WO2005005865A1 - アイソレーション・ダンパプーリおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

　アイソレーション・ダンパプーリは、ダンパ部１とこれに組み付けられるアイソレーションプーリ部２とを有し、ダンパ部１のハブ１０には貫通孔１３の中心軸Ｏと同軸状の円筒部からなる第１の嵌合部１８が設けられている。アイソレーションプーリ部２はプーリ部２１に環状弾性体２３を介して固定される支持部材２２を有し、この支持部材２２には第１の嵌合部１８と同軸状の第２の嵌合部２７が設けられている。支持部材２２とにより環状弾性体２３に予圧縮する押圧部材３１には第１の嵌合部１８と同軸状の第３の嵌合部３２が設けられている。第２の嵌合部２７と第３の嵌合部３２が相互に嵌合するとともにこれらが第１の嵌合部１８に嵌合することにより、アイソレーションプーリ部２はダンパ部１に組み付けられる。

Description

明 細 書 アイソレーション ·ダンパプ一リおよびその製造方法 技術分野

本発明は、 エンジンのクランクシャフトに装着され、 クランクシャフトのトル クを無端ベルトを介して各種の補機へ伝達するアイソレーション ·ダンパプーリ の技術に関し、 主としてアイドリング回転時のようにエンジン低回転時における エンジンのトルク変動によって発生するクランクシャフトの速度変動を遮断する とともに、 クランクシャフトの捩り振動を低減するアイソレーション 'ダンパプ —リの技術に関するものである。 背景技術

アイソレーション ·ダンパプ一リは、 たとえば、 特開 2 0 0 1 - 1 5 9 4 4 8 号公報に記載されるように、 クランクシャフトに装着されるダンパ部とこのダン パ部に組み付けられるアイソレーションプーリ部とを有している。 ダンパ部はク ランクシャフトに装着されるハプと、 このハプの円筒部に環状弾性体を介して取 り付けられる環状質量体とを有している。 アイソレーションプーリ部は外周面に ブーリ溝が形成された円筒部およびこの円筒部の一端部から中心方向に延出する カバ一部からなるプーリ部と、 カバ一部に一端部が固定される環状弾性体とを有 しており、 環状弾性体の他端部は支持部材を介してハプに固定されるようになつ ている。

図 5は、 従来のアイソレ一ション ·ダンパプ一リの一部を示す断面図であり、 このアイソレーション 'ダンパプーリは、 ダンパ部 4 1とアイソレーションプー リ部 4 2とを有している。 ダンパ部 4 1は、 クランクシャフトに装着されるハブ 4 3と、 ハプ 4 3の外周に環状弾性体 4 4を介して固定される環状質量体 4 5と を備え、 クランクシャフトの捩り振動を低減する機能を有するものである。 ハブ 4 3は、 一般に板金をプレス加工することにより成形されており、 中央部にクラ ンクシャフトの先端部が貫通する貫通孔 4 6が形成された円盤部 4 7と、 この円 盤部 4 7の周縁部から軸方向に延出する円筒部 4 8とから構成されている。 環状 質量体 4 5は小径部 4 5 aおよび大径部 4 5 bを有し全体的に環状となっており 、 この環状質量体 4 5の内周面とハプ 4 3の円筒部 4 8の外周面との間には、 加 硫ゴム等からなる環状弾性体 4 4が圧入されている。

—方、 アイソレーションプーリ部 4 2は、 プーリ部 5 1と支持部材 5 2とこれ らの間に固定される環状弾性体 5 3とを備え、 主にエンジンのアイドル回転等の ようにエンジン低回転時のクランクシャフトのトルク変動によって発生するクラ ンクシャフトの速度変動を遮断する機能を有するものである。 支持部材 5 2は一 般に板金をプレス加工することにより成形されており、 中央部にクランクシャフ トの先端が貫通する貫通孔 5 4を有し、 この貫通孔 5 4から放射方向に延出して ハブ 4 3の円盤部 4 7に面接合する円盤部 5 5と、 この円盤部 5 5から段部を介 してさらに放射方向に延出して環状弾性体 5 3の一端面に固定される支持部 5 6 とから構成されている。

プーリ部 5 1は、 環状質量体 4 5の小径部 4 5 aと同軸状に配置されて小径部 4 5 aの外周面を覆う円筒部 5 7と、 環状質量体 4 5の小径部 4 5 aの端面を覆 うカバ一部 5 8とを有し円筒状をなしている。 円筒部 5 7の外周面には、 補機駆 動用の無端ベルト （不図示） が掛け渡される環状のプーリ溝 5 9が軸方向に所定 の間隔毎に複数本形成されており、 カバ一部 5 8の内面と支持部材 5 2の支持部 5 6との間には、 カロ硫ゴム等からなる環状弾性体 5 3が固定されている。 この璟 状弾性体 5 3は、 支持部材 5 2とプーリ部 5 1との間で捩り変形することによつ てクランクシャフトの速度変動を吸収する。

アイソレーションプーリ部 4 2には押圧部材 6 1が取り付けられるようになつ ており、 この押圧部材 6 1は一般に板金をプレス加工することにより成形されて おり、 全体的に略円筒形状をなし、 中央部にクランクシャフトの先端部が貫通す る貫通孔 6 2を有し、 この貫通孔 6 2から放射方向に延出して支持部材 5 2の円 盤部 5 5に面接合する円盤部 6 3と、 この円盤部 6 3の周縁部から軸方向に延出 する円筒部 6 4と、 この円筒部 6 4の端部から放射方向に延出して環状弾性体 5 3を予圧縮させる押圧部 6 5とから構成されている。

