明 細 書
加工装置および加工方法 '
技術分野
本発明は、 搬送ライン上を移動する作業対象物に対して、 接着'保護'充填 ' 導通等のさまざまな目的で、 塗布や、 実装、 切削、 切断、 穴あけ等の加工を施す 装置およびその加工方法に関する。 背景技術
:このような加工装置としては、例えば、搬送ライン上を移動する作業対象物(以 下、 単に 「ワーク」 という) の所望の箇所に液体材料を塗布したり、 あるいは、 所望の箇所に塗布した液体材料を、 その液体の流動性によって応じて移動させて 所望の状態とするような作業を行う.装置、 例えば、 液状の樹脂をアンダーフィル 材ゃ充填材として用いた塗布装置や、 電子部品を基板に取り付ける実装装置や、 ワークをドリルやノコ等で穴あけ、 切削、 切断などを行う装置が挙げられる。 より具体的には、例えば、一連の半導体製造工程のうちの組立工程においては、 接着 '保護'充填 '導通などのさまざまな目的で、 ワークの所望の箇所にノズル から吐出した液体材料を塗布することが行われている。 このような塗布の一つの 形態としては、 ノズルから液体材料をワーク上の所定の位置に塗布した後に、 液 体材料の流動性を利用して流し込むタイプの塗布がある。 例えば、 半導体製造ェ 程におけるアンダーフィル材の充填工程は、、基板上に搭載された半導体と、 基板 との間の隙間に液状の樹脂からなるアンダーフィル材を流し込んだ後に、 それを 硬化させ半導体を補強する工程である。 この工程では、 基板上に搭載された半導 体の一辺からノズルによりアンダーフィル材を塗布すると、 アンダーフィル材は 半導体と基板との間の隙間に流れ込み、 その隙間に充填される。 アンダーフィル 材は充填された後に、オーブンなどにより加熱され硬化されるようになっている。 その他の例として、 同じく半導体製造工程において、 基板上に搭載された半導 体の全体を液状の樹脂で覆い隠し保護をする、 即ち、 封止タイプの塗布がある。 このような塗布工程においては、 基板に搭載された半導体の上方からノズルによ つて液状樹脂を塗布すると、 その塗布された液状樹脂が半導体の外表面に沿って
流動し、 半導体全体を覆い隠す。 その後、 アンダーフィル材と同様にオーブンに より加熱すること ιςよって液状の樹脂は硬化され、 半導体全体が封止される。 また、 半導体製造工程以外においても、 凹部を有する部品内に樹脂材料を流し こんで充填するものなど、 さまざまな分野で、 ノズルから液体材料をワークの所 望の箇所に塗布した後に、 液体材料の流動性を利用して、 液体材料を流し込む塗 布が行われている。
この種の塗布作業においては、 生産効率を上げるために、 液体材料を短時間で 流し込むことが好ましく、 その一つとして、.温度に依存して流動性が変化す.る液 体材料を塗布する場合は、 ワークを所望の温度にすることにより、 樹脂材料の流 動性を高める tとが行なわれている。
このような従来の塗布装置は、 図 1 0にその概略が示されている。
この塗布装置 1 0 0は、 塗布部 1 ひ 2の一方の側面にワークが'複数収納された 供給マガジン 1 1 0を移動させ、 そのマガジン 1 1 0からワーク Aを取出し、 塗 布部 1 0 2のワーク搬入ライン 1 1 2に載せるためのローダ部 1 0 4と、 塗布部 1 0 2の他方の側面から、 その塗布部 1 ひ 2で塗布作業が終了したヮ ク Aを収 納マガジン 1 1 4内に収納させるためのアンローダ部 1 0 6を有している。 前記供給マガジン 1 1 0は、 搬送に便利なように複数のワーク Aを収納したも のであり、 例えば、 図 9に示すような構成である。 塗布作業を行なう対象として のワーク Aは、 供給マガジン 1 1 0の中から取り出され、 ワーク櫞入ライン 1 1 2の途中に位置する作業位置 Pにて、 液体 出ノズル等を備える塗布へッド Bに より塗布作業を行なった後、 収納マガジン 1 1 4に収納される。
すなわち、 図 1 0に示す塗布装置 1 0 0では、 ローダ部 1 0 4の供給マガジン 1 1 0内から取り出されたワーク A力《、 一本の搬送ライン 1 1 2上のほぼ中間に 設けられた作業位置 Pまで移動され、 そこで所定の塗布作業が行なわれた後、 搬 送ライン 1 1 2上を一方向に移動されて、 アンローダ部 1 0 6の収納マガジン 1 1 4内に収納される。
前記ローダ部 1 0 4から作業位置に向けて搬送ライン 1 1 2上を搬送されるヮ ーク Aは、 作業位置に到達する前に作業前待機位置 Qにて待機する。 これは、 作 業位置 Pにあるワーク Aをアンローダ 1 0 6側に搬送した後に、 次の塗布作業を
行なうべきワーク Aを供給マガジン 1 1 0から作業位置 Pまで供給すると時間が 、かるため、 作業位置 Pにて塗布作業を行なっている間に、 次の塗布作業を行な うべきワーク Aを作業前待機位置 Qに待機させることにより、 作業位置にワーク Aを搬送する時間を短縮するためである。
そして、 作業位置からアンローダ部 1 0 6に向けて搬送ライン上を搬送された ワーク Aは、 アンローダ部 1 0 6に到達する前に作業後待機位置 Rにおいてしば らく待機する。 これは、 作業位置 Pにて塗布作業が完了したワーク Aを直接アン ローダ部 1 0 6の収納マガジン 1 1 4に収容しょうとすると、 作業 置 Pからヮ ーケ Aが離れるまでに時間がかかるので、 作業後待機位置 Rにワーク Aを移動し て待機させることにより、 作業位置 Pで作業が完了したワーク Aを作業位置 Pか ら移すまでの時間を短縮するためである。
特に、 液体材料を塗布した後に、 液体材料の流動性によって液体材料が流れ込 んで 望の状態になるょラな塗布を行う場合においては、 液体材料の温度を調整 することで流動性を高めて、 作業時間を短縮したり、 あるいは液体材料が塗布さ れるワーク温度を調整することにより液体材料の温度をさらに正確に調整するこ とが行われる。 例えば、 作業位置において、 下方から加熱手段をワーク Aに接触 させワーク温度を調節 (メイン温度調整) したり、 あるいは、 作業前待機位置 Q においても下方から加熱手段をワーク Aに接触させて温度調整 (プリ温度調整) を行なうことによって、 ワークが作業位置 Pにおいて所望の温度になるまで待つ 必要が無く、 生産時間が短縮される 、
また、 作業後待機位置 Rにおいても、 下方から加熱手段をワーク Aに接触させ て温度調整を行う (アフター温度調整) と、 作業位置 Pにおいて、 塗布した液体 材料が所望の形状に流れきるまで待たずに、 ワークを作業位置 Pから搬出でき、 次のワークの塗布を開始するまでの時間が短縮される。
