WO2008105247A1

WO2008105247A1 - 塗装鋼板および該塗装鋼板製のテレビ用パネル

Info

Publication number: WO2008105247A1
Application number: PCT/JP2008/052584
Authority: WO
Inventors: Chiyoko Tada; Hiroyuki Ogata
Original assignee: Jfe Steel Corporation
Priority date: 2007-02-28
Filing date: 2008-02-08
Publication date: 2008-09-04
Also published as: CN101622125A; EP2116369A4; KR20090115164A; MY156237A; EP2116369B1; MX2009009089A; EP2116369A1; US20100098939A1; JP2008238814A; PL2116369T3; JP4978511B2; KR101116973B1

Abstract

塗装鋼板は、鋼板、該鋼板の両面上に亜鉛系めっき層、該亜鉛系めっき層の両面上にクロムを含有しない化成皮膜、該化成皮膜の片面上に着色顔料を含有する下塗り塗膜、および該下塗り塗膜上に光輝剤を含有する有機樹脂の上塗り塗膜からなり、かつ該下塗り塗膜と該上塗り塗膜の合計膜厚が１０μｍ以下である。この塗装鋼板は、輝度感に優れ、かつ素地の色と疵の隠蔽性にも優れるテレビ用パネル向けに好適である。

Description

塗装鋼板および該塗装銅板製のテレビ用パネル

技術分野

本発明は、銅板の両面に、亜鉛系めつき層およびクロムを含有しない化成皮膜を順次形成し、前記鋼板の一方の面の化成皮膜上に、総膜厚が 1 0 μ πΐ以下薄い塗膜であっても、輝度感に優れ、かつ素地の色と疵の隠蔽性に優れる塗装鋼板および明

該塗装鋼板製のテレビ用パネルに関するものである。本発明の塗装銅板は、例えば液晶テレビやプラズマテレビのような薄型テレビ用パネルで代表される A V機器な書

どの素材として使用することができる。

¾ 技丁

通常、テレビ用パネルに使用されるプレコート鋼板（塗装鋼板）では、下塗り塗料に主として変性ポリエステル樹脂やエポキシ樹月旨を使用することで、素地鋼板

(化成処理鋼板）との密着性、耐食性などを確保し、該下塗り塗料の上に設ける上塗り塗料にポリエステル系、アクリル系塗料などを使用することで、主として耐汚染性、意匠性、耐傷付き性、耐塩酸性や耐アルカリ性であるバリア性などを付与している。

また、従来の塗装鋼板は、特開平 4— 2 1 5 8 7 3号公報に開示されているように、下塗り塗膜の膜厚が 5 μ πι程度、上塗り塗膜の膜厚が 1 5 /z m程度で、それらの総膜厚が 2 0 μ πιであるのが一般的である。しかし、この塗装鋼板は、塗装や焼付のための時間が多くかかるため、塗装作業の合理化や省資源化の観点からは、塗膜の薄膜化が望まれている。

ところで、従来の塗膜組成のままで 1 0以下に減厚した塗膜を形成する場合、上塗り塗膜の膜厚は、通常、目標膜厚に対し ± 1 . 5 μ πι程度変動することが想定され、鋼板の素地面（化成処理面）の色ゃ疵が部分的に透けて見える可能性がある。また、膜厚変動が ± 1 . 5 /z m程度あると、明度（L値）が変化し、これらの結果として、表面^が不良となり、安定した意匠性が得られない。

そのため、本発明者らが 1 0 μ πι以下に減厚した上塗り塗膜に着色顔料を含有させることで、前記素地色および素地疵を隠蔽する塗装銅板を試作した。しかし、この塗装鋼板は上塗り塗膜により入射光の大部分が反射されずに吸収されるため、ある角度から見た場合のメタリック感ゃキラキラ感（以後、輝度感と記載）がなく、高級製品など輝度感を必要とする用途に使用することができないと判断された。また、前記輝度感に優れ、かつ素地の色と疵の隠蔽性に優れる塗装鋼板としては、着色顔料および光輝剤の双方を含有させた上塗り塗膜を形成した塗装鋼板が考えられる。しかし、この塗装鋼板では、上塗り塗膜中に着色顔料と光輝剤の双方を含有させているため、着色顔料の含有量の上限が制限されることになり、前記上塗り塗膜の膜厚が 1 5 /x m以上と厚くせざるを得ないという問題があった。また、前記上塗り塗膜中に着色顔料と光輝剤の双方を含有させると、それらの含有量が多くなるため、塗膜の強度が低下するという問題もあった。

本発明の目的は、塗膜厚が 1ひ μ πι以下であっても、輝度感に優れ、かつ素地の色と疵の隠蔽性にも優れるテレビ用パネル向けの塗装鋼板、および該塗装鋼板製のテレビ用パネルを提供することにある。発明の開示

