JP2012225314A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】正転運転及び逆転運転起動時に液冷媒圧縮により発生する性能低下及び主軸のロック、並びに圧縮機構部の軸受及び摺動部損傷等の不具合に対する信頼性の向上を図ることができるとともに、品質の向上を図ることができるスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】この発明に係るスクロール圧縮機は、吸入ポートに連通するガイドフレームのリリーフポートの下端部に設けられ、スクロール圧縮機の停止時に圧縮機構部に侵入した液冷媒の自重により開き液冷媒を密閉容器空間に流出させる第1のリリーフバルブ機構を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、スクロール圧縮機に関するものである。
従来のスクロール圧縮機として、固定スクロールと揺動スクロールとにより形成される圧縮室の圧力が吐出圧力より上昇した場合、圧縮室内部の圧力を吐出圧力以下にするために固定スクロールの台板部背面にリリーフバルブを設け、圧縮室内を吸入圧より高く、吐出圧以下の圧力としたことを特徴とするスクロ−ル圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
特開2000−161254号公報 特開平8−296573号公報 特開平6−17772号公報
例えば、ユニット(例えば、空気調和機)据付時の配線ミス(ユニットの端子への配線ミス(三相電源の相の順序がずれてしまう所謂逆相))があると、通常は逆相防止リレーが作動してスクロール圧縮機には電力が供給されない。
しかし、上記のユニット据付時の配線ミスで逆相防止リレーが作動してスクロール圧縮機が始動しない場合、逆相防止リレーを短絡もしくは外して強引にスクロール圧縮機を始動させることがある。
三相電源の相の順序がずれてしまう所謂逆相でスクロール圧縮機が始動すると、正回転の反対の逆転運転を行うことになる。
特に圧縮機構内部に液冷媒が溜まっている場合、液冷媒が強制的に吐出側から吸入側へ逆流する。吸入ポートの円筒面内にガイドされて移動し吸入ポート入口を開閉する円筒形の逆止弁を保有している圧縮機の場合、逆流した液冷媒が逆止弁により吸入ポートが閉鎖され、吸入ポート付近に液冷媒が溜め込まれる。
吸入ポート近傍で溜め込まれた液冷媒が圧縮され圧力の異常昇圧が生じ、固定スクロールと固定スクロールを固定しているガイドフレームの中心がずれることによる性能低下及びクランクシャフトのロック、圧縮機構部の軸受及び摺動部損傷等の不具合が発生するという課題がある。
また、例えば、逆転運転起動時以外に、外気温度が低い状態でユニット(例えば、空気調和機)の長期間運転停止状態があると圧縮機構内部に液冷媒が寝込むことがある。
圧縮機構内部に液冷媒が寝込んでいる状態で圧縮機を正転運転で起動すると液冷媒圧縮により生じる圧力の異常昇圧が発生し、固定スクロールと固定スクロールを固定しているガイドフレームの中心がずれることによる性能低下及びクランクシャフトのロック、並びに圧縮機構部の軸受及び摺動部損傷等の不具合が発生するという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、正転運転及び逆転運転起動時に液冷媒圧縮により発生する性能低下及び主軸のロック、並びに圧縮機構部の軸受及び摺動部損傷等の不具合に対する信頼性の向上を図ることができるとともに、品質の向上を図ることができるスクロール圧縮機を提供する。
この発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器内に、圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、前記圧縮機構部を潤滑する冷凍機油とを備えるスクロール圧縮機であって、
圧縮機構部は、
台板部と、前記台板部の一方の面に板状渦巻歯が形成されている固定スクロールと、
台板部と、前記台板部の一方の面に前記固定スクロールの前記板状渦巻歯と同一形状の板状渦巻が設けられ、前記固定スクロールの前記板状渦巻歯と組み合わされて圧縮室を形成している揺動スクロールと、
前記揺動スクロールの自転を防止するオルダムリングと、
前記電動機に固定されて、前記揺動スクロールを駆動する主軸と、
前記密閉容器に固定され、前記主軸を半径方向に支えるとともに前記固定スクロールと締結されて結合されるガイドフレームと、
前記固定スクロールの外周から前記圧縮室に貫通し、前記密閉容器を貫通して挿入される吸入パイプから直接冷媒を前記圧縮室に導くための吸入ポートと、
前記吸入ポートに連通する前記ガイドフレームのリリーフポートの下端部に設けられ、当該スクロール圧縮機の停止時に当該圧縮機構部に侵入した液冷媒の自重により開き、前記液冷媒を前記密閉容器空間に流出させる第1のリリーフバルブ機構と、を備えたことを特徴とする。
この発明に係るスクロール圧縮機は、停止時に圧縮機構部に侵入した液冷媒をガイドフレームと固定子に挟まれた空間へ排出するためにガイドフレームの下部に液冷媒の自重により開閉する第1のリリーフバルブ機構を設けたもので、正転運転及び逆転運転起動時に液冷媒圧縮により生じる不具合を防止し信頼性の向上を図ることができるとともに、品質の向上を図ることができる。
