明 細 書
含フッ素ジァミンおよびそれを用いた高分子化合物
技術分野
[0001] 本発明は、新規な含フッ素剛直性ジァミンおよびそれを用いた新規な高分子化合 物に関する。
発明の背景
[0002] 高度の耐熱性を有する有機高分子の代表としてポリアミドやポリイミドが開発され、 電子デバイス分野、自動車や航空宇宙用途などのエンジニアリングプラスチック分野 、燃料電池分野、医療材料分野、光学材料分野などにおいて大きな市場を形成して いる。それらの中心は、ナイロン、ケプラーなどに代表されるポリアミド、耐熱高分子の 代名詞とも言えるポリアミド酸やポリイミド、それらの複合体であるポリアミドイミド、さら にポリべンズォキサゾール、ポリべンズチアゾール、ポリべンズイミダゾールなどの多 種多様な高分子が数多 ぐ実用化されている。特に最近では鉛フリーのハンダ工程 に耐える材料としてポリイミドが改めて注目されて!/、る。
[0003] これらの耐熱性高分子の多くは 2官能、 3官能の反応性基を分子内に有した単量 体を複数種用いて、重付加、重縮合などの反応を連鎖的に起こすことで高分子化さ れている。
[0004] 重合における単量体の組み合わせは、ポリアミドの場合、ジァミン型単量体を、ジカ ルボン酸、酸クロリドまたはエステルなどのジカルボン酸誘導体と縮合させる方法、ポ リアミド酸又はポリイミドの場合はジァミンと酸二無水物の重付加による方法などが知 られている。一般に使用されているジァミンとしては、脂肪族ジァミン、脂環式ジァミン 、芳香族ジァミンが報告されている力 重合性や耐熱性の観点からは、ベンゼン環単 環、ビフエ二ル型、または複数のベンゼン環が直接または間接に結合した多環構造 を支持骨格とし、その分子内に複数のァミンが含まれたァニリン系単量体が好適に 採用されている。一方、ポリべンゾォキサゾール、ポリべンズチアゾールの場合には、 ベンゼン環のオルト位にァミンとヒドロキシ基、ァミンとチオール基を有した単量体が 使用されている。
[0005] ァミンおよびそれ以外の官能基を同時に分子内に持たせる目的としては次のように 説明される。すなわち、重合部位としてはジァミンを用い、同時に分子内縮合環化用 の官能基として、ヒドロキシ基、チオール基を用い、さらにまたこれらのアルカリ可溶性 基などの感光性機能性基として、フエノール性の酸性基を持たせた設計を行ってレ、 る。し力もながら複数種の官能基をジァミンとともに含有させる試みは限られた前述の ような組み合わせしか報告されて!/、なレ、。
[0006] 一方、フッ素系化合物は、フッ素の持つ撥水性、撥油性、低吸水性、耐熱性、耐候 性、耐腐食性、透明性、感光性、低屈折率性、低誘電性などの特徴から先端材料分 野を中心としてポリオレフインや縮合性高分子などの幅広い材料分野で開発または 実用化されている。縮合性高分子分野では、ジァミン単量体中にフッ素を導入する 試みがなされ、ベンゼン環の水素をフッ素原子やトリフルォロメチル基に置換したジ アミン単量体、 2つの芳香環の間にへキサフルォロイソプロぺニル基を導入したジァ ミン単量体、さらにはベンゼン環を水素還元した含フッ素ジァミン単量体などが報告 されている。また、へキサフルォロイソプロぺニル基を中心原子団とし、その両サイド に芳香族ヒドロキシァミンを有したビスヒドロキシァミン単量体も実用化されてレ、る。こ の場合、ポリベンゾォキサゾールゃヒドロキシ基含有ポリイミドとして応用されている。
[0007] 例えば、非特許文献 1には、含フッ素ポリべンゾァゾール類として説明されている。
一方、最近になってフッ素系化合物の紫外線領域、特に、真空紫外波長域での透 明性を応用したフォトレジスト材料など活発な研究開発が行われて!/、る。フッ素を導 入することで各使用波長での透明性を実現しつつ、基板への密着性、高いガラス転 移点、フルォロカルビノール基の酸性による感光性、アルカリ現像性などを実現させ ようとする試みである。特に、フルォロカルビノールの中でもへキサフルォロイソプロピ ル基がその溶解挙動、非膨潤性、高コントラストなどから注目され数多くの研究開発 が行われている。
[0008] フォトレジストの開発例からも推察されるように、酸性アルコールであるへキサフルォ 口イソプロピル基は少な!/、膨潤性を維持したまま、すみやかで均一なアルカリ可溶性 を発現し得る可能性を有しているが、同様なコンセプトを利用した耐熱性高分子、す なわちへキサフルォロイソプロピル基を酸性アルコールとして含有した耐熱性高分子
の開発例は僅かである(特許文献 1 , 2, 3)。また一般的な酸性基としてはカルボキシ ル基を挙げることができる力 S、ァミンとの反応性の高さから同一分子内にカルボキシ ル基を有したアミンを安定に存在させることは難しレ、とされて!/、る。
非特許文献 1 :日本ポリイミド研究会編「最新ポリイミド—基礎と応用-」第 426頁、(2
002年干 IJ行)
特許文献 1:特開 2006-206879号公報
特許文献 2:国際公開 2006/041115号パンフレット
特許文献 3:国際公開 2006/043501号パンフレット
発明の概要
[0009] 特許文献 2, 3に記載の含フッ素耐熱樹脂は、従来のポリイミド、ポリべンズォキサゾ ールに代わる新規耐熱樹脂として、フルォロアルキル基が置換した複素環を含有し た含フッ素樹脂である。該含フッ素樹脂は、従来のポリイミド、ポリベンズォキサゾー ル(320— 350°C)に比べて、より低温(250°C)での合成が可能である。低温での合 成が可能であるということは、 LSIなどの電子材料用途では残留熱応力の緩和に寄与 することから、非常に有用な性質を具備した樹脂と言える。更に該樹脂は、従来のポ リイミド、ポリべンズォキサゾールに比べて、低誘電率で低吸水性を示すことも報告さ れている。
[0010] しかしながら、特許文献 2, 3に記載の該含フッ素耐熱樹脂は、従来のポリイミド、ポ リベンズォキサゾールに比べて、ガラス転移温度が低ぐ熱膨張係数が大きくなる傾 向があり、熱的性質では劣るという問題があった。
[0011] すなわち特許文献 2, 3に記載の耐熱樹脂を改良するための、新規な含フッ素ジァ ミンを見出し、かつそれを用いて優れた熱安定性(高い熱分解温度、高いガラス転移 温度、低い熱膨張係数)、含フッ素材料としての特性 (撥水性、撥油性等)、耐性 (耐 候性、耐腐食性等)、その他の特性 (透明性、低屈折率性、低誘電性等)とアルカリ 可溶性、感光性、有機溶媒溶解性などを併せ持つ高分子化合物を提供することが 課題であった。特に、フッ素に由来した優れた低誘電性、低吸水性能を有し、それに 加えて、低熱膨張性、高ガラス転移温度を示す高分子化合物を提供することが課題 であった。
[0012] 本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、縮合多環式 芳香族炭化水素を中心として、 2つのアミノ基を有し、そのアミノ基に隣接する少なく とも 1つの水素原子がへキサフルォロイソプロピル基に置換した新規なジァミン化合 物、及びそれを用いて得られる新規高分子化合物を見出した。
[0013] 先に述べたように、特許文献 2、 3に記載の含フッ素耐熱樹脂は、低温硬化性、低 誘電性、低吸水性などの特性は示すものの、耐熱性に劣る部分があった。そこで本 発明では、耐熱性を改善するために縮合多環式炭化水素構造を含有した新規ジァ ミン化合物を見出した。
[0014] 該ジァミン化合物は良好な重合特性を示し、特に、後述する式(22)もしくは(23) で表されるジカルボン酸誘導体、又は式(24)に表されるテトラカルボン酸二無水物 単量体と接触させ、所定の温度領域で反応させることによって、式(10)、 (12)、 (14 )、 (17)等に表される「ポリアミド型高分子化合物」を収率よく製造できることが判った
〇
[0015] さらに該高分子を脱水閉環することで、結果として、式(11)、 (13)、 (15)、 (16)、
(18)等に表される「ヘテロ環型高分子化合物」が、収率よく得られることが判った。
[0016] 上記「ヘテロ環型高分子化合物」は、特許文献 2, 3に記載の含フッ素へテロ環高 分子に比較して、低温硬化性、低誘電性、低吸水性といった物性をほぼ同等レベル に維持しつつも、これらの高分子に比較して、顕著に優れた耐熱特性(高いガラス転 移温度、より低い熱膨張係数)を示すことが判った。
[0017] 例えば、本明細書の、比較例 1、 2 (後述)でも、比較的剛直な構造を持つヘテロ芳 香環を有するトリフルォロメチル基含有の高分子が合成されている力 耐熱特性は、 十分とは言えなかった。特に比較例 2のように、より剛直性の高いと期待される「ビフエ 二レン骨格」(式(30)の右端部分)が導入されているが、耐熱特性はなお、十分に改 善されなかった。
[0018] これに対し、本発明の高分子は、芳香環が「縮合環」の形で、ジァミンの内部骨格 に取り込まれた構造を示し、この内部骨格の剛直性が高められた結果、耐熱特性が 著しく改善されたことを示している。
[0019] すなわち、本発明者らは、後述する式(11)、 (13)、 (15)、 (16)、 (18)等に表され
る「ヘテロ環型高分子化合物」を見出し、該「ヘテロ環型高分子化合物」が、優れた 低温硬化性、低誘電性、低吸水性を示すと同時に、従来よりも優れた耐熱特性(高 いガラス転移温度と低い熱膨張性)を示すことを見出した。また、該「ヘテロ環型高分 子化合物」を製造するための中間体である式(10)、(12)、(14)、(17)等に表され る「ポリアミド型高分子化合物」を見出した。また、該「ポリアミド型高分子化合物」を製 造するための新規ジァミン化合物を見出した。
[0020] また、発明者らはこれらの高分子化合物を製造する方法を見出し、発明を完成させ た。すなわち、本発明に依れば、以下の新規ジァミン化合物、それを用いた高分子 化合物、及び、それらの製造方法が提供される。
本発明に依れば、式(1)
[0021] [化 1]
で表される含フッ素ジァミン (第 1ジァミン)が提供される。
[式中、 R1は縮合多環式芳香族炭化水素基を表し、該縮合多環式芳香族炭化水素 基は、ヘテロ原子として N原子、 O原子、又は S原子を含んでもよぐ N原子、 O原子 又は S原子を含む官能基を置換基として有していてもよい。 nは 1以上の整数を表す 。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環式 芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関係 にある。 ]
[0022] 第 1ジァミンは式(2)
[化 2]
( 2 )
で表される含フッ素ジァミン(第 2ジァミン)であってもよい。
[式中、 mおよび pは、それぞれ独立に 0,1,2のいずれかの整数で、 m+p≤2である。 q は 0もしくは 1以上の整数である。 rおよび sは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、か つ(r + s)は 1以上である。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの-
NH基と、該縮合多環式芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭 素同士に結合する関係にある。
[0023] また、式中、次式で表される部分
[化 3]
は、単環式芳香環もしくは、縮合多環式芳香環を表し、ヘテロ原子として N原子、 O 原子又は S原子を含んでもよぐ N原子、 O原子又は S原子を含む官能基を置換基と して有していてもよい。 ]
[0024] 第 2ジァミンは式(3)
[化 4]
で表される含フッ素ジァミン(第 3ジァミン)であってもよい。
[式中、 tおよび uは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、かつ(t + u)は 1以上である 。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環式 芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関係 にある。 ]
