WO2015087771A1 - 金属酸化物膜付き物品 - Google Patents

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Abstract

 色彩と金属光沢とを備える新規な構成の金属酸化物膜付き物品を提供する。ここに開示される金属酸化物膜付き物品は、金属材料からなる基材と、該基材の表面を被覆する金属酸化物からなる金属酸化物膜とを備え、前記金属酸化物膜は、前記金属酸化物からなる粒子を用いて前記基材の表面を研磨することにより形成されていることを特徴としている。

Description

金属酸化物膜付き物品
 本発明は、金属酸化物膜付き物品に関する。本出願は、2013年12月13日に出願された日本国特許出願2013-258722号に基づく優先権を主張しており、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。
 家庭用電化製品に代表される電子機器、家庭用雑貨、スポーツ・ヘルスケア用品、自動車外内装部材、建材、その他の各種の物品の基材として、各種の金属材料が使用されている。これら金属材料の表面には、表面保護や意匠性の付与等を目的として、樹脂材料やセラミック材料、ガラス材料、金属材料等の被覆(コーティング)による多様な表面加工が施されている。なかでも、電子機器、自動車内装部材等については表面デザインに対する要求が高く、使用者の嗜好性を強く反映し得る加工が求められている。例えば、各種の印刷技術や、化学的蒸着法、物理的蒸着法、装飾材の貼り付け等の様々な手法による、金属材料の表面の被覆が広く一般に採用されている。
日本国特許出願公開平成02年第185365号公報 日本国特許出願公開平成04年第201069号公報 日本国特許出願公開平成07年第256555号公報 日本国特許出願公開平成10年第036819号公報
 ところで、金属材料の表面加工においては、例えば、上記のような各種の材料の被覆等により金属材料とは全く質感の異なる表面意匠を実現するものと、金属材料が本来有する素材感を活かした表面加工等が行われている。そして、金属材料の素材感を活かした表面加工としては、例えば、ヘアライン加工やブラスト加工等のつや消しを施す加工の他に、金属表面を研磨して金属光沢性を高める鏡面研磨加工の手法等が知られている。かかる金属材料の研磨に関する従来技術としては、例えば、特許文献1~4が挙げられる。
 また、金属材料の表面加工においては、その加工品を使用する使用者の嗜好に応じた多様な意匠性を実現させることが求められている。その一つの例として、金属材料の光沢を、様々な色彩を伴うものとして実現することも求められている。また、その光沢を、多様な趣きのあるものとして実現することも好ましい。このように、色彩と光沢とを伴う金属材料からなる物品を、より多様な構成により実現することができれば、かかる物品の意匠性を高めるのはもちろんのこと、その使用形態や用途までをも拡大することができる。ひいては、使用者の要望にさらに広く柔軟に対応し得る物品を提供できるために望ましい。
 本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、色彩と金属光沢とを備える、新規な構成の金属酸化物膜付き物品を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するべく、本発明により提供される金属酸化物膜付き物品は、金属材料からなる基材と、該基材の表面を被覆する金属酸化物からなる金属酸化物膜とを備え、上記金属酸化物膜は、上記金属酸化物からなる粒子(以下、単に、「金属酸化物粒子」という場合がある。)を用いて上記基材の表面を研磨することにより形成されていることを特徴としている。
 この金属酸化物膜付き物品は、金属基材の表面が、バインダ成分等を介することなく、直接的に金属酸化物膜で覆われている。かかる金属酸化物膜は、金属酸化物粒子が研磨により金属基材の表面に埋め込まれることで形成される。このように金属材料の表面が金属酸化物粒子で覆われながらも、かかる物品は金属光沢を備えるものとして実現され得る。また、研磨技術の利用により金属酸化物からなる粒子が金属基材の表面に緻密かつ均一な膜状に埋め込まれ得る。そして、その金属酸化物粒子の物性に応じて、その金属光沢に所望の色彩と独特の趣きとが付与され得る。すなわち、ここに開示される金属酸化物膜付き物品は、これまでにない構成によって色彩と金属光沢とが実現されている。
 なお、本明細書における「研磨」とは、上記の基材の表面に金属酸化物粒子を置き、両者を基板の表面に対し平行な方向で相対的に移動させる操作を意味しており、必ずしも基材の表面を平滑にする目的で実施する操作を意味するものではない。
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品の好ましい一態様において、上記金属酸化物からなる粒子の平均一次粒子径は、10nm以上1μm以下であることを特徴としている。かかる構成によると、金属酸化物膜の厚みがより均一で、上記の色彩と光沢との効果がより一層効果的に発現される物品が提供される。
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品の好ましい一態様では、上記基材は、ブリネル硬さが10以上200以下の金属材料からなることを特徴としている。かかる構成の基材によると、金属酸化物粒子をより密着した状態で表面に保持することができる。これにより、基材の光沢感が高まるとともに、長期に亘って意匠性を維持することができる。
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品の好ましい一態様では、上記金属酸化物粒子は、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化アルミニウムからなる群から選択される1種以上を含むことを特徴としている。
 かかる構成によると、各金属酸化物粒子の物性により異なる趣きの光沢と色彩とを簡便に実現することができ、多様な意匠性を有する金属酸化物膜付き物品が提供される。
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品の好ましい一態様では、上記基材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴としている。かかる構成によると、より高い光沢感を備えるとともに、軽量で加工性に富んだ金属酸化物膜付き物品が提供される。例えば、豊かな光沢を備える高級感あふれる金属酸化物膜付き物品が提供される。
