JP2004150285A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Masao Tani
谷  真男
Shin Sekiya
慎 関屋
Fumiaki Sano
文昭 佐野
Kiyoharu Ikeda
清春 池田
Takeshi Fushiki
毅 伏木
Eiji Watanabe
英治 渡邊
Teruhiko Nishiki
照彦 西木
Takashi Sehata
崇史 瀬畑
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Abstract

【課題】従来の圧縮機では、空調機ユニットの運転条件によっては軸受部への差圧給油が行えなくなり軸受の焼付きが発生するという問題があった。
【解決手段】本発明においては、中間圧力空間と吸入圧力雰囲気空間を連通する潤滑油通路を設けたことにより、空調機ユニットなどの運転条件によりボス部空間の圧力Pmと吸入圧力圧力空間の圧力Psの差圧が圧力調整ばねにより与えられる力αに打ち勝ち圧力調整弁を開放するほど大きくない場合でも、高圧空間から低圧空間への潤滑油の流れが発生し軸受部への差圧給油を行う事が可能になった。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は冷媒圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷媒圧縮機であるスクロール圧縮機は、密閉容器に設けられたそれぞれの板状渦巻歯が相互に圧縮室を形成するように噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロールと、この揺動スクロールを軸方向に支持すると共にこの揺動スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持するコンプライアントフレームと、このコンプライアントフレームを半径方向に支持し、密閉容器に固定されたガイドフレームとを備え、コンプライアントフレームのガイドフレームに対する軸方向の摺動により揺動スクロールを軸方向に移動可能としたスクロール圧縮機において、コンプライアントフレームとガイドフレーム間にフレーム空間を形成し、フレーム空間内を吸入圧より高く、吐出圧以下の圧力としたものである。また、
このスクロール圧縮機において冷凍機油の溜まる密閉容器の底部を吐出圧力近傍の高圧とすると共に、前記コンプライアントフレーム内の中間圧力空間を給油経路途中とし、フレーム空間を圧力調整装置を介して低圧空間に連通したものである。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−161254号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら以上に説明したスクロール圧縮機では、圧力調整装置の圧力調整ばねのばね力が強力過ぎて空調機ユニットの運転状態により中間圧力Pmと吸入空間圧力Psの差圧によりあたえられる力が前記ばね力より小さい場合、圧力調整弁3jが開放されない可能性も想定された。吐出圧力空間から中間圧力空間を経由した吸入圧力空間への潤滑油の流れが阻害され、揺動軸受への潤滑が十分に行えない場合を克服しておくことが必要であった。
【0005】
この発明は、上記の問題発生の可能性を解消するためになされたもので、空調機ユニットの運転圧力条件に関わらず、軸受け部への潤滑を可能にすることにより、一層信頼性の高い圧縮機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わるスクロール圧縮機は、密閉容器内に設けられた台板上にそれぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するよう噛合わされた固定スクロール及び揺動スクロールと、その下部において前記揺動スクロールと該揺動スクロールを支持するフレームにより周囲を囲み形成すると共に圧力調整弁を介して吸入圧力空間と連通し圧力の調整及び潤滑油の排出を行う中間圧力室と、前記圧力調整弁以外に前記中間圧力室と吸入圧力空間を常に連通するような潤滑油通路と、を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1
以下この発明の実施の形態1について説明する。図1は本発明の実施の形態1を表す圧縮機の縦断面図である。
【0008】
