以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返されない。
図1に、車両100を外部充電するためのシステム1を示す。システム1は、商用電源供給線PSLと、住宅270と、車両100の外部に設置された充電装置272とを含む。
住宅270には、商用電源供給線PSLを経由して商用電源が供給される。充電装置272は、車両100に搭載された蓄電装置を充電するための電力を供給する。充電装置272の電源は、その電圧値や直流および交流の種別を問わず、いずれの電源であってもよい。充電装置272の電源としては、たとえば、各家庭に供給される商用電源や、各家庭の屋根などに配置された太陽光発電パネルなどが想定される。本実施の形態においては、充電装置272の電源は、たとえば、商用電源であるとする。すなわち、充電装置272は、住宅270から供給された商用電源の一部を取り出し、車両100に供給する。なお、住宅270に代えて充電ステーションであってもよい。
充電装置272は、キャブタイヤケーブルなどからなる供給線PSLpおよびPSLnと、充電コネクタ250とを含む。供給線PSLpおよびPSLnの一方端は、充電装置272に接続され、供給線PSLpおよびPSLnの他方端は、充電コネクタ250に接続される。
本実施の形態において、車両100は、車両100の電源として蓄電装置を搭載するハイブリッド自動車である。ハイブリッド自動車は、内燃機関(エンジン)と、搭載された蓄電装置からの電力によって回転駆動する電動機とを動力源として搭載する。ハイブリッド自動車は、それぞれの動力源から発生する駆動力を最適に配分することで、高い燃料消費効率を実現する電動車両である。
本実施の形態においては、ハイブリッド自動車を電動車両の一例として説明するが、特に、これに限定されるものではない。電動車両は、蓄電装置を搭載し、当該蓄電装置からの電力によって走行駆動力を発生可能な車両の総称であり、ハイブリッド自動車の他に、電気自動車や燃料電池車などを含む。
さらに、本実施の形態において、車両100は、充電装置272から蓄電装置を充電するための電力を受けるための受電部と、開閉可能なリッドとを有する充電口200とが設けられる。
ユーザが充電装置272を用いて車両100の蓄電装置を充電する場合には、充電口200のリッドを開いて充電コネクタ250を受電部に接続する。ユーザによって受電部にこの充電コネクタ250が接続された後に車両100に搭載された蓄電装置の充電制御が開始される。
なお、車両100の走行時における蓄電装置の充電動作と区別するために、以下の説明において充電装置272を用いた蓄電装置の充電を「外部充電」とも記載する。
図2には、充電口200が、車体300の車両後方の側面に設けられる構成を一例として示す。なお、充電口200が設けられる位置は特に車両後方の側面の位置に限定されるものではなく、たとえば、車体300の車両前方の側面、車体300の後面もしくは車体300の前面であってもよい。
充電口200は、車体300の内側に形成され、受電部を収納する内部空間を含む。内部空間は、車体300の外側に向けて開口して形成される。充電口200は、受電部を車両100の外部から遮蔽するためのリッド204を含む。リッド204は、充電口200の内部空間への水や粉塵などの侵入を防止する。
図3に示すように、充電口200の内部空間には、外部充電時に充電コネクタ250が取り付けられる受電部210が収納される。また、リッド204は、回動可能に設けられている。そのため、リッド204が回動することにより、リッド204が開かれて、受電部210が外部空間に開放された状態になる。また、図4に示すように、リッド204が閉じられることによって、受電部210が車両100の外部から遮蔽された状態になる。
充電口200の内部空間にはさらに受電部210に光を照射するための照明ユニット202が設けられる。照明ユニット202は、夜間等の車両100の周囲の照度が低い状況においてリッド204が開かれた場合に、受電部210の位置が視認できるように受電部210に光を照らす位置に設けられればよい。照明ユニット202は、特に、図3に示す位置に限定して設けられるものではない。
たとえば、図5に示すように、照明ユニット202は、充電口200の上部に近接して設けられるようにしてもよいし、あるいは、受電部210自体に配置されてもよいし、リッド204の内側に設けられるものであってもよい。
充電口200の内部空間にはリッドスイッチ206が設けられる。リッドスイッチ206は、リッド204が開かれた場合に導通状態となり、リッド204が閉じられた場合に非導通状態となるスイッチである。リッド204には、リッド204の開閉に応じてリッドスイッチ206の導通状態と非導通状態とのうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替えるための機械的な機構が設けられる。
図6に充電コネクタ250および受電部210の構成の一例を示す。充電コネクタ250は、コネクタ本体310と、ロック解除ボタン314を有する係止金具322と、スイッチ312と、充電ケーブル320と、凸形状の突起部318とを含む。受電部210には、内部に凹形状の構造を有する差込口328が設けられる。