本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その要旨構成は以下の通りである。

すなわち、本発明は、鋼板、該鋼板の両面上に亜鉛系めつき層、該亜鉛系めつき層の両面上にクロムを含有しない化成皮膜、該化成皮膜の片面上に着色顔料を含有する下塗り塗膜、およぴ該下塗り塗膜上に光輝剤を含有する有機樹脂の上塗り塗膜からなり、かつ該下塗り塗膜と該上塗り塗膜の合計膜厚が 1 Ο μ πι以下である塗装鋼板である。

なお、この塗装鋼板は、該下塗り塗膜中の該着色顔料の含有量が 1 5質量％以上であるのが好ましい。また、上記のいずれかの塗装鋼板は、該着色顔料が黒色顔料を 5質量％以上含有するのが好ましい。

さらに、上記のいずれかの塗装鋼板は、該着色顔料が該黒色顔料であるカーボンブラックであるのが好ましい。

また、上記のいずれかの塗装鋼板は、該上塗り塗膜中の該光輝剤の含有量が 0 . 1〜1 0質量％であるのが好ましい。

さらに、上記のいずれかの塗装銅板は、該光輝剤が鱗片状 A 1であるのが好ましい。

また、上記のいずれかの塗装鋼板は、該下塗り塗膜の膜厚が 2〜 9 μ mで、かつ該上塗り塗膜の膜厚が 1〜 8 μ mであるのが好ましい。

さらに、上記のいずれかの塗装銅板は、該塗装鋼板の該上塗り塗膜の面と反対側の面の導電荷重が 5 0 0 g以下であるのが好ましい。

また、上記のいずれかの塗装鋼板は、該塗装鋼板の全体の形状が該上塗り塗膜の側に凸面の形状になっているのが好ましい。

さらに、本発明は、全体の形状が該上塗り塗膜の側に凸面の形状になっている上記のいずれかの塗装鋼板の該上塗り塗膜の面を外部露出側とした塗装鋼板製のテレビ用パネルである。

また、本発明は、鋼板の両面に、亜鉛系めつき層およびクロムを含有しない化成皮膜を順次形成し、前記鋼板の一方の面の化成皮膜上に、着色顔料を含有する下塗り塗膜を形成し、該下塗り塗膜上に、光輝剤を含有する有機樹脂皮膜である上塗り塗膜を形成し、かつ前記下塗り塗膜と前記上塗り塗膜の総膜厚を 1 O /z m以下とすることを特徴とする塗装鋼板でもある。図面の簡単な説明

図 1は、輝度感の測定方法を説明するための図である。

図 2 ( a ) および図 2 ( b ) は、従来の塗装鋼板の塗膜の構成を変化させたときの光線との関係を説明するための塗装鋼板の断面図である。

図 3は、本発明に従う塗装鋼板の塗膜の構成を変化させたときの光線との関係を説明するための塗装鋼板の断面図である。

図 4は、下塗り塗膜膜厚に対する明度（L値）の変化の一例を示すグラフである。図 5は、実施例 1ならびに比較例 1および 2の受光角度に対する明度（L値）を示した図である。 ' 発明を実施するための最良の形態

本発明者らは、上記の課題を解決して優れた性能の薄膜の塗装鋼板を得るために検討を重ねた結果、鋼板の両面に、亜鉛系めつき層おょぴクロムを含有しない化成皮膜を順次形成し、前記鋼板の一方の面の化成皮膜上に、着色顔料を含有した下塗り塗膜を形成して素地色および素地疵の隠蔽性を実現するとともに、前記下塗り塗膜上に、光輝剤を含有する有機樹脂皮膜である上塗り塗膜を形成して輝度感を実現することで、塗膜の総膜厚が 1 0 m以下であっても、輝度感に優れ、かつ素地の色と疵の隠蔽性にも優れる塗装鋼板が得られることを見出した。

以下、本発明の詳細を説明する。

本発明の塗装鋼板は、鋼板、該鋼板の両面上に亜鉛系めつき層、該亜鉛系めつき層の両面上にクロムを含有しない化成皮膜、該化成皮膜の片面上に着色顔料を含有する下塗り塗膜、および該下塗り塗膜上に光輝剤を含有する有機樹脂の上塗り塗膜からなり、かつ該下塗り塗膜と該上塗り塗膜の合計膜厚が 1 0 // m以下である。隨）

本発明の塗装鋼板に用いる銅板は特に制限されないが、冷延鋼板、特に自動車や家電用筐体等の構造体用に用いられる鋼板が好ましい。鋼板の成分は特に限定されるものではない。例えば、 I F銅、ァノレミキノレド鋼、 C r含有鋼あるいはステンレス鋼などの鋼板、さらには高張力鋼板等が挙げられる。， (亜鉛系めつき） - 本発明の塗装鋼板に用いる亜鉛系めつき鋼板としては、例えば、 '溶融亜鉛めつき鋼板、電気亜鉛めつき鋼板、合金化溶融亜鉛めつき鋼板、アルミニウム一亜鉛合金めっき銅板（例えば、溶融亜鉛一 5 5質量％アルミニウム合金めつき鋼板、溶融亜鉛一 5質量％アルミニウム合金めつき鋼板）、鉄—亜鉛合金めつき鋼板、ニッケル一亜鉛合金めつき銅板、黒色化処理後のニッケル-亜鉛合金めつき鋼板などを用いることができる。 '

