JP2000074031A - 外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法 - Google Patents

外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法

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JP2000074031A
JP2000074031A JP10244164A JP24416498A JP2000074031A JP 2000074031 A JP2000074031 A JP 2000074031A JP 10244164 A JP10244164 A JP 10244164A JP 24416498 A JP24416498 A JP 24416498A JP 2000074031 A JP2000074031 A JP 2000074031A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外周ネジ付きナット材を角形鋼管柱のネジ孔
に対し所定の適正な装着状態に容易に螺入装着でき、し
かも、ボルト接合を行うまでの間に、ナット材のネジ孔
の保護が必要な場合にその保護を簡易に行える、高力ボ
ルト接合用外周ネジ付きナット材の装着方法を提供する
こと。 【解決手段】 特定の構造の装着用の部品6を用い、こ
の部品6をナット材4のネジ孔4aに螺入して部品6の
第1当接部9をナット材4の端面に当接される。そし
て、部品6の頭部8をスパナにて回転し、ナット材4を
角形鋼管柱1のネジ孔1aに螺入し、部品6の第2当接
部10を角形鋼管材1の外面に当接させる。しかる後、
部品6の頭部8を、スパナにて逆方向に回転し、部品6
をナット材4のネジ孔4aから取り外す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周ネジ付きナッ
ト材を用いた高力ボルト接合方法、特に、同方法におけ
る外周ネジ付きナット材の装着方法に関する。
【0002】
【関連する技術】例えば、角形鋼管柱の側面部にH形鋼
梁のエンドプレートを高力ボルト接合するような場合
に、次のような接合構造を採用することが、極めて有効
的な接合方法として考えられる。
【0003】即ち、図4に示すように、角形鋼管柱1の
側壁に、高力ボルト3よりも径大なネジ孔1aを形成
し、このネジ孔1aに、外周をネジ部4bとした外周ネ
ジ付きナット材4を、角形鋼管柱1の外側から螺入して
装着し、そして、高力ボルト3を、エンドプレート2の
ボルト通孔2aに通して、ナット材4の内周ネジ部4a
に螺合し、締め付けて、角形鋼管柱1とエンドプレート
2とを高力ボルト接合する構造である。
【0004】この接合構造によれば、ナット材4が角形
鋼管柱1の側壁の肉内にセットされるため、角形鋼管柱
1内部への高力ボルト3先端側の突出を小さく抑えるこ
とができる。
【0005】しかも、高力ボルト3はナット材4と螺合
されるため、高力ボルト3の締付けによってボルト3が
ナット材4からネジ抜けしてしまうというようなことが
起こらないのはもとより、角形鋼管柱1のネジ孔1aは
高力ボルト3よりも径大であり、そのため、ネジ孔1a
の螺旋方向におけるネジ長さが長く確保され、それゆ
え、ナット材4と角形鋼管柱1とのネジ結合部の耐力を
大きく確保しえて、ナット材4についても、角形鋼管柱
1に対しネジ抜けしにくいしっかりとした螺合状態を得
られる。従って、角形鋼管柱1とエンドプレート2と
を、ネジ抜けのないしっかりとした高力ボルト接合状
態、即ちしっかりとした摩擦接合状態にすることができ
る。
【0006】加えて、ナット材4は、角形鋼管柱1のネ
ジ孔1aに対し、角形鋼管柱1の外側からネジ孔1aに
螺入して取り付ければよいから、角形鋼管柱1a内部へ
の作業上の無理なアクセスを行う必要がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の高力
