WO2016203662A1 - ビアテイスト飲料 - Google Patents

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Abstract

(A)プロリン及び(B)デヒドロアスコルビン酸を含有し、成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.001~1000であり、pHが2~5であり、かつエタノール含有量が1質量%未満である、ビアテイスト飲料。

Description

ビアテイスト飲料
 本発明は、ビアテイスト飲料に関する。
 ビールや発泡酒等の飲料は年々多様化してきており、生活スタイルに合わせた様々な商品が上市されている。中でも、消費者のニーズにより、香り、味わい、のど越しなどを通常のビール飲料に似せたビアテイスト飲料の需要が拡大しており、ビアテイスト飲料の嗜好性をより一層高めるために種々の検討が行われている。例えば、水溶性食物繊維とビタミンCとを含有させ、水溶性食物繊維の含有量と、水溶性食物繊維に対するビタミンCの比率とを特定範囲内に制御することにより、ぺーパー臭が抑制されたとするノンアルコール飲料(特許文献1)が知られている。また、甘味料と酸味料と苦味料を含有する飲料に、グルコン酸ナトリウムを含有させることにより、甘味、酸味、苦味のばらつきを抑えたノンアルコールビールテイスト飲料(特許文献2)や、(A')天然香料類、(B')エステル類、(C')アルコール類、(D')アルデヒド類、(E')ケトン類、(F')フェノール類、(G')エーテル類、(H')ラクトン類、(I')炭化水素類、(J')含窒素及び/又は含硫化合物類、(K')酸類、(L')苦味料、(M')酸味料、(N')甘味料、及び(O')辛味料からなる群より選ばれる1種以上を含むビール風味付与剤をビール風味飲料へ含有させることにより、ビールの持つアルコール感、香味、コク感、清涼感、爽快感といったビール風味を付与し、ビール風味飲料の嗜好性を高めることができることが報告されている(特許文献3)。このように、ビアテイスト飲料へ酸味料等としてアスコルビン酸を含有させることは知られている。
  (特許文献1)特開2014-161292号公報
  (特許文献2)特開2011-217706号公報
  (特許文献3)特開2015-27309号公報
 本発明は、(A)プロリン及び(B)デヒドロアスコルビン酸を含有し、
 成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.001~1000であり、
 pHが2~5であり、かつ
 エタノール含有量が1質量%未満である、ビアテイスト飲料を提供するものである。
発明の詳細な説明
 エタノール含有量が1質量%未満に抑えられたビアテイスト飲料は、酵母等で発酵させて醸造された通常のビール飲料に比してコクやキレに課題があるが、特にpHの低いビアテイスト飲料においてコク等の風味に課題が生じやすいことを本発明者らは見出した。
 本発明は、コクやキレの改善されたビアテイスト飲料に関する。
 本発明者らは、pHの比較的低いビアテイスト飲料において、プロリンとデヒドロアスコルビン酸とを含有させ、それらの質量比とエタノール量を特定範囲内に制御することにより、コクやキレの良好なビアテイスト飲料が得られることを見出した。
 本発明によれば、コクやキレの良好なビアテイスト飲料を提供することができる。
 本明細書において「ビアテイスト飲料」とは、酵母等で発酵させて醸造された通常のビール飲料のような味わいを有する飲料をいい、製品名称、表示にかかわらず、香味上ビールを想起させる呈味を有するものであればビアテイスト飲料に包含される。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(A)としてプロリンを含有する。プロリンは、甘味と苦味の両方を兼ね備えたアミノ酸であり、例えば、大麦を発芽させた麦芽や大豆に含まれる成分であるが、麦芽や大豆に由来するものでも麦芽や大豆以外の配合成分に由来するものでも、新たに加えられたものであってもよい。
 本発明のビアテイスト飲料中の成分(A)の含有量は、コク改善の観点から、0.000001質量%以上が好ましく、0.00001質量%以上がより好ましく、0.00005質量%以上が更に好ましく、0.0001質量%以上が殊更に好ましく、また風味バランスの観点から、0.01質量%以下が好ましく、0.005質量%以下がより好ましく、0.001質量%以下が更に好ましく、0.0005質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(A)の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.000001~0.01質量%であり、より好ましくは0.00001~0.005質量%であり、更に好ましくは0.00005~0.001質量%であり、殊更に好ましくは0.0001~0.0005質量%である。なお、成分(A)の含有量は、通常知られているアミノ酸分析法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することができる。具体的には、後掲の実施例に記載の方法により測定することが可能である。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
 本発明のビアテイスト飲料は、コクやキレを改善するために、成分(B)としてデヒドロアスコルビン酸を含有する。
 本発明のビアテイスト飲料中の成分(B)の含有量は、より一層のコクやキレの改善の観点から、0.000005質量%以上が好ましく、0.00001質量%以上がより好ましく、0.00005質量%以上が更に好ましく、0.002質量%以上が殊更に好ましく、また風味バランスの観点から、0.14質量%以下が好ましく、0.12質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましく、0.08質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(B)の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.000005~0.14質量%であり、より好ましくは0.00001~0.12質量%であり、更に好ましくは0.00005~0.1質量%であり、殊更に好ましくは0.002~0.08質量%である。
 なお、成分(B)の含有量は、通常知られているデヒドロアスコルビン酸の分析法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することができる。具体的には、後掲の実施例に記載の方法により測定することが可能である。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
 本発明のビアテイスト飲料中の成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.001~1000であるが、より一層のコクやキレ等のビアテイスト改善の観点から、0.005以上が好ましく、0.01以上がより好ましく、0.05以上が更に好ましく、0.1以上が殊更に好ましく、また風味バランスの観点から、800以下が好ましく、600以下がより好ましく、500以下が更に好ましく、400以下が更に好ましく、300以下が更に好ましく、100以下が更に好ましく、50以下が更に好ましく、30以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(B)/(A)]の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.005~800であり、より好ましくは0.005~600であり、更に好ましくは0.005~500であり、更に好ましくは0.005~400であり、更に好ましくは0.005~300であり、更に好ましくは0.01~100であり、更に好ましくは0.05~50であり、殊更に好ましくは0.1~30である。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(C)としてフラボノール、フラバノン、フラバノール及びそれらの糖付加物から選択される1種又は2種以上のポリフェノールを含有することができる。これにより、ビアテイスト飲料のコク、キレを増強することができる。
