WO2007058277A1

WO2007058277A1 - 光学フィルム用粘着剤組成物および粘着シート、ならびにこれを用いた光学部材

Info

Publication number: WO2007058277A1
Application number: PCT/JP2006/322892
Authority: WO
Inventors: Koji Tomita; Takayuki Tokuyama
Original assignee: Soken Chemical & Engineering Co., Ltd.
Priority date: 2005-11-21
Filing date: 2006-11-16
Publication date: 2007-05-24
Also published as: EP1956064B1; US7825189B2; EP1956064A4; DE602006017579D1; EP1956064A1; TW200728423A; TWI388642B; KR101281643B1; US20090270557A1; KR20080070756A

Abstract

　本発明は、耐久性と光漏れ防止性を良好に維持しつつ、再剥離時の汚染や過酷な条件下での剥がれを抑制できる光学フィルム用粘着剤組成物を提供することを目的とするものであり、本発明の光学フィルム用粘着剤組成物は、（Ａ）少なくとも次の単量体成分（ａ１）（メタ）アクリル酸アルキルエステル及び／又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、（ａ２）芳香環含有モノマー及び（ａ３）水酸基含有モノマー、場合によっては（ａ４）カルボキシル基またはアミノ基含有モノマー、を共重合してなる重量平均分子量が８０万～１６０万であり、且つ共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値（Ｍｗ／Ｍｎ）が１０～５０であるアクリル系ポリマー、（Ｂ）イソシアネート系架橋剤、および（Ｃ）シランカップリング剤、場合によっては（Ｄ）架橋促進剤を含有する光学フィルム用粘着剤組成物であることを特徴とする。

Description

明細書

光学フィルム用粘着剤組成物および粘着シート、ならびにこれを用いた光学部材

技術分野

[0001] 本発明は、粘着剤組成物に関するものであり、更に詳細には、耐久性と光漏れ防止性を両立しつつ、リワーク性に優れ、光学フィルム等用の粘着剤として有利に用いられる粘着剤組成物に関するものである。

背景技術

[0002] 光学フィルム用の粘着剤には、光学部材を被着体に貼り合わせたときに高温高湿雰囲気下においても光学フィルムの発泡、浮き、ハガレ等が起こらないための耐久性や、高温雰囲気下における光学フィルムの寸法変化に柔軟に追従し、例えば光学フイルムが偏光フィルムの場合には、 2枚の偏光フィルムを偏光軸を直角に粘着剤で粘着させ高温、高温高湿下に放置した場合に光漏れを生じさせないための光漏れ防止性が必要とされている。また、光学フィルムを液晶パネル等の被着体へ粘着する時に、位置がずれてしまった場合でも、被着体を汚染させることなぐ光学部材 (光学フイルムの上に粘着剤を有するもの）を被着体力再剥離するためのリワーク性も求められている。

[0003] このような光学フィルム用の粘着剤としては、従来力アクリル系粘着剤が主に使用されている。そして、上記要求を満たすものとして、高分子量のアクリルポリマーと中低分子量体をブレンドし架橋したアクリル系粘着剤が知られている。これは、高分子量のアクリルポリマーを架橋することで凝集力を向上させ、浮き、ハガレが起きないような耐久性を付与し、さらに中低分子量体を含有させることで、光漏れが起きないようにするというものである。

[0004] しかしながら、近年のディスプレイの大型化に伴って、高温雰囲気下での光学フィルム特に偏光フィルムの寸法変化に起因する光漏れがより大きな問題となり、光学フイルム用の粘着剤には、更なる柔軟性が求められるようになってきている。また、過酷な条件下にお、ては、光漏れ防止性を上げるために添加されて、る低分子量体がブリードし、再剥離時に被着体を汚染したり、ハガレが生じるという問題が生じている

[0005] 例えば、加熱耐久性、応力緩和性を改良するために、その重量平均分子量 (Mw) と数平均分子量 (Mn)との比（MwZMn)を 4以上とする技術が開示されて、る（特許文献 1)。し力しながら、 MwZMnを単に 4以上とするだけでは、大型ディスプレイに要求される応力緩和性が不充分であった。

[0006] また、この（メタ）アクリル系重合体として、重量平均分子量が 20万以上のものと 20 万未満のものを混合して用いることによって、高温高湿下でのプラスチックへの密着性を向上させることも知られているが（特許文献 2)、この方法では、重量平均分子量の小さい成分が表面にブリードし、再剥離時の汚染、過酷な使用環境下での剥離等の問題が解決できて、なかった。

[0007] また、光学フィルム用粘着剤として、芳香族含有モノマーを共重合させたポリマーを用いることが知られている（特許文献 3及び特許文献 4)。し力しながら、これらの粘着剤は、偏光板や位相差板などの光学部材と粘着剤との間及び粘着剤と被着体との間の界面反射を抑制するために、粘着剤の屈折率を調整することを目的とするものであった。また、貼り付け直後から強い接着性を示すように設計されているため、貼り付けミスをしても貼り直しができる性能（リワーク性）に劣るという問題点があった。

[0008] また、低極性フィルム用粘着剤として、脂環式モノマー又は芳香族含有モノマーを共重合成分とする高分子量ポリマーを用いることが知られて、る（特許文献 5)。しかしながら、この粘着剤では、共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値 (Mw/Mn)が比較的小さい設計であるため、貼り付け面積の大きい偏光フィルム等に使用した場合には、偏光フィルム等の寸法変化による応力が緩和しきれず、充分な光漏れ防止性が得られないという問題があった。さらに、脂環式モノマーを共重合しても、光漏れ防止性は不充分であった。

