明 細 書
力プセル型医療装置用導入補助装置
技術分野
[0001] 本発明は、体内を検査等するカプセル型医療装置を経口的に体腔内に導入する ためのカプセル型医療装置用導入補助装置に関する。
背景技術
[0002] 近年、カプセル型医療装置は、医療用分野において広く使用される状況になって 来ている。このカプセル型医療装置は、内視鏡における細長な挿入部を必要とせず
、患者が飲み込み易いように形成されている。
[0003] 例えば、日本国特開平 2— 36848号公報には、その公報中の図 6において、患者 がベッドにうつ伏せになった状態で、カプセル型医療装置による検査を行う図が開示 されている。
また、米国特許第 5604531号明細書における FIG. 6中には、患者がベッドにあ お向けになった状態で、生体観察用のカプセル型医療装置による検査を行う図が開 示されている。
[0004] カプセル型医療装置を飲み込んだ場合、カプセル型医療装置は食道を数秒で通 過してしまうことが多く詳細な観察が困難であった。
そこで、通過時間を遅延させるために、食道を通過するまで患者は横になつている のが一般的である。
また、カプセル型医療装置の咽頭通過を容易にするために、カプセル型医療装置 は水と一緒に飲み込まれる場合が一般的に行われる。
しかし、上記の先行例のように患者がベッドに横になつた状態のままで、カプセル 型検査装置および水を飲み込むのはやや困難である。
[0005] また、他の先行例のカプセル型医療装置として、例えば、 PCT WO01/35813 A1号公報に記載されているように予め収納パッケージに収納されており、使用する 直前にこの収納パッケージ力も取り出して用いられるようになって!/、る。
[0006] しかしながら、上記 PCT WOOl/35813 A1号公報に記載のカプセル型医療装
置は、どのようにして体腔内に導入するかに関して言及されて ヽな 、。
[0007] 通常、被験者が立った状態又は座った状態など上半身を起こした状態において、 被験者は、先ず、カプセル型医療装置を口に含み、コップに入れた水と共に嚥下す ることで、カプセル型医療装置を体内に取り込む。
[0008] この上半身を起こした状態において、体内に取り込まれたカプセル型医療装置は、 重力の影響により、飲み込んだ水と共に食道や胃などの体腔内管腔を速く通過して しまう。この場合、カプセル型医療装置は、蠕動運動によりゆっくりと体腔内管腔を通 過させて観察画像を得たり、薬剤散布や治療処置等を行うことが困難である。また、 砂漠や密林などの地域や地震や火事などの災害時によっては、カプセル型医療装 置を飲み込むための清浄な水を確保できない場合がある。
[0009] さらに、また、被験者が寝ている状態において、コップに入れた水と共にカプセル型 医療装置を嚥下することはやや困難である。この場合、被験者は、コップに入れた水 をこぼしたり、むせてしまい、カプセル型医療装置を水と共に飲み込むことは困難な ケースがある。
[0010] 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、飲み込みによる導入が容易にできる カプセル型医療装置用導入補助装置を提供することを目的とする。
発明の開示
課題を解決するための手段
[0011] 本発明の第 1のカプセル型医療装置用導入補助装置は、検査 '治療等の医療行 為を行うためのカプセル型医療装置を口腔力 体内に導入するために被験者を支 持するためのカプセル型医療装置用導入補助装置であって、
被験者の頭部を除く上体側の角度を略水平に保持するための水平保持手段と、 前記頭部の角度を上体に対して上方に傾斜させた状態に保持するための傾斜保 持手段と、
を具備することを特徴とする。
この構成により、カプセル型医療装置や水の飲み込みによる導入を容易とし、かつ 水平保持手段により飲み込まれたカプセル型医療装置の移動速度を遅くして、詳細 な検査等ができるようにして 、る。
[0012] 本発明の第 2のカプセル型医療装置用導入補助装置は、経口的にカプセル型医 療装置を体内に導入するための流体を収納する収納部と、
前記収納部に連通する開口部に、前記カプセル型医療装置が着脱自在に取り付 けられ、前記収納部の収納容積を変化することにより、前記収納部に収納されている 前記流体と共に、前記カプセル型医療装置を射出可能とする装着部と、
を具備したことを特徴とする。
この構成により、カプセル型医療装置を体腔内に飲み込みにより導入する流体量 を適切にし、体腔内への導入を容易にしている。
図面の簡単な説明
[0013] [図 1]図 1は、本発明の実施例 1を備えた医療システムの全体構成図である。
[図 2]図 2は、カプセル型医療装置及び体外ユニットの構成を示す図である。
[図 3]図 3は、検査方法の手順を示すフローチャート図である。
[図 4A]図 4Aは、本発明の実施例2を備えた医療システムの全体構成を示す側面図 である。
[図 4B]図 4Bは、本発明の実施例 2の医療システムの全体構成を示す平面図である。
[図 5]図 5は、変形例の医療システムの全体構成図である。
[図 6]図 6は、本発明の実施例 3の医療システムの側面図である。
[図 7]図 7は、医療システムの正面図である。
[図 8]図 8は、本発明の実施例 4の医療システムの側面図である。
[図 9]図 9は、図 8の主要部を拡大して示す断面図である。
[図 10]図 10は、変形例の医療システムの側面図である。
[図 11]図 11は、本発明の実施例 5の医療システムの側面図である。
[図 12]図 12は、カプセル型医療装置を示す側面図である。
[図 13]図 13は、本発明の実施例 6の導入補助具を使用状態で示す図である。
[図 14A]図 14Aは、カプセル型医療装置の観察方向が射出方向と逆向きとなるように 取り付けた際の装着部付近を示す図である。
[図 14B]図 14Bは、使用前の状態における滅菌されたパッケージ内に導入補助具が 封入されて!ヽる様子を示す図である。