ボルト接合構造において、角形鋼管柱1のネジ孔1aに
ナット材4を装着する方法として、図10に示すよう
に、ナット材4の基端面に複数の工具係合用小孔51,
51を偏心状態に形成し、この小穴51,51に工具5
2を係合させてナット材4を回転させ、ネジ孔1aに螺
入していく方法が考えられる。
【0008】しかし、この装着方法では、ナット材4に
工具係合用の小穴51,51を形成しておかなければな
らず、ナット材4の加工コスト、製造コストが高く。
【0009】また、ナット材4の肉厚が薄いような場合
は、ナット4の端面に上記のような小穴51,51を形
成するスペースを確保することができないこともあり、
ネジ孔1aへのナット材4の螺入操作に難儀するという
ようなことも起こりうる。
【0010】更に、ネジ孔1aへのナット材4の装着状
態において、ナット材4の基端面が角形鋼管柱1の外面
から外方に突出していたのでは、角形鋼管柱1とエンド
プレート2とが摩擦接合されない。その一方、ナット材
4の基端面がネジ孔1aの奥に深く入り込み過ぎていて
は、ナット材4とネジ孔1aとのネジ結合力が弱くなっ
て、強固な接合状態を得ることができない。そのため、
ナット材4は、その基端面が、角形鋼管柱1の外面と面
一か、又は、ネジ孔1a内に若干入り込んだ状態に、装
着される必要がある。ところが、そのような微妙な螺入
操作を行ってナット材4を装着していくには、かなりの
慎重さが必要で、ナット材4の装着作業に手間を要する
という問題がある。
【0011】また、ナット材4を工場などで予め角形鋼
管柱1のネジ孔1aに装着しておくというような施工方
法を採る場合、工場から現場への搬送中に、また、現場
搬入後建方までの間に、ナット材4のネジ孔4aに疵が
付かないよう、例えば、専用の保護キャップを用いて、
ナット材4のネジ孔4a内部を塞いでおく、など面倒な
キャップ取付け作業を行わなければならないなどの問題
もある。
【0012】本発明は、上記のような問題点に鑑み、外
周ネジ付きナット材から特別の工具係合部を排除するこ
とができてナット材をスッキリとした簡素な構造にする
ことができると共に、外周ネジ付きナット材の肉厚が薄
いような場合でもナット材を容易にネジ孔に螺入してい
くことができ、しかも、ナット材をネジ孔に対し深すぎ
ず浅すぎず所定の適正な装着状態に容易に装着すること
ができ、加えて、ボルト接合するまでの間、ネジ孔に装
着したナット材の内周ネジ部の保護が必要な場合に、そ
の保護を簡易に行うことができる、外周ネジ付きナット
材を用いた高力ボルト接合方法を提供することを課題と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題は、外周をネジ
部とした外周ネジ付きナット材を、第1部材と第2部材
との摩擦接合面のがわから、第1部材のネジ孔に螺入し
て装着し、しかる後、高力ボルトを、第2部材のボルト
通孔に通して前記ナット材のネジ孔と螺合し、締め付け
て第1部材と第2部材とを高力ボルト接合する方法にお
いて、前記第1部材のネジ孔への外周ネジ付きナット材
の装着を、(A)雄ネジ部の一端に頭部が設けられ、該
頭部において雄ネジ部のがわに面して、第1当接部と第
2当接部とが備えられた外周ネジ付きナット材装着用の
部品を用い、(B)この部品とナット材とを、部品の雄
ネジ部をナット材のネジ孔に螺入して、部品の第1当接
部をナット材の端面に当接させた状態に組み合わせた
後、(C)同部品の頭部を、工具にて、ナット材ネジ孔
への螺入回転方向と同じ方向に回転することによって、
前記ナット材を第1部材のネジ孔に螺入して、同部品の
第2当接部を第1部材と第2部材との摩擦接合面に当接
させた状態にし、しかる後、(D)同部品の頭部を、工
具にて、上記とは逆の方向に回転することによって、同
部品をナット材のネジ孔から取り外す、というようにし
て行うことを特徴とする外周ネジ付きナット材を用いた
高力ボルト接合方法によって解決される。
