WO2015063813A1

WO2015063813A1 - 昇降式駐車装置

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Publication number: WO2015063813A1
Application number: PCT/JP2013/006411
Authority: WO
Inventors: 隆一溝田; 慎二松岡; 恭司山下; 孝成河津
Original assignee: Ｉｈｉ運搬機械株式会社
Priority date: 2013-10-30
Filing date: 2013-10-30
Publication date: 2015-05-07

Abstract

　パレットの旋回と横行とを兼用させ、設備及びメンテナンス費用の削減を図り得る昇降式駐車装置を提供する。　建屋の中央にケージ昇降路２と、ケージ昇降路２の隅部に多段に設けたパレット横行用ガイド７を有する自動車１３の格納棚６と、格納棚６との間で自動車１３を載置したパレット８を横行させて受け渡しを行うケージ３を備えた昇降式駐車装置であって、ケージ３には、パレット昇降装置２２及びパレット旋回装置１２を有し、隅部に上向きの突起１９を有するターンテーブル３５を設け、パレット８には、長手方向に所要の長さに亘って下向きの溝１０を設け、ターンテーブル３５は、高い位置、中間位置、低い位置の各位置の間で昇降可能になっている。

Description

昇降式駐車装置

　本発明は、昇降式駐車装置に係るもので、特にパレットを使用する昇降式駐車装置に関するものである。

　昇降式駐車装置は、自動車を駐車格納する格納棚と自動車昇降装置とを組み合わせて立体的に自動車を格納する装置で、格納棚を自動車の前後方向に設ける縦式、左右方向に設ける横式及び円周上に設ける円形旋回式の３形式がある。

　図３０及び図３１は、従来の横式の昇降式駐車装置に関するものであり、図３０は昇降式駐車装置の平面図、図３１は昇降式駐車装置の縦断面図である。図３０及び図３１において、ａは駐車装置の建屋であり、ｂはその支柱である。ｃは建屋ａの地上部分に設けた入出庫口、２は建屋ａの中央に設けたケージ昇降路、ｅはケージ昇降路２内を昇降するケージで、建屋ａの上方に設置した巻上装置（図示せず）に巻き付けられた４本のワイヤロープｇに吊り下げられている。ｉはケージe上に設けられたパレット横行用ローラガイド、ｈはケージ昇降路２の側部に多段に設けた格納棚であり、ｆはその格納棚ｈ上に設けたパレット横行用ローラガイドである。ｊは自動車搬送用のパレットで、各格納棚ｈに１枚ずつ保管されている。ｘはケージ昇降路２の下方部に設けた凹状のピットである。ｍはこのピットｘ内に設けたターンテーブルであり、ｎはそのターンテーブルｍ上に設けた旋回板である。

　そして、各格納棚ｈが満車になるまで、通常、ケージｅ上に空のパレットｊが載置されていて、入庫して来る自動車１３に備えて待機している。

　自動車１３を入庫する場合は、入出庫口ｃから建屋ａ内に自動車１３を進入させ、予め旋回板ｎ上に載置して待機していた空のパレットｊ上に自動車１３を停止させた後、ターンテーブルｍを駆動して旋回板ｎを旋回させ自動車１３をパレットｊごと９０°方向転換させる。

　次に、巻上装置（図示せず）によりワイヤロープｇを巻き上げ、ケージｅをケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、格納しようとする格納棚ｈの前まで移動させ格納棚ｈに対して位置決めをする。

　引き続き、ケージｅに設けられた横行駆動装置（図示せず）を駆動して、自動車１３をパレットｊごと、格納棚ｈ上のパレット横行用ローラガイドｆに案内させて格納棚ｈへ格納する。尚、横行駆動装置は、ローラガイドの一部のローラを駆動するようにしたもの、ケージの幅方向に無端状のチェーンを張り渡し、該チェーンから張り出したブラケットをパレットに係合させてパレットを横行させるもの等がある。

　格納されている自動車１３を出庫する時は、格納棚ｈに設けられている横行駆動装置（図示せず）を駆動して、自動車１３をパレットｊごと、ケージｅ上のパレット横行用ローラガイドｉに案内させてケージｅへ移載する。そして、巻上装置（図示せず）によりワイヤロープｇを巻き下げ、ケージｅをケージ昇降路２内で吊り下げて降下させ、入出庫口ｃへ移動させる。

　図３２は、従来のパレット移載装置を備えた走行移動式駐車装置に関するもので、図３２はその走行移動式駐車装置の平面図である。図３２において、ｂは駐車装置の建屋（図示せず）の支柱である。ｄは建屋の中央に設けた台車走行路、ｏは台車走行路ｄに敷設した走行レールｕ上を走行する自走式の走行移動台車で、ｖはその走行車輪である。ｐは走行移動台車ｏ上に設けられたパレット横行用ローラである。ｈは台車走行路ｄの側部に設けた格納棚であり、ｆはその格納棚ｈ上に設けたパレット横行用ローラガイドである。ｊは自動車搬送用のパレットであり、その長手方向には所要の長さを有し、開口が下向きの溝ｌが設けられている。ｑは走行移動台車ｏに設けられたパレット移載装置であり、このパレット移載装置ｑの回転アームｙの先端には上方に突出するようにしてローラｒが設けられている。ｓは回転アームｙの回転軸であり、ｔはその回転駆動装置である。尚、前記走行移動台車ｏは、格納棚ｈが多段である場合には、各段毎に配備されて走行するようになっている。

　自動車１３を入庫する場合は、建屋内の所定場所に設けた入出庫バース（いずれも図示せず）に予め待機していたパレットｊ上に自動車１３を乗せる。次に、走行移動台車ｏに設けられたパレット移載装置ｑの回転アームｙを回動させてローラｒをパレットｊの溝ｌに挿入し、更に回動させて走行移動台車ｏに移載する。

　次に、走行移動台車ｏを走行させて格納しようとする格納棚ｈの前で停止させて位置決めをする。

　引き続き、走行移動台車ｏのパレット移載装置ｑの回転アームｙを回動させて格納棚ｈにパレットｊを移載する。

　尚、格納されている自動車１３を出庫させる時は、入庫させる時と略反対の手順で行う。

　尚、図３２に示されるような構造のパレット移載装置を備えた駐車装置と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献１がある。

特公平７－３３７３４号公報

　しかしながら、従来の昇降式駐車装置においては、駐車装置の昇降路の地上側にはピットを設けると共にそのピット内にターンテーブルを、ケージ又はケージと格納棚にはパレット横行装置をそれぞれ設けているため、それらの装置を駆動するための駆動装置を別々に設けなければならなかった。従って、装置が複雑となり、設備及びメンテナンスの費用が高価となる等の問題があった。

　本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、ケージにターンテーブルを設け、パレットの旋回と横行とを兼用させるようにして設備及びメンテナンス費用の削減を図り得る昇降式駐車装置を提供しようとするものである。

　本発明は、建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に上向きの突起を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置、中間位置、低い位置の各位置の間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置では前記パレットの溝にターンテーブルの突起が深く侵入すると共にターンテーブルでパレットを押し上げてパレットの旋回を行い、ターンテーブルの中間位置では前記突起がパレットの溝に浅く侵入するがターンテーブルがパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行い、ターンテーブルの低い位置では突起がパレットの溝に侵入せずターンテーブルが空転するようになっていることを特徴とする昇降式駐車装置にかかるものである。

　前記昇降式駐車装置において、パレット横行用ガイドは、格納棚及びケージに敷設したレールであって、パレットの４隅に設けた車輪がその上を転動するようになっていることが好ましい。

