JP2000161254A - スクロ−ル圧縮機 - Google Patents

スクロ−ル圧縮機

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JP2000161254A JP10330775A JP33077598A JP2000161254A JP 2000161254 A JP2000161254 A JP 2000161254A JP 10330775 A JP10330775 A JP 10330775A JP 33077598 A JP33077598 A JP 33077598A JP 2000161254 A JP2000161254 A JP 2000161254A
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清春 池田
Yasumasa Suzuki
康巨 鈴木
Takeshi Fushiki
毅 伏木
Takashi Sehata
崇史 瀬畑
Susumu Kawaguchi
進 川口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揺動スクロ−ルの軸方向移動可能な圧縮機
で、揺動スクロ−ルがリリ−フし易い。 【解決手段】 コンプライアントフレ−ム3とガイドフ
レ−ム15間の空間15fを中間圧として、コンプライ
アントフレ−ム3で揺動スクロ−ル2を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷凍空調機器に
使用される冷媒圧縮機に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、本発明者らによる先行例である
特願平9−268579に示されるスクロール圧縮機の縦断
面図である。1は固定スクロールであり、外周部はカ゛イト゛フレーム
15にホ゛ルト(図示せず)によって締結されており、また
台板部1aの一方の面(図8において下側)には板状渦
巻歯1bが形成されていると同時に、外周部には2個1
対のオルタ゛ム案内溝1cがほぼ一直線上に形成され、このオ
ルタ゛ム案内溝1cにはオルタ゛ムリンク゛9の2個1対の固定側爪
9cが往復摺動自在に係合されている。さらに固定スクロー
ル1の側面方向(図8において右側)からは吸入管10
aが、密閉容器10を貫通して圧入されている。2は揺
動スクロールであり、台板部2aの一方の面(図8において
上側)には固定スクロール1の板状渦巻歯1bと実質的に同
一形状の板状渦巻歯2bが形成されており、また台板部
2aの板状渦巻歯2bと反対側の面(図8において下
側)の中心部には中空円筒形状のホ゛ス部2fが形成され
ており、そのホ゛ス部2fの内側面には揺動軸受2cが形
成されている。また、ホ゛ス部2fと同じ側の面の外周部
には、コンフ゜ライアントフレーム3のスラスト軸受3aと圧接摺動可能
なスラスト面2dが形成されている。また、揺動スクロール2の
台板部2aの外周部には、前記固定スクロールのオルタ゛ム案内溝
1cとほぼ90度の位相差を持つ2個1対のオルタ゛ム案内
溝2eがほぼ一直線上に形成されており、このオルタ゛ム案
内溝2eにはオルタ゛ムリンク゛9の2個1対の揺動側爪9aが
往復摺動自在に係合されている。
【0003】コンフ゜ライアントフレーム3の中心部には、電動機に
よって回転駆動される主軸4を半径方向に支持する主軸
受3cおよび補助主軸受3hが形成されている。カ゛イト゛フ
レーム15の外周面15gは焼きばめもしくは溶接などに
よって密閉容器10に固着されているものの、固定スクロー
ル1の吐出ホ゜ート1fから吐出される高圧の冷媒カ゛スをカ゛イト
゛フレーム15より電動機側(図8において下側)に設けら
れた吐出管10bに導く流路は確保されている。またカ゛
イト゛フレーム15の内側面の固定スクロール側(図8において上
側)には、上嵌合円筒面15aが形成されており、コンフ゜
ライアントフレーム3の外周面に形成された上嵌合円筒面3dと
係合されている。他方カ゛イト゛フレーム15の内側面の電動機
側(図41において下側)には、下嵌合円筒面15bが
形成されており、コンフ゜ライアントフレーム3の外周面に形成され
た下嵌合円筒面3eと係合されている。またカ゛イト゛フレーム
15の内側面には、シール材を収納するシール溝が2ヶ所に形
成されており、それらのシール溝に上シール材16aおよび下
シール材16bが嵌着されている。そしてこれら2つのシール
材とカ゛イト゛フレーム15の内側面とコンフ゜ライアントフレーム3の外側面
とによって形成された空間、すなわちフレーム空間15f
は、コンフ゜ライアントフレーム3に形成された均圧孔3iを介してホ
゛ス部外側空間2hと連通している。なお、上シール材16
aおよび下シール材16bは必ずしも必要ではなく、係合
箇所の微小隙間でシールが可能で有れば省略できる部品で
ある。また、上下を揺動スクロールの台板部2aとコンフ゜ライアント
フレーム3で囲われたスラスト軸受3aの外周側の空間、すなわ
ち台板外周部空間2iは、板状渦巻歯の巻終わり近傍で
ある吸入空間1gと連通しているので、吸入カ゛ス雰囲気
となっている。
【0004】主軸4の揺動スクロール側(図8において上
側)端部には、揺動スクロール2の揺動軸受2cと回転自在
に係合する揺動軸部4bが形成されており、その下側に
は主軸ハ゛ランサ4eが焼きばめられており、さらにその下
側にはコンフ゜ライアントフレーム3の主軸受3cおよび補助主軸受
3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成されてい
る。また主軸の他端部には、サフ゛フレーム6の副軸受6aと
回転自在に係合する副軸部4dが形成されており、この
副軸部4dと前述した主軸部4cとの間に電動機回転子
8が焼きばめられている。また、この電動機回転子8の
上端面には上ハ゛ランサ8aが、下端面には下ハ゛ランサ8bが締
結されており、前述した主軸ハ゛ランサ4eとの3個のハ゛ランサ
によって静ハ゛ランスおよび動ハ゛ランスがとられている。さらに
主軸4の下端面にはオイルハ゜イフ゜4fが圧入されており、密
閉容器10の底部に溜まった冷凍機油10eを吸い上げ
る。また、密閉容器10の側面にはカ゛ラス端子10fが取
り付けれており、電動機固定子7からのリード線が接合
されている。
【0005】次に、この従来のスクロール圧縮機の基本動作
について説明する。定常運転時には密閉容器空間10d
が吐出カ゛ス雰囲気の高圧となるので、密閉容器10の底
部の冷凍機油10eがオイルハ゜イフ゜4f、主軸4に軸方向に
貫通して設けられた高圧油給油穴4gを経由してホ゛ス部
空間2gに導かれる。そして、この高圧油は揺動軸受2
cで減圧されて中間圧となり、ホ゛ス部外側空間2hに流
れる。中間圧となった冷凍機油は、均圧孔3iを通って
フレーム空間15fに流れ、その後中間圧調整弁などを経由
して低圧空間である台板外周部空間2iに開放される。
さてコンフ゜ライアントフレーム3には、ホ゛ス部外側空間2hの中間圧
に起因する力およびスラスト軸受3aを介しての揺動スクロール
2からの押付け力の合計が下向きの力として作用するも
のの、フレーム空間15fの中間圧に起因する力および下端
面の高圧雰囲気に露出している部分に作用する高圧に起
因する力の合計が上向きの力として作用し、そして定常
運転時にはこの上向きの力が前述した下向きの力より大
きくなるように設定されている。このためコンフ゜ライアントフレー
ム3は、上嵌合円筒面3dをカ゛イト゛フレーム15の上嵌合円筒
面15aに、下嵌合円筒面3eをカ゛イト゛フレーム15の下嵌
合円筒面15bに案内され、固定スクロール側(図8でおい
て上方)に浮き上がっている。そしてスラスト軸受3aを介
してコンフ゜ライアントフレーム3に押し付けられている揺動スクロール2
も、同じく上方に浮き上がり、その結果揺動スクロール2の
歯先と歯底は、固定スクロール1のそれぞれ歯底と歯先に接
触し摺動する。
【0006】また起動時や液圧縮時などには、揺動スクロー
ル2に作用するスラスト方向カ゛ス負荷Fgthが大きくり、揺
