JP2001352942A - 細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法 - Google Patents

細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法

Info

Publication number
JP2001352942A
JP2001352942A JP2000177827A JP2000177827A JP2001352942A JP 2001352942 A JP2001352942 A JP 2001352942A JP 2000177827 A JP2000177827 A JP 2000177827A JP 2000177827 A JP2000177827 A JP 2000177827A JP 2001352942 A JP2001352942 A JP 2001352942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gaba
gramineous plant
plant
squeezed
juice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000177827A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3422973B2 (ja
Inventor
Shinji Tsuzaki
慎二 津崎
Kinya Takagaki
欣也 高垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Toyo Shinyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Shinyaku Co Ltd filed Critical Toyo Shinyaku Co Ltd
Priority to JP2000177827A priority Critical patent/JP3422973B2/ja
Publication of JP2001352942A publication Critical patent/JP2001352942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3422973B2 publication Critical patent/JP3422973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 GABAを高濃度で含有するイネ科植物体の
細片化物または搾汁並びにこれらの乾燥粉末を提供する
こと。 【解決手段】 イネ科植物体の細片化物または搾汁にグ
ルタミン酸および/またはその塩またはそれらを含有す
る食品素材を添加することにより、GABAの量を増加
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイネ科植物体の細片
化物またはその搾汁中のγ−アミノ酪酸の含量を高める
方法、この含量を高められた細片化物あるいは搾汁また
はこれらの乾燥粉末、並びにこの乾燥粉末を含む、食品
素材、または医薬品原料に関する。
【0002】
【従来の技術】γ−アミノ酪酸(以下、GABAとい
う)は、血圧降下作用を有することから、高血圧症の人
々のためにGABAを多く含有する食品の開発が検討さ
れている。例えば、従来から、お茶の製造過程で、摘採
した茶葉を嫌気条件に置き、茶葉中にGABAを多量に
蓄積させた、いわゆるギャバロン茶が知られている。ま
た、特開平8−173111号公報には、コーヒー生葉
を無酸素状態で処理後110℃以上の高温で熱処理、乾
燥処理をする方法でGABA濃度の高いコーヒー葉茶を
得たことが記載されている。さらに、特開平9−205
989号公報には、茶葉に赤外線を照射してGABAの
含量を向上させることが記載されている。
【0003】他方、イネ科植物の緑葉、例えば麦類の若
葉は、ビタミン類、ミネラル類、不溶性食物繊維に富
み、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コレステロール
の吸収抑制、食後血糖値の急上昇防止、スーパーオキサ
イドディスムターゼ(SOD)の活性化などの効果を有
する健康食品の素材として注目を浴びている。このよう
な健康食品素材が高濃度でGABAを含有すれば、上記
の効果に加えさらに抗高血圧効果が期待できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、GABAを高
濃度で含有するイネ科植物由来の食品素材が望まれてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イネ科植
物に含まれる新規な有用成分について検討を行った結
