JP2000072056A - 弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体 - Google Patents

弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体

Info

Publication number
JP2000072056A
JP2000072056A JP10245724A JP24572498A JP2000072056A JP 2000072056 A JP2000072056 A JP 2000072056A JP 10245724 A JP10245724 A JP 10245724A JP 24572498 A JP24572498 A JP 24572498A JP 2000072056 A JP2000072056 A JP 2000072056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crawler
width direction
crawler body
elastic crawler
projection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10245724A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4146001B2 (ja
Inventor
Satoshi Kondo
智 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP24572498A priority Critical patent/JP4146001B2/ja
Publication of JP2000072056A publication Critical patent/JP2000072056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4146001B2 publication Critical patent/JP4146001B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性クローラは、エンドレス帯状をしたゴム
製のクローラ本体内に、その幅方向に細長い芯金が周方
向に複数埋設され、クローラ本体の外周面側にはラグが
設けられたものである。芯金には、クローラ本体の内周
側へ突出するレール突起が設けられている。ラグを斜め
形状にして、複数本の芯金に跨がるように設けると、レ
ール突起上を転輪が通過するときの芯金の前後揺動を抑
制でき、振動吸収効果がある。しかしこの場合、駆動輪
に対する巻き掛け等の曲がりがスムーズとならず、クロ
ーラ本体に芯金との剥離や亀裂が生じるおそれがあっ
た。 【解決手段】 クローラ本体3の幅方向中央部Pには、
駆動輪と係合する係合孔4が設けられているが、この部
分ではラグ7を設けず、左右へ振り分け配置した。また
ラグ7は、周方向に沿って左右で千鳥配置とした。その
うえでラグ7を斜め形状にした。幅方向中央部Pでは、
クローラ本体3の肉厚を薄くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、弾性クローラに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】無限軌道車において使用される弾性クロ
ーラは、ゴム等の弾性材によってエンドレス帯状に形成
されたクローラ本体内に、その幅方向へ向けて細長とな
った幅方向補強体がその周方向で互いに所定間隔をおい
て複数埋設されており、クローラ本体には、その幅方向
中央部に、周方向に沿って互いに所定間隔で駆動輪と係
合する係合孔が設けられたものとなっている。
【0003】また、クローラ本体の外周面側には、ラグ
が設けられている。上記の幅方向補強体は、クローラ本
体の幅方向中央部に対応して連結部を有し、この連結部
の左右両側にクローラ本体の内周側へ向けて突出する一
対のレール突起が設けられ、また上記連結部から両レー
ル突起を超えた左右両外方へ向けて翼部が延長形成され
たものである。レール突起の各上面は、それぞれ転輪通
過面とされる。
【0004】従来、この種、弾性クローラでは、クロー
ラ本体の長寿命化等を目的として、ラグを、3つ以上の
幅方向補強体に跨がらせるような斜め形状にすることが
提案されている(特公平8−29725号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の弾性クロー
ラでは、ラグが、係合孔の開口周部を介してクローラ本
体の幅方向全体にわたるように一体に形成されていた。
すなわち、ラグをクローラ本体の幅方向全体で見るとV
