JP2007161770A - 親水性被膜形成用塗布液とその製造方法及び親水性被膜並びに親水性被膜の成膜方法 - Google Patents

親水性被膜形成用塗布液とその製造方法及び親水性被膜並びに親水性被膜の成膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂等からなる基材の表面に、耐水性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液とその製造方法及び親水性被膜並びに親水性被膜の成膜方法を提供する。
【解決手段】本発明の親水性被膜形成用塗布液は、アルコキシシランの部分加水分解生成物と、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物と、アルコールとを含有し、この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率は、30重量%以上かつ70重量%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、親水性被膜形成用塗布液とその製造方法及び親水性被膜並びに親水性被膜の成膜方法に関し、さらに詳しくは、樹脂等からなる基材の表面に、耐水性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液、この親水性被膜形成用塗布液の製造方法、親水性被膜、親水性被膜の成膜方法に関するものである。
従来、防汚機能材料として使用される親水性被膜としては、次のような親水性皮膜が知られている。
(1)酸化チタン等の光触媒微粒子を含有する親水性被膜(特許文献1)。
(2)ゾルゲル法等で形成されたシリカ質(SiO)被膜(特許文献2)。
(3)珪素とジルコニウムの複合酸化物と水、あるいは、酸化珪素と酸化ジルコニウムの混合物と水、を含有する親水性被膜(特許文献3)。
特開2000−191960号公報 特開2000−327996号公報 国際公開第2003/080744号パンフレット
しかしながら、上記(1)の親水性被膜は、光触媒粒子の光分解作用により基板を劣化させる作用を伴うため、基板として樹脂を用いることができないという問題点があった。また、光量が充分でない部位では、親水性が充分でなく、したがって、防汚機能が低下するという問題点があった。
また、上記(2)のシリカ質(SiO)被膜は、優れた親水性を備えているために防汚機能を発揮するものの、耐水性が弱いために、特に100℃以下の処理温度で形成した被膜は、高い耐水性が要求される用途には用いることができない。したがって、樹脂のような耐熱温度の低い材料を基板として使用することができないという問題点があった。
また、上記(3)の親水性被膜は、原料液中に水を含んでいるために、例えば、高温で処理することができる材料の表面に形成する場合には、耐水性に優れた親水性被膜を形成することができるが、特に、樹脂のように疎水性でかつ高温の処理を行うことができない材料の表面に形成する場合には、十分な密着強度を有する被膜を形成することができないという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、樹脂等からなる基材の表面に、耐水性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液とその製造方法及び親水性被膜並びに親水性被膜の成膜方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、基材の表面にシランカップリング剤を塗布・乾燥後、このシランカップリング剤層上に、アルコキシシランの部分加水分解生成物とジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物とアルコールとを含有する特定組成の溶液を塗布・乾燥して得られた被膜に、所定の処理を施すと、耐水性に優れた親水性被膜が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の親水性被膜形成用塗布液は、アルコキシシランの部分加水分解生成物と、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物と、アルコールとを含有してなる親水性被膜形成用塗布液であって、この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率は、30重量%以上かつ70重量%以下であることを特徴とする。
この親水性被膜形成用塗布液では、親水性及び防汚性に優れるのはもちろんのこと、耐水性が飛躍的に向上した親水性被膜を容易に形成することが可能となる。
前記アルコキシシランの部分加水分解生成物をSiOに、前記ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量の前記塗布液の重量に対する重量百分率は、0.5重量%以上かつ10重量%以下であることが好ましい。
この親水性被膜形成用塗布液では、基材への塗布性(塗り易さ)が向上するために親水性被膜を容易に形成することが可能となる。
前記アルコキシシランは、下記の化学式(1)
RO−(Si−O)n−1(OR)2n−2−Si(OR) …(1)
(R=C2m+1、nは10以下の自然数、mは1、2または3)
で表されることが好ましい。
この親水性被膜形成用塗布液では、上記の化学式で表されるもののうち、mを1、2または3とすることにより、適当な加水分解速度を有することとなる。また、nを10以下の自然数とすることにより、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)が均一に分散したゾルが得易くなる。これにより、防水性及び膜の均一性に優れた親水性被膜を容易に形成することが可能となる。
前記ジルコニウムアルコキシドは、ジルコニウムテトライソプロポキシドおよび/またはジルコニウムテトラノルマルブトキシドであることが好ましい。
この親水性被膜形成用塗布液では、ジルコニウムテトライソプロポキシドやジルコニウムテトラノルマルブトキシドが適度な加水分解速度を有し、しかも、取り扱い易いことにより、耐水性が飛躍的に向上した親水性被膜を容易に形成することが可能となる。
