WO2006100910A1

WO2006100910A1 - 板状対象物の案内装置

Info

Publication number: WO2006100910A1
Application number: PCT/JP2006/304451
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Masuda
Original assignee: Sugatsune Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 2005-03-23
Filing date: 2006-03-08
Publication date: 2006-09-28
Also published as: EP1862625B1; EP1862625A4; JPWO2006100910A1; CN101146977B; CN101146977A; US20090049752A1; EP1862625A1; HK1110639A1; US7845116B2; RU2007139104A; RU2383709C2; JP4486969B2

Abstract

【課題】　板状対象物が回動レールから離れた後、回動レールを、板状対象物を受け入れ可能な位置に安定して維持することができるようにする。【解決手段】　板状対象物としての引戸（３）を、閉じ位置から開き準備位置まで前後方向に移動する際に、回動レール２０が水平倒れ位置から垂直起立位置まで回動軸線（Ｌ１）を中心として回動する。この開き準備位置で引戸（３）のローラ（４０）は回動レール（２０）の走行軌道２５ｂに乗る。引戸（３）がさらに開き準備位置から開き位置に移動する際に、ローラ（４０）が走行軌道（２５ｂ）から隣接する回動レール（２０）の補助軌道（２６）へと乗り移る。回動レール（２０）は、ねじりバネ（１８）の弾性力により起立位置に向かって付勢され、アーム（１３）による係止作用により、起立位置を維持される。これにより、引戸（３）が再び元の開き準備位置に戻ることができる。

Description

明細書

板状対象物の案内装置

技術分野

[0001] 本発明は、 1つまたは複数の板状対象物を左右に案内する装置に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1には、窓や家具等の本体の開口を開閉する複数の引戸 (板状対象物）のための案内装置が開示されている。複数の引戸は、全てが閉じ位置 (セット位置）にある時、面一をなしている。上記案内装置は、上記引戸を閉じ位置力もその前方又は後方の開き準備位置 (準備位置)まで案内し、この開き準備位置力ゝら左または右の開き位置 (非セット位置)へと案内する。

[0003] 上記特許文献 1の案内装置は、例えば特許文献 1の図 21〜図 30に示すように、主ガイド機構として、上記本体の開口の下縁部に支持された複数の回動レールと、上記引戸の下縁部に支持されたローラ (走行体)とを備えている。

[0004] 上記複数の回動レールは、左右方向に水平に細長く形成され、左右に一直線上に配置されており、左右に延びる第 1回動軸線を中心として水平倒; 立置 (第 1回動位置)と垂直起立位置 (第 2回動位置)との間で回動可能に支持されて、る。

上記回動レールは、その長手方向に延びる収容溝を有し、この収容溝の一側部（上記回動軸線に近い方の側部）が走行軌道として提供される。さら〖こ回動レールは、上記第 1回動軸線を中心として 90° だけ上記走行軌道から離れた補助軌道を有している。

他方、上記ローラは、上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線を中心として首振り可能に支持されている。

[0005] 上記引戸が閉じ位置にある時、上記回動レールが水平倒; |1 ^立置にあるとともに、上記ローラが上記回動レールの収容溝に収容されている。

上記引戸が開き準備位置にある時、上記回動レールが垂直起立位置にあるとともに、上記ローラが上記回動レールの収容溝に収容された状態で上記走行軌道に乗る。上記引戸が開き準備位置から開き位置に移動する際には、上記ローラが上記回動レールの走行軌道から隣接する他の回動レールの補助軌道へと乗り移る。

[0006] ところで、引戸が再び開き位置から開き準備位置まで戻るためには、回動レールは垂直起立位置で待っていなければならない。そのため、特許文献 1の案内装置では、回動レールの垂直起立位置を維持する構造を備えている。このレール維持構造は、特許文献 1の図 24に示すように、回動レールの収容穴に収容されたボールと、このボールを突出方向に付勢する圧縮コイルパネとを有して、る。このボールが本体側のレール支持部の凹部に嵌ることにより、回動レールの起立位置を維持している。特許文献 1：国際公開 WO2004Z099540号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] し力しながら、特許文献 1のレール維持構造では、回動レールに外力が加わってボールがレール支持部の凹部力外れると、回動レールは起立位置に戻らず、引戸を開き準備位置に戻すことができな、と、う欠点があった。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本体（1)に対して板状対象物（3)を、セット位置とこのセット位置の前方または後方の準備位置との間で案内するとともに、この準備位置とその左または右の非セット位置との間で案内する案内装置において、

左右方向に水平に細長く形成され、左右に延びる第 1回動軸線 (L1)を中心として第 1回動位置と第 2回動位置との間で回動可能に、上記本体に支持された回動レール（20)であって、その長手方向に延びる収容溝（25)を有し、この収容溝の一側部が走行軌道 (25b)として提供される回動レール（20)と、

上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線 (L2)を中心として首振り可能にして、上記板状対象物に支持された走行体 (40)と、

上記回動レールに隣接して配置されるとともに補助軌道（26)を有し、この補助軌道が左右方向に延び、上記回動レールが第 2回動位置にある時にこの回動レールの走行軌道に連なる隣接部材 (20)と、を備え、

上記板状対象物（3)がセット位置にある時、上記回動レール (20)が第 1回動位置にあるとともに、上記走行体 (40)が上記回動レールの収容溝（25)に収容され、上記板状対象物が準備位置にある時、上記回動レールが第 2回動位置にあるとともに、上記走行体が上記回動レールの収容溝に収容された状態で上記走行軌道 (2 5b)に乗り、

上記板状対象物が準備位置力非セット位置に移動する際に、上記走行体が上記走行軌道から上記補助軌道 (26)へと乗り移るようになっており、

さらに、上記回動レール (20)を第 2回動位置に向かって付勢する付勢部材（18)と、回動レールを付勢部材に抗して第 2回動位置で係止する係止部材（13)とを備えたことを特徴とする。

