JP2000210440A - パチンコ機の球誘導樋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 球詰りすることなく確実に球払出装置にパチ
ンコ球を供給することができるパチンコ機の球誘導樋を
提供する。 【構成】 パチンコ機の裏面に設けられた球タンク８に
連接して傾斜状に設けられ、パチンコ球を整列して球払
出装置１１に導く球供給通路２１ａ，２１ｂを仕切壁２
０によって複数形成したパチンコ機の球誘導樋９におい
て、該球誘導樋９の少なくとも前記仕切壁２０の始端ま
での底壁１９を、取付傾斜と直交する短手方向に傾斜さ
せた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の裏面
に配設される機構板に設けられた球タンクから球払出装
置にパチンコ球を導くパチンコ機の球誘導樋に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来パチンコ機の裏面には機構板が設け
られ、該機構板の上部にパチンコ球を貯留するための球
タンクが装着されており、該球タンクに連接してパチン
コ球を整列して誘導する球誘導樋が傾斜状に設けられ、
該球誘導樋の下流端には、屈曲誘導樋を介して所定数の
パチンコ球を払出す球払出装置が接続されている。そし
て、前記球誘導樋は、下流側に向って次第に高くなる仕
切壁によってパチンコ球を整列して導く複数の球供給通
路が形成され、球払出装置のパチンコ球の払出しに伴い
パチンコ球を供給していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
球誘導樋の球供給通路は、通路幅がパチンコ球ほぼ１個
分と一定で、１列にまっすぐ並ぶようになっており、底
壁が下流側にのみ傾斜しているため、仕切壁によってバ
ランスがとれてしまい球詰りが起るという問題があっ
た。そのために、仕切壁の形状を変える等球詰り防止に
苦慮していた。

【０００４】さらに、従来の球誘導樋にあっては、球払
出装置が高速でパチンコ球を払出すと、球供給通路のパ
チンコ球とパチンコ球の間に隙間ができ供給が追い付か
なくなるという問題があった。

【０００５】そこで本発明は、球詰りすることなく確実
に球払出装置にパチンコ球を供給することができるパチ
ンコ機の球誘導樋を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るパチンコ機の球誘導樋は、パチンコ機
の裏面に設けられた球タンクに連接して傾斜状に設けら
れ、パチンコ球を整列して球払出装置に導く球供給通路
を仕切壁によって複数形成したパチンコ機の球誘導樋に
おいて、該球誘導樋の少なくとも前記仕切壁の始端まで
の底壁を、取付傾斜と直交する短手方向に傾斜させた。

【０００７】また、パチンコ機の裏面に設けられた球タ
ンクに連接して傾斜状に設けられ、パチンコ球を整列し
て球払出装置に導く球供給通路を仕切壁によって複数形
成したパチンコ機の球誘導樋において、該球誘導樋の少
なくとも前記仕切壁の始端までの底壁を、仕切壁の延長
線上を境に段差を設けて、パチンコ球の球心位置を違え
て三次元的に移動するようにした。段差はパチンコ球の
半球以上が好ましい。また、段差を設けた底壁の傾き
を、段差を保ちつつ他の底壁の傾きと異ならせ、パチン
コ球の流れに変化を持たせるようにするのがよい。

【０００８】前記底壁を、仕切壁または仕切壁の延長線
上を境に断面山形に形成し、仕切壁を避けるようにし
た。

【０００９】また、前記球供給通路の通路幅を１３ｍｍ
からパチンコ球のほぼ２個半とし、パチンコ球がジグザ
グ状に並ぶ幅広とするのが好ましい。

【００１０】前記供給通路の上流側と下流側の通路幅を
異径にし漸次狭くした。該球供給通路は、テーパ状に狭
くするのが好ましい。また、段状に狭くしてもよい。

【００１１】前記複数の球供給通路の通路幅を異ならせ
るようにするのが好ましい。

【００１２】仕切壁の始端からパチンコ球ほぼ１個分上
流側の底壁を下流側の底壁と同一面とし、さらにその上
流側の底壁をほぼパチンコ球半球程度の段差を設けて形
成するのが好ましい。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下に本発明を図面を参照して説
明する。図１は本発明に係る球誘導樋が装着されたパチ
ンコ機の裏面図である。図において、１はパチンコ機の
前面枠、２は前面枠１の後面に着脱自在に取付けられる
遊技盤であって、該遊技盤２の裏面には入賞球集合カバ
ー３が配設されており、該入賞球集合カバー３の裏面に
基板ボックス４が装着されている。該基板ボックス４に
はパチンコ機の遊技内容を制御するための回路基板が収
納されている。