環状質量体 4 5の小径部 4 5 aの外周面とプ一リ部 5 1の円筒部 5 7の内周面 との間には、 ジャーナルベアリング 6 6が装着され、 プーリ部 5 1のカバー部 5 8と押圧部材 6 1の押圧部 6 5との間には、 スラストベアリング 6 7が装着され ており、 これらのベアリングはいずれも樹脂で構成されている。

このような従来のアイソレーション ·ダンパプ一リを製造する際におけるダン パ部 4 1、 ァイソレ一ションプ一リ部 4 2および押圧部材 6 1の組立手順の一例 を説明すると以下の通りである。 まず、 それそれの貫通孔 4 6 , 5 4および 6 2 の軸心を一致させながら円盤部 4 7 , 5 5および 6 3を相互に軸方向に当接させ ると同時に、 押圧部 6 5でカバ一部 5 8の表面を軸方向に押圧して環状弾性体 4 4を予圧縮させる。 次いで、 円盤部 4 7 , 円盤部 5 5および円盤部 6 3が確実に 面接合するように複数箇所スポヅト溶接してダンパ部 4 1 , アイソレーションプ —リ部 4 2および押圧部材 6 1を一体化する。 これにより、 アイソレーション ' ダンパプ一リの組立が完成する。

アイソレ一ション ·ダンパプ一リは、 クランクシャフ卜 (不図示) の先端部に ダンパ部 4 1側から装着され、 ハブ 4 3の円盤部 4 7の端面 4 7 aがクランクシ ャフトの軸方向位置についての位置合わせの基準面となり、 この端面 4 7 aがク ランクシャフトに設けられたフランジ等の位置決め部に当接してアイソレーショ ン ·ダンパプ一リのクランクシャフトに対する軸方向の位置決めがなされること になる。 この端面 4 7 aと各プーリ溝 5 9との軸方向の長さ、 例えば、 端面 4 7 aと中央の溝 5 9 aの底部との軸方向の離間長 L 1が所定の公差内に収まるよう に、 ダンパ部 4 1とアイソレーションプーリ部 4 2とが組み付けられている。 こ れは、 予め位置決めされて取り付けられた補機側プーリのプーリ溝 （不図示） と クランクシャフトに装着されたアイソレーシヨン ·ダンパプ一リのプーリ溝 5 9 との軸方向の位置を一致させることにより、 両プーリ間に掛け渡される補機駆動 用の無端ベルトに軸方向 （幅方向） 成分の力が加わるのを可及的に防止し、 円滑 なトルク伝達を可能にするとともに、 無端ベルトの長寿命化を図るためである。 しかしながら、 上述した従来のアイソレ一シヨン ·ダンパプ一リにあっては、 ダンパ部 4 1の円盤部 4 7、 アイソレーションプーリ部 4 2の円盤部 5 5および 押圧部材の円盤部 6 3が軸方向に面接合して一体ィ匕されるため、 上述した離間長 L 1は、 円盤部 4 7および円盤部 5 5の厚さ Tと、 押圧部材 6 1の円筒部 6 4の 長さ L 2と、 スラストベアリング 6 7の厚さによって決定される。

このため、 離間長 L 1を所定の公差の範囲内に収めるためには、 円盤部 4 7お よび円盤部 5 5の厚さを高い精度で加工する必要があるとともに、 円筒部 6 4の 長さ L 2も高い精度で加工する必要があり、 さらにスラストベアリング 6 7の厚 さも高い精度で加工する必要がある。 特に、 板金を用いてプレス加工によりハブ 4 3、 支持部材 5 2および押圧部材 6 1を成形する場合には、 ハブ 4 3の円盤部 4 7および支持部材 5 2の円盤部 5 5の厚さ Tと、 押圧部材 6 1の円筒部 6 4の 長さ L 2とを高い精度で加工する必要があるといった問題点がある。

一方、 ダンパ部 4 1とアイソレーションプーリ部 4 2との組み付け後に、 上述 した離間長 L 1が所定の公差を超えた場合には、 円盤部 4 7の端面 4 7 a側を切 削して円盤部 4 7を薄肉化し、 切削後の端面と中央の溝 5 9 aの底面との軸方向 の離間長 L 1が所定の公差内に収まるように修正しなければならず、 このため、 組み付け後の修正作業が非常に煩雑となるという問題点がある。

さらに、 ダンパ部、 アイソレーションプーリ部および押圧部材が溶接によって 組み付けられているため、 溶接に起因する作業の煩雑さや各部材を構成する材料 選択の自由度の点で改善の余地があった。

本発明の目的は、 ダンパ部に対してアイソレーシヨンプーリ部のプーリ溝の組 み付け位置を軸方向に調整可能なアイソレーシヨン ·ダンパプ一リを提供するこ とにある。

本発明の他の目的は、 支持部材の厚さや押圧部材の筒状部長さの精度を高くす ることなく、 ダンバ部とブーリ溝との軸方向の長さ寸法を所定の公差の範囲内に 収めることができるアイソレーション ·ダンバプーリを提供することにある。 本発明の他の目的は、 支持部材の支持部の屈曲位置や押圧部材の円筒部の長さ の精度を高めることなく、 弾性体に軸方向に所定の予圧縮を付与することができ るァイソレーション ·ダンパプ一リを提供することにある。

