JP2000203339A - 補助ミラー付きホーン型バックミラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 商用車、特に、乗合自動車のためのホーン型バックミラ
ーアセンブリであって、該ミラーアセンブリを前記車両
の左側または右側に取り付けるための支持構造（２）
と、キャリア構造（１３）で該支持構造（２）に連結さ
れ、車両端と自由端とを有するサポートアーム（４）
と、ハウジング（６）で、前記キャリア構造（１３）の
前記自由端に取り付けられるメインミラー（８）と、前
記キャリア構造（１３）を囲み、該キャリア構造（１
３）を覆うとともに、前記メインミラー（８）の上に取
り付けられる、運転者に見えないデッドゾーンを観察す
るための少なくとも１つの補助ミラー（１０）を支持す
るための成形部材（１２）とを備え、前記メインミラー
（８）の前記ハウジング（６）が、前記成形部材（１
２）に組み込まれ、前記メインミラー（８）と前記補助
ミラー（１０）とが、共通のミラーヘッド（前記ハウジ
ング（６））に配置されることを特徴とする、バックミ
ラーアセンブリ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商用車、特に、バ
スのためのホーン型バックミラーアセンブリに関する。

【０００２】

【従来の技術】後者に適用するために、ますます注目を
集めているミラー設計が使用されている。これらの設計
の少なくとも１つは、はるか前方に取り付けられ、バス
の車体のＡコラムの上端から外側に延びるミラー構造で
ある。このような外側に延びる設計、いわゆる「ホーン
ミラー」の場合、運転者が、入口領域と、運転者に見え
ないフロントゾーンとを監視するために、メインミラー
と補助ミラーとが組み込まれる。

【０００３】そのようなホーン型バックミラーアセンブ
リの代表的なものは、ＤＥ−４４２９ ６０４ Ａ１に
より公知になっている。別のそのようなホーン型バック
ミラーアセンブリは、ＥＰ−Ａ−０ ８６５ ９６７か
ら知られている。後者は、車体に取り付け可能なサポー
トアームであって、基本エレメントとして保持用管状構
造を有するサポートアームと、管状構造の自由端に固定
されたハウジングに納められたメインミラーと、ハウジ
ングに配置され適度に電動調節可能な鏡板とを含む。さ
らに、上記ＥＰ−Ａ−０ ８６５ ９６７は、補助ミラ
ーを支持するとともに、ボデー端とメインミラーとの間
でカバーとして管状構造を覆う成形部材を開示してい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この公知のバックミラ
ーアセンブリでは、ハウジングを有するメインミラー
と、成形部材で覆われ、中に組み込まれた補助ミラーを
有するサポートアームとが、互いに連結される２つの別
個の構造部材を構成する。この２部品構造は、そのよう
なホーン型バックミラーの設計においてある特定の制限
をもたらし、そしてまた、組み合わせ式の構造をもたら
す。さらに、そのようなホーン型ミラーの取り付けは、
多数の部品の組み立てのため、複雑になる。従って、本
発明の目的は、ＥＰ−Ａ−０ ８６５ ９６７の公知の
ホーン型バックミラーを、よりコンパクトな形状にする
ことである。

【０００５】

【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的は、請求項１の特徴により達成される。請求項１
によれば、メインミラーのハウジングは、成形部材に組
み込まれ、メインミラーと、少なくとも１つの補助ミラ
ーとが、１つのミラーヘッドに取り付けられる。メイン
ミラーと補助ミラーとを分離せずにすむため、コンパク
トで優美なミラー設計が可能である。ミラーヘッドを有
するコンパクトな形状は、さらなる利点も有する。なぜ
なら、走行中に風により引き起こされる口笛のような不
快な音が回避されるからである。そのような音は、現在
の技術水準に従う２部品設計において起こり得る。ま
た、空気抵抗についても、上記のよりコンパクトなミラ
ーヘッドによって改善される。

【０００６】本発明の好適な実施形態によれば、車両の
前のゾーンと、車両の前端と車両の前車軸との間の左右
のゾーンとを監視するために、１つの補助ミラーが設け
られる。このようにして、以前の２つのミラーの機能を
１つのミラーで果たし、それと同時に、よりコンパクト
な構造が可能になる。さらに、２つの補助ミラーではな
く１つの補助ミラーを使用することにより、人間工学的
に実質的な利点が得られる。なぜなら、２つの死角ゾー
ン用のわずか１つの補助ミラーと、１つのメインミラー
とを観察するだけでよくなるからである。