(化成皮膜）

前記亜鉛系めつき層を有するめっき鋼板の両面に化成皮膜を形成する。本発明では、このようにして得られた亜鉛めつき鋼板に化成処理を施した鋼板を素地鋼板と呼ぶ。本発明による化成皮膜は、環境保護の観点よりクロムを含有しない化成皮膜とする。この化成皮膜は、主としてめっき層と下塗り塗膜との密着性向上のために形成される。密着性を向上するものであればどのようなものでも支障はないが、密着性だけでなく耐食性を向上できるものがより好ましい。密着性と耐食性の点からシリカ微粒子を含有し、耐食性の点からリン酸及び/又はリン酸ィヒ合物を含有することが好ましい。シリカ微粒子は、湿式シリカ、乾式シリカのいずれを用いても構わないが、密着性向上効果の大きいシリカ微粒子、特に乾式シリカが含有されることが好ましい。シリカ微粒子は、好ましくは平均粒子径で 1 0 0 n m以下であるのが好ましい。

リン酸ゃリン酸ィ匕合物は、例えば、オルトリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸など、これらの金属塩や化合物などのうちから選ばれる 1種以上を含有すればよい。さらに、アクリル樹脂などの樹脂、シランカップリング剤などの 1種以上を添カ卩してもよレ、。なお、前記化成皮膜の膜厚は、膜厚が薄いと密着性及び耐食性に不利となる傾向にあり、膜厚が厚いと電磁波シールド性に不利となる傾向があるので、 0 . 0 2〜1 . 0 /x mの範囲であることが好ましい。

上記のような化成皮膜を有することにより、従来のクロメート皮膜と同程度の耐食性、密着性を有することが可能となる。

(下塗り塗膜）

本発明による下塗り塗膜は、前記素地鋼板の一方の面の化成皮膜上に、上塗り塗膜の下層として形成される。前記下塗り塗膜は；着色顔料を含有する必要がある。本発明者らは、下塗り塗膜および上塗り塗膜の総膜厚を 1 Ο μ πι以下に設定した上で、輝度感に優れかつ素地のと疵の隠蔽性にも優れた塗装鋼板を得るための検討を行った。なお、前記輝度感とは、具体的には、鋼板に光が照射した際に、見る^"向によつては輝いて、キラキラとメタリック調に見えることであり、本発明においては、定量的に評価するため図 1に示すように、 4 5 ° の角度で前記塗装鋼板に光を入射させ、その入射光の反射した光を受光するときの角度である受光角度が 4 5 ° の位置に変角受光器を設け、この受光器が測定した明度（L値）として評価する。

図 2 ( a ) 、図 2 ( b ) および図 3は、塗装鋼板の塗膜と入射光 ·反射光との関係を示した模式図である。

図 2 ( a ) に示すように、前記亜鉛めつき銅板に前記化成処理を施した素地鋼板 1 0 2上に、透明の下塗り塗膜 1 0 3および着色顔料を含有する上塗り塗膜 1 0 4 を形成した従来の塗装鋼板 1 0 1では、下塗り塗膜 1 0 3と上塗り塗膜 1 0 4の総膜厚 T 1を 1 Ο μ πι以下にした場合、前記上塗り塗膜 1 0 4中に着色顔料を含有させているため、前記素地鋼板 1 0 2の素地面の色ゃ疵が透けて見えることはない。しかし、光輝剤が含有されていないため、入射光および前記素地鋼板 1 0 2で反射した光が前記上塗り塗膜 1 0 4中で吸収される力、または散乱する結果、良好な輝度感を得ることができない。

次に、図 2 ( b ) に示すように、上塗り塗膜 2 0 4中に着色顔料及び光輝剤 2 0 5を含有する従来の塗装鋼板 2 0 1では、前記上塗り塗膜 2 0 4中に着色顔料を含有しているため、前記素地銅板 2 0 2の色ゃ疵が透けて見えることなく、また、光輝剤 2 0 5が入射光を反射するため、良好な輝度感を得ることができる。しかし、前記反射光のうち、前記上塗り塗膜 2 0 4中の表層部に位置する光輝剤により反射する光以外は、前記上塗り塗膜 2 0 4中で吸収されるか、または散乱するため、所望の輝度感を得るためには、前記光輝剤 2 0 5を多量に含有させなければならなレ、。そのため、塗膜の総膜厚 T 2が少なくとも 1 0 μ πι以下に設定した場合には、十分な量の光輝剤を含有させるのは難しい。また、十分な量の光輝剤を含有させることができたとしても、塗膜の強度低下やバリア性低下等の問題が生じ、プレス性ゃ耐食性の劣化の恐れがあった。

