WO2007145076A1 - γ-アミノ酪酸又はγ-アミノ酪酸含有組成物の製造方法 - Google Patents

γ-アミノ酪酸又はγ-アミノ酪酸含有組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

 グルタミン酸を高効率でγ-アミノ酪酸に変換して、γ-アミノ酪酸を含有する組成物及び食品を製造する方法を提供する。  未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物と、グルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物と、を混合した混合物を所定の時間保持して、γ-アミノ酪酸又はγ-アミノ酪酸含有組成物を製造する。この際、好ましくは、該混合物のpHを所定のpHに調整する。  

Description

明 細 書
7ーァミノ酪酸又は γ アミノ酪酸含有組成物の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、 γーァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法に関し、未 熟豆又はその莢を用いて、グルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物から γ—ァミノ 酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物を製造する方法に関する。
背景技術
[0002] γ ァミノ酪酸は、 GABAと略称され、神経抑制作用、精神安定などの機能を有し ていることが分かり、最近は血圧降下作用、脳の新陳代謝促進作用、動脈硬化の予 防、二日酔い防止、皮膚の活性ィ匕 (シミ防止)などに効果ある物質として注目され、そ の開発、研究が進められている。
[0003] この γ—ァミノ酪酸は、グルタミン酸脱炭酸酵素の下で、グルタミン酸力も変換され ることが知られている。例えば、下記の特許文献 1には、食品蛋白の分解物として、 乳、トウモロコシ又はカカオ豆の分解物を使用し、それに、カボチヤ及び Ζ又はキユウ リの磨砕物、あるいは同カボチヤ及び/又はキユウリから抽出したグルタミン酸脱炭酸 酵素を作用させ、上記分解物中のグルタミン酸を γ—ァミノ酪酸に変換した呈味改 善食品素材が開示されている。
[0004] また、下記の特許文献 2には、 γ—ァミノ酪酸を多量にすなわち 10%以上含む γ
ーァミノ酪酸高含有素材を簡便かつ効率的に製造する方法として、カボチヤに存在 する酵素によるグルタミン酸の γ—ァミノ酪酸への変換反応を利用することが開示さ れている。
特許文献 1 :特開 2000— 166502号公報
特許文献 2:特開 2001— 252091号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] し力しながら、上記の特許文献 1, 2で多くの食品素材が検討された中、高効率でグ ルタミン酸を γ—ァミノ酪酸に変換できる素材としては、カボチヤゃキユウリの発見に とどまっており、これ以上に、グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸へ高効率で変換できる 素材及び、緩和な条件で変換反応を可能とする素材にっ 、ては検討されて 、な 、。
[0006] 以上のような課題に鑑み、本発明は、グルタミン酸を更に効率良く γ—ァミノ酪酸に 変換して、緩和な条件で変換反応を可能し、 Ύーァミノ酪酸を含有する組成物及び 食品を製造する方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明者は、未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物が、 yーァミノ酪酸変換能が 大きいとされているカボチヤや γ—ァミノ酪酸含量が最も多いトマトと比較して、ダル タミン酸脱炭酸酵素活性が非常に高いこと、また、温度、時間、 ρΗ等の反応条件を 厳密に管理することなぐ効率的に、高い割合でグルタミン酸を γ—ァミノ酪酸に変 換させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
[0008] より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
[0009] (1) 未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁を破壊処理してなる細胞壁破壊処理物と 、グルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物と、を混合し、所定の時間保持する、 y - ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[0010] この態様によれば、未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物は、 γ—ァミノ 酪酸変換能が大き 、とされて 、るカボチヤや γ—ァミノ酪酸含量が最も多 、トマト等 に比べて、グルタミン酸脱炭酸酵素活性が非常に高いので、未熟豆又は該未熟豆の 莢の細胞壁破壊処理物にグルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物を添加して、所 定の時間保持することでグルタミン酸が高い割合で γ—ァミノ酪酸に変換され、 γ— ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸高含有組成物を製造することができる。
[0011] 本発明は、後述実施例で示す通り、 yーァミノ酪酸変換能が大きぐ厳密な pH等 の管理を必要とせず、グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸を製造することができる。具体 的には、引用文献 2は、かぼちゃ lOOg当たり約 10〜15gのグルタミン酸を γ—ァミノ 酪酸に変換している力 本発明では、例えば枝豆莢を用いた場合、枝豆莢 lOOg当 たり約 55〜60g (後述実施例 5及び 12)のグルタミン酸を γ—ァミノ酪酸に変換する ことが可能である。よって、本発明は、従来技術よりも多くの γ —ァミノ酪酸を製造す ることを可能とする。 [0012] ここで、未熟豆又は未熟豆の莢とは、未熟なうちに収穫する青果用豆類又はその 莢をいう。また、細胞壁破壊処理物とは、豆又は豆莢の細胞壁が破壊される程度に 破砕、磨砕等の処理が行われたものをいう。また、所定の時間とは、ある温度で添カロ したグルタミン酸が有意に γ—ァミノ酪酸へ変換される時間をいう。添加するダルタミ ン酸量やその変換率、また、製造された γ—ァミノ酪酸含有組成物の目標とする γ ーァミノ酪酸含量に応じて、適宜決定される。
