JP2000162066A - センサ装置 - Google Patents

センサ装置

Info

Publication number
JP2000162066A
JP2000162066A JP10335647A JP33564798A JP2000162066A JP 2000162066 A JP2000162066 A JP 2000162066A JP 10335647 A JP10335647 A JP 10335647A JP 33564798 A JP33564798 A JP 33564798A JP 2000162066 A JP2000162066 A JP 2000162066A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
temperature
circuit
detection
bridge circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10335647A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Tanaka
宏明 田中
Ineo Toyoda
稲男 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP10335647A priority Critical patent/JP2000162066A/ja
Priority to US09/440,886 priority patent/US6329825B1/en
Publication of JP2000162066A publication Critical patent/JP2000162066A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D3/00Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups
    • G01D3/028Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups mitigating undesired influences, e.g. temperature, pressure
    • G01D3/036Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups mitigating undesired influences, e.g. temperature, pressure on measuring arrangements themselves
    • G01D3/0365Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups mitigating undesired influences, e.g. temperature, pressure on measuring arrangements themselves the undesired influence being measured using a separate sensor, which produces an influence related signal
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L9/00Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means
    • G01L9/02Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in ohmic resistance, e.g. of potentiometers, electric circuits therefor, e.g. bridges, amplifiers or signal conditioning
    • G01L9/06Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in ohmic resistance, e.g. of potentiometers, electric circuits therefor, e.g. bridges, amplifiers or signal conditioning of piezo-resistive devices
    • G01L9/065Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in ohmic resistance, e.g. of potentiometers, electric circuits therefor, e.g. bridges, amplifiers or signal conditioning of piezo-resistive devices with temperature compensating means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センシング用ブリッジ回路の出力に基づいた
物理量検出値を温度補償する場合に、最終的に得られる
物理量検出値の誤差を小さくすること。 【解決手段】 圧力検出用ブリッジ回路3からの検出信
号Sd、温度検出用ブリッジ回路4からの温度信号S
t、基準電圧発生回路5からの基準信号Saは、アナロ
グマルチプレクサ6を通じて時分割処理され、それらの
信号Sd、St及びSaが同一の差動増幅回路8及びA
/D変換回路9を通じて採取される。検出信号Sd及び
温度信号Stは、温度検出用ブリッジ回路4内の基準用
抵抗素子Rc1、Rc2の設計抵抗値を調整することによ
り、各ブリッジ回路3及び4の圧力測定範囲及び温度測
定範囲における変化幅が予め一致した状態となるように
設定される。補正演算回路14は、A/D変換回路9か
らのデジタルデータに基づいた演算処理により、検出信
号Sdに応じた圧力量検出値を温度信号St及び基準信
号Saに基いて温度補償した状態で算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出物理量に応
じた電圧値の検出信号を発生するセンシング用ブリッジ
回路の他に、そのセンシング用ブリッジ回路の温度特性
を補正するための温度検出用ブリッジ回路を備えたセン
サ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体チップ上にダイヤフラム
及びゲージ抵抗などを形成して構成される圧力センサ装
置においては、従来より、感度やオフセットに対する温
度補償をアナログ的な補正演算により行うようにしたも
のが一般的となっているが、このものでは、多数のオペ
アンプを使用することが必要になってくる。ところが、
オペアンプは小型化が難しいという一般的事情があるた
め、従来構成の装置ではチップ面積が大きくならざるを
得ず、全体の小型化が困難になるという問題点があっ
た。また、経時変化に伴いチップ表面を覆う保護膜の応
力が解放されるなどして、各オペアンプのオフセットが
初期値からずれたり、各オペアンプの周辺に設けられる
抵抗のペア比が初期値から崩れたりする現象(所謂耐久
変動)が発生すると、各部の回路定数が種々変動するこ
とが避けられないという事情があるため、最終的に得ら
れる圧力検出値の精度が低下するという問題点もあっ
た。
【0003】本件出願人は、上記のような問題点を解決
するための発明を特願平10−95917号として出願