実施の形態1を示す図で、スクロール圧縮機100の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、圧縮機構部40の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、吸入通路付近を拡大した部分拡大図。 実施の形態1を示す図で、第2のリリーフバルブ機構60付近の拡大図。 実施の形態1を示す図で、揺動スクロール2の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、オルダムリング9を示す図((a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図)。 実施の形態1を示す図で、コンプライアントフレーム3の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、主軸4の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、ガイドフレーム15の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図。 実施の形態1を示す図で、電動機20の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、サブフレーム6の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、スクロール圧縮機100の圧縮機構部40付近の縦断面図。 実施の形態1を示す図で、ガイドフレーム15に設けた第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図。 実施の形態1を示す図で、コンプライアントフレーム3、ガイドフレーム15を組み合わせた平面図。 実施の形態1を示す図で、ガイドフレーム15のリリーフポート15a付近の拡大図。 実施の形態2を示す図で、ガイドフレーム15に設けた第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図。 実施の形態2を示す図で、リリーフバルブ11aとリリーフポート弁座面15bとの間の隙間15cと漏れの関係を示す図。 実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの側面図。 実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側をリリーフポート弁座面15b側にして取り付けたときの第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図。 実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側を常にバルブ押さえ11b側にして取り付けたときの第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図。 実施の形態3を示す図で、(a)はリリーフバルブ11aの平面図、(b)はリリーフバルブ11aの側面図。 実施の形態3を示す図で、(a)はバルブ押さえ11bの平面図、(b)はバルブ押さえ11bの側面図。 実施の形態3を示す図で、ガイドフレーム15のバルブ溝15f付近の平面図。 実施の形態3を示す図で、正しいリリーフバルブ11aの取付状態を示す平面図。 実施の形態3を示す図で、誤ったリリーフバルブ11aの取付状態を示す平面図。 実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの取付は正しいがバルブ押さえ11bの取付が誤った状態を示す平面図。
実施の形態1.
本実施の形態は、ガイドフレーム15の下部に液冷媒の自重により開閉可能な第1のリリーフバルブ機構50を設け、スクロール圧縮機100停止時に圧縮機構部40内部に侵入した液冷媒をガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間へ排出して起動時に生じる液冷媒圧縮による不具合を解消する点に特徴がある(尚、各符号については後述する)。
本実施の形態の特徴部分の説明に先立ち、スクロール圧縮機100の全体構成について説明する。
図1は実施の形態1を示す図で、スクロール圧縮機100の縦断面図である。図1に示すように、スクロール圧縮機100は、密閉容器10内に、少なくとも、固定スクロール1、揺動スクロール2、コンプライアントフレーム3、オルダムリング9、ガイドフレーム15等を有する圧縮機構部40と、固定子7と回転子8とを有する電動機20と、圧縮機構部40と電動機20とを連結する主軸4と、主軸4の圧縮機構部40の反対側の端部(副軸部4d(図8参照))を支持するサブフレーム6と、密閉容器10の底部の油だめに貯留される冷凍機油10cと、を備える。
尚、密閉容器10には、冷凍サイクルの低圧側の冷媒を吸入する吸入パイプ10a、密閉容器10内部の高圧冷媒を外部に吐出する吐出パイプ10b、及び電動機20に電力を供給するガラス端子10dが固定されている。
図2乃至図4は実施の形態1を示す図で、図2は圧縮機構部40の縦断面図、図3は吸入通路付近を拡大した部分拡大図、図4は第2のリリーフバルブ機構60付近の拡大図である。圧縮機構部40は、少なくともそれぞれの板状渦巻歯1b、板状渦巻歯2bが相互間に圧縮室1dを形成するように噛み合わされる固定スクロール1及び揺動スクロール2と、オルダムリング9と、コンプライアントフレーム3と、ガイドフレーム15と、を備える。
さらに、圧縮機構部40は、ガイドフレーム15の下端部に設けられる第1のリリーフバルブ機構50(詳細は後述する)と、固定スクロール1の上端部に設けられる第2のリリーフバルブ機構60(詳細は後述する)と、を備える。
以下、圧縮機構部40の主要な構成要素について、順に説明する。
図2乃至図4を参照しながら、固定スクロール1について説明する。固定スクロール1は、その外周部近傍においてガイドフレーム15にボルト(図示せず)によって締結されている。
固定スクロール1には、冷媒を、固定スクロール1と揺動スクロール2とにより形成される圧縮室1dに導くための吸入ポート16が形成されている。吸入ポート16は、固定スクロール1の外周から圧縮室1dに貫通して形成され、吸入パイプ10aから直接冷媒を圧縮室1dに導く通路であり、固定スクロール1の台板部1a外周から半径方向に形成されている。
また、吸入逆止弁14が、吸入ポート16に摺動するように設けられる。
吸入逆止弁14は、バネ13により吸入パイプ10aの方向に閉じるように付勢されている。吸入逆止弁14は、吸入パイプ10aの端面に当接して止まり、シールされて冷媒の逆流を防ぐ。
また、高圧の冷媒ガスが吐出される吐出ポート1eが、固定スクロール1の台板部1aの略中央部に形成されている。
固定スクロール1の台板部1aに正転運転時における圧縮室1d内の過圧縮した圧力及び液冷媒の圧縮により生じた異常に高い圧力をリリーフする、第2のリリーフバルブ機構60が設けられる。
図4に示すように、第2のリリーフバルブ機構60は、リリーフバルブ5a、バルブ押さえ5b、及びボルト5cを備える。リリーフバルブ5aが、固定スクロール1の台板部1aのリリーフポート1fを開閉する。第2のリリーフバルブ機構60は、ボルト5cを用いて固定スクロール1の台板部1aに固定される。
図5は実施の形態1を示す図で、揺動スクロール2の縦断面図である。図5を参照しながら、揺動スクロール2について説明する。揺動スクロール2は、揺動スクロール台板部2aの一方の面に固定スクロール1の板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の板状渦巻歯2bが設けられており、固定スクロール1の板状渦巻歯1bと組み合わされて圧縮室1d(図2参照)を形成している。
図5に示すように、揺動スクロール台板部2aの板状渦巻歯2bと反対側の面の略中心部に、中空円筒状のボス部2fが形成されており、主軸4上端の揺動軸部4b(後述する)と揺動軸受2cが回転自在に係合している。
また、台板部2aの板状渦巻歯2bと反対側の面に、コンプライアントフレーム3のスラスト軸受3d(後述する)と圧接摺動可能なスラスト面2dが形成されている。
また、台板部2aには、圧縮室1dとスラスト面2dとを連通させる抽出孔2jが設けられ、圧縮途中の冷媒ガスを抽出してスラスト面2dに導く構造となっている。
図6は実施の形態1を示す図で、オルダムリング9を示す図((a)は平面図、(b)は右側面図、(c)は正面図)である。図6に示すように、オルダムリング9には同じ面に、略180°の位相を持つ一対の固定スクロール側爪9cと、一対の固定スクロール側爪9cと略90°位相が異なり、略180°の位相を持つ一対の揺動スクロール側爪9aが形成されている。
一対の揺動スクロール側爪9aは、揺動スクロール2の揺動スクロールオルダム案内溝2e(図5参照)に係合している。オルダムリング9は、揺動スクロール2の自転を防止する。
図7は実施の形態1を示す図で、コンプライアントフレーム3の縦断面図である。図7を参照しながら、コンプライアントフレーム3について説明する。コンプライアントフレーム3は、その外周部に設けられた円筒板3b、及び円筒部3gがガイドフレーム15の内周部により半径方向に支持されている。
コンプライアントフレーム3の略中心部には、電動機20(図1参照)により回転駆動される主軸4を半径方向に支持する、コンプライアントフレーム3とは別部品の主軸受3cが嵌合されている。
また、スラスト軸受3d面内から軸方向に貫通する連絡通路3eが設けてあり、そのスラスト軸受3d側の開口部3kは揺動スクロール2の抽出孔2jに対面して配置されている。
さらに、コンプライアントフレーム3には、ボス部空間2hと吸入ポート16とを連通させる連通穴3j(半径方向)が形成され、連通穴3jには逆止弁3f−1、逆止弁3f−1を付勢するバネ3f−2が設けられる。
図8は実施の形態1を示す図で、主軸4の縦断面図である。図8を参照しながら、主軸4について説明する。主軸4の上端部に、揺動スクロール2の揺動軸受2cと回転自在に係合し、主軸部4cと所定寸法偏芯した揺動軸部4bが形成されている。
揺動軸部4bの下側に、主軸バランサ4eが焼きばめられている。
また、主軸バランサ4eが嵌合される部分の下に、コンプライアントフレーム3の主軸受3cと回転自在に係合する主軸部4cが形成されている。
また、主軸部4cの下部は、サブフレーム6の副軸受6a(図12参照)と回転自在に係合する副軸部4dが形成されている。この副軸部4dと主軸部4cとの間には、電動機20の回転子8が焼き嵌めにより、固定されている。
回転子8の上端のエンドリング8c(図11参照)に、上バランサ8aが固定されている。また、回転子8の下端のエンドリング8c(図11参照)に、下バランサ8bが上バランサ8aと180°の位相で固定されている。
合計3個のバランサ(主軸バランサ4e、上バランサ8a、下バランサ8b)により、主軸4の静バランス及び動バランスがとられている。
さらに、主軸4の下端にはオイルパイプ4fが圧入されており、密閉容器10底部の油だめにたまった冷凍機油10cを吸上げる構造となっている。吸上げられた冷凍機油10cは、給油穴4gから圧縮機構部40へ供給される。
図9は実施の形態1を示す図で、ガイドフレーム15の縦断面図である。図9を参照しながら、ガイドフレーム15について説明する。尚、図9には、一点鎖線でコンプライアントフレーム3、密閉容器10の一部を示している。
ガイドフレーム15の外周面15gは、焼きばめ、もしくは溶接などによって密閉容器10に固定されている。そして、ガイドフレーム15の外周部を切り欠いた切り欠き部15hにより、固定スクロール1の吐出ポート1eから吐出される高圧の冷媒ガスを圧縮機構部40と電動機20との間に設けられた吐出パイプ10b(図1参照)に導く流路10hが確保されている。切り欠き部15hは、吐出パイプ10bとは反対側の位置(略180°位相が異なる位置)に設けられている。
また、ガイドフレーム15の内周面には、コンプライアントフレーム3の外周面に形成された円筒板3b、円筒部3gと係合する上側係合面15j、下側円筒面15k、及びシール材を収納するシール溝が二ヶ所に設けられている。
シール溝15mにシール材12aが設置され、シール溝15nにシール材12bが設置されている。これらの二つのシール材12a,12bを用いて密封されたガイドフレーム15の内周面とコンプライアントフレーム3の外周面とからなるフレーム空間15pは、コンプライアントフレーム3の連絡通路3eと連通しており、抽出孔2jより供給される圧縮途中の冷媒ガスを封入する構造となっている。
また、図9の拡大図に示すように、コンプライアントフレーム3のリリーフポート3a(コンプライアントフレーム側リリーフポート)とガイドフレーム15のリリーフポート15aとの間には、ガイドフレーム15の段差15dにより、所定の隙間が形成されている。この点については、後述する。
図10は実施の形態1を示す図で、第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図である。第1のリリーフバルブ機構50は、リリーフバルブ11aと、バルブ押さえ11bと、リリーフバルブ11a及びバルブ押さえ11bをガイドフレーム15に固定する固定ボルト11cと、を備える。
第1のリリーフバルブ機構50は、ガイドフレーム15の下部に設けられているリリーフポート15a(軸方向、鉛直方向)を塞ぐように取り付けられる。リリーフバルブ11aは、スクロール圧縮機100の停止時に圧縮機構部40の内部に溜まった液冷媒の自重で開き、液冷媒をガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間に排出する。この点については、詳細を後述する。
図11は実施の形態1を示す図で、電動機20の縦断面図である。図11を参照しながら電動機20について説明する。電動機は、少なくとも固定子7と、回転子8とを備える。ここでは、電動機20は誘導電動機(単相、三相)とする。但し、その他のブラシレスDCモータでもよい。
固定子7は、少なくとも、図示しない固定子鉄心と、巻線と、絶縁材(スロットセル等)とを備える。
固定子鉄心は、全体の断面形状が略ドーナッツ状で、外周側に断面形状がリング状のコアバックが形成されている。このコアバックから、内側に放射状に歯部が周方向に略等間隔に設けられている。
歯部の周方向の幅は、径方向に略均一である。即ち、歯部は、回転子鉄心の内周側に向かって略平行の形状を有している。歯部の内径側の先端部は、両サイドが周方向に広がるような円弧状をなしている。
隣接する二つの歯部と、コアバックの一部とで囲まれる空間をスロットと呼ぶ。歯部の数と、スロットの数は同じである。
歯部の周方向の幅は径方向に略均一であるから、スロットの周方向の幅は内側から外側に向かって徐々に大きくなる。
スロットの内周側(回転子側)は、開口している。このスロットの内周側(回転子側)の開口している部分を、スロット開口部と呼ぶ。
巻線は、このスロット開口部からスロット内に挿入される。
各々のスロットの内部には、スロットセルなどの絶縁材(図示せず)を介して、三相または単相の集中巻方式もしくは分布巻方式で巻かれる巻線が施されている。巻線には、銅線の外側に絶縁被膜が施されたマグネットワイヤなどが用いられる。
固定子鉄心は、薄板の電磁鋼板(例えば0.1〜1.0mm程度の板厚の無方向性電磁鋼板(鋼板の特定方向に偏って磁気特性を示さないよう、各結晶の結晶軸方向をできる限りランダムに配置させたもの))を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して構成される。
固定子7の内径側に空隙(図示せず)を介して配置される回転子8は、電磁鋼板を積層した回転子鉄心にかご形巻線がダイキャストにより形成されるものである。
回転子鉄心も、固定子鉄心と同様に薄板の電磁鋼板(例えば0.1〜1.0mm程度の板厚の無方向性電磁鋼板)を所定の形状に金型で打ち抜き、所定の枚数(複数枚)積層して構成される。
