JP4894120B2 - フェニレンジアミン誘導体、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なフェニレンジアミン誘導体、これを原料の一部として用いて得られるポリアミド酸、ポリイミドおよびポリアミド、およびこれらのポリマーを用いて得られる液晶配向膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子においては、その駆動方式に対応した適切なプレチルト角を液晶に対して与えることが必要である。例えば、現在液晶ディスプレイの主流であるTN−TFT方式の表示素子においては、基板平面に対し、数度から10゜程度のプレチルト角を持つことが要求されている。また、VA(vertically aligned)モードにおいては、電圧無印加時に液晶分子を垂直配向させる必要がある。
【0003】
プレチルト角の制御には、液晶配向膜の材料設計が重要である。近年では耐熱性や配向安定性に優れたポリイミドが配向膜材料として主に使用されている。このようなポリイミドの原料であるジアミンに大きな置換基を導入することで大きなプレチルト角が発現できる。さらに、上記のVA用配向膜材料においては、プレチルト角を垂直に近づけるために、置換基すなわちポリイミドの側鎖となる部位の、空間的な混み具合を高くする必要もある。このような目的を持つジアミンとしては、置換フェニレンジアミン誘導体が適しており、下記の式(6)に示すような化合物がWO9730107に記載されている。
(式中、Rはアルキルである。)
しかしながら、プレチルト角がラビングや洗浄などの処理に対し安定なこと、高い電圧保持率を持つこと、および焼き付きが少ないこと等が要求されており、これらの特性を満足させる配向膜設計を行うには、さらにさまざまな置換基を有する誘導体の開発が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の要求特性を満足させる液晶配向膜材料を得るために、その原料として用いることができる、新規なフェニレンジアミン誘導体を開発することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者らは鋭意研究開発を進めた結果、本発明のフェニレンジアミン誘導体を原料とした液晶配向膜が、数度から90゜までのプレチルト角を発現し、さらにラビングや洗浄などに対しプレチルト角が変化しないことを見出した。またこの配向膜を用いれば、液晶の配向安定性に優れ、電圧保持率が高く、焼き付きが少ない表示素子を提供できることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
即ち、本発明は下記の構成を有するものである。
(1)式(1)で示されるフェニレンジアミン誘導体。
(式中、連結基ZはCH2、CFH、CF2、CH2CH2またはCF2Oであり、環Yは1,4−シクロへキシレンまたは1〜4個のHがFまたはCH3で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、A1〜A3はそれぞれ独立して単結合、1,4−シクロへキシレンまたは1〜4個のHがFまたはCH3で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、B1〜B3はそれぞれ独立して単結合、炭素数1〜4のアルキレン、O、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり、RはH、任意のCH2がCF2で置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキル、または1個のCH2がCF2で置き換えられてもよい炭素数1〜9のアルコキシもしくはアルコキシアルキルであり、ベンゼン環に対するアミノ基の結合位置は任意の位置である。
但し、ZがCH2である場合には、B1〜B3のすべてが同時に炭素数1〜4のアルキレンであることはなく、ZがCH2CH2であって、環Yが1,4−フェニレンである場合には、A1およびA2がともに単結合であることはなく、またZがCF2Oである場合には、環Yが1,4−シクロへキシレンであることはない。)
(2)式(2)で示される、前記(1)項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(式中の記号の意味およびアミノ基の結合位置は、前記の式(1)における場合と同じである。)
(3)式(3)で示される、前記(1)項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(式中の記号の意味およびアミノ基の結合位置は、前記の式(1)における場合と同じである。)
(4)式(4)で示される、前記(1)項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(式中のR1はFまたはHであり、他の記号の意味およびアミノ基の結合位置は、前記の式(1)における場合と同じである。)
(5)式(5)で示される、前記(1)項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(式中の記号の意味およびアミノ基の結合位置は、前記の式(1)における場合と同じである。)
(6)式(4)においてR1がFであり、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、B1〜B3がそれぞれ独立して単結合、CH2CH2、OCH2またはCH2Oである、前記(4)項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(7)式(4)においてR1がHであり、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、B1〜B3がそれぞれ独立して単結合、CH2CH2、OCH2またはCH2Oである、前記(4)項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(8)式(2)〜式(5)において、2個のアミノ基の結合位置が環Yとの連結基の結合位置に対して共にメタ位であるか、またはメタ位とパラ位である、前記(2)〜(7)項のいずれか1項に記載のフェニレンジアミン誘導体。
(9)前記(1)〜(8)項のいずれか1項に記載のフェニレンジアミン誘導体を原料として用いて得られるポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド、またはポリアミドイミド。
