JPH08193609A - 特殊高力ボルト - Google Patents

特殊高力ボルト

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JPH08193609A
JPH08193609A JP7003243A JP324395A JPH08193609A JP H08193609 A JPH08193609 A JP H08193609A JP 7003243 A JP7003243 A JP 7003243A JP 324395 A JP324395 A JP 324395A JP H08193609 A JPH08193609 A JP H08193609A
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JP
Japan
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bolt
nut
sleeve
strength bolt
tightening
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JP7003243A
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English (en)
Inventor
Saburo Noda
三郎 野田
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B13/00Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose
    • F16B13/04Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose with parts gripping in the hole or behind the reverse side of the wall after inserting from the front
    • F16B13/06Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose with parts gripping in the hole or behind the reverse side of the wall after inserting from the front combined with expanding sleeve
    • F16B13/063Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose with parts gripping in the hole or behind the reverse side of the wall after inserting from the front combined with expanding sleeve by the use of an expander
    • F16B13/065Dowels or other devices fastened in walls or the like by inserting them in holes made therein for that purpose with parts gripping in the hole or behind the reverse side of the wall after inserting from the front combined with expanding sleeve by the use of an expander fastened by extracting the screw, nail or the like
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B31/00Screwed connections specially modified in view of tensile load; Break-bolts
    • F16B31/02Screwed connections specially modified in view of tensile load; Break-bolts for indicating the attainment of a particular tensile load or limiting tensile load
    • F16B31/021Screwed connections specially modified in view of tensile load; Break-bolts for indicating the attainment of a particular tensile load or limiting tensile load by means of a frangible part

