WO2008062873A1

WO2008062873A1 - Article absorbant et procédé de production associé

Info

Publication number: WO2008062873A1
Application number: PCT/JP2007/072672
Authority: WO
Inventors: Kenichiro Kuroda; Yuki Noda
Original assignee: Uni-Charm Corporation
Priority date: 2006-11-22
Filing date: 2007-11-22
Publication date: 2008-05-29
Also published as: US8173858B2; JP5161790B2; EP2087866A1; KR20090080503A; JPWO2008062873A1; US20100057031A1; CN101541276A; EP2087866A4

Description

明細書

吸収性物品及びその製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、吸収性物品及びその製造方法に関する。特に、防漏性に優れた吸収性物品及びその製造方法に関する。

背景技術

[0002] 従来より、体液等の排泄物を吸収させるための吸収性物品として、例えば、生理用ナプキン、パンティライナー、尿取りパッド等が知られている。これらの吸収性物品は、体液等を吸収し保持する吸収体と、吸収性物品の肌当接面に配置される液透過性の表面シートと、吸収性物品の着衣当接面に配置される液不透過性の裏面シートと、を有し、例えば、下着の内面に接着させた状態で使用される。

[0003] ところで、通常、このような吸収性物品は、着用者の排泄部からの排泄物を確実に捕捉するため、吸収体の吸収部を排泄部に密着させて使用することが望まれている。例えば、着用時に排泄部と吸収部との間に隙間が生じると、吸収性物品の表面シ一トに零れた排泄物が表面シートに沿って吸収性物品の側方や臀部方向へ流れ出し、そこから漏れを発生させ、下着や着衣を汚してしまうおそれがあるためである。

[0004] しかしながら、着用者の排泄部と吸収性物品の吸収部とを密着させて使用した場合には、例えば、多量の体液等の排泄物が一気に排出されると、これらの排泄物が吸収体に吸収される前に吸収性物品の側方や臀部方向へ流れ出し、そこから漏れを発生させるおそれがあった。また、例えば、密着させて着用しているために吸収される前の体液等の排泄物が着用者の肌に直接触れるおそれがあり、快適性が損なわれるものであった。

[0005] これに対し、例えば、特開平 10— 99372号公報（以下、特許文献 1という）において、肌当接面側からエンボス加ェする第 1可撓軸及び着衣当接面側からエンボス加ェする第 2可撓軸を設け、各可撓軸のそれぞれのエンボス加工面の反対側の面に溝を形成することにより、着用者の大腿部から圧縮力を受けた場合に、吸収体を所望の形状に変形させて使用する吸収性物品が開示されてレ、る。発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] しかしながら、特許文献 1に開示の生理用ナプキンは、第 2可撓軸が吸収体の肌当接面よりも着衣当接面側に形成されているため、着用者の大腿部から幅方向に圧縮力が加えられた場合に第 2可撓軸から伝わる力は、吸収性物品の厚さ方向における肌当接面側及び着衣当接面側等、様々な方向に拡散していた。そのため、吸収体における安定した所望の変形形態を得ることができな力た。これにより、多量の体液等の排泄物が排出された場合、当該排泄物を捕捉しきれず、排泄物の漏れを生じさせるおそれがあった。

[0007] 本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、吸収体の安定した凹状変形を確保することにより、多量に排出された排泄物を捕捉し、当該排泄物の漏れを防止する吸収性物品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明者らは、上記目的を達成するために、吸収体の着衣当接面側に所定の圧搾溝を設け、この圧搾溝の肌当接面側の面を吸収体の肌当接面よりもさらに肌当接面側に突出させることにより、吸収体を効果的に凹状に変形させることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下のような吸収性物品を提供する。

[0009] (1) 肌当接面側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シートと、着衣当接面側に配置される液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される液保持性の吸収体と、を備える吸収性物品であって、前記吸収体は、前記着衣当接面側から前記肌衣当接面側に向かつて圧搾することにより前記着衣当接面側にお!/、て前記肌当接面側に凸状に形成される圧搾部と、前記肌当接面側から前記着衣当接面側に向かって圧搾することにより前記肌当接面側にお!/、て前記着衣当接面側に凹状に形成される空間部と、を有し、前記空間部は、前記肌当接面側における前記圧搾部の反対側である突出部の両側若しくは一方側に形成される吸収性物品。

[0010] (2) 前記吸収体は、その略中央部に中央コア部を有し、前記空間部は、前記突出部の両側のうち、少なくとも前記溝裏部の中央コア部側に形成される（1)に記載の吸収性物品。

[0011] (3) 前記吸収体は、前記突出部が前記空間部に入り込むことにより前記中央コア部の少なくとも一部を前記肌当接面側から前記着衣当接面側に押し下げる（2)に記載の吸収性物品。

[0012] (4) (1)から（3)のいずれかに記載の吸収性物品の製造装置であって、前記吸収体を前記肌当接面側及び前記着衣当接面側から圧搾することにより、前記肌当接面側に凹状に形成される前記空間部と、前記着衣当接面側に凸状に形成される前記圧搾部と、を形成する圧搾部形成手段を備え、前記圧搾部形成手段は、表面に所定パターンに形成された凹部を有する上型ロール部と、表面に前記凹部が嵌脱可能な凸部が形成された下型ロール部と、を有し、少なくとも前記吸収体を嵌装した状態で、前記上型ロール部と前記下型ロール部とで前記吸収体を圧搾することにより、前記圧搾部及び前記空間部を形成する吸収性物品の製造装置。