(10)前記(9)項に記載のポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド、およびポリアミドイミドのうちの少なくとも1種を含有するワニス。
(11)前記(10)項に記載のワニスを用いて得られる液晶配向膜。
(12)前記(11)項に記載の液晶配向膜を用いて得られる液晶表示素子。
【0007】
【発明の実施の形態】
式(1)で示される本発明のフェニレンジアミン誘導体を原料として得られるポリマーを含んだ配向膜を用いれば、上述の要求特性を満足する表示素子が得られる。本発明のフェニレンジアミン誘導体の好適な例として、以下の表に示す化合物(No.1〜No.470)が挙げられる。これらの表は、式(1)において連結基Zが示す基ごとに、Y、A1〜A3、B1〜B3およびRの好適選択例を示したものである。表1および2はZがCH2である場合、即ち式(2)で示される化合物の例を示したものであり、表3および4はZがCH2CH2である場合、即ち式(3)で示される化合物の例を示したものであり、表5〜7はZがCF2である場合、即ち式(4)においてR1がFである化合物の例を示したものであり、表8および9はZがCFHである場合、即ち式(4)においてR1がHである化合物の例を示したものであり、そして表10および11はZがCF2Oである場合、即ち式(5)で示される化合物の例を示したものである。
【0008】
なお、これらの表における記号の意味は下記の通りであり、ここに記載されていない記述は通常の化学式によるものである。
B:1〜4個のHがFまたはCH3で置き換えられていてもよい1,4−フェニレン
B(4H):無置換の1,4−フェニレン
B(4F):4個のHがFで置き換えられている1,4−フェニレン
B(2,6):環YにおいてZの結合位置を1として、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン
B(3,5):環YにおいてZの結合位置を1として、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン
Ch:1,4−シクロヘキシレン
−:単結合
M1:CH2
M2:CH2CH2
M3:CH2CH2CH2
M4:CH2CH2CH2CH2
C1:CH3
C2:C2H5
C3:n−C3H7
C4:n−C4H9
C5:n−C5H11
C6:n−C6H13
C7:n−C7H15
C8:n−C8H17
C10:n−C10H21
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
上記の化合物のうち、例えばNo.1〜5、No.16〜18、No.59〜63、No.68、No.179〜187、No.198〜200、No.244〜250、No.283、No.286〜294、No.305〜307、No.351〜357、No.390、およびNo.393〜403の化合物から選ばれたフェニレンジアミン誘導体を、原料成分の一つとして用いてポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド、またはポリアミドイミド等のポリマーを合成し、このようなポリマーから得られる配向膜を用いれば、液晶のプレチルト角を5〜10度程度に調製できる。従って、このような配向膜は、TN用の配向膜として特に好適である。
【0022】
また、No.6〜15、No.19〜58、No.64〜67、No.69〜178、No.188〜197、No.201〜243、No.251〜282、No.284、No.285、No.295〜304、No.308〜350、No.358〜389、No.391、No.392、およびNo.404〜470の化合物から選ばれたフェニレンジアミン誘導体を、原料成分の一つとして用いて前記のポリマーを合成し、このようなポリマーから得られる配向膜を用いれば、液晶のプレチルト角を90度近くに保持できる。従って、このような配向膜は、垂直に近いプレチルト角が要求されるVA用の配向膜として特に好適である。
【0023】
なお、前記の表の記載例においては、2個のアミノ基のベンゼン環に対する結合位置は任意である。即ち、本発明の式(1)で示されるフェニレンジアミン誘導体においては、アミノ基の結合位置は環Yとの連結基の結合位置を除く任意の位置であってよい。そして、2個のアミノ基が、この連結基の結合位置に対してともにメタ位に結合しているか、またはメタ位とパラ位に結合している化合物が好ましい。
【0024】
本発明のフェニレンジアミン誘導体を、テトラカルボン酸二無水物と反応させることによって、ポリアミド酸またはポリイミドとすることができる。このとき本発明のフェニレンジアミン誘導体を単独で使用してもよいが、式(1)における連結基Zが同じである2種以上の化合物を用いてもよいし、またZの異なる2種以上の化合物を用いてもよい。即ち、ポリマー合成に用いる本発明のフェニレンジアミン誘導体の選び方に制限はない。また、本発明のフェニレンジアミン誘導体と、本発明のフェニレンジアミン誘導体以外のジアミノ化合物とを組み合わせて使用してもよい。
【0025】
そして、更に特性を改善するために、本発明のフェニレンジアミン誘導体とジカルボン酸、ジカルボン酸無水物またはジカルボン酸ジハライド等のジカルボン酸類とを反応させたポリアミドを、前記のポリアミド酸またはポリイミドに加えて液晶配向膜原料としてもよい。このポリアミドを合成する場合においても、前記のポリアミド酸またはポリイミドを合成する場合と同様に、原料成分として用いる本発明のフェニレンジアミン誘導体の選び方に制限はなく、また本発明のフェニレンジアミン誘導体とこれ以外のジアミノ化合物とを組み合わせて使用してもよい。以下の記述においては、本発明のフェニレンジアミン誘導体以外のジアミノ化合物をその他のジアミノ化合物と称する。
【0026】
このポリアミドの代わりに、本発明のフェニレンジアミン誘導体と、テトラカルボン酸二無水物および前記ジカルボン酸類の混合物とを反応させたポリアミドイミドを用いてもよい。このポリアミドイミドを合成する場合においても、前記のポリアミド酸またはポリイミドを合成する場合と同様に、原料成分として用いる本発明のフェニレンジアミン誘導体の選び方に制限はない。また本発明のフェニレンジアミン誘導体とその他のジアミノ化合物とを組み合わせて使用してもよい。さらに配向膜のガラス基板への密着性の改善や硬さの調節等を行うために、アミノシリコン化合物等の第3成分を、これらのポリマーを合成する際の原料の一成分として加えてもよく、または液晶配向膜を形成させる際にこれらのポリマーに添加してもよい。