特許文献 1 :特開 2002— 341141号公報

特許文献 2 :特開 2002— 107507号公報

特許文献 3 :特開 2002— 173656号公報

特許文献 4:特開 2003— 13029号公報特許文献 5 :特開 2005— 053976号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0009] 本発明は、特に貼り付け面積の大きい、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム等の部材の寸法変化による応力を緩和し、再剥離時の汚染や高湿熱条件下で剥がれや発泡を防止するだけでなぐ光漏れによる色むらを抑制する光学フィルム用アクリル系粘着剤組成物を提供すること、及び、該粘着剤組成物を用いた光学部材を提供することを解決課題とする。

課題を解決するための手段

[0010] 本発明の光学フィルム用粘着剤組成物（第 1の光学フィルム用粘着剤組成物）は、次の成分 (A— 1)、成分 (B)及び成分 (C)を含有することを特徴として!/ヽる。

[0011] (A— 1)少なくとも次の単量体成分 (al)、（a2)、（a3)及び (a4)を共重合してなる重量平均分子量が 80万〜 160万であり、且つ共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値（MwZMn)が 10〜50であるアクリル系ポリマー；

(al) (メタ）アクリル酸アルキルエステル及び Z又は (メタ)アクリル酸アルコキシアルキノレエステノレ 4. 5〜89重量％;

(a2)芳香環含有モノマー 10〜85重量⁰ /₀；

(a3)水酸基含有モノマー 0. 5〜10重量％；

(a4)カルボキシル基またはアミノ基含有モノマー 0. 05〜0. 5重量⁰ /₀ ;

(B)イソシァネート系架橋剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 005-5 重量部；

(C)シランカップリング剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 05-1. 0重量部。

[0012] また、本発明の光学フィルム用粘着剤組成物 (第 2の光学フィルム用粘着剤組成物 )は、次の成分 (A— 2)、成分 (B)、成分 (C)および成分 (D)を含有することを特徴としている。

[0013] (A— 2)少なくとも次の成分 (al)、（a2)および (a3)を共重合してなる重量平均分子量が 80万〜 160万であり、且つ共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値（MwZMn)が 10〜50であるアクリル系ポリマー；

(al) (メタ）アクリル酸アルキルエステル及び Z又は (メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル 5〜89. 5重量⁰ /₀、

(a2)芳香環含有モノマー 10〜85重量⁰ /₀；

(a3)水酸基含有モノマー 0. 5〜10重量％；

(C)シランカップリング剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 05-1. 0重量部；

(D)架橋促進剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 001-0. 5重量部。

[0014] すなわち、本発明者は、芳香族含有モノマーを共重合成分とする重量平均分子量

80万〜 160万で、共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値 (MwZ Mn)が 10〜50である特定の (メタ）アクリル系重合体を選択、使用することによって、上記課題が解決できることを見出し本発明に至ったものである。

[0015] さらに、本発明は、支持体上の少なくとも片面に、上記粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けた粘着シートを提供するものである。

[0016] そしてまた、本発明は、光学フィルムの少なくとも片面に、上記粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けた光学部材を提供するものである。

発明の効果

[0017] 本発明によれば、耐久性と光漏れ防止性とを両立しつつ、低分子量成分のブリードがなぐ再剥離時の汚染、過酷な条件下での剥がれを抑制でき、リワーク性にも優れた粘着剤組成物を提供することができる。

[0018] 偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルムに本発明の光学部材用粘着剤からなる粘着剤層を形成した光学部材は、ガラス基板などに貼着したときに、粘着剤層が熱応力を充分緩和するために、光漏れなどが生じない。

発明を実施するための最良の形態

[0019] 本発明の第 1の光学フィルム用粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー (成分 (A— 1)

)、架橋剤 (成分 (B) )およびシランカップリング剤 (成分 (C) )を含有するものである。 [0020] 本発明の第 2の光学フィルム用粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー (成分 (A— 2) )、架橋剤 (成分 (B) )、シランカップリング剤 (成分 (C) )および架橋促進剤 (成分 (D) )を含有するものである。

[0021] このアクリル系ポリマーの成分 (A— 1)又は (A— 2)を構成する共重合成分の一つである（メタ）アクリル酸アルキルエステルおよび (メタ）アクリル酸アルコキシアルキルエステル (成分 (al) )は、鎖状のアルキル基を有し、芳香環をその構造中に有さない (メタ)アクリル酸エステルである。

[0022] このうち（メタ）アクリル酸アルキルエステルの好ましい例としては、炭素数 1〜12の分岐していてもよいアルキル基を有するものが挙げられ、具体的には、メチル (メタ）アタリレート、ェチル (メタ）アタリレート、プロピル (メタ）アタリレート、イソプロピル (メタ）アタリレート、ブチル (メタ）アタリレート、イソブチル (メタ）アタリレート、ペンチル (メタ）アタリレート、へキシル（メタ）アタリレート、 2-ェチルへキシル (メタ）アタリレート、オタチル (メタ）アタリレート、ノ-ル (メタ）アタリレート、デシル (メタ）アタリレート、ドデシル（メタ)アタリレート、ラウリル (メタ)アタリレートが挙げられる。（メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸の両方を意味し、（メタ）アタリレートはアタリレートとメタタリレートの両方を意味する。

[0023] また、（メタ）アクリル酸アルコキシアルキルエステルの好ましい例としては、メトキシェチル (メタ)アタリレート及びエトキシェチル (メタ）アタリレート等を挙げることができる

