光コネクタ清掃工具、 清掃テープ、 光コネクタ清掃方法、 光部品清掃工具、 および光部品清掃工具 技術分野
本発明は、 光コネクタの接合端面を清掃する光コネクタ清掃工具および光コネ クタプラグの清掃方法に関する。 ま明た、 光コネクタ等の光部品の端面を清掃する ための光部品清掃工具、 清掃テープ、 および光部品清掃用ガイドに関する。 本願は、 2003年 3月 6日に出願された食曰特願 2003— 60684号、 20 03年 3月 6日に出願された特願 2003— 60685号、 2003年 5月 21 日に出願された特願 2003— 143557号、 2003年 5月 22日に出願さ れた特願 2003-144809号、 2003年 9月 25日に出願された特願 2 003— 333482号、 2003年 9月 25日に出願された特願 2003-3 33483号、 及ぴ、 2004年 1月 27日に出願された特願 2004— 185 13号に対し優先権を主張し、 それら内容をここに援用する。 背景技術
周知のように、 光コネクタアダプタや光コネクタレセプタクルなどのコネクタ ハウジング内での光コネクタ同士の接続は、 各光コネクタの接合端面に臨む光フ アイバの端面同士を突き合わせ接合することで実現される。
コネクタハウジングに光コネクタを揷入して突き合わせ接続する際、 光コネク タの接合端面にゴミゃ埃、 油分などの汚れが付着していると、 着脱時の損傷や、 伝送損失の増大などの原因になるため、 突き合わせ接続に先立って、 接合端面を 清掃する必要がある。
従来、 この接合端面の清掃'は、 アルコ一ルを含浸させた綿棒やテープタイプの クリーナーを用い、 このクリーナーを直接手で把持して、 クリーナーを光コネク タの接合端面に当接させて拭き取り清掃することが一般的である。
この種の用途に用いられるクリーナーとして、 清掃テープが露出される開口部
を先端に有した突出部分を備え、 この突出部分を光コネクタアダプタ (光ァダプ タ) 内の空間 (コネクタ収容穴) に挿入することにより、 清掃テープが前記光コ ネクタアダプタに収容された光コネクタのフェルールの接合端面と向かレ、合つて 当接するように配置され、 テープの前進送りにより前記光プラグの接合端面を拭 き取り清掃するようにしたものが提案されている (例えば、 特開 2 0 0 0— 2 8 4 1 4 7号公報参照) 。
ところで、 コネクタハウジングに光コネクタを挿入して突き合わせ接続する際 には、 コネクタハウジング内の光コネクタのみならず、 コネクタハウジングに挿 入される光コネクタ (光コネクタプラグ) の接合端面をも清掃する必要がある。 しかしながら、 上述のようなクリーナーでは、 光コネクタがコネクタハウジン グ内に収容されていない場合には、 該クリーナーの突出部分が手元から離れた位 置にあるので、 該突出部分内の清掃テープを光コネクタの接合端面に当接させる ときに手プレを起こしゃすく、 清掃作業性が良くなかつた。
コネクタハウジングに揷入される前の光コネクタを清掃するためのタリーナー を別に用意することも考えられる。 し力 し、 これでは、 作業時に、 コネクタハウ ジング内の光コネクタを清掃するためのクリーナーと合わせて、 2種類のクリー ナ一が必要になり、 携行品が増え、 物品の管理も面倒になることから、 不満があ つた o
従って、 本発明の課題は、 コネクタハウジング内の光コネクタと、 コネクタハ ゥジング外の光コネクタプラグとの両方を、 容易かつ確実に清掃することができ る光コネクタ清掃工具を提供することである。 本発明の他の課題は、 光部品の端 面を清掃するための光部品清掃工具および光部品清掃用ガイドを提供することで ある。
また、 光コネクタ類の清掃に用いられるクリーナーとして、 図 4 4に示すよう に、 清掃用のテープ 1 0 2が露出される開口部 1 1 6を先端に有した突出部分 1 1 0を備え、 この突出部分 ,Ι 0を光コネクタアダプタ 1 7 0 (光アダプタ) 内 の空間 (コネクタ収容穴 1 7 2 ) に挿入することにより、 前記テープ 1 0 2が前 記光コネクタアダプタ 1 7 0に収容された光コネクタプラグ 1 6 0 (光プラグ) のフヱルール 1 6 1の接合端面 1 6 1 aと向かい合って当接するように配置され
、 テープ 1 0 2の前進送りにより前記光プラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aを拭き 取り清掃するようにしたものが提案されている。 このクリーナー 1 0 1では、 光 ブラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aを拭き取り清掃するテープ 1 0 2が、 ピボット 1 1 1に枢着されたへッド部 1 1 2の先端面 1 1 2 a (当接面) 上を通るように 設けられており、 ピボット 1 1 1を中心とした枢着回転によりヘッド部 1 1 2の 向きが可変となり、 フエルール 1 6 1の接合端面 1 6 1 aを種々の角度で受け入 れることができるようになつている (例えば、 特許第 3 3 5 0 8 5 0号公報参照 )。
ところで、 光コネクタのフエルールとしては、 例えば、 MT形光コネクタフエ ルール(例えば、 J I S C 5 9 8 1に制定されるもの等。 MT: Mechanically Transferable) などのように、 接合端面に突出部材が突出されているものが存在 するが、 このようなフヱルールの場合は、 突出部材が邪魔になって、 接合端面の 清掃残しの原因になるといつた問題があつた。 前述の MT形光コネクタフエルー ルの場合は、 周知のように、 突き合わせ接続時の位置決め用のガイドピンが接合 端面に 2本突出された構成であり、 2本のガイドピンの間に位置する領域 (以下 、 中央領域とも言う) の清掃がしにくい。 清掃残しがあると、 除去残しのゴミ等 が光コネクタの突き合わせ接続の際に挟み込まれて、 光軸の微小なズレによる損 失増大などの原因になるなどの問題がある。
ところで、 MT形光コネクタフェルールの接合端面を清掃する技術としては、 従来、 2本のガイドピンの間に位置する中央領域を清掃するものが殆どであるが 、 本発明者の鋭意検討によって、 接合端面の内、 中央領域の外側に位置する部分 (以下、 外側領域とも言う) のゴミなどの存在も、 突き合わせ接続時の光特性に 与える影響が大きいことが判ってきた。 また、 清掃残しは、 2本のガイドピンの 根元 (即ち、 ガイドピンの接合端面からの突出基端) 付近に清掃残しが発生しや すいが、 特に、 ガイドピンの根元付近に堆積するゴミの内、 接合端面の外側領域 の側に位置するものは、 突き合わせ接続時の光特性に与える影響が大きいと考え られる。 しかしながら、 外側領域を効果的に効率良く清掃する技術はこれまで適 .当なものが少なく、 また、 例えば、 前述の図 4 4に例示したようなクリーナーな どの清掃工具を用いて、 中央領域を清掃した後、 外側領域の清掃を別途行うとな
ると、 清掃に手間が掛かる上、 外側領域の清掃によって、 外側領域のゴミ等が中 央領域に押し出される可能性もあり、 清掃の手間の割りに充分な効果が得られな くおそれもある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、 ( 1 )光コネクタの接合端面に突 出部材が存在する場合であっても、 接合端面の清掃を効果的に行うことができる
(2) 突出部材の根元 (接合端面からの突出基端部) 付近も効率良く清掃できる
(3) 2本のガイドビンが接合端面から突出されている構成の光コネクタについ て、 接合端面の内、 2本のガイドピンの間に位置する領域以外をも、 効果的に清 掃できる (4) 2本のガイドピンの間に位置する領域 (中央領域) と、 その外側 の領域とを同時に効率良く清掃できる光コネクタ清掃工具、 清掃テープ、 光コネ クタ清掃方法を提供することを課題とする。
また、 光コネクタ類の清掃に用いられるクリーナーとして、 図 5 7に示すよう に、 清掃用のテープ 3 1 0 2が露出される開口部 3 1 1 6を先端に有した突出部 分 3 1 1 0を備え、 この突出部分 3 1 1 0を光コネクタアダプタ 3 1 70 (光ァ ダブタ) 内の空間 (コネクタ収容穴 3 1 72) に挿入することにより、 前記テー プ 3 1 02が前記光コネクタアダプタ 3 1 70に収容されだ光コネクタプラグ 3 1 6 0 (光プラグ) のフェルール 3 1 6 1の接合端面 3 1 6 1 aと向かい合って 当接するように配置され、 テープ 3 1 02の前進送りにより前記光プラグ 3 1 6 0の接合端面 3 1 6 1 aを拭き取り清掃するようにしたものが提案されている。 このクリーナー 3 1 0 1では、 光プラグ 3 1 60の接合端面 3 1 6 1 aを拭き取 り清掃するテープ 3 1 02力 S、 ピボット 3 1 1 1に枢着されたへッド部 3 1 1 2 の先端面 3 1 1 2 a (当接面) 上を通るように設けられており、 ピボット 3 1 1 1を中心とした枢着回転によりへッド部 3 1 1 2の向きが可変となり、 フェルー ル 3 1 6 1の接合端面 3 1 6 1 aを種々の角度で受け入れることができるように なっている (例えば、 特許第 33 508 50号公報参照) 。
しかしながら、 上述したクリーナーでは、 へッド部 3 1 1 2の枢着回転により 該へッド部 3 1 1 2の先端面 3 1 1 2 aの向きが変わる際、 へッド部 3 1 1 2に 巻き回されたテープ 3 1 02力 S、 その幅方向 (図 5 7の紙面に垂直な方向) にず れてしまうことがある。 その結果、 接合端面 3 1 6 1 aがテープ 3 1 02に当接
する当接力が不均等になったり、 テープ 3 1 0 2が円滑に送れなくなったりして 、 清掃が確実に行われず、 接合端面 3 1 6 1 aに部分的に汚れが残ることがある という問題があった。
従って、 本発明の課題は、 光コネクタをコネクタハウジングに挿入した状態で 、 当該光コネクタの接合端面を容易かつ確実に清掃することができる光コネクタ 清掃工具を提供することである。
また、 光コネクタ類の清掃に用いられるクリーナーとして、 図 8 0に示すよう に、 清掃用のテープ 4 1 0 2 (清掃テープ) が露出される開口部 4 1 1 6を先端 に有した突出部分 4 1 1 0を備え、 この突出部分 4 1 1 0を光コネクタアダプタ 4 1 7 0 (光アダプタ) 内の空間 (コネクタ収容穴 4 1 7 2 ) に挿入することに より、 前記テープ 4 1 0 2が前記光コネクタアダプタ 4 1 7 0に収容された光コ ネクタプラグ 4 1 6 0 (光プラグ) のフエルール 4 1 6 1の接合端面 4 1 6 1 a と向かい合って当接するように配置され、 テープ 4 1 0 2の前進送りにより前記 光プラグ 4 1 6 0の接合端面 4 1 6 1 aを拭き取り清掃するようにしたものが提 案されている。 このクリーナー 4 1 0 1では、 光プラグ 4 1 6 0の接合端面 4 1 6 1 aを拭き取り清掃するテープ 4 1 0 2が、 ピボット 4 1 1 1に枢着されたへ ッド部 4 1 1 2の先端面 4 1 1 2 a上を通るように設けられており、 ピボット 4 1 1 1を中心とした枢着回転によりヘッド部 4 1 1 2の向きが可変となり、 フエ ルール 4 1 6 1の接合端面 4 1 6 1 aを種々の角度で受け入れることができるよ うになっている (例えば、 特許第 3 3 5 0 8 5 0号公報参照)。
し力 しながら、 上述したクリーナー 4 1 0 1では、 へッド部 4 1 1 2の枢着回 転の際、 該へッド部 4 1 1 2の先端面 4 1 1 2 aの向きが変わるのみならず、 該 先端面 4 1 1 2 aが枢着回転の接線方向である上下方向 (図 8 0の上下方向) に 変位することになる。 この結果、 光プラグ 4 1 6 0の接合端面 4 1 6 1 aとへッ ド部 4 1 1 2の先端面 4 1 1 2 aとの中心位置がずれて(片当たり)、接合端面 4 1 6 1 aにテープ 4 1 0 2がよく接触しなかったり、 接合端面 4 1 6 1 aがテー プ 4 1 0 2に当接する当接力が不均等になったりして、 清掃が確実に行われず、 接合端面 4 1 6 1 aに部分的に汚れが残ることがあるという問題があった。 また、 本発明者の鋭意検討により、 光プラグ 4 1 6 0のフェルール 4 1 6 1の
押圧力によって、 テープ 4 1 0 2がへッド部 4 1 1 2とフェルール 4 1 6 1との 間に挟み込まれると、 ゴミがフェルール 4 1 6 1等に押し付けられてこびり付き 、 容易に拭き取れない状態となることがあることが分かつてきた。
また、 へッド部 4 1 1 2をフェルール 4 1 6 1に押し当てる際、 押し込み力が 接合端面 4 1 6 1 aに直接に強く加わることにより、 該接合端面 4 1 6 1 aの傷 つき等のおそれがある。 また、 清掃中にも、 へッド部 4 1 1 2がフエルール 4 1 6 1を押圧する押圧力が強すぎると、 接合端面 4 1 6 1 aが過度にクリ一ユング (拭き取り) され、 該接合端面 4 1 6 1 aの傷つき等のおそれがある。
従って、 本発明の課題は、 光コネクタをコネクタハウジングに挿入した状態で 、 当該光コネクタの接合端面を容易かつ確実に清掃することができ、 しかも、 接 合端面に過度の押圧力が加わることを防止、 緩和できる光コネクタ清掃工具を提 供することを課題とする。 また、 光部品の端面を清掃する光部品清掃工具を提供 することを課題とする。
また、 光コネクタ類の清掃に用いられるクリーナーとして、 清掃テープが露出 される開口部を先端に有した突出部分を備え、 この突出部分を光コネクタァダプ タ (光アダプタ) 内の空間 (コネクタ収容穴) に揷入することにより、 前記清掃 テープが前記光コネクタアダプタに収容された光コネクタプラグ (光プラグ) の フヱルールの接合端面と向かい合って当接するように配置され、 清掃テープの前 進送りにより前記光ブラグの接合端面を拭き取り清掃するようにしたものが提案 されている (例えば、 特許第 3 3 5 0 8 5 0号公報参照) 。
し力 しながら、 上述のような清掃テープを用いたクリーナーでは、 空気中の埃 や清掃テープから生じた繊維くずなどの異物が清掃テープに付着していた場合、 清掃テープをフエルールの接合端面に当接させて拭き取り清掃を行った際に、 異 物が清掃テープからフェル一ルの接合端面に付着してしまい、 清掃が確実に行わ れないおそれがある。
清掃テープに付着した異物を除去するため、 清掃テープの水洗や、 清掃テープ に粘着テープの粘着面を押し付けるなどの操作を光コネクタの清掃前に行うこと も考えられる。 し力 し、 水洗の場合、 清掃テープが吸水して該清掃テープの繊維 が切れ、 かえって清掃テープ上の異物を増加させてしまうおそれがある。 また、
粘着テープを用いて清掃テープから異物を除去した場合、 粘着剤が清掃テープに 残留すると、 '粘着剤が清掃テープに 留し、 さらにはフエルールの接合端面に付 着してしまうおそれがある。
従って、 本発明の課題は、 光コネクタをコネクタハウジングに揷入した状態で 、 当該光コネクタの接合端面を容易かつ確実に清掃することができる光コネクタ 清掃工具を提供することである。 本努明の他の課題は、 光部品の端面を清掃する 光部品清掃工具を提供することである。 発明の開示
前記課題を解決するため、 本発明は、 光コネクタの接合端面を、 清掃部材の運 動により拭き取り清掃する光コネクタ清掃工具であって、 工具本体と、 前記清掃 部材を運動させる駆動機構と、 前記工具本体から突出して、 前記工具本体からの 突出先端に清掃部材が配置されるとともに、 前記清掃部材の突出先端に配置され た部分を、 前記光コネクタの接合端面に対して位置決めして当接させることがで きるように構成されている揷入部と、 この揷入部に装着されるコネクタ清掃用ガ イドとを備え、 前記コネクタ清掃用ガイドは、 光コネクタが挿入可能なコネクタ 揷入口と、 前記揷入部が揷入可能な挿入部揷入口とを有し、 前記コネクタ挿入口 から揷入された光コネクタの接合端面を前記揷入部の前記清掃部材と当接する位 置に位置決めする機能を果たす、 光コネクタ清掃工具を提供する。
この光コネクタ清掃工具においては、 前記コネクタ清掃用ガイドが、 コネクタ 揷入口を覆う蓋を有することが好ましい。
前記光コネクタが、 その接合端面から突出する少なくとも 1つの突出部材を有 する場合、 前記清掃部材は複数の清掃テープであって、 該複数の清掃テープは、 前記突出部材を逃げるための間隔を有しながら、 互いに略平行に、 .横並びに配置 されていることが好ましい。
また、 本発-明は、 工具本体から突出された揷入部をコネクタハウジングに挿入 して、 前記揷入部の前記工具本体からの突出先端に配置された清掃部材の運動に より、 前記コネクタハウジング内の光コネクタの接合端面を拭き取り清掃する光 コネクタ清掃工具を用いて、 コネクタハウジング外にて、 光コネクタプラグの接
合端面を清掃する光コネクタブラグの清掃方法であって、 光コネクタプラグが揷 入可能なコネクタ揷入口および前記挿入部が挿入可能な挿入部揷入口とを有する コネクタ清掃用ガイドを前記挿入部に装着する段階と、 このコネクタ清掃用ガイ ドに挿入した前記光コネクタブラグの接合端面と前記揷入部の清掃部材とを当接 させる段階と、 前記清掃部材の運動により前記接合端面を拭き取り清掃する段階 とを含む、 光コネクタプラグの清掃方法を提供する。
また、 本発明は、 接続用ハウジングにより光接続される光部品の端面を、 清掃 部材の運動により拭き取り清掃する光部品清掃工具であって、 工具本体と、 前記 清掃部材を運動させる駆動機構と、 前記工具本体から突出して、 前記工具本体か らの突出先端に清掃部材が配置されるとともに、 前記光部品が収容される接続用 ハウジングに揷入可能に形成されており、 前記接続用ハウジングに揷入すること により前記清掃部材の突出先端に配置された部分を、 前記光部品の端面に対して 位置決めして当接させることができるように構成されている揷入部と、 前記接続 用ハウジング内の光部品と光接続される光部品が揷入可能な光部品挿入口と、 前 記揷入部が揷入可能な挿入部揷入口とを有し、 前記光部品と前記挿入部とを位置 決めし、 前記清掃部材と前記光部品の端面とを対向させて当接させる光部品清掃 用ガイドと、 を備えた光部品清掃工具を提供する。
また本発明は、 光部品と、 該光部品の端面を清掃する清掃部材とを位置決めす る光部品清掃用ガイドであって、 前記清掃部材は、 該清掃部材を運動させる駆動 機構を搭載した光部品清掃工具に設けられたものであり、 前記光部品清掃工具は 、 工具本体と、 該工具本体から突出して、 前記工具本体からの突出先端に前記清 掃部材が配置されるとともに、 前記光部品が収容される接続用ハウジングに挿入 可能に形成されており、 前記接続用ハウジングに揷入することにより前記清掃部 材の突出先端に配置された部分を、 前記光部品の端面に対して位置決めして当接 させることができるように構成されている揷入部とを備えたものであり、 前記光 部品清掃用ガイドは、 前記清掃すべき光部品が挿入可能な光部品挿入口と、 前記 光部品清掃工具の揷入部が挿入可能な揷入部挿入口とを有して、 前記光部品と前 記揷入部とを位置決めし、 前記清掃部材と前記光部品の端面とを対向させて当接 させるように構成された光部品清掃用ガイドを提供する。
この光部品清掃用ガイドにおいては、 光部品揷入口を覆う蓋を設けることが好 ましい。
本発明によれば、 揷入部を光コネクタハウジングに挿入することにより、 挿入 部の突出先端に配置された清掃部材を、 光コネグタハウジングに収容された光コ ネクタの接合端面に対して位置決めして当接させることができる。 また、 挿入部 にガイドを装着して、 このガイドのコネクタ挿入口から光コネクタを挿入するこ とにより、 光コネクタハウジングに収容されていない光コネクタの接合端面に対 して位置決めして当接させることができる。 従って、 光コネクタのコネクタ接続 を行うに際し、 一つの清掃工具で、 コネクタハウジング内に収容されている光コ ネクタと、 コネクタハウジングに揷入される前の光コネクタとの両方を、 '容易か つ確実に清掃することができ、 清掃の作業性が向上する。
さらに、 先に述べた課題を解決するため、 本発明は、 ネクタハウジング内の光 コネクタの接合端面を、 清掃テープの送り移動により拭き取り清掃する光コネク タ清掃工具であって、 工具本体と、 この工具本体から突出して設けられ、 前記コ ネクタハウジングに揷入可能に形成されている挿入部とを備え、 前記挿入部には 、 先端に前記接合端面に対する当接面積を確保するための当接面を有し、 前記清 掃テープの前記工具本体から該揷入部に引き出された部分が前記当接面に沿って 巻き回されるようになっているへッド部が設けられており、 前記清掃テープでは 、 前記へッド部によって前記光コネクタの接合端面に対して押し当てられる接虫 清掃部が、 前記光コネクタの接合端面から突出された突出部材を逃げる突出部材 逃げ部を介して、 複数、 横並びに配置されて、 該清掃テープの長手方向に沿って 並行に延在している光コネクタ清掃工具を提供する。
この光コネクタ清掃工具では、 前記挿入部が前記コネクタハウジングに揷入さ れた際に前記へッド部と前記接合端面から突出する突出部材との干渉を避けるた めの凹部が、 前記ヘッド部の当接面から凹陥して設けられており、 前記揷入部に は、 前記清掃テープの、 前記 ッド部の当接面に沿って送り移動される部分を、 前記突出部材逃げ部が前記凹部に対応する位置決め機構が設けられている構成も 採用可能である。
また、 本発明は、 位置決め用のガイドピンが接合端面の互いに離間された 2箇
所から突出されている光コネクタについて、 前記接合端面の内、 ガイドピンの間 に位置する部分である中央領域と、 ガイドビンを介して中央領域の外側に位置す る外側領域とに押し当てた清掃テープを送り移動することで、 前記中央領域と前 記外側領域とを清掃する光コネクタ清掃方法を提供する。
また、 本発明は、 光コネクタの接合端面に押し当てて、 送り移動することによ り前記接合端面を清掃する清掃テープであって、 前記光コネクタの接合端面に対 して押し当てられる接触清掃部が、 前記光コネクタの接合端面から突出された突 出部材を逃げる突出部材逃げ部を介して、 複数、 横並びに配置されて、 該清掃テ 一プの長手方向に沿って並行に延在する清掃テープを提供する。
この清掃テープとしては、 (1 )前記突出部材逃げ部が、隣り合う接触清掃部の 間に確保されたスリツトであるもの、 (2 )前記突出部材逃げ部が、接触清掃部同 士を連結するようにして形成された易破壊部であり、 前記易破壌部に前記突出部 材を突き通すことによって、 前記光コネクタの接合端面に対して接触清掃部を押 し当てることができ、 さらに、 前記光コネクタの接合端面に対する清掃テープの 送り移動を、 前記易破壊部に突き通されている前記突出部材が易破壌部を破壊し て接触清掃部間を分離しつつ行えるようになっているもの、 (3 )前記突出部材逃 げ部として、 前記突出部材を収容可能な突出部材収容溝を内側に形成する凹形成 形部が、 清掃テープの長手方向に沿って連続して形成されているもの等を採用す ることができる。 なお、 突出部材逃げ部は、 清掃テープを構成する接触清掃部と 同じ部材によって形成されたもの (この場合は、 清掃テープを構成する全ての接 触清掃部と突出部材逃げ部とが、 同一の部材によって形成されている) であって も良いが、 接触清掃部とは別の材質によって形成されたもの、 例えば、 突出部材 の突き通しや、 清掃テープ長手方向に沿った破壊を容易にするために、 接触清掃 部よりも強度が弱 Vヽフィルム等の材料によつて形成したもの (易破壊部) などで あっても良い。 接触清掃部と同じ部材によつて形成された易破壊部としては、 例 えば、 接触清掃部を構成するものと同じ部材が薄肉に形成された部分 (細い溝の 形成によつて切断されやすくしたもの等も含む)、ミシン目などの小孔が高密度に 形成された領域 (但し、 この領域は、 清掃テープの長手方向に沿って延在形成さ れるものである)、清掃テープの長手方向に沿って延びるスリット状の溝が、接触
清掃部間を連結する連結部を介して、 清掃テープの長手方向に連設された領域な どであり、 接触清掃部よりも強度が弱く (突出部材の突き通しや、 清掃テープの 長手方向に沿った破壊が容易) 形成した領域である。
さらに、 このような清掃テープは、 本発明に係る光コネクタ清掃工具や光コネ クタ清掃方法に適用される清掃テープとして採用することで、 清掃効率の向上を 実現できる。
前述した清掃テープであれば、 突出部材逃げ部への突出部材の突き通し、 収容 等によって、 清掃テープの複数の接触清掃部をそれぞれ接合端面に押し当てるこ とを容易に実現できる。 また、 突出部材逃げ部に、 前記突出部材を突き通したり 、 収容する構成であれば、 突出部材の対向する両側に接触清掃部を配置すること ができ、 これにより、 清掃テープの送り移動によって、 突出部材の対向する両側 を同時に清掃できる。 特に、 突出部材逃げ部に前記突出部材を突き通す構成では 、 突き通しによって、 突出部材逃げ部の両側の接触清掃部を突出部材に接触させ ることも、 容易に実現でき、 突出部材に付着しているゴミ等も簡単に除去できる 。 しかも、 突出部材の接合端面からの突出基端部 (根元) 付近にも接触清掃部を 接触させることが容易になり、 効率良く清掃できる。
また、 清掃テープは、 それぞれに接触清掃部を有する複数本とし、 複数の供給 リールから供給するようにすることができる。 さらに、 前記複数の供給リールが 、 別々に回転可能になっているものとすることができる。 この場合、 清掃テープ の送り量を互いに異なるものとすることができるので、 テープの太さや強さなど により伸ぴ量が異なっていても、 複数のテープの間で張力のばらつきを抑制し、 テープを安定して送り移動させることができる。
また、 光コネクタ清掃工具は、 清掃テープの逆送りを阻止する逆送り阻止機構 を備えることが好ましい。 この場合、 清掃テープを所定の方向に安定して送り移 動させることができる。
また、 光コネクタ清掃工具は、 清掃テープのたるみを防止するたるみ防止機構 を備えることが好ましい。 前記たるみ防止機構としては、 清掃テープの卷取リー ルの逆回転を防止する機構と、 供給リールの回転に回転抵抗を付与する回転抵抗 付与機構とから構成することができる。
なお、 たるみ防止機構を備えた光コネクタ清掃工具は、 接触清掃部が複数本の ものに限定されず、 1本の場合でもよい。
本発明の光コネクタ清掃工具は、 光部品清掃工具として、 各種光部品の端面の 清掃にも用いることができる。
本発明によれば、以下のような優れた効果が得られる。 ( a )光コネクタの接合 端面に突出部材が存在する場合であっても、 接合端面の清掃を効果的に行うこと ができる。 ( b )突出部材の根元 (接合端面からの突出基端部)付近も効率良く清 掃できる。 (c ) 2本のガイドピンが接合端面から突出されている構成の光コネク タについて、 接合端面の内、 2本のガイドピンの間に位置する領域以外をも、 効 果的に清掃できる。 (d ) 2本のガイドピンの間に位置する領域 (中央領域) と、 その外側の領域とを同時に効率良く清掃できる。
さらに、 先に述べた課題を解決するため、 本発明は、 コネクタハウジング内の 光コネクタの接合端面を、 清掃部材の運動により拭き取り清掃する光コネクタ清 掃工具であって、 工具本体と、 この工具本体から突出して設けられ、 前記コネク タハウジングに挿入可能に形成されている挿入部とを備え、 前記清掃部材はテ一 プであって、 前記工具本体には、 前記テープを卷装した供給リールと、 使用後の テープを巻き取って回収する卷取リールとが回転可能に装着されており、 前記挿 入部には、 先端に前記接合端面に対する当接面積を確保するための当接面を有し 、 この当接面に沿つて前記供給リールから供給されたテープが巻き回されるよう になっているヘッド部が設けられており、 前記ヘッド部には、 前記テープの幅方 向のずれを防ぐガイド溝が、 前記当接面に対して、 前記テープの流れ方向の上流 側および下流側の少なくとも一方に形成されている光コネクタ清掃工具を提供す る。
本発明は、 前記ヘッド部に対する押し込み力に対して、 該ヘッド部の傾動を許 容するように構成されたへッド傾動機構を備える場合に特に効果が高い。
本発明においては、 前記揷入部が前記コネクタハウジングに揷入された際に前 記へッド部と前記接合端面から突出する突出部材との干渉を避けるための凹部が 、 前記ヘッド部の当接面から凹陥して設けられており、 前記ガイド溝によって案 内されるテープが、 前記凹部への突出部材の揷入を許容するように構成されたも
のとすることができる。
さらに本発明は、 コネクタハウジング内の光コネクタの接合端面を、 清掃部材 の運動により拭き取り清掃する光コネクタ清掃工具であって、 工具本体と、 この 工具本体から突出して設けられ、 前記コネクタハウジングに挿入可能に形成され ている挿入部とを備え、 前記清掃部材はテープであつて、 前記揷入部には、 先端 に前記接合端面に対する当接面積を確保するための当接面を有し、 この当接面に 沿って前記テープが卷き回されるようになっているへッド部が設けられており、 前記へッド部には、 前記テープの幅方向のずれを防ぐガイド溝が、 前記当接面に 対して、 前記テ一プの流れ方向の上流側およぴ下流側の少なくとも一方に形成さ れている光コネクタ清掃工具を提供する。
本発明の光コネクタ清掃工具は、 ヘッド部に、 テープの幅方向のずれを防ぐガ ィド溝が、 当接面に対して、 前記テープの流れ方向の上流側および Zまたは下流 側に設けられているので、 へッド部に巻き回されたテープがガイド溝により案内 され、 幅方向へのずれが抑制される。 このため、 接合端面はテ プに均等な当接 力にて当接することができ、 また、 テープを円滑に送ることができる。 従って、 接合端面に汚れが残らないように清掃を確実に行うことができる。
へッド部に対する押し込み力に対して、 該へッド部の傾動を許容するように構 成されたへッド傾動機構を備える場合、 光コネクタの接合端面とへッド部の当接 面との中心位置がずれて接合端面にテープがよく接触しなかったり、 接合端面が テープに当接する当接力が不均等になったりすることが抑制され、 接合端面の汚 れをより確実に除去することができる。 しかも、 ヘッド部の傾動する場合でも、 テープの幅方向へのずれが抑制される。
揷入部が前記コネクタハウジングに揷入された際に前記へッド部と前記接合端 面から突出する突出部材 (例えば MP O形光コネクタにおけるガイドビン) との 干渉を避けるための凹部が、 前記へッド部の当接面から凹陥して設けられており 、 前記ガイド溝によって案内'されるテープが、 前記凹部への突出部材の揷入を許 容するように構成された場合、 光コネクタの接合端面に突出部材があっても、 接 合端面に清掃部材を当接させて清掃することができる。
さちに、 先に述べた課題を解決するため、 本発明は、 光コネクタの接合端面を
、 清掃テープの運動により拭き取り清掃する光コネクタ清掃工具であって、 工具 本体と、 この工具本体から突出して設けられるとともに前記光コネクタを収容し て接続するためのコネクタハウジングに挿入可能に形成されている挿入部とを備 え、 前記揷入部には、 先端面に前記接合端面に対する前記清掃テープの当接面積 を確保するためのへッド部材が配置され、 前記へッド部材は、 該ヘッド部材を回 転移動させる回転中心軸を複数有する支持機構により支持されており、 前記回転 中心軸の少なくとも一つは、 前記光コネクタの接合端面を前記へッド部材の先端 面に当接させた際に、 当該回転中心軸の回転軸線が、 前記光コネクタの接合端面 の中心位置から前記光コネクタの挿入方向に延びる直線に対して、 ねじれの位置 にある光コネクタ清掃工具を提供する。
本発明において 「ねじれの位置」 とは、 空間における二直線の位置関係におい て、 交差せず、 かつ平行でもない、 任意の位置関係をいう。
この光コネクタ清掃工具において、 前記支持機構としては、 複数の屈曲部を有 する波形ばねを含んだものを用いることができる。
前記光コネクタは、 その接合端面が斜め研磨されたものである場合に、 前記光 コネクタ清掃工具は、 へッド部材の先端面が光コネクタの接合端面に向かい合つ たときに、 前記へッド部材に向かって供給される清掃テープの送り方向と前記へ ッド部材の先端面に沿って移動する清掃テープの送り方向とのなす角度 (第 1の 角度) 力 前記ヘッド部材の先端面に沿って移動する清掃テープの送り方向と前 記へッド部材から送出される清掃テープの送り方向とのなす角度 (第 2の角度) よりも、 小さくなつていることが好ましい。
また、 本発明は、 光部品の端面を、 清掃テープの運動により拭き取り清掃する 光コネクタ清掃工具であって、 工具本体と、 この工具本体から突出して設けられ るとともに前記光部品を収容するハウジングに揷入可能に形成されている揷入部 とを備え、 前記挿入部には、 先端面に前記接合端面に対する前記清掃テープの当 接面積を確保するためのへヅ,ド部材が配置され、 前記へッド部材は、 該へッド部 材を回転移動させる回転中心軸を複数有する支持機構により支持されており、 前 記回転中心軸の少なくとも一つは、 前記光部品の端面を前記へッド部材の先端面 に当接させた際に、 当該回転中心軸の回転軸線が、 前記光部品の端面の中心位置
から前記光コネクタの揷入方向に延びる直線に対して、 ねじれの位置にある光部 品清掃工具を提供する。
本発明の清掃工具によれば、 パネ部の弾性変形により、 ヘッド部の先端面が傾 動可能であり、 かつその傾動方向に実質的に変位しないようになっているので、 光コネクタの接合端面とへッド部の当接面との中心位置がずれて接合端面にテー プがよく接触しなかったり、 接合端面がテープに当接する当接力が不均等になつ たりすることが抑制され、 接合端面の汚れをより確実に除去することができる。 また、 バネ部の弾性変形により、 へッド部が光コネクタのフエルール側とは反対 の方向 (離脱の方向) に後退しうるので、 揷入部の揷入時や清掃中に、 フェルー ルに加わる押圧力を適度なものとし、 接合端面や光ファイバ端面等の傷つきなど を抑制することができる。
さらに、 先に述べた課題を解決するため、 本発明は、 光コネクタの接合端面を 、 清掃テープの運動により拭き取り清掃する光コネクタ清掃工具であって、 工具 本体と、 この工具本体から突出して設けられるとともに前記光コネクタを収容し て接続するためのコネクタハウジングに揷入可能に形成されている揷入部とを備 え、 前記揷入部には、 先端面に前記接合端面に対する前記清掃テープの当接面積 を確保するためのへッド部材が配置され、 前記清掃テープのうちへッド部材に向 かって供給される部分には、 清掃テープに付着した異物を除去するためのスクレ 一パが当接されている光コネクタ清掃工具を提供する。
前記スクレーバには、 前記清掃テープの幅方向のずれを防ぐガイド溝を設ける ことができる。
前記清掃テープは複数本とし、 複数の供給リールから供給されるようにするこ とができる。
?青掃テープのたるみを防止するため、 たるみ防止機構を設けることができる。 また、 本発明は、 光部品の端面を、 清掃テープの運動により拭き取り清掃する 光部品清掃工具であって、 工具本体と、 この工具本体から突出して設けられると ともに前記光部品を収容するハウジングに挿入可能に形成されている揷入部とを 備え、 前記揷入部には、 先端面に前記接合端面に対する前記清掃テープの当接面 積を確保するためのへッド部材が配置され、 前記清掃テープのうちへッド部材に
向かって供給される部分には、 清掃テープに付着した異物を除去するためのスク レーパが当接されていることを特徴とする光部品清掃工具を提供する。
上記本発明の清掃工具によれば、 清掃テープにスクレ一パを当接させることに より、 接合端面の清掃のためテープを送り動作させつつ、 清掃テープに付着した 異物をスクレーパによって搔き取って除去することができる。 その結果、 常に清 浄な清掃テープを用いてフェルールの接合端面を清掃することができるので、 接 合端面の汚れを確実に除去することができる。
本発明は、 また、 コネクタハウジングによりコネクタ接続される光コネクタの 接合端面を、 清掃部材の運動により拭き取り清掃する光コネクタ清掃工具であつ て、 工具本体と、 前記清掃部材を運動させる駆動機構と、 前記工具本体から突出 して、 前記工具本体からの突出先端に清掃部材が配置されるとともに、 前記光コ ネクタが収容されたコネクタハウジングに揷入可能に形成されており、 前記コネ クタハウジングに揷入することにより前記清掃部材の突出先端に配置された部分 を、 前記光コネクタの接合端面に対して位置決めして当接させることができるよ うに構成されている揷入部と、 コネクタハウジング内に収容された光コネクタと コネクタ接続される光コネクタが挿入可能なコネクタ揷入口と、 前記挿入部が揷 入可能な揷入部揷入口とを有し、 前記光コネクタと前記揷入部とを位置決めし、 前記清掃部材と前記光コネクタの接合端面とを対向させて当接させるコネクタ清 掃用ガイドと、 を備えた、 光コネクタ清掃工具を提供する。 図面の簡単な説明
図 1 Aは、 本発明の第 1実施形態による清掃ユニット (清掃工具) の外観を示 す正面図、 図 1 Bは、 同斜視図である。
図 2は、 図 1 A, 1 Bに示す清掃ユニットの内部を示す断面図である。
図 3は、 図 1 A, 1 Bに示す清掃ュニットの内部を示す断面図である。
図 4は、 図 1 A, 1 Bに示す清掃ユニットの挿入部の部分拡大斜視図である。 図 5は、 光コネクタのフエルールの一例を示す正面図である。
図 6は、 図 1 A, 1 Bに示す光コネクタ清掃工具の要部を示す部分縦断面図で ある。
図 7は、 図 6に示す光コネクタ清掃工具のキヤップを取り外した状態を示す部 分断面図である。
図 8は、 図 6に示す光コネクタ清掃工具に光コネクタを挿入した状態の一例を 示す部分断面図である。
図 9は、 図 1A, 1 Bに示す清掃ユニットの揷入部と、 光コネクタとが、 コネ クタ清掃用ガイドにより当接させられる状態を示す分解斜視図である。'
図 10は、 図 1A, 1 Bに示す清掃ユニットの揷入部が、 光コネクタが収納さ れたコネクタハウジングのコネクタ挿入穴に挿入される状態を示す断面図である 図 11は、 本発明の第 2実施形態による光コネクタ清掃工具を示す部分縦断面 図である。
図 12 Aは、 本発明の第 3実施形態による清掃工具におけるガイドの正面図、 図 12Bは、 同平面図、 図 12Cは、 同左側面図、 図 12Dは、 同右側面図であ る。
図 13は、 図 12A〜12Dに示す清掃工具の挿入部と光コネクタプラグとが 、 ガイドキャップに揷入された状態の一例を示す断面図である。
図 14は、 図 12A〜12Dに示す清掃工具の揷入部と光コネクタプラグとが 、 光コネクタアダプタに挿入された状態の一例を示す断面図である。
図 15 Aは、 本発明の第 4実施形態による光コネクタ清掃工具の外観を示す正 面図、 図 15Bは、 同斜視図である。
図 16は、 図 15A, 15 Bに示す光コネクタ清掃工具の内部を示す断面図で ある。 .
