JP2011032548A - アルミニウム部材の製造方法 - Google Patents

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敏明 杉本
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Abstract

【課題】 簡便な方法でアルミニウム表面が処理できて、親水性を付与したアルミニウム系親水性部材の製造方法を提供する。
【解決手段】
アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属を、直接アルミニウム材料に接触させながら、酸に浸漬して凹凸構造を有する膜を形成する工程(第一工程)と、この凹凸膜上に、親水性処理を施して親水性被膜を付与する工程(第二工程)を含むことを特徴とするアルミニウム系親水性部材の製造方法。当該親水性部材は、ヒートパイプ、フィン等の熱交換器の部材に応用できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、アルミニウム及びアルミニウム合金を総称して、材料の場合はアルミニウム系材料、部材の場合はアルミニウム系部材という)の製造方法に関し、特に親水性に優れたアルミニウム部材およびその製造方法に関する。
金属の表面に親水性を付与することにより、水等の極性液体と物品との親和性が向上するため、親水性の被覆層と基材とを有する親水性部材は、水等の極性液体と接する環境にて、当該親和性を活用した防汚性物品、結露防止性物品、極性液体の循環性を向上させた物品等として利用される。これら応用分野の具体例として、ヒートパイプ、フィンメンブランフィルタ等が挙げられる。
特にアルミニウムの基材に関して親水性を向上させる方法としては、アルミニウム表面に成処理を施すか、塗装処理が行われるのが一般的であり、以下のような方法が知られている。
(1)リチウム塩存在下、アルミニウム合金を、アミン類を含有する熱水または水蒸気に接触させるベーマイト処理を行う工程(特許文献1)。
(2)アルミニウム表面をアルカリシリケート(アルカリ金属ケイ酸塩)と無機硬化剤と水溶性有機高分子化合物を含む溶液でコーティングすることにより親水性被膜を形成する方法(特許文献2)
(3)アルミニウムからなる部品の表面に、シラノール基を有する化合物とポリビニルピロリドンを含有する水性媒体中に浸漬することによる親水性付与の方法(特許文献3)
(4)クロメート処理を施し、つぎに正リン酸を含むアルカリシリケート(アルカリ金属ケイ酸塩)水溶液を塗布した後、さらに正リン酸溶液を塗布し、しかる後加熱乾燥することによる親水性被膜形成方法(例えば、特許文献4)
一方、アルミニウム表面の処理方法として、硝酸リチウムと苛性ソーダの水溶液にアルミニウム素材を浸漬させる方法(特許文献5)、リチウムイオンと炭酸イオンを含むアルカリ溶液でアルミニウム表面を処理する方法(特許文献6)により皮膜が形成されることを開示している。
特開昭52−9642号公報 特開昭62−235477号公報 特開昭62−272099号公報 特開平1−208475号公報 特開昭48−18131号公報 特開2005−8949号公報
上記特許文献2および4記載の方法は、アルカリシリケート(アルカリ金属ケイ酸塩)を利用しての親水性を付与するものであるが、部材と物理的に付着しているので密着性が必ずしも十分とはいえない。しかも、アルカリシリケートの強固な膜を形成させようとすると400℃とかなり高温で処理する必要があるため工業的な手法とはいいがたく、120℃〜150℃程度の比較的低音で処理した場合においては硬化が充分でなく、アルカリシリケート由来の親水性被膜を長時間にわたり水と接触させた場合、被膜中の親水性の部位が徐々消滅するという問題を生じることがある。また、特許文献3記載の方法は、充分な親水性が得られないため問題がある。さらに、特許文献1、特許文献5および特許文献6に記載の方法では、水和酸化アルミニウムの被膜が得られるとの記載があるが、当該被膜は経時とともに親水性が低下していくことが知られている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、簡便な方法でアルミニウム表面が処理できて、親水性を付与したアルミニウム系親水性部材の製造方法が求められていた。