[図 15]図 15は、カプセル型医療装置を射出する際の様子を示す装着部付近の説明 図である。
[図 16]図 16は、第 1変形例の導入補助具の装着部付近を示す説明図である。
[図 17]図 17は、第 2変形例の導入補助具の構成を示す図である。
[図 18]図 18は、本発明の実施例 7の導入補助具の構成を示す図である。
[図 19]図 19は、本発明の実施例8の導入補助具の構成を示す側面図である。
[図 20]図 20は、図 19の連結部材及び収納部の構成を示す断面図である。
[図 21]図 21は、図 20の連結部材を収納部に接続してカプセル型医療装置を射出す る際の様子を示す説明図である。
[図 22A]図 22Aは、連結部材の変形例を示す側面図である。
[図 22B]図 22Bは、図 22Aの連結部材の内部構造を示す断面図である。
発明を実施するための最良の形態
[0014] 以下、図面を参照して本発明の各実施例を説明する。
(実施例 1)
図 1から図 3は本発明の実施例 1に係り、図 1は本発明の実施例 1を備えた医療シス テムの全体構成を使用例で示し、図 2はカプセル型医療装置及び体外ユニットの構 成を示し、図 3は検査方法の手順を示す。以下、カプセル型医療装置により被験者 の上部消化管、具体的には食道を検査する場合に、その部位での通過速度を遅くし て、詳細な検査情報が得られるようにするためのカプセル型医療装置用導入補助装 置 (単に補助装置と略記)及びこの補助装置を備えた医療システムを説明する。 図 1に示すように実施例 1を備えた医療システム 1は、被験者としての患者 2の体腔 内を検査するためのカプセル型医療装置 3と、このカプセル型医療装置 3により送信 される生体情報を受信して蓄積する体外ユニット 4と、このカプセル型医療装置 3の 導入や検査を補助するための導入補助装置 (検査補助装置)としての例えばベース 部材 5及びヘッドレスト 6を備えた補助台 7と、から構成される。
[0015] 補助台 7を構成するベッド状のベース部材 5は、患者 2の上半身(上体)側を水平に 保持する水平保持手段の機能を持つ。また、ヘッドレスト 6は、患者 2のヘッド 2bを水 平方向から上方に傾けて支える傾斜保持手段の機能を持ち、この機能により、患者 2
はカプセル型医療装置 3を水と共に飲み込み易い状態になる。
図 2に示すようにカプセル型医療装置 3は、円筒形状で一方の端部を半球形状に して閉塞した外装部材本体 11と、この外装部材本体 11における他方の開口端に嵌 合固定した半球形状の透明カバー 12とで、その内部が水密構造の外装容器が形成 されている。
この外装容器内における透明カバー 12の内側の中央部分には、観察対象物の光 学像を結像する対物レンズ 13がレンズ枠 14に取り付けられて配置され、対物レンズ 13の結像位置には、 CMOSイメージャ等の撮像を行う撮像素子 15が配置されてい る。
また、対物レンズ 13の周囲には、照明素子として、例えば白色 LED16が複数配置 されている。
[0016] 撮像素子 15の背面側には、白色 LED16を駆動すると共に、撮像素子 15の駆動 及び信号処理等を行う処理回路 17、体外ュニット 4に撮像素子 15で撮像した画像 信号を送信する通信回路 18、各回路等に動作用の電力を供給する電池 19、この電 池 19の電源 ON及び OFFを行うスィッチ 21とが配置されている。
また、外装部材本体 11の長手方向には、フレキシブルプリント基板 (FPCと略記) 2 2が配置され、この FPC22は撮像素子 15,処理回路 17,通信回路 18,電池 19,ス イッチ 21と電気的に接続されて!ヽる。
また、通信回路 18には、体外ユニット 4に無線で信号を送信するアンテナ 23が接 続されている。
[0017] また、図 1に示すように、カプセル型医療装置 3からの生体情報を受信する体外ュ ニット 4は、例えば箱形形状で、例えばベース部材 5に着脱自在で取り付けできる取り 付け部 8が設けてある。また、カプセル型医療装置 3のアンテナ 23から電波で送信さ れる生体情報を受けるアンテナ 9が外部に延出されている。
図 2に示すように、この体外ユニット 4は、外部に延出されたアンテナ 9で受信した信 号を復調等する通信回路 26と、この通信回路 26で復調された信号をデジタル信号 に変換して圧縮処理等を行うと共に、制御動作を行う(処理 &)制御回路 27と、この 制御回路 27に接続された EEPROM等の不揮発性メモリ等で構成された記憶手段 2
8と、制御回路 27等に動作用電力を供給する電池等の電源 29とから構成される。
[0018] カプセル型医療装置 3を患者 2が飲み込む場合には、図 1に示すような補助台 7を 用いて、患者 2は、口腔 2a内にカプセル型医療装置 3を含み、その状態でコップ 31 内の水を一緒に飲み込むことにより、カプセル型医療装置 3を咽頭通過をスムーズに 行えるようにして、食道内などの体腔内の検査を行えるようにして 、る。
この場合、患者 2は、ベッド形状のベース部材 5の上面により形成される水平面で、 患者 2の上部側 (上半身側)が水平に保持される。
また、このベース部材 5の長手方向の一方の端部には、枢支部 32により傾動角度 力 S自在となり、患者 2のヘッド (頭部) 2bを適度の傾斜角度で支えるためのヘッドレス ト 6が取り付けてある。そして、図 1に示すようにヘッドレスト 6により、患者 2のヘッド 2b を支える傾き角度を、ベース部材 5の水平面から例えば 60° — 90° に設定できるよ うにしている。
[0019] 本実施例は、図 1に示すように補助台 7のベース部材 5により、患者 2のヘッド 2bを 除く上体側の角度を略水平に保持し、ヘッドレスト 6によりヘッド 2bの角度を上体に対 して上方に傾斜させた状態に保持することにより、カプセル型医療装置 3の飲み込み が容易にでき、かつベース部材 5での水平保持により、飲み込まれたカプセル型医 療装置 3の移動速度を遅くして、詳細な検査等ができるようにして!/、る。
