JP2002364556A - スクロ−ル圧縮機 - Google Patents

スクロ−ル圧縮機

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JP2002364556A JP2001173720A JP2001173720A JP2002364556A JP 2002364556 A JP2002364556 A JP 2002364556A JP 2001173720 A JP2001173720 A JP 2001173720A JP 2001173720 A JP2001173720 A JP 2001173720A JP 2002364556 A JP2002364556 A JP 2002364556A
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智明 及川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンプライアントフレ−ム3が揺動スクロ−
ル2を支持しながら軸方向に移動可能なスクロ−ル圧縮
機において、固定スクロ−ル1と揺動スクロ−ル2との
両渦巻歯1b、2bが、それぞれ対向する台板部2a、
1aと接触状態で起動すると、液圧縮が生じた場合、圧
縮室内が高圧となり、両渦巻歯1b、2bが損傷する恐
れがあった。 【解決手段】 電動機11の固定子7と回転子8のそれ
ぞれの鉄芯7c、8cの軸方向の中心位置をずらし、起
動時に、電動機11に通電したとき、回転子8に軸方向
で主軸4を下方に移動させる磁気吸引力が働くようにし
た。この力を追加することにより、起動時に、コンプラ
イアントフレ−ム3及び揺動スクロ−ル2を下方に移動
させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調機や冷凍機に
使用するスクロ−ル圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、国際公開番号 WO 95/12
759で示される公開特許明細書に記載の従来のスクロ
ール圧縮機の縦断面図である。
【0003】図5において、1は固定スクロールであ
り、外周部はガイドフレーム15にボルト等(図示せ
ず)によって締結されている。台板部1aの一方の面
(図5において下側)には板状渦巻歯1bが形成される
と同時に、外周部にはオルダム案内溝1cがほぼ一直線
上に2ヶ形成されている。このオルダム案内溝1cには
オルダムリング9の爪9cが往復摺動自在に係合されて
いる。さらに固定スクロール1の側面からは、吸入管1
0aが密閉容器10を貫通して圧入されている。
【0004】2は揺動スクロールであり、台板部2aの
上面には固定スクロール1の板状渦巻歯1bと実質的に
同一形状の板状渦巻歯2bが設けられており、両板状渦
巻歯1b、2bにより幾何学的に圧縮室1dを形成して
いる。台板部2aの板状渦巻歯2bと反対側の面の中心
部には中空円筒のボス部2fが形成されており、主軸4
上端の揺動軸部4bと、揺動軸受2cを介して回転自在
に係合されている。また、同面にはコンプライアントフ
レーム3のスラスト軸受3aと圧接摺動可能なスラスト
面2dが形成されている。揺動スクロール2の台板部2
aの外周部には、前記固定スクロール1のオルダム案内
溝1cと90度の位相差をもつオルダム案内溝2eがほ
ぼ一直線上に2ヶ形成されており、このオルダム案内溝
2eにはオルダムリング9の爪9aが往復摺動自在に係
合されている。また台板部2aには前記圧縮室1dとス
ラスト面2dを貫通する抽出孔2jが設けられ、圧縮途
中の冷媒ガスを抽出してスラスト面2dに導く構造とな
っている。
【0005】コンプライアントフレーム3はその外周部
に設けられた上下2つの円筒面3d、3eを、ガイドフ
レーム15の内周部に設けた円筒面15a、15bによ
り半径方向に支持されており、その中心部には電動機固
定子7により回転駆動される主軸4を半径方向に支持す
る主軸受3cおよび副主軸受3hが形成されている。ま
た、スラスト軸受3a面内から軸方向に貫通する連絡通
路3sが設けてあり、そのスラスト軸受3a側の開口部
2kは揺動スクロール抽出孔2jに対面して配置されて
いる。
【0006】ガイドフレーム15の外周面15gは焼き
ばめ、もしくは溶接などによって密閉容器10に固着さ
れているものの、その外周部に設けた切り欠き部15c
により、固定スクロール1の吐出ポート1fから吐出さ
れる高圧の冷媒ガスを圧縮機構部(固定スクロ−ル1、
揺動スクロ−ル2、コンプライアントフレ−ム3、ガイ
ドフレ−ム15等)と電動機要素(電動機固定子7、電
動機回転子8)の間に設けられた吐出管10bに導く流
路は確保されている。また切り欠き部15cは吐出管1
0bとは反対の位置に設けられている。またガイドフレ
ーム15の内周面には、コンプライアントフレーム3の
外周面に形成された上下円筒面3d、3eと係合する円
筒面15a、15b、およびシール材を収納するシール
溝が2カ所設けられており、それぞれシール材16a、
16bが設置されている。これら2つのシール材16
a、16bを用いて密封されたガイドフレーム15の内
周面とコンプライアントフレーム3の外周面からなるフ
レーム空間15fは、コンプライアントフレーム3の連
絡通路3sとのみ連通しており、揺動スクロール2の抽
出孔2jより供給される圧縮途中の冷媒ガスを封入する
構造となっている。
【0007】4は主軸であり、その上端部は揺動スクロ
ール2の揺動軸受2cと回転自在に係合する揺動軸部4
bが形成されており、その下側には主軸バランサ4eが
焼きばめられている。さらにその下にはコンプライアン
トフレーム3の主軸受3c及び副主軸受3hと回転自在
に係合する主軸部4cが形成されている。また、主軸4
の下側はサブフレーム6の副軸受6aと回転自在に係合
する副軸部4dが形成され、この副軸部4dと前述した
主軸部4c間には電動機回転子8が焼きばめられてい
る。電動機回転子8の上端面には上バランサ8aが、下
端面には下バランサ8bが固定されており、前述した主
軸バランサ4eとあわせて合計3ヶのバランサにより、
静バランスおよび動バランスがとられている。さらに主
軸4の下端にはオイルパイプ4fが圧入されており、密
閉容器10底部の油だめ10gにたまった冷凍機油10
eを吸い上げ、主軸4を貫通して形成した油穴4aによ
り揺動軸部4bの揺動軸受2c、主軸部4cの軸受3
c、3h及び副軸部4dの副軸受6aに給油する。
【0008】また密閉容器10の側面にはガラス端子1
0fが設置されており、電動機固定子7からのリード線
が接合されている。
【0009】次に、この従来のスクロール圧縮機の基本
動作について説明する。低圧の吸入冷媒は吸入管10a