【0027】
上記のポリアミドまたはポリアミドイミドは、ポリアミド酸またはポリイミドに対し0.01〜30重量%の割合で添加されるが、この割合は0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。
【0028】
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ジシクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)エーテル二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)スルホン二無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)メタン二無水物、1,2−ジカルボキシ−4−スクシニック−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンタン酢酸二無水物、5,6−ジカルボキシ−1−メチル−3−スクシニック−1−シクロヘキセン二無水物、2,3,5,6−テトラカルボキシビシクロ[2・2・1]シクロペンタン二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロプロパン二無水物等を挙げることができる。これらの化合物の中には異性体を含むものがあるが、これらの異性体を含む混合物であってもかまわない。また、これらの化合物を2種類以上併用してもよい。なお、本発明に使用するテトラカルボン酸二無水物は、上記の化合物に制限されない。
【0029】
その他のジアミノ化合物としては、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、p−およびm−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノ−2−ブチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ドデシロキシベンゼン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(4−アミノ−2−メチルフェニル)エタン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)サルファイド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ベンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノ−3−オクチルジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−4−プロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)−シクロヘキサン、1,3−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス−p−アミノフェニルアニリン等を挙げることができる。これらの化合物は、本発明のフェニレンジアミン誘導体と併用することができるその他のジアミノ化合物の一部であり、これらの例示に制限されない。
【0030】
前記のポリマーの合成およびワニス調製に使用される溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BC)、エチレングリコールモノエチルエーテル、g−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0031】
ワニスを調製する際には、これらの溶媒に0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の濃度で、本発明のポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド、およびポリアミドイミドの少なくとも1種、およびその他の成分を溶解し、この溶液を刷毛塗り法、浸漬法、スピンナー法、スプレー法、または印刷法等により基板上に塗布する。その後50〜150℃、好ましくは80〜120℃で溶媒を蒸発させた後、150〜400℃、好ましくは180〜280℃で加熱し成膜する。塗布前に基盤表面上をシランカップリング剤を適用し、その上に成膜すれば膜と基板との接着性を改善できる。その後この膜表面を布などで一方向にラビングすれば、液晶配向膜が得られる。
【0032】
本発明の式(1)で示されるフェニレンジアミン誘導体は、以下の(a)〜(e)のような方法で容易に合成できる。
(a)式(2)で示されるフェニレンジアミン誘導体の合成
式(2)で示されるフェニレンジアミン誘導体は、下記の反応式1または2により合成される。
(式中のBnはベンジル基を示し、Y、A1〜A3、B1〜B3およびRの意味は、式(1)におけるものと同じである。)
【0033】
酸塩化物(1−a)と、ジクロロブロモベンゼンから誘導した銅試薬とを反応させることにより、化合物(1−b)を合成する。ジクロロブロモベンゼンは市販品として、または公知の方法に従い合成することによって、容易に入手できる。また、酸塩化物(1−a)は、例えばJP56158751A等に開示された方法によって容易に合成できる。この化合物(1―b)のカルボニル基を、常法に従いシラン還元して化合物(1−c)に誘導する。その後、Angew.Chem.Int.Ed.,vol.38,2413(1999)等に記載の方法に従い、パラジウム触媒により化合物(1−c)をジベンジルアミンと反応させて化合物(1−d)とする。そしてこの化合物を、常法に従い水素化分解することによって、式(2)で示される化合物が容易に得られる。
【0034】
(式中のY、A1〜A3、B1〜B3およびRの意味は、式(1)におけるものと同じである。)
【0035】
式(2)において環Yが無置換の1,4−フェニレンである場合は、上記の反応式2により、さらに容易に合成される。例えば、DE3001661A等に記載の方法に従って合成した化合物(1−e)とジニトロ安息香酸塩化物とを、塩化アルミニウム等のルイス酸を触媒とし、Friedel−Crafts反応させることによって化合物(1−f)を合成する。この化合物(1−f)のカルボニル基を上記反応式1の場合と同様に還元し、さらに常法に従いニトロ基に対する水素添加反応を行うことによって、式(2)において環YのHがFまたはCH3で置き換えられていない1,4−フェニレンである、フェニレンジアミン誘導体が容易に得られる。