[0024] また、成分 (A— 1)又は (A— 2)の別の必須共重合成分である芳香環含有モノマー

(成分 (a2) )は、その構造中に芳香族基を含む共重合可能な化合物である。単量体混合物の成分 (a2)芳香環含有モノマーの例としては、フエニルアタリレート、フエノキシェチル (メタ）アタリレート、ベンジル (メタ）アタリレート、フエノキシジエチレングリコール (メタ）アタリレート、エチレンオキサイド変性ノユルフェノール (メタ）アタリレート、ヒドロキシェチル化 —ナフトールアタリレート、ビフエ-ル (メタ）アタリレート、スチレン、ビュルトルエン、 α -メチルスチレン等が挙げられる。

[0025] また、成分 (A—1)又は (Α— 2)の別の必須共重合成分である分子内に水酸基を有するモノマー（成分 (a3) )の例としては、 2-ヒドロキシェチル (メタ）アタリレート、 4-ヒドロキシブチル (メタ）アタリレート、 2-ヒドロキシプロピル (メタ）アタリレート、 2-ヒドロキシブチル (メタ）アタリレート、 6-ヒドロキシへキシル (メタ）アタリレート、 1,4-シクロへキサンジメタノールモノ（メタ）アタリレート、クロ口- 2-ヒドロキシプロピルアタリレート、ジェチレングリコールモノ (メタ）アタリレート、ァリルアルコール等を挙げることができる。

[0026] 更に、成分 (A— 1)に用いる成分 (a4)分子内にカルボキシル基を有するモノマーの例としては、（メタ）アクリル酸、 2-カルボキシェチル (メタ）アタリレート、 3-カルボキシプロピル (メタ）アタリレート、 4—カルボキシブチル (メタ）アタリレート、ィタコン酸、ク口トン酸、マレイン酸、フマル酸及び無水マレイン酸などを挙げることができる。また、アミノ基含有モノマーの例としては、アミノエチル (メタ）アタリレート、ジメチルアミノエチル (メタ）アタリレート、ジメチルァミノプロピル (メタ）アタリレート、ビュルピリジンなどを挙げることができる。

[0027] 本発明の第 1の光学フィルム用粘着剤組成物の成分 (A— 1)の単量体混合物の配合量は、成分 (al) (メタ）アクリル酸アルキルエステル及び Z又は (メタ)アクリル酸ァルコキシアルキルエステル 4. 5〜89重量％、（a2)芳香環含有モノマー 10〜85重量 %、成分（a3) 1〜10重量％、成分（a4) 0. 05-0. 5重量％であるが、好ましくは、成分 (al) 22. 7〜69重量％、（a2)芳香環含有モノマー 30〜70重量％、成分 (a3) 1〜7重量％、成分（a4) 0. 05〜0. 3重量％である。

[0028] また、本発明の第 2の光学フィルム用粘着剤組成物の成分 (A— 2)の単量体混合物の配合量は、成分 (al) (メタ）アクリル酸アルキルエステル及び Z又は (メタ)アタリル酸アルコキシアルキルエステル 5〜89. 5重量％、（a2)芳香環含有モノマー 10〜 85重量％、成分（a3) 1〜10重量％である力好ましくは、成分（al) 23〜69重量％、（a2)芳香環含有モノマー 30〜70重量％、成分 (a3) 1〜7重量％である。

[0029] 成分 (a2)芳香環含有モノマーの量が逸脱して少な!/、と、光漏れを充分に防止できなくなることがあり、また逸脱して多いとリワーク性が悪ィ匕することがある。また、成分（ a3)の量が逸脱して少ないと耐久性能レベルが低くなることがあり、また、多すぎる場合には耐久性能と光漏れ防止性のバランスがとれなくなる。さらにまた、成分 (A—1) において、成分（a4)の量が逸脱して少ないと、長いエージング時間が必要であったり、高温又は高湿熱条件下での剥がれや発泡が生じる場合があり、逸脱して多いと過エージングとなり、貼付け面積が大きい場合においての光漏れ防止性が充分でなくなることがある。

[0030] 前記単量体混合物には、必要に応じて、その他の単量体を混合させても良い。その他の単量体の例としては、グリシジル (メタ）アタリレート等のエポキシ基含有 (メタ）アタリレート；ァセトァセトキシェチル (メタ）アタリレート等のァセトァセチル基含有 (メタ )アタリレート；酢酸ビュル、塩化ビニル並びに (メタ）アクリロニトリル等を挙げることができる。その他の単量体の混合比は、 0〜： LO重量％の割合で含ませることができる。

[0031] 本発明の光学部材用粘着剤に使用する前記アクリル系ポリマーは、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法及び懸濁重合法等の従来公知の重合法により製造することができるが、乳化剤や懸濁剤等のような重合安定剤を含まなヽ溶液重合法ある、は塊状重合法により製造したものが好ましい。また、前記アクリル系ポリマーのゲルパーミユエーシヨンクロマトグラフィー（GPC)による重量平均分子量（Mw)は、 80万〜 1 60万であり、好ましくは 80万〜 150万である。 Mwが、 80万未満であると、硬化剤配合を好適な範囲に調製しても、熱時の粘着剤の凝集力が充分でなぐ高温条件下での発泡が生じやすぐ 160万を超えると、粘着剤の応力緩和性が低下して、例えばガラス基板と偏光板の貼り合わせに使用する場合には、貼付面周端部での光漏れ現象が生じやすい。