図 17は、 図 15A, 15 Bに示す光コネクタ清掃工具の内部を示す断面図で ある。
図 18は、 図 15A, 15 Bに示す光コネクタ清掃工具の挿入部をコネクタノ、 ゥジングに揷入した状態の一例を示す断面図である。
図 19は、 図 15A, 15 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部をコネクタハ ゥジングに揷入した状態の他の例を示す断面図である。
図 20は、 図 15A, 15 Bに示す光コネクタ清掃工具のテープ当接機構のと
りうる状態の他の例を示す半断面斜視図である。
図 2 1は、 図 1 5 A, 1 5 Bに示す光コネクタ清掃工具のテープ当接機構のと りうる状態の他の例を示す半断面斜視図である。
図 2 2は、 図 1 5 A, 1 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部を示す正面図
(?ぁ 。
図 2 3は、 図 1 5 A, 1 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部の部分拡大斜 視図である。
図 2 4は、 光コネクタプラグのフヱルールの一例を示す正面図である。
図 2 5は、 図 1 5 A, 1 5 Bに示す光コネクタ淸掃工具の揷入部が、 光コネク タが収納されたコネクタハウジングのコネクタ挿入穴に挿入される状態を示す分 解斜視図である。
図 2 6は、 本発明の改変例に係る光コネクタ清掃工具の揷入部の内部を示す断 面図である。
図 2 7 Aは、 清掃テープの一例を示す平面図であり、 図 2 7 Bは、 同断面図で ある。
図 2 8 Aは、 清掃テープの他の例を示す平面図であり、 図 2 8 Bは、 同断面図 である。
図 2 9 Aは、 清掃テープの他の例を示す平面図であり、 図 2 9 Bは、 同断面図 である。 .
図 3 0 Aは、 図 2 9 A, 2 9 Bの清掃テープを適用するへッド部の一例を示す 斜視図であり、 図 3 0 Bは、 同平断面図である。
図 3 1 Aは、 本発明の第 5実施形態による清掃工具に係る巻取リールの一例を 示す正面図、 図 3 1 Bは、 同片側断面図である。
図 3 2は、 図 3 1 A, 3 1 Bに示す卷取リールの切欠斜視図である。
図 3 3 Aは、 本発明の第 5実施形態による清掃工具に係る供給リールの一例を 示す正面図、 図 3 3 Bは、 同'斜視図である。
図 3 4は、 図 3 3 A, 3 3 Bに示す供給リールを供給リール支持軸に装着した 状態を示す部分断面図である。
図 3 5 Aは、 本発明の第 5実施形態による清掃工具に係るダイヤルの一例を示
す正面図、 図 3 5 Bは、 同片側断面図である。
図 3 6は、 本発明の第 5実施形態による清掃工具に係る第 1のケース半体の一 例を示す正面図である。
図 3 7は、 図 3 6に示す第 1のケース半体の斜視図である。
図 3 8は、 本発明の第 5実施形態による清掃工具に係る第 2のケース半体の一 例を示す正面図である。
図 3 9は、 図 3 8に示す第 2のケース半体の斜視図である。
図 4 O Aは、 本発明の第 5実施形態による光コネクタ清掃工具の外観を示す正 面図、 図 4 0 Bは、 同斜視図である。
図 4 1は、 本発明の第 5実施形態による光コネクタ清掃工具の内部を示す断面 図である。
図 4 2は、 本発明の第 5実施形態による光コネクタ清掃工具の内部を示す断面 図である。
図 4 3 A〜 4 3 Dは、 本発明の第 5実施形態による清掃工具に係る送り量報知 機構の動作を説明する図である。
図 4 4は、 従来のクリーナーをコネクタハウジングに揷入した状態の一例を示 す断面図である。
図 4 5 Aは、 本発明の第 6実施形態による光コネクタ清掃工具の外観を示す正 面図、 4 5 Bは、 同斜視図である。
図 4 6は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の内部を示す断面図で ある。
■ 図 4 7は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の内部を示す断面図で める。
図 4 8は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部をコネクタハ ウジングに挿入した状態の一例を示す断面図である。
図 4 9は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部をコネクタノ、 ゥジングに挿入した状態の他の例を示す断面図である。
図 5 0は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具のテープ当接機構のと り'うる状態の他の例を示す半断面斜視図である。 .
図 5 1は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具のテープ当接機構のと りうる状態の他の例を示す半断面斜視図である。
図 5 2は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部を示す正面図 である。
図 5 3は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の挿入部の部分拡大斜 視図である。
図 5 4は、 光コネクタプラグのフェルールの一例を示す正面図である。
図 5 5は、 図 4 5 A, 4 5 Bに示す光コネクタ清掃工具の揷入部が、 光コネク タが収納されたコネクタハウジングのコネクタ挿入穴に挿入される状態を示す分 解斜視図である。
図 5 6は、 本発明の改変例に係る光コネクタ清掃工具の揷入部の内部を示す断 面図である。
図 5 7は、 従来のクリーナーをコネクタハウジングに挿入した状態の一例を示 す断面図である。 '
図 5 8 Aは、 本発明の第 7実施形態による光コネクタ清掃工具の外観を示す平 面図、 図 5 8 Bは、 同正面図である。
図 5 9 Aは、 図 5 8 A, 5 8 Bの清掃工具に係る第 2のケース半体を示す II一 II線に沿う断面図、 図 5 9 Bは、 同正面図である。
図 6 O Aは、 図 5 8 A, 5 8 Bの清掃工具に係る第 1のケース半体を示す III 一 III線に沿う断面図、 図 6 0 Bは、 同正面図である。
図 6 1は、 図 5 8 A, 5 8 Bの清掃工具の内部を示す断面図である。
図 6 2は、 図 5 8 A, 5 8 Bの清掃工具の内部を示す断面図である。
図 6 3 Aは、本清掃工具のダイャルの一例を示す VI— VI線に沿う断面図、 図 6 3 Bは、 同正面図である。
図 6 4は、 図 6 3 A, 6 3 Bのダイヤルの斜視図である。
図 6 5 Aは、 本清掃工具の'供給リールおよぴ卷取リールの一例を示す正面図、 図 6 5 Bは、 VIII— VIII線に沿う同断面図である。
図 6 6は、 図 6 5 A, 6 5 Bに示す供給リールおよぴ卷取リールを支持軸に装 着した状態を示す部分断面図である。
図 6 7 Aは、 本清掃工具のテープ当接部材の正面図、 図 6 7 Bは、 同平面図、 図 6 7 Cは、 同左側面図、 図 6 7 Dは、 同右側面図である。
図 6 8は、 図 6 7 A〜6 7 Dに示すテープ当接部材の斜視図である。
図 6 9 Aは、 本清掃工具のガイドキャップの正面図、 図 6 9 Bは、 同平面図、 図 6 9 Cは、 同左側面図、 図 6 9 Dは、 同右側面図である。 .
図 7 0 Aは、 本清掃工具の工具先端部の平面視断面図、 図 7 0 Bは、 同正面視 断面図である。
図 7 1は、 本清掃工具のテープ当接機構のとりうる状態の一例を示す断面図で める。
図 7 2は、 本清掃工具のテープ当接機構のとりうる状態の他の例を示す断面図 である。
図 7 3は、 本清掃工具のテープ当接機構のとりうる状態の他の例を示す断面図 である。
図 7 4は、 光コネクタプラグの斜め研磨された接合端面が、 ヘッド部材の先端 面に当接した状態を示す概略図である。
図 7 5は、 本清掃工具の揷入部と光コネクタプラグとが、 ガイドキャップに挿 入された状態の一例を示す断面図である。
図 7 6は、 光コネクタプラグのフヱルールの一例を示す正面図である。
図 7 7は、 清掃テープが装着されたへッド部材の先端面を示す正面図である。 図 7 8は、 本清掃工具の揷入部と光コネクタプラグとが、 光コネクタアダプタ に挿入される状態を示す分解斜視図である。
図 7 9 A〜7 9 Dは、 本清掃工具に係る送り量報知機構の動作を説明する図で ある。
図 8 0は、 従来のタリーナーをコネクタハウジングに挿入した状態の一例を示 す断面図である。
図 8 1 Aは、 本発明の第 8実施形態による光コネクタ清掃工具の外観を示す平 面図、 図 8 I Bは、 同正面図である。
図 8 2 Aは、 図 8 1 A, 8 1 Bの清掃工具に係る第 2のケース半体を示す II一 II線に沿う断面図、 図 8 2 Bは、 同正面図である。
図 83 Aは、 図 8 1A, 8 1 Bの清掃工具に係る第 1のケース半体を示す III — III線に沿う断面図、 図 83Bは、 同正面図である。
図 84は、 図 81A, 81 Bの清掃工具の内部を示す断面図である。
図 85は、 図 81A, 81 Bの清掃工具の内部を示す断面図である。
図 86 Aは、 本清掃工具のダイャルの一例を示す VI— VI線に沿う断面図、 図 8 6 Bは、 同正面図である。
図 87は、 図 86A, 86 Bのダイヤルの斜視図である。
図 88 Aは、 本清掃工具の供給リールおよび卷取リールの一例を示す正面図、 図 88 Bは、 VIII— VIII線に沿う同断面図である。
図 89は、 図 88 A, 88 Bに示す供給リールおよぴ卷取リールを支持軸に装 着した状態を示す部分断面図である。
図 9 OAは、 本発明の第 8実施形態による光コネクタ清掃工具のテープ当接部 材の正面図、 図 90Bは、 同平面図、 図 90Cは、 同左側面図、 図 90Dは、 同 右側面図である。 ·
図 91は、 図 90A〜9 ODに示すテープ当接部材の斜視図である。
図 92は、 スクレーパ付近の部分拡大断面図である。
図 93 Aは、 スクレーバの一例を示すスクレ一パ付近の部分拡大図である。 図 93.Bは、 スクレーバの改変例を示すスクレーパ付近の部分拡大図である。
図 94 Aは、 本清掃工具のガイドキャップの正面図、 図 94Bは、 同平面図、 図 94Cは、 同左側面図、 図 94Dは、 同右側面図である。
図 95 Aは、 本清掃工具の工具先端部の平面視断面図、 図 95Bは、 同正面視 断面図である。
図 96は、 本清掃工具のテープ当接機構のとりうる状態の一例を示す断面図で のる。
図 97は、 本清掃工具のテープ当接機構のとりうる状態の他の例を示す断面図 である。 ''
図 98は、 本清掃工具のテープ当接機構のとりうる状態の他の例を示す断面図 である。
図 99は、 光コネクタプラグの斜め研磨された接合端面が、 ヘッド部材の先端
面に当接した状態を示す概略図である。
図 1 0 0は、 本清掃工具の挿入部と光コネクタプラグとが、 ガイドキャップに 揷入された状態の一例を示す断面図である。
図 1 0 1は、 光コネクタ.プラグのフエルールの一例を示す正面図である。 図 1 0 2は、 清掃テープが装着されたへッド部材の先端面を示す正面図である 図 1 0 3は、 本清掃工具の揷入部と光コネクタプラグとが、 光コネクタァダプ タに揷入される状態を示す分解斜視図である。
図 1 0 4 A〜1 0 4 Dは、 本清掃工具に係る送り量報知機構の動作を説明する 図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の第 1〜第 3実施形態について、 図 1 A〜図 14を参照して説明 する。
図 1 A〜図 6は、 本発明の光コネクタ清掃工具 (以下、 単に 「、清掃工具」 とい う) の第 1実施形態を示す図である。 また、 図 7〜10は、 上記清掃工具を用い た光コネクタの清掃方法の一実施の形態を示す図である。
詳しくは後述するように、 本実施の形態の淸掃工具 16は、 工具本体 1 10と 挿入部 120がー体となっており、 駆動機構 13が内蔵された清掃ュニット 1 1 と、 この清掃ュニット 1 1の挿入部 120に装着可能に形成されたコネクタ清掃 用ガイド 140 (光コネクタ清掃用ガイド。 以下、 単にガイド 140ということ がある) と、 該ガイド 140のプラグ挿入口 (後述) に着脱可能に取り付け可能 なキャップ 150とを具備している。
図 5, 図-9, 図 10に示すように、 第 1実施形態の清掃工具 16が適用される 光コネクタ 160, 180およびコネクタハウジング 170は、 J I S C 5 982等に規定される MP O开乡光コネクタ (MPO : Multif iber Push On) であ る。
光コネクタ 160, 180は、 J I S C 5981等に規定される MT形光 コネクタフエルーノレ 161, 181 (MT: Mechanically Transferable。 以下、 単にフエルールという) をプラスチック製でスリーブ状のハウジング 1 62, 1 82の先端部に収容した構成の光コネクタプラグ (以下、 単に光プラグという場 合がある) であり、 全体が外観扁平な断面形状に形成されている。
以下の説明では、 光プラグ 160, 180およびこれらのフエルール 161,. 181の扁平形状の短辺側に対応する方向 (図 5の上下方向) を厚さ方向、 長辺 側に対応する方向を幅方向 (図 5の左右方向) ということがある。 また、 光ブラ グ 1 60, 180およびフェ ール 161 , 181の厚さ方向および幅方向に対 応して、 この光プラグ 160, 180が揷入される光アダプタ 1 70ならびにー該 光アダプタ 170に挿入される清掃ュニット 1 1の挿入部 120についても同様 に、 厚さ方向おょぴ幅方向ということがある。
図 5に示すように、 フヱルール 1 6 1の接合端面 1 6 1 aには、 所定の個数 ( ここでは 4個) の光ファイバ穴 1 6 1 bが配列されるように開口している。 光フ アイバ 1 6 3は、 ここでは 4心の光ファイバテープ心線であり、 その先端部の樹 脂被覆を除去してなる光ファイバ 1 6 3 a (裸光ファイバ) を、 フェルール 1 6 1の光ファイバ穴 1 6 1 b (微細孔) に揷通することにより、 他の光コネクタと 突き合わせ接続可能に成端されるとともに、 光プラグ 1 60の内部を貫通して光 プラグ 1 6 0の後端から引き出されている。 また、 接合端面 1 6 1 aにおいて、 光ファイバ穴 1 6 1 bの幅方向外側の両側には、 ガイドビン穴 1 6 1 cが設けら れている。
なお、 光プラグ 1 80のフエルール 1 8 1についても、 図 5と同様である。 光プラグ 1 60, 1 80のフエルール 1 6 1, 1 8 1同士は、 ガイドピン穴 1 6 1 cに挿入され、 接合端面 1 6 1 aから突出された突出部材 1 6 5 (ガイドピ ン) を介して、 周知のガイドピン嵌合方式の位置決め機構によって高精度に位置 決めして、 光ファイバ 1 6 3 aの端面同士を突き合わせ接合して接続できるよう になっている。
図 9, 図 1 0に示すように、 光プラグ 1 60, 1 80の後端から引き出された 光ファイバ 1 6 3, 1 8 3は、 ハウジング 1 6 2, 1 8 2の接続方向後端側 (図 9, 図 1 0の左側) に設けられたブーツ 1 64, 1 84に収納されることにより 、 光プラグ 1 60, 1 80の後端付近での急激な曲げ等が防止されている。
なお、 光ファイバ 1 6 3, 1 8 3としては、 当該光プラグで成端するのに適し たものであれば特に限定はなく、 例えば単心または多心の光ファイバ心線、 この 光ファイバ心線をチューブに収納した光ファイバコードなどが採用可能である。 図 1 0に示すように、 コネクタハウジング 1 70は、 ここでは両端のコネクタ 揷入口 1 7 1, 1 7 1から光プラグ 1 60, 1 80を受け入れて光結合させる光 コネクタアダプタ (以下、 単に光アダプタという場合がある) であり、 内部に前 記コネクタ揷入口 1 7 1, 1,7 1が連通したコネクタ収容穴 1 72を有して、 ス リーブ状に形成されている。
なお、 本発明でいう光アダプタ 1 70とは、 両<(則の光プラグ 1 6 0, 1 80を 位置決めして接続固定する中継器具を総称する。 従って、 光アダプタ 1 70に接
続される両側の光プラグ 160, 180は、 互いに同形状のものに限定されるこ とはなレ、。 形状が異なる光プラグ 160, 180を接続可能であっても、 光ァダ プタと称する。
光アダプタ 170は、 コネクタ挿入口 1 71から光プラグ 160, .180を揷 入することにより、 該光プラグ 160, 180をコネクタ収容穴 1 72に収容す ることができるようになつている。 光アダプタ 170は、 コネクタ挿入口 171 , 171がパックプレーン 1 75の裏表それぞれの側に開口するように、 バック プレーン 175に取り付けられている。 ただし、 光アダプタ 170などのコネク タハウジングがパックプレーン等に取り付けられていることは、 本発明を何ら限 定するものではない。
特に図示しないが、 周知の MPO形コネクタと同様に、 光アダプタ 1 70の内 壁 1 70 aに沿い、 コネクタ揷入口 171に向かって延出形成され、 その先端に 係合爪を有する弾性係合片が設けられている。 また、 光プラグ 160, 180の ハウジング 162, 182の幅方向両側の側面には、 光アダプタ 1 70の前記弾 •性係合片の係合爪と係合可能な係合凹所が設けられている。
さらに、 ハウジング 162, 182の外周には、 前記係合爪と係合凹所とを係 合したときに、 前記弾性係合片を外側から押さえ、 前記係合凹所との係合の離脱 を防止するためのカップリング 168, 188が装着されている。
光プラグ 160, 180は、 コネクタ揷入口 171から光アダプタ 170に揷 入されると、 前記係合凹所と係合爪との係合などにより、 挿入方向からずれた方 向への変位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 1 72に収容される。
両方の光プラグ 160, 180を光アダプタ 1 70に揷入した状態では、 光ァ ダプタ 170内でフェルール 161, 181に固定保持された光ファイバ 163 , 183の端面同士が突き合わされ、 光接続されるようになっている。
上記光ブラグ 160 , 180の接合端面 16 1 a, 181 aの清掃に適用でき る清掃ュニット 1 1は、 図 Γ,Α〜図 3に図示するように、 内部に清掃部材 12が 収容された概略ケース状の工具本体 1 10と、 この工具本体 1 10から突出して 設けられ、 光アダプタ 1 70のコネクタ収容穴 1 72に挿入可能に形成された挿 入部 120とを備えている。
図 I Bに示すように、 ここでは工具本体 1 1 0は、 プラスチック等からなる第 1およぴ第 2のケース半体 1 1 1, 1 1 2による二つ割り構造になっている。 ケ —ス半体 1 1 1, 1 1 2は、 特に図示しないが、 例えば、 第 1のケース半体 1 1 1の内側に突出して形成された嵌合ピンと、 第 2のケース半体 1 1 2の内側に突 設されたボスに設けられた嵌合穴とを嵌合させることにより、 一体化できるよう に構成されている。 なお、 このような工具本体 1 1 0の構成は一例に過ぎず、 本 発明を特に限定することを意図するものではない。
清掃部材 1 2はここでは清掃テープであり、 清掃テープ 1 2 (以下、 単にテー プということがある) は、 特に限定されるものではなく、 公知の適当な清浄布 ( 不織布や織布) をテープ状に加工したものを採用することができる。 例えば、 ポ リエステルやナイロンなどの極細の繊維からなるものなどが例示される。
図 9に示すように、'第 1実施形態においては、 テープ 1 2は、 揷入部 1 2 0の 幅方向 (図 9の左右方向) の中央部に配置されたものと、 挿入部 1 2 0の幅方向 の両側部に配置されたものとがある。 中央のテープ 1 2は、 図 5に示すように、 フエルール 1 6 1 , 1 8 1のガイドビン穴 1 6 1 cまたはガイドビン 1 6 5同士 の間の位置する領域 E 1 (中央領域) を拭き取り清掃し、 両側のテープ 1 2は、 ガイドビン穴 1 6 1 cまたはガイドビン 1 6 5よりも外側の領域 E 2, E 3 (外 側領域) を拭き取り清掃するものである。 これにより、 光プラグ 1 6 0の接合端 面 1 6 1 aからガイドビン 1 6 5が突出している場合でも、 接合端面 1 6 1 aの 上記中央領域 E 1と外側領域 E 2, E 3とを同時に効率良く清掃できる。
なお、 第 1実施形態において、 テープ 1 2の本数は特に限定されるものではな く、 1本以上であればよい。
図 2, 図 3に示すように、 工具本体 1 1 0內の収納空間 1 3 5には、 駆動機構 1 3として、 テープ 1 2を送り移動するテープ送り機構が設けられている。
このテープ送り機構 1 3は、 テープ 1 2を卷装した供給リール 1 3 0と、 使用 後のテープ 1 2を卷き取って回収する卷取リール 1 3 1と、 テープ 1 2を操作す る操作ダイヤル 1 3 4を備えている。
第 1のケース半体 1 1 1の内側 (収納空間 1 3 5に臨んだ側) の面には、 供給 リーノレ 1 3 0が回転可能に装着された供給リール支持軸 1 3 2と、 卷取リール 1
3 1が回転可能に装着された卷取リール支持軸 1 3 3力 第 2のケース半体 1 1 2側に突出して設けられている。
ここでは、 供給リール支持軸 1 3 2およぴ卷取リール支持軸 1 3 3は、 —方の ケース半体と一体に形成されており、 他方のケース半体に設けられた穴に挿入す ることにより、 収納空間 1 3 5内で両ケース半体 1 1 1 , 1 1 2をつないで橋絡 している。
供給リール 1 3 0と卷取リール 1 3 1との間では、 テープ 1 2は、 ピン状のテ ープガイド 1 3 6に沿って、 収納空間 1 3 5内に張り回されている。 そして、 そ の途中で、 挿入部 1 2 0内に収容された後述のへッド部材 1 2 3に卷き掛けられ ている。
卷取リール支持軸 1 3 3の外周には、 巻取リール 1 3 1と同心となるように、 操作ダイヤノレ 1 3 4が装着されている。
操作ダイヤル 1 3 4には、 歯車 1 3 7が同軸となるように一体に設けられてい る 9 この歯車 1 3 7は、 卷取リール 1 3 1と同軸かつ一体に設けられた歯車 1 3 8と嚙み合っている。 これら歯車 1 3 7 , 1 3 8は、 操作ダイヤル 1 3 4の回転 操作による駆動力を卷取リール 1 3 1に伝達して、 テープ 1 2を卷き取らせるた めの駆動力伝達機構 1 3 9として機能するものである。 操作ダイヤル 1 3 4は、 工具本体 1 1 0の側面に設けられた窓 1 1 1 aから、 一部、 工具本体 1 1 0の外 に露出されている。
操作ダイヤル 1 3 4の半径は、 巻取リール 1 3 1の半径より大きくなつている 。 その結果、 テープ 1 2が巻取リール 1 3 1に卷き取られる長さは、 操作ダイヤ ル 1 3 4の操作量 (該操作ダイヤル 1 3 4の外周に沿った変位量) より、 上記半 径比の分だけ小さくなる。 このため、 テープ 1 2の微小な送り量が容易に達成さ れる。
テープ送り機構 1 3は、 操作ダイヤル 1 3 4を手指などで操作して所定の方向 に回転させることにより駆動'できるようになつている。 すなわち、 操作ダイヤル 1 3 4の回転により、 卷取リール 1 3 1が回転してテープ 1 2を巻き取るととも に、 供給リール 1 3 0から未使用のテープ 1 2が繰り出され、 送り移動されるよ うになつている。 上記窓 1 1 1 aは、 工具本体 1 1 0の側面に開口しているので
、 操作ダイヤル 134は、 清掃ュニット 1 1を片手で持ったときでも、 清掃ュニ ット 11を持った側の手の指で容易に操作できる。
さらにこの清掃ユニット 11は、 図 1A, 1 B, 図 2に示すように、 工具本体 1 10から突出して設けられ、 光アダプタ 1 70に挿入可能に形成されている揷 入部 120を備えている。 揷入部 1 20は、 光アダプタ 1 70に挿入することに より、 該揷入部 120の先端に開口された開口部 126に臨んで配置きれた清掃 部材 12 (テープ) の当接部 12 aを、 光プラグ 1 60, 180の接合端面 1 6 1 a, 18 1 aに対して位置決めして当接させることができるようになつている すなわち、 工具本体 1 10は、 揷入部 120に向かって先細り形状となってお り、 揷入部 120は細径部分 1 19の先端 (図 1 Aの左側) に形成されている。 後述するように、 テープ 12の当接部 12 aは、 へッド部材 123の当接面 1 • 24上に位置する部分であり'、 当接部 12 aは、 テープ 12の送り移動によりテ ープ 12の長手方向に沿って交替してゆく。
図 2に示すように、 細径部分 1 1 9の内部には、 この細径部分 1 1 9の補強の ための突壁 119 aが設けられている。 この突壁 1 19 aによれば、 供給リール 130からへッド部材 123に向かう、 清浄であるべき清掃テープ 12の上流側 の部分 12 b (以下 「上流部」 という) の経路と、 へッド部材 123から巻取リ ール 131に向かう、 拭き取り清掃により汚染された清掃テープ 1 2の下流側の 部分 12 c (以下 「下流部」 という) の経路とが仕切られるので、 清掃テープ 1 2の汚れの移行が抑制される効果も奏される。
揷入部 120には、 工具本体 1 10側に段差 1 15が設けられている。 この段 差 1 15は、 揷入部 120を光アダプタ 170のコネクタ収容穴 1 72に挿入し たときに、 該段差 1 15が光アダプタ 170のコネクタ揷入口 1 71の周縁部 1 71 aに当接することにより、 挿入部 120のコネクタ収容穴 172への進入深 さが深くなりすぎるのを防ぐためのものである。
ここでは、 図 4に示すように、 挿入部 120は、 工具本体 1 10と同じく二つ 割り構造となっていて、 それぞれのケース半体 1 1 1, 1 12と一体に形成され た揷入部半体 120 a, 120 bを、 ケース半体 1 1 1, 1 12の一体化に伴つ
て一体ィ匕することにより形成されるようになっている。
• 揷入部 120の外面の幅方向両側には、 当該揷入部 120を光アダプタ 1 70 に揷入した際に、 該光アダプタ 170の弾性係合片の係合爪 (上述) と係合可能 に形成された係合凹所 121が形成されている。 係合凹所 121の前縁部 121 a (挿入部 120先端に近い側、 図 4における左側の縁部) は斜面となっており 、 該係合凹所 121に光アダプタ 1 70の係合爪が係合された状態で、 挿入部 1 20を離脱方向 (図 4における左下向き) に引き抜いたときに、 係合爪は前記前 縁部 121 aを乗り越えて比較的小さな力で係合凹所 121から離脱されるよう になっている。
揷入部 120内には、 テープ 12をフエルール 161, 181の接合端面 16 l a, 181 aに当接させるためのへッド部材 123が配置されている。
へッド部材 123は、 清掃ユエット 1 1の揷入部 120を光アダプタ 1 70に 挿入した状態で、 接合端面 161 a, 181 aに向かい合って配置される当接面 124を有する。 当接面 124 に配置された清掃テープ 12は、 揷入部 120 の突出先端 12.6に開口した開口部 (以下、 開口部 126ということがある) を 介して、 挿入部 120の外部に露出されている。 当接面 124は、 へッド部材 1 23の挿入方向の側 (図 7, 図 8の左側) に設けられている。 当接面 124は略 四角形状であり、 接合端面 161 a, 181 aに対する当接面積を有効に確保で きるようになっている。
なお、 当接面 1 24は、 ここでは、 揷入部 120の開口部 126の端縁 126 aより奥側 (図 7, 図 8における右側) に位置しているが、 清掃すべき光コネク タの形状等の条件によって、 当接面 124を、 開口部 126の端縁 126 aより も挿入方向の側 (図 7, 図 8における左側) に突出させてもよい。
さらに、 へッド部材 123には、 図 4に示すように、 テープの送り方向の上流 側 (ここでは図 4の上側) および下流側 (ここでは図 4の下側) に、 当接面 12 4を介して対向するように、 テープ 12をガイドするガイド溝 125A, 125 B, 125 Cが設けられている。 これらのガイド溝 125 A, 125 B, 1 25 Cは、 本発明に必須のものではないが、 テープ位置決め機構として機能するもの である。
ガイド溝 125 A, 125 B, 1 25 Cは、 それぞれのテープ 12, 12, 1 2に対応して、 3対設けられている。 .ガイド溝 125 A, 125 B, 125 Cの 幅は、 対応するテープ 12の幅に合うようになっている。 テープ 12は、 それぞ れ、 上流側のガイド溝 125 A, 125 B, 125 Cと当接面 124と下側のガ イド溝 125 A, 125 B, 125 Cとにより、 ヘッド部材 123に巻き掛けら れるようになっている。
このように、 テープ 12がガイド溝 125 A, 125 B, 125Cに案内され ることにより、 図 8に示すように、 ヘッド部材 123が傾動して向きを変えたと きでも、 へッド部材 123の傾動方向にある揷入部 120の内壁 128 (図 8の 上下の内壁) にテープ 12が接触して汚染したりするなどの不都合が防がれると ともに、 テープ 12の送り移動が円滑に行われる。
へッド部材 123は、 パネ部 (図示略) などの弾性変形可能な部分を有してい て、 図 8に示すように、 当接面 124が上向きまたは下向き (図 3の上下) に傾 動しうるようになっていることが好ましい。 この場合、 光プラグ 160の接合端 面 1 6 1 aを当接面 124に当接させたとき、'へッド部材 123に対する押圧力 がパネ部に伝達されると、 該バネ部が弾性変形することにより、 接合端面 161 aの傾斜角度に合わせて当接面 124が傾動する。 従って、 フェルール 16 1が 直角研磨された接合端面 161 aを有する場合でも、 斜め研磨された接合端面 1 61 aを有する場合でも、 接合端面 161 aがテープ 1 2に当接する当接力がよ り均等になり、 接合端面 16.1 aの汚れをより確実に除去することができる。 また、 へ?ド部材 123の当接面 124には、 光アダプタ 1 70に挿入された 際に、 接合端面 161 aから突出する突出部材 (ガイドビン) 165が揷通され 、 ガイドビン 165との干渉を避けるための凹部として、 挿入部 120の幅方向 両側にガイドビン揷通穴 122が形成されている。 これにより、 光プラグ 160 , 180の接合端面 161 a, 181 aにガイドビン 165が突出していた場合 でも、 ガイドビン 165は、 へ ' ッド部材 123に設けられたガイドビン揷通穴 1 22に収容されるので、 挿入部 120は、 ガイドビン 165と干渉することなく 、 コネクタ収容穴 1 72に収容することができる。
コネクタ清掃用ガイド 140 (ガイド) は、 プラスチックなどにより、 略スリ
—プ状 (筒状) に形成されており、 一端には、 光プラグ 160が挿入されるコネ クタ揷入口 141 (プラグ挿入口) が開口し、 このプラグ揷入口 141と対向す る他端には、 清掃ュ-ット 11の揷入部 120が揷入される揷入部揷入口 142 が開口している。 プラグ挿入口 141と揷入部挿入口 142とは、 ガイド 140 の内部空間 143に連通している。
ここで、 光プラグ 160とは、 コネクタハウジング (光アダプタ 1 70等) 内 の光プラグ 180とコネクタ接続されるためのものであってよいが、 特にこれに 限定するものではない。
図 3に示すように、 ガイド 140は、 プラグ挿入口 141から光プラグ 160 を揷入し、 揷入部挿入口 142から清掃ュニット 1 1の挿入部 120を挿入する ことにより、 光プラグ 160の接合端面 161 aを含む先端部と、 清掃ユニット 1 1の挿入部 120とを、 対向した状態でガイド 140の内部空間 143に収容 する とができるようになつている。
ガイド 140は、 揷入部 120に着脱可能に装着される。 すなわち、 光プラグ 160, 180の清掃を行わないときには、 図 1A, 1 Bに示すように、 ガイド 140は、 揷入部揷入口 142に清掃ュュット 1 1の揷入部 120を挿入した状 態とすることができる。
このとき、 ガイド 140のプラグ挿入口 141を塞ぐ蓋として、 キャップ 15 0を装着しておくことが好ましい。 図 6, 7に示すキャップ 150は、 プラグ揷 入口 141に嵌入される嵌入部 151と、 嵌入部 1 51の反対側である外側 (図 7, 8の左側) に突出したつまみ 152とを有する。 このキャップ 1.50として は、 光アダプタ 1 70のコネクタ揷入口 1 71を塞ぐための栓として、 従来利用 されているキャップを用いることができる。
ガイド 140のプラグ揷入口 141を塞ぐキャップ 150を装着しておくこと により、 ガイド 140の内部空間 143にゴミや埃、 水分などが侵入することが 抑制され、 該内部空間 143·,を常時、 清浄な状態に維持することができる。 なお、 キャップ 1 50の紛失などを抑制するため、 ヒンジや紐などを介してキ ヤップ 1 50とガイド 140とを連結していても差し支えない。
この清掃ュニット 1 1·の使用方法の一例として、 光アダプタ 170内の光ブラ
グ 1 8 0の接合端面 1 8 1 aを清掃する手順の一例を説明する。