した。即ち、この出願に係る発明は、センサ回路からの
アナログ量の検出信号をA/D変換回路によりデジタル
データに変換した後に信号処理する構成が前提となって
いる。具体的には、例えば圧力を検出するためのセンサ
回路を実現する場合には、以下に述べるように構成され
るものである。
【0004】即ち、ピエゾ抵抗係数が大きな半導体より
成るセンサチップ上に、被検出圧力に応じた電圧レベル
の検出信号を発生するための圧力検出用ブリッジ回路を
抵抗素子の組み合わせにより構成する。また、同センサ
チップ上に、圧力検出用ブリッジ回路の温度に応じた電
圧レベルの温度信号を発生する温度検出用ブリッジ回路
を、所定の温度係数を備えた感温抵抗素子と温度係数が
零若しくは零に近い状態の基準用抵抗素子とを組み合わ
せて構成する。さらに、上記センサチップ若しくはこれ
と異なる半導体チップ上に、上記圧力検出用ブリッジ回
路に作用する圧力及びそのブリッジ回路の温度と無関係
に一定の電圧レベルとなる基準信号を発生する基準電圧
発生回路を拡散抵抗を利用して形成する。加えて、前記
検出信号、温度信号及び基準信号を選択的に出力するア
ナログマルチプレクサと、このアナログマルチプレクサ
から順次出力される信号を増幅するオペアンプより成る
差動増幅回路と、この差動増幅回路により増幅された前
記検出信号、温度信号及び基準信号をデジタルデータに
変換するA/D変換回路と、このA/D変換回路からの
デジタルデータに基づいた演算処理により前記検出信号
に応じた圧力検出値を前記温度信号及び基準信号により
補正しながら算出する補正演算回路とを設ける構成とさ
れる。
【0005】このような構成により、検出信号、温度信
号及び基準信号をアナログマルチプレクサを通じて時分
割処理すると共に、それらの信号に対応した複数種類の
デジタルデータを同一の差動増幅回路及びA/D変換回
路を用いて採取し、斯様に採取したデジタルデータに基
づいた補正演算(デジタル演算)により、感度などに対
する温度補償を施した精度の高い圧力検出値を得るよう
にしている。
【0006】従って、温度補償をアナログ的に行うよう
にした前記従来構成の装置のように、多数のオペアンプ
を必要としないものであり、以て全体の小型化を実現で
きるようになる。また、比較的大きな面積を占有するこ
とになる差動増幅回路を、検出信号、温度信号及び基準
信号の増幅用に兼用する構成となっているから、多数の
差動増幅回路を設ける必要がなくなるものであり、この
面からも全体の小型化を実現できるようになる。しか
も、最終的にデジタルデータに変換される検出信号、温
度信号及び基準信号は、全て同じアナログ回路(アナロ
グマルチプレクサ、差動増幅回路、A/D変換回路)を
通過する構成であるから、その信号伝送系統での回路定
数の変動に起因した各信号のドリフト成分が互いにキャ
ンセルされることになり、結果的に、耐久変動による影
響を除去できるようになって、圧力検出値の精度を長期
間に渡って良好な状態に維持できるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、特願
平10−95917号の発明によれば数々の有益な効果
を奏することができる。但し、以下に述べる点で改良の
余地があった。即ち、差動増幅回路を構成するオペアン
プは、その増幅特性(入力電圧に対する出力電圧の特
性)が非直線的であるため、圧力検出用ブリッジ回路か
らの検出信号の電圧変化幅と、温度検出用ブリッジ回路
からの温度信号の電圧変化幅とが異なる場合には、両信
号間の誤差成分が拡大することになるため最終的に得ら
れる圧力検出精度が低下するという問題点が出てくる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、センシング用ブリッジ回路からの電
圧信号により示される物理量検出値を、そのブリッジ回
路の温度を検出する温度検出用ブリッジ回路からの電圧
信号に基いて温度補償する場合に、最終的に得られる物
理量検出値の誤差を小さくできるようになるセンサ装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した手段を採用することができる。こ
の手段によれば、センシング用ブリッジ回路から被検出
物理量に応じた電圧値の検出信号が出力されると共に、
温度検出用ブリッジ回路から上記センシング用ブリッジ
回路の温度に応じた電圧値の温度信号が出力される。信
号選択回路は、上記検出信号及び温度信号を選択的に通
過させるようになり、その通過信号が、オペアンプによ
り構成された増幅回路において増幅されるようになる。
従って、増幅回路から出力される検出信号により示され
る物理量検出値を、同じく増幅回路から出力される温度
信号により温度補償することが可能になる。
【0010】この場合、上記検出信号及び温度信号は、
同じ増幅回路により増幅される構成であるから、その増
幅回路の回路定数の変動に起因した検出信号及び温度信
号のドリフト成分が互いにキャンセルされることにな
り、結果的に、当該増幅回路から出力される検出信号を
温度信号により温度補償することによって得られる物理
量検出値の精度を長期間に渡って良好な状態に維持でき
るようになる。また、比較的大きな面積を占有すること
になる増幅回路を、検出信号及び温度信号の増幅用に兼
用する構成となっているから、多数の増幅回路を設ける
必要がなくなって、この面からも全体の小型化を実現で
きるようになる。
【0011】そして、センシング用ブリッジ回路から出
力される検出信号及び温度検出用ブリッジ回路から出力
される温度信号は、各ブリッジ回路の物理量測定範囲及
び温度測定範囲における変化幅が予め実質的に一致した
状態となるように設定されているから、前記増幅回路の
増幅特性が非直線的な状態になることが避けられない状
況下であっても、それら検出信号及び温度信号間の誤差
成分が拡大する恐れがなくなるものであり、以て最終的
に得られる物理量検出値の誤差を小さくできるようにな
る。
【0012】請求項2記載の発明によれば、センシング
用ブリッジ回路及び温度検出用ブリッジ回路が同一の半
導体基板上に形成されることになるから、その温度検出
用ブリッジ回路から出力される温度信号の精度を高める
ことができて、物理量検出値の温度補償を正確に行い得
るようになる。
【0013】請求項3記載の発明によれば、温度信号の
変化幅の設定を、常時においてほぼ同じ抵抗値を示す基
準用抵抗素子の設計抵抗値を調整することにより行って
いるから、その設定値の変動要素を少なくできる。
【0014】請求項4記載の発明によれば、温度検出用
ブリッジ回路から出力される前記温度信号の変化幅を、
例えば、当該温度検出用ブリッジ回路内の基準用抵抗素
子の設計抵抗値を調整することにより一旦設定した後に
おいても、トリミング抵抗により調整できるようにな
る。この結果、センシング用ブリッジ回路から出力され
る検出信号の変化幅と、温度検出用ブリッジ回路から出
力される温度信号の変化幅とを正確に一致させることが
可能となり、結果的に増幅回路の非直線的な増幅特性に
よる悪影響を確実に除去可能になる。
【0015】請求項5記載の発明によれば、センシング
用ブリッジ回路からの検出信号及び温度検出用ブリッジ
回路からの温度信号が増幅回路によって増幅された後
に、A/D変換回路によりデジタルデータに変換される
ようになり、信号処理手段は、A/D変換回路により変
換されたデジタルデータに基づいた演算処理を行うこと
により、前記検出信号に対応した物理量検出値を前記温
度信号により補正した状態で算出するようになる。従っ
て、上記温度信号を用いた温度補償がデジタル的な演算
により行われるようになるから、センサ感度に対し安定