本発明の親水性被膜形成用塗布液の製造方法は、アルコキシシラン及びジルコニウムアルコキシドを、前記アルコキシシラン中の珪素(Si)をSiOに、前記ジルコニウムアルコキシド中のジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率が30重量%以上かつ70重量%以下となるように、アルコールに溶解し、得られたアルコール溶液に、このアルコール溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加することを特徴とする。
この親水性被膜形成用塗布液の製造方法では、耐水性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液が、容易に効率よく製造される。
本発明の他の親水性被膜形成用塗布液の製造方法は、アルコキシシランをアルコールに溶解し、得られたアルコール溶液に、前記アルコキシシランのアルコキシル基の10モル%以上かつ50モル%以下を加水分解するに必要な水及び酸触媒を添加して前記アルコキシシランを部分加水分解し、次いで、この溶液にジルコニウムアルコキシドを添加し、さらに、この溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加することを特徴とする。
この親水性被膜形成用塗布液の製造方法では、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)が均一に分散したゾルが得易く、したがって、耐水性及び膜の均一性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液が、容易に効率よく製造される。
本発明の親水性被膜は、基材の表面にシランカップリング剤層を介して形成され、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)を含有する複合酸化物を含む被膜であって、この被膜は、その表面が親水性かつ水への接触角が30°以下であるとともに、前記基材側の面が疎水性であり、この被膜中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率は、30重量%以上かつ70重量%以下であることを特徴とする。
この親水性被膜では、親水性及び防汚性に優れるのはもちろんのこと、耐水性が飛躍的に向上する。
本発明の親水性被膜の成膜方法は、基材の表面にシランカップリング剤を塗布・乾燥してシランカップリング剤層とし、次いで、このシランカップリング剤層上に本発明の親水性被膜形成用塗布液を塗布・乾燥して該親水性被膜形成用塗布液をゲル層とし、次いで、このゲル層上に塩基性触媒水溶液を塗布し、乾燥することを特徴とする。
この親水性被膜の成膜方法では、親水性及び防汚性に優れるのはもちろんのこと、耐水性が向上した親水性被膜を、容易かつ安価に製造する。
前記塩基性触媒水溶液を塗布した後、さらに、水ガラスを塗布し、乾燥することが好ましい。
この親水性被膜の成膜方法では、緻密な親水性被膜を形成することができ、親水性被膜の耐水性を維持しつつ、親水性がさらに向上する。
前記塩基性触媒水溶液を塗布した後、さらに、1次粒子径が3nm以上かつ20nm以下のコロイダルシリカを分散媒中に分散してなるコロイダルシリカ分散液を塗布し、乾燥することが好ましい。
この親水性被膜の成膜方法では、緻密な親水性被膜を形成することができ、親水性被膜の耐水性を維持しつつ、親水性がさらに向上する。
本発明の親水性被膜形成用塗布液によれば、アルコキシシランの部分加水分解生成物と、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物と、アルコールとを含有する親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率を30重量%以上かつ70重量%以下としたので、親水性及び防汚性に優れるのはもちろんのこと、耐水性が飛躍的に向上した親水性被膜を容易に形成することができる。
本発明の親水性被膜形成用塗布液の製造方法によれば、アルコキシシラン及びジルコニウムアルコキシドを、前記アルコキシシラン中の珪素(Si)をSiOに、前記ジルコニウムアルコキシド中のジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率が30重量%以上かつ70重量%以下となるように、アルコールに溶解し、その後、得られたアルコール溶液に、このアルコール溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加するので、耐水性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液を、容易に効率よく製造することができる。
本発明の他の親水性被膜形成用塗布液の製造方法によれば、アルコキシシランをアルコールに溶解し、得られたアルコール溶液に、前記アルコキシシランのアルコキシル基の10モル%以上かつ50モル%以下を加水分解するに必要な水及び酸触媒を添加して前記アルコキシシランを部分加水分解し、次いで、この溶液にジルコニウムアルコキシドを添加し、さらに、この溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加するので、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)が均一に分散したゾルが得易く、したがって、耐水性及び膜の均一性に優れた親水性被膜を容易に形成することができる親水性被膜形成用塗布液を、容易に効率よく製造することができる。
本発明の親水性被膜によれば、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)を含有する複合酸化物を含む被膜の表面が親水性かつ水への接触角が30°以下であるとともに、基材側の面が疎水性であり、この被膜中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率を30重量%以上かつ70重量%以下としたので、親水性及び防汚性に優れるのはもちろんのこと、耐水性が飛躍的に向上したものとなる。
