JP4198790B2 - 外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法 - Google Patents

外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法、特に、同方法における外周ネジ付きナット材の装着方法に関する。
【0002】
【関連する技術】
例えば、角形鋼管柱の側面部にH形鋼梁のエンドプレートを高力ボルト接合するような場合に、次のような接合構造を採用することが、極めて有効的な接合方法として考えられる。
【0003】
即ち、図4に示すように、角形鋼管柱1の側壁に、高力ボルト3よりも径大なネジ孔1aを形成し、このネジ孔1aに、外周をネジ部4bとした外周ネジ付きナット材4を、角形鋼管柱1の外側から螺入して装着し、そして、高力ボルト3を、エンドプレート2のボルト通孔2aに通して、ナット材4の内周ネジ部4aに螺合し、締め付けて、角形鋼管柱1とエンドプレート2とを高力ボルト接合する構造である。
【0004】
この接合構造によれば、ナット材4が角形鋼管柱1の側壁の肉内にセットされるため、角形鋼管柱1内部への高力ボルト3先端側の突出を小さく抑えることができる。
【0005】
しかも、高力ボルト3はナット材4と螺合されるため、高力ボルト3の締付けによってボルト3がナット材4からネジ抜けしてしまうというようなことが起こらないのはもとより、角形鋼管柱1のネジ孔1aは高力ボルト3よりも径大であり、そのため、ネジ孔1aの螺旋方向におけるネジ長さが長く確保され、それゆえ、ナット材4と角形鋼管柱1とのネジ結合部の耐力を大きく確保しえて、ナット材4についても、角形鋼管柱1に対しネジ抜けしにくいしっかりとした螺合状態を得られる。従って、角形鋼管柱1とエンドプレート2とを、ネジ抜けのないしっかりとした高力ボルト接合状態、即ちしっかりとした摩擦接合状態にすることができる。
【0006】
加えて、ナット材4は、角形鋼管柱1のネジ孔1aに対し、角形鋼管柱1の外側からネジ孔1aに螺入して取り付ければよいから、角形鋼管柱1a内部への作業上の無理なアクセスを行う必要がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の高力ボルト接合構造において、角形鋼管柱1のネジ孔1aにナット材4を装着する方法として、図10に示すように、ナット材4の基端面に複数の工具係合用小孔51,51を偏心状態に形成し、この小穴51,51に工具52を係合させてナット材4を回転させ、ネジ孔1aに螺入していく方法が考えられる。
【0008】
しかし、この装着方法では、ナット材4に工具係合用の小穴51,51を形成しておかなければならず、ナット材4の加工コスト、製造コストが高く。
【0009】
また、ナット材4の肉厚が薄いような場合は、ナット4の端面に上記のような小穴51,51を形成するスペースを確保することができないこともあり、ネジ孔1aへのナット材4の螺入操作に難儀するというようなことも起こりうる。
【0010】
更に、ネジ孔1aへのナット材4の装着状態において、ナット材4の基端面が角形鋼管柱1の外面から外方に突出していたのでは、角形鋼管柱1とエンドプレート2とが摩擦接合されない。その一方、ナット材4の基端面がネジ孔1aの奥に深く入り込み過ぎていては、ナット材4とネジ孔1aとのネジ結合力が弱くなって、強固な接合状態を得ることができない。そのため、ナット材4は、その基端面が、角形鋼管柱1の外面と面一か、又は、ネジ孔1a内に若干入り込んだ状態に、装着される必要がある。ところが、そのような微妙な螺入操作を行ってナット材4を装着していくには、かなりの慎重さが必要で、ナット材4の装着作業に手間を要するという問題がある。
【0011】
また、ナット材4を工場などで予め角形鋼管柱1のネジ孔1aに装着しておくというような施工方法を採る場合、工場から現場への搬送中に、また、現場搬入後建方までの間に、ナット材4のネジ孔4aに疵が付かないよう、例えば、専用の保護キャップを用いて、ナット材4のネジ孔4a内部を塞いでおく、など面倒なキャップ取付け作業を行わなければならないなどの問題もある。