 フラボノールとしては、例えば、ミリセチン、ケルセチン、ケンフェロールが挙げられる。フラバノンとしては、例えば、ヘスペレチン、ナリゲニンが挙げられる。フラバノールとしては、例えば、非重合体カテキン類及びその重合体が挙げられ、非重合体カテキン類の重合体としては、例えば、プロシアニジン等の重合カテキン等を挙げることができる。ここで、本明細書において「非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキン等の非ガレート体と、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のガレート体を併せての総称であり、非重合体カテキン類の含有量は上記8種の合計量に基づいて定義される。なお、非重合体カテキン類は、上記8種のうち少なくとも1種を含有すればよい。
 一方、糖付加物とは、アグリコンであるフラボノール、フラバノン又はフラバノールに糖がグルコシド結合したものをいう。グルコシド結合は、O-グリコシドでも、C-グリコシドであってもよく、特に限定されない。
 グルコシド結合する糖は、アグリコンの種類により一様ではないが、例えば、グルコース、ガラクトース、ラムノース、キシロース、アラビノース、アピオース等の単糖、ルチノース、ネオヘスペリドース、ソフォロース、サンブビオース、ラミナリビオース等の二糖、ゲンチオトリオース、グルコシルルチノース、グルコシルネオヘスペリドース等の三糖、又はこれらの混合物が挙げられる。
 また、糖付加物には、アグリコンに糖が前記のとおり付加したものと、該糖付加物に更に糖が付加したものがあり、これらの混合物であってもよい。糖を付加する反応は公知の方法を採用することが可能であり、例えば、フラボノール糖付加物を糖化合物の存在下、糖転移酵素を作用させてグルコシル化する方法が挙げられる。具体的な操作方法として、例えば、国際公開第2006/070883号を参照することができる。
 フラボノール配糖体の具体例としては、ケンフェロール、ケルセチン又はミリセチン等のアグリコンに糖が付加したもの、例えば、イソクエルシトリン、ルチン、クエルシトリン等が挙げられ、更に、これらに更に糖が付加されたもの、例えば、イソクエルシトリン糖付加物等も挙げることができる。イソクエルシトリン糖付加物は、例えば、イソクエルシトリンのグルコース残基に、1以上のグルコースがα-1,4結合した化合物であり、グルコースの結合数は、1~15が好ましく、1~10がより好ましく、1~7が更に好ましい。
 フラバノン配糖体の具体例としては、ヘスペレチン又はナリゲニン等のアグリコンに糖が付加したもの、例えば、ヘスぺリジン、ナリンギン等が挙げられ、更に、これらに更に糖が付加されたもの、例えば、ヘスペリジン糖付加物等物等も挙げることができる。ヘスペリジン糖付加物は、例えば、ヘスペリジンのルチノース残基に、1以上のグルコースがα-1,4結合した化合物であり、グルコースの結合数は1~10が好ましく、1~5がより好ましく、1が更に好ましい。
 フラバノール配糖体の具体例としては、例えば、特開平6-40883号公報に記載の化合物を挙げることができる。
 中でも、成分(C)としては、コク、キレの増強の観点から、イソクエルシトリン、イソクエルシトリン糖付加物、ヘスぺリジン、ヘスぺリジン糖付加物、非重合体カテキン類、及び重合カテキンから選択される1種又は2種以上が好ましく、イソクエルシトリン、イソクエルシトリン糖付加物、ヘスぺリジン糖付加物、非重合体カテキン類、及び重合カテキンから選択される1種又は2種以上がより好ましい。
 本発明のビアテイスト飲料中の成分(C)の含有量は、コク、キレの増強の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、0.02質量%以上が殊更に好ましく、また風味バランスの観点から、0.5質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下が更に好ましく、0.2質量%以下がより更に好ましく、0.1質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(C)の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.001~0.5質量%であり、より好ましくは0.005~0.4質量%であり、更に好ましくは0.01~0.3質量%であり、より更に好ましくは0.02~0.2質量%であり、殊更に好ましくは0.02~0.1質量%である。
 なお、成分(C)の含有量は、通常知られている分析法のうち測定試料の状況に適した分析法、例えば、フラボノール及びそれらの糖付加物は高速液体クロマトグラフ法により、フラバノン及びそれらの糖付加物は高速液体クロマトグラフ法により、フラバノールは酒石酸鉄法や高速液体クロマトグラフ法により測定することができる。具体的には、後掲の実施例に記載の方法で分析することができる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
 また、本発明のビアテイスト飲料中の成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]は、コク、キレの増強の観点から、1以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上が更に好ましく、30以上が殊更に好ましく、また風味バランスの観点から、500以下が好ましく、400以下がより好ましく、300以下が更に好ましく、200以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(C)/(B)]の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは1~500であり、より好ましくは5~400であり、更に好ましくは10~300であり、殊更に好ましくは30~200である。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(D)としてカルボン酸、無機酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種を含有することができる。カルボン酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、フィチン酸、酢酸等が挙げられ、また無機酸としては、例えば、塩酸、リン酸等を挙げることができる。カルボン酸及び無機酸の塩としては、例えば、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。成分(D)は、1種又は2種以上を含有することができる。中でも、成分(D)としては、コクやキレの観点から、グルコン酸、クエン酸、リン酸、コハク酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種が好ましく、中でもグルコン酸、リン酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種が好ましい。
 本発明のビアテイスト飲料中の成分(D)の含有量は、コクやキレの改善の観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.0005質量%以上がより好ましく、0.001質量%以上が更に好ましく、また風味バランスの観点から、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。かかる成分(D)の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.0001~1質量%であり、より好ましくは0.0005~0.5質量%であり、更に好ましくは0.001~0.1質量%である。なお、成分(D)が塩の形態である場合、成分(D)の含有量はその遊離酸量に換算した値とする。