本発明の親水性被膜の成膜方法によれば、基材の表面にシランカップリング剤を塗布・乾燥してシランカップリング剤層とし、次いで、このシランカップリング剤層上に本発明の親水性被膜形成用塗布液を塗布・乾燥してゲル層とし、次いで、このゲル層上に塩基性触媒水溶液を塗布し、乾燥するので、親水性及び防汚性に優れるのはもちろんのこと、耐水性が向上した親水性被膜を、容易かつ安価に製造することができる。
本発明の親水性被膜形成用塗布液とその製造方法及び親水性被膜並びに親水性被膜の成膜方法の最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
「親水性被膜形成用塗布液」
本実施形態の親水性被膜形成用塗布液は、アルコキシシランの部分加水分解生成物と、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物と、アルコールとを含有し、下記の式(2)
SiOの重量/(SiOの重量+ZrOの重量)×100 …(2)
で表される親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率を、30重量%以上かつ70重量%以下、好ましくは40重量%以上かつ60重量%以下とした溶液であり、水を含有していない。
アルコキシシランとしては、下記の化学式(3)
RO−(Si−O)n−1(OR)2n−2−Si(OR) …(3)
(R=C2m+1、nは10以下の自然数、mは1、2または3)
で表されることが好ましい。
mを1、2または3とすることにより、適当な加水分解速度が得られる。また、nを10以下の自然数とすることにより、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)が均一に分散したゾルが得易くなる。
このようなアルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメトキシシラン(TMOS)の平均3量体等を例示することができる。
ジルコニウムアルコキシドとしては、ジルコニウムテトライソプロポキシドおよび/またはジルコニウムテトラノルマルブトキシドが好ましい。
この塗布液では、ジルコニウムテトライソプロポキシドやジルコニウムテトラノルマルブトキシドが適度な加水分解速度を有し、しかも、取り扱い易いものであるから、親水性被膜を形成し易くなる。
ここで、珪素(Si)をSiOに換算するとは、アルコキシシランの部分加水分解生成物の全てが加水分解、縮合してSiOに変化するものとして算出、すなわちアルコキシシランを基に生成する珪素化合物を全てSiOとして算出することである。
また、ジルコニウム(Zr)をZrOに換算するとは、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物の全てが加水分解、縮合してZrOに変化するものとして算出、すなわちジルコニウムアルコキシドを基に生成するジルコニウム化合物を全てZrOとして算出することである。
この塗布液では、珪素(Si)とジルコニウム(Zr)の比が親水性被膜の耐水性にとって重要である。
ここで、この塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率を、30重量%以上かつ70重量%以下と限定した理由は、珪素(Si)のSiO換算量が30重量%を下回ると、親水性被膜の膜強度、表面硬度、耐擦傷性が低下するからであり、一方、SiO換算量が70重量%を超えると、親水性被膜の耐水性が低下するからである。
下記の式(4)
(SiOの重量+ZrOの重量)/塗布液の重量×100 …(4)
で表されるアルコキシシランの部分加水分解生成物をSiOに、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量の塗布液の重量に対する重量百分率は、0.5重量%以上かつ10重量%以下が好ましく、より好ましくは1重量%以上かつ5重量%以下である。
これにより、基材への塗布性(塗り易さ)が優れたものとなる。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール等の低級アルコールが、アルコキシシラン、ジルコニウムアルコキシド、製造工程中で用いる水、のいずれにも親和性があるので好適である。
また、この塗布液は、沸点の調整、基板への濡れ性等を考慮して他の有機溶媒を添加してもよい。
例えば、沸点を調整する有機溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類を例示することができる。
また、濡れ性を改善する有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸カルビトール等を例示することができる。
なお、上記のアルコールや有機溶媒の替わりに水を用いた場合、樹脂のように疎水性材料への密着性が低下するため、耐水性が低下する。また、水の存在下でさらに加水分解及び縮合反応が進行することにより、この塗布液の貯蔵安定性が悪化する。したがって、この塗布液に添加する溶媒としては、水は不適当である。
「親水性被膜形成用塗布液の製造方法」
本実施形態の親水性被膜形成用塗布液の製造方法としては、次の(1)、(2)のいずれかの方法が挙げられる。
(1)アルコキシシラン及びジルコニウムアルコキシドを、前記アルコキシシラン中の珪素(Si)をSiOに、前記ジルコニウムアルコキシド中のジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率が30重量%以上かつ70重量%以下、好ましくは40重量%以上かつ60重量%以下となるように、アルコールに溶解し、得られたアルコール溶液に、このアルコール溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下、好ましくは50重量%以上かつ90重量%以下に相当する水、及び酸触媒を添加する方法(図1)。