前述したような液体塗布装置の他に、 半導体を樹脂封止する装置として、 日本 国特許公開公報 2 0 0 3—1 3 3 3 4 5に記載されたようなものがある。 この樹 脂封止装置は、 作業位置において、 塗布作業の代わりに、 ワークの両側から樹脂 が入った金型を当てて成形する、 トランスファ成形作業が行われるが、 マガジン からワーク(配線板)が取り出され、搬送ライン上を移動し、成形作業を行った後、
再びマガジンに収納されるという基本構成は、 前述したような液体塗布装置と同 様である。
ところで、 従来の塗布装置や樹脂封止装置等の加工装置においては、 作業位置
P上におけるワーク Aに対する塗布や封止等の作業が完了した後に、 次のワーク に対して作業を行なうには、 作業位置 Pにあるワークを作業後待機位置 Rに移動 させること、 および、 作業前待機位置 Qにあるワーク Aを作業位置 Pに移動させ ることが必要であった。 さらに、 このような装置においては、 作業位置 Pに移動 したワークが作業中にブレないように、 ワークの位置決め固定が必要であった。 そ ため、 一つのワークに対する作業が完了した後、 別のワークに対する作業を 行うまでに時間がかかり、 生産速度が上がらなかづた。
また、 ワークは最終的には製品となるものであり、 破損しないように丁寧な取 リ扱いが要求されているので、 過度な移動時間の短縮はかえつて最終製品の信頼 性を確保 る上では障害となリかねないという間題がある。
また、 搬送速度を少しでも早くするためには、 ワーク搬送ライン上に、 作業位 置 Pの他に、 作業前待機位置 Qおよび作業後待機位置 Rを確保する必要があるの で、 そのためのスペースが必要であり、 作業装置全体としての大型化に繋がって いた。
さらに、 作業装置の一端にローダ部を、 他端にアンローダ部をそれぞれ配置す る必要があるので、作業装置を含めた装置全体の更なる大型化につながつていた。 さらにまた、ワークの温度を調整する必要がある場合には、作業前待機位置 Q、 作業位置 P、 作業後待機位置 Rのそれぞれに、 温度調整手段あるいは加熱手段を 設ける必要があるので、 消費電力が大きくなると共に、 装置内に熱がこもり易く なるため、 装置を駆動させる機械部品や電子部品に悪影響を与えるという問題も あった。
本発明は、 従来技術が抱える上記問題を解消するためになされたものであり、 その目的は、 生産速度が大きく、 かつ装置の小型化が図れる加工装置および加工 方法を提案することにある。
発明の開示
発明者らは、 上記目的の実現に向け鋭意研究を行った。 その結果、 複数のヮー ク搬送ラインを設け、 この複数のワーク搬送ライン上のワークに対して順番に加 工作業を行なうようにすることで、 一つのワーク搬送ラインの作業位置上におい て加工作業を行なっている間に、 他のワーク搬送ラインにワークの搬入が出来る ので、 ワークへの加工作業が完了した後に、 すぐに次のワークへの加工作業が開 始できることを知見し、 以卞に示すような本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、
' フークが移動する複数のワーク搬送ラインと、 そのワーク搬送ライン上の所定 の作業位置にてワークの移動を停止させる停止手段と、 その停止手段によって停 止したワークに対して所望の加工作業を行なう加工手段と、 その加工手段を各ヮ ーク搬送ライン間で移動させる移動手段とから構成されるワーク加工装置である。 上記加工装置においては、 一のワーク ¾ラインにおいて加工作業か 了したヮー クが作業位置から搬出し終わる前に、 次回の加工作業を行う他のワーク ラインにお ける作業位置にワークを搬入して停止するように制御する制御部を設けることができる。
*た、 上記加工装置においては、 一のワーク腿ラインにおいて作業位置に停止す るワークへの加工作業が完了する前に、 次回の加工作業を行なう他のワーク腿ライン における作業位置にワークを搬入して停止するように制御する制御部を設けることもで きる。
また、 上記加工装置においては、.一のワーク搬送ラインにおいて作業位置に停止す るワークへの加工作業を開始するときに、 前回の加工作業を行なった他のワーク ラ インにおいて加工作業か 了したワークが作業位置に停止しているように制御する制御 部を設けることができる。
また、 本発明の加工装置においては、複数のワークを収納可能なマガジンを保 持するマガジン保持手段が、前記ワーク搬送ラインの一端に配置され、前記マガ ジン保持手段が保持するマガジンからワークを取出して、全てのワーク搬送ライ ンに対してワークを供給するように構成されたワーク取出手段を具備すること ができる。
また、 本発明の加工装置においては、複数のワークを収納可能なマガジンを保
持するマガジン保持手段が、前記ワーク搬送ラインの一端に配置され、前 |S全て のワーク搬送ラインから前記マガジン保持手段が保持するマガジンにワークを 収納するように構成されたワーク収納手段を具備することができる。
また、 本発明の加工装置においては、複数のワークを収納可能なマガジンを保 持するマガジン保持手段が、前記ワーク搬送ラインの一端に配置され、前記マガ ジン保持手段が保持するマガジンからワークを取出して、全てのワーク搬送ライ ンに対してワークを供給するよう It構成されナこワーク取出手段と、前記全てのヮ ーク搬送ラインから前記マガジン保持手段が保持するマガジンにワークを収納 するように構成されたワーク収納手段とを具備することが望ましい。
また、 また、 本発明の加工装置においては、 複 のワークを収納可能なマガジ ンを保持するマガジン保持手段が、 前記ワーク搬送ラインの両端に配置され、前 記マガジン保持手段のいずれか一方が保持するマガジンからワークを取出して、 全てのワーク搬送ラインに対してワークを供給するように構成されたワーク取 出手段と、前記全てのワーク搬送ラインから前記マガジン保持手段の他方が保持 するマガジンにワークを収納するように構成されたワーク収納手段とを具備す ることができる。
上記加工装置においては、 前記ワーク取出手段またはワーク収納手段は、 各ヮ ーク搬送ラインごとに配置され、 前記マガジン保持手段が保持するマガジンから、 前各ワーク搬送ラインに対応するワーク取出手段によってワークが取り出され、 または、 前記各ワーク 送ラインに対応するワーク収納手段によってワークが収 納されるように、 前記マガジン保持手段が移動可能に構成する.こともできる。 また、 上記加工装置においては、前記マガジン保持手段によって^されるマガジ ンから各ワーク脆ラインに対して順番にワークが 出し供給され、 かつ、 各ワーク搬 送ラインに供給された順番と同じ順番で ilEマガジンに対してワークが TOされるよう に制御する制御部を設けることができる。