本実施例では、さらに枢支部 32には、回動自在に支持する力量を調整する調整ネ ジ(の摘み) 33が設けてあり、適当な傾斜角度に設定した状態でヘッド 2bをヘッドレ スト 6側に押し付ける操作を行うことにより、このヘッドレスト 6を枢支部 32の回りで矢 印で示すように傾き角度を小さくなる方向に回動させて 2点鎖線で示すようにへッドレ スト 6を略水平に設定できるようにして ヽる。
[0020] そして、以下に説明するようにカプセル型医療装置 3を飲み込んだ直後に、ヘッド レスト 6と共に、ヘッド 2bも水平に近い状態に設定し、飲み込み直後の状態から移動 速度を遅く設定して、飲み込み直後の位置付近から詳細な検査等を行えるようにし ている。
次に本実施例によるカプセル型医療装置 3を患者 2が飲み込んで、カプセル型医 療装置 3により体腔内を検査する動作を、図 3に示す検査方法に沿って説明する。
カプセル型医療装置 3を飲み込み、検査する手順は次の通りになる。 まずステップ S1に示すように、唾液を除去し、かつ唾液の発生を抑制するため口腔 2a内を洗浄する。
口腔 2a内の洗浄の方法として、ポピドンョード液、臭化ドミフェン、ァズレンスルホン 酸ナトリウム、重曹水、ォキシドール、塩ィ匕べンゼトニゥム等の洗浄液によるうがいや、 歯ブラシによるブラッシングやウォーターピックの高圧水の噴射による方法がある。
[0021] 次のステップ S2において、消化管内の気泡を除去するため、患者 2は、ジメチコン やジメチルポリシロキサン等の消泡剤を飲む。
さらに、カプセル型医療装置 3を飲む直前に、新たに発生したり残った唾液や気泡 を除去するために数百 mlの水を飲む。
その後、患者 2は図 1に示すベッド状のベース部材 5に横になり、水と共にカプセル 型医療装置 3を飲み込むことになる。
この場合、ステップ S3に示すように患者 2の上半身を補助台 7 (のベース部材 5)で 水平に保持する。また、ステップ S4に示すように、ヘッドレスト 6により、患者 2のヘッド 2bを適度の角度、水平方向から起上する状態で支える状態にする。
[0022] 上述したように、患者 2等は、ヘッドレスト 6をベース部材 5に対して適度の角度、例 えば 60° — 90° の角度で起上する状態に設定して、そのヘッドレスト 6でヘッド 2b を支える。この状態では、ヘッド 2b側が頸側より上方側の位置となる。さらに、ステツ プ S5に示すようにカプセル型医療装置 3を飲み込む直前に、新たに発生したり、残 つた気泡を取り除くために数百 mlの水を飲み込む。
その後、ステップ S6に示すように患者 2は、カプセル型医療装置 3のスィッチ 21を 操作して電源 ONにする。
そして、ステップ S7に示すように、カプセル型医療装置 3を口腔 2a内に含み、水を 入れたコップ 31を手に持って、コップ 31の水を口腔 2a内に流し込み、この水と共に カプセル型医療装置 3を飲み込む。
[0023] そして、ステップ S8に示すように、カプセル型医療装置 3が咽喉を通過した直後の 適当なタイミングで、患者 2は、ヘッド 2bをヘッドレスト 6に押しつけるようにして、へッ ドレスト 6を枢支部 32で回動させて、ヘッド 2bも上半身のように水平な状態に設定す
る。
このようにすることにより、飲み込まれたカプセル型医療装置 3は、飲み込み直後に 患者 2の食道の上部側が速やかにほぼ水平に設定されるので、カプセル型医療装 置 3が食道内の上部側で移動するその移動速度を遅くすることができ、食道内の上 部側から、中部及び下部側に移動する際に、単位時間当たりに多数回、撮像するこ とができ、詳細な検査を行うことができる。
従って、飲み込み直後から食道内を詳細に撮像した撮像画像が得られ、詳細に診 断する場合に非常に有効になる。
[0024] このように本実施例によれば、カプセル型医療装置 3を飲み込む際には、ヘッドレ スト 6によりヘッド 2bを適度の角度水平方向から起上した角度に設定して、飲み込み 易い状態で飲み込みができ、飲み込み直後にヘッド 2bをヘッドレスト 6に押しつける 操作でヘッド 2bを速やかに水平に近い状態に設定して、食道の上部側からのカプセ ル型医療装置 3による移動速度を遅く設定して、詳細な検査を行うことができる。
[0025] (実施例 2)
次に図 4A及び図 4Bを参照して本発明の実施例 2を説明する。なお、図 4A及び図 4Bは、医療システム 1Bの側面図及び平面図をそれぞれ示す。本実施例は、実施例 1よりも操作性を向上するものである。
本実施例を備えた医療システム 1Bは、図 1に示す医療システム 1において、ベース 部材 5にヘッドレスト 6を一体的に設けたものの代わりに、ベッド 41にヘッドレスト 6を 着脱自在に取り付ける取り付け部材 42を設けて補助台 7を形成している。
この取り付け部材 42には、固定ネジ 43が設けてあり、ベッド 41の両側において取り 付け部材 42を着脱自在に固定できるようにしている。また、この取り付け部材 42には 、ヘッドレスト 6を回動自在に保持する枢支部 32には、モータ 44が取り付けてあり、こ のモータ 44を回転駆動することにより、図 4Aの 2点鎖線で示す位置付近までヘッド レスト 6を倒すことができるようにして 、る。
[0026] このモータ 44は、ケーブル 45を介してフットスィッチ 46と接続されており、患者 2は 、足でフットスィッチ 46を踏む操作を行うことにより、電池ボックス 47の電池による駆 動電力をモータ 44に供給して、モータ 44を回転させ、ヘッドレスト 6を倒すことができ
るようにして、実施例 1とほぼ同様の機能をより操作性を向上して実現している。 その他の構成は、実施例 1と同様である。次に本実施例の動作を説明する。