(2)アルコキシシランをアルコールに溶解し、得られたアルコール溶液に、前記アルコキシシランのアルコキシル基の10モル%以上かつ50モル%以下、好ましくは20モル%以上かつ30モル%以下を加水分解するに必要な水及び酸触媒を添加して前記アルコキシシランを部分加水分解し、次いで、この溶液にジルコニウムアルコキシドを添加し、さらに、この溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下、好ましくは50モル%以上かつ90モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加する方法(図2)。
次に、上記の製造方法をさらに詳しく説明する。
まず、上記の(1)の方法について説明する。
ここでは、アルコキシシラン中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウムアルコキシド中のジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対するSiOの重量百分率が親水性被膜の耐水性にとって重要であり、珪素(Si)のSiO換算量が30重量%を下回ると、親水性被膜の膜強度、表面硬度、耐擦傷性が低下し、一方、70重量%を超えると、親水性被膜の耐水性が低くなる。
また、アルコール溶液に添加する水の量が30モル%を下回ると、塗布液中の加水分解率が低すぎるために、後段の塩基触媒との接触時に加水分解反応が急激に進行することによりゲル層が崩壊し易くなるからであり、一方、添加する水の量が100モル%を超えると、塗布液のゲル化が進行し易くなるために、この塗布液の貯蔵安定性が低下するからである。
酸触媒としては、例えば、硝酸、塩酸、酢酸、硫酸が廉価であって入手し易いので好適である。また、酸触媒の添加量は、ジルコニウムのアルコキシドのモル数に対し、水素イオンに換算して0.5モル以上かつ5モル以下が好ましい。
アルコキシシランとしては、下記の化学式(5)
RO−(Si−O)n−1(OR)2n−2−Si(OR) …(5)
(R=C2m+1、nは10以下の自然数、mは1、2または3)
で表されるもののうち、mが1、2または3であるものが適当な加水分解速度を有するという点で、また、nが10以下の自然数であるものが珪素及びジルコニウムとより均一なゾルを形成し易く、親水性被膜の耐水性に優れるという点で好ましい。
ジルコニウムアルコキシドとしては、ジルコニウムテトライソプロポキシドやジルコニウムテトラノルマルブトキシドのように比較的分子数の大きいアルコキシル基を有するアルコキシドが、適度な加水分解速度を有し、しかも取り扱い性に優れるので好ましい。
ジルコニウムアルコキシドの加水分解速度が速すぎると、例えば、空気中の水分により容易に加水分解されてしまうためにジルコニウムアルコキシドの取り扱いが困難となるからであり、一方、ジルコニウムアルコキシドの加水分解速度が遅すぎると、塗布液の調整に時間を要することとなるからである。
上記の(1)の方法では、アルコキシシラン及びジルコニウムアルコキシドを同時にアルコールに溶解したが、上記の(2)の方法のように、一旦、アルコキシシランをアルコールに溶解し、得られたアルコール溶液に水及び酸触媒を添加してアルコキシシランを部分加水分解し、次いで、この溶液にジルコニウムアルコキシドを添加し、さらに、この溶液に水、及び酸触媒を添加することとすれば、珪素(Si)とジルコニウム(Zr)が均一に分散したゾルが得られるので好ましい。
すなわち、アルコキシシランとジルコニウムアルコキシドは、それぞれの加水分解速度が異なるため、珪素(Si)とジルコニウム(Zr)が均一に分散したゾルを含む親水性被膜形成用塗布液を得るためには、まず、アルコールにアルコキシシランのみを溶解した後、アルコキシシランのアルコキシル基のうち10モル%以上かつ50モル%以下、好ましくは20モル%以上かつ30モル%以下を加水分解するのに必要な量の水と酸触媒を加える。
ここで、上記の範囲の量より多くの量の水を加えると、ジルコニウムアルコキシドの添加時に親水性被膜形成用塗布液がゲル化したり、あるいは、却って不均一な混合ゾルが生じたりする虞があり、このような親水性被膜形成用塗布液を用いて親水性被膜を形成すると、得られる親水性被膜の耐水性が低下するものとなる。
酸触媒の添加量は、水素イオンに換算して、アルコキシシランに含まれる珪素のモル数の0.01倍以上かつ1倍以下加えることが好ましい。
次いで、室温にて数時間反応させた後、ジルコニウムアルコキシドを添加し、更に、このアルコール溶液中の両アルコキシドが有する全アルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下、好ましくは50モル%以上かつ90モル%以下に相当する水と、酸触媒とを添加する。
酸触媒の添加量は、ジルコニウムのアルコキシドのモル数に対し、水素イオンに換算して0.5倍以上かつ5倍以下加えることが好ましい。
さらに、必要に応じて、沸点や基板への濡れを考慮して他の有機溶媒を添加してもよい。
この親水性被膜形成用塗布液中の固形濃度、すなわち、アルコキシシランの部分加水分解生成物とジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物の合計量は、下記の式(6)
(SiOの重量+ZrOの重量)/塗布液の重量×100 …(6)
で表されるアルコキシシランの部分加水分解生成物をSiOに、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量の塗布液の重量に対する重量百分率が、0.5重量%以上かつ10重量%以下、好ましくは1重量%以上かつ5重量%以下になるように調整するのが好ましい。
「親水性被膜」
本実施形態の親水性被膜は、後述するシランカップリング剤処理液及び上記の親水性被膜形成用塗布液を用い、下記の成膜方法により基材の表面、例えば、樹脂基板、樹脂フィルム、樹脂シート、あるいは、ガラス基板、アルミナ基板、ジルコニア基板等のセラミック基板、銅基板等の金属基板、樹脂中に微細な無機材料を分散させた複合基板(例えば、人工大理石等)の表面に、シランカップリング剤処理液により形成されたシランカップリング剤層を介して成膜された被膜である。
この被膜では、その表面が十分に加水分解されるために親水性となりかつ水への接触角が30°以下となる。一方、基材側の面は加水分解が完全に進行していないために疎水性の状態となることにより、被膜に高い耐水性を与えることとなる。
