明 細 書
金属の表面処理剤およびその利用
技術分野
[0001] 本発明は、電子部品などをプリント配線板の回路部を構成する金属製導電部の表 面に半田付けする際に使用する表面処理剤およびその利用に関するものである。 背景技術
[0002] 近時プリント配線板の実装方法として、実装密度を向上させた表面実装が広く採用 されている。このような表面実装方法は、チップ部品をクリーム半田で接合する両面 表面実装、チップ部品のクリーム半田による表面実装とディスクリート部品のスルホー ル実装を組み合わせた混載実装等に分けられる。いずれの実装方法においても、プ リント配線板は複数回の半田付けが行われるので、その度に高温に曝されて厳しい 熱履歴を受ける。
その結果、プリント配線板の回路部を構成する金属製導電部の銅、銅合金や銀等 の金属表面は、加熱されることにより酸化皮膜の形成が促進されるので、該導電部表 面の半田付け性を良好に保つことができない。
[0003] このようなプリント配線板の金属製導電部を空気酸化から保護するために、種々の イミダゾール化合物を有効成分とする防鲭剤を使用して該導電部の表面に化成皮膜 を形成させる表面処理方法が提案されて!ヽる(例えば特許文献 1〜4)。
[0004] ところで、従来力も電子部品をプリント配線板などに接合する際には、錫一鉛合金 の共晶半田が広く使用されていたが、近年その半田合金中に含まれる鉛による人体 への有害性が懸念され、鉛を含まない半田を使用することが求められている。そのた めに種々の無鉛半田が検討されている力 例えば錫をベース金属として、銀、亜鉛、 ビスマス、インジウム、アンチモンや銅などの金属を添加した無鉛半田が提案されて いる。
[0005] 前者の共晶半田は、金属の表面に対する濡れ性に優れており、金属に対して強固 に接合するので高い信頼性が得られている。これに対して、後者の無鉛半田は共晶 半田に比べると、金属の表面に対する濡れ性が劣っているので半田付け性が悪くボ
イド発生などの接合不良が生じ易いので、金属と半田の接合強度が弱いという難点 かあつた。
そのため無鉛半田を使用するに当たっては、より半田付け性の良好な半田合金お よび無鉛半田に適したフラックスの選定が求められている力 金属表面の酸ィ匕防止 のために使用される表面処理剤に対しても、無鉛半田の濡れ性を改善し半田付け性 を良好なものとする機能が求められている。
[0006] 特許文献 1:特公昭 46— 17046号公報
特許文献 2:特開平 4 - 206681号公報
特許文献 3:特開平 5 - 25407号公報
特許文献 4:特開平 5 - 186888号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明は斯力る事情に鑑みてなされたものであって、電子部品などをプリント配線 板の回路部を構成する金属製導電部の表面に半田付けする際に、該導電部の表面 に対する半田の濡れ性が良好となる金属の表面処理剤を提供することを目的とする また、前記の表面処理剤を金属製導電部の表面に接触させることにより、金属製導 電部の表面に化成皮膜を形成させたプリント配線板および、前記の表面処理剤を金 属製導電部の表面に接触させることにより、金属製導電部の表面に化成皮膜を形成 させた後、無鉛半田を用いて半田付けを行うプリント配線板の製造方法を提供するこ とを目的とする。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、イミダゾー ル化合物とダルコン酸化合物を含有することを特徴とする金属の表面処理剤とするこ とにより、所期の目的を達成することを見出し本発明を完成するに至った。
[0009] また第 2の発明は、第 1の発明において、イミダゾール化合物を 0. 01〜10重量% の割合で含有し、ダルコン酸を 0. 01〜50重量%の割合で含有することを特徴とする 金属の表面処理剤である。
第 3の発明は、第 1の発明または第 2の発明において、金属製導電部の表面に金 属の表面処理剤を接触させることにより、金属製導電部の表面に化成皮膜を形成さ せたことを特徴とするプリント配線板である。
第 4の発明は、第 1の発明または第 2の発明において、金属製導電部の表面に金 属の表面処理剤を接触させることにより、金属製導電部の表面に化成皮膜を形成さ せた後、無鉛半田を用いて半田付けを行うことを特徴とするプリント配線板の製造方 法である。
発明の効果
[0010] 本発明の金属の表面処理剤は、イミダゾールイ匕合物とダルコン酸ィ匕合物を組み合 わせて用いることにより、電子部品などをプリント配線板の回路部を構成する金属製 導電部の表面に半田付けする際に、該導電部の表面に対する無鉛半田の濡れ性が 良好となる化成皮膜を形成させることができる。本発明のプリント配線板を使用した場 合、また本発明のプリント配線板の製造方法によれば、無鉛半田を用いる半田付け により金属製導電部と電子部品の接合を確実なものとすることができる。
発明を実施するための最良の形態
[0011] 以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の表面処理剤は、イミダゾール化合物およびダルコン酸化合物を含有する 水溶性液体である。本発明の実施にぉ 、て使用するイミダゾールイ匕合物に制限はな いが、例えば、下記化 1〜8の一般式 (I)〜(VIII)で示されるイミダゾールイ匕合物が好ま しく使用される。また、これらのイミダゾールイ匕合物を二種以上組み合わせて使用す ることち可會である。
(式中、 Rは水素原子または、炭素数力^〜 25であって置換基を有してもよい直鎖 状または分岐鎖状のアルキル基もしくはアルケニル基を表す。 Rおよび Rは、水素
原子、ハロゲン原子または炭素数力^〜 8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル 基を表す。 )
[化 2]
(式中、 Rは水素原子または、炭素数力^〜 25であって置換基を有してもよい直鎖 状または分岐鎖状のアルキル基もしくはアルケニル基を表す。 Rおよび Rは同一ま