【００１４】５は遊技盤２の裏面に装着される機構板で
あり、合成樹脂によりほぼ方形状に形成されている。こ
の機構板５のほぼ中央に、前記基板ボックス４および遊
技盤２に設けられる可変表示装置６の後部を臨ませるた
めの窓部７が開設されており、該窓部７の上方には図示
されない補給経路から補給されるパチンコ球を貯留する
球タンク８が取付けられる。また、球タンク８の下方に
はパチンコ球を整列して導き出す球誘導樋９が設けられ
ている。そして、該球誘導樋９の下流端は、屈曲誘導樋
１０を介して球払出装置１１に接続されており、さらに
球払出装置１１の下方には、払出されたパチンコ球を前
面枠１の前面の打球供給皿（図示せず）へ導くための排
出樋１２が形成される。また、窓部７の下方には入賞球
集合部１３に集められた入賞球を１個ずつ排出処理する
入賞球排出処理装置１４が設けられている。

【００１５】前記球タンク８は、図３に示すように上面
が開放された方形状の箱型をしており、底壁１５は一方
に傾斜しており、その傾斜下端にパチンコ球が導出する
開口１６が開設されている。また、開口１６は、前記球
誘導樋９の上流側に対応する位置に設けられ、その前後
幅は、球誘導樋９とほぼ同じ幅を有している。

【００１６】前記球誘導樋９は、図２ないし図５に示す
ように、機構板５に接する後面壁１７と、該後面壁１７
に対向する前面壁１８および底壁１９とにより形成され
ており、球誘導樋９の底壁１９の中央には、下流に向う
にしたがって高くなるように仕切壁２０が立設されて、
パチンコ球を整列して導く球供給通路２１ａ，２１ｂが
断面凹状に形成され、該球供給通路２１ａ，２１ｂをパ
チンコ球が整列して流下するようになっている。

【００１７】しかして、前記球供給通路２１ａの底壁１
９ａは、仕切壁２０の始端までの底壁１９ａ１を、図５
に示すように、仕切壁２０の延長線上までを、球誘導樋
９の取付傾斜と直交し、前面壁１８に向って傾斜するよ
うに形成され、底壁１９ａ１上にあるパチンコ球は、前
面壁１８側に寄るようになっている。

【００１８】上記のように構成される球誘導樋９は、パ
チンコ球が貯留される球タンク８の下方に、図３ないし
図５に示すように、後面壁１７を機構板５に当てがって
ビス止め等の適宜手段によってパチンコ球が球払出装置
１１に向って自然流下するように傾斜状に固着される。
そして、球タンク８に貯留されるパチンコ球は、底壁１
５の傾斜によって開口１６から球誘導樋９に流出して、
球供給通路２１ａ，２１ｂに整列して並ぶ。

【００１９】そして、球払出装置１１が作動してパチン
コ球が排出樋１２に払出されると、球誘導樋９のパチン
コ球は、球供給通路２１ａ，２１ｂに整列しながら流下
し、球供給通路２１ａの上流側のパチンコ球は、図４お
よび図５に示すように底壁１９ａ１の傾斜によりパチン
コ球の動きが下流に向うだけの動きでなくなり、球供給
通路２１ｂ側に寄りながら流下するため、仕切壁２０が
立設し始めても、該仕切壁２０によって球の流下が妨げ
られず、球供給通路２１ｂ側に逃げてスムーズに流下す
る。

【００２０】このように、少なくとも仕切壁２０の始端
までの底壁１９を、短手方向に球誘導樋９の取付傾斜と
直交する傾斜とすることで、球誘導樋９を流下するパチ
ンコ球は、仕切壁２０によって球詰りが起きそうになっ
ても、底壁１９ａ１の傾斜によって球詰りを起すことな
く確実に球払出装置１１にパチンコ球を供給することが
できる。なお、図６に示すように球供給通路２１ａ，２
１ｂの底壁１９ａ，１９ｂの仕切壁２０の始端までの底
壁１９ａ１，１９ｂ１全体を前面壁１８に向う傾斜面と
してもよい。

