JP2000026351A - アルコキシエチルトラン化合物 - Google Patents

アルコキシエチルトラン化合物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いΔnを示し、広い範囲で液晶相を示す新
規な液晶材料を提供すること。 【解決手段】 本発明のアルコキシエチルトラン化合物
は、下記〔化1〕の一般式(1)で表されるものであ
る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学的表示材
料として新規なアルコキシエチルトラン化合物、詳しく
は、低粘度で、高温域を含む広い範囲で液晶相を示し、
液晶材料の屈折率の異方性を大きくするのに有用である
新規なアルコキシエチルトラン化合物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】液晶
の電気光学的効果を利用した液晶表示素子の普及につ
れ、これらの用途に適した特性を有する液晶材料が求め
られている。液晶表示素子に用いられる液晶材料に要求
される特性としては次に示す(1)〜(5)などがあ
る。
【0003】(1)液晶の物理的、化学的安定性が大き
いこと。 (2)室温を含む広い温度範囲で液晶相を示すこと。 (3)広い温度範囲で応答性がよいこと。 (4)駆動回路との整合性がよいこと。 (5)光学的異方性が光学的要請にかなった値であるこ
と。
【0004】このような特性を全て満足する単一の液晶
化合物は現在のところ知られておらず、数種類の液晶化
合物を混合した液晶組成物として上記の諸物性を満足さ
せようとしているのが現状である。
【0005】現在、STN型液晶セルはグリーンまたは
ブルーモードより白黒、フルカラー化へ向けて開発が進
められており、それと併行して動画対応への高速応答化
の検討が進められている。高速対応としては、従来、強
誘電性液晶が研究されているが、STN型液晶セルの層
の厚さをより薄くすることにより、高速対応が期待でき
る。その場合、セルに充填される液晶材料の屈折率の異
方性(以下、「Δn」ということもある)の大きな液晶
材料が必要となり、各種の検討が進められてきた。
【0006】また、液晶化合物は、低温側から、結晶相
(C)から場合によってスメクチック相(S)を経由し
てネマチック相(N)となり、さらに高温で等方性液体
相(I)を示すが、ここでスメクチック相(S)とネマ
チック相(N)のときに液晶状態である。液晶化合物を
含有する液晶材料は室温をを含む広い温度範囲で液晶相
を示すことが必要であり、この液晶温度範囲が広いこと
は、広範な使用環境において良好な表示が得られること
を意味するものである。よって、CN点が低く、NI点
の高いものが好ましい。特に、高温となる使用環境で使
用される場合にはNI点は高温側における表示に影響す
るため、NI点の高い液晶材料が必要となるが、一般的
にNI点の高い液晶材料はCN点も高い傾向にある。よ
って、このCN点があまりにも高い液晶材料は液晶組成
物に混合した場合にその液晶温度範囲を小さくするため
好ましくない。このため、ネマチック液晶材料に混合し
て、高いΔnを与え、さらにCN点をあげることなくN
I点を与える化合物が求められてきた。従来知られてい
る液晶組成物は、液晶相を示す温度範囲が適当でない場
合が多く、特に高温域における特性が不充分なものが多
かった。
【0007】例えば、特開昭61−140535号、特
開平2−104549号公報および特開平2−3114
41号公報には、それぞれトラン誘導体化合物が提案さ
れているが、いずれもNI点は高いが、それにつれてC
N点も高く、未だ満足のいく化合物ではなかった。
【0008】従って、本発明の目的は、高いΔnを示
し、広い範囲で液晶相を示す新規な液晶材料を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、特定の新規なアルコキシアルキルトラン
化合物が、低粘度で、特に高温域を含む広い温度範囲で
液晶相を示し、しかも液晶材料の屈折率の異方性を大き
くするのに有用であることを見出し、上記目的を達成し
得ることを知見した。
【0010】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、下記〔化2〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式
(1)で表されるアルコキシエチルトラン化合物を提供
するものである。
【0011】
【化2】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアルコキシエチル
トラン化合物について詳述する。
【0013】本発明のアルコキシエチルトラン化合物
は、新規な化合物であり、上記一般式(1)で示される
アルコキシエチルトラン化合物(以下、単に「三環トラ
ン化合物(1)」ということもある)である。上記三環
トラン化合物(1)において、上記一般式(1)中、R
1 およびR2 は、炭素数1〜10の直鎖のアルキル基で
あり、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ルの直鎖のアルキル基が挙げられ、特にR1 は炭素原子
数1〜6の直鎖のアルキル基が好ましく、R2 は炭素原
子数1〜5の直鎖のアルキル基が好ましいが、R1 がプ
ロピル基、R2 がメチル基である場合が最も好ましい。
【0014】従って、本発明の三環トラン化合物(1)
として表される化合物の具体例としては、下記〔化3〕
に示す各化合物などがあげられるが、これらの化合物に
限定されるものではない。
【0015】
【化3】
【0016】また、本発明の三環トラン化合物(1)
は、例えば、次の製造方法(下記〔化4〕に示す化学反
応式参照)に従って製造することができる。
【0017】
【化4】
【0018】即ち、上記第一段階では、式(2)で表さ
れる化合物を、酢酸溶液中でヨウ素とヨウ素酸とを反応
させて、式(3)で表される化合物を得る。次に、上記
第二段階では、第一段階の反応で得られた式(3)で表
される化合物を溶媒中でビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(II)クロライド及びヨウ化銅の如き触
媒を用いて式(4)で表される化合物と反応させて、三
環トラン化合物(1)を得る。
【0019】本発明の三環トラン化合物(1)は、単独
で液晶材料としても用いられるが、従来既知の液晶化合
物もしくは液晶類似化合物またはそれらの混合物(母液
晶)に配合することによって液晶組成物としても用いら
れる。該母液晶としては、例えば、下記〔化5〕の一般
式(A) で表される化合物またはこれらの混合物があげ
られる。
【0020】
【化5】
【0021】従って、上記一般式(A)で表される化合
物の具体例としては、下記〔化6〕の各化合物などがあ
げられる。尚、各化合物におけるY1、Y2およびY3は、上
記一般式(A)におけるものと同じ意味である。
【0022】
【化6】
【0023】上記〔化6〕に示す各化合物の中でも、特
性の良好な液晶組成物を得るためには、Y2がシアノ基で
ある化合物(シアノベンゼン化合物)またはY2がシアノ
基である化合物の2種以上を含む混合物を用いることが
好ましく、特に、下記〔化7〕の式(B)で表されるシ
アノベンゼン化合物または該シアノベンゼン化合物の2
種以上を含む混合物を用いることが好ましい。
【0024】
【化7】
【0025】本発明の三環トラン化合物(1)を上記液
晶組成物に用いる場合、本発明の三環トラン化合物
(1)の含有量は特に制限を受けないが、一般的には全
液晶組成物100重量部中、1〜80重量部、特に、3
〜50重量部となるように用いることが好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって
制限を受けるものではない。
【0027】実施例1 化合物(5)(下記〔化8〕に示す化合物)の合成
【0028】
【化8】
【0029】4−(2−メトキシエチル)ヨウドベンゼ
ンの合成:2−フェニルエチルメチルエーテル13.6
g(0.1mol)、ヨウ素13.1g(52mmo
l)、ヨウ素酸4.6g(26mol)、酢酸50m
l、濃硫酸1g、水2g、四塩化炭素2gを反応フラス
コに仕込み、85℃で3時間反応させた。冷却後、チオ
硫酸ナトリウム水溶液100mlを加えた後に、ジエチ
ルエーテル100mlで2回抽出した。取り出したジエ
チルエーテル層を1%水酸化ナトリウム水溶液100m
lで洗浄した後に、水100mlで2回洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、脱溶媒し、減圧蒸留すること
により目的の4−(2−メトキシエチル)ヨウドベンゼ
ンを11.9g得た。
【0030】化合物(5)の合成:良く乾燥させ、アル
ゴン置換した反応フラスコに、 の反応で得られた4−
(2−メトキシエチル)ヨウドベンゼン1.31g(5
mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(II)クロライド10.5mg、ヨウ化銅9.5m
g、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン
−7を0.837gおよびキシレン3.6gを仕込み、
攪拌しているところに、水冷下にて、4−(4−n−プ
ロピルシクロヘキシル)フェニルアセチレン1.18g
(5.25mmol)をキシレン1.0gに溶解させた
溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で3時間
攪拌し、析出物をろ過後脱溶媒した。残留物を酢酸エチ
ル/ヘキサン=1/9を展開溶媒とするシリカゲルカラ
ムを使用して精製を行った後に、n−ヘキサンで再結晶
することによって目的物である化合物(白色粉末)を
0.4g(収率;20%)得た。
【0031】尚、IR,1H−NMR測定により得られ
た生成物の同定を行った。IR(cm−1)の特性吸収
の測定結果は以下の通りであった。 2910、2850、2210、1515、1440、
1380、1190、1105、830 また、1H−NMR(ppm)測定の結果は以下の通り
であった。 0.8−2.3(m、17H) 2.9(t、2H) 3.3(s、3H) 3.6(t、2H) 7.1−7.5(m、8H)
【0032】上記測定結果より、本発明の目的物である
と同定した。また、相転移温度は、融点(CN点)が8
0.4℃、透明点(NI点)が188.8℃であった。
【0033】液晶材料として市販液晶Aを母液晶とし、
実施例1により得られた化合物(5)を10%添加した
ときの液晶組成物の物性を測定した。それらの結果より
算出した外挿値は、 Δn(25℃)が0.280、粘
度(20℃)が48.5cpとなった。
【0034】尚、上記市販液晶Aは、下記〔化9〕の組
成を有する4−n−アルキルシクロヘキサンカルボン酸
アルコキシフェニルエステル系の組成物である。
【0035】
【化9】
【0036】従って、本発明の化合物(5)は低粘度で
かつΔnが大きい優れた物性を有する化合物であること
が確認できた。さらに、他の公知なトラン化合物と比較
してみると、透明点(NI点)は同等に高いが、ネマチ
ック相を示す温度が本発明の化合物は低く、液晶材料と
して広い温度範囲で液晶相を示すことが確認できた。比
較のために他の公知なトラン化合物(7)の物性を下記
〔化10〕に示す。
【0037】
【化10】
【0038】以上の結果から明らかな如く、新規化合物
である本発明のアルコキシエチルトラン化合物は、他の
公知化合物と比較して、低粘度で広い範囲で液晶材料と
して利用出来、ネマチック液晶材料に混合することによ
って屈折率の異方性を大きくするのに有用であることが
判る。
【0039】
【発明の効果】本発明のアルコキシエチルトラン化合物
は、新規な液晶化合物であり、低粘度で、高温域を含む
広い範囲で液晶相を示し、しかも液晶材料の屈折率の異
方性を大きくするのに有用なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(1)で表される
    アルコキシエチルトラン化合物。 【化1】
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