JP2019030343A - 非発酵ビールテイスト飲料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリフェノールの総含有量が高いにもかかわらず、清澄で光沢ある外観を有する非発酵ビールテイスト飲料、及びその製造方法の提供。【解決手段】ポリフェノールの総含有量が100ppm以上であり、濁度が2EBC°以下であり、分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下であり、前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリフェノールの総含有量が高いにもかかわらず、清澄で光沢ある外観を有する非発酵ビールテイスト飲料、及びその製造方法に関する。
ビールとは異なり、発酵工程を経ずに製造される非発酵ビールテイスト飲料は、特別な発酵装置を要することなく製造することができるため、低コストで大量生産するのに向いており、アルコールを含有しないノンアルコール飲料の製造にも適している。一方で、非発酵ビールテイスト飲料には、ビールらしい風味やコク感に劣る傾向がある。特に、麦芽の使用比率が低い非発酵ビールテイスト飲料では、麦芽由来成分による複雑な味感がもたらすコク感が不足しがちである。
非発酵ビールテイスト飲料において、コク感を高める方法としては、原料として使用する麦芽の量を増やす方法が挙げられる。しかしながら、麦芽には、「麦臭さ」や「穀物臭」といわれる特有の臭いの成分も多く含まれており、麦芽を原料とするビールテイスト飲料においては、この麦芽オフフレーバーが官能的に問題となっている。特に、止渇感・ドリンカビリティーを主たる特徴とするビールテイスト飲料では、麦芽オフフレーバーはよりネガティブに働く傾向がある。
非発酵ビールテイスト飲料に「のどにグッとくる飲み応え」及び「飲んだ後のキレの良さ」を増強し、適度にバランスさせることにより、ビールらしい風味を付与する方法としては、例えば特許文献1には、高分子糖と甘味物質を所定の割合で含有させる方法が開示されている。
一方で、ビールテイスト飲料が含有する成分のうち、主に麦芽やホップに由来する成分としてポリフェノールがある。ビールにおいては、ポリフェノールはタンパク質等の含窒素化合物と複合体を形成し、この複合体は混濁の原因物質とされている。このため、ビールテイスト飲料中の総ポリフェノール含有量が多くなると濁りが生じるため、ピルスナービール様の清澄で光沢ある中味品質を満たすことが困難である。
本発明は、ポリフェノールの総含有量が高いにもかかわらず、清澄で光沢ある外観を有する非発酵ビールテイスト飲料、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、非発酵ビールテイスト飲料に充分量のポリフェノールを含有させることによりビールらしいコク感を増大させることができること、及び、ポリフェノールと複合体を形成しやすい分子量が500以上である含窒素化合物の含有量を抑制することによって、ピルスナービール様の清澄で光沢ある外観にできることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料、及び非発酵ビールテイスト飲料の製造方法は、下記[1]〜[7]である。
[1] ポリフェノールの総含有量が100ppm以上であり、
濁度が2EBC°以下であり、
分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下であり、
前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料。
[2] 高分子糖の含有量が8g/L以上である、前記[1]の非発酵ビールテイスト飲料。
[3] プロシアニジン類を含有する、前記[1]又は[2]の非発酵ビールテイスト飲料。
[4] 含炭素化合物を含有する原料全体に占める麦芽の使用比率が50質量%未満である、前記[1]〜[3]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[5] サポニン、アルギン酸エステル、アカシアガム、キサンタンガム、及びグァーガムからなる群より選択される1種以上からなる気泡素材を含有する、前記[1]〜[4]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[6] 前記気泡素材の含有量が50ppm以上である、前記[5]の非発酵ビールテイスト飲料。
[7] ポリフェノールの総含有量が100ppm以上となるように、粗精製又は精製されたポリフェノールを原料とし、
分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下となるように、分子量が500以上である含窒素化合物を含有する原料の使用量を調整し、
前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料の製造方法。
[1] ポリフェノールの総含有量が100ppm以上であり、
濁度が2EBC°以下であり、
分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下であり、
前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料。
[2] 高分子糖の含有量が8g/L以上である、前記[1]の非発酵ビールテイスト飲料。
[3] プロシアニジン類を含有する、前記[1]又は[2]の非発酵ビールテイスト飲料。