【０００７】請求項３に従う本発明の有利な実施形態
は、２つの異なる死角ゾーンを監視できるようにする、
単純化された形の補助ミラーを示す。請求項５および請
求項６に記載される本発明の別の有利な実施形態によれ
ば、成形部材のカバーが設けられる。このカバーによれ
ば、第１に成形部品はその下に配置された部品とともに
保護され、第２にカバーにラッカーで色を塗り、車両の
色に合わせられる。

【０００８】本発明のさらに他の有利な実施形態によれ
ば、ミラーヘッド上に、周囲を囲むように水分散リムが
設けられる。この水分散リムにより、雨天の場合に、水
および汚れが走行中に風でミラー表面に運ばれることが
防がれる。

【０００９】本発明のさらに他の実施形態によれば、ミ
ラーアセンブリは、フロントガラスの方向に前方に折り
畳むか、または、サイドウィンドウの方向に後方に折り
畳むことができるようなものにされる。この方法によ
り、ドライブスルー洗車機を使用する際に、ミラーを取
り外す必要がなくなる。

【００１０】本発明のさらに他の実施形態によれば、本
発明によるミラーアセンブリは、クランプ機構を用いて
車両に取り付け可能であり、このクランプ機構により、
ミラーアセンブリを車両から簡単に取り外す、即ち、取
り除くことが可能になる。このクランプ機構は、本願と
同日に提出された出願（弁護士ファイル番号：Ｐ／１１
ＭＬ０３０９／ＤＥ）の目的である。本明細書におい
て、上記出願の内容全体を参考として援用する。本発明
のさらに他の有利な実施形態は、残りの従属請求項に見
られる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明のさらなる特徴、詳細およ
び利点は、図面を用いた以下の好適な実施形態の説明に
示される。図１および図２は、車両（図示せず）の左側
または右側のいずれかに取り付けられるミラーアセンブ
リのための支持構造２を有する、本発明に係るホーン型
バックミラーの好適な実施形態を斜視図で示す。支持構
造２は、サポートアーム４に連結される。サポートアー
ム４の他方端では、メインミラー８と補助ミラー１０と
が、共通のハウジング、即ちミラーヘッド６に配置され
る。サポートアーム４およびミラーヘッド６は、発泡成
形部材１２からなり、発泡成形部材１２は、ＥＰ−Ａ−
０ ８６５ ９６７に示されているのと同様、キャリア
構造１３（図１には詳細に図示せず）に挿入されてい
る。この点に関しては、ＥＰ−Ａ−０８６５ ９６７を
参照されたい。キャリア構造１３の車両端を、図５
（ａ）および図５（ｂ）に示した。メインミラー８およ
び補助ミラー１０は、共通のハウジング、即ち、ミラー
ヘッド６において、対応する調節装置１４および１６に
それぞれ取り付けられる。ミラーヘッド６は、走行方向
からの保護のためにカバー１８で覆われる。カバー１８
は、車両と同じ色にラッカーで着色可能である。

【００１２】図３（ａ）および図３（ｂ）には、ミラー
ヘッド６上の周囲に配置された水分散リム２０を示し
た。この水分散リム２０は、走行中に起きる風によっ
て、水および汚れがメインミラー８および補助ミラー１
０の表面に運ばれるのを防ぐ。

【００１３】図４（ａ）は、補助ミラー１０の平面図を
示し、図４（ｂ）は、図４（ａ）の切断線Ａ−Ａに沿っ
た断面図を示す。補助ミラー１０はドーム状で、台形の
形状であり、角に丸みが付けられている。

【００１４】この形状のため、補助ミラー１０は、２つ
の死角ゾーン、即ち、車両の前端と前車軸との間のゾー
ンを確実に監視可能にする。

【００１５】サポートアーム４の車両端は、調節および
折り畳み機構２２に連結される。調節および折り畳み機
構２２により、ミラーアセンブリの基本的な調節を行う
ことができるとともに、ミラーアセンブリを前方、即
ち、フロントガラスの方向か、または、後方、即ち、サ
イドウィンドウの方向に折り畳むことができる。調節お
よび折り畳み機構２２は、２つのピボットアームを有す
るヒンジピボット２４を有する。一方のピボットアーム
は、キャリア構造１３の車両端であり、他方のピボット
アームは、挿入部材２６である。

【００１６】図５（ｂ）に示される通り、調節および折
り畳み機構２２のヒンジピボット２４は、カップ状ばね
３０とストップワッシャ３２とを通るヒンジボルト２８
により結合される。ヒンジボルト２８は、ヒンジボルト
２８の上下にそれぞれ配置される２つのねじ３４および
３５により、所定の場所に固定される。ストップワッシ
ャ３０は、カップ状ばね３０により互いに押しつけら
れ、それにより、ミラーアセンブリが、特定の角度位置
に制限される。