【0012】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、外周ネジ付きナット材から特別の工具係合部を排除することができてナット材をスッキリとした簡素な構造にすることができると共に、外周ネジ付きナット材の肉厚が薄いような場合でもナット材を容易にネジ孔に螺入していくことができ、しかも、ナット材をネジ孔に対し深すぎず浅すぎず所定の適正な装着状態に容易に装着することができ、加えて、ボルト接合するまでの間、ネジ孔に装着したナット材の内周ネジ部の保護が必要な場合に、その保護を簡易に行うことができる、外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、外周をネジ部とした外周ネジ付きナット材を、第1部材と第2部材との摩擦接合面のがわから、第1部材のネジ孔に螺入して装着し、しかる後、高力ボルトを、第2部材のボルト通孔に通して前記ナット材のネジ孔と螺合し、締め付けて第1部材と第2部材とを高力ボルト接合する方法において、
前記第1部材のネジ孔への外周ネジ付きナット材の装着を、
(A)雄ネジ部の一端に頭部が設けられ、該頭部において雄ネジ部のがわに面して、第1当接部と第2当接部とが備えられた外周ネジ付きナット材装着用の部品を用い、
(B)この部品とナット材とを、部品の雄ネジ部をナット材のネジ孔に螺入して、部品の第1当接部をナット材の端面に当接させた状態に組み合わせた後、
(C)同部品の頭部を、工具にて、ナット材ネジ孔への螺入回転方向と同じ方向に回転することによって、前記ナット材を第1部材のネジ孔に螺入して、同部品の第2当接部を第1部材と第2部材との摩擦接合面に当接させた状態にし、しかる後、
(D)同部品の頭部を、工具にて、上記とは逆の方向に回転することによって、同部品をナット材のネジ孔から取り外す、
というようにして行うことを特徴とする外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法によって解決される。
【0014】
即ち、この方法では、ナット材装着用部品とナット材とは、それらの螺合組み合わせ状態において、部品の第1当接部がナット材の端面に当接されており、そのため、部品をナット材ネジ孔に螺入するのと同じ方向に部品を回転させることによって、ナット材は、部品と一体回転され、第1の部材のネジ孔に螺入されていく。従って、この装着用部品を用いることによって、ナット材に、工具を係合させるための特別の係合部をわざわざ備えさせる必要はなく、ナット材をスッキリとした簡素な構造にすることができて、これをコスト的に有利に製造することができる。
【0015】
また、ナット材の肉厚が薄い場合であっても、上記のような装着用部品を用いることによって、ナット材を難なく第1部材のネジ孔に螺入していくことができる。
【0016】
しかも、ナット材装着用部品には第1、第2の当接部が備えられて、この部品をナット材のネジ孔に螺入する作業においては、部品の第1当接部がナット材の端面に当接するところまで螺入操作すれば、その位置決め作用によって、部品とナット材とは、それらの相対的位置関係が自動的に定まり、そして、この組み合わせ状態の部品の頭部を回転してナット材を第1部材のネジ孔に螺入する作業においては、部品の第2当接部が第1部材と第2部材との摩擦接合面に当接するところまで螺入操作をすれば、その位置決め作用によって、ナット材と第1部材のネジ孔との相対的位置関係も自動的に定まり、これによって、ナット材を、第1部材のネジ孔に対し、深すぎず、浅すぎず、所定の適正な螺入状態に容易に装着することができる。
【0017】
加えて、高力ボルトを用いてボルト接合するまでの間に、ネジ孔に装着したナット材の内周ネジ部の保護が必要な場合においても、ボルト接合を行うまでの間、装着用部品をナット材に取り付けたままにしておくことによって、この部品にてナット材のネジ孔が封鎖され、これを保護することができ、上記のような着用部品の使用により、専用の保護キャップの使用を排除することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図4及び図6には、実施形態にかかる高力ボルト接合構造を示す。この高力ボルト接合構造は、角形鋼管柱の周壁外面部に、H型鋼梁の端部に備えられるエンドプレートを高力ボルト接合する場合のもので、1は第1の部材としての角形鋼管柱、2は第2の部材としてのエンドプレート、3はピンテール付きの高力ボルト、4はナット材である。
【0020】
角形鋼管柱1とエンドプレート2は、通常の軟鋼クラスの構造用鋼材によるものである。角形鋼管柱1の側壁には、接合に用いる高力ボルト3よりも径大なネジ孔1aが貫通状態に形成され、エンドプレート2にはボルト通孔2aが形成されている。
【0021】
ナット材4は、高力ボルト3とセットとして定められている硬度を有するものが用いられており、その軸芯部のネジ孔4aは、高力ボルト3と螺合可能に設計されている。このナット材4は、断面外周形状が円形で、外周サイズは角形鋼管柱1のネジ孔1aのサイズに対応するものに設計されており、外周部には、角形鋼管柱1のネジ孔1aと螺合可能な雄ネジ部4bが、軸線方向の全域にわたって形成されている。このナット材4は、角形鋼管柱1のネジ孔1aに対し、角形鋼管柱1とエンドプレート2との摩擦接合面のがわ、即ち、角形鋼管柱1の外側からネジ孔1aに螺入して装着を行える構成態様となされている。ナット材4は、小穴や溝などの専用の工具係合部を備えてはおらず、スッキリとした簡素な構造を有し、専用の工具係合部が備えられているものより、コスト的に有利に製作することができる。
【0022】
角形鋼管柱1とエンドプレート2との接合は、図5(イ)に示すように、まず、ナット材4を、角形鋼管柱1の外側から、ネジ孔1aに螺入していき、ナット材4を角形鋼管柱1に装着する。この装着作業において、本実施形態では、ナット材4は、その基端面が、図5(ロ)に示すように、ネジ孔1aの内部に若干程度入り込んだ状態となるように、ネジ孔1aに装着する。しかる後、高力ボルト3を、ワッシャー5に通し、エンドプレート2のボルト通孔2aに通して、角形鋼管柱1のナット材4のネジ孔4aに螺合し、締めていく。以上のようにして、角形鋼管柱1とエンドプレート2とが、適正に高力ボルト接合される。
【0023】
上記の高力ボルト接合方法において、角形鋼管柱1のネジ孔1aへの外周ネジ付きナット材4の装着は、次のようにして行う。
【0024】
即ち、装着に、図3に示す装着用部品6を用いる。この部品6は、雄ネジ部7の一端に頭部8が備えられたものである。雄ネジ部7は、ナット材4のネジ孔4aと螺合可能で、短尺なものに形成されている。頭部8は、所定の高さを有する第1頭部8aと、第2頭部8bとからなり、第2頭部8bは、第1頭部8aを介して、雄ネジ部7の端部に連設されている。第1頭部8aは、雄ネジ部7よりも径大で、かつ、角形鋼管柱1のネジ孔1aよりも径小に設計されており、雄ネジ部7と第1頭部8aとの間の環状段面9を、本発明の第1当接部としている。また、第2頭部8bは、角形鋼管柱1のネジ孔1aよりも径大に設計されており、第1頭部8aと第2頭部8bとの間の環状段面10を、本発明の第2当接部としている。また、第2頭部8bは、スパナ対応の外周6角形に形成されている。
【0025】
この部品6を用い、まず、図1(イ)(ロ)に示すように、部品6とナット材4とを、部品6の雄ネジ部7をナット材ネジ孔4aに螺入し、部品6の第1当接部9をナット材4の端面に当接させた状態に組み合わせる。螺入操作は、部品6の第1当接部9がナット材4の端面に当接されるところまで行えばよいから、操作容易である。
【0026】
そして、図1(ロ)及び図2(ハ)に示すように、この組み合わせ品における部品6の第2頭部8bを、スパナにて、部品6をナット材4に螺入していったのと同じ方向に回転させ、ナット材4を角形鋼管柱1のネジ孔1aに螺入していき、部品6の第2当接部10を角形鋼管柱1の外面に当接させた状態にする。部品6の第1当接部9がナット材4の端面に当接されているため、部品6の雄ネジ部7がナット材4のネジ孔4aの内方に螺入されていくということはなく、部品6の回転操作で、ナット材4は、部品6と一体回転し、それによって、ナット材4は、角形鋼管柱1のネジ孔1a内に螺入されていく。この螺入過程で、部品6の第2当接部10は、角形鋼管柱1の外面に当接されて回転規制状態となり、それによって、ナット材4は、その基端面が、図2(ハ)に示すように、角形鋼管柱1の外面位置よりも、部品6の第1頭部8aの高さ分の寸法だけ、ネジ孔1aの内方に位置して、ネジ孔1aに装着されることになる。この場合の螺入操作も、部品6の第2当接部10が角形鋼管柱1の外面に当接されるところまで行えばよいから、螺入操作に特段の慎重さは必要なく、操作は容易である。
【0027】
しかる後、図2(ニ)に示すように、この部品6の第2頭部8bを、スパナにて、上記とは逆の方向に回転させ、同部品6を、ナット材4のネジ孔4aから取り外す。なお、角形鋼管柱1のネジ孔1aとナット材4の外周ネジ4bとの回転抑制抵抗が、ナット材ネジ孔4aからの部品6の取外し回転抵抗よりも、大きくなるようにし、部品6の回転によるナット材4の共回りでナット材7が部品6とともに取り外されてしまうというようなことがないよう、配慮しておくべきことはいうまでもない。そのための一手段として、ナット材4を角形鋼管柱1のネジ孔1aに螺入するに際し、ナット材4の外周ネジ部や角形鋼管柱1のネジ孔1a内に接着剤を塗布し、ナット材4と角形鋼管柱1とを接着一体化するのもよい。これにより、ナット材4は、図5(ロ)に示すような所定の装着状態にセットされる。
【0028】
上記の装着方法は、次のような態様で実施されることにより、更なる有用性が発揮される。即ち、角形鋼管柱1のネジ孔1aに、工場などで予めナット材4を装着しておき、これを建築現場に搬入して建方を行うというような施工方法をとる場合に、装着用部品6の取外しを建方直前に行うようにする。これにより、部品6は、ナット材4のネジ孔4aが外部に露出されるのを防ぐカバーないしはキャップとして機能し、搬送から建方を行うまでの間、ナット材4のネジ孔4aを保護することができる。角形鋼管柱1のネジ孔1aについては、ナット材4が既に螺合されているから、このナット材4にて保護されることはいうまでもない。
【0029】
図7、図8に示す他の実施形態では、図7(イ)に示すように、装着用部品6の雄ネジ部7の先端部に、有底の筒体13の開口がわが、雄ネジ部7と分離可能に連接されている。この部品6を用いて、図7(ロ)に示すように、ナット材4を角形鋼管柱1に装着する。そして、部品6を回転させ、筒体13をナット材4のネジ孔4aに残したまま、取り外す。部品6のこの回転により、筒体13は部品6と分離されるのである。そして、図8(ハ)に示すように、シノ14を、エンドプレート2のボルト通孔2aを通じて、ナット材ネジ孔4a内の筒体13の内部に挿入し、筒体13の内部をシノ穴とし、シノ14の先端を筒体13の内周面に当接させ、シノ14をテコのように動かして、ボルト通孔2aとネジ孔4aとの芯合わせを行う。しかる後、図8(ニ)に示すように、シノ14などを使って筒体13の底面などを突き、筒体13をナット材4のネジ孔4aから除去する。このように、装着用部品として、上記のような筒体13を備えさせたものを用いることによって、別途にわざわざシノ孔を形成して芯合わせを行う面倒を回避することができる。
【0030】
以上に本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、角形鋼管柱1の側面部にH形鋼梁のエンドプレート2を高力ボルト接合する場合について説明しているが、その他の部材同士の高力ボルト接合において用いられてもよい。また、上記実施形態では、部品6の頭部8aを、外周六角形としたスパナ対応の形状にしているが、その他、図9(イ)(ロ)に示すようなマイナス字溝15、十字溝16によるドライバー対応のもの、あるいは図9(ハ)に示すような六角穴17による六角レンチ対応のものであってもよい。また、上記の実施形態では、ナット材4を、その基端面が角形鋼管柱1の外面位置よりもネジ孔1a内方に位置するように、ネジ孔1aに装着する場合のものを示しているが、ナット材4を、その基端面が角形鋼管柱1の外面位置と面一になるように、ネジ孔1aに装着する場合には、部品6として、第1頭部8aを省略し、第2頭部8bを直接雄ネジ部7に連設させた頭部構造のものを用い、この第2頭部8bの雄ネジ部7がわの環状断面の内周がわを第1当接部9、外周がわを第2当接部10としたものが用いられてよい。
【0031】
【発明の効果】
上述の次第で、本発明の高力ボルト接合方法は、上記のように、特定構造の装着用部品を用いて、第1部材のネジ孔への外周ネジ付きナット材の装着を行うものであるから、外周ネジ付きナット材から特別の工具係合部を排除することができて、ナット材をスッキリとした簡素な構造にすることができ、外周ネジ付きナット材をコスト的に有利に製造することができる。また、外周ネジ付きナット材の肉厚が薄いような場合でも、上記の部品を用いて、ナット材を容易に第1部材のネジ孔に螺入していくことができる。しかも、部品に備えられた第1,第2の当接部によって、ナット材を、ネジ孔に対し、深すぎず浅すぎず所定の適正な装着状態に、容易にかつ能率良く装着することができる。加えて、ボルト接合するまでの間に、ネジ孔に装着したナット材の内周ネジ部の保護が必要な場合においても、その保護を、上記の装着用部品に行わせて、専用の保護部品を用いることなく、簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示すもので、図(イ)(ロ)は図2(ハ)(ニ)とともにナット材の装着方法を順次に示す断面図である。