から固定スクロール1および揺動スクロール2の板状渦
巻歯で形成される圧縮室1dにはいる。電動機固定子
7、回転子8により回転される主軸4により駆動される
揺動スクロール2は偏芯旋回運動とともに圧縮室1dの
容積を減少させる。この圧縮行程により吸入冷媒は高圧
となり、固定スクロール1の吐出ポート1fより密閉容
器10内に吐き出される。なお上記圧縮行程において圧
縮途中の中間圧力の冷媒ガスは揺動スクロール2の抽出
孔2jよりコンプライアントフレーム3の連絡通路3s
を経て、フレーム空間15fに導かれ、この空間の中間
圧力雰囲気を維持する。密閉容器10内に吐きだされた
高圧の吐出ガスは密閉容器10内を高圧雰囲気で満た
し、吐出管10bから圧縮機外に放出される。
【0010】また、密閉容器10底部の油だめ10gの
冷凍機油10eは、オイルパイプ4f、油穴4aを流れ
て各軸受に給油するとともに、主軸4の上端と揺動スク
ロ−ル2の台板部2aとで形成される空間を通って揺動
軸受2cに供給され、ここで減圧され、中間圧力とな
り、揺動スクロ−ル2、コンプライアントフレ−ム3及
び主軸4で形成されたボス部空間2hに入る。
【0011】さて、コンプライアントフレーム3には、
圧縮作用による圧縮室1dの高圧冷媒より固定スクロー
ル1と揺動スクロール2が軸方向に離れようとするスラ
ストガス力と、ボス部空間2hの中間圧力によりコンプ
ライアントフレーム3と揺動スクロール2が離れようと
する力の合計が、図中下向きの力として作用する。一
方、圧縮途中の冷媒ガスを導いて中間圧力雰囲気となっ
たフレーム空間15fがコンプライアントフレーム3と
ガイドフレーム15を引き離そうとする力と、コンプラ
イアントフレーム3の下部3tの高圧雰囲気に露出して
いる部分に作用する差圧力の合計が、上向きの力として
作用する。定常運転時においては前述した上向きの力が
下向きの力を上回るように設定されており、このためコ
ンプライアントフレーム3は上下2つの円筒面3d、3
eがガイドフレ−ム15の内周部に設けられた円筒面1
5a、15bにガイドされて上方に浮上する。揺動スク
ロール2はコンプライアントフレーム3と密着摺動して
同様に浮上し、固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2
の両板状渦巻歯1b、2bは、それぞれ対向する台板部
2a、1aと接触する。そして、揺動スクロ−ル2は板
状渦巻歯2bを固定スクロール1の台板部1aに接触さ
せて摺動する。従って、密閉された圧縮室が1dが形成
される。
【0012】起動時や液圧縮時などには前述したスラス
トガス力が大きくなり、揺動スクロール2はスラスト軸
受3aを介してコンプライアントフレーム3を下方に強
く押し下げるので、揺動スクロール2と固定スクロール
1の板状渦巻歯1b、2bと対向する台板部2a、1a
には比較的大きな隙間が生じ、圧縮室の異常な圧力上昇
は回避される。この動作をリリーフという。
【0013】また、コンプライアントフレーム3には揺
動スクロール2に発生する転覆モーメントの一部または
全部が、スラスト軸受け3aを介して伝達されるもの
の、主軸受3cから受ける軸受け負荷と、その反作用で
ある2つの合力、すなわちコンプライアントフレーム3
とガイドフレーム15の上下2つの円筒嵌合面3d、3
e、15a、15bから受ける反力の合力によって生じ
る偶力が前記転覆モーメントを打ち消すように作用する
ので、非常に良好な定常運転時追随動作安定性、および
リリーフ動作安定性を有する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール圧縮
機は以上のように構成されているので、運転の停止時
に、フレーム空間15fは、圧縮室1dの高圧の冷媒ガ
スが揺動スクロールの抽気孔2j及び連絡通路3sから
入り高圧となったり、また、シール材16a、16bの
側圧のために、コンプライアントフレーム3が浮上した
ままで停止する恐れがある。この場合、揺動スクロール
2と固定スクロール1のそれぞれの板状渦巻歯の歯先と
対向する台板部の歯底には隙間がない状態となる。この
状態で圧縮機を起動すると、起動時に液圧縮が生じた場
合には、圧縮室1dに大きな圧力が発生し易い。そし
て、フレーム空間15fの圧力が高い場合、前述のリリ
ーフ動作がスムーズに行われず、完全にリリーフするの
に時間を要し、圧縮室に異常に高い圧力が発生する。圧
縮室1dに異常に高い圧力が発生すると、固定スクロー
ル1及び揺動スクロール2の板状渦巻歯1b、2bに大
きな応力が発生し破損し易い不具合があった。
【0015】また、起動時に、リリーフ動作がスムーズ
に行われない場合は、起動直後に大きな負荷トルクが発
生し、電動機11に高い起動トルクを発生させる必要や
高い起動電流が流れる不具合があった。
【0016】また、前記のような問題を解決するために
は、フレーム空間15fが高圧になった場合に冷媒ガス
を逃がすバルブやシール材16a、16bの側圧にうち
かってコンプライアントフレーム3が固定スクロ−ル1
から離れるように、コンプライアントフレーム3、主軸
4及び電動機回転子8を重量の大きいものとする必要が
あり、加工箇所が増えたり、部品点数が増えたり、圧縮
機の重量が増える不具合があった。
【0017】本発明は、前記のような不具合を解消する
ためになされたもので、スクロ−ル圧縮機の部品の加工
箇所を増やしたり、部品点数を増やしたり、重量を増や
すことなしに、スクロ−ル圧縮機の起動時に、フレーム
空間15fの圧力が高い場合等にも、リリーフ動作をス
ムーズに行えるようにし、スクロ−ル圧縮室に異常な高
圧力が発生したり、また、起動直後から大きな負荷トル
クが発生し、電動機11に高い起動トルクを発生させる
必要や高い起動電流が流れることのないようにすること
等を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
スクロール圧縮機は、密閉容器内に設けられ、それぞれ
の板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互いに
噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロールと、
揺動スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持すると
ともに、揺動スクロールを軸方向に支持するコンプライ
アントフレームと、コンプライアントフレームを軸方向
に摺動可能にするとともに、半径方向に支持するガイド
部材と、主軸に装着され、軸方向に延在する鉄芯を有す
る電動機回転子及び密閉容器に固着され、軸方向に延在
する鉄芯を有する電動機固定子とからなり、主軸を駆動
する電動機とを備えたスクロール圧縮機において、主軸