　前記昇降式駐車装置において、前記パレット横行用ガイドは、格納棚及びケージに設けたローラガイドであって、パレット下面に設けたレールを支持するようになっていることが好ましい。

　又、本発明は、建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に上向きの突起を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置と低い位置との間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置では前記パレットの溝にターンテーブルの突起が深く侵入すると共にターンテーブルでパレットを押し上げてパレットの旋回を行い、ターンテーブルの低い位置では前記突起がパレットの溝に浅く侵入するがターンテーブルがパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行うようになっていると共にターンテーブルにはターンテーブルをケージ内で横行させるターンテーブル横行手段が連結されていることを特徴とする昇降式駐車装置にかかるものである。

　前記昇降式駐車装置において、前記ケージには、載置されたパレットの横行を規制するパレット固定装置を設けることが好ましい。

　又、本発明は、建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に、旋回板を貫通して旋回板の上面から突出するように設けられた上向きの突起を昇降させる突起昇降装置を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置と低い位置との間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置ではターンテーブルでパレットを押し上げてターンテーブルの旋回を行い、ターンテーブルの低い位置では突起昇降装置により前記突起を上昇させて引き出したい側のパレットの溝内に侵入するがターンテーブルはパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行うようにし、更に、ターンテーブルを旋回して引き出したい側のパレットの溝の入口に突起を移行させる際に、突起をパレットの溝内に侵入させることなくそのまま通過させる必要のある時には、ターンテーブルの低い位置で突起昇降装置により突起を下降させて突起をパレットの溝内に侵入させることなく、ターンテーブルを旋回させるようにしていることを特徴とする昇降式駐車装置にかかるものである。

　又、本発明は、建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に、旋回板を貫通して旋回板の上面から突出するように設けられた上向きの突起を昇降させる突起昇降装置を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置と低い位置との間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置ではターンテーブルでパレットを押し上げてターンテーブルの旋回を行い、ターンテーブルの低い位置では突起昇降装置により前記突起を上昇させて引き出したい側のパレットの溝内に侵入するがターンテーブルはパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行うようにし、更に、突起昇降装置は、旋回板の長手方向の両端の対角をなす隅部に２個設けられ、ターンテーブルの低い位置で突起を下降させた状態では突起がパレットの溝内に侵入しないようになっており、一方の突起を上昇させてパレットの溝内に侵入させる時は他方の突起を下降させるようになっていることを特徴とする昇降式駐車装置にかかるものである。

　又、本発明は、建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行フレームを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行フレームを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置により旋回板を上昇させてパレットを持ち上げ、パレット旋回装置によりパレットを旋回すると共に、旋回板がパレットの下面に当接しない状態でパレット下面に長手方向に設けられた下向きの溝内に突起を挿入して旋回板と共に旋回し、パレットを横行させるパレット横行装置を備えたターンテーブルが設けられており、前記パレット横行装置は、両端が旋回板の両側から外方に延び、且つ、前記両端に上向きの突起を有すると共に、中心が旋回板の下面に枢支されてシーソー可能になっているアームと、パレット昇降装置の上部に固着され、外周がカム面となっているカムと、旋回板の下面に支持され、一端にカム面と当接するローラを有し、他端がアームと係合し、旋回板と共に回転してアームをシーソーさせるリンク装置とからなり、旋回板がアームの中立の位置から一方に半回転すると回転方向前方に位置する突起が上昇してその側の格納棚に格納されたパレットをケージ内に引き込み、中立の位置から他方に半回転すると同様にその側の格納棚に格納されたパレットをケージ内に引き込む構成となっていることを特徴とする昇降式駐車装置にかかるものである。

　本発明の昇降式駐車装置によれば、パレットの旋回と横行とを１つの駆動装置で行うことができるという優れた効果を奏し得る。

本発明の昇降式駐車装置の第一実施例を示す正面図である。図１のＩＩ－ＩＩ矢視図である。パレットの昇降装置と旋回装置を有するターンテーブルの拡大図である。ターンテーブルが３段階に昇降する状態を示す一部拡大図である。パレットの正面図である。図５のＶＩ－ＶＩ矢視図である。ターンテーブルの旋回と突起の移動状況を示す図である。本発明の昇降式駐車装置の第二実施例を示す正面図である。図８に示す第二実施例の一部拡大図である。図９のＸ－Ｘ矢視図である。ターンテーブルの横行と旋回状態を示す平面図である。（Ａ）はターンテーブルが左側に移動して左側の格納棚のパレットを引き出そうとしている図、（Ｂ）はパレットをターンテーブルに移載した図である。（Ａ）はターンテーブルが右側に移動して右側の格納棚のパレットを引き出そうとしている図、（Ｂ）はパレットをターンテーブルに移載した図である。本発明の昇降式駐車装置の第三実施例を示す平面図である。第三実施例におけるターンテーブルが２段階に昇降する状態を示す一部拡大図である。第三実施例における突起昇降装置の側面図である。第三実施例の変形例を示す平面図である。本発明の昇降式駐車装置の第四実施例を示す平面図である。第四実施例におけるターンテーブルが２段階に昇降する状態を示す一部拡大図である。第四実施例におけるターンテーブルの平面図である。図２０のＸＸＩ－ＸＸＩ矢視図である。第四実施例におけるターンテーブル旋回装置の一部拡大側断面図である。第四実施例におけるリンク装置の一部拡大斜視図である。第四実施例におけるリンク装置の一部拡大図であって、リンクが直線状に延びた状態を示す図である。第四実施例におけるリンク装置の一部拡大図であって、リンクが屈曲した状態を示す図である。第四実施例におけるターンテーブルのホームポジションを示す平面図である。第四実施例におけるターンテーブルを図２６のホームポジションから右回り（時計回り）に１８０°旋回させた状態を示す平面図である。第四実施例におけるターンテーブルを図２６のホームポジションから左回り（反時計回り）に１８０°旋回させた状態を示す平面図である。突起を溝に対し係合・離脱させるようにした例を示すものであって、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は側面図である。従来の昇降式駐車装置の平面図である。図３０の縦断面図である。従来の走行移動式駐車装置の平面図である。

　以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。

　図１～図７は本発明の昇降式駐車装置の第一実施例である。

　図１及び図２において、１は駐車装置の建屋（図示せず）に設けた支柱であり、２はその建屋の中央に設けたケージ昇降路である。３はこのケージ昇降路２内を昇降するケージで、建屋の上方に設けられた巻上装置（図示せず）に巻着された４本のワイヤロープ５により４隅が吊り下げられている。尚、３ａはケージ３のケージ主フレームである。６はケージ昇降路２の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイド７（本実施例ではレール）を有する格納棚である。前記ケージ３はこの格納棚６に沿って昇降し、格納棚６との間で自動車搬送用のパレット８を横行させて受け渡しを行う。９はそのパレット８の下面の４隅に設けた横行用車輪であり、１０はその長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きになるように設けた溝である。

　前記ケージ３には、パレット昇降装置２２及びパレット旋回装置１２を有するターンテーブル３５が設けられている。このパレット昇降装置２２は、図２及び図３に示すように、前記ケージ３のケージ主フレーム３ａの４隅に設けたスラスト軸受３４を介して回転可能に立設した４本のパレット旋回装置１２昇降用のボールねじ２３と、このボールねじ２３に嵌装した従動スプロケット２４と、ボールねじ２３にボールを介して螺合して前記パレット昇降フレーム３１に固設したナット２７とを有している。更に駆動スプロケット２８を嵌装した回転軸２６と、従動スプロケット２４及び駆動スプロケット２８間に掛け回すように設けた無端状チェーン３０と、回転軸２６を回転駆動することにより無端状チェーン３０を回動する昇降駆動装置２５とを有している。尚、無端状チェーン３０は緊張調整用スプロケット２９により張力が調整されるようになっている。