【0014】即ち、この方法では、ナット材装着用部品
とナット材とは、それらの螺合組み合わせ状態におい
て、部品の第1当接部がナット材の端面に当接されてお
り、そのため、部品をナット材ネジ孔に螺入するのと同
じ方向に部品を回転させることによって、ナット材は、
部品と一体回転され、第1の部材のネジ孔に螺入されて
いく。従って、この装着用部品を用いることによって、
ナット材に、工具を係合させるための特別の係合部をわ
ざわざ備えさせる必要はなく、ナット材をスッキリとし
た簡素な構造にすることができて、これをコスト的に有
利に製造することができる。
【0015】また、ナット材の肉厚が薄い場合であって
も、上記のような装着用部品を用いることによって、ナ
ット材を難なく第1部材のネジ孔に螺入していくことが
できる。
【0016】しかも、ナット材装着用部品には第1、第
2の当接部が備えられて、この部品をナット材のネジ孔
に螺入する作業においては、部品の第1当接部がナット
材の端面に当接するところまで螺入操作すれば、その位
置決め作用によって、部品とナット材とは、それらの相
対的位置関係が自動的に定まり、そして、この組み合わ
せ状態の部品の頭部を回転してナット材を第1部材のネ
ジ孔に螺入する作業においては、部品の第2当接部が第
1部材と第2部材との摩擦接合面に当接するところまで
螺入操作をすれば、その位置決め作用によって、ナット
材と第1部材のネジ孔との相対的位置関係も自動的に定
まり、これによって、ナット材を、第1部材のネジ孔に
対し、深すぎず、浅すぎず、所定の適正な螺入状態に容
易に装着することができる。
【0017】加えて、高力ボルトを用いてボルト接合す
るまでの間に、ネジ孔に装着したナット材の内周ネジ部
の保護が必要な場合においても、ボルト接合を行うまで
の間、装着用部品をナット材に取り付けたままにしてお
くことによって、この部品にてナット材のネジ孔が封鎖
され、これを保護することができ、上記のような着用部
品の使用により、専用の保護キャップの使用を排除する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0019】図4及び図6には、実施形態にかかる高力
ボルト接合構造を示す。この高力ボルト接合構造は、角
形鋼管柱の周壁外面部に、H型鋼梁の端部に備えられる
エンドプレートを高力ボルト接合する場合のもので、1
は第1の部材としての角形鋼管柱、2は第2の部材とし
てのエンドプレート、3はピンテール付きの高力ボル
ト、4はナット材である。
【0020】角形鋼管柱1とエンドプレート2は、通常
の軟鋼クラスの構造用鋼材によるものである。角形鋼管
柱1の側壁には、接合に用いる高力ボルト3よりも径大
なネジ孔1aが貫通状態に形成され、エンドプレート2
にはボルト通孔2aが形成されている。
【0021】ナット材4は、高力ボルト3とセットとし
て定められている硬度を有するものが用いられており、
その軸芯部のネジ孔4aは、高力ボルト3と螺合可能に
設計されている。このナット材4は、断面外周形状が円
形で、外周サイズは角形鋼管柱1のネジ孔1aのサイズ
に対応するものに設計されており、外周部には、角形鋼
管柱1のネジ孔1aと螺合可能な雄ネジ部4bが、軸線
方向の全域にわたって形成されている。このナット材4
は、角形鋼管柱1のネジ孔1aに対し、角形鋼管柱1と
エンドプレート2との摩擦接合面のがわ、即ち、角形鋼
管柱1の外側からネジ孔1aに螺入して装着を行える構
成態様となされている。ナット材4は、小穴や溝などの
専用の工具係合部を備えてはおらず、スッキリとした簡
素な構造を有し、専用の工具係合部が備えられているも
のより、コスト的に有利に製作することができる。
【0022】角形鋼管柱1とエンドプレート2との接合
は、図5(イ)に示すように、まず、ナット材4を、角
形鋼管柱1の外側から、ネジ孔1aに螺入していき、ナ
ット材4を角形鋼管柱1に装着する。この装着作業にお
いて、本実施形態では、ナット材4は、その基端面が、
図5(ロ)に示すように、ネジ孔1aの内部に若干程度