果、イネ科植物に抗高血圧成分として知られるGABA
が含まれていることを発見した。そして、これらのイネ
科植物の葉または茎を細片化し、または搾汁にした後
に、グルタミン酸および/またはその塩またはそれらを
含有する他の食品素材を添加することにより、あるいは
保温処理および/または嫌気処理することにより、イネ
科植物体の細片化物または搾汁中のGABA含量が高め
ることができることを見出して、本発明を完成させた。
【0006】以下、イネ科植物の葉および/または茎を
総称して「イネ科植物体」という。
【0007】本発明は、イネ科植物体の細片化物または
搾汁に、グルタミン酸および/またはその塩またはそれ
らを含む他の食品素材を添加する工程を含む、GABA
含量が高められたイネ科植物体の細片化物または搾汁を
製造する方法に関する。
【0008】また、本発明はイネ科植物体の細片化物ま
たは搾汁を保温および/または嫌気処理する工程を含
む、GABA含量が高められたイネ科植物体の細片化物
または搾汁を製造する方法に関する。
【0009】好ましくは、前記工程は、イネ科植物体の
細片化物または搾汁に無機塩化物を添加して行われる。
【0010】また、本発明は、前記方法によりGABA
含量が高められたイネ科植物体の細片化物または搾汁を
乾燥粉末化する工程を含む、GABA含量が高められた
イネ科植物体の細片化物または搾汁の乾燥粉末を製造す
る方法に関する。
【0011】好ましい実施態様においては、前記細片化
物が、80%以上が平均径1mm以下となるように緑葉
を細片化したものである。
【0012】また、好ましい実施態様においては、前記
イネ科植物が麦類である。
【0013】さらに本発明は、前記方法により得られた
GABA含量が高められたイネ科植物体の細片化物もし
くは搾汁またはそれらの乾燥粉末を含む食品素材または
医薬品原料に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本明細書においてイネ科植物と
は、植物分類表において、イネ科に分類されるすべての
植物を指す。具体的には大麦、小麦、ライ麦、えん麦、
ハト麦、イタリアンライグラス、イタリアンエースなど
の麦類;イネ、あわ、笹、ひえ、きび、とうもろこし、
ソルガム、サトウキビ等が例示されるが、これらに限定
されない。このうち、麦類が特に好ましい。
【0015】イネ科植物体は、前記の通り、イネ科植物
の葉および/または茎をいうが、本発明においては緑葉
が好ましく、成熟期前に収穫された若葉であることがさ
らに好ましい。
【0016】イネ科植物が麦類である場合、特に制限さ
れないが、植物体としては、大麦、小麦、ライ麦、えん
麦、ハト麦、イタリアンライグラス、イタリアンエース
などの麦類が用いられ、それらの若葉が好適に用いられ
得る。好ましくは、これらの麦類の若葉は、分けつ開始
期から出穂開始前期(背丈が20〜40cm程度)に収
穫された麦類の若葉である。より好ましくは大麦の若葉
が用いられる。
【0017】本発明によれば、イネ科植物体は、水など
で付着した泥などを洗浄した後に細片化された後、GA
BAが増加されるように処理(以下、GABA富化処理
という)される。
【0018】細片化は、当業者が通常使用するスライ
ス、破砕、細断などのイネ科植物体を細片化する方法で
行われる。細片化にはスラリー化も含まれる。スラリー
化はジューサー、ブレンダー、マスコロイダー等で処理
して行われる。これによりイネ科植物体は、どろどろし
た粥状(液体と固体粒子との懸濁液)になる。イネ科植
物体は、細片の80%以上が平均径1mm以下、好まし
くは0.5mm以下、より好ましくは0.1mm以下、最
も好ましくは0.05mmとなるように細片化され、流
動性を有するようになる。
【0019】細片化されたイネ科植物体(以下、細片化
物ということもある)を圧搾して得られる搾汁をGAB
A富化処理しても良い。
【0020】イネ科植物体の搾汁は、イネ科植物体を直
接か、あるいはイネ科植物体を細片化した後に圧搾する
ことにより、そしてさらにそれらを遠心分離またはろ過
することにより得られる。搾汁の調製は、必要に応じて
水、エタノール溶液または緩衝液(等張液を含む)など
の当業者が通常用いる溶媒を添加した後に行っても良
い。
【0021】GABA富化処理は、イネ科植物体の細片
化物または搾汁にグルタミン酸および/またはその塩、
またはそれらを含有する食品素材もしくはその抽出物を
添加することによって行われ得る。
【0022】グルタミン酸の塩としては、例えば、グル
タミン酸ナトリウム、グルタミン酸カリウム、グルタミ
ン酸カルシウム、グルタミン酸マグネシウムなどの当業
者に公知のグルタミン酸の塩が挙げられる。グルタミン
酸またはその塩は、直接添加してもよいし、高濃度で含
有する溶液を添加してもよい。
【0023】本発明に用いられるグルタミン酸および/
またはその塩を含む他の食品素材とは、用いるイネ科植