本発明の他の態様は、本体（1)に対して複数の板状対象物（3)を、セット位置とこのセット位置の前方または後方の準備位置との間で案内するとともに、この準備位置とその左または右の非セット位置との間で案内し、全ての板状対象物がセット位置にあって左右に並べられている時に板状対象物を面一に配置させる案内装置において、

左右方向に水平に細長く形成されるとともに左右に一直線をなして配置され、左右に延びる第 1回動軸線 (L1)を中心として第 1回動位置と第 2回動位置との間で回動可能にして、上記本体に支持された複数の回動レールと、

上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線 (L2)を中心として首振り可能にして、上記複数の板状対象物の各々に支持された走行体 (40)と、

を備え、

上記回動レールは、その長手方向に延びる収容溝（25)を有し、この収容溝の一側部が走行軌道（25b)として提供され、さら〖こ回動レールは、上記第 1回動軸線を中心として上記第 1,第 2回動位置の間の角度分だけ上記走行軌道から離れた補助軌道 (26)を有し、

上記板状対象物が準備位置力非セット位置に移動する際に、上記走行体が上記回動レールの走行軌道から隣接する他の回動レールの補助軌道 (26)へと乗り移るようになっており、

[0010] 上記 2つの態様において、板状対象物が非セット位置にある時に、外力により回動レールが第 2回動位置力第 1回動位置に向力つて回動しても、付勢部材により直ぐに第 2回動位置に戻ることができる。そのため、板状対象物は非セット位置力もセット位置に戻ることができる。

[0011] 好ましくは、上記回動レール（20)は左右両端に開口する収容穴（21)を有し、上記本体（1)には回動レール（20)を挟むようにして回動可能に支持するレール支持部（ 11)が設けられ、このレール支持部は上記回動レールの収容穴に嵌る軸受部 12bを有し、上記付勢部材（18)はこの軸受部より奥において上記収容穴に収容されているこれにより、付勢部材を収容穴に収容するので、付勢部材の劣化を防ぐことができる。

[0012] 好ましくは、上記付勢部材はねじりパネ（18)力なり、その一端が上記軸受部（12 b)の端面に係止され、他端が上記収容穴（21)の内周に係止されて、る。

これによれば、付勢部材を簡単な構成にすることができ、その係止構造も簡単にするこ

とがでさる。

[0013] 好ましくは、上記レール支持部（11)には、先端に鍔（19a)を有する支持ピン（19) が固定され、この支持ピンは上記軸受部（12b)の端面力第 1回動軸線 (L1)に沿つて突出するとともに、回動レール（20)の収容穴（21)内において、上記ねじりパネ（1 8)に挿通され、上記ねじりパネは上記軸受部と上記支持ピンの鍔との間に配置され、上記回動レール（20)の収容穴（21)の内周には、その長手方向に延びる係止溝（ 22)が形成され、上記ねじりパネ（18)の上記他端が上記係止溝に挿入されている。これによれば、ねじりパネを簡単かつ安定して回動レールに組み込むことができる。

[0014] 好ましくは、さらに、上記回動レール（20)の収容穴（21)内に収容された細長いダンパ（90)を備え、このダンパは、シャフト（91)と、このシャフトの外周に被せられた筒体 (92)と、シャフトの外周と筒体の内周との間の隙間に介在された粘性抵抗とを含み、上記シャフト 91は、上記レール支持部（11)に固定され、上記軸受部（12b)の端面力第 1回動軸線 (L1)に沿って突出するとともに、上記ねじりパネ（18)に挿通され、上記筒体（92)は、上記回動レールの収容穴の内周に対して回り止めされているこれ〖こよれば、引戸をセット位置と準備位置との間で移動させる際に、引戸の自重に伴う衝撃をダンノにより回避できる。

[0015] 好ましくは、上記回動レール（20)が第 2回動位置にある時、上記走行軌道（25b) が上記第 1回動軸線 (L1)のほぼ真上に位置している。これにより、引戸が準備位置にある時、第 2回動位置にある回動レールには引戸の荷重によるモーメントが働かず、上記付勢部材により安定して回動レールを第 2回動位置に維持することができる。好ましくは、上記回動レールは偏平な断面形状をなし、第 1回動位置にある時水平に倒

れ、第 2回動位置にある時垂直に起立し、上記走行体は偏平をなしており、上記回動レー

ルが第 1回動位置にある時水平に倒れ、第 2回動位置にある時起立する。

[0016] 好ましくは、上記本体（1)に上記板状対象物（3)に対応する開口部（2x)が形成されており、上記板状対象物は、セット位置にある時にこの開口部を閉じ、非セット位置にある時にこの開口部を開く。

さらに好ましくは、上記開口部（2x)の上下縁部の一方に主ガイド機構（5)が配置され、他方に副ガイド機構 (6)が配置され、上記主ガイド機構は、上記開口部の当該一方の縁部に設けられた上記回動レール（20)と、上記板状対象物（3)の上下縁部の一方に設けられた上記走行体 (40)を含み、上記副ガイド機構は、上記開口部の当該他方の縁部に設けられた前後方向に延びる第 1ガイド通路部（65)とこの第 1ガイド通路部と交差するようにして左右方向に延びる第 2ガイド通路部（61g)とを有するとともに、上記板状対象物の他方の縁部に設けられたスライダ（70)を有し、上記スライダは、上記板状対象物がセット位置と準備位置との間で移動する際に、上記第 1ガイド通路部に案内されて上下方向の変位を伴いつつ前後方向に移動し、上記板状対象物が準備位置と非セット位置との間で移動する際に、上記第 2ガイド通路部に案内されて左右方向に移動する。

