WO2005120965A1

WO2005120965A1 - ケースブランク及びその製造方法、並びにケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函及びその製造方法

Info

Publication number: WO2005120965A1
Application number: PCT/JP2005/010269
Authority: WO
Inventors: Daijobu Nishiwaki; Ryozo Nishikawa; Kenji Kozuka
Original assignee: Ube-Nitto Kasei Co., Ltd.
Priority date: 2004-06-07
Filing date: 2005-06-03
Publication date: 2005-12-22
Also published as: JP2005343554A

Abstract

　本発明は、接合部の隙間や段差を小さくし、折曲部の曲げ剛性を適性化することができるケースブランク及びその製造方法、並びにケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函及びその製造方法を提供するものであり、合成樹脂製の一対の平行なライナー板６の間に多数のリブ７を介在して仕切られた中空部８を有する中空樹脂板材の原板５を成形してなる、接合しろ部１１と折曲部２１ａ，２１ｂとを有し、外縁部３１に熱シール部を有するケースブランク１であって、接合しろ部１１は、原板５の厚みに対して０．２倍（１／５）～０．５倍（１／２）に圧縮された圧縮部１２を備え、圧縮部１２のケースブランク本体側（内側）には、熱罫線部２２ｂを備えている。

Description

明細書

ケースブランク及びその製造方法、並びにケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函及びその製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、ケースブランク及びその製造方法、並びにケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函及びその製造方法に関する。

背景技術

[0002] 近年、段ボール通函としては、紙製段ボールが通函として使用されてきた。ところが、食品業界や医薬品業界における段ボール通函の物流形態では、紙粉や異物の混入、変質等のため、衛生面で問題があった。また、紙製段ボールは、水や薬品等によって強度が著しく低下し、繰り返し使用が困難となってしまうため、耐久性の面で問題があった。さらに、紙製段ボールは、廃棄処理に伴い環境汚染の要因となってしまうため、環境面で問題があった。そこで、段ボール通函としては、紙製段ボールに代えて、ポリピロピレン (PP)等の合成樹脂製の中空榭脂板材カもなるプラスチック製段ボールが使用されるようになっている。このプラスチック製段ボールは、紙製段ボールに比べると、衛生面、耐久性の面、環境面で優れている。

[0003] もっとも、このようなプラスチック製段ボール通函であっても、なお衛生面での問題があった。すなわち、プラスチック製段ボール通函は、通常、中空榭脂板材を型抜き加工して製造されたケースブランクを接合して組み立てられてヽるため、カットされた外縁部には開口部が形成され、その中に異物が混入してしまい、非衛生的であった。そこで、従来、外縁部を熱シールィ匕することにより、開口部を塞き、その中に異物が混入してしまうことを防止するための技術がある（例えば、特開 2003— 340936号公報参照)。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] し力しながら、従来のプラスチック製段ボール通函であっても、依然として衛生面で問題があり、次に掲げる問題もある。すなわち、ケースブランクを接合して組み立てられたプラスチック製段ボール通函の接合部には大きな隙間や段差があるため、この隙間や段差に異物が付着堆積し、接合部から異物が混入してしまうという問題がある

[0005] また、このような隙間や段差のために、収納物を傷つけてしまうという問題や、プラスチック製段ボール通函が相互に引つ力かってしまうという問題もある。さらに、プラスチック製段ボール通函は、ケースブランクの折曲部を折り曲げて組み立てられており、この折曲部の曲げ剛性は、紙製の段ボールに比べて大きい。そのため、フラップ等の折曲げが困難となり、収納や封緘の効率が低下してしまうという問題がある。また、このようなプラスチック製段ボール通函を折畳むと、折曲部の反発によって浮きが生じるため、折畳み保管の際に嵩張ってしまうという問題もある。

[0006] 本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、接合部の隙間や段差を小さくし、折曲部の曲げ剛性を適性ィ匕することができるケースブランク及びその製造方法、並びにケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 上記課題を解決するために、本発明は、合成樹脂製の一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介在して仕切られた中空部を有する中空榭脂板材の原板を成形してなる、接合しろ部と折曲部とを有し、その外縁部に熱シール部を設けたケースブランクであって、前記接合しろ部は、前記原板の厚みに対して 0. 2倍〜 0. 5倍に圧縮された圧縮部を備え、該圧縮部のケースブランク本体側に熱鄞線部を備えたことを特徴とする。

[0008] また、前記折曲部は、凹型あるいは V字型の熱鄞線部を備えたことを特徴とする。

[0009] また、前記熱鄞線部は、前記原板の厚みに対して 0. 8〜1. 5倍の中心間隔を有する 2本の平行線を備えたことを特徴とする。

[0010] さらに、本発明は、合成樹脂製の一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介在して仕切られた中空部を有する中空榭脂板材の原板を成形してなる、相互に融着させる 2箇所の接合しろ部と、折曲部とを有し、その外縁部に熱シール部を設けたケースブランクであって、前記接合しろ部の肉厚を 0. 1〜0. 3mmとし、且つその巾寸法を 3. 0〜5. Ommに薄肉化した薄肉部を備えたことを特徴とする。

[0011] また、前記折曲部は、凹型あるいは V字型の熱鄞線部を備えたことを特徴とする。

[0012] また、前記熱鄞線部は、前記原板の厚みに対して 0. 8〜1. 5倍の中心間隔を有する 2本の平行線を備えたことを特徴とする。

[0013] また、本発明は、請求項 1〜3のいずれかに記載のケースブランクの製造方法において、前記原板を前記ケースブランクの型抜き加工する際に、前記接合しろ部に成形する部分を非加熱圧縮し、且つ前記折曲部に成形する部分を加熱圧縮すると同時に切断、打ち抜くことを特徴とする。

[0014] また、本発明は、請求項 4〜6のいずれかに記載のケースブランクの製造方法において、前記原板を前記ケースブランクの型抜き加工する際に、前記相互に融着させる 2箇所の接合しろ部に成形する部分を加熱圧縮し、前記薄肉部の形成と同時に切断、打ち抜くことを特徴とする。

[0015] また、本発明は、請求項 1〜3のいずれかに記載のケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函であって、前記接合しろ部が前記ケースブランクの所定箇所に接合されており、前記折曲部が折り曲げられて通函に組み立てられたことを特徴とする。なお、折畳式プラスチック製段ボール通函は、箱型の状態のみならず、折り畳まれた状態をも含む。

[0016] また、本発明は、請求項 4〜6のいずれかに記載のケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボール通函であって、前記薄肉化した接合しろ部同士を接合一体化させて、少なくとも 1箇所のコーナー部が形成されており、前記コーナー部又は前記折曲部が折り曲げられて通函に組み立てられたことを特徴とする。

[0017] また、本発明は、請求項 9に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法であって、前記接合しろ部を前記ケースブランクの所定箇所に接合させる接合ェ程と、前記折曲部を折り曲げて通函に組み立てる組立工程と、を備えたことを特徴とする。なお、接合工程及び組立工程は、同時若しくは順次に行うこととしてもよぐ例えば、折曲部を折り曲げながら接合しろ部同士を接合させ、若しくは折曲部の全部又は一部を折り曲げてカも接合しろ部同士を接合させることとしてもょ、。

[0018] また、前記接合工程は、前記接合しろ部及び前記ケースブランクの所定箇所を重ね合わせ、溝きり加熱鄞線刃によってプレス融着することを特徴とする。

[0019] また、前記接合工程は、前記接合しろ部及び前記ケースブランクの所定箇所に相互に嵌め合い可能な凹部及び凸部を設け、前記凹部及び凸部を相互に嵌め合いプレス融着することを特徴とする。

[0020] また、前記接合工程は、前記接合しろ部及び前記ケースブランクの所定箇所を重ね合わせ、超音波融着することを特徴とする。

[0021] また、請求項 10に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法であって

、前記薄肉化した接合しろ部同士を接合一体化させて、少なくとも 1力所のコーナー部を形成する接合工程と、前記コーナー部又は前記折曲部を折り曲げて通函に組み立てる組立工程と、を備えたことを特徴とする。

[0022] また、前記接合工程は、前記薄肉化した接合しろ部同士を重ね合わせ、溝きり加熱鄞線刃によってプレス融着することを特徴とする。

[0023] また、前記接合工程は、前記薄肉化した接合しろ部同士に相互に嵌め合い可能な凹部及び凸部を設け、前記凹部及び凸部を相互に嵌め合いプレス融着することを特徴とする。

[0024] また、前記接合工程は、前記接合しろ部同士を重ね合わせ、超音波融着することを特徴とする。

[0025] <関連文献とのクロスリファレンス >

本出願は、 2004年 6月 7日付けで出願した日本国特願 2004— 168764号に基づく優先権を主張し、その内容を援用するものである。

図面の簡単な説明

[0026] [図 1]ケースブランク及び折畳式プラスチック製段ボール通函を示す図である。

[図 2]中空榭脂板材の原板を示す図である。

[図 3]上型及び下型を示す図である。

[図 4]接合しろ部を加工する際に用いる上型を示す図である。

[図 5]接合しろ部を加工する様子を示す図である。

[図 6]ケースブランクを示す図である。

[図 7]接合しろ部を相互に融着させる様子を示す図である。 [図 8]接合しろ部と圧縮した接合対面との接合例を示す図である。

[図 9]折曲部が折り曲げられる様子を示す図である。

符号の説明

[0027] 1 ケースブランク Z2 折畳式プラスチック製段ボール通函 Z

3a, 3b側面部 Z4a, 4b フラップ Z5 原板 Z

6 ライナー板 Z7 リブ Z8 中空部 Z9 上型 Z

10 下型 Zl Kl la, l ib) 接合しろ部 Z

12, 53 圧縮部 Z13 打ち抜き刃 Z14 熱シール刃 Z

15, 16, 17 鄞線刃 Z18 接合部 Z19 凸部 Z

20 ピン形状（円錐)の凸部 Z21 (21a, 21b) 折曲部 Z

22 (22a, 22b) 熱鄞線部 Z31 外縁部 Z

41 接合しろ部の圧縮用押さえゴム Z

42 接合対面の圧縮用押さえゴム Z

51 熱鄞線刃 Z52 圧縮部形成用弾性体 Z61 コーナー部 Z

71 溝きり加熱鄞線刃 Z72 加熱鄞線刃（溝きり無し) Z

73 超音波融着装置 Z81 接合対面

発明を実施するための最良の形態

[0028] 以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。

[0029] = = =ケースブランク及び折畳式プラスチック製段ボール通函= = =

まず、本発明のケースブランク及び折畳式プラスチック製段ボール通函につ、て説明する。

[0030] 図 1は、本発明の実施形態におけるケースブランク 1及び折畳式プラスチック製段ボール通函 2を示す図であり、（a)はケースブランク 1を示す展開図であり、（b)は折畳式プラスチック製段ボール通函 2を示す斜視図である。なお、（a)は (b)の展開図に相当する。

[0031] 図 1 (a)に示すように、ケースブランク 1は、直方型の折畳式プラスチック製段ボール通函 2の側面を構成する 2種類の側面部 3a, 3b (各 2枚）と、同段ボール通函の上下面を構成する 2種類のフラップ 4a, 4b (各 4枚）とを有し、さら〖こ、接合しろ部 11及び折曲部 21a, 21bがー体成形され、その外縁部 31は、熱シールィ匕されている（以下、熱シール化された外縁部を特に「熱シール部」と称する。）。

[0032] そして、接合しろ部 11は、ケースブランク 1の側面部 3aに設けられ、これに相対する反対側の側面部 3bに接合させる。接合しろ部 11は、熱鄞線部 22bを介してケースブランク 1に連接されており、その中心領域が圧縮された圧縮部 12と、一部が熱シール化された外縁部 31とから構成される。一方、接合対面は、圧縮部 12の厚みに応じてその厚をカ卩ェしておくことが好ましぐ特に、圧縮部 12との接合後の厚みが原板 5の厚と同等となるようにカ卩ェしておくことが好ましい。例えば、圧縮部 12を原板 5の 1Z3 に圧縮する場合であれば、その接合対面の厚みを 2Z3程度に圧縮する。このように加工した場合には、接合部の段差、すなわち表面上の出っ張りを小さくすることができる。

[0033] 折曲部 21a, 21bは、側面部 3a, 3b及びフラップ 4a, 4b等で挟まれる各境界領域を折り曲げ可能とするために設けられている。すなわち、折曲部 21aは、側面部 3aとフラップ 4aとの境界領域、及び側面部 3bとフラップ 4bとの境界領域に設けられ、他方、折曲部 21bは、接合しろ部 11と側面部 3aとの境界領域、及び側面部 3aと側面部 3bとの境界領域に設けられている。また、折曲部 21a, 21bは、各々、凹型または V字型の熱鄞線部 22a, 22bを備えている。熱鄞線部 22a, 22bは、いずれも所定の熱鄞線刃により、その表面及び裏面の双方が凹型または V字型に成形され、あるいは表面又は裏面の一方が凹型または V字型に成形されている。

[0034] より具体的に説明すれば、折曲部 21aには、横鄞線部 22aが設けられ、側面部 3aとフラップ 4a、及び側面部 3bとフラップ 4bとの各境界領域には、 1本線の連続した横鄞線（巾 8. Omm)が形成されている。他方、折曲部 21bには、縦昇線部 22bが設けられ、接合しろ部 11と側面部 3aとの境界領域には、 1本線の縦昇線（巾 6. Omm)が形成され、さらに側面部 3aと側面部 3bとの境界領域には、 1本線の縦昇線（巾 6. 0 mm)又は 2本線の縦昇線（巾 3. Omm,中心スパン 5. Omm)が交互に形成されている。縦昇線部 22bに形成された 2本線の縦昇線は、原板 5の厚み対して 0. 8〜1. 5 倍の中心間隔を有する 2本の平行線である。 [0035] なお、ケースブランク 1の外縁部 31は、前述したように熱シール部を備えており、ライナ一板 6とリブ 7で仕切られた中空部 8の末端が熱シール部で塞がれている。従つて、このケースブランク 1は、外縁部 31からの異物混入や浸水を防ぐことができるため、衛生面で優れている。

[0036] 図 1 (b)に示すように、折畳式プラスチック製段ボール通函 2は、図 1 (a)に示したケースブランク 1を用いて製造したものである。すなわち、折畳式プラスチック製段ボール通函 2は、ケースブランク 1の接合しろ部 11を所定箇所（図 1 (a)では右端の側面部 3bの裏面）に接合し、各折曲部 21a, 21bを折り曲げて直方体型の通函に組み立てたものである。

[0037] 力かる折畳式プラスチック製段ボール通函 2は、衛生面、耐久性の面、環境面で優れており、特に、接合部の隙間や段差が小さぐ折曲部 21a, 21bの曲げ剛性が適性化された通い箱、コンテナ等として用いられる。

[0038] ところで、上記の説明では、接合しろ部 11を (右端)側面部 3bの裏面に接合しているため、接合部は折畳式プラスチック製段ボール通函 2の外面側に形成されている（図 1 (b)参照)。しかし、接合しろ部 11を当該側面部 3bの反対側の面、すなわち、当該側面部 3bの表面に接合することとしてもよい。この場合には、接合部が折畳式ブラスチック製段ボール通函 2の内面側に収納されるため、接合部の隙間や段差をより /J、さくすることができる。

[0039] = = =ケースブランク及び折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法 = = = 次に、本発明のケースブランク及び折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法について説明する。本発明のケースブランク 1は、中空榭脂板材の原板 5を上型 9 と下型 10で型抜き加工すると、う 1つの工程によって製造される。

[0040] 図 2は、中空榭脂板材の原板 5の斜視図及び一部拡大図である。図 2に示すように、中空榭脂板材の厚板 5は、合成樹脂製の一対の平行なライナー板 6の間に多数のリブ 7を介在して仕切られた中空部 8を有する。ライナー板 6の厚さ (ライナー厚）は 0. 39mmであり、リブ 7の厚さ（リブ厚）は 0. 28mm,リブ 7の中心間隔（リブピッチ）は 5. Omm、原板 5の厚さ（原板厚）は 5. Ommである（目付 1, 000gZm²)。

[0041] 上記の合成樹脂は、熱可塑性の合成樹脂であり、これに各種顔料や添加剤、充填剤等を練り込んで共押出し、あるいはコーティングしたものを使用してもよい。好ましくは、加工性、強度、コスト面等で有利なポリプロピレン (PP)榭脂を使用する。また、合成榭脂には、汚れを防止するための持続性帯電防止剤や、衛生面を維持するための抗菌剤を添加してもよぐさらには他の吸湿剤や消臭剤を添加してもよい。

[0042] 図 3は、中空榭脂板材の原板 5を型抜き加工する際に用いられる上型 9及び下型 1 0を示す図であり、（a)は上型 9を示し、（b)は下型 10を示す図である。上型 9と下型 1 0のクリアランスは 0. 3mmであり、この値は、（ライナー厚 X 2 +リブ厚）÷〔2. 5〜4. 0〕の算定式に基づいて算定したものである。そして、上型 9及び下型 10の土台には、図示しないヒーターが設置されており、打ち抜き刃 13、熱シール刃 14、及び鄞線刃 15, 16, 17にヒーターの熱を伝熱し、約 130^oC〜150^oC程度にカロ熱するようになつている。また、同図に示していないが、上型 9又は下型 10には、接合しろ部 11を形成するための凸部が所定の箇所に設けられている。

[0043] 図 3 (a)に示すように、上型 9 (600mm X 1, 400mm)の外周には、ケースブランク 1を型抜きするための打ち抜き刃 13 (巾 0. 9mm)が設けられ、その内側には、熱シール刃 14 (巾 1. 4mm)が密接して設けられている。これらの打ち抜き刃 13及び熱シール刃 14により、ケースブランク 1の外縁部 31には、前述のような熱シール部が形成される。

[0044] また、上型 9には、ケースブランク 1に熱鄞線部 22a, 22bを備えた折曲部 21a, 21 bを形成するための鄞線刃 15, 16, 17が設けられている。すなわち、上型 9は、図 1 ( a)に示した横鄞線部 22a (巾 8. Omm)を設けるための鄞線刃 15と、 1本線の縦昇線部 22b (巾 6. Omm)を設けるための鄞線刃 16と、 2本線の縦昇線部 22b (巾 3. Om m,中心スパン 5. Omm)を設けるための鄞線刃 17と、を備えている。なお、鄞線刃 1 6と鄞線刃 17は交互に設けられ、後者の鄞線刃 17は 2枚の平行な刃を備え、その中心間隔は原板 5の厚みに対して 0. 8〜1. 5倍の関係にある。

[0045] 図 3 (b)に示すように、下型 10は、ケースブランク 1に熱シール部を備えた外縁部 3 1を形成する部分、及び折曲部 21a, 21bを形成する部分 (黒線部分)が凸型の構造となっており、この凸型の構造が上型 9の該当箇所と嚙み合うことによって原板 5を型抜きし、ケースブランク 1の形状に成形する。そして、型抜きの際には、接合しろ部 11 に成形する部分は非加熱圧縮し、他方、折曲部 21a, 21bに成形する部分は加熱圧縮する。なお、上型 9及び下型 10を用いて型抜き加工する際の製造条件は、例えば、型実測温度を 140°Cとし、保持時間を 10秒、プレス圧力を単位面積荷重： 90kgf Zcm²とする。

[0046] このようにして製造されたケースブランク 1には、接合しろ部 11が備えられている。

そして、接合しろ部 11を同ケースブランク 1の所定箇所に接合し、さらに折曲部 21a, 21bを折り曲げて通函に組み立てることにより、折畳式プラスチック製段ボール通函 2 を製造することができる。接合しろ部 11をケースブランク 1の所定箇所に接合する方法としては、接着剤等を使用する方法であってもよいが、廃棄処理やリサイクルの点を考慮すれば、熱を加えて融着する融着方法が好ましい。

[0047] 図 4は、接合しろ部を加工する際に用いる上型を示す図である。図 4に示すように、上型 9は、接合しろ部 11を形成するための圧縮用押さえゴム 41と、接合しろ部 11の接合対面を形成するための圧縮用押さえゴム 42と、を備えている。圧縮用押さえゴム 42には、空気穴あけ用-一ドルが付されている。上型 9は、図 3 (a)に示した上型と同様、鄞線刃 15, 16, 17を備えている。そして、接合しろ部 11を加工する際には、その段差を小さくするために上型 9を用いる。これにより、接合しろ部 11を形成する領域をシートの厚み方向に圧縮し、厚 5mmの原板 5を 2mmに潰す。但し、上型 9のサィズその他の加工形態は同図に示す通りである。この際、接合しろ部 11に接合させる接合対面 (例えば、図 1 (a)に示した側面部 3bの表面）には、空気穴あけ用ニードルを配置して、接合対面の中央付近に約 10cm間隔で 3力所に空気抜き穴を開ける。続いて、圧縮形成した接合しろ部 11と接合対面の表面を 240°Cの熱板で接触溶融させ、融着接続してケースブランクとする。

[0048] ところで、上記圧縮後の厚みは、原板 5の厚に対して 0. 2倍（1Z5)〜0. 5倍（lZ

2)とし、具体的な数値としては、 1mm以上が好適である。厚みが 0. 5倍（1/2)を超える場合には、接合しろ部 11の段差を小さくすることによる効果、例えば、収納物が接合しろ部 11に引っ掛力り損傷するのを防ぐ効果、あるいは箱を洗浄する際に洗浄液が接合しろ部 11に残らない等の効果が十分に認められず、他方、 1Z5未満（1Z 5)の場合（同図では lmm未満）には、接合しろ部 11を熱融着したときに、柔らかくなりすぎて接合に適さない等の問題が生じてしまう。

[0049] なお、同図中には、リブ 7の向きを示している力外縁部 31は鄞線刃 15及び一番外側の打ち抜き刃 13によって熱シールィ匕されており、リブ 7は潰された状態にある。また、外縁部 31の中空部は、リブ 7が潰されることにより密閉された状態にある（以下、この状態の中空部を特に「密閉中空部」と称する。 ) oそして、接合対面側の中空部が密閉された状態にあると、接合しろ部 11及び接合対面を加熱し、その表面を溶融状態にする際に、熱膨張した密閉中空部内の空気が起因して、そりが生じたり、あるいは破裂を起こしてしまう。これを防ぐため、加熱を想定する密閉中空部には、予め 1 つの密閉中空部に対して少なくとも 1箇所以上の空気抜け穴をプレス時に開けておく。空気抜け穴は、接合しろ部 11との融着面に設けることが好ましぐ融着後は穴が融着により塞がれるので、異物等が混入する恐れがない。

[0050] また、接合しろ部 11を加熱融着する際にも、前述の接合対面と同様に破損等の問題が生じ得る。しかし、接合しろ部 11を圧縮して中空部を圧縮することにより、膨張する空気の容積が大幅に減少するため、空気の影響は極めて小さくなる。その結果、接合しろ部 11を加熱し溶融した状態であっても、接着しろ部 11及び接合対面の融着面を共にフラットに保つことができ、これにより確実な面融着を実現することが可能となる。

[0051] 図 5は、接合しろ部を加工する様子を示す図である。但し、同図に示す原板 5には、リブ 7及び中空部 8を示していない。図 5に示すように、接合しろ部 11をカ卩ェする際には、打ち抜き刃 13と、熱シール刃 14と、圧縮部形成用弾性体 52と、熱鄞線刃 51とを備えた上型 9を用いて原板 5を打ち抜く。なお、同図には下型を示していないが、図 3 (b)に示した下型 10を用いている。

[0052] そして、熱鄞線部 22 (例えば、図 1の熱鄞線部 22b参照）に対応する熱鄞線刃 51 は、打ち抜き刃 13の刃先と 0. 3mmのクリアランスを有し、その隣の圧縮部形成用弹性体 52は、打ち抜き刃 13の刃先より 2mmはみだした状態にある。なお、圧縮部形成用弾性体 52の左隣には、図 3に示した熱シール刃 14と同じものが配置されている

[0053] 圧縮部形成用弾性体 52は、専ら非加熱状態で物理的に圧縮するための弾性体であり、原板 5を押し潰して圧縮部 12を形成する。熱鄞線刃 51と外側の熱シール刃 14 は、打ち抜き刃 13の刃先からのクリアランスが共に 0. 3mmとなるように設計されている。そして、加工圧力を上げていくと圧縮部形成用弾性体 52は変形し、熱鄞線刃 51 、熱シール刃 14、及び打ち抜き刃 13がせり出てくるようにして、熱鄞線部 22、圧縮部 12、及び熱シール化された外縁部 31が形成され、打ち抜きが完了する。

[0054] なお、圧縮部形成用弾性体 52は、加熱された熱シール刃 14及び熱鄞線刃 51〖こ隣接するため、耐熱性を備えている必要がある。また、原板 5を押し潰すことができるように適度な反発力を備えている必要もある。さらに、圧縮部形成用弾性体 52は、適度な変形性を有し、かつ繰り返し使用することができるように耐久性に優れたものが好ましぐ例えば、シリコーン発泡体力もなる弾性体などが好適である。

[0055] 図 6は、折畳式プラスチック製段ボール通函 2を製造する際に用いるケースブランク 1を示す図であり、（a)は接合前のケースブランク 1を示し、（b)は接合後のケースブランク 1を示す。なお、図 6で示すケースブランク 1は、図 1で示したケースブランク 1とは異なるものであるが、説明の便宜上、同種同一部位には図 1と同一の番号を付している。

[0056] 図 6 (a)に示すように、接合前のケースブランク 1は、図 1と同様の基本構造を有し、折畳式プラスチック製段ボール通函 2の側面を構成する 2種類の側面部 3a, 3b (各 2 枚）と、同段ボール通函の上下面を構成する 2種類のフラップ 4a, 4b (各 4枚）と、が設けられている。但し、同図に示すケースブランク 1には、図 1に示したケースブランク 1とは異なり、 2箇所の接合しろ部 11a, l ibが設けられている。すなわち、左端の側面部 3aの左側には、接合しろ部 11aが設けられ、他方、右端の側面部 3bの右側には、接合しろ部 l ibが設けられている。そして、接合しろ部 11a, l ibの全部又は一部は、その肉厚が 0. 1〜0. 3mm、且つその巾寸法が 3. 0〜5. Ommとなるように薄肉化され、相互に融着させることができる。また、このように薄肉化した接合しろ部 (特に「薄肉部」と称する。）は、前述した熱鄞線部 22と同様の機能を兼ね備えている。なお、同図には示していないが、ケースブランク 1の外縁部には、図 1 (a)と同様に熱シール部が形成されている。

[0057] 図 6 (b)に示すように、接合後のケースブランク 1には、接合しろ部 11a, l ib同士を相互に融着させることにより接合部 18が形成されている。そして、相互に重なり合つた接合しろ部 11a, l ibは、密接した状態で強固に接合一体ィ匕されており、接合部 1 8を介した隙間（例えば、フラップ 4aとフラップ 4bとの隙間）、及び接合部 18の段差は小さくなつている。従って、接合部 18は、接合領域の密接性及び強固性を向上させる機能を有するとともに、折曲部としての機能をも有する。また、接合部 18を折り曲げてコーナー部 61とすることもできる。なお、同図に示すケースブランク 1は、フラップ 4 a, 4bが未だ折り曲げられていない状態にあり、この状態がプラスチック製段ボール通函 2の折り畳み状態に相当する。

[0058] 次に、図 7を参照しながら、接合しろ部 11a, l ibを相互に融着させる方法について説明する。図 7は、接合しろ部 11a, l ibを相互に融着させる様子を示す図である。但し、同図に示す原板 5には、リブ 7を示していない。

[0059] <溝きり加熱鄞線刃によるプレス融着 >

図 7 (a)は、溝きり加熱鄞線刃 71によるプレス融着の様子を示す図である。図 7 (a) に示すように、本実施形態の融着方法では、ケースブランク 1の接合しろ部 11aと接合しろ部 l ibとを相互に重なり合わせ、この重なり部分をその上側から溝きり加熱鄞線刃 71でプレス融着する。

[0060] 本実施形態の融着方法によれば、接合しろ部 11a, l ibを相互に接合させることができる。し力も、プレス融着の際に押し潰された榭脂は、溝きり加熱鄞線刃 71の溝へ入り込み、鄞線刃からはみ出す榭脂が抑えられる。従って、接合部 18には、重ねる際に引っ掛力りのない鄞線が形成される。また、凸部 19によって分画された 2本線の鄞線が得られるため、折り曲げ時の反発力を軽減させることができる。凸部 19の形状は、溝きり加熱鄞線刃 71に設けられた溝の形状に対応して、る。

[0061] なお、溝きり加熱鄞線刃 71は、ケース材料の融点を超える温度で処理しておき、充分な接着強度が得られるようにしておくことが好ましい。また、凸部 19の形状は、半円形状、円錐形状など他の形状であってもよぐ連続、不連続を問わない。

[0062] <凸部と凹部との嵌め合いによるプレス融着 >

図 7 (b)は、凸部と凹部との嵌め合いによるプレス融着の様子を示す図である。同図に示す接合しろ部 11a, l ibには、ピン形状（円錐)の凸部 20が設けられ、その反対側の面には、凹部が形成されている。図 7 (b)に示すように、本実施形態の融着方法では、接合しろ部 11aの下面に形成された凹部と、接合しろ部 l ibの上面に形成された凸部 20とを嵌め合わせることにより、接合しろ部 11a, l ibを相互に重ね合わせ、その上側力も加熱鄞線刃（溝きり無し） 72によってプレス融着する。

[0063] 本実施形態の融着方法によれば、接合しろ部 11a, l ibを重ね合わせる際の位置決めが容易となる。また、重ね合わさったピンが複雑に嚙み合いながら潰されるため、強力な接着強度が得られる (アンカー効果)。

[0064] なお、同図では、ピンを 2箇所設けているが、 3箇所以上設けてもよい。また、凸部と凹部は、型抜き加工と同じ工程で設けてもよぐ別の工程で設けてもよい。さら〖こ、凸部の形状は、円柱形など他の形状であってもよ、。

[0065] <超音波によるプレス融着 >

図 7 (c)は、超音波によるプレス融着の様子を示す図である。なお、同図に示す超音波融着装置 73としては、所定の超音波融着 (例えば、機精電舎電子工業製等)を使用する。図 7 (c)に示すように、本実施形態の融着方法では、接合しろ部 11a, 11 bを上下に重ね合わせ、その上側から超音波融着装置 73を用いて超音波を照射し、重なり部分をプレス融着する。

[0066] 本実施形態の融着方法によれば、充分な接着強度が得られ、隙間や段差の小さ!ヽ接合部 18を形成することができる。また、プレス融着後に溶融収縮することもないため、別途、冷却工程を備える必要がなぐ作業効率が向上する。

[0067] 図 8は、接合しろ部と圧縮した接合対面との接合例を示す図である。但し、同図に示す原板 5には、リブ 7及び中空部 8を示していない。図 8に示すように、本実施形態では、接合部 18の段差を無くすために、外縁部 31を熱シール化すると同時に所定の押さえゴム (例えば、図 4に示した圧縮用押さえゴム 41, 42参照）で圧縮して製造したケースブランク 1を用いている。

[0068] ケースブランク 1の接合しろ部 11及び接合対面 81は、いずれも厚 5mmの原板 5が 2mmに圧縮されており、その領域に形成されていた中空部（図 2の中空部 8参照）の空間が潰された状態にある。そして、これらの接合時に、接合しろ部 11及び接合対面 81を 240°C表面熱板で溶融し、その両面を圧縮して潰すことにより、段差の少ない良好な接合部 18を形成することができる。なお、 240°C表面熱板で溶融する場合には、接合しろ部 11及び接合対面 81に形成されて、た密閉中空部が消滅して!/、るため、前述したような破裂等の問題は生じない。

[0069] 次に、図 9を参照しながら、折曲部の加工条件について説明する。この加工条件は、ケースブランク 1及び折畳式プラスチック製段ボール通函 2を折り畳み状態とした時に生じる浮きを無くすためのものである。

[0070] 図 9は、ケースブランク 1及び折畳式プラスチック製段ボール通函 2を折り畳み状態とした時に、折曲部 21が折り曲げられる様子を示す図であり、（a)は折曲部 21に 1本線の熱鄞線部 22を設けた場合、 (b)は曲部 21に 2本線の熱鄞線部 22を設けた場合を示す。但し、同図に示す原板 5には、リブ 7及び中空部 8を示していない。

[0071] ところで、折曲部 21に圧縮のみで形成した鄞線を設けた場合には、ケースブランク 1及び折畳式プラスチック製段ボール通函 2を折り畳み状態とした時に、折り曲げによる反発力によって折曲部 21が開こうとするため、浮きが生じることがある。そこで、本発明では折曲部 21、特に 180° の折り曲げが想定される部分 (例えば、図 6 (b)に示すコーナー部 61)には、凹型または V字型の 2本の平行な熱鄞線部を設けている

[0072] 図 9 (a)に示すように、折曲部 21の設計例としては、例えば、折曲部 21に 1本線の熱鄞線部 22 (図 1に示した横鄞線部 22a、及び 1本線の縦昇線部 22bに相当する。 ) を設ける場合が挙げられる。しかし、この場合には、折曲部 21を 180° 折り曲げようとしても、曲げ強度が大きぐ折曲部 21に大きな隙間が形成されてしまう。しかも熱鄞線部 22のエッジが相互に当たってしまい、折曲部 21が完全に曲がりきらないこともある。

[0073] 他方、図 9 (b)に示すように、折曲部 21に 2本線の熱鄞線部 22 (図 1に示した 2本線の縦昇線部 22bに相当する。）を設けた場合には、 1本の鄞線に付き約 90° 折り曲げられた状態となるにすぎず、折曲部 21全体についてみると曲げ強度が小さぐ折曲部 21が適宜変形し隙間が潰れた状態となる。従って、折り曲げ時に熱鄞線部 22 のエッジが障害とならず、折曲部 21は完全に曲がりきる。

[0074] なお、フラップ 4a, 4bの折り曲げ反発力は、加熱圧縮することなく強制圧着した場合と比べると、 0. 5倍以下の反発強度となる。但し、フラップ 4a, 4bの反発力は、必ずしも小さい方が好ましいというわけではない。例えば、自動製函機で製函する場合には、フラップ 4a, 4bの自重で垂れ下がることのない程度の反発力を有し、繰り返し折り曲げによる耐久性が 1万回以上となるように設計することが好ましい。

産業上の利用可能性

本発明によれば、ケースブランク及び折畳式プラスチック製段ボール通函の接合部の隙間や段差を小さくし、折曲部の曲げ剛性を適性ィ匕することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 合成樹脂製の一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介在して仕切られた中空部を有する中空榭脂板材の原板を成形してなる、接合しろ部と折曲部とを有し、その外縁部に熱シール部を設けたケースブランクであって、

前記接合しろ部は、前記原板の厚みに対して 0. 2倍〜 0. 5倍に圧縮された圧縮部を備え、該圧縮部のケースブランク本体側に熱鄞線部を備えたことを特徴とするケースブランク。

[2] 前記折曲部は、凹型あるいは V字型の熱鄞線部を備えたことを特徴とする請求項 1 に記載のケースブランク。

[3] 前記熱鄞線部は、前記原板の厚みに対して 0. 8〜1. 5倍の中心間隔を有する 2本の平行線を備えたことを特徴とする請求項 1又は 2に記載のケースブランク。

[4] 合成樹脂製の一対の平行なライナー板の間に多数のリブを介在して仕切られた中空部を有する中空榭脂板材の原板を成形してなる、相互に融着させる 2箇所の接合しろ部と、折曲部とを有し、その外縁部に熱シール部を設けたケースブランクであつて、

前記接合しろ部の肉厚を 0. 1〜0. 3mmとし、且つその巾寸法を 3. 0〜5. Omm に薄肉化した薄肉部を備えたことを特徴とするケースブランク。

[5] 前記折曲部は、凹型あるいは V字型の熱鄞線部を備えたことを特徴とする請求項 4 に記載のケースブランク。

[6] 前記熱鄞線部は、前記原板の厚みに対して 0. 8〜1. 5倍の中心間隔を有する 2本の平行線を備えたことを特徴とする請求項 5に記載のケースブランク。

[7] 請求項 1〜3のいずれかに記載のケースブランクの製造方法において、

前記原板を前記ケースブランクの型抜き加工する際に、前記接合しろ部に成形する部分を非加熱圧縮し、且つ前記折曲部に成形する部分を加熱圧縮すると同時に切断、打ち抜くことを特徴とするケースブランクの製造方法。

[8] 請求項 4〜6の、ずれかに記載のケースブランクの製造方法にぉ、て、

前記原板を前記ケースブランクの型抜き加工する際に、前記相互に融着させる 2箇所の接合しろ部に成形する部分を加熱圧縮し、前記薄肉部の形成と同時に切断、打ち抜くことを特徴とするケースブランクの製造方法。

請求項 1〜3のいずれかに記載のケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボーノレ通函であって、

前記接合しろ部が前記ケースブランクの所定箇所に接合されており、前記折曲部が折り曲げられて通函に組み立てられたことを特徴とする折畳式プラスチック製段ボ一ノレ通函。

請求項 4〜6の、ずれかに記載のケースブランクを用いた折畳式プラスチック製段ボーノレ通函であって、

前記薄肉化した接合しろ部同士を接合一体化させて、少なくとも 1箇所のコーナー部が形成されており、前記コーナー部又は前記折曲部が折り曲げられて通函に組み立てられたことを特徴とする折畳式プラスチック製段ボール通函。

請求項 9に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法であって、前記接合しろ部を前記ケースブランクの所定箇所に接合させる接合工程と、前記折曲部を折り曲げて通函に組み立てる組立工程と、

を備えたことを特徴とする折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

前記接合工程は、前記接合しろ部及び前記ケースブランクの所定箇所を重ね合わせ、溝きり加熱鄞線刃によってプレス融着することを特徴とする請求項 9に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

前記接合工程は、前記接合しろ部及び前記ケースブランクの所定箇所に相互に嵌め合い可能な凹部及び凸部を設け、前記凹部及び凸部を相互に嵌め合いプレス融着することを特徴とする請求項 9に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

前記接合工程は、前記接合しろ部及び前記ケースブランクの所定箇所を重ね合わせ、超音波融着することを特徴とする請求項 9に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

請求項 10に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法であって、前記薄肉化した接合しろ部同士を接合一体化させて、少なくとも 1力所のコーナー部を形成する接合工程と、前記コーナー部又は前記折曲部を折り曲げて通函に組み立てる組立工程と、を備えたことを特徴とする折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

[16] 前記接合工程は、前記薄肉化した接合しろ部同士を重ね合わせ、溝きり加熱鄞線刃によってプレス融着することを特徴とする請求項 15に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

[17] 前記接合工程は、前記薄肉化した接合しろ部同士に相互に嵌め合い可能な凹部及び凸部を設け、前記凹部及び凸部を相互に嵌め合いプレス融着することを特徴とする請求項 15に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。

[18] 前記接合工程は、前記接合しろ部同士を重ね合わせ、超音波融着することを特徴とする請求項 15に記載の折畳式プラスチック製段ボール通函の製造方法。