字状を呈しているものであり、クローラ本体は、ラグの
位置では幅方向全長にわたって分厚い一定厚になってい
た。
【0006】そのため、この弾性クローラは、駆動輪や
遊動輪に対して巻き掛けられたり、巻き出されたりする
ときの曲がり動作がスムーズでなく、またこの曲がり動
作の繰り返しによって、クローラ本体に亀裂や幅方向補
強体との剥離等が生じ易いということがあった。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたものであって、駆動輪等
に対する巻き掛け時及び巻き出され時の曲がり動作がス
ムーズに得られるようにして、クローラ本体(弾性材部
分)での更なる長寿命化が図れるようにした弾性クロー
ラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る弾性クローラでは、弾性材によってエンドレス
帯状に形成されたクローラ本体内にその周方向に所定間
隔で複数の幅方向補強体が埋設されていると共に、クロ
ーラ本体の幅方向中央部にはその周方向に所定間隔で複
数の駆動輪用係合孔が設けられ、且つ、クローラ本体の
外周面側にラグが設けられたものとしたうえで、このラ
グについては、係合孔が並ぶ中央位置を除いた左右両外
方へ振り分けて、且つ周方向で千鳥状に配置されている
ものとしてある。
【0008】そして、更にそのうえで、各ラグが、それ
ぞれ3つ以上の幅方向補強体に跨がるような斜め形状に
形成されている。すなわち、このような構成にすると、
クローラ本体は、係合孔の開口周部をラグの無い薄肉の
状態にできるため、この係合孔が駆動輪等に巻き掛けら
れたり、巻き出されたりするときに、スムーズな曲がり
動作が得られるようになる。
【0009】また、係合孔の開口周部を薄肉とできる関
係上、弾性材の使用量を低減させることができ、その
分、軽量化が図れ、また係合孔まわりでの排土性も良好
となることから、走行性能の向上や低燃費性を得られる
ものとなる。更に、材料コストの低減や製造時間(弾性
材がゴムであるときの加硫時間に相当)の短縮化等が得
られる利点もある。
【0010】前記幅方向補強体は、係合孔が並ぶ中央位
置の左右両側でクローラ本体の内周側へ露出する左右一
対のレール突起を有しているが、この幅方向補強体に対
し、前記ラグには、レール突起に対応する部分でラグ頂
面を周方向で長大させた耐荷重部を設けておくのが好適
となる。すなわち、この耐荷重部により、クローラ本体
の圧縮強度を高め、幅方向補強体の前後揺れを防止でき
るため、幅方向補強体に対する剥離や亀裂の発生を防止
でき、長寿命化に繋がる。
【0011】なお、このように幅方向補強体の前後揺れ
を防止できることは、転輪が幅方向補強体のレール突起
上を乗り移る際の振動を防止できることにも繋がり、走
行安定性の向上にも有益となる。また、レール突起にお
いて、その上面に形成される転輪通過面を、クローラ本
体の周方向及び幅方向の双方において前後方向寸法の長
いものと短いものとが隣接する配置であるため、長い方
の転輪通過面が幅方向視で連続する転輪通過面に形成で
きるため、それだけ振動の発生を抑えられる利点に繋が
る。
【0012】更に、前記幅方向補強体には、左右一対の
レール突起のそれぞれの内方側に左右一対の脱輪防止突
起が備えられている構成を採用できるし(請求項4)、
また、請求項4記載の脱輪防止突起のうち一方はゴム突
起で他方は金属突起であり、ゴム製の脱輪防止突起の外
方側に短い長さのレール突起が並設されていて、該短い
レール突起は幅方向の補強体の左右翼部と同等もしくは
広くない周方向長さとされている構成が採用できる。こ
のように、脱輪防止突起の一方をゴム突起とすることで
クローラ巻き掛け部での突起の衝突による幅方向補強体
の損傷を防止できるだけでなく、軽量化も図れるのであ
る(請求項5)。
【0013】また、転輪通過部が同一長さのものと異な
り、周方向に長短長短と配することで、クローラの振動
の周期を変化させ、本機との振動周期と同調して共振す
ることをおさえ、振動低減が図れるのである。また、ク
ローラの一方に周方向に長い突起を他方に短い突起を揃
えたことで巻掛部での脱輪矯正作用をもたせることがで
きるのである(請求項5)。
【0014】更に、請求項5に記載の弾性クローラ用の
幅方向補強体であって、その幅方向中央部に連結部を有
し、この連結部の左右に左右一対のレール突起と脱輪防
止突起を備えるとともに前方及び後方に突出する横ズレ
防止突起を備え、前記左右レール突起は一方が周方向長
さが長く他方が短くされていることが望ましく(請求項
6)、また、請求項6記載の左右の脱輪防止突起の一方
は金属製であり、他方はゴム製突起であり、この突起を
補強する芯突起を形成していることが望ましい(請求項
7)。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図5は、本発明に係る弾