 本発明のビアテイスト飲料は、(E)エタノールの含有量が1質量%未満であるが、ノンアルコールビアテイスト飲料として、0.7質量%未満が好ましく、0.5質量%未満がより好ましく、0.3質量%未満が更に好ましく、0.00質量%がより更に好ましい。なお、「エタノール含有量が0.00質量%」とは、後掲の実施例に記載の「エタノールの分析」において、エタノールの含有量が小数点二桁未満において検出限界以下である場合を包含する概念である。
 更に、本発明のビアテイスト飲料は、成分(F)として炭酸ガスを含有することができる。圧入する炭酸ガスは、キレ向上の観点から、本発明のビアテイスト飲料中に、ガス容量(GV)で1v/v以上が好ましく、1.2v/v以上がより好ましく、1.5v/v以上が更に好ましく、1.6v/v以上がより更に好ましく、2.0v/v以上が殊更に好ましく、またコク増強の観点から、3v/v以下が好ましく、2.9v/v以下がより好ましく、2.8v/v以下が更に好ましく、2.7v/v以下がより更に好ましく、2.6v/v以下が殊更に好ましい。本発明のビアテイスト飲料中の成分(F)の含有量の範囲としては、ガス容量比で、好ましくは1~3v/vであり、より好ましくは1.2~2.9v/vであり、更に好ましくは1.5~2.8v/vであり、殊更に好ましくは1.6~2.7v/vであり、殊更に好ましくは2.0~2.6v/vである。ここで、本明細書において「ガス容量(GV)」とは、1気圧、0℃におけるビアテイスト飲料中に溶解している炭酸ガスの容積と飲料の容積比を表す。成分(F)の分析は、後掲の実施例に記載の方法にしたがうものとする。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(G)として水溶性食物繊維を含有することができる。ここで、本明細書において「水溶性食物繊維」とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類を主体とした高分子成分の総体のうち水溶性のものをいう(綾野、ジャパンフードサイエンス、12、p.27~37、1988)。
 水溶性食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、分岐マルトデキストリン、グアーガム分解物、ガラクトマンナン、グルコマンナン、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、ペクチン、ラミナリン、フコイジン、カラギーナン、直鎖グルカン等を挙げることができる。成分(G)は、1種又は2種以上を含有することができる。中でも、成分(G)としては、コクの増強の観点から、難消化性デキストリン、ポリデキストロースが好ましく、難消化性デキストリンが更に好ましい。
 本発明のビアテイスト飲料は、プロリンとデヒドロアスコルビン酸とを含有させ、それらの質量比を特定範囲内に制御することにより、所望のコク改善効果が奏されるため、成分(G)を含有することを必ずしも要しない。本発明のビアテイスト飲料中の成分(G)の含有量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.3質量%以下であり、更に好ましくは0.1質量%以下であり、更に好ましくは0.05質量%以下であり、更に好ましくは0.01質量%以下であり、0質量%であっても構わない。なお、成分(G)の含有量は、五訂増補日本食品標準成分表(文部科学省)に記載の分析方法に準拠し、プロスキー変法を適用することにより測定することができる。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(H)としてα酸及びイソα酸から選択される少なくとも1種を含有することができる。α酸及びイソα酸は、苦味を有する成分であり、例えば、ホップに含まれる成分であるが、ホップに由来するものでもホップ以外の配合成分に由来するものでも、新たに加えられたものであってもよい。ここで、本明細書において「α酸」とは、フムロン、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン及びプレフムロンの総称であり、また「イソα酸」とは、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン及びイソプレフムロンの総称である。
 本発明のビアテイスト飲料は、プロリンとデヒドロアスコルビン酸とを含有させ、それらの質量比を特定範囲内に制御することにより、所望のコク改善効果が奏されるため、成分(H)を含有することを必ずしも要しない。本発明のビアテイスト飲料中の成分(H)の含有量は、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.005質量%以下、更に好ましくは0.001質量%以下であり、更に好ましくは0.0005質量%以下であり、更に好ましくは0.0001質量%以下であり、0質量%であっても構わない。なお、成分(H)の含有量は、上記5種のα酸及び上記5種のイソα酸の合計量に基づいて定義される。
 本発明のビアテイスト飲料のpH(20℃)は2~5であるが、キレ改善の観点から、2.5以上が好ましく、3以上がより好ましく、3.2以上が更に好ましく、3.3以上がより更に好ましく、3.4以上が殊更に好ましく、またコク改善の観点から、4.5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3.9以下が更に好ましい。かかるpHの範囲としては、好ましくは2.5~4.5、より好ましくは3~4、更に好ましくは3.2~4、より更に好ましくは3.3~4、殊更に好ましくは3.4~3.9である。
 なお、本発明のビアテイスト飲料のpHは、ビアテイスト飲料約100mLを300mLのビーカーに測りとり、スターラーピースを入れてスターラーで激しく20分間攪拌して、炭酸ガスを取り除いた後、温度調整をして測定するものとする。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(I)としてアスコルビン酸を含有することを必ずしも要しない。すなわち、本発明のビアテイスト飲料中の成分(B)と成分(I)との質量比[(I)/(B)]は、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下であり、更に好ましくは0.5以下であり、更に好ましくは0.3以下であり、更に好ましくは0.1以下であり、0であっても構わない。
 本発明のビアテイスト飲料は、成分(J)としてナトリウムイオンを含有することができる。本発明のビアテイスト飲料中の成分(J)の含有量は、コクとキレ等の観点及び泡立ちの観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、また風味のバランスの観点から、0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下が更に好ましい。かかる成分(J)の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.001~0.5質量%であり、より好ましくは0.005~0.1質量%であり、更に好ましくは0.01~0.05質量%である。
 本発明のビアテイスト飲料は、更に香料、甘味料、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、エステル、乳化剤、保存料、品質安定剤等の添加剤を1種又は2種以上を組み合わせて含有させることができる。これら添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
 本発明のビアテイスト飲料は、例えば、成分(A)及び(B)、所望により他の成分を配合し、質量比[(A)及び(B)]、pH及びエタノール濃度を調整することにより製造することができる。