本願発明者らは、かかる課題を解決するため、アルミニウム系材料に様々な化学的な処理を施して細孔を形成させることにより、親水性を向上させることを目的として一連の研究を重ねる過程で、アルミニウム系材料の表層部に簡便な方法により、均一でかつ堅牢な凹凸構造が形成でき、当該凹凸部分にさらに親水性を付与することにより、親水性に優れるアルミニウム部材が得られることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
「発明1」
アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属を、直接アルミニウム材料に接触させながら、酸に浸漬して凹凸構造を有する膜を形成する工程(第一工程)と、この凹凸膜上に、親水性処理を施して親水性被膜を付与する工程(第二工程)を含むことを特徴とするアルミニウム部材の製造方法。
「発明2」
第一工程の酸が、塩酸、硫酸、硝酸、蓚酸または酢酸よりなる群の少なくとも一つであることを特徴とする発明1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明3」
アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属が、亜鉛、錫、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、タンタル、タングステン、レリウム、イリジウム、銅、銀、金、ルテニウム、白金、パラジウム、鉛、ビスマスよりなる群の少なくとも一つ、またはこれらの少なくとも1種類以上からなる合金であることを特徴とする発明1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明4」
第一工程において、凹凸構造をアルミ表面から0.1〜30μmの深さで形成することを特徴とする発明1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明5」
第二工程の親水性処理において、親水性の無機粒子を含む皮膜を形成せしめることを特徴とする発明1に記載のアルミニウム部材の製造方法
「発明6」
親水性の無機粒子がコロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状のチタニア、ゼオライト、シリカゲル、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルク、珪藻土、バームキュライト、ヒル石、弁柄、貝殻焼成カルシウムよりなる群より選ばれる少なくとも一つである発明5に記載の製造方法。
「発明7」
第二工程の親水性処理が、金属酸化物の前駆体を加水分解及び重縮合する工程を含むことを特徴とする発明1、発明5または発明6のいずれか1項に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明8」
金属酸化物の前駆体が、Li、Na、K、Mg、Ca、St、Ba、In、Ge、Bi、Fe、Cu、Y、Zr、Ta、Si、Ti、Alのアルコキシド、オキシハロゲン化合物または塩化物であることを特徴とする発明7に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明9」
第二工程の親水性処理が、アルカリシリケートあるいはアンモニアシリケートを塗布する工程を含むことを特徴とする発明1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明10」
発明1に記載の第二工程において、親水性被膜の膜重量が0.1〜5g/mの範囲になるように塗布することを特徴とするアルミニウム部材の製造方法。
「発明11」
第一工程において、アルミニウム材料が、表面を粗面化処理して酸化アルミニウム被膜を除去したアルミニウム板であることを特徴とする、発明1乃至発明4に記載のアルミニウム部材の製造方法。
「発明12」
発明1〜発明11のいずれかに記載の製造方法により製造したアルミニウム部材。
本発明によれば、比較的簡単な方法で、親水性に優れたアルミニウム部材を低コストで製造することができる。当該親水性部材は、ヒートパイプ、熱交換器等のフィンとして有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるアルミニウム材料は、99%以上の純アルミニウム(1000系)の他に、2000系、3000系,4000系,5000系,6000系,7000系及び8000系のアルミニウム合金も含み、また形状も板状、線状、曲面状、パイプの内外面、ブロック体や熱交換器等の立体加工部品等にも任意の形状にも適用が可能である。