さらに、下記の式(7)
SiOの重量/(SiOの重量+ZrOの重量)×100 …(7)
で表される親水性被膜中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対するSiOの重量百分率が、30重量%以上かつ70重量%以下、好ましくは40重量%以上かつ60重量%以下となるよう調整されている。
本実施形態の親水性被膜は、親水性に優れて防汚機能に優れるのはもちろんのこと、親水性被膜の耐水性が飛躍的に向上したものとなっている。
「親水性被膜の成膜方法」
本実施形態の親水性被膜の成膜方法は、図3に示すように、基材の表面、例えば、樹脂基板、樹脂フィルム、樹脂シート、あるいは、ガラス基板、アルミナ基板、ジルコニア基板等のセラミック基板、銅基板等の金属基板、樹脂中に微細な無機材料を分散させた複合材基板(例えば、人工大理石板等)の表面に、シランカップリング剤処理液を塗布・乾燥してシランカップリング剤層とし、このシランカップリング剤層上に上記の親水性被膜形成用塗布液を塗布・乾燥してゲル層を得る第1の工程と、このゲル層上に塩基性触媒水溶液を塗布し、乾燥して親水性被膜を得る第2の工程から構成されている。
シランカップリング剤処理液は、有機溶媒中にシランカップリング剤を0.1〜5重量%程度溶解させたもので、シランカップリング剤としては、どのような組成のものであっても使用可能であるが、特に、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
基材表面へのシランカップリング剤処理液及び親水性被膜形成用塗布液の塗布法は、スプレー法、ディップ法、バーコータ法等、通常の塗布に用いられる方法を用いることができる。
第1の工程における乾燥は、親水性被膜形成用塗布液の部分加水分解により生じた水酸基同士をある程度脱水縮合させてシランカップリング剤層の表面にゲル層を形成させるためのものである。
ゲル層を形成させるための乾燥条件としては、得られるゲル層をpH14のアルカリ溶液中に30分浸漬してもゲル層が崩れない膜強度が得られるまで乾燥することが好ましい。ゲル層の膜強度が前記の浸漬に耐えられないと、次の塩基触媒水溶液との接触により、ゲル層内部で基板との界面まで完全に加水分解が進行してしまうために、ゲル層の強度が大きく低下し、耐水性も低下するからである。
また、塩基触媒との接触反応完了後もゲル層の厚みの10%〜90%は加水分解が進行しない疎水性の状態であることが好ましい。
具体的な乾燥条件は、例えば、ゲル層を0.3〜1.0μmの膜厚で形成した場合、80℃で10分〜60分程度、50℃で30分〜120分程度で充分である。
このようにして得られたゲル層を構成する成分は、酸触媒による加水分解速度が水の量とアルコキシル基が減少するにしたがって低下していくことや、加水分解反応が完全に進行するに充分な量の水が親水性被膜形成用塗布液中に添加されていないことから、多くの未分解のアルコキシル基が残留している。
次いで、第2の工程により、上記のゲル層上に塩基触媒水溶液を塗布することにより、塩基触媒と接触したゲル層の加水分解反応を十分に進行させる。
ゲル層の表面側では、塩基触媒の作用による加水分解反応が中心の元素(Si、Zr)に直接作用する求核反応であり、立体障害となるアルコキシル基の一部が既に水酸基に置換されているために、未分解のアルコキシル基は容易に加水分解される。
一方、ゲル層の基板側の面近傍では、塩基触媒が浸透しないために加水分解が進行せず、疎水性の状態に留まる。
このように、ゲル層に取り込まれた水は、選択的に未分解のアルコキシル基に作用して加水分解を行う。
この塗布後、再度ゲル層を乾燥させることにより、ゲル層内部の表面側内部に増加した水酸基同士で脱水縮合反応が生じ、被膜が緻密化するとともに、その膜強度が増大する。また、塩基触媒による加水分解反応により、ゲル層の表面側では疎水性の未分解のアルコキシル基が減少し、親水性の水酸基が増加するので、被膜表面の親水性も増大する。
この乾燥の条件は、特に制限されず、基材が耐え得る加熱温度、加熱時間であればよい。
本実施形態の親水性被膜の成膜方法では、塩基性触媒水溶液を塗布した後、水ガラスを塗布し乾燥するか、あるいは、1次粒子径が3nm以上かつ20nm以下のコロイダルシリカを分散媒中に分散してなるコロイダルシリカ分散液を塗布し乾燥することが好ましい。
水ガラスは、pHを9〜10程度に調整した水溶液とするのが好適である。
塩基性触媒水溶液を塗布した後、水ガラスの水溶液やコロイダルシリカ分散液を塗布・乾燥する際に、ゲル層内に増加した水酸基と、水ガラスやコロイダルシリカの水酸基同士が脱水縮合反応を起こして親水性被膜が緻密化する。
この親水性被膜の成膜方法によれば、基材の表面のシランカップリング剤層上に親水性被膜形成用塗布液を塗布・乾燥してゲル層とし、このゲル層上に塩基性触媒水溶液を塗布し乾燥するので、ゲル層内部の表面側に増加した水酸基と珪酸成分が脱水縮合により結合して緻密化し、したがって、親水性、膜強度、表面硬度、耐擦傷性、耐水性を更に向上させた親水性被膜を容易に得ることができる。
以下、実施例1〜8及び比較例1〜4により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[親水性被膜形成用塗布液の作製及び評価]
「実施例1」
200ccテフロン(登録商標)ビーカーにイソプロピルアルコール73.5gを投入し、このイソプロピルアルコールにテトラエトキシシラン10gを溶解した。
次いで、この溶液をよく攪拌しながら、硝酸(HNOの含有率:30重量%)2.5gを10分かけて滴下した。その後、室温にて6時間攪拌した。
次いで、このビーカーを水浴(温度25℃)に浸して上記の溶液を25℃に維持しつつ、この溶液にジルコニウムテトラノルマルブトキシド9gを2分かけて滴下し、その後、硝酸(HNOの含有率:60重量%)5gを20分間かけて滴下した。
その後、さらに室温にて6時間攪拌した後、この溶液25gに、さらにイソプロピルアルコール65g及びエチレングリコールモノブチルエーテル10gを加え、親水性被膜形成用塗布液とした。