とコンプライアントフレ−ムには、コンプライアントフ
レ−ムが主軸を軸方向に支持する係合部があり、コンプ
ライアントフレームが所定の範囲で軸方向に移動すると
き、少なくとも圧縮室側の移動限度位置にある場合に、
電動機回転子の鉄芯の軸方向の中心が、電動機固定子の
鉄芯の軸方向の中心よりも圧縮室側に位置するようにず
らし、電動機に通電したとき、このずれにより主軸に固
着された電動機回転子に軸方向で、圧縮室側と反対方向
に磁気吸引力が働くようにしたものである。
【0019】また、本発明に係る請求項2のスクロール
圧縮機は、請求項1のスクロ−ル圧縮機において、コン
プライアントフレームが所定の範囲で軸方向に移動する
とき、コンプライアントフレ−ムの軸方向の所定の移動
範囲の総ての範囲内において、電動機回転子の鉄芯の軸
方向の中心が、電動機固定子の鉄芯の軸方向の中心より
も圧縮室側に位置するようにずらし、電動機に通電した
とき、このずれにより主軸に固着された電動機回転子に
軸方向で、圧縮室側と反対方向に磁気吸引力が働くよう
にしたものである。
【0020】また、本発明に係る請求項3のスクロール
圧縮機は、請求項1又は請求項2のスクロ−ル圧縮機に
おいて、電動機回転子に働く軸方向の磁気吸引力と、コ
ンプライアントフレ−ム、主軸、電動機回転子及びこれ
らに装着された装着物の重量による軸方向の重力との合
力が、圧縮機運転の停止時に、コンプライアントフレ−
ムを軸方向で、圧縮室側に移動させる力であり、コンプ
ライアントフレ−ムに働く圧力による力を合せた力と、
コンプライアントフレ−ム及び主軸が摺動部から受ける
力であり、軸方向の静止摩擦力との合力よりも大きいも
のである。
【0021】また、本発明に係る請求項4のスクロール
圧縮機は、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のス
クロ−ル圧縮機において、コンプライアントフレームが
所定の範囲で軸方向に移動するとき、少なくとも圧縮室
側の移動限度位置にある場合に、電動機固定子の鉄芯の
圧縮室側と反対方向の端面が、電動機回転子の鉄芯の圧
縮室側と反対方向の端面よりも、軸方向で、圧縮室側に
位置するようにしたものである。
【0022】また、本発明に係る請求項5のスクロール
圧縮機は、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のス
クロ−ル圧縮機において、コンプライアントフレームが
所定の範囲で軸方向に移動するとき、コンプライアント
フレ−ムの軸方向の所定の移動範囲の総ての範囲内にお
いて、電動機固定子の鉄芯の圧縮室側と反対方向の端面
が、電動機回転子の鉄芯の圧縮室側と反対方向の端面よ
りも、軸方向で、圧縮室側に位置するようにしたもので
ある。
【0023】また、本発明に係る請求項6のスクロール
圧縮機は、請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のス
クロ−ル圧縮機において、電動機回転子の永久磁石を希
土類磁石としたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を各図
を示しながら説明する。ただし、各実施の形態におい
て、従来の技術と同一または相当する部分は同一の参照
番号(符号)を付してその説明を省略する。
【0025】実施の形態1.図1は、実施の形態1を示
すスクロール圧縮機の縦断面図である。図2は、電動機
回転子に働く軸方向の磁気吸引力F(δ)と電動機回転
子、電動機固定子の両鉄芯の軸方向の中心位置のずれ量
δとの関係を示す図である。図1において、4hは、主
軸4とコンプライアントフレ−ム3に形成された係合部
であり、主軸4がコンプライアントフレーム3上に載置
されることにより主軸4がコンプライアントフレ−ム3
により、軸方向に支持されている。また、主軸4はコン
プライアントフレーム3により主軸受3c、3hを介し
て半径方向に支持されている。7は、電動機固定子であ
り、軸方向に延在する鉄芯7c、鉄芯7cに巻かれた巻
線7b及びその他の部品で構成されている。7eで示す
一点鎖線は鉄芯7cの軸方向の中心位置を示している。
また、8は、主軸4に焼きばめ等により固着された電動
機回転子で、軸方向に延在する鉄芯8c、鉄芯8cに埋
め込まれたフェライト磁石等の永久磁石8d及びその他
の部品により構成されている。8eに示す一点鎖線は鉄
芯8cの軸方向の中心位置を示している。
【0026】これら電動機固定子7と電動機回転子8と
でDCブラシレス電動機11を構成する。両鉄芯7c、
8cの軸方向の位置関係は、それぞれの中心線7e、8
eが示すように、中心を一致させないで、電動機回転子
8の鉄芯8cの軸方向の中心位置が電動機固定子7の鉄
芯7cの軸方向中心位置より圧縮室1d側になるように
ずらして配置される。前記のずれ方向に両鉄芯7c、8
cをずらすことにより、電動機固定子7の巻線7bに通
電したとき、電動機回転子8に軸方向で、圧縮室側と反
対方向の磁気吸引力F(δ)が働く。この軸方向の磁気
吸引力F(δ)は、ずれ量δ、永久磁石8dの形状や素
材、電動機固定子7の鉄芯7cの形状や素材及び電動機
回転子8の鉄芯8cの形状や素材等で決まる関数であ
る。例えば、両者間には、図2に示すような関係があ
り、一般に、ずれ量δが大きくなるにつれて磁気吸引力
F(δ)も大きくなる。
【0027】本実施の形態のスクロ−ル圧縮機において
は、コンプライアントフレ−ム3の軸方向の移動が所定
の範囲内で可能となっており、圧縮機の定常運転におい
ては、両板状渦巻歯1b、2bの先端がそれぞれ対向す
る台板部2a、1aと接触する位置まで揺動スクロ−ル
を持ち上げる圧縮室側の移動限度位置にあり、また、液
圧縮等、異常に圧縮室内部が高圧となった時には、その
圧力により、コンプライアントフレ−ム3は圧縮室側と
反対方向の移動限界位置まで下降し、両板状渦巻歯1
b、2bの先端がそれぞれ対向する台板部2a、1aと
隙間を生じる、いわゆるリリ−フ状態となる。即ち、コ
ンプライアントフレ−ム3は、上下2つの円筒面3d、
3eがガイド部材であるガイドフレ−ム15の内周部に
設けられた円筒面15a、15bにガイドされて、前記
の圧縮室側の移動限度位置と圧縮室側と反対方向の移動
限界位置間を所定の範囲として移動可能となっている。
前記コンプライアントフレ−ム3の圧縮室側の移動限度
位置は、両板状渦巻歯1b、2bの先端がそれぞれ対向
する台板部2a、1aと接触する位置、両板状渦巻歯1
b、2bの先端にチップシ−ルを設けている場合は、チ
ップシ−ル先端とそれぞれ対向する台板部2a、1aと
が接触する位置、又は両板状渦巻歯1b、2bの先端が
それぞれ対向する台板部2a、1aと接触するのではな
く、板状渦巻歯の先端保護のため、冷媒ガスの圧縮は可