した温度補償機能が得られるようになって、物理量検出
の再現性が向上するようになる。
【0016】請求項6記載の発明によれば、上記のよう
な温度信号を用いたデジタル的な演算による温度補償
に、被検出物理量及びセンシング用ブリッジ回路の温度
と無関係に常に一定の電圧値となる基準信号も加味され
るから、信号処理手段でのデジタル演算処理により算出
される物理量検出値の誤差を縮小できるようになる。
【0017】請求項7記載の発明によれば、増幅回路に
より増幅された信号をA/D変換回路内のリングゲート
遅延回路に電源電圧として与えると、当該A/D変換回
路は、このように電源電圧が与えられた各状態でリング
ゲート遅延回路にパルス信号が入力されたときのパルス
信号周回数に基づいて上記増幅信号をデジタルデータに
変換するようになる。このようなリングゲート遅延回路
を利用したA/D変換回路にあっては、変換速度の大幅
な向上を実現できるという利点があるため、物理量検出
値の算出のために必要な時間の短縮を実現できるように
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を半導体圧力センサ
装置に適用した一実施例について図面を参照しながら説
明する。全体の電気的構成を示す図1において、本実施
例による半導体圧力センサ装置は、圧力検出用のセンサ
部1と、このセンサ部1からの出力を処理するための信
号処理部2とを備えた構成となっている。これらセンサ
部1及び信号処理部2は、異なる半導体チップ上に分離
した状態で形成されるものであるが、同一の半導体チッ
プ上に形成することも可能である。
【0019】センサ部1は、ピエゾ抵抗係数が大きな半
導体チップ(例えばシリコン単結晶基板)を利用して形
成されたもので、圧力検出用ブリッジ回路3(本発明で
いうセンシング用ブリッジ回路に相当)と、この圧力検
出用ブリッジ回路3の温度を検出するための温度検出用
ブリッジ回路4とにより構成されている。
【0020】これらのうち、圧力検出用ブリッジ回路3
は、半導体チップに設けたダイヤフラム上に拡散抵抗に
より形成した抵抗素子Rd1、Rd2、Rd3、Rd4を図示の
ようにブリッジ接続して成るもので、印加圧力の増大に
応じて各抵抗素子Rd1、Rd2、Rd3、Rd4の抵抗値が図
1中に矢印で示す態様(上向きの矢印は抵抗値が増加す
ることを示し、下向きの矢印は抵抗値が減少することを
示す)で変化する構成となっている。また、圧力検出用
ブリッジ回路3の入力端子P1は定電圧電源端子+Vcc
に接続され、入力端子P2はグランド端子に接続されて
いる。
【0021】従って、圧力検出用ブリッジ回路3の一方
の出力端子Q1(抵抗素子Rd1及びRd2の共通接続点)
の電位は印加圧力の増大に応じて上昇し、また、他方の
出力端子Q2(抵抗素子Rd3及びRd4の共通接続点)の
電位は印加圧力の増大に応じて低下するものであり、出
力端子Q1及びQ2間からは、印加圧力に応じた電圧値
の検出信号Sdが出力されることになる。この場合、上
記検出信号Sdは、圧力検出用ブリッジ回路3の温度に
も依存して変動するものであり、斯様な温度ドリフト除
去用のデータを得るために前記温度検出用ブリッジ回路
4が設けられている。
【0022】この温度検出用ブリッジ回路4は、基本的
には、前記圧力検出用ブリッジ回路3内の抵抗素子Rd
1、Rd2、Rd3、Rd4と同じ工程で形成された拡散抵抗
より成る感温抵抗素子Rt1、Rt2(温度係数は、例えば
1500〜1700ppm/℃程度)と、温度係数が零に近
い材料である例えばCrSiにより形成された基準用抵
抗素子Rc1、Rc2とをブリッジ接続して構成されるもの
であるが、本実施例では、半導体チップ上に薄膜抵抗に
より形成されたトリミング抵抗Rw1及びRw2を当該ブリ
ッジ回路中に挿入した構成となっている。
【0023】具体的には、一対の入力端子P3及びP4
間に、基準用抵抗素子Rc1、感温抵抗素子Rt1及びトリ
ミング抵抗Rw1の直列回路、並びに感温抵抗素子Rt2、
基準用抵抗素子Rc2及びトリミング抵抗Rw2の直列回路
を接続した状態となっており、基準用抵抗素子Rc1及び
感温抵抗素子Rt1の共通接続点が出力端子Q3、感温抵
抗素子Rt2及び基準用抵抗素子Rc2の共通接続点が出力
端子Q4となるように構成される。また、温度検出用ブ
リッジ回路4の入力端子P3は定電圧電源端子+Vccに
接続され、入力端子P4はグランド端子に接続されてい
る。
【0024】従って、温度検出用ブリッジ回路4の一方
の出力端子Q3の電位は検出温度の上昇に応じて上昇
し、他方の出力端子Q4の電位は検出温度の低下に応じ
て低下するものであり、出力端子Q3及びQ4間から
は、圧力検出用ブリッジ回路3の温度に応じた電圧値の
温度信号Stが出力されることになる。また、この温度
信号Stの電位レベル及びその変化幅は、トリミング抵
抗Rw1及びRw2の抵抗値を変化させることにより微調整
できることになる。
【0025】一方、前記信号処理部2は、半導体チップ
上に以下に述べるような各回路要素を形成した構成とな
っている。基準電圧発生回路5は、拡散抵抗により形成
した抵抗素子Ra1及びRa2を備えたもので、それら抵抗
素子Ra1及びRa2の直列回路を定電圧電源端子+Vcc及
びグランド端子間に接続した構成となっている。この場
合、抵抗素子Ra1及びRa2の温度係数は厳密に一致する
ものであり、従って、基準電圧発生回路5の出力端子Q
5(抵抗素子Ra1及びRa2の共通接続点)からは、前記
圧力検出用ブリッジ回路3に作用する圧力(被検出圧
力)及び当該圧力検出用ブリッジ回路3の温度と無関係
に一定の電圧値となる基準信号Saが出力されることに
なる。尚、この基準電圧発生回路5は、前記センサ部1
側の半導体チップ上に形成することも可能である。
【0026】アナログマルチプレクサ6(本発明でいう
信号選択回路に相当)は、上記圧力検出用ブリッジ回路
3からの検出信号Sd、温度検出用ブリッジ回路4から
の温度信号St、基準電圧発生回路5からの基準信号S
aを、後述する制御ブロック7から与えられるセレクト
信号に基づいて選択出力するためのものである。
【0027】高入力インピーダンス差動増幅回路8は、
CMOSオペアンプ8a、8b及び抵抗8c、8d、8
eを組み合わせて成る周知構成のもので、前記アナログ
マルチプレクサ6から順次出力される信号を増幅してA
/D変換回路9に与えるようになっている。この場合、
差動増幅回路8には、その増幅出力電圧を持ち上げるた
めの定電圧電源8f及び抵抗8gが付随して設けられて
いる。尚、差動増幅回路8の電源は、前記定電圧電源端
子+Vccから与えられるようになっている。
【0028】上記A/D変換回路9は、基本的には特開
平5−259907号公報に記載されたA/D変換回路
と同様構成のものであり、詳細には図示しないが、反転
動作時間が電源電圧に応じて変化するNANDゲート1
0a(本発明でいう反転回路に相当)と、同じく反転動
作時間が電源電圧に応じて変化する偶数個のインバータ
10b(本発明でいう反転回路に相当)とをリング状に
連結して成るリングゲート遅延回路10(以下の説明で
は、リングゲート遅延回路をRGD(Ring Gate Delay
)と略称する)、このRGD10内でのパルス信号の
周回数をカウントするための周回数カウンタ11、この
周回数カウンタ11の計数値を上位ビットとし、且つR
GD10内の各インバータ10bの出力を下位ビットと
して格納するためのスタックメモリ12などを含んで構
成されている。
【0029】このような構成のA/D変換回路9による
変換原理の大略は以下の通りである。即ち、RGD10
内のNANDゲート10aに対し、図4に示すようなパ