実施例 1ではカプセル型医療装置 3をコップ 31の水と共に飲み込んだ場合、患者 2 はヘッド 2bをヘッドレスト 6側に押し付けてヘッドレスト 6を倒すことにより、速やかにへ ッド 2b及び頸側も水平に近い状態に設定して、飲み込んだカプセル型医療装置 3が ゆっくりと移動する状態に設定して 、た。
[0027] これに対して本実施例では、患者 2は、カプセル型医療装置 3をコップ 31の水と共 に飲み込んだ直後に、足でフットスィッチ 46で踏む操作を行い、モータ 44を回転動 作させる。
モータ 44の回転により、ヘッドレスト 6に支えられていたヘッド 2bも、ヘッドレスト 6が 水平方向に倒れるに伴ってほぼ水平方向に近い状態となり、患者 2の咽喉を通過し たカプセル型医療装置 3は、速やかにその移動速度が遅くなる状態に設定される。 従って、本実施例によれば、実施例 1の場合と同様の効果を得ることができると共に 、より操作性を向上できる。また、本実施例では既存のベッド 41を利用して、そのべッ ド 41にヘッドレスト 6を着脱自在に取り付ける取り付け部材 42を設けて補助台 7を形 成できるようにして 、るので、ユーザは経済的に少な 、負担で医療システム 1Bを実 現できる。
[0028] 図 5は変形例の医療システム 1Cの構成を使用例で示す。この変形例は、図 4にお けるコップ 31を採用する代わりに、水を入れた例えば軟性のボトル 51を採用して 、る 。 このボトル 51は、その開口する上端が蓋 52で閉じられ、この蓋 52には例えば一 体ィ匕された可撓性のチューブ 53が延出されている。そして、患者 2は、手でこのボト ル 51を把持し、ボトル 51をへこますように圧力をカ卩えることにより、内部の水をチュー ブ 53を経てその先端から噴出させることができるようにして 、る。
従って、カプセル型医療装置 3を水と共に、飲み込む場合には、患者 2は、図 5に 示すように口腔 2a内にカプセル型医療装置 3を含み、チューブ 53の先端を口腔 2a 内に入れるようにして、ボトル 51をへこますようにすれば良!、。
本変形例によれば、実施例 2と同様の効果を有すると共に、さらにコップ 31を採用 した場合よりも、水をこぼしてしまうようなことをより確実に防止できる。
[0029] (実施例 3)
次に図 6及び図 7を参照して本発明の実施例 3を備えた医療システム IDを説明す る。図 6は実施例 3を備えた医療システム 1Dを側面方向から見た側面図を示し、図 7 は図 6における主要部の正面図を示す。なお、本実施例では体外ユニット 4を省略し て説明する。
この医療システム 1Dは、例えば図 1の医療システム 1における補助台 7の他に、患 者 2の背面を支えるバックレスト 55が設けられている。このバックレスト 55は、ベース 部材 5に対してほぼ垂直に固定されている。
[0030] 本実施例では、患者 2は、カプセル型医療装置 3を飲み込む前に、ヘッド 2bをへッ ドレスト 6で横向きに支えるよう、補助台 7に側臥位になる。その状態では、患者 2は、 首より下の上半身を水平に保ちつつ、ヘッド 2bを略垂直にできるため、容易に水と共 にカプセル型医療装置 3 み込むことができる。そして、患者 2が横向きになった 状態での背面側の背中は、バックレスト 55により支えられる。
本実施例は、実施例 1の効果に加え、カプセル型医療装置 3の胃における滞在時 間を短縮または延長することができる。
例えば、患者 2は、左側臥位にした場合は幽門が上になるため、立位に比べ胃に 滞在する時間を長くすることができる。
逆に、患者 2は、右側臥位にした場合は幽門が下になるため、胃からの排出時間を 早めることが可能になる。
[0031] (実施例 4)
次に図 8及び図 9を参照して本発明の実施例 4の医療システム 1Eを説明する。図 8 は実施例 4を備えた医療システム 1Eを側面方向から見た側面図を示し、図 9は図 8 における主要部を拡大した断面にて示す。
図 8に示すように本実施例では、水平なベース 61の一方の端部付近に上下方向の 貫通孔 62が設けられて、補助台 7が形成されている。この貫通孔 62のサイズは、患 者 2のヘッド 2bのサイズより小さぐ口、鼻、目を包括する程度の開口になっている。 この貫通孔 62の下には、ベース 61の底面に支持棒の上端が懸架されるようにして 、トレー 63の載置台部分が水平に取り付けられている。このトレー 63の載置台のサイ
ズは、水が入ったストローボトル 64やカプセル型医療装置 3を置くことができる広さを 有し、患者 2がベース 61にうつ伏せになった際に、手が届く高さに設定されている。
[0032] 患者 2は、カプセル型医療装置 3を飲む前に、貫通孔 62部分に口、鼻、目が対向 する状態にして、補助台 7にうつ伏せになる。この時、トレー 63の載置台部分に水が 入ったストローボトル 64やカプセル型医療装置 3を置いておく。
その後、図 9に主要部を拡大して示すように、患者 2は、カプセル型医療装置 3を口 腔 2a内に含み、ストローボトル 64の水を飲むことにより、上半身を水平を保ったまま、 カプセル型医療装置 3を容易に飲み込むことができる。
本実施例によれば、患者 2は、ヘッド 2bを上半身の状態と同様に、ほぼ平行に保つ た状態のままでカプセル型医療装置 3を水と共に飲み込むことができる。このため、 飲み込み後に、ヘッド 2bを水平側を動かすようなことを不必要とし、食道の上部側か らの検査を詳細に行うことができる。
[0033] 図 10は変形例を備えた医療システム 1Fの主要部を示す。本変形例では、ベッド 4 1を補助台 7に利用するようにしている。そして、患者 2は、ベッド 41上に上半身を乗 せてうつ伏せになる力 この場合ヘッド 2b付近力 ベッド 41の一方の端部からはみ 出るようにしてベッド 41にうつ伏せになる。