2 3 たは異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が 1〜8である直鎖状もしくは 分岐鎖状のアルキル基を表す。 )
[0014] [化 3]
(式中、 Rは水素原子、ハロゲン原子または炭素数力^〜 17である直鎖状もしくは分 岐鎖状のアルキル基を表す。 R、 R、 Rおよび Rは同一または異なって、水素原子
2 3 4 5
、ハロゲン原子または炭素数力^〜 8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を 表す。)
[0015] [ィ匕 4]
(式中、 Rは水素原子、ハロゲン原子または炭素数力^〜 17である直鎖状もしくは分
岐鎖状のアルキル基を表す。 R、 R、 Rおよび Rは同一または異なって、水素原子
2 3 4 5
、ハロゲン原子または炭素数力^〜 8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を 表す。)
[0016] [化 5]
(式中、 Rは水素原子、ハロゲン原子または炭素数力^〜 17である直鎖状もしくは分 岐鎖状のアルキル基を表す。 R、 R、 Rおよび Rは同一または異なって、水素原子
2 3 4 5
、ハロゲン原子または炭素数力^〜 8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を 表す。)
[0017] [化 6]
(VI )
(式中、 R、 R、 R、および Rは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子また
1 2 3 4
は炭素数が 1〜8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。 nは 0〜6の整 数を表す。 )
[0018] [化 7]
(式中、 R、 R、 R、および Rは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子また
1 2 3 4
は炭素数が 1〜8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。 nは 0〜6の整
数を表す。 )
[0019] [化 8]
(環)
(式中、 Rおよび Rは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数
1 2
力^〜 8である直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。 nは 0〜6の整数を表す
[0020] ィ匕 1の一般式 (I)で示されるイミダゾールイ匕合物としては、
イミダゾーノレ、
2 メチルイミダゾール、
2 ェチノレイミダゾーノレ、
2 プロピルイミダゾール、
2—イソプロピルイミダゾール、
2 ブチノレイミダゾーノレ、
2— t ブチノレイミダゾーノレ、
2 ペンチルイミダゾール、
2 へキシルイミダゾール、
2 ヘプチノレイミダゾーノレ、
2—( 1 ェチノレペンチノレ)イミダゾーノレ、
2 ォクチルイミダゾール、
2 -ノ-ルイミダゾール、
2 デシルイミダゾール、
2—ゥンデシルイミダゾール、
2 ドデシルイミダゾール、
2 -トリデシノレイミダゾーノレ、
2—テトラデシルイミダゾール、
ペンタデシルイミダゾール、
へキサデシルイミダゾール、
ヘプタデシルイミダゾール、
ォクタデシルイミダゾール、
ノナデシルイミダゾール、
—ィコサ-ルイミダゾール、
ヘンィコサ-ルイミダゾール、
ドコサ-ルイミダゾール、
—卜リコサ-ノレイミダゾーノレ、
—テトラコサ-ルイミダゾール、
ペンタコサ-ルイミダゾール、
- (1ーメチルペンチル)イミダゾール、
—( 1 ェチノレペンチノレ)イミダゾーノレ、 —( 1 ヘプチルデシル)イミダゾール、
- (5—へキセ -ル)イミダゾール、
- (9—オタテュル)イミダゾール、
- (8—ヘプタデセ -ル)イミダゾール、
- (4 クロロブチノレ)イミダゾーノレ、
- (9—ヒドロキシノ -ル)イミダゾール、
ェチル 4 メチルイミダゾール、
ゥンデシル 4 メチルイミダゾール、 ヘプタデシル 4 メチルイミダゾール、 メチルイミダゾール、
イソプロピルイミダゾール、
ォクチルイミダゾール、
, 4, 5 トリメチルイミダゾール、
, 5 ジメチルー 2—ォクチルイミダゾール、 ゥンデシル 4 メチル 5 ブロモイミダゾール
4, 5-ジクロロ 2 ェチルイミダゾール等のアルキルイミダゾール化合物が例示さ れる。
ィ匕 2の一般式 (II)で示されるイミダゾールイ匕合物としては、
ベンズイミダゾール、
2-メチルベンズイミダゾール、
2- -ェチルベンズイミダゾール、
2- -プロピルべンズイミダゾール、
2- -イソプロピルべンズイミダゾール、
2- -ブチルベンズイミダゾール、
2- - 1 ブチルベンズイミダゾール、
2- -ペンチルベンズイミダゾール、
2- -へキシルベンズイミダゾール、
2- - (1ーメチルペンチル)ベンズイミダゾ- -ル、
2- -ヘプチルベンズイミダゾール、
2- - (1 ェチルペンチノレ)ベンズイミダゾール、
2- -ォクチルベンズイミダゾール、
2- (2, 4, 4 トリメチルペンチル)ベンズイミダゾール、
2- -ノ-ルベンズイミダゾール、
2- -デシルベンズイミダゾール、
2- -ゥンデシルベンズイミダゾール、
2- -ドデシルベンズイミダゾール、
2- -トリデシルベンズイミダゾール、
2- -テトラデシルベンズイミダゾール、
2- -ペンタデシノレべンズイミダゾール、
2-へキサデシルべンズイミダゾール、
2-ヘプタデシルベンズイミダゾール、
2- (1一へプチノレデシノレ)ベンズイミダゾール、
2-ォクタデシルベンズイミダゾール、
2 ノナデシルペンズイミダゾール、
2—ィコサニルベンズイミダゾール、
2 ヘンィコサニルベンズイミダゾール、
2 ドコサニルベンズイミダゾール、
2 トリコサニルベンズイミダゾール、