ルス信号PAを与えると、NANDゲート10a及び各
インバータ10bがその電源電圧に応じた速度で逐次的
に反転動作を開始して、そのパルス信号PAの入力期間
中は信号周回動作が継続して行われるものであり、斯様
なパルス信号周回数を示す二進数のデジタルデータが、
スタックメモリ12に対しリアルタイムで与えられるこ
とになる。この後、図4に示すように、一定のサンプリ
ング周期Δt(例えば〜100μ秒)を得るためのパル
ス信号PBの立上がり毎にスタックメモリ12をラッチ
すれば、そのスタックメモリ12内の各ラッチデータの
差に基づいて、インバータ10bに与えられている電源
電圧を二進数のデジタルデータに変換した値が得られる
ようになる。
【0030】この場合、RGD10内のNANDゲート
10a及びインバータ10bには、前記差動増幅回路8
から電源電圧が与えられる構成となっている。従って、
A/D変換回路9にあっては、差動増幅回路8からの出
力信号、つまり、アナログマルチプレクサ6を通じて選
択出力される検出信号Sd、温度信号St及び基準信号
Saをデジタルデータに変換することになる。
【0031】尚、以下においては、A/D変換回路9に
よる変換データのうち、検出信号Sdに対応したデジタ
ルデータを圧力情報D、温度信号Stに対応したデジタ
ルデータを温度情報T、基準信号Saに対応したデジタ
ルデータを基準情報Aと呼ぶことにする。
【0032】ここで、圧力情報Dと圧力検出用ブリッジ
回路3に対する印加圧力Pとの間には次式のような関
係がある。 D={(ct+d)×P+et+f}×β(t) …… 但し、t:圧力検出用ブリッジ回路3の温度 c:圧力検出用ブリッジ回路3の感度の温度係数 d:圧力検出用ブリッジ回路3の室温感度 e:圧力検出値のオフセットの温度係数 f:圧力検出値の室温オフセット値 また、β(t)は、差動増幅回路8の温度特性やRGD
10の遅延時間の温度特性などに依存した非線形項であ
り、これが圧力検出値の精度劣化の要因となるものであ
る。
【0033】上記式からPの解を得るためには、tが
必要であり、また、非線形の係数であるβ(t)を除去
する必要がある。このため、温度検出用ブリッジ回路4
を通じて温度情報Tを得ると共に、基準電圧発生回路5
を通じて基準情報Aを得るようにしている。
【0034】この場合、温度情報Tと圧力検出用ブリッ
ジ回路3の温度tとの間には次式のような関係が存在
するものである。 T=(at+b)×β(t) …… 但し、a:温度検出値の温度係数 b:温度検出値の室温オフセット値
【0035】また、基準情報Aは、圧力検出用ブリッジ
回路3に作用する圧力及び温度と無関係に一定の電圧値
となる基準信号Saを、差動増幅回路8により増幅し且
つA/D変換回路9によりデジタル変換したデータであ
るから、次式が成立することになる。 A=β(t) ……
【0036】従って、、、式から、非線形項β
(t)が削除された状態の次式が得られる。 T/A=at+b …… D/A=(ct+d)×P+et+f ……
【0037】上記、の式を用いてPについて解くと
次式が得られる。
【0038】 P={(T/A−b)×(−e/a)+D/A−f} /{(T/A−b)×c/a+d} …… この場合、EPROM13には、式に基づいた圧力P
の演算に必要な係数a、b、c、d、e、fが補正係数
として予め記憶されている。
【0039】補正演算回路14(本発明でいう信号処理
手段に相当)は、前記式を利用した圧力Pの演算を、
制御ブロック7からの指令を受けて行うものであり、そ
の演算時には、スタックメモリ12から読み出した圧力
情報D、温度情報T及び基準情報A、並びにEPROM
13から読み出した補正係数(a、b、c、d、e、
f)を使用する構成となっている。そして、この補正演
算回路14による演算結果は、センサ部1による検出圧
力を示す圧力データとしてI/Oブロック15から出力
される。
【0040】図5には、制御ブロック7による制御内容
が概略的に示されており、以下これについて関連した作
用と共に説明する。即ち、制御ブロック7は、まず、ア
ナログマルチプレクサ6に対して、基準電圧発生回路5
からの基準信号Saを選択するためのセレクト信号を出
力する(ステップS1)。すると、差動増幅回路8から
上記基準信号Saを増幅した電圧信号が出力されるよう
になり、この電圧信号がA/D変換回路9内のRGD1
0に対しA/D変換対象信号として印加されるようにな
る。
【0041】この後、制御ブロック7は、パルス信号P
A及びPBの出力制御ルーチンS2を実行する。このル
ーチンS2では、図4に示す時刻t1〜t2の期間中に
おいてパルス信号PAを出力すると共に、その時刻t1
後においてパルス信号PBを図4に示すようなタイミン
グ(具体的には、時刻t1〜t2の期間において4回立
ち上がる状態)で出力する。
【0042】これにより、パルス信号PAの出力期間中
において、RGD10内で信号周回動作が継続して行わ
れると共に、パルス信号PBの立上がり毎にスタックメ
モリ12がラッチされるものであり、そのラッチデータ
の差(例えば3回目の立ち上がりと4回目の立ち上がり
における各ラッチデータの差)に基づいて、差動増幅回
路8からの電圧信号(基準信号Saを増幅した電圧信
号)に応じたデジタルデータが基準情報Aとして得られ
るようになる。
【0043】制御ブロック7は、上記出力制御ルーチン
S2の実行に応じて基準情報Aを取り込んだ後には、ア
ナログマルチプレクサ6に対して、基準電圧発生回路5
からの温度信号Stを選択するためのセレクト信号を出
力する(ステップS3)。すると、差動増幅回路8から
上記温度信号Stを増幅した電圧信号が出力されるよう
になり、この電圧信号が、A/D変換回路9内のRGD
10に対しA/D変換対象信号として印加されるように
なる。
【0044】この後、制御ブロック7は、パルス信号P
A及びPBの出力制御ルーチンS4を実行する。このル
ーチンS4では、図4に示す時刻t3〜t4の期間中に
おいてパルス信号PAを出力すると共に、その時刻t3
後においてパルス信号PBを図4に示すようなタイミン
グで出力する。
【0045】これにより、パルス信号PAの出力期間中
において、RGD10内で信号周回動作が継続して行わ
れると共に、パルス信号PBの立上がり毎にスタックメ
モリ12がラッチされるものであり、そのラッチデータ
の差に基づいて、差動増幅回路8からの電圧信号(温度
信号Stを増幅した電圧信号)に応じたデジタルデータ
が温度情報Tとして得られるようになる。
【0046】制御ブロック7は、上記出力制御ルーチン
S4の実行に応じて温度情報Tを取り込んだ後には、ア
ナログマルチプレクサ6に対して、基準電圧発生回路5
からの検出信号Sdを選択するためのセレクト信号を出
力する(ステップS5)。すると、差動増幅回路8から
上記検出信号Sdを増幅した電圧信号が出力されるよう
になり、この電圧信号が、A/D変換回路9内のRGD
10に対しA/D変換対象信号として印加されるように
なる。
【0047】この後、制御ブロック7は、パルス信号P
A及びPBの出力制御ルーチンS6を実行する。このル
ーチンS6では、図4に示す時刻t5〜t6の期間中に
おいてパルス信号PAを出力すると共に、その時刻t5
後においてパルス信号PBを図4に示すようなタイミン
グで出力する。
【0048】これにより、パルス信号PAの出力期間中
において、RGD10内で信号周回動作が継続して行わ
れると共に、パルス信号PBの立上がり毎にスタックメ
モリ12がラッチされるものであり、そのラッチデータ
の差に基づいて、差動増幅回路8からの電圧信号(検出
信号Sdを増幅した電圧信号)に応じたデジタルデータ