一実施形態に係る金属酸化物膜付き物品の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を例示した図である。
 以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
 また、図面における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、本発明の金属酸化物膜付き物品のおおよその形態的な特徴を表わしているが、必ずしも実際の物品における寸法関係を反映したものではない。
[金属酸化物膜付き物品の構成]
 図1は、一実施形態に係る金属酸化物膜付き物品の断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)により観察して得た表面近傍の断面観察像である。ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、図1に示されるように、本質的に、金属材料からなる基材2と、該基材2の表面を被覆する金属酸化物からなる金属酸化物膜3とを備えている。そしてこの金属酸化物膜3は、金属酸化物からなる粒子を用いて基材2の表面を研磨することにより形成されている。
 [基材]
 基材2を構成する金属材料としては特に制限されず、各種の金属の単体(すなわち、純金属)もしくは合金とすることができる。なお、ここでいう合金とは、2種以上の元素からなり金属的な性質を示す物質を包含する意味であって、その混ざり方は、固溶体、金属間化合物およびそれらの混合のいずれであっても良い。かかる基材2を構成する金属材料としては、例えば、具体的には、Mg,Sr,Ba,Zn,Al,Ga,In,Sn,Pb等の典型元素、Sc,Y,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Re,Os,Ir,Pt,Au等の遷移金属元素、La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Yb,Er,Lu等のランタノイド元素等の元素の単体や、これらの元素と他の1種以上の元素とからなる合金等が挙げられる。もちろん、これらの金属材料には意図しない元素が不可避的不純物等として混入することは許容される。
 かかる基材2は、必ずしもこれに限定されるものではないが、ブリネル硬さ(HBW)が10以上200以下の金属材料から構成されていると、金属酸化物粒子をその表面に容易かつ強固に固定できるために好ましい。特に、後述の研磨技術を利用する等して金属酸化物粒子をその表面に固定させるためには好適である。かかるブリネル硬さは、150以下であると金属酸化物粒子の固定がより容易になるとともに、金属酸化物粒子と基材2とが密に付着し得るために好ましい。一方で、基材2が柔らかすぎるとその用途が限定されたり、かえって金属酸化物粒子を保持する力が弱まる可能性が生じたりするために好ましくない。かかる観点から、ブリネル硬さは15以上であるのが好ましく、さらには20以上であるのがより好ましい。
 このようなブリネル硬さを満たす金属材料としては、例えば、具体的には、アルミニウム(20)、1000系アルミニウム合金(15~25)、2000系アルミニウム合金(90~140)、3000系アルミニウム合金(20~50)、4000系アルミニウム合金(100~200)、5000系アルミニウム合金(20~100)、6000系アルミニウム合金(50~100)、7000系アルミニウム合金(80~160)等のアルミニウム合金、銀(24)、黄銅(90~100)、青銅(40~100)、鋳鉄(150~200)、クロム鋼(50~187)、ジルコニウム銅(50~140)、S30C機械構造用炭素鋼(130~200)等が例示される。なお、上記の金属材料名に続いてカッコ内に示した数値は、当該金属材料の代表的なブリネル硬さを例示したものである。
 なお、本明細書において「ブリネル硬さ」とは、JIS Z 2243:2008に規定される、ブリネル硬さ試験-試験方法に準じて測定される値をいう。
 なお、かかる基材2は、可視光線(例えば、波長が360nm~830nm程度、典型的には400nm~760nmの光線)に対する反射性が高いことも、その光沢面における意匠性を高め得る点で好ましい。反射率は対象とする光の波長にもよって異なるために一概には言えないものの、反射率の高い材料として、例えば、金,銀,銅,アルミニウム,白金,鉄等が挙げられる。そして、基材2として、例えば、可視光線のうちの所定の波長域を反射する金属材料を用いることで、所定の色の金属光沢を得ることができる。また、基材2として、例えば、可視光線の全ての波長域を均等に反射する金属材料を用いることで、いわゆる無色の金属光沢が得られるとともに、後述の金属酸化物膜3による光学的作用をより効果的に活かせるために好ましい。かかる無色または無色に近い金属光沢を備える金属材料としては、銀、アルミニウムおよびアルミニウム合金等が代表的なものとして例示される。加工等の応用や入手の容易さ、コスト、反射率や硬度等の物性等を総合的に勘案すると、かかる基材2は、アルミニウムまたはアルミニウム合金から構成されているのが好ましい。
 基材2の形状(外形)については特に制限はなく、所望の形状の金属材料を基材2として考慮することができる。なお、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1において、金属酸化物膜3は研磨により好適に製造される。必ずしもこれに制限されるわけではないが、かかる金属酸化物膜3の形成の際の簡便性を考慮すると、金属酸化物膜付き物品1の製造に供される基材2としては、少なくとも一部に平坦な表面を備えていることが好ましい。かかる表面の平坦性に関しては、例えば、使用する基材2がいわゆる鏡面を実現し得る程度の平坦性を備えていることが好ましい。ここで鏡面としては、例えば、表面粗さRaが20nm以下、より好ましくは10nm以下の面とすることができる。このような平坦性を有する基材2を用いて金属酸化物膜付き物品1を実現することで、金属酸化物膜付き物品1の基材表面における光の反射を光沢として好適に活かすことができるために好ましい。また、基材2の材質(例えば、ブリネル硬さ)等にもよるため一概には言えないが、金属酸化物膜付き物品1において基材2と金属酸化物粒子とが密着した状態を実現しやすくなるとともに、かかる物品1が受ける光が過度に散乱されるのを抑制できる。れにより、基材2の表面に金属酸化物膜3が形成された後にも金属光沢を好適に維持できる。