　前記パレット旋回装置１２は、前記パレット昇降装置２２の上部に設けられている。そして、図２、図３及び図７に示すように、パレット旋回装置１２は、パレット昇降フレーム３１の上部に固着された固定環１４ａと、この固定環１４ａの内側にボール２０を介して旋回可能に内嵌され、内歯１６を有する旋回環１４と、この旋回環１４の内側に内歯１６と噛合するように配設した歯車１５と、この歯車１５を回転駆動する旋回駆動装置１７と、旋回環１４の上部に固着され、隅部に上向きの突起１９（本実施例ではローラ）を有する旋回板１８とから構成されている。

　３２はケージ３の４隅に設けたワイヤロープ係止用のスプリングボックスであって、該スプリングボックス３２によってワイヤロープ５を係止している（図１及び図２に示す）。尚、図２に示す３３は、ケージ３とのバランスを取るために設けたカウンタウエイトで、該カウンタウエイト３３は図示していないウエイト用ワイヤロープにより吊り下げられ、ケージ３の昇降に合わせ昇降するようになっている。

　図４は旋回板１８が３段階に昇降する時にパレット８と旋回板１８との関係を示す一部拡大図で、実線で示すパレット８は、その下部に設けた横行用車輪９を介してケージ３（図１参照）上に設けたパレット横行用ガイドレール４上に載置されている。この時、旋回板１８の隅部に設けられた突起１９は、パレット８に設けた溝１０内に浅く侵入していて、旋回板１８はパレット８の下面には当接しない状態を示している。この状態でパレット旋回装置１２を旋回させてパレット８の横行を行う。２点鎖線で示すパレット８は、旋回板１８に押し上げられた状態を示している。パレット８の下面が旋回板１８の上面に貼付されたゴムマット２１に当接すると共に旋回板１８の隅部に設けられた突起１９がパレット８に設けた溝１０に深く侵入してパレット旋回装置１２によりパレット８が旋回するようになっている。１点鎖線で示す突起１９は、パレット８に設けた溝１０には侵入せず、旋回板１８は空転する。

　図５及び図６は前記パレット８を示すもので、該パレット８の下面の４隅に設けた横行用車輪９が前記パレット横行用ガイドレール４上並びにパレット横行用ガイド７上を転動する。前記溝１０はパレット８の長手方向に所要の長さ、即ち、その中心ＣＬから端部方向に突起１９の回転半径Ｒと略等しい長さに亘り開口が下向きになるように設けられている。

　次に第一実施例の作用について述べる。本発明の昇降式駐車装置の第一実施例においては、ケージ３はワイヤロープ５の巻き上げ巻き下げによりケージ昇降路２内を昇降し、ケージ３上の自動車１３を格納棚６上に横行させて受け渡しを行う。以下、自動車１３の入出庫口がケージ３の長手方向と９０°ずれた幅方向の延長線上にある場合の例について説明する。

　パレット８は従来の昇降式駐車装置と同様に各格納棚６に載置されており、各格納棚６が満車になるまではケージ３上に空のパレット８が載置されていて、入庫して来る自動車１３に備えて待機している。

　ケージ３上に空のパレット８を載置する時は、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、空のパレット８が載置されている格納棚６の前まで移動させ、一旦停止させて格納棚６に対して位置決めをする。そして、図７に示すように、ターンテーブル３５を旋回させ、旋回板１８の突起１９をパレット８の溝１０の侵入開始点Ａで侵入させ、更にターンテーブル３５を旋回させると突起１９は溝１０内を滑りながら移動する。その際、突起１９は溝１０内の中間位置に浅く侵入させ、パレット８を少しずつケージ３側に横行させながら格納棚６から引き出し、略９０°旋回したＢ点では溝１０の略長さ一杯まで移動する。更にターンテーブル３５を旋回させると、突起１９は、そのＢ点通過後は逆戻りするように溝１０内を移動して約１５０°旋回し、Ｃ点でパレット８を完全に格納棚６からケージ３内に引き出して移載する。

　引き続き、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口で、パレット昇降装置２２の昇降駆動装置２５により回転軸２６を回転させて無端状チェーン３０を回動させ、駆動スプロケット２８及び従動スプロケット２４を回転させることによりボールねじ２３を回転させてナット２７を作動させることによりターンテーブル３５を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げる。この時、旋回板１８の隅部に設けられた突起１９はパレット８に設けた溝１０内に深く侵入する。そして、パレット旋回装置１２の旋回駆動装置１７を駆動して歯車１５を回転させ旋回環１４を旋回させパレット８を９０°方向転換させた後、再びターンテーブル３５を下降させ、パレット８の両端部を入出庫口及びその反対側に設けた支持材（図示せず）に支持させ、自動車１３の入庫に備える。

　自動車１３が入庫する場合は、自動車１３を入出庫口から建屋内に進入させ、予めターンテーブル３５上に載置して待機していたパレット８上に停止させる。続いて、前記と同様にしてパレット８を旋回させて自動車１３をパレット８ごと９０°方向転換させる。その後、ターンテーブル３５を下降させパレット８をパレット横行用ガイドレール４上に載置する。この時、突起１９は溝１０内に浅く侵入している。

　次に、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、格納しようとする格納棚６の前まで移動させ、一旦停止させて格納棚６に対して位置決めをする。

　そして、前記空のパレット８を格納棚６から取り出した時とは反対の方法で、自動車１３を載置したパレット８をケージ３から格納棚６に移動させる。即ち、突起１９は、図７のＣ点からＡ点に旋回することによりパレット８の移動は完了する。そして、旋回板１８を更に回転させると、突起１９はパレット８の溝１０から外れて、旋回板１８が図７の１点鎖線で示す位置で停止する。但し、突起１９の位置は、Ｃ点とは回転中心を基準として対称となる位置に移動している。

　次に、ケージ３を昇降させて空のパレット８が載置されている格納棚６の前まで移動させ、格納棚６から空のパレット８を移載してケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口で次に入庫して来る自動車１３に備えて待機する。

　又、格納されている自動車１３を格納棚６から出庫する時は、一旦ケージ３を上昇させて空のパレット８をパレット８が載置されていない格納棚６へ移載する。引き続き、ケージ３を出庫する自動車１３が格納されている格納棚６の前まで移動させ、前述同様に、ターンテーブル３５を旋回させ、旋回板１８の突起１９をパレット８の溝１０に浅く侵入させて格納棚６からパレット８をケージ３側へ移載する。そして、該ケージ３をケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口でパレット旋回装置１２を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げ、パレット旋回装置１２により旋回板１８を旋回させ、自動車１３をパレット８ごと、９０°方向転換させ、次いでターンテーブル３５を下降させて自動車１３を出庫する。

　次に、ケージ３は前述と同様に上昇して格納棚６から空のパレット８を受け取り、再び降下して入出庫口へ移動し、次に入庫して来る自動車１３のために待機する。

　前記ターンテーブル３５を低い位置にし、突起１９が溝１０に侵入しない状態とするのは、次のようなケースが想定されるからである。例えば、ケージ３上にパレット８がなく、突起１９が図７のＣ点に位置していた時にケージ３の左側のパレット８ａを取り出したいとする。その場合、ターンテーブル３５を反時計方向に略２１０°回転させてケージ３の左側のパレット８ａの溝１０内に突起１９を侵入させなければならないが、この時、ケージ３の右側の格納棚６にパレット８（図７の２点鎖線参照）があると、その溝１０内に突起１９が侵入してケージ３の右側のパレット８を引き出してしまう。これを回避するためにはターンテーブル３５の位置を低い位置にしてケージ３の右側のパレット８の溝１０の下で突起１９を通過させ、その後、ターンテーブル３５を中間の位置まで上げてケージ３の左側のパレット８ａの溝１０内に侵入させれば良い。