【0036】
(b)式(3)で示されるフェニレンジアミン誘導体の合成
式(3)で示されるフェニレンジアミン誘導体は、下記の反応式3により合成される。
(式中のTfはSO2CF3を示し、Xはニトロ基またはClを示し、Y、A1〜A3、B1〜B3およびRの意味は、式(1)におけるものと同じである。)
【0037】
反応式3における化合物(2−a)は、WO9823583等に記載の方法に従って合成される。この化合物と化合物(2−b)とを、Tetrahedron Lett., vol.34 6403(1993)等に記載の方法に従い反応させることにより、化合物(2−c)が得られる。化合物(2−b)は、Tetrahedron Lett.,vol.38,1181(1997)、Tetrahedron,vol.54,4811(1998)、またはWO9604241等に記載の方法により合成される。次に、化合物(2−c)は、常法に従い水素添加される。化合物(2−b)のXがニトロ基の場合には、目的の式(3)で示されるフェニレンジアミン誘導体が得られ、またXがClである場合には化合物(2−d)が得られる。そして、化合物(2−d)は、反応式1に示されている方法で処理されることにより官能基が変換されて、式(3)で示されるフェニレンジアミン誘導体に誘導される。
【0038】
(c)式(4)においてR1がFであるフェニレンジアミン誘導体の合成
式(4)においてR1がFであるフェニレンジアミン誘導体は、下記の反応式4により合成される。
(式中のXはニトロ基またはClを示し、Pyはピリジンを示し、NBSはN−ブロモスクシンイミドを示し、Y、A1〜A3、B1〜B3およびRの意味は、式(1)におけるものと同じである。)
【0039】
化合物(3−a)は、反応式1に示した化合物(1−b)、または反応式2に示した化合物(1−f)と同様にして合成される。この化合物(3−a)を、J.Org.Chem.,vol.55,1874(1990)に記載の方法に従ってジチオケタール化させることにより、化合物(3−b)が得られる。この化合物は、同誌のvol.51,3508,(1986)に記載の方法に従い、フッ化水素・ピリジン塩等でフッ素化されて、化合物(3−c)に誘導される。そして、この化合物(3−c)のXがニトロ基である場合には反応式2に記載の方法により、またXがClである場合には反応式2に記載の方法により、化合物(3−c)から式(4)においてR1がFであるフェニレンジアミン誘導体が得られる。
【0040】
(d)式(4)においてR1がHであるフェニレンジアミン誘導体の合成
式(4)においてR1がHであるフェニレンジアミン誘導体は、下記の反応式5により合成される。
(式中のXはニトロ基またはClを示し、Y、A1〜A3、B1〜B3およびRの意味は、式(1)におけるものと同じである。)
【0041】
上記の反応式において、化合物(3−a)を、J.Org.Chem.,vol.50,5357,(1985)に記載の方法に従って還元すると、化合物(3−d)が得られる。この化合物を、Organic.Reactions,vol.35,513,(1988)等に記載の方法に従って、ジエチルアミノサルファー・トリフルオライド(DAST)等によりフッ素化して、化合物(3−e)とする。そして、この化合物(3−e)から、化合物(3−c)に対する反応と同じようにして、式(4)においてR1がHであるフェニレンジアミン誘導体が得られる。
【0042】
(e)式(5)で示されるフェニレンジアミン誘導体の合成
式(5)で示されるフェニレンジアミン誘導体は、下記の反応式6により合成される。
(式中のXはニトロ基またはClを示し、Pyはピリジンを示し、NBSはN−ブロモスクシンイミドを示し、Y、A1〜A3、B1〜B3およびRの意味は、式(1)におけるものと同じである。)
【0043】
上記の反応式において、化合物(4−a)を酸塩化物(4―b)と反応させ、次いでLawesson’s試薬でチオエステル化することによって、化合物(4−d)が容易に合成される。化合物(4−a)は、EP90671A等に記載の方法によって容易に合成される。また化合物(4−b)は、市販品としてまたは公知の方法に従い合成することによって容易に入手することができる。この化合物(4−d)を、Chem.Lett.,827(1992)またはJ.Org.Chem.,vol.55,768(1990)等に記載の方法に従いフッ素化することによって、化合物(4−e)が合成される。そして、この化合物(4−e)から、化合物(3−c)に対する反応と同じようにして、式(5)で示されるフェニレンジアミン誘導体が得られる。
【0044】
本発明のフェニレンジアミン誘導体は、液晶配向膜用ポリイミド以外にも、各種ポリイミドコーティング剤、あるいはポリイミド樹脂成型品、フィルム、または繊維などの原料として利用することができる。さらには一般用途向けのポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレア樹脂等の原料、あるいはエポキシ樹脂の硬化剤などとして用いることもできる。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により、本発明のフェニレンジアミン誘導体の合成例、これを原料としてられるポリマーを用いた液晶配向膜に関する応用例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、NMRは重クロロホルム中で測定した。また、分子量の測定はGPCを用い、ポリスチレンを標準溶液とし、溶出液はDMFを用いた。
【0046】
<液晶表示素子の評価法>
以下に実施例で用いた液晶表示素子の評価法を記載する。
1)プレチルト角
クリスタルローテーション法により行った。
2)焼き付き(残留電荷)
「三宅他、信学技報、EID91−111,p19」に記載の方法により、残留電荷を測定した。測定は液晶セルに50mV、1kHzの交流および周波数0.0036Hzの直流の三角波を重畳させて行った。この残留電荷を焼き付きの指標にした。つまり残留電荷が多いほど焼き付きやすいとした。
3)電圧保持率