性クローラ1の第1実施形態を示しており、また図6
は、この弾性クローラ1において用いられた幅方向補強
体2を示している。
【0016】なお、以下の説明では、弾性クローラ1に
ついての「周方向」及び「前後方向」は同じ方向を指す
ものとし、またこれに伴い、弾性クローラ1についての
「幅方向」及び「左右方向」も同じ方向を指すものとす
る。幅方向補強体2に関しても、同様とする。この弾性
クローラ1は、図1乃至図3に示すように、ゴム又は樹
脂等の弾性材によってエンドレス帯状に形成されたクロ
ーラ本体3内に、その幅方向へ向けて細長となった金属
製等の幅方向補強体2が、周方向で互いに所定間隔をお
いて複数埋設され、クローラ本体3の幅方向中央部に
は、その表裏を貫通するように周方向に所定間隔で複数
の係合孔4が設けられたものである。
【0017】また、図4及び図5に示すように、クロー
ラ本体3内には、幅方向補強体2よりも外周側となる位
置に、スチールコード等を用いた抗張体6が周方向全長
にわたって埋設されている。図1において、クローラ本
体3の外周面側には、ラグ7が設けられている。このラ
グ7は、クローラ本体3に対し、係合孔4が並ぶ中央位
置Pを除いた左右両外方へ振り分けられている。すなわ
ち、ラグ7は左右で分離しており、係合孔4の開口周部
のうち前後両側では、ラグ7の無い状態となって、クロ
ーラ本体3が薄肉化されている(図4参照)。
【0018】個々のラグ7は、係合孔4の左右で隣接す
る部位に設けられた耐荷重部9と、この耐荷重部9から
幅方向外方へ向かって斜め方向へ延長するリブ部10と
を有して、全体が斜め形状に形成されている。そして、
上記中央位置Pを境としてその左右両側に配置されたラ
グ7相互は、左右対称形となっている。但し、左右配置
の各ラグ7は、クローラ本体3の周方向に対しては半ピ
ッチ分がずれた非対称形の配置とされており、従って上
記中央位置Pを境とした千鳥状パターンを呈している。
【0019】耐荷重部9は、その前後方向において、リ
ブ部10の太さよりも寸法を拡大化することによって弾
性材の使用量を増大させたものである。これにより、こ
の耐荷重部9は、ラグ頂面が前後に隣接した2つの幅方
向補強体2に跨がる(重なる)大きさとなっていて、リ
ブ部10の頂面よりも周方向で長大とされている。リブ
部10は、その頂面は細幅であるが耐荷重部9に達する
傾き全体の前後方向長さ(即ち、ラグ7の全体長に相
当)として、3つ以上の幅方向補強体2に跨がる(重な
る)ように形成されている。
【0020】なお、この第1実施形態では、リブ部10
の突端寄りで、ラグ7としての踏面(頂面)7aの僅か
一部だけ(矢符X参照)が端位置の幅方向補強体2に届
くようになっているが、ラグ7は、その踏面7a側より
も根元側(クローラ本体3に対して突出を開始する部
分)の方がテーパ状に広がる形状となっており、従って
ラグ7はその周部に傾斜面7bとしての広がりを有して
いることになる。
【0021】そのため、この第1実施形態でも、ラグ7
は、傾斜面7bを含めた範囲として、十分に3つの幅方
向体2に対して跨がっているということになる。このこ
とからすれば、ラグ7の踏面7a自体が必ずしも、3本
の幅方向補強体2に重ならなければならないというもの
ではなく、端位置の幅方向補強体2に対しては、ラグ7
の傾斜面7bの一部が重なっているだけでもよい(この
場合、重なり量が多いほどよいことは言うまでもない)
ことになる。
【0022】もっとも、ラグ7の踏面7aにおいて、上
記矢符Xに対応する部分を図7に示すように、更に十分
な面積として端位置の幅方向補強体2に重ねるようにす
ることも勿論可能である。このリブ部10は、耐荷重部
9側よりも突端側の方へ向けて、やや先細りするように
形成されている。そのため、前後方向に並ぶラグ7の相
互間には、一端側を係合孔4へ連通させ、他端側をクロ
ーラ本体3の幅方向外側へゆくほど幅広に広がらせるよ
うな凹部12が形成されている。これにより、良好な排
土性が得られるものとなっている。
【0023】言うまでもなく、この凹部12は、ラグ7
が左右配置として千鳥パターンとなっている関係上、係
合孔4を超えてクローラ本体3の幅方向全体へ通り抜け
ていないので、土掴み性にとって好適となっている。一
方、図2において、クローラ本体3の内周面側には、中
央位置Pを挟んだ左右両側に脱輪防止突起14,15が
設けられ、更にそれらの左右両外側にレール突起16,
17が設けられている。
【0024】また、幅方向補強体2が埋設される前後間
には、係合孔4と左右方向で一致する配置で左右方向に
長い凹部18A,18Bが設けられている。これによ
り、クローラ本体3として内曲がり性に優れたものとさ
れており、駆動輪(図示略)等に対する巻き掛けを良好
にする作用が得られる。レール突起16,17のうち、