[0013] (5) (1)から（3)のいずれかに記載の吸収性物品の製造方法であって、前記吸収体を前記肌当接面側及び前記着衣当接面側から圧搾することにより、前記肌当接面側に凹状に形成される前記空間部と、前記着衣当接面側に凸状に形成される前記圧搾部と、を形成する圧搾部形成行程を備え、前記圧搾部形成行程は、表面に所定パターンに形成された凹部を有する上型ロール部と、表面に前記凹部が嵌脱可能な凸部が形成された下型ロール部と、を有し、少なくとも前記吸収体を嵌装した状態で、前記上型ロール部と前記下型ロール部とで前記吸収体を圧搾することにより、前記圧搾部及び前記空間部を形成する吸収性物品の製造方法。

発明の効果

[0014] 本発明によれば、排出された排泄物を捕捉し、当該排泄物の漏れを防止する吸収性物品を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本発明の第 1実施形態に係る生理用ナプキンの平面図である。

[図 2]図 1の背面図である。

[図 3]図 1を説明するための X— X断面を示す説明図である。 [図 4]図 3の部分拡大図である。

園 5]圧搾溝の他の形態を示す図である。

園 6]第 1実施形態に係る生理用ナプキンの圧搾溝を説明するための説明図である。園 7A]第 1実施形態に係る生理用ナプキンの他の形態を示す図である。

[図 7B]図 7Aの変形状態を示す図である。

園 8]圧搾溝の配置に力、かる他の形態を示す図である。

園 9A]吸収体と裏面シートとの接合に係る関係を示す図である。

[図 9B]図 9Aの変形状態を示す図である。

園 10A]第 1実施形態に係る生理用ナプキンの変形状態を示す図である。

園 10B]第 1実施形態に係る生理用ナプキンの変形状態を示す図である。

園 11A]本発明の第 2実施形態に係る生理用ナプキンを説明するための断面を示す図である。

[図 11B]図 11 Aの変形状態を示す図である。

園 12A]本発明の第 3実施形態に係る生理用ナプキンを説明するための断面を示す図である。

園 12B]図 14Aの変形状態を示す図である。

園 13]第 1実施形態に係るエンボス装置を示す図である。

園 14]エンボス装置における生理用ナプキンの嚙み込み状態を示す図である。

[図 15A]第 1実施形態に係る生理用ナプキンの上エンボスロールの上エンボスパターンを示す図である。

[図 15B]図 22Aの X— X断面を示す図である。

[図 16A]第 1実施形態に係る生理用ナプキンの下エンボスロールの下エンボスパターンを示す図である。

[図 16B]図 23Aの X— X断面を示す図である。

[図 16C]図 23Bの部分拡大図である。

園 17]第 1実施形態に係る生理用ナプキンのエンボス装置の嚙み合わせ部分を示す図である。

発明を実施するための形態 [0016] 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の実施形態は、下記の実施例に何ら限定されることなぐ本発明の技術的範囲は、これに限定されるものではない。また、吸収性物品の 2つの表面のうち排泄部に向けられる一方側を肌当接面とし、反対側をその外側に着衣が着用されるか否かに拘らず着衣当接面とする。

[0017] 図 1は、本発明の第 1実施形態に係る生理用ナプキンの平面図である。図 2は、図 1の背面図である。図 3は、図 1を説明するための X— X断面を示す説明図である。図 4は、図 3の部分拡大図である。図 5は、圧搾溝の他の形態を示す図である。図 6は、第 1実施形態に係る生理用ナプキンの圧搾溝を説明するための説明図である。図 7 Aは、第 1実施形態に係る生理用ナプキンの他の形態を示す図である。図 7Bは、図 7Aの変形状態を示す図である。図 8は、圧搾溝の配置にかかる他の形態を示す図である。図 9Aは、吸収体と裏面シートとの接合に係る関係を示す図である。図 9Bは、図 9Aの変形状態を示す図である。図 10Aは、第 1実施形態に係る生理用ナプキンの変形状態を示す図である。図 10Bは、第 1実施形態に係る生理用ナプキンの変形状態を示す図である。図 11Aは、本発明の第 2実施形態に係る生理用ナプキンを説明するための断面を示す図である。図 11Bは、図 11Aの変形状態を示す図である。図 12Aは、本発明の第 3実施形態に係る生理用ナプキンを説明するための断面を示す図である。図 12Bは、図 12Aの変形状態を示す図である。図 13は、第 1実施形態に係るエンボス装置を示す図である。図 14は、エンボス装置における生理用ナブキンの嚙み込み状態を示す図である。図 15Aは、第 1実施形態に係る生理用ナプキンの上エンボスロールの上エンボスパターンを示す図である。図 15Bは、図 15Aの X —X断面を示す図である。図 16Aは、第 1実施形態に係る生理用ナプキンの下ェンボスロールの下エンボスパターンを示す図である。図 16Bは、図 16Aの X— X断面を示す図である。図 16Cは、図 16Bの部分拡大図である。図 17は、第 1実施形態に係る生理用ナプキンのエンボス装置の嚙み合わせ部分を示す図である。