そして、患者 2は、カプセル型医療装置 3を水と共に、飲み込む場合には、この図 1 0に示すようにカプセル型医療装置 3を口腔内に含み、例えば図 5で説明したボトル 51を用 、て水を飲み込むようにしても良!、。
この変形例によれば、簡単な構成でカプセル型医療装置 3を飲み込み易くでき、か つ食道の上部側力も詳細に検査を行うことができるようになる。
[0034] (実施例 5)
次に図 11及び図 12を参照して本発明の実施例 5を備えた医療システム 1Gを説明 する。
図 11に示す本実施例を備えた医療システム 1Gは、例えば図 1の医療システム 1に おいて、カプセル型医療装置 3に、さらに紐状部材 66を設けたものである。
図 12は紐状部材 66を取り付けたカプセル型医療装置 3を示す。このカプセル型医 療装置 3の外装部材本体 11における透明カバー 12と反対側の後端には、可撓性を
有する紐状部材 66の一方の端部が、例えば水溶性の接着剤 67で取り付けられて 、 る。また、この紐状部材 66の他方の端部は、口腔 2a内等への飲み込みを防止する、 例えば棒状部材 68に固定されている。
[0035] この場合、紐状部材 66は、水溶性で飲食に支障のな ヽ例えば飴等の接着剤 67に よって、カプセル型医療装置 3の外装部材本体 11に取り付けてあるので、口腔 2a内 に挿入して、例えば数 10秒程度で溶けて紐状部材 66とカプセル型医療装置 3とは 分離される状態となる。つまり、カプセル型医療装置 3には、短い所定時間範囲程度 で固定が解除される紐状部材 66が取り付けられる。
また、この紐状部材 66の長さは、口腔 2aの入り口(つまり口)から咽喉を通過した直 後付近の長さに設定されて ヽる。
従って、図 11のように、口腔 2a内にカプセル型医療装置 3を含み、コップ 31の水を 飲み込むことにより、この水と共に、カプセル型医療装置 3を飲み込むことができる。 そして、飲み込まれたカプセル型医療装置 3は紐状部材 66により、咽喉を通過した 位置付近に規制される。そして、数秒一数 10秒程度で水溶性の接着剤 67が溶ける ことにより、紐状部材 66からカプセル型医療装置 3は分離される。
[0036] この分離が行われる前に患者 2は、ヘッドレスト 6を倒す等して、ヘッド 2bを水平な 状態にすれば良い。
本実施例によれば、カプセル型医療装置 3を飲み込み直後の短 、タイミングでへッ ド 2bを水平にする動作を必要としないで、より遅れたタイミングでも、飲み込まれた力 プセル型医療装置 3による移動速度を遅くでき、食道の上部側からの検査を詳細に 行うことができる。
[0037] また、本実施の形態では、患者 2は、カプセル型医療装置 3に紐状部材 66を接続 して飲み込むことにより、透明カバー 12側が先端側となるようにして飲み込みの設定 力 Sし易くできる。
なお、数秒一数 10秒程度で水に溶ける接着剤 67の代わりに、紐状部材 66を引つ 張る力を加えることにより、紐状部材 66の固定を解除できる程度の弱い強度で接着 する等しても良い。
なお、上述した説明では、カプセル型医療装置 3として、体腔内を光学的に撮像を
行い、検査や診断する構成の場合で説明したが、本発明はこれに限定されるもので なぐ例えば薬液を収納する薬液収納部を有し、食道その他の処置すべき部位で薬 液を散布する医療処置(医療行為)を行う構成にしても良 ヽ。
[0038] (実施例 6)
次に本発明の実施例 6を図 13から図 17を参照して説明する。上述した実施例 1か ら実施例 5までは、補助台を主体に説明したが、本実施例以降ではカプセル型医療 装置を飲み込みにより体腔内に円滑に導入する導入補助装置としての導入補助具 を主体に説明する。
[0039] 以下の実施例では、カプセル型医療装置を飲み込むための条件 (流体の量など) を一定にし、被験者が寝た状態でも容易に飲み込むことができるカプセル型医療装 置用導入補助装置を提供することを目的とする。
図 13に示すように本発明のカプセル型医療装置用導入補装置の実施例 6としての 導入補助具 71は、被験者 74が寝ている状態において、カプセル型医療装置 72を 被験者 74の体腔内へ導入する補助具である。なお、この場合においても、上述した 補助台 7を利用すると、より適切な検査を行うことができる。
[0040] 前記カプセル型医療装置 72は、被験者の口腔 75から飲み込まれることにより体腔 内管路を通過し、体腔内管路内壁面を例えば、光学的に撮像して画像データを得る ようになつている。なお、カプセル型医療装置 72は、図 2に示したカプセル型医療装 置 3を採用できる。また、本実施例では示していないが、カプセル型医療装置 72は、 図 2に示したように体外ユニット 4と無線通信を行 、、画像データを得ることができる。
[0041] なお、カプセル型医療装置 72としては、体外ユニット 4と無線通信を行わな 、で、力 プセル型医療装置 72を体腔内から回収して画像データを得るものでも良い。
[0042] 前記導入補助具 71は、前記カプセル型医療装置 72を体腔内に飲み込みにより導 入するための流体 73を収納する袋形状の収納部 81と、この収納部 81に連通した先 端の開口部に、前記カプセル型医療装置 72が着脱自在に装着され、かつ前記収納 部 81の少なくとも収納容積を変化させる操作を行うことにより、この収納部 81内に収 納されている前記流体 73と共に、前記カプセル型医療装置 72を射出可能とする装 着部 82と、を具備した構成である。
[0043] つまり、導入補助具 71は、流体 73を収納した弾性変形可能な袋形状の収納部 81 の先端の開口部にカプセル型医療装置 72を装着し、収納部 81をへこます等して収 納部 81の収納容積を変化させる操作を行うことにより、開口部に装着したカプセル型 医療装置 72を流体 73と共に、射出ないしは噴出させることができるようにしている。