物体の細片化物または搾汁以外の、グルタミン酸または
その塩を含む食品素材をいう。例えば、昆布、ワカメな
どの海藻、シイタケ、マイタケのようなきのこ類、かつ
お(かつお節を含む)、いわしなどの魚類、あさり、し
じみなどの貝類、米、小麦、大豆(これらの胚芽を含
む)、茶葉、桑葉、野菜(例えば、トマト)、柑橘類
(中果皮、じょうのう膜)などが挙げられ、グルタミン
酸および/またはその塩を比較的高濃度に含む食品素材
が好ましく用いられる。これには可食性タンパク質に酵
素処理、加熱処理などを施してグルタミン酸を遊離また
は生成させたものなども含まれる。
【0024】これらの食品素材はその形態に応じてイネ
科植物体の細片化物または搾汁に添加される。これらの
食品素材をそのまま、細片化物または搾汁に添加しても
良く、食品素材を細片化して、あるいは食品素材を搾汁
して、細片化物または搾汁に添加してもよい。また、こ
れらの食品素材の乾燥粉末を細片化物または搾汁に添加
しても良い。あるいはその食品素材に含まれる成分を
水、エタノール溶液、緩衝液(等張液を含む)などに、
必要に応じて加熱して溶出させた溶液を添加してもよ
く、あるいは、溶出した成分の乾燥粉末を細片化物また
は搾汁に添加しても良い。例えば、グルタミン酸を含有
する食品素材が乾燥昆布である場合、乾燥昆布を細片化
してイネ科植物体の細片化物または搾汁に浸漬、攪拌す
ることにより、効率的にGABAが増加される。
【0025】GABA富化処理の温度は、グルタミン酸
からGABAへの変換を触媒する酵素が失活されない範
囲で行われ、好ましくは20〜50℃、より好ましくは
25〜45℃にて行われ得る。
【0026】pHを調整することも好ましい。pHの調
整は当業者が通常用いるpH調整剤、例えば、クエン
酸、コハク酸、酒石酸、炭酸、リン酸またはそれらの塩
などを添加して調整できる。あるいは、食酢、かんすい
などの食品または食品添加物を用いることもできる。
GABA富化処理のpHは、通常3.5〜9.0、好ま
しくは4.0〜8.0、より好ましくは4.5〜7.0、
最も好ましくは5.0〜6.0で行われる。pH−8で
もGABA量は2倍以上となり、イネ科植物の緑葉を用
いた場合、酸性で処理したものおよびpHを調整しなか
ったものと比較して鮮やかな緑色を呈するようになる。
pH−4以下では、GABA富化効率が低下するのに加
え、イネ科植物の緑葉が褐変するためあまり好ましくな
い。なお、GABA富化処理後に、イネ科植物体の細片
化物または搾汁にアルカリ性の物質またはその溶液を添
加して、緑色を鮮やかにすることもできる。
【0027】GABAの富化処理の時間は、通常10分
〜24時間行われる。30分以上行えばGABAは2倍
以上に増加される。
【0028】上記のグルタミン酸および/またはその
塩、またはそれらを含む食品素材は、イネ科植物体の細
片化物もしくはその搾汁に対して任意の量添加され得る
が、通常、細片化物または搾汁の容量に対して0.01
〜40%、好ましくは0.02〜20%、より好ましく
は0.05〜10%となるように添加される。グルタミ
ン酸および/またはその塩を含む食品素材も任意の量で
添加され得るが、グルタミン酸の塩の濃度が20%以上
となるように添加しても、それ以上の効果は期待できな
い。なお、本明細書において、特に記さない限りグルタ
ミン酸またはその塩の濃度は重量%とする。
【0029】GABA富化処理は、細片化されたイネ科
植物体またはその搾汁を保温および/または嫌気処理す
ることによっても行われ得る。この処理は、上記のグル
タミン酸および/またはその塩またはそれらを含む食品
素材の添加の前もしくは後、または同時に行われ、さら
に効率的なGABA富化が行われ得る。
【0030】嫌気処理とはほとんど酸素を含まないか無
酸素の気体で処理することを意味する。真空状態も含
む。気体としては、窒素ガス、二酸化炭素が好ましく用
いられる。例えば、窒素などの気体を直接イネ科植物体
の細片化物または搾汁にバブリングするか、周辺の気体
を置換するか、脱気することにより行われ得る。
【0031】保温処理および/または嫌気処理の時間は
10分から24時間が好ましく、1〜6時間がより好ま
しい。保温処理および/または嫌気処理の温度は、約2
0〜50℃が好ましく、約30〜45℃がより好まし
い。
【0032】さらに、イネ科植物体の細片化物または搾
汁にピリドキサールリン酸、食塩などの無機塩化物など
を添加することにより、また有機酸もしくはATPなど
の阻害剤を反応系から取り除くことにより、GABA富
化効率を高めることができる。
【0033】無機塩化物としては、例えば、塩化ナトリ
ウム(食塩)、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化マ
グネシウムなどの当業者が通常用いる無機塩化物が挙げ
られる。にがり、粗塩などを用いても良い。これらは、
任意の濃度で添加され得るが、通常、終濃度が0.01