が圧力情報Dとして得られるようになる。
【0049】尚、本実施例の場合、上述した出力制御ル
ーチンS2、S4、S6の実行時において、スタックメ
モリ12からラッチデータの差に基づいたデジタルデー
タを3回取り込むことができるから、それらを平均化し
た値をデジタルデータ(基準情報A、温度情報T及び圧
力情報D)として得る構成とすることもできる。
【0050】制御ブロック7は、上記出力制御ルーチン
S6の実行後には、補正演算回路14に対して演算指令
を出力する(ステップS7)。すると、補正演算回路1
4にあっては、スタックメモリ12から読み出した圧力
情報D、温度情報T及び基準情報A、並びにEPROM
13から読み出した補正係数(a、b、c、d、e、
f)を使用して、前記式の演算を行うものであり、そ
の演算結果を、センサ部1による検出圧力を示す圧力デ
ータとしてI/Oブロック15から出力するようにな
る。
【0051】この後、制御ブロック7は、所定の待機時
間が経過するまで待機し(ステップS8)、当該待機時
間が経過したときにステップS1へ戻るようになる。従
って、一連の圧力検出動作(スッテプS1〜S7)は、
上記待機時間が経過する毎に周期的に行われることにな
る。
【0052】しかして、上記構成の半導体圧力センサ装
置においては、圧力検出用ブリッジ回路3の圧力測定範
囲における前記検出信号Sdの変化幅と、温度検出用ブ
リッジ回路4の温度測定範囲における前記温度信号St
の変化幅とが予め実質的に一致した状態となるように設
定されるものであり、その設定は半導体圧力センサ装置
の製造過程で行われる構成となっている。
【0053】即ち、図3には、半導体圧力センサ装置の
製造工程の要部(感温抵抗素子Rc1及び基準用抵抗素子
Rt1に対応した部分)が模式的な断面図により示されて
おり、以下これについて説明する。即ち、まず図3
(a)に示すように、P型の単結晶シリコン基板101
(本発明でいう半導体基板に相当)上の所定位置に、最
終的にN埋込層102となるN拡散層102a、並
びに最終的にアイソレーション拡散層103の一部とな
るP拡散層103aを形成する。これらの拡散工程
は、単結晶シリコン基板101上に形成した熱酸化膜を
フォトエッチングした状態の周知のマスクを利用して行
うものであり、図3(a)では、その後に当該マスクを
除去した状態を示している。尚、以下に説明する各工程
でも種々のマスクが利用されるものであるが、それらの
マスクについては周知のものであるから、その説明及び
図示は何れも省略した。
【0054】次いで、図3(b)に示すように、単結晶
シリコン基板101上にN型のエピタキシャル層104
を成長させ、さらに、図3(c)に示すように、エピタ
キシャル層104における前記P拡散層103aとの
対応部分に、P型のアイソレーション拡散層103を形
成する。
【0055】この後には、図3(d)に示すように、エ
ピタキシャル層104上の所定位置に、P型の不純物を
拡散することにより前記抵抗素子Rd1〜Rd4及び感温抵
抗素子Rt1、Rt2(感温抵抗素子Rt1のみ図示)を形成
する。さらに、図3(e)に示すように、エピタキシャ
ル層104上の所定位置に、CrSi薄膜をスパッタリ
ング手法などにより成膜することにより前記基準用抵抗
素子Rc1、Rc2(一方のみ図示)を形成する。
【0056】さらに、図3(f)示すように、エピタキ
シャル層の表面全体を所定のコンタクトホール105部
分を残して覆った状態の酸化膜106を熱酸化などによ
り形成する。この場合、上記コンタクトホール105
は、前記抵抗素子Rd1〜Rd4、感温抵抗素子Rt1、Rt
2、基準用抵抗素子Rc1、Rc2の両端部分に対応した位
置に形成されるものであり、以てそれらの素子の端子引
出部として機能するようになっている。
【0057】この後には、図3(g)に示すように、酸
化膜106上にAl薄膜より成る配線パターン107を
例えばスパッタリングにより所定形状に成膜して、当該
配線パターン107と各抵抗素子Rd1〜Rd4、感温抵抗
素子Rt1、Rt2、基準用抵抗素子Rc1、Rc2との間をコ
ンタクトホール105を介して接続し、さらに、その上
にPSG膜より成る保護膜108を形成する。尚、図示
しないが、保護膜108の所定部位にはボンディング用
の開口部が形成されるものである。
【0058】このとき、上記各抵抗素子Rd1〜Rd4、感
温抵抗素子Rt1、Rt2、基準用抵抗素子Rc1、Rc2の抵
抗値は、それらを構成する拡散抵抗領域或いはCrSi
薄膜の大きさ及び形状と、上記コンタクトホール105
の位置によって決まるものである。この場合、特に、C
rSi薄膜より成る基準用抵抗素子Rc1、Rc2の設計抵
抗値を調整することによって、圧力検出用ブリッジ回路
3の圧力測定範囲における前記検出信号Sdの変化幅
と、温度検出用ブリッジ回路4の温度測定範囲における
前記温度信号Stの変化幅とが予め一致した状態となる
ように設定する。具体的には、本実施例のように構成さ
れた温度検出用ブリッジ回路4においては、図2に示す
ように、基準用抵抗素子Rc1、Rc2の抵抗値が増大する
のに応じて温度信号Stの電圧値が低下することになる
から、それら基準用抵抗素子Rc1、Rc2の設計抵抗値を
調整することによって、検出信号Sd及び温度信号の各
変化幅が互いに一致した状態となるように設定する。但
し、図2に示すように、温度信号Stの実際の電圧値
は、基準用抵抗素子Rc1、Rc2の設計抵抗値での電圧値
(実線で示す)に対して破線で示すような範囲の誤差成
分が生ずることが避けられないから、トリミング抵抗R
w1、Rw2の一方を選択的にレーザトリミングすることに
よって上記誤差成分を補正するようにしている。
【0059】要するに上記した本実施例によれば、検出
信号Sd、温度信号St及び基準信号Saをアナログマ
ルチプレクサ6を通じて時分割処理すると共に、それら
の信号Sd、St及びSaに対応した各デジタルデータ
(圧力情報D、温度情報T、基準情報A)を同一の差動
増幅回路8及びA/D変換回路9を用いて採取し、斯様
に採取したデジタルデータを利用した式の補正演算
(デジタル演算)を行う構成としており、これによっ
て、感度やオフセットなどに対する温度補償を施した再
現性が高く且つ高精度の圧力検出値を得ることができる
ものである。
【0060】この場合、圧力検出用ブリッジ回路3及び
温度検出用ブリッジ回路4が同一の半導体チップ上に形
成されることになるから、その温度検出用ブリッジ回路
4から出力される温度信号Stの精度を高めることがで
きて、上記のような圧力検出値の温度補償を正確に行い
得るものである。
【0061】また、本実施例では、式の演算に供する
ために最終的に圧力情報D、温度情報T及び基準情報A
に変換される検出信号Sd、温度信号St及び基準信号
Saは、全て同じアナログ回路(アナログマルチプレク
サ6、差動増幅回路8、A/D変換回路9)を通過する
構成であるから、その信号伝送系統での回路定数の変動
に起因した各信号のドリフト成分が互いにキャンセルさ
れることになって、上記T/A及びD/Aが経時変化す
ることがなくなる。この結果、最終的に得られる圧力検
出値の精度を長期間に渡って良好な状態に維持できるよ
うになる。
【0062】本実施例の大きな特徴は、圧力検出用ブリ
ッジ回路3から出力される検出信号Sd及び温度検出用
ブリッジ回路4から出力される温度信号Stを、各ブリ
ッジ回路3、4の温度測定範囲における変化幅が予め一
致した状態となるように設定した構成にある。このよう
な構成によれば、オペアンプにより構成された差動増幅
回路8の増幅特性が非直線的であるという回路上の制約
がある場合であっても、それら検出信号Sd及び温度信