[0044] この導入補助具 71は、後端側に設けられた収納部 81と、先端側に設けられた装着 部 82との間には、前記装着部 82を口腔 75内へ導入するため管形状にされ、内部に 流体 73が通る流通路 84が形成された中空の管口腔内導入部 83が設けられている。
[0045] 前記収納部 81は、ゴムなどの軟性部材により袋形状に形成され、流体 73が漏れな V、ように液密或 、は気密状態を保ちながら内部に前記流体 73を 30cc— 50cc程度 の所定量、収納できるようになつている。前記収納部 81に収納する流体 73としては、 粘液除去 ·消泡効果を有するガスコン水,ミネラル水などの液体や空気などの気体、 ゼリーなどのゲル状物質などがある。
[0046] 前記収納部 81は、後端側を握りつぶす (圧縮する)ことにより、内部に収納されてい る流体 73が開口する筒体形状の装着部 82側へ流動 (移動)し、装着部 82に着脱自 在に装着された前記カプセル型医療装置 72を前方へ押し出して射出する方向に、 所定の力が生じるように前記軟性部材が厚く形成されて ヽる。
[0047] 前記装着部 82は、変形しないように前記軟性部材により厚く形成され、先端部が更 に厚く形成されている。前記装着部 82の先端部は、前記カプセル型医療装置 72を 容易に嵌め込むことが可能であり、嵌め込んだカプセル型医療装置 72を保持し、且 つ前記収納部 81に収納して 、る流体 73が漏れな 、ように所定の保持力を有して 、 る。
[0048] そして、前記装着部 82は、前記収納部 81から流体 73が流動 (移動)して流入し、 前記収納部 81から伝達された力が保持力に杭して前記カプセル型医療装置 72に 作用する。すると、前記装着部 82は、前記カプセル型医療装置 72の保持が外れ、力 プセル型医療装置 72を流体 73と共に前方へ射出するようになって 、る。
[0049] なお、前記装着部 82は、咽頭付近の内壁に前記カプセル型医療装置 72が急激に 接触する(激しく当接する)ほどではなぐ前記カプセル型医療装置 72を飲み込み易 いほどの所定の射出力となるように保持力が調整されている。
[0050] 前記口腔内導入部 83は、変形しないように前記軟性部材により厚く形成され、前記 装着部 82を口腔 75内に導入可能な長さとなっている。この口腔内導入部 83の長さ は、前記装着部 82が咽頭 76付近まで挿入された際に、前記収納部 81が口腔 75外 部に配置されるように、少なくとも口腔 75内部よりも長く形成されている。なお、口腔 7 5の長さは、被験者 74の年代や性別、個人差により異なる。このため、前記導入補助 具 71は、例えば、 S, M, Lなどサイズにより異なる長さの口腔内導入部 83を備えた 補助具がラインナップされて 、る。
[0051] 従って、前記導入補助具 71は、前記口腔内導入部 83により前記収納部 81を口腔 75外部より配置できるので、前記収納部 81を握りつぶす (圧縮する)操作がし易くな つている。また、前記導入補助具 71は、咽頭 76付近において前記カプセル型医療 装置 72を射出できるので、前記カプセル型医療装置 72の射出方向がより定まり、前 記カプセル型医療装置 72に余計な回転が加わらな 、ようになって 、る。
[0052] なお、前記導入補助具 71は、前記収納部 81と、前記装着部 82と、前記口腔内導 入部 83とが一体的に構成されている。また、図 13中において、前記カプセル型医療 装置 72は、観察方向が射出方向を向くように前記装着部 82に取り付けられているが 、それとは逆に図 14Aに示すように観察方向が射出方向と逆向きになるようにカプセ ル型医療装置 72を前記装着部 82に取り付けてもよい。
[0053] このように構成されている導入補助具 71は、例えば、前記収納部 81に前記流体 7 3を収納した後、前記カプセル型医療装置 72を着脱自在に嵌め込んだ状態にされ、 使用前においては図 14Bに示すようにパッケージ 77内に滅菌処理された状態で封 入されている。
[0054] この場合、導入補助具 71は、上述したように装着部 82の先端部にカプセル型医療 装置 72を容易に嵌め込むことが可能であり、嵌め込んだカプセル型医療装置 72が 所定の保持力により保持され、且つ収納部 81に収納して 、る流体 73が漏れな 、。
[0055] そして、導入補助具 71は、カプセル型医療装置 72を使用する際に、パッケージ 77 から取り出され、寝て 、る状態の被験者 74に対して用いられる。
[0056] 先行例の場合には、砂漠や密林などの地域や地震や火事などの災害時において は、カプセル型医療装置を飲み込むための清浄な水を確保できない場合がある。し
力しながら、本実施例の導入補助具 71は、予めカプセル型医療装置 72を飲み込む ための流体 73が収納部 81内に収納されており、この収納部 81を握りつぶす (圧縮 する)ことで流体 73と共にカプセル型医療装置 72嫌み込むことが容易にできる。
[0057] 導入補助具 71は、寝ている状態の被験者 74の口腔 75内にカプセル型医療装置 7 2を装着したままの装着部 82が挿入され、咽頭 76付近にまで導入される。このとき、 導入補助具 71は、上述したように装着部 82が咽頭 76付近まで挿入されても収納部 81が口腔 75外部に配置され、収納部 81が操作し易 、。
[0058] そして、導入補助具 71は、収納部 81を握りつぶす (圧縮する)操作が行われる。こ のとき、導入補助具 71は、収納部 81の後端側を握りつぶす (圧縮する)ことにより、内 部に収納して 、る流体 73が装着部 82側へ流動 (移動)し、装着部 82に着脱自在に 装着したカプセル型医療装置 72を前方へ押し出して射出する方向に、所定の力が 生じる。
[0059] そして、導入補助具 71は、収納部 81から所定の力により流体 73が流動 (移動)して 口腔内導入部 83を介して装着部 82に流入する。このとき、導入補助具 71は、上述し たように口腔内導入部 83及び装着部 82が厚く形成されているので、これら口腔内導 入部 83及び装着部 82の変形が起こらな 、。