〜20%、好ましくは0.02〜10%となるように添
加される。例えば、0.05mm程度に細片化した10
0gの大麦若葉に、400mlの水を加え、さらにグル
タミン酸ナトリウムが3%となるように添加して30℃
にて5時間インキュベートする場合、これに塩化ナトリ
ウムを終濃度で0.5重量%となるように添加してイン
キュベートすれば、添加しない場合と比較してGABA
は3割程度増加される。
【0034】このようにして、GABA富化されたイネ
科植物体の細片化物または搾汁と、グルタミン酸および
/またはその塩またはそれらを含む他の食品素材との混
合物は、それぞれが含有するGABA量と比較しては、
通常2倍、好ましくは3倍、より好ましくは5倍以上に
増加され得る。
【0035】GABA富化処理されたイネ科植物体の細
片化物からエキスを調製することもできる。イネ科植物
体のエキスは、細片化物に水、エタノール溶液、緩衝液
(等張液を含む)などの当業者が通常用いる溶媒を加
え、必要に応じて加温して抽出したもの(抽出物および
その濃縮物を含む)である。本明細書において、エキス
は搾汁に含まれるものとする。
【0036】得られた、GABA富化処理されたイネ科
植物体の細片化物または搾汁に、さらなる処理を施し
て、食品素材、または医薬品原料とすることができる。
食品素材とする場合は、イネ科植物体の細片化物または
搾汁は緑色を保っていることが好ましい。医薬品原料、
例えばGABAを抽出精製する場合は、必ずしも緑色で
なくてもよい。
【0037】GABA富化処理された、イネ科植物体の
細片化物および搾汁は、そのまま、変色(褪色を含
む)、変質等の原因となり得る酵素(クロロフィラー
ゼ、ペルオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)
を不活化させるために、その形態に応じて、常圧、加
圧、または減圧下、80〜150℃にて通常2〜180
秒間処理される。
【0038】マイクロウェーブ処理を施しても良い。マ
イクロウェーブ処理は、イネ科植物体の細片化物または
搾汁中に存在する、変質に関与する酵素が失活するか、
加熱により緑色が失われない範囲で行なえばよい。その
ような範囲は、マイクロウェーブの波長、マイクロウェ
ーブ照射装置の出力、照射時間などにより適宜調節でき
る。例えば、2450MHz、500Wのマイクロウェ
ーブを当てる場合は、麦若葉100g(湿重量)あた
り、0.5〜10分、好ましくは0.5〜5分、より好ま
しくは0.5〜1分間処理される。0.5分に満たないと
酵素の失活が不十分で、該処理後の緑葉が褪色しやすく
なる。また、10分以上処理すると褪色し、GABAも
減少する傾向にある。
【0039】栄養分の破壊を考えると、これらの処理は
短時間であることが望ましく、加熱後、急冷処理を行う
ことがより好ましい。冷却処理は、例えば、水浴もしく
は氷浴に浸すか、または冷蔵して行われ得る。凍結して
も良い。この処理によって得られたイネ科植物体の細片
化物または搾汁は、イネ科植物体に含まれる変質に関す
る酵素が失活しているので、含有される成分を長期間安
定して保持することが可能である。しかも鮮やかな緑色
が保持されるため、例えば、健康食品あるいはその原科
として用いられたときの商品価値も高い。
【0040】上記のようにして得られたイネ科植物体の
細片化物または搾汁は、必要に応じてさらに乾燥粉末化
され得る。
【0041】乾燥は、水分含量が10%以下、好ましく
は5%以下になるように行われる。例えば、イネ科植物
体の細片化物または搾汁は熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電
磁波乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥などの当業者が通常用い
る方法で乾燥される。加熱による乾燥は、好ましくは5
0℃〜80℃、より好ましくは55℃〜65℃にて加温
によりイネ科植物体の緑色が変色しない温度および時間
で行うことができる。中でも、凍結乾燥、噴霧乾燥など
が好ましく用いられる。噴霧乾燥に際しては、必要に応
じて、デキストリン、シクロデキストリン、デンプン、
マルトース等の賦形剤等を添加することもできる。
【0042】得られた乾燥物は、さらに粉末化されて乾
燥粉末が得られる。粉砕は、当業者が通常用いる方法に
従い、例えば、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼
などを用いて行われ得る。乾燥粉末は必要に応じて篩に
かけられ、例えば、30〜250メッシュの篩を通過す
るものが用いられ得る。粒径が250メッシュより小さ
いと食品素材や医薬品原料としたときに、さらなる加工
が行なわれにくい。粒径が30メッシュより大きいと、
例えば、他の食品素材との均一な混合が妨げられる。
【0043】これらはさらに、気流殺菌、高圧殺菌、加