本発明に用いるアルミニウム材料は、表面に酸化アルミニウムの被膜が形成されていないものを用いる必要がある。一般に未処理のアルミニウム金属表面は、速やかに大気中の酸素分子と反応するため、表面に数nmの酸化物のバリア層を形成している。このバリア層は、酸に対しても耐久性があり薬液処理に長時間を要するため、酸化被膜を除去する必要がある。表面を粗面化する前処理は、アルミニウム部材の表面の酸化アルミニウム被膜を除去するために必要であり、第一工程の反応を速やかに進行させるために有効である。
粗面化には、サンドブラスト、ワイヤー掛け、サンドペーパ等による機械的な粗面化処理等があるが、簡便にはサンドぺーパ研磨による機械加工等で表面を粗面化することができる。粗面度はサンドペーパの番手は特に制限はないが番手に係わらず、酸化アルミニウム被膜が除去されればよく、表面から数十nmを研磨すれば本目的は達成できる。例えば、サンドペーパの番手は#100〜3000まで使用できるが、特に#400〜800が好適である。#200より以下の粗目では表面の研磨傷が目立ち、商品価値を損ねる、また#1000以上は微細すぎて研磨に時間を要するため#400〜800が好適である。
本発明の前処理としての粗面化において、平均粗さ(Ra)は特に制約はないが、適度の深さの表面の粗面化は、平均粗さ約5μm前後に抑える程度が望ましい。Raが30μm以上の深い機械的粗面化では次工程での薬品処理時に最深部の浸食が激しくなり表面が均質化せず、部材の強度に影響する懸念がありまたアルミニウム部材の反射光で加工傷が肉眼で目立ち商品価値が劣る。また0.1μm未満では平滑すぎて次工程の薬品処理での反応が円滑に進みにくく、長時間の処理時間を要するばかりか、親水処理工程での親水剤の塗工量が少なく親水性能が十分発現しない。従って上記の平均粗さ0.1〜30μmの範囲が好ましく、最適には、0.1〜10μmの範囲が好ましい。
機械的な粗面化は、アルミニウム部材の予備洗浄や脱脂及び精密洗浄も不要となり、簡便な切削屑の洗浄で充分である。これは製造工程の簡便化やコスト低減を図ることができる。
以上、機械的粗面化を説明してきたが、場合によっては、表面の活性化のためにスパッタエッチング、プラズマ照射の乾式処理でも可能であり、また、それらと機械的方法を組み合わせても良い。
本発明のアルミニウム部材の製造方法は、以下の2つの工程を含む。
第一工程:アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属を、アルミニウム材料と直接接触させながら、酸に浸漬して凹凸構造を有する膜を形成する工程(薬品処理工程ともいう)。
第二工程:第一工程で得られた凹凸膜上に、親水処理施して親水性被膜を付与する工程(親水処理工程ともいう)。
以下、それぞれの工程について詳細に説明する。
第一工程は、アルミニウム材料にアルミニウム以外のイオン化傾向が小なる異種金属を直接接触させながら、酸等の薬品中に浸漬させる工程である。
接触させる異種金属としては、アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属が用いられる。具体的には、亜鉛、錫、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、タンタル、タングステン、レリウム、イリジウム、銅、銀、金、ルテニウム、白金、パラジウム、鉛、ビスマス、またはこれらの少なくとも1種類以上からなる合金が適用可能である。なかでもアルミニウムに対しては特にニッケル、クロム、鉄、及びこれらを含むステンレス鋼が好適である。
この異種金属と接触させながら、酸に浸漬させる工程において、接触面では局部電池を形成してイオン化傾向の卑なるアルミニウムだけが選択的に浸食され特異的に数μmの凹凸を形成する。
通常、電解腐食と云われており、自然界でも多く散見されるが、この電解腐食を積極的に利用して、規則的なフラクタル凹凸構造を形成させる手段を用いて、アルミニウム部材と異種金属を接触させることにより接触面だけを選択的に凹凸形状を形成させ、その凹凸形状の表面に親水被膜を付与させることにより、親水性に優れ、着霜防止性能に優れるたアルミニウム部材が得られる。