[0060] そして、導入補助具 71は、前記収納部 81から前記装着部 82に流動 (移動)して流 入してきた流体 73が前記装着部 82の保持力に杭して前記カプセル型医療装置 72 に作用する。すると、導入補助具 71は、前記カプセル型医療装置 72の保持が外れ、 図 15に示すようにカプセル型医療装置 72を流体 73と共に前方へ射出する。このとき 、前記カプセル型医療装置 72は、咽頭 76付近において射出されるので、射出方向 が定まり余計な回転が加わらな 、。
[0061] そして、カプセル型医療装置 72は、被験者 74の口腔 75から飲み込まれることによ り体腔内管路を通過し、体腔内管路内壁面を例えば、光学的に撮像して画像データ を得る。
[0062] このとき、被験者 74が寝ている状態であるので、カプセル型医療装置 72は、食道 や胃などの体腔内管腔を蠕動運動によりゆっくりと通過して所望の観察画像を得たり 、薬剤散布や治療処置等を行うことが可能である。
[0063] この結果、本実施例の導入補助具 71は、カプセル型医療装置 72を飲み込むため の流体 73を確保でき、カプセル型医療装置 72を飲み込むための条件 (流体 73の量 など)を一定にし、被験者 74が寝た状態でも容易に飲み込むことができるという効果 を得ることができる。
[0064] なお、導入補助具は、図 16に示すように装着部を構成してもよい。
[0065] 図 16に示すようにカプセル型医療装置 72Bは、その後端部に突起部 91が設けら れている。一方、導入補助具 71Bは、前記カプセル型医療装置 72Bの突起部 91を 嵌め込んで保持する小径の装着部 82Bが設けられている。これにより、前記導入補 助具 71Bは、前記装着部 82Bが前記カプセル型医療装置 72Bの突起部 91のみを 嵌め込んでいるので、前記カプセル型医療装置 72Bの全周ではなく突起部 91のみ に射出力がかかり、射出力を抑制することができる。
[0066] 従って、導入補助具 71Bは、咽頭 76付近の内壁に前記カプセル型医療装置 72B が急激に接触することを十分に防止できる。
[0067] なお、導入補助具は、図 17に示すように口腔内導入部を設けない構成にしてもよ い。 図 17に示す導入補助具 71Cは、収納部 81と装着部 82とを有して構成されて いる。この導入補助具 71Cは、前記収納部 81と、前記装着部 82とが一体的に構成さ れている。
[0068] 従って、前記導入補助具 71Cは、口腔 75の入り口付近において、カプセル型医療 装置 72を流体 73と共に前方へ射出するようになっている。それ以外の構成は、上記 導入補助具 71とほぼ同様なので、その説明を省略する。
[0069] (実施例 7)
図 18は本発明の実施例 7の導入補助具を示す構成図を示す。
[0070] 上記実施例 6では、前記収納部 81と、前記装着部 82と、前記口腔内導入部 83と がー体的に構成されて 、るが、本実施例では収納部はシリンジを用 、て構成されて いる。それ以外の構成は実施例 6と同様であるので説明を省略し、同一構成には同 じ符号を付して説明する。
[0071] すなわち、図 18に示すように本実施例の導入補助具 71Dは、収納部としてのシリ ンジ 92が装着部 82Dの後端部 93に着脱自在に取り付けられて構成されている。
[0072] 前記装着部 82Dは、後端部 93が前記シリンジ 92の先端側に接続可能に開口して 前記シリンジ 92の先端側細径部 92aを容易に嵌め込むことが可能であり、嵌め込ん だシリンジ 92の先端側細径部 92aを保持し、且つ前記シリンジ 92に収納して 、る流 体 73が漏れな 、ように所定の保持力を有して 、る。
[0073] 一方、前記シリンジ 92は、前記装着部 82Dの後端部 93から外れないように前記先 端側細径部 92aの外周面にローレット力卩ェが施されている。前記シリンジ 92は、前記 導入補助具 71の収納部 81と同様に内部に 30cc— 50cc程度の所定量の流体 73を 収納できるようになって 、る。
[0074] このように構成されている実施例 7の導入補助具 71Dは、前記シリンジ 92に前記流 体 73を収納した後、前記カプセル型医療装置 72を着脱自在に嵌め込んだ前記装 着部 82Dを前記シリンジ 92の先端側細径部 92aに接続してノ¾ /ケージ内に滅菌され た状態で収納されるようになって 、る。
[0075] そして、導入補助具 71Dは、カプセル型医療装置 72を使用する際に、パッケージ から取り出して寝て!/、る状態の被験者に対して用いられる。
[0076] 導入補助具 71Dは、寝ている状態の被験者の口腔内にカプセル型医療装置 72を 装着したままの装着部 82Dが挿入される。このとき、導入補助具 71Dは、シリンジ 92 が口腔外部に配置され、操作し易い。
[0077] そして、導入補助具 71Dは、シリンジ 92のピストン 92bを操作される。すると、導入 補助具 71Dは、シリンジ 92内部に収納されている流体 73が装着部 82D側へ流動( 移動)し、装着部 82Dに着脱自在に装着したカプセル型医療装置 72を前方へ押し 出して射出する方向に、所定の力が生じる。
[0078] そして、導入補助具 71Dは、前記シリンジ 92から前記装着部 82Dに流動 (移動)し て流入してきた流体 73が前記装着部 82Dの保持力に杭して前記カプセル型医療装 置 72に作用する。すると、導入補助具 71Dは、前記カプセル型医療装置 72の保持 が外れ、カプセル型医療装置 72を流体 73と共に前方へ射出する。以降、カプセル 型医療装置 72の動作は、実施例 6と同様である。
[0079] これにより、導入補助具 71Dは、上記実施例 6と同様な効果を有する。
[0080] (実施例 8)