 例えば、成分(A)を含有させるために、麦汁や麦芽エキス等麦芽由来原料、大豆エキス等大豆由来原料を配合しても良い。なお、麦汁とは、麦芽を糖化させて得られるものであり、より具体的には、麦類に水を加えて発芽させ、乾燥したものに、温水を加えて常法で処理して麦類に含まれる 酵素の働きでデンプン質を分解(糖化)し、圧搾又は抽出して得られるものである。麦汁の形態としては、例えば、液体、濃縮物、又は粉末状のものがある。また、麦汁として、麦芽を糖化した後に酵母を接種して発酵させたものを使用することも可能で あるが、ノンアルコール飲料を簡便に製造する観点、及び新鮮な麦芽の香りを付与する観 点から、非発酵のものが好ましい。非発酵の麦汁は、例えば、麦類に水を加えて発芽させ 乾燥した後、必要により焙煎し温水で抽出するか、又は必要により焙煎し糖化した後に温 水で抽出して得ることもできる。非発酵の麦汁は、また、例えば、酵母を接種するがアルコール発酵は抑制したものも含む。発芽に使用する麦類としては、二条大麦、六条大麦等の大麦を挙げることができる。また、発芽方法としては、例えば、Kasten発芽法、Wanderhaufen発芽法 、Flexibox発芽法、Tower発芽法、Trommel発芽法等が挙げられ、適 宜選択することができる。また、麦芽の糖化は、α-アミラーゼやグルコアミラーゼ等の糖化酵素を添加して行ってもよい。
 本発明においては、麦汁として、麦芽エキス(モルトエキス)を使用することもできる。麦芽エキス(モルトエキス)は、例えば、麦汁を濃縮することで調製される。
 また、例えば、成分(C)を含有させるために、茶抽出物等のポリフェノールを含有する植物抽出物や、市販のポリフェノール製剤を配合しても良い。茶抽出物としては、例えば、茶から得られた抽出物が挙げられる。茶としては、例えば、Camellia属、例えば、C. sinensis var.sinensis(やぶきた種を含む)、C. sinensis var.assamica及びそれらの雑種から選択される茶葉(Camellia sinensis)が好適に使用される。茶葉は、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別することができる。不発酵茶としては、例えば、煎茶、番茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が挙げられる。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が挙げられる。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、緑茶が好適である。また、抽出方法としては、攪拌抽出、カラム抽出等の公知の方法を採用することができる。
 また、茶抽出物としては、例えば、カテキン製剤として市販されるものを使用してもよい。市販品としては、三井農林社製の「ポリフェノン」、伊藤園社製の「テアフラン」、太陽化学社製の「サンフェノン」等が例示される。
 また、カテキン製剤として、カテキン製剤を精製したものを使用することもできる。精製方法としては、例えば、下記(i)及び(ii)のいずれかの方法、あるいは2以上の組み合わせが挙げられる。
(i)茶抽出物を水、又は水と水溶性有機溶媒(例えば、エタノール)との混合物(以下、「有機溶媒水溶液」という)に懸濁して生じた沈殿を除去する方法(例えば、特開2004-147508号公報、特開2004-149416号公報)。
(ii)茶抽出物を活性炭、酸性白土及び活性白土から選択される少なくとも1種の吸着剤と接触させる方法(例えば、特開2007-282568号公報)。
 上記(i)及び(ii)の方法において、茶抽出物としてタンナーゼ処理したものを使用しても、(i)及び(ii)の処理後、タンナーゼ処理することもできる。ここで、「タンナーゼ処理」とは、茶抽出物を、タンナーゼ活性を有する酵素と接触させることをいう。
 なお、タンナーゼ処理における具体的な操作方法は公知の方法を採用することが可能であり、例えば、特開2004-321105号公報に記載の方法を挙げることができる。
 ビアテイスト飲料には、発酵ビアテイスト飲料と非発酵ビアテイスト飲料がある。発酵ビアテイスト飲料とは、飲料製造工程中に発酵工程を経るものであり、一方、非発酵ビアテイスト飲料は、飲料製造工程中に発酵工程を経ないものや、飲料製造工程中に発酵工程を経るものの、エタノール発酵は抑制したものが含まれる。本発明においては、非発酵ビアテイスト飲料が本発明の効果を十分に引き出す観点から好ましい。
 本発明のビアテイスト飲料は、金属缶、瓶、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)等の通常の包装容器に充填して提供することができる。
 本発明のビアテイスト飲料は、加熱殺菌されていてもよく、加熱殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されるものではない。例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)、充填後殺菌法(パストリゼーション)等を挙げることができる。
 また、加熱殺菌法を適宜選択することも可能であり、例えば、金属缶、瓶のように、飲料を容器に充填後、容器ごと加熱殺菌(例えば60~140℃、1~60分)できる場合にあってはレトルト殺菌や充填後殺菌法(パストリゼーション)を採用することができる。充填後殺菌法(パストリゼーション)の場合、例えば65℃で1~60分間、好ましくは65℃で5~30分間、更に好ましくは65℃で10~20分間で加熱殺菌することができる。
 また、PETボトルのようにレトルト殺菌できないものについては、飲料をあらかじめ上記と同等の殺菌条件(例えば65~140℃で0.1秒~30分間、好ましくは70~125℃で1秒~25分間、更に好ましくは75~120℃で10秒~20分間)で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填や、ホットパック充填等を採用することができる。
 前述の実施形態に関し、本発明は更に以下のビアテイスト飲料及び方法を開示する。
<1>
 (A)プロリン、及び
 (B)デヒドロアスコルビン酸
を含有し、
 成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)] 0.001~500であり、
 pHが2~5であり、かつ
 エタノール含有量が1質量%未満である、ビアテイスト飲料。
<2>
 (A)プロリン、及び
 (B)デヒドロアスコルビン酸
を配合し、成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)] を0.001~500に、pHを2~5に、エタノール含有量を1質量%未満に、それぞれ調整する、ビアテイスト飲料のコク及びキレの改善方法。
<3>
 成分(A)の含有量が、好ましくは0.000001質量%以上、より好ましくは0.00001質量%以上、更に好ましくは0.00005質量%以上、殊更に好ましくは0.0001質量%以上であって、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.005質量%以下、更に好ましくは0.001質量%以下、殊更に好ましくは0.0005質量%以下である、前記<1>記載のビアテイスト飲料、又は前記<2>記載のビアテイスト飲料のコク及びキレの改善方法(以下、「ビアテイスト飲料、又はビアテイスト飲料のコク及びキレの改善方法」を「ビアテイスト飲料等」と称する)。
<4>
 成分(A)の含有量が、好ましくは0.000001~0.01質量%、より好ましくは0.00001~0.005質量%、更に好ましくは0.00005~0.001質量%、殊更に好ましくは0.0001~0.0005質量%である、前記<1>~<3>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<5>
 成分(B)の含有量が、好ましくは0.000005質量%以上、より好ましくは0.00001質量%以上、更に好ましくは0.00005質量%以上、殊更に好ましくは0.002質量%以上であって、好ましくは0.14質量%以下、より好ましくは0.12質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、殊更に好ましくは0.08質量%以下である、前記<1>~<4>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<6>