[0013] (2) 前記未熟豆又は該未熟豆の莢は、(Α)枝豆又はその莢、(Β)そらまめ又は該 そらまめの莢、(C)さやいんげん、(D)さやえんどう、力もなる群より選ばれる 1種以上 である(1)に記載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[0014] 上記の豆又は豆莢は、グルタミン酸脱炭酸酵素活性に優れるので、 yーァミノ酪酸 への変換能が高ぐグルタミン酸力 効率的に γ —ァミノ酪酸を製造することができる
[0015] (3) 前記細胞壁破壊処理物は、前記未熟豆又は該未熟豆の莢を破砕した破砕 物、該破砕物を含む水懸濁液、該水懸濁液の分離処理物、のいずれかである(1)又 は(2)に記載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[0016] この態様によれば、上記 、ずれの形態であっても、効率的に、高割合でグルタミン 酸を γ—ァミノ酪酸に変換することができる。未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破 壊処理物を γ—ァミノ酪酸の変換反応に使用する場合の具体的形態としては、未熟 豆又は該未熟豆の莢を細胞壁が破壊される程度に破砕、磨砕等の処理した破砕物 であってもよい。また、この破砕等の処理をしたものを水等に分散させた水懸濁液で あってもよい。また、この水懸濁液の分離処理物であってもよい。ここで、分離処理物 とは、水懸濁液をろ過して不溶物を分別、除去した溶液、又は、未熟豆又はその莢 の破砕物を水等で抽出した抽出液、未熟豆の莢の破砕物溶液を塩祈し、これを脱塩 し、カラム精製した溶液等が挙げられる。
[0017] (4) 前記細胞壁破壊処理物は、前記未熟豆の莢を破砕した破砕物又は該破砕 物を含む水懸濁液であって、該破砕物又は該水懸濁液を水不溶性成分の除去を行 うことなく用いる(1)から(3)いずれかに記載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含 有組成物の製造方法。 [0018] この態様によれば、後述する実施例のように、水懸濁液をろ過したものに比べて、よ り高効率で γ—ァミノ酪酸への変換を行うことができる。すなわち、未熟豆の莢の細 胞質破壊処理物においては、水溶性成分のみならず、水不溶性成分においても γ ァミノ酪酸への変換反応を進めることができる。
[0019] (5) ρΗを 4から 8の範囲内で前記所定の時間保持する、(1)から (4)いずれかに 記載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[0020] グルタミン酸が γ—ァミノ酪酸に変換する γ—ァミノ酪酸の変換反応は、反応液の ρΗに影響される。すなわち、反応液が ρΗ4〜8、好ましくは ρΗ5. 8程度であると γ ーァミノ酪酸の変換反応が促進される。したがって、未熟豆又は該未熟豆の莢の細 胞壁破壊処理物とグルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物とを混合し、 γ—ァミノ 酪酸又は γ ァミノ酪酸含有組成物を製造する際には、未熟豆又は該未熟豆の莢 の細胞壁破壊処理物の ρΗを上記の範囲に調整することで、効率的に行うことができ る。
[0021] 尚、この反応系では、グルタミン酸を多く添カ卩して ρΗが 4以下となっても、アルカリ 溶液 (例えば NaOH溶液等)で pHを上記範囲に調整すれば反応が進むので、より 多くのグルタミン酸を添加することができる。また、反応中の pH変化をあまり厳密に管 理しなくても、反応が進む。
[0022] (6) 未熟豆の莢由来の水溶性繊維質と、 γーァミノ酪酸と、を含有する γ—ァミノ 酪酸含有組成物。
[0023] 本発明の γ—ァミノ酪酸高含有組成物は、水溶性繊維質と y—ァミノ酪酸とを所定 の割合で含有するものである。このため、 γ—ァミノ酪酸の効果に加えて、水溶性繊 維質の効果、例えば、整腸作用、小腸での栄養吸収を和らげて、血糖値の急な上昇 を抑えたり、コレステロールを減少させるなどの効果も同時に得られる。また、一般的 に廃棄処理される未熟豆の莢由来のものであるので、コストが安ぐし力も資源の有 効利用となる。
[0024] (7) (1)から (5)いずれかに記載の製造方法より得られた γ—ァミノ酪酸含有組成 物、又は(6)に記載の γ—ァミノ酪酸含有組成物のいずれかを含有した食品。
[0025] 本発明の食品は、常法により、上記の γ—ァミノ酪酸含有組成物を食品に混合す ることにより、又は、食品加工原料に混合してカ卩ェすることにより得られる。この食品 によれば、 yーァミノ酪酸を所望の濃度で含有する食品が容易に得られる。なお、本 発明における食品とは、健康食品をも含む概念であり、また、その形態も通常の飲食 品形態のみならず、タブレットなどの形態も含むものである。
発明の効果
[0026] 本発明によれば、未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物と、グルタミン酸 又はグルタミン酸含有組成物と、を混合し、所定の時間保持するだけで、グルタミン 酸が高割合で γ—ァミノ酪酸に変換されるので、グルタミン酸又はグルタミン酸含有 組成物を原料として効率よく yーァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含量が高い γ —アミ ノ酪酸含有組成物を製造することができる。
[0027] また、未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物は、カボチヤやトマトに比べ てグルタミン酸脱炭酸酵素活性が高ぐグルタミン酸を γ—ァミノ酪酸に変換する反 応の温度、時間、 ρΗ等の反応条件を特に厳密に管理をしなくても、効率的に、高割 合で γ—ァミノ酪酸に変換できる。また、この反応系は、植物の中でもグルタミン酸脱 炭酸酵素活性が高いとされるカボチヤを用いた場合と比して、より多くのグルタミン酸 を入れても反応が進むため、手間がかからず、短時間に大量の γ—ァミノ酪酸組成 物ができ、大量生産で有利である。