上記加工装置においては、 一のワーク搬送ラインにおいて、 窗己マガジン保持手段 が保持するマガジンにワーク ¾δ¾ラインからワークを収納した後、 他のワーク搬送ライ ンに対するワークの取出し供給および収納を行う前に、 前記ワークを収納したマガジン 力、らワーク i ^ラインにワーク 取出すように制御する制御部を設けることができる。 また、 本発明の加工装置においては、 前記作業位置にあるワークの温度を調整す
る^調整手段を設けることができる。
.また、 上記加工装置においては、 前記作業位置に停止している加工作業を行なう前 のワークと、 作業位置に停止している加工作業を行った後のワークの少なくとも一方の ワークに対して、 ΙΐίΙΒ^調整手段によつて 調整を行うように制御する制 »を設 けることができる。
また、本発明の加工装置においては、 工手段は、液 料を 出するノズル を有する塗布装置であることが望ましく、 加工作業は、 ノズルからワークの所望と する箇所に液 料を塗布し、 その液 料がその流 Slttによって; JSして所望の状態 になるような塗布作業であることが望ましし、。
また、 本発明の加工装置においては、 前記作業位置に停止するワークに対して、 加工作業 行なった後に、 iffiワークに塗布した液 料の; J¾力《治まリ所望の状態に なるまで、 前記ワークを作業位置に待機させた後に、 前記ワークを作業位置から搬出す るように構成することができる。
さらに、 本発明は、
複数のワーク搬送ラインを有する加工装置において、 各ワーク搬送ラインの所 定位置に設けられた作業位置に搬入されて停止するワークに対して、 加工作業を 行ない搬出するワーク加工方法であって、
搬己加工作業は、 同じ加工手段によって、 ワーク^ ¾ラインごとに順番 (こ行ない、 さ らに、 一のワーク搬送ラインにお Ι て加工作業が完了したワークを作業位 §Λ、ら搬出し 終わる前に、 次回の加工作業を行う他のワーク腿ラインに他のワークを させ、 そ の作業位置にワークを停止させるようにするワーク加工方法である。
上記加工方法において、 一のワーク搬送ラインにおいて作業位置に停止するワーク への加工作業が完了する前に、 次回の加工作業を行なう他のワーク搬送ラインに他のヮ ークを搬入させ、 その作業位置にワークを停止させるようにすることができる。
また、 上記加工方法において、 一のワーク搬送ラインにおいて作業位置に停止する ワークへの加工作業を開始するときに、 前回の加工作業を行なった他のワーク ϋ ^ライ ンにおいて加工作業が完了した他のワークを作業位置に停止させるようにすることがで さる。
また、 上記加工方法において、 複数のワークを ijJl钠するマガジンから、 各ワーク搬 送ラインに順番にワークを取出し、 編己ワーク力 出された順番と同じ順番で各ワーク
¾K¾ラインから HUBマガジンに対して Bワークを するようにすることもできる。 また、 上記加工方法において、 前記作業位 ST!)、らのヮ クの搬出におし、て、 ΙϋϊΒヮ ークカ ¾λされた側にワークを搬出し、 その搬出されたワークを、 時に取出された マガジンと同じマガジンに収納するようにするができる。
また 上記加工方法において、 一のワーク搬送ラインにおいて、 前記マガジンにヮ ーク ライン上のワークを収納した後、 他のワーク ラインに対する他のワークの 取出しおよび収納を行う前に、 it己ワークを収納したマガジンからワーク腿ライン上 に新たなワークを取出すようにすることができる。
, また、 本発明の加工方法において、 前記作 ί位置に停止している加工作業を行なう 前のワークと、 lit己作業位置に停止している加工作業を行った後のワークの少なくとも —方のワークに対して、 調整を行うようにすることもできる。
また、 本発明の加工方法において、 riBin工作業は、 ノズルからワークの所望とす る箇所に液体材料を塗布し、 その 料がその流動性によって流動して所望の状態に なるような塗布作業であり、 前記作業位置に停止するワークに対して、 加工作業を行な つた後に、 前記ワークに塗布した液体材料の流動が治まり所望の状態になるまで、 前記 ワークを作業位置に待機させた後に、 前記ワークを作業位置から搬出するようにするこ とができる。
さらに、 本発明の加工方法は、 複数のワーク搬送ラインを有する加工装置におい ヽ、 て、 各ワーク搬送ラインの所定位置に設けられた作業位置でワークに対して加工 作業を行なうに際して、一のワーク搬送ラインにおいて作業が完了したワークを、 作業位置から搬出する搬出工程と、 新たに加工作業を行なうべきワークを、 作業 位置に搬入する搬入工程とを、 前記一のワーク搬送ラインにおける加工作業が完 了してから、他の全てのワーク搬送ラインのワークに対する加工作業を完了させ、 再び前記一のワーク搬送ラインのワークに対して作業を開始するまでに行なうこ ともできる。
例えば、 4つのワーク搬送ライン (1 2 3 4 ) を有する場合には、 搬送 ライン 1→2→3→4→1の順で加工作業を行なう。 そして、 搬送ライン 1のヮ ークの加工が完了した後、 搬送ライン 2 3 4の加工作業が完了し、 再び、 搬 送ライン 1において加工作業を開始するまでに、 搬送ライン 1において、 加工作
業が完了したワークが搬出されて新たなワークが搬入されるようにすることがで きる。
上 本発明によれば、一のワーク搬送ラインで加工作業が行なわれたワークが、 作業位置から搬出し終わる前に、 他のワーク搬送ラインにおいてワークの搬入を 完了させることができるので、 加工作業を完了してから次回の加工作業.を行なう までの時間を短縮することができる。 "
また、 加工手段がワーク搬送ライン間を移動できるように構成したので、 ヮー ク搬送ラインの数と同数の加工手段を設ける必要がないので、 加工装置を小型化 できる。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明にかかる加工装置の一例である液体塗布装置の一実施形態を示す 正面図である。
図 2は、 図 1に示す液体塗布装置の平面図である。
図 3は、 図 1に示す液体塗布装置の側面図である。
図 4は、 ェンドレスベルトを用いたワーク搬送レールの概略図である。
図 5 ( a ) ~ ( f ) は、 液体塗布装置の動作説明図である。
図 6 ( a ) ~ ( g ) は、 液体塗布装置の動作説朋図である。
図 7は、 本発明にかかる加工装置の一例である液体塗布装置め他の実施形態を示 す正面図である。
図 8は、 図 7に示す液体塗布装置の平面図である。
図 9は、 ワークを収納するマガジンの概略図である。
図 1 0は、 従来技術にかかる加工装置の概略図である。 発明を実施するための最良の実施形態