 成分(B)の含有量が、好ましくは0.000005~0.14質量%、より好ましくは0.00001~0.12質量%、更に好ましくは0.00005~0.1質量%、殊更に好ましくは0.002~0.08質量%である、前記<1>~<5>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<7>
 成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.05以上、殊更に好ましくは0.1以上であって、好ましくは300以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは50以下、殊更に好ましくは30以下である、前記<1>~<6>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<8>
 成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が、好ましくは0.005~300、より好ましくは0.01~100、更に好ましくは0.05~50、殊更に好ましくは0.1~30である、前記<1>~<7>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<9>
 好ましくは成分(C)としてフラボノール、フラバノン、フラバノール及びそれらの糖付加物から選択される1種又は2種以上のポリフェノールを更に含有する、前記<1>~<8>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<10>
 フラボノールが、好ましくはミリセチン、ケルセチン及びケンフェロールから選択される1種又は2種以上であり、フラバノンが、好ましくはヘスペレチン及びナリゲニンから選択される少なくとも1種であり、フラバノールが、好ましくは非重合体カテキン類及びその重合体から選択される少なくとも1種であり、フラボノール配糖体が、ケンフェロール、ケルセチン又はミリセチンに糖が付加したもの(例えば、イソクエルシトリン、イソクエルシトリン糖付加物、ルチン及びクエルシトリンから選択される1種又は2種以上)であり、フラバノン配糖体が、好ましくはヘスペレチン又はナリゲニンに糖が付加したもの(例えば、ヘスぺリジン、ヘスぺリジン糖付加物、及びナリンギンから選択される1種又は2種以上)である、前記<9>記載のビアテイスト飲料等。
<11>
 非重合体カテキン類が、好ましくはカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートから選択される1種又は2種以上である、前記<10>記載のビアテイスト飲料等。
<12>
 成分(C)が、好ましくはイソクエルシトリン、イソクエルシトリン糖付加物、ヘスぺリジン、ヘスぺリジン糖付加物、非重合体カテキン類、及び重合カテキンから選択される1種又は2種以上であり、更に好ましくはイソクエルシトリン、イソクエルシトリン糖付加物、ヘスぺリジン糖付加物、非重合体カテキン類、及び重合カテキンから選択される1種又は2種以上である、前記<9>~<11>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<13>
 成分(C)の含有量が、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上、殊更に好ましくは0.02質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下、殊更に好ましくは0.1質量%以下である、前記<9>~<12>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<14>
 成分(C)の含有量が、好ましくは0.001~0.5質量%、より好ましくは0.005~0.4質量%、更に好ましくは0.01~0.3質量%、より更に好ましくは0.02~0.2質量%、殊更に好ましくは0.02~0.1質量%である、前記<9>~<13>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<15>
 成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]が、好ましくは1以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、殊更に好ましくは30以上であって、好ましくは500以下、より好ましくは400以下、更に好ましくは300以下、殊更に好ましくは200以下である、前記<9>~<14>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<16>
 成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]が、好ましくは1~500、より好ましくは5~400、更に好ましくは10~300、殊更に好ましくは30~200である、前記<9>~<15>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<17>
 好ましくは成分(D)としてカルボン酸、無機酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種を更に含有する、前記<1>~<16>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<18>
 成分(D)が、好ましくはクエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、フィチン酸、酢酸、塩酸、リン酸及びそれらの塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)から選択される少なくとも1種であり、より好ましくはグルコン酸、クエン酸、リン酸、コハク酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種であり、更に好ましくはグルコン酸、リン酸及びそれらの塩から選択される少なくとも1種である、前記<17>記載のビアテイスト飲料等。
<19>
 成分(D)の含有量が、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上であって、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である、前記<17>又は<18>記載のビアテイスト飲料等。
<20>
 成分(D)の含有量が、好ましくは0.0001~1質量%、より好ましくは0.0005~0.5質量%、更に好ましくは0.001~0.1質量%である、前記<17>~<19>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<21>
 (E)エタノールの含有量が、好ましくは0.7質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満、更に好ましくは0.3質量%未満、殊更に好ましくは0.00質量%である、前記<1>~<20>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<22>
 好ましくはノンアルコールビアテイスト飲料である、前記<1>~<21>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<23>
 好ましくは成分(F)として炭酸ガスを更に含有する、前記<1>~<22>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<24>
 (F)炭酸ガスの含有量が、ガス容量(GV)として、好ましくは1v/v以上、より好ましくは1.2v/v以上、更に好ましくは1.5v/v以上、より更に好ましくは1.6v/v以上、殊更に好ましくは2.0v/v以上であって、好ましくは3v/v以下、より好ましくは2.9v/v以下、更に好ましくは2.8v/v以下、より更に好ましくは2.7v/v以下、殊更に好ましくは2.6v/v以下である、前記<23>記載のビアテイスト飲料等。
<25>