2—テトラコサ -ルベンズイミダゾール、
2 ペンタコサ-ルベンズイミダゾーノレ、
2- (8—ォクチルへキサデシル)ベンズイミダゾール、
2—(9 ォクテニル)ベンズイミダゾール、
2—(8 ヘプタデセ -ル)ベンズイミダゾール、
2- (4—クロロブチル)ベンズイミダゾール、
2- (9 -ヒドロキシノ -ル)ベンズイミダゾール、
2 へキシノレ 5 メチルベンズイミダゾール、
2 -へプチノレ 5, 6 ジメチノレベンズイミダゾール、
2 -ォクチル 5 クロ口べンズイミダゾール、
2 ェチル 5 ォクチノレ 6 ブロモベンズイミダゾール、
2 -ペンチノレ 5, 6 ジクロロべンズイミダゾーノレ、
4 -フルォロベンズイミダゾール、
2 ペンチル 5 ョードベンズイミダゾール等のアルキルべンズイミダゾール化合物 が例示される。
ィ匕 3の一般式 (III)で示されるイミダゾ一/レイ匕合物としては、
2, 4 ジフエ-ルイミダゾール、
2- (2—メチルフエ-ル)—4 フエ二ルイミダゾール、
2- (3—ォクチルフエ-ル)—4 フエ二ルイミダゾール、
2— (2, 4 ジメチルフエ-ノレ) 4 フエ二ルイミダゾール、
2—フエニル 4— (4 へキシルフェニル)イミダゾール、
2—フエ-ル 4— ( 2 メチル 5 ブチルフエ-ル)イミダゾール、
2, 4ージフエ-ルー 5—メチルイミダゾール、
2, 4—ジフエ-ルー 5—へキシルイミダゾール、
2— (2, 4—ジェチル)—4一(3—プロピル— 5—ォクチル)—5—イソブチルイミダゾ 一ノレ、
2- (2 —クロ口フエ: :ル) - -4-フエ- レイミダゾー -ル、
2- (3一クロ口フエ:: :ル) - -4-フエ- レイミダゾ- -ル、
2- (4一クロ口フエ:: :ル) - -4-フエ- レイミダゾ- -ル、
2- (2一ブロモフエ、ニル) 一 4- -フエ'ニノレイミダゾール、
2- (3一ブロモフエ、ニル) 一 4- -フエ:ニノレイミダゾール、
2- (4 —ブロモフエ、ニル) 一 4- -フエ:ニノレイミダゾール、
2- (2 —ョードフエ:ニル) - -4-フエ: レイミダゾ^ -ル、
2- (3 —ョードフエ: レ) - -4-フエ- レイミダゾ- -ル、
2- (4 -ョードフエ: レ) - -4-フエ二 レイミダゾ- -ル、
2—フルオロフェ -ル)一 4—フエ-ルイミダゾール
3 -フルオロフェニル)一 4—フエ-ルイミダゾール
4 -フ /レオ口フエ-/レ)一 4—フエ-ルイミダゾール
2- (2, 3 -ジクロロフエ::ニル) - -4-フエ: レイミダゾー -ル、
2- (2, 4-ジクロロフエ::ニル) - -4-フエ: レイミダゾー -ル、
2- (2, 5 -ジクロロフエ二 レ) - -4-フエ二 レイミダゾー -ル、
2- (2, 6 -ジクロロフエ二ニル) - -4-フエ- レイミダゾー -ル、
2- (3, 4-ジクロロフエ::ニル) - -4-フエ- レイミダゾー -ル、
2- (3, 5 -ジクロロフエ::ニル) - -4-フエ- レイミダゾー -ル、
— (2, 4-ジブロモフエニル) -4 - -フエ.二ルイミダゾール、
- (2 - -メチルー 4—クロ口フユ ノレ)一4 —フエ二ルイミダゾ
3—ブロモ— 5—ォクチルフエ-ル)— 4一フエ-ルイミダゾール
2 -クロ口フエ-ル) - 4—フエ-ノレ - 5—メチルイミダゾーノレ、
3 -クロ口フエ-ノレ)一 4—フエ二ノレ一 5—メチ /レイミダゾーノレ、
4—クロ口フエ-ノレ)一4—フエ-ルー 5—メチルイミダゾール、
2 -ブロモフエ-ル)— 4—フエ-ル— 5—メチルイミダゾール-
- (3一ブロモフエ二ノレ;) 一 4一フエ二ル- - 5- -メチルイミタゾール、
— (4一ブロモフエ二ノレ)一 4一フエエル- - 5- -メチルイミダゾ一ノレ、
- (2一ョードフエ-ル)一4—フエ:二ル— 5- -メチルイミダゾール、
- (3一ョードフエ-ル)一4—フエ:二ル— 5- -メチルイミダゾール、
- (4一ョードフエ-ル)一4—フエ:二ル— 5- -メチルイミダゾール、
— (2ーフノレ才ロフエニノレ)一 4一フエニノレー 5—メチルイミダゾール、
- (3ーフ /レ才ロフエ二/レ)一 4一フエニノレー 5—メチルイミダゾール、
- (4ーフノレ才ロフエ二ノレ)一 4一フエニノレー 5—メチルイミダゾール、
- (2 3—ジクロ口フエ二ノレ) -4-フエ- :ル一 5—メチルイミダゾー -ル、 — (2 4—ジクロロフエ二ノレ)一4一フエ- :ル一 5—メチルイミダゾー -ル、- (2, 5—ジクロ口フエ二ノレ) -4-フエ- :ル一 5—メチルイミダゾー -ル、- (2, 6—ジクロ口フエ二ノレ) -4-フエ- Vレ一 5—メチルイミダゾー -ル、- (3, 4—ジクロロフエ-ノレ)一4一フエ- Vレ一 5—メチルイミダゾー -ル、 — (3, 5—ジクロ口フエ二ノレ)一 4一フエ二 :ル一 5—メチルイミダゾー -ル、- (2, 4—ジクロロフエニル)一4一フエ-ニル一 5—ェチルイミダゾ -ル、- (2, 3—ジクロ口フエ二ノレ) -4-フエ- :ル一 5—デシルイミダゾ -ル、- (3, 4—ジクロロフエ-ノレ)一4一フエ- :ル一 5—へプタデシルイミダゾール、- (2, 4一ジブロモフエニル)一 4- -フエ:二ルー 5—イソプロピルイミダゾ -ル、- (2一へプチノレ一 4—クロ口フエ- Vレ)― -4- —フエ二ノレ一 5—イソフ 、'チルノ fミダゾ - —フエ -エル-4- (2-一クロ口フエ:: :ル)イミダゾー -ル、
- —フエ -二ル- -4- (3-一クロ口フエ:: :ル)イミダゾー -ル、
- —フエ —エル- -4- (4-一クロ口フエ: :ル)イミダゾー -ル、
- —フエ —エル- -4- (2- -ブロモフエ:ニル)イミダゾール、
- —フエ .エル-4- (3- —ブロモフエ:ニル)イミダゾール、
- —フエニル- -4- (4- —ブロモフエ:ニル)イミダゾール、
- —フエ .エル- —4一 (2- —ョードフエ- レ)イミダゾ- -ル、