 なお、本明細書における「表面粗さRa」とは、JIS B 0601:2013にて定義される表面性状パラメータの粗さパラメータである算術平均粗さRaを意味している。かかる表面粗さRaは、例えば、レーザー等を利用した市販の非接触式の表面形状測定機を用いることで測定することができる。
 一方、基材2の寸法や厚みについては特に制限はなく、例えば、研磨を可能とする範囲において、所望の形態の基材2を使用することができる。かかる基材2は、典型的には板材であり得るが、これに限定されない。また、例えば、板材が所定の物品形状に加工されたもの等であってよい。また、板材である場合でも、例えば、単一の層からなる単層材に限定されることなく、2層あるいは3層以上の構造を有する積層材等であってもよい。基材2が積層材である場合には、金属酸化物膜3が形成される最表面が、上記のとおり、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で構成されているのが好ましい。さらには、基材2の表面は曲面であっても平面であっても良く、また曲面あるいは平面の少なくとも一部に上記の平坦な表面が凸部として設けられていても良い。なお、表面が上記の平坦な凸部として設けられている場合には、かかる凸部にのみ金属酸化物膜3を簡便に配設することが容易に可能とされる点でも好ましい。この場合、例えば凸部を所望のパターンに形成することもできる。
[金属酸化物膜]
 上記の基材2の表面は金属酸化物膜3により被覆されている。この金属酸化物膜3の存在により、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、多様な色彩と光沢とを併せ持つ独特の意匠を備えることができる。
 かかる金属酸化物膜3は、典型的には、金属酸化物粒子が集合して構成されている。金属酸化物粒子は互いが結合して膜を構成していてもよいが、必ずしもすべての金属酸化物粒子が一体的に結合されている必要はない。例えば、金属酸化物粒子は互いに結合することなく、基材2の表面に個々に存在していてもよい。各々の金属酸化物粒子が基材2の表面に密に付着して固定されていることで、かかる金属酸化物粒子を全体として膜とみなすことができる。なお、複数の金属酸化物粒子が互いに結合している場合であっても、例えば図1に示されるように、金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子は、電子顕微鏡等による観察により、各々別個の独立した粒子として確認することができる。例えば、密に結合した粒子間でも、SEM像のコントラストにより粒界を把握することができる。かかる点において、この金属酸化物膜3は、基材表面が略一様に酸化されて形成される自然酸化膜等とは明瞭に区別され得る。
 また、金属酸化物膜3は、金属酸化物粒子が基材2の表面に1層ないしは2層以上で積層することにより構成され得る。金属酸化物粒子が基材2に強固に固定されるには、金属酸化物粒子は概ね1層程度で基材2の表面に堆積しているのが好ましい。なお、金属酸化物粒子が基材2の表面に強固に固定され得る範囲において、金属酸化物膜3は2層またはそれ以上(典型的には、2~3層)に金属酸化物粒子が堆積していてもよい。
 なお、金属酸化物粒子は、例えば、樹脂等のバインダ成分を介することなく、基材2の表面に直接的に付着(固着)することで配設されている。かかる付着の機構は、必ずしも解明されている必要はない。しかしながら、これに限定されるものではないが、例えば、微細な金属酸化物粒子の表面活性とともに、研磨による基材2の表面活性化作用により、実現されるものであり得る。また、静電引力等による結合力の弱い接触状態は、ここでいう付着から排除することができる。そして、かかる付着は、金属酸化物粒子が基材2に機械的に固定された形態をも含み得る。より好適には、金属酸化物粒子の少なくとも一部が基材2の表面に食い込んだ状態であり得る。また、金属酸化物粒子と基材2との界面は、概ね密に接触した状態であり得る。すなわち、金属酸化物粒子と基材2との界面は金属酸化物粒子の形態に沿って凹凸形状に形成されている。そして、かかる界面の凹凸形状により金属酸化物粒子と基材2とが嵌まり合い(咬み合い)、例えば界面が3次元的に入り組むこと等で、金属酸化物粒子が基材2に強固に固定され得る。このように金属酸化物粒子が基材2に付着および固定されていることで、例えばかかる物品1を長期間に亘って使用するに際しても、金属酸化物粒子の基材2からの脱落が抑制され得る。
 かかる金属酸化物粒子は、その組成については特に制限されず、各種の金属酸化物からなる粒子であってよい。かかる金属酸化物を構成する金属元素としては、例えば、B,Si,Ge,Sb,Bi等の半金属元素、Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Al,Ga,In,Sn,Pb等の典型元素、Sc,Y,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Re,Os,Ir,Pt,Au等の遷移金属元素、La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Yb,Er,Lu等のランタノイド元素から選択される1種または2種以上が挙げられる。そして、なかでも、かかる金属酸化物としては、Zr,Ce,Al,Ti,Cr,Mn,Znから選択される1種または2種以上の元素を含む酸化物であることが好ましい。
 なお、金属酸化物膜3、すなわち金属酸化物粒子を構成する金属酸化物は、後述する金属酸化物膜付き物品1の呈色の観点から、所望の屈折率を有するものを選択して採用することができる。そして特に限定されるものではないが、例えば、金属酸化物膜付き物品1の色彩をより好適に制御するには、金属酸化物は屈折率が高いものであることが望ましい。金属酸化物粒子を構成する金属酸化物の屈折率は、例えば、1.5以上であることが好ましく、より好ましくは2以上、さらに好ましくは2.3以上であり得る。比較的高屈折率を有する金属酸化物としては、例えば、具体的には、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO,Ti,TiO等)、五酸化タンタル(Ta)、酸化ニオブ(Nb)、酸化ハフニウム(HfO)等が例示される。なお、可視光における審美性を考慮すると、このような金属酸化物は単結晶の状態において透明であることが好ましく、無色透明であることがより好ましい。かかる観点において、金属酸化物としては、例えば、具体的には、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO,Ti,TiO等)等であるのが好ましい。