[0028] また、一般的に廃棄処理されている「未熟豆の莢」を γ—ァミノ酪酸変換に使用で きるので、 γーァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸高含有組成物を安いコストで製造する ことができると共に未利用資源を有効に活用できる。
発明を実施するための形態
[0029] 以下、本発明の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法につい ての実施形態について説明する。
[0030] 本発明は、未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物と、グルタミン酸又はグ ルタミン酸含有組成物と、を混合し、所定の時間保持することで、未熟豆又はその莢 に由来するグルタミン酸脱炭酸酵素の γ—ァミノ酪酸の変換能により γ—ァミノ酪酸 又は γ —ァミノ酪酸含有組成物を製造するものである。
[0031] <未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物 > 本発明で使用する未熟豆又は該未熟豆の莢は、未熟なうちに収穫する青果用豆 又はその莢であれば特に限定はない。例えば、枝豆及び該枝豆の莢、そらまめ及び 該そらまめの莢、さやいんげん及びさやえんどう等が挙げられる。
[0032] そして、この未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁破壊処理物とは、未熟豆又は該未 熟豆の莢を細胞壁が破壊される程度に破砕、磨砕等の処理が行われたものである。 尚、破砕、磨砕等の方法やその処理物の形状、粒度等には特に限定されない。この 処理を行う装置として、例えば、ホモミキサー、ジューサーミキサー等が挙げられる。 この処理方法としては、例えば、ホモミキサーで 7000rpm、 3分間粉砕又は磨砕する 方法等が挙げられる。これらの細胞壁破壊処理物の形態としては特に限定はな!/、が 、未熟豆又は該未熟豆の莢を粉砕した粉砕物、この粉砕物を水に分散させた水懸濁 液、又は、未熟豆又は該未熟豆の莢の粉砕物やこの粉砕物を含む水懸濁液から一 部を取り出した分離処理物であってもよい。この分離処理物としては、例えば、この粉 砕物を水等で抽出した抽出物、水懸濁液をろ過したろ液、あるいはこの水懸濁液を 塩析し、これを脱塩し、カラム精製した粗酵素液等が挙げられる。
[0033] また、未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物のグルタミン酸脱炭酸酵素活性は、 後述する実験例 1で検証しているように、カボチヤ、トマト、キユウリ、ニンジン等の野 菜類に比べて非常に高いグルタミン酸脱炭酸酵素活性を有することが確認された。 また、未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物を用いることにより、カボチヤ等の野菜 類に比べて、温度、時間、 pH等の反応条件を特に厳しく管理することなぐ比較的短 時間で効率的に、し力も高い割合でグルタミン酸を γ—ァミノ酪酸に変換することが できる。
[0034] <グルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物 >
本発明で使用するグルタミン酸としては、グルタミン酸やその塩類を用いることがで き、特に限定はない。グルタミン酸やその塩類が 100%のものや、主成分であるもの を用いることができる。市販されている食品添加用のグルタミン酸やその塩類が好ま しぐ微生物のアミノ酸発酵や酵素反応によって得られた高純度のグルタミン酸やそ の塩類が特に好ましい。以下、本発明においてグルタミン酸という場合には、ダルタミ ン酸やその塩類をさす場合がある。 [0035] また、グルタミン酸含有組成物としては、素材中にグルタミン酸等を含有して 、るも のであれば、特に限定はない。本発明では γ—ァミノ酪酸を多く得ることを目的の一 つとしているので、その原料であるグルタミン酸等をより多く含む食品等を用いるのが 好ま ヽ。グルタミン酸含量の高 ヽ調味料、ある 、は蛋白を分解したアミノ酸混合物( 例えば、カゼイン、乳、トウモロコシ、カカオ豆等の食品蛋白分解物等)が好ましく使 用することができる。その組成物の性状としては、水溶液、懸濁液又は乳化物等の液 状、粉末等の固形状、又はペースト状であってもよい。
[0036] さらに、グルタミン酸は溶解度が低く水溶液として添加するには多量の溶液を必要 とするので、粉体のまま未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物溶液に投入し、攪拌 しながら徐々に溶解させるのが好適である。
[0037] <製造方法 >
本発明の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造は、未熟豆又はそ の莢の細胞壁破壊処理物溶液にグルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物を所定量 添加し、所定温度及び所定時間で保持すればよい。この温度と時間は、対応する時 間及び温度、基質の濃度、酵素の濃度等により異なるので、一概に規定することはで きない。
[0038] 温度は、上記の通り一概に規定することはできないが、所定時間で反応が進む温 度であれば特に限定されず、例えば 5〜60°C、好ましくは 15〜60°C、 20〜60°C、よ り好ましくは 25〜45°C、最も好ましくは 25〜40°Cで行うことができる。この範囲であ れば、 γ—ァミノ酪酸への変換反応は効率良く行われるので好ましい。また、本発明 では、低温であっても、 yーァミノ酪酸への変換反応は効率良く行われる。この観点 から、 5〜30°C、好ましくは 5〜20°C、より好ましくは 5〜15°C、最も好ましくは 10〜1 5°Cで行うことができる。この範囲であれば、 γ—ァミノ酪酸への変換反応は効率良く 行われ、かつ、菌数を低く抑えることができるため、食品衛生上、非常に利点がある。