[0025] 第 2ジァミンは式(4)
[化 5]
で表される含フッ素ジァミン (第 4ジァミン)であってもよい。
[式中、 Vおよび wは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、かつ(v + w)は 1以上であ る。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環 式芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関 係にある。 ]
[0026] 第 2ジァミンは式(5)
[化 6]
で表される含フッ素ジァミン(第 5ジァミン)であってもよい。
[式中、 Xおよび yは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、かつ(x + y)は 1以上である 。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環式 芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関係 にある。 ]
[0027] 第 1ジァミンは式(6)
で表される含フッ素ジァミン(第 6ジァミン)であってもよい。
[式中、 aは 0または 1であり、 zは 0〜3の整数であり、かつ(a + z)は 1以上である。但 し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環式芳香 族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関係にある
。コ
第 3ジァミンは式(7)
[化 8]
で表される含フッ素ジ: 第 7ジァミン)であってもよ!/
第 3ジァミンは式(8)
[化 9]
で表される含フッ素ジ: 第 8ジァミン)であってもよ!/ '
第 4ジァミンは式(9)
[化 10]
で表される含フッ素ジフ 第 9ジァミン)であってもよ!/、。
[0031] 本発明に依れば、第] 第 9ジァミンのいずれ力、 1つを、式
[化 13]
で表されるテトラカルボン酸二無水物単量体と接触させ、反応させることにより得られ る第 1高分子化合物が提供される。
[0032] さらに、本発明に依れば、第 1高分子化合物を脱水閉環することで得られる第 2高 分子化合物が提供される。
[0033] さらに、本発明に依れば、下記式(10)で表される繰り返し単位
[化 14]
を、少なくとも含有する第 3高分子化合物が提供される。
[式中、 R1は縮合多環式芳香族炭化水素基を表し、該縮合多環式芳香族炭化水素 基は、ヘテロ原子として N原子、 O原子、又は S原子を含んでもよぐ N原子、 O原子 又は S原子を含む官能基を置換基として有していてもよい。 nは 1以上の整数を表す 。 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の有機基 であり、ヘテロ原子として、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部がアル キル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又はシァ ノ基で置換されていてもよい。 ]
さらに、本発明に依れば、下記式(11)で表される繰り返し単位
[化 15]
を、少なくとも含有する第 4高分子化合物が提供される。
[式中、 R1は縮合多環式芳香族炭化水素基を表し、該縮合多環式芳香族炭化水素 基は、ヘテロ原子として N原子、 O原子、又は S原子を含んでもよぐ N原子、 O原子 又は S原子を含む官能基を置換基として有していてもよい。 R2は脂環、芳香環、アル キレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の有機基であり、ヘテロ原子として、 酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部がアルキル基、フッ素、塩素、フ ルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又はシァノ基で置換されていてもよ い。 ]
[0035] さらに、本発明に依れば、下記式(12)で表される繰り返し単位
[化 16]
を、少なくとも含有する第 5高分子化合物が提供される。
[式中、 mおよび pは、それぞれ独立に 0,1,2のいずれかの整数で、 m+p≤2である。 q は 0もしくは 1以上の整数である。 rおよび sは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、か つ(r + s)は 1以上である。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの-
NH基と、該縮合多環式芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭 素同士に結合する関係にある。 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種 以上を含有した 2価の有機基であり、フッ素、塩素、酸素、硫黄、又は窒素を含有し てもよく、水素の一部がアルキル基、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキ シ基、又はシァノ基で置換されていてもよい。
[0036] また、式中、次式で表される部分
[化 17]
は、単環式芳香環もしくは、縮合多環式芳香環を表し、ヘテロ原子として N原子、 O 原子又は S原子を含んでもよぐ N原子、 O原子又は S原子を含む官能基を置換基と して有していてもよい。 ]
さらに、本発明に依れば、下記式(13)で表される繰り返し単位
[化 18]
を、少なくとも含有する第 6高分子化合物が提供される。
[式中、 mおよび pは、それぞれ独立に 0,1,2のいずれかの整数で、 m+p≤2である。 q は 0もしくは 1以上の整数である。 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種 以上を含有した 2価の有機基であり、フッ素、塩素、酸素、硫黄、又は窒素を含有し てもよく、水素の一部がアルキル基、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキ シ基、又はシァノ基で置換されていてもよい。
[0038] また、式中、次式で表される部分
[化 19]
は、単環式芳香環もしくは、縮合多環式芳香環を表し、ヘテロ原子として N原子、 O 原子又は S原子を含んでもよぐ N原子、 O原子又は S原子を含む官能基を置換基と して有していてもよい。 ]
[0039] さらに、本発明に依れば、下記式(14)で表される繰り返し単位
[化 20]
( 1 4 )
を、少なくとも含有する第 7高分子化合物が提供される。
[式中、 tおよび uは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、かつ(t + u)は 1以上である 。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環式 芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関係 にある。 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の有 機基であり、ヘテロ原子として、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部が アルキル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又は シァノ基で置換されていてもよい。 ]
[0040] さらに、本発明に依れば、下記式(15)で表される繰り返し単位
[化 21]
を、少なくとも含有する第 8高分子化合物が提供される。
[式中、 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の有 機基であり、ヘテロ原子として、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部が アルキル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又は シァノ基で置換されていてもよい。 ]
[0041] さらに、本発明に依れば、下記式(16)で表される繰り返し単位
[化 22]
を、少なくとも含有する第 9高分子化合物が提供される。
[式中、 R
2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の有 機基であり、ヘテロ原子として、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部が アルキル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又は シァノ基で置換されていてもよい。 ]
[0042] さらに、本発明に依れば、下記式(17)で表される繰り返し単位
[化 23]
を、少なくとも含有する第 10高分子化合物が提供される。
[式中、 Vおよび wは、それぞれ独立に 0〜3の整数であり、かつ(v + w)は 1以上であ る。但し、少なくとも 1つの- C(CF ) OH基は、少なくとも 1つの- NH基と、該縮合多環 式芳香族炭化水素基を構成する炭素原子のうち、隣接する炭素同士に結合する関 係にある。 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の 有機基であり、ヘテロ原子として、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部 がアルキル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又 はシァノ基で置換されていてもよい。 ]
[0043] さらに、本発明に依れば、下記式(18)で表される繰り返し単位
[化 24]
を、少なくとも含有する第 11高分子化合物が提供される。
[式中、 R2は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 2価の有 機基であり、ヘテロ原子として、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部が アルキル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又は
シァノ基で置換されていてもよい。 ]
さらに、本発明に依れば、第 1ジァミンと、式(22)もしくは(23)で表されるジカルボ ン酸誘導体
[化 26]
又は、式(24)で表されるテトラカルボン酸二無水物単量体
[化 27]
とを接触させ、反応させることにより、第 3高分子化合物を製造し、次いで、該第 3高 分子化合物を脱水閉環することにより、第 4高分子化合物を製造する方法が提供さ れる。
[式(22) (23)中、 Rはそれぞれ独立に水素、炭素数 1〜; 10のアルキル基、ベンジル 基から選ばれた基であり、 Bは脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を 含有した 2価の有機基であり、酸素、硫黄又は窒素を含有してもよぐ水素の一部が アルキル基、フッ素、塩素、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基又は シァノ基で置換されていてもよい。また、 Xはハロゲン原子 (塩素、フッ素、臭素、又は ヨウ素)を表す。
式(24)中、 R3は脂環、芳香環、アルキレン基から選ばれた一種以上を含有した 4
価の有機基であり、フッ素、塩素、酸素、硫黄、窒素などを含有してもよぐさらには水 素の一部がアルキル基、フルォロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、シァノ 基で置換されてもよい。 ]