熱殺菌などの当業者が通常用いる任意の技術により殺菌
され得る。
【0044】上記のようにしてGABA富化処理を行っ
て調製したイネ科植物体の細片化物の乾燥粉末(緑色で
あるかそうでないかを問わず)のGABAの量は、乾燥
重量換算で500mg/100g以上、好ましくは80
0mg/100g以上、より好ましくは1200mg/
100g以上、最も好ましくは1600mg/100g
以上である。これに対してGABA富化処理を行わなか
った場合、多くとも400mg/100g程度である。
【0045】上記のようにしてGABA富化処理を行っ
て調製したイネ科植物体の搾汁粉末(緑色であるかそう
でないかを問わず)のGABA含量は、少なくとも80
0mg/100g以上、好ましくは1200mg/10
0g以上、より好ましくは1600mg/100g以
上、最も好ましくは2000mg/100g以上であ
る。これに対しGABA富化処理を行わなかった場合、
多くとも600mg/100g程度である。
【0046】上記のようにしてGABA含量が増加され
たイネ科植物体の細片化物、搾汁、またはそれらの乾燥
粉末は、そのままか、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘
剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味料等と混
合されて食品、飲料およびそれらの素材、ならびに医薬
品用あるいは、家畜、ペットの飼料の原料として供する
ことができる。例えば、ローヤルゼリー、ビタミン、プ
ロテイン、カルシウム、キトサン、レシチンなどが配合
され、さらに糖液や調味料を加えて味を整えることもで
きる。あるいは、過剰のグルタミン酸および/またはそ
の塩を除去することもできる。そしてこれらは、必要に
応じてハードカプセル、ソフトカプセルなどのカプセル
剤、錠剤もしくは丸剤としてか、または粉末状、顆粒
状、茶状、ティーバック状もしくは、飴状などの形状に
成形され得る。これらは、その形状または好みに応じ
て、そのまま食されても良いし、あるいは水、お湯もし
くは牛乳などに溶いて飲んでも良いし、または成分を浸
出させてから飲んでも良い。
【0047】また、本発明の方法によりGABA富化処
理された素材を原料として、GABAの純品を精製する
ことも可能である。
【0048】
【実施例】以下の実施例は例示を目的としたものであ
り、本発明を制限することを意図しない。
【0049】(実施例1)原料として背丈が約30cm
で刈り取った大麦の若葉を用いた。これを水洗いして付
着した泥などを洗い流した。麦若葉を湿式粉砕機(マス
コロイダー)を用いて、平均径が0.05mm程度に細
片化した(ほとんどが平均径0.1mm以下の細片であ
った)後、圧搾して搾汁を得た。次いでこの搾汁(10
0ml)に30重量%のグルタミン酸ナトリウム溶液
を、最終濃度が3%となるように添加し、表1に記載の
種々の温度にて4時間攪拌した。これを凍結乾燥した
後、ブレンダーを用いて200メッシュを90%程度が
通過するように粉砕して乾燥粉末とした。これらの乾燥
粉末のGABA含量を、アミノ酸自動分析機を用いて以
下の条件にて測定した。結果を表1に示す。なお、表中
に未処理とあるのは、圧搾して得られた搾汁を凍結乾燥
し、同様にして粉末化としたもののGABA含量であ
り、GABA富化率とあるのは、未処理の乾燥粉末にお
けるGABA含量を100%としたときのGABAの量
(%)である。
【0050】 <アミノ酸自動分析計操作条件> 機 種:JLC−500/V(日本電子株式会社) 力ラム:LCR−6,4mm×90mm(日本電子株式会社) 移動相:クエン酸リチウム緩衝液(日本電子株式会社) P−21 (pH 2.98, Li 0.105 mol/l) 0→16.3 min P−12 (pH 3.28, Li 0.26 mol/l) 16.3→36.1 min P一13 (pH 3.46, Li 0.80 mol/l) 36.1→56.0 min P−14 (pH 2.83, Li 1.54 mol/l) 56.0→63.4 min P−15 (pH 3.65, Li 1.54 mol/l) 63.4→80.0 min 反応液:ニンヒドリン・ヒドリダンチン試液(和光純薬工業株式会社) 温 度:カラム 35℃(0→16.3 min), 64℃(15.3→31.0 min) 44℃(31.0→44.4 min), 72℃(63.4→80.0 min) 反応槽 135℃ 流 量:移動相 0.50 ml/min 反応液 0.30 ml/min 測定波長: 570 nm
【0051】
【表1】
【0052】表1の結果は、グルタミン酸ナトリウムを
添加して、20〜50℃で処理することによりGABA
が増加することを示す。
【0053】(実施例2)実施例1と同様にして得た搾
汁(100ml)に30重量%のグルタミン酸ナトリウ
ム溶液を終濃度が3%となるように添加した後、クエン