- —フエニル- —4一 (3- —ョードフエ:: レ)イミダゾ- -ル、
—フエ:ニル—4 (4 ョードフエ-ル)イミダゾール、
—フエ:ニル —4 (2 フノレオロフェニノレ)イミダゾーノレ、
—フエ:ニル —4 (3 フノレオロフェニノレ)イミダゾーノレ、
—フエ:ニル —4 (4 フルオロフェ -ル)イミダゾール、
—フエ:ニル —4 (2, 3 ジクロロフエ-ル)イミダゾール、
—フエ:ニル —4 (2, 4 ジクロロフエ-ル)イミダゾール、
—フエ:ニル —4 (2, 5 ジクロロフエ-ル)イミダゾール、
-フエ:ニル —4 (2, 6 ジクロロフエニル)イミダゾール、
-フエ:ニル —4 (3, 4 ジクロロフエ-ル)イミダゾール、
-フエ:ニル —4 (3, 5 ジクロロフエ-ル)イミダゾール、
—フエ:ニル —4 (2, 3 ジブロモフエ二ノレ)イミダゾーノレ、
—フエ:ニル —4 (2 プロピノレ 3—クロ口フエ二ノレ)イミダゾーノレ、
—フエこ二ル- —4 (3 ブロモ 4 ヘプチルフエニル)イミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (2 -クロロフエ-ル) 5—メチルイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (3 -クロロフエ-ル)—5—メチルイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (4 -クロロフエ-ル)—5—メチルイミダゾール、
—フエこ二ル- —4 (2- -ブロモフエ-ル) 5—メチルイミダゾール、
—フエ: レ- —4 (3- -ブロモフエ-ル)—5—メチルイミダゾール、
—フエ:ニル- —4 (4- -ブロモフエ-ル)—5—メチルイミダゾール、
—フエ二 レ- —4 (2- -ョードフエ-ル) 5—メチルイミダゾール、
—フエ二ニル- —4 (3- -ョードフエ-ル) 5—メチルイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (4- -ョードフエ-ル)—5—メチルイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (2- -フルオロフェ -ル) 5—メチルイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (3- -フルオロフェ -ル) 5—メチルイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (4- -フルオロフェ -ル) 5—メチノレイミダゾール、
—フエ:二ル- —4 (2, 3 ジクロ口フエ-ル) 5—メチルイミダゾール- —フエ:二ル- —4 (2, 4ージクロ口フエ-ル) 5—メチルイミダゾール- -フエ:二ル- —4 (2, 5 ジクロ口フエ-ル) 5—メチルイミダゾール
2 -フエ二ル¬—4 (2, 6ージクロ口フエ,ニル)― 5- -メチルイミダゾール、
2 -フエエル- —4 (3, 4ージクロロフエ¬ニル)― 5- -メチルイミダゾール、
2 -フエ二ル—4 (3, 5ージクロ口フエニル)― 5- -メチルイミダゾール、
2 —フエエル- —4 (2, 3ージクロロフエニル)― 5- -プロピノレイミダゾ一/レ、
2 —フエ -ル- —4 (2, 4ージクロロフエニル)― 5- -ゥンデシルイミダゾール、
2 —フエ二ル- —4 (2, 4 ジブロモフエ二ノレ) - - 5 - - ( 1ーメチノレブチノレ)イミダゾ ゝ
2 —フエ二ル- —4 (2- ヽキシノレ 4 ョードフエ:ニル)—5 プロピルイミダゾー
4 ビス(4—クロ口フエ二ノレ)イミダゾーノレ
- (2, 4ージクロ口フエ-ル) 4— (3, 4—ジクロロフエニル) 5—メチルイミダゾ
2 - (2 ブロモー 4ーォクチノレフエ-ノレ) 4- -(2—メチルー 4 ョードフエ-ル) ォクチルイミダゾール、
2, 4ージフエ二ルー 5 フルォロイミダゾール 、
2, 4 -ジフエニル - 5-クロロイミダゾール、
2, 4 ジフエニル 5 ブロモイミダゾール、
2, 4 -ジフエ-ル 5—ョードイミダゾール、
2一(4—メチルフエ-ル) 4 フエニル一 5- -クロ口イミダゾ、ール、
2一(4 クロ口フエ二ノレ) 4 フエニノレー 5—ブロモイミダゾ、 —ル、
2 フエニノレー 4 2 クロ口フエ二ノレ) 5—ョードイミダゾ -ル等が例示される。 ィ匕 4の一般式 (IV)で示されるイミダゾ一/レイ匕合物としては、
2 フエ-ルー 4一(1 ナフチル)イミダゾール、
2 フエニノレー 4一(2 ナフチノレ)イミダゾーノレ、
2—(4 メチルフエ-ル)ー4 4 クロ 6 ブチルー 1 ナフチル)イミダゾー ル、
2- (2—ォクチルー 4 ェチルフエニル)—4— (5 クロ口 7 へプチルー 1—ナフ チノレ)イミダゾーノレ、
2- (2, 4ージクロ口フエ-ル)—4— (2—イソブチル—6 ブロモ—2 ナフチル)ィ
ミダゾ一ノレ、
2—フエ-ルー 4— (1—ナフチル) 5—メチルイミダゾール、
2- (4 ョードフエ-ル)—4— (5, 6 ジメチルー 1—ナフチル)—5 デシルイミダ ゾーノレ、
2 フエ-ルー 4— (2 ナフチル) 5—メチルイミダゾール、
2- (2, 3 ジフルオロフェ -ル) 4— (7—ォクチルー 2 ナフチル) 5 ヘプタ デシルイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (トラ -フチル) 5 フルォロイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (トラ -フチル)—5 クロロイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (トラ -フチル) 5 ブロモイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (トラ -フチル)—5 ョードイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (2 ラ -フチル) 5 フルォロイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (2 ラ -フチル)—5—クロロイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (2 ラ -フチル) 5 ブロモイミダゾール、
2 —フエ:二ルー 4 (2 ラ -フチル)—5—ョードイミダゾール、
2 — (4—メチルフエ-ル) 4— (5 クロ口 1—ナフチル)—5
等が例示される。
ィ匕 5の一般式 (V)で示されるイミダゾールイ匕合物としては、
2- (1—ナフチル)—4 フエ-ルイミダゾール、
2- (2—ナフチル)—4—フエ-ルイミダゾール、
2- (2—メチル—5 クロ口 1—ナフチル)—4— (4 へキシルフエ-ル)イミダゾー ル、
2—(2 イソブチルー 5 ョードー 2 ナフチル) -4- (2 ペンチルー 5 フルォロ フエ-ル)イミダゾール、
2- (1—ナフチル)—4—フエ-ルー 5—メチルイミダゾール、
2- (3, 6 ジクロロ一 2 ナフチノレ) 4— (2—イソプロピノレー 5 フノレオ口フエ-ノレ — 5—デシルイミダゾール、
2- (6 プロピル— 7 ョード—1—ナフチル)—4— (3 へキシル—6 ブロモフエ
ニル - 5-ヘプタデシルイミダゾ一ル、
2— ( 1 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-フルォロイミダゾール、
2— ( 1 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-クロロイミダゾール、
2— ( 1 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-ブロモイミダゾーノレ、
2— ( 1 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-ョードイミダゾール、
2— ( 2 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-フルォロイミダゾール、
2— ( 2 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-クロロイミダゾール、
2— ( 2 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-ブロモイミダゾーノレ、
2— ( 2 ナフチル) 4 フエ- :ル- - 5-ョードイミダゾール、
2— ( 4 —クロロー 2- -ナフチル) 4 —(2 —へキシルフエ-ル) - ル等が例示される。
ィ匕 6の一般式 (VI)で示されるイミダゾールイ匕合物としては、
2- フエ-ルペンズイミダゾール、
2- 4—メチルフエ-ル)ベンズイミダゾール、
2- 2, 4 ジクロロフエ-ル)ベンズイミダゾール、
2- 2 -へキシルフエ-ル) 5 クロ口べンズイミダゾール、
2- フエ-ルメチル)ベンズイミダゾール、
2- 4 ェチルフエ-ルメチル)ベンズイミダゾール、
2- 4 -クロ口フエ-ルメチル)ベンズイミダゾール、
2- 2, 4 ジクロロフエ-ルメチル)ベンズイミダゾール、
2- 3, 4—ジクロロフエ-ルメチル)ベンズイミダゾール、
2- 4 ブロモフエ-ルメチル) 5—ェチルベンズイミダゾール、 2- 3—ョードフエ-ルメチル) 4—クロ口べンズイミダゾール、 2- 2 フエ-ルェチル)ベンズイミダゾール、
2- 2 - (3 イソプロピルフエ-ル)ェチル]ベンズイミダゾール、 2- 2— (4 クロ口フエ-ル)ェチル]ベンズイミダゾール、
2- 2- (4—クロ口フエ-ル)ェチル]—4, 5—ジメチルベンズイミダゾ 2- 3 -フエ-ルプロピル)ベンズイミダゾール、
2- [3 - (4— t ブチルフエ-ル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2- [3 - (2 クロ口フエ-ル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2- [3 - (4 ブロモフエ-ル)プロピル] 5 ブチルベンズイミダゾール、
2- (4-フエ-ルブチル)ベンズイミダゾール、
2- [4- (4 -クロ口フエ-ル)ブチル]ベンズイミダゾール、
2- [4- (2、 4 ジクロロフエ-ル)ブチル ]—4, 7 ジクロロべンズイミダゾー -ル、
2- (5 -フエ-ルペンチル)ベンズイミダゾール、
2- [5 - (2—ォクチルフエ-ル)ペンチル]ベンズイミダゾール、
2- [5 - (3, 4 ジクロロフエ-ル)ペンチル] 5 ヘプチルベンズイミダゾール、
2- (6 -フエ-ルへキシル)ベンズイミダゾール、
2- [6 - (3 へキシルフエ-ル)へキシル]ベンズイミダゾール、
2- [6 - ( 2 -ェチル 3 フルオロフェニル)へキシル] 4 -ブチル 5 ォクチル ベンズイミダゾール等が例示される。
化 7の一般式 (VII)で示されるイミダゾールイ匕合物としては、
2- (1 ナフチノレ)ベンズイミダゾーノレ、
2- (1 ナフチル) 4 メチルベンズイミダゾール、
2- (2 ナフチノレ)ベンズイミダゾーノレ、
2- (1 クロ口一 2 ナフチル) - 5, 6 ジクロロべンズイミダゾール、
2- (1 ナフチルメチル)ベンズイミダゾール、
2- (4, 6 -ジメチル 1 ナフチルメチル) 5 ェチルベンズイミダゾール、
2- (7 ブロモ 1 ナフチルメチル) 5 ブロモベンズイミダゾール、
2- (2 ナフチルメチル)ベンズイミダゾール、
2- (4 イソプロピル 2 ナフチルメチル) 5— t ブチルベンズイミダゾール、
2- [2一( 1 ナフチル)ェチル]ベンズイミダゾール、
2- [2一(5 ペンチルー 1—ナフチル)ェチル ]—5 クロ口べンズイミダゾール、