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 閉鎖断面型柱などの外側面に梁などを直接ボ
ルト接合する場合などにおいて、外側からのみボルトの
締め付け作業を行うことが出来、なおかつ、正確なトル
ク係数値が得られるようにした高力ボルトを提供する。 【構成】 ボルト穴63へ挿入される胴部44の一方の
側に雄ねじ45とその雄ねじ先端のブレークネック付き
ピンテール47とを備え、他方の側に最大径部が前記ボ
ルト穴の内径よりも小径で且つボルト穴への挿入方向の
先端側に向かって大径となるテーパ部48を備えたボル
ト本体と、前記雄ねじ部に螺合されるナット57と、ボ
ルト本体の胴部外周とボルト穴内周との間に介在される
とともに、前記ナット若しくはそのナットの内側に配置
した座金56との間で締め付けられることにより、その
先端部が前記テーパ部によって外方へ拡開されて前記ボ
ルト穴の母材の壁面に押し付けられるスリーブとを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特殊高力ボルトに関
するものであって、特に、閉鎖断面の柱へ梁の端部を接
合するのに適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】近時、鋼構造のボルト接合には高力ボル
トが広く用いられるようになっている。高力ボルトが一
般のボルトと異なる点は、高い引張力に耐えるようボル
ト・ナットが高強度に作られているだけでなく、ナット
を締めたときのトルク係数値が一定となるよう製造管理
されていることである。かかる高力ボルトは、普通タイ
プのものにあっては、一本の頭付きボルトと、一対の座
金と一個のナットからなり、ナットを締めたときのトル
クとボルトに発生する軸力が常に一定の関係にあるよ
う、それら各部材が厳密な管理の下に製造されており、
雨水・塵埃等が付着せず、温度変化の少ない適切な場所
に保管し、現場への運搬や締め付け作業に当たっては丁
寧に取り扱い、ねじ山などを損傷しないようにする、と
いったように保管・取り扱いに十分な注意が必要とされ
ている。また、座金やナットは、摩擦係数などの関係か
ら表裏逆使いするとトルク係数値が変わることになるの
で、禁止されている。
【0003】このような高力ボルトの一つとして、最近
広く使われるようになったものに、トルシア形高力ボル
トと呼ばれるものがある。図8〜図14は、そのような
トルシア形高力ボルトとその締め付け方法を示してい
る。この高力ボルトは、一端に丸い頭部(1)を備え、他
端にブレークネック(2)付のピンテール(3)を備えたボ
ルト本体(4)と、このボルト本体(4)に螺合されるナッ
ト(5)と、一枚のナット座金(6)のセットからなるもの
である。
【0004】締め付けに当たっては、まず図8のよう
に、ナット(5)を螺合する側とは反対側より、互いに当
接した一対の接合材(7)(8)のボルト穴(9)(10)へ、ピ
ンテール(3)を先端として挿入し、図9のように、ナッ
ト側から座金(6)を緩く嵌合させた後ナット(5)を螺合
して、スパナなどで手締めを行い、接合材(7)(8)同士
を接触密着させる。
【0005】上記手締めの後、接合材(7)(8)同士の充
分な密着を得るため、1000〜2000kg・cmのトルクを付与
して一次締めを行う。この一次締めの後で、ボルト本体
(4)、ナット(5)、座金(6)から接合材(8)の表面に跨
って、周知のように、白色マーカー等でマーキングを行
う。このマーキングの目的は、一次締めが完了している
ことと、次に行う本締によりナット(5)のみが適量回転
したことを目視により確認するためである。
【0006】上記一次締めの後、本締を行うが、この本
締は、図10のような専用の締め付け機を用いるもの
で、そのインナーソケット(9)をピンテール(3)へ係合
させ、アウターソケット(10)をナット(5)へ係合させ
て、インナーソケット(9)で反力を取りながらアウター
ソケット(10)のみをブレークネック(2)が破断するまで
回転させるものである。そして、この破断した時の締め
付けトルクによってボルト本体(4)に所定の軸力が導入
される。すなわち、トルシア形高力ボルトにあっては、
ブレークネック(2)の破断によって設計通りの軸力が得
られるよう、ボルト本体(4)、ナット(5)及び座金(6)
等が厳密な管理の下で製造されている。
【0007】そして、上記本締の際には、ナット(5)の
みが回転していることが必要であり、座金(6)の共廻
り、及びボルト本体(4)の軸廻りが前記マーキングの目
視で発見された場合には、新たなボルトのセットと交換
してやり直さなければならないこととされている。ここ
で、共廻りとは、ボルト本体(4)又は座金(6)がナット