　因みに、入出庫口がケージ３の長手方向の延長線上にある場合は、ターンテーブル３５を入庫時又は出庫時に１８０°方向転換することにより、自動車１３は前進入庫、前進出庫が可能となる。

　以上述べたように、第一実施例によれば、ケージ３にはパレット昇降装置２２及びパレット旋回装置１２を有するターンテーブル３５を設け、このターンテーブル３５の上部の旋回板１８の隅部に上向きの突起１９を設けて高い位置、中間位置、低い位置の各位置の間で昇降可能になっており、パレット８には、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝１０を設け、パレット８の旋回を行う時は、ターンテーブル３５を上昇させ、その上段位置で前記パレット８の溝１０にターンテーブル３５の旋回板１８の突起１９を深く侵入させ当接してパレット８を押し上げてパレット８の旋回を行い、パレット８の横行を行う時は、ターンテーブル３５の中間位置で突起１９をパレット８の溝１０に侵入させるがターンテーブル３５はパレット８下面に当接しない状態で旋回させてパレット８の横行を行い、又、ターンテーブル３５の低い位置で突起１９をパレット８の溝１０に侵入させずに空転させるようにして目的のパレット８以外のパレット８の下を通過させるようにしたので、パレット８の旋回と横行とを１つの駆動装置で行うことができる等の優れた効果を奏する。

　図８～図１３は本発明の昇降式駐車装置の第二実施例であって、図中、図１～図７に示した第一実施例と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。

　図８及び図９において、３ｂはケージ３のケージフレームである。３６はこのケージフレーム３ｂの下方部に左右に掛け渡すように設けられた桁状の２本のケージフレームで、該ケージフレーム３６の上面にはフランジ３７ａ（図１０参照）を有するガイドレール３７が敷設されている。３８はケージ主フレーム３ａの下面に下向きに配設されたスライド部材で、該スライド部材３８は前記ガイドレール３７上に横行可能に載置されてターンテーブル３５を支持している。３９は一端をケージフレーム３ｂにブラケット４２を介して枢着された油圧シリンダ等のアクチュエータで、そのピストンロッド３９ａの端部は、ケージ主フレーム３ａの下面に下向きに配設されたブラケット４３に対して枢着されている。これにより、ターンテーブル３５を横行させるターンテーブル横行手段４４が構成されている。４１はケージフレーム３ｂの左右にブラケット４０を介して設けられた、油圧シリンダ等のアクチュエータ（パレット固定装置）で構成されており、その先端に設けられた突起４１ａは上下に昇降可能で、ターンテーブル３５に載置されたパレット８の溝１０に侵入させてパレット８の横行を規制するようになっている（図９参照）。第二実施例において、パレット８の溝１０は、図１１に示すように、ケージ３の左側に位置するパレット８に設けられる溝１０と、ケージ３の右側に位置するパレット８に設けられる溝１０は、互いに対峙する位置に設けられている。尚、図１１において、Ｌはアクチュエータ３９の作動により横行するターンテーブル３５の横行距離であり、Ｒは旋回板１８の突起１９の回転半径である。

　次に第二実施例の作用について述べる。本発明の昇降式駐車装置の第二実施例においては、ケージ３はワイヤロープ５の巻き上げ巻き下げによりケージ昇降路２内を昇降し、ケージ３上の自動車１３を格納棚６上に横行させて受け渡しを行う。以下、自動車１３の入出庫口がケージ３の長手方向と９０°ずれた幅方向の延長線上にある場合の例について説明する。

　パレット８を格納棚６から引き出す時は、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、空のパレット８が載置されている格納棚６の前まで移動させ、一旦停止させて格納棚６に対して位置決めをする。そして、図１２（Ａ）に示すように、ターンテーブル３５をパレット８Ａが格納されている左側の格納棚６の方にターンテーブル横行手段４４の駆動にて移動させる。続いて旋回板１８を左回り（反時計回り）に旋回させて突起１９をパレット８Ａの溝１０内に侵入させ、そのまま旋回板１８を旋回させてパレット８Ａをケージ３側へ横行させると共に、前記ターンテーブル横行手段４４の駆動にてターンテーブル３５をケージ３の幅方向中心位置まで移動させると、パレット８は、図１２（Ｂ）に示すように、ケージ３上に載置される。引き続き、旋回板１８を旋回させると、突起１９はパレット８Ａの溝１０内から外れる。突起１９がパレット８Ａの溝１０から外れる際には、突起１９の動きの横方向の成分は零となっていて、突起１９に大きな力がかからないので騒音を発生することがない。突起１９がパレット８Ａの溝１０内から外れると、図９に示す右側のアクチュエータ４１を伸長させて突起４１ａをパレット８Ａの溝１０内に侵入させ、パレット８Ａの横行を規制する。

　又、パレット８Ｂを格納棚６から引き出す時は、図１３（Ａ）に示すように、前記パレット８Ａの時とは反対に、ターンテーブル３５をパレット８Ｂが格納されている格納棚６の方にターンテーブル横行手段４４の駆動にて移動させる。そして、旋回板１８を右回り（時計回り）に旋回させて突起１９をパレット８Ｂの溝１０内に侵入させ、そのまま旋回板１８を旋回させてパレット８Ｂをケージ３側へ横行させると共に、前記ターンテーブル横行手段４４の駆動にてターンテーブル３５をケージ３の幅方向中心位置まで移動させると、パレット８Ｂは、図１３（Ｂ）に示すように、ケージ３上に載置される。引き続き、旋回板１８を旋回させると、突起１９はパレット８Ｂの溝１０内から外れる。突起１９がパレット８Ｂの溝１０内から外れると、図９に示す左側のアクチュエータ４１を伸長させて突起４１ａをパレット８Ｂの溝１０内に侵入させ、パレット８Ｂの横行を規制する。

　その後、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口で、パレット昇降装置２２の昇降駆動装置２５により回転軸２６を回転させて無端状チェーン３０を回動させ、駆動スプロケット２８及び従動スプロケット２４を回転させることによりボールねじ２３を回転させてナット２７を作動させることによりターンテーブル３５を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げる。この時、旋回板１８の隅部に設けられた突起１９はパレット８に設けた溝１０内に深く侵入する。そして、パレット旋回装置１２の旋回駆動装置１７を駆動して歯車１５を回転させ旋回環１４を旋回させパレット８を９０°方向転換させた後、再びターンテーブル３５を下降させ、パレット８の両端部を入出庫口及びその反対側に設けた支持材（図示せず）に支持させ、自動車１３の入庫に備える。

　自動車１３が入庫する場合は、自動車１３を入出庫口から建屋内に進入させ、予めターンテーブル３５上に載置されて待機していたパレット８上に停止させる。続いて、前述と同様にパレット８を旋回させて自動車１３をパレット８ごと９０°方向転換させる。その後、ターンテーブル３５を下降させパレット８をパレット横行用ガイドレール４上に載置する。この時、突起１９は溝１０内に浅く侵入している。

　そして、前記空のパレット８を格納棚６から取り出した時とは反対の方法で、自動車１３を載置したパレット８をケージ３から格納棚６に移動させる。即ち、ターンテーブル３５を格納する棚側に移動させ、ターンテーブル３５を旋回させると、突起１９はパレット８の溝１０から外れて停止する。

