQは、X−Y’と共役すると、アミジニウム
イオン、カルボキシルイオン又は双極性アミド発色団系
を含む発色団を形成するのに必要な原子団を表す)。
【0132】(態様16)前記フラグメント化可能な電
子供与性化合物が次式である態様15に記載の写真要
素:
【化60】 (上式中、Zは、シアニン色素、複合シアニン色素、メ
ロシアニン色素、複合メロシアニン色素、無極性シアニ
ン色素、スチリル色素、オキソノール色素、ヘミオキソ
ノール色素、又はヘミシアニン色素である)。 (態様17)前記フラグメント化可能な電子供与性化合
物が次式である態様15に記載の写真要素:
【化61】 (上式中、Aは銀イオンリガンド部分又はカチオン性界
面活性剤部分である)。
【0133】(態様18)Aが、i)イオウ酸類並びに
それらのSe及びTe類似体、ii)窒素酸類、iii )チ
オエーテル類並びにそれらのSe及びTe類似体、iv)
ホスフィン類、v )チオナミド類、セレナミド類、及び
テルラミド類、並びにvi)炭素酸類からなる群より選ば
れる態様17に記載の写真要素。 (態様19)前記フラグメント化可能な電子供与性化合
物が次式である態様15に記載の写真要素: Q−X−Y’ (上式中、Qは、シアニン、複合シアニン、ヘミシアニ
ン、メロシアニン、又は複合メロシアニン色素を含んで
なる発色団系を表す)。
【0134】(態様20)前記フラグメント化可能な電
子供与性化合物が、次式からなる群より選ばれる請求項
1に記載の写真要素:
【化62】
【化63】
【化64】
【化65】
【化66】
【化67】
【化68】 (態様21)前記フラグメント化可能な電子供与性化合
物が、次式の化合物である態様20に記載の写真要素:
【化69】
【0135】(態様22)前記青感性乳剤層が、式(V
II)の色素で、又は式(VI)の色素と式(VII)
の色素との組み合わせを用いて分光増感されている請求
項1に記載の写真要素:
【化70】 (上式中、Z11、Z12、Z13及びZ14は、独立して、置
換又は非置換のベンゼンもしくはナフチレンを完成する
のに必要な原子団を表わし;X10、Y10、X11及びY11
は、独立してO、S、Se又はNR25であるが、少なく
ともX10又はY10は、O又はNR25であり、ここでR25
はアルキル、アルケニル又はアリール基であり、いずれ
も、置換されていてもよく、置換されていなくてもよ
く;R21、R22、R23及びR24は、独立して、アルキ
ル、アルケニル又はアリール基(好ましくは、アルキル
又はアリール)を表わし、いずれも、置換されていても
よく、置換されていなくてもよい)。 (態様23)ロール状フィルム、撮影レンズ、シャッタ
ーボタン、フィルム巻き上げ及びファインダーを含み、
前記ロール状フィルムが、少なくとも1種のシアン色素
生成カプラーを関連して有する少なくとも1つの赤感性
ハロゲン化銀乳剤層を含むシアン色素画像形成ユニッ
ト、少なくとも1種のマゼンタ色素生成カプラーを関連
して有する少なくとも1つの緑感性ハロゲン化銀乳剤層
を含むマゼンタ色素画像形成ユニット、少なくとも1種
のイエロー色素生成カプラーを関連して有する少なくと
も1つの青感性ハロゲン化銀乳剤層を含むイエロー色素
画像形成ユニットを担持する透明支持体を含み、前記ハ
ロゲン化銀乳剤層の少なくとも1つが、少なくとも95
%臭化物及び5%未満ヨウ化物のハロゲン化物含有率を
有する平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含有し、前記ヨウ
化物が前記乳剤のハロゲン化銀粒子において実質的に均
一に分配されており、そして前記乳剤が、式X−Y’の
フラグメント化可能な電子供与性化合物又は前記式−X
−Y’部分を有する化合物を含有する使いきりカメラで
あって、Xが電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロ
トンH又は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、
塩基β- はXと直接又は間接に共有結合されており、そ
して、(1)X−Y’が、0と1.4Vとの間の酸化電
位を有し、(2)X−Y’の酸化形態が結合開裂反応を
受けて、ラジカルX及び離脱フラグメントY’を生
じ、そして随意選択的に(3)ラジカルXが、−0.
7V以下(即ち、−0.7Vに等しいか、更にマイナス
である)の酸価電位を有する使い切りカメラ。 (態様24)更にフラッシュ要素を含んでなる態様23
に記載の使い切りカメラ。
【0136】
【発明の効果】臭化銀又は均一ヨウ化物臭ヨウ化銀平板
状粒子乳剤と組み合わせたフラグメント化可能な電子供
与体は、最小限の圧力減感を伴う高写真感度を生成する
際に特に有効である。高感度材料の青感性記録に用いる
と、フラグメント化可能な電子供与体とこれらの平板状
乳剤とを組み合わせると、下に位置する素のアキュータ
ンスを改善し優れた圧力減感特性を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アナベル エー.ミューンター アメリカ合衆国,ニューヨーク 14625, ロチェスター,パーク プレイス 9 (72)発明者 ジェローム アール.レンハード アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,カンターバリー トレイル 52

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種のシアン色素生成カプラ
    ーを関連して有する少なくとも1つの赤感性ハロゲン化
    銀乳剤層を含むシアン色素画像形成ユニット、少なくと
    も1種のマゼンタ色素生成カプラーを関連して有する少
    なくとも1つの緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含むマゼン
    タ色素画像形成ユニット、少なくとも1種のイエロー色
    素生成カプラーを関連して有する少なくとも1つの青感
    性ハロゲン化銀乳剤層を含むイエロー色素画像形成ユニ
    ットを担持する支持体を含んでなり、 前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1つが、少なくと
    も95%臭化物及び5%未満ヨウ化物のハロゲン化物含
    有率を有する平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含有し、前
    記ヨウ化物が前記乳剤のハロゲン化銀粒子において実質
    的に均一に分配されており、そして前記乳剤が、式X−
    Y’のフラグメント化可能な電子供与体又は−XY’部
    分を有する電子供与体で増感されている多色写真要素で
    あって、 Xが電子供与体部分であり、Y’が離脱性プロトンH又
    は離脱基Yであるが、Y’がプロトンの場合、塩基β-
    はXと直接又は間接に共有結合されており、そして、 (1)X−Y’が、0と1.4Vとの間の酸化電位を有
    し、 (2)X−Y’フラグメントの酸化形態が、ラジカルX
    及び離脱フラグメントY’を与え、そして随意選択的
    に (3)前記ラジカルXが、−0.7V以下の酸化電位
    を有する多色写真要素。
JP2000018036A 1999-01-25 2000-01-25 多色写真要素 Pending JP2000221645A (ja)

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