ユーザがコネクタ本体310を保持して突起部318を、受電部210の凹形状の差込口328に対して矢印Aの方向に沿って差し込むことにより、充電コネクタ250が受電部210に接続される。
スイッチ312は、充電コネクタ250を受電部210に係止する係止金具322に連動して開閉するスイッチである。充電コネクタ250が受電部210に接続された状態でスイッチ312がオンされた場合に、後述するECU(Electronic Control Unit)は、スイッチ312がオンされたことを検出する。
係止金具322は、棒状の部材であって、一方端にロック解除ボタン314が設けられ、他方端には、フック324が設けられ、一方端と他方端との間に回動可能な支点が設けられる。係止金具322は、ユーザがロック解除ボタン314を押した場合や、フック324が受電部210の差込口328の周囲に設けられた突起部326を乗り越える場合に揺動する。
たとえば、ユーザがコネクタ本体310を保持して、突起部318を差込口328に対して矢印Aの方向に沿って差し込んでいくと、係止金具322のフック324が突起部326に接触する。
ユーザがコネクタ本体310を、フック324が突起部326と接触した位置からさらに奥に差し込むと、フック324は、突起部326を乗り越える。これによりフック324が突起部326に引っ掛かるため、充電コネクタ250の引き抜き方向の動きが制限される。このようにして係止金具322は、充電コネクタ250が受電部210に取り付けられた状態を保持する。
また、フック324が突起部326を乗り越えることにより、係止金具322は、支点を中心に時計回りに回転する。そのため、スイッチ312がオンされる。ECUは、スイッチ312がオフ状態からオン状態になることにより、充電コネクタ250が受電部210に接続されたことを検出することができる。
ロック解除ボタン314が押されることにより、フック324の突起部326に対する引っ掛かりが解除される。そのため、ユーザは、ロック解除ボタン314を押すことにより、充電コネクタ250の引き抜き方向の動きの制限を解除することができる。
なお、スイッチ312は、充電コネクタ250を受電部210に差し込むことによりオンされ、係止金具322のフック324が突起部326に引っ掛かる状態になった場合にオフされるものであってもよい。この場合、ECUは、初回のスイッチ312のオフ→オン→オフを検出することにより充電コネクタ250が受電部210に接続されたことを検出し、次回のスイッチ312のオフ→オン→オフを検出することにより充電コネクタ250が受電部210から取り外されたことを検出するようにしてもよい。
あるいは、スイッチ312は、充電コネクタ250が受電部210に接続されている間、係止金具322が支点を中心に時計回りに回転した状態が維持されることによりオン状態を維持するものであってもよいし、充電コネクタ250を受電部210に差し込むことによりオンされた場合に次回にロック解除ボタン314が押されるまでオン状態を維持するものであってもよい。この場合、ECUは、スイッチ312のオフ→オンを検出することにより充電コネクタ250が受電部210に接続されたことを検出し、スイッチ312のオン→オフを検出することにより、充電コネクタ250が受電部210から取り外されたことを検出するようにしてもよい。
図7にコネクタ接続情報を取得するための構成の一例を示す。図7に示すように、充電コネクタ250は、スイッチ312と、第1信号端子330と、第2信号端子332と、第1充電端子334と、第1抵抗336と、第2抵抗338と、第1信号線342と、第2信号線344とをさらに含む。
第1充電端子334は、充電ケーブル320の一方端に接続される。第1信号線342の一方端には、第1信号端子330が設けられる。第2信号線344の一方端には、第2信号端子332が設けられる。
第1信号線342の他方端側には、第1抵抗336の一方端が接続される。第1抵抗336の他方端には、スイッチ312の一方端と、第2抵抗338の一方端とに接続される。スイッチ312の他方端と、第2抵抗338の他方端とは、それぞれ第2信号線344に接続される。したがって、スイッチ312と、第2抵抗338とは、並列に接続される。また、第3抵抗340の抵抗値は、第1抵抗336の抵抗値と第2抵抗338の抵抗値との和よりも大きいものとする。
車両100は、受電部210と、蓄電装置460と、ECU500とを含む。受電部210は、第3抵抗340と、第2充電端子408と、第3信号端子402と、第4信号端子404と、第3信号線412と、第4信号線414とを含む。
第3信号線412の一方端には、第3信号端子402が設けられる。充電コネクタ250が受電部210に接続された場合には、第1信号端子330と第3信号端子402とが接触して電気的に接続される。
第4信号線414の一方端には、第4信号端子404が設けられる。充電コネクタ250が受電部210に接続された場合には、第2信号端子と第4信号端子404とが接触して電気的に接続される。