能で、所定の微小な隙間を設けた状態の位置となるよう
に揺動スクロ−ル2を支持する位置として決定できる。
又前記コンプライアントフレ−ム3の圧縮室側の移動限
度位置の決定のために別途に、コンプライアントフレ−
ム3とこれを案内するガイド部材であるガイドフレ−ム
15に適当な係合部(図示省略)を設けて位置決めして
もよい。また、前記圧縮室側と反対方向の移動限界位置
は、前記同様に、コンプライアントフレ−ム3とこれを
案内するガイド部材間にコンプライアントフレ−ム3の
下降を止める段部等の適当な係合部(図示省略)を設置
することで形成している。
【0028】本実施の形態では、コンプライアントフレ
−ム3が前記の移動可能な所定の範囲内で、即ち、圧縮
室側の移動限度位置と圧縮室側と反対方向の移動限界位
置間で移動した場合、主軸4に固着された電動機回転子
8が移動しても、常に、電動機回転子8の鉄芯8cの軸
方向の中心位置が電動機固定子7の鉄芯7cの軸方向中
心位置より圧縮室側になるようにずらして配置される。
【0029】また、コンプライアントフレ−ム3を所定
の範囲内で、即ち、圧縮室側の移動限度位置と圧縮室側
と反対方向の移動限界位置間で移動させる力には、次の
ようなものがある。コンプライアントフレ−ム3に軸方
向で、圧縮室側と反対方向に働く力としては、電動機固
定子7の鉄芯7cの中心と電動機回転子8の鉄芯8cの
中心を前記方向にずらしたことによる軸方向の磁気吸引
力F(δ)、並びにコンプライアントフレーム3、主軸
4、電動機回転子8及びこれらに装着された装着物の重
量による軸方向の重力Wがある。ここに、装着物として
は、主軸4に装着された主軸バランサ4e、電動機回転
子8に装着されたバランサ等である。前記の磁気吸引力
F(δ)は、電動機回転子8に働き、主軸4を圧縮室側
と反対方向に移動させる力であるが、係合部4hにより
コンプライアントフレ−ム3を圧縮室側と反対方向に移
動させる。
【0030】また、コンプライアントフレ−ム3に軸方
向で、圧縮室側と反対方向にに働く、圧力による力とし
ては、圧縮室1d内の圧縮圧力による揺動スクロ−ル2
の台板部2aを介して、コンプライアントフレ−ム3の
スラスト軸受3aが受ける力及びボス部空間2hの中間
圧力によりコンプライアントフレ−ム3が受ける力があ
る。一方、コンプライアントフレ−ム3に軸方向で、圧
縮室側に働く、圧力による力は、フレ−ム空間15fの
中間圧力によりコンプライアントフレ−ム3が受ける力
及びコンプライアントフレ−ム3の下部3tが密閉容器
10内の高圧力により受ける力がある。即ち、コンプラ
イアントフレ−ム3に軸方向に働く圧力による力は、前
記圧縮室側と反対方向に働く、圧力による力と圧縮室側
に働く、圧力による力とを合せた力である。
【0031】さらに、コンプライアントフレ−ム3の移
動時には、移動方向と反対方向に、コンプライアントフ
レーム3及びこれに支持される主軸4が、それぞれの摺
動部から受ける力であり、半径方向から受ける荷重に起
因する軸方向の静止摩擦力fがある。例えば、コンプラ
イアントフレーム3がガイド部材であるガイドフレ−ム
15との摺動部から受ける力であり、また主軸4がサブ
フレ−ム6aとの摺動部から受ける力である。
【0032】本実施の形態では、コンプライアントフレ
−ム3が所定の範囲内で移動した場合、即ち、圧縮室側
の移動限度位置と圧縮室側と反対方向の移動限界位置間
で移動した場合、電動機回転子8が移動しても、常に、
電動機回転子8の鉄芯8cの軸方向の中心位置が電動機
固定子7の鉄芯7cの軸方向中心位置より圧縮室側にな
るようにずらして配置されている。即ち、ずらす方向を
前記のように設定している。さらに、ずらす量は、常
に、ずれによる軸方向の磁気吸引力F(δ)と、前記の
重量による軸方向の重力Wとの合力である、コンプライ
アントフレ−ム3に軸方向で、圧縮室側と反対方向に働
く力が、前記の圧力による力を合せた力で、圧縮機運転
の停止時に圧縮室側に働く力F(gas)と、前記軸方
向の静止摩擦力fとの合力である、コンプライアントフ
レ−ム3に軸方向で、圧縮室側に働く力より大きくなる
ように設定している。
【0033】次に動作について説明する。定常運転時に
は、前記の圧力による力を合せた力が、主としてコンプ
ライアントフレ−ム3の下部3tが密閉容器内の高圧を
受けることにより、コンプライアントフレ−ム3に軸方
向で、圧縮室側に働く力として作用し、この圧力による
力を合せた力が、圧縮室側と反対方向に働く力、即ち、
前記の軸方向の重力W、軸方向の磁気吸引力F(δ)及
び軸方向の静止摩擦力fの合力よりも大きくなるように
設計されているため、コンプライアントフレ−ム3は前
記の圧縮室側の移動限界位置まで移動し、両板状渦巻歯
1b、2bの先端がそれぞれ対向する台板部2a、1a
と接触する(前記のチップシ−ルの接触、圧縮に支障の
ない微小隙間の形成でもよい)。そこで、圧縮室1dか
ら圧縮ガスのもれがない圧縮運転が行われる。
【0034】又、液圧縮等、異常に圧縮室1d内部が高
圧となった場合には、一般には、圧縮室1d内の圧縮圧
力により、揺動スクロ−ル2の台板部2aを介して、コ
ンプライアントフレ−ム3のスラスト軸受3aが受ける
力が大きくなり、この力が主となり、前記の圧力による
力を合せた力は、圧縮室側と反対方向に働き、この圧力
による力を合せた力により、コンプライアントフレ−ム
3は圧縮室側と反対方向の移動限界位置まで移動し、両
板状渦巻歯1b、2bの先端がそれぞれ対向する台板部
2a、1aと隙間を生じる、いわゆるリリ−フ状態とな
る。
【0035】ついで、圧縮機の起動時には、一般には、
コンプライアントフレ−ム3は、圧縮機の運転の停止に
より、前記の圧縮室側の移動限界位置から圧縮室側と反
対方向に移動し、起動時には、両板状渦巻歯1b、2b
の先端がそれぞれ対向する台板部2a、1aと隙間があ
るリリ−フ状態から起動する。そして、圧縮工程が進む
につれて、圧縮室1d内の圧力が高まるとともに密閉容
器内の圧力が高まり、主としてコンプライアントフレ−
ム3の下部3tが密閉容器内の高圧を受けることによ
り、コンプライアントフレ−ム3に軸方向で、圧縮室側
に働く、圧力による力を合せた力が、圧縮室側と反対方
向に働く力、即ち、前記の軸方向の重力W、軸方向の磁
気吸引力F(δ)及び軸方向の静止摩擦力fの合力より
も大きくなるように設計されているため、コンプライア
ントフレ−ム3は前記の圧縮室側の移動限界位置まで移
動し、両板状渦巻歯1b、2bの先端がそれぞれ対向す
る台板部2a、1aと接触する(前記のチップシ−ルの
接触、圧縮に支障のない微小隙間の形成でもよい)。そ
こで、定常運転に移行する。
【0036】しかしながら、圧縮機停止時に、フレ−ム
空間15が高圧になる等により、前記の圧力による力を
合せた力が圧縮室側に働くようになったり(即ち、圧力