詳細な説明
[0046] 縮合多環式芳香族炭化水素を中心として、 2つのアミノ基を有し、そのアミノ基に隣 接する少なくとも 1つの水素原子がへキサフルォロイソプロピル基に置換した新規な ジァミン化合物から誘導される高分子化合物は、フッ素含有へテロ環に由来した優 れた低誘電性、低吸水性能を有し、それに加えて、低熱膨張性、高ガラス転移温度 を示す。この結果、複数の性能においてバランスのとれた、優れた各種材料を提供 すること力 S可倉 となる。
[0047] 例えば、第 6高分子化合物(ヘテロ環型高分子化合物)によって、上記課題は解決さ れる。この高分子は、芳香環が「縮合環」の形で、ジァミンの内部骨格に取り込まれた 構造を有し、内部骨格の剛直性が高められた結果として、従来のフッ素樹脂の誘導 特性、低吸水特性を維持しつつ、耐熱特性が格段に優れる(低い熱膨張率、高いガ ラス転移温度)。このため、各種材料に好適に採用できる。
[0048] 以下、本発明をさらに詳述する。
本発明で提供される式(1)
[化 28]
で表されるジァミン化合物中の縮合芳香族炭化水素基 R
1を具体的に例示すると、ぺ ンタレン、インデン、ナフタレン、ァズレン、ヘプタレン、ビフエ二レン、インダセン、ァ セナフチレン、フルオレン、フエナレン、フエナントレン、アントラセン、フルオランセン 、ァセフエナントリレン、アセアントリレン、トリフエ二レン、ピレン、タリセン、ナフタセン、 ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフエ二レン、へキサフェン、へキサ セン、ノレビセン、コロネン、トリナフチレン.ヘプタフェン、ヘプタセン、ピラントレン、ォ
ヴアレンなどの化合物を好適に挙げられる力 本発明はこれらに限定されるものでは ない。
従って、式(1)で表されるジァミン化合物を具体的に例示するならば、 2—(1ーヒド ロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 8—ナフタレン ジァミン、 4 (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチノレ) - 1 , 8—ナフタレンジァミン、 2, 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2 , 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 ナフタレンジァミン、 2, 5 ビス(1—ヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 ナフタレンジァミン 、 4, 5 ビス(1ーヒドロキシー1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) - 1 , 8—ナフタレンジァミン、 2, 4, 5—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 8 ナフタレンジァミン、 2, 4, 7 トリス(1ーヒ ドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 8—ナフタレン ジァミン、 2, 4, 5, 7 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2— トリフノレオ口ェチル) 1 , 8—ナフタレンジァミン、 2—(1ーヒドロキシ 1 トリフルォ ロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 5 ナフタレンジァミン、 4— (1—ヒドロ キシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 5 ナフタレンジ ァミン、 2, 6—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフルォロェ チル) 1 , 5 ナフタレンジァミン、 2, 8 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチ ノレ 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 5—ナフタレンジァミン、 4, 8—ビス(1—ヒド ロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 5 ナフタレン ジァミン、 2, 4, 6—トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2—トリフノレ ォロェチル) 1 , 5—ナフタレンジァミン、 2, 4, 8—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフ ノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 5 ナフタレンジァミン、 2, 4, 5, 8—テトラキス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチノレ) - 1 , 5 ナフタレンジァミン、 1— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフノレオロェチノレ) 2, 7 ナフタレンジァミン、 3—(1ーヒドロキシ 1 トリフノレ ォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 ナフタレンジァミン、 1 , 8 ビス( 1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 ナフ
タレンジァミン、 3, 6—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフ ルォロェチル) 2, 7 ナフタレンジァミン、 1 , 6 ビス(1ーヒドロキシー 1 トリフル 才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 2, 7 ナフタレンジァミン、 1 , 3, 6 ト リス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7— ナフタレンジァミン、 1 , 3, 8 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレオロェチノレ) 2, 7 ナフタレンジァミン、 1 , 3, 6, 8 テトラキス(1ーヒド ロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 ナフタレン ジァミン、 1一(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチノレ) —2, 6 ナフタレンジァミン、 3— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 —トリフルォロェチル) 2, 6 ナフタレンジァミン、 1 , 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1— トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 ナフタレンジァミン、 1 , 7 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 —ナフタレンジァミン、 3, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 —トリフノレオロェチノレ)一 2, 6 ナフタレンジァミン、 1 , 3, 5 トリス(1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 ナフタレンジァミン、 1 , 3, 7 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチ ル) 2, 6 ナフタレンジァミン、 1 , 3, 5, 7 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフル ォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 2, 6—ナフタレンジァミン、 2—(1ーヒド ロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—ナフタレン ジァミン、 4 (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチノレ) - 1 , 6—ナフタレンジァミン、 5— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 —トリフルォロェチル) 1 , 6 ナフタレンジァミン、 7— (1—ヒドロキシ一 1—トリフノレ ォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—ナフタレンジァミン、 2, 5—ビス( 1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—ナフ タレンジァミン、 2, 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフ ルォロェチル) 1 , 6—ナフタレンジァミン、 4, 5—ビス(1ーヒドロキシー 1 トリフル ォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 ナフタレンジァミン、 4, 7 ビス( 1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—ナフ
タレンジァミン、 2, 4, 5 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 ト リフルォロェチル) 1 , 6 ナフタレンジァミン、 2, 4, 7 トリス(1—ヒドロキシ一 1— トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 ナフタレンジァミン、 4, 5 , 7 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 ナフタレンジァミン、 2, 4, 5, 7 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレ一 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—ナフタレンジァミン、 2— (1—ヒドロキ シ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジアミ ン、 4 (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジァミン、 6— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフ ルォロェチル)一1 , 7 ナフタレンジァミン、 8— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチ ノレ 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジァミン、 2, 6 ビス(1—ヒド ロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレン ジァミン、 2, 8 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフルォロ ェチル)一 1 , 7 ナフタレンジァミン、 4, 6 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレ一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジァミン、 4, 8 ビス(1—ヒ ドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレン ジァミン、 2, 4, 6—トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2—トリフノレ ォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジァミン、 2, 4, 8—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフ ノレオロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジァミン、 4, 6, 8 ートリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 ,
7 ナフタレンジァミン、 2, 4, 6, 8 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチ ノレ 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 ナフタレンジァミン、 2— (1—ヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 アントラセンジアミ ン、 4 (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 ,
8—アントラセンジァミン、 2, 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 アントラセンジァミン、 2, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 アントラセンジァミン、 4, 5—ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル)
1 , 8—アントラセンジァミン、 2, 4, 5—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル 2, 2, 2 トリフノレ才口ュチノレ) 1 , 8 アントラセンジ ミン、 2, 4, 7 トリス(1 ヒドロキシー 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 アントラ センジァミン、 2, 4, 5, 7 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフノレオロェチノレ) 1 , 8 アントラセンジァミン、 1一(1ーヒドロキシ 1 トリフ ノレオロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 アントラセンジァミン、 3— (1 ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 アント ラセンジァミン、 1 , 8 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフ ノレォロェチノレ) 2, 7 アントラセンジァミン、 3, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフ ノレオロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 アントラセンジァミン、 1 , 6— ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7— アントラセンジァミン、 1 , 3, 6—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフノレオロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 アントラセンジァミン、 1 , 3, 8 トリス(1—ヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 アントラセンジアミ ン、 1 , 3, 6, 8 テトラキス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフ ルォロェチル)一2, 7 アントラセンジァミン、 1— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレ一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 アントラセンジァミン、 3— (1—ヒドロキ シ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 アントラセンジァ ミン、 1 , 5—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフルォロェチ ノレ) 2, 6 アントラセンジァミン、 1 , 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル —2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 アントラセンジァミン、 3, 5 ビス(1—ヒドロ キシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 アントラセンジ ァミン、 1 , 3, 5 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才 口ェチル)一2, 6 アントラセンジァミン、 1 , 3, 7 トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフル 才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 2, 6 アントラセンジァミン、 1 , 3, 5, 7 ーテトラキス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) —2, 6—アントラセンジァミン、 2— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 —トリフルォロェチル) 1 , 6—アントラセンジァミン、 4— (1—ヒドロキシ一 1—トリフ
ノレオロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アントラセンジァミン、 5- (1 ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アント ラセンジァミン、 7—(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロ ェチル)一 1 , 6 アントラセンジァミン、 2, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレ一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アントラセンジァミン、 2, 7 ビス(1— ヒドロキシー 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アントラ センジァミン、 4, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフノレ ォロェチノレ) 1 , 6—アン
トラセンジァミン、 4, 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフ ノレ才ロェチノレ) 1 , 6 アントラセンジァミン、 2, 4, 5 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリ フルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アントラセンジァミン、 2, 4, 7 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6—アントラセンジァミン、 4, 5, 7—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 卜リフノレ才口ェチノレ) 1 , 6 アン卜ラセンジァミン、 2, 4, 5, 7 テ卜ラキス (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 ァ ントラセンジァミン、 2—(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフノレオ 口ェチル)一 1 , 7 アントラセンジァミン、 4一 (1ーヒドロキシ一 1一トリフルォロメチル - 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 アントラセンジァミン、 6—(1ーヒドロキシー 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 アントラセンジァミン 、 8—(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 —アントラセンジァミン、 2, 6 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 —トリフルォロェチル) 1 , 7 アントラセンジァミン、 2, 8—ビス(1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 アントラセンジァミン、 4, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 アントラセンジァミン、 4, 8 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 7 アントラセンジァミン、 2, 4, 6 トリス(1ーヒドロ キシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 7 アントラセンジ ァミン、 2, 4, 8—トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2—トリフノレ才
口ェチル)一 1 , 7—アントラセンジァミン、 4, 6, 8—トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフル 才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 7 アントラセンジァミン、 2, 4, 6, 8 ーテトラキス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) - 1 , 7 アントラセンジァミン、 2— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフノレオロェチノレ) 1 , 8—フエナントレンジァミン、 4一( 1ーヒドロキシー 1 トリ フルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 フエナントレンジァミン、 2, 7 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 フエナントレンジァミン、 2, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2 , 2—トリフルォロェチル) 1 , 8—フエナントレンジァミン、 4, 5—ビス(1—ヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 8 フエナントレンジァ ミン、 2, 4, 5 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロ ェチル)ー1 , 8—フエナントレンジァミン、 2, 4, 7 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフル 才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 8 フエナントレンジァミン、 2, 4, 5 , 7 テトラキス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチ ノレ) 1 , 8 フエナントレンジァミン、 1— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2 , 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 フエナントレンジァミン、 3— (1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 フエナントレンジァミン 、 1 , 8 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) —2, 7 フエナントレンジァミン、 3, 6 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル —2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 フエナントレンジァミン、 1 , 6 ビス(1—ヒ ドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 フエナント レンジァミン、 1 , 3, 6 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリ フノレオロェチノレ) 2, 7 フエナントレンジァミン、 1 , 3, 8 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 7 フエナントレンジァミン 、 1 , 3, 6, 8—テトラキス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2—トリフノレ ォロェチル) 2, 7 フエナントレンジァミン、 1— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレ一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 フエナントレンジァミン、 3— (1—ヒドロ キシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 フエナントレン
ジァミン、 1 , 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフルォロ ェチル)一2, 6 フエナントレンジァミン、 1 , 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォ ロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 フエナントレンジァミン、 3, 5 ビス (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 フエ ナントレンジァミン、 3, 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 ト リフルォロェチル) 2, 6 フエナントレンジァミン、 1 , 3, 5 トリス(1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 6 フエナントレンジアミ ン、 1 , 3, 7 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェ チル) 2, 6 フエナントレンジァミン、 3, 5, 7 トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォ ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 2, 6 フエナントレンジァミン、 1 , 3, 5, 7 ーテトラキス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) —2, 6 フエナントレンジァミン、 2— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—フエナントレンジァミン、 4— (1—ヒドロキシ一 1—トリ フルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—フエナントレンジァミン、 5— (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 フエ ナントレンジァミン、 7— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフルォ 口ェチル)一 1 , 6—フエナントレンジァミン、 2, 5—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフル ォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 フエナントレンジァミン、 2, 7— ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6 - フエナントレンジァミン、 4, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 —トリフルォロェチル) 1 , 6 フエナントレンジァミン、 4, 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6—フエナントレンジアミ ン、 2, 4, 5 トリス(1ーヒドロキシー 1 トリフノレ才ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェ チル) 1 , 6 フエナントレンジァミン、 2, 4, 7 トリス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォ ロメチノレー 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 6 フエナントレンジァミン、 4, 5, 7— トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 6 —フエナントレンジァミン、 2, 4, 5, 7 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレ一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 フエナントレンジァミン、 2— (1—ヒドロ
キシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 6 フエナントレン ジァミン、 4 (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチノレ) —3, 6 フエナントレンジァミン、 2, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル —2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 6 フエナントレンジァミン、 2, 7 ビス(1—ヒ ドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 6 フエナント レンジァミン、 4, 5 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフノレ ォロェチノレ) 3, 6 フエナントレンジァミン、 2, 4, 5 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリ フルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 6 フエナントレンジァミン、 2, 4, 7 トリス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) —3, 6 フエナントレンジァミン、 2, 4, 5, 7 テトラキス(1—ヒドロキシ一 1—トリフル ォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 6 フエナントレンジァミン、 2, 9— ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 10 —フエナントレンジァミン、 4, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 10 フエナントレンジァミン、 1 , 9 ビス(1—ヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 2, 10—フエナントレンジ ァミン、 3, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフルォロェ チル) 2, 10 フエナントレンジァミン、 2, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロ メチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 10 フエナントレンジァミン、 4, 9 ビス (1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 3, 10—フ ェナントレンジァミン、 1 , 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 - トリフルォロェチル) 4, 10 フエナントレンジァミン、 3, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 4, 10 フエナントレンジアミ ン、 2, 10—ビス(1ーヒドロキシー1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチ ノレ) 1 , 9 フエナントレンジァミン、 4, 10 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメ チノレー 2, 2, 2 卜リフノレ才口ュチノレ) 1 , 9 フエナン卜レンジ ミン、 1 , 10 ヒ、、ス( 1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 9 フエ ナントレンジァミン、 3, 10—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2- トリフルォロェチル) 2, 9 フエナントレンジァミン、 2, 10 ビス(1—ヒドロキシ一 1
トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 3, 9 フエナントレンジァミン 、 4, 10 ビス(1ーヒドロキシー1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル )—3, 9 フエナントレンジァミン、 1 , 10 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチ ノレ 2, 2, 2 卜リフノレ才ロェチノレ) 4, 9 フエナン卜レンジ ミン、 3, 10 ヒ、、ス(1 ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 4, 9 フエナ ントレンジァミン、 2, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリフ ノレ才ロェチノレ)ー1 , 10—ナフタセンジァミン、 3, 8—ビス(1ーヒドロキシー1 トリフ ノレオロメチノレー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 9 ナフタセンジァミン、 1 , 10— ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 9— ナフタセンジァミン、 3, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 ト リフルォロェチル) 2, 8—ナフタセンジァミン、 1 , 7 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリ フルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 2, 8 ナフタセンジァミン、 2, 8— ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル
) - 1 , 7 ナフタセンジァミン、 2, 10 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル 2, 2, 2 トリフノレ才ロェチノレ) 1 , 11 ペンタセンジァミン、 3, 9 ヒ、、ス(1ーヒド ロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 2, 10—ペンタセン ジァミン、 1 , 11—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフノレオ 口ェチル)一2, 9 ペンタセンジァミン、 3, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロ メチノレー 2, 2, 2—トリフノレ才ロェチノレ) 2, 10—ペンタセンジァミン、 1 , 11 ビス( 1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 2, 10—ぺ ンタセンジァミン、 2, 9 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2 トリ フルォロェチル) 1 , 8—ペンタセンジァミンなどの化合物を好適に挙げられるが、 本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、式(1)で表されるジァミン化合物の代表例の一つとして式(7)
[化 29]
で表される 2, 6—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフルォ 口ェチル) 1 , 5—ナフタレンジァミンの合成方法を説明する。
[0051] このジァミン化合物は、例えば 1 , 5 ナフタレンジァミンとへキサフルォロアセトンも しくはへキサフルォロアセトン · 3水和物を反応させることによって得られる。
[0052] へキサフルォロアセトンを使用する場合、反応は、原料である 1 , 5 ナフタレンジァ ミンの中へへキサフルォロアセトンを導入することによって行われる。へキサフルォロ アセトンの沸点が低い(一 28°C)ことから、へキサフルォロアセトンの反応系外への流 出を防ぐための装置 (冷却装置もしくは密封反応器)を使用することが好ましぐ装置 としては密封反応器が特に好ましレ、。
[0053] また、へキサフルォロアセトン · 3水和物を使用する場合、反応は、原料である 1 , 5
ナフタレンジァミンとへキサフルォロアセトン · 3水和物を同時に混合することによつ て開始することカできる。また、へキサフルォロアセトン · 3水和物の沸点が比較的高 V、(105°C)こと力、ら、へキサフルォロアセトン(沸点: 28°C)と比較して取扱!/、が容 易である。この場合、反応装置としては、密封容器を使用することもできるが、通常の 還流冷却管に上水(室温)を通じる程度でも十分にへキサフルォロアセトン · 3水和物 の反応系外への流出を防ぐことができる。
[0054] 本反応に使用するへキサフルォロアセトンもしくはへキサフルォロアセトン · 3水和 物の量は、 1 , 5 ナフタレンジァミンに対して、 2当量〜 10当量が好ましぐさらに好 ましくは 2. 5当量〜 5当量である。これ以上使用しても反応は問題なく進行するが、 経済性の面から好ましくない。
[0055] 本反応は、通常、室温〜 180°Cの温度範囲で行われるが、 50°C〜; 150°Cが好まし く、 90°C〜; 130°Cが特に好ましい。室温より低い場合は反応が進行し難いので好ま しくなく、 180°C以上の温度では副反応が進行するので好ましくない。
[0056] 本反応は、触媒を使用しなくても行うことができる力 酸触媒を使用することで反応を 促進させること力 Sできる。使用される酸触媒としては、塩化アルミニウム、塩化鉄 (III) 、フッ化硼素等のルイス酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸(CSA)、メタ ンスルホン酸、 p トルエンスルホン酸(pTsOH)、 p—トルエンスルホン酸(pTsOH) '一水和物、ピリジニゥム p トルエンスルホン酸(PPTS)などの有機スルホン酸が好
ましいが、これらの中でも、塩化アルミニウム、塩化鉄(111)、メタンスルホン酸、 p ト ルエンスルホン酸(pTsOH) '—水和物が特に好ましい。使用される触媒の量は、 4, 4' ォキシジァニリン 1モルに対して、 1モル%〜50モル%が好ましぐ 3モル%から 40モル%が特に好ましい。これ以上使用しても反応は問題なく進行する力 経済性 の面力、ら好ましくない。
[0057] 本反応は溶媒を使用せずに行うことができるが、溶媒を使用することもできる。使用 される溶媒としては、反応に関与しないものなら特に制限は無いが、キシレン、トルェ ン、ベンゼン、ァニソ一ノレ、ジフエニノレエーテノレ、ニトロベンゼン、ベンゾニトリノレ等の 芳香族炭化水素類または水が好ましい。使用する溶媒の量には特に制限が無いが 、多量に使用することは容積あたりの収量が減少するので好ましくない。
[0058] 本反応を、密封反応器 (オートクレープ)を使用して行う場合には、へキサフルォロ アセトンとへキサフルォロアセトン · 3水和物のレ、ずれを用いるかによつて様態が異な る。へキサフルォロアセトンを用いる場合には最初に 1 , 5—ナフタレンジァミンと、必 要に応じて触媒および/または溶媒を反応器内に仕込む。次いで、反応器内圧が 0 . 5MPaを越えないように、温度を上げつつ、へキサフルォロアセトンを逐次導入して いくことが好ましい。
[0059] へキサフルォロアセトン · 3水和物を用いる場合には、最初に 1 , 5 ナフタレンジァ ミンと必要量のへキサフルォロアセトン · 3水和物を仕込むことが可能であり、さらに必 要に応じて触媒および/または溶媒を反応器内に仕込んで反応を行うことができる。
[0060] 本反応の反応時間に特別な制限はないが、温度や、用いる触媒の量等に依存して 最適の反応時間は異なる。従って、ガスクロマトグラフィー等、汎用の分析手段により 、反応の進行状況を測定しつつ反応を実施し、原料が十分消費されたことを確認し た後、本工程を終了することが好ましい。 反応終了後、抽出、蒸留、晶析等の通常 の手段により、 2, 6—ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—トリフノレ ォロェチル) 1 , 5—ナフタレンジアミンを得ることができる。また、必要によりカラムク 口マトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
[0061] 次に、式(1)の代表例の一つとして式(21)
[化 30]
で表される単量体である、 2—(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリ フルォロェチル) 1 , 5—ナフタレンジァミンの合成方法を説明する。
[0062] このジァミンを合成するに当たっては、使用するへキサフルォロアセトンもしくはへ キサフルォロアセトン · 3水和物の量を減ずる以外は全て上述した 2, 6 ビス(1ーヒ ドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 5—ナフタレン ジァミンの合成方法に準じて行うことができる。
[0063] 具体的に、本ジァミンの合成時に使用するへキサフルォロアセトンもしくはへキサフ ノレォロアセトン · 3水和物の量は、 1 , 5—ナフタレンジァミンに対して、 1当量〜 5当量 が好ましぐさらに好ましくは 1. 5当量〜 3当量である。これ以上使用しても反応は問 題なく進行する力、経済性の面から好ましくない。
[0064] このように、使用するへキサフルォロアセトンもしくはへキサフルォロアセトン · 3水和 物の量を制御することにより、 1 , 5—ナフタレンジァミン骨格上へ導入するへキサフ ルォロイソプロピル基の数を制御することができる。
[0065] その他の式(1)で表される含フッ素ジァミンを製造するにあたっても、上述した、 2, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 5—ナフタレンジァミンの合成方法に準拠して行うことができる。
[0066] 次に、本発明によるジァミン化合物の使用例として、このジァミン化合物を重合させ 、高分子を製造する方法について説明する。このジァミン化合物は、へキサフルォロ イソプロピル基を一つ以上有する化合物であり、少なくとも分子内に 3つ以上の官能 基を同時に有している。高分子を製造する場合、これらの 3つ以上の官能基を有効 に利用することになる力 具体的にはジァミンを使用することが好ましい。
[0067] 本発明の含フッ素重合性単量体であるジァミン化合物は、式(22)、または式(23) で表されるジカルボン酸単量体と接触させ、所定の温度範囲で反応させることによつ
て、収率よぐ前述の「ポリアミド型高分子化合物」へと重合することができる。この場 合、ジカルボン酸はもとより、その誘導体、例えば、ジカルボン酸ジノ、ライド (ハロゲン は、塩素、臭素、フッ素、またはヨウ素)、ジカルボン酸モノエステル、ジカルボン酸ジ エステルを用いることもできる。