これによれば、安定して板状対象物を案内することができる。

発明の効果

[0017] 本発明によれば、回動レールを第 2回動位置に確実に維持することができ、非セット位置にある板状対象物を準備位置へと確実に戻すことができる。

図面の簡単な説明

[0018] [図 1]本発明の一実施形態に係わる案内装置を備えたパーティションの正面図である

[図 2]図 1において II II線に沿う案内装置の拡大縦断面図であり、引戸が閉じ位置にある状態を示す。

[図 3]引戸が開き準備位置にある状態を示す案内装置の拡大縦断面図である。

[図 4]1枚の引戸が閉じ位置にあり、もう 1枚の引戸が開き位置にあり、両引戸が重なつている状態を示す案内装置の拡大縦断面図である。

[図 5]回動レールが垂直起立位置にあり、引戸が開き準備位置にある状態を示す案内装置の下部構造の拡大正面図である。

[図 6]回動レールが垂直起立位置にあり、引戸が開き位置にある状態を示す案内装置下部構造の拡大正面図である。

[図 7]引戸が開き準備位置にある時の位置決め機構の拡大断面図である。

[図 8]引戸が開き準備位置にある時の上記位置決め機構を一部断面にして示す拡大平面図である。

[図 9]引戸が閉じ位置にあり回動レールが水平倒れ位置にある時の、ローラおよびその支持機構を示す拡大背面図である。

圆 10]回動レールおよびその支持機構の分解側面図である。

圆 11]回動レールの支持機構およびねじりパネを一部断面にして示す分解正面図である。

圆 12]案内装置の上部構造を拡大して示す正面図である。

[図 13]引戸の平面図である。

圆 14]案内装置の上部構造の各構成要素を示すものであり、 (A)は第 1レールの断面図，（B)は両端のジョイント座金の側面図，（C)は中間のジョイント座金の側面図， (D)は第 2レールの断面図である。

[図 15] (A)は両端のジョイント座金の平面図、（B)は中間のジョイント座金の平面図である。

圆 16]本発明の第 2の実施形態に係わる案内装置において、回動レールの支持機構およびねじりパネを示す分解正面図である。

圆 17]同第 2実施形態に係わる案内装置において、回動レールの支持機構およびねじりパネの組立断面図である。

圆 18]同第 2実施形態で用いられる回動レールの断面図である。

符号の説明

1 フレーム

2x 開口部

3 引戸 (板状対象物）

11 支持ブラケット（レール支持部）

12b 軸受部

18 ねじりパネ (付勢部材）

19 支持ピン

19a 鍔

20 回動レーノレ

21 収容穴

22 係止溝 25 収容溝

25b 走行軌道

26 補助軌道

40 ローラ（走行体）

60 レールアッセンブリ

65 間隙 (第 1ガイド通路部）

61g ガイド溝 (第 2ガイド通路部）

70 スライダ

90 ダンバ

91 シャフト

92 筒体

L1 第 1回動軸線

L2 第 2回動軸線

発明を実施するための最良の形態

[0020] 以下、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。図 1に示すパーティシヨンは、部屋等の空間を仕切るために用いられる。パーティションは、横長の長方形のフレーム 1 (本体）を備えている。このフレーム 1は、水平に延びる上枠部 laおよび下枠部 lbと、垂直に延びる左右の枠部 lc, Idとからなる。左右の枠部 lc、 Idは、下方に延びて支柱となり、その下端に固定されたベース（図示しない）が床に載置されるようになっている。

[0021] 上記フレーム 1により画成された左右に長い開口 2は、複数の、例えば 4枚の引戸 3

(板状対象物）を左右に並べることにより閉じられるようになって!/、る。これら引戸 3は同一寸法の縦長の四角形をなす平板力もなる。上記開口 2において、各引戸 3に対応する領域を開口部 2xと称す。 4つの開口部 2xは連続している。本実施形態では、引戸 3はフレーム 1の左端力右端まで移動可能である。

[0022] 全ての引戸 3が閉じ位置にある時、同一垂直面上に配置され、面一をなしている。

これら引戸は、引戸案内装置により開閉案内されるようになっている。

[0023] まず、引戸案内装置の下部構造 5 (主ガイド機構）について説明する。この下部構造 5は、各開口部 2xの下縁部すなわち下枠部 lbに設けられた回動レール 20と、各弓 I戸 3の下縁部に設けられた左右一対のローラ 40 (走行体）とを備えてヽる。

[0024] 4本の回動レール 20は、左右に細長く延びて一直線に配置されている。図 2〜図 4 に示すように、各回動レール 20は、レール支持機構 10により第 1回動軸線 L1を中心にして回動可能に支持されて、る。

[0025] 上記レール支持機構 10は、各開口部 2x毎にほぼ開口部 2xの幅寸法だけ離れた左右一対の支持ブラケット 11と、この支持ブラケット 11に取り付けられた支持ブロック

12とを備えて、る。上記支持ブラケット 11は支持ブロック 12と協働してレール支持部を提供する。

[0026] 上記支持ブラケット 11は、図 10に示すように板金を折り曲げ加工してなり、下枠部 lbの下面に固定された水平取付部 11aと、この水平取付部 11aから垂直に延びる垂下部 l ibと、この垂下部 l ibから前方（図 1における手前側，図 2〜図 4における右側）に水平に突出する突出部 11cとを有している。なお、隣接する開口部 2xの支持ブ

ラケット 11は、背中合わせで近接している。

[0027] 図 10,図 11に示すように、上記支持ブラケット 11の突出部 11cには、細長い支持ブロック 12が支持されている。この支持ブロック 12は、ボディ部 12aと、このボディ部 12aの一端部側面力突出する円筒形状の軸受部 12bと、当該一端部の上面に形成された軌道部分 12cとを有している。図 11に示すように、このボディ部 12aにはスリット 12dが形成されており、このスリット 12dに上記支持ブラケット 11の突出部 11cが挿入されて、る。スリット 12dは穴 12eを介して上記軸受部 12bの内部空間に連なり、穴 12fを介して軸受部 12bの反対側の側面に開放されて!、る。

[0028] 図 10に示すように、上記支持ブラケット 11の垂下部 l ibの上端近傍には後寄りに支持穴 l lxが形成されている。図 2〜図 4に示すように、この支持穴 11aに揷通されるピン 14を介してアーム 13 (係止部材)の一端部が回動可能に連結されている。上記アーム 13は細長く形成されており、長手方向に延びるスリット 13aを有している。このスリット 13aはアーム 13の他端部に達している。