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78」に記載の方法により、測定条件をゲート幅69μs、周波数60Hz、波高±4.5Vとして測定した。
【0047】
実施例1
3、5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ヘプチルシクロヘキシルメチルオキシ)シクロヘキシル)ジフェニルメタン(表1に記載のNo.33において、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、2個のアミノ基の結合位置がCH2の結合位置に対してともにメタ位である化合物)の合成
前記DE3001661Aに記載の方法と同様にして合成した4−(4−n−ヘプチルシクロヘキシルメチルオキシ)シクロヘキシルベンゼン5.1g(14mmol)、塩化アルミニウム5.5g(41mmol)および塩化メチレン100mlの混合物に、氷冷下で3,5−ジニトロ安息香酸クロリド3.6g(16mmol)を加え、室温で一晩反応させた。反応混合物を氷水(100ml)に投入し、有機層を分離した。水層を塩化メチレン50mlで抽出し、塩化メチレン層を有機層に加えた。無水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥後ろ過して、減圧下に溶媒を蒸発させた。得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)を適用し、次いで再結晶(トルエン−ヘプタン)することによって、目的とする3,5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ヘプチルシクロヘキシルメチルオキシ)シクロヘキシル)ベンゾフェノンを得た。(収量6.3g、収率81%)
【0048】
この化合物6.0g(11mmol)、四塩化チタン4.1g(22mmol)および塩化メチレン50mlの混合物に、室温でトリエチルシラン3.9ml(24mmol)を添加し、そのままの温度で2時間攪拌した。反応後、反応混合物を氷水に投入し、上記と同様な抽出操作を行った。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘプタン:トルエン=1:1)を適用し、次いで再結晶(ヘプタン)することによって、目的とする3,5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ヘプチルシクロヘキシルメチルオキシ)シクロヘキシル)ジフェニルメタンを得た。(収量5.0g、収率86%)
【0049】
この化合物5.0gをトルエン−エタノール混合溶媒200mlに溶解し、500mgのPd/Cを加え、水素添加反応を行った。反応後、反応液から触媒をろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:メタノール=10:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン)することによって、目的とする3,5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ヘプチルシクロヘキシルメチルオキシ)シクロヘキシル)ジフェニルメタンを得た。(収量2.8g、収率62%)
1H NMR;d 7.1-7.2 (m, 4H), 5.97 (d, 2H, J=2.00Hz), 5.89 (t, 1H, J=2.00Hz), 4.47 (brs, 1H), 3.75 (s, 2H), 0.8-2.5, 3.4-3.6 (m, 37H).
【0050】
実施例2
4−(2−(4−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)エチル)−1,3−フェニレンジアミン(表3に記載のNo.114において、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、2個のアミノ基の結合位置がCH2CH2に対してそれぞれメタ位とパラ位である化合物)の合成
前記WO9823583に記載の方法に従い合成した1−エチニル−4−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ベンゼン5.2g(15mmol)、2,4−ジニトロフェノールから公知の方法によって合成した2,4−ジニトロフェニル トリフルオロメタンスルホネート4.8g(15mmol)、ジクロロビストリフェニルフォスフィノパラジウム105mg(0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン79mg(0.30mmol)の混合物をピロリジン(80ml)中、窒素雰囲気下、80℃で4時間反応させた。冷却し、溶媒を減圧留去した後、得られた残さに酢酸エチル(100ml)および食塩水(100ml)を加え、分液した。有機層をさらに食塩水、3N塩酸、純水、および炭酸水素ナトリウム水溶液を順次用いて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。これをろ過後、溶媒を減圧留去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)を適用し、次いで再結晶(トルエン−ヘプタン)して、目的とする2,4−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)トランを得た。(収量5.7g、収率75%)
【0051】
この化合物を実施例1と同様にして水素添加反応し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:メタノール=10:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン)することによって、目的とする4−(2−(4−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)エチル)−1,3−フェニレンジアミンを得た。(収率74%)
1H NMR;d 7.1-7.2 (m, 4H), 6.52 (d, 1H, J=9.90Hz), 5.88 (dd, 1H, J=10.0, 2.00Hz), 5.77(d, 1H, 2.00Hz), 4.47 (brs, 1H), 0.8-2.5, 2.5-2.6, 2.7-2.8 (m, 35H).