このため、本発明者らは、図 3に示すように、下塗り塗膜 3中に着色顔料を含有させることで素地鋼板 2の色と疵の隠蔽性を実現し、上塗り塗膜 4中に適量の光輝剤 5を含有することで輝度感を実現するような塗 fll^成とした。すなわち、それぞれの塗膜 3、 4で隠蔽性と輝度感を機能分担した構成により、前記光輝剤 5で反射した光が前記上塗り塗膜 4中で吸収されたり、散乱することが少なくなり、その結果、塗膜の総膜厚 Tが 1 Ο μ πι以下の薄膜の場合であっても、優れた輝度感ならびに素地色および素地疵の隠蔽性を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。

前記下塗り塗膜 3は、ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、ェポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂の中から選択される少なくとも 1種を含有することが、素地鋼板との密着性、耐食性等を確保する上で好ましい。

また、前記着色顔料は、下塗り塗膜中の含有量が 1 5質量％以上であること好ましい。 1 5質量％以上であれば、素地色および素地疵の隠蔽性が十分となるからである。また、前記着色顔料は、下塗り塗料との混合操作性や塗膜厚の調整上、 6 0 質量。 /₀以下とすることがより好ましい。

また、該着色顔料は、黒色顔料を 5質量％以上含有する.のが好ましい。より好ましくは 6 . 6質量％以上含有すると好い。下塗り塗膜基準に換算すれば、黒色顔料が 0 . 7 5質量。 /₀以上、より好ましくは 1質量％以上下塗り塗膜中に含有されるのが好い。前記着色顔料に 5質量％以上の黒色顔料を用いることにより、素地色および素地疵の隠蔽性が向上する。また、前記黒色顔料は、下塗り塗料との混合操作性や塗膜厚の調整上、 8質量％以下とすることがより好ましい。

さらに、前記黒色顔料は、カーボンブラックであることがより好適である。カーボンブラックを用いれば、少量添加で着色可能であり、高い隠蔽性が確保できるからである。

(上塗り塗膜）

図 3に示すように、本発明による上塗り塗膜 4は、前記下塗り塗膜 3上に、光輝剤 5を含有する有機樹脂皮膜である。

前記有機樹脂皮膜としては、ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが挙げられるが、特に、主として耐汚染性、意匠性、耐傷付き性、バリア性などを付与する点から、ポリエステノレ樹脂、アクリル樹脂などを使用することが好ましい。 ' 前記光輝剤 5とは、図 3に示すように、光輝剤表面で入射光を反射することにより前記塗膜に輝度感を与える意匠顔料、いわゆるメタリック顔料のことをいい、光を反射することができる材料であれば特に限定はない。例えば、 Aし C uまたは S U S (ステンレス）などの金属が挙げられる。形状についても特に限定はなく、鱗片状、粒状または繊維状等がある。

また、前記光輝剤 5の含有量は、 0 . 1〜1 0質量％であることが好ましい。 0 . 1質量％以上であれば、光輝剤 5が上塗り塗膜 4内で何層も重なりあつて形成され、上塗り塗膜 4内の前記光輝剤 5で、素地鋼板 2の表面を十分に覆うことができるので、安定した輝度感が得られるからである。一方、 1 0質量。 /₀以下であると、上塗り塗膜 4の製膜性が向上するからである。

前記光輝剤 5は、特に鱗片状 A 1であることが好ましい。 A 1は、光輝剤として効果が高く、さらに一般的でありかつ柔軟性に富むためである。さらに加えて、形状を鱗片状にすると、上塗り塗膜 4内に、素地鋼板 2の表面を効果的に被覆することができるからである。ここでいう「鱗片状 A l」として、具体的には、平均粒径が 5〜5 0 μ πι、平均厚が 0 . 0 2〜0 . 7 μ πιのものを例示できる。ここで、平均粒径と平均厚は、光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察して任意の 1 0個について平均値を求めたものである。すなわち、前記平均粒径は、鱗片状 A 1の平面部を平面に対して垂直方向から観察したときの、最大径と最小径の平均値を 1個の A 1の粒径として 1 0個の平均値として求めた。前記平均厚は、鱗片状 A 1を断面方向の任意の 2箇所で測定したときの厚さの平均値を 1個の A 1の厚さとして 1 0個の平均値として求めた。なお、鱗片状 A 1を上塗り塗膜 4中に含有させる場合、あらかじめ有機樹脂で被覆することが好ましい。これによつて、上塗り塗膜を構成する有機樹脂との密着性が高まり、バリア性（耐塩酸性や耐アルカリ性）が向上するからである。被覆する有機樹脂の厚みを 0 . 0 2〜0 . 0 8 _μ πιとすることが、良好なバリア性が得られる点でより好適である。また、鱗片状 A 1 5を表面被覆する有機樹脂としては、アクリル樹脂等が挙げられる。なお、前記上塗り塗膜 4は、架橋剤により硬化させた前記ポリエステル系樹脂と、平均粒子径が 3〜40 /zm、ガラス転移温度が 70〜200°Cでかつ前記ポリエステル系樹脂よりも高硬度である樹脂粒子とを含有することが好ましい。

前記ポリエステル系樹脂を硬化させる架橋剤としては、例えばメラミン樹脂、尿素またはィソシァネートを用いることがプレス加工性と耐薬品性のバランスの点で好ましい。なお、メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとを縮合して得られる生成物のメチロール基の一部または総てをメタノール、エタノール、ブタノールなどの低級アルコールでエーテル化した樹脂である。