入り込んだ状態となるように、ネジ孔1aに装着する。
しかる後、高力ボルト3を、ワッシャー5に通し、エン
ドプレート2のボルト通孔2aに通して、角形鋼管柱1
のナット材4のネジ孔4aに螺合し、締めていく。以上
のようにして、角形鋼管柱1とエンドプレート2とが、
適正に高力ボルト接合される。
【0023】上記の高力ボルト接合方法において、角形
鋼管柱1のネジ孔1aへの外周ネジ付きナット材4の装
着は、次のようにして行う。
【0024】即ち、装着に、図3に示す装着用部品6を
用いる。この部品6は、雄ネジ部7の一端に頭部8が備
えられたものである。雄ネジ部7は、ナット材4のネジ
孔4aと螺合可能で、短尺なものに形成されている。頭
部8は、所定の高さを有する第1頭部8aと、第2頭部
8bとからなり、第2頭部8bは、第1頭部8aを介し
て、雄ネジ部7の端部に連設されている。第1頭部8a
は、雄ネジ部7よりも径大で、かつ、角形鋼管柱1のネ
ジ孔1aよりも径小に設計されており、雄ネジ部7と第
1頭部8aとの間の環状段面9を、本発明の第1当接部
としている。また、第2頭部8bは、角形鋼管柱1のネ
ジ孔1aよりも径大に設計されており、第1頭部8aと
第2頭部8bとの間の環状段面10を、本発明の第2当
接部としている。また、第2頭部8bは、スパナ対応の
外周6角形に形成されている。
【0025】この部品6を用い、まず、図1(イ)
(ロ)に示すように、部品6とナット材4とを、部品6
の雄ネジ部7をナット材ネジ孔4aに螺入し、部品6の
第1当接部9をナット材4の端面に当接させた状態に組
み合わせる。螺入操作は、部品6の第1当接部9がナッ
ト材4の端面に当接されるところまで行えばよいから、
操作容易である。
【0026】そして、図1(ロ)及び図2(ハ)に示す
ように、この組み合わせ品における部品6の第2頭部8
bを、スパナにて、部品6をナット材4に螺入していっ
たのと同じ方向に回転させ、ナット材4を角形鋼管柱1
のネジ孔1aに螺入していき、部品6の第2当接部10
を角形鋼管柱1の外面に当接させた状態にする。部品6
の第1当接部9がナット材4の端面に当接されているた
め、部品6の雄ネジ部7がナット材4のネジ孔4aの内
方に螺入されていくということはなく、部品6の回転操
作で、ナット材4は、部品6と一体回転し、それによっ
て、ナット材4は、角形鋼管柱1のネジ孔1a内に螺入
されていく。この螺入過程で、部品6の第2当接部10
は、角形鋼管柱1の外面に当接されて回転規制状態とな
り、それによって、ナット材4は、その基端面が、図2
(ハ)に示すように、角形鋼管柱1の外面位置よりも、
部品6の第1頭部8aの高さ分の寸法だけ、ネジ孔1a
の内方に位置して、ネジ孔1aに装着されることにな
る。この場合の螺入操作も、部品6の第2当接部10が
角形鋼管柱1の外面に当接されるところまで行えばよい
から、螺入操作に特段の慎重さは必要なく、操作は容易
である。
【0027】しかる後、図2(ニ)に示すように、この
部品6の第2頭部8bを、スパナにて、上記とは逆の方
向に回転させ、同部品6を、ナット材4のネジ孔4aか
ら取り外す。なお、角形鋼管柱1のネジ孔1aとナット
材4の外周ネジ4bとの回転抑制抵抗が、ナット材ネジ
孔4aからの部品6の取外し回転抵抗よりも、大きくな
るようにし、部品6の回転によるナット材4の共回りで
ナット材7が部品6とともに取り外されてしまうという
ようなことがないよう、配慮しておくべきことはいうま
でもない。そのための一手段として、ナット材4を角形
鋼管柱1のネジ孔1aに螺入するに際し、ナット材4の
外周ネジ部や角形鋼管柱1のネジ孔1a内に接着剤を塗
布し、ナット材4と角形鋼管柱1とを接着一体化するの
もよい。これにより、ナット材4は、図5(ロ)に示す
ような所定の装着状態にセットされる。
【0028】上記の装着方法は、次のような態様で実施
されることにより、更なる有用性が発揮される。即ち、
角形鋼管柱1のネジ孔1aに、工場などで予めナット材
4を装着しておき、これを建築現場に搬入して建方を行