【００２１】図７および図８は、他の実施の形態の球誘
導樋を示し、図８に示すように仕切壁２０の延長線上を
境に、ほぼパチンコ球半球程度の段差２２を設け底壁１
９ａ１を高く形成し、底壁１９ａ１は、図７に示すよう
に緩やかなテーパー面を介して底壁１９ａに連なるよう
にしている。この実施の形態においては、仕切壁２０で
球詰りが起きそうになっても、底壁１９ａ１と底壁１９
ｂ１とに段差２２があるため、それぞれの底壁１９ａ
１，１９ｂ１に位置するパチンコ球の球心高さが異なる
ことからパチンコ球の動きが平面的な動きから三次元的
な動きになるので、バランスがとれ難くなり球詰りが起
らなくなる。なお、底壁１９ａ１の傾斜は、球供給通路
２１ｂと同じ傾斜としたが、段差２２を有しながら傾き
を変えてもよく、傾きを変えることによりパチンコ球の
流れるスピードに変化がおき、より球詰りを起さなくな
る。また、図９に示すように底壁１９ａ１を段差２２を
設けながら底壁１９ｂ１側に傾斜させてもよい。

【００２２】図１０および図１１は、さらに他の実施の
形態の球誘導樋を示し、図１１に示すように底壁１９の
仕切壁２０の始端から上流側にパチンコ球ほぼ１個分を
底壁１９ａ，１９ｂと同一面とし、さらにその上流側を
ほぼパチンコ球半球程度の段差２２を設けて形成し、パ
チンコ球の流れ方向を変更可能としたので、仕切壁によ
る球詰りを防止することができる。また、図１２に示す
ように段差２２を、仕切壁２０の始端を中心とした円弧
状に形成してもよい。

【００２３】図１３および図１４は、他の実施の形態の
球誘導樋を示し、図１４に示すように仕切壁２０および
仕切壁２０の延長線上を境に、球供給通路２１ａ，２１
ｂの底壁１９ａ，１９ｂを全長に亘り断面山形に形成し
ており、常に球供給通路２１ａ，２１ｂにあるパチンコ
球は、前後面壁１７，１８側に寄るようになっている。
この実施の形態においては、底壁１９ａ，１９ｂが仕切
壁２０を避ける方向に傾斜しているため、仕切壁２０で
球詰りが起きそうになっても、球供給通路２１ａ，２１
ｂのどちらかに転動し球詰りを起すことはない。なお、
この実施の形態では、球供給通路２１ａ，２１ｂの底壁
１９ａ，１９ｂを、全長に亘り断面山形に形成したが、
少なくとも仕切壁２０の始端までの底壁１９を断面山形
に形成すればよい。

【００２４】図１５および図１６は、球供給通路２１
ａ，２１ｂの通路幅をパチンコ球がジグザグ状に並ぶ幅
広にした実施の形態を示し、その通路幅を約２０ｍｍと
している。また、図１６に示すように、仕切壁２０の延
長線上を境に仕切壁２０の始端までの底壁１９ａ１，１
９ｂ１を、断面山形に形成している。そして、球供給通
路２１ａ，２１ｂのパチンコ球は、図１５に示すように
ジグザグ状に並び、球払出装置１１がパチンコ球を高速
で払出しても、底壁１９ａ１，１９ｂ１の傾斜によっ
て、仕切壁２０で球詰りを起すことなく、球供給通路２
１ａ，２１ｂに振分けられ、しかも、球供給通路２１
ａ，２１ｂにジグザグ状に並んだパチンコ球とパチンコ
球の距離ｄが従来のパチンコ球１個分より短いために、
パチンコ球とパチンコ球との間に隙間を生じることなく
球払出装置１１に供給することができる。なお、球供給
通路２０ａ，２０ｂを同じ幅として説明したが、互いの
通路幅を異ならせるようにしてもよく、１３ｍｍからパ
チンコ球のほぼ２個半の範囲内であればよい。さらに底
壁１９ａ，１９ｂを全長に亘り、それぞれを前後面壁１
７，１８側に傾斜させるようにしてもよい。