固定子7と回転子8との間の空隙は、例えば、径方向寸法が0.2〜2.0mm程度である。
また、図示はしないが、固定子7には、密閉容器10内の上部から下部に落ちる冷凍機油10cが通過する穴もしくは切り欠きが形成されている。
図12は実施の形態1を示す図で、サブフレーム6の縦断面図である。図12を参照しながらサブフレーム6について説明する。サブフレーム6は、主軸4の圧縮機構部40の反対側の端部(副軸部4d(図8参照))を支持する。
サブフレーム6には、主軸4の副軸部4dが回転自在に摺動する副軸受6aが設けられている。
また、サブフレーム6には、電動機20から下方に落下する冷凍機油10cを油だめに落とす油孔6bが形成されている。
次に動作について説明する。スクロール圧縮機100の運転が開始されると、スクロール圧縮機100が吸入冷媒ガスを取り込むため吸入ポート16が負圧となり、この負圧が吸入ポート16を介して吸入逆止弁14に作用し、吸入逆止弁14はバネ13の付勢力に抗して圧縮機半径方向の中心側に移動する。
これにより、吸入パイプ10aの閉塞が開放され、吸入パイプ10aと吸入ポート16が連通し、吸入パイプ10aより密閉容器10内に冷媒ガスが吸入され、冷媒ガスは吸入ポート16を介して圧縮室1dの外周部に流入する。
その後、冷媒ガスは電動機20によって主軸4を介して与えられる回転力を利用して圧縮され、高圧状態となって固定スクロール1の吐出ポート1eより密閉容器10内に排出される。密閉容器10内に排出された高圧の冷媒ガスにより、密閉容器10内は高圧雰囲気で満たされ、この高圧冷媒ガスは、密閉容器10の胴部に設けられた吐出パイプ10bより密閉容器10外に排出される。
密閉容器10底部には冷凍機油10c(潤滑油)が貯留されており、この冷凍機油10c内に主軸4の下端に圧入されたオイルパイプ4fが侵漬されている。
主軸4中心には給油穴4gが設けられており、密閉容器10底部はこの給油穴4g及び揺動軸受2c及び主軸受3cを介して圧縮室1d外周空間と連通している。運転中は密閉容器10内が高圧雰囲気で満たされるので、吸入冷媒ガスの低圧雰囲気との差圧により、冷凍機油10cは給油穴4g内を上昇して揺動スクロール2に設けられた揺動軸受2c、コンプライアントフレーム3に設けられた主軸受3cを潤滑した後に圧縮室1d外周空間に導かれる。
次に、この実施の形態1の特徴部分の構造による作用について説明する。以上のように構成したスクロール圧縮機100で、電動機20に三相もしくは単相の誘導電動機を使用する場合は、ユニット(例えば、空気調和機)の組立において、三相誘導電動機での相順の間違い、単相誘導電動機での結線ミス等により、製造ラインのテストにて電動機20が逆転運転する場合がある。
インバータで駆動するブシレスDCモータの場合は、通常駆動回路に電源の逆相を検知してブシレスDCモータへの通電を遮断する保護回路が内蔵されている。そのため、スクロール圧縮機100のガラス端子10d(図1参照)への電源端子の接続ミスがあると、スクロール圧縮機100は始動しない。しかし、駆動回路に電源の逆相を検知してブシレスDCモータへの通電を遮断する保護回路が内蔵されていない場合、スクロール圧縮機100への電源端子の接続ミスがあると、スクロール圧縮機100は逆転運転する場合がある。
三相誘導電動機の結線において、三個ある電源端子(U相、V相、W相)を正しくスクロール圧縮機のガラス端子10d(図1参照)に接続すれば、電動機20は所定の正転運転を行う。しかし、例えば、U相とV相との接続を間違えると(U相巻線に電源のV相を接続し、V相巻線に電源のU相を接続する)、電動機20は所定の正転運転とは反対の逆転運転を行う。
また、単相誘導電動機において、通常は運転コンデンサが補助巻線に直列に接続され、その直列回路が主巻線に並列に接続される。運転コンデンサの接続ミスで、運転コンデンサが主巻線に接続され、その直列回路が補助巻線に並列に接続されると、電動機20は所定の正転運転とは反対の逆転運転を行う。
次に、スクロール圧縮機100を搭載した室外機と、室内機とを備える空気調和機の据付時の結線ミスによる逆転運転について言及する。この場合、電動機20に三相誘導電動機を使用するスクロール圧縮機が対象となる。
電動機20がインバータで駆動されるブシレスDCモータの場合は、駆動回路に電源の逆相を検知してブシレスDCモータへの通電を遮断する保護回路が内蔵されていない場合、据付時の室外機の電源接続端子への三相電源の接続において、相の順序がずれてしまうと、スクロール圧縮機100は逆転運転をしてしまうので対象となる。
また、電動機20に単相誘導電動機を使用するスクロール圧縮機100の場合は、据付時の室外機の電源接続端子への単相電源の接続において、相(二相)の順序がずれても、電動機の逆転運転は発生しない。据付後の運転コンデンサのサービス(交換)時に、かなり低い確率での結線ミスによる逆相運転の発生が考えられる。
以上の場合でスクロール圧縮機100が逆転運転する。例えば、据付時に吸入側から液冷媒をチャージすると吸入パイプ10aを通り吸入逆止弁14を押し開けて吸入ポート16へ侵入し圧縮室1d内、及び圧縮機構部40内に溜まる場合がある。
また、例えば、逆転運転起動時以外に、外気温度が低い状態でユニット(例えば、空気調和機)が長期間運転停止状態であると、圧縮機構部40の内部に液冷媒が寝込むことがある。