　次に、ケージ３を昇降させて空のパレット８が載置されている格納棚６の前まで移動させ、格納棚６から空のパレット８をケージ３上に移載してケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口で次に入庫して来る自動車１３に備えて待機する。

　又、格納されている自動車１３を格納棚６から出庫する時は、一旦、ケージ３を上昇させて空のパレット８をパレット８が載置されていない格納棚６へ移載する。引き続き、ケージ３を出庫する自動車１３が格納されている格納棚６の前まで移動させ、前述と同様に、ターンテーブル３５をターンテーブル横行手段４４の駆動により格納棚６の方へ移動させて旋回させ、旋回板１８の突起１９をパレット８の溝１０に浅く侵入させて格納棚６からパレット８をケージ３上に移載する。この後、ターンテーブル３５をケージ３中央の元の位置に戻してケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口でパレット旋回装置１２を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げ、パレット旋回装置１２により旋回板１８を旋回させ、自動車１３をパレット８ごと９０°方向転換させ、次いでターンテーブル３５を下降させて自動車１３を出庫する。

　前記ターンテーブル３５の引き出したい自動車１３が載置されている格納棚６側への移動は、ケージ３が格納棚６の前に停止してから行っても良いが、ケージ３が昇降している間に、あらかじめ、移動を行っても良い。

　以上述べたように、第二実施例によれば、ケージ３にはパレット昇降装置２２及びパレット旋回装置１２を有するターンテーブル３５を設け、このターンテーブル３５の上部の旋回板１８の隅部に上向きの突起１９を設けて高い位置と低い位置の間で昇降可能になっており、パレット８には、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝１０を設け、パレット８の旋回を行う時は、ターンテーブル３５を上昇させ、その上段位置で前記パレット８の溝にターンテーブル３５の旋回板１８の突起１９を深く侵入させ当接してパレット８を押し上げてパレット８の旋回を行い、パレット８の横行を行う時は、ターンテーブル３５の低い位置で突起１９をパレットの溝１０に侵入させるが、ターンテーブル３５はパレット８下面に当接しない状態で旋回させてパレット８の横行を行い、パレット８の旋回と横行とを１つの駆動装置で行うことができる。又、ターンテーブル３５をケージ３内で横行可能にしたので左右どちらの側からもパレット８を引き出すことができると共に、パレット８の引き出しが完了した時点では、突起１９の動きの横方向の成分が零となる状態で突起１９は溝１０から外れているので、引き出してケージ３内でパレット８を停止させた際のパレット８の慣性モーメントによる騒音の発生を防止することができる等の優れた効果を奏する。

　図１４～図１７は本発明の昇降式駐車装置の第三実施例であって、図中、図１～図７に示した第一実施例、並びに図８～図１３に示した第二実施例と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。

　第三実施例では、図１４に示すように、前記突起１９を昇降させる突起昇降装置６０を設けている。

　図１５は旋回板１８が２段階に昇降する時のパレット８と旋回板１８との関係を示す一部拡大図で、実線で示すパレット８は、その下部に設けた横行用車輪９を介してケージ３上に設けたパレット横行用ガイドレール４上に載置されている。この時、旋回板１８の隅部に設けられた突起１９は、パレット８に設けた溝１０内に侵入していて、旋回板１８はパレット８の下面には当接しない状態を示している。この状態でパレット旋回装置１２を旋回させてパレット８の横行を行う。２点鎖線で示すパレット８は、旋回板１８に押し上げられた状態を示している。パレット８の下面が旋回板１８の上面に貼付されたゴムマット２１に当接すると共に旋回板１８の隅部に設けられた突起１９がパレット８に設けた溝１０内に深く侵入してパレット旋回装置１２によりパレット８が旋回するようになっている。尚、突起昇降装置６０の詳細は、以下に説明する。

　図１６は図１５に示す突起昇降装置６０の拡大図であって、６１は上端を旋回板１８の下面に固着した支持部材である。６２はこの支持部材６１にピン６３により中間部を回動可能に枢着したレバーである。６４は旋回板１８の下面に設けたブラケットである。６５は上端をこのブラケット６４にピン６６により枢着した上部リンクであり、６５ａは上端をこの上部リンク６５にピン６７で連結し、下端を前記レバー６２の一端にピン６８により枢着した下部リンクである。６９はピン６３とピン６７とを連結するように設けたばねで、その引張力により上部リンク６５と下部リンク６５ａを起立させて突起１９を旋回板１８の上方に上昇させている。７０は突起１９の下端に設けたブラケットであり、７０ａはこのブラケット７０に設けられた長孔である。前記レバー６２の他端は、この長孔７０ａにピン７１により枢着されて長孔７０ａ内を摺動可能になっている。７２は油圧シリンダで、旋回板１８の下面に設けられたブラケット７３にピン７４により回動可能に設けられており、そのシリンダロッド７２ａの先端は前記上部リンク６５と下部リンク６５ａをつなぐピン６７に連結されている。この油圧シリンダ７２のシリンダロッド７２ａをばね６９の引張力に抗して収縮させることにより、上部リンク６５及び下部リンク６５ａのその連結点で屈曲させる。すると、下部リンク６５ａに引き寄せられるようにしてレバー６２がピン６３を中心に回動し、レバー６２先端のピン７１がブラケット７０の長孔７０ａ内を摺動して突起１９を下降させる（１点鎖線で示す）。尚、７５は旋回板１８に設けられた貫通孔であって、該貫通孔７５を貫通して突起１９が昇降できるようになっている。７６は旋回板１８の下面における上部リンク６５上端の支持部材６１側に設けられたストッパであって、該ストッパ７６により上部リンク６５が垂直に位置した状態より突起１９側に倒れないようにしてある。

　次に第三実施例の作用について述べる。本発明の昇降式駐車装置の第三実施例においては、ケージ３はワイヤロープ５の巻き上げ巻き下げによりケージ昇降路２内を昇降し、ケージ３上の自動車１３を格納棚６上に横行させて受け渡しを行う。以下、自動車１３の入出庫口がケージ３の長手方向と９０°ずれた幅方向の延長線上にある場合の例について説明する。

　空のパレット８を格納棚６から引き出す時は、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、空のパレット８が載置されている格納棚６の前まで移動させて一旦停止させ、格納棚６に対して位置決めをする。そして、図１４において右側の格納棚６から空のパレット８を取り出す時は、ターンテーブル３５を低い位置で左回り（反時計回り）に旋回させ、旋回板１８が左側の格納棚６の前を通過する時には、突起１９が左側の空のパレット８の溝１０に衝突しないように、突起昇降装置６０により突起１９を下降させて通過させる。つまり、ターンテーブル３５を旋回させて引き出したい側のパレット８の溝１０の入口に突起１９を移行させる際に、該突起１９をパレット８の溝１０内に侵入させることなくそのまま通過させる必要のある時には、ターンテーブル３５の低い位置で突起１９を下降させて突起１９をパレット８の溝１０内に侵入させることなく、ターンテーブル３５を旋回させるようにしている。前記突起１９が左側のパレット８の溝１０内に侵入せずに通過したら、突起昇降装置６０により突起１９を上昇させ、ターンテーブル３５を旋回させて右側の格納棚６の空のパレット８の溝１０内に突起１９を侵入させ、そのまま旋回板１８を旋回させて空のパレット８をケージ３上に横行させる（図１４では横行後の状態を示す）。