動スクロール2はスラスト軸受3aを介してコンフ゜ライアントフレーム3を反
固定スクロール側(図8において下方)に強く押し下げるの
で、揺動スクロール2の歯先や歯底と固定スクロール1の歯底や歯
先との間には比較的大きな隙間が生じ、圧縮室内の異常
な圧力上昇が回避される。なお、この時のリリーフ量は、コン
フ゜ライアントフレーム3のリリーフ当り面3qとカ゛イト゛フレーム15のリリーフ
当り面15hとの距離によって管理される。さて、コンフ゜
ライアントフレーム3には、揺動スクロール2に発生する転覆モーメントの
一部または全部がスラスト軸受3aを介して伝達されるもの
の、主軸受3cから受ける軸受負荷と、その反作用であ
る2つの力の合力、すなわち上嵌合円筒面3dを介して
カ゛イト゛フレーム15から受ける反力と下嵌合円筒面3eを介
してカ゛イト゛フレーム15から受ける反力との合力、とによっ
て生ずる偶力が前記転覆モーメントを打ち消すように作用す
るので、非常に良好な定常運転時追随動作安定性および
リリーフ動作安定性を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明した、コンフ゜
ライアントフレームがそれ自身のモーメントハ゛ランスをとりながら軸方向
に可動である先行例のスクロール圧縮機、いわゆる先行例のフ
レームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機では、運転圧力条件の振れや
液冷媒の吸入などの僅かな外乱が原因で揺動スクロール2がコ
ンフ゜ライアントフレーム3のスラスト軸受3aの上でばたついた場合
に、ホ゛ス部外側空間2hの中間圧力が低圧雰囲気である
台板外周部空間2iに洩れ、さらに連鎖的にフレーム空間1
5fの中間圧力も均圧孔3iを介して低圧雰囲気である
台板外周部空間2iに洩れる。これにより、コンフ゜ライアントフ
レーム3を固定スクロール側(図8で上方)に持ち上げる力が減
少しコンフ゜ライアントフレーム3は揺動スクロール2と共に反固定スクロール
側(図8で下方)にリリーフしてしまう。すなわち、ちょっ
とした外乱で容易にリリーフしてしまうという不安定さを有
していた。この発明は、上記の問題点を解消するために
なされたもので、僅かな外乱に起因する揺動スクロール2の
ばたつきでコンフ゜ライアントフレーム3および揺動スクロール2が容易に
リリーフするという不安定さを改善することを目的とする。
【0008】また、以上に説明した、コンフ゜ライアントフレームが
それ自身のモーメントハ゛ランスをとりながら軸方向に可動である
先行例のスクロール圧縮機、いわゆる先行例のフレームコンフ゜ライアント
スクロール圧縮機では、コンフ゜ライアントフレーム3を固定スクロール側(図
8で上方)に持ち上げる主要因であるフレーム空間15f
(中間圧力空間)の作用面積の設定は、ホ゛ス部外側空間
2h(前記フレーム空間と同一の中間圧力空間)の作用面積
の制約を受けたため、自由度がほとんど無かった。この
発明は、上記の問題点を解消するためになされたもの
で、フレーム空間15fの作用面積設定に自由度を与えるこ
とを目的とする。
【0009】また、以上に説明した、コンフ゜ライアントフレームが
それ自身のモーメントハ゛ランスをとりながら軸方向に可動である
先行例のスクロール圧縮機、いわゆる先行例のフレームコンフ゜ライアント
スクロール圧縮機では、起動直後には、コンフ゜ライアントフレーム3を固
定スクロール側(図8で上方)に持ち上げる主要因であるフレー
ム空間15fの中間圧力は、密閉容器10の内圧が上昇
しその結果高圧の冷凍機油10eが軸受で絞られてフレーム
空間15fに流入することで発生する。それ故に、フレーム
空間15fの中間圧力の上昇には時間遅れがある。その
ため、コンフ゜ライアントフレーム3が浮上し正常運転になるのに時
間が掛かる、すなわち起動に時間が掛かるという問題点
があった。この発明は、上記の問題点を解消するために
なされたもので、起動性の優れた圧縮機を得ることを目
的とする。
【0010】また、以上に説明した、コンフ゜ライアントフレームが
それ自身のモーメントハ゛ランスをとりながら軸方向に可動である
先行例のスクロール圧縮機、いわゆる先行例のフレームコンフ゜ライアント
スクロール圧縮機では、コンフ゜ライアントフレーム3の軸方向可動量が小
さい時には、運転中に液冷媒が吸入されると液圧縮によ
り固定スクロール1の板状渦巻歯1bと揺動スクロール2の板状渦
巻歯2bで形成される圧縮室内が異常昇圧し、前記板状
渦巻歯が破損する危険性や、揺動軸受2cや主軸受3c
に過大な負荷が作用し焼付を起こすという問題点があっ
た。この発明は、上記の問題を解消するためになされた
もので、圧縮要素である板状渦巻歯の破損の可能性がな
く、軸受の焼き付くことのない圧縮機を得ることを目的
とする。
【0011】また、以上に説明した、コンフ゜ライアントフレームが
それ自身のモーメントハ゛ランスをとりながら軸方向に可動である
先行例のスクロール圧縮機、いわゆる先行例のフレームコンフ゜ライアント
スクロール圧縮機では、コンフ゜ライアントフレーム3の軸方向可動量が大
きい時には、起動時にコンフ゜ライアントフレーム3が最大限にリリーフ
するすなわち揺動スクロール2が固定スクロール1から軸方向に最
大限に離れてしまい、圧縮動作を殆どすることなく空回
りし、その結果密閉容器10の内圧がなかなか上昇せ
ず、コンフ゜ライアントフレーム3が浮上し正常運転になるのに極端
に時間が掛かる、もしくは最悪の場合には起動できない
という問題点があった。この発明は、上記の問題を解消
するためになされたもので、起動性に優れた圧縮機を得
ることを目的とする。
【0012】さらに、この発明は、揺動スクロ−ルの摺
動損失の低減及び軸受部への安定した給油が可能な圧縮
機を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1のスクロール圧縮機
は、密閉容器内に設けられそれぞれの板状渦巻歯が相互
間に圧縮室を形成するように噛み合わされた固定スクロ
−ル及び揺動スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方
向に支持すると共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸
を半径方向に支持するコンプライアントフレ−ムと、こ
のコンプライアントフレ−ムを半径方向に支持し、密閉
容器に固定されたガイドフレ−ムとを備え、コンプライ
アントフレ−ムのガイドフレ−ムに対する軸方向の摺動
により揺動スクロ−ルを軸方向に移動可能としたスクロ
−ル圧縮機において、コンプライアントフレ−ムとガイ
ドフレ−ム間にフレ−ム空間を形成し、フレ−ム空間内
を吸入圧より高く、吐出圧以下の圧力としたものであ
る。
【0014】請求項2のスクロール圧縮機は、請求項1のス
クロ−ル圧縮機において、揺動スクロ−ルとコンプライ
アントフレ−ム間に、空間内を吸入圧より高く、吐出圧
以下の圧力としたボス部外側空間を形成したものであ
る。
【0015】請求項3のスクロール圧縮機は、請求項2のス
クロ−ル圧縮機において、ボス部外側空間とフレ−ム空
間とを連通し、かつ、ボス部外側空間からフレ−ム空間
にのみ流体の流れを許容するようにしたものである。
【0016】請求項4のスクロール圧縮機は、請求項3のス
クロ−ル圧縮機において、冷凍機油の溜まる密閉容器の
底部を吐出圧力近傍の高圧とするとともに、ボス部外側
空間を給油経路途中とし、フレ−ム空間を圧力調整装置
を介して低圧空間に連通したものである。
【0017】請求項5のスクロール圧縮機は、請求項2のス
クロ−ル圧縮機において、フレ−ム空間とボス部空間と
を圧力的に独立としたものである。
【0018】請求項6のスクロ−ル圧縮機は、請求項2
のスクロ−ル圧縮機において、冷凍機油の溜まる密閉容
器の底部を吐出圧力近傍の高圧とするとともに、ボス部
外側空間を給油経路途中とし、ボス部外側空間を圧力調
整装置を介して低圧空間に連通したものである。
【0019】請求項7のスクロ−ル圧縮機は、請求項
1、請求項2、請求項5又は請求項6のスクロ−ル圧縮
機において、フレ−ム空間と圧縮途中の圧縮室とを連通