【００１７】支持構造２は、クランプアセンブリとして
作られ、挿入部材２６を有している。挿入部材２６に
は、クランプウェッジ３６が摺動可能に取り付けられ
る。挿入部材２６には、矩形のクランプ受け３８も取り
付けられる。クランプ受けは、ねじで車体に取り付けら
れる。ミラーアセンブリを取り付ける際、挿入部材２６
がクランプ受け３８に押し込まれ、そして、クランプね
じ４０によるこの押し込みにより、クランプウェッジ３
６がしっかりと固定される。クランプウェッジ３６は、
挿入部材２６がクランプ受けに入る方向と直角の方向に
摺動可能である。クランプウェッジ３６の摺動により、
挿入部材２６が押し上げられるとともに、クランプウェ
ッジ３６が押し下げられ、それぞれクランプ受け３８の
上側／下側の境界に押しつけられる。

【００１８】安全上の理由で、スナップ式戻り止め構成
がさらに設けられる。スナップ式戻り止め構成は、クラ
ンプ受け３８に取り付けられたスナップ式ばね状エレメ
ント４２を含む。このスナップ式戻り止めエレメント４
２は、クランプ受け３８の対応する貫通開口部４４を通
って突出する。

【００１９】挿入部材２６をクランプ受け３８に挿入す
ると、スナップ式戻り止めエレメント４２が引っ込み、
即ち、押し戻され、そして、挿入部材２６の対応する窪
みに着座する。支持構造２は、上側カバー４８および下
側カバー４９と、取り付けカバー５０とにより覆われ
る。取り付けカバー５０は、クランプねじ４０とスナッ
プ式戻り止め４２とを覆う。ミラーアセンブリを取り外
す場合、より厳密に言うと、サポートアーム４を有する
ミラーヘッド６を取り外す場合には、主として、取り付
けカバー５０を取り外して、ねじをゆるめなければなら
ない。

【００２０】図５（ａ）には、クランプ受け３８に配置
されるロック機構５２が示される。このロック機構５２
により、挿入部材２６が、クランプ受け３８内に固定さ
れる。このロック装置は、盗難防止対策となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の有利な実施形態の概略分解図。

【図２】図１に示されるミラーのクランプ機構の詳細
図。

【図３】図1に対応するミラーの側面図である。

【図４】図1に対応するミラーの上面図である。

【図５】補助ミラーの好適な実施形態の形状の上面図で
ある。

【図６】図５の切断線Ａ−Ａに沿った断面図である。

【図７】本発明によるミラーアセンブリの調節および折
り畳み装置の側面図である。

【図８】図７に従う部分の、紙面に平行な断面図であ
る。

【符号の説明】

２…支持構造 ４…サポートアーム ６…ミラーヘッド ８…メインミラー １０…補助ミラー １２…発泡成形部材 １３…キャリア構造 １３…キャリア構造 １４…調節装置 １８…カバー ２０…水分散リム ２２…機構 ２４…ヒンジピボット ２６…挿入部材 ２８…ヒンジボルト ３０…ストップワッシャ ３２…ストップワッシャ ３６…クランプウェッジ ４２…状エレメント ４２…エレメント ４４…貫通開口部 ４８…上側カバー ４９…下側カバー ５０…カバー ５２…ロック機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アルブレヒト・ポップ ドイツ連邦共和国 91629 ヴァイヘンツ ェル，ミュールライテ，22 (72)発明者 ユルゲン・プファンツ ドイツ連邦共和国 91583 シリングスフ ュースト，ヘッシングヴェーク，３