 また金属酸化物粒子の幾何学的な形状(外形)については特に限定されず、例えば、球形のものから不定形状のものまで、各種の形状であってよい。なお、金属酸化物粒子の基材2への固定を強固にし得るとの観点からは、例えば、球形(例えば真球形)から外れた形状であるのが好ましい。例えば、典型的な一例として、かかる金属酸化物粒子を構成する金属酸化物の結晶系が反映された外形であることが好ましい。かかる結晶系が反映された外形は、例えば、金属酸化物粒子を、特に球状化処理を施すことなく製造することや、十分な結晶成長過程を経て製造すること、さらには、破砕して製造すること等で実現することができる。金属酸化物粒子に結晶面や稜、隅角、角部等が存在することにより、金属酸化物粒子が基材2の表面に食い込みやすく、また強固な嵌まり合いをより簡便に実現することができる。また、金属酸化物粒3がかかる結晶性の高い結晶粒子であることにより、後述の光学的な作用がより一層高められる点でも好ましい。
 かかる金属酸化物粒子は、平均一次粒子径が10nm以上1μm以下であり得る。平均一次粒子径が10nm未満であると、基材2に対する金属酸化物粒子の寄与が少なくなりやすく、光学的作用による色彩の多様性を備えることが困難となり得るために好ましくない。かかる観点から、金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、30nm以上であることがより好ましく、50nm以上であることがさらに好ましい。例えば、100nm以上であり得る。しかしながら、平均一次粒子径が1μmを超過すると、かかる金属酸化物膜付き物品1の表面を平滑に保つことが困難となるために好ましくない。また、金属酸化物粒子が比較的大きくなって、バインダ成分を用いることなく基材2に固定するのが困難となり得るために好ましくない。かかる観点から、金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、800nm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましい。
 上記金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、例えば、電子顕微鏡観察により把握することができる。
 平均一次粒子径を把握する具体的な手順としては、例えば、金属酸化物膜付き物品1の任意の断面を電子顕微鏡等の適切な観察手段を用いて得られる観察像において、所定個数(例えば100個)の金属酸化物粒子の円相当径を求め、これの算術平均値を算出することで、平均一次粒子径を得ることができる。
 なお、上記の金属酸化物粒子から構成される金属酸化物膜3の平均厚みについては厳密には制限されないものの、全体として、10nm以上1μm以下程度の範囲であるのが好ましく、さらには30nm以上600nm以下であるのが好ましい。金属酸化物膜付き物品1に照射されて金属酸化物膜3を通過する光の光路は、かかる金属酸化物膜3の厚み等に基づき決定される。かかる光路を所望の値に調整することで、金属酸化物膜付き物品1に付与される色彩やその効果を多様に変化させることができる。
 なお、金属酸化物膜3の平均厚みについては、例えば、電子顕微鏡観察に基づいて、目視または画像解析法により把握することができる。例えば、透過型電子顕微鏡による金属酸化物膜の断面の観察画像について、膜の厚みを1画像あたり3~10点程度、スケールバーを用いて目視により測定した値とすることができる。
 なお、金属酸化物粒子と基材2との界面において、不可避的に形成される生成物等が介在することは許容される。かかる生成物とは、例えば、基材2を構成する金属材料について形成される金属酸化物皮膜や、その他の意図しない反応生成物等を含み得る。金属酸化物粒子と基材2との界面にこのような生成物等が含まれることは、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1に許容される一形態であり得る。
[意匠性]
 以上の構成の金属酸化物膜付き物品1は、その表面に金属酸化物膜3を備えているにも関わらず、その基材2に由来する金属光沢を発現し得る。そして、例えば、金属酸化物膜付き物品1の表面を、当該表面に対して直交する方向(いわゆる真正面)から見た場合には、主として、基材2単独と略同様の外観を呈する。しかしながら、金属酸化物膜付き物品1をその表面に対して傾斜する方向から見た場合には、主として、かかる金属光沢が、赤,橙,黄,緑,青,紫およびこれらの混合色ないしは白のいずれかの色彩(色相)を伴い得る。なお、金属酸化物膜付き物品1の構成によっては、いわゆる真正面から見た場合にも金属光沢がかかる色彩を伴うことがあり得る。この色彩は、金属酸化物粒子の集合ともいえる金属酸化物膜3の構成に基づき、独特の趣きを呈するものとなり得る。例えば、カラーメッキ品などにみられる、いわゆるギラギラとした金属感が緩和された、落ち着きのある光沢となり得る。
 このような金属酸化物膜付き物品1は、かかる金属酸化物膜付き物品1の構成に加えて、光学的な作用が加わり、上記のとおりのこれまでにない優美で華やかな外観を実現し得る。また、かかる外観は、金属酸化物膜付き物品1を見る角度や、その場の光源等の条件により、微妙にその様相を変化させ得る。すなわち、呈色度合い(例えば、色の濃さ)や輝きの度合い、色調等が微妙に変化される。このような金属酸化物膜付き物品1は、これまでにない独特の色彩および光沢を伴う、意匠性に優れかつ審美性の高い物品であり得る。
 以上のような金属酸化物膜付き物品1の意匠性は、例えば、以下の指標に基づいて評価、管理することができる。
<光沢度>
 金属材料の意匠性に関する最大の特徴は、光を反射して金属光沢を放つという点にある。そして、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1も、基材2に基づき備えられる金属光沢を、例えば、光沢度により評価することができる。かかる光沢度は、例えば、JIS Z8741:1997に記載の鏡面光沢度の測定方法に基づき、測定することができる。かかる光沢度に基づいて、評価対象である金属酸化物膜付き物品1が、その用途や求められる意匠性に応じた適切な光沢度を備えているかを評価することができる。なお、かかる金属酸化物膜付き物品1の表面反射特性は、例えば、一般に知られている双方向反射率分布関数(BRDF)を求めることなどによっても評価することができる。
<色彩>