による力を合せた力が、圧縮機運転の停止時に、コンプ
ライアントフレ−ム3を軸方向で、圧縮室側に移動させ
る力であり、コンプライアントフレ−ム3に働く圧力に
よる力を合せた力F(gas)となる)、又、シ−ル材
16a、16bの側圧のため、軸方向の静止摩擦力fが
大きくなり、両板状渦巻歯1b、2bの先端がそれぞれ
対向する台板部2a、1aと隙間を生じない状態のまま
で停止する場合がある。即ち、コンプライアントフレ−
ム3が圧縮室側の移動限度位置にとどまったままで停止
する場合がある。この状態で停止した圧縮機を起動する
場合でも、本実施の形態では、電動機回転子8の鉄芯8
cの軸方向の中心位置と電動機固定子7の鉄芯7cの軸
方向中心位置とを軸方向にずらし、このずらす方向を、
コンプライアントフレ−ム3が所定の範囲で移動すると
き、常に、電動機回転子8の鉄芯8cの軸方向の中心位
置が電動機固定子7の鉄芯7cの軸方向中心位置より圧
縮室1d側になるようにし、またずらす量を、コンプラ
イアントフレ−ム3が所定の範囲で移動するとき、常
に、ずれによる軸方向の磁気吸引力F(δ)と、前記の
重量による軸方向の重力Wとの合力である、コンプライ
アントフレ−ム3に軸方向で、圧縮室側と反対方向に働
く力が、圧縮機運転の停止時に圧縮室側に働く、圧力に
よる力を合せた力F(gas)と、軸方向の静止摩擦力
fとの合力である、コンプライアントフレ−ム3に軸方
向で、圧縮室側に働く力より大きくなるように設定して
いるので、コンプライアントフレ−ム3は軸方向で、圧
縮室と反対側に移動する。即ち、電動機固定子7の巻線
7bに通電することによりリリ−フ状態となり、リリ−
フ状態から圧縮機を起動することができる。しかも、コ
ンプライアントフレ−ム3の所定の移動範囲において、
常に、ずれによる軸方向の磁気吸引力F(δ)により、
前記のように、コンプライアントフレ−ム3に軸方向
で、圧縮室と反対側に働く力が、コンプライアントフレ
−ム3に軸方向で、圧縮室側に働く力より大きくなるよ
うに設定しているので、圧縮機の起動に際して、確実に
リリ−フ状態とすることができる。なお、起動後の定常
運転への移行は、前記の通りである。
【0037】そこで、本実施の形態のスクロ−ル圧縮機
は、両板状渦巻歯1b、2bの先端がそれぞれ対向する
台板部2a、1aと隙間を生じない状態のままで停止す
る場合でも、起動時には、常に、リリーフ状態とでき、
起動時に圧縮室1d内の液冷媒や油が入っていた場合で
も圧縮室1dの異常な高圧力の発生を回避でき、固定ス
クロール1及び揺動スクロール2の板状渦巻歯1b、2
bに大きな応力が発生しない。また、液圧縮の生じない
起動においても、起動直後に大きな負荷トルクが発生し
ないので高い起動トルクを発生する電動機11とする必
要がなく、起動電流も小さくできるので電動機11とし
て信頼性の高いものとなる。
【0038】本実施の形態では、コンプライアントフレ
−ム3が、所定の移動範囲の総ての範囲内で、電動機回
転子8の鉄芯8cの軸方向の中心が、電動機固定子7の
鉄芯7cの軸方向の中心よりも圧縮室側に位置するよう
にずれ方向を設定し、かつ、ずらすことにより生じる軸
方向の磁気吸引力F(δ)と軸方向の重力Wの合力が、
圧縮機停止時に、コンプライアントフレ−ム3に、圧縮
室側に働く圧力による力を合せた力と静止摩擦力fとの
合力より大きくなるように、ずれ量を設定したが、かな
らずしもこのようにする必要はなく、特に前記のずれ量
の設定を行わず、コンプライアントフレ−ム3が所定の
範囲で軸方向に移動するとき、少なくとも圧縮室側の移
動限度位置にある場合に、電動機回転子8の鉄芯8cの
軸方向の中心が、電動機固定子7の鉄芯7cの軸方向の
中心よりも圧縮室側に位置するようにずらし、電動機1
1に通電したとき、このずれにより主軸4に固着された
電動機回転子8に軸方向で、圧縮室側と反対方向に働く
磁気吸引力F(δ)が働くようにしてもよい。このよう
にしても、圧縮機が停止時に、圧縮機内部の圧力関係等
でコンプライアントフレ−ム3が圧縮室側の移動限度位
置にあり、圧縮機の起動時に、固定スクロ−ル1と揺動
スクロ−ル2の両渦巻歯1b、2bの先端部がそれぞれ
の対向する台板部2a、1aと接触した状態から起動し
た場合、電動機11に通電により、電動機回転子8及び
電動機固定子7の鉄芯8c、7cの軸方向の中心のずれ
により電動機回転子8に軸方向で、圧縮室側と反対方向
の磁気吸引力F(δ)が働く。この圧縮室側と反対方向
に働く磁気吸引力F(δ)が付加されることにより、主
軸4及び主軸4に係合されたコンプライアントフレ−ム
3が圧縮室側と反対方向に移動する機会が増加する。コ
ンプライアントフレ−ム3が圧縮室側と反対方向に移動
するに伴い、コンプライアントフレ−ム3に支持されて
いる揺動スクロ−ル2も圧縮室側と反対方向に移動し、
固定スクロ−ル1と揺動スクロ−ル2の両渦巻歯1b、
2bの先端部とそれぞれの対向する台板部2a、1aと
の間に隙間が生じる。即ち、両スクロ−ル1、2はリリ
−フ状態となる。そこで、起動時に、圧縮室1d内に液
冷媒や油が入っており液圧縮が生じても、圧縮室1dの
異常な高圧力の発生を回避でき、固定スクロール1及び
揺動スクロール2の板状渦巻歯1b、2bに大きな応力
が発生するのを防止できる機会が増加する。また、液圧
縮の生じない通常運転状態の起動においても、起動直後
に大きな負荷トルクが発生しない機会も増加するので、
その分、電動機11は高い起動トルクを発生する必要が
なく、起動電流も小さくできるので電動機11として信
頼性の高いものとなる。さらに、コンプライアントフレ
−ム3が圧縮室側の移動限度位置近傍にある場合にの
み、電動機回転子8の鉄芯8cの軸方向の中心が、電動
機固定子7の鉄芯7cの軸方向の中心よりも圧縮室側に
位置するようにずれを設定した場合は、前記の効果に加
えて、コンプライアントフレ−ム3が圧縮室側の移動限
度位置近傍を離れると、圧縮室側と反対方向に働く磁気
吸引力F(δ)が働かなくなり、リリ−フ後には速やか
に両板状渦巻歯1b、2bが対向する台板部2a、1a
と接触する位置になり、圧縮機が定常運転に行うことが
できる。
【0039】また、この場合、前記のようにずれ量の設
定を加えてもよい。これにより、圧縮機の起動時に、固
定スクロ−ル1と揺動スクロ−ル2の両渦巻歯1b、2
bの先端部がそれぞれの対向する台板部2a、1aと接
触した状態から起動した場合、この磁気吸引力F(δ)
により揺動スクロ−ル2も圧縮室1dと反対側に移動
し、固定スクロ−ル1と揺動スクロ−ル2の両渦巻歯1
b、2bの先端部とそれぞれの対向する台板部2a、1
aとの間に隙間が生じる。即ち、両スクロ−ル1、2は
リリ−フ状態となる。
【0040】また、特に前記のずれ量の設定を行わず、
コンプライアントフレーム3が所定の範囲で軸方向に移