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商用車、特に、乗合自動車のためのホー
   ン型バックミラーアセンブリであって、 該ミラーアセンブリを前記車両の左側または右側に取り
   付けるための支持構造（２）と、 キャリア構造（１３）で該支持構造（２）に連結され、
   車両端と自由端とを有するサポートアーム（４）と、 ハウジング（６）で、前記キャリア構造（１３）の前記
   自由端に取り付けられるメインミラー（８）と、 前記キャリア構造（１３）を囲み、該キャリア構造（１
   ３）を覆うとともに、前記メインミラー（８）の上に取
   り付けられる、運転者に見えないデッドゾーンを観察す
   るための少なくとも１つの補助ミラー（１０）を支持す
   るための成形部材（１２）とを備え、 前記メインミラー（８）の前記ハウジング（６）が、前
   記成形部材（１２）に組み込まれ、 前記メインミラー（８）と前記補助ミラー（１０）と
   が、共通のミラーヘッド（前記ハウジング（６））に配
   置されることを特徴とする、バックミラーアセンブリ。
2. 【請求項２】 前記車両の前のゾーンおよび前記車両の
   前端と前車軸との間の左右のゾーンを観察するために１
   つの補助ミラー（１０）が設けられることを特徴とす
   る、請求項１に記載のバックミラーアセンブリ。
3. 【請求項３】 前記１つの補助ミラー（１０）が、ドー
   ム状のミラー表面を有し、該ミラー表面が、丸みが付け
   られた角部を有する台形の形状を有することを特徴とす
   る、請求項２に記載のバックミラーアセンブリ。
4. 【請求項４】 前記メインミラー（８）および／または
   前記補助ミラー（１０）が、電気モータにより調節可能
   であることを特徴とする、請求項１、２または３に記載
   のバックミラーアセンブリ。
5. 【請求項５】 走行方向に対して前側で前記ミラーヘッ
   ド（６）を保護するカバー（１８）を特徴とする、請求
   項１から４のいずれかに記載のバックミラーアセンブ
   リ。
6. 【請求項６】 前記ミラーヘッド（６）の前記カバー
   （１８）が単一部材であることを特徴とする、請求項４
   に記載のバックミラーアセンブリ。
7. 【請求項７】 前記ミラーヘッド（６）上に、周囲の水
   を分散するリム（２０）が設けられることを特徴とす
   る、請求項１から６のいずれかに記載のバックミラーア
   センブリ。
8. 【請求項８】 前記キャリア構造（１３）が管状構造で
   あり、前記成形部材（１２）が、特に２成分硬質発泡材
   料からなる発泡成形部材であることを特徴とする、請求
   項１から７のいずれかに記載のバックミラーアセンブ
   リ。
9. 【請求項９】 車体に対する前記サポートアーム（４）
   の基本角度位置が、調節機構（２２）により適度に無段
   調節されることを特徴とする、請求項１から８のいずれ
   かに記載のバックミラーアセンブリ。
10. 【請求項１０】 前記調節機構（２２）により、前記ミ
    ラーアセンブリを前方または後方に折り畳むことができ
    ることを特徴とする、請求項９に記載のバックミラーア
    センブリ。
11. 【請求項１１】 前記支持構造（２）がクランプ機構で
    あり、該クランプ機構が、 前記車両に取り付けられるクランプ受け（３８）と、 該クランプ受け（３８）に挿入される挿入部材（２６）
    と、 該挿入部材（２６）に摺動可能に取り付けられるクラン
    プウェッジ（３６）であって、前記挿入部材（２６）を
    押圧して、該挿入部材（２６）およびクランプウェッジ
    （３６）を、前記クランプ受け（３８）にクランプ固定
    するクランプウェッジ（３６）を有する請求項１から１
    ０のいずれかに記載のバックミラーアセンブリ。
12. 【請求項１２】 前記挿入部材（２６）上の前記クラン
    プウェッジ（３６）が、前記挿入部材（２６）の挿入方
    向と直交する方向に摺動可能であることを特徴とする、
    請求項１１に記載のバックミラーアセンブリ。
13. 【請求項１３】 前記クランプ受け（３８）が、矩形の
    管セグメントであることを特徴とする、請求項１から１
    ２のいずれかに記載のバックミラーアセンブリ。
14. 【請求項１４】 前記支持構造（２）がロック装置（５
    ２）を有し、該ロック装置（５２）は、盗難防止の役割
    を果たすように、キーを用いて作動可能であることを特
    徴とする、請求項１から１３のいずれかに記載のバック
    ミラーアセンブリ。
15. 【請求項１５】 前記クランプ支持構造（２）が、スナ
    ップ式戻り止め装置（４２，４３）を含むことを特徴と
    する、請求項１１から１４のいずれかに記載のバックミ
    ラーアセンブリ。
16. 【請求項１６】 前記スナップ式戻り止めが、前記クラ
    ンプ受け（３８）に取り付けられるスナップ式ばねエレ
    メントを含み、該スナップ式ばねエレメントが、前記挿
    入部材（２６）の対応する窪みにスナップ式に入ること
    を特徴とする、請求項１５に記載のバックミラーアセン
    ブリ。
17. 【請求項１７】 前記クランプウェッジ（３６）が、ク
    ランプねじ（４０）により、クランプ方向に移動可能で
    あることを特徴とする、請求項１１から１６のいずれか
    に記載のバックミラーアセンブリ。
18. 【請求項１８】 前記クランプねじ（４０）が、前記ク
    ランプ受け（３８）のねじ孔にねじ込まれることを特徴
    とする、請求項１７に記載のバックミラーアセンブリ。