WO2015087771A1 - 金属酸化物膜付き物品 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、色彩と金属光沢とを備える、新規な構成の金属酸化物膜付き物品を提供することを目的とする。
なお、本明細書における「研磨」とは、上記の基材の表面に金属酸化物粒子を置き、両者を基板の表面に対し平行な方向で相対的に移動させる操作を意味しており、必ずしも基材の表面を平滑にする目的で実施する操作を意味するものではない。
かかる構成によると、各金属酸化物粒子の物性により異なる趣きの光沢と色彩とを簡便に実現することができ、多様な意匠性を有する金属酸化物膜付き物品が提供される。
また、図面における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、本発明の金属酸化物膜付き物品のおおよその形態的な特徴を表わしているが、必ずしも実際の物品における寸法関係を反映したものではない。
図1は、一実施形態に係る金属酸化物膜付き物品の断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)により観察して得た表面近傍の断面観察像である。ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、図1に示されるように、本質的に、金属材料からなる基材2と、該基材2の表面を被覆する金属酸化物からなる金属酸化物膜3とを備えている。そしてこの金属酸化物膜3は、金属酸化物からなる粒子を用いて基材2の表面を研磨することにより形成されている。
基材2を構成する金属材料としては特に制限されず、各種の金属の単体(すなわち、純金属)もしくは合金とすることができる。なお、ここでいう合金とは、2種以上の元素からなり金属的な性質を示す物質を包含する意味であって、その混ざり方は、固溶体、金属間化合物およびそれらの混合のいずれであっても良い。かかる基材2を構成する金属材料としては、例えば、具体的には、Mg,Sr,Ba,Zn,Al,Ga,In,Sn,Pb等の典型元素、Sc,Y,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Re,Os,Ir,Pt,Au等の遷移金属元素、La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Yb,Er,Lu等のランタノイド元素等の元素の単体や、これらの元素と他の1種以上の元素とからなる合金等が挙げられる。もちろん、これらの金属材料には意図しない元素が不可避的不純物等として混入することは許容される。
なお、本明細書において「ブリネル硬さ」とは、JIS Z 2243:2008に規定される、ブリネル硬さ試験-試験方法に準じて測定される値をいう。
上記の基材2の表面は金属酸化物膜3により被覆されている。この金属酸化物膜3の存在により、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、多様な色彩と光沢とを併せ持つ独特の意匠を備えることができる。
平均一次粒子径を把握する具体的な手順としては、例えば、金属酸化物膜付き物品1の任意の断面を電子顕微鏡等の適切な観察手段を用いて得られる観察像において、所定個数(例えば100個)の金属酸化物粒子の円相当径を求め、これの算術平均値を算出することで、平均一次粒子径を得ることができる。
なお、金属酸化物膜3の平均厚みについては、例えば、電子顕微鏡観察に基づいて、目視または画像解析法により把握することができる。例えば、透過型電子顕微鏡による金属酸化物膜の断面の観察画像について、膜の厚みを1画像あたり3~10点程度、スケールバーを用いて目視により測定した値とすることができる。
以上の構成の金属酸化物膜付き物品1は、その表面に金属酸化物膜3を備えているにも関わらず、その基材2に由来する金属光沢を発現し得る。そして、例えば、金属酸化物膜付き物品1の表面を、当該表面に対して直交する方向(いわゆる真正面)から見た場合には、主として、基材2単独と略同様の外観を呈する。しかしながら、金属酸化物膜付き物品1をその表面に対して傾斜する方向から見た場合には、主として、かかる金属光沢が、赤,橙,黄,緑,青,紫およびこれらの混合色ないしは白のいずれかの色彩(色相)を伴い得る。なお、金属酸化物膜付き物品1の構成によっては、いわゆる真正面から見た場合にも金属光沢がかかる色彩を伴うことがあり得る。この色彩は、金属酸化物粒子の集合ともいえる金属酸化物膜3の構成に基づき、独特の趣きを呈するものとなり得る。例えば、カラーメッキ品などにみられる、いわゆるギラギラとした金属感が緩和された、落ち着きのある光沢となり得る。