また、前記ポリエステル系樹脂は、架橋剤により硬化され塗聘の強靭性が向上し優れたプレス加工性が得られる。使用するポリエステル系樹脂の数平均分子量は 5 000〜 25000、好ましくは 10000〜 22000、ガラス転移温度 T g力 S 20〜80°C、好ましくは 50〜70°C、水酸基価が 3〜 30 KOHmg/g, 好ましくは 4〜20 KOHmgZg、酸価が 0〜： 10 KOHm_g g、好ましくは 3〜9 KOHmg/gである。

前記ポリエステル系樹脂の数平均分子量が 5000以上であれば、塗膜の伸びが十分となり、プレス加工性が向上するとともに、加工後塗膜密着性も向上する傾向がある。一方、数平均分子量が 25000以下であると、塗料中に占める樹脂の割合が適度で、希釈剤を使わなくても塗料組成物の粘度が好適になり、適切な塗膜が得られ易い。さらに、他の配合成分との相溶性も向上する傾向がある。また、前記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度 T gが 20°C以上であると、塗膜の強靭性が向上し、十分なプレス加工性が得られる。また、塗膜度、加工後塗膜密着性などの特性も向上する傾向がある。一方、ガラス転移温度 Tgが 80°C以下であると、十分な曲げ加工性も得られ易くなる。さらにまた、前記ポリエステル系樹脂の水酸基価が 3 KOHmg/g以上であると、架橋反応が容易となるために十分な塗膜硬度が得られ易い。一方、水酸基価が 30 KOHmgZg以下であれば、十分な加工性が得られ易くなる。また、ポリエステル系樹脂の酸価が 10 KOHmgノ g以下であると、他の配合成分との相溶性が向上する傾向がある。なお、前記ポリエステル系樹脂は、多塩基酸と多価アルコールとを常法により縮重合させることで得られるが、生成したポリエステル系樹脂の遊離カルボキシル基が極く僅かで酸価が低い場合、該ポリエステル系樹脂の水酸基の一部をカルボン酸で修飾し、酸価を 3 KOHm g Z g以上に増やす（但し、 1 0 KOHm g Z g以内）ことにより、素地に対する密着性をより一層向上させ、また、硬化速度をさらに高めることが可能である。前記多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタノレ酸、コノヽク酸、アジピン酸、セノくシン酸、マロン酸、シユウ酸、トリメリット酸など、若しくはこれらの低級アルキルエステルまたは酸無水物などが代表的なものとして挙げられる。 '

(塗膜の厚み）

なお、本発明の塗膜鋼板では、前記下塗り塗膜と上塗り塗膜の総膜厚を 1 0 μ m 以下の範囲とする必要がある。従来の塗装銅板のように塗膜を厚くしても構わないが、本発明では、特に前記塗膜が 1 Ο μ πι以下と薄い場合に、上述したような効果を顕著に発揮するからである。

また、前記下塗り塗膜 3の膜厚が 2〜 9 μ mで、かつ前記上塗り塗膜の厚みが 1 〜8 μ ΐηあることが好ましい。

下塗り塗膜 3の膜厚が 2 μ m以上であれば、下塗り塗膜の膜厚が均一になり易く、着色顔料の含有量を増やせるため、色調が安定し、素地色および素地疵の隠蔽性が十分となる。力 Πえて、耐食性の点でも好ましくなる。また、前記膜厚が 9 /z mよりも薄い方が、前記上塗り塗膜 4を厚くできるため、十分な輝度感が得られ易くなる。なお、下塗り塗膜の膜厚は、断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡で観察し、 1視野にっき任意の 3箇所の膜厚を求め、少なくとも 5視野を観察し、合計 1 5箇所以上の平均値とする。

図 4は、着色顔料中に黒色顔料を 1 3 . 3質量.％ (下塗り塗膜基準換算で 2 . 8 質量。 /₀) 含有する下塗り塗膜のみ前記素地鋼板上に形成した塗装鋼板を対象に、下塗り塗膜の膜厚と明度（L値）の関係を例示したグラフである。図 4から、下塗り塗膜の膜厚が 2 μ m以上であれば、 L値の変動が小さく色調が安定していることがわ力る。前記上塗り塗膜については、膜厚が 1 μ m以上であれば、輝度感とプレス成形時の耐疵付き性が十分となる。一方、前記上塗り塗膜の膜厚が 8 m以下の方が、塗装作業の合理ィヒゃ省資源化の観点から有利となる。なお、上塗り塗膜の膜厚は、断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡で観察し、 1視野につき任意の 3箇所の膜厚を求め、少なくとも 5視野を観察し、合計 1 5箇所以上の平均値とする。

(塗装鋼板の他方の面）

また、本発明の塗装鋼板を、例えばテレビ用パネル、特に薄型テレビ用パネルとして使用する場合には、該塗装鋼板の該上塗り塗膜の面と反対側の面（「塗装鋼板の他方の面」とも呼ぶ）は該パネルの内面側になり、溶接や電磁波シールド等の必要性から導電性を有することが好ましい。