第3信号線412の他方端および第4信号線414の他方端には、ECU500が接続される。また、第3信号線412と第4信号線414とは、第3抵抗340によって接続される。
蓄電装置460は、ニッケル水素電池あるいはリチウムイオン電池等の二次電池であってもよいし、キャパシタ等であってもよい。蓄電装置460は、充電に要する機器(たとえば、コンバータあるいはインバータ等)を介在して、第2充電端子408に接続される。
充電コネクタ250が受電部210に接続された場合には、第1充電端子334と、第2充電端子408とが接触して電気的に接続される。その結果、蓄電装置460を充電するための電力を充電装置272から充電ケーブル320を経由して車両100に供給することが可能な状態になる。
ECU500は、補機バッテリ等の電力を用いて第3信号線412に電圧を印加して、第3信号線412に流れる電流の状態に基づいて充電コネクタ250の接続状態を検出する。なお、充電コネクタ250の接続状態は、充電コネクタ250が受電部210に接続されていない第1状態と、充電コネクタ250が受電部210に接続され、かつ、スイッチ312がオフの場合の第2状態と、充電コネクタ250が受電部210に接続され、かつ、スイッチ312がオンの場合の第3状態とを含む。
たとえば、充電コネクタ250が受電部210に接続されていない場合(第1状態)には、第3信号線412、第3抵抗340および第4信号線414を経由する経路で電流が流れる状態となる。
また、充電コネクタ250が受電部210に接続された場合であって、かつ、スイッチ312がオフの場合(第2状態)には、第3信号線412、第1信号線342、第1抵抗336、第2抵抗338、第2信号線344および第4信号線414を経由する経路で電流が流れる状態となる。
さらに、充電コネクタ250が受電部210に接続された場合であって、かつ、スイッチ312がオンの場合(第3状態)には、第3信号線412、第1信号線342、第1抵抗336、スイッチ312、第2信号線344および第4信号線414を経由する経路で電流が流れる状態となる。
したがって、ECU500は、第3信号線412と第4信号線414との間の電圧がいずれの充電コネクタ250の接続状態に対応する電圧であるかによって、充電コネクタ250の接続状態が第1状態、第2状態および第3状態のうちのいずれの状態であるかを検出する。なお、ECU500は、第3信号線412に流れる電流の状態がいずれの充電コネクタ250の接続状態に対応する電流の状態であるかによって、充電コネクタ250の接続状態が第1状態、第2状態および第3状態のうちのいずれの状態であるかを検出してもよい。
ECU500は、たとえば、充電コネクタ250の接続状態が第3状態であると検出した場合に、充電装置272から供給される電力を用いて蓄電装置460の充電を行なう。
図8に示すように、ECU500は、通信バス290を経由してメータ600のメータECU610と相互に通信が可能になるように接続される。
メータ600には、メータECU610に加えて表示部620が設けられる。表示部620は、車両100の状態についての情報を車両100の乗員に通知する。なお、メータ600は、表示部620に代えて車両100の状態について情報を音あるいは音声を用いて乗員に通知する音発生装置を含むようにしてもよい。
ECU500は、マイコン502と、モニター回路504と、トランジスタ506と、第1ECU端子508と、第2ECU端子510とを含む。
マイコン502は、受電部210から第2ECU端子510を経由して充電コネクタ250の接続状態の検出結果を示す信号をコネクタ接続情報として受信する。コネクタ接続情報とは、具体的には、上述したように第3信号線412と第4信号線414との間の電圧または第3信号線412に流れる電流について情報である。
さらに、マイコン502は、トランジスタ506に対する駆動信号を生成して、生成した駆動信号を送信する。マイコン502は、たとえば、トランジスタ506に対して所定の周波数のPWM制御を実行する。
トランジスタ506のベースは、マイコン502に接続される。トランジスタ506のエミッタは、第1ECU端子508に接続される。トランジスタ506のコレクタは、接地ノード512に接続される。
トランジスタ506は、マイコン502からの駆動信号に基づいて第1ECU端子508と接地ノード512との間を導通状態および非導通状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替える。すなわち、マイコン502からの駆動信号に基づいてトランジスタ506がオン状態になると、第1ECU端子508と接地ノード512との間が導通状態になる。また、マイコン502からの駆動信号に基づいてトランジスタ506がオフ状態になると、第1ECU端子508と、接地ノード512との間が非導通状態になる。接地ノード512は、車両アースに接続される。なお、トランジスタ506に代えてトランジスタ506以外のスイッチング素子あるいはリレー等のスイッチを用いてもよい。
第1ECU端子508は、充電口200に設けられる照明ユニット202にリッドスイッチ206を介在して接続される。