酸または炭酸ナトリウムを用いて表2に記載の種々のp
Hに調整した。これを30℃にて4時間攪拌した後、凍
結乾燥し、ブレンダーを用いて200メッシュを90%
程度が通過するように粉砕した乾燥粉末のGABA含量
を測定した。結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】表2の結果は、pH−4.0〜8.0にお
いて、グルタミン酸ナトリウムの添加によりGABAが
増加することを示す。
【0056】(実施例3)実施例1と同様にして得た搾
汁に、終濃度が表3に記載の種々の濃度となるようにグ
ルタミン酸ナトリウムを添加した。次いで、これを30
℃にて4時間攪拌した後、凍結乾燥し、ブレンダーを用
いて200メッシュを90%程度が通過するように粉砕
した乾燥粉末のGABA含量を測定した。結果を表3に
示す。
【0057】
【表3】
【0058】表3の結果は、終濃度0.5%以上のグル
タミン酸ナトリウムの添加により、十分にGABA含量
が増加することを示す。また、0%の欄に示されるよう
に保温処理によっても、GABAの量が増加することを
示す。
【0059】(実施例4)実施例1と同様にして得た搾
汁に、終濃度が3%となるように30重量%グルタミン
酸ナトリウムを添加した。これを30℃にて表4に記載
の種々の時間攪拌した後、凍結乾燥し、ブレンダーを用
いて200メッシュを90%程度が通過するように粉砕
した乾燥粉末のGABA含量を測定した。結果を表4に
示す。
【0060】
【表4】
【0061】表4の結果は、30分以上の処理によりG
ABA含量が増加することを示す。
【0062】(実施例5)実施例1と同様にして0.0
5mm程度に細片化した100gの大麦の若葉に、20
0mlの水を加えた。これに、200メッシュを90%
程度が通過する程度に粉砕した市販の乾燥昆布を3g添
加した後、pH−6.0に調整し、30℃にて4時間攪
拌した。これを凍結乾燥し、200メッシュを90%程
度が通過するように粉砕した乾燥粉末のGABA含量を
測定した。結果を表5に示す。なお、乾燥昆布にGAB
Aは含まれていなかった。
【0063】
【表5】
【0064】表5の結果は、本発明のGABA富化処理
が、グルタミン酸を含有する食品素材の添加により行わ
れることを示す。
【0065】(実施例6)実施例1と同様にして0.0
5mm程度に細片化した100gの大麦の若葉に200
mlの水を加え、さらに30重量%のグルタミン酸ナト
リウム溶液および10重量%の塩化ナトリウム(食塩)
溶液をそれぞれ終濃度が3%および0.5%となるよう
に添加し、30℃にて4時間、攪拌した。また、塩化ナ
トリウム溶液を添加しないものについても同様にして処
理した。これらを凍結乾燥し、ブレンダーを用いて20
0メッシュを90%が通過する程度に粉砕した乾燥粉末
のGABA含量を測定した。結果を表6に示す。
【0066】
【表6】
【0067】表6の結果は、グルタミン酸ナトリウムに
加えてさらに食塩を添加することにより、GABA富化
が効率的に行われることを示す。
【0068】(実施例7)背丈が約30cmで刈り取っ
た大麦の若葉ならびに背丈が約20cmで刈り取ったイ
タリアンライグラスおよびイネ(コシヒカリ)の緑葉を
実施例1と同様にして粒径0.05mm程度に細片化し
た。これらの細片化物に、200mlの水を加え、さら
に30重量%のグルタミン酸ナトリウム溶液を終濃度が
3%となるように添加した後、30℃にて5時間、攪拌
した。これらを凍結乾燥、さらにブレンダーを用いて2
00メッシュを90%程度が通過するように粉砕した乾
燥粉末のGABA含量を測定した。結果を表7に示す。
【0069】
【表7】
【0070】表7の結果は、本発明のGABA富化処理
が、イネ科植物であるイタリアンライグラスおよびイネ
の緑葉においても行い得ることを示す。
【0071】
【発明の効果】イネ科植物体の細片化物または搾汁をグ
ルタミン酸および/またはその塩またはそれらを含有す
る食品素材を添加することにより、細片化物または搾汁
中のGABA含量が高められる。また、これを原料とし
てGABAを高濃度で含有するイネ科植物由来の食品素
材、または医薬品原料が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B018 MD18 ME04 4C088 AB73 AC05 BA07 CA28 MA52 NA20 ZA42 4C206 AA01 AA03 FA44 MA02 MA72 ZA42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イネ科植物体の細片化物または搾汁にグ
    ルタミン酸および/またはその塩またはそれらを含む他
    の食品素材を添加する工程を含む、γ−アミノ酪酸含量
    が高められたイネ科植物体の細片化物または搾汁を製造
    する方法。