[4] 含炭素化合物を含有する原料全体に占める麦芽の使用比率が50質量%未満である、前記[1]〜[3]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[5] サポニン、アルギン酸エステル、アカシアガム、キサンタンガム、及びグァーガムからなる群より選択される1種以上からなる気泡素材を含有する、前記[1]〜[4]のいずれかの非発酵ビールテイスト飲料。
[6] 前記気泡素材の含有量が50ppm以上である、前記[5]の非発酵ビールテイスト飲料。
[7] ポリフェノールの総含有量が100ppm以上となるように、粗精製又は精製されたポリフェノールを原料とし、
分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下となるように、分子量が500以上である含窒素化合物を含有する原料の使用量を調整し、
前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料の製造方法。
本発明により、ビールらしいコク感とピルスナービール様の清澄で光沢ある外観を有する非発酵ビールテイスト飲料を得ることができる。
本発明及び本願明細書において、非発酵ビールテイスト飲料とは、発酵工程を経ずに製造され、アルコール含有量に関わらず、ビールと同等の又はそれと似た風味・味覚及びテクスチャーを有し、高い止渇感・ドリンカビリティーを有する発泡性飲料である。すなわち、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、アルコール飲料であってもよく、アルコール含量が1容量%未満であるいわゆるノンアルコール飲料又はローアルコール飲料であってもよい。非発酵ビールテイスト飲料としては、具体的には、発泡酒、ローアルコール発泡性飲料、ノンアルコールビール等のビールテイスト飲料が挙げられる。その他、発酵工程を経ずに製造された飲料を、アルコール含有蒸留液及び炭酸ガスと混和して得られたリキュール類であってもよい。アルコール含有蒸留液とは、蒸留操作により得られたアルコールを含有する溶液であり、スピリッツ等の一般に蒸留酒に分類されるものを用いることができる。
本発明及び本願明細書において、ポリフェノールとは、1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物の総称を意味する。ポリフェノールは、リンゴ、麦芽、ホップ、お茶、ブドウ、ブドウ種子、カカオ、シソの葉、ピーナッツ、松樹皮、黒豆など様々な天然物に含まれており、特徴的な苦味や渋味を有する。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料が含有するポリフェノールとしては、特にプロシアニジン類又はプロシアニジン類を含有する混合物であることが好ましい。本発明及び本願明細書において、プロシアニジン類とは、カテキン類のn重合体(n≧1、但し、nは整数)又はそれらの総称であり、n=1のカテキンも含む。カテキン類としては、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキンが含まれるが、特にこれらに限定されるものではない。プロシアニジン類としては、カテキン類のn重合体又はそれらの混合物であれば特に限定されるものではない。また、天然のプロシアニジン類でもよく、合成されたプロシアニジン類であってもよい。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、ポリフェノールの総含有量(総ポリフェノール含有量)が100ppm以上である。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、充分量のポリフェノールを含有するため、総ポリフェノール含有量が低い非発酵ビールテイスト飲料に比べて、複雑な味やコクが高められている。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料の総ポリフェノール含有量としては、150ppm以上が好ましく、200ppm以上がより好ましい。なお、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料の総ポリフェノール含有量は、クエン酸第二鉄アンモニウムを加え発色させて比色定量する方法により測定できる。
非発酵ビールテイスト飲料中の総ポリフェノール含有量を100ppm以上に調節する方法としては、例えば、ポリフェノール含有量の多い原料を用いる方法が挙げられる。中でも、麦芽やホップは、ポリフェノール含有量が多いことに加えて、ビールテイスト飲料の原料としても汎用されている。そこで、原料として用いる麦芽やホップとして、ポリフェノール含有量の多い品種を選択して用いることや、用いる麦芽やホップの量を調節することにより、非発酵ビールテイスト飲料中のポリフェノール含有量を高めることができる。また、天然物から抽出された、粗精製又は精製されたポリフェノールを原料として添加してもよく、合成されたポリフェノールを原料として添加してもよい。天然物から抽出・精製されたポリフェノールとしては、リンゴ、麦芽、ホップ、ブドウ種子、黒豆等から抽出されたポリフェノールや、茶から抽出されたカテキン類等が挙げられる。例えば、麦芽穀皮部分を80℃以上の温水に接触させることにより、ポリフェノールを溶出させることができ、この溶出されたポリフェノールを原料として添加してもよい。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、1種類の天然物由来のポリフェノールを含有していてもよく、2種類以上の天然物由来のポリフェノールを含有していてもよい。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料が含有するポリフェノールとしては、特に限定はされないが、リンゴ由来ポリフェノール、麦芽由来ポリフェノール、ホップ由来ポリフェノール、茶由来ポリフェノール、黒豆由来ポリフェノール、及びブドウ種子由来ポリフェノールからなる群より選択される1種以上であることが好ましく、リンゴ由来ポリフェノール、麦芽由来ポリフェノール、及びホップ由来ポリフェノールからなる群より選択される1種以上であることがより好ましく、リンゴ由来ポリフェノール及びホップ由来ポリフェノールからなる群より選択される1種以上であることがさらに好ましい。