[0032] 更に、前記アクリル系ポリマーは、重量平均分子量と数平均分子量 (Mn)との比（ Mw/Mn)が 10〜50であることが必要であり、分子量分布が広ぐ低い引張り弾性率を有するものである。この低い引張り弾性率により良好な応力緩和性が奏され、表示ムラを有効に防止する。かかる観点より前記比（MwZMn)は、さらに 20〜50であるのが好適である。本発明では、前記比（MwZMn)が適当な範囲にあり、さらに芳香環含有モノマーが適量共重合されていることにより、相乗効果で光漏れ防止性が顕著に向上する。この理由は、分子量分布を広くすることおよび芳香環含有モノマーの共重合により、熱収縮時のフィルムへの応力緩和が改善されるのにカ卩え、さらに芳香環含有モノマーの共重合による粘着剤層の複屈折の低減により光漏れ防止性が著しく改善されるものと考えられる。しかし、前記比（MwZMn)が大きくなりすぎると、低分子量ポリマーが増加し、発泡が生じやすくなるり、逆に前記比（MwZMn)が小さくなりすぎると、応力緩和性が低下し、貼付け面積が大きい場合において光漏れが発生しやすくなる。

[0033] 本発明の第 1の光学フィルム用粘着剤組成物は、成分 (A— 1)のアクリル系ポリマ一 100重量部と、成分（B)のイソシァネート化合物 0. 005〜5重量部、および成分（ C)のシランカップリング剤 0. 05〜： L 0重量部とからなる。

[0034] また、本発明の第 2の光学フィルム用粘着剤組成物は、成分 (A— 2)のアクリル系ポリマー 100重量部と、成分（B)のイソシァネート化合物 0. 005〜5重量部、（C)のシランカップリング剤 0. 05〜： L 0重量部および成分 (D)架橋促進剤とからなる。

[0035] 本発明の光学フィルム用粘着剤組成物に使用できる成分 (B)のイソシァネートイ匕合物の例としては、トリレンジイソシァネート、クロルフエ-レンジイソシアナート、へキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシァネート、キシリレンジイソシァネート、ジフエ-ルメタンジイソシァネート、水添されたジフエ- ルメタンジイソシァネートなどのイソシァネートモノマー及びこれらイソシァネートモノマーをトリメチロールプロパンなどと付カ卩したイソシァネートイ匕合物やイソシァヌレート化物、ビュレット型化合物、さらにはポリエーテルポリオールやポリエステルポリオ一ル、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなど付加反応させたウレタンプレボリマー型のイソシァネートなどを挙げることができる。

[0036] このようなイソシァネート化合物による架橋構造を迅速に形成するために、本発明の第 1の光学フィルム用粘着剤組成物 1では、成分 (a4)を必須としており、第 2の光学フィルム用粘着剤組成物では、成分 (D)を必須の成分としている。本発明で必須成分として共重合されて！、る芳香環含有モノマーは嵩高！、ため、カルボキシル基やアミノ基等の架橋反応促進触媒をポリマー中に有するか、架橋促進剤を使用することで架橋反応の進行を促進できる。そして、第 1の光学フィルム用粘着剤組成物に架橋促進剤を使用することができる。

[0037] 成分 (D)の架橋促進剤の例としては、 Ν,Ν,Ν',Ν' -テトラメチルへキサンジァミン、トリエチルァミン、イミダゾールのようなァミノ化合物；ナフテン酸コバルト、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジァセチルァセトナート、テトラ- η-ブチル錫、トリメチル錫ヒドロキシド、ジブチル錫ジラウレート等のような有機金属化合物が挙げられ、これらの 1 種もしくは 2種以上が好適に用いられる。このような架橋促進剤を使用する場合、架橋促進剤は、アクリル系ポリマー 100重量部に対して、通常は 0.001〜0. 5重量部、好ましくは 0.001〜0. 3重量部の量で使用される。

[0038] 本発明の第 2の光学フィルム用粘着剤組成物において、架橋促進剤の量が逸脱して少ないと、長いエージング時間が必要であったり、高温又は高湿熱条件下での剥がれや発泡が生じる場合があり、逸脱して多いと過エージングとなり、貼付け面積が大きい場合においての光漏れ防止性が充分でなくなることがある。また、ブリードアゥトして再剥離時に汚染が残る場合がある。

[0039] 本発明の光学フィルム用粘着剤組成物に使用できるシランカップリング剤としては、ビュルトリメトキシシラン，ビュルトリエトキシシラン，メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性不飽和基含有ケィ素化合物、 3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン， 3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン， 2- (3,4-エポキシシクロへキシル）ェチルトリメトキシシラン等のエポキシ構造を有するケィ素化合物、 3-ァミノプロビルトリメトキシシラン， N- (2-アミノエチル） 3-ァミノプロピルトリメトキシシラン， N- (2-ァミノェチル) -3-ァミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有ケィ素化合物、 3-クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。

[0040] 成分（C)としては、イソシァネート基、カルボキシル基、アルコキシ基を有するものが特に好ましい。

[0041] 成分 (C)を使用する場合は、成分 (A) 100重量部に対して、 0. 05〜： L 0重量部、好ましくは 0. 05〜0. 6重量部の範囲とすることが好ましい。これらシランカップリング剤は、その含有量が少なすぎると、ハガレ防止の効果を発揮できず、多すぎるとプリードしてハガレやァヮが発生する場合がある。