[0018] [1]第 1実施形態

本発明の第 1実施形態における生理用ナプキン 1により、本発明の吸収性物品の全体構造について説明する。 [0019] [1. 1]全般

図 1から図 4に示すように、生理用ナプキン 1は、着用者の肌当接面側に設けられ、表面層を構成する液透過性の表面シート 2と、着用者の着衣当接面側に設けられ、裏面層を構成する液不透過性の裏面シート 3と、ティッシュ 7に包まれ、吸収層を構成する液保持性の吸収体 4と、を備える。裏面シート 3の着衣当接面側には粘着部 8 が設けられており、この粘着部 8において生理用ナプキン 1は着用者の下着等と接合される。なお、第 1実施形態においては、生理用ナプキン 1は、表面シート 2と吸収体 4との間に配置される液透過性の中間シート 5と、表面層の一部を構成するサイドシート 6と、生理用ナプキン 1の幅方向（WD)に延在するサイドフラップ W1、W2と、を備える。サイドフラップ Wl、 W2には、粘着部 9が設けられており、サイドフラップ Wl、 W2を折り返して下着に接合させて使用する。

[0020] さらに、生理用ナプキン 1は、着衣当接面において、裏面シート 3の着衣当接面側力も表面シート 2側に向かって凸状に形成される圧搾部 11と、肌当接面側において、表面シート 2の肌当接面側から裏面シート 3側に向かって凹状に形成される空間部 16と、を備える。圧搾部 11は、吸収体 4の略中央部に形成される中央コア部 40を囲むように高圧搾により形成される高圧搾部 12と低圧搾により形成される低圧搾部 13 とが連続するように形成される。また、圧搾部 11は、吸収体 4の肌当接面側において、肌当接面側に突出する突出部 15を備える。そして、空間部 16は、肌当接面側において、突出部 15を挟む両側に形成される。

[1. 2]表面シート等

[0021] 表面シート 2は、着用時に着用者の身体側に配置されると共に排泄部に当接される。表面シート 2は、全面が液透過性であってもよぐ一部が液透過性であってもよい。また、一枚のシート部材で構成してもよぐ複数のシート部材を接合して構成してもよい。本実施形態においては、表面シート 2は、生理用ナプキン 1の幅方向（WD)における略中央部に液透過領域を備え、幅方向（WD)における端部側が液不透過性のサイドシート 6で覆われて!/、る。

[0022] 中間シート 5は、表面シート 2を透過した排泄物を吸収体 4に透過させると共に、使用時におけるクッションとしても機能する。中間シート 5は、表面シート 2と同様のシート部材を用いることができる。

[0023] 吸収体 4は、ティッシュ 7に包まれており、生理用ナプキン 1の幅方向（WD)における略中央部に略楕円形の中央コア部 40を備える。中央コア部 40は、圧搾部 11により囲まれる領域である。中央コア部 40の幅方向（WD)における両側には、サイド部 4 1が形成される。中央コア部 40とサイド部 41とは、圧搾部 11によって区画される。裏面シート 3は、液不透過性のシート部材を用いることにより、吸収体 4において保持される排泄物等が着用者の着衣当接面側に漏れるのを防止する。

[0024] サイドシート 6は、生理用ナプキン 1の両側部、例えば、サイド部 41の肌当接面側から表面層に配置された液不透過性シート部材が幅方向（WD)外側に延在されるとともに、裏面シート 3の一部が幅方向（WD)外側に延在され、これらの延在された液不透過性シート部材の延在部分と、裏面シート 3の延在部分とをホットメルト等で接合することにより形成される。

[0025] [1. 3]圧搾部、突出部及び空間部

生理用ナプキン 1は、中央コア部 40の凹状の変形を促す圧搾部 11を備える。圧搾部 11は、表面シート 2及び吸収体 4を肌当接面側及び非肌当接面側のそれぞれから圧搾することにより形成され、吸収体 4の幅方向（WD)における両側において中央コア部 40を挟むように生理用ナプキン 1の長手方向（LD)に向かって伸びるように設けられる。

[0026] 圧搾部 11は、例えば、図 4に示すように、高圧搾及び低圧搾のそれぞれを交互に連続して圧搾することにより形成される。また、圧搾部 11は、肌当接面側において、中央コア部 40の肌当接面側であるコア表面部 42よりも肌当接面側に突出しており、これが肌当接面側の突出部 15を形成する。突出部 15を挟む両側、すなわち、中央コア部 40と突出部 15との間、及びサイド部 41と突出部 15との間のそれぞれには、突出部 15に沿って設けられる空間部 16が形成されている。

[0027] 空間部 16は、突出部 15を挟むようにその両側に形成され、生理用ナプキン 1の肌当接面側において、肌当接面側から着衣当接面側に向かって凹状になるように形成されている。空間部 16の頂部は、例えば、中央コア部 40のコア表面部 42よりも 2mm 、着衣当接面側に形成される。言い換えると、圧搾部 11の頂部に形成されている高圧搾部 12と空間部 16の底部との吸収体 4の厚さ方向における高さの差が 2mmとなるように形成される。好ましくは、圧搾部 11の頂部に形成されている低圧搾部 13と空間部 16の底部との吸収体 4の厚さ方向における高さの差は、 0. 5〜； 10mmの範囲が例示できる。空間部 16の底部との吸収体 4の厚さ方向における高さの差力 0. 5〜1 Ommの範囲であれば、中央コア部 40の肌当接面側に形成される凹状溝 16に突出部 15がより入り込みやすくなるためである。