図13、図14は実施の形態1を示す図で、スクロール圧縮機100の圧縮機構部40付近の縦断面図、図14はガイドフレーム15に設けた第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図である。リリーフバルブ11aは、ガイドフレーム15のリリーフポート15aのリリーフポート弁座面15b(ガイドフレーム15の下端面)から揺動スクロール2の揺動スクロール台板部2aまでの高さHまで、液冷媒が満たされる前に液冷媒の自重でリリーフバルブ11aが開くように設計されていることを特徴として有する。
図15、図16は実施の形態1を示す図で、図15はコンプライアントフレーム3、ガイドフレーム15を組み合わせた平面図、図16はガイドフレーム15のリリーフポート15a付近の拡大図である。図15に示すように、コンプライアントフレーム3の円筒板3bに液冷媒がガイドフレーム15のリリーフポート15aの入口に流入し易いようにリリーフポート3aを1個以上(図15の例では、4個)設ける。
図16に示すように、コンプライアントフレーム3のリリーフポート3aと、ガイドフレーム15のリリーフポート15aとの間には、ガイドフレーム15の段差15dにより、所定の隙間が形成されている。そのため、コンプライアントフレーム3の円筒板3bに1個以上(図15の例では、4個)のリリーフポート3aを設けることにより、リリーフポート15aから離れたリリーフポート3aからも液冷媒がリリーフポート15aへ流れ込む。図15の破線矢印は、液冷媒の流れを示している。
また、1個のリリーフポート3aがリリーフポート15aに重なる部分が生じるように設け、液冷媒がリリーフポート15aに流入し易く設計されていることを特徴として有する。
このように、実施の形態1は、ガイドフレーム15の下部に、液冷媒の自重により開閉することが可能な第1のリリーフバルブ機構50を設けるようにした。またガイドフレーム15に設けられたリリーフポート15aに液冷媒が流入し易いようにコンプライアントフレーム3にリリーフポート3aを1個以上設けることを特徴とする。
これより、スクロール圧縮機100の停止時に圧縮機構部40の内部に侵入した液冷媒をガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間へ排出することが可能であり、また、スクロール圧縮機100の正転運転及び逆転運転起動時に生じる液冷媒圧縮による不具合を解消することが可能であり、信頼性の高いスクロール圧縮機100を得ることが出来る。
実施の形態2.
実施の形態1は、リリーフバルブ11aのばね定数のばらつきが生じ、スクロール圧縮機100停止時に圧縮機構部40の内部に溜まった液冷媒の自重でリリーフバルブ11aが開くことが出来ず、スクロール圧縮機100の起動時の液冷媒圧縮により生じる不具合を生じる場合がある。
そこで、実施の形態1のリリーフバルブ11aとリリーフポート15aのリリーフポート弁座面15bに所定の隙間15cを設けることで、リリーフバルブ11aのばね定数のばらつきが生じても、確実に液冷媒をガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間へ排出することができ、スクロール圧縮機100の正転運転及び逆転運転起動時の液冷媒圧縮により生じる不具合を解消することが出来る。
図17、図18は実施の形態2を示す図で、図17はガイドフレーム15に設けた第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図、図18はリリーフバルブ11aとリリーフポート弁座面15bとの間の隙間15cと漏れの関係を示す図である。
リリーフバルブ11aが、リリーフバルブ11aに作用するリリーフバルブ作用圧力(密閉容器10内圧力(高圧)とリリーフポート15a内部の圧力差)で閉じても、リリーフポート弁座面15bには微小な凹凸があるため、高圧の密閉容器10内からリリーフポート15a内部へ冷媒が漏れる。
この冷媒の漏れは、図18に示すように、適正な隙間15cであれば(隙間15c(A〜D))、リリーフバルブ作用圧力にほぼ比例する。
図18に示す隙間15cの大きさはA<B<C<D<Eである。A〜Eは、凡そ数百μmである。
図18に示すように、リリーフバルブ作用圧力が小さい場合、隙間15cを、例えば、隙間15c=Eまで大きくすると漏れが大きくなる。これは、リリーフバルブ作用圧力が小さく、隙間15cが大きいとリリーフバルブ11aが閉じないからである。
尚、漏れとは、スクロール圧縮機100の運転時に、高圧の密閉容器10内からリリーフポート15a内部へ冷媒が漏れることをいう。この漏れが大きくなると、スクロール圧縮機100の性能が低下する。
よって、隙間15cは、A〜Dが好ましい。
よって、リリーフバルブ11aとリリーフポート弁座面15bとの間に所定値以下の隙間15c(例えば、隙間15c=A〜D)を設けることにより、リリーフバルブ11aのばね定数等のばらつきの影響を受けないようにすることができる。従って、実施の形態1より安定してスクロール圧縮機100の停止時に圧縮機構部40の内部に侵入した液冷媒をガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間へ排出することができる。それにより、スクロール圧縮機100の正転運転及び逆転運転の起動時の液冷媒圧縮により生じる不具合を解消することができ、信頼性の高いスクロール圧縮機100を得ることが出来る。
実施の形態3.