以下、本発明の種々の実施形態について添付図面を参照にして詳細に説明する。 図 1〜図 4は、 本発明にかかる加工装置の一例としての液体塗布装置の一実施 形態が示されている。
なお、 図において、 ワーク搬送レールの延設方向を X方向とし、 ワーク搬送レ
ールの一方から他方に向かう方向を Y方向とし、 X方向および Υ方向に垂直な方 向を Ζ方向と定義する。
符号 1 0は液^:塗布装置の全体を示しており、 ワーク Αに対して塗布作業を行 う加工部 1 2と、 ワーク Aを格納するマガジン 1 6を加工部 1 2に対して供給す ると共に、 その加工部 1 2からマガジン 1 6を排出するローダ 'アンローダ部 1 4とから構成され、 加工部 1 2とローダ■アンローダ部 1 4とが X方向に並んで 配置されている。
前記ローダ 'アンローダ部 1 4は、 ベースとなるローダ'アンローダ本体部を 有し、 その本体部上の後方側には、 図 3に示すように、 マガジン搬送レール 2 2 と、マガジン収納ステージ 2 4とが配設されている。マガジン搬送レ ル 2 2は、 これから加工作業を行なうワーク Aを収納したマガジン 1 6を、 塗布装置 1 0に 対して供給するもので、 Y方向に延在したレールと、 このレールに対してレール と同方向 Ϊこ掛けられた図示しないベルトを有し、 図示しない駆動手段によってべ ルトを回転させることで、 マガジン 1 6がマガジン搬送レール 2 2上を後方から 前方に向けて移動するように構成されている。 また、 マガジン収納ステージ 2 4 は、 マガジン搬送レール 2 2の上方に位置し、 加工作業が完了したワーク Aを収 納したマガジン 1 6が搭載されるようになっている。
ローダ■アンローダ部 1 4の本体部上面の前方側には、 図 2および図 3に示す ように、 上下に一つずつ設けられた爪によって、 マガジンを 1 6上下方向から挟 んで保持することが出来るマガジンクランパ 3 0が設けられている。 このマガジ ンクランパ 3 0は、 マガジンクランパ昇降手段 3 4によって Z方向に移動される ようになつており、 さらに、 このマガジンクランパ昇降手段 3 4は、 マガジンク ランパ Y方向移動手段 3 2によって、 Y方向に移動されるようになっている。 即 ち、 マガジンクランパ 3 0は、 マガジンクランパ昇降手段 3 4とマガジンクラン パ Y方向移動手段 3 2とによって、 Y Z平面上を自由に移動できるように構成さ れる。 したがって、 マガジン 1 6は、 マガジンクランパ 3 0の一対の爪によって 挟持された状態で、 マガジンクランパ丫方向移動手段 3 4およびマガジンクラン パ昇降手段 3 2の操作によって、 Y Z平面上の所望の位置に移動できるように構 成されている。
一方、 加工部 1 2は、 ベースとなる加工部本体部 4 0を有し、 その本体部 4 0 には、 所定間隔をおいて X方向に延在する一対のレ" ~ル部を有する第 1のワーク 搬送レール 4 2と、 同じく所定間隔をおいて X方向に延在する一対のレール部を 有する第 2のワーク搬送レール 4 4とが配設されている。 この第 1のワーク搬送 レール 4 2と第 2のワーク搬送レール 4 4は、 互いに Y方向に離間した状態で並 設されて、 2つのワーク搬送ラインを形成している。
なお、 この実施形態では、 それぞれ一対のレール部を有する第 1および第 2の ワーク搬送レールから二つのワーク搬送ラインを形成する形態であるが、 一つの レール部から一つのワーク搬送レールを形成し、 それら二つのワーク搬送レール から二つのワーク搬送ラインを形成することもできるし、 また、 レールを用いる ことなく、 一つのワークを移動させるこ ができるような機能を付与された手段 あるいは経路それ自体から「一つのワーク搬送ライン」を形成することもできる。 各ワーク搬送レール 4 2、 4 4には、 図 4に概略的に示すように、 一対のレー ル部の各両端部 (図 4では片側だけが示される) の内側面にローラ 4 7が取付け られていると共に、 そのローラ 4 7間にはワーク搬送レールの延設方向に沿って エンドレスベルト 4 6が掛け回されている。 ワーク Aは、 これらの 2本のエンド レスベルト 4 6上に搭載され、 ローラ 4 7に連結された駆動手段 (図示を省略) を駆動することによって、 ローラ 4 7およびエンドレスベルト 4 6が回転させら れ、 ワーク Aがワーク搬送レール上を X方向に移動するように構成される。 なお、 本実施例では、 一つのワーク搬送ラインにおいてー虔に一つのワークの みが移動するので、 一つのワーク搬送ラインは、 一つの駆動手段と一対にエンド レスベル卜で構成されている。必要に応じて、一つのワーク搬送ラインに対して、 複数の駆動手段と複数対のェンドレスベルトとを用いることも可能である。 前記第 1および第 2のワーク搬送レール 4 2、 4 4のローダ■アンローダ部 1 4側の端部には、 ワーク Aを保持 '固定すると共に移動させるための第 1のヮー ククランパ 4 8および第 2のワーククランパ 5 0がそれぞれ配設されている。 各ワーククランパ 4 8、 5 0は、 ワーク Aを挾み保持する爪部と、 爪部を X方 向に移動させる手段 (図示を省略) とで構成される。 このような構成により、 各 ワーククランパ 4 8、 5 0は、 各ワーク搬送レール 4 2、 4 4の端部に位置した
マガジン 1 6から一枚のワーク Aを取出し、 各ヮ ク搬送レール 4 2、 4 4上の ローダ■アンローダ部側の端部付近に載せることが出来る。 さらに、 各ワーク搬 送レール 4 2、 4 4上のローダ'アンローダ部側の端部付近にあるワーク Aを各 ワーク搬送レール 4 2、 4 4の端部に位置したマガジン 1 6内に収容することが 出来る: この実施形態では、 ワーク Aの取出し作業と収納作業とがーつのワーク クランパ 4 8または 5 0によって行なわれるように構成されている。
前記各ワーク搬送レール 4 2、 4 4のほぼ中間部には、 ワーク Aに対して加工 (塗布) を行なう作業位置 (点線で示す) が設けられている。 各ワーク搬送レー ル 4 2、 4 4のエンドレスベルト 4 6、 4 6と駆動手段は、 ワーク Aが作業位置 に到達したときに、 駆動手段を停止してエンドレスベルト 4 6、 4 6の回転を止 めることで、 停止手段としても機能する。 また、 作業位置には図示しないワーク 固定手段が配設されている。 ワーク固定手段は、 各ワーク搬送レ ル 4 2、 4 4 上を搬送 れたワーク Aが作業位置で停止したときに、 ワーク Aが X方向、 Y方 向、 Z方向の全ての方向にブレないようにワーク Aを作業位置に固定保持する。 また、 前記作業位置における各ワーク搬送レール 4 2、 4 4の下方には、 温度 調整手段に相当する第 1の加熱手段 5 2および第 2の加熱手段 5 4、 例えば、 ヒ ータがそれぞれ設けられている。 各加熱手段 5 2、 5 4は、 それぞれ昇降手段 5 3、 5 5上に設けられており、 ワーク Aが作業位置で固定保持されると、 加熱手 段 5 2または 5 4が上昇してワーク Aの底面に接触し、 ワーク Aを所望の温度で 加熱するよゔに構成されている。