<光沢度>
金属材料の意匠性に関する最大の特徴は、光を反射して金属光沢を放つという点にある。そして、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1も、基材2に基づき備えられる金属光沢を、例えば、光沢度により評価することができる。かかる光沢度は、例えば、JIS Z8741:1997に記載の鏡面光沢度の測定方法に基づき、測定することができる。かかる光沢度に基づいて、評価対象である金属酸化物膜付き物品1が、その用途や求められる意匠性に応じた適切な光沢度を備えているかを評価することができる。なお、かかる金属酸化物膜付き物品1の表面反射特性は、例えば、一般に知られている双方向反射率分布関数(BRDF)を求めることなどによっても評価することができる。
ここに開示される金属酸化物膜付き物品1の表面の色彩(色)を、例えば、色相,明度,彩度等を基準として評価、管理することができる。ここに開示される金属酸化物膜付き物品1について評価される色彩は、基材2を構成する金属材料自体の色合いと、金属酸化物膜3により実現される光の作用により発せられる色合いとを含む。かかる評価は、例えば、ヒトによる感応評価や、JIS Z 8730:2009で規定される色の表示方法等に基づき評価することができる。ヒトによる感応評価は、評価対象物の特性や用途等を考慮する重み付けを伴った、より実際的な評価が可能となる。また、色表示による評価は、例えば、色を色相,明度,彩度の三刺激値として数値化し、均等色空間(UCS)に変換することで、より客観的な評価が可能となる。
すなわち、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1において、金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子は、上記のとおりの微細な大きさであることから、一般的に結晶性が高く、可視光に対して無色透明であり得る。したがって、以上の組織を有する金属酸化物膜3についても、金属酸化物粒子のもつ本質的な特性と同様に可視光の透過性が高く、透明(無色透明を含む)であり得る。かかる点において、金属酸化物膜付き物品1は、金属酸化物粒子により覆われていながらも、基材2の金属材料に由来する金属光沢を備えたものとなる。
ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、例えば、以下に示す方法により好適に製造することができる。すなわち、かかる金属酸化物膜付き物品1の製造方法においては、金属酸化物粒子を基材2の表面に供給し、かかる金属酸化物粒子を基材2に対してすることで、金属酸化物粒子を基材2に直接的に固定することにより製造することができる。したがって、ここに開示される金属酸化物膜付き物品1の好適な製造方法は、例えば、上記の金属酸化物粒子を用いて基材2の表面を研磨することで、金属酸化物膜3を形成する工程を含むことができる。
基材2としては、上記の金属材料からなる各種の基材を用いることができる。かかる基材2は、その表面の少なくとも一部に、平坦な表面部を備えていることが好ましい。この平坦な表面部は、上記の金属酸化物膜3の形成に先行して、基材2の表面を研磨することで備えるようにしても良い。かかる研磨は、基材2の材質に応じて選択される研磨液を使用した、鏡面研磨とすることができる。特に限定されるものではないが、かかる研磨は、典型的には、例えば、遊離砥粒としてコロイダルシリカを含む研磨液を用いた化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)により好適に実現することができる。かかる鏡面研磨に関する技術は、本発明とは関係ないため、具体的な説明は省略する。
次いで、上記で用意した基材2に対し、上記の金属酸化物粒子を含む液状組成物を研磨液として用いた研磨を行う。かかる研磨も、例えば、CMP技術を利用することで好適に実施することができる。すなわち、金属酸化物粒子を含む液状組成物を研磨液として用いた研磨において、金属酸化物粒子自体が有する表面化学作用に加えて、研磨液に含まれる化学成分の基材2表面に対する作用を利用することができる。これにより、基材2の表面が金属酸化物粒子を固定するに適した状態に整えられ、基材2への密で均一な金属酸化物粒子の付着と固定とを実現することができ、金属酸化物膜3が形成される。
なお、かかる研磨に使用する研磨機としては特に制限されず、例えば、市販の各種の研磨機を利用することができる。具体的には、例えば、いわゆる据え置き型あるいはポータブル型の研磨機や、金属加工用あるいは精密研磨用の研磨機等を使用できる。
また、金属酸化物粒子の平均二次粒子径は特に限定されないが、10nm以上10μm以下程度とすることが好適である。金属酸化物粒子の基材2への固定効率等の観点から、金属酸化物粒子の平均二次粒子径、好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上である。また、より均一な厚みの金属酸化物膜3を形成し得るとの観点から、砥粒の平均二次粒子径は、2μm以下が適当であり、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1μm以下である。
また、液状組成物中に含まれる金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、上記の金属酸化物膜3を構成する金属酸化物粒子の平均一次粒径と同様に、電子顕微鏡観察により測定することができる。
酸化剤の例としては、過酸化水素、過酢酸、過炭酸塩、過酸化尿素、過塩素酸塩、過硫酸塩等が挙げられる。
防食剤の例としては、アミン類、ピリジン類、テトラフェニルホスホニウム塩、ベンゾトリアゾール類、トリアゾール類、テトラゾール類、安息香酸等が挙げられる。
分散助剤の例としては、ピロリン酸塩やヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩等が挙げられる。防腐剤の例としては、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。防黴剤の例としてはオキサゾリジン-2,5-ジオンなどのオキサゾリン等が挙げられる。
なお、上記研磨工程で使用される研磨パッドは特に限定されない。例えば、不織布タイプ、スウェードタイプ、砥粒を含むもの、砥粒を含まないもの等のいずれを用いてもよい。
また、上記のように製造された金属酸化物膜付き物品1は、典型的には、研磨後に洗浄される。この洗浄は、適切な洗浄液を用いて行うことができる。
ここに開示される金属酸化物膜付き物品1は、種々の材質および形状を有する金属材料の表面に、色彩を伴う光沢を付与したものとして提供され、高い意匠性を具備する。したがって、各種製品を構成する構成部材、とりわけ高い意匠性および審美性が求められる部材に好適に適用され得る。かかる部材としては、典型的には商業用途の各種の物品の部材を考慮することができ、例えば、一般の使用者に提供される多様な意匠性が要求される物品であり得る。具体的には、例えば、各種の電化製品、調理器具,インテリアまたはエクステリア用品等の生活雑貨、窓枠,ドア材等の建材、自動車,自転車,自動二輪車等に使用される内・外装材に代表される物品等として好適に使用することができる。
市販の3種のアルミニウム合金からなる板材「Al1070」,「Al5052」および「Al6063」を用意し、32mm×32mmの寸法に切り出して、順に基材1~3とした。なお、これらの基材の下4桁の番号は、JIS H4000:2006等において規定されるアルミニウム合金の板材の合金番号を示し、各基材は当該合金番号に相当する組成を有している。また、基材1~3のブリネル硬さ(10/500)は、基材1;26~75、基材2;60~77、基材3;60である。
これらの基材を研磨機のキャリアに設置し、まずは、表面粗さRaが約5nmとなるように鏡面研磨を施した。
平均二次粒子径が0.9μmの酸化ジルコニウム粒子を200g/Lの含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
なお、例1の液状組成物は、クエン酸にてpHを3.0に調整した。
例2の液状組成物は、pH6.0であった。
例3の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
平均二次粒子径が1.4μmの酸化セリウム粒子を200g/Lの含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
なお、例4の液状組成物は、クエン酸にてpHを3.0に調整した。
例5の液状組成物は、pH6.7であった。
例6の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
平均二次粒子径が1.2μmの酸化アルミニウム粒子を200g/Lの含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
なお、例7の液状組成物は、クエン酸にてpHを3.0に調整した。
例8の液状組成物は、pH7.1であった。
例9の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
平均二次粒子径が60nmのコロイダルシリカを18質量%の含有率で含む液状組成物を調製し、研磨液とした。
なお、例10の液状組成物は、クエン酸にてpHを4.0に調整した。
例11の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを7.0に調整した。
例12の液状組成物は、水酸化カリウムにてpHを10.0に調整した。
研磨機:片面研磨機(定盤径380mm)
研磨パッド:スウェードタイプ
研磨荷重:175g/cm2
定盤回転数:90rpm
線速度:72m/min
研磨時間:10分間
研磨液の温度:20℃
研磨液の供給速度:14ml/分
上記の例1~9の液状組成物に含まれる金属酸化物粒子の平均二次粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定による粒度測定器(株式会社堀場製作所製,LA-950)を用いて測定した値である。
上記例10~12の液状組成物に含まれるコロイダルシリカの凝集粒子の平均二次粒子径は、動的光散乱法による粒度測定器(日機装株式会社製,UPA-UT151)を用いて測定した値である。
<色調>
研磨後の基材の研磨面の色調を、目視により評価した。評価基準は、鏡面研磨後の基材表面における金属光沢を基準として、基材の色調が赤,橙,黄,緑,青,紫,白,黒,変化なし、のいずれに分類されるかを評価した。その結果を下記表1の「色調」の欄に示した。なお、表中の「-」は、表面の色調が特に変化しなかった場合(変化なし)を示している。
研磨後の基材の研磨面における呈色度合いを、目視により0~5の6段階で評価した。評価基準は、数値が高いほど呈色が濃いことを示しており、呈色度合0は呈色のない金属光沢色(すなわち、鏡面研磨面における金属光沢に相当)を指す。その結果を下記表1の「呈色度合」の欄に示した。
研磨後の基材の研磨面における光沢度を、JIS Z8741:1997に記載の鏡面光沢度の測定方法に基づき、コニカミノルタオプティクス社製の光沢計「GM-268Plus」を用い、測定角度を20°として測定した。その結果を下記表1の「光沢度」の欄に示した。
研磨後の基材の研磨面における表面粗さRaを、非接触表面形状測定機(ZYGO社製,NewView5032)を用い、測定視野を1.4mm×1.1mmとして測定した。その結果を下記表1の「Ra」の欄に示した。
以上のことから、例1~9の基材に付与された色彩は、研磨液として用いた液状組成物に含まれる各種の金属酸化物粒子が基材に付着および固定されたことに因るものであると予想された。また、例10~12の基材が呈色しなかったのは、研磨液として用いた液状組成物中に含まれる金属酸化物粒子がコロイダルシリカであり、その形状がほぼ球形であることから、今回の研磨条件では基材に付着しにくかったことが予想される。
一方で、光路差が以下の条件となると、光の干渉は白色といて知覚されることが知られている。(1)光路差が可視光波長より小さい場合。(2)光路差が大きく強めあう波長が密にある場合。他の例1,2,4~9の基材については、例えば、基材と金属酸化物膜の界面の状態や金属酸化物膜の構造が、上記の(1)(2)のいずれかの条件となる等し、その結果として白色を呈したものと考えられる。
なお、ここでは基材として反射率が高く、上記の各例の違いが明瞭となるアルミニウム合金を用いた実施形態について示した。しかしながら、上記の結果から、基材がアルミニウム合金以外の金属材料の場合でも、その表面に金属酸化物粒子が付着される限り、上記と同様の効果が得られることが当業者には理解される。
2 基材
3 金属酸化物膜
Claims (5)
- 金属材料からなる基材と、該基材の表面を被覆する金属酸化物からなる金属酸化物膜とを備え、
前記金属酸化物膜は、前記金属酸化物からなる粒子を用いて前記基材の表面を研磨することにより形成されている、金属酸化物膜付き物品。 - 前記金属酸化物からなる粒子の平均一次粒子径は、10nm以上1μm以下である、請求項1に記載の金属酸化物膜付き物品。
- 前記基材は、ブリネル硬さが10以上200以下の金属材料からなる、請求項1または2に記載の金属酸化物膜付き物品。
- 前記金属酸化物粒子は、酸化ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化アルミニウムからなる群から選択される1種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の金属酸化物膜付き物品。
- 前記基材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である、請求項1~4のいずれか1項に記載の金属酸化物膜付き物品。
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