[0039] 時間は、上記の通り一概に規定することはできないが、所定温度で反応が進む時 間であれば特に限定はない。例えば、 30分〜 48時間で行うことができる。また、所定 の時間とは、ある温度で添加したグルタミン酸が有意に γ—ァミノ酪酸へ変換される 時間をいい、特に限定はない。また、添加したグルタミン酸の大部分を γ—アミノ酪 酸に変換させたい場合には、得られる γ —ァミノ酪酸含有組成物がグルタミン酸由来 の呈味性をほとんど感じられない程度まで、変換反応が進む時間ということができる。
[0040] また、この γ—ァミノ酪酸の変換反応は、未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物 溶液の ρΗが 4程度より低いと γ—ァミノ酪酸の変換反応が大幅に低下し、一方、 ρΗ 9以上では、 γ—ァミノ酪酸の変換反応が行われない。よって、本発明の反応は、 ρ Η4〜8、好ましく ίま ρ4. 8〜6. 8で行うの力よ!ヽ。
[0041] グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸への変換反応は、水存在下で行われる。この水は、 反応時に存在すれば良ぐその起源は特に限定されない。水を反応系に添加するこ ともできるが、グルタミン酸含有組成物として水を多く含む食品を用いれば、外から水 を添加する必要がない場合もある。また、グルタミン酸等を水溶液又は懸濁液として、 これを反応系に添加してもよい。さらに、未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物を 水懸濁液等にして、これを反応系に添カ卩してもよい。
[0042] グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸への変換反応に使用する未熟豆又はその莢の細 胞壁破壊処理物は、破砕、磨砕処理された破砕物に好ましくは固形分に対して 1倍 量以上の水をカ卩え、ジューサー等で充分に攪拌しジュース状にした水懸濁液で用い ることができる。また、この懸濁液は不溶性の繊維質や豆又はその莢粕を除いた回収 溶液であってもよい。さらには、前記破砕物を上記のように抽出、分別、精製処理に してその一部を抜き出した溶液であってもよい。反応系に水が十分に存在するときは 、破砕物をそのまま反応系に添加することもできる。これらの使用方法としては、未熟 豆又はその莢全体を使用するのが好ましい。これによつて、未熟豆又は該未熟豆の 莢に内在するグルタミン酸脱炭酸酵素がより有効的に利用される。
[0043] 特に、未熟豆の莢を変換反応に用いる場合には、その水不溶性成分の除去を行う ことなく変換反応に用いることが好ましい。本発明では、特に、枝豆莢の粉砕物又は 磨砕物を水中で十分攪拌したものから水不溶性成分を除去したものを用いた場合と 比較して、当該水不溶性成分を除去しないで用いた場合の方が、変換率が高くなる
[0044] 特に、未熟豆の莢を変換反応に用いる場合には、未熟豆の莢の粉砕度合いや磨 砕度合いは、任意に設定することができ、特に限定はない。その度合いは、反応が 進む程度 (酵素活性を示す程度)であればよい。特に、枝豆莢の場合は、反応が進 む程度 (酵素活性を示す程度)に粉砕等すれば良ぐ過剰に細カゝく粉砕等しても、優 位な差が出るほど、反応効率は上がらない。
[0045] 未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物溶液に対するグルタミン酸又はグルタミン 酸含有組成物の添加量は、グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸への変換が阻害されな V、範囲で任意の割合で添加することができる。好ましくは未熟豆又はその莢の原料 1 OOg対しグルタミン酸量として 0. 1〜: L00g、より好ましくは l〜60gであるのがよい。ま たグルタミン酸を複数回で添加する場合は、 1回当たり、未熟豆又はその莢の原料 1 OOg対しグルタミン酸量として l〜30g添加するのが好ましい。この際、グルタミン酸を 添加することにより、未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物溶液の pHが低下するこ とになるので、 NaOH溶液等のアルカリ溶液で pHが 4以上、好ましくは 5〜6程度に 調整するのが好ましい。グルタミン酸を添カ卩したとき、 pH4〜6の間であれば、調整し なくてもよい場合がある。
[0046] 本発明では、グルタミン酸の添カ卩により変換反応に好ましくない pHまで低くなつた 場合、アルカリ溶液により pHを調整すれば、変換反応が可能である。本発明は、特 許文献 2に記載されているようなグルタミン酸の添カ卩によって pHを 5. 0〜6. 0の範囲 に調整する必要はない。よって、本発明は、変換反応が阻害されない範囲で一度に 多量グルタミン酸を添加することができるので、より多くの γ—ァミノ酪酸を得ることが できる。
[0047] 尚、グルタミン酸をグルタミン酸ナトリウム塩等の塩類の形態で添加する場合には、 水溶液が酸性を示す必要があるため必要に応じて塩酸等の酸を併用して pHを調整 するのが好ましい。
[0048] このグルタミン酸を添加する操作は複数回繰り返して行ってもよい。この場合にも、 必要に応じて反応液の pHを 4以上、好ましくは 5〜6程度に調整するのが好ましい。
[0049] グルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物を未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理 物溶液に添加する方法としては、等量ずつ分割して添加する方法、最初に添加した 量力 徐々に少なくして添加する方法、 γ—ァミノ酪酸変換反応が阻害されない範 囲の量を添加する方法等のいずれであってもよい。尚、本発明においては、上述の ように未熟豆又はその莢を用いたことにより厳密な pH管理等を行わなくても反応が 進むため、 γ—ァミノ酪酸変換が阻害されない範囲で一度に多くの量を添加すること が可能である。これによつて、上記の操作の繰り返し回数が低減され、作業の煩雑性 が解消される。
[0050] 本発明においては、上記した方法によってグルタミン酸又はグルタミン酸含有組成 物に未熟豆又はその莢の細胞壁破壊処理物を用いた反応では、厳密な pH管理等 を行わなくても、添加したグルタミン酸の 70%以上を γ—ァミノ酪酸に変換することが 可能である。尚、この γ —ァミノ酪酸への変換率は、使用する未熟豆又はその莢の 種類により異なる力 特に、枝豆や枝豆莢では添加したグルタミン酸の 99%以上を Ύーァミノ酪酸に変換することが可能である。