この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)とジルコニウム(Zr)の重量比、すなわち、珪素(Si)をSiO量、ジルコニウムをZrO量に換算し、式(2)により算出した重量百分率は、50重量%であった。
また、この親水性被膜形成用塗布液中のアルコキシシランの部分加水分解生成物とジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物との合計含有率は、アルコキシシランの部分加水分解生成物をSiOに、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算し、式(4)により算出した値で1.44重量%であった。
また、この親水性被膜形成用塗布液中の水分をガスクロマトグラフィーにて測定したところ、加えられた水は全て加水分解に消費されてしまい、この親水性被膜形成用塗布液中には残っていないことが分かった。
「実施例2」
200ccテフロン(登録商標)ビーカーにイソプロピルアルコール73.5gを投入し、このイソプロピルアルコールにテトラエトキシシラン14.02gを溶解した。
次いで、この溶液をよく攪拌しながら、硝酸(HNOの含有率:30重量%)3.5gを10分かけて滴下した。その後、室温にて6時間攪拌した。
次いで、このビーカーを水浴(温度25℃)に浸して上記の溶液を25℃に維持しつつ、この溶液にジルコニウムテトラノルマルブトキシド5.39gを2分かけて滴下し、その後硝酸(HNOの含有率:60重量%)4.5gを20分間かけて滴下した。
その後、さらに室温にて6時間攪拌した後、この溶液25gに、さらにイソプロピルアルコール65g及びエチレングリコールモノブチルエーテル10gを加え、親水性被膜形成用塗布液とした。
この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)とジルコニウム(Zr)の重量比、すなわち、珪素(Si)をSiO量、ジルコニウムをZrO量に換算し、式(2)により算出した重量百分率は、70重量%であった。
また、この親水性被膜形成用塗布液中のアルコキシシランの部分加水分解生成物とジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物との合計含有率は、アルコキシシランの部分加水分解生成物をSiOに、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算し、式(4)により算出した値で1.44重量%であった。
また、この親水性被膜形成用塗布液中の水分をガスクロマトグラフィーにて測定したところ、加えられた水は全て加水分解に消費されてしまい、この親水性被膜形成用塗布液中には残っていないことが分かった。
「実施例3」
200ccテフロン(登録商標)ビーカーにイソプロピルアルコール80.21gを投入し、このイソプロピルアルコールにテトラメトキシシラン(TMOS)の平均3量体メチルシリケート51(商品名:コルコート社製)6.77gを溶解した。
次いで、この溶液をよく攪拌しながら、硝酸(HNOの含有率:32.7重量%)0.85gを10分かけて滴下した。その後、室温にて6時間攪拌した。
次いで、このビーカーを水浴(温度25℃)に浸して上記の溶液を25℃に維持しつつ撹拌しながら、この溶液にジルコニウムテトラノルマルブトキシド7.17gを4分かけて滴下し、その後、硝酸(HNOの含有率:60重量%)5.0gを20分間かけて滴下した。
その後、さらに室温にて6時間攪拌した後、この溶液25gに、さらにイソプロピルアルコール65g及びエチレングリコールモノブチルエーテル10gを加え、親水性被膜形成用塗布液とした。
この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)とジルコニウム(Zr)の重量比、すなわち、珪素(Si)をSiO量、ジルコニウムをZrO量に換算し、式(2)により算出した重量百分率は、60重量%であった。
また、この親水性被膜形成用塗布液中のアルコキシシラン(メチルシリケート51)の部分加水分解生成物とジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物との合計含有率は、アルコキシシラン(メチルシリケート51)の部分加水分解生成物をSiOに、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算し、式(4)により算出した値で1.44重量%であった。
また、この親水性被膜形成用塗布液中の水分をガスクロマトグラフィーにて測定したところ、加えられた水は全て加水分解に消費されてしまい、この親水性被膜形成用塗布液中には残っていないことが分かった。
[親水性被膜の作製及び評価]
「実施例4」
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1gに、イソプロピルアルコール89g及びエチレングリコールモノブチルエーテル10gを溶解したものをシランカップリング剤処理液とした。
次いで、ポリメチルメタクリレート(PMMA)からなる板(以下、アクリル板と略称する)の上に、上記のシランカップリング剤処理液を乾燥後の膜厚が0.05μmになるように塗布し、乾燥器を用いて80℃にて25分間乾燥し、その後、室温まで放冷し、シランカップリング剤層が形成された供試片作製用基板(以下、供試片作製用基板と称する)とした。
次いで、この供試片作製用基板の一面に、実施例1にて得られた親水性被膜形成用塗布液をスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を形成した。次いで、このゲル層が形成された試験片をアンモニア水(NHの含有率:1重量%)に10分間浸漬したのち、蒸留水で十分洗浄し、その後、80℃にて90分間乾燥し、実施例4の供試片を得た。
「実施例5」
実施例4で得られた供試片作製用基板の一面に、実施例2で得られた親水性被膜形成用塗布液をスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を形成した。次いで、このゲル層が形成された基板をアンモニア水(NHの含有率:1重量%)に10分間浸漬したのち、蒸留水で十分洗浄し、その後、80℃にて90分間乾燥し、実施例5の供試片を得た。