　その後、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口で、パレット昇降装置２２の昇降駆動装置２５により回転軸２６を回転させて無端状チェーン３０を回動させ、駆動スプロケット２８及び従動スプロケット２４を回転させることにより、ボールねじ２３を回転させてナット２７を作動させ、これによりターンテーブル３５を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げる。そして、パレット旋回装置１２の旋回駆動装置１７を駆動して歯車１５を回転させ、旋回環１４を旋回させて空のパレット８を９０°方向転換させた後、再びターンテーブル３５を下降させ、空のパレット８の両端部を入出庫口及びその反対側に設けた支持材（図示せず）に支持させ、自動車１３の入庫に備える。

　自動車１３が入庫する場合は、自動車１３を入出庫口から建屋内に進入させ、予めターンテーブル３５上に載置されて待機していた空のパレット８上に停止させる。運転者が自動車１３から離れるのを確認した後、前述と同様にしてパレット８を旋回させて自動車１３をパレット８ごと９０°方向転換させる。その後、ターンテーブル３５を下降させパレット８をパレット横行用ガイドレール４上に載置する。この時、突起１９は溝１０内に侵入している。

　次に、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、格納しようとする格納棚６の前まで移動させて一旦停止させ、格納棚６に対して位置決めをする。

　前記空のパレット８を格納棚６から取り出した時とは反対の手順で、自動車１３を載置したパレット８をケージ３から格納棚６に移載する。移載完了後、更にターンテーブル３５を旋回させると突起１９はパレット８の溝１０から外れ、図１４に示す状態で停止する。

　又、格納されている自動車１３を格納棚６から出庫する時は、一旦、ケージ３を上昇させてケージ３上に待機している空のパレット８をパレット８が載置されていない格納棚６へ移載する。引き続き、ケージ３を出庫する自動車１３が格納されている格納棚６の前まで移動させ、旋回板１８の突起１９をパレット８の溝１０内に侵入させて格納棚６からパレット８を移載する。この後、ケージ３をケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口でパレット旋回装置１２を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げ、パレット旋回装置１２により旋回板１８を旋回させ、自動車１３をパレット８ごと９０°方向転換させ、次いでターンテーブル３５を下降させて自動車１３を出庫する。

　前記第三実施例においては、図１４に示す如く、旋回板１８に１個の突起１９及び突起昇降装置６０を設けたが、図１７に示す如く、突起１９及び突起昇降装置６０を旋回板１８の長手方向の両端の対角をなす隅部に２個設けてもよく、２個設けた場合には、一方の突起を上昇させてパレット８の溝１０内に侵入させる時は他方の突起１９を下降させるようにする。このようにすれば、左右の格納棚６にパレット８を受け渡す際、ターンテーブル３５の旋回が半分で済むことになり、受け渡し時間を短縮することができる。

　以上述べたように、第三実施例によれば、ケージ３にはパレット昇降装置２２及びパレット旋回装置１２を有するターンテーブル３５を設け、このターンテーブル３５の上部の旋回板１８の隅部に、旋回板１８を貫通して旋回板１８の上面から突出するように設けられた上向きの突起１９を昇降させる突起昇降装置６０を設けて高い位置と低い位置の間で昇降可能になっており、パレット８には、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝１０を設け、パレット８の旋回を行う時は、ターンテーブル３５を上昇させ、パレット８を押し上げてパレット８の旋回を行い、パレット８の横行を行う時は、ターンテーブル３５の低い位置で突起昇降装置６０により突起１９を上昇させて引き出したい側のパレット８の溝１０に侵入させるが、ターンテーブル３５はパレット８下面に当接しない状態で旋回させてパレット８の横行を行うようにしたので、パレット８の旋回と横行とを１つの駆動装置で行うことができる。又、突起１９を突起昇降装置６０により昇降させるようにし、ターンテーブル３５を旋回させて引き出したい側のパレット８の溝１０の入口に突起１９を移行させる際に、突起１９をパレット８の溝１０内に侵入させることなくそのまま通過させる必要のある時には、ターンテーブル３５の低い位置で突起１９を下降させて、突起１９をパレット８の溝１０内に侵入させることなく、ターンテーブル３５を旋回させるようにしたので、突起１９がどの位置にあるかにかかわらず左右どちら側からでもパレット８を引き出すことができる等の優れた効果を奏する。

　図１８～図２８は本発明の昇降式駐車装置の第四実施例であって、図中、図１～図７に示した第一実施例、並びに図８～図１３に示した第二実施例、並びに図１４～図１７に示した第三実施例と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。

　図１８において、前記ケージ３はこの格納棚６に沿って昇降し、ターンテーブル３５に設けたパレット横行装置７７により格納棚６との間で自動車搬送用のパレット８を横行させて受け渡しを行うようになっている。尚、第四実施例において、パレット８の溝１０は、図１８に示すように、ケージ３の左側に位置するパレット８に設けられる溝１０と、ケージ３の右側に位置するパレット８に設けられる溝１０は、互いに対峙する位置に設けられている。

　ケージ３には、パレット昇降装置２２、パレット旋回装置１２及びパレット横行装置７７（図１８）を有するターンテーブル３５が設けられている。

　図１９は旋回板１８が２段階に昇降する時のパレット８と旋回板１８との関係を示す一部拡大図で、実線で示すパレット８は、その下部に設けた横行用車輪９を介してケージ３上に設けたパレット横行用ガイドレール４上に載置されている。この時、アーム７８の両端に設けられた突起１９ａ，１９ｂのうち、突起１９ａが取り出す側のパレット８の溝１０内に侵入していて、ターンテーブル３５の旋回板１８はパレット８の下面には当接しない状態を示している。この状態でパレット旋回装置１２を旋回させてパレット８の横行を行う。２点鎖線で示すパレット８は、旋回板１８に押し上げられた状態を示している。パレット８の下面が旋回板１８の上面に貼付されたゴムマット２１に当接してパレット旋回装置１２によりパレット８が旋回するようになっている。

　図２０はターンテーブル３５の平面図であり、図２１は図２０のＸＸＩ－ＸＸＩ矢視図である。パレット昇降装置２２は、図２０及び図２１に示すように、ケージ３のケージ主フレーム３ａの４隅に設けられたスラスト軸受３４を介して回転可能に立設した４本のパレット旋回装置１２昇降用のボールねじ２３と、このボールねじ２３に嵌装した従動スプロケット２４と、ボールねじ２３にボールを介して螺合してパレット昇降フレーム３１に固設したナット２７とを有している。更に、駆動スプロケット２８を嵌装した回転軸２６と、従動スプロケット２４及び駆動スプロケット２８間に掛け回すように設けた無端状チェーン３０と、回転軸２６を回転駆動することにより無端状チェーン３０を回動するパレット昇降装置２２の昇降駆動装置２５とを有している。

　パレット横行装置７７は、図１８～図２１及び図２３に示すように、両端が旋回板１８の両側から外方に延び、且つ、この両端に上向きの突起１９ａ，１９ｂを有すると共に、中心が旋回板１８の下面に支軸７９により枢支され、リンク装置８０によりシーソーのように揺動可能なアーム７８を有している。尚、８１はアームガイドで、アーム７８がシーソーのように揺動する際、アームガイド８１によりアーム７８の横揺れを防止するようになっている。