リンゴ等の天然物からのポリフェノールの抽出・(粗)精製は、例えば、搾汁果汁や抽出液から精製することにより行うことができる。搾汁方法としては、リンゴ等の原料を洗浄し、そのまま又は亜硫酸を添加しながら破砕、圧搾により搾汁果汁を得、好ましくはペクチン分解酵素を添加する。得られた搾汁果汁は、遠心分離処理、濾過処理等の手段により清澄果汁としてもよい。また、抽出方法としては、洗浄した原料をアルコール(エタノール、メタノール等)と混合して破砕し、そのまま浸漬及び圧搾、又は加熱還流しながら抽出し、次いで減圧濃縮によりアルコールを留去した後、遠心分離処理及び濾過処理、又は有機溶媒(ヘキサン、クロロホルム等)による分配処理及び濾過処理を行ない、清澄抽出液を得る方法を挙げることができる。
精製方法としては、ポリフェノール類を選択的に吸着かつ溶離できる吸着剤、例えばスチレン−ジビニルベンゼン系の合成吸着樹脂、陰イオン交換樹脂、オクタデシル基化学結合型シリカゲル(ODS)等を充填したカラムに、上記の清澄果汁又は清澄抽出液を通すことによりポリフェノール画分を吸着させる。次いで、蒸留水を通すことにより洗浄した後、20〜100容量%アルコール(例えばエタノール)溶液、好ましくは約50容量%アルコール溶液をカラムに通すことによりポリフェノール画分が溶出、回収できる。当該ポリフェノール画分は、一般的に、単純ポリフェノール化合物としてカフェー酸誘導体、p−クマル酸誘導体、フラバン−3−オール類(カテキン類)、フラボノール類(ケルセチン配糖体類)、ジヒドロカルコン類(フロレチン配糖体類)など、また高分子ポリフェノール化合物として縮合型タンニン類などにより、大部分が占められる。
得られたポリフェノール溶液を濃縮処理することによりポリフェノール液体製剤を得ることができる。当該濃縮処理としては、減圧濃縮することによりアルコールを留去することが好ましい。また、得られたポリフェノール液体製剤には、リンゴ酸等の有機酸を添加することも好ましい。さらに、当該ポリフェノール液体製剤をそのまま又はデキストリン等の粉末助剤を添加した後に噴霧乾燥又は凍結乾燥を行ない、ポリフェノール粉末製剤を得ることができる。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、これらのポリフェノール画分、ポリフェノール液体製剤、又はポリフェノール粉末製剤を原料として添加することにより製造し得る。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、濁度が2EBC°以下である。ここで、EBCは濁度単位であり、EBC(European Brewery Convention)の公定分析法で定められた濁度標準液を基準とする単位であって、当該技術分野では周知のものである。濁度が2EBC°以下では濁りは視認できず、清澄である。
本発明及び本願明細書において、非発酵ビールテイスト飲料の濁度は、EBCに採用されており、ビール分析の国際基準とされている分析法であって、「改訂BCOJビール分析法」(ビール酒造組合著、財団法人日本醸造協会発行)に記載の混濁度測定法に準じて測定される。例えば、散乱光測定方式を採用した濁度計により測定することができる。検量線は、硫酸ヒドラジン水溶液(1g/100mL)とヘキサメチレンテトラミン水溶液(10g/100mL)を1:1(容量比)で混合して得たホルマジン濁度原液を適宜希釈して調整した濃度既知のホルマジン水溶液を用いて作成することができる。
総ポリフェノール含有量が100ppm以上であるにもかかわらず、濁度が2EBC°以下にするためには、ポリフェノールと結合して混濁の原因となる複合体を形成する含窒素化合物の含有量を充分に低減させる。中でも、分子量が500以上である含窒素化合物を充分に低減させることが好ましい。分子量が500以上である含窒素化合物としては、ペプチド、タンパク質、アミノ酸等のアミノ基を含む化合物と多糖類とが結合した化合物等が挙げられる。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料における分子量が500以上である含窒素化合物の含有量としては、1000ppm以下が好ましく、850ppm以下がより好ましく、500ppm以下であることがさらに好ましく、100ppm以下であることがよりさらに好ましい。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、麦芽や麦類を原料とするものであってもよく、麦芽等を原料としないものであってもよい。原料、特に含炭素化合物を含有する原料全体に占める麦芽の使用比率が低い非発酵ビールテイスト飲料は、コク感等が不足する傾向にあるが、充分量のポリフェノールを含有させることにより、コク感を補うことができる。このため、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料としては、含炭素化合物を含有する原料全体に占める麦芽の使用比率が50質量%未満であるものが好ましく、含炭素化合物を含有する原料全体に占める麦芽の使用比率が25質量%未満であるものがより好ましく、原料として麦芽を使用しないものがさらに好ましい。ここで「麦芽の使用」とは、非発酵ビールテイスト飲料に対し、麦芽を実質的な量で配合することを意味する。例えば、香料等の原料として麦芽が用いられており、麦芽が香料として非発酵ビールテイスト飲料に少量配合された場合は、原料として麦芽を使用して製造したことに該当しない。
ペプチド等の含窒素化合物の含有量が少ないことにより、濁りの問題を解消することができるが、ボディ感が減少する場合がある。そこで、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料としては、高分子糖を含有することが好ましい。高分子糖を含有することにより、ボディ感を増大させることができる。特に、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料が、麦芽使用量が少ない又は麦芽を原料として使用していない場合であっても、ポリフェノールと高分子糖を含有することにより、ビールらしいコク感とボディ感を共に有することができる。
高分子糖とは、各種の糖がグリコシド結合によって重合した高分子化合物をいう。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料が含有する高分子糖としては、非発酵性糖質であることが好ましい。高分子糖には、例えば、デキストリン、難消化性デキストリン等のデンプン分解物や、ポリデキストロース、イヌリン等が含まれる。高分子糖は、分子量が低すぎると、非発酵ビールテイスト飲料のボディ感改善効果が不充分となるおそれがある。
デンプン分解物とは、デンプンを酵素及び/又は酸を用いて適当な分子量にまで分解したものを総称する。デンプン分解物としては、デンプンを水に分散し、これに酵素(例えば、アルファーアミラーゼ)及び/又は酸(例えば、塩酸や蓚酸)を添加し、加熱して糊化して加水分解したデキストリン、デンプンを酸焙焼して得られるデキストリンにアルファーアミラーゼなどの酵素を作用させて得られる難消化性デキストリン等が例示され、必要に応じて脱色、脱イオンなどの精製をし、液状、或は噴霧乾燥、ドラム乾燥などで粉末状にして利用できる。また、これらに水素添加した還元デンプン分解物も同じように効果があるのでこれも包含する。
これらデンプン分解物の中でも、非発酵ビールテイスト飲料のボディ感改善効果を考慮すると、DE24以下のものが適している。DEが24を越えると、非発酵ビールテイスト飲料のボディ感改善効果が弱く、風味のバランスが悪くなるおそれがある。好ましくは、デンプン分解物のDEは20以下であり、より好ましくは17以下である。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料に含まれる高分子糖の量は、濃度約8mg/mL以上であることが好ましく、12〜50mg/mLであることがより好ましく、16〜32mg/mLであることがさらに好ましい。高分子糖の濃度が約8mg/mL未満になると、非発酵ビールテイスト飲料のボディ感改善効果が弱くなるおそれがある。高分子糖の濃度が50mg/mLを超えると、非発酵ビールテイスト飲料の風味が悪くなる場合がある。
ビールテイスト飲料において、泡品質は重要な外観品質である。ビールの泡は、主に麦芽由来の気泡性タンパク質によるものであり、ペプチド等の含窒素化合物の含有量が少ないビールテイスト飲料は、気泡性タンパク質の含有量も少ないため、ビール様の泡が立ちにくい場合がある。このため、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、窒素を含有していない気泡素材を含有することが好ましい。窒素を含有していない気泡素材としては、サポニン、アルギン酸エステル、増粘多糖類等が挙げられる。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料としては、サポニン、アルギン酸エステル、アカシアガム、キサンタンガム、及びグァーガムからなる群より選択される1種以上からなる気泡素材を含有することが好ましい。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料が気泡素材を含有する場合、飲料中における気泡素材の含有量は、所望の泡品質を達成するために充分量であればよく、非発酵ビールテイスト飲料の種類、気泡素材の種類等を考慮して適宜調整することができる。本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料における気泡素材の含有量としては、50ppm以上であることが好ましい。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、ビール特有の爽やかな苦味を再現するために、ホップ又はホップエキスを含有することが好ましい。ホップ又はホップエキスとは、ホップの葉やその磨砕物、これらを水や熱湯で抽出した抽出液、抽出液の濃縮物や乾燥物を指す。ホップ又はホップ抽出物の添加量は、ホップに由来する風味が与えられる量であり、例えばホップに含まれる代表的な苦味成分であるα酸の含有量を目安としてもよい。例えば、本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料に含有させるホップ等の含有量としては、飲料中のα酸含有量が概ね0.005〜2質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%となる量が挙げられる。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料は、本発明の目的を損なわない範囲において、酸類、酵母エキス、香料、着色料、苦味料、香草等の原料を含有することができる。酸類としては、乳酸、クエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸等の有機酸や、塩酸、リン酸等の鉱酸、及びこれらの塩類が例示できる。香料としては、モルトフレーバー、ホップフレーバー、ビールフレーバー、アルコールフレーバー、カラメルフレーバー等を挙げることができる。着色料としては、カラメル等が挙げられる。