 (F)炭酸ガスの含有量が、ガス容量(GV)として、好ましくは1~3v/v、より好ましくは1.2~2.9v/v、更に好ましくは1.5~2.8v/v、より更に好ましくは1.6~2.7v/v、殊更に好ましくは2.0~2.6v/vである、前記<23>又は<24>記載のビアテイスト飲料等。
<26>
 好ましくは成分(G)として水溶性食物繊維を更に含有する、前記<1>~<25>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<27>
 水溶性食物繊維が、好ましくは難消化性デキストリン、ポリデキストロース、分岐マルトデキストリン、グアーガム分解物、ガラクトマンナン、グルコマンナン、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、ペクチン、ラミナリン、フコイジン、カラギーナン及び直鎖グルカンから選択される少なくとも1種であり、より好ましくは難消化性デキストリン及びポリデキストロースから選択される少なくとも1種であり、更に好ましくは難消化性デキストリンである、前記<26>記載のビアテイスト飲料等。
<28>
 成分(G)の含有量が、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下、殊更に好ましくは0.01質量%以下であり、また0質量%であってもよい、前記<26>又は<27>記載のビアテイスト飲料等。
<29>
 好ましくは成分(H)としてα酸及びイソα酸から選択される少なくとも1種を更に含有する、前記<1>~<28>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<30>
 α酸が、好ましくはフムロン、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン及びプレフムロンから選択される少なくとも1種であり、イソα酸が、好ましくはイソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン及びイソプレフムロンから選択される少なくとも1種である、前記<29>記載のビアテイスト飲料等。
<31>
 成分(H)の含有量は、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.005質量%以下、更に好ましくは0.001質量%以下であり、更に好ましくは0.005質量%以下であり、更に好ましくは0.0001質量%以下であり、また0質量%であってもよい、前記<29>又は<30>記載のビアテイスト飲料等。
<32>
 pH(20℃)が、好ましくは2.5以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは3.2以上、より更に好ましくは3.3以上、殊更に好ましくは3.4以上であって、好ましくは4.5以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3.9以下である、前記<1>~<31>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<33>
 pH(20℃)が、好ましくは2.5~4.5、より好ましくは3~4、更に好ましくは3.2~4、より更に好ましくは3.3~4、殊更に好ましくは3.4~3.9である、前記<1>~<32>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<34>
 (B)デヒドロアスコルビン酸と(I)アスコルビン酸との質量比[(I)/(B)]が、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは1以下、更に好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.3以下であり、殊更に好ましくは0.1以下であり、また0であってもよい、前記<1>~<33>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<35>
 好ましくは成分(J)としてナトリウムイオンを更に含有する、前記<1>~<34>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<36>
 成分(J)の含有量が、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である、前記<35>記載のビアテイスト飲料等。
<37>
 成分(J)の含有量が、好ましくは0.001~0.5質量%、より好ましくは0.005~0.1質量%、更に好ましくは0.01~0.05質量%である、前記<35>又は<36>記載のビアテイスト飲料等。
<38>
 好ましくは香料、甘味料、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、エステル、乳化剤、保存料、及び品質安定剤から選択される1種又は2種以上の添加剤を含有する、前記<1>~<37>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<39>
 好ましくは発酵ビアテイスト飲料又は非発酵ビアテイスト飲料であり、更に好ましくは非発酵ビアテイスト飲料がある、前記<1>~<38>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<40>
 好ましくは容器詰ビアテイスト飲料である、前記<1>~<39>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<41>
 容器が、好ましくは金属缶、瓶又はポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)である、前記<40>記載のビアテイスト飲料等。
<42>
 好ましくは加熱殺菌されたものである、前記<1>~<41>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<43>
 加熱殺菌が、好ましくは適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであり、更に好ましくはレトルト殺菌、高温短時間殺菌(HTST)、超高温殺菌(UHT)、又は充填後殺菌(パストリゼーション)である、前記<42>記載のビアテイスト飲料等。
<44>
 加熱殺菌がレトルト殺菌又は充填後殺菌である場合、好ましくは60~140℃で、1~60分間である、前記<43>記載のビアテイスト飲料等。
<45>
 加熱殺菌が充填後殺菌(パストリゼーション)である場合、好ましくは65℃で1~60分間、より好ましくは65℃で5~30分間、更に好ましくは65℃で10~20分間である、前記<43>記載のビアテイスト飲料等。
<46>
 好ましくは65~140℃で0.1秒~30分間、より好ましくは70~125℃で1秒~25分間、更に好ましくは75~120℃で10秒~20分間)で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填又はホットパック充填するものである、前記<42>又は<43>記載のビアテイスト飲料等。
1.プロリンの分析
 試料をメンブレンフィルターで濾過し、得られたろ過について、LC/MS/MS測定を行い、グラジエント法によりプロリンを定量する。各条件は以下のとおりである。
・LC/MS/MS:UltiMate3000/TSQ QUANTUM ACCESS MAX(Thermo Fisher Scientific)
・カラム:Atlantis T3(4.6mmφ×150mm、5μm)
・移動相:ギ酸水溶液/メタノール
・モニターイオン:m/z 116.22 [M+H]+
・イオンスプレー電圧:3kV
・エバポレート温度:500℃
・キャピラリー温度:280℃
・流速:1.0mL/分
・注入量:10μL
・カラム温度:40℃
2.デヒドロアスコルビン酸の分析
 分析機器は高速液体クロマトグラフ(形式LC-20AT、島津製作所製)を使用する装置の構成ユニットの名称・型番は次の通りである。
・検出器:紫外可視吸光光度計、SPD-10AV(島津製作所製)