[0051] 上記 γ—ァミノ酪酸の変換反応後の反応溶液を、所要の加熱処理、乾燥処理をす ることにより、 γ—ァミノ酪酸を 20質量%以上、好ましくは 25質量%以上、さらに好ま しくは 30質量%以上含有する γ—ァミノ酪酸含有組成物が製造される。特に、枝豆 や枝豆莢では 50質量%以上、枝豆莢では更に 55質量%以上、好ましくは 60質量 %以上含有する γ —ァミノ酪酸含有組成物の製造が可能である。この γ —アミノ酪 酸含有組成物は、使用する未熟豆の種類により異なるが、添加したグルタミン酸の 7 0質量%以上が γ—ァミノ酪酸に変換されるので、グルタミン酸由来の呈味性はほと んど感じられない。特に、枝豆や枝豆莢では 99%以上が γ —ァミノ酪酸に変換され るので、グルタミン酸由来の呈味性は感じられない。
[0052] また、上記 γ—ァミノ酪酸含有組成物は、 yーァミノ酪酸が上記の割合で含有され ている他に、豆莢が有する水溶性繊維質を含有する。この水溶性繊維質の量は特に 限定はないが、 1質量%以上、好ましくは 3質量%以上、さらに好ましくは 5質量%以 上含有する。また、この水溶性繊維質は、豆莢の原料 lOOgに対して 0. 1質量%以 上、好ましくは 0. 5質量%以上、好ましくは 1質量%以上含有する。また、水溶性繊 維質に対する Ύ —ァミノ酪酸の比は、 30未満が好ましぐ 10〜4がさらに好ましい。
[0053] <加熱処理 >
本発明では、 y—ァミノ酪酸変換反応が終わった後、加熱処理を行うことができる。 これは、主に酵素失活処理として行われる。加熱処理の方法は、特に制限はなぐ例 えば、反応溶液をそのまま 90°C、 1分間加熱することにより行うことができる。
[0054] <水不溶性成分の除去処理 >
本発明では、 yーァミノ酪酸変換反応が終わった後、水不溶性成分の除去処理を 行うことができる。これは、生成した γ—ァミノ酪酸含有組成物を、水不溶性成分の少 な!、組成物として得た 、場合に行うことできる。水不溶性成分の除去処理の方法は、 特に制限はなぐ例えば、ろ紙によるろ過、遠心分離等により行うことができる。水不 溶性成分としては、例えば水不溶性の繊維質や豆又はその莢粕を ヽぅ。
[0055] <乾燥処理 >
本発明では、得られた γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物を乾燥処理し て乾燥物とすることができる。乾燥処理の方法は、特に制限はなぐ乾熱乾燥、過熱 水蒸気による乾燥、凍結乾燥等により行うことができる。
[0056] 加熱処理、水不溶性成分の除去処理及び乾燥処理を行う場合、その順番は、特に 限定されないが、通常は、加熱処理したもの力 水不溶性成分の除去処理をして、 乾燥処理することで行うことができる。
[0057] 尚、上記の変換反応後の反応溶液は、使用目的によって不溶性の繊維質や豆又 は豆莢の粕等を遠心分離及び Ζ又はろ過することにより除去してもよい。不溶性の 繊維質ゃ粕等が除去された回収液には Ίーァミノ酪酸が多量に含まれているので、 それを乾燥することで、食感に優れ、より高い γ—ァミノ酪酸含量の組成物を得ること ができる。
[0058] 本発明の製造方法で得られた γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸高含有組成物は 、 yーァミノ酪酸を多量に含有するためそれを直接摂取する場合あるいは食品等に 添加する場合に、その量を微量で済ませることができる。また、グルタミン酸の含有量 が少ないので、食品等の本来の風味を損なうことなく添カ卩して幅広く使用することが 可能なものである。したがって、乳飲料、茶、コーヒー、紅茶等の飲料、豆腐、ふりか け、調味料、ゼリー、インスタントスープ等の食品、チューインガム、チョコレート、ビス ケット、キャンディ、和菓子等の菓子、タブレット等の健康食品、さら〖こは薬剤として有 用できる。
[0059] その他として、以下の態様が考えられる。 (8) 前記時間保持を水存在下で行う γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成 物の製造方法。
[0060] (9) 前記時間保持中に、グルタミン酸を添カ卩して、その添カ卩直後に ρΗを 5〜6に 調整する工程を、 1又は 2回以上行う γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物 の製造方法。
[0061] (10) 前記時間保持後に、加熱処理、水不溶性成分の除去処理及び乾燥処理か らなる群より選ばれる 1以上の処理を行う γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組 成物の製造方法。
実施例
[0062] 次に、実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら 実施例に何ら制限されるものではな 、。
[0063] [実験例 1] (各種野菜類と枝豆との酵素活性の比較)
枝豆莢 (湯あがり娘:群馬産)、枝豆 (湯あがり娘:群馬産)、西洋カボチヤ (茨城産)
、トマト (熊本産)、キユウリ(広島産)、ニンジン (千葉産)(いずれも市販品)の各種野 菜類についてのグルタミン酸脱炭酸酵素活性を検証した。
[0064] <グルタミン酸脱炭酸酵素の活性 >
各種野菜類から粗酵素液を調整し、その粗酵素液中のグルタミン酸脱炭酸酵素活 性とタンパク質量を測定した。そして、蛋白質量あたりのグルタミン酸脱炭酸酵素活 性を求めて、これを各種野菜類のグルタミン酸脱炭酸酵素の比活性とした。結果を表
1に示す。
[0065] 「UnitsZmg」は、粗酵素液中の蛋白質 lmgあたりのグルタミン酸脱炭酸酵素の活 性を表す。 lUnitは、 1分間に 1マイクロモルの γ—ァミノ酪酸を生成する酵素量を表 す。
[0066] (粗酵素液の調整)
上記の各種野菜類を各 50gずつに lOOmLの 0. 1Mリン酸緩衝液 pH5. 8 (界面活 性剤リヨ一トーシュガーエステル M— 1695を 0. 02M添加)を添加し、ホモミキサーで 10000rpm、 3分間粉砕を行った。その後、この懸濁液を冷却遠心分離機により 100 OOGの遠心力で 10分間遠心分離を行 、、その上清をグルタミン酸脱炭酸酵素の粗 酵素液とした。
[0067] (グルタミン酸脱炭酸酵素の活性測定)