図1において、1は固定スクロールであり、その外周部はガイドフレーム15にボルト(図示せず)によって締結されている。台板部1aの一方の面(図1において下側)には板状渦巻歯1bが形成されると同時に、外周部にはオルダム案内溝1cがほぼ一直線上に2個形成されている。このオルダム案内溝1cにはオルダムリング9の爪9cが往復摺動自在に係合されている。さらに固定スクロール1の側面からは、吸入管10aが密閉容器10を貫通して圧入されている。
【0009】
2は揺動スクロールであり、台板部2aの上面には前記固定スクロール1の板状渦巻歯1bとこの板状渦巻歯1bとは渦巻歯部分が実質的に同一形状である板状渦巻歯2bが設けられており、前記板状渦巻歯1bと前記板状渦巻歯2bとは幾何学的に圧縮室1dを形成している。前記台板部2aの前記板状渦巻歯2bと反対側面の中心部には中空円筒のボス部2fが形成されており、主軸4上端の揺動軸部4bと回転自在に係合されている。また、前記台板部2aの前記板状渦巻歯2bと反対側の面にはコンプライアントフレーム3のスラスト軸受け3aと圧接摺動可能なスラスト面2dが形成されている。また、揺動スクロールの前記台板部2aの外周部には、固定スクロール1のオルダム案内溝1cとほぼ90度の位相差をもつ2個一対のオルダム案内溝2eがほぼ一直線上に2ケ形成されており、このオルダム案内溝2eにはオルダムリング9の爪9aが往復摺動自在に係合されている。また前記台板部2aには前記圧縮室1dと前記スラスト面2dを貫通する抽出孔2jが設けられ、圧縮途中の冷媒ガスを抽出して前記スラスト面2dに導く構造となっている。
【0010】
前記コンプライアントフレーム3はその外周部に設けられた上下2つの円筒面3d、3eを、前記ガイドフレーム15の内周部に設けた円筒面15a、15bにより半径方向に支持されており、その中心部には固定子7により回転駆動される前記主軸4を半径方向に支持する主軸受け3cおよび副主軸受け3hが形成されている。また、前記スラスト軸受け3a面内から軸方向に貫通する連絡通路3sが設けてあり、そのスラスト軸受け3a側開口部2kは揺動スクロール抽出孔2jに対面して配置されている。また、前記コンプライアントフレーム3には、圧力調整弁収納空間3iが形成されており、この圧力調整弁収納空間3iの一端(図1における左端)は前記コンプライアントフレーム3と前記揺動スクロール2から形成される前記ボス部空間2hに連通するとともに他端(図1における右端)は前記固定スクロール1、前記揺動スクロール2、前記コンプライアントフレーム3と前記ガイドフレーム15から形成される吸入圧力空間1gに開放されている。この圧力調整弁収納空間3iには、前記ボス部空間2h側に圧力調整弁3jが前記コンプライアントフレーム3に対し摺動自在に収納されており、前記吸入圧力空間1g側には圧力調整ばね押え3lが前記コンプライアントフレーム3に固着されて収納されており、これら圧力調整弁3jと圧力調整ばね押え3lの間には圧力調整ばね3kが自然長より縮められて収納されている。ここで、前記固定スクロール1、前記揺動スクロール2、前記コンプライアントフレーム3、前記ガイドフレーム15によって圧縮機構部が構成される。また、固定子7と回転子8によって電動機部が構成されている。
【0011】
前記ガイドフレーム15の外周面15gは焼きばめ、もしくは溶接などによって前記密閉容器10に固着され、その外周部には冷媒の流路として切り欠きや凹部などよって圧縮機構部外周側流路15cが設けられており、この圧縮機構部外周側流路15cにより、前記固定スクロール1の吐出ポート1fから前記密閉容器10内の吐出空間100に吐出される高圧の冷媒ガスを圧縮機構部(固定スクロール1、揺動スクロール2、コンプライアントフレーム3、ガイドフレーム15などによって構成される)と電動機部(固定子7、回転子8などによって構成される)の間の空間に開口している吐出管10bに導いている。
【0012】
また、前記ガイドフレーム15の内周面には、前記コンプライアントフレーム3の外周面に形成された上下円筒面3d、3eと係合する円筒面15a、15bおよびシール材を収納するシール溝が2ヶ所設けられており、前記円筒面15a、15bそれぞれに対しシール材16a、16bが設置されている。これら2つのシール材を用いて密封された前記ガイドフレーム15の内周面と前記コンプライアントフレーム3の外周面からなるフレーム空間15fは、前記コンプライアントフレーム3の前記連絡通路3sとのみ連通しており、前記抽出孔2jより供給される圧縮途中の冷媒ガスを封入する構造となっている。
【0013】