本発明で使用できる、式(22)、 (23)で表されるジカルボン酸をジカルボン酸の形 で例示すると、例えばシユウ酸、マロン酸、コハク酸、ダルタル酸、アジピン酸、ピメリ ン酸、スベリン酸、ァゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、ィ ソフタル酸、テレフタル酸、 3, 3'ージカルボキシルジフエニルエーテル、 3, 4'—ジ カルボキシルジフエニルエーテル、 4, 4'ージカルボキシルジフエニルエーテル、 3, 3'ージカルボキシルジフエニルメタン、 3, 4 '—ジカルボキシルジフエニルメタン、 4, 4'ージカルボキシルジフエニルメタン、 3, 3 '—ジカルボキシルジフエニルジフルォロ メタン、 3, 4'—ジカルボキシルジフエニルジフルォロメタン、 4, 4'ージカルボキシノレ ジフエニルジフルォロメタン、 3, 3'ージカルボキシルジフエニルスルホン、 3, 4'—ジ カルボキシルジフエニルスルホン、 4, 4'ージカルボキシルジフエニルスルホン、 3, 3 'ージカルボキシルジフエニルスルフイド、 3, 4'ージカルボキシルジフエニルスルフィ ド、 4, 4'ージカルボキシルジフエニルスルフイド、 3, 3'ージカルボキシルジフエニル ケトン、 3, 4'—ジカルボキシルジフエ二ルケトン、 4, 4'ージカルボキシルジフエニル ケトン、 2, 2 ビス(3 カルボキシフエ二ノレ)プロパン、 2, 2 ビス(3, 4,ージカルボ キシフエ二ノレ)プロパン、 2, 2 ビス(4 カルボキシフエ二ノレ)プロパン、 2, 2 ビス( 3 カルボキシフエニル)へキサフルォロプロパン、 2, 2 ビス(3, 4'—ジカルボキシ フエニル)へキサフルォロプロパン、 2, 2 ビス(4 カルボキシフエニル)へキサフル ォロプロパン、 1 , 3—ビス(3—カルボキシフエノキシ)ベンゼン、 1 , 4 ビス(3—カル ボキシフエノキシ)ベンゼン、 1 , 4 ビス(4 カルボキシフエノキシ)ベンゼン、 3, 3, - (1 , 4—フエ二レンビス(1—メチルェチリデン))ビス安息香酸、 3, 4,一(1 , 4—フ ェニレンビス(1—メチルェチリデン))ビス安息香酸、 4, 4' - (1 , 4—フエ二レンビス( 1ーメチルェチリデン))ビス安息香酸、 2, 2—ビス(4— (3—カルボキシフエノキシ)フ ェニノレ)プロパン、 2, 2 ビス(4一(4 カルボキシフエノキシ)フエ二ノレ)プロパン、 2 , 2 ビス(4— (3 カルボキシフエノキシ)フエ二ノレ)へキサフルォロプロパン、 2, 2
ビス(4一(4 カルボキシフエノキシ)フエ二ノレ)へキサフルォロプロパン、ビス(4 (3—カルボキシフエノキシ)フエ二ノレ)スルフイド、ビス(4一(4 カルボキシフエノキシ )フエ二ノレ)スルフイド、ビス(4— (3—カルボキシフエノキシ)フエ二ノレ)スルホン、ビス( 4一(4 カルボキシフエノキシ)フエ二ノレ)スルホン、 5—(パーフルォロノネ二ルォキ シ)イソフタル酸、 4 (パーフルォロノネニルォキシ)フタル酸、 2 (パーフルォロノ ネニルォキシ)テレフタル酸、 4ーメトキシー 5—(パーフルォロノネニルォキシ)イソフ タル酸などのパーフルォロノネニルォキシ基含有のジカルボン酸、 5—(パーフルォ 口へキセニルォキシ)イソフタル酸、 4 (パーフルォ口へキセニルォキシ)フタル酸、 2 (パーフルォ口へキセニルォキシ)テレフタル酸、 4ーメトキシ 5 (パーフルォロ へキセニルォキシ)イソフタル酸などのパーフルォ口へキセニルォキシ基含有のジカ ルボン酸、等の芳香族ジカルボン酸が例示できる。
[0069] 重合反応の一例として、例えば、本発明の式(1)で示される含フッ素重合性単量体 と上記のジカルボン酸単量体(式(22)または式(23) )を反応させると、式(10)で示 される高分子化合物 (ポリアミド樹脂)が得られる。
[0070] この重合反応の方法、条件については特に制限されない。例えば、前記ジァミン成 分と前記ジカルボン酸のアミド形成性誘導体を 150°C以上で相互に溶解 (溶融)させ て無溶媒で反応させる方法、また有機溶媒中高温 (好ましくは 150°C以上)で反応さ せる方法、 20〜80°Cの温度で有機溶媒中にて反応する方法が挙げられる。
[0071] 使用できる有機溶媒としては原料の両成分が溶解すれば特に限定されないが、 N , N ジメチルホルムアミド、 N, N ジメチルァセトアミド、 N メチルホルムアミド、へ キサメチノレリン酸トリアミド、 N メチル 2—ピロリドン等のアミド系溶媒、ベンゼン、ァ ニソール、ジフエニルエーテル、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル等の芳香族系溶媒、 クロロホノレム、ジクロロメタン、 1 , 2—ジクロロェタン、 1 , 1 , 2, 2—テトラクロロェタン等 のハロゲン系溶媒、 γ—ブチ口ラタトン、 Ί—バレロラタトン、 δ—バレロラタトン、 γ - 力プロラタトン、 ε —力プロラタトン、 a—メチル一 Ί—ブチ口ラタトン等のラタトン類な どを例示すること力 Sできる。このような有機溶媒とともに、酸受容体、例えば、ピリジン 、トリェチルァミンなどを共存させて反応を行うことが効果的である。特に上記のアミド 系溶媒を用いるとこれらの溶媒自身が酸受容体となり高重合度のポリアミド樹脂を得
ること力 Sでさる。
本発明のジァミン化合物 (含フッ素重合性単量体)を、他のジァミン化合物、ジヒドロ キシァミンなどと併用した共重合体とすることも可能である。併用できるジァミン化合 物としては、 3, 5 ジァミノべンゾ卜リフノレ才リド、、 2, 5 ジァミノべンゾ卜リフノレ才リド、、
3, 3, 一ビストリフルォロメチルー 4, 4,ージアミノビフエニル、 3, 3, 一ビストリフルォロ メチルー 5, 5,一ジアミノビフエニル、ビス(トリフルォロメチル) 4, 4 '—ジアミノジフ ェニル、ビス(フッ素化アルキル) 4, 4,ージアミノジフエニル、ジクロロー 4, 4,ージ アミノジフエニル、ジブ口モー 4, 4,ージアミノジフエニル、ビス(フッ素化アルコキシ) 4, 4 'ージアミノジフエニノレ、ジフエニノレー 4, 4 'ージアミノジフエニノレ、 4, 4 ' ビス (4 アミノテトラフルオロフエノキシ)テトラフルォロベンゼン、 4, 4 ' ビス(4ーァミノ テトラフルオロフエノキシ)ォクタフルォロビフエニル、 4, 4 'ービナフチルァミン、 o—、 m—、 p—フエ二レンジァミン、 2, 4 ジアミノトノレェン、 2, 5 ジアミノトノレェン、 2, 4 ージアミノキシレン、 2, 4 ジアミノジュレン、ジメチルー 4, 4 'ージアミノジフエニル、 ジアルキル 4, 4 'ージアミノジフエニル、ジメトキシー 4, 4 'ージアミノジフエニル、ジ エトキシー 4, 4 'ージアミノジフエニル、 4, 4 'ージアミノジフエニルメタン、 4, 4 'ージ アミノジフエニルエーテル、 3, 4 '—ジアミノジフエニルエーテル、 4, 4 'ージアミノジフ ェニルスルフォン、 3, 3 '—ジアミノジフエニルスルフォン、 4, 4 '—ジァミノべンゾフエ ノン、 3, 3, 一ジァミノべンゾフエノン、 1 , 3—ビス(3—アミノフエノキシ)ベンゼン、 1 , 3—ビス(4—アミノフエノキシ)ベンゼン、 1 , 4—ビス(4—アミノフエノキシ)ベンゼン、
4, 4 '一ビス(4一アミノフエノキシ)ビフエニル、ビス(4一(3—アミノフエノキシ)フエ二 ノレ)スルフォン、ビス(4— (4 アミノフエノキシ)フエ二ノレ)スルフォン、 2, 2 ビス(4— (4 アミノフエノキシ)フエ二ノレ)プロパン、 2, 2 ビス(4一(4 アミノフエノキシ)フエ 二ノレ)へキサフルォロプロパン、 2, 2 ビス(4一(3 アミノフエノキシ)フエ二ノレ)プロ パン、 2, 2 ビス(4一(3 アミノフエノキシ)フエ二ノレ)へキサフルォロプロパン、 2, 2 -ビス(4— (4 アミノー 2 -トリフルォロメチルフエノキシ)フエニル)へキサフルォロ プロパン、 2, 2 ビス(4— (3 アミノー 5 トリフルォロメチルフエノキシ)フエ二ノレ)へ キサフルォロプロパン、 2, 2 ビス(4ーァミノフエ二ノレ)へキサフルォロプロパン、 2,
2 ビス(3 ァミノフエ二ノレ)へキサフルォロプロパン、 2, 2 ビス(3 ァミノ一 4 ヒ
ドロキシフエ二ノレ)へキサフルォロプロパン、 2, 2 ビス(3 アミノー 4 メチルフエ二 ノレ)へキサフルォロプロパン、 4, 4 ' ビス(4 アミノフエノキシ)ォクタフルォロビフエ ニル、 4, 4 'ージァミノべンズァニリド等が例示できる。これらを 2種以上併用すること もできる。この場合、ポリべンズォキサゾールで変性された共重合組成となる。
[0073] 本発明のジァミン化合物は、へキサフルォロプロピル基を保護して、酸により脱離 する保護基 (酸不安定基)を導入して用いることも可能である。使用できる酸不安定 基の例としては、光酸発生剤や加水分解などの効果で脱離が起きる基であれば制限 なく使用できる。具体的な例を挙げるとするならば、 tert ブトキシカルボニル基、 ter tーァミルォキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のァ ノレキコキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシェチル基、ブトキシェチル基、シ クロへキシルォキシェチル基、ベンジルォキシェチル基等のァセタール基、トリメチノレ シリル基、ェチルジメチルシリル基、メチルジェチルシリル基、トリェチルシリル基のシ リノレ基、ァセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノィル基、へキサノィル基、 バレリル基、ビバロイル基等のァシル基等を挙げることができる。
[0074] 酸脱離基(酸不安定基)を導入することにより、本発明の含フッ素重合性ジァミン単 量体を用いて重合した高分子化合物をレジスト材料として使用することが可能である 。すなわち、分子内のへキサフルォロイソプロパノール基を酸不安定性の保護基で 保護した後に光酸発生剤と混合してレジスト化し、これを露光することによって酸不安 定基がはずれ、へキサフルォロプロパノール基が生成し、その結果アルカリ現像可能 となるので、ポジ型のレジストや感光性材料として有用である。
[0075] また、本発明の含フッ素重合性単量体は、他の官能基を付与して使用することも可 能である。例えば、不飽和結合を付与することにより架橋部位を導入できる。例えば、 本発明の含フッ素重合性単量体と無水マレイン酸を反応させると、ビスマレイミド化し て二重結合を導入することができる。この化合物は架橋剤として有用である。
[0076] さらに本発明の含フッ素重合性単量体であるジァミン化合物の相手方の単量体とし て、テトラカルボン酸系の誘導体、例えば、式(24)で表されるテトラカルボン酸二無 水物単量体を用いることもできる。この場合のテトラカルボン酸二無水物単量体は一 般にポリアミド酸、又はポリイミド原料として使用されている構造であれば特に制限な
く使用できる。
[0077] 力、かるテトラカルボン酸二無水物としては、その構造は特に限定されないが、例え ば、ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(ピロメリット酸二無水物; PMDA)、トリフルォ ロメチルベンゼンテトラカルボン酸二無水物、ビストリフルォロメチルベンゼンテトラ力 ノレボン酸二無水物、ジフルォロベンゼンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンテトラ カルボン酸二無水化物、ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、ターフェニルテトラ力 ルボン酸二無水物、へキサフルォロイソプロピリデンジフタル酸ニ無水物、ォキシジ フタル酸ニ無水物、ビシクロ(2, 2, 2)オタトー 7 ェン 2, 3, 5, 6 テトラカルボン 酸二無水物、 2, 2 ビス(3, 4 ジカルボキシフエニル)フエキサフルォロプロパン酸 二無水物(6FDA)、 2, 3, 4, 5 チォフエンテトラカルボン酸二無水化物、 2,5,6,2' ,5',6'_へキサフルォ口- 3, 3,, 4, 4,ービフエニルテトラカルボン酸二無水化物、ビ ス(3, 4 ジカルボキシフエニル)スルホン酸二無水化物、 3, 4, 9, 10 ペリレンテト ラカルボン酸二無水化物等が挙げられる力 S、ピロメリット酸、 6FDAが特に好ましい。 これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよ!/、し、 2種以上混合して用い てもよい。本発明において、上記テトラカルボン酸二無水物とァミン成分との使用割 合は、テトラカルボン酸二無水物 1モルに対して 0. 9〜; 1. 1モル用いられ、好ましく は 0. 95—1. 05モノレ、更に好ましくは 0. 98— 1. 03モノレ用いられる。この範囲を外 れると、モル比のバランスがくずれ、特性が低下するため好ましくない。
[0078] 重合反応の方法、条件については、ジカルボン酸類との反応と同様な重合方法、 重合条件を適応することができる。使用できる溶媒も原料の両成分が溶解すれば特 に限定されず、ジカルボン酸類との反応と同様な溶媒を用いることができる力 N, N ージメチルホルムアミド、 N, N ジメチルァセトアミド、 N メチルホルムアミド、へキ サメチノレリン酸トリアミド、 N メチル 2—ピロリドン等のアミド系溶媒、ベンゼン、ァニ ソール、ジフエニルエーテル、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル等の芳香族系溶媒、クロ ロホノレム、ジクロロメタン、 1 , 2—ジクロロェタン、 1 , 1 , 2, 2—テトラクロロェタン等の ハロゲン系溶媒、 Ί—ブチ口ラタトン、 Ί—バレロラタトン、 δ—バレロラタトン、 γ—力 プロラタトン、 ε—力プロラタトン、 a—メチル一 Ί—ブチ口ラタトン等のラタトン類など を例示すること力 Sできる。このような有機溶媒とともに、酸受容体、例えば、ピリジン、ト
リエチルァミンなどを共存させて反応を行うことも同様に効果的である。
[0079] また、ジカルボン酸類との反応と同様に他のジァミン、ジヒドロキシァミンなどと併用 した場合ポリイミド共重合体とすることも可能である。併用できるジァミン化合物として は前記のジァミンを用いることができ、 2種以上を併用できることも同様である。
[0080] 上記方法により得られた「ポリアミド型高分子化合物」は、さらに脱水閉環させること により、式(11)、(13)、(15)、(16)、(18)等に表される「ヘテロ環型高分子化合物 」に誘導すること力 Sできる。
[0081] 脱水閉環反応の条件には、特に制限はないが、環化は、熱、酸触媒など脱水条件 を促進する種々の方法で行うことができる。
[0082] 環化 (脱水閉環)させた場合、耐熱性の向上、溶解性変化、屈折率や誘電率の低 下、撥水撥油性の発現など、大きな物性面の変化を伴う樹脂変性を行うことができる 。特に本発明の「ヘテロ環型高分子化合物」は、分子内に環状構造を有することから 耐熱性がさらに向上する。
[0083] このような優れた物性は、式(11)、(13)、(15)、(16)、(18)等に表される「ヘテロ 環型高分子化合物」の基本骨格に由来するため、高分子化合物全体の繰り返し単 位数に対する、これらの繰り返し単位の数は高い方が好ましぐ 80%以上が好ましく 、 90%以上がより好ましい。これらのユニットが 100%を占める、実施例に示した高分 子化合物群は特に好ましレ、態様である。
[0084] 本発明の含フッ素重合体は有機溶媒に溶解したワニス状態、または粉末状態、フィ ルム状態、固体状態で使用に供することが可能である。その際、得られた重合体中 には必要に応じて酸化安定剤、フィラー、シランカップリング剤、感光剤、光重合開始 剤および増感剤等の添加物が混合されて!/、ても差し支えな!/、。ワニスで使用する場 合は、ガラス、シリコンゥエーハ、金属、金属酸化物、セラミックス、樹脂などの基材上 にスピンコート、スプレーコート、フローコート、含浸コート、ハケ塗りなど通常用いられ る方法で塗布することができる。
[実施例]
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例 1
[0085] 2, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル)
100mlのガラス製密封容器(オートクレーブ)内に 1 , 5 ナフタレンジァミン 4· 05 g (25. 6mmol)、 p トノレエンスノレホン酸 ·ー水禾口物 0. 49g (2. 6mmol)、および へキサフルォロアセトン.三水和物 45· 6g (207. 4mmol、 8, 1当量)を仕込み、系 内を窒素雰囲気下にした。次いで昇温を開始し、内温 120°Cにて 46時間反応後、 反応液を冷却した。
[0086] 反応液をガスクロマトグラフィー(GC)で分析したところ、 目的化合物である 2, 6 - ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 5— ナフタレンジァミンが 93%、 2— (1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2—ト リフルォロェチル)ー1 , 5 ナフタレンジァミンが 7%であった。反応液に水 25mLを 添加後、攪拌した。この混合液を濾過後、回収した固体をメタノールに溶解し活性炭 処理後、セライトでろ別した。得られたメタノール溶液を水中で晶析し、得られた結晶 を減圧乾燥した。 目的化合物である 2, 6 ビス(1—ヒドロキシ— 1—トリフルォロメチ ノレ 2, 2, 2 卜リフノレ才ロェチノレ) 1 , 5 ナフタレンジァミン 10. 20g (収串 810/0 、純度 99%)を得た。
[0087] [2, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル)
常温で薄紫色固体。 H— NMR (基準物質: TMS、溶媒: DMSO— D ) σ (ppm):
6
6. 27 (s, 4H) , 7. 20 (d, 2H, J = 9. 2Hz) , 7. 43 (d, 2H, J = 9. 2Hz) , 9. 87 (s , 2H)。 19F— NMR (基準物質: CC1 F、溶媒: DMSO— D ) σ (ppm) :—72· 23 (s
3 6
, 12F)。
[化 31]
実施例 2
[0088] 2, 7 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチノレ)
実施例 1と同様の手法で、 1 , 6 アントラセンジァミン 5. 33g (25. 6mmol)、 p— トノレエンスルホン酸 '一水和物 0· 49g (2. 6mmol)、およびへキサフルォロアセトン •三水禾ロ物 45. 6g (207. 4mmol、 8. 1当量)力、ら、 目白勺ィ匕合物である 2, 7 ビス( 1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アン トラセンジァミン 5. 53g (収率 40%、純度 99%)を得た。
[化 32]
[0089] モデル化合物 [ 2, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリ フルォロェチル) 1 , 5—ビス(ベンゾィルァミノ)ナフタレン ]の合成
200mlの三つ口ナスフラスコ内に実施例 1で得られた 2, 6 ビス(1ーヒドロキシー 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) 1 , 5—ナフタレンジァミン 2. 00g (4. lmmol)、ピリジン 1. 29g (16. 3mmol、 4当量)、およびテトラヒドロフ ラン 30mLを仕込み、系内を窒素雰囲気にした。室温下、ベンゾイルクロリド 1. 06g (8. 6mmol、 2. 1当量)を滴下し、室温で 2時間攪拌、さらに 60度で 24時間攪拌し た。反応後、反応液を水中に投入し、得られた固体をろ別した。回収した固体をメタノ ールに溶解し、これを水中で晶析し、得られた結晶を減圧乾燥した。 目的化合物で ある 2, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチ ル)一 1 , 5 ビス(ベンゾィルァミノ)ナフタレン 0· 80g (収率 29%、純度 99%)を得 た。
[0090] [2, 6 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) — 1 , 5—ビス(ベンゾィルァミノ)ナフタレンの物性]
常温で白色固体。 H— NMR (基準物質: TMS、溶媒: DMSO— D ) σ (ppm) :7.
6
54-7.68 (m, 6H) , 7.84 (d, 2Η, J = 9.2Hz) , 7.96 (d, 2H, J = 9.2Hz) , 8 .06-8.12(m, 4H), 9.19(s, 2H) , 10.08 (s, 2H)。 19F— NMR (基準物質: C CI F、溶媒: DMSO— D ) σ (ppm):— 71.42(s, 12F)。
3 6
[化 33]
式(24)で表される化合物を 400°Cで 30分加熱処理したところ、脱水閉環した式(2 5)で表される化合物を得た。
[化 34]
実施例 1で合成した 2, 6 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2- トリフルォロェチル) 1, 5—ナフタレンジアミンを用いて、イソフタル酸クロリドと重合 反応を行った。
重合は十分に乾燥した攪拌機付き密閉 100mlガラス製 3つ口フラスコ中に、ジメチ ノレァセトアミドを 40g、 2, 6 ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロメチル一 2, 2, 2- 卜リフノレ才口ュチノレ) 1 , 5 ナフタレンジ ミンを 0. 01モノレ(4· 90g)仕込み、均一 になるように窒素を吹き込みながら攪拌し、そこにイソフタル酸クロリドを 0· 01モル(2 . 02g)仕込み、 5時間攪拌しながら重合を進行させた。次いで、大量のメタノール中 に再沈させ、濾過後、減圧乾燥することで式(26)で示したポリマー 5. 90g (収率 95 %)を得た。ポリマーの固有粘度は、 1. 20dL/gであった。
[化 35]
実施例 5
式(26)で表されたポリマー 5gを γ ブチロラタトン 20gに溶解し、 γ—ブチ口ラクト ン溶液をガラス基板上に展開し、 120°C、 200°C、 300°Cでそれぞれ 2時間乾燥した ところ透明なフィルムを得た。 IR測定から、得られたフィルムの構造は、式(27)で示し たポリマーであることがわかった。
[化 36]
DSC測定からフィルムのガラス転移温度は 260°C、 TMA測定力、ら熱膨張係数は 50 ppm/Kであった。比較例 1および比較例 2と比較すると、ガラス転移温度は高ぐ熱膨
張係数は低く改良されることがわかった。これは、ジァミン側に剛直なナフタレン構造 を導入したことに起因したものと推察される。
実施例 6
2, 6—ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチル) - 1 , 5 ナフタレンジァミンの代わりに実施例 2で合成した 2, 7 ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2 トリフルォロェチル) 1 , 6 アントラセンジアミ ン、イソフタル酸クロリドの代わりに 4, 4'ービフエニルジカルボン酸クロリドを用いて、 実施例 4、 5と同様の手法で式(28)で示したポリマーフィルムを得た。得られたフィル ムのガラス転移温度は 270°C、熱膨張係数は 40ppm/Kであった。比較例 1および比 較例 2と比較すると、ガラス転移温度は高ぐ熱膨張係数は低く改良されることがわか つた。これは、ジァミン側に剛直なアントラセン構造を導入したことに起因したものと推 察される。
[化 37]
[比較例 1]
2, 6—ビス(1ーヒドロキシ 1 トリフルォロメチルー 2, 2, 2—トリフルォロェチノレ) - 1 , 5—ナフタレンジァミンの代わりに 3, 3, 一ビス(1—ヒドロキシ一 1—トリフルォロ メチノレー 2, 2, 2 トリフノレオロェチノレ) 4, 4, 一ォキシジァニリンを用いて、実施例 6、 7と同様の手法で式(29)で示したポリマーフィルムを得た。得られたフィルムのガ ラス転移温度は 190°C、熱膨張係数は 90ppm/Kであった。
イソフタル酸クロリドの代わりに 4, 4'ービフエニルジカルボン酸クロリドを用いて、実 施例 4、 5と同様の手法で式(30)で示したポリマーフィルムを得た。得られたフィルム のガラス転移温度は 220°C、熱膨張係数は 85ppm/Kであった。比較例 1と比較する と、ガラス転移温度は高くなつたが、熱膨張係数はほとんど変化がないことがわかつ た。
[化 39]