本発明の他の目的は、 ダンパ部とアイソレーションプーリ部と押圧部材とを溶 接により接合することなく、 溶接に起因する組み付け作業の煩雑さを解消すると ともに、 各部材の材料選択の自由度を高めることができるアイソレーション 'ダ ンパプ一リを提供することにある。 発明の開示

本発明のアイソレーション ·ダンパプーリは、 エンジンのクランクシャフトに 装着されるアイソレ一シヨン ·ダンパプ一リであって、 前記クランクシャフトへ の取付孔を有するハブと、 前記ハプに設けられた外側円筒部に第 1の弾性体を介 して装着される環状質量体とを備えるダンバ手段と、 外周部にブーリ溝が形成さ れ前記環状質量体の外側に配置される円筒部と、 当該円筒部の軸方向一端部から 中心方向に延出するカバー部とを備えるプーリ手段と、 一端が前記ダンパ手段側 に固定され、 他端が前記プーリ手段側に固定され、 軸方向に予圧縮された第 2の 弾性体と、 前記プーリ手段を軸方向に押圧し、 前記第 2の弾性体に軸方向の予圧 縮を付与する押圧手段とを備え、 当該押圧手段の固定位置が軸方向に調整可能で あることを特徴とする。

本発明のアイソレ一シヨン ·ダンパプ一リは、 エンジンのクランクシャフトに 装着されるアイソレーション ·ダンパプ一リであって、 前記クランクシャフトへ の取付孔を有するハブと、 当該ハプに前記取付孔の中心軸と同軸状に設けられた 第 1の嵌合部と、 前記ハプに設けられた外側円筒部に第 1の弾性体を介して装着 される環状質量体とを備えるダンバ手段と、 外周部にブーリ溝が形成され前記環 状質量体の外側に配置される円筒部と、 当該円筒部の軸方向一端部から中心方向 に延出するカバ一部とを備えるプーリ手段と、 一端が前記ダンパ手段側に固定さ れ、 他端が前記プ一リ手段側に固定され、 軸方向に予圧縮された第 2の弾性体と 、 前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有し、 前記プーリ手段を軸方向に押圧し 、 前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与する押圧手段とを備え、 前記第 3の 嵌合部は、 前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入されて同軸状に嵌合し、 前記第 1の 嵌合部は、 前記第 3の嵌合部の嵌合位置を軸方向に調整可能な調整代を有するこ とを特徴とする。

本発明のアイソレーション ·ダンパプーリは、 エンジンのクランクシャフトに 装着されるアイソレーション ·ダンパプーリであって、 前記クランクシャフ卜へ の取付孔を有するハプと、 当該ハブに前記取付孔の中心軸と同軸状に設けられた 第 1の嵌合部と、 前記ハプに設けられた外側円筒部に第 1の弾性体を介して装着 される環状質量体とを備えるダンパ手段と、 外周部にプ一リ溝が形成され前記環 状質量体の外側に配置される円筒部と、 当該円筒部の軸方向一端部から中心方向 に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端部を支持するカバ一部とを備えるブーリ手 段と、 前記中心軸と同軸状の第 2の嵌合部を有し、 前記第 2の弾性体の軸方向の 他端部を支持する支持手段と、 前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有し、 前記 カバ一部を軸方向に押圧して前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与する押圧 手段とを備え、 前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部は、 軸方向に相互に圧入さ れて同軸状に嵌合するとともに、 前記第 2の嵌合部および前記第 3の嵌合部のう ち内側の嵌合部が前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入されて同軸状に嵌合すること を特徴とする。

本発明のアイソレーション 'ダンパプ一リは、 前記第 1の嵌合部、 前記第 2の 嵌合部および前記第 3の嵌合部は、 円筒状であることを特徴とする。

本発明のアイソレーション ·ダンパプ一リは、 前記第 3の嵌合部の外周面が前 記第 2の嵌合部の内周面に嵌合し、 前記第 3の嵌合部の内周面が前記第 1の嵌合 部の外周面に嵌合することを特徴とする。

本発明のアイソレーシヨン ·ダンパプーリは、 エンジンのクランクシャフトに 装着されるアイソレーション■ダンパプーリであって、 前記クランクシャフ卜へ の取付孔を有するハブと、 当該ハブに前記貫通孔の中心軸と同軸状に設けられた 第 1の嵌合部と、 前記ハプに設けられた外側円筒部に第 1の弾性体を介して装着 される環状質量体とを備えるダンパ手段と、 外周部にプーリ溝が形成され前記環 状質量体の外側に配置される円筒部と、 当該円筒部の軸方向一端部から中心方向 に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端部を支持するカバ一部とを備えるプ一リ手 段と、 前記中心軸と同軸状の第 2の嵌合部を有し、 前記第 2の弾性体の軸方向の 他端部を支持する支持手段と、 前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有し、 前記 カバ一部を軸方向に押圧して前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与する押圧 手段とを備え、 前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部は、 相互に嵌合することな く、 前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入されて前記第 1の嵌合部に嵌合することを 特徴とする。