[0029] 上記回動レール 20は、図 10に示す偏平な断面形状のアルミ等の押出型材により構成され、左右に水平に長く延び、引戸 3の幅より若干短く形成されている。この回動レール 20の幅方向の一端部には長手方向に延びる断面円形の収容穴 21と、この収容穴 21の内周に連なる係止溝 22が形成されて、る。

[0030] 図 11に示すように、上記回動レール 20の両端においてその収容穴 21に上記支持ブロック 12の軸受部 12bを挿入することにより、回動レール 20が支持ブロック 12に回動可能に支持され、ひいては下枠 lbに回動可能に支持されている。図 2に示すように、回動レール 20の回動軸線 L1はフレーム 1より前方に突出している。

[0031] 図 10に示すように、回動レール 20において回動軸線 L1の反対側の端部には穴 2 3が形成されている。図 2〜図 4に示すように、この穴 23と上記アーム 13のスリット 13a をピン 16が通ることにより、回動レール 20の他端部はアーム 13に対して回動可能かつアーム 13の長手方向にスライド可能に連結されて、る。

[0032] 上記回動レール 20は、上記ピン 16がアーム 13のスリット 13aの先端に係止されることにより、図 2に示す水平倒立置 (第 1回動位置)と垂直起立位置 (第 2回動位置)とで係止されるようになつている。なお、ピン 16がスリット 13aをスライドすることにより、回動レール 20が水平倒; ^立置と垂直起立位置との間で回動するのを許容する。

[0033] 図 2〜図 4および図 11に示すように、上記回動レール 20は、左右一対のねじりパネ 18 (付勢部材）により、常に垂直起立位置に向かって付勢されている。このねじりパネ 18は、回動レール 20の収容穴 21に収容されており、一端が支持ブロック 12の軸受部 12bの端面に形成された係止穴 12xに挿入係止されており、他端が回動レール 2 0の係止溝 22に係止されている。

[0034] 図 11に示すように、上記回動レール 20の収容穴 21の両端には、支持ピン 19も収容されている。この支持ピン 19は、支持ブロック 12の軸受部 12bおよび上記ねじりバネ 18を通り、その一端部が支持ブラケット 11の突出部 11cの先端部に形成された固定穴 l lyにカシメ固定されており、これにより、支持ブロック 12が支持ブラケット 11に固定されている。

[0035] 上記ねじりパネ 18は、支持ピン 19の他端に形成された鍔 19aと軸受部 l ibの端面との間に配置され、安定して支持されている。

[0036] 図 10に示すように、上記回動レール 20は、さらにローラ 40を収容するための収容溝 25を有している。この収容溝 25は回動レール 20の長手方向に延び両端で開口している。また、収容溝 25は、水平倒立置で上側 (垂直起立位置で前側）が開放している。後述するように、収容溝 25の底面 (本実施例では底面の幅方向両側部）が口ーラ 40を支持する支持面 25aとして提供され、回動軸線 L1側の側面が走行軌道 25 bとして提供される。

[0037] さらに、回動レール 20の回動軸線 L1側の端部には、上記走行軌道 25bから 90° 離れた位置に補助軌道 26が形成されている。この補助軌道 26は、図 2に示すよう〖こ回動レール 20が水平倒;^立置にある時には、上を向いて上記支持ブロック 12の軌道部分 12cと連なり、図 3に示すように垂直起立位置にある時には前を向いている。

[0038] 図 2〜図 4に示すように、上記ローラ 40は偏平な円盤形状をなしており、ローラ支持機構 30 (走行体支持機構）により第 2回動軸線 L2を中心として回動可能に引戸 3に支持されている。第 2回動軸線 L2は、第 1回動軸線 L1と平行をなしている。

[0039] 上記ローラ支持機構 30は、支持枠 31と 2組のブラケット 32, 33を備えている。支持枠 31は左右方向に延びる押出型材カもなり、引戸 3の幅と同じ長さを有しており、引戸 3の下縁部に固定された固定部 31aと、この固定部 31aの後縁から垂下する垂下部 31bと、固定部 31aの前縁から下方に突出する把手部 31cとを有している。この把手部 31cは、操作者の指を掛けるのに適した断面形状を有している。

上記把手部 31cと垂下部 3 lbとの間には、後述するようにローラ 40の上部を収容するための収容凹部 31dが形成されている。支持枠 31は押出型材カもなるので、上記把手部 31c、収容凹部 31dは長手方向（左右方向）に延びている。

[0040] 図 2,図 9に示すように、上記支持枠 31の垂下部 31bは、把手部 31cより下方に延び、その下縁部には、左右一対のブラケット 32が固定されている。詳述すると、垂下部 31bには長手方向に延びる溝が形成されており、この溝に収容されたナット 35とネジ 36により、ブラケット 32力固定されて!ヽる。

[0041] 図 9【こ示すよう【こ、ブラゲット 32, 33ίま、両端【こ支持咅 32a, 33aを有しており、これら支持部 32a, 33aをピン 37が貫通することにより、ブラケット 33はブラケット 32に対して回動軸線 L2を中心に回動可能に連結されている。

[0042] 上記ブラケット 33の中央には、軸部材 38を介してローラ 40が回動可能に支持されている。このローラ 40の回動軸線は、上記ブラケット 33の回動軸線 L2と直交している

[0043] 図 5に示すように、各引戸 3の下縁部の中央には、左右一対のローラ 40間において、位置決め機構 50が配置されている。この位置決め機構 50は、引戸 3を回動レール 20に対して位置決めするためのものであり、図 7、図 8に示すように、回動レール 20 に固定された嵌合板 51と、この嵌合板 51に嵌り合う嵌合ローラ 52とを有してヽる。上記嵌合板 51は、鉄板等の磁性材料カゝらなり、回動レール 20の中央に形成された穴 29に嵌るように固定されており、中央に円弧形状の嵌合凹部 51aを有している。

[0044] 上記嵌合ローラ 52は、 2つのブラケット 53, 54を介して支持枠 31に支持されている。詳述すると、ブラケット 53は、前述したローラ支持機構 30のブラケット 32と同様の形状をなし、一対のナット 35,ネジ 36により支持枠 31に固定されている。ブラケット 54 は、その両端でピン 55によりブラケット 53に回動可能に支持されている。このブラケット 54の回動軸線は、上記回動軸線 L2と同一直線上にある。

[0045] 上記嵌合ローラ 52は、円盤形状の磁石 52aと、この磁石 52aを挟む一対の円盤形状の支持板 52bとからなる。なお、支持板 52bは磁石 52aより若干径が大きい。嵌合ローラ 52は、上記ブラケット 54の一対の支持板部 54a間に配置されている。嵌合ローラ 52の中央にはピン 56が貫通しており、このピン 56の両端部力上記一対の支持板部 54aに形成された長穴 54bに挿入されることにより、嵌合ローラ 52はブラケット 54に対して回転可能かつ突没可能に支持されている。ピン 56はピン 55と直交している。

[0046] 次に、案内装置の上部構造 6 (副ガイド機構）について説明する。この上部構造 6は、図 2に示すように、上枠 laに設けられたレールアッセンブリ 60と、支持金具 81を介して引戸 3の上縁部中央に設けられたスライダ 70とを備えている

[0047] 上記レールアッセンブリ 60は、図 14に示すように、 4種の構成要素すなわち第 1レ一ノレ 61と、第 2レーノレ 62と，ジョイント座金 63, 64と力らなる。

図 1,図 12に示すように、上記第 1レール 61,第 2レール 62は上枠 laに沿って延びて、る。第 1レール 61は 4枚の弓 I戸 3の横幅の合計 (縦枠 laの長さ）と同程度の長さを有している。第 2レール 62は、 1枚の引戸 3の幅より短ぐ各開口部 2xに対応して配置されている。

[0048] 図 2,図 14に示すように、上記第 1レール 61はほぼ三角形の断面形状を有する押出型材力なり、第 2レール 62はほぼ台形の断面形状を有する押出型材カもなる。両レール 61, 62が傾斜した間隙 65を介して互いに対畤することにより、断面四角形をなしている。この間隙 65は、前方に向力つて高くなるように傾斜している。この間隙 65のうち第 2レール 62の両端部に対応する領域力後述するスライダ 70のための第 1ガイド通路部として提供される。

[0049] 図 2,図 14 (A)に示すように、第 1レール 61は、角部に形成された肉盗み穴 61aと、この肉盗み穴 61aに連なる 2つのタッピングホール 61bと、上記肉盗み穴 61aに近接して傾斜した傾斜面 61cと、この傾斜面 61cの幅方向の両縁に形成された一対の突起 61 dと、この突起 6 Idと傾斜面 6 lcとの間に形成された嵌合溝 6 leとを有してヽる。さらに、第 1レール 61は、後側に垂直面 61fを有し、前側の上端部にガイド溝 6 lg (第 2ガイド通路部）を有してヽる。

[0050] 図 2,図 14 (D)に示すように、上記第 2レール 62の後側の面が垂直面 62aとなり、上面が傾斜面 62bとなり、前側の下部には一対の嵌合溝 62cが形成されている。上記第 1,第 2レール 61、 62の傾斜面 61c, 62b間に上記傾斜した間隙 65が形成される。第 1,第 2レール 61、 62の垂直面 61f、 62a間には、上記傾斜した間隙 65に連なる間隙 66が形成されており、この間隙 66の両端部が後述するスライダ 70のための収容凹部として提供される。

[0051] 図 12に示すように、上記第 1レール 61の両端は、上記ジョイント座金 63により上枠 laの両端に固定されている。図 14 (B) ,図 15 (A)に最も良く示すように、ジョイント座金 63は、板金を折り曲げカ卩ェしてなり、水平をなして上枠 laの上面に固定される固定板部 63aと、この固定板部 63aに対して 90° 折り曲げられて垂直をなす取付板部 63bと、取付板部 63bの一部を 90° 切り起こした第 1嵌合板部 63cと、固定板部 63a にお、て取付板部 63bの反対側の縁から延びる第 2嵌合板部 63dとを有して、る。第 1嵌合板部 63cは、傾斜している。第 2嵌合板部 63dは、水平をなし固定板部 63a より高、位置にあり、上枠 laの上面から浮!、て!/、る。 [0052] 上記第 1嵌合板部 63cを上記第 1レール 61の一対の突起 61d間に嵌め込むとともに、取付板部 63bに形成された穴 63xからネジをタッピングホール 6 lbの端部にねじ込むことにより、第 1レール 61の両端がジョイント座金 63を介して上枠 laに固定されている。

[0053] 図 12に示すように、上記第 1レール 61は、その中間部で他のジョイント座金 64により上枠 laに支持されている。図 14 (C) ,図 15 (B)に示すように、このジョイント座金 6 4は、ジョイント座金 63と同様に、上枠 laに固定される固定板部 64aと、取付板部 64 bと、第 1嵌合板部 64cと、第 2嵌合板部 64dとを有している。ただし、ジョイント座金 6 4の取付板部 64bは、第 1レール 61と干渉しないようにジョイント座金 63より小さぐ嵌合板部 64cの上方に突出する部位を有さない。また、第 1嵌合板部 64cは、これより若干低、位置にある挿入板部 64eを介して取付板部 64bに連なって、る。

[0054] 図 2,図 12に示すように、ジョイント座金 64の第 1嵌合板部 64cを上記第 1レール 6 1の嵌合溝 61eに嵌め込むことにより、第 1レール 61の中間部が支持されている。このジョイント座金 64の嵌合状態において、挿入板部 64eは、第 1レール 61の突起 61 d間に挿入されている。

[0055] 次に、第 2レール 62の支持について、図 2,図 12を参照しながら説明する。左端および右端の第 2レール 62は、異種のジョイント座金 63, 64に挟まれて支持されている。ジョイント座金 63, 64の第 2嵌合板部 63d, 64dは、第 2レール 62の嵌合溝 62cの両端部に嵌合されている。

中間の第 2レール 62は、同種のジョイント座金 64, 64に挟まれて支持されている。ジョイント座金 64, 64の第 2嵌合板部 64d, 64dは、第 2レール 62の嵌合溝 62cの両端部に嵌合されている。

[0056] 各開口部 2x,換言すれば各引戸 3に対応して対をなすジョイント座金 63, 64またはジョイント座金 64, 64は、ほぼ引戸 3の横幅と同程度に離れている。隣接する開口部 2xのジョイント座金 64, 64は互いに背中合わせで取付板部 64b、 64b同士が接している。

[0057] 上述したように、第 2レール 62の長さが開口部 2xおよび引戸 3の横幅より短いため、図 12に示すように、第 2レール 62の両端とジョイント座金 63, 64の取付板部 63b, 64bとの間には、収容空間 67が形成されている。

[0058] 上記レールアッセンブリ 60の設置作業について説明する。まず、長尺な第 1レール 61の嵌合溝 61eの一端または両端カゝら全て (本実施形態では 6個）のジョイント座金 64の第 1嵌合板部 64cを差し込んで、互いに離間させて第 1レール 61の中間位置に配置する。また、第 1レール 61の一対の突起 61d間に 1つのジョイント座金 63の第 1 嵌合板部 63cを差し込むとともに、このジョイント金具 63を第 1レール 61の一端にネジで固定する。

[0059] 次に、第 2レール 62の嵌合溝 62cの両端にジョイント座金 63, 64の第 2嵌合板部 6 3d, 64dを差し込むようにして全ての第 2レール 62を第 1レール 61に組み付ける。ただし、第 1レール 61の他端側に位置する第 2レール 62は、一端側でのみジョイント座金 64に支持されている。

最後に、第 1レール 61の他端側にもう 1つのジョイント座金 63を固定すると同時に、このジョイント座金 63の第 2嵌合板部 63dを第 2レール 62の嵌合溝 62cの他端側に差し込む。

[0060] 上記のようにしてレールアッセンブリ 60が組み立てられる力その組立順序は上記順序に拘らない。例えば、第 1レール 61の一端にジョイント座金 63を固定した後、第 2レール 62と 2つのジョイント座金 64を交互に取り付け、最後に第 1レール 61の他端にジョイント座金 63を固定するようにしてもょ、。

[0061] 上記のようにして組み立てられたレールアッセンブリ 60を上枠 laに載せ、位置決めをして、ジョイント座金 63, 64の固定板部 63a, 64aを上枠 laの上面にネジで固定する。レールアッセンブリ 60は一本の長い第 1レール 61に他の要素を取り付ける構成であるので、第 1レール 61を基準に位置決めを行なえば、全ての構成要素の位置決めを行なうことができ、位置決め作業が容易である。また、予め組み立てられたレールアッセンブリ 60を上枠 laに固定するので、取り付け作業も容易である。

[0062] 他方、図 3,図 13に示すように、引戸 3の上縁部の左右両端近傍には支持金具 81 が固定されている。支持金具 81は板金を折り曲げ加工してなり、引戸 3の後面に固定される固定板部 81aと、この固定板部 81aの下縁から後方へ水平に延びる第 1水平部 81bと、この第 1水平部 81bの後縁から下方に垂直に延びる垂下部 81cと、この垂下部 81cの下縁から後方へ水平に延びる第 2水平部 81dと、この第 2水平部 81d の後縁から垂直に起立する起立部 81eとを有している。この起立部 81eはその左右端が突出している。

[0063] 上記支持金具 81の水平部 81b, 81d,垂下部 81cは同幅をなしており、後述するように上記レールアッセンブリ 60の収容空間 67に収容されたり、収容空間 67から抜けたりするようになっている。

[0064] 上記支持金具 81の起立部 81eには、スライダ 70の一対の半割体が取り付けられている。スライダ 70は、水平をなすとともに第 1レール 61と平行に延びており、その両端部 70aが上記支持金具 81から左右方向に突出している。このスライダ 70は、収容空間 67より左右方向に長い。

[0065] 上記構成をなす案内装置の作用を説明する。最初に図 1,図 2に示すように、 4つの開口部 2xの全てが引戸 3によって閉じられた状態について説明する。この状態では、引戸 3の上下縁部がフレーム 1の上枠部 la,下枠部 lbの前面に当接する力僅かな隙間を介して接近しており、左右に並べられた全ての引戸 3の前面が同一垂直面上に位置し、面一をなしている。

[0066] 上記のように引戸 3が閉じ位置 (セット位置）にある時、下部構造 5において、回動レール 20は水平倒れ位置 (第 1回動位置）にあり、ローラ 40も水平に倒れた状態で回動レール 20の収容溝 25に収容されている。引戸 3の荷重は、ローラ支持機構 30およびローラ 40を介して回動レール 20で受けられている。この水平倒;^立置において、引戸 3の重力の作用点は収容溝 25の支持面 25aとローラ 40とが当接する箇所にあり、この当接箇所は回動レール 20の回動軸線 L1より後側に位置しているため、回動レール 20には図 2において反時計回りのモーメントが付与されている。この反時計回り方向のモーメントはねじりパネ 18の弾性力による時計回りのモーメントより大きぐ回動レール 20は、反時計回り方向に回動しょうとする力アーム 13により係止されているため、上記水平倒; 立置を維持されている。なお、回動レール 20は、補助軌道 26 の後側の突起と支持枠 30の垂下部 31bとが当たることによつても水平倒; ^立置を維持される。

[0067] 全ての引戸 3が閉じ位置にある時、全ての回動レール 20の補助軌道 26は、一直線をなす連続軌道を構築してヽる。

[0068] 他方、上記引戸 3が閉じ位置にある時、上部構造 6では、支持金具 81がレールアツセンプリ 60の収容空間 67に収容され、スライダ 70の左右いずれかの端部は隙間 66 の端部 (収容凹部）に収容され、これにより、引戸 3の上縁部は前後移動を禁じられている。

[0069] 次に、選択した 1つの引戸 3の開き動作について説明する。引戸 3を支持枠 30の把手部 31cを掴んで前方の開き準備位置へ引き出す。この際、図 3に示すように、ローラ 40と回動レール 20の収容溝 25の係合を介し、回動レール 20が回動軸線 L1を中心として前方へ 90° 回動され、垂直起立位置 (第 2回動位置）となる。この時、ローラ 40も回動軸線 L2を中心として 90° 首振り回転し、垂直起立位置になる。これによりローラ 40は、回動レール 20の収容溝 25の走行軌道 25bに乗る。

[0070] 上記のように引戸 3を開き準備位置に向力つて引出す際に、最初は引戸 3の荷重によるモーメントを上回る力が必要である力この荷重によるモーメントは開き準備位置に近づくにつれて弱まり、途中からねじりパネ 18による時計回りのモーメントが勝つてくるので、引戸 3は途中から開き準備位置まで自動的に移動される。

[0071] 上記回動レール 20が起立位置にある時、走行軌道 25bが回動軸線 L1の真上に位置しているので、引戸 3の荷重によるモーメントは生じない。回動レール 20には、ねじりパネ 18の弾性力による時計回りのモーメントが付与される力アーム 13による係止作用により、回動レール 20の起立位置を維持される。

[0072] 上記ローラ 40の回動軸線 L2は、回動レール 20の回動軸線 L1のほぼ真横から上方に移動するため、引戸 3は閉じ位置力上方に変位しながら開き準備位置に達する。

このように引戸 3が閉じ位置力も開き準備位置に向かって移動する際に、上方へ変位しながら前方へ移動するので、スライダ 70の左右いずれかの端部は、間隙 66から抜けて傾斜した間隙 65の端部 (第 1ガイド通路部）に沿って斜めに移動し、最後にガイド溝 6 lg (第 2ガイド通路部）に入り込む。

[0073] 次に、引戸 3を開き準備位置力も左右いずれかの開き位置 (非セット位置)へと移動させる。この際、図 4に示すように、この引戸 3のローラ 40は、起立位置にある回動レール 20の走行軌道 25bを転がり、隣接する他の回動レール 20 (すなわち隣接レールないしは隣接部材)の補助軌道 26上に乗り移る。

この引戸 3の開き動作の際、引戸 3のスライダ 70は、第 1レール 61のガイド溝 6 lg内を走行する。

[0074] 図 4に示すように引戸 3が開き位置にある時、ローラ 40は補助軌道 26に乗り、その上部は閉じ位置にある引戸 3の支持枠 31に形成された収容凹部 31dに収容され、脱落を確実に防止される。

[0075] 開かれた引戸 3は、図 4に示すように他の閉じ位置にある引戸 3に重なる。引戸 3は、フレーム 1の左端力も右端まで移動することができる。

[0076] 引戸 3が開き位置に去った後、残された回動レール 20は、ねじりパネ 18とアーム 1 3からなる維持構造により起立位置を維持される。そのため、引戸 3が開き位置力再び開き準備位置に戻る際に、倒; ^立置にある隣接の回動レール 20の補助軌道 26から、起立位置にある回動レール 20の走行軌道 25bへと円滑に乗り移ることができる。なお、弓 I戸 3に外力が加わることにより回動レール 20が若干量水平倒; ^立置に向力つて回動しても、ねじりパネ 18の力で元の起立位置に戻ることができる。

[0077] 引戸 3が開き準備位置に戻る際に、位置決め機構 50により引戸 3の位置決めがなされる。詳述すると、引戸 3側のブラケット 54に設けられた嵌合ローラ 52が、その磁石 52aと回動レール 20側の嵌合板 51の間に働く磁力により、嵌合板 51の凹部 51aに嵌る。その結果、引戸 3が回動レール 20と左右方向に一致して位置決めされる。

[0078] 引戸 3を開き準備位置力も閉じ位置に戻す際には、引戸 3をねじりパネ 18に抗してフレーム 1に向かって押し込めばよ、。途中からねじりパネ 18による時計回りのモーメントより引戸 3の荷重による反時計回りのモーメントが大きくなるので、引戸 3は途中から自動的に閉じ位置に戻り、回動レール 20およびローラ 40が図 2に示す水平倒れ位置となる。

[0079] 次に、本発明の第 2実施形態について図 16〜図 18を参照しながら説明する。この実施形態において第 1実施形態に対応する部材には同番号を付してその詳細な説明を省略する。

第 2実施形態では、第 1実施形態の支持ピン 19の代わりに、公知のダンバ 90が回動レール 20の収容穴 21に収容されている。このダンバ 90は、シャフト 91と、一端側に底部を有する筒体 92とを備えて、る。

[0080] 上記シャフト 91はピン部 91aとこれより大径の作用部 91bとを同一軸をなして一体に有している。ピン部 91aは第 1実施形態の支持ピン 19と同様に、ねじりパネ 18と支持ブロック 12を通っており、その小径先端部が支持ブラケット 11の支持穴 1 lyを通つて力しめられている。これにより、シャフト 91は支持ブラケット 11に回動不能に固定されている。

[0081] 上記シャフト 91のピン部 91aはねじりパネ 18に揷通されている。このねじりパネ 18 は、軸受部 12と作用部 91bとの間に配置されている。

上記シャフト 91の作用部 91bのピン部 91a側端部の外周には、環状の係止溝 91c ,収容溝 91dが形成されている。

他方，筒体 92の開口端には周方向に離れて複数の爪 92aが形成されており、この爪 92aをシャフト 91の係止溝 91cに係止させることにより、筒体 92がシャフト 91に取り付けられている。

[0082] 上記シャフト 91の作用部 91bの外周と筒体 92の内周との間には僅かな隙間が形成されており、この隙間には粘性流体が充填されている。上記シャフト 91の収容溝 9 Idにはシールリング 93が収容されており、このシールリング 93により上記粘性流体が漏れるのを禁じている。

[0083] 上記筒体 92の外周には軸方向に延びる突起 92bが形成されて、る。他方、回動レール 20には、図 18に示すように、その長手方向に延びる係止溝 22が形成されている。この係止溝 22に上記筒体 92の突起 92bが収容されることにより、筒体 92は回動レール 20に対して回り止めされており、回動レール 20と一緒に回動するようになっている。

[0084] 引戸 3が開き準備位置力も閉じ位置に向力際に、回動レール 20が起立位置から倒れ位置まで回動し、これに伴い上記ダンバ 90の筒体 92がシャフト 91に対して相対回動する。この際、上記作用部 91bと筒体 92の間に介在された粘性流体の抵抗により、ダンバ作用が発揮され、引戸 3の自重に起因した回動レール 20の回動速度の増加を抑制し、回動レール 20が倒れ位置に達した時の衝撃を回避することができる。 [0085] 本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。例えば、上記実施形態と似た構造の主ガイド機構および副ガイド機構を上下逆に設置してもよい。上記引戸および案内装置はパーティションのみならず、家屋の窓の開口や家具の開口を開閉するために用いてもょ、。

ねじりパネは回動レールの一端のみに配置してもよい。

レール支持部は本体の一部であってもよ、。

引戸 3は 1枚だけでもよい。この場合、回動レールに隣接して固定レール (すなわち隣接レールないしは隣接部材）が配置される。この固定レールには起立位置にある回動レールの走行軌道と一直線をなして連なる補助軌道が形成される。

産業上の利用可能性

[0086] 本発明は、パーテシヨン，家具，窓における引戸等の板状対象物の案内装置に適用される。

Claims

請求の範囲

[1] 本体（1)に対して板状対象物（3)を、セット位置とこのセット位置の前方または後方の準備位置との間で案内するとともに、この準備位置とその左または右の非セット位置との間で案内する案内装置において、

上記回動レールに隣接して配置されるとともに補助軌道（26)を有し、この補助軌道が左右方向に延び、上記回動レールが第 2回動位置にある時にこの回動レールの走行軌道に連なる隣接部材 (20)と、

を備え、

さらに、上記回動レール (20)を第 2回動位置に向かって付勢する付勢部材（18)と、回動レールを付勢部材に抗して第 2回動位置で係止する係止部材（13)とを備えたことを特徴とする板状対象物の案内装置。

[2] 本体（1)に対して複数の板状対象物（3)を、セット位置とこのセット位置の前方または後方の準備位置との間で案内するとともに、この準備位置とその左または右の非セット位置との間で案内し、全ての板状対象物がセット位置にあって左右に並べられて V、る時に板状対象物を面一に配置させる案内装置にぉ、て、左右方向に水平に細長く形成されるとともに左右に一直線をなして配置され、左右に延びる第 1回動軸線 (L1)を中心として第 1回動位置と第 2回動位置との間で回動可能にして、上記本体に支持された複数の回動レールと、

を備え、

[3] 上記回動レール（20)は左右両端に開口する収容穴（21)を有し、

上記本体（1)には回動レール（20)を挟むようにして回動可能に支持するレール支持部（11)が設けられ、このレール支持部は上記回動レールの収容穴に嵌る軸受部 (12b)を有し、上記付勢部材（18)はこの軸受部より奥において上記収容穴に収容されていることを特徴とする請求項 1または 2に記載の板状対象物の案内装置。

[4] 上記付勢部材はねじりパネ（18)力なり、その一端が上記軸受部（12b)の端面に係止され、他端が上記収容穴（21)の内周に係止されてヽることを特徴とする請求項 3に記載の板状対象物の案内装置。

[5] 上記レール支持部（11)には、先端に鍔（19a)を有する支持ピン（19)が固定され

、この支持ピンは上記軸受部（12b)の端面力第 1回動軸線 (L1)に沿って突出するとともに、回動レール（20)の収容穴（21)内において、上記ねじりパネ（18)に揷通され、上記ねじりパネは上記軸受部と上記支持ピンの鍔との間に配置され、

上記回動レール（20)の収容穴（21)の内周には、その長手方向に延びる係止溝（

22)が形成され、上記ねじりパネ（18)の上記他端が上記係止溝に挿入されていることを特徴とする請求項 4に記載の板状対象物の案内装置。

[6] さらに、上記回動レール（20)の収容穴（21)内に収容された細長いダンバ（90)を備え、このダンパは、シャフト（91)と、このシャフトの外周に被せられた筒体（92)と、シャフトの外周と筒体の内周との間の隙間に介在された粘性抵抗とを含み、

上記シャフト（91)は、上記レール支持部（11)に固定され、上記軸受部（12b)の端面力第 1回動軸線 (L1)に沿って突出するとともに、上記ねじりパネ（18)に挿通され、

上記筒体（92)は、上記回動レールの収容穴の内周に対して回り止めされていることを特徴とする請求項 4に記載の板状対象物の案内装置。

[7] 上記回動レール (20)が第 2回動位置にある時、上記走行軌道（25b)が上記第 1 回動軸線 (L1)のほぼ真上に位置していることを特徴とする請求項 1または 2に記載の板状対象物の案内装置。

[8] 上記本体（1)に上記板状対象物（3)に対応する開口部（2x)が形成されており、上記板状対象物は、セット位置にある時にこの開口部を閉じ、非セット位置にある時にこの開口部を開くことを特徴とする請求項 1または 2に記載の板状対象物の案内装置

[9] 上記開口部（2x)の上下縁部の一方に主ガイド機構 (5)が配置され、他方に副ガイド機構 (6)が配置され、

上記主ガイド機構は、上記開口部の当該一方の縁部に設けられた上記回動レール (20)と、上記板状対象物（3)の上下縁部の一方に設けられた上記走行体 (40)を含み、上記副ガイド機構は、上記開口部の当該他方の縁部に設けられた前後方向に延びる第 1ガイド通路部（65)とこの第 1ガイド通路部と交差するようにして左右方向に延びる第 2ガイド通路部（61g)とを有するとともに、上記板状対象物の他方の縁部に設けられたスライダ（70)を有し、

上記スライダは、上記板状対象物がセット位置と準備位置との間で移動する際に、上記第 1ガイド通路部に案内されて上下方向の変位を伴いつつ前後方向に移動し、上記板状対象物が準備位置と非セット位置との間で移動する際に、上記第 2ガイド通路部に案内されて左右方向に移動することを特徴とする請求項 8に記載の板状対象物の案内装置。