することにより、フレ−ム空間内の圧力を吸入圧より高
く、吐出圧以下の圧力としたものである。
【0020】請求項8のスクロ−ル圧縮機は、密閉容器
内に設けられそれぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室を
形成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺動
スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持する
と共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向に
支持するコンプライアントフレ−ムと、このコンプライ
アントフレ−ムを半径方向に支持し、密閉容器に固定さ
れたガイドフレ−ムとを備え、コンプライアントフレ−
ムのガイドフレ−ムに対する軸方向の摺動により揺動ス
クロ−ルを軸方向に移動可能としたスクロ−ル圧縮機に
おいて、コンプライアントフレ−ムとガイドフレ−ム間
にフレ−ム空間を形成し、フレ−ム空間内を吸入圧より
高く、吐出圧以下の圧力とするとともに、揺動スクロ−
ルのガイドフレ−ムに対する軸方向最大可動量が30μ
m以上で300μm以下であるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.まず最初に、図1
〜図5において、本発明の実施の形態1の説明を行う。
図1は本発明の実施の形態1の縦断面図であり、また図
2は本発明の実施の形態1の主要箇所の部分縦断面図あ
る。1は固定スクロールであり、外周部はカ゛イト゛フレーム15にホ゛
ルト(図示せず)によって締結されており、また台板部1
aの一方の面(図1において下側)には板状渦巻歯1b
が形成されていると同時に、外周部には2個1対のオルタ゛
ム案内溝1cがほぼ一直線上に形成され、このオルタ゛ム案内
溝1cにはオルタ゛ムリンク゛9の2個1対の固定側爪9cが往
復摺動自在に係合されている。さらに固定スクロール1の側
面方向(図1において右側)からは吸入管10aが、密
閉容器10を貫通して圧入されている。2は揺動スクロール
であり、台板部2aの一方の面(図1において上側)に
は固定スクロール1の板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の
板状渦巻歯2bが形成されており、また台板部2aの板
状渦巻歯2bと反対側の面(図1において下側)の中心
部には中空円筒形状のホ゛ス部2fが形成されており、そ
のホ゛ス部2fの内側面には揺動軸受2cが形成されてい
る。また、ホ゛ス部2fと同じ側の面の外周部には、コンフ゜ラ
イアントフレーム3のスラスト軸受3aと圧接摺動可能なスラスト面2d
が形成されている。また、揺動スクロール2の台板部2aの
外周部には、前記固定スクロールのオルタ゛ム案内溝1cとほぼ9
0度の位相差を持つ2個1対のオルタ゛ム案内溝2eがほぼ
一直線上に形成されており、このオルタ゛ム案内溝2eにはオ
ルタ゛ムリンク゛9の2個1対の揺動側爪9aが往復摺動自在に
係合されている。さらに台板部2aには、その固定スクロー
ル1側の面(図1において上側の面)と、コンフ゜ライアントフレーム
3側の面(図1において下側の面)とを連通する細い穴
である抽気孔2jが形成されている。そして、この抽気
孔2jのコンフ゜ライアントフレーム側の面の開口部、すなわち下開
口部2kは、通常運転時にはその円軌跡がコンフ゜ライアントフレー
ム3のスラスト軸受3aの内部に常時収まるように位置され
ている。なお、この抽気孔2jは、図1に示すように1
本の斜め穴であっても、図2に示すように3本の穴と抽
気孔栓2lで構成されていても実質的には同じである。
【0022】コンフ゜ライアントフレーム3の中心部には、電動機に
よって回転駆動される主軸4を半径方向に支持する主軸
受3cおよび補助主軸受3hが形成されている。また、
コンフ゜ライアントフレーム3には、スラスト軸受3aの面からフレーム空間
15fに連通する連通穴3sが形成されている。また、
コンフ゜ライアントフレーム3には、調整弁収納空間3pも形成され
ており、この調整弁収納空間3pの一端(図2において
の下端)は調整弁前流路3jを介してホ゛ス部外部空間2
hに連通すると共に他端(図2において上端)は調整弁
後流路3nを介して台板外周部空間2iに連通する。ま
た、この調整弁収納空間3pには、その下部に往復運動
自在に中間圧調整弁3lが、その上部には中間圧調整スフ
゜リンク゛押え3tがコンフ゜ライアントフレーム3に固着されて収納され
ており、これら中間圧調整弁3lと中間圧調整スフ゜リンク゛
押え3tとには中間圧調整スフ゜リンク゛3mが自然長より縮
められて収納されている。カ゛イト゛フレーム15の外周面15
gは焼きばめもしくは溶接などによって密閉容器10に
固着されているものの、固定スクロール1の吐出ホ゜ート1fか
ら吐出される高圧の冷媒カ゛スをカ゛イト゛フレーム15より電動機
側(図1において下側)に設けられた吐出管10bに導
く流路は確保されている。またカ゛イト゛フレーム15の内側面
の固定スクロール側(図1において上側)には、上嵌合円筒
面15aが形成されており、コンフ゜ライアントフレーム3の外周面
に形成された上嵌合円筒面3dと係合されている。他方
カ゛イト゛フレーム15の内側面の電動機側(図1において下
側)には、下嵌合円筒面15bが形成されており、コンフ゜
ライアントフレーム3の外周面に形成された下嵌合円筒面3eと
係合されている。またカ゛イト゛フレーム15の内側面には、シール
材を収納するリング状のシール溝が2ヶ所に形成されてお
り、それらのシール溝にリング状の上シール材16aおよびリ
ング状の下シール材16bが嵌着されている。そしてこれ
ら2つのシール材とカ゛イト゛フレーム15の内側面とコンフ゜ライアントフレー
ム3の外側面とによって形成された空間は、フレーム空間1
5fを形成している。なお、上シール材16aおよび下シール
材16bは必ずしも必要ではなく、係合箇所の微小隙間
で(例えば、油膜形成等で)シールを行うことで省略でき
る部品である。また、上下を揺動スクロールの台板部2aとコ
ンフ゜ライアントフレーム3で囲われたスラスト軸受3aの外周側の空
間、すなわち台板外周部空間2iは、板状渦巻歯の巻終
わり近傍である吸入空間1gと連通しているので、吸入
カ゛ス雰囲気(吸入圧)の低圧空間となっている。
【0023】主軸4の揺動スクロール側(図1において上
側)端部には、揺動スクロール2の揺動軸受2cと回転自在
に係合する揺動軸部4bが形成されており、その下側に
は主軸ハ゛ランサ4eが焼きばめられており、さらにその下
側にはコンフ゜ライアントフレーム3の主軸受3cおよび補助主軸受
3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成されてい
る。また主軸の他端部には、サフ゛フレーム6の副軸受6aと
回転自在に係合する副軸部4dが形成されており、この
副軸部4dと前述した主軸部4cとの間に電動機回転子
8が焼きばめられている。また、この電動機回転子8の
上端面には上ハ゛ランサ8aが、下端面には下ハ゛ランサ8bが締
結されており、前述した主軸ハ゛ランサ4eとの3個のハ゛ランサ
によって静ハ゛ランスおよび動ハ゛ランスがとられている。さらに
主軸4の下端面にはオイルハ゜イフ゜4fが圧入されており、密
閉容器10の底部に溜まった冷凍機油10eを吸い上げ
る。なお、主軸4を長くすることで、このオイルハ゜イフ゜4f
を廃止しても良い。また、密閉容器10の側面にはカ゛ラス
端子10fが取り付けれており、電動機固定子7からの
リード線が接合されている。
【0024】次に、この実施の形態1のスクロール圧縮機の
定常運転時の動作について説明する。定常運転時には密
閉容器空間10dが吐出カ゛ス雰囲気の高圧となるので、
密閉容器10の底部の冷凍機油10eがオイルハ゜イフ゜4f、
主軸4に軸方向に貫通して設けられた高圧油給油穴4g
を経由してホ゛ス部空間2gに導かれる。そして、この高
圧油は揺動軸受2cで減圧されて吸入圧より高く、吐出