号St間の誤差成分が拡大する恐れがなくなるものであ
り、以て最終的に得られる物理量検出値の誤差を小さく
できるようになる。因みに、図6には、本実施例による
半導体圧力センサ装置の複数のサンプルについて実際の
出力特性(測定対象圧力は、最大測定圧力の0%、50
%、100%)を温度を3段階(−30℃、25℃、7
0℃)に異ならせた状態で測定した結果を示すが、この
図6の測定結果からは、全てのサンプルにおいて許容誤
差範囲内に収まっていることが分かった。
【0063】この場合、本実施例の構成によれば、温度
検出用ブリッジ回路4から出力される前記温度信号St
の変化幅を、常時においてほぼ同じ抵抗値を示す基準用
抵抗素子Rc1、Rc2の設計抵抗値を調整することにより
設定する構成としているから、その設定値の変動要素を
少なくできる利点がある。また、温度信号Stの変化幅
は、上記のようにして一旦設定した後においてもトリミ
ング抵抗Rw1、Rw2により調整できるようになるから、
検出信号Sdの変化幅と温度信号Sdの変化幅とを正確
に一致させることが可能となり、結果的に差動増幅回路
8の非直線的な増幅特性による悪影響を確実に除去可能
になる。
【0064】また、本実施例においては、アナログマル
チプレクサ6が設けられているから、多数のオペアンプ
を必要としないものであり、以て全体の小型化を実現で
きるようになる。しかも、比較的大きな面積を占有する
ことになる差動増幅回路8を、検出信号Sd、温度信号
St及び基準信号Saの増幅用に兼用する構成となって
いるから、多数の差動増幅回路を設ける必要がなくなっ
て、この面からも全体の小型化を実現できるようにな
る。
【0065】さらに、本実施例のように、RGD10を
利用したA/D変換回路9にあっては、変換速度の大幅
な向上(つまりサンプリング時間の大幅な短縮)を実現
できるという利点があるため、圧力検出値の算出に必要
な時間を短縮できるようになる。
【0066】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、次のような変形または拡張が可能であ
る。半導体圧力センサ装置に適用した例を説明したが、
加速度、磁束、湿度などの他の物理量を検出するための
センサ装置に広く適用することができる。A/D変換回
路9内のRGD10は、基本的な構成例を示したもので
あり、これと異なる構成のRGDを設けることもでき
る。感度やオフセットに対する温度補償をアナログ的な
補正演算により行うようにしたセンサ装置にも適用範囲
を広げることができる。また、基準電圧発生回路5は必
要に応じて設ければ良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体の電気的構成図
【図2】基準用抵抗素子の設計抵抗値と温度信号との関
係を示す特性図
【図3】製造工程の要部を示す模式的な断面図
【図4】作用説明用のタイミングチャート
【図5】制御ブロックによる制御内容を示すフローチャ
ート
【図6】出力特性を実際に測定した結果を示す図
【符号の説明】
1はセンサ部、2は信号処理部、3は圧力検出用ブリッ
ジ回路(センシング用ブリッジ回路)、Rd1、Rd2、R
d3、Rd4は抵抗素子、4は温度検出用ブリッジ回路(温
度検出回路)、Rt1、Rt2は感温抵抗素子、Rc1、Rc2
は基準用抵抗素子、5は基準電圧発生回路、6はアナロ
グマルチプレクサ(信号選択回路)、7は制御ブロッ
ク、8は差動増幅回路、9はA/D変換回路、10はリ
ングゲート遅延回路、10aはNANDゲート(反転回
路)、10bはインバータ(反転回路)、11は周回数
カウンタ、12はスタックメモリ、14は補正演算回路
(信号処理手段)、101は単結晶シリコン基板(半導
体基板)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA50 BA30 CA09 CA34 CB01 DA04 DC08 DD02 EC06 LA11 LA19 LA27 LA29 2F077 AA13 EE07 TT13 TT16 TT31 TT35 UU03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗素子を組み合わせて構成され、被検
    出物理量に応じた電圧値の検出信号を発生するセンシン
    グ用ブリッジ回路と、 所定の温度係数を備えた感温抵抗素子と温度係数が零若
    しくは零に近い状態の基準用抵抗素子とを組み合わせて
    構成され、前記センシング用ブリッジ回路の温度に応じ
    た電圧値の温度信号を発生する温度検出用ブリッジ回路
    と、 前記検出信号及び温度信号を選択的に出力する信号選択
    回路と、 前記信号選択回路から順次出力される信号を増幅する増
    幅回路とを備え、 前記センシング用ブリッジ回路から出力される検出信号
    及び前記温度検出用ブリッジ回路から出力される温度信
    号は、それら各ブリッジ回路の物理量測定範囲及び温度
    測定範囲における変化幅が予め実質的に一致した状態と
    なるように設定されることを特徴とするセンサ装置。
  2. 【請求項2】 前記温度検出用ブリッジ回路は、前記セ
    ンシング用ブリッジ回路を形成するための前記半導体基
    板上に形成されることを特徴とする請求項1記載のセン
    サ装置。
  3. 【請求項3】 前記センシング用ブリッジ回路から出力
    される検出信号及び前記温度検出用ブリッジ回路から出
    力される温度信号を、各ブリッジ回路の物理量測定範囲
    及び温度測定範囲における変化幅が予め実質的に一致し
    た状態となるように設定する際には、温度検出用ブリッ
    ジ回路内の基準用抵抗素子の設計抵抗値を調整する構成
    であることを特徴とする請求項1または2記載のセンサ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記温度検出用ブリッジ回路には、これ
    から出力される前記温度信号の変化幅を調整可能なトリ
    ミング抵抗が設けられることを特徴とする請求項1ない
    し3の何れかに記載のセンサ装置。
  5. 【請求項5】 前記増幅回路により増幅された前記検出
    信号及び温度信号をデジタルデータに変換するA/D変
    換回路と、 このA/D変換回路からのデジタルデータに基いたデジ
    タル演算処理によって前記検出信号に対応した物理量検
    出値を前記温度信号により補正した状態で算出する信号
    処理手段とを備えたことを特徴とする請求項1ないし4
    の何れかに記載のセンサ装置。
  6. 【請求項6】 前記被検出物理量及び前記センシング用
    ブリッジ回路の温度と無関係に一定の電圧値となる基準
    信号を出力するように構成され、その基準信号を前記信
    号選択回路を通じて前記増幅回路に与えるように設けら
    れた基準電圧発生回路と、 前記増幅回路により増幅された前記検出信号、温度信号
    及び基準信号をデジタルデータに変換するA/D変換回
    路と、 このA/D変換回路からのデジタルデータに基いたデジ
    タル演算処理によって前記検出信号に対応した物理量検
    出値を前記温度信号及び基準信号により補正した状態で
    算出する信号処理手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1ないし4の何れかに記載のセンサ装置。
  7. 【請求項7】 前記A/D変換回路は、反転動作時間が
    電源電圧に応じて変化する複数個の反転回路をリング状