前記加工部 1 2の上方には、 ワーク Aを加工する手段としての塗布装置の一部 が固定■保持された塗布へッド 7 0およびこの塗布へッド 7 0を X方向、 Y方向 および Z方向に自在に移動させるための機構、 例えば、 3軸制御口ポットが配設 されている。
この 3軸制御ロボットは、 例えば、 Z方向に延在するアーム 6 3を含み、 その アーム 6 3に対して塗布へッド 7 0を Z方向に移動させる Z方向移動手段 6 2と X方向に延在するアーム 6 1を含み、 そのアーム 6 1に対して Z方向移動手段 6 2を X方向に移動させる X方向移動手段 6 0と、 Y方向に延在するガイドレール 5 8と、 そのガイドレール 5 8上に X方向移動手段 6 0を Y方向に移動させる Y
方向移動手段 5 6と、 塗布ヘッド 7 0に固定された塗布装置とが、 ワーク Aの所 望位置に液体を吐出できるように、 塗布ヘッド 7 0の Z方向の移動、 Z方向移動 手段 6 2の X方向の移動および X方向移動手段 6 0の Y方向の移動を、 予め設定 された塗布プログラムに従って制御する制御装置(図示を省略)から構成される。 具体的には、 Z方向移動手段 6 2は、 Z方向に延在するアーム 6 3と、 そのァ ーム 6 3に対して塗布へッド 7 0を上下方向にスライド可能に支持する手段 (図 示を省略) と、 塗布へッド 7 0を移動させる駆動手段 (図示を省略) とから構成 され、 その駆動手段の駆動によって塗布ヘッド 7 0が上下方向 (Z方向) に移動 されるようになつている。
また、 X方向移動手段 6 0は、 X方向に延在するアーム 6 1と、 そのアーム 6 1に対して Z方向移動手段 6 2を水平方向にスライド可能に支持する手段,(図示 を省略) と、 Z方向移動手段 6 2を移動させる駆動手段 (図示を省略) とから構 成され、 その駆動手段の駆動によって Z方向移動手段 6 2が水平方向 (X方向) に移動されるようになっている。
さらに、 Y方向移動手段 5 6は、 Y方向に延在するガイドレール 5 8に対して 前記 X方向移動手段 6 0を Y方向にスライド可能に支持する手段 (図示を省略) と、 X方向移動手段 6 0を移動させる駆動手段 (図示を省略) とから構成され、 その駆動手段の駆動によって X方向移動手段 6 0が Y方向に移動されるようにな つている。
このガイドレール 5 8は、 加工部本体部 4 0のローダ■アンローダ部 1 4側の 端部に、 前記ワーク瘢送ライン 4 2、 4 4を跨いで設置されたアーチ 8 0上に配 設され、 Y方向移動手段 5 6は、 加工部本体部 4 0のローダ'アンローダ部 1 4 側とは反対側の端部に、 前記ワーク搬送ライン 4 2、 4 4を跨いで設置されたァ ーチ 8 1上に配設される。 そして、 Y方向移動手段 5 6およびガイドレール 5 8 による X方向移動手段 6 0の移動範囲は、 ワーク搬送ライン 4 2を跨ぐように移 動する。
詳しくは、 Y方向移動手段 5 6上に X方向移動手段 6 0の一端があり、 Y方向 移動手段 5 6を駆動することにより X方向移動手段 6 0が Y方向に移動される。 そして、 ガイドレール 5 8上に X方向移動手段 6 0の他の一端があり、 Y方向に
スライド可能になっている。 すなわち、 Y方向移動手段 5 6の駆動により X方向 移動手段 6 0の一端を Y方向に移動させようとすると、 . X方向移動手段 6ひの他 端がガイドレール 5 8上をスライド移動し、 X方向移動手段 6 0はぶれることな く Y方向に移動する。
すな^)ち、 Y方向移動手段 5 6、 X方向移動手段 6 0および Z方向移動手段 6 2を操作することで、 塗布ヘッド 7 0を X方向、 Ύ方向および Z方向の所望の位 置に移動可能となっている。
ここで、 X方向移動手段 6 0、 Y方向移動手段 5 6および Z方向移動手段 6 2 は、 例えば、 ボールねじを含んだ構成、 またはリニアモータを含んだ構成とする ことができる。 また、 ガイドレール 5 8の代わりに第 2の Y方向移動手段を用い て 2つの移動手段によって、 X方向移動手段 6 0を移動させることも可能である。 第 2の Y方向移動手段も Y方向移動手段 5 6と同様にポールねじを含んだ構成、 またはリニアモータを含んだ構成とすることができる。 また、 第 2の Y方向移動 手段を丫方向移動手段 5 6とは独立に制御することも可能であり、 この場合は、 X方向移動手段 6 0の向きを傾け、 Z方向移動手段 6 2の移動方向を変化させる ことも可能である。
この実施形態において、 前記塗布へッド 7 0には、 液体が貯留.されたシリンジ 7 1を交換可能に保持するホルダ 7 2、 レーザー変位センサ 7 4およびカメラ 7 6が取付けられている。
前記ホルダ 7 2に保持されたシリンジ 7 1は、 その下端にノズル 7 3を有する と共に、 その上端は、 図示しないチューブを介してデイスペンザに連通されてい る。 このディスペンザから所望の圧力のエアーを、 チューブを介してシリンジ 7 1に供給することにより、 シリンジ 7 1内に貯留された液体をノズル 7 3から吐 出することができるように構成されている。
前記レーザー変位センサ 7 4は、 光源から出射され、 測定対象物であるワーク Aの表面にて反射したレーザー光を受光することにより、 ワーク Aまでの距離を 測定する。 また、 カメラ 7 6は、 作業位置に位置したワーク Aを撮像して、 ヮー ク Aの状態を把握するために用いられる。
以下、 本発明の加工装置の一例としての液体塗布装置を用いた塗布方法につい
て、 図 5および図 6を参照にして説明する。
ごの実施形態では、 基本的には、 各ワーク搬送レール 4 2、 4 4に対してヮー ク搬入工程、加: 工程、ワーク搬出工程の順で作業が行われるが、説明の便宜上、 まず、 各工程について先に説明する。
( 1 ) ワーク搬入工程
ワーク搬送レール 4 2、 4 4上のローダ'アンローダ部 1 4側の端部付近に載 せられたワーク Aは、 ワーク搬送レール 4 2、 4 4のベルト 4 6の駆動により、 ワーク搬送レール 4 2、 4 4上をローダ■アンローダ部 1 4側の端部から作業位 置 (こ向けて移動する。 作業位置にワーク Aが到達すると、 ベル卜 4 6の駆動 停 止し、 図示しない固定手段によってワーク Aを位置決め固定する。