次に図 19から図 22Bを参照して本発明の実施例 8を説明する。
[0081] 上記実施例 6では、前記収納部 81と、前記装着部 82と、前記口腔内導入部 83と がー体的に構成されているが、本実施例では装着部が収納部に着脱自在となる構 成である。それ以外の構成は上記実施例 6と同様であるので説明を省略し、同一構 成には同じ符号を付して説明する。
[0082] すなわち、図 19に示すように本実施例の導入補助具 71Eは、前記装着部として収 納部 81Eに着脱自在な連結部材 94が設けられて 、る。
[0083] 図 20に示すように前記連結部材 94は、前記カプセル型医療装置 72を着脱自在に 取り付ける取付部 95と、前記収納部 81Eに着脱自在となる接続部 96とを有している
。 前記接続部 96は、前記収納部 81Eに螺合する雌ねじ部 96aが形成されている。 前記接続部 96は、内部に形成されている連通路 97を形成する筒体部分により、前 記収納部 81Eの後述する薄肉部分を突き破り連通させる孔を開ける(つまり穿孔する
)ための突起部 98が形成されて 、る。
[0084] 一方、前記収納部 81Eは、前記連結部材 94の雌ねじ部 96aと螺合する雄ねじ部 9
9aが先端側細径部 99の外表面に形成されており、その内部には前記流体 73を収 納して封止する薄肉部 100による封止部が設けられている。
[0085] そして、導入補助具 71Eは、使用する直前に前記収納部 81Eの雄ねじ部 99aに前 記連結部材 94の雌ねじ部 96aが螺合されることにより、前記連結部材 94が前記収納 部 81Eに接続されると共に、前記連結部材 94の前記突起部 98が前記収納部 81E の前記薄肉部 100を穿孔することにより前記連結部材 94の連通路 97に前記流体 73 が流入されるようになる。
[0086] このような構成の本実施例の導入補助具 71Eは、前記流体 73を収納封止した前記 収納部 81Eと、前記カプセル型医療装置 72を着脱自在に取り付けた前記連結部材
94とが個別にパッケージ内に収納されるようになって!/、る。
[0087] そして、カプセル型医療装置 72を使用する際に、ノ ッケージを破る等して導入補 助具 71Eごとパッケージ内力も取り出し、寝ている状態の被験者に対して導入補助 具 71Eを用いてカプセル型医療装置 72を導入する。
[0088] 導入補助具 71Eは、使用する直前に先ず、前記連結部材 94を前記収納部 81Eに
接続される。すると、導入補助具 71Eは、上述したように前記連結部材 94の前記突 起部 98が前記収納部 81Eの前記薄肉部 100を穿孔することにより前記連結部材 94 の連通路 97に前記流体 73が流入される。
[0089] そして、この連結部材 94を前記収納部 81Eに接続した状態にぉ 、て、導入補助具
71Dは、寝ている状態の被験者の口腔内にカプセル型医療装置 72を装着したまま の連結部材 94が挿入される。
[0090] そして、導入補助具 71Eは、上記実施例 6で説明したのと同様に前記収納部 81E の後端側を握りつぶす (圧縮する)ことにより、内部に収納している流体 73が連結部 材 94側へ流動 (移動)し、図 21に示すように連結部材 94に着脱自在に装着したカブ セル型医療装置 72を前方へ押し出して射出する。以降、カプセル型医療装置 72の 動作は、上記実施例 6と同様である。
[0091] これにより、本実施例の導入補助具 71Eは、上記実施例 6と同様な効果を得ること に加え、使用する直前まで前記流体 73が封止されているので、流体 73の経時変化 がない。
[0092] なお、連結部材は、図 22A、図 22Bに示すように構成してもよい。
[0093] 図 22A及び図 22Bに示すように連結部材 94Bは、カプセル型医療装置 72F内の 電力の消耗を抑制するためのスィッチ制御手段として磁石 101を内蔵している。
[0094] つまり、図 22Bに示すようにカプセル型医療装置 72F内には電池 102の電力を図 示しない撮像素子等の負荷側に供給 Z遮断 (ONZOFF)する内部スィッチ 103が 設けてある。
[0095] この内部スィッチ 103は、カプセル型医療装置 72F内における磁石 101から離れた 例えば後端部付近に配置されたリードスィッチ 104と、これに並列にそのスィッチ接 点が配置された補助スィッチ 105とから構成されている。
[0096] リードスィッチ 104は、磁気により感知して、 OFF力 ONする。また、補助スィッチ 1 05は、電子回路により構成され、リードスィッチ 104のスィッチ接点が ONになると、こ の補助スィッチ 105は、動作状態となり、リードスィッチ 104のスィッチ接点と並列なス イッチ接点を ONにする。つまり、一度、リードスィッチ 104が OFFから ONになると、 補助スィッチ 105により、以後はリードスィッチ 104が OFFになっても電池 102の電
力が負荷側に供給される。
[0097] このような構成とすることにより、前記連結部材 94Bは、前記カプセル型医療装置 7 2Fが射出される際にリードスィッチ 104は、磁石 101による磁気が作用する部分、つ まり磁石 101に近接する部分を横切るため、この横切る際にリードスィッチ 104は OF Fから ONする。このようにカプセル型医療装置 72Fが射出される際に電源が負荷側 に供給され、使用前では電池 102の消耗を抑制することが可能となる。
[0098] なお、本発明は、以上述べた実施例のみに限定されるものではなぐ上述した各実 施例を組み合わせる等、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。 産業上の利用可能性
[0099] 被験者は、補助台や導入補助具を用いることにより、カプセル型医療装置を飲み 込み易くなり、体腔内の検査や治療を円滑に行うことができる。