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品1の表面の色彩(色)を、例えば、色相,明度,彩度等を基準として評価、管理することができる。ここに開示される金属酸化物膜付き物品1について評価される色彩は、基材2を構成する金属材料自体の色合いと、金属酸化物膜3により実現される光の作用により発せられる色合いとを含む。かかる評価は、例えば、ヒトによる感応評価や、JIS Z 8730:2009で規定される色の表示方法等に基づき評価することができる。ヒトによる感応評価は、評価対象物の特性や用途等を考慮する重み付けを伴った、より実際的な評価が可能となる。また、色表示による評価は、例えば、色を色相,明度,彩度の三刺激値として数値化し、均等色空間(UCS)に変換することで、より客観的な評価が可能となる。
 なお、ここで金属酸化物膜付き物品1に上記のような独特の色彩と光沢がもたらされる理由を解明する必要はないが、例えば、以下のような光学的な作用が発現しているものと考えられる。
 すなわち、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1において、金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子は、上記のとおりの微細な大きさであることから、一般的に結晶性が高く、可視光に対して無色透明であり得る。したがって、以上の組織を有する金属酸化物膜3についても、金属酸化物粒子のもつ本質的な特性と同様に可視光の透過性が高く、透明(無色透明を含む)であり得る。かかる点において、金属酸化物膜付き物品1は、金属酸化物粒子により覆われていながらも、基材2の金属材料に由来する金属光沢を備えたものとなる。
 一方で、金属酸化物粒子を構成する金属酸化物は、その組成に基づき所定の屈折率を備えている。したがって、金属酸化物膜付き物品1に照射され、金属酸化物膜付き物品1の表面で反射される光と、金属酸化物膜3中を通過し基材2の表面で反射されて放出される光との間には、光路差が生じている。そしてかかる光路差が所定の色の光の波長の整数倍となるときに、光の干渉現象によって当該波長の光が強め合い、あたかも金属酸化物膜付き物品1がその波長に基づく色に着色されたかのように見える。かかる光路差は、金属酸化物膜3を構成する金属酸化物の屈折率、金属酸化物膜3の厚み、金属酸化物膜付き物品1を見る角度等により変化する。したがって、かかる光路差に基づき、金属酸化物膜付き物品1は、輝きを伴う多様な色合いを実現することができる。また、金属酸化物膜付き物品1を見る角度により、かかる色合いに可変性をもたらすこともできる。
 なお、かかる金属酸化物膜付き物品1は、図1に示されるように、基材2と金属酸化物膜3との界面、および、金属酸化物膜3の表面が完全に平滑ではない。また、金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子同士の間、および基材2との間には、界面や微小な間隙が生じ得る。したがって、上記の光学的な作用はかかる複雑かつ微細な界面構造によって秩序性が乱され、さらに多様に変化され得る。これにより、例えば、上記の色彩を伴う光沢は、基材2に由来する金属光沢が緩和されて柔らかな輝きを発するものとなり得る。また、金属酸化物膜付き物品1を所定の角度から見た場合に、特定の波長の光が強調されることに限らず、例えば、様々な波長の光が混ざり合うなどして、金属酸化物膜付き物品1が輝きを帯びた白色(乳白色)を呈するものとなり得る。
 [金属酸化物膜付き物品の製造]
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、例えば、以下に示す方法により好適に製造することができる。すなわち、かかる金属酸化物膜付き物品1の製造方法においては、金属酸化物粒子を基材2の表面に供給し、かかる金属酸化物粒子を基材2に対してすることで、金属酸化物粒子を基材2に直接的に固定することにより製造することができる。したがって、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1の好適な製造方法は、例えば、上記の金属酸化物粒子を用いて基材2の表面を研磨することで、金属酸化物膜3を形成する工程を含むことができる。
  [基材の用意]
 基材2としては、上記の金属材料からなる各種の基材を用いることができる。かかる基材2は、その表面の少なくとも一部に、平坦な表面部を備えていることが好ましい。この平坦な表面部は、上記の金属酸化物膜3の形成に先行して、基材2の表面を研磨することで備えるようにしても良い。かかる研磨は、基材2の材質に応じて選択される研磨液を使用した、鏡面研磨とすることができる。特に限定されるものではないが、かかる研磨は、典型的には、例えば、遊離砥粒としてコロイダルシリカを含む研磨液を用いた化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)により好適に実現することができる。かかる鏡面研磨に関する技術は、本発明とは関係ないため、具体的な説明は省略する。
  [金属酸化物膜の形成]
 次いで、上記で用意した基材2に対し、上記の金属酸化物粒子を含む液状組成物を研磨液として用いた研磨を行う。かかる研磨も、例えば、CMP技術を利用することで好適に実施することができる。すなわち、金属酸化物粒子を含む液状組成物を研磨液として用いた研磨において、金属酸化物粒子自体が有する表面化学作用に加えて、研磨液に含まれる化学成分の基材2表面に対する作用を利用することができる。これにより、基材2の表面が金属酸化物粒子を固定するに適した状態に整えられ、基材2への密で均一な金属酸化物粒子の付着と固定とを実現することができ、金属酸化物膜3が形成される。
 なお、かかる研磨に使用する研磨機としては特に制限されず、例えば、市販の各種の研磨機を利用することができる。具体的には、例えば、いわゆる据え置き型あるいはポータブル型の研磨機や、金属加工用あるいは精密研磨用の研磨機等を使用できる。
 ここで、研磨に用いる液状組成物中に含まれる金属酸化物粒子は、一次粒子の形態であってもよく、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の形態であってもよい。また、一次粒子の形態の金属酸化物粒子と二次粒子の形態の金属酸化物粒子とが混在していてもよい。好ましい一態様では、少なくとも一部の金属酸化物粒子が二次粒子の形態で液状組成物中に含まれている。液状組成物中に含まれる金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、上記の金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子の平均一次粒子径を実現し得る範囲であればよい。すなわち、上記の金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子の平均一次粒子径と略同等の平均一次粒子径であってよい。