当該苦味料としては、製品である非発酵ビールテイスト飲料において、ビールと同質若しくは近似する苦味を呈するものであれば特に限定されるものではなく、ホップ中に含まれている苦味成分であってもよく、ホップには含まれていない苦味成分であってもよい。当該苦味料としては、具体的には、マグネシウム塩、カルシウム塩、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、ナリンジン、クワシン、イソα酸、テトライソα酸、β酸の酸化物、キニーネ、モモルデシン、クエルシトリン、テオブロミン、カフェイン等の苦味付与成分、及びゴーヤ、センブリ茶、苦丁茶、ニガヨモギ抽出物、ゲンチアナ抽出物、キナ抽出物等の苦味付与素材が代表的に挙げられる。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料が酸類を含有する場合には、飲料のpHが3.0〜4.6、好ましくは3.0〜4.0になるように、酸類の添加量を調整することが好ましい。飲料に添加する酸類の量が多すぎると、酸味が強調されてしまい、飲み辛くなる。酸類の量を、飲料のpHが3.0〜4.6程度になるように調節して添加することにより、製造される非発酵ビールテイスト飲料において、香味のバランスをより改善させることができる。
本発明に係る非発酵ビールテイスト飲料の製造方法は、非発酵ビールテイスト飲料を製造する際に通常行われる工程を包含する。一例として、まず、ポリフェノールを含有する原料又は(粗)精製ポリフェノールをはじめとする原料水以外の原料を所定量混合して配合物を調製する。次いで、配合物に飲用水を所定量添加して一次原料液を調製する。
また、麦芽をはじめとする穀物原料を原料として使用して製造される非発酵ビールテイスト飲料は、例えば、前記一次原料液を次の仕込工程で製造することができる。まず、麦芽等の穀物原料及び水を含む混合物を糖化した後、煮沸して麦汁を調製する。具体的には、麦芽の破砕物や米やコーンスターチ等の澱粉質に、温水を加えて混合・加温し、主に麦芽の酵素を利用して、澱粉質を糖化させる。原料としてホップを用いる場合には、この糖化液を濾過して得られた濾液にホップを加え、煮沸する。この糖化液の濾液に替わり、麦芽エキスに温水を加えたものにホップを加えて煮沸してもよい。ホップは煮沸開始から煮沸終了前であればどの段階で混合してもよい。煮沸後の糖化液が前記一次原料液となる。
麦芽を原料として使用しない非発酵ビールテイスト飲料を製造する場合には、仕込工程として、まず、炭素源を含有する液糖、麦又は麦芽以外のアミノ酸含有材料としての窒素源、ホップ、色素等を、温水と共に混合し、液糖溶液を調製する。該液糖溶液は、麦芽を原料として使用する非発酵ビールテイスト飲料の製造工程と同様に、煮沸する。原料としてホップを用いる場合、ホップは煮沸開始前ではなく、煮沸中に、該液糖溶液に混合してもよい。煮沸後の液糖溶液が前記一次原料液となる。
一次原料液を煮沸後、必要に応じてアルコールを加え、カーボネーション工程によって炭酸ガスを導入する。前記原料液を濃厚な状態で作成した後に、炭酸水を添加してもよい。なお、カーボネーション工程における濾過方法や炭酸ガスの添加方法は、常法により行うことができる。得られた非発酵ビールテイスト飲料は、通常、充填工程により瓶詰めされて、製品として出荷される。
カーボネーション工程や炭酸水添加工程の前に濾過処理により沈殿を除去すると、オリや雑味の原因物質が除去でき、より好ましい。また、殺菌処理を行ってもよい。その他、カーボネーション工程や炭酸水添加工程の後に、必要に応じて濾過処理又は殺菌処理を行ってもよい。
次に実施例及び参考例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
<総ポリフェノール含有量の測定>
以下の実施例等において、飲料中の総ポリフェノール含有量は、次のようにして測定した。
まず、10mLのサンプルを入れた2本の25mL容の共栓付丸底試験管(ブランク用試験管及び測定用試験管)にそれぞれ8mLのCMC(カルボキシメチルセルロース)溶液を当該試験管の内壁を伝わらせながら添加した後、4回緩やかに撹拌した。次いで、測定用試験管に0.5mLのクエン酸第二鉄アンモニウム溶液(0.35gのクエン酸第二鉄アンモニウムを10mLのイオン交換水に溶解させた溶液)を添加し、4回緩やかに撹拌した。その後、両方の試験管にそれぞれ0.5mLのアンモニア溶液(28容量%のアンモニア水とイオン交換水を1:1(容量比)で混合した溶液)を添加し、4回緩やかに撹拌した。さらに、ブランク用試験管に6.5mLのイオン交換水を入れ、測定用試験管に6.0mLのイオン交換水を入れ、両方の試験管をそれぞれ4回緩やかに撹拌した後、10分間静置した。これらの試験管内の溶液の600nmの吸光度(A600)を測定し、得られた測定値から下記式に従い、サンプルの総ポリフェノール濃度を求めた。
[総ポリフェノール濃度(ppm)]=([測定用試験管内溶液のA600]−[ブランク用試験管内溶液のA600])×820
以下の実施例等において、飲料中の総ポリフェノール含有量は、次のようにして測定した。