[0028] なお、本実施形態においては、空間部 16は、突出部 15を挟むようにその両側に設けられている力例えば、図 5に示すように、空間部 16は、中央コア部 40側のみに形成される態様であってもよい。これにより、突出部 15が空間部 16側である中央コア部 40側に折れ曲がることが可能となるためである。言い換えると、空間部 16を基点として、突出部 15が吸収性物品の幅方向（WD)中央部側へ傾倒するように作用させることが可能となるためである。なお、空間部 16は、長手方向（LD)における中心線 (L) よりも圧搾部 11に近い位置に形成されることが好ましい。これにより、安定した変形形態を確保することが可能となり、肌への密着性を向上させることが可能となるためであ

[0029] 突出部 15は、中央コア部 40のコア表面部 42よりも肌当接面側に突出するように形成される。例えば、圧搾部 11の頂部に形成される高圧搾部 12が、中央コア部 40のコァ表面部 42よりも lmm、肌当接面側に設けられるように形成することができる。言い換えると、圧搾部 11の高圧搾部 12と、中央コア部 40のコア表面部 42との厚さ方向における高さの差を lmmとすることができる。好ましくは、高圧搾部 12と、コア表面部 42との厚さ方向における高さの差は、 0. 5〜； 10mmの範囲が例示できる。中央コア部 40のコア表面部 42との厚さ方向における高さの差が 0. 5〜； 10mmの範囲であれば、中央コア部 40の肌当接面側に形成される空間部 16に突出部 15が入り込みやすくなるためである。また、圧搾部 11の低圧搾部 13と中央コア部 40のコア表面部 42 との厚さ方向における高さの差を lmmとしてもよい。

[0030] 圧搾部 11は、後述するエンボス装置による嚙み合わせによって形成される一対の壁部 14を備える。壁部 14は、例えば、表面シート 2及び吸収体 4を生理用ナプキン 1 の厚さ方向に圧搾するときに、生理用ナプキン 1の厚さ方向の略中央において引張応力が強く生じ、この引張応力により吸収体 4が引き伸ばされ、形成される。そして、吸収体 4が引き伸ばされた壁部 14は、その略中央において低密度になる。この低密度部分は、中央コア部 40が排泄物を吸収した場合に、高密度部分から伝わる排泄物の拡散を抑制することを可能とする。

[0031] 圧搾部 11は、例えば、表面シート 2及び吸収体 4を肌当接面側及び着衣当接面側のそれぞれから連続的に圧搾することにより形成した力本発明においてはこれに限られない。例えば、図 7Aに示すように、吸収体 4のみを肌当接面側及び着衣当接面側から連続的に圧搾することにより、第 1圧搾溝 11及び空間部 16を形成してもよい。このように吸収体 4のみに圧搾部 11及び空間部 16を形成することにより、圧搾により表面シート 2が吸収体 4を押さえつけることがなくなるため、中央コア部 40がより変形し易くなる（図 7B参照）。また、中間シート 5及び吸収体 4を肌当接面側及び着衣当接面側のそれぞれから連続的に圧搾することにより、圧搾部 11及び空間部 16を形成してもよい。例えば、合成樹脂繊維等により形成された中間シート 5と吸収体 4とを肌当接面側及び着衣当接面側のそれぞれから連続的に圧搾すると、圧搾部 11の突出部 15が肌当接面側に突出した形状を保持し易くなる。

[0032] 圧搾部 11及び空間部 16は、例えば、生理用ナプキン 1の着衣当接面側において、中央コア部 40を囲むように、略楕円形に形成されるが、本発明においてはこれに限らない。コア部 40を挟んで、生理用ナプキン 1の長手方向（LD)に伸びるとともに、略中央部において幅広になるように形成してもよい。また、中央コア部 40を挟んで、生理用ナプキン 1の長手方向（LD)に伸びるとともに、略中央部において幅狭になるように形成してもよい。さらに、図 9に示すように、圧搾部 11は、肌当接面側及び着衣当接面側のそれぞれに形成してもよい。

[0033] 圧搾部 11は、例えば、高圧搾による高圧搾部 12と、低圧搾による低圧搾部 13と、がそれぞれ交互に連続的に形成されるが、本発明においてはこれに限らない。例えば、圧搾部 11は、高圧搾部 12又は低圧搾部 13のみにより構成され、凹凸がなぐ一定の高さの形状を有する構成としてもよい。また、圧搾部 11は、高圧搾部 12と低圧搾部 13とを連続的に形成せず、所定間隔ごとに形成してもよい。また、エンボスバターンの組み合わせを変更したものを使用してもよい。また、圧搾部 11は、幅方向における幅の全体に高圧搾部 12又は低圧搾部 13を設けるのではなぐ幅の一部に高圧搾部 12又は低圧搾部 13を設けてもよい。また、圧搾部 11は、幅方向における幅の全体に高圧搾部 12又は低圧搾部 13を設けるのではなぐ幅の一部に高圧搾部 12 又は低圧搾部 13を設けてもよい。

[0034] [1. 4]裏面シートとの関係

図 9Aに示すように、第 1実施形態においては、吸収体 4と裏面シート 3とは、中央コァ部 40及びサイド部 41において、ホットメルト 81により接合される。言い換えると、圧搾部 11においては、吸収体 4と裏面シート 3とは接合されていない状態にある。このように、吸収体 4と裏面シート 3とが圧搾部 11以外の場所で接合されることにより、例えば、着用者の大腿部から幅方向（WD)に圧縮力が加わることによりコア部 40が凹状に変形する場合において、圧搾部 11は、裏面シート 3と離間する方向（肌当接面側）に容易に移動可能となるため、コア部 40に大きな空間を形成することが可能となる（図 9B参照）。

[0035] [1. 5]作用

生理用ナプキン 1は、吸収体 4に圧搾部 11及び空間部 16を設けることにより、例えば、中央コア部 40の略中央部が着衣当接面側に突出する凹状の変形を可能とする。例えば、着用者の大腿部から圧縮力が加わった場合には、図 10Aに示す矢印方向に圧縮力が加わる。このとき、圧縮力は、圧搾部 11を介して中央コア部 40に伝えられる。すなわち、圧縮力は、突出部 15を通じて中央コア部 40に伝えられる。ここで、圧搾部 11の肌当接面側である突出部 15は、中央コア部 40側に空間部 16が形成されているため、肌当接面側に傾斜するとともに中央コア部 40のコア表面部 42側に潜り込むように変形する。すなわち、着用者の肌に当接した後、圧搾部 11と圧搾部 1 1と隣接する中央コア部 40のコア表面部 42との間に形成された空間部 16に潜り込むように移動する。空間部 16に潜り込むように移動した突出部 15は、中央コア部 40 のコア表面部 42から中央コア部 40を着衣当接面側へ押し込むようにさらに中央コア部 40に移動し、中央コア部 40に応力を伝える。これにより、中央コア部 40は、略中央部が着衣当接面側に突出するように凹状に変形する（図 10B参照）。このとき、突出部 15は、肌当接面側にも移動するため、着用者の排泄部近傍と当接し、排出部から排出される体液等の周辺への拡散を防止する。

[0036] [2]他の実施形態

図 11 Aから図 12Bを用いて、本発明の第 2実施形態及び第 3実施形態につ!/、て説明する。第 2実施形態は、裏面シート 3に賦型処理を加えた他の実施形態を示す。第 3実施形態は、裏面シート 3と吸収体 4との間に所定の空間部を形成した他の実施形態を示す。

[0037] なお、以下の実施形態において、特に説明しない部分は、第 1実施形態と同様であり、図面に付した番号も第 1実施形態と同様である場合は、同じ番号を付している。

[0038] [2. 1]第 2実施形態

図 11A及び 11Bを用いて、本発明の第 2実施形態における生理用ナプキン 1Bを説明する。図 11Aに示すように、第 2実施形態における生理用ナプキン 1Bは、裏面シート 3に賦型処理を加えたものを使用することにおいて、第 1実施形態を異なる。具体的には、生理用ナプキン 1Bの裏面シート 3は、生理用ナプキン 1Bの長手方向（L D)に伸びる凸部と凹部とが連続的にならぶ波型の賦型処理が形成されたものを使用する。

[0039] ここで、本発明に係る生理用ナプキン 1Bは、中央コア部 40を凹状に変形させるために、中央コア部 40の着衣当接面側を容易に着衣当接面側に突出させる必要がある。そして、この中央コア部 40の変形を促すには、中央コア部 40の非肌当接面側に配置される裏面シート 3を幅方向（WD)に伸張し易く形成することが好ましい。裏面シート 3が中央コア部 40を押さえ込むことを防止するためである。

[0040] そこで、第 2実施形態における生理用ナプキン 1Bは、裏面シート 3に波型の賦型処理を形成することにより、裏面シート 3を幅方向（WD)に伸張可能に形成することにより裏面シート 3がコア部 40を押さえ込むことを防止し、図 11Bに示すようなコア部 40 の突出変形を容易にすることを可能にしたものである。

[0041] なお、第 2実施形態における生理用ナプキン 1Bは、裏面シート 3に波型の賦型処理を施すことにより、幅方向（WD)に伸張可能な構成とした力 S、本発明においてはこれに限らない。例えば、裏面シート 3に非接合若しくは弱接合の折り返し部（図示せず)を設けることにより、伸張可能としてもよい。このように、裏面シート 3に非接合若しくは弱接合の折り返し部を設けることにより、コア部 40の凹状変形時において、裏面シート 3が裏面シート 3に設けられた折り返し分だけ幅方向（WD)に伸張可能となるため、中央コア部 40は、裏面シート 3に押さえ込まれることなく凹状変形が容易となる。折り返し部は、着衣当接面側のいずれかの位置において、着衣当接面側の少なくとも一部に配したものであればよい。

[0042] また、裏面シート 3を加工するだけでなぐ裏面シート 3自体にコイル状の捲縮繊維、ウレタン等の伸張可能な繊維、又は裏面シート 3の融着点を減少させて幅方向（W D)に延び易くしたものを用いてもよい。また、繊維配向を長手方向（LD)に強めることで幅方向（WD)への引っ張り強度を減少させ伸張性をもたせたものでもよい。

[0043] [2. 2]第 3実施形態

図 12A及び 12Bを用いて、第 3実施形態における生理用ナプキン 1Cを説明する。図 12Aに示すように、生理用ナプキン 1Cは、裏面シート 3と中央コア部 40との間に所定の空間部 43を形成することにおいて、第 1実施形態を異なる。具体的には、生理用ナプキン 1Cは、吸収体 4のサイド部 41を吸収体 4の幅方向（WD)中心側に、着衣当接面側からそれぞれ折り返し、サイド部 41の厚さを中央コア部 40の厚さより大きくすることにより形成される空間部 43を備える。