モニター回路504は、リッド204の開閉状態を検出する。具体的には、モニター回路504は、リッドスイッチ206の状態を検出することによってリッド204の開閉状態を検出する。モニター回路504は、たとえば、トランジスタ506のエミッタと第1ECU端子508との間に電流が流れている場合には、リッドスイッチ206がオン状態であることを検出し、電流が流れていない場合には、リッドスイッチ206がオフ状態であることを検出する。モニター回路504は、リッド204の開閉状態についての検出結果を示す信号をマイコン502に送信する。
照明ユニット202は、発光部208と、発光部208に電力を供給する電源と接続するための電源ノード220とを含む。本実施の形態において、発光部208は、たとえば、LED(Light Emitting Diode)を一例として説明するが、受電部210に光を照射するものであれば、特にLEDに限定されるものではない。たとえば、発光部208は、フィラメントランプであってもよい。
本実施の形態において、発光部208に電力を供給する電源は、車両100に搭載された補機バッテリ(図示せず)である。したがって、電源ノード220は、補機バッテリに接続される。なお、発光部208に電力を供給する電源は、蓄電装置460であってもよいし、DC/DCコンバータ(図示せず)であってもよい。
リッドスイッチ206がオン状態であって、かつ、トランジスタ506がオン状態である場合、電源ノード220と接地ノード512との間が導通状態になる。そのため、発光部208に電流が流れるため、発光部208は発光する。
リッドスイッチ206がオフ状態である場合、あるいは、トランジスタ506がオフ状態である場合には、電源ノード220と接地ノード512との間が非導通状態になる。そのため、発光部208に電流が流れないため、発光部208は発光を停止する。
図8に示すようにトランジスタ506と、リッドスイッチ206と、照明ユニット202とは、直列に接続される。
上述のような構成を有する車両において、本実施の形態においては、充電コネクタ250と受電部210との接続に応じてトランジスタ506がオフ状態になるようにマイコン502がトランジスタ506を制御することによって、照明ユニット202による受電部210への光の照射を停止する(照明ユニット202を消灯する)。
さらに、充電コネクタ250の受電部210への接続の解除に応じてトランジスタ506がオン状態になるようにマイコン502がトランジスタ506を制御することによって、照明ユニット202により光を照射する(照明ユニット202を点灯する)。
図9に、本実施の形態におけるECU500のマイコン502の機能ブロック図を示す。マイコン502は、接続状態判定部520と、トランジスタ制御部530とを含む。
接続状態判定部520は、充電コネクタ250が受電部210に接続されたか否かを判定する。接続状態判定部520は、図7を用いて説明したように充電コネクタ250の接続状態が第1状態、第2状態および第3状態のうちのいずれの状態であるか否かを判定する。接続状態判定部520は、たとえば、充電コネクタ250の接続状態が第2状態および第3状態のうちのいずれか一方の状態である場合に充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定する。接続状態判定部520は、充電コネクタ250の接続状態が第1状態である場合に充電コネクタ250が受電部210に接続されていないと判定する。なお、接続状態判定部520は、たとえば、充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定された場合に接続判定フラグをオンするようにしてもよい。
トランジスタ制御部530は、接続状態判定部520によって、充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定された場合にトランジスタ506がオフ状態になるようにトランジスタ506を制御する(以下、トランジスタ506に対するオフ制御ともいう)。
具体的には、トランジスタ制御部530は、トランジスタ506がオフ状態となるように駆動信号を生成して、生成した駆動信号をトランジスタ506に送信する。
なお、トランジスタ制御部530は、充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定された場合にDuty比0%に対応する駆動信号を生成するようにしてもよい。トランジスタ制御部530は、充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定されてから時間が経過するとともに所定の変化量でDuty比を減少させるようにしてもよい。
また、トランジスタ制御部530は、たとえば、図10に示すような所定の減少パターンでDuty比を減少させるようにしてもよい。図10に示す所定の減少パターンは、照明ユニット202による光の照度が徐々に低下していくように見えるように設定されたパターンである。所定の減少パターンは、たとえば、車両100に搭載された他の照明ユニット(たとえば、室内灯等)の消灯時のDuty比の減少パターンと同様に設定されてもよい。また、所定の減少パターンは、所定時間が経過するまでにDuty比が0%になるように設定されてもよい。また、トランジスタ制御部530は、接続状態判定部520によって充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定され、かつ、トランジスタ506がオフ状態である場合にはオフ状態を継続する。
なお、トランジスタ制御部530は、たとえば、接続判定フラグがオン状態である場合にトランジスタ506に対するオフ制御を実行してもよい。
さらに、トランジスタ制御部530は、接続状態判定部520によって、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されたと判定された場合にトランジスタ506がオン状態になるようにトランジスタ506を制御する(以下、トランジスタ506に対するオン制御ともいう)。
具体的には、トランジスタ制御部530は、トランジスタ506がオン状態になるようにトランジスタ506を駆動するための駆動信号を生成する。トランジスタ制御部530は、生成した駆動信号をトランジスタ506に送信する。
なお、トランジスタ制御部530は、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されたと判定された場合にDuty比100%に対応する駆動信号を生成するようにしてもよい。トランジスタ制御部530は、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されたと判定されてから時間が経過するとともに所定の変化量あるいは所定の増加パターンでDuty比を増加させるようにしてもよい。トランジスタ制御部530は、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されたと判定されてから所定時間経過した後にDuty比の増加を開始するようにしてもよい。
所定の増加パターンは、照明ユニット202による光の照度が徐々に増加していくように見えるように設定されたパターンであってもよい。所定の増加パターンは、車両100に搭載された他の照明ユニットの点灯時のDuty比の増加パターンと同様に設定されてもよい。また、所定の増加パターンは、所定時間が経過するまでにDuty比が100%になるように設定されてもよい。また、トランジスタ制御部530は、接続状態判定部520によって充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されたと判定され、かつ、トランジスタ506がオン状態である場合にはオン状態を継続する。
なお、トランジスタ制御部530は、たとえば、接続判定フラグがオフ状態である場合にトランジスタ506に対するオン制御を実行してもよい。
本実施の形態において、接続状態判定部520と、トランジスタ制御部530とは、いずれもマイコン502がメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
図11を参照して、本実施の形態におけるECU500のマイコン502で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、マイコン502は、充電コネクタ250が受電部210に接続されたか否かを判定する。充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定された場合(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでない場合(S100にてNO)、処理はS104に移される。
S102にて、マイコン502は、トランジスタ506に対するオフ制御を実行する。S104にて、マイコン502は、トランジスタ506に対するオン制御を実行する。トランジスタ506に対するオン制御およびオフ制御については、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返されない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態におけるマイコン502の動作について図12を参照しつつ説明する。
たとえば、車両100が停止中であって、かつ、リッド204が閉じられた図12の(1)の状態である場合を想定する。図12の(1)の状態においては、充電コネクタ250は、受電部210に接続されていないため(S100にてNO)、トランジスタ506はオン状態になる(S104)。一方、リッド204が閉じられているため、リッドスイッチ206はオフ状態となる。そのため、トランジスタ506がオン状態であっても、電源ノード220と接地ノード512との間は非導通状態になる。したがって、照明ユニット202は消灯状態になる。