動するとき、コンプライアントフレ−ム3の軸方向の所
定の移動範囲の総ての範囲内において、電動機回転子8
の鉄芯8cの軸方向の中心が、電動機固定子7の鉄芯7
cの軸方向の中心よりも圧縮室側に位置するようにずら
し、電動機11に通電したとき、このずれにより主軸4
に固着された電動機回転子8に軸方向に働く磁気吸引力
F(δ)が生じるようにしてもよい。このようにする
と、コンプライアントフレ−ム3を圧縮室1dと反対側
に移動させる磁気吸引力F(δ)の働く範囲が広くな
り、圧縮機の起動時に、より完全にリリ−フ状態とする
ことができる。従って、起動時に、より完全に圧縮室内
の異常高圧の発生を防止でき、また電動機11の高い起
動トルクの要求をなくすことができる。
【0041】実施の形態2.図3は、本発明の実施の形
態2のスクロール圧縮機を示す縦断面図である。従来技
術及び実施の形態1と同一または相当する部分は同一の
参照番号(符号)を付してその説明を省略する。図3に
おいて、7fは、電動機固定子7の鉄芯7cの圧縮室側
と反対方向の端面であり、8fは、電動機回転子8の鉄
芯8cの圧縮室側と反対方向の端面である。
【0042】本実施の形態では、前記実施の形態1の、
コンプライアントフレ−ム3が所定の移動範囲の総ての
範囲内で、電動機回転子8の鉄芯8cの軸方向の中心
が、電動機固定子7の鉄芯7cの軸方向の中心よりも圧
縮室側に位置するようにずらす方向を設定し、かつ、ず
らすことにより生じる軸方向の磁気吸引力F(δ)と軸
方向の重力Wとの合力が、圧縮機停止時に、コンプライ
アントフレ−ム3に、圧縮室側に働く圧力による力を合
せた力F(gas)と静止摩擦力fとの合力より大きく
なるように、ずれ量を設定したことに加えて、さらに、
コンプライアントフレ−ム3が所定の移動範囲の総ての
範囲内で、電動機固定子7の鉄芯7cの圧縮室側と反対
方向の端面が、電動機回転子8の鉄芯8cの圧縮室側と
反対方向の端面8fより、軸方向で、圧縮室側に位置す
るように設定した。
【0043】かくして、コンプライアントフレ−ム3が
所定の移動範囲の総ての範囲内で、電動機回転子8の鉄
芯8cの軸方向の中心が、電動機固定子7の鉄芯7cの
軸方向の中心よりも圧縮室側に位置するようにずらし、
かつ、電動機固定子7の鉄芯7cの圧縮室側と反対方向
の端面7fが、電動機回転子8の8の鉄芯8cの圧縮室
側と反対方向の端面8fより、軸方向で、圧縮室側に位
置するように設定しているので、電動機固定子7の鉄芯
7cの軸方向の長さよりも電動機回転子8の鉄芯8cの
軸方向の長さが長いことになるとともに、コンプライア
ントフレ−ム3が所定の移動範囲内で移動し、それに伴
い主軸4が移動しても、常に電動機固定子7の鉄芯7c
の内面は軸方向に全ての位置で電動機回転子8の鉄芯8
cの外周面と対向している。
【0044】そこで、電動機固定子7に通電をした場
合、発生した磁束は、どの位置でも電動機回転子8の永
久磁石8dの発生させる磁束と無駄なく交叉し、ずれ量
δが大きくなっても電動機11の効率が落ちない。よっ
て、スクロ−ル圧縮機は、常に、電動機11の高い効率
をキープすることができる。なお、この場合、コンプラ
イアントフレ−ム3が所定の移動範囲で電動機11の両
鉄芯の中心が前記のずれ方向にずれているので、特にず
れ量の設定は行わなくても、起動時に圧縮室内に高圧を
生じずに起動できる等の効果があるのは実施の形態1に
記載の通りである。
【0045】本実施の形態は、コンプライアントフレ−
ム3が所定の移動範囲の総ての範囲内で、電動機固定子
7の鉄芯7cの圧縮室側と反対方向の端面7fが、電動
機回転子8の鉄芯8cの圧縮室側と反対方向の端面8f
より、軸方向で、圧縮室側に位置するように設定してい
るが、コンプライアントフレ−ム3が、少なくとも、前
記圧縮室側の移動限度位置にあるときに、前記端面7f
が、前記端面8fより、軸方向で、圧縮室側に位置する
ようにしてもよい。このようにすることにより、両渦巻
歯1b、2bと対向の台板部2a、1aとが接触して運
転する定常運転時は、電動機固定子7の鉄芯7cの内面
は軸方向に全ての位置で電動機回転子8の鉄芯8cの外
周面と対向しており、電動機固定子7の発生磁束は、ど
の位置でも電動機回転子8の永久磁石8dの発生させる
磁束と無駄なく交叉し、電動機11の効率が高くなる。
スクロ−ル圧縮機は両渦巻歯1b、2bと対向の台板部
2a、1aとが接触して運転する運転が定常運転であ
る。従って、全体的に本圧縮機は高い効率を維持した運
転が可能となる。なお、この場合、ずれ量の設定は行っ
ても行わなくてもよい。それぞれの場合の圧縮機起動時
の効果は実施の形態1に記載の通りである。
【0046】実施の形態3.実施の形態3のスクロール
圧縮機は、実施の形態1又は実施の形態2において、電
動機回転子8の永久磁石として希土類磁石8dを使用し
た。
【0047】希土類磁石8dは、フェライト磁石8dに
対し、同一の大きさ(表面積、体積)において残留磁束
密度を大きくとることができるので、それに伴って磁気
吸引力F(δ)は、図4の両磁石8dの特性に示すよう
に、小さいずれ量δでも磁気吸引力F(δ)を大きくす
ることができる。従って、小さなずれ量δでも必要な磁
気吸引力F(δ)を得ることができる。ずれ量δが小さ
くなることにより、電動機11は軸方向にコンパクトに
なる。(図では説明せず)よって、電動機11の大きさ
を小型化でき、スクロ−ル圧縮機をコンパクト化でき
る。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1のスク
ロール圧縮機は、密閉容器内に設けられ、それぞれの板
状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互いに噛み
合わされた固定スクロール及び揺動スクロールと、揺動
スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持するととも
に、揺動スクロールを軸方向に支持するコンプライアン
トフレームと、コンプライアントフレームを軸方向に摺
動可能にするとともに、半径方向に支持するガイド部材
と、主軸に装着され、軸方向に延在する鉄芯を有する電
動機回転子及び密閉容器内に固着され、軸方向に延在す
る鉄芯を有する電動機固定子とからなり、主軸を駆動す
る電動機とを備えたスクロール圧縮機において、主軸と
コンプライアントフレ−ムには、コンプライアントフレ
−ムが主軸を軸方向に支持する係合部があり、コンプラ
イアントフレームが所定の範囲で軸方向に移動すると
き、少なくとも圧縮室側の移動限度位置にある場合に、
電動機回転子の鉄芯の軸方向の中心が、電動機固定子の
鉄芯の軸方向の中心よりも圧縮室側に位置するようにず
らし、電動機に通電したとき、このずれにより主軸に固