4は主軸であり、その上端部には前記揺動スクロール2の揺動軸受け2cと回転自在に係合する前記揺動軸部4bが形成されており、その下側には主軸バランサ4eが焼きばめられている。さらにその下には前記コンプライアントフレーム3の前記主軸受け3cおよび副主軸受け3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成されている。また前記主軸4の下側はサブフレーム6の副軸受け6aと回転自在に係合する副軸部4dが形成され、この副軸部4dと前記主軸部4c間には回転子8が焼きばめられている。この回転子8の上端面には第1バランサ8aが、この回転子8の下端面には第2バランサ8bが固定されており、前記主軸バランサ4eと合わせて合計3個のバランサにより、静バランスおよび動バランスがとられている。さらに、前記主軸4の下端にはオイルパイプ4fが圧入されており、前記密閉容器10底部の油だめ10gにたまった冷凍機油或いは潤滑油である10eを前記主軸4に設けた中空空間4gを通過して、揺動軸受2cや主軸受3cへ吸い上げる構造となっている。
【0014】
また、前記密閉容器10の側面にはガラス端子10fが設置されており、前記固定子7からのリード線が接合されている。以上のように、本実施の形態のスクロール圧縮機は、上部に圧縮機構部、下部に電動機部を配置し、圧縮機構部を駆動する前記主軸4を前記密閉容器10内に収納するとともに、前記密閉容器10内は圧縮された吐出ガス雰囲気となる高圧シェルタイプのスクロール圧縮機を表している。
【0015】
ここで、本発明では前記コンプライアントフレーム3の側面に、前記揺動スクロール2と前記コンプライアントフレーム3によって囲まれた空間(ボス部空間)2hと、前記固定スクロール1、前記揺動スクロール2、前記コンプライアントフレーム3と前記ガイドフレーム15によって囲まれた吸入圧力空間1gを常に連絡する潤滑油通路3mが前記圧力調整弁収納空間3iとは別に設けられている。
【0016】
次に、本発明のスクロール圧縮機の基本動作について説明する。低圧の吸入冷媒は吸入管10aから前記固定スクロール1および前記揺動スクロール2の板状渦巻歯で形成される前記圧縮室1dにはいる。回転子8と一体となった前記揺動スクロール2は固定子7によって生じる駆動力によって偏芯旋回運動を行なうとともに圧縮室1dの容積を減少させる。この前記圧縮室1dの容積を減少させる圧縮行程により吸入冷媒は高圧となり、吐出ポート1fより密閉容器10内の吐出空間100に吐き出される。
【0017】
なお上記圧縮行程において圧縮途中の中間圧力の冷媒ガスは前記揺動スクロール2の抽出孔2jよりコンプライアントフレーム3の連絡通路3sを経て、フレーム空間15fに導かれ、この空間の中間圧力雰囲気を維持する。高圧となった吐出ガスは前記密閉容器10内を高圧雰囲気で満たし、吐出管10bから圧縮機外に放出されるため、前記密閉容器10内が高圧雰囲気となる高圧シェルタイプの圧縮機を構成している。
【0018】
前記密閉容器10底部の油だめ10gにためられた冷凍機油或いは潤滑油10eは、前記吐出空間100の圧力Pdと吸入圧力空間1gの圧力Psとの差圧により主軸4を軸方向に貫通する中空空間4gを通り揺動軸受け空間2gに導かれる。この軸受け部の絞り作用によって中間圧力となった前記冷凍機油10eは、揺動軸受2cを潤滑した後に、前記揺動スクロール2と前記コンプライアントフレーム3によって囲まれた空間(ボス部空間)2hを満たし、圧力調整弁収納空間3iに配置した圧力調整ばね3kによって負荷される力に打ち勝って圧力調整弁3jを押し、吸入圧力空間1gに導かれ、低圧の冷媒ガスとともに圧縮室1dに吸入される。この際、ボス部空間2hの圧力Pmは圧力調整弁3jと圧力調整ばね3kの作用により、Pm=Ps+αの圧力となるよう制御されている。ボス部空間の圧力Pmが、揺動スクロール2とコンプライアントフレーム3を引き離そうとする力として作用することにより、固定スクロール1と前記揺動スクロール2のスラスト接触力が減少し、スラスト摺動損失を低減する構造となっている。前記圧縮室1dに吸入された前記冷凍機油10eは圧縮行程により高圧の冷媒ガスとともに前記吐出ポート1fから前記密閉容器10内に吐き出される。
【0019】
さて、前記コンプライアントフレーム3には、圧縮作用により前記固定スクロール1と前記揺動スクロール2が軸方向に離れようとするスラストガス力と、ボス部空間2hの中間圧力により前記コンプライアントフレーム3と前記揺動スクロール2が離れようとする力の合計が図中下向きの力として作用する。
【0020】
一方、圧縮途中の冷媒ガスを導いて中間圧力雰囲気となった前記フレーム空間15fが前記コンプライアントフレーム3と前記ガイドフレーム15を引き離そうとする力と、下部の高圧雰囲気に露出している部分に作用する差圧の合計が、上向きの力として作用する。定常運転時においては前記上向きの力が前記下向きの力を上回るように設定されており、このため前記コンプライアントフレーム3は上下2つの嵌合された円筒面3d、3eにガイドされて上方に浮上する。前記揺動スクロール2は前記コンプライアントフレーム3と密着摺動して同様に浮上し、その板状渦巻歯2bを前記固定スクロール1に接触させて摺動する。