    に連結して成るリングゲート遅延回路を含んで成り、前
    記増幅回路による増幅信号が上記リングゲート遅延回路
    に電源電圧として与えられた各状態で当該リングゲート
    遅延回路にパルス信号が入力されたときのパルス信号周
    回数に基づいて上記増幅信号をデジタルデータに変換す
    る構成のものであることを特徴とする請求項5または6
    記載のセンサ装置。
JP10335647A 1998-11-26 1998-11-26 センサ装置 Pending JP2000162066A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10335647A JP2000162066A (ja) 1998-11-26 1998-11-26 センサ装置
US09/440,886 US6329825B1 (en) 1998-11-26 1999-11-16 Sensing apparatus having a sensing bridge circuit and a temperature detecting bridge circuit for detecting a physical quantity and a related temperature compensating method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10335647A JP2000162066A (ja) 1998-11-26 1998-11-26 センサ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000162066A true JP2000162066A (ja) 2000-06-16

Family

ID=18290947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10335647A Pending JP2000162066A (ja) 1998-11-26 1998-11-26 センサ装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6329825B1 (ja)
JP (1) JP2000162066A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002084151A (ja) * 2000-06-28 2002-03-22 Denso Corp 物理量検出装置
JP2006284375A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Denso Corp 物理量検出方法及びセンサ装置
JP2017079418A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 日本電信電話株式会社 センサインタフェースキャリブレーション装置
CN113687124A (zh) * 2020-05-19 2021-11-23 意法半导体股份有限公司 具有温度补偿的电阻桥传感器

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7161476B2 (en) 2000-07-26 2007-01-09 Bridgestone Firestone North American Tire, Llc Electronic tire management system
US8266465B2 (en) 2000-07-26 2012-09-11 Bridgestone Americas Tire Operation, LLC System for conserving battery life in a battery operated device
US20030075992A1 (en) * 2001-10-19 2003-04-24 Kouns Heath Elliot Utilizing feedback for control of switch actuators
US6910381B2 (en) * 2002-05-31 2005-06-28 Mykrolis Corporation System and method of operation of an embedded system for a digital capacitance diaphragm gauge
JP4045979B2 (ja) * 2003-02-26 2008-02-13 株式会社デンソー 圧力検出装置
US6870236B2 (en) * 2003-05-20 2005-03-22 Honeywell International, Inc. Integrated resistor network for multi-functional use in constant current or constant voltage operation of a pressure sensor
US7131766B2 (en) * 2003-07-16 2006-11-07 Delphi Technologies, Inc. Temperature sensor apparatus and method
DE10345732A1 (de) * 2003-10-01 2005-04-21 Bosch Gmbh Robert Verfahren und Schaltungsanordnung zur Offsetkorrektur einer Messbrücke
US7126355B2 (en) * 2004-05-31 2006-10-24 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Physical quantity sensing device with bridge circuit and temperature compensating method
DE102004054644A1 (de) * 2004-11-11 2006-05-18 Endress + Hauser Gmbh + Co. Kg Vorrichtung und Verfahren zum Kompensieren von Messwertaufnehmern
JP4682668B2 (ja) * 2005-03-30 2011-05-11 株式会社デンソー A/d変換装置、およびa/d変換装置を備えたセンサ装置
JP2007134786A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Denso Corp A/d変換回路
WO2009021533A1 (de) * 2007-08-13 2009-02-19 Siemens Aktiengesellschaft Digital-analog-wandler
JP2012002741A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Yamatake Corp 物理量センサ
US9429479B2 (en) * 2012-07-18 2016-08-30 Millar Instruments Methods, devices, and systems which determine a parameter value of an object or an environment from a voltage reading associated with a common mode signal of a balanced circuit