ワーク搬入工程において、 ワーク Aの下方から加熱手段 5 2、 5 4を上昇させ て、 ワーク底面に接触させて、 ワーク Aを加熱する(この; 熱をプリヒートと呼 ぶ。 )6 ―
( 2 ) ワーク加工工程
X方向移動手段 6 0、 Y方向移動手段 5 6および Z方向移動手段 6 2を操作し て、 塗布へッド 7 0上のノズル 7 3をワーク A上の所望の位置に移動させ、 ディ スペンザからエアーをシリンジ 7 1内に供給して、 ノズル 7 3から液体を吐出し て、 アンダーフィルや充填などの所望の塗布作業を行なう。 必要に応じて吐出中 も X方向移動手段 6 0、 Y方向移動手段 5 6および Z方向移動手段 6 2を駆動さ せて、 塗布ヘッド 7 0を X方向、 Y方向あるいは Z方向に移動させる。 この工程 において、 レーザ一変位センサ 7 4によってワーク表面までの距離を測定した結 果ゃ、 カメラ 7 6によりワーク Aを撮像した結果を、 塗布作業に反映させること も可能である。
ワーク加工工程において、 塗布した液体の流動性を上げるために、 加熱手段 5 2、 5 4はワークの底面に接触してワークを加熱する(この加熱をメインヒートと 呼ぶ。 )。
( 3 ) ワーク搬出工程
作業位置上のワーク Aは、 加熱手段 5 2、 5 4が下降してワーク Aとの接触が 解除されるともに、 固定手段によるワーク Aの位置決め固定が解除された後、 ヮ
ーク搬送レール 4 2 , 4 4のベル卜 4 6が搬入工程とは逆方向に駆動することで、 ワーク搬送レール上 4 2、 4 4を作業位置からローダ'.アンローダ部 1 4側の端 部に向けて移動する。 ワーク搬送レール 4 2、 4 4上の端部付近にワーク Aが到 達したら、 ベル卜 4 6の駆動が停止することでワーク Aの移動が停止する。. ワーク搬出工程おいて、 作業位置にあるワーク Aは、 加熱手段 5 2、 5 4が下 降してワーク Aとの接触が解除される前に、作業位置に一定時間待機することで、 加熱手段 5 2、 5 4によって加工工程後も加熱する(この加熱をアフターヒートと 呼ぶ。 )。
' 欠に、 前記液体塗布装置を用いた液体の塗布方法について説明する。
はじめに、 以下のような手順で、 ワーク Aを格納するマガジン 1 6力、らワーク Aをワーク搬送レール 4 2、 4 4に対して取出すことができる状態にする。 そのためには、 まず、 これから塗布作業を行なうべきワーク Aが収納されたマ ガジン 1 6を、 マガジン搬送レール 2 2上を後方から前方に向けて移動させる。 マガジンクランパ昇降手段 3 4およびマガジンクランパ Y方向移動手段 3 2を駆 動させることにより、 マガジンクランパ 3 0をマガジン搬送レール 2 2の前方部 端部に位置させ、 マガジンクランパ 3 0の爪によりマガジン 1 6を挟んで保持す る。 そして、 マガジンクランパ昇降手段 3 4およびマガジンクランパ Y方向移動 手段 3 2を駆動させて、 ワーク搬送レール端部にマガジン 1 6を位置させる。 その後、 マガジン 1 6からワーク Aを取出して塗布作業を行なう。 この塗布作 業については、 図 5〜図 6に示される動作説明図 (ステップ 1 1. 3 ) を参照に して説明する。
(ステップ 1 )
第 1ヮーク搬送レール4 2では、 第 1ワーククランパ 4 8が、 マガジン 1 6か ら未加工のワーク(ワーク A)を取出して第 1ワーク搬送レール 4 2に載せる (図 5 ( a ))。
(ステップ 2 )
第 1ワーク搬送レール 4 2では、 ワーク Aに対して搬入工程およびプリヒート を行う。 マガジン 1 6は、 第 2ワーク搬送レール 4 4の端部付近に移動する。 マ ガジン 1 6の移動は、 マガジンクランパ昇降手段 3 4およびマガジンクランパ Y
方向移動手段 32の駆動により行う (図 5 (b))。
(ステップ 3)
第 1ワーク搬入レール 42では、 塗布ヘッド 70を、 第 1ワーク搬送レール 4 2の作業位置上(すなわち、 ワーク A上)に移動させ、 ワーク Aに対して加:!:工程 を行うと共に、ワーク Aに対してメインヒートを行う。塗布へッド 70の移動は、 X方向移動手段 60、 Y方向移動手段 56、 Z方向移動手段 62により行う。 第 2ワーク搬送レール 44では、 第 2ワーククランパ 50が、 マガジ 1 6か ら未加工のワーク(ワーク B)を取り出して第 2ワーク搬入レール 44に載せる ,5 (c))o
(ステップ 4)
第 1ワーク搬送レール 42では、 引き続き、 ワーク Aに対して加工工程および メインヒートが行われている。
第 2ワーク搬送レール 44では、 ワーク Bに対して搬入工程およびプリヒート を行う。
マガジン 1 6ほ、第 1ワーク搬送レール 42の端部付近に移動する(図 5(d))。 (ステップ 5)
第 1ワーク搬送レール 42では、 ワーク Aに対してアフターヒー卜を行う。 第 2ワーク搬送レール 44では、 第 1ワーク搬送レール 42にて加工作業が完 了した塗布へッド 70を、第 2ワーク搬送レール 44の作業位置上 (すなわち、 ヮ ーク B上)に移動させ、ワーク Bに対して加工工程を行なうと共に、メインヒート を行う (図 5 (e))0
(ステップ 6)
第 1ワーク搬送レール 42では、 ワーク Aに対して搬出工程を行う。
第 2ワーク搬送レール 44では、 引き続き、 ワーク Bに対して加工工程および メインヒートが行われる (図 5 (f ))。
(ステップ 7)
第 1ワーク搬送レール 42では、 第 1ワーククランパ 48が、 第 1ワーク搬送 レール 42における搬出工程が完了したワーク Aをマガジン 1 6に収納する。 第 2ワーク搬送レール 44では、 引き続き、 ワーク Bに対して加工工程および
メインヒートが行われる (図 6 ( a ))。
(スチップ 8 )
第 1ワーク搬送レール 4 2では、 マガジン 1 6から未加工のワーク(ワーク C) を第 1ワーククランパ 4 8によって取り出して第 1ワーク搬送レール 4 2に載せ る。
第 2ワーク搬送レール 4 4では、 引き続き、 ワーク Bに対して加工工程および メインヒートが行われる (図 6 ( b ))。
(ステップ 9 )
' 第 1ワーク搬送レール 4 2では、 ワーク Cに対して搬入工程およびプリヒート を行う。
第 2ワーク搬送レール 4 4では、 引き続き、 ワーク Bに対して加工工程および メインヒートが行われる。