【００２５】図１７および図１８は、球供給通路２１
ａ，２１ｂの上流端と下流端の通路幅を異ならした実施
の形態を示しており、球供給通路２１ａの上流端側を１
４ｍｍとし、段部２３を介して１２ｍｍと漸次狭くし、
一方球供給通路２１ｂの上流端側は２４ｍｍとし、下流
端側をテーパ状に絞って１２ｍｍとしている。そして、
仕切壁２０の延長線上を境に、底壁１９ａ，１９ｂをそ
れぞれ前後面壁１７，１８側に傾斜する断面山形に形成
しており、パチンコ球の流れは、図１７矢印に示すよう
に、仕切壁２０に妨げられることなく、前後面壁１７，
１８側に向いながら下流に流下し、球詰りを起すことな
く整列させ、球払出装置１１の高速の払出しにも対応で
きる。

【００２６】

【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、球誘導樋の少なくとも仕切壁の
始端までの底壁を、球誘導樋の取付け傾斜と直交する短
手方向に傾斜させることによって、仕切壁を避けるよう
になり、パチンコ球の動きが下流に向うだけの動きでな
くなり、仕切壁による球詰りを確実に解消して、パチン
コ球をスムーズに球払出装置に導くことができる。

【００２７】また、底壁に段差を設けることにより、球
心の高さ位置がずれてパチンコ球の流れ方向を変更可能
とし、平面的な動きから三次元的な動きが可能となり、
球詰りを確実に解消する。

【００２８】さらに、球供給通路の通路幅をパチンコ球
が球供給通路にジグザグ状に並ぶ幅広にすることによ
り、球払出装置が高速でパチンコ球を払出しても、パチ
ンコ球が途切れることなく確実に球払出装置に供給する
ことができる等多くの効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機の裏面図である。

【図２】本発明に係る球誘導樋の斜視図である。

【図３】球誘導樋部分の横断正面図である。

【図４】機構板に取付けた状態の球誘導樋の平面図であ
る。

【図５】図３の縦断側面図である。

【図６】他の実施の形態の球誘導樋の縦断側面図であ
る。

【図７】他の実施の形態の球誘導樋部分の要部横断正面
図である。

【図８】図７の縦断側面図である。

【図９】他の実施の形態の球誘導樋の縦断側面図であ
る。

【図１０】他の実施の形態の球誘導樋を機構板に取付け
た状態の要部平面図である。

【図１１】図１０の要部横断正面図である。

【図１２】他の実施の形態の球誘導樋を機構板に取付け
た状態の要部平面図である。

【図１３】他の実施の形態の球誘導樋を機構板に取付け
た状態の平面図である。

【図１４】図１３の縦断側面図である。

【図１５】他の実施の形態の球誘導樋を機構板に取付け
た状態の平面図である。

【図１６】図１５の縦断側面図である。

【図１７】他の実施の形態の球誘導樋の平面図である。

【図１８】図１７の球誘導樋を機構板に取付けた状態の
縦断側面図である。

【符号の説明】

８ 球タンク ９ 球誘導樋 １１ 球払出装置 １９，１９ａ，１９ｂ 底壁 ２０ 仕切壁 ２１ａ，２１ｂ 球供給通路 ２２ 段差

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機の裏面に設けられた球タンク
   に連接して傾斜状に設けられ、パチンコ球を整列して球
   払出装置に導く球供給通路を仕切壁によって複数形成し
   たパチンコ機の球誘導樋において、 該球誘導樋の少なくとも前記仕切壁の始端までの底壁
   を、取付傾斜と直交する短手方向に傾斜させたことを特
   徴とするパチンコ機の球誘導樋。
2. 【請求項２】 パチンコ機の裏面に設けられた球タンク
   に連接して傾斜状に設けられ、パチンコ球を整列して球
   払出装置に導く球供給通路を仕切壁によって複数形成し
   たパチンコ機の球誘導樋において、 該球誘導樋の少なくとも前記仕切壁の始端までの底壁
   を、仕切壁の延長線上を境に段差を設けたことを特徴と
   するパチンコ機の球誘導樋。
3. 【請求項３】 前記底壁を、仕切壁または仕切壁の延長
   線上を境に断面山形に形成したことを特徴とする請求項
   １または２記載のパチンコ機の球誘導樋。
4. 【請求項４】 前記球供給通路の通路幅を１３ｍｍから
   パチンコ球のほぼ２個半の幅広としたことを特徴とする
   請求項１，２または３記載のパチンコ機の球誘導樋。
5. 【請求項５】 前記供給通路の上流側と下流側の通路幅
   を異径にし、漸次狭くなるようにしたことを特徴とする
   請求項４記載のパチンコ機の球誘導樋。