[0044] このように、裏面シート 3と中央コア部 40との間に空間部 43を設けることにより、中央コア部 40の凹状変形において、中央コア部 40の着衣当接面側が空間部 43に入り込むことが可能になり、中央コア部 40の凹状変形が容易になる（図 12B参照）。

[0045] なお、第 3実施形態においては、サイド部 41を吸収体 4の幅方向（WD)中心側に、着衣当接面側からそれぞれ折り返してサイド部 41の厚さを中央コア部 40の厚さより大きくして中央コア部 40と裏面シート 3との間に空間部 43を形成した力 S、本発明においてはこれに限らない。例えば、サイド部 41の目付の量を多くすることにより、サイド部 41の厚さ方向における高さを調節し、中央コア部 40と裏面シート 3との間に空間部 43を形成してもよい。また、サイド部 41の着衣当接面側にサイド部 41とは異なる部材を配置することにより、中央コア部 40と裏面シート 3との間に空間部 43を形成してもよい。この部材 44は、例えば、吸収体と同じ材料のものであってもよぐ異なる材料からなるものであってもよレ、。 [0046] [3]各構成物

以下に、各構成物について説明する。

[0047] [3. 1]表面シート

[0048] 表面シート 2に用いられる材料としては、例えば、表面シート 2の全部又は一部を構成する液透過性域と同様の多数の液透過孔が形成された樹脂フィルム、多数の網目を有するネット状シート、液透過性の不織布、又は織布などが例示できる。樹脂フィルムゃネット状シートとしては、例えば、ポリプロピレン（PP)、ポリエチレン（PE)、ポリエチレンテレフタレート（PET)などで形成されたものを用いることができる。また、不織布としては、例えば、レーヨンなどのセルロース繊維、合成樹脂繊維などから形成されたスパンレース不織布、前記合成樹脂繊維で形成されたエアスルー不織布などを用いること力 Sできる。内部に繊維間の空隙が形成されたエアースルー不織布の繊維構成としては、例えば、親水性繊維と疎水性繊維との合成繊維を用いることができ

[0049] なお、表面シート 2は、液の引き込み性を考慮して、表面シート 2の一部にその周囲よりも密度が高!/、ものを配置する疎密勾配や、表面シート 2自体に疎と密の勾配を持たせたもの、また、親水性に差を持たせたようなものを付与することが好ましい。

[0050] [3. 2]中間シート

中間シート 5は、表面シート 2と吸収体 4との間に配置され、吸収体 4の支持体としての役割を果たすとともに、吸収体 4に柔軟性と形態安定性とを付与する液透過性シートである。中間シート 5に用いられる材料としては、表面シート 2と同様のものを用いること力 Sできる。なお、中間シート 5は、液の引き込み性を考慮して、中間シート 5の一部にその周囲よりも密度が高いものを配置する疎密勾配や、中間シート 5自体に疎と密の勾配を持たせたもの、また、親水性に差を持たせたようなものを付与することが好ましい。

[0051] [3. 3]吸収体

本実施形態においては、吸収体 4は、クラフトパルプを粉砕したものに、高吸収ポリマーを 3%ブレンドしたものをティッシュ 7で包んだものを使用した力本発明においてはこれに限らない。例えば、吸収体 4は、粉砕したパルプに熱融着製の合成繊維をブレンドしたものや、エアレード、パルプ等のシート状のもの、コットンやレーヨン、パルプ等からなるスパンレースやそれらを混合したものであってもよい。また、弾性のあるウレタンやセルローススポンジ等を使用してもよい。なお、本発明においては、上記に挙げたもの、又はこの組み合わせによるものに限定されず、通常吸収体として使用されるものであればよい。

[0052] [3. 4]裏面シート

裏面シート 3は、吸収体 4に吸収された排泄物が外へ漏れ出すのを防止できる材料が使用される。また、透湿性素材とすることにより、装着時のムレを低減させることができ、装着時における不快感を低減させることが可能となる。このような材料として、本実施形態における裏面シート 3は、液不透過性のポリエチレン (PE)シートを使用したヽ本発明においてはこれに限られない。例えば、ポリエチレン（PE)、ポリプロピレン (PP)、ポリエチレンテレフタレート（PET)、 EVA樹脂のうち、 1種又は 2種以上を組み合わせて得られる樹脂フィルム、この樹脂フィルムにフイラ一等を添加し延伸して微細な孔を形成して透湿性を付加したもの、又は樹脂と紙のラミネート材、不織布と樹脂フィルムが積層されたシートを用いてもよい。好ましくは、疎水性の不織布、不透水性のプラスティックフィルム、不織布と不透水性プラスティックフィルムとのラミネートシート部等を用いることができる。また、耐水性の高いメルトブローン不織布や強度の強いスパンボンド不織布で挟んだ SMS不織布でもよい。さらに好ましくは、伸張性の高い材料であることが好ましぐ例えば、伸張性のウレタンにより形成された撥水性不織布や潜在熱捲縮繊維に熱を加え、コイル状にすることにより伸縮性をもたせたものに撥水処理を施したものを用いてもょレ、。

[0053] [3. 5]粘着体

ズレ止め用粘着部 8及び粘着部 9における粘着体は、ゴム系ホットメルトを使用したヽ本発明においてはこれに限らず、例えば、ォレフィン系ホットメルト、メカ二カルファスナ一、スチレンゴム系のすべり止め剤等を用いてもよ!/、。

