JP2000031505A - ショットキーバリアダイオード - Google Patents
ショットキーバリアダイオードInfo
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Abstract
キー接触面積を増大すると共に、仕事関数の異なる複数
種類のバリア金属を用いることで、順方向電圧VFが小
さく且つその制御が容易なSBD素子を得る。 【解決手段】 基板11上にN―型エピタキシャル層1
2を形成し、エピタキシャル層12表面に環状のP+ガ
ードリング領域15を形成する。エピタキシャル層12
表面の酸化膜に開口部14を形成し、開口部14のエピ
タキシャル層12表面にトレンチ溝16を形成する。ト
レンチ溝16の側壁を含めてシリコンと第1のショット
キー障壁を形成する第1のバリア金属層17を形成し、
更に第1のバリア金属層を被覆して且つ開口部14のシ
リコンと第2のショットキー接触を形成する第2のバリ
ア金属層17を形成する。
Description
アダイオード(Schottky Barrier Diode:以下SBD
と称す)に関し、詳しくは、同一面積でより大きな電流
容量を得ることができるSBD素子を得るものである。
触させた場合に形成されるショットキー障壁を用いた半
導体素子である。一般のPN接合ダイオードより高速
で、順方向電圧降下が小さいという特性を持つ(例え
ば、特開平5−152562)。
の半導体基板1の上にN−型のエピタキシャル層2を形
成し、エピタキシャル層2上のシリコン酸化膜3を開口
してシリコン表面を露出し、露出したシリコン表面にバ
リア金属層4を接触させた構成を有している。加えて、
N−型エピタキシャル層2の表面には環状のP+ガード
リング領域5を形成し、バリア金属層3の上をアルミ電
極6で被覆している。
金属層4としてはニッケル(Ni)、チタン(Ti)、
モリブデン(Mo)が好適な材料とされている。各々が
固有の仕事関数ΦBを持つことから、バリア金属層4と
して好適な金属を選択することでSBDの特性(順方向
電圧VF、逆方向電流IR)の大部分を決定することが
できる。これに、エピタキシャル層2の不純物濃度や、
ショットキー接触面の面積等の要素によってSBD素子
のダイオード特性が決定付けられる。
傾向から、SBD素子には順方向電圧VFを小さくする
事が特に望まれている。順方向電圧VFを小さくする手
法としては、バリア金属層4を仕事関数ΦBの小さいチ
タン(Ti)に変更する手法、エピタキシャル層2の不
純物濃度を増大する方法、等があるが、同じ電圧でより
大きな電流を流すことができれば、それは等価的に順方
向電流VFを小さくしたことになる。従って、ショット
キー接触面積を増大する事も有効な手段であるといえ
る。しかしながら、接触面積を増大することは即ちチッ
プ面積を増大することであって、即コスト高を招くとい
う欠点があった。
i)を用いた場合は、例えばニッケル(Ni)を用いた
場合の順方向電圧(VF)が順方向電流IFが100m
Aの時で0.3〜0.35Vであるのに対し、チタン
(Ti)を用いた場合では同じ電流値で0.2〜0.2
5Vとこの値を大幅に低減することが可能である。しか
しながら、順方向電圧VFと逆方向電流IRとはトレー
ドオフの関係にあって、順方向電圧VFを小さくできる
金属を選択することは、逆方向電流IR(リーク電流)
を増大させることを意味する。そのため、Tiバリアを
用いたSBD素子はリーク電流が大きく、前記リーク電
流によって逆に消費電力を増大させる結果にもなり得
る。リーク電流を最も小さくできるバリア金属としては
モリブデン(Mo)が最適であるが、順方向電圧VFが
Tiの倍近くに増大する。従って、順方向電圧VF、逆
方向電流IR共に許容できるような素子特性が望まれて
いた。
唯1種類の仕事関数ΦBを用いることであるので、VF
−IF特性(順方向電圧−順方向電流)を制御できる範
囲が狭く、そのため回路的な要求スペックの全てに対応
しようとすれば、要求の数だけプロセス開発をしなけれ
ばならず、開発期間の長大化とコスト高になる欠点を有
していた。
題に鑑みなされたもので、シリコン層の表面にショット
キー障壁を形成する金属層を設け、該金属の表面を電極
材料で被覆したたショットキーバリアダイオードにおい
て、前記シリコン層の表面に複数のトレンチ溝を設け、
前記トレンチ溝の側壁を含めてシリコンと接触し第1の
ショットキー障壁を形成する第1のバリア金属層と、前
記第1のバリア金属層の上を覆い、前記トレンチ溝とト
レンチ溝との間の前記エピタキシャル層表面で第2のシ
ョットキー接触を形成する第2のバリア金属層とを具備
することを特徴とするものである。
面を参照しながら詳細に説明する。
図である。N+型のシリコン半導体基板11の上に気相
成長法によってN−型のエピタキシャル層12を形成
し、エピタキシャル層12の表面を被覆するシリコン酸
化膜13に開口部14を形成し、開口部14の周端近傍
のエピタキシャル層12表面に環状のP+型ガードリン
グ領域15を形成し、開口部14に露出したエピタキシ
ャル層12の表面に、例えば幅1.0μ、深さ1.0μ
のトレンチ溝16を形成し、トレンチ溝16を埋設する
ようにその内部に第1のバリア金属層17として例えば
チタン(Ti)層を形成し、第1のバリア層17を覆っ
て開口部14のシリコン表面に接触する第2のバリア金
属層18を形成し、第2のバリア金属層18を覆うよう
にアルミ電極19を形成したものである。
6は、シリコン表面を異方性エッチングによって削るこ
とにより形成したものであり、例えば、幅が1.0μ、