圧以下の中間圧となり、ホ゛ス部外側空間2hに流れる。
他方もう一つの経路として、高圧油給油穴4gの高圧油
は、主軸4に設けられた横穴から主軸受3cの高圧側端
面(図1において下端面)に導かれ、この主軸受3cで
減圧されて中間圧となり、同じくホ゛ス部外側空間2hに
流れる。ホ゛ス部外側空間2hの中間圧となった冷凍機油
(冷凍機油に溶解していた冷媒の発泡で、一般にはカ゛ス
冷媒と冷凍機油の2相流になっている)は、調整弁前流
路3jを通り、中間圧調整スフ゜リンク゛3mによって負荷さ
れる力に打ち勝って中間圧調整弁3lを押し上げて吸入
圧力雰囲気すなわち低圧雰囲気である調整弁収納空間3
pに流れ、その後調整弁後流路3nを通って台板外周部
空間2iに開放される。以上に説明したように、ホ゛ス部
外側空間2hの中間圧力Pm1は、中間圧調整スフ゜リンク゛
3mのハ゛ネ力と中間圧調整弁3lの中間圧露出面積とに
よってほぼ決定される所定の圧力αによって、 Pm1=Ps+α (Psは吸入雰囲気圧力すなわち低
圧) で制御されている。本実施の形態では、圧力が常時、吸
入空間(台板外周部空間2i)<ボス部外側空間<吐出
空間(密閉容器空間10d)の大小関係となり、圧力調
整装置によって決まる所定の差圧によって、吐出空間の
高圧雰囲気の冷凍機油は安定的にボス部外側空間に流入
するので、安定した軸受部への給油が実現できる。
【0025】他方、揺動スクロール2の台板部2aに設けら
れた抽気孔2jの下開口部2kは、コンフ゜ライアントフレーム3に
設けられた連通穴3sのスラスト軸受側開口部すなわち上開
口部3u(図2において上側の開口部)と、常時もしく
は間欠的に連通する。このため、固定スクロール1と揺動スクロ
ール2とで形成される圧縮室からの圧縮途上の吸入圧より
高く、吐出圧以下の中間圧の冷媒カ゛スが、揺動スクロール2の
抽気孔2jおよびコンフ゜ライアントフレーム3の連通穴3sを介し
てフレーム空間15fに導かれる。但し導かれると言って
も、フレーム空間15fは上シール材16aと下シール材16bと
で密閉された閉空間なので、定常運転時には圧縮室の圧
力変動に呼応して圧縮室とフレーム空間15fとは双方向の
微小な流れを有する、いわば呼吸している状態となる。
以上に説明したように、フレーム空間15fの中間圧力Pm
2は、連通する圧縮室の位置でほぼ決定される所定の倍
率βによって、 Pm2=Ps×β (Psは吸入雰囲気圧力すなわち低
圧) で制御される。
【0026】さて、コンフ゜ライアントフレーム3には、ホ゛ス部外側空
間2hの中間圧Pm1に起因する力およびスラスト軸受3a
を介しての揺動スクロール2からの押付け力の合計が下向き
の力として作用するものの、フレーム空間15fの中間圧P
m2に起因する力および下端面の高圧雰囲気に露出して
いる部分に作用する高圧に起因する力の合計が上向きの
力として作用し、そして定常運転時にはこの上向きの力
が前述した下向きの力より大きくなるように設定されて
いる。このためコンフ゜ライアントフレーム3は、上嵌合円筒面3d
をカ゛イト゛フレーム15の上嵌合円筒面15aに、下嵌合円筒
面3eをカ゛イト゛フレーム15の下嵌合円筒面15bに案内さ
れ、即ち、コンプライアントフレ−ム3はガイドフレ−
ム15に対して摺動可能となっており、固定スクロール側
(図1でおいて上方)に浮き上がっている。そしてスラスト
軸受3aを介してコンフ゜ライアントフレーム3に押し付けられてい
る揺動スクロール2も、同じく上方に浮き上がり、その結果
揺動スクロール2の歯先と歯底は、固定スクロール1のそれぞれ歯
底と歯先に接触し摺動する。なお、本実施の形態では、
ボス部外部空間2hを設け内部を吸入圧力より高い中間
圧としているので、揺動スクロ−ルとコンプライアント
フレ−ムとを軸方向に引き離す作用を持ち、揺動スクロ
−ルのスラスト面とコンプライアントフレ−ムのスラス
ト軸受との圧接力が一部キャンセルされ、揺動スクロ−
ルの摺動損失が低減されるとともに過大な負荷によるス
ラスト軸受の焼付きも回避される。
【0027】引き続いて図2において起動時の基本動作
説明を行う。一般に起動直前は密閉容器10の内部の圧
力は全て同一の圧力、いわゆるバランス圧力となってい
る。すなわち、吸入雰囲気も吐出雰囲気も同一の圧力に
なっている。そして起動直後から、吸入雰囲気の圧力は
圧縮動作に伴い低下し、他方吐出雰囲気の圧力は圧縮動
作に伴い上昇する。さて、この実施の形態1のフレームコンフ゜
ライアントスクロール圧縮機では、起動直後にフレーム空間15fには
起動直前のバランス圧をやや圧縮した圧力、すなわちバ
ランス圧よりやや高い圧力(バランス圧力×β)が導か
れる。従来のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機では密閉容器1
0の内圧すなわち吐出雰囲気圧力が上昇し、それに遅れ
てフレーム空間15fの圧力が上昇したのに対して、実施の
形態1では吐出雰囲気圧力よりも早くフレーム空間15fの
圧力が上昇する。このためコンフ゜ライアントフレーム3は比較的短
時間に持ち上げられ、それに伴い揺動スクロール2が持ち上
げられ固定スクロール1と軸方向に接触摺動し正常運転状態
となる。すなわち、起動性に優れた高効率な圧縮機が実
現されている。
【0028】また、従来のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機、
すなわちホ゛ス部外側空間2hとフレーム空間15fとが均圧
孔3iで連通して実質的に同一の空間となっている圧縮
機で、仮にホ゛ス部外側空間2hおよびフレーム空間15fの
中間圧力を、圧縮途中の冷媒カ゛スを導くことで生成した
場合(中間圧力=吸入圧力×βの場合)、起動直後にフレ
ーム空間15fの圧力が上昇するので本実施の形態1と同
様に起動性に優れた圧縮機が得られるように思えるが、
実は以下の2点の問題点を有する。第1の問題点は、フレ
ーム空間15fの圧力上昇と同期してホ゛ス部外側空間2h
の圧力も上昇するので、揺動スクロール2とコンフ゜ライアントフレーム3
とを引き離す力が大きくなり、揺動スクロールが不安定にな
ることである。このことにより、揺動スクロール2のスラスト面
2dとコンフ゜ライアントフレーム3のスラスト軸受3aとの洩れ隙間が
増大し、フレーム空間15fの中間圧力の減少を招き、起動
性が悪化することに加えて、各種軸受の片当たりによる
信頼性上のトラブルの危険性が生ずることである。また
第2の問題点は、同じくフレーム空間15fの圧力上昇と同
期してホ゛ス部外側空間2hの圧力も上昇するので、密閉
容器10の底部に溜まっている冷凍機油10eの圧力す
なわち密閉容器内の吐出圧力よりホ゛ス部外側空間2hの
圧力が高い状態が起動後しばらく続くことである。この
ことにより、冷凍機油10eの差圧給油が行われず、こ
のしばらくの間は揺動軸受2cや主軸受3cが無給油運
転となり、軸受の摩耗や焼付といった信頼性上のトラブ
ルを生じることである。これに対して、本発明の実施の
形態1は、起動性の改善と起動直後の給油確保を両立さ
せた、信頼性の高い高効率な圧縮機が実現されている。
【0029】また、本発明の実施の形態1のフレームコンフ゜ライ
アントスクロール圧縮機は、何らかの外乱で揺動スクロール2がコンフ゜ラ
イアントフレーム3のスラスト軸受3aの上でハ゛タハ゛タした場合に、ホ゛
ス部外側空間2hの中間圧力Pm1は低下するもののフレー
ム空間15fの中間圧力Pm2が低下することはないの
で、容易にリリーフしてしまうことはない。すなわち信頼性
の高い高効率な圧縮機が実現されている。加えて、ホ゛ス
部外側空間2hとフレーム空間15fとが連通することなく
圧力的に独立した空間として形成されているので、各々
の空間の軸方向の圧力作用面積設定の自由度の高い、コン
ハ゜クトで低コストの圧縮機が実現されている。なお、本発
明の実施の形態1では、中間圧調整スフ゜リンク゛3mや中間
圧調整弁3lを採用することでホ゛ス部外側空間2hを中
間圧力に制御する例で説明したが、中間圧調整スフ゜リンク゛
3mや中間圧調整弁3lを採用せずにホ゛ス部外側空間2
hと台板外周部空間2iとを直接連通することで、ホ゛ス