【0021】
また、起動時や液圧縮時などには前記スラストガス力が大きくなり、前記揺動スクロール2はスラスト軸受け3aを介して前記コンプライアントフレーム3を下方に強く押し下げるので、前記揺動スクロール2と前記固定スクロール1の歯先と歯底には比較的大きな隙間が生じ、圧縮室の異常な圧力上昇を回避することができる、いわゆる圧力リリーフを行うことが可能になっている。
【0022】
前記コンプライアントフレーム3には前記揺動スクロール2に発生する転覆モーメントの一部または全部が、前記スラスト軸受け3aを介して伝達されるものの、主軸受け3cから受ける軸受け負荷と、その反作用である2つの合力、すなわち前記コンプライアントフレーム3と前記ガイドフレーム15の上下2つの円筒嵌合面3d、3eから受ける反力の合力によって生じる偶力が転覆モーメントを打ち消すように作用するので、非常に良好な定常運転時追随動作安定性、およびリリーフ動作安定性を有する。
【0023】
図1において、前記コンプライアントフレーム3には前記圧力調整弁収納空間3iの他に、中間圧力であるボス部空間2hと吸入圧力空間1gを常に連通する潤滑油通路3mが設けられている。空調機ユニットなどの運転条件により前記ボス部空間2hの圧力Pmと吸入圧力空間1gの圧力Psの差圧が圧力調整ばね3kにより与えられる力αに打ち勝ち圧力調整弁3jを開放するほど大きくない場合でも、潤滑油が前記潤滑油通路3mを通り中間圧力である前記ボス部空間2hから吸入圧力空間1gへと流れるため、油だめ10gから揺動軸受2cへの潤滑油の流れも発生し、揺動軸受2cへの潤滑油の供給が確保される。
【0024】
また、図1では潤滑油通路3mを前記コンプライアントフレーム3の側面に貫通穴として設けたが、潤滑油通路3mは図2に示すとおり前記コンプライアントフレーム3のスラスト軸受3aに溝として設けてもよい。前記コンプライアントフレーム3の前記揺動スクロール2に対向する上端面において、前記圧力調整弁収納空間3iの他に、中間圧力であるボス部空間2hと吸入圧力空間1gを常に連通する潤滑油通路3mを設けた場合、この潤滑油通路3mの流路面積は、前記圧力調整弁収納空間3i中の流路面積が最も狭い場所に比べて、1/5以下程度と十分小さくすることにより低差圧時の潤滑油の流れを確保するものの、定常運転時には潤滑油の粘性抵抗などにより、圧力調整弁収納空間3iを通過する潤滑油の流れとくらべ流量が十分小さいため、前記ボス部空間2hの圧力低下による性能の低下などの影響を少なくすることが可能となる。
【0025】
また、図1では、潤滑油通路3mをコンプライアントフレーム3の側面に貫通穴として設けたが、潤滑油通路3mは図3に示すとおり揺動スクロール2に貫通穴として設けてもよい。図3において示すとおり前記揺動スクロール2において、中間圧力であるボス部空間2hと吸入圧力空間1gを常に連通する潤滑油通路3mが設けられている。このように構成された本発明の圧縮機では、空調機ユニットなどの圧力条件に関わらず前記揺動軸受2cへの給油が確保されるため圧縮機の軸受け焼き付きがおこりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
【0026】
また、図1では、潤滑油通路3mをコンプライアントフレーム3の側面に貫通穴として設けたが、潤滑油通路3mは図4に示すとおり揺動スクロール2の台板部2dに溝として設けてもよい。図4に示すように、前記揺動スクロール2において、中間圧力であるボス部空間2hと吸入圧力空間1gを常に連通する潤滑油通路が設けられた本発明の圧縮機では、空調機ユニットなどの圧力条件に関わらず前記揺動軸受2cへの給油が確保されるため圧縮機の軸受け焼き付きがおこりにくくなり圧縮機の信頼性が向上する。
【0027】
また、図1では、潤滑油通路3mをコンプライアントフレーム3の側面に貫通穴として設けたが、図5に示すとおり、潤滑油通路3mは圧力調整弁3jと一体に設けてもよい。このように構成すると圧力調整弁3jをプレス加工などにより製作する際に、潤滑油通路3mを同時に加工することができるため、潤滑油通路3mをドリルなどにより加工する行程を必要としないため圧縮機製造コストを低減することが可能になる。
【0028】
【発明の効果】