まず、10mLのサンプルを入れた2本の25mL容の共栓付丸底試験管(ブランク用試験管及び測定用試験管)にそれぞれ8mLのCMC(カルボキシメチルセルロース)溶液を当該試験管の内壁を伝わらせながら添加した後、4回緩やかに撹拌した。次いで、測定用試験管に0.5mLのクエン酸第二鉄アンモニウム溶液(0.35gのクエン酸第二鉄アンモニウムを10mLのイオン交換水に溶解させた溶液)を添加し、4回緩やかに撹拌した。その後、両方の試験管にそれぞれ0.5mLのアンモニア溶液(28容量%のアンモニア水とイオン交換水を1:1(容量比)で混合した溶液)を添加し、4回緩やかに撹拌した。さらに、ブランク用試験管に6.5mLのイオン交換水を入れ、測定用試験管に6.0mLのイオン交換水を入れ、両方の試験管をそれぞれ4回緩やかに撹拌した後、10分間静置した。これらの試験管内の溶液の600nmの吸光度(A600)を測定し、得られた測定値から下記式に従い、サンプルの総ポリフェノール濃度を求めた。
[総ポリフェノール濃度(ppm)]=([測定用試験管内溶液のA600]−[ブランク用試験管内溶液のA600])×820
<濁度の測定>
以下の実施例等において、飲料中の濁度は、次のようにして測定した。
まず、25mLの10質量/容量%のヘキサメチレンテトラミン溶液を共栓付ガラスフラスコにとり、これに25mLの1質量/容量%の硫酸ヒドラジン水溶液を撹拌しながら徐々に加えることにより、ホルマジン濁度原液を調製した。ホルマジン濁度原液は、栓をした状態で室温で24時間放置した後に使用した。当該ホルマジン濁度原液を充分に混合した後、蒸留水で10倍希釈したものを、ホルマジン標準溶液とした。
VcmLのホルマジン標準溶液蒸留水で100mLに希釈した溶液の濁度をVcEBC°として検量線を作成した。作成された検量線とサンプルの濁度に基づき、当該サンプルの濁度(EBC°)を求めた。
以下の実施例等において、飲料中の濁度は、次のようにして測定した。
まず、25mLの10質量/容量%のヘキサメチレンテトラミン溶液を共栓付ガラスフラスコにとり、これに25mLの1質量/容量%の硫酸ヒドラジン水溶液を撹拌しながら徐々に加えることにより、ホルマジン濁度原液を調製した。ホルマジン濁度原液は、栓をした状態で室温で24時間放置した後に使用した。当該ホルマジン濁度原液を充分に混合した後、蒸留水で10倍希釈したものを、ホルマジン標準溶液とした。
VcmLのホルマジン標準溶液蒸留水で100mLに希釈した溶液の濁度をVcEBC°として検量線を作成した。作成された検量線とサンプルの濁度に基づき、当該サンプルの濁度(EBC°)を求めた。
[参考例1]
2gの大豆タンパク質分解物、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノール(製品名:アップルフェノンSH、アサヒフードアンドヘルスケア社製)を混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が表2に記載の量である6種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップは、Barth−Haas GroupのCO2 Hop Extractを用い、得られた非発酵ビールテイスト飲料には、ホップ由来のポリフェノールが6ppm含有されていた。
2gの大豆タンパク質分解物、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノール(製品名:アップルフェノンSH、アサヒフードアンドヘルスケア社製)を混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が表2に記載の量である6種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップは、Barth−Haas GroupのCO2 Hop Extractを用い、得られた非発酵ビールテイスト飲料には、ホップ由来のポリフェノールが6ppm含有されていた。
得られた非発酵ビールテイスト飲料について、コク、ボディ感、及び濁りをビール類専門パネル3名により評価した。評価結果を表1に示す。表1のコク及びボディ感の評価中、「◎」は非常に良い、「○」は良い、「△」は普通、「×」は良くない、を意味する。また、濁りの評価は、濁度が2EBC°以下を「○」、2EBC°超を「×」とした。
この結果、非発酵ビールテイスト飲料にリンゴ由来ポリフェノールを配合して総ポリフェノール含有量を100ppm以上にしたことにより、複雑な香味となりコク感が上昇することが確認された。一方で、総ポリフェノール含有量が100ppm以上の非発酵ビールテイスト飲料では、激しい混濁が見られた。
[実施例1]
0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノールを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。
0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノールを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。
得られた非発酵ビールテイスト飲料のコク、ボディ感、及び濁りについて、参考例1と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。この結果、当該非発酵ビールテイスト飲料は、総ポリフェノール含有量が1500ppmと高く、コクが非常に良好であるが、濁りがなく清澄で光沢ある外観を有していた。
[実施例2]
0、2、8、16、又は24gの液状デキストリン(松谷化学工業社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノールを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである5種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。