本発明のアイソレーション ·ダンパプ一リの製造方法は、 エンジンのクランク シャフトに装着されるアイソレーション ·ダンパプーリの製造方法であって、 前 記クランクシャフ卜への取付孔を有するハブと、 当該ハブに前記取付孔の中心軸 と同軸状に設けられた第 1の嵌合部と、 前記ハプに設けられた外側円筒部に第 1 の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンパ手段を準備する工程と 、 外周部にプーリ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置されるプーリ部と、 当該プ一リ部の軸方向一端部から中心方向に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端 部を支持するカバ一部と、 前記第 1の嵌合部と同軸状の第 2の嵌合部が設けられ 前記第 2の弾性体の軸方向の他端部を支持する支持手段とを有するアイソレーシ ョンプ一リ手段を準備する工程と、 前記カバ一部に対向する押圧部と前記中心軸 と同軸状の第 3の嵌合部を有する押圧手段の当該第 3の嵌合部を前記第 2の嵌合 部に軸方向に圧入し、 前記支持手段と前記押圧手段とで前記第 2の弾性体に軸方 向に所定の予圧縮を付与した状態で前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部とを同 軸状に嵌合する工程と、 前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部のうち内側の嵌合 部を前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入し、 前記ダンパ手段の端面と前記プーリ溝 との軸方向の離間長が所定長となった位置に、 前記内側の嵌合部を前記第 1の嵌 合部に同軸状に嵌合する工程とを有することを特徴とする。

本発明のアイソレーション ·ダンパプ一リの製造方法は、 エンジンのクランク シャフトに装着されるアイソレ一ション ·ダンパプーリの製造方法であつて、 前 記クランクシャフトへの取付孔を有するハブと、 当該ハブに前記取付孔の中心軸 と同軸状に設けられた第 1の嵌合部と、 前記ハブに設けられた外側円筒部に第 1 の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンパ手段を準備する工程と 、 外周部にプ一リ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置されるブーリ部と、 当該プ一リ部の軸方向一端部から中心方向に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端 部を支持するカバ一部と、 前記第 1の嵌合部と同軸状の第 2の嵌合部が設けられ 前記第 2の弾性体の軸方向の他端部を支持する支持手段とを有するアイソレーシ ヨンプ一リ手段を準備する工程と、 前記第 2の嵌合部を前記第 1の嵌合部に軸方 向に圧入し、 前記第 2の嵌合部を前記第 1の嵌合部に同軸状に嵌合する工程と、 前記カバ一部に対向する押圧部と前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有する押 圧手段を前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入し、 前記支持手段と前記押圧手段とで 前記第 2の弾性体に軸方向に所定の予圧縮を付与するとともに、 前記ダンパ手段 の端面と前記プーリ溝との軸方向の離間長が所定長となった位置に前記第 3の嵌 合部を前記第 1の嵌合部に同軸状に嵌合する工程とを有することを特徴とする。 上述した本発明にあっては、 第 2の嵌合部と第 3の嵌合部は軸方向に相互に圧 入されて同軸状に嵌合し、 前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部のうち内側の嵌 合部を第 1の嵌合部に軸方向に圧入して嵌合することにより、 ダンパ部とアイソ レーシヨンプーリとが組み立てられるので、 ダンパ部に対するアイソレーション プ一リ部の組み付け位置を調整することができる。 これにより、 支持部材の厚さ や押圧部材のプレス加工精度を高めることなく、 ダンパ部の端面とプーリ溝との 軸方向の寸法を所定の公差の範囲内に収めることができる。

支持部材の第 2の嵌合部と押圧部材の第 3の嵌合部とを軸方向に相互に圧入し て両者を同軸状に嵌合するので、 これらの組み付けの際に、 支持部材と押圧部材 との軸方向の離間長を調整することができる。 これにより、 支持部材ゃ押圧部材 のプレス加工精度を高めることなく、 弾性体に軸方向の所定の予圧縮を付与する ことができる。

第 2の嵌合部と第 3の嵌合部は軸方向に相互に圧入されて同軸状に嵌合し、 前 記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部のうち内側の嵌合部を第 1の嵌合部に軸方向 に圧入して嵌合することにより、 ダンパ部とアイソレーションプ一リとが組み立 てられるので、 ダンパ部とアイソレーションプーリ部とを、 径方向の位置合わせ を行うことなく、 組み立てることができる。

ダンパ部とアイソレ一ションプーリ部と押圧部材とが嵌合によって組み立てら れるので、 これらは溶接することなく組み立てられ、 溶接に起因する組立作業の 繁雑さが解消されるとともに、 各部材の材料選択の自由度が高められる。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の一実施の形態であるアイソレ一ション ·ダンパプ一リを示す 断面図である。

図 2は、 図 1に示したアイソレーシヨンプーリ部の組立工程を示す断面図であ る o 図 3は、 図 1に示したダンパ部とアイソレ一シヨンプーリ部の組立工程を示す 断面図である。

図 4は、 他の実施の形態であるアイソレーション ·ダンパプ一リの一部を示す 断面図である。

図 5は、 従来のアイソレーション ·ダンパプ一リの一部を示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態

図 1に示すように、 本発明のアイソレーション ·ダンパプ一リは、 ダンパ部 1 とアイソレ一シヨンプーリ部 2とを備えており、 ダンパ部 1はダンパ手段を構成 し、 アイソレーションプーリ部 2はプーリ手段を構成している。 ダンパ部 1は、 ハブ 1 0、 環状質量体 1 1および環状弾性体 1 2を備え、 クランクシャフトの捩 り振動を低減する機能を有する。