通常のブラスト処理やサンドペーパー掛けのような機械研磨のみではV字型の擦過筋やバリ(毛羽立ち)のある表面積の少ない単調な構造になりやすい。しかし、この異種金属との接合における電解腐食による凹凸構造は、アルミニウム表面から数十μmの深さにわたり金属の結晶粒界が脱離した立方体のレプリカ構造(抜け殻)を形成し、凹凸が連続に結合し、機械的強度も保持した、表面積が処理前の10〜200倍の大きな堅牢な幾何学的フラクタルな凹凸構造が得られる。また、この構造の断面の最深部の深さが処理前の表面から1〜30μmであることを特徴としている。
また、異種金属との接着は、異種の金属を接合して(結束等)おればよく、ボルトによる固定や接着剤等による固定操作は何ら必要なく、異種金属と数mm以内の距離程度でも充分に電解腐食としての本目的は達成できる。
この方法は複雑な装置や形状でも適用でき、たとえば曲面や、パイプ内面でも、異種金属の板、粉末、短超繊維、ワイヤー等をアルミニウム部材に充填して接触させながら薬品処理するだけで充分に電解腐食は可能である。
薬品処理用として使用される、酸は、一般の工業製品が適用でき、酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、蓚酸、酢酸よりなる群の少なくとも1種が好適に用いられる。他の無機酸や有機酸でも可能であるが、中でも無機酸が有効で特に塩酸が好ましい。
また、用いる酸を溶液として使用する時の溶媒としては、アルコール、エーテル等の有機溶媒、水、またはそれらの混合溶媒の使用が可能であるが、特に水溶媒が好ましい。
用いる薬品の濃度は、例えば塩酸では、10〜30℃の温度範囲で、0.1〜2mol/lの濃度範囲で用いられるが、特に0.1〜0.5mol/lの範囲が好ましい。濃度が0.1mol/l未満だと希薄すぎて反応に時間を要し、また2mol/lを超える高濃度では局部腐食が生じやすく、均一な凹凸が形成しずらい。その他の酸においても、溶媒や薬品の種類により適宜濃度を調整して電解腐食を進行させることができる。
アルミニウム材料と異種金属を薬品に浸漬する時間は、薬品の濃度や温度にも依存するが、30分から60分が望ましい。時間が短すぎると反応が進行せず、アルミニウム材料表面に充分な凹凸構造を有する膜を形成できない。また、浸漬時間が長い場合は、反応が進行しすぎてアルミニウム表面の腐食しまい好ましくない。
薬品処理による凹凸被膜の作製方法は、特に限定するものではないが、処理液中に水素が発生するため、浸漬槽内に静置してもよいし、部材により複雑な形状では、振動、エアーレション、バブリング、攪拌等により水素の脱気を確保しつつ、薬液との接触機会を増大させたり、また薬液を加温してもよく、特に限定されない。また、処理後の廃液は単に中和すれば廃液処理も簡便であり大幅なコスト削減が期待される。
次に、第二工程について説明する。第二工程は、第一工程で形成した凹凸構造の表面に親水処理を施して親水性被膜を付与する工程である。親水性処理を施すことにより凹凸構造の表面にミクロの親水性被膜が付与される。表面に親水性を付与すれば見かけ純水接触角はますます親水性が強くなり、初期の微細な水滴が付着かつ成長しづらく、超親水性を発現する親水被膜が得られる。
本発明の第二工程の親水性処理の方法としては、以下の3通りがあり、これらの工程の少なくとも一つが親水性処理として施される。
・ 親水性の無機粒子を含む皮膜を形成せしめる
・ 金属酸化物の前駆体を加水分解及び重縮合する
・ アルカリシリケートを塗布する。
まずは、第二工程(1)について説明する。用いられる親水性の無機粒子としては、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状のチタニア、コロイド状セリア、コロイド状アンチモン、コロイド状スズ、ゼオライト、シリカゲル、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルク、珪藻土、バームキュライト、ヒル石、弁柄、貝殻焼成カルシウム等が上げられ、これらの群より選ばれる少なくとも一つが好適に用いられる。これら粒子の中で、珪藻土、ゼオライト、シリカゲル、貝殻焼成カルシウムは、その多孔質性等のために吸水性、抗菌性等を発揮でき、本発明の物品の付加価値を高めることができ、好適であり、特には貝殻焼成カルシウムの使用が好適である。