着された電動機回転子に軸方向で、圧縮室側と反対方向
に磁気吸引力が働くようにしたので、たとえ、圧縮機が
停止時に、圧縮機内部の圧力関係等でコンプライアント
フレ−ムが圧縮室側の移動限度位置にあり、圧縮機の起
動時に、固定スクロ−ルと揺動スクロ−ルの両渦巻歯の
先端部がそれぞれの対向する台板部と接触した状態から
起動した場合、電動機に通電により、電動機回転子及び
電動機固定子の鉄芯の軸方向の中心のずれにより電動機
回転子に軸方向で、圧縮室側と反対方向の磁気吸引力が
働く。この圧縮室側と反対方向に働く磁気吸引力が付加
されることにより、主軸及び主軸に係合されたコンプラ
イアントフレ−ムが圧縮室側と反対方向に移動する機会
が増加する。コンプライアントフレ−ムが圧縮室と反対
側に移動するに伴い、コンプライアントフレ−ムに支持
されている揺動スクロ−ルも圧縮室側と反対方向に移動
し、固定スクロ−ルと揺動スクロ−ルの両渦巻歯の先端
部とそれぞれの対向する台板部との間に隙間が生じる。
即ち、両スクロ−ルはリリ−フ状態となる。そこで、起
動時に圧縮室内の液冷媒や油が入っており液圧縮が生じ
ても、圧縮室の異常な高圧力の発生を回避でき、固定ス
クロール及び揺動スクロールの板状渦巻歯に大きな応力
が発生するのを防止できる機会が増加する。また、液圧
縮の生じない通常運転状態の起動においても、起動直後
に大きな負荷トルクが発生しない機会も増加するので、
その分電動機は高い起動トルクを発生する必要がなく、
起動電流も小さくできるので電動機として信頼性の高い
ものとなる。
【0049】また、本発明の請求項2のスクロール圧縮
機は、請求項1のスクロ−ル縮機において、コンプライ
アントフレームが所定の範囲で軸方向に移動するとき、
コンプライアントフレ−ムの軸方向の所定の移動範囲の
総ての範囲内において、電動機回転子の鉄芯の軸方向の
中心が、電動機固定子の鉄芯の軸方向の中心よりも圧縮
室側に位置するようにずらし、電動機に通電したとき、
このずれにより主軸に固着された電動機回転子に軸方向
で、圧縮室側と反対方向に磁気吸引力が働くようにした
ので、コンプライアントフレ−ムを圧縮室側と反対方向
に移動させる磁気吸引力の働く範囲が広くなり、圧縮機
の起動時に、より完全にリリ−フ状態とすることができ
る。従って、起動時に、より完全に圧縮室内の異常高圧
の発生を防止でき、また電動機の高い起動トルクの要求
をなくすことができる。
【0050】また、本発明の請求項3のスクロール圧縮
機は、請求項1又は請求項2のスクロ−ル圧縮機におい
て、電動機回転子に働く軸方向の磁気吸引力と、コンプ
ライアントフレ−ム、主軸、電動機回転子及びこれらに
装着された装着物の重量による軸方向の重力との合力
が、圧縮機運転の停止時に、コンプライアントフレ−ム
を軸方向で、圧縮室側に移動させる力であり、コンプラ
イアントフレ−ムに働く圧力による力を合せた力と、コ
ンプライアントフレ−ム及び主軸が摺動部から受ける力
であり、軸方向の静止摩擦力との合力よりも大きくした
ので、コンプライアントフレームが所定の範囲で軸方向
に移動するとき、少なくとも圧縮室側の移動限度位置に
ある場合に、電動機回転子の鉄芯の軸方向の中心が、電
動機固定子の鉄芯の軸方向の中心よりも圧縮室側に位置
するようにずらした場合は、圧縮機の起動時に、固定ス
クロ−ルと揺動スクロ−ルの両渦巻歯の先端部がそれぞ
れの対向する台板部と接触した状態から起動したとき、
この磁気吸引力により揺動スクロ−ルも圧縮室と反対側
に移動し、固定スクロ−ルと揺動スクロ−ルの両渦巻歯
の先端部とそれぞれの対向する台板部との間に隙間が生
じる。即ち、両スクロ−ルはリリ−フ状態となる。従っ
て、起動時に、圧縮室内の異常高圧の発生を防止でき、
また電動機の高い起動トルクの要求をなくすことができ
る。また、コンプライアントフレ−ムの軸方向の所定の
移動範囲の総ての範囲内において、電動機回転子の鉄芯
の軸方向の中心が、電動機固定子の鉄芯の軸方向の中心
よりも圧縮室側に位置するようにずらした場合は、コン
プライアントフレ−ムを圧縮室と反対側に移動させる磁
気吸引力の働く範囲が広くなり、圧縮機の起動時に、よ
り完全にリリ−フ状態とすることができる。従って、起
動時に、より完全に圧縮室内の異常高圧の発生を防止で
き、また電動機の高い起動トルクの要求をなくすことが
できる。
【0051】また、本発明の請求項4のスクロール圧縮
機は、請求項1〜請求項3のいずれか1項のスクロ−ル
圧縮機において、コンプライアントフレームが所定の範
囲で軸方向に移動するとき、少なくとも圧縮室側の移動
限度位置にある場合に、電動機固定子の鉄芯の圧縮室側
と反対方向の端面が、電動機回転子の鉄芯の圧縮室側と
反対方向の端面よりも、軸方向で、圧縮室側に位置する
ようにしたので、両渦巻歯と対向の台板部とが接触して
運転する定常運転時は、電動機固定子の鉄芯の内面は軸
方向に全ての位置で電動機回転子の鉄芯の外周面と対向
しており、電動機固定子の発生磁束は、どの位置でも電
動機回転子の永久磁石の発生させる磁束と無駄なく交叉
し、電動機の効率が高くなる。スクロ−ル圧縮機は両渦
巻歯と対向の台板部とが接触して運転する運転が定常運
転である。従って、全体的に本圧縮機は高い効率を維持
した運転が可能となる。
【0052】また、本発明の請求項5のスクロール圧縮
機は、請求項1〜請求項3のいずれか1項のスクロ−ル
圧縮機において、コンプライアントフレームが所定の範
囲で軸方向に移動するとき、コンプライアントフレ−ム
の軸方向の所定の移動範囲の総ての範囲内において、電
動機の固定子の鉄芯の圧縮室側と反対方向の端面が、電
動機回転子の鉄芯の圧縮室画側と反対方向の端面より
も、軸方向で、圧縮室側に位置するようにしたので、運
転時は常に、電動機固定子の鉄芯の内面は軸方向に全て
の位置で電動機回転子の鉄芯の外周面と対向しており、
電動機固定子に発生した磁束は、どの位置でも電動機回
転子の永久磁石の発生させる磁束と無駄なく交叉し、ず
れ量が大きくなっても電動機の効率が落ちない。よっ
て、圧縮機は、常に電動機の高い効率を維持することが
できる。
【0053】また、本発明の請求項6のスクロール圧縮
機は、請求項1〜請求項5のいずれか1項のスクロ−ル
圧縮機において、電動機回転子の永久磁石を希土類磁石
としたので、希土類磁石は一般使用されているフェライ
ト磁石に対し、同一の大きさ(表面積、体積)において
残留磁束密度を大きくとることができるため、それに伴
って磁気吸引力は、小さいずれ量でも大きくすることが
でき、故に小さいずれ量でも必要な磁気吸引力を得るこ
とができる。ずれ量が小さくなることにより、電動機は
軸方向にコンパクトになる。よって、電動機の大きさを
コンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1、3におけるスクロー