実施の形態2はリリーフバルブ11aとリリーフポート弁座面15bの隙間15cを設けてリリーフバルブ11aのばね定数等のばらつきの影響を受けず、より容易に液冷媒を圧縮機構部40の外部へ排出可能にしている。
図19は実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの側面である。図19に示すように、板金製のリリーフバルブ11aの場合は、プレス機の打ち抜く方向Bによりリリーフバルブ11aに反りAが発生する。
図20は実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側をリリーフポート弁座面15b側にして取り付けたときの第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図である。図20に示すように、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側をリリーフポート弁座面15b側にして取り付けることでリリーフバルブ11aがリリーフポート弁座面15bに接触し、隙間15cが無くなる。
また、リリーフバルブ11aがリリーフポート弁座面15bを押さえ付けることでばね力が増加し、液冷媒の自重でリリーフバルブ11aが開きにくくなり、液冷媒の排出が困難となるという課題がある。また、バルブ押さえ11bの取り付け方法を間違えるという課題がある。
図21は実施の形態3を示す図で、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側を常にバルブ押さえ11b側にして取り付けたときの第1のリリーフバルブ機構50付近の拡大図である。図21に示すように、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側を常にバルブ押さえ11bにして取り付けることが必須となる。
リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側を常にバルブ押さえ11b側にして取り付けることで、圧縮機構部40の内部に溜まった液冷媒を安定してガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間に排出することが可能となり、スクロール圧縮機100の正転運転及び逆転運転起動時の液冷媒圧縮により生じる不具合を解消することが出来る。
以下、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側をバルブ押さえ11b側にして取り付ける場合は組立ができるが、リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側をリリーフポート弁座面15b側にして取り付ける場合は組立ができないようにする構成について説明する。
図22乃至図27は実施の形態3を示す図で、図22(a)はリリーフバルブ11aの平面図、図22(b)はリリーフバルブ11aの側面図、図23(a)はバルブ押さえ11bの平面図、図23(b)はバルブ押さえ11bの側面図、図24はガイドフレーム15のバルブ溝15f付近の平面図、図25は正しいリリーフバルブ11aの取付状態を示す平面図、図26は誤ったリリーフバルブ11aの取付状態を示す平面図、図27はリリーフバルブ11aの取付は正しいがバルブ押さえ11bの取付が誤った状態を示す平面図である。
図22に示すように、リリーフバルブ11aの固定ボルト穴11a−1を幅方向(短辺)の中心からずらす。即ち、図22(a)に示すように、リリーフバルブ11aの固定ボルト穴11a−1の位置を、幅方向(短辺)の端部からh1とする。リリーフバルブ11aの幅をw1とすると、h1>w1/2(条件1)の関係を満たす。
図23に示すように、バルブ押さえ11bの固定ボルト穴11b−1を幅方向(短辺)の中心からずらす。即ち、図23(a)に示すように、バルブ押さえ11bの固定ボルト穴11b−1の位置を、幅方向(短辺)の端部からh2とする。バルブ押さえ11bの幅をw2とすると、h2>w2/2(条件2)の関係を満たす。
図24に示すように、ガイドフレーム15のバルブ溝15fの固定ボルト穴15eを幅方向(短辺)の中心からずらす。即ち、図24に示すように、バルブ溝15fの固定ボルト穴15eの位置を、幅方向(短辺)の端部からh3とする。リリーフバルブ11aの幅をw3とすると、h3>w3/2(条件3)の関係を満たす。
また、リリーフバルブ11aの幅をw1、バルブ押さえ11bの幅をw2、リリーフバルブ11aの幅をw3は、以下の関係を満たす。
w3>w1且つw3>w2(条件4)
また、リリーフバルブ11aの固定ボルト穴11a−1の径d1、固定ボルト11cの径Dは、以下の関係を満たす。
d1>D(条件5)
また、図26に示すように、リリーフバルブ11aの向きを間違えてバルブ溝15fに配置した場合、
h1−(W3−h3)−(d1−D)/2=L1>0(条件6)
で定まるL1だけ、リリーフバルブ11aがバルブ溝15fから外れるため、リリーフバルブ11aをバルブ溝15fにセットできない。
また、バルブ押さえ11bの固定ボルト穴11b−1の径d2、固定ボルト11cの径Dは、以下の関係を満たす。
d2>D(条件7)
また、図27に示すように、リリーフバルブ11aの向きは正しいが、バルブ押さえ11bの向きを間違えてバルブ溝15fに配置した場合、
h2−(W3−h3)−(d2−D)/2=L2>0(条件8)
定まるL2だけ、バルブ押さえ11bがバルブ溝15fから外れるため、バルブ押さえ11bをバルブ溝15fにセットできない。