深さが1.0μの格子状あるいは島状に形成されてい
る。第1のバリア金属層16は、トレンチ溝16を埋設
するように形成されており、トレンチ溝16の側壁およ
び底面でシリコンと接触して第1のショットキー障壁を
形成している。第2のバリア金属層17は、第1のバリ
ア金属層16の上部を被覆し、且つトレンチ溝16とト
レンチ溝16とで挟まれた開口部14表面の平坦なシリ
コン表面と接触して第1のショットキー障壁を形成す
る。
2のショットキー障壁との面積比が50:50程度にな
るように、開口部14の面積とトレンチ溝16の幅と深
さを設計してある。アルミ電極19はSBDのアノード
側の取り出し電極となり、基板11の裏面をカソード側
の取り出し電極とする構造となる。チタン層とニッケル
層とは金属―金属接合であるので、このダイオードは、
チタンをバリアメタルとするダイオードと、ニッケルを
バリアメタルとするダイオードとを並列に接続した構成
に等しくなる。
の面積も第1のショットキー障壁を形成する面積として
活用できるので、同じチップサイズでありながらその面
積を実質的に増大することができる。上記の例では、開
口部14(ガードリング領域15の部分を含めない)が
同じとして、トレンチ溝16によって接触面積を20〜
40%増大することができる。従って、ある順方向電流
IFを流したときの順方向電圧VFを小さくできること
ができる。
50:50でショットキー接触を形成したので、SBD
特性としてTiバリアとNiバリアとのほぼ中間の特性
を得ることができる。即ち、Niバリア単体のものより
は低い順方向電圧VFが得られ、Tiバリア単体のもの
よりは小さい逆方向電流IRが得られるのである。これ
らの特性は、Tiバリア(第1のショットキー障壁)と
Niバリア(第2のショットキー障壁)との面積比によ
って適宜制御することが可能である。第1のショットキ
ー接触の面積を増大すればTiバリア単体の特性曲線に
近くなり、第2のショットキー接触の面積を増大すれ
ば、Niバリア単体の特性曲線に近くなる。
ための断面図を示した。
0.5〜1.0Ω・cm、膜厚が2〜10μのエピタキ
シャル層12を形成したN+型半導体基板11を準備
し、選択拡散によってエピタキシャル層12の表面に環
状のP+ガードリング領域15を形成する。
12表面を被覆する酸化膜を除去して開口部14を形成
する。
レジストマスクを形成し、異方性のドライエッチング手
法によってシリコンをエッチングし、所定の幅と深さの
トレンチ溝16を形成する。
ア金属層17として膜厚0.5μ程度のチタンをCVD
手法によって堆積し、これをエッチバックまたはホトエ
ッチングによって除去し、トレンチ溝16を埋設する第
1のバリア金属層17を形成する。尚、チタン層の膜厚
をもっと薄くして、トレンチ溝16の形状に沿って被覆
するような形状にしても何ら本発明の本質を損なうもの
ではない。
形成した開口部14にスパッタ堆積法により膜厚300
〜2000Åのニッケル層を堆積し、堆積したニッケル
層を周知のホトエッチング法によってパタニーングし
て、第2のバリア金属層18を形成する。
法により膜厚1.0〜3.0μのアルミニウム層を堆積
し、ホトエッチングによって第2のバリア金属層17を
覆い且つ外部接続用のパッドを構成するアルミ層19を
形成して図1の構成を得る。
とNiとの組み合わせで説明したが、Moや他のバリア
金属等との組み合わせ、あるいは3種類以上の組み合わ
せでも実施が可能である事は言うまでもない。
ば、開口部14にトレンチ溝16を設けることによっ
て、第1のバリア金属層17とシリコンとの第1のショ
ットキー接触面積を増大できる。これにより、開口部1
4の面積が同じもので比較した場合、同じ順方向電圧V
Fでも多くの順方向電流IFを流すことができ、結果と
して、順方向電圧VFが小さいSBD装置を得ることが
できる利点を有する。また、開口部14の面積を増大さ
せないので、ペレットサイズを増大することなく、より
電流容量の大きな素子を得ることができるものである。
のバリア金属層を用い、それらの接触面積によってVF
−IF及びVR―IR特性を制御し得るように構成した
ので、パターン変更だけで様々な特性のSBD装置を実
現できる利点を有する。これにより、回路要求的に順方
向電圧VFと逆方向電流IRとが最適な素子を提供でき
るものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコン層の表面に該シリコン層とのシ
ョットキー障壁を形成するバリア金属層を設け、該金属
層の上を電極材料で被覆したショットキーバリアダイオ
ードにおいて、 前記シリコン層の表面に複数のトレンチ溝を設け、前記
トレンチ溝の側壁を含めてシリコンと接触し第1のショ
ットキー障壁を形成する第1のバリア金属層と、 前記第1のバリア金属層の上を覆い、前記トレンチ溝と
トレンチ溝との間の前記エピタキシャル層表面で第2の
ショットキー接触を形成する第2のバリア金属層とを具
備することを特徴とするショットキーバリアダイオー
ド。 - 【請求項2】 前記第1のショットキーバリア金属がチ
タンであることを特徴とする請求項第1項記載のショッ
トキーバリアダイオード。
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- 1998-07-10 JP JP19587498A patent/JP3588256B2/ja not_active Expired - Fee Related
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