「実施例6」
実施例4で得られた供試片作製用基板の一面に、実施例1で得られた親水性被膜形成用塗布液をスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を形成した。次いで、このゲル層が形成された基板をアンモニア水(NHの含有率:1重量%)に10分間浸漬したのち、蒸留水で十分洗浄し、次いで、珪酸ナトリウム10%水溶液に10分間浸漬し、再度、蒸留水で十分洗浄し、その後、80℃にて90分間乾燥し、実施例6の供試片を得た。
「実施例7」
実施例4で得られた供試片作製用基板の一面に、実施例1で得られた親水性被膜形成用塗布液をスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を形成した。次いで、このゲル層が形成された基板をアンモニア水(NHの含有率:1重量%)に10分間浸漬したのち、蒸留水で十分洗浄し、次いで、1次粒子径が4〜6nmのコロイダルシリカを分散させたコロイダルシリカ分散液(コロイダルシリカスノーテックスXS:日産化学工業社製)に10分間浸漬し、再度、蒸留水で十分洗浄し、その後、80℃にて90分間乾燥し、実施例7の供試片を得た。
「実施例8」
実施例4で得られた供試片作製用基板の一面に、実施例3で得られた親水性被膜形成用塗布液をスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を形成した。次いで、このゲル層が形成された基板をアンモニア水(NHの含有率:1重量%)に10分間浸漬したのち、蒸留水で十分洗浄し、その後、80℃にて90分間乾燥し、実施例8の供試片を得た。
「比較例1」
アクリル板の一面に、実施例1にて得られた親水性被膜形成用塗布液を直接、スプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を形成した。次いで、このゲル層が形成されたアクリル板をアンモニア水(NHの含有率:1重量%)に10分間浸漬したのち、蒸留水で十分洗浄し、その後、80℃にて90分間乾燥し、比較例1の供試片を得た。
「比較例2」
実施例4で得られた供試片作製用基板の一面に、実施例1で得られた親水性被膜形成用塗布液をスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて10分間乾燥させ、膜厚が0.4μmのゲル層を有する比較例2の供試片を得た。
「比較例3」
テトラエトキシラン10gをイソプロピルアルコール65gに溶解し、この溶液に希硝酸(HNOの含有率:0.5重量%)3.5gを滴下し、室温にて6時間攪拌した。この溶液にイソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ(SiO含有率:25重量%、SiOの平均粒径:15nm)11.5gを混合し、この混合液にエチレングリコールモノブチルエーテル10gを加え、シリカゾル液を得た。
次いで、このシリカゾル液を、実施例4で得られた供試片作製用基板の一面にスプレー法を用いて塗布し、次いで、80℃にて100分間乾燥させ、比較例3の供試片を得た。
「比較例4」
テトラエトキシシラン8g、トリメトキシフェニルシラン1g、ジルコニウムテトラブトキシド1gをイソプロピルアルコール45gに溶解し、さらに硝酸ナトリウム水溶液(NaNOの含有率:1重量%)40gを混合した。さらに、この混合液に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5gを添加し、塩酸を滴下してpHを1に調整し、コーティング液を得た。
このコーティング液の固形分は約8%であった。また、湿式化学分析法により、このコーティング液を100℃ に加熱したときの化学組成(重量%)を分析したところ、SiO:23%、ZrO:3% 、NaO:2%、樹脂分:50%、HO:22%であった。
この加熱生成物には22%の水分が含まれているが、この水分は100℃でも蒸発しないことから、固体中に水和物として残留する水と考えられる。
このコーティング液をディップ法にてアクリル板に塗布し、次いで、80 ℃にて20分間加熱し、膜厚が1.0μmの親水性被膜を有する比較例4の供試片を得た。
実施例4〜8の供試片各々について、成膜された親水性被膜の組成を電子線プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いて分析したところ、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)を含有する複合酸化物が確認された。
「初期評価」
実施例4〜8の供試片、比較例1〜4の供試片、及び対照として用いたアクリル板(未処理)に対して以下の試験、測定を行った。
(1)水の接触角の測定
日本工業規格JIS R 3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準拠して測定した。
(2)石鹸カスの洗浄試験
水道水1リットルにラウリン酸ナトリウム20gを分散させ、その後、塩化カルシウム8gを溶解して石鹸カスを作製した。次いで、この石鹸カスを上記の各供試片及びアクリル板(未処理)の表面に流しかけ、次いで、自然乾燥させた。その後、各供試片及びアクリル板(未処理)の表面を流水で流し、石鹸カスが除去できたものを「○」、除去できずに表面に残ってしまったものを「×」とした。
(3)油除去
上記の各供試片及びアクリル板(未処理)の表面にサラダオイルを付着させ、次いで、各供試片及びアクリル板(未処理)の表面を流水に2分間晒し、サラダオイルが除去できたものを「○」、除去できずに表面に残ってしまったものを「×」とした。
(4)ウレタンスポンジによる耐擦傷性試験
上記の各供試片及びアクリル板(未処理)の表面をウレタンスポンジで250g/cmの力で50回擦った後、表面の傷の有無、及び親水性を目視で評価した。傷も付かず、親水性も低下しなかったものを「○」、傷は付いたが親水性は低下しなかったものを「△」、傷も付き親水性も失われたものを「×」とした。
(5)メラミンスポンジによる耐擦傷性試験