ハブ 1 0は、 クランクシャフ卜 (不図示) が組み込まれる貫通孔 1 3を有する ボス部 1 4と、 このボス部 1 4から放射方向に延出する円盤部 1 5と、 この円盤 部 1 5の周縁部から軸方向に延出し、 ボス部 1 4の中心軸 0に同軸状の外側円筒 部 1 6とを有し、 円盤部 1 5には中心軸 0と同軸状の外周面 1 7を有する内側円 筒部 1 8が円盤部 1 5から外側円筒部 1 6に平行に軸方向に延出して第 1の嵌合 部として設けられており、 外側円筒部 1 6と内側円筒部 1 8との間には環状のス ペースが形成される。 図示する実施の形態にあっては、 ハプ 1 0は鎵造によりこ れを構成する上記各部が一体に成形されている。

環状質量体 1 1は、 ハプ 1 0の外側円筒部 1 6の外側に同軸状に配置されてい る。 環状弾性体 1 2は加硫ゴム等の弾性材料により成形され、 環状質量体 1 1の 内周面とハプ 1 0の外側円筒部 1 6の外周面との間に圧入されている。

一方、 アイソレーシヨンプ一リ部 2は、 プ一リ部 2 1とアイソレーションリン グ （支持手段） 2 2とこれらの間に固定される環状弾性体 2 3とを備えており、 主にエンジンのアイドル回転時等のようにエンジン低回転時のエンジンのトルク 変動によって発生するクランクシャフトの速度変動を遮断する機能を有する。 プ一リ部 2 1は、 環状質量体 1 1の外周面を覆う円筒部 2 4と、 環状質量体 1 1の端面を覆うカバー部 2 5とを有し、 全体的に円筒形状となっており、 円筒部 2 4が環状質量体 1 1と同軸状となってダンパ部 1に組み付けられる。 円筒部 2 4の外周面には、 補機駆動用の無端ベルト （不図示） が掛け渡される環状のブー リ溝 2 6が軸方向に所定の間隔で複数本形成されている。

アイソレーションリング 2 2は、 中心軸 Oと同軸状となって内側円筒部 （第 1 の嵌合部） 1 8の外側に配置される円筒状の嵌合部 （第 2の嵌合部） 2 7と、 こ の嵌合部 2 7の端部から放射方向に延出する支持部 2 8とを有しており、 全体的 にリング状となっている。 アイソレーションリング 2 2は、 本実施の形態にあつ ては、 板金を用いてプレス加工により成形される。

環状弾性体 2 3は、 加硫ゴム等の弾性材料により構成され、 軸方向の一端がプ ーリ部 2 1の力パー部 2 5の径方向内方部の內面に固定され、 他端がアイソレー シヨンリング 2 2の支持部 2 8の内面に固定されており、 環状弾性体 2 3はブー リ部 2 1とアイソレーションリング 2 2の間で捩り変形することによってクラン クシャフトの速度変動を吸収する。

アイソレーションプーリ部 2がダンパ部 1に装着された状態のもとで、 環状弾 性体 2 3に圧縮力を加えるために、 内側円筒部 1 8の外側にはプレッシャーリン グ 3 1が押圧手段として配置される。 このプレッシャーリング 3 1は中心軸 Oと 同軸状となって嵌合部 2 7に嵌合される円筒形状の嵌合部 （第 3の嵌合部） 3 2 と、 この嵌合部 3 2の端部から放射方向に延出する押圧部 3 3とを備えており、 全体的にリング状となっている。 このプレッシャーリング 3 1は板金を用いてプ レス加工により成形される。

嵌合部 3 2はアイソレーションリング 2 2の嵌合部 2 7に圧入されて同軸状に 嵌合し、 嵌合部 3 2の外周面は嵌合部 2 7の内周面に面接合している。 嵌合部 3 2はハブ 1 0の内側円筒部 1 8に圧入されて同軸状に嵌合し、 嵌合部 3 2の内周 面は内側円筒部 1 8の外周面 1 7に面接合している。 これらの内側円筒部 1 8 , 嵌合部 2 7 , 嵌合部 3 2が相互に嵌合することによって、 ダンバ部 1とアイソレ ーションプーリ部 2とが組み立てられ、 環状弾性体 2 3は軸方向に予圧縮された 状態となる。 押圧部 3 3と力パー部 2 5との間にはスラストベアリング 3 4が配 置され,、 押圧部材 3 3はスラストベアリング 3 4を介してプーリ部 2 1のカバー 部 2 5を押圧し、 これにより、 環状弾性体 2 3に予圧縮が付与される。 環状質量 体 1 1の外周面と円筒部 2 4の内周面との間には、 ジャーナルベアリング 3 5が 設けられている。 これらのベアリング 3 4 , 3 5は樹脂により成形されている。 上述したアイソレーションリング 2 2の嵌合部 2 7とプレッシャーリング 3 1 の嵌合部 3 2との嵌合位置は軸方向に調整可能となっているので、 アイソレーシ ヨン ·ダンパプ一リの組立の際に、 支持部 2 8と押圧部 3 3との離間長を軸方向 に調整することができる。 これにより、 プレヅシャーリング 3 1をアイソレーシ ヨンリング 2 2へ組み付ける際に、 環状弾性体 2 3に軸方向に所定の予圧縮を付 与することができる。 プレヅシャーリング 3 1の嵌合部 3 2とハブ 1 0の内側円 筒部 1 8との軸方向の位置も調整可能となっているので、 アイソレーション ·ダ ンパプーリの組立の際に、 ダンパ部 1とアイソレーションプーリ部 2との軸方向 の相対位置を調整することができる。 これにより、 ダンパ部 1の取付部端面 1 4 aと軸方向中央のプーリ溝 2 6 aとの軸方向の離間長 Lを調整することができる 。 したがって、 環状弾性体 2 3に加えられる予圧縮を許容範囲内に保持しつつ、 アイソレ一シヨンプ一リ部 2のダンパ部 1に対する軸方向位置、 つまり離間長 L を所定の公差の範囲内に収めることができるので、 プーリ部 2 1 , アイソレーシ ヨンリング 2 2およびプレヅシャーリング 3 1を高い精度で加工することが不要 となる。

次に、 図 2および図 3に基づいて本実施の形態であるアイソレーシヨン ·ダン パプーリの製造方法の一例について説明する。

まず、 アイソレーションプーリ部 2の組立工程を図 2に基づいて説明すると、 プーリ部 2 1のカバ一部 2 5の内面とアイソレーションリング 2 2の支持部 2 8 の内面との間には、 環状弾性体 2 3が予め加硫接着されており、 図 2に示すよう にプーリ部 2 1は予め準備工程において製造されている。 プーリ部 2 1のカバ一 部 2 5とプレッシャーリング 3 1の押圧部 3 3との間にスラストベアリング 3 4 を介在させた状態の下で、 プレッシャーリング 3 1の嵌合部 3 2をアイソレーシ ヨンリング 2 2の嵌合部 2 7を軸方向に圧入して両方の嵌合部 2 7， 3 2を嵌合 させることにより、 プレヅシャーリング 3 1がアイソレーションプーリ部 2に組 み付けられる。 次いで、 プーリ部 2 1の開口側端部から円筒部 2 4の内周面にジ ヤーナルベアリング 3 5が装着され、 アイソレーションプーリ部 2の組立が完了 す o

両方の嵌合部 2 7 , 3 2を嵌合させる際に、 アイソレーションリング 2 2とプ レツシャ一リング 3 1との離間長 （支持部 2 8と押圧部 3 3との離間長） が所定 の寸法となるように、 位置決め治具を用いてアイソレ一ションプ一リ部 2の軸方 向長さを調整するようにしても良い。

ダンパ部 1は、 図 3に示すように、 ハブ 1 0の外側円筒部 1 6の外側に環状弾 性体 1 2を介して環状質量体 1 1を組み付けることにより、 予め準備工程におい て製造されている。

次に、 ダンパ部 1とアイソレーションプーリ部 2の組み付け工程を図 3に基づ いて説明する。 所定箇所に一時的に固定されたダンパ部 1に対し、 油圧ァクチュ エー夕 (不図示) を用いてアイソレーションプーリ部 2をスライドさせ、 油圧ァ クチユエ一夕の押圧力によってプレヅシャーリング 3 1の嵌合部 3 2をハブ 1 0 の内側円筒部 1 8に軸方向に圧入する。 これにより、 内側円筒部 1 8と嵌合部 3 2は嵌合し、 ダンパ部 1とアイソレーションプーリ部 2とが組み付けられる。 ダンパ部 1とアイソレーシヨンプーリ部 2との組み付けの際には、 端面 1 4 a から軸方向に長さ Lだけ離間した位置にレーザ一光を照射し、 アイソレ一ション ブーリ部 2がダンパ部 1に軸方向に押されて、 レ一ザ一光の照射位置が中央のプ —リ溝 2 6 aの底部とがー致した時に、 油圧ァクチユエ一夕の押圧力を解除する と、 ダンパ部 1の取付部の端面 1 4 aとプ一リ溝との軸方向の離間長が所定の公 差の範囲内に確実に収められる。

以上のように、 本実施の形態に係るアイソレーション 'ダンパプ一リによれば 、 アイソレ一ションリング 2 2の嵌合部 2 7にプレヅシャーリング 3 1の嵌合咅 3 2を軸方向に圧入して両者を嵌合させ、 その後、 プレヅシャーリング 3 1の嵌 合部 3 2をハプ 1 0の内側円筒部 1 8に軸方向に圧入して両者を嵌合させれば、 ダンパ部 1に対してアイソレ一シヨンプ一リ部 2のブーリ溝 2 6の組み付け位置 が軸方向に調整可能であり、 このため、 アイソレーションリングの厚さやプレヅ シャーリング 3 1の加工に高い精度を要求することなく、 ダンパ部 1の端面 1 4 aとプーリ溝 2 6の底部との軸方向の離間長 L 1を所定の公差の範囲内に収める ことができる。 また、 組み付けの際の溶接が不要となり、 溶接に起因する組立作 業の繁雑さが解消されるとともに各部材の材料選択の自由度が高められる。

アイソレーションリングの嵌合部にプレッシャーリングの嵌合部を軸方向に圧 入して両者を嵌合するので、 組み付けの際に、 アイソレーションリングとプレツ シャーリングとの離間長を軸方向に調整することができ、 アイソレーションリン グゃプレッシャーリング 3 1のプレス加工に高い精度が要求されず、 環状弾性体 2 3に軸方向に所定の予圧縮を付与することができる。

ダンパ部 1の内側円筒部 1 8は中心軸 Oに同軸状に設けられており、 この内側 円筒部 1 8にアイソレーションプーリ部 2のプレッシャーリング 3 1の嵌合部 3 2が嵌合するため、 ダンパ部 1とアイソレーションプーリ部 2との径方向の位置 合わせが不要となり、 両者の組み付けを容易に行うことができる。

上述した実施の形態にあっては、 プレッシャーリング 3 1の嵌合部 3 2の先端 がハブ 1 0の方向を指向し、 アイソレーションリング 2 2の嵌合部 2 7の先端が プレッシャーリング 3 1の方向を指向しているが、 嵌合部 3 2の先端と嵌合部 2 7の先端が双方ともハブ 1 0の方向を指向するようにしても良い。

図 4は本発明の他の実施の形態であるアイソレーション ·ダンパプ一リの一部 を示す断面図である。 上述した実施の形態にあっては、 プレッシャーリング 3 1 の嵌合部 3 2とアイソレーションリング 2 2の嵌合部 2 7とが相互に嵌合してレ、 るのに対し、 図 4に示す場合には、 両方の嵌合部 2 7， 3 2が内側円筒部 1 8に 軸方向に別々の位置で嵌合している。 図 4に示すアイソレーション · ダンパプ一 リを製造するには、 まず、 アイソレーシ aンリング 2 2の嵌合部 2 7を内側円筒 部 1 8に軸方向に支持部 2 8の外面がハブ 1 0の円盤部 1 5に当接するまで圧入 して嵌合部 2 7を直接内側円筒部 1 8に嵌合させる。 次いで、 プレッシャーリン グ 3 1の嵌合部 3 2を内側円筒部 1 8に軸方向に圧入し、 プレッシャ一リング 3 1とァイソレーシヨンリング 2 2とで環状弾性体 2 3に所定の予圧縮を付与する とともに、 ダンパ部 1の端面 1 4 aとプーリ溝 2 6との軸方向の長さが所定長と なる位置に嵌合部 3 2を内側円筒部 1 8に直接嵌合させる。 このように、 ァイソ レーシヨンプーリ部 2をダンパ部 1に組み付けた後に、 プレッシャーリング 3 1 をダンパ部 1に組み付けてこれを組み付ける際に環状弾性体 2 3に予圧縮を加え ながらプーリ溝 2 6のダンパ部 1に対する軸方向位置を設定するようにしても良 い。

プレヅシャーリング 3 1の嵌合部 3 2をァイソレ一シヨンリング 2 2の嵌合部 2 7の外側に嵌合する場合には、 アイソレーションリング 2 2の嵌合部 2 7を内 側円筒部 1 8に嵌合させた後に、 プレッシャーリング 3 1の嵌合部 3 2をァイソ レ一シヨンリング 2 2の嵌合萍 2 7の外側に嵌合させて環状弾性体 2 3に予圧縮 を加えながらプーリ溝 2 6のダンパ部 1に対する軸方向位置を設定するようにし ても良い。 産業上の利用可能性

本発明のアイソレーション ·ダンパプーリは、 エンジンのクランクシャフトの 回転トルクを無端ベルトを介して種々の補機に伝達するために適用することがで きる。

Claims

請求の範囲

1 . エンジンのクランクシャフトに装着されるアイソレーション ·ダンパプ一 リであって、

前記クランクシャフトへの取付孔を有するハブと、 前記ハブに設けられた外側 円筒部に第 1の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンパ手段と、 外周部にブーリ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置される円筒部と、 当 該円筒部の軸方向一端部から中心方向に延出するカバ一部とを備えるプ一リ手段 と、

一端が前記ダンパ手段側に固定され、 他端が前記プーリ手段側に固定され、 軸 方向に予圧縮された第 2の弾性体と、

前記ブーリ手段を軸方向に押圧し、 前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与 する押圧手段とを備え、

当該押圧手段の固定位置が軸方向に調整可能であることを特徴とするアイソレ —ション ·ダンパプ一リ。

2 . エンジンのクランクシャフトに装着されるアイソレ一ション ·ダンパプ一リ であって、

前記クランクシャフトへの取付孔を有するハブと、 当該ハプに前記取付孔の中 心軸と同軸状に設けられた第 1の嵌合部と、 前記ハブに設けられた外側円筒部に 第 1の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンパ手段と、

外周部にブーリ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置される円筒部と、 当 該円筒部の軸方向一端部から中心方向に延出するカバ一部とを備えるブーリ手段 と、

一端が前記ダンパ手段側に固定され、 他端が前記プーリ手段側に固定され、 軸 方向に予圧縮された第 2の弾性体と、

前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有し、 前記プ一リ手段を軸方向に押圧し 、 前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与する押圧手段とを備え、

前記第 3の嵌合部は、 前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入されて同軸状に嵌合し 、 前記第 1の嵌合部は、 前記第 3の嵌合部の嵌合位置を軸方向に調整可能な調整 代を有することを特徴とするアイソレ一シヨン ·ダンパプ一リ。

3 . エンジンのクランクシャフトに装着されるアイソレーション ·ダンパプ一 リであって、

前記クランクシャフトへの取付孔を有するハプと、 当該ハプに前記取付孔の中 心軸と同軸状に設けられた第 1の嵌合部と、 前記ハブに設けられた外側円筒部に 第 1の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンバ手段と、

外周部にブーリ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置される円筒部と、 当 該円筒部の軸方向一端部から中心方向に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端部を 支持するカバー部とを備えるブーリ手段と、

前記中心軸と同軸状の第 2の嵌合部を有し、 前記第 2の弾性体の軸方向の他端 部を支持する支持手段と、

前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有し、 前記カバ一部を軸方向に押圧して 前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与する押圧手段とを備え、

前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部は、 軸方向に相互に圧入されて同軸状に 嵌合するとともに、 前記第 2の嵌合部および前記第 3の嵌合部のうち内側の嵌合 部が前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入されて同軸状に嵌合することを特徴とする アイソレ一ション ·ダンパプ一リ。

4 . 請求項 3記載のアイソレーション 'ダンパプーリにおいて、 前記第 1の嵌合 部、 前記第 2の嵌合部および前記第 3の嵌合部は、 円筒状であることを特徴とす るアイソレーション《ダンパプ一リ。

5 . 請求項 3記載のアイソレーション ·ダンパプ一リにおいて、 前記第 3の嵌合 部の外周面が前記第 2の嵌合部の内周面に嵌合し、 前記第 3の嵌合部の内周面が 前記第 1の嵌合部の外周面に嵌合することを特徴とするアイソレーション 'ダン パプーリ。

6 . エンジンのクランクシャフトに装着されるアイソレーション ·ダンパプ一 リであって、

前記クランクシャフトへの取付孔を有するハブと、 当該ハブに前記貫通孔の中 心軸と同軸状に設けられた第 1の嵌^と、 前記ハプに設けられた外側円筒部に 第 1の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンパ手段と、

外周部にプ一リ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置される円筒部と、 当 該円筒部の軸方向一端部から中心方向に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端部を 支持するカバ一部とを備えるプ一リ手段と、

前記中心軸と同軸状の第 2の嵌合部を有し、 前記第 2の弾性体の軸方向の他端 部を支持する支持手段と、

前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有し、 前記カバー部を軸方向に押圧して 前記第 2の弾性体に軸方向の予圧縮を付与する押圧手段とを備え、

前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部は、 相互に嵌合することなく、 前記第 1 の嵌合部に軸方向に圧入されて前記第 1の嵌合部に嵌合することを特徴とするァ ィソレ一ション ·ダンパプ一リ。

7 . エンジンのクランクシャフトに装着されるアイソレーション 'ダンパプ一 リの製造方法であって、

前記クランクシャフトへの取付孔を有するハブと、 当該ハプに前記取付孔の中 心軸と同軸状に設けられた第 1の嵌合部と、 前記ハブに設けられた外側円筒部に 第 1の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンバ手段を準備するェ 程と、

外周部にプ一リ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置されるプ一リ部と、 当該ブーリ部の軸方向一端部から中心方向に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端 部を支持するカバ一部と、 前記第 1の嵌合部と同軸状の第 2の嵌合部が設けられ 前記第 2の弾性体の軸方向の他端部を支持する支持手段とを有するアイソレーシ ヨンプーリ手段を準備する工程と、

前記カバ一部に対向する押圧部と前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有する 押圧手段の当該第 3の嵌合部を前記第 2の嵌合部に軸方向に圧入し、 前記支持手 段と前記押圧手段とで前記第 2の弾性体に軸方向に所定の予圧縮を付与した状態 で前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部とを同軸状に嵌合する工程と、

前記第 2の嵌合部と前記第 3の嵌合部のうち内側の嵌合部を前記第 1の嵌合部 に軸方向に圧入し、 前記ダンパ手段の端面と前記ブーリ溝との軸方向の離間長が 所定長となった位置に、 前記内側の嵌合部を前記第 1の嵌合部に同軸状に嵌合す る工程とを有することを特徴とするアイソレーション ·ダンパプ一リの製造方法 o

8 . エンジンのクランクシャフトに装着されるアイソレーション ·ダンパプ一 リの製造方法であって、

前記クランクシャフトへの取付孔を有するハブと、 当該ハブに前記取付孔の中 心軸と同軸状に設けられた第 1の嵌合部と、 前記ハブに設けられた外側円筒部に 第 1の弾性体を介して装着される環状質量体とを備えるダンパ手段を準備するェ 程と、

外周部にプ一リ溝が形成され前記環状質量体の外側に配置されるブーリ部と、 当該ブーリ部の軸方向一端部から中心方向に延出し第 2の弾性体の軸方向の一端 部を支持するカバ一部と、 前記第 1の嵌合部と同軸状の第 2の嵌合部が設けられ 前記第 2の弾性体の軸方向の他端部を支持する支持手段とを有するアイソレーシ ョンプ一リ手段を準備する工程と、

前記第 2の嵌合部を前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入し、 前記第 2の嵌合部を 前記第 1の嵌合部に同軸状に嵌合する工程と、

前記カバー部に対向する押圧部と前記中心軸と同軸状の第 3の嵌合部を有する 押圧手段を前記第 1の嵌合部に軸方向に圧入し、 前記支持手段と前記押圧手段と で前記第 2の弾性体に軸方向に所定の予圧縮を付与するとともに、 前記ダンパ手 段の端面と前記ブーリ溝との軸方向の離間長が所定長となつた位置に前記第 3の 嵌合部を前記第 1の嵌合部に同軸状に嵌合する工程とを有することを特徴とする アイソレ一ション ·ダンパプ一リの製造方法。