  2. 【請求項2】 イネ科植物体の細片化物または搾汁を保
    温および/または嫌気処理する工程を含む、γ−アミノ
    酪酸含量が高められたイネ科植物体の細片化物または搾
    汁を製造する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の工程が、前記
    イネ科植物体の細片化物または搾汁に無機塩化物を添加
    して行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかの項に記載の
    方法によりγ−アミノ酪酸含量が高められたイネ科植物
    体の細片化物または搾汁を乾燥粉末化する工程を含む、
    γ−アミノ酪酸含量が高められたイネ科植物体の細片化
    物または搾汁の乾燥粉末を製造する方法。
  5. 【請求項5】 前記細片化物が、細片の80%以上が平
    均径1mm以下となるように緑葉を処理したものであ
    る、請求項1から4のいずれかの項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記イネ科植物が麦類である、請求項1
    から5のいずれかの項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれかの項に記載の
    方法により得られる、γ−アミノ酪酸含量が高められた
    イネ科植物体の細片化物もしくは搾汁またはそれらの乾
    燥粉末を含む食品素材または医薬品原料。
JP2000177827A 2000-06-14 2000-06-14 細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法 Expired - Fee Related JP3422973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000177827A JP3422973B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000177827A JP3422973B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001352942A true JP2001352942A (ja) 2001-12-25
JP3422973B2 JP3422973B2 (ja) 2003-07-07

Family

ID=18679361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000177827A Expired - Fee Related JP3422973B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3422973B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004283112A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Tm Yobo Igaku Kenkyusho:Kk ハトムギ若葉含有健康食品
JP2022540734A (ja) * 2019-07-08 2022-09-20 オブシチェストヴォ ス オグラニチェンノイ オトヴェトストヴェンノスチュ“マイ”(マイ エルエルシー) 高含有量のガンマ-アミノ酪酸を有するヤナギラン飲料を生成する方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03236763A (ja) * 1990-02-13 1991-10-22 Kagome Kk 飲食品の製造方法及び該製造方法によって得られる飲食品
JPH03244366A (ja) * 1990-02-20 1991-10-31 Kagome Kk 飲食品の製造方法及び該製造方法によって得られる飲食品
JPH07241176A (ja) * 1994-03-04 1995-09-19 Minato Seiyaku Kk 麦若葉粉末の製造方法
JPH09135671A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Kanagawa Pref Gov 桑葉加工食品とその製造方法
JPH09238650A (ja) * 1996-03-07 1997-09-16 Natl Food Res Inst γ−アミノ酪酸を多量に含有する食品素材およびその製造方法
JPH11155508A (ja) * 1997-07-04 1999-06-15 Kenya Fujii 高濃度米糠ギャバ水、高濃度ギャバ水及び無色透明研ぎ汁

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03236763A (ja) * 1990-02-13 1991-10-22 Kagome Kk 飲食品の製造方法及び該製造方法によって得られる飲食品