上記の各供試片及びアクリル板(未処理)の表面をメラミンスポンジで250g/cmの力で50回擦った後、表面の傷の有無、及び親水性を目視で評価した。傷も付かず、親水性も低下しなかったものを「○」、傷は付いたが親水性は低下しなかったものを「△」、傷も付き親水性も失われたものを「×」とした。
「温水浸漬試験」
実施例4〜8の供試片、比較例1〜4の供試片、及び対照として用いたアクリル板(未処理)を80℃の温水に2週間浸漬し、その後、上記の(1)〜(5)の試験、測定を繰り返し行った。
以上の評価結果を表1に示す。表1中、「*」は膜が全て溶解してしまいアクリル板の表面が露出していたものである。
Figure 2007161770
以上の結果によれば、実施例4〜8の供試片では、温水浸漬試験の前後で接触角の変化、洗浄性(防汚性)の変化がなく、また、親水性被膜の耐擦傷性に変化がないことから、親水性被膜の耐水性が飛躍的に向上していることが分かった。
一方、比較例1〜4の供試片では、温水浸漬試験の前後で接触角、洗浄性(防汚性)が変化し、また、親水性被膜の耐擦傷性も低下していることから、親水性被膜の耐水性が極めて悪いことが分かった。
本発明の親水性被膜形成用塗布液は、アルコキシシランの部分加水分解生成物と、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物と、アルコールとを含有し、この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率を30重量%以上かつ70重量%以下としたことにより、樹脂等からなる基材の表面に、耐水性に優れた親水性被膜を容易に形成することができるものであるから、従来の分野への適用はもちろんのこと、耐水性に優れた親水性被膜が求められる各種分野に対しても適用することが可能であり、その効果は非常に大きなものである。
本発明の親水性被膜形成用塗布液の製造方法を示す図である。 本発明の親水性被膜形成用塗布液の他の製造方法を示す図である。 本発明の親水性被膜の成膜方法を示す図である。

Claims (10)

  1. アルコキシシランの部分加水分解生成物と、ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物と、アルコールとを含有してなる親水性被膜形成用塗布液であって、
    この親水性被膜形成用塗布液中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率は、30重量%以上かつ70重量%以下であることを特徴とする親水性被膜形成用塗布液。
  2. 前記アルコキシシランの部分加水分解生成物をSiOに、前記ジルコニウムアルコキシドの部分加水分解生成物をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量の前記塗布液の重量に対する重量百分率は、0.5重量%以上かつ10重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の親水性被膜形成用塗布液。
  3. 前記アルコキシシランは、下記の化学式(1)
    RO−(Si−O)n−1(OR)2n−2−Si(OR) …(1)
    (R=C2m+1、nは10以下の自然数、mは1、2または3)
    で表されることを特徴とする請求項1または2記載の親水性被膜形成用塗布液。
  4. 前記ジルコニウムアルコキシドは、ジルコニウムテトライソプロポキシドおよび/またはジルコニウムテトラノルマルブトキシドであることを特徴とする請求項1、2または3記載の親水性被膜形成用塗布液。
  5. アルコキシシラン及びジルコニウムアルコキシドを、
    前記アルコキシシラン中の珪素(Si)をSiOに、前記ジルコニウムアルコキシド中のジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率が30重量%以上かつ70重量%以下となるように、アルコールに溶解し、
    得られたアルコール溶液に、このアルコール溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加することを特徴とする親水性被膜形成用塗布液の製造方法。
  6. アルコキシシランをアルコールに溶解し、
    得られたアルコール溶液に、前記アルコキシシランのアルコキシル基の10モル%以上かつ50モル%以下を加水分解するに必要な水及び酸触媒を添加して前記アルコキシシランを部分加水分解し、
    次いで、この溶液にジルコニウムアルコキシドを添加し、
    さらに、この溶液中のアルコキシル基の30モル%以上かつ100モル%以下に相当する水、及び酸触媒を添加することを特徴とする親水性被膜形成用塗布液の製造方法。
  7. 基材の表面にシランカップリング剤層を介して形成され、珪素(Si)及びジルコニウム(Zr)を含有する複合酸化物を含む被膜であって、
    この被膜は、その表面が親水性かつ水への接触角が30°以下であるとともに、前記基材側の面が疎水性であり、
    この被膜中の珪素(Si)をSiOに、ジルコニウム(Zr)をZrOにそれぞれ換算した場合の、これらSiO及びZrOの合計量に対する前記SiOの重量百分率は、30重量%以上かつ70重量%以下であることを特徴とする親水性被膜。
  8. 基材の表面にシランカップリング剤を塗布・乾燥してシランカップリング剤層とし、
    次いで、このシランカップリング剤層上に請求項1ないし4のいずれか1項記載の親水性被膜形成用塗布液を塗布・乾燥してゲル層とし、
    次いで、このゲル層上に塩基性触媒水溶液を塗布し、乾燥することを特徴とする親水性被膜の成膜方法。
  9. 前記塩基性触媒水溶液を塗布した後、さらに、水ガラスを塗布し、乾燥することを特徴とする請求項8記載の親水性被膜の成膜方法。
  10. 前記塩基性触媒水溶液を塗布した後、さらに、1次粒子径が3nm以上かつ20nm以下のコロイダルシリカを分散媒中に分散してなるコロイダルシリカ分散液を塗布し、乾燥することを特徴とする請求項8記載の親水性被膜の成膜方法。
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