[0042] 前記アクリル系ポリマー、前記イソシァネートイ匕合物および前記シランカップリング剤の混合は、前記アクリル系ポリマーを溶液重合により調製した場合は、重合完了後のアクリル系ポリマー溶液にイソシァネートイ匕合物およびシランカップリング剤を添カロすれば良ぐ前記アクリル系ポリマーを塊状重合により調製する場合は、重合完了後では均一混合が困難になるため、重合の途中で混合することが好ましい。

[0043] また、本発明の光学フィルム用粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわな、範囲であれば酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、可塑剤等を配合しても良い。本発明の光学部材用粘着シートは、支持体の片面あるいは両面に、前記光学フィルム用粘着剤組成物カゝらなる粘着剤層を設けたものである。粘着剤層は、従来公知の方法で設ければよい。

[0044] また、本発明の光学部材は、光学フィルムの少なくとも片面に、上記粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けたものである。光学フィルムとしては、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルム、ガラス飛散防止及び表面保護フィルム等が挙げられるが、特に、支持体が偏光フィルム、位相差フィルム、または、楕円偏光フィルムとした場合に、前記光学フィルム用粘着剤の応力緩和性がより発揮できる。

実施例

[0045] 次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

〔製造例 1〜3、 7〜21、 25~28, 31、 34~36, 40〜48、 52, 53, 55]

撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、それぞれ表 1 に示す重量部（以下、実施例又は表で、「部」と略記することがある）の共重合性モノマーと酢酸ェチルを仕込み、ァゾビスイソプチ口-トリル (大塚ィ匕学 (株)製）（以下「AI BN」と略記する） 0. 2部を加え、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら 60°Cに昇温した後、 1. 5時間反応させた。その後、酢酸ェチル 50部を 50分かけて滴下しながら、滴下開始から 30分後に過酸ィ匕物系重合開始剤であるパーへキシル PV (日本油脂株式会社製）（以下、「PHPV」と略記する） 0. 2部を添カ卩し 80°Cまで昇温させて、 20分反応させた。次いで PHPV: 0. 3部を添加し 40分反応させ、更に PHPV1. 0部を添加し 3時間反応させた。反応終了後、酢酸ェチルで希釈し、（メタ)アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 4〕

製造例 1において、滴下の酢酸ェチル 50部を、 65部に変更した以外は同様にして、（メタ）アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 5〕製造例 1において、滴下の酢酸ェチル 50部を、 80部に変更した以外は同様にして、（メタ）アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 6〕

製造例 1において、滴下の酢酸ェチル 50部を、 95部に変更した以外は同様にして、（メタ）アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 22〕

製造例 1において、滴下の酢酸ェチル 50部を、 110部に変更した以外は同様にして、（メタ)アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 23及び 24〕

製造例 1において、滴下の酢酸ェチル 50部を、 20部に変更した以外は同様にして、（メタ）アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 29、 33〕

撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、表 1に示す共重合性モノマーと酢酸ェチルを仕込み、 AIBN : 0. 1部をカ卩え、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら 68°Cに昇温した後、 8 時間反応させた。反応終了後、酢酸ェチルで希釈し、（メタ)アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 30〕

撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、表 1に示す重量部の共重合性モノマーと酢酸ェチル及びトルエンを仕込み、 AIBN: 0. 2部を加え、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら 70°Cに昇温した後、 2時間反応させた。その後、過酸ィ匕物系重合開始剤である PHP V: 0. 2部を添カ卩し 80°Cまで昇温させて、 20分反応し、次いで PHPV: 0. 3部を添カロし 40分反応させ、更に PHPV; 1. 0部を添加し 3時間反応させた。反応終了後、酢酸ェチルで希釈し、（メタ)アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 32〕

撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、表 1に示す重量部の共重合性モノマーと酢酸ェチルを仕込み、 AIBN : 0. 2部をカ卩え、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら 60°Cに昇温した後、 3時間反応させた。その後、酢酸ェチル 20部を 50分かけて滴下しながら、 P HPV: 0. 2部を添加し 80°Cまで昇温させて、 5時間反応した。反応終了後、酢酸ェチルで希釈し、（メタ)アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 37〕

〔製造例 38〕

製造例 1において、滴下の酢酸ェチル 50部を、 80部に変更した以外は同様にして、（メタ）アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 39〕

〔製造例 49〕

〔製造例 50および 51〕

〔製造例 54および 58〕

〔製造例 55〕

撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、表 1に示す重量部の共重合性モノマーと酢酸ェチル及びトルエンを仕込み、 AIBN: 0. 2部を加え、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら

70°Cに昇温した後、 2時間反応させた。その後、過酸ィ匕物系重合開始剤である PHP V: 0. 2部を添カ卩し 80°Cまで昇温させて、 20分反応し、次いで PHPV: 0. 3部を添カロし 40分反応させ、更に PHPV: 1. 0部を添加し 3時間反応させた。反応終了後、酢酸ェチルで希釈し、（メタ)アクリル系重合体溶液を得た。

〔製造例 57〕

撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、表 1に示す重量部の共重合性モノマーと酢酸ェチルを仕込み、 AIBN : 0. 2部をカ卩え、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら 60°Cに昇温した後、 3時間反応させた。その後、酢酸ェチル 20部を 50分かけて滴下しながら、 P HPV: 0. 2部を添加し、 5時間反応させた。反応終了後、酢酸ェチルで希釈し、（メタ )アクリル系重合体溶液を得た。