前記した貝殻焼成カルシウムは、焼成前の主成分が炭酸カルシウムである貝殻を焼成することで、脱炭酸(二酸化炭素を取り除く)が徐々に進むことにより得られる、酸化カルシウム(CaO)又は、酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混在したもののことである。焼成により、焼成前の主成分である炭酸カルシウム99%が徐々に酸化カルシウムに変換されるが、併せて、焼成前の貝殻に含有している有機物1%の焼成も同時に進行する。焼成温度については、焼成温度を高くした場合には炭酸カルシウムが全て酸化カルシウムまで変換されるが、焼成温度が低い場合には、一部が酸化カルシウムに変わるが残りは炭酸カルシウムとして残る。
用いる貝殻焼成カルシウムの成分については、特に限定されないが、炭酸カルシウムの一部が酸化カルシウムに変換できれば良く、本発明においては、具体的には、貝殻の主成分である炭酸カルシウムと、それを焼成することにより得られる酸化カルシウム、もしくは、酸化カルシウムと炭酸カルシウムの混在したもの又はそれぞれの混合状態(酸化カルシウムと炭酸カルシウムを混合)で用いることが好ましい。炭酸カルシウムと酸化カルシウム、各成分の割合は焼成温度及び焼成時間により異なり、適宜、調整することができる。
貝殻焼成カルシウムを製造する場合の焼成温度は、通常、500〜1200℃である。焼成時間については、焼成温度等を考慮して適宜、調整される。
本発明で使用される貝殻焼成カルシウムの具体的な例としては、例えば、貝殻としてホタテ貝を用い、それの高温焼成物の粉砕品(商品名CAI、粒径5μmタイプおよび15μmタイプ、日本天然素材株式会社製)やホタテ貝の低温焼成物の粉砕品(商品名CAV、粒径5μmタイプおよび15μmタイプ、日本天然素材株式会社製)がある。他にも、例えばシェルパウダー社、ステップ社、チャフローズ社を始めとする貝殻焼成カルシウムの生産メーカーがあるが、上述した生産メーカーに限定はされない。
前記したような無機物粒子を、水、メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のアルコール類、エチレングリコール、酢酸エステル、カルボン酸、低級炭化水素、脂肪族、芳香族等の一般溶剤、又はこれらの混合物よりなる混合物をよりなる溶媒を用いて懸濁化し、好適には界面活性剤等を添加して無機物粒子が懸濁化された懸濁液が調製される。
当該懸濁液を第一工程で得られた凹凸膜に塗布する手段としては、ディップコート、フローコート、スピンコート、ロールコート、スプレーコート、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知手段によって行うことができる。
第一工程で得られたアルミニウム凹凸膜は表面の酸化アルミニウムが除去されているため親水性である。当該凹凸膜の凹凸部にフィットするように上記親水性無機物粒子を導入することにより、接着性が高い親水膜を付与することができる。かかる前記無機物粒子として、粒径サイズが、1〜70μm、さらには3〜20μmのものが好適に使用される。
次に、第二工程(2)金属酸化物の前駆体を加水分解及び重縮合する工程について説明する。
第二工程(2)の方法は、ゾルゲル法により、金属のアルコキシド、オキシハロゲン化物、ハロゲ
ン化物、硝酸塩物等の反応性基を有する金属酸化物の前駆体を原料とし、これを加水分解、及び重縮合することで得られる。前記金属酸化物中の金属には、Li、Na、K、Mg、Ca、St、Ba、In、Ge、Bi、fe、Cu、Y、Zr、Ta等の他に、広く使用されているSi、Ti、Al、Zr等を使用することができる。
そして、金属酸化物がシリカの場合、その前駆体として具体的には、反応性基を4個有するシリカ前駆体(4官能性シリカ前駆体)及び反応性基を3個有するシリカ前駆体(3官能性シリカ前駆体)を単種、又は複種使用することができる。又、必要に応じて、反応性基を2個有するシリカ前駆体(2可能性シリカ前駆体)を使用してもよい。
前記4官能性シリカ前駆体としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラセアセトキシシラン、テトラクロロシラン等が挙げられる。
前記3官能性シリカ前駆体としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシシプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。
2官能性シリカ前駆体としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジクロロシラン等が挙げられる。