(5)と同方向に回転することを言い、軸廻りとは、ボル
ト本体(4)が反力によってナット(5)とは反対方向へ回
転することを言う。このとき、ボルト本体(4)の頭部
(1)は、ボルト本体(4)の軸廻り及び共廻りに対する重
要な機能を持っており、接合材(7)の面に接触する頭部
(1)裏面の摩擦係数が、そのような軸廻り及び共廻りを
防止するよう製造時に管理されている。すなわち、締め
付け時の軸力によって、この頭部裏面には抵抗力として
の摩擦力αがこの接触面に発生することで軸廻りを防止
するようになっている。また、座金(6)の裏面、また、
ナット(5)と座金(6)表面、更に、ボルト本体(4)とナ
ット(5)のネジ面の摩擦係数も、ボルト本体(4)及び座
金(6)の共廻りを防止するようにそれらの面の摩擦係数
を管理して製造されており、これらによって常に一定の
トルク係数が得られるものである。このことをより詳し
く説明すると、次のようになる。
【0008】上記ナット(5)の回転の際には、ボルト頭
部(1)の裏面の摩擦力αの他に、接合材(8)と座金(6)
との間に摩擦力βが、座金(6)とナット(5)との間に摩
擦力γが、ナット(5)とボルト本体(4)のネジ部間に摩
擦力εがそれぞれ生ずる。ここで、ナット(5)とボルト
本体(4)のネジの間のみで摩擦力εが生じたとすると、
即ちα=β=γ=0として実験すると、むしろナット
(5)は回転せずボルト本体(4)が逆転し、このとき、ボ
ルト(1)を2〜5kg・cm程度の支持力で押さえておくこ
とによって、ナット(5)の正回転のみでボルト本体(4)
の逆回転すなわち軸廻りは生じないことが確かめられて
いる。
【0009】他方、座金(6)とナット(5)との間に摩擦
力γが生じたとすると、アウターソケット(10)の締め付
け力は摩擦力ε+γに等しく、インナーソケット(9)の
締め付け反力も摩擦力ε+γとなる。しかるに、摩擦力
γ分がボルト本体(4)の逆回転力となって、軸廻りを生
じることになる。トルシア形高力ボルトでは、頭部(1)
と接合材(7)との間に摩擦力αがα>γの関係で存在す
るので、ボルト本体(4)の逆回転はなくナット(5)のみ
が正回転してねじ込まれることになるのである。勿論、
接合材(8)と座金(6)との間の摩擦力βと座金(6)とナ
ット(5)との間の摩擦力γとの間に、β>γの関係に製
品が製造管理されているので、座金(6)の共廻りは生じ
ないことになる。この場合、ネジ部などに切粉・塵埃等
の付着や錆の発生又はボルト本体(4)のネジ部に打痕が
つくと、トルク係数値が変化し共廻り等が生じる原因と
なり規定の軸力が導入され得ない結果となる。
【0010】以上のように、トルシア形高力ボルトで
は、ボルト本体(4)の頭部、座金(6)、ナット(5)及び
各ネジ部が予め摩擦係数管理されて製造されていること
によって、本締の際にブレークネック(2)が破断したと
きと締め付けトルクが常に一定の関係にあるため、精度
の高い軸力を導入できるが、ボルト本体(4)をナット
(5)とは反対側から挿入しなければならないため、閉鎖
断面型柱の外側面へ梁のエンドプレートを直接接合する
ような場合には、ボルト本体(4)を挿入できず、かかる
トルシア形高力ボルトは使用できない欠点がある。そこ
で、このような不都合を解消するため、従来種々の特殊
高力ボルトが考えられている。
【0011】図11は、頭部(12)の頂面にブレークネッ
ク(13)付のピンテール(14)を形成した特殊高力ボルトの
例であり、ボルトの挿入側とは反対側の接合材(7)に予
めタップネジ(15)が切られており、ボルト先端の雄ねじ
をこのタップネジ(15)へねじ込んで、ピンテール(14)を
掴んで締め付けることで、ブレークネック(13)の破断に
よって所定のトルクが得られるようにしたものである。
【0012】図12は、ボルト本体(17)と座金(18)及び
ナット(19)によって構成するようにしたもので、ボルト
本体(17)には、長手方向中間の胴部(20)の両側に共に同
方向の雄ねじが形成され、一方の雄ねじ先端側に頭部(2
1)が設けられている。そして、頭部(21)とは反対側の先
端を接合材(7)のタップネジ(15)へねじ込んで手締め及
び一次締めを行った後マーキングし、頭部(21)を保持し
た状態でその頭部(21)側に螺合したナット(19)を、前記
マーキング位置から所定角度だけ回転させて、必要な軸
力を導入するようにしたものである。
【0013】図13は、前記図12の頭部(21)に代えて
ブレークネック(23)付のピンテール(24)を設けると共
に、タップネジ(15)へのねじ込み側の雄ねじ(25)のピッ
チをナット(27)の螺合側の雄ねじ(26)のピッチよりも小
さくしたものである。
【0014】図14は、図13と同様のものにおいて、
タップネジ(15)へのねじ込み側の雄ねじ(25)を逆ネジと
したもので、逆ネジの効果によって、トルシア形高力ボ
