JP2000038434A - 熱可塑性樹脂の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂の製造方法

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JP2000038434A
JP2000038434A JP10222347A JP22234798A JP2000038434A JP 2000038434 A JP2000038434 A JP 2000038434A JP 10222347 A JP10222347 A JP 10222347A JP 22234798 A JP22234798 A JP 22234798A JP 2000038434 A JP2000038434 A JP 2000038434A
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mixing
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Hachiro Wada
八郎 和田
Hiroyoshi Yokota
博栄 横田
Kiyoko Hirose
聖子 広瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度、柔軟性、低温特性に優れ、且
つ、射出成形や押出し成形に良好な熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 長鎖ポリオール、短分子ジオール、ジイ
ソシアネートから熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造する
方法において、100〜160℃に加温した数平均分子
量500〜5000の長鎖ポリオールと100〜160
℃に加温した1,3−プロパンジオールをジイソシアネ
ートとの反応直前に混合攪拌したのち、ジイソシアネー
トと反応させるか、または、前記3成分を同時に攪拌混
合して反応させることを特徴とする前記熱可塑性ポリウ
レタン樹脂の製造方法にとり解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】機械的強度、柔軟性、低温特
性に優れ、且つ、射出成形や押し出し成形に良好な熱可
塑性ポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタン樹脂は長鎖ポリオ
ールと短鎖ジオールとジイソシアネートから製造される
ことは広く知られている。この製造において、反応を促
進するための触媒や樹脂の安定剤を添加することも知ら
れている。この長鎖ポリオールは、ポリエステルポリオ
ール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネー
トポリオール、ポリエーテルポリオール等であり、得ら
れる熱可塑性ポリウレタン樹脂の物理的性質に大きく影
響するが、短分子ジオールである鎖延長剤の種類によっ
ても得られるポリウレタンの物理的特性を変えることが
出来る。従来、鎖延長剤としては、1,4−ブタンジオ
ールが製造し易く、また、バランスの良い特性が得られ
ることから熱可塑性ポリウレタンエラストマーに広く用
いられている。
【0003】1,3−プロパンジオールを鎖延長剤とす
る熱可塑性ポリウレタンの特性については種々検討さ
れ、例えばF.E.Critchfield,J.V.koleske 等<J.Elasto
plastic 4,22(1972)>によりポリウレタンの性質への鎖
延長剤ジオールの影響について報告されている。しか
し、1,3−プロパンジオールを鎖延長剤に用いた産業
上の例はない。このジオールを用いたポリウレタンは機
械的強度、耐寒性、柔軟性に優れている他、更に耐油
性、耐溶媒性に優れている。また、ハードセグメントが
コンパクトで硬化性に優れ射出成型や押し出し成型に有
利であることが判明した。しかし、ポリウレタンの製造
時に長鎖ポリオールと1,3−プロパンジオールの相溶
性が悪く、試験的な少量合成が可能であるが、産業上の
生産において求められる、安定した均質なポリウレタン
の製造には1,3−プロパンジオールの特性に起因する
課題があった。
【0004】熱可塑性ポリウレタンの連続製造法は、プ
ラスチックエージ p129 4,1993 特集 リ
アクティブプロセッシングとの複合化成形技術<酒井>
に詳細に述べられている。製造方法は、一般的に、長鎖
ポリオールと短分子ジオールの混合ポリオールとジイソ
シアネートを撹拌混合して反応させる方法であり、長鎖
ポリオールと短分子ジオールの末端水酸基価とイソシア
ネートの混合比は千分の1以上の精度が必要である。混
合ポリオールが、少なければ架橋反応が進み、多ければ