JP5900536B2 (ja) 2013-09-30 2016-04-06 株式会社デンソー センサ信号検出装置
JP2015175833A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 セイコーエプソン株式会社 物理量センサー、高度計、電子機器および移動体
JP5811239B2 (ja) * 2014-06-25 2015-11-11 セイコーエプソン株式会社 集積回路装置及び電子機器
US11099093B2 (en) 2019-08-09 2021-08-24 Rosemount Aerospace Inc. Thermally-matched piezoresistive elements in bridges

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58114199A (ja) 1981-12-26 1983-07-07 株式会社東芝 2線式圧力差圧伝送器
JPS5941134A (ja) 1983-03-16 1984-03-07 Toshiba Corp 回転電機のブラケット
US4734873A (en) * 1984-02-02 1988-03-29 Honeywell Inc. Method of digital process variable transmitter calibration and a process variable transmitter system utilizing the same
US4659235A (en) * 1985-04-16 1987-04-21 Borg-Warner Automotive, Inc. Fluid pressure sensor with temperature indication
DE4108989C2 (de) * 1990-03-19 1996-04-25 Hitachi Ltd Integrierter Multisensor zum Erfassen eines statischen und eines Differenzdruckes
JP2599211B2 (ja) 1990-05-11 1997-04-09 株式会社クボタ 電気融着継手
EP0536667B1 (en) * 1991-10-07 1997-01-08 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Analogue signal processor
JP2900772B2 (ja) * 1993-12-24 1999-06-02 株式会社デンソー パルス位相差符号化回路とパルス発生回路との複合装置及びデジタル制御pll装置
DE19509188B4 (de) * 1994-03-14 2004-04-29 Denso Corp., Kariya Druckdetektor
JP3482751B2 (ja) 1995-10-13 2004-01-06 株式会社デンソー センサ装置
US5764541A (en) 1995-12-22 1998-06-09 Hermann Finance Corporation Ltd. Microprocessor controlled sensor signal conditioning circuit
JPH09318653A (ja) * 1996-05-28 1997-12-12 Mitsubishi Electric Corp 半導体センサ及びその出力調整方法
JP3743106B2 (ja) 1997-04-10 2006-02-08 株式会社デンソー 圧力センサ装置
JP3915238B2 (ja) 1997-06-10 2007-05-16 株式会社デンソー センサ装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002084151A (ja) * 2000-06-28 2002-03-22 Denso Corp 物理量検出装置
JP2006284375A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Denso Corp 物理量検出方法及びセンサ装置
JP2017079418A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 日本電信電話株式会社 センサインタフェースキャリブレーション装置
CN113687124A (zh) * 2020-05-19 2021-11-23 意法半导体股份有限公司 具有温度补偿的电阻桥传感器

Also Published As

Publication number Publication date
US6329825B1 (en) 2001-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000162066A (ja) センサ装置
US9967677B2 (en) System and method for sensor-supported microphone
US6518880B2 (en) Physical-quantity detection sensor
US7861597B2 (en) High temperature transducer using SOI electronics
US7325449B2 (en) Thermal flow sensor having an amplifier section for adjusting the temperature of the heating element
US20090063081A1 (en) Bridge sensor calibration
EP1024348A2 (en) Low-frequency noise removing method and a related CMOS sensing circuit
US20150300901A1 (en) High temperature transducer using soi, silicon carbide or gallium nitride electronics
JPH1144585A (ja) センサ装置
US7844102B2 (en) Analog-to-digital conversion apparatus and sensing apparatus having the same
JP2002107256A (ja) 圧力センサ回路
JPH0333213B2 (ja)
JP2000146620A (ja) センサ装置
JP3915238B2 (ja) センサ装置
JP3840783B2 (ja) センサ装置
JP3985366B2 (ja) センサ装置
JP3876483B2 (ja) 圧力センサ装置
JPS6197543A (ja) 半導体圧力センサの補償回路
JP2948958B2 (ja) トランスジューサ回路
EP0709660A1 (en) Sensor and a method for temperature compensating for span variation in the sensor
JP2000241202A (ja) センサ装置
JP3210222B2 (ja) 温度測定装置
JP2000214030A (ja) 圧力センサ回路
RU2165602C2 (ru) Полупроводниковый датчик давления
JPH0534224A (ja) トランスジユーサ回路とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080617