製造例 1〜57で製造した (メタ)アクリル系重合体の GPC測定から得られた重量平均分子量 (Mw)および共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値 (M w/Mn)の数値を表 1に示す。

< GPC測定条件 >

測定装置： HLC— 8120GPC (東ソ一 (株)製）

GPCカラム構成：以下の 5連カラム (すべて東ソー (株)製）

(l)TSK- GEL H H (ガ

XL

(2)TSK- GEL G7000HXL

(3)TSK- GEL GMHXL

(4)TSK- GEL GMHL

(5)TSK- GEL G2500HXL

サンプル濃度： 1. Omg/cm³ となるように、テトラヒドロフランで希釈

移動相溶媒：テトラヒドロフラン

カラム温度：40°C

〔実施例 1〕製造例 1により得られた (メタ)アクリル系重合体溶液中の (メタ)アクリル系重合体（固形分） 100部に対して、イソシァネート系架橋剤 TD— 75 (綜研ィ匕学 (株)製) 0. 2 部、シランカップリング剤 KBE— 9007 (信越ィ匕学工業 (株)製) 0. 1部を添加し、粘着剤組成物の溶液を得た。

[0047] この粘着剤組成物の溶液を剥離処理したポリエステルフィルムの表面に塗布して乾燥させること〖こより、厚さ 25 mの粘着剤層を有する粘着シートを得た。この粘着シートを偏光フィルムの片面に貼り付け、温度 23°C、湿度 65%RHの条件で 7日間熟成させて光学部材を得た。

〔実施例 2〜25、比較例 1〜14〕

実施例 1と同様にして、表 2に示すように製造例 2〜32の重合体溶液中の (メタ）ァクリル系重合体（固形分） 100部に対して、イソシァネート系架橋剤、シランカップリング剤および架橋促進剤を添加し粘着剤組成物の溶液を得た。

[0048] また、得られた粘着剤組成物を用い、実施例 1と同様にして光学部材を得た。

[0049] 上記実施例及び比較例で得られた光学部材につ!/、て、その耐久性、リワーク性および光漏れ防止性を以下の評価方法で評価した。この結果を表 2にまとめて示す。

<耐久性の評価方法 >

光学部材を、それぞれ所定の大きさに裁断し、無アルカリガラス板の片面にラミネ一ターロールを用いて貼着し、次いで、 50°C、 5気圧に調整されたオートクレープに

20分間保持して、試験板を作成した。

[0050] 同様の試験板を 2枚作成し、それぞれ、温度 60°C、湿度 95%RHの条件下で 500 時間放置、及び温度 85°Cの条件下で 500時間放置し、以下の基準で、発泡、はがれ、亀裂の発生等を目視で観察し評価した。

〇：発泡、はがれ、亀裂等の外観不良が認められな力た

△:発泡、はがれ、亀裂等の外観不良がわずかに認められた

X：発泡、はがれ、亀裂等の外観不良が明らかに認められた

<冷熱サイクル耐久性の評価方法 >

光学部材を、無アルカリガラス板の片面にラミネーターロールを用いて貼着し、次いで、 50°C、 5気圧に調整されたオートクレープに 20分間保持して、試験板を作成した。こうして作成した試験板をエスペック株式会社製冷熱衝撃装置 TSA— 71L— Aを用いて、 40°Cで 30分、 80°Cで 30分を 1サイクルとする冷熱サイクルを 200回繰り返し、光学部材の発泡、浮き、ハガレの有無を目視で観察し、以下の基準で評価した。

〇：発泡、浮き、ハガレ等の外観不良が見られな力つた

△:発泡、浮き、ハガレ等の外観不良がわずかに見られた

X：発泡、浮き、ハガレが確認された

<リワーク性試験 >

光学部材を 25mm幅に裁断した後、ポリエステル製剥離フィルムを剥がしてガラス板に粘着フィルムを介して偏光フィルムを粘着した。これを温度 50°C、圧力 5気圧に調整されたオートクレープに 20分間保持して、偏光フィルムとガラス板とを接着して試験片を得た。

この試験片を温度 70°Cで 6時間静置した後、 23°Cまで放冷した。その後、光学部材をガラス板から 180度剥離し、ガラス板表面を目視により観察した。

〇：ガラス板表面に汚染、粘着剤の残存は見られなかった

△：ガラス板表面に汚染、粘着剤の残存がわずかに見られた

X：ガラス板表面に汚染、粘着剤の残存が明らかに見られた

<光漏れ防止性の評価方法 >

光学部材 2枚を、無アルカリガラス板の表裏面に相互に直交-コル位になるようにラミネーターロールを用いて貼着し、次いで、 50°C、 5気圧に調整されたオートクレーブに 20分間保持して、試験板を作成した。