一方のものは前後方向に長く、同他方のものは短く形成
されている。ただ、いずれのレール突起16,17も、
その各上面はクローラ本体3の内周面側で前後方向に沿
った列を成し、転輪(図示略)用の走行面を形成するた
めの転輪通過面19,20となっている。
【0025】すなわち、転輪通過面19,20として、
長大なものと短小なものとが混在していることになる
が、これら長大な転輪通過面19と短小な転輪通過面2
0とは、クローラ本体3の周方向及び幅方向の双方(前
後・左右)において、交互に隣接する配置になされてい
る。このようにすることで、長い方の転輪通過面が幅方
向視で連続する転輪通過面に形成できるため、転輪の乗
り移り距離が可及的に短くなされ、その分、乗り移り振
動の低減が図られることにも繋がる。
【0026】また、レール突起16,17のうち短小な
突起17については翼部23の幅と同等もしくは幅狭と
することが望ましい。長大な転輪通過面19に対し、短
小な転輪通過面20の上面レベルを微小に(1ミリ〜数
ミリ程度)低くしておくと、転輪の乗り移り振動を更に
低減させることができる。
【0027】なお、これら転輪通過面19,20は、ク
ローラ本体3の製造時点(弾性クローラ1としての新品
時)では、このクローラ本体3を形成する弾性材によっ
て、分厚くなりすぎない程度に被覆されても良い。この
場合、この弾性クローラ1を使用開始すれば、転輪通過
面19,20を被覆している弾性材は直ぐに磨耗して、
これら転輪通過面19,20が露呈するようになるの
で、何ら問題なく、転輪通過面19,20としての所期
の作用効果を得ることができる。
【0028】上記脱輪防止突起14,15についても、
一方のものは前後方向に長く、同他方のものは短く形成
されている。配置的には、レール突起16,17の長短
関係と合わせて、長大なもの同士、及び短小なもの同士
を近接させるようにしてある。長大な方の脱輪防止突起
14は、幅方向補強体2に対して一体的に設けられたも
のであって高剛性を有しており、短小な方の脱輪防止突
起15は、クローラ本体3を形成する弾性材により一体
的に設けられたものであって弾性を有している。
【0029】これら脱輪防止突起14,15は、レール
突起16,17上に乗る転輪(図示略)に対して左右方
向へのガタツキ(脱輪)を防止することを主目的とする
ことは言うまでもないが、短小な方の脱輪防止突起15
が弾性を有していることから、ガタツキ防止作用自体に
吸振性を持たせられると共に、この脱輪防止突起15が
磨耗や欠損等を起こしても、長大な方の脱輪防止突起1
4が高剛性であることから、ガタツキ防止作用を確実に
できるという相互作用も具備している。
【0030】図4及び図5に示すように、少なくとも左
右のレール突起16,17を含み、好ましくは左右の脱
輪防止突起14,15を含むようなかたちで、クローラ
本体3の外周面側に設けられるラグ7の耐荷重部9が位
置付けられているので、これらガイド突起16,17等
に作用する車両荷重を、耐荷重部9でしっかりと受け止
めることができる。
【0031】そのため、各幅方向補強体2は、転輪の通
過時において前後への揺動を抑制されるものとなり、こ
のことが一層、クローラ本体3において幅方向補強体2
との剥離や亀裂等を防止できることに繋がるものであ
る。ここで図6に基づいて幅方向補強体2を説明する
と、この幅方向補強体2は、クローラ本体3の左右方向
中央部に対応させて連結部22を有しており、この連結
部22の左右両側から、上記したレール突起16,17
をクローラ本体3の内周側へ向けて突出させ、更に上記
連結部22から両レール突起16,17を超えた左右両
外方へ向けて翼部23を延長形成させたものであり、ラ
グ7の頂面は実質的に翼部23の3つ以上に跨がる斜め
形状とされている。
【0032】また、連結部22には、一方のレール突起
16よりも幅方向内側に上記した脱輪防止突起14を設
け、他方のレール突起17よりも幅方向内側に芯突起2
4を設けてある。この芯突起24は、弾性材製の脱輪防
止突起15を補強するためのものである(図5参照)。
更に、左右の両翼部23には、前方及び後方へ向けて突
出する左右一対の横ズレ防止突起25を設けてある。
【0033】これら横ズレ防止突起25は、幅方向補強
体2における前後方向の一方側(図6右側)では左右方
向の相互間隔(内法寸法)が広く、他方側(図6左側)
へ突出する左右の横ズレ防止突起25を外嵌可能になる
ような配置関係で設けられている。従って、クローラ本
体3内では、前後方向で隣接する幅方向補強体2の相互
間において、各横ズレ防止突起25が左右方向で互いに
噛み合うようになり、その結果、幅方向補強体2が左右
方向へガタツクのを防止できるようになっている。
【0034】なお、このことから明らかなように、幅方
向補強体2としては、レール突起16,17の左右配置