　リンク装置８０は、図２２及び図２３に示すように、パレット昇降フレーム３１の上板３１ａ上面の中心に円筒状のカム支持体８２ｃを介して固着されたカム８２の外周のカム面８２ａ，８２ｂ（図２０参照）に当接されるローラ８３を、リンク取付用ベース８４に設けられた支持部材８５によって水平面内で軸線方向へ摺動可能に支持されるロッド８６の先端に対し、ピン８７により回転自在に取り付け、該ロッド８６の基端に、支持部材８８に対しピン８９にて枢支されたＶ型部材９０の一端をピン９１により連結し、該Ｖ型部材９０の他端に、水平面内で前記ロッド８６と直交する方向へ延びるロッド９２の一端をピン９３により連結し、該ロッド９２の他端に、中間部が支持部材９４に対しピン９５にて枢支されたレバー９６の一端をピン９７により連結し、該レバー９６の他端に、前記ロッド９２と平行に延びるロッド９８の一端をピン９９により連結すると共に、前記アーム７８に設けた開口部７８ａの縁部に上方へ突出するよう設けたブラケット１００に、上部リンク１０１の上端を、前記ロッド８６の軸線方向へ延びるピン１０２により枢着し、前記旋回板１８に設けたブラケット１０３に、下部リンク１０４の下端を、前記ピン１０２と平行なピン１０５により枢着し、前記上部リンク１０１の下端と下部リンク１０４の上端とを、前記ピン１０２及びピン１０５と平行なピン１０６により連結して屈曲可能に配設し、且つ、前記下部リンク１０４の中間部と前記ロッド９８の他端とを、前記ピン１０６と平行なピン１０７により連結して構成されている。尚、１０８は一端を旋回板１８に他端をレバー９６に取り付けたばねで、該ばね１０８の引張力により常にローラ８３がカム面８２ａ，８２ｂに当接するようになっている。前記ローラ８３が半径の大きいカム面８２ａに当接しながら回動する際（図２７参照）には、図２３においてロッド８６がアーム７８側へ押し込まれるように摺動して、前記下部リンク１０４と上部リンク１０１が図２４に示す如く鉛直な直線状となり、又、前記ローラ８３が半径の小さいカム面８２ｂに当接しながら回動する際（図２８参照）には、図２３においてロッド８６がアーム７８側から離反するように摺動して、前記下部リンク１０４と上部リンク１０１が図２５に示す如くピン１０６を中心として屈曲し、これによりアーム７８がシーソーのように揺動するようになっている。

　図２２はパレット旋回装置１２の一部拡大図である。パレット旋回装置１２は、パレット昇降装置２２の上部に設けられており、パレット昇降フレーム３１の上部の上板３１ａ上にボルト１０９により固着された固定環１４ａと、この固定環１４ａの外側にボール２０を介して旋回可能に外嵌され、旋回板１８の下面にボルト１１０により固着された外歯１１１を有する旋回環１４と、この旋回環１４の外側に外歯１１１と噛合するように配設した歯車１５と、この歯車１５を回転駆動する旋回駆動装置１７とから構成されている。

　図２６～図２８はターンテーブル３５の平面図で、図２６はターンテーブル３５のホームポジション、即ち、アーム７８の中立位置を示しており、図２７はターンテーブル３５が図２６のホームポジションから右回り（時計回り）に略１８０°旋回した状態を示しており、図２８はターンテーブル３５が図２６のホームポジションから左回り（反時計回り）に略１８０°旋回した状態を示している。

　前記ターンテーブル３５の旋回に伴うアーム７８のシーソーのような揺動は、例えば、ターンテーブル３５が右回り（時計回り）に旋回する時、リンク装置８０のローラ８３が中立の位置（図２６参照）から半径の大きいカム面８２ａに沿って半回転する（図２７参照）一方、左回り（反時計回り）に旋回する時、リンク装置８０のローラ８３が前記中立の位置から半径の小さいカム面８２ｂに沿って半回転する（図２８参照）ことによって行われるようになっている。

　次に第四実施例の作用について述べる。本発明の昇降式駐車装置の第四実施例においては、ケージ３はワイヤロープ５の巻き上げ巻き下げによりケージ昇降路２内を昇降し、ケージ３上の自動車１３を格納棚６上に横行させて受け渡しを行う。以下、自動車１３の入出庫口がケージ３の長手方向と９０°ずれた幅方向の延長線上にある場合の例について説明する。

　空のパレット８を格納棚６から引き出す時は、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で吊り上げて上昇させ、空のパレット８が載置されている格納棚６の前まで移動させて一旦停止させ、格納棚６に対して位置決めをする。そして、図１８において右側の格納棚６から空のパレット８を取り出す時は、ターンテーブル３５を低い位置で、図２６に示すホームポジションから右回り（時計回り）に旋回させる。するとターンテーブル３５の旋回に伴いリンク装置８０により下部リンク１０４と上部リンク１０１が図２４に示すように鉛直な直線状になり、アーム７８がシーソーのように揺動して該アーム７８の突起１９ａが上昇し、図２７に１点鎖線で示す位置で突起１９ａが右側の格納棚６の空のパレット８の溝１０内に侵入する。そして、そのまま旋回板１８を旋回させると、空のパレット８が横行してケージ３上に引き込まれる。この時、突起１９ｂは低い位置に下降している。又、図１８において左側の格納棚６から空のパレット８を取り出す時は、ターンテーブル３５を低い位置で、図２６に示すホームポジションから左回り（反時計回り）に旋回させる。するとターンテーブル３５の旋回に伴いリンク装置８０により下部リンク１０４と上部リンク１０１が図２５に示すように屈曲した状態になり、アーム７８がシーソーのように揺動して該アーム７８の突起１９ｂが上昇し、図２８に１点鎖線で示す位置で突起１９ｂが左側の格納棚６の空のパレット８の溝１０内に侵入する。そして、そのまま旋回板１８を旋回させると、空のパレット８が横行してケージ３上に引き込まれる。この時、突起１９ａは低い位置に下降している。

　その後、ケージ３をワイヤロープ５によりケージ昇降路２内で降下させ、入出庫口で、パレット昇降装置２２の昇降駆動装置２５により回転軸２６を回転させて無端状チェーン３０を回動させ、駆動スプロケット２８及び従動スプロケット２４を回転させることによりボールねじ２３を回転させてナット２７を作動させることによりターンテーブル３５を上昇させ、ターンテーブル３５の旋回板１８の上面をパレット８の下面に当接させて押し上げる。そして、パレット旋回装置１２の旋回駆動装置１７を駆動して歯車１５を回転させ、旋回環１４を旋回させて空のパレット８を９０°方向転換させた後、再びターンテーブル３５を下降させ、空のパレット８の両端部を入出庫口及びその反対側に設けた支持材（図示せず）に支持させ、自動車１３の入庫に備える。

　自動車１３が入庫する場合は、自動車１３を入出庫口から建屋内に進入させ、予めターンテーブル３５上に載置されて待機していた空のパレット８上に停止させる。運転者が自動車１３から離れるのを確認した後、前述と同様にしてパレット８を旋回させて自動車１３をパレット８ごと９０°方向転換させる。その後、ターンテーブル３５を下降させパレット８をパレット横行用ガイドレール４上に載置し、そして、前記空のパレット８を格納棚６から引き出した時と反対の手順によりケージ３を吊り上げて上昇させ、格納棚６に格納する。