ルトと同様の専用締め付機での本締の際に、ボルト本体
(17)の逆回転すなわち軸廻りを生じないように工夫した
ものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記タ
ップネジ(15)へねじ込むようにした従来のものでは、ま
ず、図11においては、タップネジ(15)とボルト本体の
雄ねじとの間の摩擦係数が一定せずトルク係数値が不安
定となる欠点がある。すなわち、ボルトとナットのネジ
部の間では、これらボルト・ナットは共に同一工場で厳
密に管理されながら製造されるため、常に一定の摩擦力
が得られるが、タップネジ(15)はボルトメーカーとは異
なる工場で加工されることになり、その加工方法や使用
工具、及びネジ穴の誤差の度合いによって、発生する摩
擦力が異なり、しかも軸力の分力がボルトを回転させる
方向に作用することもあって、その都度トルク係数が異
なる欠点がある。
【0016】他方、図12のものにおいては、ボルトと
ナットによる締め付けであるため、このような欠点がな
い利点があるが、トルクレンチでの本締めの際にボルト
本体(17)側に確実な反力をとる手段がなく、この本締め
の時の反力でボルト本体(17)が逆回転してタップネジ(1
5)から抜けるような方向に移動してしまい、所定の締め
付けトルクが得られない不都合がある。
【0017】図13は、そのような本締めの際のボルト
本体(17)の逆回転を出来るだけ少なくするようにピッチ
を変えたものであるが、それでも逆回転を充分防止でき
ない。更に、この例では、トルシア形と同様の締め付け
機で締め付けるようにしているが、前記のものと同様
に、タップネジ(15)とそれにねじ込んだボルト本体(17)
の雄ねじとの間の摩擦係数管理がなされていないため、
ボルト本体の軸廻りを生じるなど正確なトルク係数値が
得られない欠点がある。
【0018】更に、図14のものにおいては、一次締め
の際にナット(19)の回転方向とタップネジ(15)に螺合し
た雄ねじ(25)部分の抜けだし方向が同じであるため、ト
ルクレンチでの一次締めの際にボルト本体(17)が共廻り
を生じて、やはり所定の一次締めトルクが得られないこ
とになる。
【0019】この発明は、このような従来の欠点を解消
して、閉鎖断面型柱などの外側面に梁などを直接ボルト
接合する場合などにおいて、外側からのみボルトの締め
付け作業を行うことが出来、なおかつ、正確なトルク係
数値が得られるようにした高力ボルトを提供することを
目的としてなされたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の特殊高力ボルトは、ボルト穴へ挿入され
る胴部の一方の側に雄ねじとその雄ねじ先端のブレーク
ネック付きピンテールとを備え、他方の側に最大径部が
前記ボルト穴の内径よりも小径で且つボルト穴への挿入
方向の先端側に向かって大径となるテーパ部を備えたボ
ルト本体と、前記雄ねじ部に螺合されるナットと、ボル
ト本体の胴部外周とボルト穴内周との間に介在されると
ともに、前記ナット若しくはそのナットの内側に配置し
た座金との間で締め付けられることにより、その先端部
が前記テーパ部によって外方へ拡開されて前記ボルト穴
の母材の壁面に押し付けられるスリーブとを備えること
を特徴とするものである。
【0021】上記において、この出願の請求項2の発明
では、スリーブの先端から所定長さに亘って複数のスリ
ットが形成されて、このスリットによって分割されたス
リーブの各片が、外方へ拡開されることとされる。
【0022】更に、この出願の請求項3の発明のよう
に、スリットの奥端からスリーブの円周方向に切込みを
形成し、前記分割された片の根元部分に首部を形成し
て、この首部が屈折点として外方へ拡開するようにする
ことが考えられる。
【0023】
【作用】この発明の高力ボルトは、トルシア形高力ボル
トと同様に、締め付け機により、ピンテールとナットを
掴んで片側から締め付け作業を行うもので、テーパ部に
よりスリーブの先端が拡開されることによって、ボルト
本体の抜けと締め付け時の逆回転を防止し、規定の軸力
を導入して締め付けることが出来る。また、トルシア形
高力ボルトと異なって、ボルト穴への挿入も締め付け側
と同じ側から行うことが出来る。
【0024】
【実施例】図4は、この発明の高力ボルト(41)を分解し
て示す斜視図である。図において、(43)はボルト本体で
あって、ストレート状の胴部(44)の一端に雄ねじ(45)が
形成されるとともに、更にその雄ねじ(45)部分の先端に
ブレークネック(46)を介して菊花状のピンテール(47)が
一体に形成されている。胴部(44)の他方の端部側には、
先端に向かって直径が大となるようなテーパ部(48)が一
体に形成されている。(50)は、前記雄ねじ(45)側からボ
ルト本体(43)の胴部(44)へ外嵌される金属製の筒状スリ
ーブを示している。このスリーブ(50)には、図5及び図