2- [2一(2—ナフチノレ)ェチノレ]ベンズイミダゾーノレ、
2- [2 - (6—へプチルー 2 ナフチル)ェチル]—4—メチル—5 へキシルベンズ イミダゾール
2— [3—( 1 ナフチル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2- [3 - (4 ョード—1—ナフチル)プロピル]— 5, 6 ジブロモベンズイミダゾール
2— [3—(2 ナフチル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2- [3—(8 イソプロピルー2 ナフチル)プロピル ]ー5—(2—メチルペンチル)ベ ンズイミダゾール、
2— [4一( 1 ナフチル)ブチル]ベンズイミダゾール、
2— [4— ( 5 フノレオ口 1 ナフチノレ)ブチノレ] -4- (2-プロピノレブチノレ)ベンズィ ミダゾ一ノレ、
2— [4一(2 ナフチノレ)ブチノレ]ベンズイミダゾーノレ、
2- [4一(7—ォクチルー 2 ナフチル)ブチル] -4, 6 ジェチルベンズイミダゾー ル、
2— [5—( 1 ナフチル)ペンチル]ベンズイミダゾール、
2— [5— (6 ペンチル 7 フルォロ 1 ナフチル)ペンチル] 4, 7 ジプロピ ルベンズイミダゾール、
2— [5—(2 ナフチル)ペンチル]ベンズイミダゾール、
2— [5— (6, 7 ジメチノレ一 2 ナフチノレ)ペンチノレ]— 5, 6 ジクロロべンズイミダゾ 一ノレ、
2- [6— (6, 7 ジェチルー 1 ナフチル)へキシル ] 5—ォクチルペンズイミダゾ 一ノレ、
2— [6—(2 ナフチル)へキシル]ベンズイミダゾール、
2— [6— ( 7 ェチル 8 ブロモ 2 ナフチル)へキシル] 4 へキシル 6— フルォロベンズイミダゾール等が例示される。
ィ匕 8の一般式 (VIII)で示されるイミダゾールイ匕合物としては、
2 シクロへキシルベンズイミダゾール、
2 -シクロへキシル—5, 6 ジメチルベンズイミダゾール、
2 -シクロへキシル 5 クロ口べンズイミダゾール、
2 シクロへキシル 4 イソプロピルべンズイミダゾール
2- (シクロへキシルメチル)ベンズイミダゾール、
2- (シクロへキシルメチル) 5 ェチルベンズイミダゾール
2- (シクロへキシルメチル)—5 ブロモベンズイミダゾール、
2- (2- -シクロ z \キシルェチル)ベンズイミダゾール、
2- (2- -シクロ zヽキシルェチル) - 5 クロロー 6 メチルベンズイミダゾール、
2- (3 - -シクロ z \キシノレプロピノレ) 'ベンズイミダゾール、
2- (3 - -シクロ z \キシノレプロピノレ) - 5 ブチルベンズイミダゾール、
2- (3 - -シクロ z \キシノレプロピノレ) - 4, 7 ジメチルベンズイミダゾール、
2- (4— -シクロ z \キシルブチル)ベンズイミダゾール、
2- (4— -シクロ z \キシノレブチノレ) 5 ョードベンズイミダゾール、
2- (4— -シクロ z \キシノレブチノレ) 4 クロロー 5 ェチルベンズイミダゾール、
2- (4— -シクロ z \キシノレブチノレ) 5 ォクチルベンズイミダゾール、
2- (5 - -シクロ z \キシルペンチル)ベンズイミダゾール、
2- (5 - -シクロ z \キシルペンチル) 5 へキシルベンズイミダゾール、
2- (5 - -シクロ z \キシルペンチル) - 5, 6 ジブロモベンズイミダゾール、
2- (6 - -シクロ zヽキシルへキシル)ベンズイミダゾール、
2- (6 - -シクロ zヽキシルへキシル) 5 ヘプチルベンズイミダゾール、
2- (6— -シクロ zヽキシルへキシル) 4 クロロー 5—(2 プロピノレブチノレ)ベンズィ ミダゾール等が例示される。
[0028] 本発明の実施においては、これらのイミダゾールイ匕合物を表面処理剤中に 0. 01 〜: L0重量%の割合、好ましくは 0. 1〜5重量%の割合で含有すればよい。イミダゾ ール化合物の含有割合が 0. 01重量%より少ないと、金属表面に形成される化成皮 膜の膜厚が薄くなり、金属表面の酸ィ匕を十分に防止することができない。また、イミダ ゾールイ匕合物の含有割合を 10重量%より多くした場合には、半田付け条件に適した 所望の膜厚を得るための表面処理の制御が難しくなる。
[0029] 本発明の実施において使用されるダルコン酸ィ匕合物とは、下記化 9に示される構造 式を有するダルコン酸またはそのアンモ-ゥム塩および金属塩である。ダルコン酸の アンモ-ゥム塩としては、ダルコン酸アンモ-ゥムゃダルコン酸トリメチルアンモ -ゥム
、ダルコン酸トリエタノールアンモ-ゥムなどのアミン塩等が挙げられる。ダルコン酸の 金属塩としては、ダルコン酸ナトリウム、ダルコン酸亜鉛、ダルコン酸鉄、ダルコン酸ァ ルミニゥム等が挙げられる。
これらのダルコン酸ィ匕合物は、表面処理剤中に 0. 01〜50重量%の割合、好ましく は 0. 1〜30重量%の割合で含有すればよい。ダルコン酸化合物の含有割合が 0. 0 1重量%より少ない場合には、半田濡れ性の改善効果が十分なものではなぐまた 5 0重量%よりも多くしても、半田濡れ性の改善効果の増加が期待できない。
[0031] ダルコン酸化合物は金属に配位する作用(キレート能)を有することが知られている 力 イミダゾールイ匕合物が金属の表面で錯体を形成しつつ、分子間結合により凝集 沈着して化成皮膜を形成する際に、何らかの作用を発揮しているものと考えられる。