ル圧縮機の縦断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の説明用の磁気吸引力
F(δ)と電動機固定子、回転子のそれぞれの鉄芯のず
れ量δとの関係を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2、3におけるスクロー
ル圧縮機の縦断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態3の説明用の磁気吸引力
F(δ)とずれ量δの関係を示す図である。
【図5】 従来のスクロール圧縮機の縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール、1b 板状渦巻歯、1d 圧縮
室、2 揺動スクロール、2b 板状渦巻歯、3 コン
プライアントフレーム、4 主軸、4h 係合部、7
電動機固定子、7c 鉄芯、7f 端面、8 電動機回
転子、8c 鉄芯、8d 希土類磁石、8f 端面、1
0 密閉容器、11 電動機、15 ガイド部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風間 修 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 田島 庸賀 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB23 BB50 BB55 CC07 CC65 3H039 AA06 AA12 BB01 BB23 CC32 5H621 AA03 GA01 GA04 HH01 JK15 JK17 5H622 AA03 CA07 CB05 PP11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に設けられ、それぞれの板状
    渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互いに噛み合
    わされた固定スクロール及び揺動スクロールと、前記揺
    動スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持するとと
    もに、前記揺動スクロールを軸方向に支持するコンプラ
    イアントフレームと、前記コンプライアントフレームを
    軸方向に摺動可能にするとともに、半径方向に支持する
    ガイド部材と、前記主軸に装着され、軸方向に延在する
    鉄芯を有する電動機回転子及び前記密閉容器に固着さ
    れ、軸方向に延在する鉄芯を有する電動機固定子とから
    なり、前記主軸を駆動する電動機とを備えたスクロール
    圧縮機において、 前記主軸と前記コンプライアントフレ−ムには、前記コ
    ンプライアントフレ−ムが前記主軸を軸方向に支持する
    係合部があり、 前記コンプライアントフレームが所定の範囲で軸方向に
    移動するとき、少なくとも圧縮室側の移動限度位置にあ
    る場合に、前記電動機回転子の鉄芯の軸方向の中心が、
    前記電動機固定子の鉄芯の軸方向の中心よりも前記圧縮
    室側に位置するようにずらし、前記電動機に通電したと
    き、このずれにより前記主軸に固着された前記電動機回
    転子に軸方向で、圧縮室側と反対方向に磁気吸引力が働
    くようにしたことを特徴とするスクロ−ル圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記コンプライアントフレームが前記所
    定の範囲で軸方向に移動するとき、前記コンプライアン
    トフレ−ムの軸方向の前記所定の移動範囲の総ての範囲
    内において、前記電動機回転子の鉄芯の軸方向の中心
    が、前記電動機固定子の鉄芯の軸方向の中心よりも前記
    圧縮室側に位置するようにずらし、前記電動機に通電し
    たとき、このずれにより前記主軸に固着された前記電動
    機回転子に軸方向で、圧縮室側と反対方向に磁気吸引力
    が働くようにしたことを特徴とする請求項1記載のスク
    ロ−ル圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記電動機回転子に働く軸方向の磁気吸
    引力と、前記コンプライアントフレ−ム、前記主軸、前
    記電動機回転子及びこれらに装着された装着物の重量に
    よる軸方向の重力との合力が、圧縮機運転の停止時に、
    前記コンプライアントフレ−ムを軸方向で、圧縮室側に
    移動させる力であり、前記コンプライアントフレ−ムに
    働く圧力による力を合せた力と、前記コンプライアント
    フレ−ム及び前記主軸がそれぞれの摺動部から受ける力
    であり、軸方向の静止摩擦力との合力よりも大きいこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクロ−ル圧
    縮機。
  4. 【請求項4】 前記コンプライアントフレームが前記所
    定の範囲で軸方向に移動するとき、少なくとも前記圧縮
    室側の移動限度位置にある場合に、前記電動機固定子の
    鉄芯の前記圧縮室側と反対方向の端面が、前記電動機回
    転子の鉄芯の前記圧縮室側と反対方向の端面よりも、軸
    方向で、前記圧縮室側に位置するようにしたことを特徴
    とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のスクロ
    −ル圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記コンプライアントフレームが前記所
    定の範囲で軸方向に移動するとき、前記コンプライアン
    トフレ−ムの軸方向の前記所定の移動範囲の総ての範囲
    内において、前記電動機固定子の鉄芯の前記圧縮室側と
    反対方向の端面が、前記電動機回転子の鉄芯の前記圧縮
    室側と反対方向の端面よりも、軸方向で、前記圧縮室側
    に位置するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求
    項3のいずれか1項記載のスクロ−ル圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記電動機回転子の永久磁石を希土類磁
    石としたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれ
    か1項記載のスクロ−ル圧縮機。
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