0、2、8、16、又は24gの液状デキストリン(松谷化学工業社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、及びリンゴ由来ポリフェノールを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである5種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。
[実施例3]
10gの難消化性デキストリン(松谷化学社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、0.5gのクエン酸ナトリウム、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及び表4に記載の気泡素材を混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである12種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。アルギン酸エステルはキミロイドBF(KIMICA社製)又はBiofoamK(KERRY社製)を、アルギン酸エステルとアカシアガムの混合品はBiofoamAT(KERRY社製)を、ポリデキストロースはライテスII(ダニスコ社製)を、大豆ペプチドはハイニュート(不二製油社製)を、大豆多糖類はソヤファイブ(不二製油社製)を、大豆サポニンはソイヘルスSA(不二製油社製)を、キラヤサポニンはキラヤニンC100(丸善製薬社製)を、キサンタンガムはティカンタンガムSD−L−W(TIC GUM社製)を、グァーガムはビストップD−2029(三栄源FFI社製)を、メチルセルロースはMCE15(信越化学工業社製)を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースはSE6(信越化学工業社製)を、それぞれ使用した。小麦ペプチド及び酵母マンナンも、それぞれ市販品を使用した。
10gの難消化性デキストリン(松谷化学社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、0.5gのクエン酸ナトリウム、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及び表4に記載の気泡素材を混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmである12種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを用いた。アルギン酸エステルはキミロイドBF(KIMICA社製)又はBiofoamK(KERRY社製)を、アルギン酸エステルとアカシアガムの混合品はBiofoamAT(KERRY社製)を、ポリデキストロースはライテスII(ダニスコ社製)を、大豆ペプチドはハイニュート(不二製油社製)を、大豆多糖類はソヤファイブ(不二製油社製)を、大豆サポニンはソイヘルスSA(不二製油社製)を、キラヤサポニンはキラヤニンC100(丸善製薬社製)を、キサンタンガムはティカンタンガムSD−L−W(TIC GUM社製)を、グァーガムはビストップD−2029(三栄源FFI社製)を、メチルセルロースはMCE15(信越化学工業社製)を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースはSE6(信越化学工業社製)を、それぞれ使用した。小麦ペプチド及び酵母マンナンも、それぞれ市販品を使用した。
得られた12種類の非発酵ビールテイスト飲料のコク、ボディ感、及び濁りについて、参考例1と同様にして評価した。また、これらの非発酵ビールテイスト飲料の泡品質を、ビール類専門パネル3名により評価した。評価結果を、配合した気泡素材及びその濃度と共に表4に示す。表4のコク、ボディ感、及び泡品質の評価中、「◎」は非常に良い、「○」は良い、「△」は普通、「×」は良くない、を意味する。また、濁りの評価は、濁度が2EBC°以下を「○」、2EBC°超を「×」とした。
この結果、気泡素材としてサポニン、アルギン酸エステル、アカシアガム、キサンタンガム、及びグァーガムを用いた非発酵ビールテイスト飲料では、気泡素材を配合しないものよりも泡品質が改善されており、かつ濁りもなく清澄であった。特にキラヤサポニンを用いることにより、混濁無く泡品質を向上させることができた。
[実施例4]
16gの難消化性デキストリン(松谷化学社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、0.5gのクエン酸ナトリウム、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及びキラヤサポニンを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmであり、キラヤサポニン濃度が表5に記載の濃度である6種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを、キラヤサポニンはキラヤニンC100(丸善製薬社製)を、それぞれ用いた。
16gの難消化性デキストリン(松谷化学社製)、0.025gのアセスルファムK、0.3gのカラメル、0.7gのリン酸、0.5gのクエン酸ナトリウム、飲料中の最終イソα酸含有量が0.005gとなる量のホップ、リンゴ由来ポリフェノール、及びキラヤサポニンを混合した混合物を、1Lになるように水でメスアップし、1時間煮沸を行った後、蒸発分の水を追加し、液中に炭酸ガスを吹き込むことで炭酸ガスを2.9ガスボリュームとなるように溶解させて、飲料中の総ポリフェノール含有量が1500ppmであり、キラヤサポニン濃度が表5に記載の濃度である6種類の非発酵ビールテイスト飲料を得た。ホップ及びリンゴ由来ポリフェノールは、参考例1で用いたものと同種のものを、キラヤサポニンはキラヤニンC100(丸善製薬社製)を、それぞれ用いた。
得られた6種類の非発酵ビールテイスト飲料のコク、ボディ感、濁り、及び泡品質について、実施例3と同様にして評価した。この結果、キラヤサポニン濃度を50ppm以上とすることにより泡品質を向上させることができたが、一方で500ppmを超えるとやや口に残る苦味が気になった。
[実施例5]
含窒素化合物であるアミノ酸とペプチドについて、ポリフェノールとの相互作用による濁りの発生について調べた。含窒素化合物としては、グリシン(分子量:75.07)、プロリン(分子量:115.13)、及び大豆ペプチド「ハイニュートAM(不二製油社製)」(質量平均分子量:505)を用いた。また、ポリフェノールは、参考例1で用いたリンゴ由来ポリフェノールと同種のものを用いた。
含窒素化合物であるアミノ酸とペプチドについて、ポリフェノールとの相互作用による濁りの発生について調べた。含窒素化合物としては、グリシン(分子量:75.07)、プロリン(分子量:115.13)、及び大豆ペプチド「ハイニュートAM(不二製油社製)」(質量平均分子量:505)を用いた。また、ポリフェノールは、参考例1で用いたリンゴ由来ポリフェノールと同種のものを用いた。
具体的には、グリシン、プロリン、大豆ペプチド、及びリンゴ由来ポリフェノールを、表6に示す濃度となるように混合した溶液の濁度を測定した。濁度は、散乱濁度計Labscat(シグリスト社製)を用いて、各サンプルにつき3か所において、入射光(650nm)に対して25°の角度に出てくる散乱光を測定し、得られた測定値をEBC濁度に換算し平均値から算出した。測定により得られた濁度を、表6の「濁度(EBC°)」欄に示す。
分子量が小さいグリシンやプロリンは、10000ppmという非常に高濃度を含有させた場合でも、ポリフェノールのみを含有させたサンプル(ブランク)とほとんど濁度が変わらず、目視でも濁りは確認できなかった。これに対して、平均質量分子量が500以上の大豆ペプチドを添加した場合には、10ppm以下という低濃度の場合にはさほど濁度に変化はないが、添加量に依存して濁度が明らかに高くなり、10000ppmでは目視でも明らかに濁っていた。
[実施例6]
ポリフェノールの含有量と分子量が500以上である含窒素化合物の含有量の濁度に対する影響を調べた。分子量が500以上である含窒素化合物としては、実施例5で用いた大豆ペプチド「ハイニュートAM(不二製油社製)」(質量平均分子量:505)を用い、ポリフェノールは、参考例1で用いたリンゴ由来ポリフェノールと同種のものを用いた。
具体的には、大豆ペプチド及びリンゴ由来ポリフェノールを、表7に示す濃度となるように混合した溶液の濁度を、実施例5と同様にして測定した。表7中、「AP」はリンゴ由来ポリフェノールを示す。
ポリフェノールの含有量と分子量が500以上である含窒素化合物の含有量の濁度に対する影響を調べた。分子量が500以上である含窒素化合物としては、実施例5で用いた大豆ペプチド「ハイニュートAM(不二製油社製)」(質量平均分子量:505)を用い、ポリフェノールは、参考例1で用いたリンゴ由来ポリフェノールと同種のものを用いた。
具体的には、大豆ペプチド及びリンゴ由来ポリフェノールを、表7に示す濃度となるように混合した溶液の濁度を、実施例5と同様にして測定した。表7中、「AP」はリンゴ由来ポリフェノールを示す。
各溶液の濁度(EBC°)の測定結果を、表7中のリンゴ由来ポリフェノール濃度と大豆ペプチドの濃度の交差する欄に示す。この結果、リンゴ由来ポリフェノールの含有量が100ppmの場合には、大豆ペプチドを1000ppm含有させた場合でも、濁度は1.7EBC°と低く、溶液に濁りはなかった。
Claims (7)
- ポリフェノールの総含有量が100ppm以上であり、
濁度が2EBC°以下であり、
分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下であり、
前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料。 - 高分子糖の含有量が8g/L以上である、請求項1に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- プロシアニジン類を含有する、請求項1又は2に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- 含炭素化合物を含有する原料全体に占める麦芽の使用比率が50質量%未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- サポニン、アルギン酸エステル、アカシアガム、キサンタンガム、及びグァーガムからなる群より選択される1種以上からなる気泡素材を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- 前記気泡素材の含有量が50ppm以上である、請求項5に記載の非発酵ビールテイスト飲料。
- ポリフェノールの総含有量が100ppm以上となるように、粗精製又は精製されたポリフェノールを原料とし、
分子量が500以上である含窒素化合物の含有量が1000ppm以下となるように、分子量が500以上である含窒素化合物を含有する原料の使用量を調整し、
前記分子量が500以上である含窒素化合物が、ペプチド若しくはタンパク質からなる分子量が500以上の含窒素化合物、又は、アミノ基を含む化合物と多糖類とが結合してなり、かつ分子量が500以上である含窒素化合物であることを特徴とする、非発酵ビールテイスト飲料の製造方法。
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