関係と、横ズレ防止突起25における前後の広狭関係と
の組み合わせを異にした2種類のものがあることにな
る。また、連結部22と左右の横ズレ防止突起25とに
よって囲まれてできる前方及び後方へ向けたコ字状の凹
部26は、前後方向で隣接する幅方向補強体2の相互間
では角形の空間を形成することになるので、この空間
が、クローラ本体3によって上記した係合孔4として形
成されることになる。
【0035】この係合孔4は、上記したように、クロー
ラ本体3の周方向において、幅方向補強体2の前後間隔
を狭くできる(即ち、レール突起16,17の前後寸法
を異ならせ、これを前後・左右で交互配置にしている)
ことに起因して、ショートピッチに設定されている。こ
のように構成された弾性クローラ1において、ラグ7
は、3本の幅方向補強体2における翼部23に跨がって
いるので、幅方向補強体2上を転輪が通過するときも、
各幅方向補強体2の前後揺れが抑制されるものとなり、
クローラ本体3は幅方向補強体2に対する剥離や亀裂等
を起こし難くなる。
【0036】そして、そのうえでクローラ本体3は、係
合孔4の開口周部が薄肉になっており、この係合孔4が
駆動輪等に巻き掛けられたり、巻き出されたりするとき
に、スムーズな曲がり動作が得られることになる。ま
た、ラグ7は、幅方向補強体2のレール突起16,17
に対応させてラグ頂面を周方向で長大にした耐荷重部9
を有しているので、この耐荷重部9においてクローラ本
体3の圧縮強度を高め、幅方向補強体2の前後揺れを一
層、防止できる構成となっているため、幅方向補強体2
に対する剥離や亀裂の発生は一層、防止されることにな
る。
【0037】このようなことから、この弾性クローラ1
は、従来のものに比して飛躍的な長寿命化が図られてい
る。なお、図2に示すように、長大な方のレール突起1
6の前後方向寸法をM、長大な方の脱輪防止突起14の
前後方向寸法をN、短小な脱輪防止突起15の前後方向
寸法をn、短小なレール突起17の前後方向寸法をmと
するとき、M>N、M<N、M=N、m>n、m<n
m=nとでき、いずれにしても、M,N>m,nとされ
ていてこれを左右交互に千鳥状に配置することで、曲が
り動作性を良好にするうえで確実となり、またクローラ
本体3において幅方向補強体2との剥離や亀裂等を確実
に防止できるのである。
【0038】一方、この弾性クローラ1では、係合孔4
の開口周部を薄肉とできる関係上、弾性材の使用量が低
減されており、その分、軽量化に繋がっており、また係
合孔4まわりでの排土性も良好となることから、走行性
能の向上や低燃費性を得られるものとなる。言うまでも
なく、このことは、材料コストの低減や製造時間(加硫
時間)の短縮化等にも繋がっている。
【0039】また、上記のように幅方向補強体2の前後
揺れを防止できることに起因して、転輪が幅方向補強体
2のレール突起16,17上を乗り移る際の振動を防止
できるから、走行安定性の向上にも有益となる。特に、
レール突起16,17上の転輪通過面19,20とし
て、前後方向寸法の異なるものを前後・左右で交互配置
としているため、幅方向補強体2の前後間隔を短くで
き、係合孔4をショートピッチにできるため、それだけ
振動の発生を抑えられることにもなっている。
【0040】ところで、本発明は、上記各実施形態に限
定されるものではない。例えば、幅方向補強体2は、金
属製である場合、鋳造や鍛造、又はその他溶接等の組立
によるものとすることが可能である。また、樹脂製又は
その他の材料を用いて、適宜手法で形成することも可能
である。図8に示すように、幅方向補強体2において脱
輪防止突起は設けず、短小な方の脱輪防止突起15に対
応させた芯突起24と同様に、長大な方の脱輪防止突起
14に対しても、それの補強とする芯突起30を設ける
ようにして、双方の脱輪防止突起14,15を共に弾性
材製とすることが可能である。
【0041】なお、脱輪防止突起14,15は本発明に
おいて必須不可欠なものではないので、省略することも
可能である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る弾性クローラでは、クローラ本体の外周面側に設
けるラグは、中央位置へは設けず、左右両側で周方向に
沿って千鳥配置にし、そのうえで個々のラグを3つ以上
の幅方向補強体に跨がらせた斜め形状に形成しているの
で、クローラ本体として係合孔まわりでの薄肉化が可能
になり、駆動輪に対する巻き掛け時等の曲がり動作がス
ムーズになる。
【0043】その結果、クローラ本体に、幅方向補強体
との剥離や亀裂等が生じるのを防止でき、その長寿命化
が図れる。また、このクローラ本体の薄肉化は、軽量化
をはじめ、係合孔まわりの排土性向上、走行性能の向
上、低燃費性、材料コストの低減、製造時間の短縮化等
々、各種の利点に繋がる。