かかる場合には、前記塗装鋼板の他方の面は、上述のクロムを含有しない化成皮膜になるので、従来のクロメート皮膜と同程度の耐食性と密着性を有する。

該塗装鋼板の他方の面の導電性の必要レベルは用途によっても異なるが、テレビ用パネルの用途には導電荷重で 5 0 0 g以下であるのが好ましい。さらに好ましいのは 3 0 0 g以下である。導電荷重は表面抵抗が 10一⁴ Ω以下となる最小荷重である。

耐食性の要求度がそれほど高くない用途には、該塗装鋼板の他方の面はクロムを含有しない化成皮膜までを形成するだけで、特に電磁波シールド性に優れた塗装銅板として提供できる。

また、耐食性の要求度が高い用途には、該塗装鋼板の他方の面は、該化成皮膜の上に有機樹脂層を設けて耐食性を向上させることが好ましい。有機樹脂層の有機樹脂種としてはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。有機樹脂層は C aィォン交換シリカを含有することがさらに優れた耐食性を得るために好ましい。

前記有機樹脂層の膜厚は 0 . 1〜： L ^ mが好ましい。該有機樹脂層の厚みが 0 . 1 n m以上の方が耐食性に有利と.なり、また 1 μ m以下の方が電磁波シールド性に有利となる。

上記いずれかの塗装鋼板は、テレビ用パネルに用いることを考慮すると、該塗装鋼板の全体の形状が該上塗り塗膜の側に凸面の形状になっているものが好ましい。「全体の形状が該上塗り塗膜の側に凸面の形状」とは、該塗装鋼板の全体形状を規定したものであり、該上塗り塗膜面の中央付近がなか高になり、そのなか高部分に相対する該塗装鋼板の他方の面（すなわち背面側）の中央付近がなか低になった形状を意味する。このような形状の塗装輝板を、本願では「ώ面形状の塗装鋼板」とも呼ぶ。このような形状は、例えば、上述した本発明の^"種の塗装鋼板をプレス加工することなどにより得ることができる。

上述の凸面形状の塗装鋼板は、より詳しくは、深絞り加工、張り出し加工、曲げ加工のうちのいずれか 1以上のプレス加工によって得ることが出来る。得られた凸面形状の塗装鋼板は、電磁波シールド性が要求される電子機器及び家電製品等の用途で使用される部材に好適である。例えばプラズマディスプレーパネルや液晶テレビなどの薄型 T Vの背面パネルに使用すると、大型のパネルであっても優れた電磁波シールド性が発現される。すなわち、本発明は、全体の形状が該上塗り塗膜の側に凸面の形状になっている上記のいずれかの塗装銅板の該上塗り塗膜の面を外部露出側とした塗装鋼板製のテレビ用パネルでもある。

次に、本発明による塗装鋼板の製造方法について説明する。

本発明による塗装鋼板は、上述の亜鉛系めつき鋼板の両面に先に述べた化成処理を施した後、片面側の化成処理皮膜の上に所定の着色顔料を含有した下塗り塗膜用の塗料を塗布し、加熱して下塗り塗膜を形成した後、その下塗り塗膜上に、光輝剤を混合し攪拌した上塗り塗膜用の有機樹脂を塗布し、加熱することにより製造される。

前記着色顔料を含有した下塗り塗料および光輝剤を含有した上塗り塗料の塗布方法は特に限定しないが、好ましくはロールコーター塗装で塗布するのがよい。これらの塗料の塗布後、熱風乾燥、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により加熱処理を施し、有機樹脂を架橋させて硬化させた上塗り塗膜、下塗り塗膜を得る。加熱条件は温度 1 7 0〜 2 5 0 °C (到達板温）で、時間 2 0〜 9 0秒の処理を行うことが好ましく、これによつて前記上塗り塗膜および下塗り塗膜を形成し、塗装鋼板を製造する。ここで、加熱温度が 1 7 0 °C以上の方が、架橋反応が十分に進むため、十分な塗膜性能が得られ易いので好ましい。一方、加熱温度が 2 5 0 °C以下である方が、塗膜が安定し易く、さらに塗装作業の合理化や省資源化の観点から好ましい。また、処理時間が 2 0秒以上の方が、架橋反応が進み易いため、十^ な塗膜性能が得られるので好ましい。一方、処理時間が 9 0秒以下である方が、製造コスト面で有利となる。本発明の塗装鋼板は、さらに塗装鋼板裏面の耐食性を高める目的で、前記した有機樹脂層用の塗料を鋼板裏面にも同様の方法で塗装するのが好ましい。

上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。実施例

本発明の実施例について説明する。

(実施例 1 )

亜鉛系めつき鋼板として、片面あたりのめっき付着量が 20g/_m ²である板厚 0. 5m mの両面電気亜鉛めつき銅板を準備し、脱脂処理を行った後、以下の（i ) 〜（ Γ i i ) の処理工程を行い、サンプノレとなる塗装鋼板を作製した。 ·

( i ) ォモテ面に、湿式シリカ（日産化学工業 (株)製スノーテックス 0 ) 2質量％、リン酸 0. 8質量％および Zr化合物（第一稀元素化学工業 (株)製炭酸ジルコニゥムアンモニゥム） 1. 2質量％ (残部：水）からなる化成処理液を塗布し、加熱 20秒後に到達板温 100°Cとなるように加熱しォモテ面の化成処理皮膜（0. 05 μ m) を形成した。

( i i ) 次に、ォモテ面に、着色顔料を含有する下塗り塗料（大日本塗料（株）社製 Vニット # 160、 VP-ZW) を塗布し、一方、ゥラ面には、リン酸 ^9. 8質量％、リン酸 9. 8質量％ぉよび還元 V (IV) 0. 4質量％ (残部：水）からなる化成処理液を塗布し、両面を加熱 30秒後に到達板温が 210°Cになる加熱処理を行った。この処理により、カーボンブラック 2. 8質量⁰ /₀、エポキシ変性ポリエステル樹脂（Tg: 75

°C) 65. 3質量％、無機系黄色顔料 18. 3質量％、防鲭顔料 12. 4質量％およびシリカ 1. 2質量％の組成となる乾燥膜厚 4 μ πιのォモテ面の下塗り塗膜を形成し、同時に、リン酸 Mnおよび Vの組成からなる膜厚 0.2 mのゥラ面化成皮膜も形成した。

(i i i) その後、ォモテ面（下塗り塗膜面）には、鱗片状 A1 (平均粒径 14μπι、平均厚 0.4/zm) 0.4質量％を含有する上塗り塗膜用塗料（大日本塗料（株）社製 Vニット #8900) を乾燥膜厚が 3;zmになるように塗布した。ゥラ面には、防鲭顔料として Ca交換シリ力（GRACE DAVISON製シールデックス C303、 5.5質量％) および Mg処理トリポリリン酸 2水素 A1 (5.5質量％) を添カ卩したエホ。キシ樹脂を乾燥膜厚が 0.3μπιとなるよう塗布した。その後、両面を加熱開始から 50秒後に到達板温が 230°Cとなる加熱処理を行い、ォモテ面の上塗り塗膜とゥラ面の有機樹脂層を形成した。

(実施例 2)

実施例 2は、処理工程（i i i) において、鱗片状 A1の含有量が 1質量％となるように上塗り塗膜を形成したこと以外は、実施例 1と同様の工程によりサンプノレとなる塗装銅板を作製した。 , 比較例

(比較例 1 )

比較例 1は、処理工程（i i i) において、鱗片状 A1を含有しない、ポリエステル（Tg： 45°C) 80質量％、メラミン 20質量％の組成となる膜厚 4μ mの上塗り塗膜を形成したこと以外は、実施例 1と同様の工程によりサンプルとなる塗装鋼板を作製した。

(比較例 2)

比較例 2は、処理工程（i i) において、カーボンブラックを含有しない、ェポキシ変性ポリエステル樹脂（Tg : 75 °C) 66質量％、無機系黄色顔料 20質量％、防鲭顔料 12.4質量％、シリカ 1.6質量。 /₀の組成となるの下塗り塗膜を形成し、処理工程（i i i) において、カーボンブラック 1質量％、エポキシポリエステル樹脂（Tg : 45°C) ⁷0質量％、メラミン樹脂 15質量％、鱗片状 A1 (平均粒径 4 μπι、平均厚 0.3/im) 4質量％の糸且成となる膜厚 15 /zmの上塗り塗膜を形成したこと以外は、実施例 1と同様の工程によりサンプノレとなる塗装鋼板を作製した。以上のようにして得られた塗装鋼板について各種試験を行った。本実施例で行つた試験の評価方法を以下に示す。

<ォモテ面の評価 >

( 1 ) 輝度感 ·

輝度感は、 4 5 ° の角度で各塗装鋼板に入射した光の受光角度 4 5 ° での明度 ( L値）を変角測色計（スガ試験機製 V C— 2 ) を用いて測定した。以下の評価基準に従って評価し、評価結果を表 1に示す。また、実施例 1、比較例 1および比較例 2の塗装鋼板については、前記受光角度を変化させた場合の明度（L値）の変化を測定し、結果を図 5に示す。

〇： 100以上

△： 90以上 100未満

X ： 90未満

( 2 ) 素地面隠蔽性

素地面隠蔽性は、塗膜形成前の前記めつき鋼板のォモテ面に、先端が金属製のぺンで傷を付けたのち、前記した処理工程を行って各塗装鋼板を作製し、ォモテ面を目視で観察した。評価は以下の評価基準に従って行った。評価結果を表 1に示す。

〇：傷がわからない

△：傷がややわかる

X ：傷が明瞭にわかる

( 3 ) 塗膜密着性

各塗装鋼板を、そのゥラ面が内側に、ォモテ面が外側になるように 1 8 0 ° 曲げる際に、各塗装鋼板と同じ板厚の鋼板 1枚を該内側の面で挟んで該 1 8 0 ° 曲げを行った。次に、塗装鋼板の折り曲げ部分の外側の面（該塗装鋼板のォモテ面）に二チバン（株）製のセロハン粘着テープを貼り付け、これを引き剥がした後の剥離状態を評価した。

〇：異常なし

X ：塗膜剥離あり ( 4 ) プレス時の耐疵付き性

各塗装鋼板を、ブランク径 67瞧 φ、ボンチ径 33醒 φ、絞り速度 380腿 Zs、しわ押さえ圧 20kNで、円筒カップに成形した後、側壁部の塗膜の損傷を目視により評価した o

〇：損傷発生せず

△：若干の損傷が認められた

X ：損傷発生した

くゥラ面の評価〉

( 5 ) 導電性

低抵抗測定装置（ロレスタ G P ：三菱化学（株）製： E S Pプローブ）を用い、各塗装板のゥラ面の表面抵抗値を測定した。その時、プローブ先端にかかる荷重を 20g/sで増加させ、表面抵抗が 10_⁴Ω以下になった時の荷重値で以下のように評価した ο

表面抵抗が 10— ⁴ Ω以下になった時の荷重値

〇： 10点測定の平均荷重が 300 g以下

△： 10点測定の平均荷重が 300 g超 500 g以下

X ： 10点測定の平均荷重が 500 g超

表 1および図 5より、実施例 1、実施例 2および比較例 2のサンプノレは、優れた輝度感を有しており、中でも、本発明による最良の実施形態である実施例 1および実施例 2の輝度感が高いことがわかる。また、実施例 1および実施例 2のサンプノレは、いずれも、塗膜の総膜厚が 7 mの薄膜でありながら、輝度感、素地面隠蔽性、塗膜密着性、プレス時の耐疵付き性および導電性についても良好な値を得ていることがわかる。表 1

下塗り塗膜上塗り塗膜黒色顔料の含有量

総膜厚着色顔料着色顔料光輝剤の

膜厚 (μ ητι) の含有量着色下塗りの

(U n) 含量光輝剤 • 含有量輝度、 m)

(質量％) 顔料基準塗膜基準 (質量 %)

(質量 %) (質量 %)

実施例 1 21.1 13.2 2.8 . 4 0 含有 0.4 3 7 〇実施例 2 21.1 13.2 2.8 4 0 含有 1 3 7 〇比較例 1 21.1 0 0 4 2.8 一 0 4 8 X 比較例 2 20 0 , 0 4 1 含有 4 15 19 〇

産業上の利用可能性

この発明によれば、下塗り塗膜および上塗り塗膜の総膜厚が 1 0 μ m以下であつても、輝度感に優れ、かつ素地の色と疵の隠蔽性にも優れるテレビ用パネル向けの塗装鋼板、および該塗装鋼板製のテレビ用パネルの提供が可能になった。

Claims

請求の範囲

I . 鋼板；

該鋼板の両面上に亜鉛系めつき層；

該亜鉛系めっき層の両面上にクロムを含有しなレ、化成皮膜；

該化成皮膜の片面上に着色顔料を含有する下塗り塗膜；および

該下塗り塗膜上に光輝剤を含有する有機樹脂の上塗り塗膜；

からなり、かつ該下塗り塗膜と該上塗り塗膜の合計膜厚が 1 Ο μ πι以下である塗装銅板。

2 . 該下塗り塗膜中の該着色顔料の含有量が 1 5質量％以上である請求項 1に記載の塗装鋼板。

3 . 該着色顔料が黒色顔料を 5質量％以上含有する請求項 1に記載の塗装鋼板。

4 . 該黒色顔料がカーボンブラックである請求項 3に記載の塗装鋼板。

5 . 該上塗り塗膜中の該光輝剤の含有量が 0 . 1〜 1 0質量％である請求項 1に記載の塗装鋼板。

6 . 該光輝剤が鱗片状 A 1である請求項 1に記載の塗装鋼板。

7 . 該下塗り塗膜の膜厚が 2〜 9 μ mで、かつ該上塗り塗膜の膜厚が 1〜 8 μ m である請求項 1に記載の塗装鋼板。

8 . 該塗装鋼板の該上塗り塗膜の面と反対側の面の導電荷重が 5 0 0 g以下である請求項 1に記載の塗装鋼板。

9 . 該塗装銅板の全体の形状が該上塗り塗膜の側に凸面の形状になっている請求項 1〜 8のいずれかに記載の塗装鋼板。

1 0 . 該上塗り塗膜の面を外部露出側とした、請求項 9に記載の塗装鋼板製のテレビ用パネル。

I I . 鋼板の両面に、亜鉛系めつき層およびクロムを含有しない化成皮膜を順次形成し、前記鋼板の一方の面の化成皮膜上に、着色顔料を含有する下塗り塗膜を形成し、該下塗り塗膜上に、光輝剤を含有する有機樹脂皮膜である上塗り塗膜を形成し、かつ前記下塗り塗膜と前記上塗り塗膜の総膜厚を 1 Ο μπΐ以下とすることを特徼とする塗装鋼板。