うというような施工方法をとる場合に、装着用部品6の
取外しを建方直前に行うようにする。これにより、部品
6は、ナット材4のネジ孔4aが外部に露出されるのを
防ぐカバーないしはキャップとして機能し、搬送から建
方を行うまでの間、ナット材4のネジ孔4aを保護する
ことができる。角形鋼管柱1のネジ孔1aについては、
ナット材4が既に螺合されているから、このナット材4
にて保護されることはいうまでもない。
【0029】図7、図8に示す他の実施形態では、図7
(イ)に示すように、装着用部品6の雄ネジ部7の先端
部に、有底の筒体13の開口がわが、雄ネジ部7と分離
可能に連接されている。この部品6を用いて、図7
(ロ)に示すように、ナット材4を角形鋼管柱1に装着
する。そして、部品6を回転させ、筒体13をナット材
4のネジ孔4aに残したまま、取り外す。部品6のこの
回転により、筒体13は部品6と分離されるのである。
そして、図8(ハ)に示すように、シノ14を、エンド
プレート2のボルト通孔2aを通じて、ナット材ネジ孔
4a内の筒体13の内部に挿入し、筒体13の内部をシ
ノ穴とし、シノ14の先端を筒体13の内周面に当接さ
せ、シノ14をテコのように動かして、ボルト通孔2a
とネジ孔4aとの芯合わせを行う。しかる後、図8
(ニ)に示すように、シノ14などを使って筒体13の
底面などを突き、筒体13をナット材4のネジ孔4aか
ら除去する。このように、装着用部品として、上記のよ
うな筒体13を備えさせたものを用いることによって、
別途にわざわざシノ孔を形成して芯合わせを行う面倒を
回避することができる。
【0030】以上に本発明の実施形態を示したが、本発
明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しな
い範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施
形態では、角形鋼管柱1の側面部にH形鋼梁のエンドプ
レート2を高力ボルト接合する場合について説明してい
るが、その他の部材同士の高力ボルト接合において用い
られてもよい。また、上記実施形態では、部品6の頭部
8aを、外周六角形としたスパナ対応の形状にしている
が、その他、図9(イ)(ロ)に示すようなマイナス字
溝15、十字溝16によるドライバー対応のもの、ある
いは図9(ハ)に示すような六角穴17による六角レン
チ対応のものであってもよい。また、上記の実施形態で
は、ナット材4を、その基端面が角形鋼管柱1の外面位
置よりもネジ孔1a内方に位置するように、ネジ孔1a
に装着する場合のものを示しているが、ナット材4を、
その基端面が角形鋼管柱1の外面位置と面一になるよう
に、ネジ孔1aに装着する場合には、部品6として、第
1頭部8aを省略し、第2頭部8bを直接雄ネジ部7に
連設させた頭部構造のものを用い、この第2頭部8bの
雄ネジ部7がわの環状断面の内周がわを第1当接部9、
外周がわを第2当接部10としたものが用いられてよ
い。
【0031】
【発明の効果】上述の次第で、本発明の高力ボルト接合
方法は、上記のように、特定構造の装着用部品を用い
て、第1部材のネジ孔への外周ネジ付きナット材の装着
を行うものであるから、外周ネジ付きナット材から特別
の工具係合部を排除することができて、ナット材をスッ
キリとした簡素な構造にすることができ、外周ネジ付き
ナット材をコスト的に有利に製造することができる。ま
た、外周ネジ付きナット材の肉厚が薄いような場合で
も、上記の部品を用いて、ナット材を容易に第1部材の
ネジ孔に螺入していくことができる。しかも、部品に備
えられた第1,第2の当接部によって、ナット材を、ネ
ジ孔に対し、深すぎず浅すぎず所定の適正な装着状態
に、容易にかつ能率良く装着することができる。加え
て、ボルト接合するまでの間に、ネジ孔に装着したナッ
ト材の内周ネジ部の保護が必要な場合においても、その
保護を、上記の装着用部品に行わせて、専用の保護部品
を用いることなく、簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示すもので、図(イ)(ロ)は図2
(ハ)(ニ)とともにナット材の装着方法を順次に示す
断面図である。
【図2】図(ハ)(ニ)は図1(イ)(ロ)とともにナ
ット材の装着方法を順次に示す断面図である。
【図3】角形鋼管材、ナット材、装着用部品を分離状態
にして示す一部断面斜視図である。
【図4】高力ボルト接合構造を示す断面図である。
【図5】図(イ)(ロ)は接合方法を順次に示す断面図
である。
【図6】高力ボルト接合構造の分解斜視図である。
【図7】他の実施形態を示すもので、図(イ)(ロ)は
図8(ハ)(ニ)とともにナット材の装着方法を順次に
示す断面図である。
【図8】図(ハ)(ニ)は図7(イ)(ロ)とともにナ
ット材の装着方法を順次に示す断面図である。
【図9】図(イ)ないし図(ハ)はそれぞれ装着用部品
の変形例を示す斜視図である。
【図10】関連技術を示すもので、ナット材の装着方法
の断面図である。
【符号の説明】
1…角形鋼管柱(第1部材) 1a…ネジ孔 2…エンドプレート(第2部材) 3…高力ボルト 4…ナット材 4a…ネジ孔 4b…雄ネジ部 6…装着用部品 7…雄ネジ部 8…頭部 9…第1当接部 10…第2当接部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周をネジ部とした外周ネジ付きナット
    材を、第1部材と第2部材との摩擦接合面のがわから、
    第1部材のネジ孔に螺入して装着し、しかる後、高力ボ
    ルトを、第2部材のボルト通孔に通して前記ナット材の
    ネジ孔と螺合し、締め付けて第1部材と第2部材とを高
    力ボルト接合する方法において、 前記第1部材のネジ孔への外周ネジ付きナット材の装着
    を、 (A)雄ネジ部の一端に頭部が設けられ、該頭部におい
    て雄ネジ部のがわに面して、第1当接部と第2当接部と
    が備えられた外周ネジ付きナット材装着用の部品を用
    い、 (B)この部品とナット材とを、部品の雄ネジ部をナッ
    ト材のネジ孔に螺入して、部品の第1当接部をナット材
    の端面に当接させた状態に組み合わせた後、 (C)同部品の頭部を、工具にて、ナット材ネジ孔への
    螺入回転方向と同じ方向に回転することによって、前記
    ナット材を第1部材のネジ孔に螺入して、同部品の第2
    当接部を第1部材と第2部材との摩擦接合面に当接させ
    た状態にし、しかる後、 (D)同部品の頭部を、工具にて、上記とは逆の方向に
    回転することによって、同部品をナット材のネジ孔から
    取り外す、 というようにして行うことを特徴とする外周ネジ付きナ
    ット材を用いた高力ボルト接合方法。
  2. 【請求項2】 前記ナット材装着用部品は、その第1当
    接部が、雄ネジ部の軸線方向において、第2当接部と同
    じ位置か、又は、第2当接部よりも雄ネジ部のがわに位
    置して備えられ、これにより、前記工程(C)におい
    て、ナット材は、部品の第1当接部が当接される端面
    を、第1部材と第2部材との摩擦接合面位置か、又は、
    第1部材のネジ孔内に位置させて、第1部材のネジ孔に
    装着されるようになされている請求項1に記載の外周ネ
    ジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の高力ボルト接合方法に
    おいて用いられる同請求項1に記載の外周ネジ付きナッ
    トの装着用部品。
JP24416498A 1998-08-28 1998-08-28 外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法 Expired - Fee Related JP4198790B2 (ja)

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