【0044】ラグに対して所定部位へ耐荷重部を設けて
おくと、幅方向補強体の前後揺れを一層抑制できるの
で、クローラ本体において亀裂等の発生を防止でき、長
寿命化に繋がる。このことは更に、転輪による乗り移り
振動の抑制にも繋がる。レール突起上の転輪通過面とし
て、前後方向寸法の異なるものを前後・左右で交互配置
とすると、幅方向補強体の前後間隔の短縮化、即ち、係
合孔のショートピッチ化が可能になり、それだけ振動の
低減に繋がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性クローラの第1実施形態をそ
の外周面側から示す部分平面図である。
【図2】本発明に係る弾性クローラの第1実施形態をそ
の内周面側から示す部分平面図である。
【図3】図1のA−A線拡大断面図である。
【図4】図2のB−B線拡大断面図である。
【図5】図2のC−C線拡大断面図である。
【図6】第1実施形態の弾性クローラにおいて用いられ
ている幅方向補強体を示す平面図である。
【図7】本発明に係る弾性クローラの第2実施形態をそ
の外周面側から示す部分平面図である。
【図8】幅方向補強体の別実施形態を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 弾性クローラ 2 幅方向補強体 3 クローラ本体 4 係合孔 7 ラグ 9 耐荷重部 16 レール突起 17 レール突起 19 転輪通過面 20 転輪通過面 P 中央位置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材によってエンドレス帯状に形成さ
    れたクローラ本体(3)内にその周方向に所定間隔で複
    数の幅方向補強体(2)が埋設されていると共に、クロ
    ーラ本体(3)の幅方向中央部にはその周方向に所定間
    隔で複数の駆動輪用係合孔(4)が設けられている弾性
    クローラにおいて、 上記クローラ本体(3)の外周面側にはラグ(7)が設
    けられており、該ラグ(7)は、係合孔(4)が並ぶ中
    央位置(P)を除いた左右両外方へ振り分けられ、且つ
    周方向で千鳥状に配置されており、 個々のラグ(7)が、3つ以上の幅方向補強体(2)に
    跨がる斜め形状に形成されていることを特徴とする弾性
    クローラ。
  2. 【請求項2】 前記幅方向補強体(2)は、係合孔
    (4)が並ぶ中央位置(P)の左右両側でクローラ本体
    (3)の内周側へ露出する左右一対のレール突起(1
    6,17)を有しており、前記ラグ(7)には、上記レ
    ール突起(16,17)に対応する部分でラグ頂面を周
    方向で長大させた耐荷重部(9)が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の弾性クローラ。
  3. 【請求項3】 前記幅方向補強体(2)は、係合孔
    (4)が並ぶ中央位置(P)の左右両側でクローラ本体
    (3)の内周側へ露出する左右一対のレール突起(1
    6,17)を有しており、これらレール突起(16,1
    7)の上面に形成される転輪通過面(19,20)は、
    クローラ本体(3)の周方向及び幅方向の双方において
    前後方向寸法の長いものと短いものとが隣接する配置に
    なされていることを特徴とする請求項1記載の弾性クロ
    ーラ。
  4. 【請求項4】 前記幅方向補強体(2)には、左右一対
    のレール突起(16,17)のそれぞれの内方側に左右
    一対の脱輪防止突起(14,15)が備えられているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弾性ク
    ローラ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の脱輪防止突起(14,1
    5)のうち一方はゴム突起で他方は金属突起であり、ゴ
    ム製の脱輪防止突起(15)の外方側に短い長さのレー
    ル突起(17)が並設されていて、該短いレール突起
    (17)は幅方向の補強体(2)の左右翼部(23)と
    同等もしくは広くない周方向長さとされていることを特
    徴とする請求項4記載の弾性クローラ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の弾性クローラ用の幅方
    向補強体であって、その幅方向中央部に連結部(22)
    を有し、この連結部(22)の左右に左右一対のレール
    突起(16,17)と脱輪防止突起(14,15)を備
    えるとともに前方及び後方に突出する横ズレ防止突起
    (25)を備え、前記左右レール突起(16,17)は
    一方が周方向長さが長く他方が短くされていることを特
    徴とする弾性クローラ用の幅方向補強体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の左右の脱輪防止突起(1
    4,15)の一方は金属製であり、他方はゴム製突起で
    あり、この突起を補強する芯突起(24)を形成してい
    ることを特徴とする請求項6記載の弾性クローラ用幅方
    向補強体。
JP24572498A 1998-08-31 1998-08-31 弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体 Expired - Lifetime JP4146001B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24572498A JP4146001B2 (ja) 1998-08-31 1998-08-31 弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24572498A JP4146001B2 (ja) 1998-08-31 1998-08-31 弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000072056A true JP2000072056A (ja) 2000-03-07
JP4146001B2 JP4146001B2 (ja) 2008-09-03

Family

ID=17137868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24572498A Expired - Lifetime JP4146001B2 (ja) 1998-08-31 1998-08-31 弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4146001B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178964A (ja) * 2000-12-15 2002-06-26 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 弾性クローラ
JP2002308163A (ja) * 2001-04-09 2002-10-23 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 突起駆動型ゴムクローラ
JP2003118659A (ja) * 2001-10-09 2003-04-23 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 弾性クローラ
JP2003182656A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Atex Co Ltd ゴムクローラ及びそのゴムクローラ作業機
JP2004216991A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Kubota Corp クローラ走行装置
JP2006315628A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd 弾性クローラとクローラ走行装置
WO2008004652A1 (fr) * 2006-07-06 2008-01-10 Bridgestone Corporation Chenille en caoutchouc
JP2011046276A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Bridgestone Corp ゴムクローラ
JP2013100110A (ja) * 2013-03-05 2013-05-23 Xenith Track Co Ltd 弾性クローラ
JP2021003911A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラ

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178964A (ja) * 2000-12-15 2002-06-26 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 弾性クローラ
JP2002308163A (ja) * 2001-04-09 2002-10-23 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 突起駆動型ゴムクローラ
JP4722313B2 (ja) * 2001-04-09 2011-07-13 住友ゴム工業株式会社 突起駆動型ゴムクローラ
JP2003118659A (ja) * 2001-10-09 2003-04-23 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 弾性クローラ
JP2003182656A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Atex Co Ltd ゴムクローラ及びそのゴムクローラ作業機
JP2004216991A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Kubota Corp クローラ走行装置
JP4701002B2 (ja) * 2005-05-16 2011-06-15 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラとクローラ走行装置
JP2006315628A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd 弾性クローラとクローラ走行装置
JPWO2008004652A1 (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 株式会社ブリヂストン ゴムクローラ
WO2008004652A1 (fr) * 2006-07-06 2008-01-10 Bridgestone Corporation Chenille en caoutchouc
JP2011046276A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Bridgestone Corp ゴムクローラ
US9193401B2 (en) 2009-08-27 2015-11-24 Bridgestone Corporation Rubber crawler
JP2013100110A (ja) * 2013-03-05 2013-05-23 Xenith Track Co Ltd 弾性クローラ
JP2021003911A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラ
JP7298332B2 (ja) 2019-06-25 2023-06-27 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4146001B2 (ja) 2008-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6474756B2 (en) Rubber crawler belt
US7547079B2 (en) Elastic crawler
US7044567B2 (en) Elastic endless crawler
US9457851B2 (en) Crawler track and crawler track segment
JP4069085B2 (ja) ゴムクローラ
JP2000072056A (ja) 弾性クローラおよび弾性クローラ用幅方向補強体
JP5411627B2 (ja) ゴムクローラ
WO2010122929A1 (ja) ゴムクローラ
JP3619169B2 (ja) ゴムクローラおよびゴムクローラ走行装置
JP4142932B2 (ja) 弾性クローラ
JP4160170B2 (ja) 弾性クローラ用芯金、この芯金を用いた弾性クローラ及びこの弾性クローラ用芯金の製造方法
JP3688814B2 (ja) ゴムクロ−ラ芯金
JP4471456B2 (ja) 弾性クローラ及び弾性クローラ用芯体
JP2000177658A (ja) 弾性クローラ
JPH08150970A (ja) クローラ用弾性履帯
JP2528014B2 (ja) ゴム履帯のラグパタ―ン
JP2528017B2 (ja) 装軌車両のゴム履帯
JP3904652B2 (ja) ゴムクロ−ラ用芯金
JP3094882B2 (ja) 脱輪防止ゴムクロ−ラ
JP3749779B2 (ja) ゴムクロ−ラ
JP3658540B2 (ja) クローラ用芯金及び弾性クローラ
JP3939409B2 (ja) 弾性クローラ用芯体
JP2002145135A (ja) ゴム履帯
JPH03235768A (ja) ゴム履帯の芯金
JPH0640361A (ja) 弾性履帯

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080617

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130627

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term