粗酵素液と下記活性測定用試薬を混合して、トータルで lmLの溶液を得た。次い で、その溶液を、 37°C 1分間で酵素反応を行い、その後、 5%トリクロ口酢酸を添カロ して pH2にすることで反応を止めた。そして、反応によって生成した γ—ァミノ酪酸量 を、アミノ酸分析計により測定した。生成した γ—ァミノ酪酸量から、粗酵素液あたり のグルタミン酸脱炭酸酵素の活性 (Unit)を求めた。
[0068] 活性測定用試薬;
0. 1Mリン酸緩衝液 pH5. 8
10mMグルタミン酸
0. 2mMピリドキサル 5—リン酸
[0069] (蛋白質量の測定)
粗酵素液中の蛋白質含量をローリー法の変法により測定した。
[0070] [表 1]
Figure imgf000014_0001
[0071] 表 1で示すように、枝豆、枝豆莢は、他の野菜類に比較して、非常に高いグルタミン 酸脱炭酸酵素活性を持っていた。他の野菜は果肉が中心であるが、枝豆は未熟種 子であり、その未熟種子自身には高い酵素活性があることが検証された。また、その 莢には、更に高い活性が認められた。
[0072] [実験例 2] (枝豆莢を用いた γ—ァミノ酪酸の変換反応)
枝豆莢を用いて γ—ァミノ酪酸の変換反応について検証した。尚、以下の実験例 では、枝豆及びその莢は中札内産、そらまめ及びその莢は鹿児島産、さやいんげん 及びさやえんどうは千葉産、カボチヤは日本カボチヤ(品種名) ·佐賀産、トマトは福 岡産を用いた。 [0073] 〔実施例 1〕(枝豆莢)
枝豆莢 150gに水 300gを加え、ホモミキサーで 7000rpm、 3分間粉砕した。この枝 豆莢粉砕液を 40°Cに維持しながら、グルタミン酸 5gをカ卩えて、 0. 5Nの NaOH溶液 により pH5. 7〜5. 9へ pH調整を行い、攪拌した。以後、 40°Cで攪拌しながら、 1時 間毎にグルタミン酸 5gを添カ卩し、 0. 5Nの NaOH溶液により pH5. 7〜5. 9へ pH調 整を行い、計 12回添カ卩した(グルタミン酸添加総量: 5g X 12回 = 60g)。そして、最 後の添加から、更に 1時間攪拌し、計 12時間反応を行った。 2回目以降のグルタミン 酸添加直前の pHは、 5. 9〜6. 4であった。
[0074] 次いで、反応後の反応液を 90°Cで 1分間加熱後、ろ紙により水不溶性成分をろ過 し、得られたろ液を凍結乾燥し、凍結乾燥物 (水分含量 約 6質量%)を得た。
[0075] 〔比較例 1〕(カボチヤ)
枝豆莢 150gの代わりに、カボチヤ 150gを用いた以外は、上記実施例 1と同様の方 法により、凍結乾燥物を得た。
[0076] 〔実施例 2〕(枝豆莢)
反応温度を 25°Cにした以外は、上記実施例 1と同様の方法により、凍結乾燥物を 得た。
[0077] <グルタミン酸、 γ—ァミノ酪酸含量の分析及び、変換率 >
上記の得られた凍結乾燥物に水を加え、ホモミキサーで粉砕処理して凍結乾燥物 の懸濁液を調整した。この懸濁液に 5%トリクロ口酢酸を混合攪拌後、遠心処理し、上 清をフィルターでろ過して、ろ液を得た。得られたろ液をアミノ酸分析計 (アミノ酸アナ ライザ一 L一 8800Α 日立製)により分析した。
[0078] また、変換率は、変換されなカゝつたグルタミン酸の質量割合 (添加したグルタミン酸 量に対する残存したグルタミン酸量の質量割合)を求めて、これを 100から引いた値(
%)として算出した。
[0079] なお、外部よりグルタミン酸を添加する前のグルタミン酸含量は、いずれも固形分当 たり 0. 1質量%以下であり、本実験に影響を与える量ではな力つた。
[0080] これらの測定結果と変換率を表 2に示した。
[0081] [表 2] 反応温度 グルタミ ン酸 y—ァミノ酪酸 変換率
(:€) (質量%) (質量%) (%) 実 δ例 1 (枝豆英) 4 0 0. 1 3 9 9 9. 8 比較例 1 (力ポチヤ) 4 0 1 8. 2 2 1 . 3 5 4. 6 実施-例 2 (枝? f.莢) 2 5 3. 4 3 6. 0 9 3. 5
[0082] 表 2で示すように、枝豆莢は、グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸に変換する酵素活性 が高いとされるカボチヤと比較して、高い割合で変換されており(枝豆莢の変換率 99 .8に対しカボチヤは 54.6)、非常に強い γ—ァミノ酪酸変換能を有することがわか つた ο
[0083] 〔実施例 3〕(枝豆莢)
枝豆莢 150gに水 300gを加え、ホモミキサーで 7000rpm、 3分間粉砕を行った。こ の枝豆莢粉砕液を 60°Cに維持しながら、グルタミン酸 7.5gカ卩えて、 0.5Nの NaOH 溶液により pH5.7〜5.9へ pH調整を行い、攪拌した。以後、 60°Cで攪拌しながら、 1時 毎【こグノレタミン酸 7.5g添カ卩し、 0.5Nの NaOH溶液【こより pH5.7〜5.9へ p H調整を行い、計 12回添カ卩した(グルタミン酸添加総量: 7.5gX12回 = 90g)。そし て最後の添加から、更に 13時間攪拌し、計 24時間反応を行った。
[0084] 次いで、反応後の反応液を上記実施例 1と同様の方法により処理して、凍結乾燥 物を得た。
[0085] 〔比較例 2〕(カボチヤ)
枝豆莢 150gの代わりに、カボチヤ 150gを用いた以外は、上記実施例 3と同様の方 法により、凍結乾燥物を得た。
[0086] 〔実施例 4〕(枝豆莢)
反応温度を 25°Cにした以外は、上記実施例 3と同様の方法により、凍結乾燥物を 得た。
[0087] これらの凍結乾燥物について、上記実験例 2と同様の方法により、グルタミン酸及 び γ—ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求めた。結果を表 3に示した。
[0088] [表 3]
反応温度 ダルタミン酸 y ァミノ酪酸 変換率
O (質量%) (質量%) (%) 鍵例; 3 (枝豆英) 6 0 0. 8 6 3. 8 9 8. 7 比較例 2 (カボチヤ) 60 2 (■). 4 44. 7 6 6. 1 雄例 4 (枝豆 ) 2 5 9. 0 5 5. 7 9 1. 8 [0089] 表 3で示すように、枝豆莢は、グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸に変換する酵素活性 が高いとされるカボチヤと比較して、高い割合で変換されており(枝豆莢の変換率 98 . 7に対しカボチヤは 66. 1)、非常に強い γ—ァミノ酪酸変換能を有することがわか つた ο