リリーフバルブ11a、バルブ押さえ11bの向きを正しくセットした場合は、図25のように、バルブ溝15fにリリーフバルブ11a、バルブ押さえ11bを取り付けることができる。
以上のように、上記条件1〜8を全て満たすことで常に正しい方向(リリーフバルブ11aの反り上がっているバルブ面D側がバルブ押さえ11b側に取り付けられる)で、リリーフバルブ11a、及びバルブ押さえ11bが取り付けられる。それにより、リリーフバルブ11aがリリーフポート弁座面15bと接触することなく設定された隙間15cを常に確保することができる。そのため、圧縮機構部40の内部に溜まった液冷媒を安定してガイドフレーム15と固定子7に挟まれた空間に排出することが可能となる。そしてスクロール圧縮機100の正転運転及び逆転運転起動時の液冷媒圧縮により生じる不具合を解消することが可能であり、信頼性の高いスクロール圧縮機100を得ることが出来る。
尚、以上の説明では、コンプライアントフレーム3を備えるスクロール圧縮機100を例に挙げて説明したが、コンプライアントフレーム3を有さないスクロール圧縮機にも、本実施の形態は適用可能である。
1 固定スクロール、1a 台板部、1b 板状渦巻歯、1d 圧縮室、1e 吐出ポート、2 揺動スクロール、2a 揺動スクロール台板部、2b 板状渦巻歯、2d スラスト面、2e 揺動スクロールオルダム案内溝、2f ボス部、2h ボス部空間、2j 抽出孔、3 コンプライアントフレーム、3a リリーフポート、3b 円筒板、3c 主軸受、3d スラスト軸受、3e 連絡通路、3f−1 逆止弁、3f−2 バネ、3g 円筒部、3j 連通穴、3k 開口部、4 主軸、4b 揺動軸部、4c 主軸部、4d 副軸部、4e 主軸バランサ、4f オイルパイプ、4g 給油穴、5a リリーフバルブ、5b バルブ押さえ、5c ボルト、6 サブフレーム、6a 副軸受、6b 油孔、7 固定子、8 回転子、8a 上バランサ、8b 下バランサ、8c エンドリング、9 オルダムリング、9a 揺動スクロール側爪、9c 固定スクロール側爪、10 密閉容器、10a 吸入パイプ、10b 吐出パイプ、10c 冷凍機油、10d ガラス端子、10h 流路、11a リリーフバルブ、11a−1 固定ボルト穴、11b バルブ押さえ、11b−1 固定ボルト穴、11c 固定ボルト、12a シール材、12b シール材、13 バネ、14 吸入逆止弁、15 ガイドフレーム、15a リリーフポート、15b リリーフポート弁座面、15c 隙間、15d 段差、15e 固定ボルト穴、15f バルブ溝、15g 外周面、15h 切り欠き部、15j 上側係合面、15k 下側円筒面、15m シール溝、15n シール溝、15p フレーム空間、16 吸入ポート、20 電動機、40 圧縮機構部、50 第1のリリーフバルブ機構、60 第2のリリーフバルブ機構、100 スクロール圧縮機。

Claims (4)

  1. 密閉容器内に、圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、前記圧縮機構部を潤滑する冷凍機油とを備えるスクロール圧縮機であって、
    圧縮機構部は、
    台板部と、前記台板部の一方の面に板状渦巻歯が形成されている固定スクロールと、
    台板部と、前記台板部の一方の面に前記固定スクロールの前記板状渦巻歯と同一形状の板状渦巻が設けられ、前記固定スクロールの前記板状渦巻歯と組み合わされて圧縮室を形成している揺動スクロールと、
    前記揺動スクロールの自転を防止するオルダムリングと、
    前記電動機に固定されて、前記揺動スクロールを駆動する主軸と、
    前記密閉容器に固定され、前記主軸を半径方向に支えるとともに前記固定スクロールと締結されて結合されるガイドフレームと、
    前記固定スクロールの外周から前記圧縮室に貫通し、前記密閉容器を貫通して挿入される吸入パイプから直接冷媒を前記圧縮室に導くための吸入ポートと、
    前記吸入ポートに連通する前記ガイドフレームのリリーフポートの下端部に設けられ、当該スクロール圧縮機の停止時に当該圧縮機構部に侵入した液冷媒の自重により開き、前記液冷媒を前記密閉容器空間に流出させる第1のリリーフバルブ機構と、を備えたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記第1のリリーフバルブ機構はリリーフバルブを備え、前記リリーフバルブと、前記ガイドフレームのリリーフポート弁座面との間に所定の隙間を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記ガイドフレームは、前記第1のリリーフバルブ機構を収納するバルブ溝を備え、前記リリーフバルブの反り方向が前記リリーフポート弁座面を塞ぐ場合は、前記第1のリリーフバルブ機構を前記バルブ溝に収納できないように、前記第1のリリーフバルブ機構の固定ボルト穴を幅方向に中心からずらすことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記圧縮機構部はコンプライアントフレームを備え、前記ガイドフレームの前記リリーフポートに液冷媒を導くコンプライアントフレーム側リリーフポートを1個以上設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
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