ユーザがリッド204を開いて図12の(2)の状態になる場合を想定する。図12の(2)の状態において、充電コネクタ250は、受電部210に接続されていないため(S100にてNO)、トランジスタ506はオン状態になる(S104)。一方、リッド204が開かれているため、リッドスイッチ206はオン状態となる。そのため、電源ノード220と接地ノード512との間は導通状態になる。したがって、照明ユニット202は点灯状態になる。
ユーザがリッド204を開いた後に、充電コネクタ250を受電部210に接続した図12の(3)の状態である場合を想定する。図12の(3)の状態において、充電コネクタ250が受電部210に接続されているため(S100にてYES)、トランジスタ506に対してオフ制御が実行される(S102)。一方、リッド204が開かれているため、リッドスイッチ206はオン状態となる。トランジスタ506がオフ状態であるため、電源ノード220と接地ノード512との間は非導通状態になる。したがって、照明ユニット202は消灯状態になる。
充電が完了するなどしてユーザが充電コネクタ250を受電部210から取り外した図12の(4)の状態である場合を想定する。図12の(4)の状態において、充電コネクタ250は、受電部210に接続されていないため(S100にてNO)、トランジスタ506に対してオン制御が実行される(S104)。一方、リッド204が開かれているため、リッドスイッチ206はオン状態となる。そのため、電源ノード220と接地ノード512との間は導通状態になる。したがって、照明ユニット202は点灯状態になる。
ユーザが充電コネクタ250を受電部210から取り外した後にリッド204を閉じて図12の(5)の状態になる場合を想定する。図12の(5)の状態において、充電コネクタ250は、受電部210に接続されていないため(S100にてNO)、トランジスタ506はオン状態になる(S104)。一方、リッド204が閉じられたため、リッドスイッチ206はオフ状態になる。そのため、トランジスタ506がオン状態であっても、電源ノード220と接地ノード512との間は非導通状態になる。したがって、照明ユニット202は消灯状態になる。
さらに、本実施の形態においては、メータECU610は、リッド開閉状態を車両100の乗員に通知する。以下に、メータECU610の動作について図13および図14を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、以下の動作をメータECU610の動作として説明するが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、メータECU610に代えてECU500が行なうようにしてもよい。
図13に、本実施の形態におけるメータECU610の機能ブロック図を示す。メータECU610は、リッド状態判定部602と、車両状態判定部604と、表示制御部606とを含む。
リッド状態判定部602は、ECU500のマイコン502から受信するリッド開閉情報に基づいてリッド204が開かれているか否かを判定する。なお、リッド状態判定部602は、リッド204が開かれていると判定する場合にリッド判定フラグをオンするようにしてもよい。
車両状態判定部604は、車両100が移動可能な状態であるか否かを判定する。車両状態判定部604は、たとえば、車両100が走行可能状態である場合に、車両100が移動可能な状態であると判定する。車両状態判定部604は、車両100の状態が車両100のシステムの起動後であって、かつ、システムのチェックの完了後の状態であるという状態である場合に車両100が走行可能状態であると判定する。
あるいは、車両状態判定部604は、パーキングポジション(以下、Pポジションと記載する)以外のシフトポジションが選択されている場合に、車両100が移動可能な状態であると判定する。車両状態判定部604は、たとえば、走行ポジションあるいはニュートラルポジションが選択されているという状態である場合にPポジション以外のシフトポジションが選択されていると判定する。
なお、車両状態判定部604は、たとえば、車両100が移動可能な状態であると判定された場合に状態判定フラグをオンするようにしてもよい。
表示制御部606は、リッド204が開かれている場合であって、かつ、車両100が移動可能な状態である場合に、表示部620を用いてリッド204が開いている旨を車両100の乗員に通知する。本実施の形態においては、表示制御部606は、リッド204が開いている旨の警告を表示部620に表示させる。以下、警告を表示部620に表示させることを警告表示オンと記載する。表示制御部606は、たとえば、リッド204が開いていることを示す警告灯を点灯させるようにしてもよい。なお、表示制御部606は、表示部620への表示に代えて音あるいは音声を用いてリッド204が開いている旨を車両100の乗員に通知してもよい。
また、表示制御部606は、たとえば、リッド判定フラグおよび状態判定フラグがいずれもオン状態である場合に表示部620を用いてリッド204が開いている旨を車両100の乗員に通知してもよい。
本実施の形態において、リッド状態判定部602と、車両状態判定部604と、表示制御部606とは、いずれもメータECU610のCPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両100に搭載される。
図14を参照して、本実施の形態におけるECU500とメータECU610との動作シーケンスについて説明する。
モニター回路504は、リッドスイッチ206の状態に応じた出力に基づいてリッド204が開かれた状態であるか閉じられた状態であるかを検出する。モニター回路504は、検出したリッド204が開かれた状態であるか閉じられた状態であるかを示すリッド開閉情報をマイコン502に送信する。マイコン502は、受信したリッド開閉情報をメータECU610に送信する。
メータECU610は、受信したリッド開閉情報に基づいてリッド204が開かれた状態であるか否かを判定する(S200)。リッド204が開かれた状態である場合(S200にてYES)、メータECU610は、車両100が移動可能状態であるか否かを判定する(S202)。
メータECU610は、車両100が移動可能状態である場合(S202にてYES)、警告表示をオンする(S204)。また、メータECU610は、リッド204が閉じられた状態である場合(S200にてNO)、あるいは、車両100が移動可能状態でない場合(S202にてNO)、警告表示をオフする(S206)。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両によると、リッド204が開かれた場合、および、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除された場合には、照明ユニット202が点灯状態になる。そのため、ユーザは、夜間に作業する場合にも受電部210に照明ユニット202によって光が照射されるため、作業性の悪化を抑制することができる。一方、充電コネクタ250が受電部210に接続された場合には、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されるまで照明ユニット202が消灯状態になる。そのため、照明ユニット202において消費される電力の増加を抑制することができる。したがって、外部電源を用いた充電時に作業性の悪化を抑制しつつ消費電力の増加を抑制する車両および車両用制御方法を提供することができる。
さらに、車両100が移動可能状態である場合場合にリッド204が開いているときには、その旨が乗員に通知される。そのため、リッド204が開いた状態で車両100が走行する場合に運転者に対してリッド204を閉じるように警告することができる。
本実施の形態においては、図8に示したようにトランジスタ506のコレクタは、接地ノード512に接続されるとし、発光部208は、電源ノード220に接続されるとして説明したが、このような構成に限定されるものではない。
たとえば、トランジスタ506と、リッドスイッチ206と、照明ユニット202とが図15に示すように直列に接続されるようにしてもよい。トランジスタ506のコレクタは、補機バッテリ等の電源に接続される電源ノード514に接続される。発光部208は、接地ノード222に接続される。このような構成としても、図8に示した構成と同様の作用効果を発生させることができる。なお、図15に示す構成のうち上述した構成以外の構成については、図8に示した構成と同様である。そのため、その詳細な説明は繰り返されない。
また、ECU500のマイコン502は、たとえば、リッド204が開かれてから所定時間が経過するまで充電コネクタ250が受電部210に接続されない場合にトランジスタ506に対してオフ制御を実行してもよい。このようにすると照明ユニット202が長期間点灯状態になることが抑制されるため、消費電力の増加が抑制される。
以下、図16に示すフローチャートを参照して、マイコン502が実行する上述の制御について説明する。
S200にて、マイコン502は、リッド204が開いているか否かを判定する。リッド204が開いている場合(S200にてYES)、処理はS202に移される。もしそうでない場合(S200にてNO)、処理はS200に戻される。
S202にて、マイコン502は、充電コネクタ250が受電部210に接続されたか否かを判定する。充電コネクタ250が受電部210に接続されたと判定された場合(S202にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでない場合(S202にてNO)、処理はS206に移される。
S204にて、マイコン502は、トランジスタ506に対するオフ制御を実行する。S206にて、マイコン502は、リッド204が開いてから所定時間が経過したか否かを判定する。リッド204が開いてから所定時間が経過した場合(S206にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでない場合(S206にてNO)、処理はS202に移される。
図16に示すフローチャートにしたがってマイコン502は、以下のように動作する。すなわち、リッド204が開かれてから(S200にてYES)、所定時間が経過するまで充電コネクタ250が受電部210に接続されない場合(S202にてNO、S206にてYES)、マイコン502は、トランジスタ506に対するオフ制御を実行する(S204)。
さらに、ECU500のマイコン502は、たとえば、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されてから所定時間が経過するまでリッド204が閉じられない場合にトランジスタ506に対してオフ制御を実行してもよい。このようにすると照明ユニット202が長期間点灯状態になることが抑制されるため、消費電力の増加が抑制される。
以下、図17に示すフローチャートを参照して、マイコン502が実行する上述の制御について説明する。
S300にて、マイコン502は、充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除されたか否かを判定する。充電コネクタ250の受電部210に対する接続が解除された場合(S300にてYES)、処理はS302に移される。もしそうでない場合(S300にてNO)、処理はS300に戻される。
S302にて、マイコン502は、リッド204が閉じられたか否かを判定する。リッド204が閉じられている場合(S302にてYES)、処理はS304に移される。もしそうでない場合(S302にてNO)、処理はS306に移される。
S304にて、マイコン502は、トランジスタ506に対するオフ制御を実行する。S306にて、マイコン502は、充電コネクタ250の接続が解除されてから所定時間が経過するか否かを判定する。充電コネクタ250の接続が解除されてから所定時間が経過した場合(S306にてYES)、処理はS304に移される。もしそうでない場合(S306にてNO)、処理はS302に移される。
図17に示すフローチャートにしたがってマイコン502は、以下のように動作する。すなわち、充電コネクタ250の接続が解除されてから(S300にてYES)、所定時間が経過するまでリッド204が閉じられない場合(S302にてNO、S306にてYES)、マイコン502は、トランジスタ506に対するオフ制御を実行する(S304)。
本実施の形態においては、車両100には、受電部210が1つのインレットを有するとして説明したが、受電部210は、複数のインレットを有するものであってもよい。
たとえば、図18に示すように、受電部210は、交流電力の外部電源を用いて充電する場合に交流電力の外部電源に接続された第1充電コネクタと接続するための第1インレット230と、直流電力の外部電源を用いて充電する場合に直流電源の外部電源に接続された第2充電コネクタと接続するための第2インレット240を有するものであってもよい。図18に示す受電部210の以外の構成については、図3と同様であるため、その詳細な説明は繰り返されない。
また、この場合、ECU500は、図19に示すように、マイコン502と、モニター回路504と、トランジスタ506と、第2ECU端子510と、第1ECU端子508と、第3ECU端子516とを含む。
マイコン502は、第1インレット230から第2ECU端子510を経由して第1インレット230に対する第1コネクタの接続状態の検出結果を示す信号を受信する。さらに、マイコン502は、第2インレット240から第3ECU端子516を経由して第2インレット240に対する第2コネクタの接続状態の検出結果を示す信号を受信する。なお、図19に示したその他の構成については、図3と同様である。そのため、その詳細な説明は繰り返されない。
図19に示すような構成において、第1コネクタと第1インレット230との接続および第2コネクタと第2インレット240との接続のうちの少なくともいずれか一方の接続に応じてトランジスタ506がオフ状態になるようにマイコン502がトランジスタ506を制御する。
たとえば、マイコン502は、第1コネクタと第1インレット230とが接続された状態および第2コネクタと第2インレット240とが接続された状態のうちのいずれか一方の状態が検出された場合に、トランジスタ506に対してオン制御を実行してもよい。
さらに、第1コネクタの第1インレット230への接続の解除および第2コネクタの第2インレット240への接続の解除のうちの少なくともいずれか一方の接続の解除に応じてトランジスタ506がオン状態になるようにマイコン502がトランジスタ506を制御する。
たとえば、マイコン502は、第1コネクタと第1インレット230との接続が解除された状態および第2コネクタと第2インレット240との接続が解除された状態のうちのいずれか一方の状態が検出された場合に、トランジスタ506に対してオフ制御を実行してもよい。
第1コネクタと第1インレット230との接続状態の検出方法および第2コネクタと第2インレット240との接続状態の検出方法はいずれも図7を用いて説明した充電コネクタ250と受電部210との接続状態の検出方法と同様である。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
このようにしても、図8を用いて説明した本実施の形態に係る車両と同様の作用効果を発生させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。