重合が不足し成形性や機械的強度が低下する。混合ポリ
オールは、一般に分子量1000以上のポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネート
ポリオールと鎖延長剤であるジオール及び触媒等の添加
剤の混合物であるが、すべてが均一に混合しなければ安
定して均質なポリウレタン得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性ポリウレタン
は射出成型や押出し成型により各種のバンド類、時計部
品、家電部品、自動車部品、衣料、ロール、チューブ、
ホース、ベルト、フイルム、弾性繊維等の成型に用いら
れるが、これらの成形に当たってはポリウレタンエラス
トマの品質が成形の良否を左右する。例えば成型品の濁
りや、ウエルドの発生、波打ち、ひけ、フイッシュア
イ、目やに等の成型不良が発生する。これらは成形条件
によるところもあるが均質で成形性の良いポリウレタン
特性が求められる。また、ポリウレタン特性によって
は、例えば硬化時間の短縮、金型汚染性、溶融粘度の温
度特性等により成型サイクルの向上により成型時間の短
縮等、経済的効果も要求される。また、押し出し成型で
も押し出しスピードが産業上の重要な課題である。本発
明者らは上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、
鎖延長剤とジイソシアネートの反応によるハードセグメ
ントをより小型化する事により硬化速度を上げる事に注
目した。しかし、1,3−プロパンジオールは長鎖ポリ
オールとの相溶性が悪く、連続して均一なポリウレタン
の製造が出来なかった。長鎖ポリオールと1,3−プロ
パンジオールの溶解性を上げるに、両者の混合物を高温
にすることにより可能となるが、高温状態で長期に保存
するとエステル交換反応や触媒等の活性が失われ、目的
とするポリウレタンが連続して製造することが出来なか
った。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの問題を解決する
ために精意注力の結果、長鎖ポリオール、1,3−プロ
パンジオールのそれぞれのタンクを用意して90℃以上
に加温した後、ウレタン化反応直前にポリオールとジオ
ールを混合し、次にジイソシアネートと混合反応させる
事によりエステル交換反応や触媒の失活を解決し、連続
して安定したポリウレタンを製造する事ができることを
見いだし本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、長鎖ポリオール、短分子
ジオール、ジイソシアネートから熱可塑性ポリウレタン
樹脂を製造する方法において、90〜160℃に加温し
た数平均分子量500〜5000の長鎖ポリオールに加
温した90〜160℃の1,3−プロパンジオールをジ
イソシアネートとの反応直前に混合攪拌したのち、ジイ
ソシアネートと反応させるか、または、前記3成分を同
時に攪拌混合して反応させることを特徴とする前記熱可
塑性ポリウレタン樹脂の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に用いるポリイソシアネートは、現在、商業的に
入手できるポリイソシアネートならば全て用いることが
出来る。例えば、フェニレンジイソシアネート、トルエ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(以下、MDIと略す)、ナフチレンジイソシアネー
ト、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネートが挙げられる。
【0009】本発明の数平均分子量500〜5000の
長鎖ポリオールは、ポリエステルポリオール、ポリカプ
ロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、
ポリエーテルポリオールなどである。
【0010】ポリエステルポリオールは、ジカルボン酸
及びその酸無水物とジオールの重縮合反応により得られ
る。ポリエステルポリオールの製造に用いられるジオー
ルは、具体的には、エタンジオール、ジエチレングリコ
ール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メ
チル−1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9
−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチ
ル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチ
ル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙
げられ、これらの単独、あるいは、併用したものであ
る。
【0011】本発明に用いられるジカルボン酸は、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマ
ー酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等
のカルボン酸、それらの酸エステル、または、それらの
酸無水物等が挙げられ、これらは、単独、或いは、併用
である。また、オキシカルボン酸の重合体としてポリカ
プロラクトンジオールも含まれる。
【0012】ポリカーボネートポリオールは1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル
−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル
−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール
とジアリールカーボネート或いはジアルキルカーボネー
トの反応によって得られる数平均分子量500〜500
0の2官能水酸基末端ポリカーボネートポリオールであ
る。
【0013】ポリエーテルポリオールはポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール等に代表されるポリオールである。
【0014】ポリウレタンの反応を促進するために、ア
ミン化合物や錫化合物、チタン化合物などのウレタン化
触媒を使用して反応を促進してもよい。ウレタン触媒は
樹脂中では分解触媒としても作用するおそれがあるの
で、全く使用しないか使用量を減らすことが好ましい。
また、本発明の樹脂に老化防止剤、酸化防止剤等を添加
することもできる。添加する工程は、反応前、あるいは
ポリマ成形後でも良い。
【0015】長鎖ポリオールと1,3−プロパンジオー
ルの混合前の温度は、相溶性を良くするため、100〜
160℃に調節される。ポリウレタン化反応は高速撹拌
機によるミキシングヘッドで行われる。別々のタンクで
温調された長鎖ポリオールと1,3−プロパンジオール
をミキシングヘッドに送られる直前、予備的に混合した
後、ジイソシアネートと混合反応させる方法と、ミキシ
ングヘッド内で両者を混合しながらイソシアネートを送
り込んで反応させる方法がある。長鎖ポリオールと1,
3−プロパンジオールを1個のタンクで100〜160
℃の温度に保っておくと、長鎖ポリオールがポリエステ
ルポリオールの場合、エステル交換反応を生ずるおそれ
がある。又、触媒等が使用される場合は、失活するとい
うことも考えられる。
【0016】ミキシングヘッドで撹拌混合された後、2
軸混練押出し機に送り、さらに混練加熱反応させるか、
又は、連続ベルトに流し加熱重合させるか、或いは、バ
ットに受けた後、オーブンで反応を完了させるなどの方
法で、熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造する。
【0017】
【実施例】以下に、実施例、比較例で本発明を具体的に
説明するが、本発明は、実施例に限定して解釈されるも
のではない。以下に示す「部」、「%」は特段の断りが
無い限り、重量部、重量%を示す。実施例、比較例で用
いた同方向2軸混練押出機は池貝製作所製のPCM45
である。
【0018】実施例1 120℃に加温した水酸基価56.0mgKOH/g
(以下、単位は省略する)のポリブチレンアジペートジ
オール(以下、PBAと略す)のタンクと100℃に保
温した1,3−プロパンジオール(以下、1,3−Pr
Dと略す)のタンク、60℃に加温したMDIのタンク
を用意した。高精度のあらかじめ検量されたギヤポンプ
によりそれぞれ定量的にミキシングヘッドに送られる。
PBAと1,3−PrDをスタテックミキサーで高速撹
拌機に送られる直前に混合した後、MDIと高速撹拌機
で混合反応した。同方向2軸混練押出機(池貝製作所P
CM45)のホッパーに流し込み、混練しながらさらに
反応させた後、2軸混練押出機の先端に接続したペレタ
イザーでペレット化した。得られたポリウレタンは透明
で溶融粘度2100Pa・s/205℃、JIS-A硬度88、引張り強さ
550kg/cm2 の機械的強度に優れた物であった。PBAと
1,3−PrD及びMDIの反応比は重量で2000/
228.4/1030.4の比率で反応させた。反応の
途中段階で添加剤としてStabaxo1-I (耐加水分解抑制
剤) を樹脂に対し0.5%とIRGANOX-1010 (酸化防止
剤) を0.2%添加したが、ポリオールにはウレタン化
反応触媒は添加しなかった。ポリオールが高温度のため
充分な反応速度を確保し、ウレタン化触媒は添加する必
要はなかった。運転は3時間以上可能で吐出量は45k
g/hであり、通常の1.5倍の能力があった。
【0019】実施例 2 130℃に加温した水酸基価55.8のポリヘキサメチ
レンカーボネートジオール(以下、PHCと略す)のタ
ンクと130℃の加温した1,3−PrDのタンク、6
0℃に加温したMDIのタンクを用意した。高精度のあ
らかじめ検量されたギヤポンプによりそれぞれ定量的に
ミキシングヘッドに送られ高速撹拌機により混合して反
応させた。ついで、2軸混練押出機のホッパーに流し込
み混練しながら、さらに反応させた後、2軸混練押出機
の先端に接続した水中カットペレタイザーでペレット化
した。ミキシングヘッドはあらかじめポリオールとジオ
ールが混合された段階でジイソシアネートが混合される
構造のミキシングヘッドを使用したのでスタチックミキ
サーは使用しなかったが、ミキシング部のポリオールの
予備的混合と高温度によって、得られた樹脂は半透明で
あるが連続重合によっても恒に均一で溶融粘度3000Pa・s
/205℃、JIS-A硬度85、引張り強さ500kg/cm2 の機械的
強度の優れたポリウレタンが得られた。PHCと1,3
−PrD及びMDIの反応比は重量で2000/15
2.2/754.4の比率で反応させた。2軸混練押出
し機の途中で、IRGANOX-1010を0.2%とTINUVIN-Pを
0.5%添加したが、PHC、PrDの温度によりウレ
タン化反応が促進されるためにウレタン化反応触媒は添
加しなかった。運転は3時間以上可能で吐出量は45k
g/hであり、通常の1.5倍の能力があった。
【0020】実施例 3 100℃に加温した水酸基価112のポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール(以下、PTMGと略す)のタン
クと120℃に加温した1,3−PrDのタンク、67
℃に保温したMDIのタンクから、あらかじめ検量され
た送液ポンプによりそれぞれミキシングヘッドに送り高
速撹拌機で混合して撹拌した。反応を助けるためにポリ
オールに60ppmのスタナスオクテイトを添加した。
ミキシングヘッドからさらに、2軸混練押出機のホッパ
ーに流し込み混練しながらさらに反応させた後、2軸混
練押出機の先端に接続したペレタイザーでペレット化し
た。3時間連続して製造を行ったが安定して均質な樹脂
が得られた。しかも、PTMGと1,3−PrDの温度
が高温度に保たれる事により、樹脂化が促進され2軸混
練押出機の吐出能力は40kg/hであり、通常の1.
3倍に向上した。得られたポリウレタンは透明で溶融粘
度1900Pa・s/200℃、JIS-A硬度85、引張り強さ500kg/cm
2 の機械的強度に優れたポリウレタンが得られた。PT
MGと1,3−PrD及びMDIの反応比は重量で10
00/76.1/515.4の比率である。2軸混練押
出し機の反応工程で樹脂に対し0.2%のIRGANOX-1010
と0.5%のTINUVUN-Pを添加した。
【0021】比較例1 80℃に加温した、実施例1と同じPBAと1,3−P
rDの混合物のタンクと、50℃に加温したMDIのタ
ンクを用意した。高精度のあらかじめ検量されたギヤポ
ンプによりそれぞれミキシングヘッドに送られ高速撹拌
機で混合反応した後、2軸混練押出機のホッパーに流し
込み、混練しながら反応を完結させた後、2軸混練押出
機の先端に接続したペレタイザーでペレット化した。P
BAと1,3−PrD及びMDIの反応比は実施例1と
同一であるが、PBAと1,3−PrDは100対1
1.4の重量比で混合した。しかしながら均一に溶解し
ていなかった。タンク内を激しく撹拌してポリオールの
均一化を高めたが、得られた熱可塑性ポリウレタンは半
透明でフイッシュアイが多数見られほか、重合が不十分
で粘度の変動が大きく、30分で運転を中止した。添加
剤は実施例1と同様とした。
【0022】比較例 2 比較例1でPBAと1,3−PrDの混合が不十分のた
め混合物のタンク温度を120℃にした。また、60℃
に保温したMDIのタンクを用意した。高精度のあらか
じめ検量されたギヤポンプによりそれぞれミキシングヘ
ッドに送られ高速撹拌器で混合反応した後、2軸混練押
出機のホッパーに流し込み、混練しながら反応を完結さ
せた後、2軸混練押出機の先端に接続したペレタイザー
でペレット化した。比較例1と同じ反応比及び混合比を
用いた。ミックスポリオールは均一に混合しているよう
に見えたが次第に低粘度化しエステル交換反応を起こし
ていることが判明した。得られた熱可塑性ポリウレタン
は運転開始後は目的とする特性のポリウレタンが得られ
たが3時間目で溶融粘度500Pa・s/205 ℃、JIS-A硬度7
0、引張り強さ380kg/cm2 と十分な機械的強度が得れな
くなったので、3時間で運転を中止した。添加剤は実施
例1と同様とした。また、ウレタン化反応触媒は添加し
なかった。
【0023】比較例3 80℃に保温した、実施例2のPHCと1,3−PrD
の混合物のタンクと、60℃に保温したMDIのタンク
を用意した。PHCと1,3−PrDは均一に混合しな
かったが、高精度のあらかじめ検量された送液ポンプに
よりそれぞれ定量的にミキシングヘッドに送られ高速撹
拌機により混合して反応させた。ついで、2軸混練押出
機のホッパーに流し込み混練しながら、さらに反応させ
た後、2軸混練押出機の先端に接続した水中カットペレ
タイザーでペレット化を試みたが、物性の一定したペレ
ットを連続的に製造出来なかった。運転は30分で中止
した。PHCと1,3−PrD及びMDIの反応比は実
施例2と同一とした。
【0024】比較例 4 75℃に加温した、実施例3のPTMGと1,3−Pr
Dの混合物のタンク、67℃に保温したMDIのタンク
から、あらかじめ検量されたギヤポンプ2よりそれぞれ
ミキシングヘッドに送り高速撹拌機で混合して撹拌し
た。反応を助けるために混合ポリオールに60ppmの
スタナスオクテイトを添加した。ミキシングヘッドから
さらに、2軸混練押出機のホッパーに流し込み混練しな
がらさらに反応させた後、2軸混練押出機の先端に接続
したペレタイザーでペレット化した。得られたポリウレ
タンの特性は実施例3に近い物であったが、反応性の低
下で2軸混練押出機の吐出能力は23kg/hと実施例
3のほぼ半分であった。PTMGと1,3−PrD及び
MDIの反応比は実施例3と同一であり、PTMGと
1,3−PrDは100対7.61の割合であらかじめ
混合した。実施例3と同種の添加剤を同様にして添加し
た。
【0025】比較例5 75℃に加温した実施例1のPBAと1,4−ブタンジ
オール(以下、1,4−BDと略す)の混合物のタンク
と、50℃に加温したMDIのタンクを用意する。高精
度のあらかじめ検量されたギヤポンプによりそれぞれミ
キシングヘッドに送られ高速撹拌器で混合反応した後、
2軸混練押出機のホッパーに流し込み、混練しながら反
応を完結させた後、2軸混練押出機の先端に接続したペ
レタイザーでペレット化した。PBAと1,4−BD及
びMDIの反応比は重量で2000/270.3/10
05.8の比率であるが、PBAと1,4−BDは10
0対13.52の重量比であらかじめ混合した。得られ
た熱可塑性ポリウレタンは透明で特に外観上の異常は認
められなかった。運転は3時間以上可能であった。ウレ
タン化速度が遅いため実施例1に対して2軸混練押出機
の吐出量は30kg/hと3分の2以下であった。添加
剤としてStabaxo1-Iを樹脂に対し0.5%とIRGANOX-10
10 を0.2%添加した。また、ウレタン化反応触媒は
添加しなかった。
【0026】
【発明の効果】高温でポリオールを混合撹拌する事によ
って長鎖ポリオールと1,3−プロパンジオールを均一
に混合するだけでなくジイソシアネートとの反応温度も
高くすることが可能で、触媒を少なくするか、或いは使
用しなくても良い。そのため解離反応も少なく、得られ
た熱可塑性ポリウレタンの耐熱性がさらに向上して射出
成形や押出し成型機での高温に耐えられるポリマーが得
られる。更に、反応性の向上により2軸混練押し出機に
よる製造ではホッパー投入時の重合が速やかに進行して
時間単位の製造量が飛躍的に向上する事が判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA08 CA04 CC03 DA01 DF02 DF12 DF16 DF20 DF22 DF27 DG03 DG04 DG06 HA07 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC64 HC67 HC71 HC73 JA32 QA05 QD01 QD04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長鎖ポリオール、短分子ジオール、ジイ
    ソシアネートから熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造する
    方法において、90〜160℃に加温した数平均分子量
    500〜5000の長鎖ポリオールと90〜160℃に
    加温した1,3−プロパンジオールをジイソシアネート
    との反応直前に混合攪拌したのち、ジイソシアネートと
    反応させるか、または、前記3成分を同時に攪拌混合し
    て反応させることを特徴とする前記熱可塑性ポリウレタ
    ン樹脂の製造方法。
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