マガジン 1 6は、第 2ワーク搬送レール 4 4の端部付近に移動する(図 6 ( c ))。 (ステップ 1 0 )
第 1ワーク搬送レール 4 2では、 第 2ワーク搬送レール 4 4にて加工作業が完 了した塗布へッド 7 0を、第 1ワーク搬送レール 4 2の作業位置上 (すなわちヮー ク C上)に移動させ、ワーク Cに対して加工工程を行うと共に、メインヒートを行 う。
第 2ヮ ク搬送レール 4 4では、 ワーク Bに対してアフターヒー卜が行なわれ る (図 6 ( d ))0
(ステップ 1 1 )
第 1ワーク搬送レール 4 2では、 引き続き、 ワーク Cに対して加工工程および メインヒ一卜が行われる。
第 2ワーク搬送レール 4 4では、ワーク Bに対して搬出工程を行う(図 6 ( e ))。 (ステップ 1 2 )
第 1ワーク搬送レール 4 2では、 引き続き、 ワーク Cに対して加工工程および メインヒー卜が行われる。
第 2ワーク搬送レール 4 4では、 第 2ワーククランパ 5 0が、 第 2ワーク搬送 レール 4 4における搬出工程が完了したワーク Bをマガジン 1 6に収納する (図
6 (り)。
(ステップ 1 3 )
第 1ワーク搬送レール 4 2では、 引き続き、 加工工程およびメインヒー卜を行 第 2ワーク搬送レール 4 4では、 第 2ワーククランパ 5 0は、 マガジン 1 6力、 ら未加工のワーク(ワーク D )を取り出して第 2ワーク搬入レ,ル 4 4に載せる (図 6 ( g ))0
前記ステップ 1 ~ 1 3を終了した後は、 再びステップ 4に戻って同様の動作を 繰り返す なお、 ステップ 4に戻ったときば、 ワーク Cをワーク Aに置き換え、 ワーク Dをヮーケ Bに置き換えて対応する。
このように、 マガジン 1 6内の全てのヮーケに対して加工作業が終了すると、 マガジンクランパ昇降手段 3 4および.マガジンクランパ Y方向移動手段 3 2の駆 動により、 マガジンクランパ 3 0は、 保持しているマガジン 1 6を、 マガジン収 納ステージ 2 4に置く。 そして、 マガジン搬送レール 2 2にある別のマガジン 1 6を保持して同様の作業を繰り返す。
マガジン収納ステージ 2 4に置かれたマガジン 1 6は、 作業者や図示しない口 ポットなどによって回収され、 生産ラインの次の工程に送られる。
この実施形態において、 ワークの移動距離を.短くすることでワーク取出し '収 納の時間を短くするために、 ヮーケクランパによってマガジンからワークを取り 出す場合は、.マガジンクランパ昇降手段によって、 マガジン内にてこれから取り 出そうとするワークがワーク搬送レールと同じ高さに位置するようにマガジンを 位置させている。 また、 同様に、 ワーククランパによってマガジンにワークを収 納する場合は、 マガジンクランパ昇降手段によって、 マガジン内のワークを収納 しょうとする位置がワーク搬送レールと同じ高さに位置するようにマガジンを位 置させている。
このような動作を行なうことにより、 第 1ワーク搬入レール 4 2における加工 工程が完了して、 第 2ワーク搬入レール 4 4に塗布ヘッド 7 0を移動させたとき には、 すでに第 2ワーク搬入レール 4 4の搬入工程が終了しているので、 すぐさ ま、 第 2ワーク搬入レール 4 4において加工工程を行なうことが出来る。
同様に、 第 2ワーク搬入レール 4 4における加工工程が完了して、 第 2ワーク 搬入レール 4 4に塗布ヘッド 7 0を移動させナ;:ときには、 第 1ワーク搬入レール 4 2の搬入工程が完了しているので、 すぐさま、 第 1ワーク搬入レール 4 2にお いて加工工程を行なうことができる。 すなわち、 ワーク 入工程における加工開 始の待ち時間をゼロにすることができ、 生産効率をあげることができる。
この実施形態 は、 1のワークの加工作業が終了してから、 他のワークの加工 をするまでに塗布へッドを、 他のワーク搬送レール上に移動させる作業が必要に なるが、 この移動は、 一つのワーク搬送レール上において、 加工作業が完了した ワークが搬出されて次のワークが搬入されるまでの時間よリも、 はるかに短くす ることが出来る。 その理由は、 ワークは小型かつ精密で壊れやすいので、 不良に なる事 避けるために、 搬送を高速に行なうことが出来ないからである。
また、 少ない加工手段がワーク搬送レール間を移動するように構成したので、 ワーク搬 レールの数が増えても、 装置全体がそれほど大型化しない構成にする ことができる。
また、 ワーク搬送レールを複数設置したことで、 作業前待機位置、 作業後待機 位置を作業位置の前方や後方に設けなくても、 作業位置での作業前の待機や作業 後の待機を行なうことができる。 これにより、 作業効率が向上し、 かつ装置全体 の小型化が可能となる。
また、 ワーク搬送レールを複数設置し、 作業前待機位置、 作業後待機位置を排 除したことにより、 ワークが搬入された側に、 加工作業が完了したワークを、 搬 出することができるので、 ローダおよびアンローダを加工部の一側面のみに設け ることが可能となり、 加工部の両側にローダとアンローダとを分けて設けた場合 よリも装置全体の小型化が可能となる。
さらに、 加熱手段の数を少なく出来るので、 電力の消費を抑えることが出来る とともに、 装置内に熱がこもりにくくなリ、 装置内の他の機械部品や電子部品に 与える熱の影響が小さくなる。
さらに、 加熱手段を作業位置にのみ配置した構成で、 加工作業中のワークの加 熱 (メインヒート) のみでなく、 加工作業前のワークの加熱 (プリヒート) およ び加工作業後のワークの加熱 (ァフタヒート) を行なうことができる。 加工作業
がアンダーフィル充填や封止作業のように、 ノズルから液体材料をワークに供給 しだ後に、 その液体材料が流れて所望の状態になるょラな塗布作業の場合は、 プ リヒー卜によって予めワークを液体材料が流動しやすい温度にすることができ、 また、 ァフタヒートによってワークに供給した液体材料の流動を促進するように することもできる。
図 7〜図 8は、 本発明の加工装置の一例としての液体塗布装置の他の実施形態 を示している。
この実施形態では、 正面から見て加工部 1 2の左側にローダ部 1 4 Aが配置さ れ, 正面から見て加工部 1 2の右側にアンローダ部 1 4 Bが配置されている。 この場合、 加工作業が完了したワーク Aは、 搬出工程において、 ローダ部 1 4 Aと反対側のアンローダ部 1 4 B側に移動する。 そして、 ワーク搬送レール 4 2 または 4 4のアンローダ部 1 4 B側の端部に設けられた搬出用のワーククランパ 4 8 Bまたは 5 0 B (収納手段)により、 アンローダ部 1 4 Bのマガジン 1 6内に ワーク Aが収容される。