　以上述べたように、第四実施例によれば、ケージ３にはパレット昇降装置２２及びパレット旋回装置１２を有するターンテーブル３５を設け、このターンテーブル３５に、パレット昇降フレーム３１の上板３１ａの中心に設けたカム８２とこのカム面８２ａ，８２ｂに当接して作動し、両端に上向きの突起１９ａ，１９ｂを有するアーム７８をシーソーさせるパレット横行装置７７を設け、パレット８には、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝１０を設け、パレット８の旋回を行う時は、ターンテーブル３５を上昇させ、パレット８を押し上げてパレット８の旋回を行い、パレット８の横行を行う時は、ターンテーブル３５を引き出したい側へ旋回させるとその旋回に伴ってシーソーするアーム７８によって引き出したい側の突起１９ａ又は突起１９ｂが上昇してパレット８の溝１０に侵入させるがターンテーブル３５はパレット８下面に当接しない状態で旋回させてパレット８の横行を行うようにしたので、パレット８の旋回と横行とを１つの駆動装置で行うことができる。又、ターンテーブル３５の低い位置でアーム７８を中立の状態にし、その位置から一方に回転させると、その側のパレット８を引き出し、他方に回転させると他方の側のパレット８を引き出すことができるので、ターンテーブル３５に無駄な動きがなく、速やかにパレット８の横行と旋回が行われ、駐車場の運転効率が向上する等の優れた効果を奏する。

　図２９（Ａ）及び図２９（Ｂ）は突起１９を溝１０に対し係合・離脱させるようにした例を示すものである。

　この例では、旋回板１８にトルクアーム１１２を取り付け、該トルクアーム１１２に減速機付電動機のような揺動装置１１３を支持せしめ、該揺動装置１１３の揺動軸１１４の先端に突起１９を取り付けて突起起伏装置１１５を構成し、該突起起伏装置１１５により、前記パレット８の溝１０に突起１９が係合する起立位置Ｈと、前記溝１０から突起１９が離脱する退避位置Ｌとの間で、突起１９を起伏させることができるようにしたものである。

　前記突起起伏装置１１５を用いることにより、前記ターンテーブル３５に無駄な動きをさせることなく、速やかにパレット８の横行と旋回を行うことが可能となる。

　尚、本発明の昇降式駐車装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、パレットは４隅に車輪を有するものとして説明したが、パレット下面にレールを設け、格納棚及びケージに横行用ローラガイドを設けるようにしてもよく、又、ケージの昇降はワイヤロープに替えチェーンで行っても良いこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

　　　２      ケージ昇降路
　　　３      ケージ
　　　６      格納棚
　　　７      パレット横行用ガイド
　　　８      パレット
　　　８Ａ    パレット
　　　８Ｂ    パレット
　　１０      溝
　　１２      パレット旋回装置
　　１３      自動車
　　１７      旋回駆動装置
　　１８      旋回板
　　１９      突起
　　１９ａ    突起
　　１９ｂ    突起
　　２２      パレット昇降装置
　　２５      昇降駆動装置
　　３５      ターンテーブル
　　４１      アクチュエータ（パレット固定装置）
　　４４      ターンテーブル横行手段
　　６０      突起昇降装置
　　７７      パレット横行装置
　　７８      アーム
　　８０      リンク装置
　　８２      カム
　　８２ａ    カム面
　　８２ｂ    カム面
　　８３      ローラ

Claims

　建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に上向きの突起を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置、中間位置、低い位置の各位置の間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置では前記パレットの溝にターンテーブルの突起が深く侵入すると共にターンテーブルでパレットを押し上げてパレットの旋回を行い、ターンテーブルの中間位置では前記突起がパレットの溝に浅く侵入するがターンテーブルがパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行い、ターンテーブルの低い位置では突起がパレットの溝に侵入せずターンテーブルが空転するようになっていることを特徴とする昇降式駐車装置。
　前記パレット横行用ガイドは、格納棚及びケージに敷設したレールであって、パレットの４隅に設けた車輪がその上を転動するようになっている請求項１記載の昇降式駐車装置。
　前記パレット横行用ガイドは、格納棚及びケージに設けたローラガイドであって、パレット下面に設けたレールを支持するようになっている請求項１記載の昇降式駐車装置。
　建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に上向きの突起を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置と低い位置との間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置では前記パレットの溝にターンテーブルの突起が深く侵入すると共にターンテーブルでパレットを押し上げてパレットの旋回を行い、ターンテーブルの低い位置では前記突起がパレットの溝に浅く侵入するがターンテーブルがパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行うようになっていると共にターンテーブルにはターンテーブルをケージ内で横行させるターンテーブル横行手段が連結されていることを特徴とする昇降式駐車装置。
　前記ケージには、載置されたパレットの横行を規制するパレット固定装置を設けた請求項４記載の昇降式駐車装置。
　建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に、旋回板を貫通して旋回板の上面から突出するように設けられた上向きの突起を昇降させる突起昇降装置を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置と低い位置との間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置ではターンテーブルでパレットを押し上げてターンテーブルの旋回を行い、ターンテーブルの低い位置では突起昇降装置により前記突起を上昇させて引き出したい側のパレットの溝内に侵入するがターンテーブルはパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行うようにし、更に、ターンテーブルを旋回して引き出したい側のパレットの溝の入口に突起を移行させる際に、突起をパレットの溝内に侵入させることなくそのまま通過させる必要のある時には、ターンテーブルの低い位置で突起昇降装置により突起を下降させて突起をパレットの溝内に侵入させることなく、ターンテーブルを旋回させるようにしていることを特徴とする昇降式駐車装置。
　建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行用ガイドを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行用ガイドを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置及びパレット旋回装置を有すると共に上部に設けた旋回板の隅部に、旋回板を貫通して旋回板の上面から突出するように設けられた上向きの突起を昇降させる突起昇降装置を有するターンテーブルを設け、パレットには、長手方向に所要の長さに亘って開口が下向きの溝を設け、前記ターンテーブルは、高い位置と低い位置との間で昇降可能となっており、ターンテーブルの高い位置ではターンテーブルでパレットを押し上げてターンテーブルの旋回を行い、ターンテーブルの低い位置では突起昇降装置により前記突起を上昇させて引き出したい側のパレットの溝内に侵入するがターンテーブルはパレット下面に当接せずに旋回してパレットの横行を行うようにし、更に、突起昇降装置は、旋回板の長手方向の両端の対角をなす隅部に２個設けられ、ターンテーブルの低い位置で突起を下降させた状態では突起がパレットの溝内に侵入しないようになっており、一方の突起を上昇させてパレットの溝内に侵入させる時は他方の突起を下降させるようになっていることを特徴とする昇降式駐車装置。
　建屋の中央に設けたケージ昇降路と、該ケージ昇降路の側部に多段に設けられ、パレット横行フレームを有する自動車格納棚と、該格納棚に沿って前記ケージ昇降路を昇降し、且つ、パレット横行フレームを有して、格納棚との間で自動車を載置したパレットを横行させて受け渡しを行うケージとを備えた昇降式駐車装置であって、
前記ケージには、パレット昇降装置により旋回板を上昇させてパレットを持ち上げ、パレット旋回装置によりパレットを旋回すると共に、旋回板がパレットの下面に当接しない状態でパレット下面に長手方向に設けられた下向きの溝内に突起を挿入して旋回板と共に旋回し、パレットを横行させるパレット横行装置を備えたターンテーブルが設けられており、前記パレット横行装置は、両端が旋回板の両側から外方に延び、且つ、前記両端に上向きの突起を有すると共に、中心が旋回板の下面に枢支されてシーソー可能になっているアームと、パレット昇降装置の上部に固着され、外周がカム面となっているカムと、旋回板の下面に支持され、一端にカム面と当接するローラを有し、他端がアームと係合し、旋回板と共に回転してアームをシーソーさせるリンク装置とからなり、旋回板がアームの中立の位置から一方に半回転すると回転方向前方に位置する突起が上昇してその側の格納棚に格納されたパレットをケージ内に引き込み、中立の位置から他方に半回転すると同様にその側の格納棚に格納されたパレットをケージ内に引き込む構成となっていることを特徴とする昇降式駐車装置。