JPH03244366A (ja) * 1990-02-20 1991-10-31 Kagome Kk 飲食品の製造方法及び該製造方法によって得られる飲食品
JPH07241176A (ja) * 1994-03-04 1995-09-19 Minato Seiyaku Kk 麦若葉粉末の製造方法
JPH09135671A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Kanagawa Pref Gov 桑葉加工食品とその製造方法
JPH09238650A (ja) * 1996-03-07 1997-09-16 Natl Food Res Inst γ−アミノ酪酸を多量に含有する食品素材およびその製造方法
JPH11155508A (ja) * 1997-07-04 1999-06-15 Kenya Fujii 高濃度米糠ギャバ水、高濃度ギャバ水及び無色透明研ぎ汁

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004283112A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Tm Yobo Igaku Kenkyusho:Kk ハトムギ若葉含有健康食品
JP2022540734A (ja) * 2019-07-08 2022-09-20 オブシチェストヴォ ス オグラニチェンノイ オトヴェトストヴェンノスチュ“マイ”(マイ エルエルシー) 高含有量のガンマ-アミノ酪酸を有するヤナギラン飲料を生成する方法
JP7300806B2 (ja) 2019-07-08 2023-06-30 オブシチェストヴォ ス オグラニチェンノイ オトヴェトストヴェンノスチュ“マイ”(マイ エルエルシー) 高含有量のガンマ-アミノ酪酸を有するヤナギラン飲料を生成する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3422973B2 (ja) 2003-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002065227A (ja) 健康茶および健康飲料並びにその製造方法
JP3769274B2 (ja) 緑葉造粒物及び緑葉造粒物の製造方法
JP2006166776A (ja) 飲料、造粒物及び造粒物の製造方法
JP3428956B2 (ja) イネ科植物緑葉の微粉末製造方法
JP2008136391A (ja) 若葉組成物
JP3280247B2 (ja) 納豆食品
JP4183886B2 (ja) 麦若葉由来の素材を含む抗高血圧食品
JPH0947252A (ja) 水可溶性植物抽出物
US6306344B1 (en) Method for retaining or enriching γ-aminobutyric acid in green grass leaves
JP3430127B2 (ja) 細片化したアブラナ科植物のγ−アミノ酪酸の含量を高める方法
JP2006006315A (ja) アシタバとキトサンまたはその誘導体とを含有する組成物
JP3422972B2 (ja) イネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法
JP3422973B2 (ja) 細片化したイネ科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法
CN109077320A (zh) 一种吸附蓝莓渣中酚类物质的咀嚼片及其制备方法
JP2002000213A (ja) アブラナ科植物のγ−アミノ酪酸の含量を高める方法
JP2005124589A (ja) 麦若葉末の製造方法
US6632458B1 (en) Food using γ-aminobutyric acid-enriched cruciferous plant
JP2009060915A (ja) 麦若葉由来の素材を含む美容健康食品
JP3289007B2 (ja) γ−アミノ酪酸含量が高められた麦若葉粉末
JP3430132B2 (ja) イネ若葉中のγ−アミノ酪酸含量を高める方法
JP2002065205A (ja) 麦若葉由来の素材を含む美容健康食品
JP2003000178A (ja) 麦若葉末の製造方法
JPH08308534A (ja) 水不溶性植物粉末
JP2002000228A (ja) 麦若葉由来の素材を含む抗高血圧食品
JP2007289049A (ja) 食品組成物及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 8

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees