JP4526253B2 - 体内観察装置 - Google Patents

体内観察装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4526253B2
JP4526253B2 JP2003343064A JP2003343064A JP4526253B2 JP 4526253 B2 JP4526253 B2 JP 4526253B2 JP 2003343064 A JP2003343064 A JP 2003343064A JP 2003343064 A JP2003343064 A JP 2003343064A JP 4526253 B2 JP4526253 B2 JP 4526253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balloon
observation
living body
medicine
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003343064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005103123A (ja
Inventor
昭夫 内山
昭 菊池
寛伸 瀧澤
宏尚 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2003343064A priority Critical patent/JP4526253B2/ja
Priority to US10/952,391 priority patent/US20050124875A1/en
Priority to CN2008100823959A priority patent/CN101254087B/zh
Priority to EP04791955A priority patent/EP1669026A4/en
Priority to PCT/JP2004/014488 priority patent/WO2005032370A1/ja
Priority to CN 200480005150 priority patent/CN1753641A/zh
Publication of JP2005103123A publication Critical patent/JP2005103123A/ja
Priority to US12/050,511 priority patent/US20080242928A1/en
Priority to US12/051,428 priority patent/US20080234546A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4526253B2 publication Critical patent/JP4526253B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、消化管等に生じた表在疾患等の患部の観察を行う体内観察装置に関する。
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD:Inflammatory Bowel Disease)は、未だその原因が明らかにされていない消化管疾患であり、現在様々な治療や予防方法の確立が急務とされている。この炎症性腸疾患の症状としては、長期に下痢、下血や血便等が続くものであり、極まれに完治することもあるが、殆どが長期間に亘る腸炎病変の回復と再発が繰り返されるのが特徴である。現在のところ、治療には長期間の薬剤投与法に依っているのが現状である。
また、炎症性腸疾患の診断方法としては、血便の有無、内視鏡検査或いはX線検査等が一般的に行われているが、この内、内視鏡検査による診断方法が、直接的に消化管内を画像で確認できるため好適に用いられている。特に、炎症性腸疾患の1つである潰瘍性大腸炎は、発病後一定期間(例えば、7年)を経過すると発癌の可能性が高まるということもあり、1年毎の定期的な内視鏡検査により、症状の進行具合等の確認を行っている。
一方、容易に患者の健康状態を検査するものとして、生体内に経口投入されるカプセル型医療装置が知られている。この種のカプセル型医療装置は、様々なものが提供されており、例えば、生体内の各部を無作為的に撮影するものや、生体内からサンプル等を採取するものや、薬剤を放出するもの等が知られている。その1つとして、体内の映像情報等の生体内情報を検出することが可能なカプセル型生体内情報検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このカプセル型生体内情報検査装置は、生体内に照明光を出力する光出力口、生体内を撮像する撮像口及び生体内の温度等を検出する生体内情報センサを有する筐体を備えている。また、筐体内には、各部に電源を供給する電池、光出力口を通して生体内を照明する
白色LED、撮像口を通して生体内を撮像するCCD、これらを制御する制御回路及び各
部より得られた生体情報を記憶するメモリが内蔵されている。また、白色LEDは、メモリに記憶された各生体情報を外部に送信するための送信手段も兼ねている。
このカプセル型生体内情報検査装置により検査を行う場合には、電源スイッチを入れた後、患者はカプセル型生体内情報検査装置を飲み込む。経口投入されたカプセル型生体内情報検査装置は、体内器官を移動しながら白色LEDで体内を照明してCCDにより各部を撮像する。この撮像された情報は、メモリに記憶される。また、生体内情報センサによって、得られた情報も同様にメモリに記憶されている。このように、体内の各部の生体情報を検出したカプセル型生体内情報検査装置は、排泄されて回収された後、白色LEDを介してメモリに記憶された情報が取り出され、分析、検査等が行われる。
特開平11−225996号公報(段落番号0007〜0030、第1〜3図)
ところで、炎症性腸疾患のうち、特に潰瘍性大腸炎については、上述したように定期的に内視鏡検査を行う必要があるが、一般的に内視鏡検査を行う場合には、正確且つ鮮明な画像を得るために、検査の前準備として下剤等を飲み込んで腸内の便や食物残渣を排出して腸の中をきれいにする洗腸を行う必要がある。ところが、この洗腸の際、便や食物残渣以外に腸内の生体組織を保護している粘膜等も流してしまうので、潰瘍性大腸炎の場合には、この粘膜が流されることにより生体組織が過敏に反応し易くなり症状をさらに悪化させる可能性があった。そのため、潰瘍性大腸炎の場合には、洗腸を行わずに内視鏡検査を行うことが多く、腸内の鮮明な画像を得られないという問題があった。
また、内視鏡検査に代わるものとして、上述した特許文献1に記載のカプセル型生体内情報検査装置等のカプセル型医療装置を利用したとしても、同様に腸内の鮮明な画像を得られない可能性があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、洗腸を行わずに消化管内(特に腸内)の患部の観察を行うことができる体内観察装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、生体内に経口投入されるカプセル状の筐体と、該筐体内に設けられ、生体内を観察する観察手段と、該観察手段の周囲を覆うように前記筐体に設けられ、生体内を移動している際に生体に密着するように拡張可能とされる光学的に透明なバルーンと、該バルーン内に流体を供給してバルーンを拡張させる拡張手段とを備え、前記観察手段が、前記バルーンを介して生体内を観察し、前記筐体に、薬剤を収納する薬剤収納部と、該薬剤収納部と前記バルーンの外部とを接続する管路と、該管路に介在されて前記薬剤収納部に収納された前記薬剤を前記バルーンの外部に放出させる放出手段と、該放出手段を作動させる制御部とを備える体内観察装置を提供する。
この発明に係る体内観察装置においては、経口投入されて消化管内を移動し、例えば、腸内に達したときに、拡張手段がバルーン内に流体を供給して該バルーンを拡張させ、該バルーンを生体に密着させる。なお、拡張手段は、自己判断で作動しても良いし、生体外からの信号を受けて作動するように設定しても構わない。この際、バルーン外部と生体との間に体液や食物残渣物等があったとしても、バルーンは、体液や食物残渣物等の異物を押しのけながら拡張するので、該異物を除去した状態で生体組織に密着する。その後、消化管内を移動するときも同様に、バルーンと生体組織との間の異物を除去した状態を保ちつつ移動を行う。これにより、観察手段は、異物に影響を受けることなく、生体を最適な状態で観察することができる。
このように、バルーンを拡張させて生体組織に密着させ、該バルーン越しに生体組織の観察を行えるので、腸内の洗腸を行わなくても、確実に生体の状態を観察することができる。特に、炎症性腸疾患の場合には、洗腸による症状の悪化を防止しつつ患部を含む消化管内の状態を確実に観察することができる。
さらに、この発明に係る体内観察装置においては、観察手段による観察結果又は生体外からの信号を受けた薬剤放出時に、制御部が、放出手段を作動させて薬剤収納部に収納されている薬剤を、管路を介してバルーン外部に放出させる。このように、放出手段により所望する患部の位置で確実に投薬を行うことができる。
請求項2に係る発明は、生体内に経口投入されるカプセル状の筐体と、該筐体内に設けられ、生体内を観察する観察手段と、該観察手段の周囲を覆うように前記筐体に設けられ、生体内を移動している際に生体に密着するように拡張可能とされる光学的に透明なバルーンと、該バルーン内に流体を供給してバルーンを拡張させる拡張手段とを備え、前記観察手段が、前記バルーンを介して生体内を観察し、前記流体が、光学的に透明な液体状の薬剤であり、前記バルーンに、該バルーンを所定値以上の圧力で拡張したときに前記薬剤をバルーン外部に吐出させる微小孔が設けられ、前記拡張手段が、薬剤放出時に前記バルーン内の圧力を前記所定値以上の圧力に上昇させる圧力上昇手段を有するか、または、前記筐体に、前記バルーンの外部と内部とを接続する管路と、該管路を開閉可能とされて前記バルーン内の前記薬剤を外部に放出する開閉弁と、該開閉弁の作動を制御する開閉弁制御部とを備える体内観察装置を提供する。
この発明に係る体内観察装置においては、観察手段による観察結果又は生体外からの信号を受けた薬剤放出時に、圧力上昇手段が、バルーン内の圧力を所定値以上に上昇させる。これにより、バルーンの微小孔から薬剤が外部に吐出される。また、圧力上昇手段が、バルーン内の圧力を下げることで、薬剤放出の停止が行える。このように、圧力上昇手段によりバルーン内の圧力をコントロールすることで、所望する患部の位置において確実に投薬を行うことができる。特に、バルーンと患部とは、体液等の異物がない密着状態であるので、患部に対して直接的に投薬を行うことができる。また、バルーンを拡張させる流体を薬剤として使用できるので、筐体内に薬剤用の収納部等を別個に設ける必要がなく、小型化を図ることができる。
この発明に係る体内観察装置においては、観察手段による観察結果又は生体外からの信号を受けた薬剤放出時に、開閉弁制御部が、管路を開とするように開閉弁を作動させる。これにより、バルーン内の薬剤が管路を介して筐体外部に放出される。また、開閉弁制御部が、開閉弁を閉じることで、薬剤放出の停止が行える。このように、開閉弁の開閉により所望する患部の位置で確実に投薬を行うことができる。また、バルーンを拡張させる流体を薬剤として使用できるので、筐体内に薬剤用の収納部等を別個に設ける必要がなく、小型化を図ることができる。
本発明の体内観察装置によれば、バルーンを拡張させて生体組織に密着させ、該バルーン越しに生体組織の観察を行えるので、腸内の洗腸を行わなくても、確実に生体組織の状態を観察することができる。特に、炎症性腸疾患の場合には、洗腸による症状の悪化を防止しつつ患部を含む消化管内の状態を確実に観察することができる。
以下、本発明に係る体内観察装置の第1参考例を、図1及び図2を参照して説明する。本参考例の体内観察装置1は、図1に示すように、体内(生体内に)経口投入されるカプセル状の筐体2と、該筐体2内に設けられて、体内を観察する観察系(観察手段)3
と、該観察系3の周囲を覆うように筐体2に設けられ、体内を移動している際に生体組織に密着するように拡張可能とされる光学的に透明なバルーン4と、該バルーン4内に流体を供給してバルーン4を拡張させる拡張手段5とを備えている。
なお、バルーン4の透明材料の屈折率nは、バルーン4内に供給する流体の屈折率nと等しいか、それよりも小さい値となっている(n≦n)。
上記筐体2は、プラスチック等で内部を密閉するように形成され、一端側に透明カバー2aが設けられている。この透明カバー2aの内側には、体内の各部を撮像する対物レンズ10が配されており、該対物レンズ10の結像位置には、例えば、CMOSイメージャ等の撮像素子11が配されている。また、対物レンズ10の周囲には、照明光を照射して対物レンズ10の視野範囲を照明するLED12が配されている。即ち、これら対物レンズ10、撮像素子11及びLED12は、上記観察系3を構成している。
上記バルーン4は、ゴム等の伸縮可能な弾性状の材質により形成され、透明カバー2a全体を覆うように端部が筐体2の周囲に取り付けられている。つまり、対物レンズ10の視野角を覆うように配されており、観察系3は、バルーン4を介して(バルーン4越しに)体内を観察するようになっている。また、筐体2には、該筐体2内に配されている流体を収納する収納部13からバルーン4の内部に上記流体を供給するための流体供給孔2bが該筐体2の軸回りに複数形成されている。この流体供給孔2bは、図示しない管路により収納部13に接続されている。また、収納部13には、開閉弁14が設けられており、該開閉弁14を開閉することで内部に収納されている流体を管路を介してバルーン4内に供給できるようになっている。即ち、これら収納部13及び開閉弁14は、上記拡張手段5を構成している。
更に、筐体2内には、上記観察系3を制御する制御部15と、観察系3で取得した撮像画像を記録するメモリ16と、観察系3で取得した撮像画像に基づいて所定の部位、例えば、腸内に達したか否かを判断する判断部17と、上述した各構成品に電力を供給する電池18とを備えている。判断部17は、腸内に達したと判断すると、その旨を制御部15に送る機能を有している。制御部15は、これを受けて上記開閉弁14を作動すると共に、観察系3により取得した撮像画像を上記メモリ16に記録するようになっている。
このように構成された体内観察装置1により、体内を観察する場合について以下に説明する。なお、本参考例においては、体内観察装置1が腸内に達したときに、バルーン4を拡張させて詳細な観察を行うよう設定している。
図示しない患者に経口投入された体内観察装置1は、消化管に沿って体内を移動する。なお、この際、図示しないスイッチが入るようになっており、電池18から各構成品に電力が供給される。また、制御部15は、体内を撮像するよう観察系3を作動させる。
ここで、体内観察装置1が腸内に達した場合には、判断部17が、観察系3で撮像した撮像画像に基づいて、例えば、撮像画像に腸内特有のヒダ状の組織が確認されたことを受けて腸内に達したと判断する。
判断部17は、腸内に達したと判断すると、その旨を制御部15に知らせる。該制御部15は、これを受けて開閉弁14を作動させると共に、観察系3で撮像した撮像画像をメモリ16に記録するよう制御を行う。
一方、制御部15からの信号を受けた開閉弁14は、管路を開状態にして収納部13に収納されている流体を流体供給孔2bを介してバルーン4に供給する。これにより、バルーン4は、図2に示すように、拡張して生体組織に密着する。この際、バルーン4の外部と生体との間に体液や食物残渣物等の異物があったとしても、バルーン4は、拡張するときの圧力によりこれらの異物を押しのけながら拡張を行うので、該異物を除去した状態で生体組織に密着する。
これによりバルーン4の拡張後、観察系3は、体内の異物の影響を受けずに最適な状態で生体組織を観察することができると共に、鮮明な撮像画像をメモリ16に記録することができる。特に、バルーン4は、拡張すると伸張して密度が大幅に低くなるため、透明状態となり、観察系3はより鮮明な撮像画像を得ることができる。
また、バルーン4の拡張後、生体内を移動するときも同様に、バルーン4と生体組織との間の異物が除去された状態を保ちつつ移動を行うので、観察系3は腸内に亘って観察を行うことができる。
更に、バルーン4と流体それぞれの屈折率とを比較すると、流体の屈折率の方が高いか、或いは同等なので、バルーン4と流体との境界面でバルーン4内への反射が起こり難くなっており、良好な観察が可能である。
上述した体内観察装置1によれば、腸内でバルーン4を拡張させて生体組織に密着させ、バルーン4越しに生体組織の観察を行えるので、腸内の洗腸等を行わなくても異物の影響を受けずに生体組織の状態を確実に観察することができる。特に、患者が炎症性腸疾患等の疾病を有している場合には、洗腸による症状の悪化を防止しつつ腸内の状態を確実に観察することができる。また、腸内の全長に亘って観察を行うことができるので、従来の内視鏡検査では観察を行うことが困難であった位置、例えば、肛門から十分離れた位置でも確実に観察を行うことができる。
なお、本参考例においては、腸内に達したときにバルーン4を拡張したが、これに限られず所望する位置でバルーンを拡張できれば構わない。また、バルーン4の拡張の際、判断部17が観察系3で撮像した撮像画像に基づいて腸内に達したか否かを判断して、該判断に応じてバルーン4を拡張させたが、これに限られず、例えば、生体外で体内観察装置1の位置を確認し、所望する位置に達したときに信号を送り、該信号を受けたときに、拡張手段がバルーン4を拡張するように構成しても構わない。更に、この際、制御部15が、該信号を受けたときに観察系3を作動するように設定しても構わない。こうすることで、観察を希望する位置でのみ観察系3を作動させることができるので、省電力化を図ることができる。
次に、本発明に係る体内観察装置の第2参考例について、図3を参照して説明する。なお、第2参考例において第1参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2参考例と第1参考例との異なる点は、第1参考例では、バルーン4を拡張させる際に、拡張手段5が収納部13に収納されている流体Aをバルーン4内に供給したのに対し、第2参考例の体内観察装置20は、体内の体液を利用してバルーン4を拡張させる点である。
即ち、本参考例の体内観察装置20は、図3に示すように、拡張手段21が、体内の体液を取得する取得部22と、該取得部22で取得された体液の水分量に基づいてバルーン4を拡張させる拡張タンク(拡張部)23とを有している。
該拡張タンク23は、一端が流体供給孔2bに接続され、他端が筐体2の外部と連通した管路24に接続されている。また、この管路24内には、高分子ゲル25が充填されており、体液から徐々に水分を吸収して飽和量に達すると、溢れた水分を拡張タンク23に供給するようになっている。即ち、これら管路24及び高分子ゲル25は、上記取得部22を構成している。なお、高分子ゲル24は、水分が飽和量に達した後、所定時間が経過すると固化してそれ以上の水分を取得しないようになっている。
上記拡張タンク23は、内部に水分と反応する顆粒炭酸等の発泡剤が収納されており、高分子ゲル24から供給された水分により炭酸ガス等の気体(流体)を発生すると共に、発生した気体を流体供給孔2bよりバルーン4内に供給するようになっている。
なお、本参考例の体内観察装置20は、腸内に達したときに水分が拡張タンク23に供給されるように高分子ゲル24の量及び密度等が調整されている。
このように構成された体内観察装置20では、体液の水分を利用して炭酸ガス等の気体(流体)を発生させてバルーン4の拡張が行えるので、筐体2内に予め流体を備える必要がない。従って、筐体2の小型化を図ることができる。また、高分子ゲル24の量や密度等を調整して飽和する水分量を容易に調整することができ、体内の所望する位置で確実にバルーン4を拡張させることができる。
なお、本参考例においては、腸内に達したときにバルーン4を拡張するように高分子ゲル24を調整したが、上記第1参考例と同様に、腸内に限られず所望する部位にてバルーン4を拡張するように高分子ゲル24を調整すれば良い。
次に、本発明に係る体内観察装置の第3参考例について、図4を参照して説明する。なお、第3参考例において第1参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第3参考例と第1参考例との異なる点は、第1参考例では、バルーン4を拡張させる際に、拡張手段5が収納部13に収納されている流体Aをバルーン4内に供給したのに対し、第3参考例の体内観察装置30は、体内の空気(流体)を利用してバルーン4を拡張させる点である。
即ち、本参考例の体内観察装置30は、図4に示すように、筐体2内に、バルーン4の外部と内部とを接続する管路31を備え、拡張手段32が、管路31に介在されてバルーン4内に外部、即ち体内から空気を供給又は、バルーン4から体内に空気を排出して該バルーン4を拡張又は収縮させるポンプ33を備えている。
上記管路31は、一端が流体供給孔2bに接続されており、他端が筐体2に設けられた流体取込口2cに接続されている。
このように構成された体内観察装置30では、制御部15が、判断部17から腸内に達した旨を受けて、ポンプ33を作動させる。該ポンプ33は、体内から空気を流体取込口2cから取り込むと共に、流体供給孔2bよりバルーン4内に供給して該バルーン4を拡張させることができる。このように、体内から空気を取得してバルーン4の拡張を行うことができるので、更なる筐体2の小型化を図ることができる。
また、観察終了後、一端ポンプ33を作動させて、バルーン4内より空気を排出させてバルーン4を収縮させることができ、その後、適宜再度バルーン4を拡張させて観察を行うことができる。このように、観察を希望する位置でのみバルーン4の拡張が可能なので、体内を円滑に移動させることができると共に、効率的な観察を行うことができる。また、観察系3の視界を確保するため、管路31の途中にフィルタ等を設けて、異物を取り除き透明度を上げた空気等の流体をバルーン4に供給するようになっている。
なお、本参考例においては、体内から空気を取り込んで、バルーン4を拡張させたが、体液を取り込んでバルーン4を拡張させても構わない。
次に、本発明に係る体内観察装置の第4参考例について、図5及び図6を参照して説明する。なお、第4参考例において第1参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第4参考例と第1参考例との異なる点は、第1参考例では、筐体2の一端側にバルーン4が配され、該バルーン4を拡張させる際に、拡張手段5が収納部13に収納されている流体をバルーン4内に供給したのに対し、第4参考例の体内観察装置40は、上記バルーン4に加え、筐体2の他端側に他のバルーン41が配され、両バルーン4、41間で流体を相互に行き来させる点である。
即ち、本参考例の体内観察装置40は、図5に示すように、筐体2内に、上記他のバルーン41を備えると共に、筐体2内に、両バルーン4、41の内部をそれぞれ連通する管路42を備えている。また、拡張手段43が、管路42に介在されて流体を両バルーン4、41内に相互に供給させるポンプ44を有している。
上記他のバルーン41は、バルーン4と同様に、ゴム等の伸縮可能な弾性状の材質により形成され、バルーン4の反対側に位置するように筐体2の周囲に取り付けられている。
このように構成された体内観察装置40では、制御部15が、判断部17から腸内に達した旨を受けて、開閉弁14を作動させて収納部13から流体Aをバルーン4に供給し、生体組織に密着するよう拡張させる。そして、観察系3による観察終了後、次の観察を所望する位置に達するまで一端バルーン4を収縮させる。即ち、制御部15がポンプ44を作動させて、バルーン4内の流体を管路42を介して他のバルーン41内に供給する。これにより図6に示すように、バルーン4が縮小すると共に、他のバルーン41が拡張する。また、バルーン4越しに観察を行う場合には、再度ポンプ44を作動させて、他のバルーン41内から流体をバルーン4内に供給して拡張させる。
上述したように、両バルーン4、44間で流体を行き来させることにより、バルーン4の拡張及び収縮が行えるので、流体の交換を行う必要がない。従って、流体への異物の混入を防ぐことができ、観察系3の視界を最適な状態(クリアな視界)に維持することができる。また、限られた狭い観察範囲を拡大視したい場合には、バルーン4を透明カバー2aに密着させるまで、ポンプ44を作動させることにより、観察部位に近接させることも可能である。
なお、本参考例においては、最初にバルーン4を拡張させる際に、収納部13に収納された流体をバルーン4に供給して拡張させたが、これに限られず、例えば、バルーン4及び他のバルーン41内に、予めバルーン4内に充満する容量の流体を供給した状態で体内に経口投入しても構わない。
こうすることで、筐体2内に収納部13等を設ける必要がないので、更なる小型化を図ることができる。
次に、本発明に係る体内観察装置の第5参考例について、図7を参照して説明する。なお、第5参考例において第1参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第5参考例と第1参考例との異なる点は、第1参考例では、体内を移動する際に、例えば、蠕動運動により単に移動していたのに対し、第5参考例の体内観察装置50は、バルーン4に設けられた逆走防止手段51により体内での移動方向が規制されている点である。
即ち、本参考例の体内観察装置50は、図7に示すように、バルーン4が、外表面に進行方向後方に向けて突出する突起部52を有する上記逆走防止手段51を備えている。該逆走防止手段51は、バルーン4と同様に弾性状の材質から形成されており、該バルーン4よりも高い剛性を有している。また、逆走防止手段51は、観察系3の視野範囲外の位置において、バルーン4の軸回りに複数設けられている。
このように構成された体内観察装置50では、バルーン4を拡張して生体組織に密着させた際に、逆走防止手段51も生体組織に密着する。特に、体内観察装置50のすぐ前方で収縮が起きた場合、体内観察装置50を後方に押し出す力が発生するが、このような場合でも、突起部52が生体組織に引っ掛かるように係止して逆走を防止する。従って、所定の進行方向に向けて確実に移動させることができ、適切な観察を行うことができる。
次に、本発明に係る体内観察装置の第6参考例について、図8を参照して説明する。なお、第6参考例において第4参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第6参考例と第4参考例との異なる点は、第4参考例では、体内を移動する際に、例えば、蠕動運動により単に移動していたのに対し、第6参考例の体内観察装置60は、体内での移動を制御できる点である。
即ち、本参考例の体内観察装置60は、図8に示すように、バルーン4及び他のバルーン41が、外表面に電極61を配すると共に、筐体2内に、電極61に電力を供給する電力供給部62を備えている。上記電極61は、観察系3の視野範囲外の位置において、バルーン4の軸回りに複数設けられている。また、制御部15は、ポンプ44を作動させてバルーン4又は他のバルーン41を拡張させた際に、拡張した側のバルーン4、41に配されている電極61に対して電力を供給するように電力供給部62を制御するようになっている。
このように構成された体内観察装置60では、バルーン4を拡張させて生体組織に密着させると、電極61も同様に生体組織に密着する。この際、制御部15が、電力供給部62を作動させて電極61に電力を供給して、生体組織に電流を流す。すると、生体組織は、電流により刺激を受けて収縮する。特に、電極周辺の生体組織を中心に収縮する。
一方、バルーン4は、この生体組織の収縮により、外側から外力を受けて、該外力により進行方向後方に移動する。つまり、体内での移動方向(例えば、蠕動方向)とは逆方向に向けて、移動する。従って、同じ位置に留まらせることができ、長い間観察が行え、より詳細な観察を行うことができる。また、他のバルーン41を拡張させた時に、電極61に電力を供給して生体組織に電流による刺激を与えることで、体内での移動方向への推進を促進することができ、観察を要しない部分の移動速度を早くして患部に速く達することが可能である。
上述したように、移動進行方向への推進を促進したり、進行方向後方に移動させたりする等、体内での移動を容易且つ確実に制御することができる。
次に、本発明に係る体内観察装置の第1実施形態について、図9を参照して説明する。なお、第1実施形態において第1参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第1実施形態と第1参考例との異なる点は、第1参考例では、バルーン4越しに患部を含む生体組織の観察を行っていたのに対し、第1実施形態の体内観察装置70は、観察に加え、患部に対して投薬が行える点である。
即ち、本実施形態の体内観察装置70は、図9に示すように、流体が光学的に透明な液体状の薬剤であり、バルーン4に、該バルーン4を所定値以上の圧力で拡張したときに、薬剤をバルーン4の外部に吐出させる微小孔4aが設けられ、拡張手段5が、薬剤放出時にバルーン4内の圧力を所定値以上の圧力に上昇させる圧力上昇手段を71を有している。
上記微小孔4aは、バルーン4の外表面全体に亘って複数設けられている。また、該微小孔4aは、バルーン4が上記所定値以上の圧力に達するまでは、該バルーン4の弾性により塞がった状態となり、薬剤を外部に吐出しないようになっている。上記圧力上昇手段71は、図示しない圧力センサによりバルーン4内の圧力を検出しており、薬剤放出時に、開閉弁14を作動させて収納部13からバルーン4内に、更に流体である薬剤を供給するようになっている。なお、本実施形態においては、判断部17が、観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であるか否かを判断する。
このように構成された体内観察装置70によれば、バルーン4を拡張させて生体組織に密着させて、観察系3による観察を行っている際に、判断部17が該観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であると判断、例えば、撮像画像から赤色を検出して閾値よりも多い場合には投薬が必要な出血部位であると判断して、その旨を圧力上昇手段71に知らせる。該圧力上昇手段71は、これを受けてバルーン4内に更に薬剤を供給して該バルーン4を拡張させる。この際、圧力上昇手段71は、圧力センサによりバルーン4内の圧力をモニタしており、バルーン4内の圧力が所定値以上に達した時点で開閉弁14を閉じて、バルーン4の拡張を停止する。
圧力上昇手段71により所定値以上に拡張したバルーン4は、微小孔4aが開いた状態となるので、バルーン4内の薬剤が微小孔4aより外部に吐出する。この際、患部とバルーン4とは密着状態であるので、吐出された薬剤は、体液等の異物の影響を受けずに直接的に患部に作用する。このように、圧力上昇手段71により、所望する位置で薬剤の放出が行えると共に、異物の影響を受けずに確実に患部に対して投薬を行うことができる。また、バルーン4を拡張させる流体を薬剤として使用しているので、筐体2内に別個に薬剤用の収納部を設ける必要が無く、小型化を図ることができる。
なお、本実施形態においては、投薬するか否かを判断部17により判断させたが、これに限られず、例えば、生体外で観察系3により撮像された画像をモニタしており、該画像に基づいて投薬が必要と判断した時に信号を送り、該信号を受けて圧力上昇手段71がバルーン4内の圧力を上昇するように構成しても構わない。
次に、本発明に係る体内観察装置の第2実施形態について、図10を参照して説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、バルーン4に設けられた微小孔4aにより薬剤を吐出していたのに対し、第2実施形態の体内観察装置80は、バルーン4内から管路81を介してバルーン4外部に薬剤を吐出させる点である。
即ち、本実施形態の体内観察装置80は、図10に示すように、筐体2内に、バルーン4の外部と内部とを接続する上記管路81と、該管路81を開閉可能としバルーン4内の薬剤を外部に放出する開閉弁82とを備えている。
なお、本実施形態においては、判断部17が観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であると判断したときに、制御部15が上記開閉弁82を作動するようになっている。即ち、該制御部15が、開閉弁の作動を制御する開閉弁制御部の機能を有している。
このように構成された体内観察装置80によれば、判断部17が該観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であると判断すると、制御部15が、開閉弁82を作動させて管路81を開状態とする。これにより、バルーン4内の薬剤が、管路81を介してバルーン4外部に放出される。また、開閉弁82を閉じることで、薬剤放出の停止が行える。このように、開閉弁82の開閉により所望する位置で確実に投薬を行うことができる。また、バルーン4を拡張させる流体を薬剤として使用しているので、筐体2内に別個に薬剤用の収納部を設ける必要が無く、小型化を図ることができる。特に、バルーン4越しに投薬を行うのではなく、管路82を介して薬剤放出を行うので、該放出時に観察系3の観察に影響を与えることはない。従って、観察能を低減させることはない。
なお、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、投薬するか否かを判断部17により判断させたが、これに限られず、例えば、生体外で観察系3により撮像された画像をモニタしており、該画像に基づいて投薬が必要と判断した時に信号を送り、該信号を受けて開閉弁82を作動するように構成しても構わない。
次に、本発明に係る体内観察装置の第3実施形態について、図11を参照して説明する。なお、第3実施形態において第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第3実施形態第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、バルーン4に設けられた微小孔4aによりバルーン4内部の薬剤を吐出していたのに対し、第3実施形態の体内観察装置90は、薬剤タンク91(薬剤収納部)に収納されている薬剤を管路92を介してバルーン4の外部に放出する点である。
即ち、本実施形態の体内観察装置90は、筐体2内に薬剤を収納する上記薬剤タンク91と、該薬剤タンク91とバルーン4の外部とを接続する上記管路92と、該管路92に介在されて薬剤タンク91に収納された薬剤をバルーン4の外部に放出させるポンプ(放出手段)93とを備えている。なお、バルーン内には、第1参考例と同様に流体が供給されるようになっている。
上記管路92は、バルーン4と同様の材質からなり、薬剤タンク91から筐体2内を通って該筐体2外部に出て、バルーン4の外周に沿うように配されている。即ち、管路92は、バルーン4外表面に、該バルーン4と一体に設けられている。また、管路92の出口、即ち、薬剤放出口は、観察系3の観察視野範囲に入るような位置に配されている。なお、本実施形態においては、制御部15が、上記ポンプ93の作動を制御している。
このように構成された体内観察装置90では、判断部17が該観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であると判断すると、制御部15が、ポンプ93を作動させて薬剤タンク91内に収納されている薬剤を管路92を介して薬剤放出口よりバルーン4の外部に放出させる。この際、観察系3により薬剤放出状態を確認しながら投薬を行えるので、正確且つ効率良く投薬を行うことができる。
なお、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、投薬するか否かを判断部17により判断させたが、これに限られず、生体外からの信号等を受けてポンプ93を作動するようにしても構わない。
次に、本発明に係る体内観察装置の第7参考例について、図12を参照して説明する。なお、第7参考例において第4参考例と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第7参考例と第4参考例との異なる点は、第4参考例では、バルーン4越しに患部の観察を行っていたのに対し、第7参考例の体内観察装置100は、患部の観察に加え、該患部に対して投薬を行う点である。
即ち、本参考例の体内観察装置100は、流体が光学的に透明な液体状の薬剤であり、バルーン4内に、該バルーン4の圧力が所定値以上の圧力に達したときに薬剤をバルーン4の外部に放出するリーク弁(放出手段)101を有し、制御部15が、薬剤放出時にバルーン4内の圧力を所定値以上の圧力になるようにポンプ44を作動するようになっている。なお、制御部15は、図示しない圧力センサによりバルーン4内の圧力を検出するようになっている。
このように構成された体内観察装置100では、判断部15が該観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であると判断すると、制御部15が、ポンプ44を作動させて他のバルーン41内の薬剤を更にバルーン4内に供給して該バルーン4を拡張させる。この際、制御部15は、圧力センサによりバルーン4内の圧力をモニタしており、バルーン4内の圧力が所定値以上に達した時点でポンプ44を停止する。
所定値以上に拡張したバルーン4は、リーク弁101が開き、バルーン4内の薬剤が該リーク弁101より外部に吐出する。この際、患部とバルーン4とは密着状態であるので、吐出された薬剤は、体液等の異物の影響を受けずに直接的に患部に作用する。このように、所望する位置で確実に患部に対して投薬を行うことができる。
なお、本参考例においても、上記第1実施形態と同様に、投薬するか否かを判断部17により判断させたが、これに限られず、生体外からの信号等を受けてポンプ33を作動するようにしても構わない。
次に、本発明に係る体内観察装置の第8参考例について、図13を参照して説明する。なお、第8参考例において第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第8参考例第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、バルーン4に設けられた圧力上昇手段71を作動させることにより微小孔4aから薬剤を吐出していたのに対し、第8参考例の体内観察装置110は、生体からの外力を利用して微小孔4aから薬剤を吐出させる点である。
即ち、本参考例の体内観察装置110は、筐体2に、外表面に電極111を有すると共に内部に薬剤を収納する他のバルーン112を備え、筐体2内に電極111に電力を供給する電力供給部113と、バルーン4及び他のバルーン112の内部をそれぞれ連通する管路114とを備えている。また、電力供給部113は、薬剤放出時に電極111に電力を供給するようになっている。
参考例において、判断部17が観察系3により撮像された画像に基づいて投薬が必要な患部であると判断すると、制御部15が電極111に対して電力を供給するように電力供給部113を制御するようになっている。
このように構成された体内観察装置111では、判断部17が投薬が必要であると判断すると、その旨を制御部15に知らせる。該制御部15は、これを受けて電力供給部113を作動させて電極111に電力を供給して、生体組織に電流を流す。これにより、生体組織は、刺激を受けて収縮し、他のバルーン4を外方から押圧する。この押圧により、他のバルーン112の内部に収納されている薬剤が、管路114を介してバルーン4の内部に移動する。なお、この際、電力供給部113は、バルーン4内部の圧力を検出する図示しない圧力センサにより、バルーン4内の圧力が所定値以上となるように電極111に電流を供給している。
一方、バルーン4は、他のバルーン112から薬剤が供給されるので、内部の圧力が所定値以上となり、微小孔4aが開く。これにより、バルーン4内の薬剤が微小孔4aより外部に吐出するので、患部に投薬を行うことができる。このように、生体から受ける外力を有効に利用して投薬を行うことができるので、投薬の際の省電力化を図ることができると共に、効率的な投薬を行うことができる。
なお、本発明の技術分野は、上記実施形態および参考例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態あるいは参考例において、観察系を筐体の端部に設けて、生体内での進行方向前方を観察したが、これに限られず、バルーン越しに観察できれば筐体のどの位置に配しても構わない。例えば、観察系を筐体の他端側に設けて進行方向後方を観察するようにしても構わないし、図14に示すように、筐体の側部に設けても構わない。この場合には、消化管に対して観察系が対向配置されるので、より詳細に粘膜組織の観察を行うことができる。なお、この際、筐体には観察系の対物レンズの視野範囲に亘って透明カバー等を設ければ良い。
また、上記第1実施形態から第3実施形態、および第8参考例において、観察系による体内観察に加え、投薬を行う場合を示したが、投薬だけに限られず、バルーン越しの観察に基づいてその他の機能を付加をしても構わない。例えば、体内のpH値や、微生物、血液等を取得する取得手段等の機能を付加しても良い。
また、このような観察以外に他の機能を付加した場合、例えば、投薬を行う場合において、バルーンを利用して体内の所望する位置に正確に投薬を行うことも可能である。例えば、図15に示す体内観察装置は、観察系(撮像装置)が筐体の側部に向くように配されている。なお、筐体には撮像装置の視野範囲に亘って透明カバーが設けられている。また、筐体内には、薬剤を収納する薬剤タンク、該薬剤タンクと筐体外部とを接続する管路、該管路に介在されて薬剤タンク内の薬剤を筐体外部に排出するポンプが内蔵されている。なお、管路の出口、即ち、薬剤放出孔は、観察系に隣接するように設けられている。
この体内観察装置では、投薬部位に達したときに、バルーンを拡張させて生体組織に密着させ、体内観察装置を生体に固定させる。固定後、ポンプを作動させて薬剤を筐体外部に放出させる。こうすることで、所望する位置に的確に薬剤を放出することができる。特に、薬剤放出孔が観察系に隣接しているので、投薬状態を観察系で確認することができるため、投薬の正確性が向上する。
更には、上記構成に加え、筐体の両側にバルーンが配されるように他のバルーンを設けても良い。この場合には、両バルーンを拡張させた後に薬剤を放出することで、薬剤を両バルーン間に留めておくことができ、目的部位に多くの薬剤を放出することができる。また、管腔が横向きではない場合においても、薬剤を両バルーン間で塞ぐ形であるので、薬剤が重力方向に流れることを防止することができ、効率的な投薬を行うことができる。
本発明に係る体内観察装置の第1参考例を示す断面図である。 図1に示す体内観察装置のバルーンを拡張させて、生体組織に密着させた状態を示す体内観察装置の断面図である。 本発明に係る体内観察装置の第2参考例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第3参考例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第4参考例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す図である。 図5に示す体内観察装置の他のバルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す断面図である。 本発明に係る体内観察装置の第5参考例を示す側面図であって、バルーンを拡張させた状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第6参考例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第1実施形態を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させると共に、投薬を行っている状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第2実施形態を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させると共に、投薬を行っている状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第3実施形態を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させると共に、投薬を行っている状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第7参考例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させると共に、投薬を行っている状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の第8参考例を示す断面図であって、バルーン及び他のバルーンを拡張させて生体組織に密着させると共に、投薬を行っている状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の他の例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す図である。 本発明に係る体内観察装置の更に他の例を示す断面図であって、バルーンを拡張させて生体組織に密着させた状態を示す図である。
1、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110 体内観察装置
2 筐体
3 観察系(観察手段)
4 バルーン
4a 微小孔
5、21、32 拡張手段
15 制御部、開閉弁制御部
22 取得部
23 拡張タンク(拡張部)
31、42、81、92 管路
33、44 ポンプ
41、112 他のバルーン
51 逆走防止手段
52 突起部
61、111 電極
62、113 電力供給部
71 圧力上昇手段
82 開閉弁
91 薬剤タンク(薬剤収納部)
93 ポンプ(放出手段)
101 リーク弁(放出手段)

Claims (2)

  1. 生体内に経口投入されるカプセル状の筐体と、
    該筐体内に設けられ、生体内を観察する観察手段と、
    該観察手段の周囲を覆うように前記筐体に設けられ、生体内を移動している際に生体に密着するように拡張可能とされる光学的に透明なバルーンと、
    該バルーン内に流体を供給してバルーンを拡張させる拡張手段とを備え、
    前記観察手段が、前記バルーンを介して生体内を観察し、
    前記筐体に、薬剤を収納する薬剤収納部と、該薬剤収納部と前記バルーンの外部とを接続する管路と、該管路に介在されて前記薬剤収納部に収納された前記薬剤を前記バルーンの外部に放出させる放出手段と、該放出手段を作動させる制御部とを備えることを特徴とする体内観察装置。
  2. 生体内に経口投入されるカプセル状の筐体と、
    該筐体内に設けられ、生体内を観察する観察手段と、
    該観察手段の周囲を覆うように前記筐体に設けられ、生体内を移動している際に生体に密着するように拡張可能とされる光学的に透明なバルーンと、
    該バルーン内に流体を供給してバルーンを拡張させる拡張手段とを備え、
    前記観察手段が、前記バルーンを介して生体内を観察し、
    前記流体が、光学的に透明な液体状の薬剤であり、
    前記バルーンに、該バルーンを所定値以上の圧力で拡張したときに前記薬剤をバルーン外部に吐出させる微小孔が設けられ、前記拡張手段が、薬剤放出時に前記バルーン内の圧力を前記所定値以上の圧力に上昇させる圧力上昇手段を有するか、
    または、
    前記筐体に、前記バルーンの外部と内部とを接続する管路と、該管路を開閉可能とされて前記バルーン内の前記薬剤を外部に放出する開閉弁と、該開閉弁の作動を制御する開閉弁制御部とを備えることを特徴とする体内観察装置。
JP2003343064A 2003-10-01 2003-10-01 体内観察装置 Expired - Fee Related JP4526253B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003343064A JP4526253B2 (ja) 2003-10-01 2003-10-01 体内観察装置
US10/952,391 US20050124875A1 (en) 2003-10-01 2004-09-28 Vivo observation device
EP04791955A EP1669026A4 (en) 2003-10-01 2004-10-01 BODY IN AN OBSERVATION DEVICE
PCT/JP2004/014488 WO2005032370A1 (ja) 2003-10-01 2004-10-01 体内観察装置
CN2008100823959A CN101254087B (zh) 2003-10-01 2004-10-01 体内观察装置
CN 200480005150 CN1753641A (zh) 2003-10-01 2004-10-01 体内观察装置
US12/050,511 US20080242928A1 (en) 2003-10-01 2008-03-18 In vivo observation device
US12/051,428 US20080234546A1 (en) 2003-10-01 2008-03-19 In vivo observation device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003343064A JP4526253B2 (ja) 2003-10-01 2003-10-01 体内観察装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005103123A JP2005103123A (ja) 2005-04-21
JP4526253B2 true JP4526253B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=34537142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003343064A Expired - Fee Related JP4526253B2 (ja) 2003-10-01 2003-10-01 体内観察装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4526253B2 (ja)
CN (2) CN1753641A (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9801527B2 (en) * 2004-04-19 2017-10-31 Gearbox, Llc Lumen-traveling biological interface device
US9138250B2 (en) 2006-04-24 2015-09-22 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Medical instrument handle and medical instrument having a handle
US7597661B2 (en) * 2006-05-11 2009-10-06 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Medical instrument having a catheter and method for using a catheter
JP4716922B2 (ja) * 2006-05-23 2011-07-06 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 カプセル型医療装置およびこれを用いた薬剤導入システム
JP5031601B2 (ja) * 2008-01-29 2012-09-19 富士フイルム株式会社 カプセル内視鏡、およびカプセル内視鏡の動作制御方法
WO2011092936A1 (ja) * 2010-01-27 2011-08-04 オリンパス株式会社 電源システム及び、その電源システムを搭載する医療用カプセル装置
WO2013003487A1 (en) * 2011-06-29 2013-01-03 Rani Therapeutics, Llc Device, system and methods for the oral delivery of therapeutic compounds