[0090] また、表 2, 3で示すように、枝豆莢は、 V、ずれの温度帯であっても強 、能力を発揮 することがわ力つた。これは、後述する実験例 7で示す通り、菌の増殖を防ぐほどの高 温下でも反応が進むことを示しており、その点でも有効であることがわ力つた。
[0091] 〔実施例 5、比較例 3〜4〕(枝豆莢、カボチヤ及びトマト)
枝豆莢 (実施例 5)、カボチヤ(比較例 3)又は、トマト(比較例 4) 600gに水 300gを カロえて、ホモミキサーで 7000rpm、 3分間処理を 2回行い、粉砕した。この粉砕液を 2 0°Cに維持しながら、グルタミン酸 19gを加えて、 0. 5Nの NaOH溶液により pH5. 0 〜5. 3へ pH調整を行い、攪拌した。以後、 20°Cで維持しながら、 1時間毎にダルタミ ン酸 19gを添加し、 0. 5Nの NaOH溶液により pH5. 0〜5. 3へ pH調整を行い、計 1 2回添カ卩した(グルタミン酸添加総量: 19g X 12回 = 228g)。そして最後の添加から 、更に、 37時間攪拌し、計 48時間反応を行った。 2回目以降のグルタミン酸添加直 前の pHは、 5. 3〜5. 5であった。
[0092] 次いで、反応後のそれぞれ反応液を上記実施例 1と同様の方法により処理して、凍 結乾燥物を得た。
[0093] 得られたそれぞれの凍結乾燥物について、上記実験例 2と同様の方法により、ダル タミン酸及び γ—ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求めた。また、実施例 5の凍結乾 燥物については、下記の方法により、水溶性繊維質の含有量を求めた。結果を表 4 に示した。
[0094] <水溶性繊維質の分析 >
実施例 5の凍結乾燥物 10gと水を攪拌混合して、トータルで lOOmLの溶液を得た 。これに 4倍溶の 95%エタノール(60°C加温)をカ卩え、室温で 1時間放置して水溶性 繊維質を沈殿させた。これを吸引ろ過し、ガラスろ過器上に補集された残渣を 78% ( V/V)エタノール (20mL X 3回)、 95%エタノール(10mL X 2回)及びアセトン(10 mL X 2回)で洗浄した。次に、ガラスろ過器ごと 105°C± 3°Cで 1夜乾燥させた後、乾 燥剤としてシリカゲルを入れたデシケーター中で約 1時間放冷して、洗浄後の残渣を 乾燥させた。乾燥後の残渣の重量から、ケルダール法により測定した残渣の窒素含 量及び、 525°C± 5°Cで 5時間灰化処理しで測定した灰分量、を引いた値を水溶性 繊維質とした。
[0095] [表 4]
Figure imgf000018_0001
[0096] 表 4で示すように、枝豆莢は、グルタミン酸から γ—ァミノ酪酸に変換する酵素活性 が高いとされるカボチヤ、 γ—ァミノ酪酸含量が多いと言われるトマトと比較して、非 常に強い γ —ァミノ酪酸変換能を有することがわ力つた。また、水溶性繊維質の含量 が多いことが確認された。
[0097] [実験例 3] (種々の未熟豆及び豆莢との比較)
次に、未熟豆又はその豆莢の種類別での γ—ァミノ酪酸の変換反応について検証 した。
[0098] 〔実施例 6〜10〕(枝豆莢、そらまめとその莢、さやいんげん及びさやえんどう)
枝豆莢 (実施例 6)、そらまめ莢 (実施例 7)、そらまめ(実施例 8)、さやいんげん (実 施例 9)又は、さやえんどう(実施例 10) 300gに水 300gをカ卩えて、ホモミキサーで 70 00rpm、 3分間粉砕した。この粉砕液を 30°Cに維持しながら、グルタミン酸 5gをカロえ て、 0. 5Nの NaOH溶液により pH5. 7〜5. 9へ pH調整を行い、攪拌した。以後、 3 0°Cで攪拌しながら、 1時間毎にグルタミン酸 5gを添カ卩し、 0. 5Nの NaOH溶液により pH5. 7〜5. 9へ pH調整を行い、計 12回添カ卩した(グルタミン酸添加総量: 5g X 12 回 = 60g)。そして最後の添加から、更に 13時間攪拌し、計 24時間反応を行った。
[0099] 次いで、反応後のそれぞれ反応液を上記実施例 1と同様の方法により処理して、凍 結乾燥物を得た。
[0100] 得られたそれぞれの凍結乾燥物について、上記実験例 2と同様の方法により、ダル タミン酸及び γ—ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求めた。結果を表 5に示した。
[0101] [表 5] ダ タミ ' gき 7 ミ 酪酸 变換率
(質量%) (質量%)
実 J¾例 6 (枝豆莢) 0. 1 40 9 9. 9
実験例' 7 (そらまめ ¾) 7. 2 3 1. 6 8 0. 8
実験例 8 (そらまめ) 9 2 9 7 6. 0
実験例 9 (さやいんげん) 4. 3 34. 6 8 7. 1
実験例 1 0 (さやえんどう) 9. 9 28. 5 7 3. 6
[0102] 表 5で示すように、未熟の豆及びその莢は、いずれも強い γ—ァミノ酪酸変換能を 有することがわ力 た。また、その中でも、枝豆莢は特に強い能力を有することがわ かった。
[0103] [実験例 4] (枝豆、枝豆莢及び、成熟大豆の比較)
枝豆 (実施例)、枝豆莢 (実施例)及び、成熟大豆 (比較例)での γ—ァミノ酪酸の 変換反応にっ 、て検証した。
[0104] 〔実施例 11〜12、比較例 5〕
[0105] 枝豆 (実施例 11)、枝豆莢 (実施例 12)又は、成熟大豆 (比較例 5)300gに水 600g を加え、ホモミキサーで 7000rpm、 3分間粉砕した。この枝豆莢粉砕液を 40°Cに維 持しながら、グルタミン酸 14gを加えて、 0.5Nの NaOH溶液により pH5.0〜5.3へ pH調整を行い、攪拌した。以後、 40°Cで攪拌しながら、 1時間毎にグルタミン酸 14g を添加し、 0.5Nの NaOH溶液により pH5.0〜5.3へ pH調整を行い、計 12回添カロ した(グルタミン酸添加総量: 14gX12回 = 168g)。そして、最後の添加から、更に 1 3時間攪拌し、計 24時間反応を行った。
[0106] 次いで、反応後のそれぞれ反応液を上記実施例 1と同様の方法により処理して、凍 結乾燥物を得た。
[0107] 得られたこれらの凍結乾燥物について、上記実験例 2と同様の方法により、ダルタミ ン酸及び 0 —ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求めた。結果を表 6に示した。