[0032] 本発明の実施において、イミダゾールイ匕合物を水溶液ィ匕するに当たっては、従来 知られた有機酸、無機酸または有機溶剤を可溶化剤として使用することができる。 この際に使用される代表的な有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、グ リオキシル酸、ピルビン酸、ァセト酢酸、レブリン酸、ヘプタン酸、力プリル酸、力プリン 酸、ラウリル酸、グリコール酸、グリセリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、パラ-トロ 安息香酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、ピクリン酸、シユウ 酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、酒石酸、アジピン酸等が挙げられ、無機酸と しては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。
[0033] また、有機酸として化 10の一般式で示されるカルボン酸ィ匕合物を使用してもよい。
(式中、 Rは炭素数が 1〜4である直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、 Rは水素
1 2 原子またはメチル基を表す。 mは 0〜3の整数を表し、 nは 1または 2を表す。 ) これらの酸化合物は、単独または組み合わせて使用することができ、表面処理剤中
に 0. 1〜50重量%の割合、好ましくは 1〜30重量%の割合で含有すればよい。酸 化合物の含有割合が 0. 1重量%より少ない場合には、イミダゾールイ匕合物を十分に 可溶ィ匕することができず、また 50重量%より多くしてもイミダゾールイ匕合物の可溶ィ匕 効果の増加は期待できず、徒に酸ィ匕合物の薬剤コストが増大するに過ぎない。
[0036] また有機溶剤としては、水と自由に混和するメタノール、エタノール、イソプロピルァ ルコールなどの低級アルコールあるいはアセトン、 N, N—ジメチルホルムアミド、ェ チレングリコール等が挙げられる。
[0037] 本発明の表面処理剤には、金属製導電部の表面における化成皮膜の形成速度を 速めるために銅化合物を添加することができ、また形成された化成皮膜の耐熱性を 更に向上させるために亜鉛ィ匕合物を添加しても良い。
前記銅化合物の代表的なものとしては、酢酸銅、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化 第一銅、臭化第二銅、ヨウ化銅、水酸化銅、リン酸銅、硫酸銅、硝酸銅等であり、また 前記亜鉛ィ匕合物の代表的なものとしては、酸化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウィ匕 亜鉛、蟻酸亜鉛、酢酸亜鉛、蓚酸亜鉛、乳酸亜鉛、クェン酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸 亜鉛、リン酸亜鉛等が挙げられ、何れも表面処理剤中に 0. 01〜: LO重量%の割合、 好ましくは 0. 02〜5重量%の割合で含有すれば良い。
[0038] これらの銅化合物や亜鉛ィ匕合物を用いる場合には、表面処理剤中に、アンモニア あるいはモノエタノールァミン、ジエタノールァミン、トリエタノールァミンなどのアミン 類等の緩衝作用を有する物質を添加して表面処理剤の pHを安定にすることが好ま しい。
[0039] 本発明の表面処理剤中には、化成皮膜の形成速度および該皮膜の耐熱性を更に 向上させるために、ハロゲン化合物を 0. 001〜1重量%、好ましくは 0. 01〜0. 5重 量%の割合で含有させることができる。ハロゲンィ匕合物としては、例えばフッ化ナトリ ゥム、フッ化カリウム、フッ化アンモニゥム、塩化ナトリム、塩化カリウム、塩化アンモニ ゥム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモ-ゥム、ヨウ化ナトリム、ヨウ化カリウム 、ヨウ化アンモ-ゥム等が挙げられる。
[0040] 本発明の表面処理剤を用いてプリント配線板の金属製導電部の表面を処理する際 の条件としては、表面処理剤の液温を 10〜70°C、接触時間を 1秒〜 10分とすること
が好ましい。接触方法としては、浸漬、噴霧、塗布等の方法が挙げられる。
[0041] また本発明の表面処理を行った後、化成皮膜上に熱可塑性榭脂により二重構造を 形成し、更に耐熱性を高めることも可能である。
即ち、金属製導電部の表面上に化成皮膜を生成させた後、ロジン、ロジンエステル 等のロジン誘導体、テルペン榭脂、テルペンフ ノール榭脂等のテルペン榭脂誘導 体、芳香族炭化水素榭脂、脂肪族炭化水素榭脂等の炭化水素榭脂ゃこれらの混合 物からなる耐熱性に優れた熱可塑性榭脂を、トルエン、酢酸ェチル、イソプロピルァ ルコール等の溶媒に溶解し、ロールコーター等によりィ匕成皮膜上に膜厚 1〜30 m の厚みになるように均一に塗布して、化成皮膜と熱可塑性榭脂の二重構造を形成さ せれば良い。
[0042] 本発明に適応し得る半田付け方法としては、例えば、加熱溶融した液体状の半田 が入つている半田槽の上にプリント配線板を流し、電子部品とプリント配線板の接合 部に半田付けを行なうフロー法または、予めプリント配線板にペースト状のクリーム半 田を回路パターンに合わせて印刷し、そこに電子部品を実装し、プリント配線板をカロ 熱して半田を溶融させ、半田付けを行うリフロー法が挙げられる。
[0043] 本発明の半田付けに適する半田としては、 Sn— Ag— Cu系、 Sn— Ag— Bi系、 Sn —Bi系、 Sn—Ag— Bi—In系、 Sn— Zn系、 Sn—Cu系等の無鉛半田が挙げられる 力 従来より使用されてきた錫 鉛合金の共晶半田の使用も可能である。
実施例
[0044] 以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれ らに限定されるものではない。なお、実施例および比較例で使用した原料ならびに 評価試験方法は次のとおりである。記載していない原料については、市販の試薬を 使用した。
[0045] [イミダゾール化合物]
•2, 4ージフヱ-ルー 5—メチルイミダゾール (特開平 7-243053号公報に記載された 方法に従って合成した)
•2- (2, 4 ジクロロフエ-ル)—4 フエ-ルー 5—メチルイミダゾール(特開 2004- 2 77386号公報に記載された方法に従って合成した)