6でも示すように、その先端から所定長さに亘って4個
のスリット(51)(51)…が形成され、これによって、この
先端部分を4個の片(52)(52)…に分割している。更に、
スリット(51)の奥側の端部は円周方向の両側に向かって
所定幅の切込み(53)が形成され、これにより前記の分割
された片(52)(52)…は、小幅の首部(54)によって、スリ
ーブ(50)の本体側と連結されている。なお、この首部(5
4)の円周方向の両側は、その表面部が傾斜状に削り落と
し(55)されている。(56)は座金、(57)は前記雄ねじ(45)
に螺合されるナットである。
【0025】次に上記高力ボルト(41)を用いた接合方法
を説明する。まず、図1のように、スリーブ(50)を前記
胴部(44)へ外嵌し、更に座金(56)及びナット(57)を仮に
取付けた状態で、ボルト本体(43)を前記テーパ部(48)側
を先端として、予め密着させた接合材(61)(62)の一方の
ボルト穴(63)から、その裏面側の接合材(62)のボルト穴
(64)の裏面側へ貫通させるまで差し込む。この裏面側の
接合材(6)の裏面に膨出部(65)が一体に形成され、この
膨出部(65)を貫通する前記ボルト穴(64)には、その膨出
部(65)に対応して、前記テーパ部(48)と平行な径大部(6
6)が形成されている。このようにして、ボルト(41)を挿
入した後、トルクレンチ等によってナット(57)を締め付
けて仮締めを行うが、この仮締めによって、図2のよう
に、ボルト本体(43)が外方に引き寄せられるとともに、
スリーブ(50)は、その外側の端部が座金(56)に当接して
移動しない状態に保持される。そして、ボルト本体(43)
のテーパ部(48)がスリーブ(50)の先端部にさしかかる
と、このテーパ部(48)のくさび作用によって、前記スリ
ット(51)によって分割された各片(52)(52)…が、首部(5
4)の根元部分を屈折点(60)として先端が外方に拡開され
る。なおもナット(57)を回転させて締め付けると、図3
のように、これらの片(52)の外周面が接合材(62)のテー
パ状の径大部(66)の内周面に密着し、このスリーブ(50)
の先端を介して、ボルト本体(43)のテーパ部(48)をその
接合材(62)の壁面に押し付ける。これによって、ボルト
本体(43)は外方へ移動することなく保持されるので、ナ
ット(57)の締め付けトルクがボルト本体(43)の軸力とし
て導入されることになる。このとき、後で述べるよう
に、スリーブ(50)は軸力を負担しないようになってい
る。
【0026】上記のようにして、仮締めを行った後、図
3のようにトルシア型高力ボルト等の締め付けに用いら
れるのと同じ締付け機(67)を用いて本締めを行う。この
締付け機(67)は、インナーソケット(68)とアウターソケ
ット(69)とからなり、インナーソケット(68)を前記ピン
テール(47)へ係合させ、アウターソケット(69)をナット
(57)へ係合させて、インナーソケット(68)側で反力をと
りながらブレークネック(46)が破断するまでナット(57)
を回転させながら締め付けて、所定の締め付けトルクを
得るものである。
【0027】上記締め付けの際、アウターソケット(69)
側に働く摩擦力は、ナット(57)のネジ部とボルト本体(4
3)の雄ねじ(45)との間に生ずる摩擦力εと、ナット(57)
と座金(56)との摩擦力γとの和ε+γとなり、これより
大きい回転力でナット(57)を回転させればよいことにな
り、これと同じ反力Rがインナーソケット(68)側に働
く。なお、座金(56)と接合材(61)との接触面の摩擦力δ
は、ナット(57)と座金(56)との摩擦力γより常に大とさ
れているので、座金(56)はナット(57)に対して共回りす
ることなく、ナット(57)のみが回転する。他方、インナ
ーソケット(73)が前記反力Rによって軸回り即ち逆回転
しないためには、ボルト本体(43)のテーパ部(48)とスリ
ーブ(50)との間の摩擦力αと前記ナット(57)部分との摩
擦力εとの和が、反力Rよりも大きければ良いことにな
る。更に、摩擦力αが、スリーブ(50)と接合材(62)との
間に働く摩擦力βよりも大きいときには、スリーブ(50)
と共に逆回転することも考えられ、この場合には、この
摩擦力βと摩擦力εとの和が、反力Rより大きければ良
いことになる。即ち、α+ε<γ+ε、及び、β+ε<
γ+ε 結局、α<γ、及び、β<γ、を満足すれば良く、摩擦
係数管理が容易である。
【0028】上記において、本締めを行った状態で、ス
リーブ(50)自身が軸力を負担しないためには、前記径大
部(66)とボルト穴(64)のストレート部との境界A(図
3)に対して、各片(52)(52)…が屈折し得る最奥部であ
る首部(54)の根元部Bが、本締めを完了した時点で1.5m
m程度ナット(57)側に位置していることが必要である。