【図2】図(ハ)(ニ)は図1(イ)(ロ)とともにナット材の装着方法を順次に示す断面図である。
【図3】角形鋼管材、ナット材、装着用部品を分離状態にして示す一部断面斜視図である。
【図4】高力ボルト接合構造を示す断面図である。
【図5】図(イ)(ロ)は接合方法を順次に示す断面図である。
【図6】高力ボルト接合構造の分解斜視図である。
【図7】他の実施形態を示すもので、図(イ)(ロ)は図8(ハ)(ニ)とともにナット材の装着方法を順次に示す断面図である。
【図8】図(ハ)(ニ)は図7(イ)(ロ)とともにナット材の装着方法を順次に示す断面図である。
【図9】図(イ)ないし図(ハ)はそれぞれ装着用部品の変形例を示す斜視図である。
【図10】関連技術を示すもので、ナット材の装着方法の断面図である。
【符号の説明】
1…角形鋼管柱(第1部材)
1a…ネジ孔
2…エンドプレート(第2部材)
3…高力ボルト
4…ナット材
4a…ネジ孔
4b…雄ネジ部
6…装着用部品
7…雄ネジ部
8…頭部
9…第1当接部
10…第2当接部

Claims (3)

  1. 外周をネジ部とした外周ネジ付きナット材を、第1部材と第2部材との摩擦接合面のがわから、第1部材のネジ孔に螺入して装着し、しかる後、高力ボルトを、第2部材のボルト通孔に通して前記ナット材のネジ孔と螺合し、締め付けて第1部材と第2部材とを高力ボルト接合する方法において、
    前記第1部材のネジ孔への外周ネジ付きナット材の装着を、
    (A)雄ネジ部の一端に頭部が設けられ、該頭部において雄ネジ部のがわに面して、第1当接部と第2当接部とが備えられた外周ネジ付きナット材装着用の部品を用い、
    (B)この部品とナット材とを、部品の雄ネジ部をナット材のネジ孔に螺入して、部品の第1当接部をナット材の端面に当接させた状態に組み合わせた後、
    (C)同部品の頭部を、工具にて、ナット材ネジ孔への螺入回転方向と同じ方向に回転することによって、前記ナット材を第1部材のネジ孔に螺入して、同部品の第2当接部を第1部材と第2部材との摩擦接合面に当接させた状態にし、しかる後、
    (D)同部品の頭部を、工具にて、上記とは逆の方向に回転することによって、同部品をナット材のネジ孔から取り外す、
    というようにして行い、かつ、
    前記部品が、ナット材ネジ孔保護用の部品を兼ね、該部品を、前記工程(C)において第2当接部を摩擦接合面に当接させてから、第1部材と第2部材との高力ボルト接合を行うまでの間、ナット材に取り付けたままにしておき、
    前記部品の雄ネジ部の先端部に、有底の筒体の開口がわが、雄ネジ部と分離可能に連接されており、
    前記工程(D)において、部品を回転することによって、部品と筒体とが分離し、筒体をナット材のネジ孔に残したまま、部品が取り外されるようになされており、
    部品の取外し後、シノを第2部材のボルト通孔を通じて、ナット材ネジ孔内の筒体の内周面に当接させ、シノで第2部材のボルト通孔とナット材のネジ孔との芯合わせを行い、しかる後、筒体の底面を突いて筒体をナット材のネジ孔から除去すると共に、高力ボルトによる第1部材と第2部材との高力ボルト接合を行うことを特徴とする外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法。
  2. 前記ナット材装着用部品は、その第1当接部が、雄ネジ部の軸線方向において、第2当接部と同じ位置か、又は、第2当接部よりも雄ネジ部のがわに位置して備えられ、これにより、前記工程(C)において、ナット材は、部品の第1当接部が当接される端面を、第1部材と第2部材との摩擦接合面位置か、又は、第1部材のネジ孔内に位置させて、第1部材のネジ孔に装着されるようになされている請求項1に記載の外周ネジ付きナット材を用いた高力ボルト接合方法。
  3. 請求項に記載の高力ボルト接合方法において用いられる同請求項に記載の外周ネジ付きナットの装着用部品。
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