なお、 前記ローダ部 1 4 Aおよびアンローダ部 1 4 Bの構造は、 第1の実施形 態におけるローダ 'アンローダ部 1 4とほぼ同一である。
前記ローダ部 1 4 Aでは、 マガジン搬送レール 2 2 Aから、 搬入用のワークク ランパ 4 8 Aまたは 5 O A (取出し手段)によつ!:、 未加工のワークが収納された マガジン 1 6が搬送される。 ローダ部 1 4 Aのマガジン収納ステージ 2 4 Aには ワークが抜き取られた空のマガジン 1 6が置かれる。 ,
前記アンローダ部 1 4 Bでは、 マガジン搬送レール 2 2 Bから、 空のマガジン が搬送される。 ローダ部 1 4 Bのマガジン収納ステージ 2 4 Bには、 加工作業が 行なわれたワークが収容されたマガジン 1 6が置かれる。
前述した第 1の実施形態では、 最後のワークがマガジン 1 6から取り出された 後、 そのワークの加工作業が完了して再びマガジンに戻ってくるまで、 ローダ - アンローダ部 1 4のマガジンクランパ 3 0は、 そのマガジン 1 6を保持している 必要があるので、 保持している空のマガジン 1 6をマガジン収納ステージ 2 4に おいて、 マガジン搬送レール 2 2から未加工のワークが収納された新たなマガジ ン 1 6を保持することが出来ない。
そのため、 そのワークの加工作業が完了して再びマガジン 1 6に戻ってくるま で、 ワークをワーク搬送レール 4 2または 4 4に供給できない待ち時間が発生す る。
これに対してこの第 2の実施形態では、 ローダ部 1 4 Aのマガジン 1 6から抜 き取られたワークは、アンローダ部 1 4 Bの別のマガジン 1 6に収納さ: tlるので、 マガジン内の全てのワークが抜き取られた後、 ローダ部 1 4 Aのマガジンクラン パ 3 0は、 すぐに、 保持し " いる空のマガジン 1 6をマガジン収納ステージ 2 4 Aに置いて、 マガジン搬送レール 2 2 Aから未加工のヮ一ケが収納された別のマ ガジン 1 &を保持することが出来る。
よって、 途切れることなくワークをワーク搬送レール 4 2または 4 4に供給す ることが可能であり、 生産速度をさらに上げることができる。
本発明において、 前記第 1および第 2の実施形態では、 ワーク搬送ラインとし て、 ベルト 4 6を用いた搬送機構を有するワーク搬送レール 4 2および 4 4を採 用したが、 これに限定されるものではなく、 その他の機構、 例えば、 ポールねじ によりワーク保持テーブルを X方向に移動させる機構や、 ワークの一部を挟んで 保持しながら X方向に移動させるような機構でもよい。
また、 温度調整手段として、 ヒータからなる加熱手段を用いたが、 必要に応じ て.、 冷却手段を用いてもよいし、 あるいは加熱手段と冷却手段とを組み合わせて 用いてもよい。
さらに、 前述したような実施形態では、 加工手段としてノズルを有する液体塗 布装置を用いたが、 これに限定されるものではなく、 ワーク上に部品を配置する もの、 ワークを切削■切断するものなどを用いることも可能である。
また、 ワークをマガジンからワーク搬送レールに移動させるための取出手段と して、 ワーククランパの他に、 マガジンのワーク搬送レール側とは反対側から、 ワークの後端部を押すことでワーク搬送レールに移動させる押出手段を用いても よい。 収納手段としても同様に、 ワークの後端部を押すことでワークを搬送レー ルからマガジンに移動させる押出手段を用いてもよい。 その他にも取出手段およ び収納手段として、 ワークに設けた孔ゃ凹部などに爪を引っ掛けて移動させるよ うな手段を用いてもよい。
さらにまた、 本発明の他の実施の形態としては、 液体を吐出するノズルを 有する塗布へッ ド部と、 ワークが収納されるワーク収納部と、 前記 塗布へッ ド部の下側に設けられ、 前記ワーク収納部よ り供給され たワークを、 前記塗布ヘッ ドによる塗布作業位置に搬送し、 かつ 前記塗布作業終了後に、 前記ワーク収納部にワークを搬送するヮー ク搬送部とを備える液材塗布装置の形態に具体化することができ、 前 記塗布へッ ド部は、 液材を吐出するノズルを有する塗布へッ ドと、 そ の塗布へッ ドを上下に移動する上下移動手段と、 ビーム (梁) を有 し前記上下移動手段を前記ビームの延設方向である第 1 の方向 に移動する第 1 の移動手段と Λ 前記ビームの延設方向とは異なる 第 2の方向に延設され、 前記ビームを前記第 2の方向に移動する 第 2の移動手段とを備え、前記ワーク搬送部は、 前記ヮ,クを搬送す る二以上の搬送ライ ンを有するような形態であることが望ま しい。
HB液体塗布装置において、前記収納部は、前記搬送部の一端に配置されること が望ましい。
また、 前記液体塗布装置において、 前記塗布作業位置における前記ワーク搬 送ラインの下部に、 前記ワークを加熱または冷却する加熱冷却手段を備えるこ とが望ましい。
さ らに、 前記第 1 の方向は、 前記搬送ライ ンの敷設方向と同一 な方向である こ とが望ま しい。
なお、 本発明の加工装置においては、 各部材の駆動部、 加熱手段やディスぺ ンサなどの調整手段、 各種センサなどは、 制御部 (図示を省略) からの信号の 送受信によってその動作が制御されるように構成される。 この制御部は、 この 種の装置において通常搭載される公知のものでよく、 上記各部材が所望の動作 を行うように制御するものであれば、 その構成や配置は特に限定されない。
本発明において用いられる制御部は、 例えば、 電子回路で構成され、 各部材 ごとに設けられた制御回路がそれらの制御回路間で信号の送受信を行い制御す るもの、 あるいは 1つの制御回路にて各部材に信号を送受信して制御するよう に構成されたもの、 またはこれらの組み合わせた構成によって制御するものな
どが考えられる。
また、 制御部の形態としては、 主に、 パーソナルコンピュータのようなもの や、 装置の筐体内に設置された電子回路基板のようなものが考えられる。
各¾|^の制御内容も、電子回路などのハード的な構成によって決定することも、 プロ グラムなどのソフト的な構成によって決定することも可能である。同じハ ド構成でも、 プログラムなどソフトのみを変更して制御内容を変更することも可能である。
また、制御部は'必要に応じて '制御内容などを入力する入力部や、制御した結果な どを表示する表示部を設けてもよい。 産業上の利用可能性
以上説明したように、 本発明は、 生産速度を向上させ、 かつ装置全体の小型 化を図ることができる加工装置および加工方法を提案するものであり、 ノズル を有する—液体塗布装置だけでなく、 ワーク上に部品を配置したり、 ワークを切 削または切断するような装置にも適用可能である。