・カラム:Senshupak Silica-1100-N,φ4.6mm×100mm(センシュー科学製)
 分析条件は次の通りである。
・移動相:酢酸エチル、ヘキサン、酢酸及び水の混液(60:40:5:0.05)
・流量:1.5mL/min
・カラムオーブン設定温度:35℃
・波長:495nm
 試料を精秤後、2%チオ尿素-5%メタリン酸溶液にて50mLにメスアップする。ろ過後、ろ液を1mL分取し、これに2%チオ尿素-5%メタリン酸溶液を1mL、5%メタリン酸溶液を2mL加える。更に、2%2,4-ジニトロフェニルヒドラジン-4.5mol/L硫酸を0.5mL加えた後、50℃にて1時間オサゾンの生成反応を行う。次いで、酢酸エチル3mLを加え60分間振とうし、転溶によって得られたオサゾンを分析に供する。
3.カルボン酸の分析
 試料10gに5%過塩酸5mLを加え、水で50mLに定容する。これを必要に応じて各種カルボン酸の検量線の範囲内に入るように水で希釈したものを試験溶液とする。試験溶液を高速液体クロマトグラフに注入し、電気伝導度を測定し、各種カルボン酸を検量線より算出する。
・分離カラム:Shim-pack SCR-102H(島津製作所製)
・移動相:5mmol/L p-トルエンスルホン酸
・検出試薬:5mmol/L p-トルエンスルホン酸、
      100μmol/L EDTA、
      20mmol/L Bis-Tris緩衝液
・注入量:10μL
・流量:0.8mL/分
・電気伝導度検出器:CDD-10AVP(島津製作所製)
・温度:40℃
4.ポリフェノールの分析
(1)非重合体カテキン類の分析
 試料溶液をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式SCL-10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラムL-カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により分析した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、移動相B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
 濃度勾配条件(体積%)
   時間     移動相A     移動相B
   0分      97%       3%
   5分      97%       3%
  37分      80%      20%
  43分      80%      20%
  43.5分     0%     100%
  48.5分     0%     100%
  49分      97%       3%
  62分      97%       3%
(2)重合カテキン及び非重合体カテキン類の総量の分析
(i)試薬の調製
1)酒石酸鉄試薬の調製
 500mLメスフラスコに硫酸第一鉄七水塩0.50gと(+)酒石酸ナトリウム・カリウム四水和物2.50gを採取し、イオン交換水でメスアップした。
2)リン酸バッファーの調製
 2000mLメスフラスコにリン酸水素二ナトリウム・二水和物20.00gとリン酸二水素カリウム2.90gを採取し、イオン交換水でメスアップした。この溶液のpHが7.5~7.6になるように調整した。pH7.6を超える場合、リン酸二水素カリウム・二水和物0.9g/100mL水溶液を添加し、pH7.5未満の場合、リン酸二水素カリウム1.2g/100mL水溶液を添加し調整した。
(ii)装置及び器具
1)分光光度計(U-2010;日立製作所製)
2)石英製セル(10mm×10mm)
3)25mL、100mL、200mL、500mL、2000mLのメスフラスコ
4)1mL、5mL、10mL、20mL、30mLのホールピペット
5)1mL、3mL、5mLのマイクロピペット
(iii)分析条件
1)測定波長:540nm
2)温度  :20℃±2℃
(iv)操作
1)検量線作成
i)没食子酸エチル約0.5gを使用前に2~3時間乾燥させた。
ii)200mLメスフラスコに乾燥した没食子酸エチル0.2gを採取し、イオン交換水でメスアップした。(100mg/100mL標準液)
iii)100mLメスフラスコに、ii)の標準液を用い、5mg/100mL、10mg/100mL、20mg/100mL、30mg/100mLの各標準液を調製した。
iv)25mLメスフラスコに、iii)の標準液をそれぞれ5mL採取し、酒石酸鉄試薬5mLを加えリン酸バッファーでメスアップした。また、ブランクとして標準液を加えないものを調製した。
v)分光光度計にて吸光度を測定し検量線を作成した。
 なお、検量線については下記を目安にし、逸脱した時は再調整した。
 R2   :0.9995~1.0000
 検量線傾き:34.5±0.4
 切片   :0.3以下
2)試料測定
i)イオン交換水にて分光光度計をゼロ補正した。
ii)25mLメスフラスコに試料を所定量採取し、酒石酸鉄試薬5mLを加えリン酸バッファーでメスアップした後、吸光度を測定した。なお、吸光度の測定は、発色後40分以内とした。
(3)重合カテキンの分析
 上記「(2)重合カテキン及び非重合体カテキン類の総量の分析」にて得られた分析結果から、上記「(1)非重合体カテキン類の分析」にて得られた分析結果を減ずることにより、重合カテキンの含有量を求めた。
(4)ヘスペリジン及びその糖付加物の分析
 ヘスペリジン及びその糖付加物の分析は、日立製作所製高速液体クロマトグラフを用い、インタクト社製カラムCadenza CD-C18 (4.6mmφ×150mm、 3μm)を装着し、カラム温度40℃でグラジエント法により行う。移動相C液は0.05mol/L酢酸水溶液、D液はアセトニトリルとし、1.0mL/分で送液する。グラジエント条件は以下のとおりである。
 濃度勾配条件(体積%)
   時間     移動相C     移動相D
   0分      85%       15%
  20分      80%      20%
    35分      10%      90%
  50分      10%      90%
  40.1分     85%       15%
    60分            85%           15%
 試料注入量は10μL、検出は波長283nmの吸光度により定量する。
(5)イソクエルシトリン及びその糖付加物の分析
 イソクエルシトリン及びその糖付加物の分析は、HPLC(高速液体クロマトグラフ)法により、次に示す方法にしたがって行う。
 分析機器は、LC-20AD(島津製作所製)を使用する。
 分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :紫外可視吸光光度計 SPD-20A(島津製作所製)
・カラム :YMC-Pack ODS-A AA12S05-1506WT、φ6mm×150mm(ワイエムシィ製)
 分析条件は次の通りである。
・カラム温度:40℃
・移動相  :水、アセトニトリル、2-プロパノール及び酢酸の混液(200:38:2:1)
・流量   :1.0mL/min
・試料注入量:10μL
・測定波長 :360nm
 以下の手順にて分析用試料を調製する。
 検体1gを量りとり、メタノール1mL加え、更にメタノール及び水の混液(1:1)を加えて10mLに定容し、試料溶液とした。調製した試料溶液を高速液体クロマトグラフ分析に供する。
 また、イソクエルシトリンの標準品を用いて濃度既知の溶液を調製し、高速液体クロマトグラフ分析に供することにより検量線を作成し、イソクエルシトリンを指標として、前記試料溶液中のイソクエルシトリン及びその糖付加物の定量を行う。即ち、前記検量線から、前記試料溶液のHPLC分析におけるイソクエルシトリン及びその糖付加物についてそれぞれモル濃度を求め、更に各物質の分子量からその含有量(質量%)を計算し、試料中のイソクエルシトリン及びその糖付加物の定量を行う。
5.エタノールの分析
 エタノールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行う。
 分析機器は、GC-14B(島津製作所社製)を使用する。