図 1 0に示すように、 清掃ュニット 1 1の揷入部 1 2 0を光アダプタ 1 7 0の コネクタ揷入口 1 7 1から挿入すると、 揷入部 1 2 0は、 外面が光アダプタ 1 7 0の内壁 1 7 0 aにより位置決めされながらコネクタ収容穴 1 7 2に進入する。 段差 1 1 5がコネクタ挿入口 1 7 1の周縁部 1 7 1 aにぶつかるところまで挿入 部 1 2 0を押し込むことにより、 清掃部材 1 2は、 光プラグ 1 8 0の接合端面 1 8 1 aの適切な位置 (ここでは、 光ファイバ穴とその周辺) に位置決めされて当 接させら; る。
操作ダイヤル 1 3 4を所定量回転させると、 卷取リール 1 3 1の回転と連動し てテープ 1 2が運動し、 このテープ 1 2により接合端面 1 8 1 aが拭き取り清掃 され、 接合端面 1 8 1 aに付着しているゴミゃ埃、 油分などの汚れが、 テープ 1 2により確実に拭き取られる。
拭き取られた汚れは、 テープ 1 2に付着して卷取リール 1 3 1に卷き取られる 方向に移動するので、 使用後のテープ 1 2はもはや揷入部 1 2 0の開口部 1 2 6 から露出されることはなく、 汚れが接合端面 1 8 1 aに再ぴ付着するおそれがな いので、 接合端面 1 8 1 aを極めて清浄に清掃することができる。
清掃後、 清掃ユニット 1 1を挿入したときと反対の方向 (離脱方向) に引くこ とにより、 光アダプタ 1 7 0から揷入部 1 2 0を容易に引き抜くことができる。 揷入部 1 2 0は清掃中もガイド 1 4 0の内部空間 1 4 3内で、 ガイド 1 4 0の 内壁 1 4 0 aにより位置決めされるので、 位置ずれすることなく、 テープ 1 2の 当接部 1 2 aにより均等な押圧力で光プラグ 1 8 0の接合端面.1 8 1 aを拭き取 り清掃することができる。 また、 揷入部 1 2 0を、 ごく軽い力で、 ガイド 1 4 0 内に支持することができ、 作業性がよい。
次に、 光アダプタ 1 7 0外の光プラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aを清掃する手 順の一例を説明する。
図 6に示すように、 清掃ュ 'ニット 1 1の挿入部 1 2 0にキャップ 1 5 0が装着 されている場合、 まず、 図 7に示すように、 キヤップ 1 5 0をガイド 1 4 0のプ ラグ揷入口 1 4 1から取り外す。 次いで、 図 8に示すように、 ガイド 1 4 0のプ ラグ揷入口 1 4 1に光プラグ 1 6 0を挿入することにより、 光プラグ 1 6 0の外
面がガイド 1 4 0の内壁 1 4 0 aにより位置決めされながらガイド 1 4 0の内部 空間 1 4 3に進入する。 光プラグ 1 6 0を押し込むことにより、 清掃テープ 1 2 は、 光プラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aの適切な位置' (ここでは、 光ファイバ穴 1 6 1 bとその周辺) に位置決めされて当接させられる。
このように、 光プラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aと挿入部 1 2 0のテープ 1 2 の当接部 1 2 aとの突き合わせは、 ガイド 1 4 0によって適切に案内きれるので 、 ガイド 1 4 0内の光プラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aの清掃は、 上記光ァダプ タ 1 7 0内の光プラグ 1 8 0の接合端面 1 8 l aの場合と同様に行うことができ る。
清掃後、 プラグ 1 6 0または清掃ュニット 1 1を、 ガイド 1 4 0に揷入したと きと反対の方向 (離脱方向) に引くことにより、 ガイド 1 4 0からプラグ 1 6 0 を容易に引き抜くことができる。 この際、 プラグ 1 6 0よりも先に、 ガイド 1 4 0から揷入部 1 2 0が抜けてしまう不都合を抑制するため、 清掃ュニット 1 1お よび またはガイド 1 4 0に、 抜け止めとなる機構を設けておいてもよい。 すなわち、 第 1実施形態の清掃工具 1 6によれば、 光アダプタ 1 7 0内の光プ ラグ 1 8 0の接合端面 1 8 1 aを、 光アダプタ 1 7 0内に収容されたままの状態 で清掃することができるとともに、 挿入部 1 2 0にガイド 1 4 0を装着すること により、 光アダプタ 1 7 0外の光プラグ 1 6 0の接合端面 1 6 1 aを清掃するこ ともできる。 1種類の清掃工具でいずれの光ブラグ 1 6 0, 1 8 0も清掃できる ので、 作業に必要な物品を少なくすることができる。
キヤップ 1 5 0 (盞) 付きのガイド 1 4 0を揷入部 1 2 0に装着しておくこと により、 使用 (清掃作業) しないときには、 ガイド 1 4 0が、 揷入部 1 2 0の開 口部 1 2 6からの清掃部材 1 2の露出を防ぐ蓋 (キャップ) として機能し、 清掃 工具 1 6の保管や携帯の間に、 清掃部材 1 2等が汚染することを防止できる。 図 1 1は、 本発明の第 2実施形態の光コネクタ清掃工具の要部おょぴコネクタ 清掃用ガイドを示す。 図 1 1において、 図 1 A〜図 1 0で用いた符号と同じ符号 は、 第 1の実施形態の光コネクタ清掃工具におけるものと同一または同様の構成 であることを示し、 重複する説明を省略する。
この光コネクタ清掃工具 1 6は、 コネクタ清掃用ガイド 1 4 0のコネクタ揷入
口 141を覆う蓋 153がヒンジ 154によってスリーブ状のガイド本体 140 bと一体に形成されていることを除いて、 第 1実施形態の光コネクタ清掃工具と 同様に構成されており、 ガイド本体 140 bの内壁 140 aが挿入部 120や光 コネクタプラグの挿入を位置決めするようになっているのも、 上述のとおりであ る。
蓋 1 53は、 コネクタ揷入口 141に面した凸部 153 aを有し、 この凸部 1 53 aをコネクタ挿入口 141の周縁部 141 aに嵌合させることにより、 コネ クタ揷入口 141に装着される。 ヒンジ 154は弾性的に容易に変形できるので 、 蓋 153によるコネクタ揷入口 141の開閉は自在に行える。 このような光コ ネクタ清掃工具 16によれば、 蓋 153がコネクタ清掃用ガイド 140と一体ィ匕 されているので、 蓋 153の紛失が抑制されるとともに、 蓋 1 53の開閉も容易 となる。
図 12 〜図14は、 本発明の光コネクタ清掃工具の第 3実施形態を示す図で ある。
図 12 A〜図 14において、 図 1A〜図 1 1で用いた符号と同じ符号は、 上記 第 1実施形態の光コネクタ清掃工具におけるものと同一または同様の構成である ことを示し、 重複する説明を省略する。
図 14に示すように、 第 3実施形態の光コネクタ清掃工具 16に用いられる清 掃ュ-ット 11は、 揷入部 120には、 光アダプタ 170のキー溝 172 aと嵌 合しうるキー 120 cが突設されており、 光アダプタ 1 70に対する逆差しが阻 止されるようになっている。
図 12A〜12D, 図 13に示すように、 ガイド 140は、 プラスチックなど により、 略スリーブ状 (筒状) に形成されたガイド本体 140 bと、 該ガイド本 体 140 bの一端にヒンジ 1 54によって連結された蓋 1 53とを有する。 蓋 1 53には、 ガイド本体 140 bに突設された突起 144と嵌合する嵌合穴 1 53 bが形成されており、 ヒンジ '154を屈曲して、 ガイド本体 140 bの突起 14 4と蓋 153の嵌合穴 1 53 bを嵌合させることにより、 蓋 1 53を閉じた状態 'を維持できるようになつている。
ガイド本体 140 bの畫 153側の一端には、 光プラグ 160が挿入されるコ
ネクタ揷入口 14 1 (プラグ揷入口) が開口し、 このプラグ揷入口 14 1と対向 する他端には、 清掃ュニット 1 1の揷入部 1 20が挿入される揷入部挿入口 1 4 2が開口している。 プラグ揷入口 1.4 1と挿入咅挿入口 1 4 2とは、 ガイド 1 4 0の內部空間 143により連通している。
図 1 3に示すように、 上記第 1、 第 2実施形態のガイドと同様に、 ガイド 1 4 0は、 プラグ揷入口 14 1から光プラグ 1 60を揷入し、 揷入部挿入 0142か ら清掃ュニット 1 1の揷入部 1 20を揷入することにより、 光プラグ 1 60の接 合端面 1 6 1 aを含む先端部と、 清掃ュ-ット 1 1の揷入部 1 20とを、 対向し た状態で、 ガイド 140の内部空間 143に収容することができるようになって いる。 '
また、 ガイド本体 140 bの揷入部揷入口 142側の内壁には、 突起 (凸条) 1 46が突設されている。 突起 1 46は、 ガイド 1 40に揷入部 1 20を挿入し たときに、 挿入部 1 20の外面と当接または摩擦し、 揷入部 1 20からガイド 1 40が抜けにくくなるようになつている (ガイド抜け止め機構) ·。 これにより、 清掃ュニット 1 1の揷入部 1 20とプラグ 1 60とをガイド 1 40に揷入して清 掃した後、 ガイド 140からプラグ 1 60を抜く際、 ガイド 140からプラグ 1 60が抜ける前に、 揷入部 1 20が抜けてしまう不都合が抑制され、 利便性が高 い。
さらに、 第 3実施形態のガイド 140においては、 ガイド本体 140 bのプラ グ揷入口 1 4 1側の内壁に、 光プラグ 1 60のハウジング 1 62外面に突設され たキー 1 6 2 aと嵌合しうるキー溝 1 45 aが設けられている。 また、 ガイド本 体 140 bの揷入部揷入口 14 ·2側の内壁には、 清掎ュ-ット 1 1の揷入部 1 2 0外面に突設されたキー 1 20 cと嵌合しうるキー溝 145 bが設けられている このため、 このガイド 1 40では、 キー 1 6 2 a, 1 20 cとキー溝 1 45 a , 1 4 5 bとの向きが合わないと、 光プラグ 1 60や清掃ュニット 1 1の揷入部 1 20をガイド本体 140 bに挿入できないようになっている。 これにより、 光 プラグ 1 60の接合端面 1 6 1 aが斜め研磨されている場合に、 光プラグ 1 60 の厚さ方向の向きを逆にしてガイド 1 40に揷入してしまう誤り (逆差し) が防
止される。
ガイド 1 4 0は、 揷入部 1 2 0に着脱可能に装着される。 すなわち、 光プラグ 1 6 0の清掃を行わないときには、 ガイド 1 4 0は、 挿入部揷入口 1 4 2に清掃 ユニット 1 1の揷入部 1 2 0を揷入した状態とすることができる。 さちに、 図 1 2 Aに二点鎖線で示すように、 ガイド 1 4 0のプラグ揷入口 1 4 1を塞ぐ蓋 1 5 3を閉じておくことにより、 ガイド 1 4 0の内部空間 1 4 3にゴミゃ埃、 水分な どが侵入することが抑制され、 該内部空間 1 4 3を常時、 清浄な状態に維持する ことができる。
以上、 本発明を好適な第 1〜第 3実施形態に基づいて説明してきたが、 本発明 はこれら第 1〜第 3実施形態のみに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱 しない範囲で種々の改変が可能である。
( 1 ) 揷入部は、 突出方向の複数箇所に、 互いに異なるコネクタハウジング への挿入によってコネクタハウジング内で位置決めされる単位挿入部が形成され ており、 挿入部の各単位揷入部は、 挿入部の突出方向の位置が相対的に後ろ側に 位置する単位揷入部を収容することができる全てのコネクタハウジングに、 揷入 可能であるように形成されているものとすることができる。 このような清掃工具 によれば、 それぞれの単位揷入部により、 揷入部を互いに異なるコネクタハウジ ングに対して位置決めされるように挿入することができ、 1つの清掃工具を用い て、 コネクタハウジングの異なる複数の種類やサイズなどに対応して、 このコネ クタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
( 2 ) 揷入部は、 工具本体に対して複数種類の挿入部が交換可能なものとし て構成することもできる。 これにより、 工具本体を変更することなく、 揷入部の 変更のみによって、 コネクタハウジングの種類やサイズなどに対応して、 このコ ネクタハウジング内の光コネクタの接合端面の淸掃を行うことができる。
( 3 ) テープを送り移動する駆動機構は、 手動により.駆動されるものに限定 されず、 モータやパネなどの動力により駆動されるようにしたものでもよい。 ま た、 手動と動力による駆動とを、 併用したり、 必要に応じて切り換えられるよう にしてもよレ、。
( 4 ) .上記第 1〜第 3実施形態の清掃工具においては、 揷入部は、 該揷入部
先端に形成された開口部を除いて、 清掃部材をすつかり覆うようになっていたが 、 必ずしも、 これに限定されない。 揷入部をコネクタハウジングに挿入するに、 清掃部材がコネクタハウジングの内壁などに接触して汚染されるのを防げるので あれば、 形状や構造は特に限定されず、 必ずしもスリーブ状である必要はな!/、。
( 5 ) 上記第 1〜第 3実施形態では、 コネクタハウジングは、 両側から光ブ ラグ 1 6 0, 1 8 0を挿入しうる光アダプタ 1 7 0であったが、 本発明は、 これ に限定されるものではなく、 一方から光プラグ 1 6 0を挿入して内部の光コネク タ (フエルール) と光接続させるための光コネクタレセプタクノレ (レセプタクル ) であってもよい。 この場合でも、 光コネクタレセプタクル内の光コネクタの接 合端面は、 光コネクタレセプタクルに挿入部を挿入することによって清掃するこ とができるとともに、 光コネクタレセプタクルに挿入される光プラグの接合端面 は、 光プラグをコネクタ清掃用ガイドに挿入して、 該ガイド内で挿入部の清掃部 材と当接させることによって清掃することができる。
( 6 ) 清掃部材は、 清掃テープに限定されることはなく、 例えば綿棒などで あってもよい。
( 7 ) コネクタ清掃用ガイドを用いて光コネクタプラグを清掃する場合、 清 掃ュ-ットの揷入部からコネクタ清掃用ガイドが抜けて外れやすいと不便である ので、 コネクタ清掃用ガイドが抜けにくくなるような抜け止め機構 (ガイド抜け 止め機構) を設けることができる。 このようなガイド抜け止め機構は、 清掃ュニ ットからコネクタ清掃用ガイドを分離することを許容するとともに、 清掃ュニッ トからコネクタ清掃用ガイドを分離した状態で、 清掃ュニットの挿入部の接続用 ハウジングへの挿入を阻害しないものである限り、 特に限定されるものではない 。 例えば、 係合や嵌合などにより、 清掃ユニットとコネクタ清掃用ガイドとを着 脱可能に連結できるようにする機構が挙げられる。 この他、 揷入部に対する摩擦 や弾性的抵抗 (パネ等) などにより、 抜け止めとなる機構をコネクタ清掃用ガイ ドに設けた構成も可能である
( 8 ) 上記第 1〜第 3実施形態の光コネクタ清掃工具は、 光ファイバアレイ や基板型光導波路 (Planar Lightwave Circuit) などの光部品について用いられ る光部品清掃工具として、 光導波路 (光ファイバでありうる) の端面が配置され
た光部品の端面の清掃に用いることもできる。 この場合、 上記コネクタ清掃用ガ ィ.ドは、 光部品清掃用ガイドとして用いられる。
光ファイバアレイとしては、 光ファイバが、 基板に形成された 1本または並設 された複数の V溝等の位置決め溝に保持され、 前記位置決め溝は、 該基板の少な くとも一端まで延在しており、 前記基板の一端に前記光ファイバの端面が配置さ れることにより、 端面とされたものなどが挙げられる。 基板型光導波路を有した 光部品も種々の構成が知られている。 本発明の光部品清掃工具によれば、 光部品 の端面がハゥジングなどの凹所に配置されている場合でも、 光コネクタの接合端 面の代わりに、 他の光部品の端面、 つまり、 光ファイバの端面や基板等の端面を 、 へッドに卷き掛けられた清掃テープによって清掃することができる。 以下、 第 4、 第 5実施形態に基づいて、 本発明を詳しく説明する。
図 1 5 A〜2 5は、 本発明の光コネクタ清掃工具 (以下、 単に 「清掃工具」 と いう) の第 4実施形態を示す図である。 ·
なお、 図 2 0は図 1 8の示す状態と対応する斜視図であり、 図 2 1は図 1 9の 示す状態と対応する斜視図である。
第 4実施形態の清掃工具 2 1が適用される光コネクタプラグ 2 6 0 (以下、 単 に光プラグという場合がある) および光コネクタアダプタ 2 7 0 (コネクタハウ ジング。 以下、 単に光アダプタという場合がある) は、 ここでは図 2 4 , 図 2 5 に示すように、 J I S C 5 9 8 2等に規定される MP O形光コネクタ (M P O: Multifiber Push On) である。
光プラグ 2 6 0は、 J I S C 5 9 8 1等に規定される MT形光コネクタフ エルール 2 6 1 (MT: Mechanically Transferable0 以下、 単にフエルールとい う) をプラスチック製でスリーブ状のハウジング 2 6 2の先端部に収容した構成 の光コネクタブラグであり、 全体が外観扁平な断面形状に形成されている。 以下の説明では、 この光プラグ 2 6 0およびフェルール 2 6 1の扁平形状の短 辺側に対応する方向 (図 2 4の上下方向) を厚さ方向、 長辺側に対応する方向を 幅方向 (図 2 4の左右方向) ということがある。 また、 光プラグ 2 6 0およびフ エルール 2 6 1の厚さ方向および幅方向に対応して、 この光プラグ 2 6 0と接続
される光アダプタ 2 7 0ならびに該光アダプタ 2 7 0に挿入される清掃工具 2 1 の揷入部 2 2 0についても同様に、 厚さ方向おょぴ幅方向ということがある。 図 2 4に示すように、 フエルール 2 6 1の接合端面 2 6 1 aには、 所定の個数 (ここでは 4個) の光ファイバ穴 2 6 1 bが配列されるように開口している。 光 ファイバ 2 6 3は、 ここでは 4心の光ファイバテープ心線であり、 その先端部の 樹脂被覆を除去してなる光ファイバ 2 6 3 a (裸光ファイバ) を、 フエノレ一ノレ 2 6 1の光ファイバ穴 2 6 1 b (微細孔) に揷通することにより、 他の光コネクタ と突き合わせ接続可能に成端されるとともに、 光プラグ 2 6 0の内部を貫通して 光プラグ 2 6 0の後端から引き出されている。 光プラグ 2 6 0の後端から引き出 された光フアイパ 2 6 3は、 ハウジング 2 6 2の接続方向後端側 (図 2 5の左側 ) に設けられたブーツ 2. 6 4に収納されることにより、 光プラグ 2 6 0の後端付 近での急激な曲げ等が防止されている。
なお、 光ファイバ 2 6 3としては、 当該光プラグで成端するのに適したもので あれば特に限定はなく、 例えば単心または多心の光ファイバ心線、 この光フアイ バ心線をチューブに収納した光ファイバコードなどが採用可能である。
フェルール 2 6 1の接合端面 2 6 1 aにおいて、 光ファイバ穴 2 6 1 の幅方 向外側の両側には、 ガイドビン穴 2 6 1 cが設けられている。 フェルー/レ 2 6 1 同士は、 ガイドビン穴 2 6 1 cに揷入されて接合端面 2 6 1 a力 ら突出するよう に設けられる突出部材 2 6 5 (ガイドビン) を介して、 周知のガイドビン嵌合方 式の位置決め機構によって高精度に位置決めして、 光ファイバ 2 6 3 aの端面同 士を突き合わせ接合して接続されるようになっている。 そしてこれにより、 各フ ヱルール 2 6 1に成端されている光ファイバ 2 6 3同士が光接続されるようにな つている。
光アダプタ 2 7 0は、 両側にコネクタ揷入口 2 7 1を有するスリーブ状に形成 されており、 該コネクタ挿入口 2 7 1から光プラグ 2 6 0を挿入することにより 、 光アダプタ 2 7 0の内部に形成され、 前記コネクタ揷入口 2 7 1と連通された コネクタ収容穴 2 7 2に収容することができるようになつている。
光プラグ 2 6 0は、 光アダプタ 2 7 0のコネクタ揷入口 2 7 1から挿入される と、 挿入方向からずれた方向への変位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 2 7 2に
収容される。 2個の光プラグ 2 6 0を光アダプタ 2 7 0に挿入すると、 該光ァダ プタ 2 7 0内でフエルール 2 6 1同士が突き合わされ、 これにより、 各フェルー ル 2 6 1に成端されている光ファイバ 2 6 3同士が光接続されるようになってい る。 .
特に図示しないが、 周知の M P O形コネクタと同様に、 光アダプタ 2 7 0の内 壁 2 7 0 aに沿い、 コネクタ揷入口 2 7 1に向かって延出形成され、 その先端に 係合爪を有する弾性係合片が設けられている。 また、 光プラグ 2 6 0のハウジン グ 2 6 2の幅方向両側の側面には、 光アダプタ 2 7 0の前記弾性係合片の係合爪 と係合可能な係合凹所が設けられている。
さらに、 ハウジング 2 6 2の外周には、 前記係合爪と係合凹所とを係合したと きに、 前記弾性係合片を外側から押さえ、 前記係合凹所との係合の離脱を防止す るためのカップリング 2 6 8が装着されている。
光プラグ 2 6 0は、 コネクタ挿入口 2 7 1から光アダプタ 2 7 0に揷入される と、 前記係合凹所と係合爪との係合などにより、 揷入方向からずれた方向への変 位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 2 7 2に収容される。
両方の光プラグ 2 6 0を光アダプタ 2 7 0に揷入した状態では、 光アダプタ 2 7 0内でフエルール 2 6 1に固定保持された光ファイバ 2 6 3 aの端面同士が突 き合わされ、 これにより、 各フエルール 2 6 1に成端されている光ファイバ 2 6 3同士が光接続されるようになっている。
上記光プラグ 2 6 0の接合端面 2 6 1 aの清掃に適用できる清掃工具 2 1は、 図 1 5 〜図1 7に図示するように、 内部に清掃部材 2 2が収容された概略ケー ス状の工具本体 2 1 0と、 この工具本体 2 1 0から突出して設けられ、 光ァダプ タ 2 7 0のコネクタ収容穴 2 7 2に挿入可能に形成された揷入部 2 2 0とを備え ている。
図 1 5 Bに示すように、 ここでは工具本体 2 1 0は、 プラスチック等からなる 第 1およぴ第 2のケース半体 ·'2 1 1 , 2 1 2による二つ割り構造になっている。 ケース半体 2 1 1 , 2 1 2は、 特に図示しないが、 例えば、 第 1のケース半体 2 1 1の内側に突出して形成された嵌合ピンと、 第 2のケース半体 2 1 2の内側に 突設されたボスに設けられた嵌合穴とを嵌合させることにより、 一体化できるよ
うに構成されている。 なお、 このような工具本体 2 1 0の構成は一例に過ぎず、 本発明を特に限定することを意図するものではない。
清掃部材 2 2はここではテープであり、 このテープ 2 2としては、 特に限定さ れるものではなく、 公知の適当な清浄布 (不織布や織布) をテープ状に加工した ものを採用することができる。 例えば、 ボリエステルやナイロンなどの極細の繊 維からなるものなどが例示される。
図 1 6 , 図 1 7に示すように、 工具本体 2 1 0内の収納空間 2 3 5には、 テー プ 2 2を送り移動するテープ送り機構が設けられている。
このテープ送り機構 2 3は、 テープ 2 2を卷装した供給リール 2 3 0と、 使用 後のテープ 2 2を卷き敢つて回収する巻取リール 2 3 1と、 テープ 2 2を操作す る操作ダイヤル 2 3 4を備えている。
第 1のケース半体 2 1 1の内側 (収納空間 2 3 5に臨んだ側) の面には、 供給 リ一ノレ 2 3 0が回転可能に装着された供給リール支持軸 2 3 2と、 卷取リール 2 3 1が回転可能に装着された卷取リール支持軸 2 3 3が、 第 2のケース半体 2 1 2側に突出して設けられている。
供給リール 2 3 0と卷取リール 2 3 1との間では、 テープ 2 2は、 ピン状のテ ープガイド 2 3 6に沿って、 収納空間 2 3 5内に張り回されている。 そして、 そ の途中で、 揷入部 2 2 0内に収容された後述のへッド部 2 2 3に卷き掛けられて いる。
卷取リール支持軸 2 3 3の外周には、 卷取リール 2 3 1と同心となるように、 操作ダイヤル 2 3 4が装着されている。
この操作ダイヤル 2 3 4は、.第 1のケース半体 2 1 1の側面に設けられた窓 2 1 1 a力 ら、 一部、 工具本体 2 1 0の外に露出されている。
操作ダイャル 2 3 4の半径は、 卷取リール 2 3 1の半径より大きくなつている 。 その結果、 テープ 2 2が卷取リール 2 3 1に卷き取られる長さは、 操作ダイヤ ル 2 3 4の操作量 (該操作ダイャル 2 3 4の外周に沿った変位量) より、 上記半 径比の分だけ小さくなる。 このため、 テープ 2 2の微小な送り量が容易に達成さ れる。 .
テープ送り機構 2 3は、 操作ダイャル 2 3 4を手指などで操作して所定の方向
に回転させることにより駆動できるようになつている。 すなわち、 操作ダイヤル 2 3 4の回転により、 卷取リール 2 3 1が回転してテープ 2 2を巻き取るととも に、 供給リール 2 3 0から未使用のテープ 2 2が繰り出されるようになつている 。 上記窓 2 1 1 aは、 工具本体 2 1 0の側面に開口しているので、 操作ダイヤル 2 3 4は、 清掃工具 2 1を片手で持ったときでも、 清掃工具 2 1を持った側の手 の指で容易に操作できる。
さらにこの清搔工具 2 1は、 図 1 5 A, 1 5 B , 図 1 6に示すように、 工具本 体 2 1 0から突出して設けられ、 光アダプタ 2 7 0に挿入可能に形成されている 挿入部 2 2 0を備えている。 揷入部 2 2 0は、 光アダプタ 2 7 0に挿入すること により、 該挿入部 2 2 0の先端に開口された開口部 2 2 6に臨んで配置された清 掃部材 2 2 (テープ) の当接部 2 2 aを、 光プラグ 2 6 0の接合端面 2 6 1 aに 対して位置決めして当接させることができるようになつている。
すなわち、 工具本体 2 1 0は、 揷入部 2 2 0に向かって先細り形状となってお り、 揷入部 2 2 0は細径部分 2 1 9の先端 (図 1 5 Aの左側) に形成されている 後述するように、 テープ 2 2の当接部 2 2 aは、 ヘッド部 2 2 3の当接面 2 2 4上に位置する部分であり、 当接部 2 2 aは、 テープ 2 2の送り移動によりテー プ 2 2の長手方向に沿って交替してゆく。
図 1 6に示すように、 細径部 2 1 9の内部には、 この細径部分 2 1 9の補強 のための突壁 2 1 9 aが設けられている。 この突壁 2 1 9 aによれば、 供給リー ル 2 3 0からへッド部 2 2 3に向かう、 清浄であるべき清掃テープ 2 2 b ( 2 2 ) の経路と、 ヘッド部 2 2 3から巻取リール 2 3 1に向かう、 拭き取り清掃によ り汚染された清掃テープ 2 2 c ( 2 2 ) の経路とが仕切られるので、 清掃テープ 2 2の汚れの移行が抑制される効果も奏される。
挿入部 2 2 0には、 工具本体 2 1 0側に段差 2 1 5が設けられている。 この段 差 2 1 5は、 揷入部 2 2 0を '光アダプタ 2 7 0のコネクタ収容穴 2 7 2に挿入し たときに、 該段差 2 1 5が光アダプタ 2 7 0のコネクタ挿入口 2 7 1の周縁部 2 7 1 aに当接することにより、 揷入部 2 2 0のコネクタ収容穴 2 7 2への進入深 さが深くなりすぎるのを防ぐためのものである。
ここでは、 図 2 3に示すように、 揷入部 2 2 0は、 工具本体 2 1 0と同じく二 つ割り構造となっていて、 それぞれのケース半体 2 1 1 , 2 1 2と一体に形成さ れた揷入部半体 2 2 0 a , 2 2 0 bを、 ケース半体 2 1 1 , 2 1 2の一体化に伴 つて一体化することにより形成されるようになっている。
挿入部 2 2 0の外面の幅方向両側には、 当該揷入部 2 2 0を光アダプタ 2 7 0 に揷入した際に、 該光アダプタ 2 7 0の弾性係合片の係合爪 (上述) と'係合可能 に形成された係合凹所 2 2 1が形成されている。 係合凹所 2 2 1の前縁部 2 2 1 a (揷入部 2 2 0先端に近い側、 図 2 0における左側の縁部) は斜面となってお り、 該係合凹所 2 2 1に光アダプタ 2 7 0の係合爪が係合された状態で、 揷入部 2 2 0を離脱方向 (図 2 0における左下向き) に引き抜いたときに、 係合爪は前 記前縁部 2 2 1 aを乗り越えて比較的小さな力で係合凹所 2 2 1から離脱される ようになつている。
. 挿入部 2 2 0内には、 テープ 2 2をフエルール 2 6 1の接合端面 2 6 1 aに当 接させるためのテープ当接機構 2 4が設けられている。 このテープ当接機構 2 4 は、 清掃工具 2 1の挿入部 2 2 0を光アダプタ 2 7 0に挿入した状態で、 接合端 面 2 6 1 aに向かい合って配置される当接面 2 2 4を有するへッド部 2 2 3と、 このへッド部 2 2 3の当接面 2 2 4を傾動させて、 当接面 2 2 4がテープ 2.2の 揷入方向に対する向きを変えられるようにするへッド傾動機構 2 4 0と.からなる 図 1 8〜図 2 2に示すように、 当接面 2 2 4は、 ヘッド部 2 2 3の揷入方向の 側 (図 1 8, 図 1 9の左側) に設けられている。 図 2 2に示すように、 当接面 2 2 4は略四角形状であり、 ヘッド部 2 2 3は、 光アダプタ 2 7 0に挿入された際 に、 接合端面 2 6 1 aから突出する突出部材 (ガイドビン) 2 6 5が揷通され、 ガイドビン 2 6 5との干渉を避けるための凹部として、 揷入部 2 2 0の幅方向両 側にガイドビン揷通穴 2 2 2 , 2 2 2が形成されている。
ここでは、 当接面 2 2 4は、 ·'挿入部 2 2 0の開口部 2 2 6の端縁 2 2 6 aより 奥側 (図 1 8, 図 1 9の右側) に位置している。 し力 し、 清掃すべき光コネクタ の形状等の条件によって、 当接面 2 2 4を、 開口部 2 2 6の端縁 2 2 6 aより揷 入方向の側 (図 1 8 , 図 1 9の左側) に突出させてもよい。
図 22に示すように、 へッド部 223は、 テープの送り方向の上流側 (図 22 の下部) および下流側 (上部) には、 当接面 224を介して対向するように、 テ ープ 22をガイドするガイド溝 225 A, 225 B, 225 Cが設けられている 。 これらガイド溝 225 A, 225 B, 225 Cは、. 本発明に係るテープ位置決 め機構として機能するものである。 但し、 テープ位置決め機構としては、 これに 限定されず、 例えば、 ガイド用の誘導壁など、 様々な構成が採用可能である。 ま た、 テープ位置決め機構としては、 挿入部に設けられていれば良く、 挿入部にお ける設置位置に限定は無く、 必ずしもへッド部に設けられている必要は無い。 ここでは、 テープ 22 (清掃テープ) は、 図 27 A, 27 Bに示すように、 ― 本のテープ状の清掃布の長手方向両端を除く長手方向全長にわたって、 2本並行 にスリット S l、 S 2が形成されており、 この 2本スリット S I, S 2によって 区切られ 合計 3本の接触清掃部 22A、 22B、 22Cが形成されたものであ る。 スリットは、 突出部材逃げ部として機能する。 3本の接触清掃部 22 A、 2 2B、 22Cは、 テープ揷入部 220の幅方向 (図 22の左右方向) の中央部に 配置されたもの 22 Aと、 揷入部 220の幅方向の両側部に配置されたもの 22 B, 22Cとからなる。
ガイド溝 225 A, . 225 B, 225 Cは、 それぞれの接触清掃部 22 A, 2 2 B, 22Cに対応して、 3対設けられている。 ガイド溝 225 A, 225 B, 225 Cの幅は、 接触清掃部 22 A, 22 B, 22 Cの幅に合うようになってい る。 接触清掃部 22 A, 22 B, 22 Cは、 上側のガイド溝 225 A, 225 B , 225 Cと当接面 224と下側のガイド溝 225 A, 225 B, 225Cとに より、 へッド部 223に巻き掛けられるようになつている。
図 22に示すように、 当接面 224において、 ガイドピン揷通穴 222, 22 2は、 ガイド溝 225A, 225 B, 225 Cによって案内される接触清掃部 2 2 A, 22 B, 22Cの間に開口するように配置されている。 これにより、 ガイ ドビン 265は、 接触清掃部 ·22 A, 22 B, 22 Cの干渉を避け、 接触清掃部' 22 A, 22 B, 22 Cの間を通ってガイドピン揷通穴 222, 222に挿入す ることができる。
図 18〜図 21に示すように、 へッド傾動機構 240は、 一端がへッド部 22
3の当接面 224と反対側の裏面 22 7に、 厚みが薄くされた弾性変形部 242 , 242により連結され、 互いに平行に、 ほぼ揷入部 220の揷入おょぴ離脱の 方向 (図 1 8, 図 1 9の左右) に延在して配置されて、 この延在方向に変位可能 とされた一対のスライ.ド部 241 a , ' 24 1 bと、 このスライ ド部 241 a , 2 4 1 bのへッド部 223と反対側の他端を、 弾性変形部 24 3, 243を介して 連結する連結部 244と、 前記スライド部 24 1 a , 24 1 bがその前記延在方 向にスライドして変位するように案内するガイド 24 5とを有している。
さらに、 連結部 244が前記揷入部 220の挿入方向とその反対方向である離 脱方向との両方向への移動を規制する移動規制部 (ストッパー) 246と、 スラ イ ド部 241 a , 24 1 bを揷入部 220の厚さ方向 (図 1 8 , 図 1 9の上下方 向) に橋絡する橋絡部 248とを有している。 橋絡部 248もスライ ド部 24 1 a, 24 1 bの変位に対して弾性変形可能である (弾性変形部)。
スライド部 24 1 a, 24 1 bは、 へッド部 223の当接面 2 24の上端縁 2 24 aと下端縁 224 bとに対応して、 へッド部 2 23の裏面 22 7の上側およ ぴ下側 (図 1 8, 図 1 9の上下) にそれぞれ連結されている。
へッド部 2 23と一対のスライド部 24 1 a , 24 1 bと連結部 244とは、 四角枠状の部品 247 (へッド複合体) を構成している。
より具体的には、 ヘッド部 2 2 3と、 スライ ド部 24 1 a, 24 1 bと、 連結 部 244と、 弾性変形部 242, 242, 243, 243と、 橋絡部 248とは 、 プラスチック等により一体に成形されたへッド複合体 24 7となっている。 へッド複合体 247は、 ガイド 245とストッパー 246とを、 スライド部 2 4 1 a, 24 1 bの間の空間 249とストッパー揷通穴 244 aとに揷通するこ とにより、 挿入部 220内に保持されている。
ガイド 245は、 略四角形の断面形状を有し、 前記一対のスライド部 24 1 a , 24 1 bの間に、 前記揷入部 220の幅方向に配置された内壁 228から、 該 揷入部 220の幅方向 (図 1 8, 図 1 9の紙面に垂直な方向) に突設されている ストッパー 246は、 略丸形の断面形状を有し、 前記揷入部 220の幅方向に 配置された内壁 228から突設されている。 連結部 244には、 弾性変形部 24
3, 243と連結された部分の間に、 ストッパー揷通穴 244 aが形成されてい る。 ストッパー 246は、 ストッパー挿通穴 244 aに揷通されている。
連結部 244は、 ストッパー 246により、 揷入部 220の揷入方向および離 脱方向に変位を規制されており、 1/、ずれの方向にも実質的にほとんど変位しない ようになっている。
へッド傾動機構 240は、 へッド部 223よりも供給リール 230側にあるテ —プ 22 (22 b) と、 ヘッド部 223よりも卷取リール 231側であるテープ 22 (22 c) との間に配置されている。 これにより、 テープ 22の送り運動を 阻害することなく、 へッド部 223を安定に傾動させることができる。
なお、 連結部 244のテープ 22に近接する箇所 (連結部 244の上下面であ り、 図 18, 図 1 9における上下) には、 テープ 22との干渉を避けるための凹 部 250が形成されている。 凹部 250は、 ガイド溝 225 A, 225 B, 22 5 Cに対応してこれらガイド溝の後方 (揷入部 220の離脱方向。 図 20, 図 2 1の右上への方向) に、 3箇所 (250 A, 250 B, 250 G) 設けられてい る。
へッド複合体 247は弾性変形部 242, 242, 243, 243および橋絡 部 248の弾性により変形可能であり、 へッド部 223の当接面 224に対する 押し込み力に対して、 該へッド部 223の当接面 224の傾動を許容するように 構成されている。 すなわち、 へッド部 223の当接面 224に対して、 上端縁 2 24 aの側と下端縁 224 bとの側とに不均等な押し込み力が作用することによ り、 スライ ド部 241 a, 24 l b力 揷入部 220の揷入および離脱の方向に 変位して、 当接面 224が傾動しうるようになっている。
なお、 ヘッド複合体 247は、 テープ 22が送り方向に送られたときに、 テー プ 22とへッド部 223との間に作用する摩擦力程度では、 清掃に悪影響を与え るほどには当接面 224の向きが変わらないようになつている。 当接面 224の 傾動を許容する押し込み力の閾値は、 弾性変形部 242, 242, 243, 24 3の弾性変形のしゃすさ、 橋絡部 248の有無などにより調整可能である。 すな わち、 橋絡部 248は必須のものではな 、。
なお、 特に図示しないが、 揷入部 220の先端には、 開口部 226に臨むへッ
ド部 2 2 3およびテープ 2 2を保護するためのキャップや力パーなどを取り付け て、 清掃工具 2 1を使用しないときに上記テープ 2 2等を保護できるようにして もよいことは勿論である。
この清掃工具 2 1の使用方法の一例を説明する。
清掃工具 2 1の挿入部 2 2 0を光アダプタ 2 7 0のコネクタ揷入口 2 7 1から 挿入すると、 挿入部 2 2 0は、 外面が光アダプタ 2 7 0の内壁 2 7 0 aにより位 置決めされながらコネクタ収容穴 2 7 2に進入する。 段差 2 1 5がコネクタ挿入 口 2 7 1の周縁部 2 7 1 aにぶつかるところまで挿入部 2 2 0を押し込むことに より、 清掃部材 2 2は、 光ブラグ 2 6 0の接合端面 2 6 1 aの適切な位置 (ここ では、 光ファイバ穴 2 6 1 bとその周辺) に位置決めされて当接させられる。 光プラグ 2 6 0の接合端面 2 6 1 aにガイドビン 2 6 5が突出していた場合で も、 ガイドビン 2 6 5は、 へッド部 2 2 3に設けられたガイドビン揷通穴 2 2 2 に収容されるので、 揷入部 2 2 0は、 ガイドビン 2 6 5と干渉することなく、 コ ネクタ収容穴 2 7 2に収容することができる。
操作ダイャル 2 3 4を所定量回転させると、 卷取リール 2 3 1の回転と連動し てテープ 2 2が運動し、 このテープ 2 2により接合端面 2 6 1 aが拭き取り清掃 されるので、 接合端面 2 6 1 aに付着しているゴミゃ埃、 油分などの汚れが、 テ ープ 2 2により確実に拭き取られる。
拭き取られた汚れは、 テープ 2 2に付着して卷取リール 2 3 1に卷き取られる 方向に移動するので、 使用後のテープ 2 2はもはや揷入部 2 2 0の開口部 2 2 6 から露出されることはなく、 汚れが接合端面 2 6 1 aに再び付着するおそれがな い。
従って、 接合端面 2 6 1 aを極めて清浄に清掃することができる。
清掃後、 清掃工具 2 1を揷入したときと反対の方向 (離脱方向) に引くことに より、 揷入部 2 2 0を容易に引き抜くことができる。
第 4実施形態の清掃工具 2 1によれば、 へッド部 2 2 3に卷き回されたテープ 2 2がガイド溝 2 2 5 A〜2 2 5 Cにより案内されているので、 幅方向へのずれ が抑制される。 このため、 接合端面 2 6 1 aはテープ 2 2に均等な当接力にて当 接することができ、 また、 テープ 2 2を円滑に送ることができる。 従って、 接合
端面 2 6 1 aに汚れが残らないように清掃を確実に行うことができる。
また、 図 1 8 , 図 1 9に示すように、 テープ 2 2の接触清掃部 2 2 A, 2 2 B , 2 2 Cがガイド溝 2 2 5 A, 2 2 5 B , 2 2 5 C内に配 gされることにより、 へッド部 2 2 3が傾動して向きを変えたときでも、 へッド部 2 2.3の傾動方向に ある揷入部 2 2 0の内壁 2 2 9 a , 2 2 9 b (図 1 8, 図 1 9における上下の内 壁) にテープ 2 2が接触することはない。
へッド部 2 2 3は、 その当接面 2 2 4が光プラグ 2 6 0の接合端面 2 6 1 aと 当接したときの押し込み力に対して傾動しうるようになっているので、 図 1 8に 示すように接合端面 2 6 1 aが直角研磨されたフ ルール 2 6 1が当接された場 合においても、 図 1 9に示すように接合端面 2 6 1 aが斜め研磨されたフェルー ル 2 6 1が当接された場合においても、 当接面 2 2 4の向きを接合端面 2 6 1 a の向きと合わせ、 当接面 2 2 4上のテープ 2 2を、 より均等かつ確実に接合端面 2 6 1 aに当接させることができる。
なお、 図 1 9において、 フェル一ル 2 6 1の前面の一部が、 接合端面 2 6 1 a と異なる角度に向くように形成されている (ここでは直角研磨部 2 6 1 d ) 場合 、 この直角研磨部 2 6 1 dにテープ 2 2が当接していないが、 ここはフェルール 2 6 1の接合端面 2 6 1 aではないから、 特に問題とならない。
しかも、 ヘッド傾動機構 2 4 0は、 当接面 2 2 4がその傾動方向にある上下方 向 (図 1 8, 図 1 9の上下方向) に実質的に変位しないようになっているので、 光プラグ 2 6 0の接合端面 2 6 1 aとへッド部 2 2 3の当接面 2 2 4との中心位 '置がずれて接合端面 2 6 1 aにテープ 2 2がよく接触しなかつたり、 接合端面 2 6 1 aがテープ 2 2に当接する当接力が不均等になったりすることが抑制され、 接合端面 2 6 1 aの汚れをより確実に除去することができる。
揷入部 2 2 0は清掃中も光アダプタ 2 7 0のコネクタ収容穴 2 7 2に位置決め されるので、 位置ずれすることなく、 テープ 2 2により均等な押圧力で接合端面 2 6 1 aを拭き取り清掃する^:とができる。 また、 挿入部 2 2 0を、 ごく軽い力 で、 光アダプタ 2 7 0内に支持することができ、 作業性がよい。
次に、 本発明に適用可能な清掃テープの他の例について説明する。
図 2 8 A, 2 8 B 1 4に示す清掃テープ 2 2 0 1は、 一本のテープ状の清掃布
2201 aの長手方向全長にわたって、 2本並行にスリット S l l、 S I 2が形 成されており、 この 2本スリット S 1 1, S 12によって区切られた合計 3本の 接触清掃部 2201 A、 2201 B、 2201 Cが形成され、 さらに、 清掃布 2 201 aに積層するようにして接合、 一体化された連結用フィルム 2201 bに よって、 3本の接触清掃部 2201 A、 2201 B、 2201 Cがー体化された ものである。 隣り合う接触清掃部の間は、 連結用フィルム 2201 bめみによつ て連結されている。 連結用フィルム 2201 bとしては、 例えば、 合成樹脂フィ ルム等であるが、 但し、 フェルール 261から突出されているガイドビン 265 に押し当てられることで簡単に破壊されて、 ガイドビン 265を突き通すことが できるようになっており、 接触清掃部 2201 A、 2201 B、 2201 Cに比 ベて破壊強度が弱い。 この連結用フィルム 2201 bの内、 隣り合う接触清掃部 の間に位置する部分、 つまり、 スリット S 1 1、 S 12内に露出するところに位 置する部分は、 突出部材逃げ部や易破壌部として機能する。
3本の接触清掃部 2201 A、 2201 B、 2201 Cは、 テープ揷入部 22 0の幅方向 (図 22の左右方向) の中央部に配置されるもの 2201 Aと、 挿入 部 220の幅方向の両側部に配置されるもの 2201B, 2201 Cとして、 機 能させることができる。
なお、 連結用フィルムは、 図 28 A, 28Bに例示したように、 3本の接触清 掃部 2201 A、 2201 B、 2201 Cの全体にわたって貼り合わせた構成に 限定されず、 スリット S 1 1、 S 12のところにのみ存在して、 隣り合う接触清 掃部間を連結する機能を果たすものであっても良い。
また、 スリット S 1 1、 S 12は、 ガイドビンの径より狭くても良く、 この場 合には、 易破壊部としての連結用フィルムに突き通したガイドピンに、 両側から 接触清掃部が接触するようになり、 ガイドピン自体も清掃できる。 ガイドピンの 接合端面からの突出基端部付近もガイドビンの周方向全周にわたって一様かつ効 果的に清掃できる。 、
図 29 A, 29 Bに示す清掃テープ 2202は、 一本のテープ状の清掃布の長 手方向全長にわたって、 該清掃布の幅方向 2箇所に凹形に成形された凹形成形部 2202 aが互いに並行して形成されており、 この凹形成形部 2202 aによつ
て区切られた合計 3本の接触清掃部 2 2 0 2 A, 2 2 0 2 B , 2 2 0 2 Cを有す るものである。 この凹形成形部 2 2 0 2 aは、 突出部材を収容可能な突出部材収 容溝 2 2 0 2 bを内側に形成するものであり、 突出部材逃げ部として機能する。 凹形成形部 2 2 0 2 a及ぴ突出部材収容溝 2 2 0 2 bは、 清掃テープ 2 2 0 2の 長手方向に沿つて連続して形成されている。
図 3 O A, 3 0 Bは、 清掃テープ 2 2 0 2が適用されるへッド部 2 2 3 Aの一 例を示すものである。 このへッド部 2 2 3 Aは、 清掃テープ 2 2 0 2の長手方向 に沿つて連続して形成されている凹形成形部 2 2 0 2 aを収容して、 ガイドする ための成形部ガイド溝 2 2 4 dが、 当接面 2 2 4を横切るように配置される清掃 テープ 2 2 0 2の延在方向に沿って当接面 2 2 4を横切るように形成されている 点が、 前述の図 2 3等を参照して説明したへッド部 2 2 3と異なり、 清掃テープ 2 2 0 2の送り移動が安定する。 他の構成は、 へッド部 2 2 3と同様であるが、 成形部ガイド溝 2 2 4 dによって送り移動の安定性が確保されるので、 ガイド溝 2 2 5 A、 2 2 5 B、 2 2 5 Cの形成を省略できる。 この構成では、 突出部材収 容溝 2 2 0 2 b内にガイドビンが収容されたまま、 テープを送り移動するため、 ガイドピンの外面全体を効率良く確実に清掃できる。 つまり、 前記フヱルール 2 6 1の接合端面 2 6 1 aの内、 2本のガイドビン 2 6 5の間に位置する部分であ る中央領域 E 1と、 ガイドビン 2 6 5を介して中央領域 E 1の外側に位置する外 側領域 E 2とに押し当てた清掃テープ 2 2 0 2を送り移動することで、 前記中央 領域と前記外側領域とを同時に効率良く清掃できる。
次に、 本発明の第 5実施形態の清掃工具を説明する。
図 3 1 Aは、 第 5実施形態の清掃工具に用いられる巻取リールの一例を示す正 面図、 図 3 1 Bは、 同片側断面図である。 図 3 2は、 図 3 1 A, 3 1 Bに示す卷 取リールの切欠斜視図である。
図 3 3 Aは、 供給リールの一例を示す正面図、 図 3 3 Bは、 同斜視図である。 図 3 4は、 図 3 3 A, 3 3 Β·に示す供給リールを供給リール支持軸に装着した状 態を示す部分断面図である。 図 3 5 Aは、 ダイャルの一例を示す正面図、 図 3 5 Bは、 同片側断面図である。
図 3 6は、 第 1のケース半体の一例を示す正面図であり、 図 3 7は、 図 3 6に
示す第 1のケース半体の ,斜視図である。
図 38は、 第 2のケース半体の一例を示す正面図であり、 図 39ほ、 図 38に 示す第 2のケース半体の斜視図である。
図 40 Αは第 5実施形態の光コネクタ清掃工具の外観を示す正面図、 図 40 B は、 同斜視図である。
図 41, 図 42は第 5実施形態の光コネクタ清掃工具の内部を示す断面図であ 図 43A〜43Dは、 回転量報知機構の動作を説明する図である。
図 40 A〜 42に示すように、 第 5実施形態の清掃工具 2301は、 挿入部 2 320に向かって先細り形状となった工具本体 2310と、 工具本体 2310の 細径部分 2319の先端 (図 41の左側) に形成された挿入部 2 ·320とを備え 、 概略、 上述した第 4実施形態の清掃工具 21と同様に構成されている。
図 41に示すように、 細径部分 2319の内部には、 この細径部分 2319の t強のための突壁 231 9 aが設けられている。 そして、 この突壁 2319 aに より、 供給リール 2340A〜2340 Cからヘッド部 2323に向かう、 清浄 であるべき清掃テープ 2302 A〜2302 Cの上流側の部分 2302 b (以下 「上流部」 という) の経路と、 ヘッド部 2323から卷取リール 2350に向か う、 拭き取り清掃により汚染された清掃テープ 2302 A〜 2302 Cの下流側 の部分 2302 c (以下 「下流部」 という) の経路とが仕切られている。
図 42に示すように、 清掃テープ 2302A 2302 B, 2302Cとして は、 図 24に示す光コネクタの接合端面 261 aの内、 ガイドピン穴 261 cの 間に位置する部分である中央領域 E 1を清掃するものと、 ガイドビン穴 261 c を介して中央領域 E 1の外側に位置する外側領域 E 2, E2を清掃するものとの 合わせて、 互いに分離した 3本が用いられる。 それぞれのテープ 2302 A, 2 302 B, 2302 Cは、 特に限定されるものではなく、 公知の適当な清浄布 ( 不織布や織布) をテープ状に加工したものを採用することができる。 例えば、 ポ リエステルやナイ口ンなどの極細の繊維からなるものなどが例示される。 また、 構造も、 幅が概略一定である一般的なものである。
テープ 2302 A, 2302 B, 2302 Cの幅は、 清掃すべき領域の幅に合
わせられている。 ここでは、 中央領域 E 1を清掃するテープ 2 3 0 2 Aの幅は、 外側領域 E 2を清掃するテープ 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cの幅よりも広いものとな つている。
3本のテープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cは、 それぞれが接触清掃部 として機能する。 突出部材逃げ部は、 テープ 2 3 0 2 Aとテープ 2 3 0 2 Bとの 間ならぴにテープ 2 3 0 2 Aとテープ 2 3 0 2 Cとの間の隙間 2 3 0 5となって いる。
へッド部 2 3 2 3を含むテープ当接機構 (図示せず) としては上記の構成を用 いることができる。
工具本体 2 3 1 0は、 プラスチック等からなる第 1および第 2のケース半体 2 3 1 1 , 2 3 1 2による二つ割り構造になっている。 ケース半体 2 3 1 1 , 2 3 1 2は、 嵌合ピン 2 3 1 3と嵌合穴 2 3 1 4との嵌合により一体ィヒできるように 構成されている。
工具本体 2 3 1 0内の収納空間 2 3 3 5には、 テープ 2 3 0 2 A〜 2 3 0 2 C を送り移動するテープ送り機構 2 3 0 3が設けられている。 このテープ送り機構 2 3 0 3は、 テープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cを卷装した供給リール 2 3 4 0 A〜
2 3 4 0 Cと、 使用後のテープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cを卷き取って回収する卷 取リール 2 3 5 0と、 テープ 2 3 0 2 A〜 2 3 0 2 Cを操作する操作ダイャル 2
3 6 0を備えている。
第 2のケース半体 2 3 1 2の内側 (収納空間 2 3 3 5に臨んだ側) の面には、 供給リール 2 3 4 0 A〜 2 3 4 0 Cが回転可能に装着される供給リール支持軸 2 3 3 2と、 巻取リール 2 3 5 0が回転可能に装着される巻取リール支持軸 2 3 3 3が、 第 1のケース半体 2 3 1 1側に突出して設けられている。
第 1のケース半体 2 3 1 1には、 第 2のケース半体 2 3 1 2側の供給リール支 持軸 2 3 3 2およぴ卷取リール支持軸 2 3 3 3と向かい合わせの位置に、 透孔 2 3 3 7, 2 3 3 8が形成されている。 つまり、 これらの透孔 2 3 3 7 , 2 3 3 8 に供給リール支持軸 2 3 3 2およぴ卷取リール支持軸 2 3 3 3の先端部を嵌入す ることにより、 供給リール支持軸 2 3 3 2およぴ卷取リール支持軸 2 3 3 3が、 第 1のケース半体 2 3 1 1と第 2のケース半体 2 3 1 2との間を橋絡し、 供給リ
ール 2 3 4 0 A〜2 3 4 O Cおよぴ卷取リール 2 3 5 0を脱落なく保持すること ができるようになっている。
供給リール支持軸 2 3 3 2の外周には、 該供給リール支持軸 2 3 3 2の軸線方 向に延びるラチエツト溝 2 3 3 2 aが周設されている。 このラチエツト溝 2 3 3 2 aは略半円状の断面を有しており、 供給リール 2 3 4 0 A〜2 3 4 0 Cのラチ エツトアーム 2 3 4 4の突条 2 3 4 5 (後述) と係合できるようになつている。 図 4 1に示すように、 供給リール 2 3 4 0 A〜2 3 4 0 Cと卷取リール 2 3 5 0との間では、 テープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cは、 ピン状のテープガイド 2 3 3 6に沿って、'収納空間 2 3 3 5内に張り回され、 途中で、 揷入部 2 3 2 0に収容 されたへッド部 2 3 2 3 (図 4 0 B参照) に卷き掛けられている。 へッド部 2 3 2 3は、 揷入部 2 3 2 0の工具本体 2 3 1 0からの突出先端に開口された開口部 2 3 2 6に臨んで配置されている。
図 3 6〜 3 9に示すように、 上記テープガイド 2 3 3 6は、 第 2のケース半体 2 3 1 2から突設されたピンであり、 該ピンの先端部は、 第 1のケース半体 2 3 1 1の側面に形成された嵌合穴 2 3 3 6 aに嵌合されている。
卷取リー/レ支持軸 2 3 3 3の外周には、 卷取リール 2 3 5 0と同心となるよう に、 操作ダイヤル 2 3 6 0が装着されている。 この操作ダイヤル 2 3 6 0は、 卷 取リール支持軸 2 3 3 3に貫装されるハブ部 2 3 6 1と、 外周にローレツト面を 有するリム部 2 3 6 3と、 これらハブ部 2 3 6 1およびリム部 2 3 6 3を連結す る複数のスポーク部 2 3 6 2とが、 プラスチックなどから一体に成形されたもの である。 リム部 2 3 6 3には、 歯車 2 3 6 4が一体に形成されている。 また、 ス ポーク部 2 3 6 2の一つには、 先端に係止爪 2 3 6 6を有するラチエツトアーム 2 3 6 5が配設されている。 ラチエツトアーム 2 3 6 5は、 弾性的に変形可能で ある。
操作ダイヤル 2 3 6 0は、 一部が、 工具本体 2 3 1 0の側面に設けられた窓 2 3 1 0 aから、 一部、 工具本体 2 3 1 0の外に露出されており、 手指等で所定の 順送り方向 (図 4 1の時計回り方向) に操作することによって回転できるように なっている。 テープ送り機構 2 3 0 3は、 操作ダイヤル 2 3 6 0の回転により駆 動される。
供給リール支持軸 2332およぴ巻取リール支持軸 2333の根元には、 段部
2316, 231 7が形成されている。 供給リール支持軸 2332側の段部 23 16の外周面には、 多数のラチエツト歯 2316 aが周設されている。 操作ダイ ャノレ 2360は、 .ラチエツトアーム 2365の係止爪 2366がラチエツト歯 2
31 6 aと係合し、 操作ダイヤル 2360の逆回転を阻止できるように取り付け られている。 つまり、 ラチェット歯 2316 aとラチェットアーム 23· 65とは 、 テープ 2302 A〜2302 Cの逆送りを阻止する逆送り阻止機構 2306と して機能する (卷取リールの逆回転を防止する逆回転防止機構)。 この場合、テー プ 2302 A〜2302 Cを所定の方向に安定して送り移動させ、 テープ 230 2 A〜2302 Cのたるみを抑制することができる。
図 42に示すように、 供給リール 234 OA, 2340 B, 2340Cは、 テ ープ 2302A, 2302 B, 2302 Cの本数と同数 (ここでは 3個) 設けら れ、 これらが供給リール支持軸 2332に横並びに支持されている。
図 33A, 33Bに、 テープ 2302 Aが卷き付けられる供給リール 2340 Aの一例を示す。 この供給リール 234 OAは、 中空円筒状の卷芯部 2341と 、 該卷芯部 2341の両端に形成された側板部 2342, 2342とが、 プラス チックなどから一体に成形されたものである。 供給リール 234 OAは、 1個で 1本のテープ 2302 Aが巻き付けられるようになつている。 2枚の側板部 23
42, 2342同士の間隔は、 そこに巻き付けられるテープ 2302 Aの幅に合 わせて設定されている。
なお、 テープ 2302 B, 2302 Cが巻き付けられる供給リール 2340 B , 2340 Cは、 2枚の側板部 2342, 2342同士の間隔がテープ 2302 B, 2302 Cの幅に合わせて狭くなつていることを除き、 図 33 A, 33Bの 供給リール 234 OAと同様であるので、 具体的構成の図示を省略する。
図 34に示すように、 供給リール 2340 A〜 2340 Cの卷芯部 2341の 内面には、 ラチェットアーム 2344が形成されている。 ラチエツトアーム 23 44の先端には、 供給リール 2340 A〜 2340 Cの半径方向の中心側に向か つて、 略半円筒状の突条 2345が形成されている。 卷芯部 2341の内面は、 ラチエツトアーム 2344を収容するように凹部 2346が形成されている。 ラ
チェットアーム 2344は、 弾性変形により、 突条 2345を供給リール 234 0A〜2340Cの半径方向に揺動させることができるようになつている。 ラチエツトアーム 2344の突条 2345は、 供給リール 2340 A〜 234 0 Cを供給リール支持軸 2332に支持させたとき、 ラチェット溝 2332 aに 係合するようになっている。 供給リール 2340 A〜2340 Cが回転する際に は、 ラチェットアーム 2344の弾性変形により、 突条 2345がラチエツト溝 2332 aとの係合と離脱を繰り返すことになるので、.供給リール 234 OAの 回転に対して回転抵抗が付与される。 テープ 2302 A〜2302 Cの送り移動 に一定の引張り力が必要となり、 供給リール 2340 A〜2340 Cの滑りが抑 制される。 つまり、 供給リール 2340A〜2340 Cのラチエツトアーム 23
44と、 供給リール支持軸 2332の突条 2345と力 供給リール 2340 A 〜2340 Cの回 feに回転抵抗を付与する回転抵抗付与機構 2308として機能 する。 , '
テープ 2302 A〜2302 Cの送り移動を許容する前記一定の引張り力とし ては、 テープ送り機構 2303の引張りによるテープの伸びが清掃に悪影響を及 ぼさない程度であり、 かつ、 例えば清掃工具 2301を振ったり持ち運んだりな どした程度では、 テープが送られないようなものとされる。
図 31A, 31 B, 図 32に示すように、 巻取リール 2350は、 中空円筒状 の卷芯部 2351と、 卷芯部 2351の両端に形成された側板部 2352, 23
53と、 両側板部 2352, 2353の間に形成された仕切板部 2354, 23 54とを備え、 プラスチックなどから一体に成形されたものである。 側板部 23 52, 2353および仕切板部 2354, 2354は、 卷芯部 2351と同心の 略円盤状になっている。 仕切板部 2354, 2354は、 両側板部 2352, 2 353の間を 3つに仕切っており、 仕切られたそれぞれの空間にテープ 2302 A〜2302 Cが巻き取られるようになっている。
一方の側板部 2352の側部には、 齒車 2355がー体に形成されている。 こ の歯車 2355は、 操作ダイヤル 2360の歯車 2364と嚙み合っている。 こ れら歯車 2355, 2364は、 操作ダイャル 2360の回転操作による駆動力 を卷取リール 2350に伝達して、 テープ 22を卷き取らせるための駆動力伝達
機構 2 3 3 9として機能するものである。
さらに、 第 5実施形態の清掃工具 2 3 0 1は、 テープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 C の送り量を報知する送り量報知機構 2 3 0 7を備えている。 ここでは、 送り量報 知機構 2 3 0 7は、 詳しく後述するが、 環状壁部 2 3 7 0の乗上げ突起 2 3 7 2 と、 卷取リール 2 3 5 0のハンマ一部 2 3 5 7とで構成されている。
図 3 6に示すように、 第 1のケース半体 2 3 1 1の内面には、 卷取リール支持 軸 2 3 3 3が嵌入される透孔 2 3 3 8を取り囲んで、 環状壁部 2 3 7 0が形成さ れている。 環状壁部 2 3 7 0の外周には、 該環状壁部 2 3 7 0の周に沿って等間 隔に複数 (図 3 6では 6箇所) の乗上げ突起 2 3 7 2が形成されている。
乗上げ突起 2 3 7 2は、 図 3 6, 図 4 3 A〜 4 3 Dに示す正面視で、 環状壁部
2 3 7 0の外周面 2 3 7 1に対して鋭角をなす傾斜面 2 3 7 2 aを有する。 傾斜 面 2 3 7 2 aは、 乗上げ突起 2 3 7 2において、 卷取リール 2 3 5 0の回転方向
(図 4 3 A〜4 3 Dにおける反時計回り方法) に対向する側に設けられている。 図 3 1 A, 3 1 Bに示すように、 ハンマー部 2 3 5 7は、 卷取リール 2 3 5 0 の他方の側板部 2 3 5 3の外周面 2 3 5 3 a上に設けられており、 該側板部 2 3 5 3の外周に沿って延在するアーム部 2 3 5 7 aと、 該アーム部 2 3 5 7 aの先 端に形成された打槌部 2 3 5 7 bとを有する。 他方の側板部 2 3 5 3の外周面 2
3 5 3 aには、 打槌部 2 3 5 7 bに対向して凹陥された凹溝部 2 3 5 6が形成さ れている。 ハンマー部 2 3 5 7に何らの加重が加わらない状態では、 打槌部 2 3 5 7 bの打撃面 2 3 5 7 cは、 側板部 2 3 5 3の外周面 2 3 5 3 aよりも内側で ある凹溝部 2 3 5 6内に位置している。
卷取リール 2 3 5 0を巻取リール支持軸 2 3 3 3に装着し、 巻取リール支持軸
2 3 3 3の先端部を透孔 2 3 3 8に嵌入させた状態では、 図 4 3 Aに示すように 、 アーム部 2 3 5 7 aは側板部 2 3 5 3の外周面 2 3 5 3 aからやや外方に振れ ており、 打槌部 2 3 5 7 bの打撃面 2 3 5 7 cが環状壁部 2 3 7 0の外周面 2 3
7 1に当接するようになつている。
卷取リール 2 3 5 0が回転すると、 図 4 3 B , 4 3 Cに示すように、 打槌部 2
3 5 7 bが傾斜面 2 3 7 2 aに沿って頂部 2 3 7 2 bまで乗り上がり、 さらに、 図 4 3 Dに示すように、 乗り上げ突起 2 3 7 2の支持を失って、 ハンマー部 2 3
5 7は、 自身の弾発力により打槌部 2 3 5 7 bを環状壁部 2 3 7 0の外周面 2 3 7 1に向けて振り下ろし、 上記打槌部 2 3 5 7 bの打撃面 2 3 5 7 cが上記外周 面 2 3 7 1に衝突する結果、 打音が生じる。 このように、 テープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cの送り量が一定量に達するごとに生じる打音により.、 作業者にテープ 2 2の送り量を報知することができる。
なお、 1回の打音に相当するテープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cの送り量は、 光コ ネクタの 1回の清掃に要する送り量とすることができる。 また、 複数回の打音が 、 光コネクタの清掃 1回に相当する送り量となるようにすることもできる。 光コ ネクタの汚れ具合に応じて、 光コネクタの清掃 1回に相当する打音の回数を適宜 変えて作業することも差し支えない。
第 5実施形態の清掃工具 2 3 0 1を用いた光コネクタの清掃方法は、 上述した とおりである。
以上説明したように、 第 5実施形態の清掃工具 2 3 0 1によれば、 複数本の清 掃テープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cが、 複数の供給リール 2 3 4 0 A , 2 3 4 0 B , 2 3 4 0 Cから供給されるようになっているので、 各清掃テープ
2 2の送り量を互いに異なるものとすることができる。 従って、 テープの太さや 強さなどにより伸ぴ量が異なっていても、 複数のテープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cの張力 均等に維持することができ、 テープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B, 2 3 0 2 Cを安定して送り移動させることができる。
複数本のテープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cが、 1個の卷取リール 2
3 5 0により卷き取られるようになっているので、 テープ送り機構 2 3 0 3をテ ープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cごとに設ける必要がなく、 構成を簡単 にすることができるとともに、 複数本のテープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cを一括して容易に操作することができる。
テープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cの送り量を報知す'る送り量報知機 構 2 3 0 7を備えているので 清掃に必要なだけテープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cを送り操作することが容易になり、 確実な清掃を行えると共に、 テ ープ 2 2の無駄な使用を抑制することができる。
テープ 2 3 0 2 A, 2 3 0 2 B , 2 3 0 2 Cの逆送りを阻止する逆送り阻止機
構 2 3 0 6と、 供給リール 2 3 4 0 A〜2 3 4 0 Cの回転に回転抵抗を付与する 回転抵抗付与機構 2 3 0 8とから構成されるたるみ防止機構によれば、 テープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cが複数本の場合でも、 テープ 2 3 0 2 A〜 2 3 0 2 Cを所 定の方向に安定して送り移動させ、 テープ送り量の変動などを抑制することがで きる。 従って、 テープのたるみが防止され、 一定の清掃条件を維持して、 確実に 拭き取り清掃を行うことができる。
テープ 2 3 0 2 A〜2 3 0 2 Cのたるみが防止されることにより、 該テープ 2 3 0 2 A〜 2 3 0 2 Cの送り量や、 接合端面 2 6 1 aに対する押圧力等の変動が 抑制される。 従って、 光コネクタの接合端面 2 6 1 aをより確実に淸掃すること ができる。 .
以上、 本発明を好適な第 4、 第 5実施形態に基づいて説明してきたが、 本発明 はこれら第 4、 第 5実施形態のみに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱 しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、 ストッパ一は連結部に形成されたストッパー揷通穴に挿通されること は必須ではない。 図 2 6にへッド傾動機構 2 4 0の改変例を示すように、 連結部 2 4 4の前後 (連結部 2 4 4における揷入部 2 2 0の揷入方向および離脱方向に 位置するところ。 図 2 6の左および右) を挟むように、 揷入部 2 2 0の幅方向に 配置された内壁 2 2 8から突設されたストッパー 2 4 6 a , 2 4 6 bを配置する ことによつても、 挿入部 2 2 0の挿入方向および離脱方向への変位を規制するこ とができる。 なお、 ここでは、 連結部 2 4 4には、 ストッパー 2 4 6 a, 2 4 6 bと滑らかに接触させるため、 受け部 2 4 4 b, 2 4 4 bが設けられているが、 これは第 4、 第 5実施形態にお V、て必須のものではない。
へッド傾動機構は、 へッド部の裏面に連結されてこれを付勢するパネなどの弾 性体により、 へッド部の当接面の対向する両端縁が前記揷入部の挿入および離脱 の方向に対して異なる変位量にて変位しうるように前記へッド部を保持した構成 も可能である。 このような構成によっても、 前記弾性体の弾性変形により、 へッ ド部の傾動を許容するようにすることができる。
挿入部は、 突出方向の複数箇所に、 互いに異なるコネクタハウジングへの挿入 によってコネクタハウジング内で位置決めされる単位揷入部が形成されており、
揷入部の各単位挿入部は、 挿入部の突出方向の位置が相対的に後ろ側に位置する 単位挿入部を収容することができる全てのコネクタハウジングに、 挿入可能であ るように形成されているものとすることができる。 このような清掃工具によれば 、 それぞれの単位揷入部により、 揷入部を互いに異なるコネクタハウジングに対 して位置決めされるように揷入することができ、 1つの清掃工具を用いて、 コネ クタハウジングの異なる複数の種類やサイズなどに対応して、 このコネクタハウ ジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
また、 挿入部は、 工具本体に対して複数種類の挿入部が交換可能なものとして 構成することもできる。 これにより、 工具本体を変更することなく、 揷入部の変 更のみによって、 コネクタハウジングの種類やサイズなどに対応して、 このコネ クタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
テープを送り移動する駆動機構は、 手動により駆動されるものに限定されず、 モータやパネなどの動力により駆動されるようにしたものでもよい。 また、 手動 と動力による駆動とを、 併用したり、 必要に応じて切り換えられるようにしても- よい p
上記第 4、 第 5実施形態の清掃工具においては、 挿入部は、.該揷入部先端に形 成された開口部を除いて、 清掃部材をすつかり覆うようになっていたが、 必ずし も、 これに限定されない。 挿入部をコネクタハウジングに揷入するに、 清掃部材 がコネクタハウジングの内壁などに接触して汚染されるのを防げるのであれば、 形状や構造は特に限定されず、 必ずしもスリーブ状である必要はない。
供給リールに回転抵抗を付与する回転抵抗付与機構としては、 供給リ一ルの卷 芯部と供給リール支持軸との間に回転抵抗を付与する機構に限定されない。 例え ば、 供給リールの外周部に対して回転抵抗を付与することもできる。 また、 供給 リール支持軸が供給リ.ールと連動して回転するものであれば、 供給リール支持軸 に対して回転抵抗を付与する構成とすることもできる。 回転抵抗を付与する方法 としては、 ラチヱットアームの弾性力に限定されるものではなく、 接触面を粗く して得られる接触摩擦や、 グリースなどの粘性体による粘性抵抗などによること も可能である。
また、 常時、 あるいは少なくともテープの巻取りを停止したときに、 供給リー
ルの回転送り方向と反対の方向に、 テープの卷き取りの障害とならない程度の強 さの回転力を供給リールに与える機能を有していてもよい。
本発明の清掃テープの他の構成例としては、 例えば、 図 2 7 A, 2 7 Bに示す テープ 2 2の改変として、 スリッ ト S l、 S 2の一端が清掃布の一端まで切り通 されており、 スリッ ト S l、 S 2の他端でのみ、 つながった清掃テープの構成も 採用可能である。 このようなテープは、 図 4 2等に示すように、 卷取リールが 1 個であり、 供給リールが複数個である清掃工具に使用することができる。 接触清 掃部が分離された側の端をそれぞれ異なる複数の供給リ一ルに卷いてへッド部に 供給することにより、 各清掃テープの送り量を互いに異なるものとして、 テープ のたるみ等を抑制することができる。
上記第 4、 第 5実施形態の清掃工具は、 光ファイバアレイや基板型光導波路 ( Planar Lightwave Circuit) などの光部品について用いられる光部品清掃工具と して、 光導波路 (光ファイバでありうる) の端面が配置された光部品の端面の清 掃に用いることもできる。 光ファイバアレイとしては、 光ファイバが、 基板に形 成された 1本または並設された複数の V溝等の位置決め溝に保持され、 前記位置 決め溝は、 該基板の少なくとも一端まで延在しており、 前記基板の一端に前記光 フアイバの端面が配置されることにより、 端面とされたものなどが挙げられる。 基板型光導波路を有した光部品も種々の構成が知られている。 本発明の光部品清 掃工具によれば、 光部品の端面がハウジングなどの回所に配置されている場合で も、 光ファイバの端面ならびに基板等の端面を、 ヘッドに卷き掛けられた清掃テ ープにより清掃することができる。 以下、 第 6実施形態に基づいて、 本発明を詳しく説明する。
図 4 5 A〜5 5は、 本発明の光コネクタ清掃工具 (以下、 単に 「清掃工具」 と いう) の第 6実施形態を示す図である。
なお、 図 5 0は図 4 8の示す状態と対応する斜視図であり、 図 5 1は図 4 9の 示す状態と対応する斜視図である。 ここでは、 挿入部 3 2 0は幅方向中央の面に 対称であるので、 図 5 0, 図 5 1は、 挿入部 3 2 0の幅方向の片側のみを図示し ている。
第 6実施形態の清掃工具 3 1が適用される光コネクタプラグ 3 6 0 (以下、 単 に光プラグという場合がある) およぴ光コネクタアダプタ 3 7 0 (コネクタハウ ジング。 以下、 単に光アダプタという場合がある) は、 ここでは図 5 4 , 図 5 5 に示すように、 J I S C 5 9 8 2等に規定される] VI P O形光コネクタ (M P O: Multifiber Push On) である。
光プラグ 3 6 0は、 J I S C 5 9 8 1等に規定される MT形光コネクタフ エルール 3 6 1 (MT: Mechanically Transferable。 以下、 単にフエルールとい う) をプラスチック製でスリープ状のハウジング 3 6 2の先端部に収容した構成 の光コネクタプラグであり、 全体が外観扁平な新面形状に形成されている。 以下の説明では、 この光プラグ 3 6 0およぴフヱルール 3 6 1の扁平形状の短 辺側に対応する方向 (図 5 4の上下方向) を厚さ方向、 長辺側に対応する方向を 幅方向 (図 5 4の左右方向) ということがある。 また、 光プラグ 3 6 0およぴフ エルール 3 6 1の厚さ方向および幅方向に対応して、 この光プラグ 3 6 0と接続 される光アダプタ 3 7 0ならびに該光アダプタ 3 7 0に挿入される清掃工具 3 1 の挿入部 3 2 0についても同様に、 厚さ方向および幅方向ということがある。 図 5 4に示すように、 フヱルール 3 6 1の接合端面 3 6 1 aには、 所定の個数 (ここでは 4個) の光ファイバ穴 3 6 1 bが配列されるように開口している。 光 ファイバ 3 6 3は、 ここでは 4心の光ファイバテープ心線であり、 その先端部の 樹脂被覆を除去してなる光ファイバ 3 6 3 a (裸光ファイバ) を、 フエルール 3 6 1の光ファイバ穴 3 6 1 b (微細孔) に揷通することにより、 他の光コネクタ と突き合わせ接続可能に成端されるとともに、 光プラグ 3 6 0の内部を貫通して 光プラグ 3 6 0の後端から引き出されている。 光プラグ 3 6 0の後端から引き出 された光ファイバ 3 6 3は、 ハウジング 3 6 2の接続方向後端側 (図 5 5の左側 ) に設けられたブーツ 3 6 4に収納されることにより、 光プラグ 3 6 0の後端付 近での急激な曲げ等が防止されている。
なお、 光ファイバ 3 6 3と',しては、 当該光プラグで成端するのに適したもので あれば特に限定はなく、 例えば単心または多心の光ファイバ心線、 この光フアイ バ心線をチューブに収納した光フアイパコードなどが採用可能である。
フエルール 3 6 1の接合端面 3 6 1 aにおいて、 光ファイバ穴 3 6 1 bの幅方
向外側の両側には、 ガイドビン穴 3 6 1 cが設けられている。 フエルール 3 6 1 同士は、 ガイドビン穴 3 6 1 cに挿入されて接合端面 3 6 1 a力 ら突出するよう に設けられる突出部材 3 6 5 (ガイドビン) を介して、 周知のガイドビン嵌合方 式の位置決め機構によって高精度に位置決めして、 光ファイバ 3 6 3 aの端面同 士を突き合わせ接合して接続されるようになっている。 そしてこれにより、 各フ エルール 3 6 1に成端されている光ファイバ 3 6 3同士が光接続されるようにな つている。
光アダプタ 3 7 0は、 両側にコネクタ揷入口 3 7 1を有するスリーブ状に形成 されており、 該コネクタ挿入口 3 7 1から光プラグ 3 6 0を挿入することにより 、 光アダプタ 3 7 0の内部に形成され、 前記コネクタ挿入口 3 7 1と連通された コネクタ収容穴 3 7 2に収容することができるようになつている。
光プラグ 3 6 0は、 光アダプタ 3 7 0のコネクタ揷入口 3 7 1から挿入される と、 挿入方向からずれた方向への変位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 3 7 2に 収容される。 2個の光プラグ 3 6 0を光アダプタ 3 7 0に挿入すると、 該光ァダ プタ 3 7 0内でフエルール 3 6 1同士が突き合わされ、 これにより、 各フェルー ル 3 6 1に成端されている光ファイバ 3 6 3同士が光接続されるようになってい る。
特に図示しないが、 周知の M P O形コネクタと同様に、'光アダプタ 3 7 0の内 壁 3 7 0 aに沿い、 コネクタ揷入口 3 7 1に向かって延出形成され、 その先端に 係合爪を有する弾性係合片が設けられている。 また、 光プラグ 3 6 0のハウジン グ 3 6 2の幅方向両側の側面には、 光アダプタ 3 7 0の前記弾性係合片の係合爪 と係合可能な係合凹所が設けられている。
さらに、 ハウジング 3 6 2の外周には、 前記係合爪と係合凹所とを係合したと きに、 前記弾性係合片を外側から押さえ、 前記係合凹所との係合の離脱を防止す るための力ップリング 3 6 8が装着されている。
光プラグ 3 6 0は、 コネクタ揷入口 3 7 1から光アダプタ 3 7 0に挿入される と、 前記係合凹所と係合爪との係合などにより、 挿入方向からずれた方向への変 位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 3 7 2に収容される。
両方の光プラグ 3 6 0を光アダプタ 3 7 0に揷入した状態では、 光アダプタ 3
7 0内でフエルール 3 6 1に固定保持された光ファイバ 3 6 3 aの端面同士が突 き合わされ、 これにより、 各フヱルール 3 6 1に成端されている光ファイバ 3 6 3同士が光接続されるようになっている。
上記光プラグ 3 6 0の接合端面 3 6 1 aの清掃に適用できる清掃工具 3 1は、 図 4 5 A〜図 4 7に図示するように、 内部に清掃部材 3 2が収容された概略ケー ス状の工具本体 3 1 0と、 この工具本体 3 1 0から突出して設けられ、'光ァダプ タ 3 7 0のコネクタ収容穴 3 7 2に揷入可能に形成された揷入部 3 2 0とを備え ている。
図 4 5 Bに示すように、 ここでは工具本体 3 1 0は、 プラスチック等からなる 第 1および第 2のケース半体 3 1 1 , 3 1 2による二つ割り構造になっている。 ケース半体 3 1 1, 3 1 2は、 特に図示しないが、 例えば、 第 1のケース半体 3 1 1の内側に突出して形成された嵌合ピンと、 第 2のケース半体 3 1 2の内側に 突設されたボスに設けられた嵌合穴とを嵌合させることにより、 一体化できるよ うに構成されている。 なお、 このような工具本体 3 1 0の構成は一例に過ぎず、 本発明を特に限定することを意図するものではない。
清掃部材 3 2はここではテープであり、 このテープ 3 2としては、 特に限定さ れるものではなく、 公知の適当な清浄布 (不織布や織布) をテープ状に加工した ものを採用することができる。 例えば、 ポリエステルやナイロンなどの極細の繊 維からなるものなどが例示される。
図 4 6, 図 4 7に示すように、 工具本体 3 1 0内の収納空間 3 3 5には、 駆動 機構 3 3として、 テープ 3 2を送り移動するテープ送り機構が設けられている。 このテープ送り機構 3 3は、 テープ 3 2を卷装した供給リール 3 3 0と、 使用 後のテープ 3 2を卷き取って回収する卷取リール 3 3 1と、 テープ 3 2を操作す る操作ダイヤル 3 3 4を備えている。
第 1のケース半体 3 1 1の内側 (収納空間 3 3 5に臨んだ側) の面には、 供給 リール 3 3 0が回転可能に装着された供給リール支持軸 3 3 2と、 卷取リール 3 3 1が回転可能に装着された卷取リール支持軸 3 3 3が、 第 2のケース半体 3 1 2側に突出して設けられている。
供給リール 3 3 0と卷取リール 3 3 1との間では、 テープ 3 2は、 ピン状のテ
ープガイド 3 3 6に沿って、 収納空間 3 3 5内に張り回されている。 そして、 そ の途中で、 揷入部 3 2 0内に収容された後述のへッド部 3 2 3に卷き掛けられて いる。
卷敢リール支持軸 3 3 3の外周には、 卷取リール 3 3 1と同心となるように、 操作ダイヤル 3 3 4が装着されている。
この操作ダイヤル 3 3 4は、 第 1のケース半体 3 1 1の側面に設けられた窓 3 1 1 aから、 一部、 工具本体 3 1 0の外に露出されている。
操作ダイャル 3 3 4の半径は、 卷取リール 3 3 1の半径より大きくなっている 。 その結果、 テープ 3 2が巻取リール 3 3 1に卷き取られる長さは、 操作ダイヤ ル 3 3 4の操作量 (該操作ダイャル 3 3 4の外周に沿つた変位量) より、 上記半 径比の分だけ小さくなる。 このため、 テープ 3 2の微小な送り量が容易に達成さ れる。
テープ送り機構 3 3は、 操作ダイャル 3 3 4を手指などで操作して所定の方向 に回転させることにより駆動できるようになつている。 すなわち、 操作ダイヤル 3 3 4の回転により、 卷取リール 3 3 1が回転してテープ 3 2を巻き取るととも に、 供給リ一ル 3 3 0から未使用のテープ 3 2が繰り出され、 送り移動されるよ うになつている。 上記窓 3 1 1 aは、 工具本体 3 1 0の側面に開口しているので 、 操作ダイヤル 3 3 4は、 清掃工具 3 1を片手で持ったときでも、 清掃工具 3 1 を持つた側の手の指で容易に操作できる。
さらにこの清掃工具 3 1は、 図 4 5 A, 4 5 B , 図 4 6に示すように、 工具本 体 3 1 0から突出して設けられ、 光アダプタ 3 7 0に挿入可能に形成されている 挿入部 3 2 0を備えている。 揷入部 3 2 0は、 光アダプタ 3 7 0に挿入すること により、 該揷入部 3 2 0の先端に開口された開口部 3 2 6に臨んで配置された清 掃部材 3 2 (テープ) の当接部 3 2 aを、 光プラグ 3 6 0の接合端面 3 6 1 aに 対して位置決めして当接させることができるようになつている。
すなわち、 工具本体 3 1 0 ,は、 挿入部 3 2 0に向かつて先細り形状となってお り、 揷入部 3 2 0は細径部分 3 1 9の先端 (図 4 5 Aの左側) に形成されている 後述するように、 テープ 3 2の当接部 3 2 aは、 ヘッド部 3 2 3の当接面 3 2
4上に位置する部分であり、 当接部 3 2 aは、 テープ 3 2の送り移動によりテー プ 3 2の長手方向に沿って交替してゆく。
図 4 6に示すように、 細径部分 3 1 9の内部には、 この細径部分 3 1 9の補強 のための突壁 3 1 9 aが設けられている。 この突壁 3 1 9 aによれば、 供給リー ル 3 3 0からへッド部 3 2 3に向かう、 清浄であるべき清掃テープ 3 2 b ( 3 2 ) の経路と、 ヘッド部 3 2 3から卷取リ一ル 3 3 1に向かう、 拭き取り清掃によ り汚染された清掃テープ 3 2 c ( 3 2 ) の経路とが仕切られるので、 清掃テープ 3 2の汚れの移行が抑制される効果も奏される。
挿入部 3 2 0には、 工具本体 3 1 0側に段差 3 1 5が設けられている。 この段 差 3 1 5は、 挿入部 3 2 0を光アダプタ 3 7 0のコネクタ収容穴 3 7 2に挿入し たときに、 該段差 3 1 5が光アダプタ 3 7 0のコネクタ揷入口 3 7 1の周縁部 3 7 1 aに当接することにより、 揷入部 3 2 0のコネクタ収容穴 3 7 2への進入深 さが深くなりすぎるのを防ぐためのものである。
ここでは、 図 5 3に示すように、 揷入部 3 2 0は、 工具本体 3 1 0と同じく二 つ割り構造となっていて、 それぞれのケース半体 3 1 1, 3 1 2と一体に形成さ れた揷入部半体 3 2 0 a, 3 2 0 bを、 ケース半体 3 1 1, 3 1 2の一体化に伴 つて一体化することにより形成されるようになっている。
揷入部 3 2 0の外面の幅方向両側には、 当該揷入部 3 2 0を光アダプタ 3 7 0 に挿入した際に、 該光アダプタ 3 7 0の弾性係合片の係合爪 (上述) と係合可能 に形成された係合凹所 3 2 1が形成されている。 係合凹所 3 2 1の前縁部 3 2 1 a (揷入部 3 2 0.先端に近レ、側、 図 5 0における左側の縁部) は斜面となってお り、 該係合凹所 3 2 1に光アダプタ 3 7 0の係合爪が係合された状態で、 揷入部 3 2 0を離脱方向 (図 5 0における左下向き) に引き抜いたときに、 係合爪は前 記前縁部 3 2 1 aを乗り越えて比較的小さな力で係合凹所 3 2 1から離脱される ようになっている。
揷入部 3 2 0内には、 テープ 3 2をフエルール 3 6 1の接合端面 3 6 1 aに当 接させるためのテープ当接機構 3 4が設けられている。 このテープ当接機構 3 4 は、 清掃工具 3 1の揷入部 3 2 0を光アダプタ 3 7 0に揷入した状態で、 接合端 面 3 6 1 aに向かい合って配置される当接面 3 2 4を有するへッド部 3 2 3と、
このへッド部 3 2 3の当接面 3 2 4を傾動させて、 当接面 3 2 4がテープ 3 2の 揷入方向に対する向きを変えられるようにするへッド傾動機構 3 4 0とからなる 図 4 8〜図 5 2に示すように、 当接面 3 2 4は、 へッド部 3 2 3の挿入方向の 側 (図 4 8, 図 4 9の左側) に設けられている。 図 5 2に示すように、 当接面 3
2 は略四角形状であり、 ヘッド部 3 2 3は、 光アダプタ 3 7 0に挿入された際 に、 接合端面 3 6 1 aから突出する突出部材 (ガイドビン) 3 6 5が挿通され、 ガイドビン 3 6 5との干渉を避けるための凹部として、 揷入部 3 2 0の幅方向両 側にガイドビン揷通穴 3 2 2 , 3 2 2が形成されている。
ここでは、 当接面 3 2 4は、 揷入部 3 2 0の開口部 3 2 6の端縁 3 2 6 aより 奥側 (図 4 8, 図 4 9の右側) に位置している。 し力 し、 清掃すべき光コネクタ の形状等の条件によって、 当接面 3 2 4を、 開口部 3 2 6の端縁 3 2 6 aより挿 入方向の側 (図 4 8 , 図 4 9の左側) に突出させてもよい。
図 5 2に示すように、 へッド部 3 2 3は、 テープの送り方向の上流側 (図 5 2 の下部) および下流側 (上部) には、 当接面 3 2 4を介して対向するように、 テ ープ 3 2をガイドするガイド溝 3 2 5が設けられている。
ここでは、 テープ 3 2は、 揷入部 3 2 0の幅方向 (図 5 2の左右方向) の中央 部に配置されたもの 3 2 Aと、 揷入部 3 2 0の幅方向の両側部に配置されたもの
3 2 B , 3 2 Bとがある。 また、 テープ 3 2 A, 3 2 B , 3 2 Bに対応して、 ガ ィド溝 3 2 5も揷入部 3 2 0の幅方向の中央部に配置されたもの 3 2 5 Aと、 揷 入部 3 2 0の幅方向の両側部に配置されたもの 3 2 5 B , 3 2 5 Bとがある。 以 下、 それぞれのテープ 3 2およびガイド溝 3 2 5を、 異なる符号 3 2 A, 3 2 B , 3 2 8ぉょぴ3 2 5 , 3 2 5 B , 3 2 5 Bにより区另リして説明する場合があ る。 ·
なお、 本発明では、 揷入部 3 2 0の幅方向の両側部に配置されたテープ 3 2 B およびガイド溝 3 2 5 Bは、 必須のものではない。
ガイド溝 3 2 5 A, 3 2 5 B , 3 2 5 Bは、 それぞれのテープ 3 2 A, 3 2 B , 3 2 Bに対応して、 3対設けられている。 ガイド溝 3 2 5 A, 3 2 5 B , 3 2 5 Bの幅は、 テープ 3 2 A, 3 2 B , 3 2 Bの幅に合うようになっている。 テー
プ 32A, 32 B, 32 Bは、 上側のガイド溝 325 A, 325 B, 325Bと 当接面 324と下側のガイド溝 325 A, 325 B, 325Bとにより、 ヘッド 部 323に卷き掛けられるようになつている。
図 52に示すように、 当接面 324において、 ガイドピン挿通穴 322, 32 2は、 ガイド溝 32.5 A, 325 B, 325 Bによって案内されるテープ 32 A , 32B, 32 Bの間に開口するように配置されている。 これにより、'ガイドピ ン 365は、 テープ 32 A, 32 B, 32 Bの千渉を避け、 テープ 32 A, 32 B, 32 Bの間を通ってガイドピン揷通穴 322, 322に揷入することができ る。
図 48〜図 51に示すように、 へッド傾動機構 340は、 一端がへッド部 32 3の当接面 324と反対側の裏面 327に、 厚みが薄くされた弾性変形部 342 , 342により連結され、 互いに平行に、 ほぼ揷入部 320の挿入および離脱の 方向 (図 48, 図 49の左右) に延在して配置されて、 この延在方向に変位可能 とされた一対のスライド部 341 a, 341 bと、 このスライド部 341 a, 3 41 bのへッド部 323と反対側の他端を、 弾性変形部 343, 343を介して 連結する連結部 344と、 前記スライド部 341 a , 341 bがその前記延在方 向 スライドして変位するように案内するガイド 345とを有している。
さらに、 連結部 344が前記揷入部 320の挿入方向とその反対方向である離 脱方向との両方向への移動を規制する移動規制部 (ストッパー) 346と、 スラ イド部 34 l a, 341 bを挿入部 320の厚さ方向 (図 48, 図 49の上下方 向) に橋絡する橋絡部 348とを有している。 橋絡部 348もスライド部 341 a, 341 bの変位に対して弾性変形可能である (弾性変形部) 。
スライド部 341 a , 341 bは、 へッド部 323の当接面 324の上端縁 3 24 aと下端縁 324 bとに対応して、 へッド部 323の裏面 327の上側およ び下側 (図 48' 図 49の上下) にそれぞれ連結されている。
へッド部 323と一対のスライド部 341 a , 341 bと連結部 344とは、 四角枠状の部品 347 (ヘッド複合体) を構成している。
より具体的には、 ヘッド部 323と、 スライド部 341 a , 34 l bと、 連結 部 344と、 弾性変形部 342, 342, 343, 343と、 橋絡部 348とは
、 プラスチック等により一体に成形されたへッド複合体 3 4 7となっている。 へッド複合体 3 4 7は、 ガイド 3 4 5とストッパー 3 4 6とを、 スライ ド部 3
4 1 a , 3 4 1 bの間の空間 3 4 9とス トッパー揷通穴 3 4 4 aとに揷通するこ とにより、 挿入部 3 2 0内に保持されている。 .
ガイド 3 4 5は、 略四角形の断面形状を有し、 前記一対のスライド部 3 4 1 a , 3 4 1 bの間に、 前記挿入部 3 2 0の幅方向に配置された内壁 3 2 δ力ゝら、 該 揷入部 3 2 0の幅方向 (図 4 8 , 図 4 9の紙面に垂直な方向) に突設されている 。 ガイド 3 4 5はその上面 3 4 5 aおよび下面 3 4 5. b (それぞれ図 5 0, 図 5 1の上側および下側) により、 スライ ド部 3 4 1 a , 3 4 1 bのスライドを案内 する。
ストッパー 3 4 6は、 略丸形の断面形状を有し、 前記挿入部 3 2 0の幅方向に 配置された内壁 3 2 8から突設されている。 連結部 3 4 4には、 弾性変形部 3 4 3, 3 4 3と連結された部分の間に、 ストッパー挿通穴 3 4 4 aが形成されてい る。 ストッパー 3 4 6は、 ストッパー揷通穴 3 4 4 aに揷通されている。
連結部 3 4 4は、 ス トッパー 3 4 6により、 揷入部 3 2 0の揷入方向および離 脱方向に変位を規制されており、 いずれの方向にも実質的にほとんど変位しない ようになつている。
へッド傾動機構 3 4 0は、 へッド部 3 2 3よりも供給リール 3 3 0側にあるテ ープ 3 2 ( 3 2 b ) と、 ヘッド部 3 2 3よりも卷取リール 3 3 1側であるテープ 3 2 ( 3 2 c ) との聞に配置されている。 これにより、 テープ 3 2の送り運動を 阻害することなく、 へッド部 3 2 3を安定に傾動させることができる。
なお、 連結部 3 4 4のテープ 3 2に近接する箇所 (連結部 3 4 4の上下面であ り、 図 4 8 , 図 4 9における上下) には、 テープ 3 2との干渉を避けるための凹 部 3 5 0が形成されている。 凹部 3 5 0は、 ガイド溝 3 2 5 A, 3 2 5 B , 3 2
5 Bに対応してこれらガイド溝の後方 (挿入部 3 2 0の離脱方向。 図 5 0 , 図 5 1の右上への方向) に、 3箇所 (3 5 O A, 3 5 0 B , 3 5 0 B ) 設けられてい る。
へッド複合体 3 4 7は弾性変形部 3 4 2 , 3 4 2 , 3 4 3 , 3 4 3および橋絡 部 3 4 8の弾性により変形可能であり、 ヘッド部 3 2 3の当接面 3 2 4に対する
押し込み力に対して、 該へッド部 3 2 3の傾動を許容するように構成されている 。 すなわち、 へッド部 3 2 3に対して、 当接面 3 2 4の上端縁 3 2 4 aの側と下 端縁 3 2 4 bとの側とに不均等な押し込み力が作用することにより、 スライド部 3 4 1 a , 3 4 1 b力 揷入部 3 2 0の揷入おょぴ離脱の方向に変位して、 当接 面 3 2 4が傾動しうるようになっている。
なお、 へッド複合体 3 4 7においてへッド部 3 2 3を支持する各部の形状は、 支柱状、 壁状、 板状など、 適宜の形状とすることができる。
なお、 へッド複合体 3 4 7は、 テープ 3 2が送り方向に送られたときに、 テー プ 3 2とへッド部 3 2 3との間に作用する摩擦力程度では、 清掃に悪影響を与え るほどには当接面 3 2 4の向きが変わらないようになっている。 当接面 3 2 4の 傾動を許容する押し込み力の閾値は、 弾性変形部 3 4 2 , 3 4 2 , 3 4 3 , 3 4 3の弾性変形のしゃすさ、 撟絡部 3 4 8の有無などにより調整可能である。 すな わち、 撟絡部 3 4 8は必須のものではない。
なお、 特に図示しないが、 揷入部 3 2 0の先端には、 開口部 3 2 6に臨むへッ ド部 3 2 3およびテープ 3 2を保護するためのキャップやカバーなどを取り付け て、 清掃工具 3 1を使用しないときに上記テープ 3 2等を保護できるようにして もよいことは勿論である。
この清掃工具 3 1の使用方法の一例を説明する。
清掃工具 3 1の揷入部 3 2 0を光アダプタ 3 7 0のコネクタ掙入口 3 7 1から 挿入すると、 揷入部 3 2 0は、 外面が光アダプタ 3 7 0の内壁 3 7 0 aにより位 置決めされながらコネクタ収容穴 3 7 2に進入する。 段差 3 1 5がコネクタ挿入 口 3 7 1の周縁部 3 7 1 aにぶつかるところまで揷入部 3 2 0を押し込むことに より、 清掃部材 3 2は、 光ブラグ 3 6 0の接合端面 3 6 1 aの適切な位置 (ここ では、 光ファイバ穴 3 6 1 bとその周辺) に位置決めされて当接させられる。 光プラグ 3 6 0の接合端面 3 6 1 aにガイドビン 3 6 5が突出していた場合で も、 ガイドビン 3 6 5は、 へ.ッド部 3 2 3に設けられたガイドビン揷通穴 3 2 2 に収容されるので、 揷入部 3 2 0は、 ガイドピン 3 6 5と干渉することなく、 コ ネクタ収容穴 3 7 2に収容することができる。
操作ダイャル 3 3 4を所定量回転させると、 卷取リール 3 3 1の回転と連動し
てテープ 3 2が運動し、 このテープ 3 2により接合端面 3 6 1 aが拭き取り清掃 されるので、 接合端面 3 6 1 aに付着しているゴミゃ埃、 油分などの汚れが、 テ ープ 3 2により確実に拭き取られる。
拭き取られた汚れは、 テープ 3 2に付着して巻取リール 3 3 1に卷き取られる 方向に移動するので、 使用後のテ一プ 3 2はもはや挿入部 3 2 0の開口部 3 2 6 から露出されることはなく、 汚れが接合端面 3 6 1 aに再ぴ付着するおそれがな い。
従って、 接合端面 3 6 1 aを極めて清浄に清掃することができる。
清掃後、 清掃工具 3 1を揷入したときと反対の方向 (離脱方向) に引くことに より、 揷入部 3 2 0を容易に引き抜くことができる。
第 6実施形態の清掃工具 3 1によれば、 へッド部 3 2 3に卷き回されたテープ 3 2がガイド溝 3 2 5 A, 3 2 5 B , 3 2 5 Bにより案内されているので、 幅方 向へのずれが抑制される。 このため、 接合端面 3 6 1 aはテープ 3 2に均等な当 接力にて当接することができ、 また、 テープ 3 2を円滑に送ることができる。 従 つて、 接合端面 3 6 1 aに汚れが残らないように清掃を確実に行うことができる また、 図 4 8 , 図 4 9に示すように、 テープ 3 2 ( 3 2 A, 3 2 B , 3 2 B ) がガイド溝 3 2 5 A, 3 2 5 B , 3 2 5 B内に配置されることにより、 ヘッド部 3 2 3が傾動して向きを変えたときでも、 へッド部 3 2 3'の傾動方向にある挿入 部 3 2 0の内壁 3 2 9 a , 3 2 9 b (図 4 8, 図 4 9における上下の内壁) にテ ープ 3 2が接触することはない。
へッド部 3 2 3は、 その当接面 3 2 4が光プラグ 3 6 0の接合端面 3 6 1 aと 当接したときの押し込み力に対して傾動しうるようになっているので、 図 4 8に 示すように接合端面 3 6 1 aが直角研磨されたフヱルール 3 6 1が当接された場 合においても、 図 4 9に示すように接合端面 3 6 1 aが斜め研磨されたフェルー ル 3 6 1が当接された場合においても、 当接面 3 2 4の向きを接合端面 3 6 1 a の向きと合わせ、 当接面 3 2 4上のテープ 3 2を、 より均等かつ確実に接合端面 3 6 1 aに当接させることができる。
なお、 図 4 9において、 フェルール 3 6 1の前面の一部が、 接合端面 3 6 1 a
と異なる角度に向くように形成されている (ここでは直角研磨部 3 6 1 d ) 場合 、 この直角研磨部 3 6 1 dにテープ 3 2が当接していないが、 ここはフェルール 3 6 1の接合端面 3 6 1 aではないから、 特に問題とならない。
しかも、 へッド傾動機構 3 4◦は、 当接面 3 2 4がその傾動方向にある上下方 向 (図 4 8 , 図 4 9の上下方向) に実質的に変位しないようになっているので、 光プラグ 3 6 0の接合端面 3 6 1 aとヘッド部 3 2 3の当接面 3 2 4との中 、位 置がずれて接合端面 3 6 1 aにテープ 3 2がよく接触しなかつたり、 接合端面 3 6 1 aがテープ 3 2に当接する当接力が不均等になったりすることが抑制され、 接合端面 3 6 1 aの汚れをより確実に除去することができる。
揷入部 3 2 0は清掃中も光アダプタ 3 7 0のコネクタ収容穴 3 7 2に位置決め されるので、 位置ずれすることなく、 テープ 3 2により均等な押圧力で接合端面 3 6 1 aを拭き取り清掃することができる。 また、 挿入部 3 2 0を、 ごく軽い力 で、 光アダプタ 3 7 0内に支持することができ、 作業性がよい。
以上、 本発明を好適な第 6実施形態に基づいて説明してきたが、 本発明はこの 第 6実施形態のみに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で種 々の改変が可能である。
例えば、 ストッパ一は連結部に形成されたストッパー揷通穴に揷通されること は必須ではない。 図 5 6にへッド傾動機構 3 4 0の改変例を示すように、 連結部 3 4 4の前後 (連結部 3 4 4における揷入部 3 2 0の挿入方向および離脱方向に 位置するところ。 図 5 6の左および右) を挟むように、 揷入部 3 2 0の幅方向に 配置された内壁 3 2 8から突設されたストッパー 3 4 6 a , 3 4 6 bを配置する ことによつても、 挿入部 3 2 0の揷入方向および離脱方向への変位を規制するこ とができる。 なお、 ここでは、 連結部 3 4 4には、 ストッパー 3 4 6 a, 3 4 & bと滑らかに接触させるため、 受け部 3 4 4 b , 3 4 4 bが設けられているが、 これは第 6実施形態において必須のものではない。
本発明において、 ヘッドの形態は特に限定されず、 例えば、 図 5 7に図示した ような従来の形態のへッドを用いることもできる。
へッド傾動機構は、 へッド部の裏面に連結されてこれを付勢するパネなどの弾 性体により、 へッド部の当接面の対向する両端縁が前記揷入部の挿入および離脱
の方向に対して異なる変位量にて変位しうるように前記へッド部を保持した構成 も可能である。 このような構成によっても、 前記弾性体の弾性変形により、 へッ ド部の傾動を許容するようにすることができる。
へッド傾動機構は、 材質の選定により、 枠状以外の構成とすることもできる。 また、 ヘッド部自体の弾性変形により、 ヘッド部の傾動を許容するようにした構 成もありうる。 ' 揷入部は、 突出方向の複数箇所に、 互いに異なるコネクタハウジングへの挿入 によってコネクタハウジング内で位置決めされる単位挿入部が形成されており、 揷入部の各単位揷入部は、 揷入部の突出方向の位置が相対的に後ろ側に位置する 単位揷入部を収容することができる全てのコネクタハウジングに、 揷入可能であ るように形成されているものとすることができる。 このような清掃工具によれば 、 それぞれの単位揷入部により、 揷入部を互いに異なるコネクタハウジングに対 して位置決めされるように挿入することができ、 1つの清掃工具を用いて、 コネ クタハウジングの異なる複数の種類やサイズなどに対応して、 このコネクタハウ ジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
また、 揷入部は、 工具本体に対して複数種類の挿入部が交換可能なものとして 構成することもできる。 これにより、 工具本体を変更することなく、 挿入部の変 更のみによって、 コネクタハウジングの種類やサイズなどに対応して、 このコネ クタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
テープを送り移動する駆動機構は、 手動により駆動されるものに限定されず、 モータやパネなどの動力により駆動されるようにしたものでもよい。 また、 手動 と動力による駆動とを、 併用したり、 必要に応じて切り換えられるようにしても よい。
上記第 6実施形態の清掃工具においては、 揷入部は、 該揷入部先端に形成され た開口部を除いて、 清掃部材をすつかり覆うようになっていたが、 必ずしも、 こ れに限定されない。 揷入部を ネクタハウジングに挿入するに、 清掃部材がコネ クタハウジングの内壁などに接触して汚染されるのを防げるのであれば、 形状や 構造は特に限定されず、 必ずしもスリーブ状である必要はない。
以下、 本発明の第 7実施形態について、 図面を参照して説明する。 図 5 8 A〜図 7 9 Dは、 本発明の光コネクタ清掃工具 (以下、 単に 「清掃工具 J という) の第 7実施形態を示す図である。
図 7 6 , 図 7 8に示すように、 第 7実施形態の清掃工具 4 1が適用される光コ ネクタプラグ 4 6 0 (以下、 単に光プラグという場合がある) および光コネクタ アダプタ 4 7 0 (コネクタハウジング。 以下、 単に光アダプタと.いう場合がある ) は、 ここでは J I S C 5 9 8 2等に規定される MP O形光コネクタ (MP O: Multifiber Push On) である。
光プラグ 4 6 0は、 J I S C 5 9 8 1等に規定される MT形光コネクタフ エルール 4 6 1 (MT: Mechanically Transferable。 以下、 単にフエルールとい う) をプラスチック製でスリープ状のハウジング 4 6 2の先端部に収容した構成 の光コネクタプラグであり、 全体が外観扁平な断面形状に形成されている。
以下の説明では、 光プラグ 4 6 0のフェルール 4 6 1の扁平形状の短辺側に対 応する方向 (図 7 6の上下方向) を厚さ方向、 長辺側に対応する方向を幅方向 (. 図 7 6の左右方向) ということがある。 また、 フヱルール 4 6 .1の厚さ方向およ ぴ幅方向に対応して、 この光プラグ 4 6 0と接続される光アダプタ 4 7 0ならび に該光アダプタ 4 7 0に揷入される清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0 (後述) につい ても同様に、 厚さ方向および幅方向ということがある。 ·
図 7 6に示すように、 フエルール 4 6 1の接合端面 4 6 1 aの中心位置 4 6 6 付近には、 所定の個数 (ここでは 4個) の光ファイバ穴 4 6 l b (微細孔) が配 列されるように開口している。 光ファイバ 4 6 3は、 ここでは 4心の光ファイバ テープ心線であり、 その先端部の榭脂被覆を除去してなる光ファイバ 4 6 3 a ( 裸光ファイバ) を、 フェルール 4 6 1の光ファイバ穴 4 6 1 bに挿通することに より、 他の光コネクタと突き合わせ接続可能に成端されるとともに、 光プラグ 4 6 0の内部を貫通して光プラグ 4 6 0の後端から引き出されている。 光プラグ 4 6 0の後端から引き出された光ファイバ 4 6 3は、 ハウジング 4 6 2の接続方向 後端側 (図 7 8の左下側) に設けられたブーツ 4 6 4に収納されることにより、 光プラグ 4 6 0の後端付近での急激な曲げ等が防止されている。
なお、 光ファイバ 4 6 3としては、 当該光プラグで成端するのに適したもので
あれば特に限定はなく、 例えば単心または多心の光ファイバ心線、 この光フアイ パ心線をチューブに収納した光ファイバコードなどが採用可能である。
フエルール 4 6 1の接合端面 4 6 1 aにおいて、 光ファイバ穴 4 6 1 bの幅方 向外側の両側には.、 ガイドビン穴 4 6 1 cが設けられている。 フヱルール 4 6 1 同士は、 ガイドビン穴 4 6 1 cに挿入されて接合端面 4 6 1 aから突出するよう に設けられる突出部材 4 6 5 (ガイドビン) を介して、 周知のガイドビン嵌合方 式の位置決め機構によって高精度に位置決めして、 光ファイバ 4 6 3 aの端面同 士を突き合わせ接合して接続されるようになっている。 そしてこれにより、 各フ エルール 4 6 1に成端されている光ファイバ 4 6 3同士が光接続されるようにな つている。
図 7 8, 7 4に示すように、 光アダプタ 4 7 0は、 コネクタ収容穴 4 7 2の両 側がコネクタ挿入口 4 7 1として開口したスリープ状に形成されており、 該コネ クタ揷入口 4 7 1から光プラグ 4 6 0を挿入することにより、 コネクタ収容穴 4 7 2内に収容することができるようになつている。
なお、 本発明でいう光アダプタ 4 7 0とは、 両側の光プラグ 4 6 0を位置決め して接続固定する中継器具を総称する。 従って、 光アダプタ 4 7 0に接続される 両側の光プラグ 4 6 0は、 互いに同形状のものに限定されることはない。 形状が 異なる光プラグを接続可能であっても、 光アダプタと称する。
光プラグ 4 6 0は、 光アダプタ 4 7 0のコネクタ挿入口 4 7 1から挿入される と、 揷入方向からずれた方向への変位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 4 7 2に 収容される。 2個の光プラグ 4 6 0を光アダプタ 4 7 0に揷入すると、 該光ァダ プタ 4 7 0内でフエルール 4 6 1同士が突き合わされ、 これにより、 各フェルー ル 4 6 1に成端されている光ファイバ 4 6 3同士が光接続されるようになってい る。
この種の光コネクタ 4 6 0では、 フエルール 4 6 1は、 光アダプタ 4 7 0内で 嵌合されたとき、 ハウジング ·4 6 2に内蔵されたスプリング (図示せず) により 付勢され、 フエルール 4 6 1同士に押圧力が作用するようになっている。
この光アダプタ 4 7 0では、 周知の ΜΡ Ο形コネクタと同様に、 光アダプタ 4 7 0の内壁 4 7 0 aに、 光プラグ 4 6 0のハウジング 4 6 2に形成されたキー 4
6 2 aと嵌合しうるキー溝 4 7 2 aが設けられている。 キー 4 6 2 aおよびキー 溝 4 7 2 aは、 それぞれの光プラグ 4 6 0のハウジング 4 6 2およぴ光アダプタ 4 7 0のコネクタ揷入口 4 7 1について、 厚さ方向両側の側面のうちの一方にの み形成されており、 キー 4 6 2 aとキー溝 4 7 2 aとの向きが合わないと、 光プ ラグ 4 6 0を光アダプタ 4 7 0のコネクタ揷入口 4 7 1に挿入できないようにな つている。 これにより、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aが斜め研磨 (斜め平 面研磨など) されている場合に、 光プラグ 4 6 0の厚さ方向の向きを逆にして光 アダプタ 4 7 0に揷入してしまう誤り (逆差し) が防止される。
さらに、 アダプタ 4 7 0には、 特に図示しないが、 周知のように、 光ァダプ タ 4 7 0の内壁 4 7 0 aに沿い、 コネクタ揷入口 4 7 1に向かって延出形成され 、 その先端に係合爪を有する弾性係合片が設けられている。 また、 光プラグ 4 6 0のハウジング 4 6 2の幅方向両側の側面には、 光アダプタ 4 7 0の前記弾性係 合片の係合爪と係合可能な係合凹所が設けられている。
光プラグ 4 6 0のハウジング 4 6 2の外周には、 前記係合爪と係合凹所とを係 合したときに、 前記弾性係合片を外側から押さえ、 前記係合凹所との係合の離脱 を防止するためのカップリング 4 6 8が装着されている。
光プラグ 4 6 0は、 コネクタ揷入口 4 7 1から光アダプタ 4 7 0に揷入される と、 前記係合凹所と係合爪との係合などにより、 挿入方向からずれた方向への変 位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 4 7 2に収容される。
両方の光プラグ 4 6 0を光アダプタ 4 7 0に挿入した状態では、 光アダプタ 4 7 0内でフェルール 4 6 1に固定保持された光ファイバ 4 6 3 aの端面同士が突 き合わされ、 これにより、 各フヱルール 4 6 1に成端されている光ファイバ 4 6 3同士が光接続されるようになっている。
上記光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aの清掃に適用できる清掃工具 4 1は、 図 5 8 A〜図 6 2, 図 7 4等に図示するように、 内部に清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cが収容された工具本体 4 1 0と、 この工具本体 4 1 0から突出して設けられ、 光アダプタ 4 7 0のコネクタ収容穴 4 7 2に挿入可能に形成された揷入部 4 2 0 とを備えている。
工具本体 4 1 0は、 揷入部 4 2 0に向かって先細り形状となっており、 揷入部
420は、 工具本体 410先端部の細長部分 419の突出先端 (図 58 Aの左側 の端) に形成されている。
図 58 Aに示すように、 ここでは工具本体 410は、 ポリスチレン (PS) や ポリオキシメチレン (POM, ポリアセタール) などのプラスチック等からなる 第 1および第 2のケース半体 41 1, 412による二つ割り構造になっている。 図 59A, 59B, 図 60A, 60 Bに示すように、 ケース半体 41 1, 41 2は、 例えば、 第 1のケース半体 41 1および第 2のケース半体 412の内側に 、 対向配置されて形成された嵌合ピン 413 a~413 eおよび嵌合穴 414 a 〜414 eの嵌合により、 一体化できるように構成されている。 なお、 このよう な工具本体 410の構成は一例に過ぎず、 本発明を特に限定することを意図する ものではない。
図 74に示すように、 挿入部 420は、 光アダプタ 470に挿入することによ り、 該揷入部 420の先端に開口された開口部 426に臨んで配置された清掃テ ープ 42 A〜42 Cの当接部 42 aを、 光プラグ 460の接合端面 461 aに対 して位置決めして当接させることができるようになっている。
清掃テープ 42 A〜42 Cの当接部 42 aは、 へッド部材 423 (詳しくは後 述) の先端面 424上に位置する部分であり、 当接部 42 aは、 清掃テープの送 り移動により該清掃テープの長手方向に沿つて交替してゆく。
図 62, 図 77に示すように、 清掃テープは、 図 74に示す光コネクタの接合 端面 46 1 aの内、 ガイドビン穴 461 cの間に位置する部分である中央領域 E 1を清掃するもの 42 Aと、 ガイドピン穴 461 cを介して中央領域 E 1の外側 に位置する外側領域 E 2, E 2を清掃するもの 42 B, 42 Cとの合わせて 3本 (互いに分離したテープ) が用いられる。 清掃テープ 42 A, 42 B, 42Cの 幅は、 清掃すべき領域 E l, E 2の幅に合わせられている。 ここでは、 中央領域 E 1を清掃する清掃テープ 42 Aの幅は、 外側領域 E 2を清掃する清掃テープ 4 2B, 42 Cの幅よりも広いものとなっている。
清掃テープ 42 A〜42 C (以下、 単にテープということがある) は、 特に限 定されるものではなく、 公知の適当な清浄布 (不織布や織布) をテープ状に加工 したものを採用することができる。 例えば、 ポリエステルやナイロンなどの極細
の繊維からなるものなどが例示される。 また、 構造も、 幅が概略一定である一般 的なものである。
なお、 ここでは 3本のテープ 42 A, 42 B, 42 Cを有する形態を図示して いるが、 本発明において、 清掃テープの本 は特に限定されるものではなく、 1 本以上であればよい。
清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cは互いに分離したテープであり、 図 77に 示すように、 中央部の清掃テープ 42 Aと、 両側の清掃テープ 42 B, 42 Cと の間には、 隙間 45がある。 これにより、 ガイドピン 465がガイドピン穴 46 1 cに挿入されて接合端面 461 aから突出している光コネクタ 460の場合で も、 ガイドビン 465が清掃テープ 42 A〜42 C同士の隙間 45に逃げて、 接 合端面 461 aの上記中央領域 E 1と外側領域 E 2 , E 2とを同時に効率良く清 掃できる。 つまり、 この隙間 45力 突出部材逃げ部として機能する。
図 59A, 59 B, 図 61に示すように、 工具先端部の細長部分 419の内部 には、 この細長部分 419の補強のための突壁 41 9 aが設けられている。 この 突壁 419 aによれば、 供給リール 430からへッド部材 423に向かう、 清浄 であるべき清掃テープ 42 A〜42 Cの上流側の部分 42 b (以下 「上流部」 と いうことがある) の経路と、 ヘッド部材 423から卷取リール 431に向かう、 拭き取り清掃により汚染された清掃テープ 42 A〜42 Cの下流側の部分 42 c (以下 「下流部」 ということがある) の経路とが仕切られるので、 清掃テープ 4 2 A〜42 Cの汚れの移行が抑制される効果も奏される。
図 59A, 59B, 図 60A, 60 B , 図 78に示すように、 揷入部 420は 、 工具本体 410と同じく二つ割り構造となっていて、 それぞれのケース半体 4 11, 412と一体に形成された揷入部半体 420 a, 420 bを、 ケース半体 41 1, 412の一体ィ匕に伴って一体ィヒすることにより形成されるようになって いる。
揷入部 420の外面の幅方向両側には、 当該挿入部 420を光アダプタ 470 に挿入した際に、 該光アダプタ 470の弹性係合片の係合爪 (上述) との干渉を 避けるための凹所 421が形成されている。 なお、 凹所 421は、 特に必須の.も のではない。
また、 揷入部 420には、 光アダプタ 470のキー溝 472 aと嵌合しうるキ 一 422が突設されており、 光アダプタ 470に対する逆差しが阻止されるよう になっている。
図 67A〜67D, 図 68, ·図 7 OA, 70 B, 図 71, 図 77等に示すよう に、 揷入部 420を含む清掃工具の先端部には、 清掃テープ 42 aをフェルール 461の接合端面 46 1 aに当接させるためのへッド部材 423を有するへッド 複合体 44が装着されている。
へッド複合体 44は、 清掃時に清掃すべき光プラグ 460の接合端面 46 1 a に向かい合う先端面 424を有するへッド部材 423と、 該へッド部材 423か ら前記先端面 424に対する逆側であるへッド部材 423の裏面 427の側に連 結され、 へッド部材 423を支持する支持機構 440とを具備して構成されてい る。
へッド複合体 44は、 ここではへッド部材 423と支持機構 440とが一体成 形されたものであり、 例えばポリオキシメチレン (POM) などのプラスチック から適宜の成形法を用いて製造することができる。
へッド複合体 44は、 へッド部材 423よりも供給リール 430側である清掃 テープ 42 A〜42 Cの上流部 42 bと、 へッド部材 423よりも卷取リール 4 31側である清掃テープ 42A〜42 Cの下流部 42 cどの間に配置されている 。 このため、 へッド複合体 44が清掃テープ 42 A〜42 Cの送り運動を阻害す ることはない。
図 70A, 70 B, 図 77に示すように、 へッド部材 423は、 略四角形状の 先端面 424をもち、 光プラグ 460の接合端面 461 aに対する当接面積を有 効に確保できるようになっている。 この先端面 424は、 該へッド部材 423の 挿入先端側 (図 70 A, 7 OBの左側) に設けられ、 揷入部 420先端の開口部 426に露出されている。
へッド部材 423には、 接合端面 461 aから突出する突出部材 (ガイドビン ) 465を揷通することができる突出部材逃げ部として、 揷入部 420の幅方向 両側に一対のガイドビン揷通穴 423 aが形成されている。 ガイドビン揷通穴 4 23 aはへッド部材 423の先端面 424から裏面 427に貫通している。 これ
により、 揷入部 420が光アダプタ 470に挿入された際に、 へッド部材 423 とガイドビン 465との干渉を避けることができる。
へッド部材 423には、 清掃テープの送り方向の上流側 (ここでは図 70 B, 077の下側) および下流側 (ここでは図 70 B, 図 77の上側) に、 先端面 4 24を介して対向するように、 清掃テープ 42A〜42 Cの送りをガイドするガ イド溝 425A, 425 B, 425 Cが設けられている。 これらのガイド溝 42 5 A, 425 B, 425 Cは、 テープ位置決め機構として機能するものである。 ガイド溝 425 A, 425 B, 425Cは、 それぞれの清掃テープ 42 A, 4 2 B, 42 Cに対応して、 3対設けられている。 ガイド溝 425 A, 425 B,
425 Cの幅は、 清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cの幅に合うようになってい る。 清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cは、 先端面 424の上流側おょぴ下流側 の各対のガイド溝 425 A, 425 B , 425 Cにより、 へッド部材 423に卷 き掛けられるようになつている。
このように、 清掃テープ 42 A〜42 Cがガイド溝 425 A, 425 B, 42
5 C内に配置されることにより、 へッド部材 423が傾動しても、 清掃テープ 4 2 A〜 42 Cの位置がずれたり、 へッド部材 423から外れたりすることが抑制 される。
図 77に示すように、 へッド部材 423の先端面 424において、 ガイドビン 揷通穴 423 aは、 ガイド溝 425 A, 425 B, 425 Cによって案内される 清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cの隙間 45に開口するように配置されている 。 これにより、 ガイドピン 465, 465は、 清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cの干渉を避け、 清掃テープ 42 A, 42B, 42 Cの間を通ってガイドピン揷 通穴 423 aに揷入することができる。
支持機構 440は、 へッド部材 423の裏面 427に形成された凹所 427 a から突出する傾動用パネ 441と、 傾動用パネ 441に連結された圧縮用パネ 4 42と、 圧縮用パネ 442の傾動用パネ 441と反対側に連結された板状の基礎 部 443を有する。
基礎部 443は、 清掃工具のケース (詳しくは工具本体 410の細長部分 41 9の内面) に形成された取付凹部 429に装着されている。
.圧縮用パネ 4 4 2は、 傾動用パネ 4 4 1と基礎部 4 4 3とを伸縮可能に連結す る連結部として機能する。
傾動用パネ 4 4 1は、 特に形状等が限定されるものではないが、 ここでは図 7 O A, 7 O Bに示すように、 屈曲部等により、 複数の回転中心軸 4 4 1 a , 4 4
1 b , 4 4 1 cを有した波形に形成されている。 これらの回転中心軸 4 4 1 a , 4 4 1 b, 4 4 1 cは、 いずれも揷入部 4 2 0の幅方向 (図 7 0 Bの紙面に垂直 な方向) に延ぴている。
これら回転中心軸のうちの少なくとも一つ (ここでは 4 4 l b ) 力 挿入部 4
2 0の厚さ方向 (図 7 0 Bの上下方向) に変位した位置に配置されている。 そし て、 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4の中心位置 4 2 4 cから前記光コネクタ 4 6 0の挿入方向 (ここでは図 7 0 Bの右方向) に延びる直線 Gと対して、 ねじれ の位置 (空間における二直線の位置関係において、 交差せず、 かつ平行でもない 位置関係) にある。
屈曲部 4 4 1 bは丸みを帯びており、 清掃テープ (下流部) 4 2 cが当たって も傷つけるおそれがない。 また、 清掃テープ 4 2 cが屈曲部 4 4 1 bに当たると しても、 フェルール 4 6 1を清掃する側の面の反対の裏面であるから、 汚れが移 行するなどの問題もない。
図 7 0 Aに示すように、 圧縮用バネ 4 4 2は、 ここでは一対の波形パネを挿入 部 4 2 0の幅方向 (図 7 O Aの上下方向) に対称に配置したものであり、 その先 端側の隅部 4 4 2 c力 挿入部 4 2 0の幅方向両側の内壁に設けられた一対のス ライド溝 4 2 8に収容されている。 スライド溝 4 2 8は、 挿入部 4 2 0の挿入離 脱の方向 (図 7· O A, 7 O Bの左右方向) に延びているとともに、 挿入部 4 2 0 の先端側 (図 7 O A, 7 0 Bの左側) の端部を閉じる端部壁 4 2 8 aを有する。 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4に押圧力が作用しないときには、 圧縮用パネ 4 4 2は、 自身の弾発力により、 圧縮用パネ 4 4 2の隅部 4 4 2 cをスライド溝 4 2 8の端部壁 4 2 8 aに付勢して当接させている。 圧縮用パネ 4 4 2の隅部 4 4 2 cは、 圧縮用パネ 4 4 2の伸縮により、 スライド溝 4 2 8に沿って両方向に スライド可能である。
基礎部 4 4 3は、 挿入部 4 2 0の内断面を略塞ぐような板状の部材として形成
されている。 基礎部 443は、 工具先端の細長部分 419の厚さ方向両側に対向 して囬設された一対の取付凹部 429に収容されている。 基礎部 443は、 両取 付凹部 429のうちの一方に形成された嵌合溝 429 aに嵌合する略半円筒状の 嵌合部 443 aを有する。
へッド複合体 44は、 ケース半体 41 1, 41 2を嵌め合わせる際に、 圧縮用 パネ 442をスライド溝 428に、 基礎部 443を取付凹部 429に、 それぞれ 収容することにより、 圧縮用バネ 442が圧縮され、 圧縮用パネ 442の付勢力 によって、 スライド溝 428の端部壁 428 aと取付凹部 429後端側に突出す る突壁 429 bの間に装着される。 へッド複合体 44は、 その嵌合部 443 aが 嵌合溝 429 aに嵌合するように取り付けられる。
図 67D等に示すように、 基礎部 443には、 清掃テープが揷通される長穴 4 44 A, 444 B, 444 Cが設けられている。 ここでは、 長穴 444A, 44 4 B, 444Cは、 3本の清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cに対応して、 43 対設けられている。 長穴 444 A, 444 B, 444 Cの各対には、 ヘッド部材 ' 423の上流側のテープ 42 bと下流側のテープ 42 cが揷通される。
清掃テープ 42 A, 42 B, 42〇を長穴444 , 444 B, 444Cに揷 通させておくことにより、 清掃工具 41の糸且立て時に、 へッド複合体 44から清 掃テープ 42 A〜42 Cが外れることがなくなり、 清掃テープ 42 A, 42 B, 42 Cが複数本 (ここでは 3本) であっても、 取付作業性が良好になる。
なお、 長穴 444 A, 444 B, 444 Cが揷入部 420の幅方向 一列に並 んでおらず、 揷入部 420の厚さ方向 (図 67Dの上下方向) に対応して、 段を なしているのは、 長穴 444 A, 444 B, 444 Cが互いにつながってしまう ことなく、 幅方向の寸法を揷通される清掃テープ 42 A, 42B, 42Cの幅よ りも十分に大きく確保できるようにするためである。
図 71, 図 72に示すように、 上記へッド複合体 44は、 へッド部材 423に 対する押圧力が圧縮用バネ 4'' 42に伝達されると、 へッド部材 423が挿入部 4 ' 20の離脱方向 (図 71, 図 72の右向き) に後退しうるように構成されている 図 71は、 光ブラグ 460の接合端面 461 aが光軸 (図 71の左右方向) に
対して直角研磨されたものである場合を示す。 また、 図 7 2は、 光プラグ 4 6 0 の接合端面 4 6 1 aが光軸に対して斜め研磨されたものである場合を示す。 斜め研磨された接合端面 4 6 1 aを有する光プラグ 4 6 0の場合、 図 7 2に示 すように、 へッド部材 4 2 3に対して、 先端面 4 2 4の上端縁 4 2 4 aの側と下 端縁 4 2' 4 bとの側とに不均等な押圧力が作用することにより、 傾動用パネ 4 4 1が弾性変形して、 先端面 4 2 4が揷入部の厚み方向の上向きまたは下向き (図 7 2の上下) に傾動しうるようになっている。 なお、 図 7 2は、 ヘッド部材 4 2 3が上向きに傾動した状態を示す。
図 7 2 , 図 7 3に示すように、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aが斜め研磨 されたものの場合、 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4が光プラグ 4 6 0の接合端 面 4 6 1 aに向かい合って当接したとき、 へッド部材 4 2 3に向かって供給され る上流側の清掃テープ 4 2 bの送り方向と前記へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4 に沿って移動する清掃テープ 4 2 aの送り方向とのなす角度 (以下、 これを角度 αということがある) が鋭角になっている。 また、 前記ヘッド部材 4 2 3の先端 面 4 2 4に沿って移動する清掃テープ 4 2 aの送り方向と前記へッド部材 4 2 3 から送出される下流側の清掃テープ 4 2 cの送り方向とのなす角度 (以下、 これ を角度 βということがある) が鈍角になっている。 つまり、 上記角度 αが上記角度 βよりも小さくなつている (αく 6)。
第 7·実施形態の清掃工具 4 1では、 光プラグ 4 6 0のキー 4 6 2 aと光ァダプ タ 4 7◦のキー溝 4 7 2 aの嵌合や、 清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0のキー 4 2 2 と光アダプタ 4 7 0のキー溝 4 7 2 aの嵌合など、 逆差しを阻止するキーとキー 溝の嵌合により、 上記角度 α, βの関係が α>βとなることが防止されている。 このように、 清掃テープについて、 上記角度 αが上記角度 βよりも小さくなつて いること (αく Β) により、 清掃テープは、 先端面 4 2 4よりも上流側 4 2 bでへ ッド部材 4 2 3のガイド溝 4 2 5 A〜4 2 5 Cと接触し、 下流側 4 2 cでへッド 部材 4 2 3のガイド溝 4 2 5 A〜4 2 5 Cからやや浮き上がつたような状態とな る。 このため、 清掃テープ 4 2 a〜4 2 cが送り方向 (図 7 3に真っ直ぐな矢印 で示す方向) に送られたときに、 清掃テープの上流部 4 2 bとへッド部材 4 2 3 との摩擦により、 へッド部材 4 2 3を清掃テープ 4 2 a〜4 2 cの送り方向に回
転させ、 清掃テープ 4 2 aを接合端面 4 6 1 aに押し付けるように作用する。 ま た、 先端面 4 2 4よりも下流側では、 清掃テープ 4 2 cとへッド部材 4 2 3との 摩擦が相対的に小さくなり、 へッド部材 4 2 3および清掃テープ 4 2 aを接合端 面 4 6 1 aから引き離す方向の回転作用が小さい。 従って、 清掃テープ 4 2 aが 接合端面 4 6 1 aに良好に当接し、 該接合端面 4 6 1 aの清掃能率が向上する。 さらに、 図 7 1, 図 7 2に示すように、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aを へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4に当接させた際に、 屈曲部 4 4 1 bの回転軸線 は、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aの中心位置 4 6 6から前記光コネクタ 4 6 0の挿入方向 (ここでは図 7 1, 図 7 2の右方向) に延びる直線 Fと対して、 ねじれの位置 (空間における二直線の位置関係において、 交差せず、 かつ平行で もない位置関係) にある。
従って、 へッド部材 4 2 3が傾動したときに、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aの中心位置 4 6 6が、 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4の中心位置 4 2 4 c と合った位置関係にすることができ、 片当たりすることなく、 接合端面 4 6 l a への押圧力が、 十分に均等に作用するようになる。 従って、 清掃テープにより、 接合端面 4 6 1 aを一様に清掃することができる。
また、 直線 Fと屈曲部 4 4 1 bの回転軸線との距離 (回転半径) が確保され、 接合端面 4 6 1 aからへッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4に加わる押圧力によって 該回転中心軸を中心に生じるトルクが確保され、 へッド部材 4 2 3が円滑に回転 しゃすくなり、 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4が接合端面 4 6 1 aの向きに追 従しやすい。
図 6 9 A〜6 9 D , 図 7 5に示すように、 ガイドキャップ 4 5 0は、 プラスチ ックなどにより、 略スリーブ状 (筒状) に形成されたガイド本体 4 5 1と、 該ガ ィド本体 4 5 1の一端にヒンジ 4 5 6によつて連結された蓋 4 5 5とを有する。 蓋 4 5 5には、 ガイド本体 4 5 1に突設された突起 4 5 1 aと嵌合する嵌合穴 4 5 5 aが形成されており、 ヒンジ 4 5 6を屈曲して、 ガイド本体 4 5 1の突起 4 5 1 aと蓋 4 5 5の嵌合穴 4 5 5 aを嵌合させることにより、 蓋 4 5 5を閉じた 状態を維持できるようになつている。
ガイド本体 4 5 1の蓋 4 5 5側の一端には、 光プラグ 4 6 0が挿入されるコネ
クタ揷入口 4 5 2 (プラグ挿入口) が開口し、 このプラグ揷入口 4 5 2と対向す る他端には、 清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0が揷入される揷入部揷入口 4 5 3が開 口している。 プラグ挿入口 4 5 2と揷入部揷入口 4 5 3とは、 ガイドキャップ 4 5 0の内部空間 4 5 4により連通している。
ガイドキヤップ 4 5 0は、 プラグ揷入口 4 5 2から光プラグ 4 6 0を挿入し、 揷入部挿入口 4 5 3から清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0を挿入することにより、 光 プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aを含む先端部と、 清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0 とを、 対向した状態で、 ガイドキヤップ 4 5 0の内部空間 4 5 4に収容すること ができるようになつている。
ガイド本体 4 5 1のプラグ揷入口 4 5 2側の内壁には、 光プラグ 4 6 0のハウ ジング 4 6 2外面に突設されたキー 4 6 2 aと嵌合しうるキー溝 4 5 7 aが設け られている。 また、 ガイド本体 4 5 1の揷入部揷入口 4 5 3側の内壁には、 清掃 工具 4 1の揷入部 4 2 0外面に突設されたキー 4 2 2と嵌合しうるキー溝 4 5 7 bが設けられている。
このため、 このガイドキャップ 4 5 0では、 キー 4 6 2 a, 4 2 2とキー溝 4 5 7 a , 4 5 7 bとの向きが合わないと、 光プラグ 4 6 0や清掃工具 4 1の挿入 部 4 2 0をガイド本体 4 5 1に挿入できないようになって.いる。 これにより、 光 プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aが斜め研磨されている場合に、 光プラグ 4 6 0 の厚さ方向の向きを逆にしてガイドキャップ 4 5 0に挿入してしまう誤り (逆差 し) が防止される。
ガイドキャップ 4 5 0は、 挿入部 4 2 0に着脱可能に装着される。 すなわち、 光プラグ 4 6 0の清掃を行わないときには、 ガイドキャップ 4 5 0は、 挿入部揷 入口 4 5 3に清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0を挿入した状態とすることができる。 さらに、 図 6 9 Aに二点鎖線で示すように、 ガイドキャップ 4 5 0のプラグ挿入 口 4 5 2を塞ぐ蓋 4 5 5を閉じておくことにより、 ガイドキャップ 4 5 0の内部 空間 4 5 4にゴミゃ埃、 水分などが侵入することが抑制され、 該内部空間 4 5 4 を常時、 清浄な状態に維持することができる。
図 6 1, 図 6 2に示すように、 工具本体 4 1 0内の収納空間 4 3 5には、 駆動 機構 4 3として、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cを送り移動するテープ送り機構 (以
下、 「テープ送り機構 4 3」 という場合がある) が設けられている。 このテープ送り機構 4 3は、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cを巻装した供給リール
4 3 0と、 使用後の清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cを卷き取って回収する巻取リール 4 3 1と、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cの送り移動を操作する操作ダイヤル 4 3 4 を備えている。
供給リール 4 3 0、 卷取リール 4 3 1、 操作ダイヤル 4 3 4は、 例えば、 ポリ スチレン (P S ) やポリオキシメチレン ( P OM, ポリアセタール) などのプラ スチックから金型により成形することによつて製造することができる。
第 1のケース半体 4 1 1の内側 (収納空間 4 3 5に臨んだ側) には、 供給リー ル 4 3 0が回転可能に装着された供給リール支持軸 4 3 2と、 巻取リール 4 3 1 および操作ダイヤル 4 3 4が回転可能に装着された卷取リール支持軸 4 3 3とが 、 第 2のケース半体 4 1 2側に向かって突出して設けられている。
ここでは、 供給リール支持軸 4 3 2および卷取リール支持軸 4 3 3は、 一方の ケース半体 4 1 1と一体に形成されている。 そして、 該支持軸 4 3 2 , 4 3 3の 先端を、 他方のケース半体 4 1 2に設けられた嵌合穴 4 3 2 a , 4 3 3 aに挿入 することにより、 収納^間 4 3 5内で両ケース半体 4 1 1 , 4 1 2をつないで橋 絡し、 供給リール 4 3 0および巻取リール 4 3 1を脱落なく保持することができ るようになっている。
供給リール 4 3 0と卷取リール 4 3 1との間では、 清掃テープ 4 2 A〜 4 2 C は、 ピン状のテープガイド 4 3 6に沿って、 収納空間 4 3 5内に張り回されてい る。 そして、 その途中で、 揷入部 4 2 0内に収容された上記ヘッド部材 4 2 3に 巻き掛けられている。 図 5 9 A, 5 9 Bに示すように、 ここでは上記テープガイ ド 4 3 6は、 第 1のケース半体 4 1 1から突設された嵌合ピン 4 1 3 aの外周面 として設けられている。
供給リール支持軸 4 3 2およぴ卷取リール支持軸 4 3 3の外周には、 これらリ ール支持軸 4 3 2 , 4 3 3め軸線方向に延びるラチェット溝 4 3 2 c , 4 3 3 c が周設されている。 これらのラチエツト溝 4 3 2 c , 4 3 3 cは、 それぞれ、 後 述する供給リール 4 3 0および卷取リール 4 3 1のラチエツトアームの突条と係 合できるようになつている。
図 6 2に示すように、 供給リール 4 3 0および卷取リール 4 3 1は、 それぞれ 、 テープ 4 2 A, 4 2 B , 4 2 Cの本数と同数 (ここでは 3個) 設けられている 。 ·これらのリール 4 3 0, 4 3 1は、 それぞれ、 供給リール支持軸 4 3 2および 卷取リール支持軸 4 3 3により、 横並びに支持されてい.る。
図 6 5 A, 6 5 B , 図 6 6に、 清掃テ一プ 4 2 Aが巻き付けられる卷取リール 4 3 1の一例を示す。 この卷取リール 4 3 1は、 中空円筒状の卷芯部 4 3 1 aと 、 該卷芯部 4 3 1 aの両端に形成された側板部 4 3 1 b , 4 3 1 bが、 プラスチ ックなどから一体に成形されたものである。 卷取リール 4 3 1は、 1個で 1本の 清掃テープが巻き付けられるようになつている。 2枚の側板部 4 3 1 b , 4 3 1 b同士の間隔は、 そこに巻き付けられる清掃テープの幅に合わせて設定されてい る。
卷芯部 4 3 1 aには、 卷芯部 4 3 1 aの外周面 4 3 1 gに臨んで開口した揷通 穴 4 3 1 h (貫通穴) が形成されており、 該揷通穴 4 3 1 hは狭窄部 4 3 1 kを 含んでいる。 清掃テープの端部を卷取リール 4 3 1に取り付ける方法としては、 特に限定されるものではないが、 例えば、 図 6 5 A, 6 5 Bに示すように、 卷取 リール 4 3 1の揷通穴 4 3 1 hに揷通した清掃テープ 4 2 Aの一端に団子状の結 ぴ目 4 2 dを作り、 該結び目 4 2 dを狭窄部 4 3 1 kからの抜け止めとする方法 が挙げられる。
卷取リール 4 3 1の巻芯部 4 3 1 aの内面には、 ラチエツトアーム 4 3 1 cが 形成されている。 ラチェットアーム 4 3 1 cの先端には、 卷取リール 4 3 1の半 径方向の中心側に向かって、 略半円筒状の突条 4 3 1 dが形成されている。 卷芯 部 4 3 1 aの内面には、 ラチエツトアーム 4 3 1 cを収容するように凹部 4 3 1 eが形成されている。 ラチエツトアーム 4 3 1 cは、 弾性変形により、 突条 4 3 1 dを卷取リール 4 3 1の半径方向に摇動させることができるようになつている ラチエツトアーム 4 3 1 c 'p突条 4 3 1 dは、 卷取リール 4 3 1を卷取リール 支持軸 4 3 3に支持させたとき、 該卷取リール支持軸 4 3 3に周設されたラチェ ット溝 4 3 3 cに係合するようになつている。 卷取リール 4 3 1が回転する際に は、 ラチエツ トアーム 4 3 1 cの弾性変形により、 突条 4 3 1 dがラチエツト溝
4 3 3 cと、 係合および離脱を繰り返すことになるので、 卷取リール 4 3 1の回 転に対して回転抵抗が付与される。 その結果、 清掃テープの送り移動に一定の引 張り力が必要となり、 巻取リール 4 3 1の滑りが抑制される。 つまり、 卷取リー ル 4 3 1のラチエツトアーム 4 3 1 cと、 巻取リール支持軸 4 3 3のラチエツト 溝 4 3 3 cとが、 卷取リール 4 3 1の回転に回転抵抗を付与する回転抵抗付与機 構として機能する。
清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cの送り移動を許容する前記一定の引張り力としては 、 テープ送り機構 4 3の引張りによる清掃テープの伸びが清掃に悪影響を及ぼさ ない程度であり、 かつ、 例えば清掃工具 4 1を振つたり持ち運んだりなどした程 度では、 テープが送られないようなものとされる。
なお、 清掃テープ 4 2 B , 4 2 Cが巻き付けられる卷取リール 4 3 1は、 側板 部 4 3 1 b, 4 3 1 bの間隔が異なることを除いて、 図 6 5 A, 6 5 Bに示す清 掃テープ 4 2 A用の卷取リール 4 3 1と同様の構成を採用できるから、 図示を省 略する。
また、 供給リール 4 3 0としては、 卷取リール 4 3 1と同様のものを用いるこ とができる。 供給リール 4 3 0には、 卷取リール 4 3 1と同様に、 供給リール支 持軸 4 3 2に周設されたラチエツト溝 4 3 2 cに係合する突条を有するラチエツ トアームが設けられ、 上記回転抵抗付与機構が構成されている。
卷取リール支持軸 4 3 3の外周には、 巻取リール 4 3 1と同心となるように、 操作ダイヤル 4 3 4が装着されている。
図 6 3 A, 6 3 B , 図 6 4に示すように、 操作ダイヤル 4 3 4は、 卷取リール 支持軸 4 3 3に貫装されるハブ部 4 3 4 aと、 外周にローレツト面を有するリム 部 4 3 4 cと、 このハブ部 4 3 4 aおよびリム部 4 3 4 cを連結する複数のスポ ーク部 4 3 4 bとが、 プラスチックなどから一体に成形されたものである。 複数 のスポーク部 4 3 4 bの一つには、 操作ダイヤル 4 3 4の周方向に延びるアーム 部 4 3 7 aの先端に係止爪 4 .3 7 bが突設形成されたラチヱットアーム 4 3 7が 設けられている。 また、 他のスポーク部 4 3 4 bには、 操作ダイヤル 4 3 4の周 方向に延びるアーム部 4 3 8 aの先端に打槌部 4 3 8 bが突設形成されたハンマ 一アーム 4 3 8が設けられている。 ラチエツトアーム 4 3 7およびハンマーァー
ム 4 3 8のアーム部 4 3 7 a , 4 3 8 aは、 弾性的に変形可能である。
図 5 8 A, 5 8 Bに示すように、 操作ダイャル 4 3 4は、 工具本体 4 1 0の側 面に設けられた窓 4 1 1 aから、 一部、 工具本体 4 1 0の外に露出されている。 操作ダイヤル 4 3 4と卷取リール 4 3 1とは、 操作ダイヤルに設けられたピン 4 3 4 pを卷取リール 4 3 1に形成された揷通穴 4 3 1 pに嵌合することによつ て一体となるように連結されている。
操作ダイヤル 4 3 4の半径は、 巻取リール 4 3 1の半径より大きくなつている 。 その結果、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cが卷取リール 4 3 1に卷き取られる長さ は、 操作ダイヤル 4 3 4の操作量 (該操作ダイヤル 4 3 4の外周に沿った変位量 ) より、 上記半径比の分だけ小さくなる。 このため、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 C の微小な送り量が容易に達成される。
図 5 9 A, 5 9 Bに示すように、 テープ送り機構 4 3は、 操作ダイヤル 4 3 4 を手指などで操作して、 所定の方向に回転させることにより駆動できるようにな つている。 すなわち、 操作ダイヤル 4 3 4の回転により、 卷取リール 4 3 1が回 転して清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cを巻き取るとともに、 供給リール 4 3 0から未 使用の清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cが繰り出され、 送り移動される。 操作ダイヤル
4 3 4が上記窓 4 1 1 aから工具本体 4 1 0の側面に開口しているので、 操作ダ イヤ^^ 4 3 4は、 清掃工具 4 1を片手で持ったときでも、 清掃工具 4 1を持った 側の手の指で容易に操作できる。
図 5 9 A, 5 9 Bに示すように、 第 1のケース半体 4 1 1の内面には、 卷取リ ール支持軸 4 3 2を取り囲んで、 環状壁部 4 1 6が形成されている。 環状壁部 4 1 6の外周には、 該環状壁部 4 1 6の周に沿って等間隔に複数 (図 5 9 A, 5 9 Bでは 6箇所) の乗上げ突起 4 1 7が形成されている。 また、 環状壁部 4 1 6の 内周面には、 多数のラチヱット歯 4 1 6 bが周設されている。
乗上げ突起 4 1 7は、 図 5 9 A, 5 9 B , 図 7 9 A〜 7 9 Dに示す正面視で、 環状壁部 4 1 6の外周面 4 1 '6 aに対して銳角をなす傾斜面 4 1 7 aを有する。 傾斜面 4 1 7 aは、 各乗上げ突起 4 1 7において、 卷取リール 4 3 1の回転方向 (図 7 9 A〜7 9 Dにおける反時計回り方法) に対向する側に設けられている。 操作ダイヤル 4 3 4は、 ラチヱットアーム 4 3 7の係止爪 4 3 7 bが環状壁部
4 1 6のラチエツト歯 4 1 6 bと.係合することにより、 操作ダイヤル 4 3 4の逆 回転が阻止されるようになっている。 つまり、 ラチェット歯 4 1 6 bとラチエツ トアーム 4 3 7とは、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cの逆送りを阻止する逆送り阻止 機構として機能する (卷取リールの逆回転を防止する逆回転防止機構)。 従って、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cを所定の方向に安定して送り移動させ、 清掃テープ 4
2 A〜 4 2 Cのたるみを抑制することができる。
また、 操作ダイヤル 4 3 4を卷取リール支持軸 4 3 3に装着した状態では、 図 7 9 Aに示すように、 ハンマーアーム 4 3 8の打槌部 4 3 8 bの打擊面 4 3 8 c が環状壁部 4 1 6の外周面 4 1 6 aに当接している。
操作ダイャル 4 3 4が回転すると、 図 7 9 B , 7 9 Cに示すように、 打槌部 4
3 8 bが乗上げ突起 4 1 7の傾斜面 4 1 7 aに沿って頂部 4 1 7 bまで乗り上が る。 さらに操作ダイヤル 4 3 4が回転すると、 図 7 9 Dに示すように、 乗上げ突 起 4 1 7の支持を失って、 ハンマーアーム 4 3 8は、.アーム部 4 3 8 aの弾発力 により打槌部 4 3 8 bを環状壁部 4 1 6の外周面 4 1 6 aに向けて振り下ろし、 上記打槌部 4 3 8 bの打撃面 4 3 8 cが上記外周面 4 1 6 aに衝突する結果、 打 音が生じる。 このように、 清掃テープ 4 2 A〜 4 2 Cの送り量が一定量に達する ごとに生じる打音により、 作業者に清掃テープ 4 2 A~ 4 2 Cの送り量を報知す ることができる。
すなわち、 第 7実施形態の清掃工具 4 1において、 環状壁部 4 1 6の乗上げ突 起 4 1 7と、 操作ダイヤル 4 3 4のハンマーアーム 4 3 8により、 清掃テープ 4 2 A〜 4 2 Cの送り量を報知する送り量報知機構が構成されている。
なお、 1回の打音に相当する清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cの送り量は、 光コネク タの 1回の清掃に要する送り量とすることができる。 また、 複数回の打音が、 光 コネクタの清掃 1回に相当する送り量となるようにすることもできる。 光コネク タの汚れ具合に応じて、 光コネクタの清掃 1回に相当する打音の回数を適宜変え て作業することも差し支えな,い。
この清掃工具 4 1の使用方法の一例として、 光アダプタ 4 7 0内に収容された 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aを清掃する手順の一例を説明する。
. 図 7 4に示すように、 清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0を光アダプタ 4 7 0のコネ
クタ揷入口 4 7 1力 ら揷入すると、 挿入部 4 2 0は、 外面が光アダプタ 4 7 0の 内壁 4 7 0 aにより位置決めされながらコネクタ収容穴 4 7 2に進入することに より、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cは、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aの適切 な位置 (ここでは、 光ファイバ穴 4 6 1 bとその周辺) に位置決めされて当接さ せら る。
光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aにガイドビン 4 6 5が突出していた場合で も、 ガイドピン 4 6 5は、 へッド部材 4 2 3に設けられたガイドビン挿通穴 4 2
3 aに収容されるので、 挿入部 4 2 0は、 ガイドピン 4 6 5と干渉することなく 、 コネクタ収容穴 4 7 2に収容することができる。
操作ダイヤル 4 3 4を所定量回転させると、 卷取リール 4 3 1の回転と連動し て清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cが運動し、 この清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cにより接 合端面 4 6 1 aが拭き取り清掃されるので、 接合端面 4 6 1 aに付着しているゴ ミゃ埃、 油分などの汚れが、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cにより確実に拭き取られ る。
拭き取られた汚れは、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cに付着して卷取リール 4 3 1 に卷き取られる方向に移動するので、 使用後の清掃テープ (下流部) 4 2 cは、 もはや挿入部 4 2 0の開口部 4 2 6から露出されることはなく、 汚れが接合端面
4 6 1 aに再び付着するおそれがない。
従って、 接合端面 4 6 1 aを極めて清浄に清掃することができる。
清掃後、 清掃工具 4 1を揷入したときと反対の方向 (離脱方向) に引くことに より、 挿入部 4 2 0を容易に引き抜くことができる。
次に、 光アダプタ 4 7 0外の光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aを清掃する手 順の一例を説明する。
図 7 5に示すように、 挿入部揷入口 4 5 3に清掃工具 4 1の揷入部 4 2 0を揷 入しておき、 ガイドキャップ 4 5 0の蓋 4 5 5を外して開口したプラグ挿入口 4
5 2に光プラグ 4 6 0を挿入することにより、 光プラグ 4 6 0は、 ハウジング 4 6 2外面がガイドキャップ 4 5 0の内壁により位置決めされながら、 該ガイドキ ヤップ 4 5 0の内部空間 4 5 4に進入する。 このようにして光プラグ 4 6 0を押 し込むことにより、 清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cは、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4
6 1 aの適切な位置 (ここでは、 光ファイバ穴 4 6 1 bとその周辺) に位置決め されて当接させられる。
このように、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aと揷入部 4 2 0の清掃テープ の当接部 4 2 aとの突き合わせは、 ガイドキャップ 4 5 0によって適切に案内さ れるので、 ガイドキャップ 4 5 0内の光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aの清掃 は、 上記光アダプタ 4 7 0内の光ブラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aの場合と同様 に行うことができる。
すなわち、 第 7実施形態の清掃工具 4 1によれば、 光アダプタ 4 7 0内の光プ ラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aを、 光アダプタ 4 7 0内に収容されたままの状態 で清掃することができるとともに、 揷入部 4 2 0にガイドキヤップ 4 5 0を装着 することにより、 光アダプタ 4 7 0外の光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aを清 掃することもできる。 1種類の清掃工具でいずれの光ブラグも清掃できるので、 作業に必要な物品を少なくすることができる。
ガイドキャップ 4 5 0の蓋 4 5 5を閉じて揷入部 4 2 0に装着しておくことに より、 使用 (清掃作業) しないときには、 ガイドキャップ 4 5 0が、 揷入部 4 2 0の開口部 4 2 6からの清掃テープ 4 2 A〜4 2 Cの露出を防ぐキャップとして 機能し、 清掃工具 4 1の保管や携帯の間に、 ガイドキャップ 4 5 0内部や清掃テ ープ 4 2 A〜4 2 C等が汚染することを防止できる。
へッド部材 4 2 3は、 その先端面 4 2 4が光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 a と当接したときの押圧力に対して傾動しうるようになっているので、 図 7 1に示 すように接合端面 4 6 1 aが直角研磨されたフヱルール 4 6 1が当接された場合 においても、 図 7 2に示すように接合端面 4 6 1 aが斜め研磨されたフェルール 4 6 1が当接された場合においても、 先端面 4 2 4の向きを接合端面 4 6 1 aの 向きと合わせ、 先端面 4 2 4上の清掃テープ 4 2 aを、 より均等かつ確実に接合 端面 4 6 1 aに当接させることができる。 また、 清掃中に清掃工具 4 1を持つ作 業者がブレ等をしたとしても、 その振れに追従して、 ヘッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4の向きをフヱルール 4 6 1の接合端面 4 6 1 aの向きに合わせて、 清掃テ ープ 4 2 A〜4 2 Cが面接触した状態を維持できるので、 押圧力が局所的に集中 することなく、 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4とフヱルール 4 6 1の接合端面
4 6 1 aとの間に、 より均等に押圧力が作用し、 接合端面 4 6 1 aをまんべんな く確実に清掃することができる。
へッド複合体 4 4は、 光プラグ 4 6 0のフェルール 4 6 1の押圧力によって、 圧縮用パネ 4 4 2等が弾性変形して挿入方向と反対の方向に後退することにより 、 へッド部材 4 2 3に対するフェルール 4 ,6 1の押圧力を緩和することができる 。 従って、 揷入部 4 2 0をコネクタ挿入口 4 7 1から挿入して、 へッド部材 4 2 3をフエルール 4 6 1に押し当てる際、 押し込み力が直接に強く加わることがな く、 へッド部材 4 2 3が、 フエルール 4 6 1からのカを傾動用バネ 4 4 1で緩和 しながら受圧できるので、 該接合端面 4 6 1 aや光ファイバ 4 6 3 a端面等の傷 つきなどを抑制できる。 また、 清掃中に清掃工具 4 1を持つ作業者が手プレ等を したとしても、 へッド部材 4 2 3がフヱルール 4 6 1を押圧する押圧力の変動を 緩和して、 接合端面 4 6 1 aに過大な押圧力が作用するのを抑制し、 該接合端面 4 6 1 aや光ファイバ 4 6 3 a端面等の傷つきなどを抑制できる。 また、 ゴミが 光コネクタ 4 6 0側のフェルール 4 6 1等に押し付けられてこびり付くことが抑 制され、 ゴミを容易に拭き取ることができる。
また、 圧縮用パネ 4 4 2により、 へッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4の後退変位 量を確保できるので、 例えば、 光学的基準面の位置が異なる光ブラグゃ光トラン シーパー等の光部品にも適応して、 接合端面に清掃テープ 4 2 aの位置を合わせ て清掃することができる。
へッド複合体 4 4は、 へッド部材 4 2 の先端面 4 2 4がその傾動方向にある 上下方向 (図 7 1, 図 7 2の上下方向) に実質的に変位しないようになっている ので、 光プラグ 4 6 0の接合端面 4 6 1 aとへッド部材 4 2 3の先端面 4 2 4と の中心位置がずれて接合端面 4 6 1 aに清掃テープ 4 2 aがよく接触しなかった り、 接合端面 4 6 1 aが清掃テープ 4 2 aに当接する当接力が不均等になったり することが抑制され、 接合端面 4 6 1 aの汚れをより確実に除去することができ る。 ',
挿入部 4 2 0は清掃中も光アダプタ 4 7 0のコネクタ収容穴 4 7 2に位置決め されるので、 位置ずれすることなく、 清掃テープの当接部 4 2 aにより均等な押 圧力で接合端面 4 6 1 aを拭き取り清掃することができる。 また、 揷入部 4 2 0
を、 ごく軽い力で、 光アダプタ 4 7 0内に支持することができ、 作業性がよい。 第 7実施形態の清掃工具は、 P OMや P Sなどの可燃性材料から、 ネジなどの 金属部品を用いることなく組み立てて製造することができるので、 使用後は分解 することなく焼却処分することができる。
以上、 本発明を好適な第 7実施形態に基づいて説明してきたが、 本発明はこの 実施の形態のみに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々 の改変が可能である。
( 1 ) 図 6 3 A, 6 3 B , 図 6 4等に示すように、 上記第 7実施形態の清掃 工具は、 パネ部の弾性変形により、 ヘッド部の先端面が挿入部の厚み方向 (例え ば図 6 5 A, 6 5 Bでいえば左お方向) に傾動しうるものであつたが、 本発明は 、 特にこれに限定されるものではない。 例えば、 ヘッド部の先端面が揷入部の幅 方向 (例えば図 6 5 A, 6 5 Bでいえば左右方向) に傾動しうるものであっても よい。
また、 揷入部の厚み方向にも幅方向にも傾動可能にした構成を採用することが できる。 この場合、 揷入部のヘッド部の向きとフエルールの接合端面の向きをよ りょく合わせることができ、 より良好に接合端面を清掃することができる。 さらに、 上述の清掃工具と同様に、 ヘッド部が接合端面とは反対の方向 (離脱 の方向) に後退しうるものであると、 フェルールに加わる押圧力を適度なものと することができ、 好ましい。
( 2 ) 揷入部は、 突出方向の複数箇所に、 互いに異なるコネクタハウジング への揷入によってコネクタハウジング内で位置決めされる単位揷入部が形成され ており、 揷入部の各単位挿入部は、 挿入部の突出方向の位置が相対的に後ろ側に 位置する単位挿入部を収容することができる全てのコネクタハウジングに、 挿入 可能であるように形成されているものとすることができる。 このような清掃工具 によれば、 それぞれの単位挿入部により、 揷入部を互いに異なるコネクタハウジ ングに対して位置決めされるように挿入することができ、 1つの清掃工具を用い て、 コネクタハウジングの異なる複数の種類やサイズなどに対応して、 このコネ クタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
( 3 ) 挿入部は、 工具本体に対して複数種類の挿入部が交換可能なものとし
て構成することもできる。 これにより、 工具本体を変更することなく、 挿入部の 変更のみによって、 コネクタハウジングの種類やサイズなどに対応して、 このコ ネクタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
( 4 ) テープを送り移動する駆動機構 (テープ送り機構) は、 手動により駆 動されるものに限定されず、 モータゃバネなどの動力により駆動されるようにし たものでもよい。 また、 手動と動力による駆動とを、 併用したり、 必要に応じて 切り換えられるようにしてもよい。
( 5 ) 上記第 7実施形態の清掃工具においては、 揷入部は、 該揷入部先端に 形成された開口部を除いて、 清掃テープをすつかり覆うようになっていたが、 必 ずしも、 これに限定されない。 揷入部をコネクタハウジングに挿入するに、 清掃 テープがコネクタハウジングの内壁などに接触して汚染されるのを防げるのであ れば、 形状や構造は特に限定されず、 必ずしもスリーブ状である必要はない。
( 6 ) 送り量報知機構としては、 上記第 7実施形態の構成に限定させず、 例 えば、 清掃テープの送り量に対応して、 音やランプの点灯 点滅などの信号を発 生させることにより、 清掃テープの送り量を報知するような任意の機構を採用す ることができる。
( 7 ) 上記第 7実施形態の清掃工具は、 光ファイバアレイや基板型光導波路 (Planar Lightwave Circuit)、光トランシーパーなどの光部品について用いられ る光部品清掃工具として、 光導波路 (光ファイバでありうる) の端面が配置され た光部品の端面の清掃に用いることもできる。
光ファイバアレイとしては、 光ファイバが、 基板に形成された 1本または並設 された複数の V溝等の位置決め溝に保持され、 前記位置決め溝は、 該基板の少な くとも一端まで延在しており、 前記基板の一端に前記光ファイバの端面が配置さ れることにより、 端面とされたものなどが挙げられる。 基板型光導波路を有した 光部品も種々の構成が知られている。 本発明の光部品清掃工具によれば、 光部品 の端面がハゥジングなどの凹所に配置されている場合でも、 光コネクタの接合端 面の代わりに、 他の光部品の端面、 つまり、 光フアイバの端面や基板等の端面を 、 へッドに卷き掛けられた清掃テープによって清掃することができる。
以下、 本発明の第 8実施形態について、 図面を参照して説明する。 図 8 1 A〜図 1 0 4 Dは、 本発明の光コネクタ清掃工具 (以下、 単に 「清掃ェ 具」 という) の第 8実施形態を示す図である。
図 1 0 1 , 囱 1 0 3に示すように、 第 8実施形態の清掃工具 5 1が適用される 光コネクタプラグ 5 6 0 (以下、 単に光プラグという場合がある) およぴ光コネ クタアダプタ 5 7 0 (コネクタハウジング。 以下、 単に光アダプタという場合が ある) は、 ここでは J I S C 5 9 8 2等に規定される M P O形光コネクタ ( M P O: Multifiber Push On) である。
光プラグ 5 6 0は、 J I S C 5 9 8 1等に規定される MT形光コネクタフ エノレール 5 6 1 (MT: Mechanically Transferable。 以下、 単にフエルールとい う ) をプラスチック製でスリーブ状のハウジング 5 6 2の先端部に収容した構成 の光コネクタプラグであり、 全体が外観羸平な断面形状に形成されている。
以下の説明では、 光プラグ 5 6 0のフェルール 5 6 1の扁平形状の短辺側に対 応する方向 (図 1 0 1の上下方向) を厚さ方向、 長辺側に対応する方向を幅方向 (図 1 0 1の左右方向) ということがある。 また、 フ: τ·ルール 5 6 1の厚さ方向 および幅方向に対応して、 この光プラグ 5 6 0と接続される光アダプタ 5 7 0な らびに該光アダプタ 5 7 0に揷入される清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0 (後述) に ついても同様に、 厚さ方向おょぴ幅方向ということがある。
図 1 0 1に示すように、 フェルール 5 6 1の接合端面 5 6 1 aの中心位置 5 6 6付近には、 所定の個数 (ここでは 4個) の光ファイバ穴 5 6 1 b (微細孔) が 配列されるように開口している。 光ファイバ 5 6 3は、 ここでは 4心の光フアイ バテープ心線であり、 その先端部の樹脂被覆を除去してなる光ファイバ 5 6 3 a (裸光ファイバ) を、 フエルール 5 6 1の光ファイバ穴 5 6 1 bに揷通すること により、 他の光コネクタと突き合わせ接続可能に成端されるとともに、.光プラグ 5 6 0の内部を貫通して光ブラグ 5 6 0の後端から引き出されている。 光プラグ 5 6 0の後端から引き出された光ファイバ 5 6 3は、 ハウジング 5 6 2の接続方 向後端側 (図 1 0 3の左下側) に設けられたブーツ 5 6 4に収納されることによ り、 光ブラグ 5 6 0の後端付近での急激な曲げ等が防止されている。
なお、 光ファイバ 5 6 3としては、 当該光プラグで成端するのに適したもので
あれば特に限定はなく、 例えば単心または多心の光ファイバ心線、 この光フアイ バ心線をチユーブに収納した光ファイバコードなどが採用可能である。
フエルール 5 6 1の接合端面 5 6 1 aにおいて、 光ファイバ穴 5 6 1 bの幅方 向外側の両側には、 ガイドビン穴 5 6 1 cが設けられている。 フエルール 5 6 1 同士は、 ガイドビン穴 5 6 1 cに揷入されて接合端面 5 6 1 aから突出するよう に設けられる突出部材 5 6 5 (ガイドピン) を介して、 周知のガイドピン嵌合方 式の位置決め機構によって高精度に位置決めして、 光ファイバ 5 6 3 aの端面同 士を突き合わせ接合して接続されるようになっている。 そしてこれにより、 各フ エルール 5 6 1に成端されている光ファイバ 5 6 3同士が光接続されるようにな つている。
図 1 0 3 , 図 9 9に示すように、 光アダプタ 5 7 0は、 コネクタ収容穴 5 7 2 の両側がコネクタ揷入口 5 7 1として開口したスリーブ状に形成されており、 該 コネクタ揷入口 5 7 1から光プラグ 5 6 0を挿入することにより、 コネクタ収容 穴 5 7 2内に収容することができるようになつている。
なお、 本発明でいう光アダプタ 5 7 0とは、 両側の光プラグ 5 6 0を位置決め して接続固定する中継器具を総称する。 従って、 光アダプタ 5 7 0に接続される 両側の光プラグ 5 6 0は、 互いに同形状のものに限定されることはない。 形状が 異なる光プラグを接続可能であっても、 光アダプタと称する。
光プラグ 5 6 0は、 光アダプタ 5 7 0のコネクタ揷入口 5 7 1から挿入される と、 挿入方向からずれた方向への変位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 5 7 2に 収容される。 2個の光プラグ 5 6 0を光アダプタ 5 7 0に挿入すると、 該光ァダ プタ 5 7 0内でフエルール 5 6 1同士が突き合わされ、 これにより、 各フェルー ル 5 6 1に成端されている光ファイバ 5 6 3同士が光接続されるようになってい る。
この種の光コネクタ 5 6 0では、 フェルール 5 6 1は、 光アダプタ 5 7 0内で 嵌合されたとき、 ハウジング ·,5 6 2に内蔵されたスプリング (図示せず) により 付勢され、 フエルール 5 6 1同士に押圧力が作用するようになっている。
この光アダプタ 5 7 0では、 周知の M P〇形コネクタと同様に、 光アダプタ 5 7 0の内壁 5 7 0 aに、 光プラグ 5 6 0のハウジング 5 6 2に形成されたキー 5
6 2 aと嵌合しうるキー溝 5 7 2 aが設けられている。 キー 5 6 2 aおよびキー 溝 5 7 2 aは、 それぞれの光プラグ 5 6 0のハウジング 5 6 2およぴ光アダプタ 5 7 0のコネクタ揷入口 5 7 1について、 厚さ方向両側の側面のうちの一方にの み形成されており、 キー 5 6 2 aとキー溝 5 7 2 aとの向きが合わないと、 光プ ラグ 5 6 0を光アダプタ 5 7 0のコネクタ挿入口 5 7 1に挿入できないようにな つている。 これにより、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aが斜め研磨 (斜め平 面研磨など) されている場合に、 光プラグ 5 6 0の厚さ方向の向きを逆にして光 アダプタ 5 7 0に揷入してしまう誤り (逆差し) が防止される。
さらに、 光アダプタ 5 7 0には、 特に図示しないが、 周知のように、 光ァダプ タ 5 7 0の内壁 5 7 0 aに沿い、 コネクタ揷入口 5 7 1に向かって延出形成され 、 その先端に係合爪を有する弾性係合片が設けられている。 また、 光プラグ 5 6 0のハウジング 5 6 2の幅方向両側の側面には、 光アダプタ 5 7 0の前記弾性係 合片の係合爪と係合可能な係合凹所が設けられている。
■ 光プラグ 5 6 0のハウジング 5 6 2の外周には、 前記係合爪ど係合凹所とを係 合したときに、 前記弾性係合片を外側から押さえ、 前記係合凹所との係合の離脱 を防止するためのカツプリング 5 6 8が装着されている。
光プラグ 5 6 0は、 コネクタ揷入口 5 7 1から光アダプタ 5 7 0に揷入される と、 前記係合凹所と係合爪との係合などにより、 挿入方向からずれた方向への変 '位を規制されつつ、 コネクタ収容穴 5 7 2に収容される。 ·
両方の光プラグ 5 6 0を光アダプタ 5 7 0に揷入した状態では、 光アダプタ 5 7 0内でフエルール 5 6 1に固定保持された光ファイバ 5 6 3 aの端面同士が突 - き合わされ、 これにより、 各フヱノレール 5 6 1に成端されている光ファイバ 5 6 3同士が光接続されるようになっている。
上記光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの清掃に適用できる清掃工具 5 1は、 図 8 1 A〜図 8 5, 図 9 9等に図示するように、 内部に清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cが収容された工具本体 5 1りと、 この工具本体 5 1 0から突出して設けられ、 光アダプタ 5 7 0のコネクタ収容穴 5 7 2に挿入可能に形成された揷入部 5 2 0 とを備えている。
工具本体 5 1 0は、 揷入部 5 2 0に向かつて先細り形状となっており、 挿入部
520は、 工具本体 510先端部の細長部分 519の突出先端 (図 81 Aの左側 め端) に形成されている。 ·
図 81 Aに示すように、 ここでは工具本体 510は、 ポリスチレン (PS) や ポリオキシメチレン (POM、 ポリアセタール) などのプラスチック等からなる 第 1およぴ第 2のケース半体 51 1, 512による二つ割り構造になっている。 図 82A, 82 B, 図 83A, 83 Bに示すように、 ケース半体 51 1, 51 2は、 例えば、 第 1のケース半体 51 1および第 2のケース半体 512の内側に 、 対向配置されて形成された嵌合ピン 513 a~513 eおよび嵌合穴 514 a 〜514 eの嵌合により、 一体ィ匕できるように構成されている。 なお、 このよう な工具本体 510の構成は一例に過ぎず、 本発明を特に限定することを意図する ものではない。
図 99に示すように、 揷入部 520は、 光アダプタ 570に揷入することによ り、 該揷入部 520の先端に開口された開口部 526に臨んで配置された清掃テ ープ 52 A〜52 Cの当接部 52 aを、 光プラグ 560の接合端面 561 aに対 して位置決めして当接させることができるようになつている。
清掃テープ 52 A〜 52 Cの当接部 52 aは、 へッド部材 523 (詳しくは後 述) の先端面 524上に位置する部分であり、 当接部 52 aは、 清掃テープの送 り移動により該清掃テープの長手方向に沿って交替してゆく。
図 85, 図 102に示すように、 清掃テープは、 図 99に示す光コネクタの接 合端面 561 aの内、 ガイドピン穴 561 cの間に位置する部分である中央領域 E 1を清掃するもの 52 Aと、 ガイドビン穴 561 cを介して中央領域 E 1の外 側に位置する外側領域 E 2, E 2を清掃するもの 52B, 52Cとの合わせて 3 本 (互いに分離したテープ) が用いられる。 清掃テープ 52A, 52 B, 52 C の幅は、 清掃すべき領域 E l, E 2の幅に合わせられている。 ここでは、 中央領 域 E 1を清掃する清掃テープ 52 Aの幅は、 外側領域 E 2を清掃する清掃テープ 52 B, 52 Cの幅よりも広いものとなっている。
清掃テープ 52 A〜52 C (以下、 単にテープということがある) は、 特に限 定されるものではなく、 公知の適当な清净布 (不織布や織布) をテープ状に加工 したものを採用することができる。 例えば、 ポリエステルやナイロンなどの極細
の繊維からなるものなどが例示される。 また、 構造も、 幅が概略一定である一般 的なものである。
なお、 ここでは 3本のテープ 52 A, 52 B, 52 Cを有する形態を図示して いるが、 本発明において、 清掃テープの本数は特に限定されるものではなく、 1 本以上であればよい。
清掃テープ 52 A, 52 B, 52 Cは互いに分離したテープであり、 図 102 に示すように、 中央部の清掃テープ 52 Aと、 両側の淸掃テープ 52 B, 52 C との間には、 隙間 55がある。 これにより、 ガイドビン 565がガイドビン穴 5 61 cに挿入されて接合端面 561 aから突出している光コネクタ 560の場合 でも、 ガイドビン 565が清掃テープ 52 A〜 52 C同士の隙間 55に逃げて、 接合端面 561 aの上記中央領域 E 1と外側領域 E 2, E 2とを同時に効率良く 清掃できる。 つまり、 この隙間 55力 突出部材逃げ部として機能する。
図 82A, 82B, 図 84に示すように、 工具先端部の細長部分 519の内部 には、 この細長部分 519の補強のための突壁 51 9 aが設けられている。 この 突壁 519 aによれば、 供給リール 530からへッド部材 523に向かう、 清浄 であるべき清掃テープ 52A〜52 Cの上流側の部分 52 b (以下 「上流部」 と いうことがある) の経路と、 ヘッド部材 523から卷取リール 53"!に向かう、 拭き取り清掃により汚染された清掃テープ 52A〜52 Cの下流側の部分 52 c (以下 「下流部」 ということがある) の経路とが仕切られるので、 清掃テープ 5 2 A〜5 '2 Cの汚れの移行が抑制される効果も奏される。
図 82A, 82B, 図 83A、 83 B, 図 103に示すように、 揷入部 520 は、 工具本体 510と同じく二つ割り構造となっていて、 それぞれのケース半体 51 1, 512と一体に形成された揷入部半体 520 a, 520 bを、 ケース半 体 51 1, 51 2の一体化に伴って一体化することにより形成されるようになつ ている。
挿入部 520の外面の幅方向両側には、 当該揷入部 520を光アダプタ 570 に挿入した際に、 該光アダプタ 570の弾性係合片の係合爪 (上述) との干渉を 避けるための凹所 521が形成されている。 なお、 凹所 521は、 特に必須のも のではない。
また、 揷入部 5 2 0には、 光アダプタ 5 7 0のキー溝 5 7 2 aと嵌合しうるキ 一 5 2 2が突設されており、 光アダプタ 5 7 0に対する逆差しが阻止されるよう になっている。
図 9 0 A〜9 0 D , 図 9 1,, 図 9 5 A, 9 5 B , 図 9 6 , 図 1 0 2等に示すよ うに、 挿入部 5 2 0を含む清掃工具の先端部には、 清掃テープ 5 2 aをフェルー ル 5 6 1の接合端面 5 6 1 aに当接させるためのへッド部材 5 2 3を有するへッ ド複合体 5 4が装着されている。
'へッド複合体 5 4は、 清掃時に清掃すべき光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 a に向かい合う先端面 5 2 4を有するへッド部材 5 2 3と、 該へッド部材 5 2 3か ら前記先端面 5 2 4に対する逆側であるへッド部材 5 2 3の裏面 5 2 7の側に連 結され、 へッド部材 5 2 3を支持する支持機構 5 4 0とを具備して構成されてい る。
へッド複合体 5 4は、 ここではへッド部材 5 2 3と支持機構 5 4 0とがー体成 形されたものであり、 例えばポリオキシメチレン (P〇M) などのプラスチック から適宜の成形法を用いて製造することができる。
へッド複合体 5 4は、 へッド部材 5 2 3よりも供給リール 5 3 0側である清掃 テープ 5 2 A〜 5 2 Cの上流部 5 2 bと、 へッド部材 5 2 3よりも卷取リール 5 3 1側である清掃テープ 5' 2 A〜 5 2 Cの下流部 5 2 cとの間に配置されている 。 このため、 ヘッド複合体 5 4が清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cの送り運動を阻害す ることはなレ、。
図 9 5 A, 9 5 B , 図 1 0 2に示すように、 ヘッド部材 5 2 3は、 略四角形状 の先端面 5 2 4をもち、 光ブラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aに対する当接面積を 有効に確保できるようになつている。 この先端面 5 2 4は、 該へッド部材 5 2 3 の揷入先端側 (図 9 5 A, 9 5 Bの左側) に設けられ、 揷入部 5 2 0先端の開口 部 5 2 6に露出されている。
へッド部材 5 2 3には、 接合端面 5 6 1 aから突出する突出部材 (ガイドビン ) 5 6 5を揷通することができる突出部材逃げ部として、 揷入部 5 2 0の幅方向 両側に一対のガイドビン揷通穴 5 2 3 aが形成されている。 ガイドビン揷通穴 5 2 3 aはへッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4から裏面 5 2 7に貫通している。 これ
により、 揷入部 520が光アダプタ 570に揷入された際に、 へッド部材 523 とガイドビン 565との干渉を避けることができる。
へッド部材 523には、 清掃テープの送り方向の上流側 (ここでは図 95 B, 図 102の下側) および下流側 (ここでは図 95 B, 図 102の上側) に、 先端 面 524を介して対向するように、 清掃テープ 52 A〜 52 Cの送りをガイドす るガイド溝 525 A, 525 B, 525 Cが設けられている。 これらのガイド溝 525 A, 525 B, 525Cは、 テープ位置決め機構として機能するものであ る。
ガイド溝 525 A, 525 B, 525 Cは、 それぞれの清掃テープ 52 A, 5 2B, 52Cに対応して、 3対設けられている。 ガイド溝 525 A, 525 B, 525 Cの幅は、 清掃テープ 52 A, 52 B, 52 Cの幅に合うようになってい る。 清掃テープ 52 A, 52 B , 52 Cは、 先端面 524の上流側おょぴ下流側 の各対のガイド溝 525 A, 525 B, 525 Cにより、 ヘッド部材 523に卷 き掛けられるようになつている。
このように、 清掃テープ 52 A〜 52 Cがガイド溝 525 A, 525 B, 52 5 C内に配置されることにより、 へッド部材 523が傾動しても、 清掃テープ 5 2 A〜 52 Cの位置がずれたり、 へッド部材 523から外れたりすることが抑制 される。
図 102に示すように、 へッド部材 523の先端面 524において、 ガイドピ ン揷通穴 523 aは、 ガイド溝 525 A, 525 B, 525 Cによって案内され る清掃テープ 52 A, 52 B, 52 Cの隙間 55に開口するように配置されてい る。 これにより、 .ガイドピン 565, 565は、 清掃テープ 52 A, 52 B, 5 2 Cの干渉を避け、 清掃テープ 52 A, 52 B, 52 Cの間を通ってガイドピン 揷通穴 523 aに挿入することができる。
支持機構 540は、 へッド部材 523の裏面 527に形成された凹所 527 a から突出する傾動用パネ 54,1と、 傾動用パネ 541に連結された圧縮用パネ 5 42と、 圧縮用パネ 542の傾動用パネ 541と反対側に連結された板状の基礎 部 543を有する。
基礎部 543は、 清掃工具のケース (詳しくは工具本体 510の細長部分 51
9の内面) に形成された取付凹部 5 2 9に装着されている。
圧縮用パネ 5 4 2は、 傾動用バネ 5 4 1と基礎部 5 4 3とを伸縮可能に連結す る連結部'として機能する。
傾動用パネ 5 4 1は、 特に形状等が限定されるものではないが、 ここでは図 9
5 A, 9 5 Bに示すように、 屈曲部等により、 複数の回転中心軸 5 4 1 a, 5 4 1 b , 5 4 1 cを有した波形に形成されている。 これらの回転中心軸 5 4 1 a , 5 4 1 b, 5 4 1 cは、 いずれも揷入部 5 2 0の幅方向 (図 9 5 Bの紙面に垂直 な方向) に延びている。
これら回転中心軸のうちの少なくとも一つ (ここでは 5 4 1 b ) 力 揷入部 5 2 0の厚さ方向 (図 9 5 Bの上下方向) に変位した位置に配置されている。 そし て、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4の中心位置 5 2 4 cから前記光コネクタ 5
6 0の揷入方向 (ここでは図 9 5 Bの右方向) に延びる直線 Gと対して、 ねじれ の位置 (空間における二直線の位置関係において、 交差せず、 かつ平行でもない 位置関係) にある。
屈曲部 5 4 1 bは丸みを帯びており、 清掃テープ (下流部) 5 2 cが当たって' も傷つけるおそれがない。 また、 清掃テープ 5 2 cが屈曲部 5 4 1 bに当たると しても、 フヱルール 5 6 1を清掃する側の面の反対の裏面であるから、 汚れが移 行するなどの問題もない。 + 図 9 5 Aに示すように、 圧縮用パネ 5 4 2は、 ここでは一対の波形パネを揷入 部 5 2 0の幅方向 (図 9 5 Aの上下方向) に対称に配置したものであり、 その先 端側の隅部 5 4 2 c力 挿入部 5 2 0の幅方向両側の内壁に設けられた一対のス ライド溝 5 2 8に i|¾容されている。 スライド溝 5 2 8は、 揷入部 5 2 0の挿入離 ^の方向 (図 9 5 A, 9 5 Bの左右方向) に延ぴているとともに、 揷入部 5 2 0 の先端側 (図 9 5 A, 9 5 Bの左側) の端部を閉じる端部壁 5 2 8 aを有する。 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4に押圧力が作用しないときには、 圧縮用パネ 5 4 2は、 自身の弾発力によ',り、 圧縮用パネ 5 4 2の隅部 5 4 2 cをスライド溝 5 2 8の端部壁 5 2 8 aに付勢して当接させている。 圧縮用パネ 5 4 2の隅部 5 4 2 cは、 圧縮用バネ 5 4 2の伸縮により、 スライド溝 5 2 8に沿って両方向に スライド可能である。
基礎部 543は、 揷入部 520の内断面を略塞ぐような板状の部材として形成 されている。 基礎部 543は、 工具先端の細長部分 5 1 9の厚さ方向両側に対向 して凹設された一対の取付凹部 529に収容されている。 基礎部 543は、 両取 付凹部 529のうちの一方に形成された嵌合溝 5 29 aに嵌合する略半円筒状の 嵌合部 543 aを有する。
へッド複合体 54は、 ケース半体 5 1 1, 5 1 2を嵌め合わせる際に、 圧縮用 バネ 54 2をスライド溝 528に、 基礎部 543を取付凹部 52 9に、 それぞれ 収容することにより、 圧縮用パネ 542が圧縮され、 圧縮用パネ 542の付勢力 によって、 スライド溝 5 28の端部壁 528 aと取付凹部 52 9後端側に突出す る突壁 5 29 bの間に装着される。 へッド複合体 54は、 その嵌合部 543 aが 嵌合溝 529 aに嵌合するように取り付けられる。
図 90D等に示すように、 基礎部 543には、 清掃テープが揷通される長穴 5 44 A, 544 B, 544 Cが設けられている。 ここでは、 長穴 544A, 54
4 B, 544 Cは、 3本の清掃テープ 52 A, 52 B, 5 2 Cに対応して、 3対 設けられている。 長穴 544 A, 544 B, 544 Cの各対には、 ヘッド部材 5 2 3の上流側のテープ 5 2 bと下流側のテープ 52 cが揷通される。
清掃テープ 5 2 A, 5 2 B, 5 2〇を長穴544 , 544 B, 544 Cに揷 通させておくことにより、 清掃工具 5 1の組立て時に、 へッド複合体 54から清 掃テープ 52A〜52 Cが外れることがなくなり、 清掃テープ 5 2 A, 52 B,
5 2 Cが複数本 (ここでは 3本) であっても、 取付作業性が良好になる。
なお、 長穴 544 A, 544 B, 544 Cが揷入部 520の幅方向に一列に並 んでおらず、 挿入部 520の厚さ方向 (図 90Dの上下方向) に対応して、 段を なしているのは、 長穴 544 A, 544 B, 544 Cが互いにつながってしまう ことなく、 幅方向の寸法を揷通される清掃テープ 5 2 A, 52 B, 52 Cの幅よ りも十分に大きく確保できるようにするためである。
図 9 6, 図 9 7に示すように、 上記へッド複合体 54は、 へッド部材 52 3に 対する押圧力が圧縮用パネ 54 2に伝達されると、 へッド部材 5 2 3が挿入部 5 20の離脱方向 (図 96, 図 9 7の右向き) に後退しうるように構成されている
図 9 6は、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aが光軸 (図 9 6の左右方向) に 対して直角研磨されたものである場合を示す。 また、 図 9 7は、 光プラグ 5 6 0 の接合端面 5 6 1 aが光軸に対して斜め研磨されたものである場合を示す。 斜め研磨された接合端面 5 6 1 aを有する光プラグ 5 6 0の場合、 図 9 7に示 すように、 へッド部材 5 2 3に対して、 先端面 5 2 4の上端縁 5 2 4 aの側と下 端縁 5 2 4 bとの側とに不均等な押圧力が作用することにより、 傾動用パネ 5 4 1が弾性変形して、 先端面 5 2 4が挿入部の厚み方向の上向きまたは下向き (図 9 7の上下) に傾動しうるようになっている。 なお、 図 9 7は、 へッド部材 5 2 3が上向きに傾動した状態を示す。
図 9 7 , 図 9 8に示すように、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aが斜め研磨 されたものの場合、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4が光プラグ 5 6 0の接合端 面 5 6 1 aに向かい合って当接したとき、 へッド部材 5 2 3に向かって供給され る上流側の清掃テープ 5 2 bの送り方向と前記へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4 に沿って移動する清掃テープ 5 2 aの送り方向とのなす角度 (以下、 これを角度 αということがある) が鋭角になっている。 また、 前記へッド部材 5 2 3の先端 面 5 2 4に沿って移動する清掃テープ 5 2 aの送り方向と前記へッド部材 5 2 3 から送出される下流側の清掃テープ 5 2 cの送り方向とのなす角度 (以下、 これ を角度 ということがある) が鈍角になっている。 つまり、 上記角度 aが上記角 度 J3よりも小さくなつている (αく ]3 ) 。
第 8実施形態の清掃工具 5 1では、 光プラグ 5 6 0のキー 5 6 2 aと光ァダプ タ 5 7 0のキー溝 5 7 2 aの嵌合や、 清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0のキー 5 2 2 と光アダプタ 5 7 0のキー溝 5 7 2 aの嵌合など、 逆差しを阻止するキーとキー 溝の嵌合により、 上記角度 a , の関係が α〉 となることが防止されている。 このように、 清掃テープについて、 上記角度 αが上記角度 よりも小さぐなつ ていること く 13 ) により、 清掃テープは、 先端面 5 2 4よりも上流側 5 2 b でへッド部材 5 2 3のガイド溝 5 2 5 A〜 5 2 5 Cと接触し、 下流側 5 2 cでへ ッド部材 5 2 3のガイド溝 5 2 5 A〜 5 2 5 Cからやや浮き上がったような状態 となる。 このため、 清掃テープ 5 2 a〜5 2 cが送り方向 (図 9 8に真っ直ぐな 矢印で示す方向) に送られたときに、 清掃テープの上流部 5 2 bとヘッド部材 5
2 3との摩擦により、 へッド部材 5 2 3を清掃テープ 5 2 a〜5 2 cの送り方向 に回転させ、 清掃テープ 5 2 aを接合端面 5 6 1 aに押し付けるように作用する 。 また、 先端面 5 2 4よりも下流側では、 清掃テープ 5 2 cとへッド部材 5 2 3 との摩擦が相対的に小さくなり、 へッド部材 5 2 3およぴ清掃テープ 5 2. aを接 合端面 5 6 1 aから引き離す方向の回転作用が小さい。 従って、 清掃テープ 5 2 aが接合端面 5 6 1 aに良好に当接し、 該接合端面 5 6 1 aの清掃能率が向上す る。
さらに、 図 9 6 , 図 9 7に示すように、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aを へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4に当接させた際に、 屈曲部 5 4 1 bの回転軸線 は、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの中心位置 5 6 6から前記光コネクタ 5 6 0の挿入方向 (ここでは図 9 6 , 図 9 7の右方向) に延びる直線 Fと対して、 ねじれの位置 (空間における二直線の位置関係において、 交差せず、 かつ平行で もない位置関係) にある。
従って、 へッド部材 5 2 3が傾動したときに、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの中心位置 5 6 6が、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4の中心位置 5 2 4 c と合った位置関係にすることができ、 片当たりすることなく、 接合端面 5 6 l a への押圧力が、 十分に均等に作用するようになる。 従って、 清掃テープにより、 接合端面 5 6 1 aを一様に清掃することができる。
また、 直線 Fと屈曲部 5 4 l bの回転軸線との距離 (回転半径) が確保され、 接合端面 5 6 1 aからへッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4に加わる押圧力によって 該回転中心軸を中心に生じるトルクが確保され、 へッド部材 5 2 3が円滑に回転 しゃすくなり、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4が接合端面 5 6 1 aの向きに追 従しやすい。
ここで、 本形態例の光コネクタ清掃工具 5 1においては、 図 8 4 , 図 9 2, 図 9 3 A, 9 3 B等に示すように、 清掃テープのうちヘッド部材 5 2 3に向かって 供給される部分 (テープの上.流部 5 2 b ) にスクレ一パ 5 8 0が当接されている 。 本形態例においてはスクレーパ 5 8 0は、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cの経路に おいて、 供給リール 5 3 0とへッド部材 5 2 3との間の位置に配置されている。 ここでは、 スクレーパ 5 8 0は、 例えば工具本体 5 1 0のケースに一体化され
た基部 5 8 2と該基部 5 8 2からケースの内部空間に向かって突設された突出板 部 5 8 1とから構成され、 断面略 L字形に形成されている。 スクレーパ 5 8 0は 、 ケース半体 5 1 1, 5 1 2のいずれか一方と一体に樹脂成形したものであって もよく、 ケース半体 5 1 1 , 5 1 2と別体の成形品を接着等によってケースと一 体化したものであってもよい。
スクレーバ 5 8 0の突出板部 5 8 1が基部 5 8 2から突出する方向は、 本形態 '例においては、 図 8 2 Bや図 9 2に示すように、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cの送 り方向 (図 9 2の左から右に向かう方向) に対して下流側に若干傾いている。 な お、 突出板部 5 8 1の突出方向は特に限定されるものではなく、 テープ 5 2 A〜 5 2 Cの送り方向に対して上流側に傾いていてもよいし、 あるいは、 テープ 5 2 A〜5 2 Cの送り方向と垂直であってもよい。
図 9 2, 図 9 3 Aに示すように、 スクレーバ 5 8 0の突出板部 5 8 1の先端部 には、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの幅方向のずれを防ぐガイド溝 5 8 3が形成さ れている。 ここでは、 ガイド溝 5 8 3は、 それぞれの清掃テープ 5 2 A, 5 2 B , 5 2 Cに対応して、 3個設けられている。 ガイド溝 5 8 3の幅は、 清掃テープ 5 2 A, 5 2 B , 5 2 Cの幅に合うようになっている。 このように v清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cがガイド溝 5 8 3により案内されることにより、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cの位置がずれたり、 スクレーパ 5 8 0から外れたりすることが抑制さ れる。
なお、 スクレーパ 5 8 0は、 図 9 3 Bに示すように、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cが当接する突出板部 5 8 1の先端部 5 8 4が平らであってもよい。
スクレーパ 5 8 0の先端部は、 清掃テ一プ 5 2 A〜 5 2 Cの清掃面.(テープの 経路における外側の面であり、 接合端面 5 6 1 aと当接する側。 図 9 2では下側 の面) に当接されている。 スクレーパ 5 8 0を清掃テープに当接させた状態では 、 図 8 4, 図 9 2に示すように、 へッド部材 5 2 3とガイドビン 5 3 6の間に張 られたテ一プの上流部 5 2 bがスクレーバ 5 8 0によってテープの経路の内側 ( 図 9 2では上側) に若干押しやられている。 これにより、 テープとスクレーバ 5 8 0との間に当接力が確保され、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの送り動作に伴って 、 清掃テープに付着した異物がスクレーバ 5 8 0により搔き落とされる。
図 9 4 A— 9 4 B , 図 1 0 0に示すように、 ガイドキャップ 5 5 0は、 プラス チックなどにより、 略スリーブ状 (筒状) に形成されたガイド本体 5 5 1と、 該 ガイド本体 5 5 1の一端にヒンジ 5 5 6によって連結された蓋 5 5 5とを有する 。 蓋 5 5 5には、 ガイド本体 5 5 1に突設された突起 5 5 1 aと嵌合する嵌合穴 5 5 5 aが形成されており、 ヒンジ 5 5 6を屈曲して、 ガイド本体 5 5 1の突起 5 5 1 aと蓋 5 5 5の嵌合穴 5 5 5 aを嵌合させることにより、 蓋 5 5 5を閉じ' た状態を維持できるようになつている。
ガイド本体 5 5 1の蓋 5 5 5側の一端には、 光プラグ 5 6 0が挿入されるコネ クタ揷入口 5 5 2 (プラグ挿入口) が開口し、 このプラグ揷入口 5 5 2と対向す る他端には、 清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0が揷入される揷入部挿入口. 5 5 3が開 口している。 プラグ揷入口 5 5 2と揷入部揷入口 5 5 3とは、 ガイドキャップ 5 5 0の内部空間 5 5 4により連通している。
ガイドキャップ 5 5 0は、 プラグ揷入口 5 5 2から光プラグ 5 6 0を挿入し、 揷入部挿入口 5 5 3から清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0を挿入することにより、 光 プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aを含む先端部と、 清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0 とを、.対向した状態で、 ガイドキヤップ 5 5 0の内部空間 5 5 4に収容すること ができるようになつている。
ガイド本体 5 5 1のプラグ揷入口 5 5 2側の内壁には、 光プラグ 5 6 0のハウ ジング 5 6 2外面に突設されたキー 5 6 2 aと嵌合しうるキー溝 5 5 7 aが設け られている。 また、 ガイド本体 5 5 1の揷入部揷入口 5 5 3側の内壁には、 清掃 工具 5 1の揷入部 5 2 0外面に突設されたキー 5 2 2と嵌合しうるキー溝 5 5 7 bが設けられている。
このため、 このガイドキャップ 5 5 0では、 キー 5 6 2 a, 5 2 2とキー溝 5 5 7 a , 5 5 7 bとの向きが合わないと、 光プラグ 5 6 0や清掃工具 5 1の挿入 部 5 2 0をガイド本体 5 5 1に挿入できないようになっている。 これにより、 光 プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aが斜め研磨されている場合に 光プラグ 5 6 0 の厚さ方向の向きを逆にしてガイドキャップ 5 5 0に挿入してしまう誤り (逆差 し) が防止される。
ガイドキャップ 5 5 0は、 挿入部 5 2 0に着脱可能に装着される。 すなわち、
光プラグ 5 6 0の清掃を行わないときには、 ガイドキャップ 5 5 0は、 揷入部挿 入口 5 5 3に清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0を揷入した状態とすることができる。 さらに、 図 9 4 Aに二点鎖線で示すように、 ガイドキヤップ 5 5 0のブラグ挿入 口 5 5 2を塞ぐ蓋 5 5 5を閉じておくことにより、 ガイドキャップ 5 5 0の内部 空間 5 5 4にゴミや埃、 水分などが侵入することが抑制され、 該内部空間 5 5 4 を常時、 清浄な状態に維持することができる。
図 8 4, 図 8 5に示すように、 工具本体 5 1 0内の収納空間 5 3 5には、 駆動 機構 5 3として、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cを送り移動するテープ送り機構 (以 下、 「テープ送り機構 5 3」 という場合がある) が設けられている。
このテープ送り機構 5 3は、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cを卷装した供給リール 5 3 0と、 使用後の清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cを卷き取って回^する卷取リール 5 3 1と、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの送り移動を操作する操作ダイヤル 5 3 4 を備えている。
供給リール 5 3 0、 巻取リール 5 3 1、 操作ダイャル 5 3 4は、 例えば、 ポリ スチレン ( P S ) やポリオキシメチレン ( P OM, ポリアセタール) などのプラ スチックから金型により成形することによって製造することができる。
第 1のケース半体 5 1 1の内側 (収納空間 5 3 5に臨んだ側) には、 供給リー ル 5 3 0が回転可能に装着された供給リール支持軸 5 3 2と、 巻取リール 5 3 1 および操作ダイヤル 5 3 4が回転可能に装着された卷取リール支持軸 5 3 3とが 、 第 2のケース半体 5 1 2側に向かって突出して設けられている。
ここでは、 供給リール支持軸 5 3 2およぴ卷取リール支持軸 5 3 3は、 一方の ケース半体 5 1 1と一体に形成されている。 そして、 該支持軸 5 3 2, 5 3 3の 先端を、 他方のケース半体 5 1 2に設けられた嵌合穴 5 3 2 a , 5 3 3 aに揷入 することにより、 収納空間 5 3 5内で両ケース半体 5 1 1 , 5 1 2をつないで橋 絡し、 供給リール 5 3 0およぴ卷取リール 5 3 1を脱落なく保持することができ るようになっている。 ·,
供給リール 5 3 0と卷取リール 5 3 1との間では、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 C は、 ピン状のテープガイド 5 3 6に沿って、 収納空間 5 3 5内に張り回されてい る。 そして、 その途中で、 揷入部 5 2 0内に収容された上記ヘッド部材 5 2 3に
巻き掛けられている。 図.82A, 82Bに示すように、 ここでは上記テープガイ ド 536は、 第 1のケース半体 51 1から突設された嵌合ピン 513 a, 513 bの外周面として設けられている。
供給リール支持軸 532およぴ卷取リール支持軸 533の外周には、 これらリ ール支持軸 532, 533の軸線方向に延びるラチェット溝 532 c, 533 c が周設されている。 これらのラチエツト溝 532 c, 533 cは、 それぞれ、 後 述する供給リール 530および卷取リール 531のラチエツトアームの突条と係 合できるようになつている。
図 85に示すように、 供給リール 530および卷取リール 531は、 それぞれ 、 テープ 52 A, 52B, 5, 2 Cの本数と同数 (ここでは 3個) 設けられている 。 これらのリール 530, 531は、 それぞれ、 供給リール支持軸 532および 巻取リール支持軸 533により、 横並びに支持されている。
図 88A, 図 88B, 図 89に、 清掃テープ 52 Aが巻き付けられる卷取リー ル 531の一例を示す。 この巻取リール 531は、 中空円筒状の卷芯部 531 a と、 該巻芯部 531 aの両端に形成された側板部 531 b, 531 b力、 プラス チックなどから一体に成形されたものである。 卷取リール 531は、 1個で 1本 の清掃テープが巻き付けられるようになつている。 2枚の側板部 531 b, 53 1 b同士の間隔は、 そこに巻き付けられる清掃テープの幅に合わせて設定されて いる。
卷芯部 531 aには、 卷芯部 531 aの外周面 531 gに臨んで開口した挿通 穴 531 h (貫通穴) が形成されており、 該挿通穴 531 hは狭窄部 531 kを 含んでいる。 清掃テープの端部を卷取リール 531に取り付ける方法としては、 特に限定されるものではなレ、'が、 例えば、 図 88A, 88Bに示すように、 卷取 リール 531の揷通穴 531 hに揷通した清掃テープ 52 Aの一端に団子状の結 ひ'目 52 dを作り、 該結び目 52 dを狭窄部 531 kからの抜け止めとする方法 が挙げられる。 ''
卷取リール 531の卷芯部 531 aの内面には、 ラチエツトアーム 531 cが 形成されている。 ラチエツトアーム 531 cの先端には、 卷取リール 531の半 径方向の中心側に向かって、 略半円筒状の突条 531 dが形成されている。 卷芯
部 5 3 1 aの内面には、 ラチエツトアーム 5 3 1 cを収容するように凹部 5 3 1 eが形成されている。 ラチエツトアーム 5 3 1 cは、 弾性変形により、 突条 5 3 1 dを卷取リール 5 3 1の半径方向に摇動させることができるようになつている ラチエツトアーム 5 3 1 cの突条 5 3 1 dは、 巻取リール 5 3 1を卷取リール 支持軸 5 3 3に支持させたとき、 該卷取リール支持軸 5 3 3に周設されたラチヱ ット溝 5 3 3 cに係合するようになっている。 卷取リ一ル 5 3 1が回転する際に は、 ラチェットアーム 5 3 1 cの弾性変形により、 突条 5 3 1 dがラチェット溝 5 3 3 cと、 係合およぴ離脱を繰り返すことになるので、 卷取リール 5 3 1の回 転に対して回転抵抗が付与される。 その結果、 清掃テープの送り移動に一定の引 張り力が必要となり、 卷取リール 5 3 1の滑りが抑制される。 つまり、 卷取リー ノレ 5 3 1のラチエツトアーム 5 3 1 cと、 卷取リール支持軸 5 3 3のラチエツト 溝 5 3 3 cとが、 卷取リール 5 3 1の回転に回転抵抗を付与する回転抵抗付与機 構 5 7として機能する。 +
清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの送り移動を許容する前記一定の引張り力としては 、 テープ送り機構 5 3の引張りによる清掃テープの伸びが清掃に悪影響を及ぼさ ない程度であり、 かつ、 例えば清掃工具 5 1を振つたり持ち運んだりなどした程 度では、 テープが送られないようなものとされる。
なお、 清掃テープ 5 2 B, 5 2 Cが巻き付けられる卷取リール 5 3 1は、 側板 部 5 3 1 b, 5 3 1 bの間隔が異なることを除いて、 図 8 8 A, 8 8 Bに示す清 掃テープ 5 2 A用の卷取リール 5 3 1と同様の構成を採用できるから、 図示を省 略する。
また、 供給リール 5 3 0としては、 卷取リール 5 3 1と同様のものを用いるこ とができる。 供給リール 5 3 0には、 巻取リール 5 3 1と同様に、 供給リール支 持軸 5 3 2に周設されたラチエツト溝 5 3 2 cに係合する突条を有するラチエツ トアームが設けられ、 上記回転抵抗付与機構が構成されている。
卷取リール支持軸 5 3 3の外周には、 卷取リール 5 3 1と同心となるように、 操作ダイヤル 5 3 4が装着されている。
図 8 6 A, 8 6 B , 図 8 7に示すように、 操作ダイヤル 5 3 4は、 卷取リール
支持軸 5 3 3に貫装されるハブ部 5 3 4 aと、 外周にローレツト面を有するリム 部 5 3 4 cと、 このハプ部 5 3 4 aおよびリム部 5 3 4 cを連結する複数のスポ ーク部 5 3 4 bとが、 プラスチックなどから一体に成形されたものである。 複数 のスポーク部 5 3 4 bの一つには、 操作ダイヤル 5 3 4の周方向に延びるアーム 部 5 3 7 aの先端に係止爪 5 3 7 bが突設形成されたラチェットアーム 5 3 7が 設けられている。 また、 他のスポーク部 5 3 4 bには、 操作ダイヤル 5 3 4の周 方向に延びるアーム部 5 3 8 aの先端に打槌部 5 3 8 bが突設形成されたハンマ 一アーム 5 3 8が設けられている。 ラチエツトアーム 5 3 7およびハンマーァー ム 5 3 8のアーム部 5 3 7 a , 5 3 8 aは、 弾性的に変形可能である。
図 8 1 A, 8 1 Bに示すように、 操作ダイャル 5 3 4は、 工具本体 5 1 0の側 面に設けられた窓 5 1 1 a力ゝら、 一部、 工具本体 5 1 0の外に露出されている。 操作ダイヤル 5 3 4と巻取リール 5 3 1とは、 操作ダイヤルに設けられたピン 5 3 4 pを卷取リール 5 3 1に形成された挿通穴 5 3 1 pに嵌合することによつ て一体となるように連結されている。
操作ダイヤル 5 3 4の半.径は、 卷取リール 5 3 1の半径より大きくなっている 。 その結果、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cが卷取リール 5 3 1に巻き取られる長さ は、 操作ダイャル 5 3 4の操作量 (該操作ダイャル 5 3 4の外周に沿った変位量 ) より、 上記半径比の分だけ小さくなる。 このため、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 C の微小な送り量が容易に達成される。
図 8 2 A, 8 2 Bに示すように、 テープ送り機構 5 3は、 操作ダイヤル 5 3 4 を手指などで操作して、 所定の方向に回転させることにより駆動できるようにな つている。 すなわち、 操作ダイヤル 5 3 4の回転により、 巻取リール 5 3 1が回 転して清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cを卷き取るとともに、 供給リール 5 3 0力 ら未 使用の清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cが繰り出され、 送り移動される。 操作ダイヤル 5 3 4が上記窓 5 1 1 aから工具本体 5 1 0の側面に開口しているので、 操作ダ ィャル 5 3 4は、 清掃工具 5 .1を片手で持つたときでも、 清掃工具 5 1を持った 側の手の指で容易に操作できる。
図 8 2 A, 8 2 Bに示すように、 第 1のケース半体 5 1 1の内面には、 巻取リ ール支持軸 5 3 2を取り囲んで、 環状壁部 5 1 6が形成されている。 環状壁部 5
16の外周には、 該環状壁部 516の周に沿って等間隔に複数 (図 82A, 82 Bでは 6箇所) の乗上げ突起 51 7が形成されている。 また、 環状壁部 516の 内周面には、 多数のラチエツ 1、歯 516 bが周設されている。
乗上げ突起 517は、 図 82A, 82 B, 図 104A〜104Dに示す正面視 で、 環状壁部 516の外周面 516 aに対して鋭角をなす傾斜面 517 aを有す る。 傾斜面 517 aは、 各乗上げ突起 517において、 卷取リール 531の回転 方向 (図 104 A〜 104 Dにおける反時計回り方法) に対向する側に設けられ ている。
操作ダイャル 534は、 ラチェットアーム 537の係止爪 537 bが環状壁部 516のラチエツト歯 516 bと係合することにより、 操作ダイヤル 534の逆 回転が阻止されるようになっている。 つまり、 ラチェット歯 516 bとラチエツ トアーム 537とは、 清掃テープ 52 A〜52 Cの逆送りを阻止する逆送り阻止 機構 56として機能する f (卷取リールの逆回転を防止する逆回転防止機構) 。 従 つて、 清掃テープ 52 A〜 52 Cを所定の方向に安定して送り移動させ、 清掃テ ープ 52 A〜52 Cのたるみを抑制することができる。
また、 操作ダイヤル 534を卷取リール支持軸 533に装着した状態では、 図 104 Aに示すように、 ハンマーアーム 538の打槌部 538 bの打撃面.538 cが環状壁部 516の外周面 51 6 aに当接している。
操作ダイャル 534が回転すると、 図 104B, 104 Cに示すように、 打槌 部 538 bが乗上げ突起 51 7の傾斜面 51 7 aに沿って頂部 51 7 bまで乗り 上がる。 さらに操作ダイヤル 53· 4が回転すると、 図 104Dに示すように、 乗 上げ突起 517の支持を失って、 ハンマーアーム 538は、 アーム部 538 aの 弾発力により打槌部 538 bを環状壁部 516の外周面 516 aに向けて振り下 ろし、 上記打槌部 538 bの打撃面 538 cが上記外周面 516 aに衝突する結 果、 打音が生じる。 このように、 清掃テープ 52 A〜 52 Cの送り量が一定量に 達するごとに生じる打音により、 作業者に清掃テープ 52 A〜52 Cの送り量を 報知することができる。
すなわち、 第 8実施形態の清掃工具 51において、 環状壁部 516の乗上げ突 起 51 7と、 操作ダイヤル 534のハンマーアーム 538により、 清掃テープ 5
2 A〜5 2 Cの送り量を報知する送り量報知機構が構成されている。 これにより 、 清掃に必要なだけ清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cを送り操作することが容易になり 、 確実な清掃を行えると共に、 清掃テープの無駄な使用を抑制することができる なお、 1回の打音に相当する清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの送り量は、 光コネク タの 1回の清掃に要する送り量とすることができる。 また、 複数回の打音が、 光 コネクタの清掃 1回に相当する送り量となるようにすることもできる。 光コネク タの汚れ具合に応じて、 光コネクタの清掃 1回に相当する打音の回数を適宜変え て作業することも差し支えない。
この清掃工具 5 1の使用方法の一例として、 光アダプタ 5 7 0内に収容された 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aを清掃する手順の一例を説明する。
図 9 9に示すように、 清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0を光アダプタ 5 7 0のコネ クタ揷入口 5 7 1から挿入すると、 揷入部 5 2 0は、 外面が光アダプタ 5 7 0の 内壁 5' 7 0 aにより位置決めされながらコネクタ収容穴 5 7 2に進入することに より、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cは、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの適切 な位置 (ここでは、 光ファイバ穴 5 6 1 bとその周辺) に位置決めされて当接さ せられる。
光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aにガイドビン 5 6 5が突出していた場合で も、 ガイドピン 5 6 5は、 へッド部材 5 2 3に設けられたガイドビン揷通穴 5 2 3 aに収容されるので、 揷入部 5 2 0は、 ガイドビン 5 6 5と干渉することなく 、 コネクタ収容穴 5 7 2に収容することができる。
操作ダイヤル 5 3 4を所定量回転させると、 巻取リール 5 3 1の回転と連動し て清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cが運動し、 この清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cにより接 合端面 5 6 1 aが拭き取り清掃されるので、 接合端面 5 6 1 aに付着しているゴ ミゃ埃、 油分などの汚れが、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cにより確実に拭き取られ る。 ',
拭き取られた汚れは、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cに付着して卷取リール 5 3 1 に巻き取られる方向に移動するので、 使用後の清掃テープ (下流部) 5 2 cは、 もはや揷入部 5 2 0の開口部 5 2 6から露出されることはなく、 汚れが接合端面
5 6 1 aに再ぴ付着するおそれがない。
従って、 接合端面 5 6 1 aを極めて清浄に清掃することができる。
清掃後、 清掃工具 5 1を挿入したときと反対の方向 (離脱方向) に引くことに より、 挿入部 5 2 0を容易に引き抜くことができる。 .
次に、 光アダプタ 5 7 0外の光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aを清掃する手 順の一例を説明する。 '
図 1 0 0に示すように、 揷入部揷入口 5 5 3に清掃工具 5 1の揷入部 5 2 0を 揷入しておき、 ガイドキャップ 5 5 0の蓋 5 5 5を外して開口したブラグ挿入口 5 5 2に光プラグ 5 6 0を挿入することにより、 光プラグ 5 6 0は、 ハウジング 5 6 2外面がガイドキャップ 5 5 0の内壁により位置決めされながら、 該ガイド キャップ 5 5 0の内部空間 5 5 4に進入する。 このようにして光プラグ 5 6 0を 押し込むことにより、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cは、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの適切な位置 (ここでは、.光ファイバ穴 5 6 1 bとその周辺) に位置決 めされて当接させられる。
このように、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aと挿入部 5 2 0の清掃テープ の当接部 5 2 aとの突き合わせは、 ガイドキャップ 5 5 0によって適切に案内さ れるので、 ガイドキャップ 5 5 0内の光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの清掃 は、 上記光アダプタ 5 7 0内の光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aの場合と同様 に行うことができる。
すなわち、 第 8実施形態の清掃工具 5 1によれば、 光アダプタ 5 7 0内の光プ ラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aを、 光アダプタ 5 7 0内に収容されたままの状態 で清掃することができるとともに、 挿入部 5 2 0にガイドキャップ 5 5 0を装着 することにより、 光アダプタ 5 7 0外の光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aを清 掃することもできる。 1種類の清掃工具でいずれの光ブラグも清掃できるので、 作業に必要な物品を少なくすることができる。
清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの清掃面にスクレーパ 5 8 0を当接させることによ り、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cに付着した異物をスクレーパ 5 8 0によって搔き 取って除去することができる。 その結果.、 常に清浄な清掃テープを用いてフェル ールの接合端面を清掃することができるので、 接合端面の污れを確実に除去する
ことができる。
また、 スクレーパ 5 8 0に当接する清掃テープがスクレーパ 5 8 0の先端部に 形成されたガイド溝 5 8 3により案内されているので、 清掃テープの幅方向への ずれが抑制される。 このため、 スクレーバは清掃テープにより均等な当接力にて 当接し、 清掃テープに付着した異物をより確実に搔き落とすことができる。 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cの逆送りを阻止する逆送り P且止機構 5 6と、 リール 5 3 0 , 5 3 1の回転に回転抵抗を付与する回転抵抗付与機構 5 7とから構成さ れるたるみ防止機構によれば、 清掃テープ 5 2 A〜 5 2 Cが複数本の場合でも、 清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cを所定の方向に安定して送り移動させ、 テープ送り量 の変動などを抑制することができる。 従って、 テープのたるみが防止され、 一定 の清掃条件を維持して、 確実に拭き取り清掃を行うことができる。
清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cのたるみが防止されることにより、 該テープ送り量 や、 テープの接合端面 5 6 1 aに対する押圧力等の変動などが抑制される。 従つ て、 光コネクタの接合端面 5 6 1 aをより確実に清掃することができる。
ガイドキャップ 5 5 0の蓋 5 5 5を閉じて揷入部 5 2 0に装着しておくことに より、 使用 (清掃作業) しないときには、 ガイドキャップ 5 5 0が、 揷入部 5 2 0の開口部 5 2 6からの清掃テープ 5 2 A〜5 2 Cの露出を防ぐキャップとして 機能し、 清掃工具 5 1の保管や携帯の間に、 ガイドキャップ 5 5 0内部や清掃テ ープ 5 2 A〜 5 2 C等が汚染することを防止できる。
へッド部材 5 2 3は、 その先端面 5 2 4が光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 a と当接したときの押圧力に対して傾動しうるようになっているので、 図 9 6に示 すように接合端面 5 6 1 aが直角研磨されたフェルール 5 6 1が当接された場合 においても、 図 9 7に示すように接合端面 5 6 1 aが斜め研磨されたフェルール 5 6 1が当接された場合においても、 先端面 5 2 4の向きを接合端面 5 6 1 aの 向きと合わせ、 先端面 5 2 4上の清掃テープ 5 2 aを、 より均等かつ確実に接合 端面 5 6 1 aに当接させるこ''とができる。 また、 清掃中に清掃工具 5 1を持つ作 業者がプレ等をしたとしても、 その振れに追従して、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4の向きをフェルール 5 6 1の接合端面 5 6 1 aの向きに合わせて、 清掃テ ープ 5· 2 Α〜5 2 Cが面接触した状態を維持できるので、 押圧力が局所的に集中
することなく、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4とフェルール 5 6 1の接合端面 5 6 1 aとの間に、 より均等に押圧力が作用し、 接合端面 5 6 1 aをまんべんな く確実に清掃することができる。
へッド複合体 5 4は、 光プラグ 5 6 0のフヱル 'ール 5 6 1の押圧力によって、 圧縮用パネ 5 4 2等が弾性変形して挿入方向と反対の方向に後退することにより 、 へッド部材 5 2 3に対するフェルール 5 6 1の押圧力を緩和することができる 。 従って、 挿入部 5 2 0をコネクタ挿入口 5 7 1から挿入して、 へッド部材 5 2 3をフエルール 5 6 1に押し当てる際、 押し込み力が直接に強く加わることがな く、 へッド部材 5 2 3が、 フェル一ル 5 6 1からの力を傾動用バネ 5 4 1で緩和 しながら受圧できるので、 該接合端面 5 6 1 aや光ファイバ 5 6 3 a端面等の傷 つきなどを抑制できる。 また、 清掃中に清掃工具 5 1を持つ作業者が手プレ等を したとしても、 へッド部材 5 2 3がフエルール 5 6 1を押圧する押圧力の変動を 緩和して、 接合端面 5 6 1 aに過大な押圧力が作用するのを抑制し、 該接合端面 5 6 1 aや光ファイバ 5 6 3 a端面等の傷つきなどを抑制できる。 また、 ゴミが 光コネクタ 5 6 0側のフエノレール 5 6 1等に押し付けられてこびり付くことが抑 制され、 ゴミを容易に拭き取ることができる。
また、 圧縮用パネ 5 4 2により、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4の後退変位 量を確保できるので、 例えば、 光学的基準面の位置が異なる光プラグゃ光トラン シーバー等の光部品にも適応して、 接合端面に清掃テープ 5 2 aの位置を合わせ て清掃することができる。
へッド複合体 5 4は、 へッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4がその傾動方向にある 上下方向 (図 9 6 , 図 9 7の上下方向) に実質的に変位しないようになっている ので、 光プラグ 5 6 0の接合端面 5 6 1 aとへッド部材 5 2 3の先端面 5 2 4と の中心位置がずれて接合端面 5 6 1 aに清掃テープ 5 2 aがよく接触しなかった り、 接合端面 5 6 1 aが清掃テープ 5 2 aに当接する当接力が不均等になったり することが抑制され、 接合端面 5 6 1 aの汚れをより確実に除去することができ る。
挿入部 5 2 0は清掃中も光アダプタ 5 7 0のコネクタ収容穴 5 7 2に位置決め されるので、 位置ずれすることなく、 清掃テープの当接部 5 2 aにより均等な押
圧力で接合端面 5 6 1 aを拭き取り清掃することができる。 また、 挿入部 5 2 0 を、 ごく軽い力で、 光アダプタ 5 7 0内に支持することができ、 作業性がよい。 第 8実施形態の清掃工具は、 P OMや P Sなどの可燃性材料から、 ネジなどの 金属部品を用いることなく組み立てて製造することができるので、 使用後は分解 することなく焼却処分することができる。
以上、 本発明を第 8実施形態に基づいて説明してきたが、 本発明はこの第 8実 施形態のみに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改 変が可能である。
( 1 ) 図 8 6 A, 8 6 B , 図 8 7等に示すように、 上記第 8実施形態の清掃 工具は、 パネ部の弾性変形により、 ヘッド部の先端面が挿入部の厚み方向 (例え ば図 8 8 A, 8 8 Bでいえば左右方向) に傾動しうるものであつたが、 本発明は 、 特にこれに限定されるものではない。 例えば、 ヘッド部の先端面が挿入部の幅 方向 (例えば図 8 8 A, 8 8 Bでいえば左右方向) に傾動しうるものであっても よい。
また、 揷入部の厚み方向にも幅方向にも傾動可能にした構成を採用することが できる。 この場合、 挿入部のヘッド部の向きとフエルールの接合端面の向きをよ りょく合わせることができ、 より良好に接合端面を清掃することができる。 さらに、 上述の清掃工具と同様に、 ヘッド部が接合端面とは反対の方向 (離脱 の方向) に後退しうるものであると、 フェルールに加わる押圧力を適度なものと することができ、 好ましい。
( 2 ) 揷入部は、 突出方向の複数箇所に、 互いに異なるコネクタハウジング への挿入によってコネクタハウジング内で位置決めされる単位挿入部が形成され ており、 挿入部の各単位揷入部は、 挿入部の突出方向の位置が相対的に後ろ側に 位置する単位揷入部を収容することができる全てのコネクタハウジングに、 挿入 可能であるように形成されているものとすることができる。 このような清掃工具 によれば、 それぞれの単位挿入部により、 挿入部を互いに異なるコネクタハウジ ングに対して位置決めされるように挿入することができ、 1つの清掃工具を用い て、 コネクタハウジングの異なる複数の種類やサイズなどに対応して、 このコネ クタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃を行うことができる。
( 3 ) 揷入部は、 工具本体に対して複数種類の揷入部が交換可能なものとし て構成することもできる。 これにより、 工具本体を変更することなく、 揷入部の 変更のみによって、 コネクタハウジングの種類やサイズなどに対応して、 このコ ネクタハウジング内の光コネクタの接合端面の清掃.を行うことができる。
( 4 ) テープを送り移動する駆動機構 (テープ送り機構) は、 手動により駆 動されるものに限定されず、 モータやパネなどの動力により駆動されるようにし たものでもよい。 また、 手動と動力による駆動とを、 併用したり、 必要に応じて 切り換えられるようにしてもよい。 ·
( 5 ) 上記第 8実施形態の清掃工具においては、 揷入部は、 該揷入部先端に 形成された開口部を除いて、 清掃テープをすつかり覆うようになっていたが、 必 ずしも、 これに限定されない。 揷入部をコネクタハウジングに挿入するに、 清掃 テープがコネクタハウジングの内壁などに接触して汚染されるのを防げるのであ れぱ、 形状や構造は特に限定されず、 必ずしもスリーブ状である必要はない。
( 6 ) 送り量報知機構としては、 上記第 8実施形態の構成に限定させず、 例 えば、 清掃テープの送り量に対応して、 音やランプの点灯 ·点滅などの信号を発 生させることにより、 清掃テープの送り量を報知するような任意の機構を採用す ることができる。
( 7 ) ' 上記第 8実施形態の清掃工具は、 光ファイバアレイや基板型光導波路 (Planar Lightwave Circuit) 、 光トランシーバーなどの光部品について用いら れる光部品清掃工具として、 光導波路 (光ファイバでありうる) の端面が配置さ れた光部品の端面の清掃に用いることもできる。
光ファイバアレイとしては、 光ファイバが、 基板に形成された 1本または並設 された複数の V溝等の位置決め溝に保持され、 前記位置決め溝は、 該基板の少な くとも一端まで延在しており、 前記基板の一端に前記光ファイバの端面が配置さ れることにより、 端面とされたものなどが挙げられる。 基板型光尊波路を有した 光部品も種々の構成が知られ'ている。 本発明の光部品清掃工具によれば、 光部品 の端面がハゥジングなどの凹所に配置されている場合でも、 光コネクタの接合端 面の代わりに、 他の光部品の端面、 つまり、 光ファイバの端面や基板等の端面を 、 へッドに卷き掛けられた清掃テープによって清掃することができる。
産業上の利用可能性
本発明は、 例えば光コネクタや光部品を、 他の光コネクタや光部品と光接続す る前に、 接合端面を清掃するために用いることができる。