[0054] [4]製造装置

本発明に係る生理用ナプキン 1は、例えば、図 13から図 17に示す一対のエンボスロール 101、 102を備えるエンボス装置 100を用いて形成される。図 13及び図 14に示すように、エンボスロール 101、 102は、上エンボスロール 102と下エンボスロール 101とを備える。この上エンボスロール 102及び下エンボスロール 101のそれぞれは、所定の回転数において回転しており、生理用ナプキン 1は、上エンボスロール 102 と下エンボスロール 101との間を所定の圧力及び熱を加えた状態で通過することにより、本実施形態における圧搾溝 11を形成する。

[0055] 図 15A及び 15Bに示すように、上エンボスロール 102は、凸状に形成された一対の嚙み込みエンボス歯 112を有するエンボス歯 120を備える。また、図 16Aから 16C に示すように、下エンボスロール 101は、凸状に形成されたエンボス歯 110を備える下エンボスパターンを有する。

[0056] 具体的には、図 15Aに示すように、上エンボスパターンは、一対の嚙み込みェンボス歯 112を側縁に有する一対のエンボス歯 120が楕円状に形成されている。そして、図 15Bに示すように、嚙み込みエンボス歯 112、 112の間には、凹部が形成されており、エンボス歯 110と嚙み込み可能となっている。

なお、本エンボス装置 100においては、図 14に示すように、エンボス歯 120を凸状に形成することにより、略中央部に空間を設け、中央コア部 40をつぶさない構成とした力本発明においてはこれに限らない。例えば、コア部 40がつぶれないような形状を確保することができれば、エンボス歯 120をエンボス歯 110と嵌合可能な凹状のものとしてあよい。

[0057] 下エンボスパターンとしては、例えば、図 16A及び 16Bに示すような凸状のパターンを例示できる。下エンボスパターンは、エンボス歯 110が凸状に形成されており、このエンボス歯 110力 S、上述した一対の嚙み込みエンボス歯 112の間に入り込み、嚙み込み可能に形成されている。また、図 16Cに示すように、エンボス歯 110は、凸部 110aと、凹部 1 10bとが連続してなる凹凸状に形成されている。そして、この凸部 11 0aにより圧搾部 11における高圧搾部 12が形成され、凹部 110bにより低圧搾部 13 が形成される。なお、本実施形態においては、エンボス歯 110として、凸部 110aと、凹部 110bとが連続してなる凹凸状に形成したものを使用した力 S、本発明においてはこれに限らない。例えば、エンボス歯 110は、凹凸のない、均一の高さのものを用いてもよい。 [0058] また、嚙み込みエンボス歯 112は、本実施形態においては凹凸のない、均一の高さのものが一連に伸びるものを用いた力 S、本発明においてはこれに限らない。例えば、その一部若しくは全部に歯の高さが異なる、いわゆる凹部と凸部とが連続的に設けられる形状のものを用いてもよい。すなわち、嚙み込みエンボス歯 112が連続的でなく、間欠に突出しているものであってもよい。このように、嚙み込みエンボス歯 112の一部若しくは全部に凹部を設けることにより、圧搾溝 11における突出部 15の形状が維持され易くなる。

[0059] 生理用ナプキン 1は、上エンボスパターンと下エンボスパターンのそれぞれを生理用ナプキン 1に嚙み合せることにより、本実施形態に係る圧搾部 11及び空間部 16が形成される。具体的には、上エンボスロール 102の嚙み込みエンボス歯 112と下ェンボスロール 101の嚙み込みエンボス歯 111とを、嚙み込みエンボス歯 112を肌当接面側から、嚙み込みエンボス歯 111を非肌当接面側から互いに厚さ方向から嚙み合せることにより、圧搾部 11及び空間部 16は、形成される（図 14参照）。

[0060] なお、エンボス装置 100は、例えば、図 17に示すように、上エンボスロール 102のエンボス歯 112のピッチ Aが 37mm、上エンボスロール 102と下エンボスロール 101 との嚙み合せ部の間隔 Bが 0. 70mm,圧搾溝 11を上方に突出させるための嚙み合せ深さ Cが 3. 0mm、下エンボスロール 101の圧搾溝 11に対面する側壁部角度 Dが 80° 、上エンボスロール 102の底面から下エンボスロール 101底面までの距離 E力 0mm、であるエンボスロール 101、 102を用いること力 Sできる。

[0061] 上エンボスロール 102のエンボス歯 112のピッチ Aは、コア部 40が凹状に変形するために、 20〜60mmの範囲が好ましい。より好ましくは、 30〜50mmの範囲が例示できる。上エンボスロール 102と下エンボスロール 101との嚙み合せ部の間隔 Bは、 0 . 3〜； 10mmの範囲が好ましい。より好ましくは、 0. 5〜5. Ommの範囲が例示できる。圧搾溝 11の突出部 15を上方に突出させるための嚙み合せ深さ Cは、；!〜 10mm の範囲が好ましい。より好ましくは、 2〜6mmの範囲が例示できる。上エンボスロール 102の圧搾溝 11に対面する側壁部角度 Dは、 30- 120° の範囲が好ましい。より好ましくは、 45〜； 100° の範囲が例示できる。上エンボスロール 102の底面から下ェンボスロール 101の底面までの距離 Eに関しては、 5〜30mmの範囲が好ましい。より好ましくは、 8〜； 15mmの範囲が例示できる。

[0062] また、上エンボスロール 102における下エンボスロール 101のエンボス歯 110との当接位置において、凹凸のないフラット状の面を形成しており、下エンボスロール 10 1と嚙み合わせた際に凹部となるような材料を用いた製造装置を使用し、同様の形態を実現することができるものであってもよい。例えば、紙や硬質ゴムのような圧縮時に高さの変動が行われる材料を用いてもょレ、。

[0063] [5]製造方法

次に、本発明に係る生理用ナプキン 1の製造方法について説明する。本発明に係る生理用ナプキン 1の製造方法は、肌当接面側及び着衣当接面側から生理用ナブキン 1を圧搾することにより、圧搾部 11及び空間部 16とを形成する圧搾部形成工程を備える。圧搾部形成工程においては、表面に所定パターンに形成された一対の嚙み込みエンボス歯 112を有する一対のエンボス歯 120を備える上型ロール部と、表面に前記所定パターンに形成された嚙み込みエンボス歯 112に嵌合可能に形成された嚙み込みエンボス歯 111が形成された下型ロール部と、を有するエンボス装置 1 00が少なくとも吸収体 4を含む吸収性物品材料を厚さ方向に圧搾することにより、生理用ナプキン 1に係る圧搾部 11及び空間部 16を形成する。

[0064] 本発明に係る生理用ナプキン 1は、凹部を有する上型ロール部と凸部を有する下型ロール部との間を所定の圧力及び熱を加えた状態で生理用ナプキン 1を通過させることにより、着衣当接面側において肌当接面側に突出する圧搾部 11と、肌当接面側にぉレ、て着衣当接面側に凹む空間部 16及び肌当接面側に突出する突出部 15を形成する。凹部を有する上型ロール部と凸部を有する下型ロール部との間を通過させることにより、少なくとも吸収体 4を含む吸収性物品材料が厚さ方向（TD)に圧搾される。圧搾は、連続的でもよぐ又は所定間隔により圧搾されたものでもよい。

[0065] 本発明における製造方法が製造する対象は、肌当接面側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シートと、着衣当接面側に配置される液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される液保持性の吸収体と、を備え、前記吸収体は、前記着衣当接面側から前記肌衣当接面側に向かって圧搾することにより前記着衣当接面側にお!/、て前記肌当接面側に凸状に形成される圧搾部と、前記肌当接面側から前記着衣当接面側に向かって圧搾することにより前記肌当接面側において前記着衣当接面側に凹状に形成される空間部と、を有し、前記空間部は、前記肌当接面側における前記圧搾部の反対側である突出部の両側若しくは一方側に形成される吸収性物品である。

なお、本製造方法においては、エンボス装置 100における記載を援用することができるため、当該箇所については省略する。

Claims

請求の範囲

[1] 肌当接面側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シートと、

着衣当接面側に配置される液不透過性の裏面シートと、

前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される液保性の吸収体と、を備える吸収†生物品であって、

前記吸収体は、

前己着衣当接面側から前記肌当接面側に向かつて圧搾することにより前記着衣当接面側において前記肌当接面側に凸状に形成される圧搾部と、

前記肌当接面側から前記着衣当接面側に向かって圧搾することにより前記肌当接面側において前記着衣当接面側に凹状に形成される空間部と、を有し、前記空間部は、前記肌当接面側における前記压搾部の反対側である突出部の両側若しくは一方側に形成される吸収性物品。

[2] 前記吸収体は、その略中央部に中央コア部を有し、

前記空間部は、前記突出部の両側のうち、少なくとも前記突出部の中央コア部側に形成される請求項 1に記載の吸収性物品。

[3] 前記吸収体は、前記突出部が前記空間部に入り込むことにより前記中央コア部の少なくとも一部を前記肌当接面側力前記着衣当接面側に押し下げる請求項 2に記載の吸収性物品。

[4] 請求項 1から 3のいずれかに記載の吸収性物品の製造装置であって、

前記吸収体を前記肌当接面側及び前記着衣当接面側から圧搾することにより、前記着衣当接面側に凸状に形成される前記圧搾部と、前記肌当接面側に凹状に形成される前記空間部と、を形成する圧搾部形成手段を備え、

前記圧搾部形成手段は、表面に所定パターンに形成された凹部を有する上型ロール部と、表面に前記凹部が嵌脱可能な凸部が形成された下型 ό—ル部と、を有し、少なくとも前記吸収体を嵌装した状態で、前記上型ロール部と前記下型ロール部とで前記吸収体を圧搾することにより、前記圧搾部及び前記空間部を形成する吸収性物品の製造装置。

[5] 請求項 1から 3のいずれかに記載の吸収性物品の製造方法であって、

訂正された] 則⁹! 前記吸収体を前記肌当接面側及び前記着衣当接面側から圧搾することにより、前記肌当接面側に凹状に形成される前記空間部と、前記着衣当接面側に凸状に形成される前記圧搾部と、を形成する圧搾部形成行程を備え、

前記圧搾部形成行程は、表面に所定パターンに形成された凹部を有する上型ロール部と、表面に前記凹部が嵌脱可能な凸部が形成された下型ロール部と、を有し、少なくとも前記吸収体を嵌装した状態で、前記上型ロール部と前記下型ロール部とで前記吸収体を圧搾することにより、前記圧搾部及び前記空間部を形成する吸収性物品の製造方法。