部外側空間2hを台板外周部空間2iと同じ低圧空間
(吸入雰囲気空間)とする構造でも同等の効果が得られ
る。
【0030】次に図3から図5において、軸方向最大可
動量に関する説明を行う。通常運転時には、図3(a)
に示すようにコンフ゜ライアントフレーム3は揺動スクロール2と共に浮上
しているので、コンフ゜ライアントフレーム3とカ゛イト゛フレーム15との間
には「軸方向最大可動量(軸方向最大リリーフ量)」の隙間
が存在した状態となっている。他方リリーフ運転状態には、
図3(b)に示すようにコンフ゜ライアントフレーム3とガイドフレ
−ム15とは軸方向に接触しているので、両者の軸方向
隙間はセ゛ロである。図4は液冷媒圧縮時の内圧上昇の説
明図である。図に置いて横軸は軸方向最大リリーフ量、すな
わち定常運転時のコンフ゜ライアントフレームとカ゛イト゛フレームの軸方向間
隔であり、縦軸は液冷媒や冷凍機油などの液圧縮時に圧
縮室で発生する最大圧力である。図に示すように、軸方
向最大リリーフ量が30μm以下の場合には圧縮室で発生す
る最大圧力が許容圧力を越えるので、固定スクロールおよび
揺動スクロールの板状渦巻歯の疲労破壊を含めた破損や、軸
受負荷の増大に伴う異常摩耗や焼付と言った信頼性上の
トラフ゛ルが発生する危険性が高くなる。本発明の実施の形
態1のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機は、軸方向最大リリーフ量
を30μm以上に設定しているので、上記のような信頼
性上のトラフ゛ルを招く危険性はない。なお、一般に揺動スクロ
ールが軸方向に単体で可動であるように構成されたスクロール
圧縮機では、揺動スクロールの軸方向最大リリーフ量を大きく設
定すると、揺動スクロールがリリーフ動作する際に揺動軸受の片
当たり度合が増し軸の焼付を招く危険性が高かったが、
本発明の実施の形態1に限らずフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮
機に於いては、リリーフ動作の際には揺動スクロールとコンフ゜ライアント
フレームが一体になって上下方向に動くので片当たりの度合
が増すことはない。
【0031】また図5は起動性の善し悪しを説明する図
である。図において横軸は図4と同じく軸方向最大リリーフ
量であり、縦軸は起動に要する時間すなわち起動後にコン
フ゜ライアントフレームが浮上し通常運転状態になるまでの時間で
ある。図に示すように、軸方向最大リリーフ量が300μm
以上の場合には起動時間が許容起動時間を越えるので、
立ち上がりの悪い圧縮機となるばかりか、場合によって
は永遠に起動しない不良品となる危険性がある。本発明
の実施の形態1のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機は、軸方向
最大リリーフ量を300μm以下に設定しているので、上記
のような信頼性上、効率上のトラフ゛ルを引き起こす危険性
はない。
【0032】なお、コンフ゜ライアントフレーム3には、揺動スクロール2
に発生する転覆モーメントの一部または全部がスラスト軸受3a
を介して伝達されるものの、主軸受3cから受ける軸受
負荷と、その反作用である2つの力の合力、すなわち上
嵌合円筒面3dを介してカ゛イト゛フレーム15から受ける反力
と下嵌合円筒面3eを介してカ゛イト゛フレーム15から受ける
反力との合力、とによって生ずる偶力が前記転覆モーメント
を打ち消すように作用するので、非常に良好な定常運転
時追随動作安定性およびリリーフ動作安定性を有するのは従
来のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機と同様である。
【0033】実施の形態2.引き続いて図6において、
本発明の実施の形態2の説明を行う。図6は本発明の実
施の形態2の主要箇所の部分縦断面図である。他の部分
は実施の形態1と同様であり、省略する。コンフ゜ライアントフレー
ム3には、調整弁収納空間3pが形成されており、この
調整弁収納空間3pの一端(図6においての下端)は調
整弁前流路3jを介してフレーム空間15fに連通すると共
に他端(図6において上端)は調整弁後流路3nを介し
て台板外周部空間2iに連通する。また、この調整弁収
納空間3pには、その下部に往復運動自在に中間圧調整
弁3lが、その上部には中間圧調整スフ゜リンク゛押え3tがコ
ンフ゜ライアントフレーム3に固着されて収納されており、これら中
間圧調整弁3lと中間圧調整スフ゜リンク゛押え3tとには中
間圧調整スフ゜リンク゛3mが自然長より縮められて収納され
ている。さらにコンフ゜ライアントフレーム3には、逆止弁収納空間
3vが形成されており、この逆止弁収納空間3vの一端
(図6においての上端)は逆止弁前流路3wを介してホ゛
ス部外側空間2hに連通すると共に他端(図6において
下端)は逆止弁後流路3xを介してフレーム空間15fに連
通する。また、この逆止弁収納空間3vには、その上部
に往復運動自在に逆止弁3yが、その下部には逆止弁スフ
゜リンク゛押え3zがコンフ゜ライアントフレーム3に固着されて収納され
ており、これら逆止弁3yと逆止弁スフ゜リンク゛押え3zと
には逆止弁スフ゜リンク゛3bが自然長より縮められて収納さ
れている。
【0034】またカ゛イト゛フレーム15の内側面には、シール材を
収納するリング状のシール溝が2ヶ所に形成されており、
それらのシール溝にリング状の上シール材16aおよびリング
状の下シール材16bが嵌着されている。そしてこれら2
つのシール材とカ゛イト゛フレーム15の内側面とコンフ゜ライアントフレーム3
の外側面とによって形成された空間は、フレーム空間15f
を形成している。なお、上シール材16aおよび下シール材1
6bは必ずしも必要ではなく、係合箇所の微小隙間で
(例えば油膜形成等で)シールを行うことにより、省略で
きる部品である。また、上下を揺動スクロールの台板部2a
とコンフ゜ライアントフレーム3で囲われたスラスト軸受3aの外周側の
空間、すなわち台板外周部空間2iは、板状渦巻歯の巻
終わり近傍である吸入空間と連通しているので、吸入カ゛
ス雰囲気となっている。
【0035】次に、この実施の形態2のスクロール圧縮機の
定常運転時の動作について説明する。定常運転時には密
閉容器空間10dが吐出カ゛ス雰囲気の高圧となるので、
密閉容器の底部の冷凍機油が主軸4に軸方向に貫通して
設けられた高圧油給油穴4gを経由してホ゛ス部空間2g
に導かれる。そして、この高圧油は揺動軸受2cで減圧
されて吸入圧より高く、吐出圧力以下の中間圧となり、
ホ゛ス部外側空間2hに流れる。他方もう一つの経路とし
て、高圧油給油穴4gの高圧油は、主軸4に設けられた
横穴から主軸受3cの高圧側端面(図6において下端
面)に導かれ、この主軸受3cで減圧されて中間圧とな
り、同じくホ゛ス部外側空間2hに流れる。ホ゛ス部外側空間
2hの中間圧となった冷凍機油(冷凍機油に溶解してい
た冷媒の発泡で、一般にはカ゛ス冷媒と冷凍機油の2相流
になっている)は、逆止弁前流路3wを通り、逆止弁スフ
゜リンク゛3bによって負荷される力に打ち勝って逆止弁3
yを押し上げて逆止弁収納空間3vに流れ、その後逆止
弁後流路3xを通って別の、吸入圧より高く、吐出圧力
以下の中間圧空間であるフレーム空間15fに開放される。
そしてその後フレーム空間15fの別の中間圧となった冷凍
機油(冷凍機油に溶解していた冷媒の発泡で、一般には
カ゛ス冷媒と冷凍機油の2相流になっている)は、調整弁
前流路3jを通り、中間圧調整スフ゜リンク゛3mによって負
荷される力に打ち勝って中間圧調整弁3lを押し上げて
吸入圧力雰囲気すなわち低圧雰囲気である調整弁収納空
間3pに流れ、その後調整弁後流路3nを通って台板外
周部空間2iに開放される。
【0036】以上に説明したように、まずフレーム空間15
fの中間圧力Pm2は、中間圧調整スフ゜リンク゛3mのハ゛ネ力
と中間圧調整弁3lのフレーム空間露出面積とによってほぼ
決定される所定の圧力α1によって、 Pm2=Ps+α1 (Psは吸入雰囲気圧力すなわち
低圧) で制御されている。他方、ホ゛ス部外側空間2hの中間圧
力Pm1は、逆止弁スフ゜リンク゛3bのハ゛ネ力と逆止弁のホ゛ス
部外側空間露出面積とによってほぼ決定される所定の圧
力α2によって、 Pm1=Pm2+α2=Ps+(α1+α2) (Ps
は吸入雰囲気圧力) で制御される。
【0037】以上に説明したように、本発明の実施の形
態2のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機では、ホ゛ス部外側空間
2hからフレーム空間15fへの流体の流れを許容すると共
にその逆の流れすなわちフレーム空間15fからホ゛ス部外側
空間2hへの流体の流れを阻止するいわゆる逆止弁を設
けたので、何らかの外乱で揺動スクロール2がコンフ゜ライアントフレーム
3のスラスト軸受3aの上でハ゛タ付いた場合に、ホ゛ス部外側空
間2hの中間圧力Pm1は低下するもののフレーム空間15
fの中間圧力Pm2がその影響で低下することがないの
で、容易にリリーフすることは起こり得ない。しかも給油機
能を損なうことはない、すなわち信頼性の高い高効率な
圧縮機が実現されている。なお、上記α2の設定は逆止
弁スフ゜リンク゛のハ゛ネ力の設定などで簡単にかつ自由に調整で
きるので、実際的にはホ゛ス部外側空間2hとフレーム空間1
5fとが独立した空間として扱える。このため、上記2
つの中間圧力空間の軸方向の圧力作用面積設定の自由度
の高い、コンハ゜クトで低コストの圧縮機が実現されている。
また、本実施の形態では、冷凍機油の溜まる密閉容器の
底部を吐出圧力近傍の高圧とするとともに、ボス部外側
空間を給油経路途中とし、フレ−ム空間を圧力調整装置
を介して低圧空間に連通したので、圧力は常時、吸入空
間(台板外周部空間2i)<フレ−ム空間<ボス部外側
空間<吐出空間(密閉容器空間10d)の大小関係とな
り、圧力調整装置及び逆止弁によって決まる所定の差圧
によって、吐出空間の高圧雰囲気の冷凍機油は安定的に
ボス部外側空間に流入するので、安定した軸受部への給
油が実現できる。また、本実施の形態ではボス部外部空
間15fへの流体の流れを許容すると共にその逆の流れ
すなわちフレーム空間15fからホ゛ス部外側空間2hへの流
体の流れを阻止する手段として、逆止弁を用いたものを
記載しているが、逆止弁に限定するものではなく、他の
ものでも同様の作用をするものであればよい。
【0038】引き続いて図6において起動時の動作説明
を行う。一般に起動直前は密閉容器10の内部の圧力は
全て同一の圧力、いわゆるバランス圧力となっている。
すなわち、吸入雰囲気も吐出雰囲気も同一の圧力になっ
ている。そして起動直後から、吸入雰囲気の圧力は圧縮
動作に伴い低下し、他方吐出雰囲気の圧力は圧縮動作に
伴い上昇する。さて、この実施の形態2のフレームコンフ゜ライアン
トスクロール圧縮機では、起動直後にホ゛ス部外側空間2hの中
間圧力Pm1は、吸入雰囲気圧力の低下およびそれに伴
っての台板外周部空間2iの圧力低下に引きずられる形
で低下する。他方吐出雰囲気圧力は起動直後から上昇す
るので、密閉容器10の底部に溜まっている冷凍機油を
揺動軸受2cや主軸受3cに供給するための差圧が起動
直後から確保される。すなわち起動直後の軸受給油が十
分に確保された信頼性の高い圧縮機が実現されている。
【0039】以上は、2セットの弁・スフ゜リンク゛モシ゛ュール
を、1つ(発生差圧α2)はホ゛ス部外側空間2hとフレーム
空間15fとの間に、もう1つ(発生差圧α1)はフレーム
空間15fと低圧雰囲気空間との間に設置することで、 Pm1=Ps+(α1+α2) Pm2=Ps+α1 で制御する例で説明したが、別の方法として2セットの
弁・スフ゜リンク゛モシ゛ュールを、1つ(発生差圧α2)はホ゛ス部外
側空間2hと今度は直接に低圧雰囲気空間との間に、も
う1つ(発生差圧α1)はフレーム空間15fと低圧雰囲気
空間との間に設置することで、 Pm1=Ps+α2 Pm2=Ps+α1 で制御することでも同様の効果が得られる。この場合に
は、揺動軸受2cで減圧されて中間圧となる冷凍機油を
ホ゛ス部外側空間に、主軸受3cで減圧されて中間圧とな
る冷凍機油をフレーム空間に導く構造がシンフ゜ルとなる。
【0040】実施の形態3 次に図7において、本発明の実施の形態3の説明を行
う。図7は本発明の実施の形態3の主要箇所の部分縦断
面図である。他の部分は実施の形態1と同様であり、省
略する。揺動スクロール2の台板部2aには、その固定スクロール
側の面(図7において上側の面)と、コンフ゜ライアントフレーム3
側の面(図7において下側の面)とを連通する細い穴で
ある抽気孔2jが形成されている。そして、この抽気孔
2jのコンフ゜ライアントフレーム側の面の開口部、すなわち下開口
部2kは、通常運転時にはその円軌跡がコンフ゜ライアントフレーム
3のスラスト軸受3aの内部に常時収まるように位置されて
いる。また、台板部2aには、その固定スクロール側の面
(図7において上側の面)と、コンフ゜ライアントフレーム3側の面
(図7において下側の面)とを連通するもう一つの細い
穴である第2抽気孔2mが形成されている。そして、こ
の第2抽気孔2mのコンフ゜ライアントフレーム側の面の開口部は、
通常運転時にはその円軌跡がホ゛ス部外側空間2hと常時
もしくは間欠的に連通するように位置されている。また
コンフ゜ライアントフレーム3には、スラスト軸受3aの面からフレーム空間
15fに連通する連通穴3sが形成されている。またカ゛
イト゛フレーム15の内側面には、シール材を収納するリング状の
シール溝が2ヶ所に形成されており、それらのシール溝にリン
グ状の上シール材16aおよびリング状の下シール材16bが
嵌着されている。そしてこれら2つのシール材とカ゛イト゛フレーム
15の内側面とコンフ゜ライアントフレーム3の外側面とによって形
成された空間は、フレーム空間15fを形成している。な
お、上シール材16aおよび下シール材16bは必ずしも必要
ではなく、係合箇所の微小隙間で(例えば油膜形成等
で)シールを行うことにより、省略できる部品である。ま
た、上下を揺動スクロールの台板部2aとコンフ゜ライアントフレーム3で
囲われたスラスト軸受3aの外周側の空間、すなわち台板外
周部空間2iは、板状渦巻歯の巻終わり近傍である吸入
空間と連通しているので、吸入カ゛ス雰囲気となってい
る。
【0041】次に、この実施の形態3のスクロール圧縮機の
定常運転時の動作について説明する。定常運転時には密
閉容器空間10dが吐出カ゛ス雰囲気の高圧となるので、
密閉容器の底部の冷凍機油が主軸4に軸方向に貫通して
設けられた高圧油給油穴4gを経由してホ゛ス部空間2g
に導かれる。そして、この高圧油は揺動軸受2cで減圧
されて中間圧となり、ホ゛ス部外側空間2hに流れる。他
方もう一つの経路として、高圧油給油穴4gの高圧油
は、主軸4に設けられた横穴から主軸受3cの高圧側端
面(図31において下端面)に導かれ、この主軸受3c
で減圧されて中間圧となり、同じくホ゛ス部外側空間2h
に流れる。ホ゛ス部外側空間2hの中間圧となった冷凍機
油(冷凍機油に溶解していた冷媒の発泡で、一般にはカ゛
ス冷媒と冷凍機油の2相流になっている)は、次に第2
抽気孔2mを通って固定スクロール1と揺動スクロール2とで形成
される圧縮室に流れる。つまり圧縮途上の冷媒カ゛スにインシ
゛ェクションされることになる。以上に説明したように、ホ゛ス
部外側空間2hの中間圧力Pm1は、第2抽気孔2mが
実質的に連通する圧縮室の位置やインシ゛ェクションされる冷凍
機油などの量によってほぼ決定される所定の倍率β1に
よって、 Pm1=Ps+β1 (Psは吸入雰囲気圧力すなわち
低圧) で制御されている。他方、揺動スクロール2の台板部2aに
設けられた抽気孔2jの下開口部2kは、コンフ゜ライアントフレー
ム3に設けられた連通穴3sのスラスト軸受側開口部すなわ
ち上開口部3u(図31において上側の開口部)と、常
時もしくは間欠的に連通する。このため、固定スクロール1
と揺動スクロール2とで形成される圧縮室からの圧縮途上の
冷媒カ゛スが、揺動スクロール2の抽気孔2jおよびコンフ゜ライアントフ
レーム3の連通穴3sを介してフレーム空間15fに導かれ
る。但し導かれると言っても、フレーム空間15fは上シール
材16aと下シール材16bとで密閉された閉空間なの
で、定常運転時には圧縮室の圧力変動に呼応して圧縮室
とフレーム空間15fとは双方向の微小な流れを有する、い
わば呼吸している状態となる。以上に説明したように、
フレーム空間15fの中間圧力Pm2は、抽気孔2jが実質
的に連通する圧縮室の位置でほぼ決定される所定の倍率
β2によって、 Pm2=Ps×β2 (Psは吸入雰囲気圧力すなわち
低圧) で制御される。
【0042】以上に説明したように、本発明の実施の形
態3のフレームコンフ゜ライアントスクロール圧縮機では、ホ゛ス部外側空間
2hとフレーム空間15fとが各々独立した部屋で形成され
ているので、何らかの外乱で揺動スクロール2がコンフ゜ライアントフレ
ーム3のスラスト軸受3aの上でハ゛タ付いた場合に、ホ゛ス部外側
空間2hの中間圧力Pm1は低下するもののフレーム空間1
5fの中間圧力Pm2がその影響で低下することがない
ので、容易にリリーフすることは起こり得ない。すなわち信
頼性の高い高効率な圧縮機が実現されている。
【0043】引き続いて図7において起動時の動作説明
を行う。一般に起動直前は密閉容器10の内部の圧力は
全て同一の圧力、いわゆるバランス圧力となっている。
すなわち、吸入雰囲気も吐出雰囲気も同一の圧力になっ
ている。そして起動直後から、吸入雰囲気の圧力は圧縮
動作に伴い低下し、他方吐出雰囲気の圧力は圧縮動作に
伴い上昇する。さて、この実施の形態3のフレームコンフ゜ライアン
トスクロール圧縮機では、起動直後にフレーム空間15fには起動
直前のバランス圧をやや圧縮した圧力、すなわちバラン
ス圧よりやや高い圧力(バランス圧力×β2)が導かれ
る。このため吐出雰囲気圧力よりも早くフレーム空間15f
の圧力が上昇し、ためコンフ゜ライアントフレーム3は比較的短時間
に持ち上げられ、それに伴い揺動スクロール2が持ち上げら
れ固定スクロール1と軸方向に接触摺動し正常運転状態とな
る。すなわち、起動性に優れた高効率な圧縮機が実現さ
れている。加えて、ホ゛ス部外側空間2hとフレーム空間15
fとが独立した空間として形成されているので、各々の
空間の軸方向の圧力作用面積設定の自由度の高い、コンハ゜
クトで低コストの圧縮機が実現されている。
【0044】なお、本発明の実施の形態1から3は、す
べて小型・中型の冷凍機・空調機で主に採用されている
密閉型圧縮機で説明したが、自動車用空調機で主に採用
されている駆動要素を圧縮要素収納容器の外部に有する
タイフ゜の圧縮機でも同様の効果が得られる。また、本発明
の実施の形態1から3は、密閉容器空間10dを吐出ガ
ス雰囲気又は吐出ガス雰囲気近傍の高圧とした、いわゆ
る高圧シェルタイプのスクロ−ル圧縮機で説明したが、
密閉容器空間10dを吸入ガス雰囲気又は吸入ガス雰囲
気近傍の低圧とした、いわゆる低圧シェルタイプのスク
ロ−ル圧縮機とし、冷凍機油10eを主軸4の端部に給
油ポンプを設けて、ポンプ圧力で給油を行うようにして
も、ほぼ同様の作用・効果が得られる。
【0045】
【発明の効果】請求項1のスクロール圧縮機は、密閉容器内
に設けられそれぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形
成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺動ス
クロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持すると
共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向に支
持するコンプライアントフレ−ムと、このコンプライア
ントフレ−ムを半径方向に支持し、密閉容器に固定され
たガイドフレ−ムとを備え、コンプライアントフレ−ム
のガイドフレ−ムに対する軸方向の摺動により揺動スク
ロ−ルを軸方向に移動可能としたスクロ−ル圧縮機にお
いて、コンプライアントフレ−ムとガイドフレ−ム間に
フレ−ム空間を形成し、フレ−ム空間内を吸入圧より高
く、吐出圧以下の圧力としたので、運転圧力条件の振れ
や液冷媒の吸入などの僅かな外乱によって揺動スクロールが
ばたついた時に、フレーム空間の吸入圧より高く、吐出圧以
下の圧力は低下することがなく揺動スクロ−ルが容易に
リリーフしてしまうことが回避される。このため、信頼性が
高くかつ高効率な圧縮機が得られる。
【0046】請求項2のスクロール圧縮機は、請求項1のス
クロ−ル圧縮機において、揺動スクロ−ルとコンプライ
アントフレ−ム間に、空間内を吸入圧より高く、吐出圧
以下の圧力としたボス部外側空間を形成したので、請求
項1の効果に加えて、ボス部外側空間が吸入圧力より高
い中間圧力なので、揺動スクロ−ルとコンプライアント
フレ−ムとを軸方向に引き離す作用を持ち、揺動スクロ
−ルのスラスト面とコンプライアントフレ−ムのスラス
ト軸受との圧接力が一部キャンセルされ、揺動スクロ−
ルの摺動損失が低減されるとともに過大な負荷によるス
ラスト軸受の焼付きも回避される。即ち、高効率で信頼
性の高い圧縮機が得られる。
【0047】請求項3のスクロール圧縮機は、請求項2のス
クロ−ル圧縮機において、ボス部外側空間とフレ−ム空
間とを連通し、かつ、ボス部外側空間からフレ−ム空間
にのみ流体の流れを許容するようにしたので、請求項2
の効果に加えて、運転圧力条件の振れや液冷媒の吸入な
どの僅かな外乱によって揺動スクロールがばたついた時に、
ボス部外側空間の中間圧力は低下するものの、流体の逆
流がないのでフレーム空間の圧力は低下することがなく揺動
スクロ−ルが容易にリリーフしてしまうことが回避される。
また、フレ−ム空間への圧力の導入が容易となる。この
ため、信頼性が高くかつ低コストな圧縮機が得られる。
【0048】請求項4のスクロール圧縮機は、請求項3のス
クロ−ル圧縮機において、冷凍機油の溜まる密閉容器の
底部を吐出圧力近傍の高圧とするとともに、ボス部外側
空間を給油経路途中とし、フレ−ム空間を圧力調整装置
を介して低圧空間に連通したので、請求項3の効果に加
えて、圧力は常時、吸入空間<フレ−ム空間<ボス部外
側空間<吐出空間の大小関係となり、圧力調整装置等に
よって決まる所定の差圧によって、高圧雰囲気の冷凍機
油は安定的にボス部外側空間に流入するので、安定した
軸受部への給油が実現できる。その結果、軸受のまさつ
係数を小さくできるとともに、軸受の焼付きも回避でき
る。即ち、高効率で信頼性の高い圧縮機が得られる。
【0049】請求項5のスクロール圧縮機は、請求項2のス
クロ−ル圧縮機において、フレ−ム空間とボス部空間と
を圧力的に独立としたので、請求項2の効果に加えて、ホ
゛ス部外部空間の圧力とフレーム空間の圧力とを別々に設定で
き、フレーム空間の作用面積がホ゛ス部外部空間の作用面積の
制約を受けることがない、すなわち作用面積設定の自由
度が高くなる。このため、信頼性が高くかつ高効率でコ
ンパクトな圧縮機が得られる。
【0050】請求項6のスクロ−ル圧縮機は、請求項2
のスクロ−ル圧縮機において、冷凍機油の溜まる密閉容
器の底部を吐出圧力近傍の高圧とするとともに、ボス部
外側空間を給油経路途中とし、ボス部外側空間を圧力調
整装置を介して低圧空間に連通したので、請求項2の効
果に加えて、圧力が常時、吸入空間<ボス部外側空間<
吐出空間の大小関係となり、圧力調整装置によって決ま
る所定の差圧によって、吐出空間の高圧雰囲気の冷凍機
油は安定的にボス部外側空間に流入するので、安定した
軸受給油が実現できる。その結果、軸受のまさつ係数を
小さくできるとともに、軸受の焼付きも回避できる。即
ち、高効率で信頼性の高い圧縮機が得られる。
【0051】請求項7のスクロ−ル圧縮機は、請求項
1、請求項2、請求項5又は請求項6のスクロ−ル圧縮
機において、フレ−ム空間と圧縮途中の圧縮室とを連通
することにより、フレ−ム空間内の圧力を吸入圧より高
く、吐出圧以下の圧力としたので、請求項1、2、5又
は6の効果に加えて、起動直後のコンフ゜ライアントフレームを固定ス
クロール側に持ち上げる主要因であるフレーム空間の圧力は、圧
縮室内圧力が上昇するのに呼応して上昇し、比較的短時