即ち、スリーブ(50)のナット(57)の端部からB地点まで
の長さLは、ボルト穴(24)(30)のストレート部分の全長
lに対して、L=1−1.5mmとされる。
【0029】図7は、この発明の高力ボルトを、閉鎖断
面型の角形鋼管柱と梁との接合部に用いた例を示してい
る。柱(71)の梁(72)との接合部には、接続部材(74)によ
って上下の間隔をおいて接続された一対の鋳鋼若しくは
鍛造製ダイヤフラム(73)(73)が、その両端部を柱(71)の
切断部の端部へ突合せ溶接して配置されている。そし
て、このダイヤフラム(73)に、前記と同じ径大部(66)を
備えたボルト穴(64)が形成してある。梁(72)の端部には
垂直方向のエンドプレート(73)が溶接され、このエンド
プレート(73)の上下両端に形成したボルト穴(63)(63)を
ダイヤフラム(73)(73)のボルト穴(64)(64)へ合致させる
と共に、その外側から差し込んだ高力ボルト(41)(41)に
より、前記のような方法で接合されている。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明の高力ボルト
は、ナットの締め付け側と同じ側からボルトを差し込む
ことが出来、裏面側からボルト本体を差し込むことの出
来ない閉鎖断面柱のようなものでも、容易にボルト接合
できる利点がある。しかも、接合材にタップネジを形成
するものではないから、従来のトルシア型高力ボルトと
ほとんど同等の摩擦係数管理が可能であるから、ナット
の回転による締め付けの際に、ボルト本体の軸廻りや座
金の共廻りを生ずることがないという効果がある。従っ
て、この高力ボルトによって締め付けられた接合部は常
に一定の軸力で接合されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の高力ボルトのボルト穴への挿入状態
を示す断面図である。
【図2】同じく高力ボルトを一次締めする途中の状態を
示す断面図である。
【図3】同じく本締の状態を示す断面図である。
【図4】この発明の高力ボルトの分解斜視図である。
【図5】スリーブの側面図である。
【図6】同じくスリーブの拡大横断面図である。
【図7】この発明の高力ボルトを柱と梁との接合部に用
いた例を示す接合部の縦断面図である。
【図8】従来のトルシア形高力ボルトの取付け方法を示
す接合部の断面図である。
【図9】同じく座金ナットの取付け前の状態を示す断面
図である。
【図10】同じく本締の方法を示す接合部の断面図であ
る。
【図11】従来の別の特殊高力ボルトによる締め付け状
況の接合部の断面図である。
【図12】同じく別の従来例を示す特殊高力ボルトによ
る締め付け状態の接合部の断面図である。
【図13】更に別の従来例を示す特殊高力ボルトによる
締め付け状態の接合部の断面図である。
【図14】従来例の他の例を示す特殊高力ボルトによる
締め付け状況の接合部の断面図である。
【符号の説明】
(41) 高力ボルト (43) ボルト本体 (44) 胴部 (45) 雄ねじ (46) ブレークネック (47) ピンテール (48) テーパ部 (56) 座金 (57) ナット (61) 接合材 (62) 接合材 (63) ボルト穴 (64) ボルト穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルト穴へ挿入される胴部の一方の側に
    雄ねじとその雄ねじ先端のブレークネック付きピンテー
    ルとを備え、他方の側に最大径部が前記ボルト穴の内径
    よりも小径で且つボルト穴への挿入方向の先端側に向か
    って大径となるテーパ部を備えたボルト本体と、前記雄
    ねじ部に螺合されるナットと、ボルト本体の胴部外周と
    ボルト穴内周との間に介在されるとともに、前記ナット
    若しくはそのナットの内側に配置した座金との間で締め
    付けられることにより、その先端部が前記テーパ部によ
    って外方へ拡開されて前記ボルト穴の母材の壁面に押し
    付けられるスリーブとを備えることを特徴とする特殊高
    力ボルト。
  2. 【請求項2】 スリーブの先端から所定長さに亘って複
    数のスリットが形成されて、このスリットによって分割
    されたスリーブの各片が、外方へ拡開されることとされ
    ている請求項1の特殊高力ボルト。
  3. 【請求項3】 前記スリットの奥端からスリーブの円周
    方向に切込みが形成され、前記分割された片の根元部分
    に首部が形成されて、この首部が屈折点として外方へ拡
    開されることとされている請求項2の特殊高力ボルト。
JP7003243A 1995-01-12 1995-01-12 特殊高力ボルト Pending JPH08193609A (ja)

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