[0108] [表 6]
Figure imgf000019_0001
[0109] 表 6で示すように、未熟豆の枝豆又はその莢は、成熟豆の大豆に比べて、非常に 強い γ—ァミノ酪酸変換能を有することがわ力つた。 [0110] [実験例 5] (ろ過の有無による反応性の違い)
枝豆莢について、該莢粉砕液のろ過の有無による γ—ァミノ酪酸の変換反応性の 違いを検証した。
[0111] 〔参考例 1〕
反応前 (40°Cに維持して、グルタミン酸添加する前)の枝豆莢粉砕液の代わりに、 この枝豆莢粉砕液を十分攪拌した後、それをろ紙によりろ過したろ液を用いた以外 は、上記実施例 1と同様の方法により、凍結乾燥物を得た。尚、このろ過工程は水不 溶性成分の除去を目的としている。
[0112] 得られた凍結乾燥物について、上記実験例 2と同様の方法により、グルタミン酸及 び γ—ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求めた。結果を表 7に示した。
[0113] [表 7]
Figure imgf000020_0001
[0114] 表 7で示すように、枝豆莢を用いて γ—ァミノ酪酸を製造する場合には、ろ過したろ 液に比べて、ろ過しない枝豆莢粉砕液をそのまま用いた方が、 γ—ァミノ酪酸変換 能を強く発揮することがわ力つた。
[0115] [実験例 6] (枝豆莢の粉砕度の違いによる反応性)
枝豆莢について、その粉砕度の違いによる γ—ァミノ酪酸の変換反応性の違いを 検証した。
[0116] 〔実施例 13〕
ホモミキサーで 7000rpm、 3分間粉砕の代わりに、氷冷却しながら、ホモミキサーで
7000rpm、 30分間粉砕した以外は、上記実施例 1と同様の方法により、凍結乾燥物 を得た。
[0117] 得られた凍結乾燥物について、上記実験例 2と同様の方法により、グルタミン酸及 び γ—ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求めた。結果を表 8に示した。
[0118] [表 8] グルタミン酸 y―ァミ ノ画各酸 変換率
(質量%) (質量%) ( % )
実施例 1 () . 1 3 9 9 9 . 8
( 7 0 0 0 r p m、 3分間粉砕)
実施例 1 3 0 . 2 3 8 . 5 9 9 . 7
( 7 0 0 0 r p m、 3 0分間粉砕)
[0119] 表 8で示すように、ホモミキサーによる粉砕時間を長くして枝豆莢の粉砕度を上げて も γ—ァミノ酪酸量、変換率は同じ結果であり、枝豆莢の粉砕度の違いにより変換反 応'性の差はなかった。
[0120] [実験例 7] ( γーァミノ酪酸高含有凍結乾燥物の生菌数)
得られた凍結乾燥物の生菌数を測定し、反応条件の温度、時間の関係について検 iEした。
[0121] 上記実験例 2で作製した実施例 1〜4の凍結乾燥物について生菌数を測定した。
結果を表 9に示した。
[0122] [表 9]
Figure imgf000021_0001
[0123] 表 9で示すように、反応温度を上げることにより生菌数が抑えられることがわ力つた。
これは、これらの反応は、高温下において高い変換率を維持しつつ、菌の増殖も防 ぐことができることがわかった。
[0124] [実験例 8] ( yーァミノ酪酸含有組成物を用いた食品)
上記実施例 1の凍結乾燥品を用いて豆腐を作製した。
[0125] 〔実施例 14〕
実施例 1の凍結乾燥品 0. 5部、浸漬大豆 99. 5部、水 140部を混合し、豆乳メーカ 一より豆乳を製造した。この豆乳 1Lに対して 3gのにがりを添加し、豆腐を製造した。
[0126] 上記豆腐は、枝豆風味の美味しい豆腐であった。また、豆腐 lOOg中の γ—ァミノ 酪酸含量は 780mgであった。
[0127] [実験例 9] (維持温度)
〔実施例 15〜19〕 反応温度を 40°C 30°C 25°C 20°C 15°C 10°C、および 5°Cにした以外は、上 記実施例 1と同様の方法により、凍結乾燥物を得た。これらの凍結乾燥物について、 上記と同様の方法により、グルタミン酸及び γ—ァミノ酪酸含量、並びに変換率を求 めた。結果を表 10に示した。なお、表 10中、 40°Cと 25°Cの維持したときの結果は、 実施例 実施例 2と同じものである。
[表 10]
Figure imgf000022_0001
表 10で示すように、枝豆莢は、低温、高温いずれの温度帯であっても、強い γ ノ酪酸変換能を発揮することがわ力つた。

Claims

請求の範囲
[1] 未熟豆又は該未熟豆の莢の細胞壁を破壊処理してなる細胞壁破壊処理物と、グ ルタミン酸又はグルタミン酸含有組成物と、を混合し、
所定の時間保持する、 yーァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法
[2] 前記未熟豆又は該未熟豆の莢は、(Α)枝豆又はその莢、(Β)そらまめ又は該そら まめの莢、(C)さやいんげん、(D)さやえんどう、力もなる群より選ばれる 1種以上で ある請求項 1に記載の 0 —ァミノ酪酸又は 0 —ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[3] 前記細胞壁破壊処理物は、前記未熟豆又は該未熟豆の莢を破砕した破砕物、該 破砕物を含む水懸濁液、該水懸濁液の分離処理物、のいずれかである請求項 1又 は 2に記載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[4] 前記細胞壁破壊処理物は、前記未熟豆の莢を破砕した破砕物又は該破砕物を含 む水懸濁液であって、該破砕物又は該水懸濁液を水不溶性成分の除去を行うことな く用いる請求項 1から 3いずれかに記載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組 成物の製造方法。
[5] ρΗを 4から 8の範囲内で前記所定の時間保持する、請求項 1から 4いずれかに記 載の γ—ァミノ酪酸又は γ—ァミノ酪酸含有組成物の製造方法。
[6] 未熟豆の莢由来の水溶性繊維質と、 yーァミノ酪酸と、を含有する γ—ァミノ酪酸 含有組成物。
[7] 請求項 1から 5いずれかに記載の製造方法より得られた γ—ァミノ酪酸含有組成物 、又は請求項 6に記載の γ—ァミノ酪酸含有組成物のいずれかを含有した食品。
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