[0051] 作成した試験板を、 85°Cの条件下で 500時間放置し、光漏れ防止性を目視で観察し、以下の基準で評価した。

◎：光漏れは全く見られな力つた

〇：光漏れはほぼ見られな力つた

△：わずかに光漏れが見られた

X：明らかな光漏れが見られた

[0052] [表 1] 表 1

モノマ一反応溶媒分子量成分 a 成分成分 c 成分 d K酸

トルエン w Mw/ n 製造例 BA 2EHA BZA PHEA PDEGA PHA 2HEA 4HBA AA AA DM ェチル

1 86.3 ― ― 10 一 - ― 3.5 一 0.2 一 - 125 - 95万 28

2 76.3 - 一 20 - 一一 3.5 - 0.2 - 115 ― 100万 30

3 61.3 ― ― 35 - - - 3.5 ― 0.2 ― 一 95 ― 105万 34

4 46,3 - - 50 一 - 一 3.5 ― 0.2 一一 85 - 125万 43

5 11.3 20 一 70 - 一 - 3.5 - 0.2 一 - 70 一 108万 32

6 16.3 - 一 80 一一 - 3.5 - 0.2 一 ― 60 - 110万 34

7 41.3 20 35 - - 一 3.5 - 0.2 - ― 90 ― 115万 36

8 59.8 一一 35 - - - 5 - 0,2 一 95 - 105万 35

9 62.7 ― - 30 - 一一 7 一 0.2 - 一 95 ― 110万 33

10 59.7 一 30 一 - 一 10 一 02 - ― 100 ― "7万 39

11 66.5 - - 30 一一 ― 35 0.05 ― 一 95 万 35

12 5S.8 - - - 40 - - 一 1 0.2 - - 120 - 1 1 5万 36

13 59.3 - 一一 50 - 一 0.5 0.2 一一 120 - 101万 29

14 61.3 - - 35 - - 一 3.5 ― - 0.2 - 95 ― 120万 3Θ

15 60.3 ― 一 35 - 一 - 4.5 ― 0.1 Ο.ΐ - 95 - 124万 43

16 41.3 - 20 35 一 - - 3.5 - 0.2 一一 65 一 150万 50

17 43.6 - 20 35 一一 - 一 1 0.2 - 一 85 ― 1 Π万 35

18 61,6 ― 一一 30 一 10 3.5 ― 02 一 140 - 80万 20

19 59.4 ― 一 19 18 一 - 3.5 - 0.1 一一 100 - " 7万 39

20 41.3 - 20 35 一 3,5 ― 0.5 - - 85 ― 120万 32

21 41.3 ― 20 35 ― - - 3.5 一 0.2 95 一 "0万 34

22 6.3 - 一 90 - 一 ― 3.5 - 0.2 ― 一 60 105万 32

23 83.3 - 8 - - 一 3.5 ― 0.2 - - 130 一 125万 A\

24 963 一一 - - - - 3.5 1 0.2 一一 130 - 120万 37

25 69.5 - - 30 一一一 0.3 - 0.2 - 一 85 一 114万 37

26 57.7 ― ― 30 ― ― ― 12 ― 0.2 ― ― 100 ― 130万 33

27 66.5 ― ― 30 ― ― ― 3.5 ― ― 90 ― 110万 32

28 66 一 30 一 ― ― 3.5 0.7 ― ― 90 一 112万 33

29 61.3 ― 35 ― ― ― 3.5 ― 0.2 ― ― 130 30 90万 7

30 61.3 ― ― 35 ― ― ― 3.5 ― 0.2 ― ― 100 30 70万 14

31 61.3 ― ― 35 ― ― ― 1 0.2 ― ― 60 ― 154万 55

32 86—3 ― ― 10 ― ― ― 2 一 02 ― ― 70 ― 170万 12

33 78 一 ― ― 20 ― ― 3.5 ― ― ― 180 ― 100万 9

34 & 6.3 ― 一 10 ― ― ― 3.5 ― ― ― 125 ― 95万 28

35 76.3 ― ― 20 ― ― 3.5 ― 一 ― ― 115 ― 100万 30

36 61.3 ― ― 35 ― ― ― 3.5 ― 一 ― ― 95 ， 105万 34

37 46.3 ― ― 50 ― ― ― 3.5 ― ― ― 85 ― 105万 43

38 11.3 20 ― 70 ― ― ― 3.5 一 ― 一 ― 70 ― 108万 32

39 16.3 ― ― 80 ― 一 ― 3.5 ― ― ― ― 60 ― 1 10万 34

40 41.3 ― 20 35 ― ― ― 3.5 ― ― ― ― 90 ― 万 36

41 59.8 ― ― 35 ― ― 5 ― 一 ― 95 ― 105万 35

42 62.7 ― ― 30 ― ― ― 7 一 ― ― ― 95 一 110万 33

43 59.7 ― ― 30 ― ― ― 10 ― ― ― ― 100 一 "7万 39

44 58.8 ― ― ― 40 一 ― ― 1 一 ― ― 120 115万 36

45 59.3 ― ― ― ― 50 ― ― 0,5 ― ― ― 120 一 101万 29

46 41.3 20 35 ― ― ― 3.5 ― ― ― ― 65 ― 150万 50

47 61.8 ― ― ― 30 ― 10 3.5 一 ― ― ― 140 ― SO万 20

48 59,4 ― ― 19 18 ― ― 3.5 ― 一 ― 100 ― " 7万 39

49 6.3 ― ― 90 ― ― ― 3.5 ― ― ― 60 一 105万 32

50 333 ― ― 3 ― ― 3.5 ― ― ― 130 一 125万 41

51 96.3 ― ― ― ― ― ― 3.5 ― ― ― ― 130 ― 120万 37

52 69.5 ― 30 ― ― ― 0.3 ― - ― ― 95 ― 114万 37

53 57.7 ― 30 ― ― 12 ― 一 ― ― 100 一 130万 38

54 61.3 一 ― 35 ― ― ― 3.5 ― 一 ― 130 30 90万 7

55 61.3 一 ― 35 ― ― 一 3-5 ― ― ― ― 100 30 70万 14

56 61.3 ― ― 35 ― ― ― 3.5 一 ― 一 ― 60 ― 154万 55

57 58 3 - - 10 - - ― 一 1 一 - 70 ― 170万 12 表 1中の略号は、以下の通りである。

BA ：ブチルアタリレート

2EHA ： 2—ェチルへキシルアタリレート

MEA ： 2—メトキシェチルアタリレート

BZA ：ベンジルアタリレート PHEA ： 2—フエノキシェチルアタリレート

PHDEGA: フエノキシジエチレングリコールアタリレート

PHA ：フエ二/レアタリレート

2HEA ： 2—ヒドロキシェチルアタリレート

4HBA ： 4ーヒドロキシブチルアタリレート

AA ：アクリル酸

MAA ：メタクリル酸

DM ：ジメチルアミノエチルメタタリレート

]

表 2中、成分 (B)、成分 (C)および成分 (D)の名称は以下の通りである _c TD- 75 ：綜研ィ匕学 (株)製、イソシァネート系架橋剤 D- 94 ：綜研ィ匕学 (株)製、イソシァネート系架橋剤

KBE- 9007：信越化学工業 (株)製、イソシァネート型シランカップリング剤

KBM- 573 ：信越化学工業 (株)製、アミノ型シランカップリング剤

DBTDL ：東京化成工業 (株)製、ジブチル錫ジラウレート

表 2に示した評価結果から明らかなように、本発明の粘着剤を用いた粘着シートには、ァヮ、ハガレが発生せず、耐久性及びリワーク性に優れていた。また、各サイズにおける光漏れ防止性にも優れた粘着剤であることも示された。一方、比較例の粘着シートは、耐久性、リワーク性、光漏れ防止性の何れかに欠点が見られた。

産業上の利用可能性

本発明によれば、耐久性と光漏れ性を両立しつつ、低分子量成分のブリードがなく、再剥離時の汚染、過酷な条件下での剥がれを抑制でき、リワーク性にも優れた粘着剤組成物を提供することができるので、偏光フィルム、位相差フィルム等の光学フィルム用粘着シート等種々の用途に適用可能である。

Claims

請求の範囲 [1] 次の成分 (A- 1)、成分 (B)及び成分 (C)

(A— 1)少なくとも次の単量体成分 (al)、（a2)、（a3)及び (a4)を共重合してなる重量平均分子量が 80万〜 160万であり、且つ共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割った値（MwZMn)が 10〜50であるアクリル系ポリマー；

(al) (メタ）アクリル酸アルキルエステル及び Z又は (メタ)アクリル酸アルコキシアルキノレエステノレ 4. 5〜89重量％、

(a2)芳香環含有モノマー 10〜85重量⁰ /₀、

(a3)水酸基含有モノマー 0. 5〜10重量⁰ /₀、

(a4)カルボキシル基またはアミノ基含有モノマー 0. 05〜0. 5重量⁰ /₀

(B)イソシァネート系架橋剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 005〜5重量部

(C)シランカップリング剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 05〜： L 0重量部を含有することを特徴とする光学フィルム用粘着剤組成物。

[2] 成分（a2)力フエ-ルアタリレート、フエノキシェチル (メタ）アタリレート、ベンジル (メタ）アタリレート、フエノキシジエチレングリコール (メタ）アタリレート、エチレンォキサイド変性ノユルフェノール (メタ）アタリレート、ヒドロキシェチル化 j8—ナフトールアタリレート、ビフエ-ル（メタ）アタリレート、スチレン、ビュルトルエン、 α -メチルスチレンから選ばれる少なくとも 1種のモノマーである請求項 1記載の光学フィルム用粘着剤組成物。

[3] さらに、成分 (D)として架橋促進剤を含有する請求項 1または請求項 2記載の光学フイルム用粘着剤組成物。

[4] 支持体上の少なくとも片面に、請求項 1ないし請求項 3の何れかの請求項記載の粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けたことを特徴とする粘着シート。

[5] 光学フィルムの少なくとも片面に、請求項 1ないし請求項 3の何れかの請求項記載の粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けたことを特徴とする光学部材。

[6] 次の成分 (A- 2)、成分 (B)、成分 (C)および成分 (D)

(A- 2)少なくとも次の成分 (al)、 (a2)および (a3)を共重合してなる重量平均分子量が 80万〜 160万であり、且つ共重合体の重量平均分子量を数平均分子量で割つた値（MwZMn)が 10〜50であるアクリル系ポリマー；

(a2)芳香環含有モノマー 10〜85重量⁰ /₀、

(a3)水酸基含有モノマー 0. 5〜10重量⁰ /₀、

(C)シランカップリング剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 05〜： L 0重量部

(D)架橋促進剤をアクリル系ポリマー 100質量部に対し 0. 001-0. 5重量部を含有する光学フィルム用粘着剤組成物。

[7] 成分（a2)力フエ-ルアタリレート、フエノキシェチル (メタ）アタリレート、ベンジル (メタ）アタリレート、フエノキシジエチレングリコール (メタ）アタリレート、エチレンォキサイド変性ノユルフェノール (メタ）アタリレート、ヒドロキシェチル化 j8—ナフトールアタリレート、ビフエ-ル（メタ）アタリレート、スチレン、ビュルトルエン、ひ一メチルスチレンから選ばれる少なくとも 1種のモノマーである請求項 6記載の光学フィルム用粘着剤組成物。

[8] 支持体上の少なくとも片面に、請求項 6または請求項 7の何れかの請求項記載の粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けたことを特徴とする粘着シート。

[9] 光学フィルムの少なくとも片面に、請求項 6または請求項 7の何れかの請求項記載の粘着剤組成物より得られる粘着剤層を設けたことを特徴とする光学部材。