【0052】
実施例3
3、5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタン(表5に記載のNo.214において、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、2個のアミノ基の結合位置がCF2の結合位置に対してともにメタ位である化合物)の合成
実施例1と同様にして合成した3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ベンゾフェノン10.0g(20mmol)および三フッ化ホウ素酢酸溶液3.2ml(23mmol)の混合物に、エタンジチオール1.8g(24mmol)とトルエン20mlを加えて、還流させながら1日加熱した。反応後、上記と同様な抽出操作を行った後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)を適用し、次いで再結晶(トルエン−ヘプタン)することによって、目的とする3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ベンゾフェノン チオケタールを得た。(5.3g、収率46%)
【0053】
N−ブロモスクシンイミド(NBS)3.1g(17mmol)の塩化メチレン溶液50mlを−70℃以下に冷却し、70%フッ化水素ピリジン溶液(HF/Py)8mlを添加した。この溶液に上記チオケタール誘導体10.0g(17mmol)を−60℃以下で添加した。−78℃で10分間反応後、−10℃で飽和炭酸水素ナトリウム50ml溶液を加えた後、室温で1晩攪拌した。上記と同様な抽出操作を行った後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘプタン:トルエン=1:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン−ヘプタン)することによって、目的とする3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタンを得た。(収量9.1g、収率80%)
このジニトロ体を上記と同様に還元し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:メタノール=10:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン)することによって、目的とする3、5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタンを得た。(収率71%)
1H NMR;d 7.0-7.1 (m, 4H), 5.9-6.0 (m, 2H), 5.89 (t, 1H, J=2.00Hz), 4.40 (brs, 1H), 0.8-2.5 (m, 31H).
【0054】
実施例4
3、5−ジアミノ−4’−(4−n−プロピルシクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタン(表5に記載のNo.198において、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、2個のアミノ基の結合位置がCF2に対してともにメタ位である化合物)の合成
実施例3と同様にして合成した。
1H NMR;d 7.0-7.1 (m, 4H), 5.9-6.0 (d, 2H, J=2.00Hz), 5.85 (t, 1H, J=2.00Hz), 3.50 (brs, 1H), 0.8-2.5(m, 17H).
【0055】
実施例5
3,5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタン(表8に記載のNo.321において、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、2個のアミノ基の結合位置がCFHの結合位置に対してともにメタ位である化合物)の合成
水素化ホウ素ナトリウム760mg(20mmol)およびテトラヒドロフラン(THF)20mlの混合物に、3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ベンゾフェノン10.0g(20mmol)のTHF(30ml)溶液を室温で添加した。5時間加熱還流後室温まで冷却し、1N塩酸10mlを反応液に加え、ついで酢酸エチル50mlで3回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、減圧下で溶媒を蒸発させ、3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルメタノールを得た。この化合物は精製せずにそのまま次の反応に用いた。
【0056】
3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルメタノール11g(22mmol)の塩化メチレン(80ml)溶液にDAST4.3ml(27mmol)を加え、室温で1晩反応させた。反応混合物を氷水に投入し、塩化メチレンを用い、上記と同様な抽出操作を行った。得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘプタン:トルエン=1:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン−ヘプタン)することによって、目的とする3、5−ジニトロ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルフルオロメタンを得た。(収量7.1g、収率70%)
このジニトロ化合物を上記と同様に還元し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:メタノール=10:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン)することによって、目的とする3、5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルフルオロメタンを得た。(収率68%)
1H NMR;d 7.0-7.1 (m, 4H), 6.43 (d, 1H, J=47.0Hz), 5.95 (d, 2H, J=2.00Hz), 5.85 (t, 1H, J=2.00Hz), 3.60 (brs, 4H), 0.8-2.5(m, 31H).