用いられる混合物の例としては、テトラエトキシシランとメチルトリエトキシシランとの混合物、テトラエトキシシランとメチルトリメトキシシランとの混合物、テトラメトキシシランとメチルトリメトキシシランとの混合物、テトラエトキシシランとメチルトリエトキシシランとジメチルジエトキシシランとの混合物等が挙げられる。
親水性処理に際して、以下のような塗布溶液を調製する。上記金属酸化物の前駆体を、溶媒に希釈し、好ましくは、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リン酸、多価カルボン酸等の酸性触媒、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノ基を有するアルコキシシラン等の塩基性触媒を含んでもよく、そして、さらに好ましくは、水(液体)も加える。
前記した溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールアセテートなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素の他、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒を使用することが好ましい。
前記したような操作で得られた金属酸化物の前駆体を有する塗布溶液を第一工程で得られた凹凸膜に塗布する手段としては、ディップコート、フローコート、スピンコート、ロールコート、スプレーコート、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知手段によって行うことができる。
第二工程(3)の方法は、塗布液として、ナトリウムケイ酸塩、カリウムケイ酸塩等のアルカリシリケートあるいは、ケイ酸アンモニウム等を使用できる。そして、これら塗布液には、亜鉛などの金属、金属酸化物、金属水酸化物、燐酸塩等の硬化剤を有していてもよい。
塗布液の調製については、第二工程(2)で用いた溶媒を用いて調製することが可能で、同様な手段で第一工程で得られた凹凸膜に塗布することができる。
これらの方法はそれぞれ独立に行うことにより、親水性膜を付与できるが、操作を連続して組み合わせることも可能であり、(1)の処理により得られた親水性部材に対して、(2)あるいは(3)の処理を行うこともできる。さらには、(1)の処理で用いる親水性の無機粒子を(2)または(3)の塗布液と混合して得られる溶液(懸濁液)を調製し、これを第一工程で得られる凹凸膜に塗布することにより、親水性膜を付与することができる。塗布する手段としては、単独の処理と同様にディップコート、フローコート、スピンコート、ロールコート、スプレーコート、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知手段によって行うことができる。
第二工程のに親水性処理工程において、造膜する親水性被膜の単位面積当たりの重量は0.1〜5g/mの範囲にあることが必要である。この親水性被膜の単位面積当たりの重量が0.1g/m未満の場合には充分な被覆がなされず、親水性不良の箇所が生じるために、アルミニウム部材表面において親水性の均一性がなくなる。一方、上記親水性被膜重量が5g/mを超える場合には、凹凸被膜中に微粉末の塊として凝縮したり、クラックが入って非親水性のアルミニウムが露出するようになり、結果として十分な親水性が得られなくなり好ましくない。
本発明の親水性部材において、その純水接触角は30度以下であることが望ましい。その純水接触角が30度を超えると、所定の親水性が得られないからである。より好ましくは20度以下、さらに好ましくは10度以下である。ここで、純水接触角が30度以下として以下を用いたのは、例えば純水接触角が5度よりも小さくなると、高精度の測定は難しくなるが、極めて0°に近い純水接触角の親水性示す場合も含むからである。本明細書では、10°以下の純粋接触角を示す場合、「超親水性」と評価する。なお、純水接触角の測定は、JISR3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準じて行われる。
上記、アルミニウム系親水性部材の純水接触角を測定すると、水滴は被膜表面を広がり、接触角が測定できない程度に小さくなり、被膜が超親水性であることが観察できる(実施例参照)。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、係る実施例に限定されるものではない。なお、本実施例ではアルミニウム材料としてJIS1100H26のアルミニウム板(板厚0.15mm、10cm×10cm)を用いた。