•2 フエ-ルー 4 (3, 4ージクロ口フエ-ル)イミダゾール(特開 2005- 104878号公 報に記載された方法に従って合成した)
• 2—(1 ナフチル)ー4 フエ-ルー 5メチルイミダゾール(特開 2006-36683号公 報に記載された方法に従って合成した)
• 2 フエニル 4一(2 ナフチル)イミダゾール (特開 2006-36683号公報に記載さ れた方法に従って合成した)
•2- (4 クロ口フエ-ルメチル)ベンズイミダゾール(Science of Synthesis,12,529(200 2)に記載の方法に準拠して合成した)
•2—(1 ナフチルメチル)ベンズイミダゾール(Biochemical Pharmacology, 36, 463 (
1987)に記載の方法に準拠して合成した)
[0046] [ダルコン酸化合物]
•ダルコン酸 (50%水溶液、和光純薬工業社製試薬)
[0047] [半田上がり性の評価試験]
試験片として、内径 0. 80mmの銅スルホールを 300穴有する 120mm (縦) X I 50 mm (横) X I. 6mm (厚み)のガラスエポキシ榭脂製のプリント配線板を使用した。こ の試験片を脱脂、ソフトエッチング及び水洗を行った後、所定の液温に保持した表面 処理剤に所定時間浸漬し、次いで水洗、乾燥して銅表面上に厚さ約 0. 10〜0. 50 μ mの化成皮膜を形成させた。
この表面処理を行った試験片について、赤外線リフロー装置 (製品名: MULTI—
PRO— 306、ヴィト口-タス社製)を用いて、ピーク温度が 245°Cであるリフロー加熱 を 3回行い、次いで、フロー半田付け装置 (コンベア速度: 1. OmZ分)を用いて半田 付けを行った。
なお、使用した半田は、 96. 5錫- 3. 0銀- 0. 5銅 (重量%)の組成を有する無鉛半 田(商品名: H705「ェコソルダ一」、千住金属工業製)であり、半田付けに際して使用 したフラックス ίお S—E— 09 (弘輝製)である。また、半田温度は 245°Cとした。
半田付けを行った試験片につ 、て、銅スルーホールの上部ランド部分まで半田が 上昇した(半田付けされた)スルーホール数を計測し、全スルーホール数(300穴)に 対する割合 (%)を算出した。
銅の表面に対して半田の濡れ性が大きい程、溶融した半田が銅スルーホール内を 浸透し該スルーホールの上部ランド部分まで上昇し易くなる。即ち、全スルーホール 数に対する上部ランド部分まで半田が上昇したスルーホール数の割合が大きい程、 銅に対する半田濡れ性が優れ、半田付け性が良好なものと判定される。
[0048] [半田広がり性の評価試験]
試験片として、 50mm (縦) X 50mm (横) X I. 2mm (厚み)のガラスエポキシ榭脂 製のプリント配線板(回路パターンとして、銅箔力 なる導体幅 0. 80mm,長さ 20m mの回路部を、 1. Ommの間隔にて幅方向に 10本形成させたもの)を使用した。この 試験片を脱脂、ソフトエッチング及び水洗を行った後、所定の液温に保持した表面処 理剤に所定時間浸漬し、次いで水洗、乾燥して銅表面上に厚さ約 0. 10〜0. 50 mの化成皮膜を形成させた。
この表面処理を行った試験片について、赤外線リフロー装置 (製品名: MULTI— PRO— 306、ヴィト口-タス社製)を用いて、ピーク温度が 245°Cであるリフロー加熱 を 1回行った。その後、開口径 1. 2mm、厚み 150 mのメタノレマスクを使用して銅回 路部の中央にクリーム半田を印刷し、前期条件でリフロー加熱を行い、半田付けを行 つた。なお、使用したクリーム半田は、 96. 5錫- 3. 0銀- 0. 5銅(重量%)からなる組 成の無鉛半田(商品名: M705— 221BM5— 42— 11、千住金属工業製)である。 得られた試験片について、銅回路部の表面に濡れ広がった半田の長さ(mm)を測 し 7こ。
この長さが大きい程、半田濡れ性が優れ、半田付け性が良好なものと判定される。
[0049] 〔実施例 1〕
イミダゾール化合物として 2, 4—ジフエ-ルー 5—メチルイミダゾール、可溶化剤と して酢酸およびダルコン酸、金属塩として酢酸銅、ハロゲンィ匕合物としてヨウ化アンモ ユウムを、各々表 1に記載した組成になるようにイオン交換水に溶解させた後、アンモ ユア水で pH3. 6に調整して表面処理剤を調製した。
、 、で、プリント配線板の試験片を 40°Cに温調した水溶性プレフラックスに 60秒間 浸漬したのち、水洗、乾燥し、半田上がり性および半田広がり性を測定した。これらの 試験結果は表 1に示したとおりであった。
[0050] 〔実施例 2〜9、比較例 1〜9〕
実施例 1と同様にして、表 1記載の組成および pHを有する表面処理剤を調製し、 表 1に記載の処理条件にて表面処理を行い、評価試験を実施した。得られた試験結 果は表 1に示したとおりであった。
[0051] [表 1]
[0052] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を 逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らか である。
本出願は、 2006年 5月 19日出願の日本特許出願 (特願 2006— 140229)に基づ くものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
産業上の利用可能性
[0053] 本発明によれば、電子部品などをプリント配線板の回路部を構成する金属製導電 部の表面に半田付けする際に、該導電部の表面に対する半田の濡れ性が良好とな る金属の表面処理剤を提供することができる。
また、本発明によれば、前記の表面処理剤を金属製導電部の表面に接触させるこ とにより、金属製導電部の表面に化成皮膜を形成させたプリント配線板および、前記 の表面処理剤を金属製導電部の表面に接触させることにより、金属製導電部の表面 に化成皮膜を形成させた後、無鉛半田を用いて半田付けを行うプリント配線板の製 造方法を提供することができる。