【0057】
実施例6
4−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,6−ジフルオロフェニル)オキシジフルオロメチル−1,3−フェニレンジアミン(表11に記載のNo.420において、環Yが2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、2個のアミノ基の結合位置がCF2Oの結合位置に対してそれぞれオルト位とパラ位である化合物)の合成
前記EP90671Aに記載の方法と同様な方法で合成した4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,6−ジフルオロフェノール9.8g(27mmol)、ピリジン4.5ml(56mmol)および塩化メチレン30mlの混合物に、2,4−ジニトロ安息香酸クロリド7.4g(32mmol)の塩化メチレン(40ml)溶液を氷冷下で加え、室温で1晩反応させた。反応液を純水(50ml)で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥し、ろ過した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン)することによって、目的とする4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,6−ジフルオロフェノール 2,4−ジニトロ安息香酸エステルを得た。(収量12.8g、収率85%)
【0058】
このエステル化合物12.0g(21mmol)およびLawesson’s試薬13.0g(32mmol)をメシチレン30mlに溶解し、5時間加熱還流した。溶媒を減圧留去した後、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1)を適用することによって、目的とする4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,6−ジフルオロフェノール 2,4−ジニトロチオ安息香酸エステルを得た。(収量2.6g、収率21%)
この化合物2.5g(4.3mmol)を、HF/Py3mlおよびNBS1.5g(8.4mmol)を用い、実施例2と同様にしてフッ素化した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘプタン:トルエン=1:1)を適用し、次いで再結晶(ヘプタン−トルエン)することによって、目的とする4−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,6−ジフルオロフェニル)オキシジフルオロメチル−1,3−ジニトロベンゼンを得た。(収量2.0g、収率78%)
このジニトロ化合物を上記と同様に還元し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:メタノール=10:1)を適用し、次いで再結晶(トルエン)することによって、目的とする4−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2,6−ジフルオロフェニル)オキシジフルオロメチル−1,3−フェニレンジアミンを得た。(収率75%)
1H NMR;d 7.1-7.2 (AA'BB', 2H),6.33 (d, 1H, J=9.90Hz), 5.85 (dd, 1H, J=10.0, 2.00Hz), 5.63(d, 1H, 2.00Hz), 3.4-3.6(brs, 4H), 0.8-2.5 (m, 31H).
【0059】
実施例7(ポリアミド酸の合成)
200mlの4つ口フラスコに、実施例3で合成した3、5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタン2.0g(4.3mmol)および1,2−ビス(4,4’−ジアミノフェニル)エタン(以下、記号DDETで表記する。)90mg(0.43mmol)を入れ、NMP10gに溶解した。ここにピロメリット酸無水物(以下、記号PMDAで表記する。)1.0g(4.7mmol)を加え、1時間攪拌した。その後この溶液をNMP52gで希釈することにより、ポリアミド酸含有率が約5重量%の透明溶液が得られた。このポリアミド酸の重量平均分子量は6.6万であり、25℃での粘度は1570mPa・sであった。以下、この溶液をワニスAとする。
【0060】
実施例8(ポリアミドの合成)
三口フラスコ(500ml)に実施例3で合成した3、5−ジアミノ−4’−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ジフェニルジフルオロメタン7.0g (15mmol)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下、記号DDMで表記する。)320mg(1.5mmol)、テレフタル酸(以下、記号TPAで表記する。) 3.6g(17mmol)、塩化リチウム3.8g(88mmol)を入れ、NMP120mlに溶解させた。ここに亜リン酸トリフェニル11.8g(38mmol)を滴下し、窒素気流中、100℃で4時間反応させた。冷却後反応物をメタノール1Lに加え、ポリマーを再沈澱させてろ過した。この粗生成物を、純水500mlで2回、メタノール500mlで1回、各30分程度煮沸洗浄した。120℃で7時間真空乾燥させポリアミド10.0gを得た。このポリアミドの重量平均分子量は22万であった。
【0061】
三口フラスコに上記ポリアミド10.0gを入れ、NMP(150ml)に溶解させた。ここにナトリウムメトキシド2.2g(40mmol) を加え、室温で3時間攪拌させた。この溶液にヨウ化メチル6.4g(45mmol)を添加し、さらに室温で2時間反応させた。反応物を純水2.0Lに加えて再沈殿させ、ろ過した後、純水1Lで2回各30分間煮沸洗浄し、更に純水−IPA混合溶媒(重量比1:1)500mlで1回洗浄した。120℃で8時間真空乾燥させポリメチルアミド9.6gを得た(このポリマーをポリアミドAとする)。このポリマーの重量平均分子量は10.2万であり、アミド水素のメチル基への置換率は、NMRの測定から100%であった。
【0062】
実施例9〜14および比較例1〜3
以下同様にして、ワニスB〜IおよびポリアミドBを調製した。これらの合成に用いたジアミノ化合物および多塩基酸化合物を表13に示す(実施例7および8を再掲)。