また、純水接触角の測定においては協和界面科学製 接触角計(型式CA−X型)を用いて、上記アルミニウム系親水性部材の水接触角を測定した。
「実施例1」
アルミニウム板を前処理として#400サンドペーパで表裏とも粗面化して表面の酸化被膜を除去したところ表面粗さ8±0.6μmとなった。酸化被膜の除去に伴い、表面は親水性となった。
このアルミニウム板をニッケル板(板厚0.1mm、10cm×10cm)で両面からはさみ、液温25℃で濃度0.5mol/l−HCl水溶液中に60分間浸漬し、表面に凹凸部位を有するアルミニウム部材を製造した。表面からアルミニウムの溶出量は1.2g/mであった。SEM写真と吸水率より空隙率は43%であった。
上記アルミニウム部材に貝殻焼成カルシウムを塗布して親水性処理を行った。ホタテ貝を約800℃で焼成した焼成カルシウム(日本天然素材株式会社製)の粒子径を約3μmに粉砕した後、貝殻焼成カルシウム10wt%にノニオン系界面活性剤3wt%、イソプロピルアルコールを87wt%添加してアルミナボールミルで約4時間分散混合させて貝殻焼成カルシウムの懸濁液を調製した。この懸濁溶液をエタノールで固形分濃度2.5wt%に調製したものを塗布液とし、これの入った浸漬用バスに上記のアルミニウム基板を室温で約3分間浸漬した後、引き上げた。この後、120℃で1時間乾燥させ、アルミニウム系親水性部材を製造した。
上記アルミニウム部材の接触角を測定したところ、水滴は被膜表面を広がり、接触角が測定できない程度に小さくなり(便宜上接触角を0°とする)、被膜が超親水性であることを観察できた。また当該被膜を1Lの水中に2昼夜浸漬した後に、再度純水接触角を測定したところ、やはり水滴は被膜表面を広がり、接触角が測定できない程度に小さくなり(便宜上接触角を0°とする)、被膜が超親水性であることを観察できた。
「実施例2」
実施例1と同様な方法で、表面に凹凸部位を有するアルミニウム部材を製造した。当該アルミニウム部材に、SiO2/Li2Oのモル比が3.5/1のリチウムシリケートゾルを固形分濃度5%水溶液に調製した約23℃の溶液の入った浸漬用バスの中に約5分間浸漬した後、引き上げた。次いで、120℃で第1加熱処理を約1時間行った後、さらに350℃で1時間かけて第2加熱処理を行って、アルミニウム系親水性部材を製造した。被膜の膜厚は約9.0μmであった。
上記アルミニウム部材の接触角を測定したところ、水滴は被膜表面を広がり、接触角が測定できない程度に小さくなり(便宜上接触角を0°とする)、被膜が超親水性であることを観察できた。また当該被膜を1Lの水中に2昼夜浸漬した後に、再度純水接触角を測定したところ、やはり水滴は被膜表面を広がり、接触角が測定できない程度に小さくなり(便宜上接触角を0°とする)、被膜が超親水性であることを観察できた。
「比較例1〜3」
異種金属、粗面化、薬剤、濃度、浸漬時間、親水剤等の条件を変更して、実施例1と同様な実験を行った。以下に比較例の結果を示した。
比較例1:異種金属を用いない例
#800のサンドペーパーでアルミニウム板の粗面化後、異種金属を用いないで、0.5N-塩酸溶液に浸漬処理した。60分処理してもほとんど電解腐食は起こらず、凹凸構造が形成されず、充分な親水性能は得られなかった。
比較例2:アルミニウム板の粗面化処理を行わず、酸化被膜がついたアルミニウム板を使用した例。
前処理のアルミニウム板の粗面化処理をせず、異種金属のニッケルをはさんで、0.5N-塩酸溶液に浸漬した。表面はほとんど酸化アルミの被膜のままで、凹凸構造が形成されていなかった。親水処理後の接触角は、65°で、充分な親水性能は得られなかった。
比較例3:薬品処理で酸の濃度を希薄(0.05mol/l)にした例。
#100のサンドペーパーでアルミニウム板の粗面化処理をしたのち、異種金属として鉄を用い、薬品処理で硝酸溶液(濃度0.05mol/l)に浸漬した。電解腐食の反応が十分に進まず、60分浸漬でも凹凸構造を形成しなかった。親水処理後の接触角は、102°で、充分な親水性能は得られなかった。
これらの知見より、アルミニウム板の酸化被膜の除去のために前処理として機械加工の粗面化が有効であり、酸化被膜が除去されたアルミニウム板とイオン化傾向の小なる異なる金属を接触させながら薬品処理をした場合(第一工程)において、十分な凹凸構造を有する膜が形成され、その後の親水処理(第二工程)によって、充分な親水性能を有する親水被膜を有するアルミニウム部材が得られることがわかった。
本発明のアルミニウム系親水性部材は、親水性に優れるので、ヒートパイプ、フィン等の熱交換器系の部材として応用できる。

Claims (12)

  1. アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属を、直接アルミニウム材料に接触させながら、酸に浸漬して凹凸構造を有する膜を形成する工程(第一工程)と、この凹凸膜上に、親水性処理を施して親水性被膜を付与する工程(第二工程)を含むことを特徴とするアルミニウム部材の製造方法。
  2. 第一工程の酸が、塩酸、硫酸、硝酸、蓚酸または酢酸よりなる群の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
  3. アルミニウムよりイオン化傾向の小なる金属が、亜鉛、錫、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、タンタル、タングステン、レリウム、イリジウム、銅、銀、金、ルテニウム、白金、パラジウム、鉛、ビスマスよりなる群の少なくとも一つ、またはこれらの少なくとも1種類以上からなる合金であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
  4. 第一工程において、凹凸構造をアルミ表面から0.1〜30μmの深さで形成することを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
  5. 第二工程の親水性処理において、親水性の無機粒子を含む皮膜を形成せしめることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム部材の製造方法。
  6. 親水性の無機粒子がコロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状のチタニア、ゼオライト、シリカゲル、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルク、珪藻土、バームキュライト、ヒル石、弁柄、貝殻焼成カルシウムよりなる群より選ばれる少なくとも一つである請求項5に記載の製造方法。
  7. 第二工程の親水性処理が、金属酸化物の前駆体を加水分解及び重縮合する工程を含むことを特徴とする請求項1、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載のアルミニウム部材の製造方法。
  8. 金属酸化物の前駆体が、Li、Na、K、Mg、Ca、St、Ba、In、Ge、Bi、Fe、Cu、Y、Zr、Ta、Si、Ti、Alのアルコキシド、オキシハロゲン化合物または塩化物であることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム部材の製造方法。
  9. 第二工程の親水性処理が、アルカリシリケートを塗布する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム部材の製造方法
  10. 請求項1に記載の第二工程において、親水性被膜の膜重量が0.1〜5g/mの範囲になるように塗布することを特徴とするアルミニウム部材の製造方法。
  11. 請求項1に記載の第一工程において、アルミニウム材料が、表面を粗面化処理して酸化アルミニウム被膜を除去したアルミニウム板であることを特徴とする、請求項1記載のアルミニウム部材の製造方法。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の製造方法により製造した親水性アルミニウム部材。
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JP2012189260A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Kiko Kagi Kofun Yugenkoshi 親水性化合物薄膜を有する放熱ユニットおよび親水性化合物薄膜沈積方法
JPWO2015087771A1 (ja) * 2013-12-13 2017-03-16 株式会社フジミインコーポレーテッド 金属酸化物膜付き物品
CN109972020A (zh) * 2019-03-28 2019-07-05 中国兵器工业第五九研究所 一种高耐蚀复合涂层及其制备方法

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