 また、金属酸化物粒子の平均二次粒子径は特に限定されないが、10nm以上10μm以下程度とすることが好適である。金属酸化物粒子の基材2への固定効率等の観点から、金属酸化物粒子の平均二次粒子径、好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上である。また、より均一な厚みの金属酸化物膜3を形成し得るとの観点から、砥粒の平均二次粒子径は、2μm以下が適当であり、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1μm以下である。
 なお、かかる金属酸化物粒子の平均二次粒子径は、市販の粒度測定装置を利用して測定される、体積基準の粒度分布に基づく積算50%粒径(D50)を採用することができる。かかる粒度測定装置としては、動的光散乱法、レーザー回折法、レーザー散乱法および細孔電気抵抗法のいずれの手法に基づくものでも使用できる。
 また、液状組成物中に含まれる金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、上記の金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子の平均一次粒径と同様に、電子顕微鏡観察により測定することができる。
 また液状組成物において、金属酸化物粒子を分散させる液媒体についても特に制限はない。例えば、液媒体の好ましい一例として、従来のCMPに用いる研磨液における液媒体と同様のものを用いることができる。かかる液媒体は、典型的には水を主体とし、必要に応じて、金属酸化物粒子の分散性を高める分散剤や界面活性剤、さらにはpH調整剤等を含むことができる。かかる液状組成物は、上記の金属酸化物膜付物品1の製造を大きく妨げない範囲で、この種の分野で使用されている各種の添加剤を含むことができる。なお、基材2の材質にもよるが、液状組成物のpHは、金属酸化物粒子の基材2への付着の態様に影響を及ぼし得ることが予想される。かかる液状組成物のpHは、例えば、アルカリ側(pH7超過、典型的にはpH8~13、例えばpH9~11程度)に調整しておくことも好ましい態様であり得る。
 本発明の研磨用組成物は、必要に応じて、合金材料の溶解を促進するエッチング剤、合金材料の表面を酸化させる酸化剤、合金材料の表面や砥粒表面に作用する水溶性重合体、共重合体やその塩、誘導体、合金材料の表面の腐食を抑制する防食剤やキレート剤、砥粒の凝集体の再分散を容易にする分散助剤、その他機能を有する防腐剤、防黴剤等の他の成分を更に含んでもよい。
 エッチング剤の例としては、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ、アンモニア、アミン、第四級アンモニウム水酸化物などの有機アルカリ等が挙げられる。
 酸化剤の例としては、過酸化水素、過酢酸、過炭酸塩、過酸化尿素、過塩素酸塩、過硫酸塩等が挙げられる。
 水溶性重合体、共重合体やその塩、誘導体の例としては、ポリアクリル酸塩などのポリカルボン酸、ポリホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸などのポリスルホン酸、キタンサンガム、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタンモノオレエート、単一種または複数種のオキシアルキレン単位を有するオキシアルキレン系重合体等が挙げられる。
 防食剤の例としては、アミン類、ピリジン類、テトラフェニルホスホニウム塩、ベンゾトリアゾール類、トリアゾール類、テトラゾール類、安息香酸等が挙げられる。
 キレート剤の例としては、グルコン酸等のカルボン酸系キレート剤、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリメチルテトラアミンなどのアミン系キレート剤、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのポリアミノポリカルボン系キレート剤、2-アミノエチルホスホン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン-1,1-ジホスホン酸、エタン-1,1,2-トリホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、1-ホスホノブタン-2,3,4-トリカルボン酸などの有機ホスホン酸系キレート剤、フェノール誘導体、1,3-ジケトン等が挙げられる。
 分散助剤の例としては、ピロリン酸塩やヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩等が挙げられる。防腐剤の例としては、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。防黴剤の例としてはオキサゾリジン-2,5-ジオンなどのオキサゾリン等が挙げられる。
 次いで、上記の液状組成物を研磨液として研磨対象物たる基材2に供給し、常法により研磨する。かかる研磨に際しては、例えば、基材2を一般的な研磨装置に固定し、該研磨装置の研磨パッドを通じて基材2の表面(研磨対象面)に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、基材2の表面に研磨パッドを接触させて、両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。かかる研磨工程によって、基材2の表面に金属酸化物粒子が付着および固定されて、金属酸化物膜3の形成が完了する。これにより、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1が製造される。
 なお、上記研磨工程で使用される研磨パッドは特に限定されない。例えば、不織布タイプ、スウェードタイプ、砥粒を含むもの、砥粒を含まないもの等のいずれを用いてもよい。
 また、上記のように製造された金属酸化物膜付き物品1は、典型的には、研磨後に洗浄される。この洗浄は、適切な洗浄液を用いて行うことができる。
 [用途]
 ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、種々の材質および形状を有する金属材料の表面に、色彩を伴う光沢を付与したものとして提供され、高い意匠性を具備する。したがって、各種製品を構成する構成部材、とりわけ高い意匠性および審美性が求められる部材に好適に適用され得る。かかる部材としては、典型的には商業用途の各種の物品の部材を考慮することができ、例えば、一般の使用者に提供される多様な意匠性が要求される物品であり得る。具体的には、例えば、各種の電化製品、調理器具,インテリアまたはエクステリア用品等の生活雑貨、窓枠,ドア材等の建材、自動車,自転車,自動二輪車等に使用される内・外装材に代表される物品等として好適に使用することができる。
 また、他の側面において、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、その表面に金属酸化物からなる金属酸化物膜3を備えている。したがって、かかる基材2の表面は、この金属酸化物膜を構成する金属酸化物により様々な機能性が付与され得る。かかる機能としては、耐食性、耐熱性、耐摩耗性、化学的安定性等のうちの1以上であり得る。さらに、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、鏡面と比較して光沢度が低下され得る。かかる観点から、この金属酸化物膜付き物品1は、光の反射性特性の制御(典型的には抑制)が要求される光学物品用途にも好適に適用することができる。
 以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
(例1~12)
 市販の3種のアルミニウム合金からなる板材「Al1070」,「Al5052」および「Al6063」を用意し、32mm×32mmの寸法に切り出して、順に基材1~3とした。なお、これらの基材の下4桁の番号は、JIS H4000:2006等において規定されるアルミニウム合金の板材の合金番号を示し、各基材は当該合金番号に相当する組成を有している。また、基材1~3のブリネル硬さ(10/500)は、基材1;26~75、基材2;60~77、基材3;60である。
 これらの基材を研磨機のキャリアに設置し、まずは、表面粗さRaが約5nmとなるように鏡面研磨を施した。
 次いで、基材の鏡面研磨した面に対し、次の例1~12に示す金属酸化物粒子を含む液状組成物を研磨液として用い、研磨を施した。なお、かかる研磨における研磨条件は下記に示すとおりである。
 <例1~3>
 平均二次粒子径が0.9μmの酸化ジルコニウム粒子を200g/Lの含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
 なお、例1の液状組成物は、クエン酸にてpHを3.0に調整した。
 例2の液状組成物は、pH6.0であった。
 例3の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
 <例4~6>
 平均二次粒子径が1.4μmの酸化セリウム粒子を200g/Lの含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
 なお、例4の液状組成物は、クエン酸にてpHを3.0に調整した。
 例5の液状組成物は、pH6.7であった。
 例6の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
 <例7~9>
 平均二次粒子径が1.2μmの酸化アルミニウム粒子を200g/Lの含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
 なお、例7の液状組成物は、クエン酸にてpHを3.0に調整した。
 例8の液状組成物は、pH7.1であった。
 例9の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
 <例10~11>
 平均二次粒子径が60nmのコロイダルシリカを18質量%の含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
 なお、例10の液状組成物は、クエン酸にてpHを4.0に調整した。
 例11の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを7.0に調整した。
 例12の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
  [研磨条件]
  研磨機:片面研磨機(定盤径380mm)
  研磨パッド:スウェードタイプ
  研磨荷重:175g/cm
  定盤回転数:90rpm
  線速度:72m/min
  研磨時間:10分間
  研磨液の温度:20℃
  研磨液の供給速度:14ml/分
 なお、例1~12の液状組成物に含まれる金属酸化物粒子の種類と液状組成物のpHとを、下記の表1に示した。例1~3の液状組成物による研磨は、基材1~3を研磨機のキャリアに同時に設置して、同条件による研磨を施した。
 上記の例1~9の液状組成物に含まれる金属酸化物粒子の平均二次粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定による粒度測定器(株式会社堀場製作所製,LA-950)を用いて測定した値である。
 上記例10~12の液状組成物に含まれるコロイダルシリカの凝集粒子の平均二次粒子径は、動的光散乱法による粒度測定器(日機装株式会社製,UPA-UT151)を用いて測定した値である。
 以上の例1~12の液状組成物で研磨して得られた基材(以下、単に「例1の基材」のように言う場合がある。)の研磨面について、下記に示す色調、光沢度、呈色度、研表面粗さの測定を行い、それらの結果を表1に示した。なお、各々の評価は、以下の条件にて実施した。
<色調>
 研磨後の基材の研磨面の色調を、目視により評価した。評価基準は、鏡面研磨後の基材表面における金属光沢を基準として、基材の色調が赤,橙,黄,緑,青,紫,白,黒,変化なし、のいずれに分類されるかを評価した。その結果を下記表1の「色調」の欄に示した。なお、表中の「-」は、表面の色調が特に変化しなかった場合(変化なし)を示している。
<呈色度合>
 研磨後の基材の研磨面における呈色度合いを、目視により0~5の6段階で評価した。評価基準は、数値が高いほど呈色が濃いことを示しており、呈色度合0は呈色のない金属光沢色(すなわち、鏡面研磨面における金属光沢に相当)を指す。その結果を下記表1の「呈色度合」の欄に示した。
<光沢度>
 研磨後の基材の研磨面における光沢度を、JIS Z8741:1997に記載の鏡面光沢度の測定方法に基づき、コニカミノルタオプティクス社製の光沢計「GM-268Plus」を用い、測定角度を20°として測定した。その結果を下記表1の「光沢度」の欄に示した。
<表面粗さ>
 研磨後の基材の研磨面における表面粗さRaを、非接触表面形状測定機(ZYGO社製,NewView5032)を用い、測定視野を1.4mm×1.1mmとして測定した。その結果を下記表1の「Ra」の欄に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、例1~9の基材の表面は、金属光沢を維持しながらも、白、黄~赤に呈色することが確認された。これにより、例1~9の基材には、独特の色彩と光沢とを備える高い意匠性が付与されたことが確認された。これに対し、例10~12の基材の表面は、強い金属光沢が維持されているものの、呈色は確認できなかった。なお、これらの基材の光沢度は、着色した例1~9の基材において低く、着色のない例10~12の基材については極めて高い値であったことが確認された。また、呈色度合は感応評価であるため厳密には言えないものの、おおまかには、呈色度合が高くなればなるほど光沢度が低くなる傾向が見られた。
 以上のことから、例1~9の基材に付与された色彩は、研磨液として用いた液状組成物に含まれる各種の金属酸化物粒子が基材に付着および固定されたことに因るものであると予想された。また、例10~12の基材が呈色しなかったのは、研磨液として用いた液状組成物中に含まれる金属酸化物粒子がコロイダルシリカであり、その形状がほぼ球形であることから、今回の研磨条件では基材に付着しにくかったことが予想される。
 なお、具体的な結果は示さないが、研磨後の例3の基材3の表面を透過型電子顕微鏡により観察した結果、着色した例3の基材3の表面には、直径がおよそ50nm~100nm程度の粒子によりびっしりと覆われていることが確認された。研磨後の基材3の断面を観察したところ、この粒子は、基材3の表面に食い込むように、1層または2層程度の膜状に付着していることが確認できた。また、これらの粒子は基材3の表面に厚み約100nm程度の膜状に密着した状態で付着していることが確認できた。これは、研磨液に含まれる酸化ジルコニウムの一次粒子におおむね一致する寸法および形状であることがわかった。また、例3の基材3の表面粗さRaは、かかる粒子の配列によるものであることが推察される。
 さらに、例3の基材3について行ったEDXによる基材の断面の組成分析の結果から、これらの粒子が研磨液として用いた液状組成物中に含まれる金属酸化物(酸化ジルコニウム)粒子であることが確認できた。また、基材に付着した粒子の大きさや形状が、かかる酸化ジルコニウム粒子を構成する一次粒子の大きさおよび形状にほぼ一致すること、また酸化ジルコニウム粒子の形状が大きく変形された様子がないことも確認できた。そして、この酸化ジルコニウム粒子は、その寸法(例えば、一次粒子径)に対応した厚さの膜を形成するように基材の表面に存在していることも確認された。これにより、例3の液状組成物を用いた基材3の研磨により、ここに開示される金属酸化物膜付き物品が形成されることが確認できた。
 以上の結果から、表面が呈色した例1~9の基材の表面は、例3の基材3の表面と同様に、金属酸化物粒子が付着して、金属酸化膜付き物品が形成されていることが推察される。また、それぞれの基材の表面粗さRaから、各々の金属酸化物粒子は一次粒子の形態で基材に付着しており、それら粒子の配列することで上記表面粗さRaが実現されていることが推察される。一方の着色していない例10~12の基材については、その光沢度などからも、このような粒子による被覆が生じていないものと推察される。
 なお、例3の基材が黄~赤色に着色し、例1,2,4~9の基材が白色に着色したのは、それぞれの基材に付着した金属酸化物粒子により形成された金属酸化物膜の構造と、光の作用によるものと考えられた。すなわち、例3の基材に付着した金属酸化物粒子からなる金属酸化物膜は、例えば、その屈折率および厚み(金属酸化物粒子の密度とその分布であり得る。)により決定される光路差が、黄色ないしは赤色の波長の光を干渉させうる条件に一致したものと考えられる。
 一方で、光路差が以下の条件となると、光の干渉は白色といて知覚されることが知られている。(1)光路差が可視光波長より小さい場合。(2)光路差が大きく強めあう波長が密にある場合。他の例1,2,4~9の基材については、例えば、基材と金属酸化物膜の界面の状態や金属酸化物膜の構造が、上記の(1)(2)のいずれかの条件となる等し、その結果として白色を呈したものと考えられる。
 以上のことから、金属材料からなる基材の表面に金属酸化物粒子を研磨等により直接的に付着させることで、かかる金属材料を呈色させ得ることが確認できた。
 なお、ここでは基材として反射率が高く、上記の各例の違いが明瞭となるアルミニウム合金を用いた実施形態について示した。しかしながら、上記の結果から、基材がアルミニウム合金以外の金属材料の場合でも、その表面に金属酸化物粒子が付着される限り、上記と同様の効果が得られることが当業者には理解される。
 以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 金属酸化物膜付き物品
2 基材
3 金属酸化物膜

Claims (5)

  1.  金属材料からなる基材と、該基材の表面を被覆する金属酸化物からなる金属酸化物膜とを備え、
     前記金属酸化物膜は、前記金属酸化物からなる粒子を用いて前記基材の表面を研磨することにより形成されている、金属酸化物膜付き物品。
  2.  前記金属酸化物からなる粒子の平均一次粒子径は、10nm以上1μm以下である、請求項1に記載の金属酸化物膜付き物品。
  3.  前記基材は、ブリネル硬さが10以上200以下の金属材料からなる、請求項1または2に記載の金属酸化物膜付き物品。
  4.  前記金属酸化物粒子は、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化アルミニウムからなる群から選択される1種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の金属酸化物膜付き物品。
  5.  前記基材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である、請求項1~4のいずれか1項に記載の金属酸化物膜付き物品。
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