間にコンフ゜ライアントフレームが浮上し正常運転となる、すなわち
起動性に優れる。このため、信頼性が高くかつ高効率な
圧縮機が得られる。
【0052】請求項8のスクロ−ル圧縮機は、密閉容器
内に設けられそれぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室を
形成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺動
スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持する
と共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向に
支持するコンプライアントフレ−ムと、このコンプライ
アントフレ−ムを半径方向に支持し、密閉容器に固定さ
れたガイドフレ−ムとを備え、コンプライアントフレ−
ムのガイドフレ−ムに対する軸方向の摺動により揺動ス
クロ−ルを軸方向に移動可能としたスクロ−ル圧縮機に
おいて、コンプライアントフレ−ムとガイドフレ−ム間
にフレ−ム空間を形成し、フレ−ム空間内を吸入圧より
高く、吐出圧以下の圧力とするとともに、揺動スクロ−
ルのガイドフレ−ムに対する軸方向最大可動量が30μ
m以上で300μm以下としたので、運転中に液冷媒が
吸入された場合でも、圧縮室内圧が異常に昇圧する前に
コンプライアントフレ−ムが比較的大きく軸方向にリリ
−フするので、圧縮室内の異常昇圧によって板状渦巻歯
などが破損することや、揺動軸受や主軸受に過大な負荷
が作用することによる焼き付けを回避できる。また、軸
方向最大可動量を300μm以下としたので、起動時に
コンフ゜ライアントフレームが最大限に軸方向にリリーフしているすなわ
ち揺動スクロールが固定スクロールから最大限に離れている場合で
も、圧縮動作が全く行われないいわゆる空回り運転とな
り正常運転になるのに極端に時間が掛かることが回避さ
れる、すなわち起動性に優れる。これにより、信頼性の
高くかつ高性能な圧縮機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の縦断面図
【図2】 この発明の実施の形態1の主要箇所の部分縦
断面図
【図3】 この発明の実施の形態1の軸方向最大可動量
の説明図
【図4】 この発明の実施の形態1の液冷媒圧縮時の内
圧上昇説明図
【図5】 この発明の実施の形態1の起動性の説明図
【図6】 この発明の実施の形態2の主要箇所の部分縦
断面図
【図7】 この発明の実施の形態3の主要箇所の部分縦
断面図
【図8】 先行例のスクロール圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
1 固定スクロール、1b 板状渦巻歯、2 揺動スクロール、2
b 板状渦巻歯、2hホ゛ス部外側空間、2i 台板外周
部空間、3 コンフ゜ライアントフレーム、4 主軸、10密閉容
器、10e 冷凍機油、15 カ゛イト゛フレーム、15f フレー
ム空間、21 圧縮室、22 圧力調整装置、23 圧力
調整装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 清春 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 康巨 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 伏木 毅 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 瀬畑 崇史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川口 進 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3H039 AA03 AA06 AA12 BB11 CC09 CC22 CC26 CC27 CC30 CC42

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に設けられそれぞれの板状渦
    巻歯が相互間に圧縮室を形成するように噛み合わされた
    固定スクロ−ル及び揺動スクロ−ルと、この揺動スクロ
    −ルを軸方向に支持すると共にこの揺動スクロ−ルを駆
    動する主軸を半径方向に支持するコンプライアントフレ
    −ムと、このコンプライアントフレ−ムを半径方向に支
    持し、密閉容器に固定されたガイドフレ−ムとを備え、
    前記コンプライアントフレ−ムの前記ガイドフレ−ムに
    対する軸方向の摺動により前記揺動スクロ−ルを軸方向
    に移動可能としたスクロ−ル圧縮機において、前記コン
    プライアントフレ−ムと前記ガイドフレ−ム間にフレ−
    ム空間を形成し、前記フレ−ム空間内を吸入圧より高
    く、吐出圧以下の圧力としたことを特徴とするスクロ−
    ル圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記揺動スクロ−ルと前記コンプライア
    ントフレ−ム間に、空間内を吸入圧より高く、吐出圧以
    下の圧力としたボス部外側空間を形成したことを特徴と
    する請求項1記載のスクロ−ル圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記ボス部外側空間と前記フレ−ム空間
    とを連通し、かつ、前記ボス部外側空間から前記フレ−
    ム空間にのみ流体の流れを許容するようにしたことを特
    徴とする請求項2記載のスクロ−ル圧縮機。
  4. 【請求項4】 冷凍機油の溜まる密閉容器の底部を吐出
    圧力近傍の高圧とするとともに、前記ボス部外側空間を
    給油経路途中とし、前記フレ−ム空間を圧力調整装置を
    介して低圧空間に連通したことを特徴とする請求項3記
    載のスクロ−ル圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記フレ−ム空間と前記ボス部空間とを
    圧力的に独立としたことを特徴とする請求項2記載のス
    クロ−ル圧縮機。
  6. 【請求項6】 冷凍機油の溜まる密閉容器の底部を吐出
    圧力近傍の高圧とするとともに、前記ボス部外側空間を
    給油経路途中とし、前記ボス部外側空間を圧力調整装置
    を介して低圧空間に連通したことを特徴とする請求項2
    記載のスクロ−ル圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記フレ−ム空間と圧縮途中の圧縮室と
    を連通することにより、前記フレ−ム空間内の圧力を吸
    入圧より高く、吐出圧以下の圧力としたことを特徴とす
    る請求項1、請求項2、請求項5又は請求項6記載のス
    クロ−ル圧縮機。
  8. 【請求項8】 密閉容器内に設けられそれぞれの板状渦
    巻歯が相互間に圧縮室を形成するように噛み合わされた
    固定スクロ−ル及び揺動スクロ−ルと、この揺動スクロ
    −ルを軸方向に支持すると共にこの揺動スクロ−ルを駆
    動する主軸を半径方向に支持するコンプライアントフレ
    −ムと、このコンプライアントフレ−ムを半径方向に支
    持し、密閉容器に固定されたガイドフレ−ムとを備え、
    前記コンプライアントフレ−ムの前記ガイドフレ−ムに
    対する軸方向の摺動により前記揺動スクロ−ルを軸方向
    に移動可能としたスクロ−ル圧縮機において、前記コン
    プライアントフレ−ムと前記ガイドフレ−ム間にフレ−
    ム空間を形成し、前記フレ−ム空間内を吸入圧より高
    く、吐出圧以下の圧力とするとともに、前記揺動スクロ
    −ルの前記ガイドフレ−ムに対する軸方向最大可動量が
    30μm以上で300μm以下であることを特徴とする
    スクロ−ル圧縮機。
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