この発明に係わるスクロール圧縮機は、吐出圧力雰囲気となっている密閉容器の底部に溜められた潤滑油を、吐出圧力空間と吸入圧力空間の差圧を利用して軸受部に供給したのち、軸受部の絞り作用によって中間圧力となった潤滑油を、揺動スクロールと揺動スクロールを支持するフレームにより形成され、また圧力調整弁を介して間欠的に吸入圧力空間と連通することで圧力の調整および潤滑油の排出を行う機能を有する中間圧力室に導入し、中間圧力室の圧力を前記揺動スクロールの背面に作用させることにより歯先スラスト力の低減を行っている高圧シェルタイプのスクロール圧縮機において、前記圧力調整弁以外に前記中間圧力室と吸入圧力空間を常に連通するような潤滑油通路を設けたことにより、空調機ユニットなどの運転条件によりボス部空間の圧力Pmと吸入圧力圧力空間の圧力Psの差圧が圧力調整ばねにより与えられる力αに打ち勝ち圧力調整弁を開放するほど大きくない場合でも、潤滑油が潤滑油通路を通り中間圧力であるボス部空間から吸入圧力空間へと流れるため、油だめから揺動軸受への潤滑油の流れも発生し、揺動軸受への潤滑油の供給が確保され、圧縮機の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において潤滑油通路をコンプライアントフレームの側面に貫通穴として設けた圧縮機の縦断面図
【図2】本発明において潤滑油通路をコンプライアントフレームのスラスト軸受に溝として設けた圧縮機の縦断面図
【図3】本発明において潤滑油通路を揺動スクロールに貫通穴として設けた圧縮機の縦断面図
【図4】本発明において潤滑油通路を揺動スクロールの台板部に溝として設けた圧縮機の縦断面図
【図5】本発明において潤滑油通路を圧力調整弁と一体に設けた圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
1 固定スクロール、 1a 台板部、 1b 板状渦巻歯、 1c オルダム案内溝、 1d 圧縮室、 1f 吐出ポート、 1g 吸入圧力空間、 2揺動スクロール、 2a 台板部、 2b 板状渦巻歯、 2c 揺動軸受、2d スラスト面、 2e オルダム案内溝、 2f ボス部、 2g 揺動軸受け空間、 2h ボス部空間、 2j 抽出孔、 2k 連絡通路開口部 、 3 コンプライアントフレーム、 3a スラスト軸受け、 3c 主軸受け、 3d 上側円筒面、 3e 下側円筒面、 3h 副主軸受け、 3i 圧力調整弁収納空間、 3j 圧力調整弁、 3k 圧力調整ばね、 3l 圧力調整ばね押え、 3m 潤滑油通路 、 3s 連絡通路、 4 主軸、 4b 揺動軸部、 4c 主軸部、 4d 副軸部、 4e 主軸バランサ、 4f オイルパイプ、 4g 中空空間、 6 サブフレーム、 6a 副軸受け、 7 電動機固定子、 7a 切り欠き部、 7b 下コイルエンド、 8 電動機回転子、 8a 上バランサ、 8b 下バランサ、 8c 通路、 9オルダムリング、 9a 揺動スクロール側爪、 9c 固定スクロール側爪、 10 密閉容器、 10a 吸入管、 10b 吐出管、 10d 密閉容器内空間、10e 冷凍機油、10f ガラス端子、 10g 油だめ、 15ガイドフレーム、 15a 上側円筒面、 15b 下側円筒面、 15c 切り欠き部、 15f フレーム空間、 15g 外周面、 16a 上側シール材、 16b 下側シール材、 100 吐出空間。

Claims (6)

  1. 密閉容器内に設けられた台板上にそれぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するよう噛合わされた固定スクロール及び揺動スクロールと、その下部において前記揺動スクロールと該揺動スクロールを支持するフレームにより周囲を囲み形成すると共に圧力調整弁を介して吸入圧力空間と連通し圧力の調整及び潤滑油の排出を行う中間圧力室と、前記圧力調整弁以外に前記中間圧力室と吸入圧力空間を常に連通するような潤滑油通路と、を備えたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記潤滑油通路としてフレームに貫通穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記潤滑油通路としてフレームのスラスト面に溝を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記潤滑油通路として揺動スクロールに貫通穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記潤滑油通路として揺動スクロールのスラスト面に溝を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記潤滑油通路として中間圧力調整弁に連通穴を形成したことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
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