この表中の記号の意味は下記の通りであり、括弧内の数値はモル%を表す。
PD−1〜6:実施例1〜6で得られたそれぞれのフェニレンジアミン誘導体
5ChBEB:3,5−ジアミノ安息香酸 4−n−ペンチルシクロヘキシルフェノレート(WO9730107に記載の方法に従い合成した。)
CBDA:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
【0063】
応用例1
3つ口フラスコにワニスAを0.18ml、ワニスEを18.2ml量り取り、さらにポリアミドAの5重量%NMP溶液0.02mlを加え、室温で1時間攪拌した。その後前記溶媒のBCを12ml加え、ポリマー濃度約3重量%の樹脂組成物を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この組成物を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後80℃で5分間溶媒を蒸発させた後、オーブン中で250℃30分間加熱処理を行い、膜厚約60nmの樹脂膜を得た。この樹脂膜を形成したガラス基板をラビング処理し、ラビング方向が逆平行になるようにこれらの2枚を合わせ、セル厚20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに下記の液晶組成物を注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却して液晶表示素子を得た。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.02Vであり、20、60、および90℃における電圧保持率はそれぞれ97.8%、97.2%、および95.4%であった。またこの表示素子を用いてプレチルト角を測定した結果、89.7度であった。
【0064】
【0065】
応用例2
ワニスAの代わりにワニスBを用いた以外は、応用例1と同様な方法で液晶表示素子を製作した。その残留電荷を測定したところ、25℃で0.03Vであり、20、60、および90℃における電圧保持率はそれぞれ97.5%、97.1%、および95.2%であった。またプレチルト角は、89.6度であった。
【0066】
応用例3〜7
ワニスAを下記の表14に示すものに換え、ポリアミドを添加しないこと以外は応用例1と同様にして液晶表示素子を製作した。これらのプレチルト角を測定した結果を表14に示す。
【0067】
比較例4
ワニスA、ワニスEおよびポリアミドAの代わりにそれぞれワニスH、ワニスIおよびポリアミドBを用いた以外は、応用例1と同様な方法で液晶表示素子を製作し、その残留電荷を測定した。その結果、残留電荷はは25℃で0.10Vであり、20、60、および90℃における電圧保持率はそれぞれ95.3%、93.1%、および92.2%であった。またプレチルト角は20〜80度の範囲内の値であった。
【0068】
【発明の効果】
本発明のフェニレンジアミン誘導体を原料として合成したポリマーを、配向膜材料として用いた液晶表示素子は、電圧保持率が高く焼き付きが少ない。また液晶のプレチルト角を、本発明化合物の側鎖の長さを変えることで容易に調整できる。特に長い側鎖を有するジアミノ化合物を用いると、プレチルト角を垂直に近くすることができるため、この化合物はVA方式の液晶表示素子用途に重要である。また、本発明の化合物は短い合成ルートで安価に製造することができるので、高機能な液晶表示素子をより安価に提供することが可能になった。なお、本発明のフェニレンジアミン誘導体は、液晶配向膜以外の用途を目的とする高分子材料の原料としても使用できる。
Claims (10)
- 式(1)で示されるフェニレンジアミン誘導体。
(式中、連結基ZはCFH、CF 2 またはCF 2 Oであり、環Yは1,4−シクロへキシレンまたは1〜4個のHがFまたはCH3で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、A1〜A3はそれぞれ独立して単結合、1,4−シクロへキシレンまたは1〜4個のHがFまたはCH3で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、B1〜B3はそれぞれ独立して単結合、炭素数1〜4のアルキレン、O、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり、RはH、任意のCH2がCF2で置き換えられてもよい炭素数1〜10のアルキル、または1個のCH2がCF2で置き換えられてもよい炭素数1〜9のアルコキシもしくはアルコキシアルキルであり、ベンゼン環に対するアミノ基の結合位置は任意の位置である。
但し、ZがCF2Oである場合には、環Yが1,4−シクロへキシレンであることはない。) - 式(4)においてR1がFであり、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、B1〜B3がそれぞれ独立して単結合、CH2CH2、OCH2またはCH2Oである、請求項2に記載のフェニレンジアミン誘導体。
- 式(4)においてR1がHであり、環Yが無置換の1,4−フェニレンであり、B1〜B3がそれぞれ独立して単結合、CH2CH2、OCH2またはCH2Oである、請求項2に記載のフェニレンジアミン誘導体。
- 式(4)または式(5)において、2個のアミノ基の結合位置が環Yとの連結基の結合位置に対して共にメタ位であるか、またはメタ位とパラ位である、請求項2または3に記載のフェニレンジアミン誘導体。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のフェニレンジアミン誘導体を原料として用いられるポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド、またはポリアミドイミド。
- 請求項7に記載のポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミド、およびポリアミドイミドのうちの少なくとも1種を含有するワニス。
- 請求項8に記載のワニスを用いて得られる液晶配向膜。
- 請求項9に記載の液晶配向膜を用いて得られる液晶表示素子。
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