 分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :FID
・カラム :Gaskuropack55、80~100mesh、φ3.2mm×3.1m
 分析条件は次の通りである。
・温度  :試料注入口及び検出機250℃、カラム130℃
・ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)140kPa、水素60kPa、空気50kPa
・注入量 :2μL
 以下の手順にて分析用試料を調製する。
 検体5gを量りとり、これに水を加えて25mLに定容する。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とする。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供する。
6.炭酸ガスの分析
 「最新・ソフトドリンクス(最新・ソフトドリンクス編集委員会、株式会社光琳、平成15年9月30日発行)」の第VI編 3-1-2ガス内圧力の検査に記載の方法を用いた。具体的には、以下のとおりである。
1)測定前に試料を恒温槽にて20℃まで温め、液温を均一にした。
2)前記1)の試料を測定機〔京都電子工業(株)、ガスボリューム測定装置GVA-500A〕にかけ、スニフト(スニフトバルブを開放し、大気圧までゲージを戻す)を行った。スニフト操作を行うことによりヘッドスペース中のエアーを抜いた。
3)次に激しく振動させゲージ圧が一定値を示したら、その値を読み、試料の温度を測定し、表(スニフト用ガスボリュームチャート)よりガスボリュームを求めた。
7.ナトリウムイオン量の分析
 試料2gに10%塩酸5mLを加え、水浴上で蒸発乾固する。さらに10%塩酸5mLを加え、加温した後、全量をメスフラスコに濾過し、水で定容する。1%塩酸を用いて、検量線の範囲内に入るように、適当な濃度に希釈し、20000ppmのストロンチウム液2.5mLを加え、定容したものを試験溶液とする。原子吸光光度計を用いて、試験溶液の吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線からナトリウムの定量を行う。
・原子吸光光度計:AA-7000(島津製作所製)
・フレーム:空気-アセチレン
・測定波長:589.0nm
8.pHの測定
 pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。なお、飲料中に炭酸ガスを含有する場合は、試料約100mLを300mLのビーカーに量り取り、ビーカー内にスターラーピースを入れ、スターラーで20分間攪拌して炭酸ガスを取り除いた後、20℃に温度調整をして測定した。
9.官能評価
 各ビアテイスト飲料の「コク」及び「キレ」について、3名の専門パネルが下記の基準により評価し、その後協議により最終評点を決定した。
1)コクの評価基準
 実施例3のビアテイスト飲料の「コク」の評点を3とし、比較例1のビアテイスト飲料の「コク」の評点を1として、下記の5段階で評価を行った。
  評点5:コクが強い
    4:コクがやや強い
    3:コクがある
    2:コクがやや弱い
    1:コクが弱い
2)キレの評価基準
 実施例3のビアテイスト飲料の「キレ」の評点を3とし、比較例1のビアテイスト飲料の「キレ」の評点を1として、下記の5段階で評価を行った。
  評点5:キレが非常によい
    4:キレがよい
    3:僅かに弱いが、キレを感じる
    2:キレが弱い
    1:キレがない
10.泡立ちの評価
 泡立ち(mL)については、5℃に冷却した各飲料50mLを、100mL容メスシリンダー(IWAKI, PYREX(登録商標))の10cm上部から底部中心に目がけて注ぎ、その時に発生した泡の量(mL)を測定した。
調製例1
緑茶抽出物I
 ポリフェノンG(三井農林社製)200gを、25℃にて250r/min攪拌条件下の95質量%エタノール水溶液800g中に分散させ、酸性白土(ミズカエース#600、水澤化学社製)100gを投入後、約10分間攪拌を続けた。次に、2号ろ紙で濾過した後、濾液に活性炭16gを添加し、再び2号ろ紙で濾過した。次に0.2μmメンブランフィルターで再濾過した。次に、40℃、減圧下にて濾液からエタノールを留去し、イオン交換水で非重合体カテキン類濃度を15質量%に調整して、緑茶抽出物Iを得た。
実施例1~14、比較例1及び参考例1
 表1に示す各成分をイオン交換水に混合溶解した。次に、4℃に冷却したGV=3.1v/vの炭酸水で全量350gとし、350mL容アルミ缶に充填した後、パストリゼーションにて加熱殺菌した。殺菌条件は、65℃、20分で行った。得られたビアテイスト飲料の分析結果、官能評価の結果を表1に併せて示す。実施例1、2、4及び5については、泡立ちの評価を行った。実施例1は6mL、実施例2は10mL、実施例4は6mLそれぞれ泡立つのに対し、実施例5の泡立ちは24mLであった。また、実施例5のビアテイスト飲料は、ナトリウムイオンの含有量が0.025質量%であり、実施例14のビアテイスト飲料は、ナトリウムイオンの含有量が0.048質量%であった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1から、エタノール量及びpHが低いビアテイスト飲料において、プロリンとデヒドロアスコルビン酸とを含有させ、それらの質量比を特定範囲内に制御することにより、コクやキレの良好なビアテイスト飲料が得られることが分かる。

Claims (15)

  1.  (A)プロリン、及び
     (B)デヒドロアスコルビン酸
    を含有し、
     成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)] 0.001~1000であり、
     pHが2~5であり、かつ
     エタノール含有量が1質量%未満である、ビアテイスト飲料。
  2.  成分(B)の含有量が0.000005~0.14質量%である、請求項1記載のビアテイスト飲料。
  3.  更に(C)フラボノール、フラバノン、フラバノール及びそれらの糖付加物から選択される1種又は2種以上のポリフェノールを含有する、請求項1又は2記載のビアテイスト飲料。
  4.  成分(C)の含有量が0.001~0.5質量%である、請求項3記載のビアテイスト飲料。
  5.  成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]が1~500である、請求項3又は4記載のビアテイスト飲料。
  6.  成分(J)ナトリウムイオンを更に含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  7.  成分(J)の含有量が0.001~0.5質量%である、請求項6記載のビアテイスト飲料。
  8.  成分(A)の含有量が0.000001~0.01質量%である、請求項1~7のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  9.  更に(D)カルボン酸、無機酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  10.  成分(D)の含有量が0.0001~1質量%である、請求項9記載のビアテイスト飲料。
  11.  非発酵ビアテイスト飲料である、請求項1~10のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  12.  (E)エタノールの含有量が0.00質量である、請求項1~11のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  13.  (F)炭酸ガスの含有量がガス容量(GV)として1~3v/vである、請求項1~12のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  14.  容器詰ビアテイスト飲料である、請求項1~13のいずれか1項に記載のビアテイスト飲料。
  15.  容器が金属缶である、請求項14記載のビアテイスト飲料。
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