WO2013121621A1 (ja) 2012-02-15 2013-08-22 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 医用システム
WO2013145855A1 (ja) * 2012-03-27 2013-10-03 ソニー株式会社 カプセル型医療装置および医療システム
CN102670158A (zh) * 2012-05-10 2012-09-19 无锡市华焯光电科技有限公司 一种可定位胶囊内窥镜系统
CN105813536A (zh) * 2013-10-22 2016-07-27 吕甘雨 用于具有多个密度相的胶囊装置的系统及方法
CN105877685B (zh) * 2015-01-26 2019-03-15 香港中文大学 内窥镜胶囊和内窥镜系统
WO2016155671A1 (zh) * 2015-04-02 2016-10-06 傅君志 可吞咽式装置
CN105361848B (zh) * 2015-11-24 2017-11-24 陈玉玲 施药胃镜
CN105476593B (zh) * 2015-12-30 2019-02-05 中科院合肥技术创新工程院 一种用于检查食管疾病的胶囊内窥镜
EP3318172B8 (en) * 2016-11-04 2020-04-08 Ovesco Endoscopy AG Capsule endomicroscope for acquiring images of the surface of a hollow organ
CN107929928A (zh) * 2017-12-21 2018-04-20 王玉凤 一种肿瘤内科药物介入治疗装置
CN109567727B (zh) * 2019-01-24 2021-06-01 安多特(北京)内窥镜技术有限公司 一种医用内窥镜的组件
CN110384468B (zh) * 2019-06-04 2022-05-10 聚融医疗科技(杭州)有限公司 一种胶囊内镜
KR102294089B1 (ko) * 2020-01-20 2021-08-26 서울대학교병원 내시경장치
CN111568347B (zh) * 2020-04-08 2022-08-16 哈尔滨工业大学(深圳)(哈尔滨工业大学深圳科技创新研究院) 一种具有施药功能的磁驱动胶囊内窥镜机器人
CN113633250A (zh) * 2021-06-22 2021-11-12 桐乡市第一人民医院 一种术中肠镜肠壁固定装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58188421A (ja) * 1982-04-27 1983-11-02 東レ株式会社 血管内視鏡用バル−ンカテ−テル
JPS59135044A (ja) * 1983-01-19 1984-08-03 住友電気工業株式会社 バル−ン付きフアイバ−スコ−プ
JPH06160734A (ja) * 1992-11-16 1994-06-07 Mitsubishi Cable Ind Ltd 側視型内視鏡
JP2003111720A (ja) * 2001-08-29 2003-04-15 Siemens Ag 患者体内で最低侵襲診断および侵襲を実施するための装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58188421A (ja) * 1982-04-27 1983-11-02 東レ株式会社 血管内視鏡用バル−ンカテ−テル
JPS59135044A (ja) * 1983-01-19 1984-08-03 住友電気工業株式会社 バル−ン付きフアイバ−スコ−プ
JPH06160734A (ja) * 1992-11-16 1994-06-07 Mitsubishi Cable Ind Ltd 側視型内視鏡
JP2003111720A (ja) * 2001-08-29 2003-04-15 Siemens Ag 患者体内で最低侵襲診断および侵襲を実施するための装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101254087B (zh) 2011-05-11
CN101254087A (zh) 2008-09-03
JP2005103123A (ja) 2005-04-21
CN1753641A (zh) 2006-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4526253B2 (ja) 体内観察装置
JP4503979B2 (ja) 体内装置および医療機器
US20080242928A1 (en) In vivo observation device
JP4744026B2 (ja) カプセル内視鏡およびカプセル内視鏡システム
US20080234546A1 (en) In vivo observation device
JP4674038B2 (ja) 生体内センシング装置
US7083579B2 (en) Encapsulated medical device and method of examining, curing, and treating internal region of body cavity using encapsulated medical device
JP4329394B2 (ja) 小型撮影装置
JP4578740B2 (ja) カプセル型医療装置
JP4520126B2 (ja) カプセル型医療装置システム
CN102131452B (zh) 可操作性增强的系统和方法
JPWO2007097393A1 (ja) カプセル内視鏡システム
KR20150041156A (ko) 협폭의 신체내강을 유지하기 위한 시스템들 및 방법들
WO2018133660A1 (zh) 胃肠道微生物采集胶囊及采集系统
US20100076261A1 (en) Examination device
JP2016533864A (ja) マルチ密度相を有するカプセル装置に用いられるシステム及び方法
US8439851B2 (en) Lumen passability checking device, lumen passability checking method, and method of manufacturing lumen passability checking device
WO2006070472A1 (ja) カプセル型医療装置用導入補助装置
JP4642424B2 (ja) 体内医療装置
JP2004073887A (ja) カプセル内視鏡
JP3252274B2 (ja) 直腸カテーテル
JP2006239439A (ja) カプセル型内視鏡
CN204863063U (zh) 吸盘胶囊内镜
CN117860310A (zh) 一种粘附囊、粘附组件及腔道黏液取样装置
WO2007034712A1 (ja) カプセル内視鏡の洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100423

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100525

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100601

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees